JP6343576B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2004−324943(特許文献1)がある。特許文献1は、ダンパ(バッフル)及び各蒸発器14,15に対応させて設けたファン16,17を利用して貯蔵室に冷気を供給している(段落0024、0025、0029、0030、図1−3)。また、一個の蒸発器を冷凍用蒸発温度とし、他の蒸発器を霜や氷の生成しない冷蔵用蒸発温度として所定時間運転した後、前記の蒸発器を冷凍用蒸発温度から霜や氷の融解する冷蔵用温度に切り替えると共に、後記の蒸発器を冷蔵用蒸発温度から冷凍用蒸発温度に切り替える(要約)。
ファン、蒸発器、ダンパは、上流側からこの順に設けられている。すなわち、ファンによって昇圧された冷気は、その後、冷凍室側及び冷蔵室側のダンパによって進路が振り分けられることになる(図1)。
特開2004−324943号公報
蒸発器を除霜している最中に冷蔵室扉や冷凍室扉が開放されると、開放された貯蔵室内の温度が上昇する。このとき、食品の保存性の観点等から、温度上昇した貯蔵室を優先して冷却し、早期に両貯蔵室を適正な温度にすることが望まれる。しかしながら、特許文献1でダンパ制御によって振り分けられる冷気は、ファンで昇圧された後のものである。この場合、蒸発器を通過した冷気は、蒸発器から冷凍室まで及び蒸発器から冷蔵室までのそれぞれの流路抵抗(風路抵抗)に応じて分配されるため、冷却がより望まれる貯蔵室への風量を優先して増加させることが難しい。ダンパの開度調整により或る程度の流路抵抗の制御、すなわち冷気分配量の制御をし得るが、分配する冷気量の比率の上下限範囲や、上下限範囲内における制御精度に改善の余地があった。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、冷蔵温度帯の第一の貯蔵室を含む冷蔵温度流通風路と、冷凍温度帯の第二の貯蔵室を含む冷凍温度流通風路と、第一の蒸発器を有する第一の蒸発器室と、第二の蒸発器を有する第二の蒸発器室と、を備える冷蔵庫であって、前記冷蔵温度流通風路は、前記第一の蒸発器で冷却された空気と前記第二の蒸発器で冷却された空気とが、前記第一の蒸発器及び前記第二の蒸発器より前記第一の貯蔵室側で合流可能な冷蔵側空気合流部と、前記第一の貯蔵室を通過した空気を前記第一の蒸発器側と前記第二の蒸発器側とに分流させる冷蔵側戻り空気分流部と、を有し、前記冷凍温度流通風路は、前記第一の蒸発器で冷却された空気と前記第二の蒸発器で冷却された空気とが、前記第一の蒸発器及び前記第二の蒸発器より前記第二の貯蔵室側で合流可能な冷凍側空気合流部と、前記第二の貯蔵室を通過した空気を前記第一の蒸発器側と前記第二の蒸発器側とに分流させる冷凍側戻り空気分流部と、を有し、前記冷蔵側空気合流部より下流、かつ、前記冷蔵側戻り空気分流部より上流に、第一のファンを有し、前記冷凍側空気合流部より下流、かつ、前記冷凍側戻り空気分流部より上流に、第二のファンを有することを特徴とする。
本発明によれば、省エネ性能を高めた冷蔵庫を提供できる。
上記した以外の構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
実施例1に関する冷蔵庫の正面図。 図1のA−A断面図。 実施例1に関する風路を示す正面図。 実施例1に関する冷凍室内部の正面図(風路構成部材80、81aを省略)。 実施例1に関する冷凍室内部の正面図(風路構成部材80、81a、81b、仕切り壁28、29を省略)。 冷凍サイクル構成図。 実施例1に関する風路構成を示す概略図。 除霜運転時の各運転モードを示した模式図。 運転モードCにおける冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの回転速度を変えた場合の空気の流れ(冷蔵室側ファン9aを低速、冷凍室側ファン9bを高速)。 運転モードCにおける冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの回転速度を変えた場合の空気の流れ(冷蔵室側ファン9aを高速、冷凍室側ファン9bを低速)。 実施例2に関する冷蔵庫の正面図。 実施例2に関する風路を示す正面図。 実施例3に関する風路構成を示す外略図。 実施例4に関する風路構成を示す概略図。 実施例5に関する風路構成を示す概略図。
以下、本発明の実施例を、添付の図面を参照しつつ説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。
≪冷蔵庫≫
まず、図1から図6を用いて、冷蔵庫1の基本的な構成を説明する。
図1は実施例1に関する冷蔵庫の正面図、図2は図1のA−A断面図、図3は風路を示す正面図、図4a及び図4bは冷凍室内部の正面図である。冷蔵庫1は、貯蔵室として上方から順に、冷蔵室2、製氷室3と上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6を備えている。冷蔵室2及び野菜室6は冷蔵温度帯(0℃以上)の第一の貯蔵室である。冷凍室60は、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の総称で、冷凍温度帯(0℃以下)の第二の貯蔵室である。本実施の形態例では、冷蔵室2は約4℃、野菜室6は約7℃、冷凍室60は約−18℃になるように制御している。
