JP6344518B2 - 分離部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

分離部材、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、分離部材、その分離部材を備える定着装置及びその定着装置を備える画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の電子写真式画像形成装置には、像担持体上に形成した静電潜像を現像装置で現像し、そのトナー像を記録媒体上に転写し、定着装置によって定着して画像形成を行うものがある。
このような定着装置は、定着ローラや定着ベルトなどの定着回転体と、この定着回転体に対向して配置されるとともに当該定着回転体に圧接されて定着ニップ部を形成する加圧ローラなどの加圧回転体と、を備えている。定着装置は、定着回転体と加圧回転体との間に形成される定着ニップ部により記録媒体を狭持しつつ搬送して、熱及び圧力によりトナー像を記録媒体に定着させる。
また、定着装置には、定着ニップ部を通過した記録媒体が定着回転体又は加圧回転体(以下、「定着回転体等」という)に巻き付いてしまうことを抑制するために、定着回転体等から記録媒体を分離させるための分離部材が設けられている。この分離部材は、例えば、略帯板状に形成されており、定着回転体等の軸方向に平行に配置されかつその短手方向の一縁部が定着回転体等の外周面に近接され且つ間隔をあけて対向されている。
分離部材の一縁部と定着回転体等の外周面との間には、微少な間隔(ギャップ)が設けられている。このギャップが狭いと、分離部材と定着回転体等とが接触して、当該定着回転体等にストレスが加わってしまう。また、このギャップが広いと、記録媒体がギャップ内を通過して、記録媒体の定着回転体等への巻き付きが生じてしまう。そのため、分離部材は、定着回転体等との間に適切なギャップを設けるための位置決め機構を備えている。
例えば、特許文献1に開示された定着装置が備える分離部材817は、図9〜図11に示すように、帯板状の分離板830と、この分離板830を支持するブラケット831と、を備えている。分離板830は、ブラケット831の外側面831aに重ねて取り付けられているとともに、その短手方向の一縁部830aが、ブラケット831の縁部から突出するように配置されている。また、分離板830は、表面にフッ素樹脂層832が形成されている。分離部材817は、分離板830の両端部に折り曲げ加工などにより一体形成された位置決め部材836を備えている。位置決め部材836は、定着ローラ837の回転軸838に突き当てられたときに、一縁部830a(具体的には、一縁部830aに重ねられたフッ素樹脂層832)と定着ローラ837との間に所定のギャップが設けられるように、その形状等が決定されている。
また、特許文献2に開示された定着装置が備える分離部材938は、図12〜図14に示すように、両端部に位置決め部材939(突当部材)が取り付けられている。位置決め部材939は、当該定着ローラ921の外周面の両端部に当接されたときに、分離部材938の一縁部938aと定着ローラ921との間に所定のギャップが設けられるように、その形状等が決定されている。
しかしながら、特許文献1の分離部材817では、定着ローラ837との間にギャップを形成する分離板830の一縁部830a(具体的には、一縁部830aに重ねられたフッ素樹脂層832)から離れた箇所に位置決め部材836が設けられている。そのため、例えば、位置決め部材836の形状公差、及び、分離板830の形状公差等がギャップに影響し、そのため、ギャップの精度が低下してしまう恐れがあるという問題があった。
また、特許文献2の分離部材938においても、定着ローラ921との間にギャップを形成する分離部材938の一縁部938aから離れた箇所に位置決め部材939が設けられている。そのため、上記と同様に、位置決め部材939の形状公差及び取付公差、並びに、分離部材938の形状公差等がギャップに影響し、そのため、ギャップの精度が低下してしまう恐れがあるという問題があった。
そこで、本発明は、定着回転体又は加圧回転体との間のギャップの精度の低下を効果的に抑制できる分離部材、その分離部材を備えた定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、未定着画像を記録媒体に定着させる定着回転体と、前記定着回転体に圧接されかつ当該定着回転体との間に前記記録媒体が挟まれる定着ニップ部を形成する加圧回転体と、を備えた定着装置に用いられる分離部材であって、前記定着ニップ部の下流に前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面と一縁部が対向するように配置される分離板と、前記分離板の前記一縁部の一部箇所と前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面との間に挟まれるように、前記一部箇所を前記一縁部の延在方向に交差する方向にまたがって配置された板状のギャップ形成部材と、備え、前記ギャップ形成部材が、可撓性を有する材料で構成され、前記ギャップ形成部材における一部分が、前記分離板の一方の面に取り付けられ、前記ギャップ形成部材における前記一部分と間隔をあけた他部分が、前記分離板の他方の面に取り付けられ、前記ギャップ形成部材における 前記一部分と前記他部分との間が、前記延在方向との直交方向における断面視で、湾曲状に曲げられて前記一部箇所をまたがるように配置され、前記ギャップ形成部材の、前記分離板の前記一部箇所をまたがる箇所が、前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面と当接して、前記分離板と、前記定着回転体又は前記加圧回転体と、の間にギャップを形成するように構成されていることを特徴とする分離部材である。
