JP6343971B2 - レーザー溶接方法、およびレーザー溶接装置 - Google Patents

レーザー溶接方法、およびレーザー溶接装置 Download PDF

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本発明は、レーザー溶接方法、およびレーザー溶接装置に関する。
自動車の車体や構造体を組み立てるときには、通常、鋼板を所望の形状にプレス成形した金属部材を形成し、その後、複数の金属部材の一部を重ね合わせた部分にレーザー光を照射して溶接接合している(特許文献1参照。)。自動車用の金属部材には、母材よりも融点の低い被覆材によって母材が被覆されたメッキ鋼板から形成したものがある。メッキ鋼板として、例えば、耐食性に優れた亜鉛を主成分とする被覆材によって母材が被覆された亜鉛メッキ鋼板がある。
特許文献1に記載された技術にあっては、本溶接工程におけるレーザー光の照射範囲の外周部に本溶接工程よりも照射深さが浅いレーザー光を照射する補熱工程を設けている。これにより、溶接部における金属溶融量を増加させてレーザー溶接による溶接不良の発生を抑制している。
特開2011−173146号公報
亜鉛メッキ鋼板などのメッキ鋼板から形成した金属部材を溶接する場合において、金属部材同士の間に隙間が殆ど無いときには、レーザー光の照射によって発生した亜鉛ガスなどの被覆材蒸気が抜け難くなる。このため、ブローホールが発生して良好な溶接部を得ることが困難になる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ブローホールの発生を抑制して良好な溶接部を得ることが可能なレーザー溶接方法、およびレーザー溶接装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のレーザー溶接方法は、複数の金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光を照射して複数の前記金属部材同士を溶接するレーザー溶接方法であって、複数の前記金属部材のうち少なくとも1つの前記金属部材は母材よりも融点の低い被覆材によって前記母材が被覆されたメッキ鋼板から形成される。前処理工程において、複数の前記金属部材同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持して、一の金属部材側から前記一の金属部材にレーザー光を照射して通過させ、通過させた前記レーザー光をさらに他の金属部材に照射して前記一の金属部材に向かって盛り上がる突起部を生成する。本溶接工程において、前記突起部を生成した前記他の金属部材を、前記突起部を介在させて、前記一の金属部材と重ね合わせた状態にし、複数の前記金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光を照射して複数の前記金属部材同士を本溶接する。
上記目的を達成する本発明のレーザー溶接装置は、複数の金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光を照射して複数の前記金属部材同士を溶接するレーザー溶接装置であって、複数の前記金属部材のうち少なくとも1つの前記金属部材は母材よりも融点の低い被覆材によって前記母材が被覆されたメッキ鋼板から形成される。レーザー溶接装置は、複数の前記金属部材同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置と、複数の前記金属部材を重ね合わせた状態にする第2位置とに移動自在な治具部と、レーザー光を照射するレーザー照射部と、前記治具部および前記レーザー照射部の作動を制御する制御部と、を有している。前記制御部は、前記治具部を前記第1位置に移動させ、複数の前記金属部材同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持し、前記レーザー照射部が空間を隔てて隣り合う前記金属部材において一の金属部材側から前記一の金属部材に対してレーザー光を照射して通過させ、通過させたレーザー光を他の金属部材に対して照射して前記一の金属部材に向かって盛り上がる突起部を生成させ、前記治具部を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、前記突起部を介在させて複数の前記金属部材を重ね合わせた状態にし、前記レーザー照射部から前記レーザー光を照射して本溶接するように制御する。
本発明のレーザー溶接方法によれば、本溶接工程において、重ね合わせた金属部材同士の間には、突起部が挟まることによって隙間を確保できる。この隙間を通って、本溶接時のレーザー光の照射によって発生する被覆材蒸気が逃がされる。その結果、ブローホールの発生を抑制して、良好な溶接部を得ることができる。また、前処理工程においては、複数の金属部材同士の間に空間を開けているので、突起部を確実に生成することができる。したがって、本溶接工程においては、複数の金属部材同士をすでに組み合わせている前処理工程における状態から重ね合わせた状態に移行させることから、突起部を生成した後、複数の金属部材同士を重ね合わせるまでの作業を迅速に行うことができる。その結果、レーザー溶接作業に要する一連の時間を短縮することができる。