冷蔵室2は前面側に左右に分割された観音開きの冷蔵室扉2a、2bを備え、製氷室3と、上段冷凍室4と、下段冷凍室5と、野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを備えている。以下では、冷蔵室扉2a、2b、製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを、単に扉2a、2b、3a、4a、5a、6aと呼ぶ。
各部材の詳細は後述するが、図3、図4a、図4bでは、扉2a、2b、3a、4a、5a、6a、収納容器3b、4b、5b、6b、及び仕切り壁30を省略している。また図4aでは風路構成部材80、81aを省略し、図4bでは風路構成部材80、81a、81b及び仕切り壁28、29を省略している。なお、以下では図2を中心に説明する。
冷蔵庫1の庫内と庫外は、例えば、発泡ウレタンを充填することにより形成された断熱箱体10と、前述の扉2a、2b、3a、4a、5a、6aによって隔てられている。冷蔵庫1の断熱箱体10の内部には複数の真空断熱材26を実装している。
冷凍室60及び野菜室6には、それぞれ扉3a、4a、5a、6aと一体に引き出される収納容器3b(図示せず)、4b、5b、6bを備えている。また、冷蔵室2には、冷蔵室2内を複数に区画する棚39を設け、また扉2a、2bに複数のポケット32を設けている。
冷蔵庫1は、扉2aの前面側に温度設定器15を備え、ユーザーの指示により冷蔵室2、冷凍室60の温度の設定や、後述する高い冷却能力で冷蔵室2を冷却する急速冷却運転の指示を行うことができる。冷蔵庫1の上部には、扉2a、2bを回動可能にするために、冷蔵庫1に固定する扉ヒンジ(図示せず)が設けられており、扉ヒンジは扉ヒンジカバー38で覆われている。
冷蔵室2と冷凍室60の間には仕切り壁28を設け、冷凍室60と野菜室6との間には仕切り壁29を設けている。また、製氷室3、上段冷凍室4、及び下段冷凍室5の各貯蔵室の前面側には、扉3a、4a、5aの隙間から冷凍室60内の空気が庫外へ漏れないように、仕切り壁30を設けている。なお、野菜室6が冷え過ぎた場合には、仕切り壁29の下部に設けた野菜室ヒータ27によって野菜室6を加熱し、所定の温度に保持している。
[センサ]
冷蔵室2、冷凍室60、冷凍室6の庫内背面側には、それぞれ冷蔵室温度センサ33、冷凍室温度センサ34、野菜室温度センサ35を設けている。例えば図4bに示すように、第一の蒸発器7Lの上部には第一の蒸発器温度センサ36Lを設け、第二の蒸発器7Rの上部には第二の蒸発器温度センサ36Rを設けている。各センサにより、各貯蔵室及び第一の蒸発器7L、第二の蒸発器7Rの温度を検知している。また、冷蔵庫1には、扉ヒンジカバー38の内部に設けた庫外の温度を検知する外気温度センサ37や、各扉の開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ(図示せず)も設けている。
また、冷蔵庫1の上部には、制御装置の一部であるCPU、ROMやRAM等のメモリ、インターフェース回路等を搭載した制御基板31を配置している。制御基板31は、冷蔵室温度センサ33、冷凍室温度センサ34、野菜室温度センサ35、第一の蒸発器温度センサ36L、第二の蒸発器温度センサ36R等と接続され、前述のCPUは、これらの出力値、及び温度設定器15の設定と、前述のROMに予め記録されたプログラムを基に、圧縮機24や冷蔵室側ファン9a、冷凍室側ファン9b、各ダンパ50L、50R、52L、52R、53L、53R、後述する三方弁201の制御等を行っている。
[機械室]
野菜室6の背面側には、圧縮機24を備える機械室20を設けている。また、蒸発器室8の下部には、樋21を設けている。第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rに付着した霜を解かす除霜運転の際に、霜が解けて生じた除霜水は、樋21から排水管22を介して、機械室20に配された蒸発皿23に排出される。機械室20は庫外の空気が流入流出できるようにしており、蒸発皿23に排出された除霜水は、圧縮機24などの熱により蒸発して庫外に排出される。
≪冷凍サイクル≫
次に、冷蔵庫1の冷凍サイクルについて説明する。
図5は冷蔵庫1に関する冷凍サイクル構成図である。冷蔵庫1には、冷媒と庫内の空気を熱交換させる第一の蒸発器7Lと、同じく冷媒と庫内の空気を熱交換させる第二の蒸発器7Rの2つの蒸発器を設けている。なお、以下では、符号にLを伴うものは第一の蒸発器7Lに関わる部材、Rを伴うものは第二の蒸発器7Rに関わる部材とする。
冷蔵庫1では、圧縮機24、放熱器41、減圧手段であるキャピラリチューブ42、三方弁201の流入口201iが順次接続されている。三方弁201の流出口は流出口201Lと流出口201Rの2つあり、流出口201Lは第一の蒸発器7Lと接続され、第一の蒸発器7Lの下流側は、逆止弁202、冷媒合流部204の順に接続されている。一方、三方弁201の流出口201Rは、第二の蒸発器7Rと接続され、第二の蒸発器7Rの下流側は、逆止弁203、冷媒合流部204の順に接続され、第一の蒸発器7L側の流路と合流している。冷媒合流部204は圧縮機24と接続されており、以上により冷凍サイクルが形成されている。