請求項1に記載された発明によれば、分離板が、定着回転体と加圧回転体との間に形成される定着ニップ部の下流に、定着回転体の外周面又は加圧回転体の外周面(以下、「定着回転体等の外周面」という)と一縁部が対向するように配置される。そして、板状のギャップ形成部材が、分離板の一縁部の一部箇所と定着回転体等の外周面との間に挟まれるように、上記一部箇所を分離板の一縁部の延在方向に交差する方向にまたがって配置される。このようにしたことから、ギャップ形成部材が、上記一部箇所と定着回転体等の外周面との間に挟まれると、分離板の一縁部における上記一部箇所以外の箇所と定着回転体等の外周面との間に、ギャップ形成部材の厚み分のギャップが形成される。そのため、このギャップは、ギャップ形成部材の厚みによって決定されるので、多くの形状公差や取付公差がギャップに影響を与えることを回避して、ギャップの精度の低下を効果的に抑制できる。また、ギャップ形成部材の厚みにより、ギャップの大きさをコントロールできるので、ギャップの大きさを容易に調整することが可能となる。
本発明の一実施形態の分離部材の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大斜視図であり、(c)は側面図である。 図1の分離部材が備える分離板の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大斜視図であり、(c)は側面図である。 図1の分離部材が備えるギャップ形成部材の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、断面図である。 図1の分離部材が定着ベルトに対向して配置された状態を説明する図であって、(a)は、正面図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大正面図であり、(c)は拡大側面図である。 本発明の一実施形態の定着装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態の画像形成装置の概略構成図である。 図6の画像形成装置が備えるプロセスカートリッジの概略構成図である。 図1の分離部材の変形例の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大斜視図であり、(c)は側面図である。 従来の分離部材の側面図である。 図9の分離部材の斜視図である。 図9の分離部材と定着ローラとの位置関係を示す斜視図である。 従来の他の分離部材の斜視図である。 図12の分離部材の正面図である。 図12の分離部材の拡大斜視図である。
(分離部材の実施形態)
以下、本発明の一実施形態の分離部材を、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の分離部材の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大斜視図であり、(c)は側面図である。図2は、図1の分離部材が備える分離板の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大斜視図であり、(c)は側面図である。図3は、図1の分離部材が備えるギャップ形成部材の構成を説明する図であって、(a)は、斜視図であり、(b)は、断面図である。図4は、図1の分離部材が定着ベルトに対向して配置された状態を説明する図であって、(a)は、正面図であり、(b)は、(a)の一部を拡大した拡大正面図であり、(c)は拡大側面図である。
本実施形態の分離部材は、トナー像を記録媒体に定着させる定着ベルトと、この定着ベルトに圧接されかつ当該定着ベルトとの間に記録媒体が挟まれる定着ニップ部を形成する加圧ローラと、を備えた定着装置に用いられる。そして、本実施形態において、分離部材は、定着ニップ部の下流に、当該分離部材と定着ベルトとの間に所定のギャップが設けられるように配置される。これにより、分離部材は、定着ベルトから記録媒体を分離して、当該定着ベルトへの記録媒体の巻き付きを抑制する。
分離部材95は、図1(a)〜(c)に示すように、分離板96と、一対のギャップ形成部材97と、を備えている。
分離板96は、図2(a)〜(c)に示すように、分離板本体96aと、一対の支持部96bと、を有している。
分離板本体96aは、例えば、板金等により略帯板状に形成されている。分離板本体96aの長手方向両端部には、後述するギャップ形成部材97の他端部97bが引っ掛けられる引掛爪96cと、ギャップ形成部材97の一端部97aがネジ99(図1(c))によってネジ留めされるネジ孔96dと、が設けられている。引掛爪96cは、分離板本体96aの一方の面96e(即ち、通紙面)側に突出されている。
一対の支持部96bは、分離板本体96aの他方の面96f側に突出するように当該分離板本体96aの長手方向両端部に一体に設けられている。一対の支持部96bは、それぞれの先端部分が後述する定着装置9のフレーム等に取り付けられて、分離板本体96aを揺動可能に支持する。
分離板96は、分離板本体96aの短手方向(図1、図2にて上下方向)の一縁部96gと後述する定着装置9の定着ベルト92Aとの間に所定のギャップGが設けられるように、定着ベルト92Aに近接して配置される。分離板96は、一方の面96eにおける一縁部96g近傍が平坦に形成され、他方の面96fにおける一縁部96g近傍が当該一縁部96gの延在方向(即ち、分離板本体96aの長手方向)全体にわたって切り欠かれた形状に形成されている。
ギャップ形成部材97は、図3(a)に示すように、略帯板状に形成された樹脂シート材である。ギャップ形成部材97は、図3(b)に示すように、ベース材97Aの表面に表面層97Bが形成されて構成されている。ベース材97Aは、例えば、アクリルやポリエステルなどの可撓性を有する合成樹脂等で構成されている。表面層97Bは、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂等で構成されている。本実施形態において、ギャップ形成部材97の厚みは、0.3mmに設定されている。ギャップ形成部材97の厚みは、勿論これに限定されるものではなく、分離部材95と定着ベルト92Aとの間に設けるギャップ幅に応じて任意に設定される。
一対のギャップ形成部材97のそれぞれは、分離板96の分離板本体96aの長手方向両端部に取り付けられている。具体的には、ギャップ形成部材97の一端部97aに設けられた爪受孔97cが、分離板本体96aの引掛爪96cに引っ掛けられている。これにより、ギャップ形成部材97の一端部97aが、分離板本体96aの一方の面96eに半固定状態(取付位置に対して多少の変位が可能な状態)で取り付けられている。また、ギャップ形成部材97の他端部97bに設けられたネジ貫通孔97dに挿通されたネジ99が分離板本体96aのネジ孔96dに螺合されている。これにより、ギャップ形成部材97の他端部97bが、分離板本体96aの他方の面96fに固定して取り付けられている。つまり、一対のギャップ形成部材97は、分離板96に着脱可能に取り付けられている。
