JP6344759B2 - 酸化物ナノ粒子含有ペースト、色素増感太陽電池用光電極、および色素増感太陽電池 - Google Patents

酸化物ナノ粒子含有ペースト、色素増感太陽電池用光電極、および色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、酸化物ナノ粒子含有ペーストに関する。より詳しくは、本発明は、色素増感太陽電池に用いられる酸化物ナノ粒子含有ペースト、およびこの酸化物ナノ粒子含有ペーストを用いて作製された色素増感太陽電池に関する。
色素増感太陽電池は、スイスのグレッツェルらにより開発されたものである。色素増感太陽電池は、他の一般的な電池に比べて、光電変換効率が高く、製造コストが安い等の利点がある。色素増感太陽電池として、たとえば、非特許文献1、特許文献1、および特許文献2に示す構成が知られている。
特許文献1および特許文献2に開示された色素増感太陽電池は、プラスチック製の基材を用いている。この色素増感太陽電池は、基材の厚さや材質を適宜設定することで、折り曲げたり丸めたりすることが可能となるため、様々な分野への応用が期待されている。しかし、この色素増感太陽電池には、光電変換層(増感色素が担持された機能性半導体層)を構成する機能性半導体層(例えば酸化チタン層)中にバインダー(増粘剤およびレベリング剤を含む)の樹脂が残留すると、電池性能が低下するという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1では、バインダーを用いていない酸化チタンペーストをプラスチック製の基材に塗布し、前記基材に影響を与えない温度(150℃以下)で前記酸化チタンペーストおよび前記基材を加熱することで酸化チタン層を形成することが開示されている。特許文献2では、バインダーを用いていない酸化チタンペーストをプラスチック製の基板に塗布し、前記基板に対して、ロールプレスを行い、前記基板上の塗布膜を加圧することで、酸化チタン層を形成することが開示されている。特許文献4では、バインダーを実質的に含有しない酸化チタンペーストをプラスチック製の基板に塗工し、前記酸化チタンペーストおよび前記基板を低温(室温以上150℃以下)で加熱することで酸化チタン層を形成することが開示されている。
国際公開第2007/100095号 日本国特許第5408596号 国際公開第2012/173110号 日本国特許第4562467号
Nature、353、p.737−740、1991
しかし、上記のように、機能性半導体層を形成するために用いられる酸化物ナノ粒子含有ペースト(上記の例では酸化チタンペースト)がバインダーを含有していない場合、酸化物ナノ粒子含有ペーストの粘度は低い。このため、機能性半導体層を形成する際にスクリーン印刷などの印刷法を用いることができない場合がある。
また、スクリーン印刷などの印刷法を用いるために、酸化物ナノ粒子含有ペーストの粘度を増加させるため増粘剤を酸化物ナノ粒子含有ペーストに加えた場合、電池性能が低下する。
本発明の目的は、スクリーン印刷などの印刷法を用いて機能性半導体層を形成することができる酸化物ナノ粒子含有ペーストを提供することである。本発明の他の目的は、前記酸化物ナノ粒子含有ペーストを用いて作製された色素増感太陽電池を提供することである。
本発明の第一の態様は、酸化物ナノ粒子と、アルコールを少なくとも1種類含有するアルコール系溶媒とからなり、前記酸化物ナノ粒子が前記アルコール系溶媒に分散された酸化物ナノ粒子含有ペーストであって、前記酸化物ナノ粒子を前記酸化物ナノ粒子含有ペーストの全質量に対して20質量%以上50質量%以下含有し、かつ、前記アルコール系溶媒を前記酸化物ナノ粒子含有ペーストの全質量に対して50質量%以上80質量%以下含有する。前記酸化物ナノ粒子含有ペーストの粘度は、25℃において、1.5Pa・sec以上である。
本発明の第二の態様によれば、前記第一の態様に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストにおいて、前記アルコール系溶媒が含有する前記アルコールのうち少なくとも1種類は、炭素数が4から10であるアルコールであってもよい。前記アルコール系溶媒は、25℃において液体であってもよい。
本発明の第三の態様によれば、前記第一の態様または前記第二の態様に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストにおいて、前記酸化物ナノ粒子は、第1の平均粒子径を有する第1の酸化物ナノ粒子と、前記第1の平均粒子径と異なる第2の平均粒子径を有する第2の酸化物ナノ粒子と、を含有してもよい。前記第1の平均粒子径は30nm以下であってもよい。前記第2の平均粒子径は50nm以上であってもよい。