本発明のレーザー溶接装置によれば、重ね合わせた金属部材同士の間には、突起部が挟まることによって隙間を確保できる。この隙間を通って、本溶接時のレーザー光の照射によって発生する被覆材蒸気が逃がされる。その結果、ブローホールの発生を抑制して、良好な溶接部を得ることができる。治具部は、第1位置では、金属部材同士の間に空間を開けているので、突起部を確実に生成することができる。治具部が第1位置から第2位置に移動することによって、突起部を生成した後、第1と第2の金属部材を重ね合わせるまでの作業を迅速に行うことができる。その結果、レーザー溶接作業に要する一連の時間を短縮することができる。
図1(A)(B)(C)は、本実施形態に係るレーザー溶接装置の前処理工程の状態を示す概略構成図であり、図1(C)は、図1(B)の突起部を含む部分拡大図を示している。 図2は、本実施形態に係るレーザー溶接装置の本溶接工程の状態を示す概略構成図である。 図3は、レーザー溶接方法の手順を説明する模式図であり、図3(A1)(A2)は、前処理工程の様子を示す斜視図および図3(A1)のA2−A2線に沿う断面図、図3(B1)(B2)は、本溶接工程の様子を示す平面図および図2(B1)のB2−B2線に沿う断面図である。図3(C1)(C2)は、本溶接工程の他の様子を示す平面図および図3(C1)のC2−C2線に沿う断面図である。 図4(A)(B)は、前処理工程におけるレーザー光の走査の軌跡の形状の例を示す斜視図である。 図5(A)(B)(C)は、機械的な機構を備える治具部の改変例を示す図である。 図6(A)(B)は、機械的な機構を備える治具部の他の改変例を示す図である。 図7(A)(B)は、機械的な機構を備える治具部のさらに他の改変例を示す図である。 図8(A)(B)は、電磁的な力を利用した治具部を示す図である。 図9(A)(B)は、電磁的な力を利用した治具部の改変例を示す図である。 図10(A)(B)は、空圧的な力を利用した治具部を示す図である。 図11(A)(B)は、空圧的な力を利用した治具部の改変例を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
図1(A)(B)(C)は、本実施形態に係るレーザー溶接装置10の前処理工程の状態を示す概略構成図であり、図1(C)は、図1(B)の突起部23を含む部分拡大図を示している。図2は、本実施形態に係るレーザー溶接装置10の本溶接工程の状態を示す概略構成図である。
図1および図2を参照して、レーザー溶接装置10は、複数の金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光51を照射して複数の金属部材同士を溶接して溶接部材100を製造する。複数の金属部材のうち少なくとも1つの金属部材は、母材よりも融点の低い被覆材によって母材が被覆されたメッキ鋼板から形成されている。メッキ鋼板は、自動車用の金属部材において多用されている、例えば、耐食性に優れた亜鉛を主成分とする被覆材によって母材が被覆された亜鉛メッキ鋼板を例示できる。
レーザー溶接装置10は、概説すれば、第1と第2の金属部材(複数の金属部材に相当する)21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置(図1(A)(B))と、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置(図2)とに移動自在な治具部40と、レーザー光51を照射するレーザー照射部50と、治具部40およびレーザー照射部50の作動を制御する制御部60と、を有している。制御部60は、治具部40を第1位置に移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持するように制御する。次いで、制御部60は、治具部40を第1位置に移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持し、レーザー照射部50が空間を隔てて隣り合う第1と第2の金属部材21、22において第1の金属部材21(一の金属部材に相当する)に対してレーザー光51を照射して通過させ、通過させたレーザー光51を第2の金属部材22(他の金属部材に相当する)に対して照射して第1の金属部材21に向かって盛り上がる突起部23を生成させるように制御する(図1(A)(B))。次いで、制御部60は、治具部40を第1位置から第2位置に移動させ、突起部23を介在させて第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にするように制御する。次いで、制御部60は、レーザー照射部50からレーザー光51を照射して本溶接するように制御する(図2)。以下、詳述する。
図1および図2は、上下に配置された2枚の第1と第2の金属部材21、22を溶接する部位を示している。下方側の第2の金属部材22は図示しない溶接ダイの上に載置されている。
第1の金属部材21は、レーザー照射部50からのレーザー光51が表面21aに照射されると、レーザー光51の熱により溶融して溶融部21cを生成する。その後、第1の金属部材21は、レーザー照射部50からのレーザー光51がさらに溶融部21cに照射されると、裏面21bからレーザー光51を通過させる。このとき、レーザー照射部50は、第1の金属部材21に対し、溶融部21cが生成するまでレーザー光51を照射する。