ギャップ形成部材97の爪受孔97cとネジ貫通孔97dとの間である中間部分97eは、湾曲されるとともに分離板本体96aの一縁部96gの両端の一部箇所を一方の面96e側から他方の面96f側にまたがるように配置されている。換言すると、ギャップ形成部材97の中間部分97eは、分離板本体96aの一縁部96gの両端の箇所を当該一縁部96gの延在方向(分離板96の長手方向に一致)に交差する方向にまたがって配置されている。また、一対のギャップ形成部材97は、分離部材95が定着装置9に取り付けられたときに、定着ベルト92Aの外周面Fにおけるトナー像の定着領域の外側に接するように、一対のギャップ形成部材97の取付間隔及び取付位置が設定されている。ここで、定着領域とは、記録媒体Sに接して加圧及び加熱する領域のことを意味する。本実施形態において、一対のギャップ形成部材97は、定着ベルト92Aの幅方向両端部に接するように配置されている。ギャップ形成部材97の一端部97aは、ギャップ形成部材における一部分の一例に相当する。ギャップ形成部材97の他端部97bは、ギャップ形成部材における他部分の一例に相当する。
次に、本実施形態の分離部材95の作用について、図4(a)〜(c)を参照して説明する。
分離部材95は、分離板96の長手方向が定着ベルト92Aの幅方向(図4(a)、(b)の左右方向、図4(c)の手前−奥方向)と平行になるように配置されている。また、分離部材95は、定着ニップ部N(図4において不図示)の下流に配置されている。また、分離部材95は、一対の支持部96bの先端を回動中心にして、分離板96(具体的には分離板本体96a)の一縁部96gが定着ベルト92Aの外周面Fに近づく方向に向けて回動するように、図示しないねじりばね等の弾性部材により力が加えられている。
そのため、分離板96の一縁部96gの長手方向両端部において、当該一縁部96gが一対のギャップ形成部材97を介して定着ベルト92Aの外周面Fに押しつけられる。このとき、分離板96の一縁部96gが、一対のギャップ形成部材97のそれぞれの内周面に接触される。つまり、一対のギャップ形成部材97が、分離板96の一縁部96gの両端の箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれる。これにより、分離板96の一縁部96gにおける一対のギャップ形成部材97の間の箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に、一対のギャップ形成部材97の厚みに応じたギャップGが形成される。
このように形成されたギャップGは、ギャップ形成部材97の形状公差(厚み除く)及び取付公差、並びに、分離板96の形状公差(具体的には、ギャップ形成部材97の取付位置と一縁部96gとの位置ずれ等)の影響を受けることがない。そして、このギャップGは、ギャップ形成部材97の厚みのみに依存するので、ギャップ形成部材97の厚みの精度を管理することにより、精度よくギャップGを設けることが可能となる。
また、分離部材95において、一対のギャップ形成部材97が分離板96に半固定状態で取り付けられているので、定着ベルト92Aの回転に伴い、一対のギャップ形成部材97の位置及び姿勢が適切に自律調整される。そのため、一対のギャップ形成部材97の取付位置の微調整などが不要となり、組立性を向上できる。
以上より、本実施形態の分離部材95によれば、定着ニップ部Nの下流に定着ベルト92Aの外周面Fと一縁部96gが対向するように配置される分離板96を備えている。また、分離部材95は、分離板96の一縁部96gの両端の一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれるように、上記一部箇所を一縁部96gの延在方向に交差する方向にまたがって配置された板状のギャップ形成部材97と、を備えている。これにより、ギャップ形成部材97が、上記一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれると、分離板96の一縁部96gにおける上記一部箇所以外の箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に、ギャップ形成部材97の厚み分のギャップGが形成される。そのため、このギャップGは、ギャップ形成部材97の厚みによって決定されるので、多くの形状公差や取付公差がギャップGに影響を与えることを回避して、ギャップGの精度の低下を効果的に抑制できる。また、ギャップ形成部材97の厚みにより、ギャップGの大きさをコントロールできるので、ギャップGの大きさを容易に調整することが可能となる。
また、ギャップ形成部材97が、可撓性を有する材料で構成されている。ギャップ形成部材97における一端部97aが、分離板96の一方の面96eに取り付けられている。ギャップ形成部材97における一端部97aと間隔をあけた他端部97bが、分離板96の他方の面96fに取り付けられている。ギャップ形成部材97における一端部97aと他端部97bとの間の中間部分97eが曲げられて一縁部96gの上記一部箇所をまたがるように配置されている。このようにしたことから、ギャップ形成部材97を全体的に分離板96に固定する構成等に比べて、ギャップ形成部材97の位置決め精度などが緩和されて、ギャップ形成部材97を分離板96に容易に取り付けることが可能となり、組立性を高めることができる。また、可撓性のギャップ形成部材97を分離板96の両面に取り付けているので、片面のみに取り付けた構成に比べて、分離板96の定着ベルト92Aからのはね上がり時などにおけるギャップ形成部材97の捲れなどを抑制することができる。
また、ギャップ形成部材97が、分離板96に着脱可能に取り付けられている。このようにしたことから、ギャップ形成部材97の交換が可能となるので、厚みの異なる複数種類のギャップ形成部材97を用意することで、ギャップGの調節を容易に行うことができる。