本発明の第四の態様によれば、前記第一の態様から前記第三の態様のうちのいずれか一態様に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストにおいて、前記酸化物ナノ粒子は酸化チタンであってもよい。
本発明の第五の態様によれば、色素増感太陽電池用光電極は、前記第一の態様から前記第四の態様のうちのいずれか一態様に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストを用いて作製された光電変換層を備える。
本発明の第六の態様によれば、前記第五の態様に係る色素増感太陽電池用光電極は、プラスチック材料により形成された基板をさらに備えてもよい。前記光電変換層は、前記基板の上に形成されてもよい。
本発明の第七の態様によれば、前記第六の態様に係る色素増感太陽電池用光電極において、前記光電変換層は、スクリーン印刷により前記基板の上に配置された前記酸化物ナノ粒子含有ペーストをロールプレス処理で加圧することにより作製されてもよい。
本発明の第八の態様によれば、色素増感太陽電池は、前記第五の態様から前記第七の態様のうちのいずれか一態様に係る色素増感太陽電池用光電極を備える。
上記各態様の酸化物ナノ粒子含有ペーストによれば、スクリーン印刷などの印刷法を用いて色素増感太陽電池用の機能性半導体層を形成することができる。
本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池を構成するセルを模式的に示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る色素増感太陽電池を構成するセル1を模式的に示す断面図である。セル(色素増感太陽電池)1は、色素増感太陽電池用光電極(以下、単に「光電極」と称する。)10と、色素増感太陽電池用対極(以下、単に「対極」と称する。)20と、電解質部分(電解液層)30とを備える。光電極10と対極20とは、電解質部分30を挟んで対向するよう配置されている。光電極10と対極20とは、配線40により電気的に接続されている。
光電極10は、セル1において負極として作用する。光電極10は、透光性基板(基板)11と、光電変換層12とを備える。透光性基板11は、透光性の基材11aと、基材11aの一方の面に形成された透明導電層11bとを備える。光電変換層12は、透明導電層11bの上に形成される。
基材11aの材料として、ガラス、プラスチックなどを用いることができる。基材11aを形成するプラスチック材料としては、透光性、耐熱性、耐化学薬品特性などの観点から、例えば、板状またはフィルム状のシクロオレフィン系ポリマー、板状またはフィルム状のアクリル尿素系ポリマー、板状またはフィルム状のポリエステル、板状またはフィルム状のポリエチレンナフタレートなどを用いることが好ましい。基材11aの材料としてプラスチックを用いると、光電極10に可撓性を付与することができ、光電極10を折り曲げたり丸めたりすることが可能となる。
透明導電層11bとして、例えば、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)などを用いることができる。
光電変換層12は、機能性半導体層に増感色素が担持された公知の光電変換材料を用いて構成される。機能性半導体層を形成する半導体としては、例えば、TiO、SnO、ZnO、WO、Nb、In、ZrO、Ta、TiSrOなどの酸化物半導体;CdS、ZnS、InS、PbS、MoS、WS、Sb、Bi、ZnCdS、CuSなどの硫化物半導体;CdSe、InSe、WSe、PbSe、CdTeなどの金属カルコゲナイド;GaAs、Si、Se、InPなどの元素半導体などが挙げられる。また、半導体として、例えば、SnOとZnOとの複合体、TiOとNbの複合体など、上記の半導体のうち2種類以上を用いて構成される複合体を用いることもできる。半導体の種類はこれらに限定されるものでは無く、2種類以上混合して用いることもできる。半導体としては、Ti、Zn、Sn、Nbの酸化物が好ましく、特にTiO(チタニア)が好ましい。
機能性半導体層を形成する半導体としては、平均粒子径が10nm以上5μm以下である半導体粒子を好適に利用することができる。機能性半導体層を形成する半導体として、平均粒子径の異なる半導体粒子が混合された半導体粒子を用いてもよいし、単一の平均粒子径の半導体粒子を用いてもよい。透明性を考慮に入れた場合、平均粒子径が30nm以下の半導体粒子のみを用いることが好ましい。電池性能を上昇させるためには、異なる平均粒子径(第1の平均粒子径、第2の平均粒子径)を有する半導体粒子(第1の酸化物ナノ粒子、第2の酸化物ナノ粒子)を混合した半導体粒子を用いることが好ましい。2種類の異なる平均粒子径を有する半導体粒子を混合させる場合、平均粒子径が小さい方の半導体粒子の平均粒子径は、30nm以下であることが好ましく、平均粒子径が大きい方の半導体粒子の平均粒子径は、50nm以上であることが好ましい。さらに、平均粒子径が20nm(15〜25nm)の半導体粒子と平均粒子径が100nm(95〜105nm)の半導体粒子とを質量比で7:3の割合で混合することが最も好ましい。