ここで、三方弁201は流入口201iと、2つの流出口201L、201Rの何れか一方、または両方を連通させる冷媒制御手段であり、第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rへの冷媒の流入を制御することができる。逆止弁202、203は、冷媒を一方向にのみ流す部材であり、冷媒合流部204から第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rへの冷媒の流入を抑制できる。
流入口201iと流出口201Lを接続した状態で圧縮機24を運転すると、圧縮機24から吐出した冷媒は、放熱器41、キャピラリチューブ42、三方弁201、第一の蒸発器7L、逆止弁202、冷媒合流部204の順に流れて圧縮機24に戻る。第一の蒸発器7Lを通過する空気は冷却されて、庫内を冷やすことができる。
また、流入口201iと流出口201Rを接続した場合は、第二の蒸発器7Rを通過する空気が冷却されて、庫内を冷やすことができる。
さらに、三方弁201の流入口201iと、2つの流出口201L、201Rの両方を接続し、第一の蒸発器7Lと第二の蒸発器7Rの両方に冷媒を流すこともできる。
≪風路構造≫
次に、空気が循環する風路の構造について説明する。冷蔵庫1は、冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室2や野菜室6を含む冷蔵温度流通風路と、冷凍温度帯の貯蔵室である冷凍室60を含む冷凍温度流通風路とを有する。各風路に、蒸発器7L,7Rそれぞれで冷やされた空気が分配される。
[蒸発器室仕切り壁25]
冷凍室60の背面側で、冷凍室60と断熱箱体10の背面壁との間には、第二の蒸発器室8Rと、第一の蒸発器室8L(例えば図4bに図示)を形成している。第一の蒸発器室8Lと第二の蒸発器室8Rは、蒸発器室仕切り壁25により、左右に分割されて形成されている。第一の蒸発器7Lは第一の蒸発器室8Lに収納され、第二の蒸発器7Rは第二の蒸発器室8Rに収納されている。
[蒸発器室の風路]
図6は風路構成を示す概略図である。図6に示す各構成要素は、図2、図3、図4に示した各部材を概略的に示したものである。
第一の蒸発器室8Lのうち、第一の蒸発器7Lよりも下部(上流側)の空間を風路8La、上部(下流側)の空間を風路8Lbとする。また、第二の蒸発器室8Rのうち、第二の蒸発器7Rよりも下部(上流側)の空間を風路8Ra、上部(下流側)の空間を風路8Rbとする。
風路8Laは、蒸発器仕切り壁25の風路15側の端部25dから第一の蒸発器7Lまでの区間と、蒸発器仕切り壁25の風路14側の端部25bから第一の蒸発器7Lまでの区間とを合わせた区間である。風路8Raは、端部25dから第二の蒸発器7Rまでの区間と、端部25bから第二の蒸発器7Rまでの区間とを合わせた区間である。
また、風路8Lbは、蒸発器7Lから蒸発器仕切り壁25の風路11側の端部25aまでの区間と、蒸発器7Lから蒸発器仕切り壁25の風路12側の端部25cまでの区間とを合わせた区間である。風路8Rbは、蒸発器7Rから蒸発器仕切り壁25の風路11側の端部25aまでの区間と、蒸発器7Rから蒸発器仕切り壁25の風路12側の端部25cまでの区間とを合わせた区間である。
蒸発器室8L(8La,8Lb)と蒸発器室8R(8Ra,8Rb)は、蒸発器室仕切り壁25で区画されているため、風路8La,8Lbを流れる空気と風路8Ra,8Rbを流れる空気との熱交換が抑制されている。
[空気合流部11a,12a]
各蒸発器7で冷却された空気が合流する部分を空気合流部と呼ぶこととする。蒸発器室仕切り壁25は、風路11側と風路12側とにそれぞれ端部を有している。第一の蒸発器7Lで冷却された空気は、端部25aより下流の風路11aと、端部25cより下流の風路12aに流れることができる。同様に、第二の蒸発器7Rで冷却された空気は、端部25aより下流の風路11aと、端部25cより下流の風路12aに流れることができる。すなわち、各蒸発器室7L,7Rで冷却された空気は、それぞれ風路11a,12aに分配でき、また風路11a,12aにて、それぞれの空気が合流できる構成としている。本実施例では風路11aが冷蔵室側の空気合流部の一例であり、風路12aが冷凍室側の空気合流部の一例である。
なお、冷蔵庫1は、例えば風路11aの上流や風路12aの上流に、後述する送風制御部を備えることがある。このため、後述するモードの実行状態によっては、風路11a,12aを流れる空気が、第一の蒸発器7Lで冷却された空気のみであったり、第二の蒸発器7Rで冷却された空気のみであることがある。空気合流部は、第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rそれぞれで冷却された空気が合流可能な領域を示す。
[風路11]
冷蔵室2の背面側には、冷蔵室2の温度を検知する冷蔵室温度センサ33を備えた風路構成部材80と、風路構成部材80と断熱箱体10により構成された風路11が設けられている。冷蔵室2の背面下部には、冷蔵室戻り口62が備えられている。