また、一対のギャップ形成部材97が、半固定状態とされている。このようにしたことから、定着ベルト92Aの回転に伴い、一対のギャップ形成部材97の位置及び姿勢が適切に自律調整される。そのため、一対のギャップ形成部材97の取付位置の微調整などが不要となり、組立性を向上できる。
また、分離部材95において、ギャップ形成部材97が、フッ素系樹脂を材料として構成された表面層97Bを有している。このようにしたことから、ギャップ形成部材97における定着ベルト92Aとの接触箇所の摩耗を軽減することができ、耐久性を高めることができる。
また、分離部材95において、ギャップ形成部材97が、平面視で矩形状に形成されている。このようにしたことから、例えば、樹脂シート状の母材からギャップ形成部材97を切り出して製造する場合などにおいて、複雑な形状のものに比べて、1枚の母材からより多くのギャップ形成部材97を切り出すことが可能となる。そのため、ギャップ形成部材97を容易且つ低コストで製造することができる。
ギャップ形成部材97が、定着ベルト92Aの外周面Fにおける定着領域の外側に接するように配置されている。このようにしたことから、定着ベルト92Aの定着領域において、ギャップ形成部材97との接触によるストレスを回避することができ、記録媒体Sにトナー像を安定して定着することができる。
(定着装置の実施形態)
以下、本発明の一実施形態の定着装置を、図5を参照して説明する。
図5は、本発明の一実施形態の定着装置の概略構成図である。
定着装置9は、図5に示すように、分離体91と、加熱機構部92と、加圧ローラ93と、を備えている。
分離体91は、加熱機構部92(具体的には、定着ベルト92A)から用紙、記録紙、転写紙などのシート状の記録媒体Sシート状の記録媒体Sを分離するものであり、上述した分離部材95で構成されている。
加熱機構部92は、定着ベルト92Aと、支持部材92Bと、ニップ形成部材92Cと、熱源92Dと、を備えている。定着ベルト92Aは、例えば、可撓性を有する合成樹脂材料等を用いて無端ベルト状に形成されている。支持部材92Bは、定着ベルト92Aの内側に配置され、定着ベルト92Aを回動可能に支持している。ニップ形成部材92Cは、支持部材92Bにおける加圧ローラ93に対向する箇所に配置されている。このニップ形成部材92Cに定着ベルト92Aを介して加圧ローラ93が押しつけられることにより、定着ベルト92Aと加圧ローラ93との間に定着ニップ部Nが形成される。熱源92Dは、例えば、ハロゲンヒータで構成され、定着ベルト92Aの回動軌跡内側に配置されている。定着ベルト92Aは、定着回転体の一例に相当する。
加圧ローラ93は、中空の金属ローラ表面にシリコーンゴム層を積層した構成とされ、表層部には離型層としてPFAまたはPTFE等のフッ素系樹脂層が設けられている。また、加圧ローラ93は、その軸が定着ベルト92Aの幅方向(図5の手前−奥方向)と平行になるように配置されている。加圧ローラ93は、図示しない駆動モータによって回転駆動される。さらに、加圧ローラ93は、図示しないスプリングなどの弾性体によって、ニップ形成部材92C側(図5において左方向)に向け押圧されている。加圧ローラ93は、加圧回転体の一例に相当する。
分離体91、即ち、分離部材95は、上述したように、分離板96と、一対のギャップ形成部材97とを備えている。分離部材95は、分離板96が定着ニップ部Nの下流(図5において上方)に定着ベルト92Aの外周面Fと一縁部96gが対向するように配置されている。また、一対のギャップ形成部材97が、分離板96の一縁部96gの両端の一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれるように、上記一部箇所を一縁部96gの延在方向に交差する方向にまたがって配置されている。これにより、分離板96の一縁部96gにおける一対のギャップ形成部材97の間の箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に、一対のギャップ形成部材97の厚みに応じたギャップGが形成される。
定着装置9では、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ93が定着ベルト92Aに押しつけられ押圧されている。そのため、加圧ローラ93がニップ形成部材92C側に押圧された状態で回転駆動されると、該定着ベルト92Aが連動して回動される。これにより、定着ベルト92Aにおける熱源92Dにより加熱された箇所を順次定着ニップ部Nに移動させることが可能となる。そして、定着ベルト92A及び加圧ローラ93が回動することにより、定着ニップ部Nに進入してくる記録媒体Sが、定着ニップ部Nにおいて定着ベルト92Aと加圧ローラ93とで挟持搬送されながら加熱及び加圧されてトナー像Tが記録媒体Sに定着される。そして、定着ニップ部Nを通過した記録媒体Sは、分離部材95によって定着ベルト92Aの外周面Fから分離されて、定着装置9の下流に搬送される。
以上より、本実施形態の定着装置9によれば、トナー像Tを記録媒体Sに定着させる定着ベルト92Aを備えている。定着装置9は、定着ベルト92Aに圧接されかつ当該定着ベルト92Aとの間に記録媒体Sが挟まれる定着ニップ部Nを形成する加圧ローラを備えている。定着装置9は、定着ベルト92Aから記録媒体Sを分離させる分離体91を備えている。そして、分離体91が、上述した実施形態の分離部材95で構成されている。これにより、分離部材95のギャップ形成部材97が、分離板96の一縁部96gの両端の一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれる。すると、分離板96の一縁部96gにおける上記一部箇所以外の箇所(つまり、一対のギャップ形成部材97の間の箇所)と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に、ギャップ形成部材97の厚み分のギャップGが形成される。そのため、このギャップGは、ギャップ形成部材97の厚みによって決定されるので、多くの形状公差や取付公差がギャップGに影響を与えることを回避して、ギャップGの精度の低下を効果的に抑制できる。また、ギャップ形成部材97の厚みにより、ギャップGの大きさをコントロールできるので、ギャップGの大きさを容易に調整することが可能となる。