機能性半導体層を形成する際には、ガラスまたは金属を基材11aに用いる場合、半導体粒子が溶媒に分散されたペースト状の機能性半導体層形成材料(以下、単に「ペースト」と称する。)に対して、塗工適正を向上させる目的で、レベリング剤や増粘剤を付与する方法が用いられている。これらのレベリング剤や増粘剤は、焼結工程で除去することができ、焼結後は電池性能に影響を及ぼさない。このため、通常はレベリング剤や増粘剤を任意量ペーストに加えて塗工適正を向上させている。一方で、プラスチック製の基材11aを用いた場合に、ペーストにレベリング剤や増粘剤を付与した場合、レベリング剤や増粘剤を除去できる温度で処理できないため、電池性能が低下する。
上記の理由のため、プラスチック製の基材11aを用いる場合は、塗工適正を向上させるために、機能性半導体層を形成するペーストにレベリング剤や増粘剤を加えずに、ペーストの粘度を上昇させる必要がある。そこで、本発明では、適度にナノ粒子と相互作用しやすく、安定化しやすいアルコールを含有するアルコール系溶媒をペーストの媒体として用いている。
媒体として用いるアルコール系溶媒は、1種類のアルコールのみを含有してもよいし、2種類以上のアルコールを含有してもよい。透光性基板11へペーストを塗布した後の乾燥速度は重要であるため、アルコール系溶媒を構成するアルコールの炭素数は4から10程度が好ましい。また、ペーストの作製上、媒体として用いるアルコール系溶媒は、25℃において液体であることが好ましい。アルコール系溶媒が2種類以上のアルコールから構成される場合、それぞれのアルコールは必ずしも25℃において液体である必要はない。2種類以上のアルコールが混合された混合液、すなわちアルコール系溶媒が25℃において液体であればよい。アルコール系溶媒を構成するアルコールは、直鎖だけでなく、側鎖(分岐)を有するアルコールであってもよい。また、アルコール系溶媒を構成するアルコールは、環状構造、炭素以外の元素を含む複素環、または不飽和結合を含んでいてもよい。
機能性半導体層を形成するペーストの粘度を維持するため、ペースト(酸化物ナノ粒子含有ペースト)中に含有される半導体粒子(酸化物ナノ粒子)の濃度は、20質量%以上が好ましい。ペーストの安定性を考慮すると、ペースト中に含有される半導体粒子の濃度は、50質量%以下が好ましい。ペースト中に含有される半導体粒子の濃度が50質量%を超える場合、ペースト中の半導体粒子が凝集するため、ペースト全体としてペースト状態を維持することができない。また、本発明のペーストはバインダーを含有していないため、ペーストが半導体粒子とアルコール系溶媒とから構成され、かつ、半導体粒子の濃度が20質量%の場合、ペースト中に含有されるアルコール系溶媒の濃度は80質量%である。ペーストが半導体粒子とアルコール系溶媒とから構成され、かつ、半導体粒子の濃度が50質量%の場合、ペースト中に含有されるアルコール系溶媒の濃度は50質量%である。すなわち、ペースト中に含有されるアルコール系溶媒の濃度は、50質量%以上80質量%以下が好ましい。
スクリーン印刷適正を考えた場合、一般的に粘度の適正範囲は1Pa・sec以上である。ペーストがバインダー(増粘剤およびレべリング剤を含む)を含有してない場合には、ペーストの塗布後のスクリーン印刷版への裏移りを考慮すると、ペーストの粘度は25℃において1.5Pa・sec以上が好ましい。ペーストの粘度の上限は特に無いが、ペーストの安定性を考慮すると、ペーストの粘度は25℃において100Pa・sec以下が好ましい。
印刷後の乾燥状態を制御するために、媒体として用いるアルコール系溶媒の表面張力は、27℃において20mN/m以上35mN/m以下が好ましい。アルコール系溶媒の表面張力が20mN/m以下である場合、乾燥時にクラックが発生しやすくなるため、ペーストの塗膜がフィルム基材から剥離しやすくなる。また、乾燥速度を考慮に入れると、アルコール系溶媒の表面張力は35mN/mが最も好ましい。
増感色素として用いられる材料は、増感作用を示す材料であれば特に限定はされない。増感色素としては、例えば、N3錯体、N719錯体(N719色素)、Ruターピリジン錯体(Black dye色素)、Ruジケトナート錯体などのRu錯体;クマリン系色素、メロシアニン系色素、ポリエン系色素などの有機系色素;金属ポルフィリン系色素、フタロシアニン色素などを挙げることができる。これらの中では増感色素としてRu錯体が好ましい。特に、N719色素およびBlack dye色素は可視光域に広い吸収スペクトルを有するため、増感色素として、N719色素およびBlack dye色素が好ましい。