第2の金属部材22は、レーザー照射部50からのレーザー光51が第1の金属部材21の溶融部21cを通過して表面22aに照射されると、レーザー光51の熱により溶融し突起部23を生成する。このとき、レーザー照射部50は、第2の金属部材22に対し、表面22aに突起部23が生成するまでレーザー光51を照射する。
治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士の間に挿入自在な爪部材41と、爪部材41を第1と第2の金属部材21、22同士の間に対して進退移動する駆動部材42とを有している。爪部材41は、挿入側の端面をテーパ形状に形成している。駆動部材42は、エアシリンダーなどから構成する。図1(A)に示すように、駆動部材42によって爪部材41を前進移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士の間に挿入する。治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する。図1(B)に示すように、駆動部材42によって爪部材41を後退移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士の間から引き抜く。治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する。
第1の金属部材21の上方にレーザー照射部50が配置されている。レーザー照射部50は、公知のレーザー照射装置から構成する。レーザー照射部50は、第1の金属部材21の表面21aにレーザー光51を照射する。レーザー照射部50は、揺動自在なミラーを備え、直線形状、曲線形状、円形状、あるいは円弧形状などの任意の軌跡に沿ってレーザー光51を走査することができる。走査することなく点状にもレーザー光51を照射することができる。レーザー照射部50は、レーザー出力、走査速度、およびスポット径の拡大縮小など、溶接対象物への入熱量の調整も自由にできる。
レーザー溶接装置10は、複数(図示例では2個)のクランプ部材70を、第1と第2の金属部材21、22の面方向に離間して配置している。クランプ部材70は、本溶接時に第1と第2の金属部材21、22をクランプする。クランプ部材70は、適宜の構成を採用できる。図示例のクランプ部材70は、第1の金属部材21の上方に配置された上方押え部71と、第2の金属部材22の下方に配置された下方押え部72とを有している。2つの上方押え部71は上方クランプアーム73に取り付けられ、2つの下方押え部72は下方クランプアーム74に取り付けられている。上方押え部71および上方クランプアーム73は、レーザー光51の走査範囲の外側に配置されている。上方クランプアーム73および下方クランプアーム74は、図示しない例えば油圧シリンダーなどの流体圧シリンダーによって駆動される。流体圧シリンダーによって、上方クランプアーム73を第1の金属部材21に向けて移動し、下方クランプアーム74を第2の金属部材22に向けて移動する。上方押え部71および下方押え部72は第1と第2の金属部材21、22を挟持してクランプする。
図3は、レーザー溶接方法の手順を説明する模式図であり、図3(A1)(A2)は、前処理工程の様子を示す斜視図および図3(A1)のA2−A2線に沿う断面図、図3(B1)(B2)は、本溶接工程の様子を示す平面図および図3(B1)のB2−B2線に沿う断面図である。図3(C1)(C2)は、本溶接工程の他の様子を示す平面図および図3(C1)のC2−C2線に沿う断面図である。
まず、図3(A1)(A2)に示すように、第1と第2の金属部材21、22同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持して、第1の金属部材21にレーザー光51を照射して通過させ、通過させたレーザー光51をさらに第2の金属部材22に照射して第1の金属部材21に向かって盛り上がる突起部23を生成する(前処理工程)。突起部23の表面22aからの盛り上がり寸法dは、ブローホールの発生を抑制する目的に合致する範囲において適宜選択できるが、例えば、0.05mm〜0.3mmである。この寸法の突起をプレス成型によって形成することは、プレス成型の精度やプレス成形品の複雑な形状等の点から事実上不可能である。
次いで、図3(B1)(B2)または図3(C1)(C2)に示すように、突起部23を生成した第2の金属部材22を、突起部23を介在させて、第1の金属部材21と重ね合わせた状態にする。そして、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた部位にレーザー光51を照射して第1と第2の金属部材21、22同士を本溶接する(本溶接工程)。
本溶接工程において、重ね合わせた第1と第2の金属部材21、22同士の間には、突起部23が挟まることによって隙間31を確保できる。この隙間31を通って、本溶接時のレーザー光51の照射によって発生する被覆材蒸気である亜鉛ガスが逃がされる。その結果、ブローホールの発生を抑制して、良好な溶接部を得ることができる。
このようなレーザー溶接技術は、亜鉛メッキ鋼板が多用されている自動車用の金属部材を溶接接合する場合に適したものとなる。