(画像形成装置の実施形態)
次に、本発明の一実施形態にかかる画像形成装置1について、図6、図7を参照して説明する。
図6は、本発明の一実施形態の画像形成装置の概略構成図である。図7は、図6の画像形成装置が備えるプロセスカートリッジの概略構成図である。
本発明の一実施形態にかかる画像形成装置1は、シート状の記録媒体Sに、トナー像を定着させる複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などとして用いられるものである。なお、本実施形態においては、タンデム方式のフルカラー画像形成装置について説明する。または、例えば4サイクル式のフルカラー画像形成装置等であってもよく、記録媒体Sにトナー像を形成する画像形成部と、画像形成部によって記録媒体Sに形成されたトナー像を該記録媒体Sに定着させる定着部と、を少なくとも備えた画像形成装置であればよい。
図6に、画像形成装置1を示す。画像形成装置1は、レーザ光Lを照射する露光装置3と、前記レーザ光Lによって静電潜像が形成され且つ該静電潜像からトナー像を形成するプロセスユニット5と、前記プロセスユニット5から前記トナー像が転写される中間転写ユニット7と、を備えている。また、画像形成装置1は、前記中間転写ユニット7から前記トナー像を記録媒体Sに転写する二次転写部8と、転写されたトナー像を記録媒体Sに定着させる上述した実施形態の定着装置9と、を備えている。また、画像形成装置1は、トナー像が定着された記録媒体Sを一時的に保持するストックトレイ11と、複数枚の記録媒体Sを収容する給紙トレイ13と、トナーボトルを収容するためのボトル収容部43と、を備えている。画像形成装置1において、露光装置3、プロセスユニット5、中間転写ユニット7及び二次転写部8によって画像形成部1Aが構成されている。また、画像形成装置1において、定着装置9によって定着部1Bが構成されている。
露光装置3は、後述する帯電装置17によって帯電された感光体ドラム15の表面に、レーザ光Lを照射して画像データに応じた静電潜像を形成させるものである。露光装置3は、レーザ光Lを放射する半導体レーザからなる光源と、レーザ光Lを主走査方向に偏向
させる光偏向器と、偏向されたレーザ光Lを被走査面としての感光体ドラム15の表面に向けて集光する光走査光学系と、を備えている。
プロセスユニット5は、感光体ドラム15の表面を帯電させるプロセス、感光体ドラム15の表面の静電潜像を現像してトナー像を形成するプロセス、感光体ドラム15の表面の転写残トナーを除去するプロセス、を順次繰り返して行うものである。
プロセスユニット5は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、それぞれの色に対応する部材には、「Y」、「C」、「M」、「K」を付す。)のそれぞれのトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kを備えている。
プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのそれぞれは、画像形成装置1の本体に対して着脱可能に構成されており、寿命到達時や消耗時に、これらに該当するプロセスカートリッジを交換できるようになっている。
プロセスカートリッジ10Yは、図7に示すように、露光装置3から照射されたレーザ光Lによって静電潜像が形成される感光体ドラム15Yと、前記感光体ドラム15Yを帯電させる帯電装置17Yと、を備えている。また、プロセスカートリッジ10Yは、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置19Yと、前記感光体ドラム15Yの表面をクリーニングするクリーニング装置21Yと、を備えている。プロセスカートリッジ10Yには、カラー画像の色分解成分に対応するイエローのトナーが収容されている。
プロセスカートリッジ10M、10C、10Kは、前述のプロセスカートリッジ10Yと同様の構成を備えている。プロセスカートリッジ10Mには、カラー画像の色分解成分に対応するマゼンタのトナーが収容されている。プロセスカートリッジ10Cには、カラー画像の色分解成分に対応するシアンのトナーが収容されている。プロセスカートリッジ10Kには、カラー画像の色分解成分に対応するブラックのトナーが収容されている。
感光体ドラム15は、円筒形状に形成されたアルミニウム素管からなり、該アルミニウム素管の外周面には、有機感光体層が設けられている。感光体ドラム15は、画像形成信号に対応して走査されたレーザ光Lによって前記有機感光体層に静電潜像が形成され、後述する現像装置19のトナーによって未定着画像としてのトナー像が形成される。
有機感光体層は、前記アルミニウム素管の外周面にコーティングされるアンダコート層を有している。有機感光体層は、光電変換によってプラスの電荷とマイナスの電荷とを生ずる電荷発生層を有している。有機感光体層は、前記電荷発生層で生じたプラスの電荷を輸送して表面に帯電されたマイナスの電荷を中和する電荷輸送層と、耐久性を向上させるためのオーバコート層を有している。
帯電装置17は、帯電バイアスを印加することによって感光体ドラム15の表面を所望の極性および所望の電位に一様に帯電させる帯電部材を備えている。帯電部材としては、例えば、弾性体からなる帯電ローラや、ワイヤ電極とグリッド電極とを有するスコロトロン帯電器などを用いることができる。
現像装置19は、感光体ドラム15の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行うものである。現像装置19は、トナー担持体としての現像ローラを備えている。現像ローラは、磁界発生手段としてのマグネットローラが内部に設けられている。現像ローラは、表面にトナーを担持しながら回転することによって、前記トナーを感光体ドラム15と対向する現像領域へ搬送する。
現像ローラは、現像バイアス電源から現像バイアスが印加されている。このため、前記現像領域において、現像ローラ表面の電位と感光体ドラム15の表面の静電潜像部分における電位との間に電位差が発生し、この電位差によって形成される現像電界の作用を受けて、トナーが静電潜像部分に付着する。これにより、感光体ドラム15上の静電潜像が未定着画像としてのトナー像になる。なお、現像装置19としては、このような構成に限らず、公知のものを利用することができる。