N719色素は、(RuL(NCS)・2TBA)で表される化合物である。Black dye色素は(RuL´(NCS)・2TBA)で表される化合物である。ここで、Lは、4,4´−ジカルボキシ−2,2´−ビピリジン、L´は、4,4´,4″−テトラ−カルボキシ−2,2´,2″−ターピリジン、TBAは、テトラブチルアンモニウムカオチンである。これらは単独でもしくは2種類以上を混合して用いることができる。
対極20は、セル1において正極として機能する。対極20には、触媒層および支持体から構成された導電層21が設けられている。触媒層は、電解質を還元する触媒機能を有する物質、例えば白金等の金属や導電性高分子、カーボン等から構成されている。支持体は、ITO、FTOなどの導電性金属酸化物や金属で形成されている。触媒層は、支持体の上に担持されている。導電層21の構造は、この構造に限られない。十分な強度および密封性が得られるのであれば、導電層21が支持体を有することは必須ではない。触媒機能を有する物質で支持体を構成することにより、導電層21が支持体のみを有してもよい。
このように、電解質部分30の還元機能を発揮する限り、導電層21の具体的構成に特に制限はない。触媒層の主要材料としてカーボンを選択した場合に、ポーラス構造を有するように触媒層を形成すると、電解質部分30と触媒層との接触面積が増える。このため、触媒活性を向上させることができるというメリットがあるため、上記のように触媒層が形成されることが好ましい。また、カーボン中に例えば粒子半径が数10nmであるTiOやSiOなどの酸化物微粒子を添加することで、触媒層の強度を向上させることが可能である。
電解質部分30は、液体状、固体状、凝固体状、常温溶融塩状態のいずれの状態であってもよい。電解質部分30の厚みは、適宜設定されてよい。電解質部分30の厚みは、例えば、1〜100μmとすることができる。電解質部分30として、コバルト錯体が用いられてもよい。電解質部分30としてコバルト錯体を用いた場合、ヨウ素を用いる場合と比べて、金属の腐食が発生しにくくなる。このため、色素増感太陽電池内部に金属配線などを使用することができる。
光電変換層12を対極20に向けて、光電極10と対極20とを離間して配置する。光電極10と対極20との間に、電解質部分30を配置する。光電極10の透明導電層11bと対極20とを、配線40により電気的に接続する。これにより、セル1が完成する。
上記のように構成された本実施形態に係るセル1における光電極10では、機能性半導体層形成用ペースト(酸化物ナノ粒子含有ペースト)にバインダーを用いることなく、機能性半導体層が形成される。機能性半導体層にはバインダーが残留していないため、プラスチック製の基材を用いても機能性半導体層を形成している粒子間の電気伝導性が向上する。
本実施形態に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストは、25℃において1.5Pa・sec以上の粘度を有しているため、この酸化物ナノ粒子含有ペーストを用いて好適にスクリーン印刷を行うことが可能である。このため、色素増感太陽電池の大面積化が容易である。従って、色素増感太陽電池を安価に製造することができる。
本実施形態に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストおよび色素増感太陽電池について、実施例や比較例を用いてさらに説明する。ただし、本発明は下記の実施例および比較例に限定されるものではない。
〔比較例1〕
(チタニア半導体粒子懸濁液の調製)
オルトチタン酸テトライソプロピル56.8gを、イオン交換水200mL中によく撹拌しながら滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌を続けることでオルトチタン酸テトライソプロピルの加水分解を完結させ、目的とする水酸化チタンの沈殿物を得た。濾紙を用いて沈殿物を濾別し、イオン交換水で沈殿物を十分に洗浄した。
5.8gのテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)を溶解させたイオン交換水にこの沈殿物を加えた。この試料にさらにイオン交換水を追加して、試料の全量を160gとした。この試料に対して、140℃で4時間加熱還流を行った。その後、ガラスフィルターでこの試料からマイクロクリスタルを除去することで、白濁半透明なコロイド溶液を得た。
得られたコロイド溶液を密閉したオートクレーブ容器に移し、コロイド溶液に対して260℃で8時間水熱合成を行った。コロイド溶液の水熱合成後、エバポレーターを用いてコロイド溶液の溶媒をエタノールに置換した。その後、エタノール置換後の溶液に対して超音波分散の処理を行い、平均粒子径20nmのアナターゼ結晶型のチタニア粒子〔A〕を含むエタノール懸濁液〔A〕を得た(以上の操作を「半導体粒子懸濁液の調製操作」と呼ぶ。)。なお、TMAHが分解して生成されるトリメチルアミンは、コロイド溶液の溶媒をエタノールに置換する操作の際にほぼ全量除去される。