前処理工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持して、突起部23を生成する(図1(B)(C)、図3(A1)(A2))。そして、本溶接工程において、第1と第2の金属部材21、22を前処理工程における状態から重ね合わせた状態に移行させて、本溶接する(図2、図3(B1)(B2)または図3(C1)(C2))。前処理工程において第1と第2の金属部材21、22同士の空間30は、第2の金属部材22に生成した突起部23が第1の金属部材21に接合されない寸法、および本溶接時に移動される寸法を考慮して適宜決定することができる。空間30の寸法例として、0.5mm〜5mmを挙げることができる。
前処理工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士の間に空間30を開けているので、突起部23を確実に生成することができる。本溶接工程においては、第1と第2の金属部材21、22をすでに組み合わせている前処理工程における状態から重ね合わせた状態に移行させることから、突起部23を生成した後、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせるまでの作業を迅速に行うことができる。その結果、レーザー溶接作業に要する一連の時間を短縮することができる。
前処理工程において、第2の金属部材22に突起部23を生成させる位置は、第1と第2の金属部材21、22同士をクランプする位置よりも本溶接工程においてレーザー光51を照射する位置に近い側であることが好ましい。
第2の金属部材22に突起部23を生成させる位置を上記位置にすることにより、本溶接のときの第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間寸法は、突起部23の大きさに規制することができるからである。
前処理工程において、機械的な機構よって、向かい合った第1と第2の金属部材21、22の第1の金属部材21を第2の金属部材22に対して離間させ、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて向かい合わせることが好ましい。
第1と第2の金属部材21、22同士の間に空間30を確実に開けて、突起部23を生成させることができるからである。
本溶接工程において、第1と第2の金属部材21、22を前処理工程における状態から突起部23を介在させて重ね合わせた状態に移行させて、打点ごとにクランプすることが好ましい。
本溶接の打点ごとにクランプすることによって、本溶接のときの第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間を、打点ごとに確保あるいは矯正できるからである。
本溶接工程において、レーザー光51を照射する位置は、突起部23を生成させたレーザー光51の照射位置を囲む位置であることが好ましい。
本溶接のときの第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間を均等に確保でき、良好な溶接部を得ることができるからである。
本溶接工程において、突起部23を囲むようにレーザー光51を照射することが好ましい(図3(B1)(B2))。
本溶接のときにレーザー光51を照射する位置と突起部23との間の距離がほぼ等しく、レーザー光51を照射する位置に拘わらず、隙間31の大きさが均一になる。その結果、より良好な溶接部を得ることができるからである。
ただし、本発明は、本溶接工程におけるレーザー光51の軌跡を限定するものではない。図3(C1)(C2)に示したように、直線状であっても支障なく適用することができる。
図4(A)(B)は、前処理工程におけるレーザー光の走査の軌跡の形状の例を示す斜視図である。
前処理工程において、レーザー光51の走査は、走査の始点および終点が混じり合って一体となった軌跡に沿って行う。
このような軌跡に沿ってレーザー光51を走査すると、溶融した金属の表面張力の作用によって中央部分が盛り上がって突起部23を生成することができるからである。
軌跡は、円形状(図4(A))または点形状(図4(B))である。
このような円形状または点形状の軌跡に沿ってレーザー光51を走査すると、盛り上がりの高さが均一な突起部23を生成することができるからである。
これによって、本溶接のスペースに適した形状の突起部23を生成することができる。
点形状の突起部23(図4(B))は、レーザー光51を走査することなく生成できる。
円形状の突起部23(図4(A))は、点形状の突起部23と比べ、突起部23が広範囲に生成されることから、第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間31を安定して確保することができる。
上述した実施形態に係るレーザー溶接方法により以下の作用効果を奏する。
本レーザー溶接方法は、前処理工程と、本溶接工程と、を有し、前処理工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持して、第1の金属部材21にレーザー光51を照射して通過させ、通過させたレーザー光51をさらに第2の金属部材22に照射して第1の金属部材21に向かって盛り上がる突起部23を生成する。次いで、本溶接工程においては、突起部23を生成した第2の金属部材22を、突起部23を介在させて、第1の金属部材21と重ね合わせた状態にし、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた部位にレーザー光51を照射して第1と第2の金属部材21、22同士を本溶接する。