風路11は、第一の蒸発器7L又は第二の蒸発器7Rで低温になった空気を冷蔵室2に導く風路である。冷蔵室2には冷蔵室2と風路11を連通させる冷蔵室吐出口61と、冷蔵室2と風路13を連通させる冷蔵室戻り口62が設けられており、風路11には第一の蒸発器7L又は第二の蒸発器7Rで冷却された空気を冷蔵室2と野菜室6に送風する第一のファンである冷蔵室側ファン9aが設けられている。ここで、風路11のうち冷蔵室側ファン9aの吸込側を風路11a、吐出側を風路11bと呼ぶ。冷蔵室側ファン9aは、端部25aより下流側、すなわち蒸発器7L,7Rで冷却された空気が何れも流通可能な領域に位置している。冷蔵室側ファン9aは、後述するCPU(図示せず)の指示により回転速度が変更可能なファンを用いている。なお、冷蔵室戻り口62と野菜室吐出口63を結ぶ風路13を介して、冷蔵室2の空気が野菜室6に供給される。
[風路13,14,15]
野菜室6の背面には野菜室吐出口63が設けられ、野菜室吐出口63は風路13により冷蔵室戻り口62と連通している。野菜室6の前面側には、風路14と野菜室6を連通させる野菜室戻り口64が設けられている。風路14は第一の蒸発器室8L及び第二の蒸発器室8Rと連通している。
ここで、前述した冷蔵温度流通風路端部25aより下流側かつ蒸発器仕切り壁25の風路14側の端部25bより上流側の領域である。すなわち、蒸発器室8及び冷蔵室2を結ぶ風路11と、冷蔵室2と、冷蔵室2と野菜室6を結ぶ風路13と、野菜室6と、野菜室6と風路8La,8Rbを結ぶ風路14とをまとめて冷蔵温度流通風路と称する。冷蔵室側ファン9aは、冷蔵温度流通風路に配している。
風路15は、冷凍室戻り口66と戻り空気合流部25dの下流に位置する風路8La,8Raを連通している。
[風路12]
冷凍室60と第一の蒸発器室8L、及び第二の蒸発器室8Rの間には、風路構成部材81a、及び81bにより風路12が設けられている。風路12には第一の蒸発器7L又は第二の蒸発器7Rで冷却された空気を冷凍室60に送風する第二のファンである冷凍室側ファン9bが設けられている。ここで、風路12のうち、冷凍室側ファン9bの吸込側を風路12a、吐出側を風路12bと呼ぶ。冷凍室側ファン9bは、端部25cより下流側、すなわち蒸発器7L,7Rで冷却された空気が何れも流通可能な領域に位置している。冷凍室側ファン9bも、冷蔵室側ファン9aと同様に、後述するCPU(図示せず)の指示により回転速度が変更可能なファンを用いている。
ここで、前述した冷凍温度流通風路は、端部25cより下流側かつ端部25dより上流側の領域である。すなわち、蒸発器室8と冷凍室60の吐出口65を結ぶ風路12と、冷凍室60と、冷凍室60の戻り口66と戻り側ツインダンパ53を結ぶ風路15とをまとめて冷凍温度流通風路と称する。冷凍室側ファン9bは、冷凍温度流通風路に配している。
[戻り空気分流部25b,25d]
各貯蔵室を冷却した後に蒸発器室8に戻る戻り空気が風路8Laと風路8Raに向かって分流する部分を、戻り空気分流部と呼ぶこととする。冷凍室60からの戻り空気は、風路15を通過して、蒸発器仕切り壁25の風路15側の端部25dによって、風路8Laと風路8Raに向かって分流する。端部25dは、冷凍室側の戻り空気分流部の一例である。
同様に、野菜室6からの戻り空気は、風路14を通過して、端部25bによって、風路8Laと風路8Raに向かって分流する。端部25bは、野菜室側の戻り空気分流部の一例である。
[送風制御部]
ツインダンパとは2つの送風制御手段を1つのステッピングモータで制御する部材である。風路11aの下方(上流)にはツインダンパ50が設けられている。例えば図4aに示すように、ツインダンパ50には、第一の蒸発器7Lから冷蔵室2への空気の送風を制御する第一のダンパであるダンパ50Lと、第二の蒸発器7Rから冷蔵室2への空気の送風を制御する第二のダンパであるダンパ50Rを設けており、1つのステッピングモータ(図示せず)でこの2つのダンパ50L、50Rを制御する。
本実施例の冷蔵庫1では、送風制御部として、合計で6つのダンパ50L(第一の蒸発器と第一の貯蔵室の吐出口の間のダンパ)、50R(第二の蒸発器と第一の貯蔵室の吐出口の間のダンパ)、52L(第一の蒸発器と第二の貯蔵室の吐出口の間のダンパ)、52R(第二の蒸発器と第二の貯蔵室の吐出口の間のダンパ)、53L(第一の蒸発器と第二の貯蔵室の戻り口の間のダンパ)、53R(第二の蒸発器と第二の貯蔵室の戻り口の間のダンパ)を備える。より具体的には、端部25a近傍に位置して、冷蔵温度帯の貯蔵室の吐出口への送風を制御するツインダンパ50と、端部25c近傍に位置して、冷凍温度帯の貯蔵室の吐出口への送風を制御するツインダンパ52と、端部25d近傍に位置して、戻り口からの送風を制御するツインダンパ53を有している。ツインダンパを用いることで3つのステッピングモータで6つのダンパを制御し、省スペース化と低コスト化を図っている。なお、送風制御部は、空気の流通量を調整できればツインダンパに限られず、種々公知の手段を採用できる。また、ツインダンパ50に代えて、又は加えて、端部25b近傍に位置して、冷蔵温度帯の貯蔵室の戻り口からの送風を制御するツインダンパを設けても良い。