半導体粒子懸濁液の調製操作において、TMAHの添加量を1.5gとした以外、その他は同様の操作を行って、平均粒子径100nmのアナターゼ結晶型のチタニア粒子〔B〕を含むエタノール懸濁液〔B〕を得た。
エタノール懸濁液〔A〕およびエタノール懸濁液〔B〕に含有されるチタニア粒子の平均粒子径を、次の方法により算出した。エタノール懸濁液をスライドガラス上にドクターブレード法で塗布し、エタノール懸濁液を乾燥させた。乾燥後の粒子のXRD(X−ray Diffraction:X線回折)パターンを測定し、得られたXRDパターンから半価幅を求めた。Scherrerの式(D=K×λ/βcosθ)を用いて、平均粒子径を算出した。ここで、Dは結晶子の長さ、βは半価幅、θは回折角、K=0.94、λ=1.5418である。さらに、チタニア粒子の結晶型を確認した。チタニア粒子〔A〕およびチタニア粒子〔B〕の結晶型は、ほぼ100%アナターゼ結晶型であり、ルチル結晶型の存在は確認されなかった。
Scherrerの式では、平均粒子径が50nmを超える場合、誤差が大きくなる。このため、平均粒子径が50nmを超えた場合は、次の方法を用いた。すなわち、エタノール懸濁液をスライドガラス上にドクターブレード法で塗布し、エタノール懸濁液を乾燥させた。SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)を用いて乾燥後の粒子を撮像し、画像に得られた粒子の粒子径の平均を取った。得られた平均値を平均粒子径とした。
(材料ペーストの原料調製)
エタノール懸濁液〔A〕およびエタノール懸濁液〔B〕について、各々のチタニア粒子の濃度を以下のように測定した。るつぼの質量(W)を電子天秤で量った。るつぼにエタノール懸濁液を取り、るつぼとエタノール懸濁液の総質量(W1)を量った。エタノール懸濁液が入ったるつぼを電気炉内に入れ、150℃で2時間保持してエタノール懸濁液の溶媒を完全に除去した。再びるつぼの質量(W2)を量った。これらの質量の値から、式{チタニア粒子の濃度(質量%)=(W2−W)/(W1−W)×100}を用いてチタニア粒子の濃度を求めた。
それぞれの懸濁液のチタニア粒子の濃度に基づいて、チタニア粒子〔A〕およびチタニア粒子〔B〕が質量比で7:3となるように、エタノール懸濁液〔A〕およびエタノール懸濁液〔B〕を混合した。再びエバポレーターを用いてこの混合液の溶媒をほぼ完全に水で置換した。置換後の溶液を濃縮した。これにより、最終的に、チタニア粒子の濃度が10質量%であって水を媒体とする材料ペースト〔1〕を得た。
〔実施例1〕
(酸化物ナノ粒子含有ペーストの調製)
エバポレーターを用いて材料ペースト〔1〕の溶媒を1−ブタノールに置換し、置換後の溶液を濃縮した。これにより、最終的に、チタニア粒子濃度が30質量%であって1−ブタノールを媒体とする酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕を得た。
〔実施例2〕
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕と同様の方法により、チタニア粒子濃度が30質量%であって媒体を1−ヘキサノールに変更した酸化物ナノ粒子含有ペースト〔2〕を得た。
〔実施例3〕
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕と同様の方法により、チタニア粒子濃度が30質量%であって媒体を1−ヘキサノールとtert−ブタノールとを質量比が1:1となるように混合した溶媒に変更した酸化物ナノ粒子含有ペースト〔3〕を得た。
〔比較例2〕
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕と同様の方法により、チタニア粒子濃度が30質量%であって媒体をエタノールに変更した材料ペースト〔2〕を得た。
〔比較例3〕
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕と同様の方法により、チタニア粒子濃度が30質量%であって媒体を1−プロパノールに変更した材料ペースト〔3〕を得た。
〔比較例4〕
(バインダーを含む材料ペーストの調製)
水を媒体とする材料ペースト〔1〕にポリエチレングリコール600(和光純薬製)をチタニアの質量に対して2.5質量%を添加し、材料ペースト〔4〕を得た。
〔比較例5〕
水を媒体とする材料ペースト〔1〕にポリエチレングリコール600をチタニアの質量に対して5.0質量%を添加し、材料ペースト〔5〕を得た。
(ペーストの粘度測定)
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕〜〔3〕の粘度および材料ペースト〔1〕〜〔5〕の粘度を、振動式粘度計を用いて、25℃環境下において測定した。
(スクリーン印刷適正の評価)