かような方法によれば、本溶接工程において、重ね合わせた第1と第2の金属部材21、22同士の間には、突起部23が挟まることによって隙間31を確保できる。この隙間31を通って、本溶接時のレーザー光51の照射によって発生する亜鉛ガスが逃がされる。その結果、ブローホールの発生を抑制して、良好な溶接部を得ることができる。また、前処理工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士の間に空間30を開けているので、突起部23を確実に生成することができる。したがって、本溶接工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士をすでに組み合わせている前処理工程における状態から重ね合わせた状態に移行させることから、突起部23を生成した後、第1と第2の金属部材21、22同士を重ね合わせるまでの作業を迅速に行うことができる。その結果、レーザー溶接作業に要する一連の時間を短縮することができる。
さらに、本レーザー溶接方法では、本溶接工程において、第1と第2の金属部材21、22を前処理工程における状態から突起部23を介在させて重ね合わせた状態に移行させて、打点ごとにクランプすることが好ましい。
かような方法によれば、本溶接の打点ごとにクランプすることによって、本溶接のときの第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間を、打点ごとに確保あるいは矯正できる。
さらに、本レーザー溶接方法では、前処理工程において、第2の金属部材22に突起部23を生成させる位置は、第1と第2の金属部材21、22同士をクランプする位置よりも本溶接工程においてレーザー光51を照射する位置に近い側であることが好ましい。
かような方法によれば、本溶接のときの第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間寸法を、突起部23の大きさに規制することができる。
さらに、本レーザー溶接方法では、本溶接工程において、レーザー光51を照射する位置は、突起部23を生成させたレーザー光51の照射位置を囲む位置であることが好ましい。
かような方法によれば、本溶接のときの第1と第2の金属部材21、22同士の間の隙間を均等に確保でき、良好な溶接部を得ることができる。
さらに、本レーザー溶接方法では、前処理工程において、レーザー光51の走査は、走査の始点および終点が混じり合って一体となった軌跡に沿って行うことが好ましい。
かような方法によれば、表面張力によって突起部23の中央部が盛り上がるので、突起部23の盛り上がりの高さを均一にすることができる。
さらに、本レーザー溶接方法では、軌跡は、円形状または点形状であることが好ましい。
かような方法によれば、円形状または点形状の軌跡に沿ってレーザー光51を走査すると、盛り上がりの高さが均一な突起部23を生成することができる。
さらに、本レーザー溶接方法では、前処理工程において、機械的な機構、電磁的な力、または空圧的な力によって、向かい合った第1と第2の金属部材21、22の第1の金属部材21を第2の金属部材22に対して離間させ、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて向かい合わせることが好ましい。
かような方法によれば、第1と第2の金属部材21、22同士の間に空間30を確実に開けて、突起部23を生成させることができる。
メッキ鋼板が亜鉛メッキ鋼板である。亜鉛メッキ鋼板を適用して、ブローホールの発生を抑制した良好な溶接部を得ることができる。
上述した実施形態に係るレーザー溶接装置10により以下の作用効果を奏する。
本レーザー溶接装置10は、治具部40と、レーザー照射部50と、制御部60と、を有している。制御部60は、まず、治具部40が第1位置に移動し、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持するように制御する。制御部60は、レーザー照射部50が空間30を隔てて隣り合う第1と第2の金属部材21、22において第1の金属部材21に対してレーザー光51を照射して通過させ、通過させたレーザー光51を第2の金属部材22に対して照射して第1の金属部材21に向かって盛り上がる突起部23を生成させるように制御する。そして、制御部60は、治具部40を第1位置から第2位置に移動させ、突起部23を介在させて第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にし、レーザー照射部50からレーザー光51を照射して本溶接するように制御する。