各ダンパ50−53は、上記の通り、蒸発器室仕切り壁25の端部近傍に位置している。各ダンパの位置は、具体的には、各ダンパの開閉により、蒸発器室8と風路11−15との間を開放及び閉塞できる位置、すなわち、空気の通過と不通過とを制御できる位置であればよい。
風路構成部材81bには、冷凍室側ファン9bの背面側(吸込み側)にツインダンパ52が設けられている。ツインダンパ52は風路8Lbから冷凍室60への空気の流入を制御する第五のダンパであるダンパ52Lと、風路8Rbから冷凍室60への空気の流入を制御する第六のダンパであるダンパ52Rを設けてある。
風路構成部材81aには、冷凍室60と風路12を連通させる冷凍室吐出口65が設けられている。冷凍室吐出口65は1つでも2つ以上でも良い。また、風路構成部材81aの下部で、第一の蒸発器室8L及び第二の蒸発器室8Rと、冷凍室60とを連通させる冷凍室戻り口66には、ツインダンパ53が設けられている。ツインダンパ53は、冷凍室60から第一の蒸発器7Lへの空気の流入を制御する第七のダンパであるダンパ53Lと、冷凍室60から第二の蒸発器7Rへの空気の流入を制御する第八のダンパであるダンパ53Rを設けている。
[ファンの配置]
ファン9の前後の領域は、一般的にファン9の吸込側に比べ、ファン9の吐出側の方が、流速が不均一になる。そのため、空気が分流する領域から遠方にファン9の吐出側を配すると、空気の振り分け精度の点で好ましい。具体的には、風路14と、風路8Ra,8Laの境界部である端部25bから冷蔵室側ファン9aを離し、また、風路15と、風路8Ra,8Laの境界部である端部25dから冷凍室側ファン9bを離すように配すると好ましい。このため、本実施例では、風路11や風路12にファン9を配している。一方、ファン9を冷蔵室2、野菜室6、冷凍室60の下流側の風路、例えば風路13,14,15に設けると、より暖かな空気に接するため、ファン9の結露又は着霜を抑制できる点で好ましい。
なお、空気が分流する領域(風路8La,8Rb)から遠方にファン9の吐出側を配することは、空気が分流する領域の近くにファン9の吸込側を配することと考えても良い。
≪運転モード≫
次に、冷蔵庫1の除霜運転について説明する。
Figure 0006343576

図7は除霜運転時の各運転モードを示した模式図である。除霜運転は、蒸発器7に付着した霜を融解させる運転である。除霜運転の最中は、蒸発器7近傍に設けたヒータ等の電源を任意でオンにしてもよい。図中の白色の矢印は除霜運転中の蒸発器7からの空気の流れで、黒色の矢印は冷凍サイクルにより冷却している状態の蒸発器7からの空気の流れである。表1は各運転モードにおいて、冷凍サイクルにより冷却する蒸発器7とダンパ50、52、53の開閉の組み合わせをまとめたものである。表中の○印は、蒸発器に冷媒を流す場合、または各ダンパを開ける場合を示している。
図7に示すように、第一の蒸発器7Lを除霜する際の運転モードはA、B、Cの3通りであり、第二の蒸発器7Rを除霜する際の運転モードはD、E、Fの3通りである。このうち運転モードCと運転モードFは、第一の蒸発器7L、または第二の蒸発器7Rの除霜中に、冷蔵室2の冷却不足を補う運転モードである。
[運転モードA]
まず、運転モードAについて説明する。第一の蒸発器7Lの除霜運転である運転モードAでは、圧縮機24を停止している状態で、ダンパ50Lを開にし、冷蔵室側ファン9aを運転する。ダンパ50Lを開にしているので、第一の蒸発器7Lを通過する空気は、風路8Lb、ダンパ50Lの順に流れて風路11aに至る。風路11aを通過する空気は、冷蔵室側ファン9aによって昇圧されるので、風路11bを介して冷蔵室吐出口61から冷蔵室2に送風される。次に、冷蔵室2の空気は、冷蔵室戻り口62、風路13、野菜室吐出口63を経由して野菜室6に送風される。野菜室6の空気は野菜室戻り口64、風路14、風路8Laを経由して第一の蒸発器7Lに戻る。
なお、本実施例では、冷蔵室2に送風する場合は、必ず野菜室6にも送風される構成となっている。冷蔵室2と野菜室6の一方でも同様の効果を奏することができるため、各モードの説明では、説明の便宜上、冷蔵室2と野菜室6をあわせて、単に冷蔵室2と呼ぶことがある。
圧縮機24が停止している運転モードAでは、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間で空気を循環させると、冷蔵室2の0℃以上の空気によって第一の蒸発器7Lの霜が加熱され、同時に第一の蒸発器7Lの霜によって冷却された空気で冷蔵室2が冷却される。この空気の循環により、冷蔵室2の空気を熱源として第一の蒸発器7Lに付着した霜を加熱し、第一の蒸発器7Lの除霜を行う。なお、ダンパ50R,52,53は閉である。ダンパ50Rを閉にしているため、蒸発器7Rの温度が上昇することを抑制できる。また、ダンパ52,53を共に閉にしているため、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間を循環する比較的温度の高い空気が冷凍室60に送風されることを効果的に抑制している。すなわち、冷凍室60の温度上昇を抑制している。