スクリーンメッシュST500を用いて、5cm×0.8cmの矩形を5本描画可能なスクリーン版を用意した(設計面積:20cm)。このスクリーン版を使用し、酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕〜〔3〕および材料ペースト〔1〕〜〔5〕を用いて各々スクリーン印刷を行い、機能性半導体層を作製した。この際、膜厚が6μmに満たない場合は、6μmに達するまでスクリーン印刷を繰り返し行った。デジタルマイクロスコープおよび校正スケールを用い、実際の描画面積(測定面積)と設計面積との比較を行った。測定面積は、スクリーン印刷の実施後30分経過した後に測定した。測定面積が設計面積の80%以上120%以下の範囲内に収まる場合を印刷適正があると判断した。
〔比較例A〕
(電池性能の確認)
材料ペースト〔1〕を、ドクターブレード法により、シート抵抗13Ω/□のITO/PEN(ポリエチレンナフタレート)基板(王子トービ製)から構成される透光性基板上で、0.5cm×0.5cmの大きさの作用極領域に塗布した。塗布後、室温で透光性基板を乾燥させて、塗膜を形成した。特許文献2に記載の方法を用いて、塗膜に対して、ロールプレス処理を行い、120MPaの加圧処理を行った。前記方法により、透光性基板上に機能性半導体層が形成された光電極構造体を得た。
ロールプレス処理後における機能性半導体層の膜厚は6μmであった。セル実効面積については、デジタルマイクロスコープおよび校正スケールを用い、有効数字4桁での補正を行った。膜厚測定は、触針式表面形状測定器DEKTAK(ULVAC製)を用いて行った。
(増感色素の担持・光電極の作製)
増感色素として、シス−ビス(イソチオシアナート)−ビス(2,2’−ジピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II)ビス−テトラブチルアンモニウムを用いた。この増感色素をエタノール中に0.2mMの濃度で溶解させて色素溶液を得た。この色素溶液中に機能性半導体層を形成した上記光電極構造体を24時間浸漬させ、機能性半導体層に増感色素が担持された光電変換層を備えた光電極〔1〕を得た。
(電解質部分として用いる電解質溶液の作製)
電解質溶液として、ヨウ素、ヨウ化リチウム、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、およびt−ブチルピリジンが溶解された3−メトキシプロピオニトリル溶液を用いた。これらの物質はそれぞれ0.05M、0.1M、0.6M、および0.5Mになるよう窒素雰囲気下でアセトニトリルに溶解された。
(対極の作製)
FTOガラス(日本板硝子社製)のFTO層上に、スパッタ法を用いて触媒層としてのPt層を形成し、このPt層を導電層とした。その際、用いたスパッタ条件は、60W、Arガス:4sccm、0.6Pa、1minである。
(色素増感太陽電池の作製)
光電極〔1〕に、厚さ30μmの絶縁スペーサー、対極をこの順に重ね合わせた。光電極〔1〕と対極との間にマイクロシリンジで電解質溶液を注入した。これにより、色素増感太陽電池〔B1〕を作製した。
〔実施例A〕
機能性半導体層を形成するペーストに酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔A1〕を作製した。
〔実施例B〕
機能性半導体層を形成するペーストに酸化物ナノ粒子含有ペースト〔2〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔A2〕を作製した。
〔実施例C〕
機能性半導体層を形成するペーストに酸化物ナノ粒子含有ペースト〔3〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔A3〕を作製した。
〔比較例B〕
機能性半導体層を形成するペーストに材料ペースト〔2〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔B2〕を作製した。
〔比較例C〕
機能性半導体層を形成するペーストに材料ペースト〔3〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔B3〕を作製した。
〔比較例D〕
機能性半導体層を形成するペーストに材料ペースト〔4〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔B4〕を作製した。
〔比較例E〕
機能性半導体層を形成するペーストに材料ペースト〔5〕を用いた以外、その他の条件は比較例Aと同様にして、色素増感太陽電池〔B5〕を作製した。
(色素増感太陽電池の性能評価)
色素増感太陽電池〔A1〕〜〔A3〕および〔B1〕〜〔B5〕の各々に、「ソーラーシミュレータ」(ペクセル社製)を用いて、AM1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を照射しながら、「2400型ソースメータ」(KEITHLEY社製)を用いてI−V特性を測定し、短絡電流、開放電圧、形状因子FFの値を得た。これらの値を用いて下記の式(1)により、光電変換効率を算出した。