かような構成によれば、重ね合わせた第1と第2の金属部材21、22同士の間には、突起部23が挟まることによって隙間31を確保できる。この隙間31を通って、本溶接時のレーザー光51の照射によって発生する亜鉛ガスが逃がされる。その結果、ブローホールの発生を抑制して、良好な溶接部を得ることができる。治具部40は、第1位置では、第1と第2の金属部材21、22同士の間に空間30を開けているので、突起部23を確実に生成することができる。治具部40が第1位置から第2位置に移動することによって、突起部23を生成した後、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせるまでの作業を迅速に行うことができる。その結果、レーザー溶接作業に要する一連の時間を短縮することができる。
上述した実施形態に係る溶接部材100により以下の作用効果を奏する。
本溶接部材100は、レーザー光51を照射することによって突起部23を生成した第2の金属部材22を、突起部23を介在させて、第1の金属部材21と重ね合わせた形状を有し、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた部位が溶接接合されている。
かような溶接部材によれば、重ね合わせた第1と第2の金属部材21、22同士の間には、突起部23が挟まることによって隙間31を確保できる。この隙間31を通って、溶接接合時のレーザー光51の照射によって発生する亜鉛ガスが逃がされる。その結果、ブローホールの発生を抑制して、良好な溶接部を備える溶接部材100となる。
(改変例)
図5(A)(B)(C)は、機械的な機構を備える治具部40の改変例を示す図である。
治具部40は、複数の金属部材同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置と、複数の金属部材を重ね合わせた状態にする第2位置とに移動自在である限りにおいて適宜改変できる。
図5に示す治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士の間に挿入自在な爪部材111と、爪部材111を第1と第2の金属部材21、22同士の間に対して進退移動する駆動機構112とを有している。駆動機構112は、クランプ部材113をクランプまたはアンクランプする流体圧などによって作動するシリンダー114と、シリンダー114の作動ロッド115に連結され作動ロッド115の動きに連動して爪部材111を進退させるリンク機構116とを有している。リンク機構116は、作動ロッド115とともに移動する作動バー117と、作動バー117に設けられ爪部材111の基端が接触するカム部118と、爪部材111の基端をカム部118に押し付ける方向の弾発力を爪部材111に付勢するスプリング119とを有している。
下側の第2の金属部材22をセットするときには、クランプ部材113はアンクランプされ、爪部材111を後退移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士の間から引き抜いている(図5(A))。前処理工程では、シリンダー114の作動ロッド115を途中まで伸長し、作動ロッド115とともに移動した作動バー117のカム部118を爪部材111の基端に接触させる。爪部材111をスプリング119の弾発力に抗して前進移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士の間に挿入する。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図5(B))。本溶接工程では、シリンダー114の作動ロッド115を伸長してクランプ部材113によって第1と第2の金属部材21、22をクランプする。作動ロッド115とともに移動した作動バー117のカム部118は爪部材111の基端を越える。爪部材111をスプリング119の弾発力によって後退移動させ、第1と第2の金属部材21、22同士の間から引き抜く。治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図5(C))。
図6(A)(B)は、機械的な機構を備える治具部40の他の改変例を示す図である。
図6に示す治具部40は、下側の第2の金属部材22に形成した貫通孔121に挿通自在なピン122と、ピン122とベース123との間に設けられピン122を上方に押し上げる弾発力をピン122に付勢するスプリング124とを有している。ピン122は、上側の第1の金属部材21を押し上げるために設置している。スプリング124の弾発力は、クランプ部材125が第1の金属部材21を押圧する力よりも弱く設定されている。
前処理工程では、スプリング124の弾発力が付勢されたピン122は、第2の金属部材22の貫通孔121を挿通して第1の金属部材21を押し上げる。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図6(A))。本溶接工程では、クランプ部材125によって第1の金属部材21が押圧され、ピン122は、スプリング124の弾発力に抗して押し下げられる。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図6(B))。
図7(A)(B)は、機械的な機構を備える治具部40のさらに他の改変例を示す図である。