冷蔵庫では、除霜に電気ヒータが通常用いられるが、電気ヒータの消費電力は約100〜200Wと大きく、例えば除霜時間を30分としても、除霜時の消費電力量は50〜100Whとなる。一方、冷蔵室2の空気を熱源として除霜する運転モードAでは、冷蔵室側ファン9aの消費電力(約1〜2W)だけで済み、例えば除霜に2時間を要しても、除霜時の消費電力量は4〜8Whとなる。
[運転モードB]
次に運転モードBについて説明する。第一の蒸発器7Lの除霜運転中に冷凍室60の温度が高くなった場合に使用する。第一の蒸発器7Lを除霜する運転モードAの制御に加え、第二の蒸発器7Rにより冷凍室60を冷却する。圧縮機24を運転し、三方弁201により第二の蒸発器7Rに冷媒を流し、冷凍サイクルにより第二の蒸発器7Rを冷却する。また、ダンパ50Lを開かつ冷蔵室側ファン9aを運転させることに加えて、ダンパ52R及び53Rを開にし、冷凍室側ファン9bを運転する。
このときの冷凍室60への空気の流れを、図6を参照して説明する。まず、第一の蒸発器7L、及び冷蔵室2に関する空気の流れは運転モードAと同様である。次に、圧縮機24を運転して冷媒を循環させているので、第二の蒸発器7Rは低温(例えば−25℃)になる。第二の蒸発器7Rで冷却された空気は、ダンパ50Rを閉、ダンパ52Rを開にしているので、風路8Rb、ダンパ52Rを通過して風路12aに至る。風路12aを流れる低温の空気は、冷凍室側ファン9bによって昇圧されるので、風路12bを介して冷凍室吐出口65から冷凍室60に流入し、冷凍室60内を冷却する。冷凍室60内を冷却した空気は、冷凍室戻り口66に設けたダンパ53Rと風路8Raを経由して第二の蒸発器7Rに戻って再び冷却される。なお、運転モードBを実行している最中に、冷凍室60の温度が十分に低温になった場合は運転モードAに戻すことができ、冷凍室60の温度を適正な範囲に制御することができる。
[運転モードD、E]
第二の蒸発器7Rの除霜運転である運転モードD、Eは、それぞれ運転モードA、Bにおける第一の蒸発器7Lと第二の蒸発器7Rとを置き換えた運転である。運転モードDでは、圧縮機24を停止している状態で、ダンパ50Rは開、ダンパ50L、51L、52L、53L、52R、53Rは閉にして、冷蔵室側ファン9aを運転する。これにより、第二の蒸発器7Rは冷蔵室2からの循環空気によって、第二の蒸発器7Rを加熱して除霜を行う。
運転モードEは、第二の蒸発器7Rの除霜運転中に冷凍室60の温度が高くなった場合に使用する運転で、第二の蒸発器7Rを除霜する運転モードDの制御に加えて、第一の蒸発器7Lによって冷凍室60を冷却している。圧縮機24を運転し、三方弁201により第一の蒸発器7Lに冷媒を流した状態で、ダンパは50Rと、ダンパ52L、53Lを開にして冷蔵室側ファン9a、冷凍室側ファン9bを運転する。これにより、除霜を行う第二の蒸発器7Rにより、冷蔵室2を冷却しつつ、冷凍サイクルにより冷却する第一の蒸発器7Lにより、冷凍室60を冷却することができる。
[運転モードC、F]
次に、蒸発器7Lの除霜中に冷蔵室2の冷却不足を補う、運転モードCについて具体的に説明する。
運転モードCでは、第一の蒸発器7Lを除霜している最中に、運転モードA,Bに比して高い冷却能力で冷蔵室2を冷却する。第二の蒸発器7Rにより冷媒を蒸発させて冷凍室60を冷却しつつ、第一の蒸発器7Lの霜で冷却された空気により冷蔵室2を冷却する運転である。運転モードBと同様に、圧縮機24を運転し、三方弁201により第二の蒸発器7Rに冷媒を流した状態で、ダンパ50L、52R、53Rを開にして、冷蔵室側ファン9a、冷凍室側ファン9bを運転する。運転モードCでは、加えて、ダンパ50Rを開にする。
第一の蒸発器7Lで冷却された空気は冷蔵室2に送風され、第二の蒸発器7Rで冷却された空気は冷蔵室2と冷凍室60に送風される。冷蔵室2には、除霜中の第一の蒸発器7Lからの空気に加え、冷媒を流している第二の蒸発器7Rによって冷却された空気(例えば−25℃)も送風される。これにより、第一の蒸発器7Lを通過した空気の温度よりも、冷蔵室2に流入する空気の温度の方が低温になるので、冷蔵室2の冷却能力を高めることができる。ダンパ52L及び53Lは閉じているので、この間も、第一の蒸発器7Lには冷蔵室2の空気のみが流入する。ダンパ52L,53Lの両方を配しているため、冷凍室60に第一の蒸発器7Lの空気(例えば0℃以上)が供給されることを、何れか一方の場合より効果的に抑制できる。送風された空気は冷蔵室2内で熱交換し、第一の蒸発器7Lよりも高い温度で第一の蒸発器7Lに流入しやすいので、第一の蒸発器7Lを加熱することができ、運転モードA、Bと同様に第一の蒸発器7Lの除霜運転を行うことができる。
従って、運転モードCを設けることで、第一の蒸発器7Lの除霜運転を行いながら、冷却能力を高めた冷蔵室2の冷却運転を行うことができる。
なお、運転モードCの実行中は、例えば冷蔵室吐出口61付近の空気温度が第一の蒸発器7Lを通過した直後の空気の温度より低温になる。また、冷凍室60の温度上昇を或る程度許容できる場合は、ダンパ52L,53Lの一方のみを配しても良い。