式(1);光電変換効率(%)=[短絡電流値(mA/cm)×開放電圧値(V)×{形状因子FF/入射光(100mW/cm)}]×100
各実施例および比較例の結果を表1に示す。表1において、TiOはチタニア粒子の濃度を示す。PEG600は、ポリエチレングリコール600の濃度を示す。Jscは、短絡電流値を示す。Vocは、開放電圧を示す。FFは、形状因子を示す。設計値面積比は、測定面積を設計面積で割った値である。
Figure 0006344759
表1に示すように、媒体に水を用いた比較例1では、性能(変換効率)は高いものの、スクリーン印刷を行うことはできなかった。これは、粘度が不足しているためである。同様に、媒体にエタノールを用いた比較例2および媒体に1−プロパノールを用いた比較例3では、性能を維持することはできたものの、粘度が不足しているためスクリーン印刷を行うことはできなかった。バインダーとして、ポリエチレングリコール600を酸化チタンペーストに添加した比較例4および比較例5では、スクリーン印刷は可能であった。しかし、バインダーが機能性半導体層中に残留したため、電池性能が低下した。
以上より、バインダーを用いずに媒体に1−ブタノールを用いた実施例1、バインダーを用いずに媒体に1−ヘキサノールを用いた実施例2、およびバインダーを用いずに媒体に1−ヘキサノールとtert−ブタノールとの混合溶媒を用いた実施例3では、光電変換効率(電池性能)を維持しつつ、スクリーン印刷を行って機能性半導体層を好適に形成できることが確認された。
〔実施例D〕
(大面積化した色素増感太陽電池の作製・性能評価)
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔2〕を用いて、スクリーンメッシュST500により5cm×0.8cmの矩形を5本描画可能なスクリーン版を用いて、膜厚6μmの塗膜を透光性基板上に作製した。特許文献2に記載の方法を用いて、塗膜に対して、ロールプレス処理を行い、120MPaの加圧処理を行った。前記方法により、透光性基板上に機能性半導体層が形成された光電極構造体を得た。光電極構造体に対して比較例1と同様の操作を行い、光電変換層を備えた光電極を得た。次に、スクリーン印刷を用いて、特許文献3に記載されている材料を用いて、矩形の間に集電配線を作製した。Pt層付きのTi箔と光電極とを組み合わせ、Ti箔と光電極との間に電解液を注入し、Ti箔と光電極との周囲を樹脂により封止した。これにより、色素増感太陽電池〔A4〕を作製した。Pt層付きのTi箔には、膜厚50μmのTi箔上に、スパッタ法を用いて触媒層としてのPt層が形成され、このPt層を導電層とした。この際、用いたスパッタ条件は、60W、Arガス:4sccm、0.6Pa、1minである。電解質溶液として、ヨウ素、ヨウ化リチウム、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、およびt−ブチルピリジンが溶解された3−メトキシプロピオニトリル溶液を用いた。これらの物質はそれぞれ0.05M、0.1M、0.6M、および0.5Mになるよう窒素雰囲気下でアセトニトリルに溶解された。色素増感太陽電池〔A4〕の性能評価は、上記の比較例Aなどと同様の方法を用いて行った。得られた変換効率は3.5%であった。
以上より、色素増感太陽電池を大面積にした際には、集電配線の抵抗があるため、変換効率は減少するものの、色素増感太陽電池として機能することが確認された。集電配線を導入した際に、電池性能が低下する現象は、従来の色素増感太陽電池の抱えている課題と同様であるため、本実施形態に係る酸化物ナノ粒子含有ペーストに起因する現象ではない。
〔実施例4〕
(酸化物ナノ粒子含有ペースト中の酸化物ナノ粒子の濃度の影響評価)
酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕および酸化物ナノ粒子含有ペースト〔2〕について、同一の媒体を用いて、酸化チタンの濃度を低下させたペーストを作製し、スクリーン印刷を行った。酸化物ナノ粒子含有ペースト〔1〕の酸化チタンの濃度を低下させた場合、すなわち1−ブタノールを媒体として用いた場合では、酸化チタンの濃度が20質量%のときに、ペーストの粘度が25℃において1.5Pa・secであった。このとき、設計値に対する実際の測定面積の割合は110%であり、形状を維持したまま、スクリーン印刷を行うことが可能であった。また、酸化物ナノ粒子含有ペースト〔2〕の酸化チタンの濃度を低下させた場合、すなわち1−ヘキサノールを媒体として用いた場合では、酸化チタンの濃度が20質量%のときに、ペーストの粘度が25℃において1.5Pa・secであった。このとき、設計値に対する実際の測定面積の割合は110%であり、形状を維持したまま、スクリーン印刷を行うことが可能であった。1−ブタノールを媒体として用いた場合および1−ヘキサノールを媒体として用いた場合ともに、酸化チタンの濃度をさらに低下させてペーストの粘度を1.5Pa・sec未満にすることで、急激に測定面積が増加した。このため、酸化チタンの濃度の下限は20質量%であると考えられる。