図7に示す治具部40は、第1と第2の金属部材21、22のそれぞれに形成した位置決め用のロケート孔131に挿通自在なロケートピン132と、ロケートピン132とベース133との間に設けられロケートピン132を上方に押し上げる弾発力をロケートピン132に付勢するスプリング134と、ロケートピン132に設けられ上側の第1の金属部材21のみに当接自在な突起135とを有している。スプリング134の弾発力は、クランプ部材136が第1の金属部材21を押圧する力よりも弱く設定されている。
前処理工程では、スプリング134の弾発力が付勢されたロケートピン132は、第1と第2の金属部材21、22のロケート孔131に挿通され、突起135が第1の金属部材21を押し上げる。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図7(A))。本溶接工程では、クランプ部材136によって第1の金属部材21が押圧され、ロケートピン132は、スプリング134の弾発力に抗して押し下げられる。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図7(B))。
図8(A)(B)は、電磁的な力を利用した治具部40を示す図である。
治具部40は、機械的な機構のほか、電磁的な力によって治具部40の状態を移動させることができる。
図8に示す治具部40は、磁力を持たせたクランプ部材141から構成されている。磁力は、第1と第2の金属部材21、22を本溶接した接合力よりも弱く設定されている。
前処理工程では、クランプ部材141は第1の金属部材21を磁力によって吸着したまま、第1の金属部材21を第2の金属部材22の上方位置において固定する。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図8(A))。本溶接工程では、クランプ部材141を押し切る。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図8(B))。本溶接後は、クランプ部材141を持ち上げれば、第1の金属部材21から外れる。
上記の電磁的な力によっても、治具部40は、前処理工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持し、本溶接工程においては、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にすることができる。
図9(A)(B)は、電磁的な力を利用した治具部40の改変例を示す図である。
図9に示す治具部40は、第1と第2の金属部材21、22に同極性の電荷を持たせることによって構成されている。電荷による反力は、クランプ部材151が第1の金属部材21を押圧する力よりも弱く設定されている。
前処理工程では、第1の金属部材21と第2の金属部材22との間には電荷による反力が作用する。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図9(A))。本溶接工程では、クランプ部材151を押し切る。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図9(B))。
図10(A)(B)は、空圧的な力を利用した治具部40を示す図である。
治具部40は、機械的な機構、電磁的な力のほか、空圧的な力によって治具部40の状態を移動させることができる。
図10に示す治具部40は、クランプ部材161と、第1の金属部材21を吸着する吸着パッド162とを有している。吸着パッド162は、負圧の供給と、大気開放とが切り替えられる。
前処理工程では、吸着パッド162は第1の金属部材21を負圧によって吸着したまま、第1の金属部材21を第2の金属部材22の上方位置において固定する。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図10(A))。本溶接工程では、クランプ部材161を押し切る。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図10(B))。本溶接後は、吸着パッド162を持ち上げれば、第1の金属部材21から外れる。
上記の空圧的な力によっても、治具部40は、前処理工程においては、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持し、本溶接工程においては、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にすることができる。
図11(A)(B)は、空圧的な力を利用した治具部40の改変例を示す図である。
図11に示す治具部40は、クランプ部材171と、第1と第2の金属部材21、22同士の間に圧縮エアーを供給するエアー供給部172とを有している。エアー供給部172は、圧縮エアーの供給と、供給停止とが切り替えられる。
前処理工程では、エアー供給部172から、第1と第2の金属部材21、22同士の間に圧縮エアーを供給し、第1と第2の金属部材21、22を離反させる。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22同士を空間30を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置に移動する(図11(A))。本溶接工程では、エアー供給部172からの圧縮エアーの供給を停止し、クランプ部材171を押し切る。これによって、治具部40は、第1と第2の金属部材21、22を重ね合わせた状態にする第2位置に移動する(図11(B))。