クリーニング装置21は、後述する中間転写ユニット7に転写されずに感光体ドラム15の表面に残留した転写残トナーを前記感光体ドラム15の表面から除去するものである。クリーニング装置21は、感光体ドラム15の表面上の転写残トナーを掻き取って除去するブレード部材を備えている。
ブレード部材は、ポリウレタン樹脂などの合成樹脂で形成されており、クリーニング装置21の金属製支持体に貼り付けられている。ブレード部材は、感光体ドラム15の回転方向に対してカウンタ方向とされ、前記感光体ドラム15の表面に接触している。ブレード部材は、転写残トナーの他に、記録媒体Sの紙粉、帯電装置17によって感光体ドラム15を帯電した際の放電生成物、トナーに添加されている添加剤、トナーに含まれる不純物などを、感光体ドラム15の表面から除去する。
中間転写ユニット7は、感光体ドラム15の表面のトナー像を記録媒体Sの表面に転写するものである。中間転写ユニット7は、無端状の中間転写ベルト27と、前記中間転写ベルト27が張架され且つ該中間転写ベルト27を周回させるクリーニングバックアップローラ25および二次転写バックアップローラ12と、を備えている。また、中間転写ユニット7は、各色に対応する複数の感光体ドラム15のそれぞれに対向するとともに前記中間転写ベルト27を前記複数の感光体ドラム15のそれぞれに押し当てる複数の一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kと、を備えている。また、中間転写ユニット7は、ベルトクリーニング装置33を備えている。
中間転写ベルト27は、テンションローラ35によって所定の張力に保持された状態で、図面上の反時計回りに周回される。中間転写ベルト27は、例えば、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂などが単層または複数層で構成され、カーボンブラック等の導電性材料が分散されて構成されている。
一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kは、カーボンブラック等の導電性材料を含み、半導電性とされている。一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kは、トナーの電荷の極性とは逆の極性でバイアスが印加されている。このため、感光体ドラム15の表面から中間転写ベルト27側にトナーを引き寄せて該中間転写ベルト27にトナー像を一次転写する。
二次転写部8は、前記中間転写ベルト27に記録媒体Sを押し当てる二次転写ローラ31を備えている。二次転写ローラ31は、二次転写バックアップローラ12に対向して設けられている。
二次転写ローラ31は、一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kと同様に、カーボンブラック等の導電性材料を含み、半導電性とされており、トナーの電荷の極性とは逆の極性でバイアスが印加されている。このため、中間転写ベルト27の表面から記録媒体S側にトナーを引き寄せて該記録媒体Sにトナー像を二次転写する。
ベルトクリーニング装置33は、中間転写ベルト27に当接するウレタンゴムなどの弾性体で構成されたクリーニングブレードを備えている。クリーニングブレードは、揺動可能なブレードホルダに着脱可能に保持されている。クリーニングブレードは、中間転写ベルト27の周回方向に対してカウンタ方向で前記中間転写ベルト27に接触し、中間転写ベルト27の表面の転写残トナーを堰き止めて除去する。
このため、クリーニングブレードは、転写残トナーの他に、記録媒体Sの紙粉、トナーに添加されている添加剤、トナーに含まれる不純物などを、中間転写ベルト27の表面から除去する。中間転写ベルト27から除去されたトナーは、ベルトクリーニング装置33内に設けられている搬送手段によってトナー回収部に回収される。
定着装置9は、記録媒体S上の未定着画像としてのトナー像を加熱および加圧して、前記記録媒体Sに前記トナー像を定着させるものである。定着装置9は、定着ベルト92Aを有する加熱機構部92と、定着ベルト92Aと圧接して該定着ベルト92Aを回転駆動する加圧ローラ93と、を備えている。
給紙トレイ13は、画像形成装置1の下部に設けられている。給紙トレイ13には、記録用紙などの記録媒体Sが複数枚収容されている。記録媒体Sは、給紙ローラ37によって一枚毎に給紙トレイ13から引き出されて、画像形成装置1内に形成された用紙搬送経路Rを搬送される。
ボトル収容部43は、画像形成装置1の上部に設けられている。ボトル収容部43には、トナーボトル45Y、45M、45C、45Kが収容されている。トナーボトル45Yには、カラー画像の色分解成分に対応するイエローのトナーが充填される。トナーボトル45Mには、カラー画像の色分解成分に対応するマゼンタのトナーが充填される。トナーボトル45Cには、カラー画像の色分解成分に対応するシアンのトナーが充填される。トナーボトル45Kには、カラー画像の色分解成分に対応するブラックのトナーが充填される。
各トナーボトル45Y、45M、45C、45K内の各色のトナーは、それぞれ図示しないトナー供給送置によって、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの現像装置19に適宜供給される。各トナーボトル45Y、45M、45C、45Kは、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kとは独立して画像形成装置1に対して着脱可能に構成されている。
次に、上述のように構成された画像形成装置1の基本的動作について説明する。
画像形成装置1において画像形成動作が開始されると、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの感光体ドラム15が図面上の反時計回りに回転駆動される。そして、各感光体ドラム15の表面がそれぞれの帯電装置17によって所定の極性に一様に帯電される。