上記各実施例では、酸化チタンナノ粒子を用いて酸化物ナノ粒子含有ペーストを形成した。しかし、色素増感太陽電池の機能性半導体層に使用される材料(例えば、ZnO,NiO)等から構成される導電性の粒子を用いても、同様に酸化物ナノ粒子含有ペーストを形成することが可能である。
なお、上記各実施例において、ペーストの塗膜に対してロールプレス処理(プレス処理工程)を行っているが、これは本発明の色素増感太陽電池の作製において必須の工程ではない。ただし、ロールプレス処理を行うと、機能性半導体層中の粒子を加温することなく、粒子間を密着させることができる。このため、機能性半導体層を加温することなく、電池性能を向上させることができる。また、色素増感太陽電池の作製において連続生産工程を適用することができるため、製造コストを低減する効果が期待できる。
以上、本発明の好ましい実施形態および実施例を説明したが、本発明はこれらの実施形態および実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
上記実施形態の酸化物ナノ粒子含有ペーストによれば、スクリーン印刷などの印刷法を用いて色素増感太陽電池用の機能性半導体層を形成することができる。このため、色素増感太陽電池の大面積化が容易であるため、色素増感太陽電池を安価で作製することができる。
1 セル(色素増感太陽電池)
10 光電極(色素増感太陽電池用光電極)
11 透光性基板(基板)
11a 基材
11b 透明導電層
12 光電変換層
20 対極(色素増感太陽電池用対極)
21 導電層
30 電解質部分(電解液層)
40 配線

Claims (9)

  1. 酸化物ナノ粒子と、アルコールを少なくとも1種類含有するアルコール系溶媒とからなり、前記酸化物ナノ粒子が前記アルコール系溶媒に分散された酸化物ナノ粒子含有ペーストであって、
    前記酸化物ナノ粒子含有ペーストは、前記酸化物ナノ粒子を前記酸化物ナノ粒子含有ペーストの全質量に対して20質量%以上50質量%以下含有し、かつ、前記アルコール系溶媒を前記酸化物ナノ粒子含有ペーストの全質量に対して50質量%以上80質量%以下含有し、
    前記酸化物ナノ粒子含有ペーストの粘度は、25℃において、1.5Pa・sec以上である
    酸化物ナノ粒子含有ペースト。
  2. 請求項1に記載の酸化物ナノ粒子含有ペーストであって、
    前記アルコール系溶媒が含有する前記アルコールのうち少なくとも1種類は、炭素数が4から10であるアルコールであり、
    前記アルコール系溶媒は、25℃において液体である
    酸化物ナノ粒子含有ペースト。
  3. 請求項1または2に記載の酸化物ナノ粒子含有ペーストであって、
    前記酸化物ナノ粒子は、
    第1の平均粒子径を有する第1の酸化物ナノ粒子と、
    前記第1の平均粒子径と異なる第2の平均粒子径を有する第2の酸化物ナノ粒子と、
    を含有し、
    前記第1の平均粒子径は30nm以下であり、
    前記第2の平均粒子径は50nm以上である
    酸化物ナノ粒子含有ペースト。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の酸化物ナノ粒子含有ペーストであって、
    前記酸化物ナノ粒子は酸化チタンである
    酸化物ナノ粒子含有ペースト。
  5. 請求項1に記載の酸化物ナノ粒子含有ペーストであって、
    前記粘度は、25℃において、4Pa・sec以上である
    酸化物ナノ粒子含有ペースト。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の酸化物ナノ粒子含有ペーストを用いて作製された光電変換層を備える色素増感太陽電池用光電極。
  7. 請求項6に記載の色素増感太陽電池用光電極であって、
    プラスチック材料により形成された基板をさらに備え、
    前記光電変換層は前記基板の上に形成される
    色素増感太陽電池用光電極。
  8. 請求項7に記載の色素増感太陽電池用光電極であって、
    前記光電変換層は、スクリーン印刷により前記基板の上に配置された前記酸化物ナノ粒子含有ペーストをロールプレス処理で加圧することにより作製される
    色素増感太陽電池用光電極。
  9. 請求項6から8のうちのいずれか一項に記載の色素増感太陽電池用光電極を備える色素増感太陽電池。
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