複数の金属部材をメッキ鋼板から形成した場合について説明したが、溶接する鋼板のいずれかの面に被覆材が被覆されている限り、被覆材蒸気が発生し得る。したがって、複数の金属部材のうち少なくとも1つの金属部材の母材の両面または片面が被覆されたメッキ鋼板を溶接する場合に本発明を適用できる。
10 レーザー溶接装置、
21 第1の金属部材(一の金属部材)、
21a 表面、
21b 裏面、
21c 溶融部、
22 第2の金属部材(他の金属部材)、
22a 表面、
23 突起部、
30 空間、
31 隙間、
40 治具部、
41 爪部材、
42 駆動部材、
50 レーザー照射部、
51 レーザー光、
60 制御部、
70 クランプ部材、
71 上方押え部、
72 下方押え部、
100 溶接部材。

Claims (9)

  1. 複数の金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光を照射して複数の前記金属部材同士を溶接するレーザー溶接方法であって、複数の前記金属部材のうち少なくとも1つの前記金属部材は母材よりも融点の低い被覆材によって前記母材が被覆されたメッキ鋼板から形成され、
    複数の前記金属部材同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持して、一の金属部材側から前記一の金属部材にレーザー光を照射して通過させ、通過させた前記レーザー光をさらに他の金属部材に照射して前記一の金属部材に向かって盛り上がる突起部を生成する前処理工程と、
    前記突起部を生成した前記他の金属部材を、前記突起部を介在させて、前記一の金属部材と重ね合わせた状態にし、複数の前記金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光を照射して複数の前記金属部材同士を本溶接する本溶接工程と、
    を有するレーザー溶接方法。
  2. 前記本溶接工程において、複数の前記金属部材を前処理工程における状態から前記突起部を介在させて重ね合わせた状態に移行させて、打点ごとにクランプする、請求項1に記載のレーザー溶接方法。
  3. 前記前処理工程において、前記他の金属部材に前記突起部を生成させる位置は、複数の前記金属部材同士をクランプする位置よりも前記本溶接工程においてレーザー光を照射する位置に近い側である、請求項1または2に記載のレーザー溶接方法。
  4. 前記本溶接工程において、レーザー光を照射する位置は、前記突起部を生成させたレーザー光の照射位置を囲む位置である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザー溶接方法。
  5. 前記前処理工程において、前記レーザー光の走査は、走査の始点および終点が混じり合って一体となった軌跡に沿って行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザー溶接方法。
  6. 前記軌跡は、円形状または点形状である、請求項5に記載のレーザー溶接方法。
  7. 前記前処理工程において、機械的な機構、電磁的な力、または空圧的な力によって、向かい合った複数の前記金属部材の前記一の金属部材前記他の金属部材に対して離間させ、複数の前記金属部材同士を前記空間を開けて向かい合わせる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザー溶接方法。
  8. 前記メッキ鋼板が亜鉛メッキ鋼板である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザー溶接方法。
  9. 複数の金属部材を重ね合わせた部位にレーザー光を照射して複数の前記金属部材同士を溶接するレーザー溶接装置であって、複数の前記金属部材のうち少なくとも1つの前記金属部材は母材よりも融点の低い被覆材によって前記母材が被覆されたメッキ鋼板から形成され、
    複数の前記金属部材同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持する第1位置と、複数の前記金属部材を重ね合わせた状態にする第2位置とに移動自在な治具部と、
    レーザー光を照射するレーザー照射部と、
    前記治具部および前記レーザー照射部の作動を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記治具部を前記第1位置に移動させ、複数の前記金属部材同士を空間を開けて組み合わせた状態に保持し、前記レーザー照射部が空間を隔てて隣り合う前記金属部材において一の金属部材側から前記一の金属部材に対してレーザー光を照射して通過させ、通過させたレーザー光を他の金属部材に対して照射して前記一の金属部材に向かって盛り上がる突起部を生成させ、前記治具部を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、前記突起部を介在させて複数の前記金属部材を重ね合わせた状態にし、前記レーザー照射部から前記レーザー光を照射して本溶接するように制御する、レーザー溶接装置。
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