次いで、帯電された各感光体ドラム15の表面に、露光装置3からレーザ光Lがそれぞれ照射されて、各感光体ドラム15の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム15に露光される画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報とされる。
次いで、各感光体ドラム15の表面の静電潜像に、各現像装置19によってトナーが供給され、静電潜像からトナー像が形成される。また、各一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kに、トナーの帯電極性と逆極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ローラ29Y、29M、29C、29Kと各感光体ドラム15との間で転写電界が形成される。そして、各感光体ドラム15に形成された各所のトナー像が、前記転写電界によって、図中の反時計回りに周回する中間転写ベルト27上に順次重ね合わされて転写される。このとき、中間転写ベルト27上にフルカラーのトナー像が担持される。
次いで、トナー像が転写された後の各感光体ドラム15の表面に残留する転写残トナーは、各クリーニング装置21によって各感光体ドラム15の表面から除去される。次いで、各感光体ドラム15の表面は、図示しない除電装置によって除電作用を受けて、その表面電位が初期化されて次の画像形成に備えられる。
また、給紙ローラ37が駆動装置52によって回転され、給紙トレイ13から一枚の記録媒体Sが用紙搬送経路Rに送り出される。用紙搬送経路Rに送り出された記録媒体Sは、一対のレジストローラ39によってタイミングが計られて、二次転写ローラ31とこれに対向する二次転写バックアップローラ12との間に送られる。このとき、二次転写ローラ31には、中間転写ベルト27上のトナー像のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより転写電界が形成される。
次いで、前記転写電界によって、中間転写ベルト27上のトナー像が記録媒体S上に一括して転写される。また、トナー像の転写後の中間転写ベルト27の表面に残留する転写残トナーは、ベルトクリーニング装置33によって除去される。
次いで、トナー像が転写された記録媒体Sは、定着装置9へと搬送され、定着ベルト92Aと加圧ローラ93との間の定着ニップ部Nにおいて記録媒体Sに熱と圧力とが加えられることによってトナー像が前記記録媒体Sに定着される。そして、定着ニップ部Nを通過した記録媒体Sは、分離部材95によって定着ベルト92Aの外周面Fから分離され、その後、記録媒体Sが定着装置9からストックトレイ11へと排出される。
このような画像形成装置1の基本的動作は、記録媒体S上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作である。このような動作以外にも、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10Kのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、2台または3台のプロセスカートリッジを用いて、二色または三色の画像を形成したりしてもよい。
以上より、本実施形態の画像形成装置1によれば、記録媒体Sにトナー像を形成する画像形成部1Aと、画像形成部1Aによって記録媒体Sに形成されたトナー像を該記録媒体Sに定着させる定着部1Bと、を少なくとも備えている。そして、定着部1Bが、上述した定着装置9で構成されている。これにより、定着装置9において、分離部材95のギャップ形成部材97が、分離板96の一縁部96gの両端の一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれる。すると、分離板96の一縁部96gにおける上記一部箇所以外の箇所(つまり、一対のギャップ形成部材97の間の箇所)と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に、ギャップ形成部材97の厚み分のギャップGが形成される。そのため、このギャップGは、ギャップ形成部材97の厚みによって決定されるので、多くの形状公差や取付公差がギャップGに影響を与えることを回避して、ギャップGの精度の低下を効果的に抑制できる。また、ギャップ形成部材97の厚みにより、ギャップGの大きさをコントロールできるので、ギャップGの大きさを容易に調整することが可能となる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、一対のギャップ形成部材97が分離板96に半固定状態で取り付けられているものであったがこれに限定されるものではない。例えば図8(a)〜(c)に示すように、ギャップ形成部材97に代えて、片面に接着層が設けられたテープ状のギャップ形成部材98を、分離板96の一方の面96eから一縁部96gを通り他方の面96fにかけて貼り付けた構成の分離部材95Aとしてもよい。このような構成においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。即ち、ギャップ形成部材98が、一縁部96gの一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれると、分離板96の一縁部96gにおける上記一部箇所以外の箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に、その厚み分のギャップGが形成される。そのため、このギャップGは、ギャップ形成部材98の厚みによって決定されるので、多くの形状公差や取付公差がギャップGに影響を与えることを回避して、ギャップGの精度の低下を効果的に抑制できる。
また、上述した実施形態では、一対のギャップ形成部材97が半固定状態とされていたが、これに限定されるものではない。ギャップ形成部材97の一端部97aについても、他端部97bと同様にネジなどにより分離板96に固定した構成としてもよい。または、ギャップ形成部材97の一端部97a及び他端部97bのうちのいずれか一方のみを分離板96に取り付けた構成としてもよい。これにより、ギャップ形成部材97の分離板に取り付けられていない端部は自由端となる。このような構成でも、ギャップ形成部材97が一縁部96gの一部箇所と定着ベルト92Aの外周面Fとの間に挟まれた状態で定着ベルト92Aが回転されると、上記実施形態と同様に、ギャップ形成部材97の位置及び姿勢が適切に自律調整される。