第二の蒸発器7Rの除霜運転を行う場合も同様で、第二の蒸発器7Rを除霜している最中に、運転モードD、Eに高い冷却能力で冷蔵室2を冷却する運転モードFを実行できる。運転モードFでは、運転モードEの各制御に加え、ダンパ50Lを開にする。冷蔵室2には、除霜中の第二の蒸発器7Rを通過する空気と、冷媒を流している第一の蒸発器7Lによって冷却された空気が送風される。冷蔵室吐出口62から冷蔵室2に流入する空気の温度は、運転モードD及びEよりも低くなり、冷蔵室2の冷却能力を高めることができる。ダンパ52R,53Rの両方を配しているため、冷凍室60に第二の蒸発器7Rの空気(例えば0℃以上)が供給されることを、何れか一方の場合より効果的に抑制できる。冷凍室60の温度上昇を或る程度許容できる場合は、ダンパ52R,53Rの一方のみを配しても良い。
以上のように、第一の蒸発器7L、または第二の蒸発器7Rの除霜運転は、運転モードA、B、D、Eに加え、除霜を行いながら高い冷却能力で冷蔵室2を冷却する運転モードC、Fを備えている。運転モードC、Fを備えることで、冷凍室60及び冷蔵室2へのそれぞれに対する空気分配量を高精度に制御可能で、冷蔵室2の空気を熱源に用いた省エネルギー性能が高い除霜運転を行いつつ、冷蔵室2(及び野菜室6)と冷凍室60の温度を適切に制御できる冷蔵庫を提供できる。
本実施例の冷蔵庫1は、冷蔵室側ファン9a及び冷凍室側ファン9bの配置位置を上記のようにしてあり、また、ファン9の風量をそれぞれ制御できるため、各貯蔵室への空気分配量を高精度に制御できる。すなわち、冷蔵室2の温度が上昇した場合、冷蔵室2に対して分配する空気量を増加させて効果的に冷却できる。なお、本実施例の冷蔵庫1は、第一の蒸発器7L、第二の蒸発器7Rそれぞれから冷凍室60に至るまでの風路抵抗が、第一の蒸発器7L、第二の蒸発器7Rそれぞれから冷蔵室2に至るまでの風路抵抗より小さい。
[運転モードC、Fのファン制御]
図8a、図8bは、運転モードCにおける冷蔵室側ファン9a及び冷凍室側ファン9bの回転速度を変えた場合の空気の流れを説明する概略図である。図8aは冷蔵室側ファン9aを低速で運転し、冷凍室側ファン9bを高速で運転した場合、図8bは冷蔵室側ファン9aを高速で運転し、冷凍室側ファン9bを低速で運転した場合である。
図7と同様に、図中の白色の矢印は除霜運転中の第一の蒸発器7Lからの空気の流れで、黒色の矢印は冷凍サイクルにより冷却している第二の蒸発器7Rからの空気の流れである。
冷蔵室側ファン9aは、風路11から風路14の間の風路中に設けている。また、冷凍室側ファン9bは、風路12から風路15の間の風路中に設けている。すなわち、冷蔵室側ファン9aは、ダンパ50より下流側に位置し、冷凍室側ファン9bは、ダンパ52より下流側に位置している。冷蔵室2側への送風を冷蔵室側ファン9aで行い、冷凍室60への送風を冷凍室側ファン9bで行う構成とした。これにより、冷蔵室側ファン9aの回転速度を速くすると冷蔵室2側への風量を増やすことができ、冷凍室側ファン9bの回転速度を速くすると冷凍室60側への風量を増やすことができる。従って、第一の蒸発器7Lの除霜を行っている間に、冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの回転速度を調整することで、冷凍室60の温度上昇を抑制、又は温度を低下させて、冷凍室60の温度を適切な範囲に制御しつつ、冷却能力を高めた冷蔵室2の冷却運転を行うこともできる。
具体的には、図8aに示した冷蔵室側ファン9aを低速運転、冷凍室側ファン9bを高速運転にした場合と比べ、図8bに示した冷蔵室側ファン9aを高速運転、冷凍室側ファン9bを低速運転にした場合の方が、冷蔵室2への風量を多く、冷凍室60への風量を少なくすることができる。従って、第一の蒸発器7Lが除霜中でも、冷蔵室2と冷凍室60への風量の分配を制御できるので、冷蔵室2と冷凍室60の温度を適切に制御することが可能となる。
また、第二の蒸発器7Rの除霜運転である運転モードFでも同様の制御が行える。すなわち、冷蔵室側ファン9aを低速運転、冷凍室側ファン9bを高速運転にした場合と比べ、冷蔵室側ファン9aを高速運転、冷凍室側ファン9bを低速運転にした場合の方が、冷蔵室2への風量を多く、冷凍室60への風量を少なくできる。従って、第二の蒸発器7Rの除霜運転である運転モードFにおいても、冷蔵室2と冷凍室60の温度を適切に制御することが可能である。
なお、本実施例では、冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの何れも回転速度が変更可能なファンにしているが、何れか一方のみを回転速度が変更可能なファンであっても同様の制御が行える。例えば、冷蔵室側ファン9aが回転速度を変えられるファンとした場合、冷凍室ファン9bの回転速度は一定であるが、冷蔵室側ファン9aの回転速度を上げると冷蔵室2への風量が増え、それに伴い冷凍室60の風量を減らすことができる。反対に冷蔵室側ファン9aの回転速度を下げると、冷蔵室2への風量が減り、それに伴い冷凍室60の風量を増やすことができる。但し、本実施例のように、冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの両方のファンを回転速度が変更可能にすれば、冷蔵室2と冷凍室60の風量制御を細かくできるようになる。