また、上述した実施形態の分離部材95では、ギャップ形成部材97において、フッ素系樹脂からなる表面層97Bがベース材97Aの表面全体に設けられた構成であったが、少なくともベース材97Aにおける定着ベルト92Aと接する箇所に設けられていればよい。換言すると、少なくともギャップ形成部材97の表面における定着ベルト92Aの外周面Fと接触する箇所が、フッ素系樹脂を材料として構成されていればよい。また、ギャップ形成部材97のベース材97A自体が、例えば、PTFE等のすべりがよく耐久性の高いものであれば、その表面にフッ素系樹脂からなる層を設けない構成としてもよい。また、ギャップ形成部材97を、樹脂材料で構成していたが、例えば、薄膜状のステンレス材などで構成してもよい。
また、上述した実施形態の定着装置9では、分離部材95が、定着ベルト92Aから記
録媒体Sを分離するように設けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、
分離部材95を、加圧ローラ93の外周面から記録媒体Sを分離するように設けてもよい
また、上述した実施形態の画像形成装置1では、複数の感光体が一列に並べて配置されたフルカラーのタンデム型の画像形成装置について説明するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、感光体を1つのみ備えるモノクロの画像形成装置や、リボルバ型の画像形成装置であってもよく、本発明の目的に反しない限り、画像形成部と定着部とを少なくとも備えていれば、画像形成装置の構成は任意である。
なお、前述した各実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の分離部材、定着装置及び画像形成装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 画像形成装置
1A 画像形成部
1B 定着部
9 定着装置
91 分離体
92 加熱機構部
92A 定着ベルト(定着回転体の一例)
92B 支持部材
92C ニップ形成部材
92D 熱源
93 加圧ローラ(加圧回転体の一例)
95、95A 分離部材
96 分離板
96a 分離板本体
96b 一対の支持部
96c 引掛爪
96d ネジ孔
96e 分離板の一方の面
96f 分離板の他方の面
96g 分離板の一縁部
97、98 ギャップ形成部材
97A ベース材
97B 表面層(フッ素系樹脂を材料として構成された部分の一例)
97a ギャップ形成部材の一端部(ギャップ形成部材の一部分の一例)
97b ギャップ形成部材の他端部(ギャップ形成部材の他部分の一例)
97c 爪受孔
97d ネジ貫通孔
97e ギャップ形成部材の中間部分
F 定着ベルトの外周面
G ギャップ
N 定着ニップ部
S 記録媒体
T トナー像
特開2006−317492号公報 特開2009−109574号公報

Claims (8)

  1. 未定着画像を記録媒体に定着させる定着回転体と、前記定着回転体に圧接されかつ当該定着回転体との間に前記記録媒体が挟まれる定着ニップ部を形成する加圧回転体と、を備えた定着装置に用いられる分離部材であって、
    前記定着ニップ部の下流に前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面と一縁部が対向するように配置される分離板と、
    前記分離板の前記一縁部の一部箇所と前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面との間に挟まれるように、前記一部箇所を前記一縁部の延在方向に交差する方向にまたがって配置された板状のギャップ形成部材と、
    を備え、
    前記ギャップ形成部材が、可撓性を有する材料で構成され、
    前記ギャップ形成部材における一部分が、前記分離板の一方の面に取り付けられ、
    前記ギャップ形成部材における前記一部分と間隔をあけた他部分が、前記分離板の他方の面に取り付けられ、
    前記ギャップ形成部材における 前記一部分と前記他部分との間が、前記延在方向との直交方向における断面視で、湾曲状に曲げられて前記一部箇所をまたがるように配置され、
    前記ギャップ形成部材の、前記分離板の前記一部箇所をまたがる箇所が、前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面と当接して、前記分離板と、前記定着回転体又は前記加圧回転体と、の間にギャップを形成するように構成されている
    ことを特徴とする分離部材。
  2. 前記分離板と、前記定着回転体又は前記加圧回転体と、の間の前記ギャップが、前記ギャップ形成部材の厚みに基づくものであることを特徴とする請求項1に記載の分離部材。
  3. 前記ギャップ形成部材が、前記分離板に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分離部材。
  4. 少なくとも前記ギャップ形成部材の表面における前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面と接触する箇所が、フッ素系樹脂を材料として構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離部材。
  5. 前記ギャップ形成部材が、平面視で矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離部材。
  6. 前記ギャップ形成部材が、前記定着回転体の外周面又は前記加圧回転体の外周面における定着領域の外側に接するように配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離部材を備えることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項7に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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