なお、例えば冷蔵室吐出口61及び冷凍室吐出口65の風速を1日測定し、ファン初動時を除いても、同様の条件(例えば冷蔵室2と冷凍室60の両方に送風している状態)でありながら風速が異なる場合があるとき、冷蔵室側ファン9a、または冷凍室ファン9bの何れかの回転速度が変更可能と判断できる。また、冷蔵室側ファン9a、及び冷凍室ファン9bの消費電力を1日測定し、同様の条件でありながら、冷蔵室側ファン9a、及び冷凍室ファン9bで消費する電力が異なる場合があるときも同様に判断できる。
以上のように、第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rにより冷却した空気を、冷蔵室2側には冷蔵室側ファン9aによって送風し、冷凍室60側には冷凍室側ファン9bによって送風する構成において、冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの少なくとも一方のファンを回転速度が変更可能なファンとする。これにより、冷凍室60及び冷蔵室2へのそれぞれに対する空気分配量をさらに高精度に制御可能になる。冷蔵室2の空気を熱源に用いた省エネルギー性能が高い除霜運転を行い、除霜運転中であっても、冷凍室60の温度を制御しつつ、高い冷却能力で冷蔵室2を冷却することができ、冷蔵室2(及び野菜室6)と冷凍室60の温度を適切に制御する冷蔵庫を提供することができる。
以上に加え、実施例1の冷蔵庫1では、図6に示した風路構成を利用して、冷蔵室側ファン9a及び冷凍室側ファン9bの省エネルギー性能に配慮したことについて説明する。
冷蔵庫では、冷蔵室2に比べて冷凍室60の方が低温で庫外からの熱の侵入が多いことから、冷凍室60の方が冷却し易いよう、冷凍室60への風量を通常多くする。すなわち、冷凍室60側の風路の損失係数を通常優先して小さくする。損失係数を小さくすると、同一風量において生じる圧力損失が小さくなる。例えば、本実施例の冷蔵庫1では、第一の蒸発器7Lと第二の蒸発器7Rを設置している第一の蒸発器室8L、第二の蒸発器室8Rを冷凍室60の背面に設け、冷凍室60側の風路を比較的短くしている。また、冷凍室吐出口65は、冷蔵室吐出口61よりも開口面積を大きくしている(図3参照)。これらにより、冷蔵室2側の風路に比べて冷凍室60側の風路の方が、損失係数が小さくなるようにしている。従って、冷蔵室2側の風路と冷凍室60側の風路とで、同一風量において生じる圧力損失が異なるので、それぞれの風路に応じてファンを選定することが効果的である。具体的には、冷凍室60側の風路に送風する冷凍室側ファン9bに比べ、冷蔵室2側の風路に送風する冷蔵室側ファン9aの方が、同じ回転速度、同じ風量において、圧力が大きくなるファンを用いるとよい。これにより、冷蔵室2へ送風する場合も冷凍室60に送風する場合も、ファンの効率が比較的高い状態で送風することができ、高い省エネルギー性能を得られる。
ここで、本実施例の冷蔵庫1では、冷蔵室側ファン9aに遠心ファンを用い、冷凍室側ファン9bにプロペラファンを用いている。プロペラファンに比べ、遠心ファンの方が同じ回転速度、同じ風量において、圧力が大きくなり易く、冷蔵室2側の風路と冷凍室60側の風路の何れに送風する場合も比較的高い効率で送風することができる。なお、これは遠心ファンとプロペラファンに限るものではなく、風路に応じてファンを選択すればよいので、例えば冷蔵室側ファン9aに、冷凍室側ファン9bよりも小さなプロペラファンを用いることでも同様の効果が得られる。
また、本実施例では、蒸発器を2つ有する冷蔵庫について説明したが、蒸発器を1つ有する冷蔵庫についても同様の効果を得られる。すなわち、蒸発器と冷凍室の吐出口の間に設けた冷凍室ダンパより冷凍室側に冷凍室側ファンを設け、及び/又は蒸発器と冷蔵室の吐出口の間に設けた冷蔵室ダンパより冷蔵室側に冷蔵室側ファンを設ければよい。
以下、本発明の実施例2を説明する。本実施例は実施例1の冷蔵室2、野菜室6、冷凍室60の配置を変更したものである。本実施例の構成は、以下の点を除いて実施例1と同様にできる。
図9は実施例2に関する冷蔵庫1の正面図である。右側に冷凍室60を配し、左側の上部に冷蔵室2、下部に野菜室6を配している。冷蔵室2と野菜室6には天井面から見て右回りに回動する冷蔵室扉2a、野菜室扉6aをそれぞれ設け、冷凍室60には天井面から見て左回りに回動する冷凍室扉60aを設けている。
図10は実施例2に関する風路の正面図である。実施例2では風路構成部材81aと81bの代わりに風路構成部材81cを設け、風路12a、12bは、風路構成部材81cと断熱箱体10により構成されている。各部材の配置や形状は異なるが、模式的に表すと、風路構成は実施例1と同様の図6になる。
例えば、実施例2の冷蔵庫においても、ダンパ50Lを開とし、冷蔵室側ファン9aを運転すれば、第一の蒸発器7Lを通過した空気は、順に風路8Lb、ダンパ50L、風路11a、冷蔵室側ファン9a、風路11b、冷蔵室吐出口61、冷蔵室2、冷蔵室戻り口62、風路13、野菜室吐出口63、野菜室6、野菜室戻り口64、風路14、風路8Laと流れ、再び第一の蒸発器7Lに戻される。すなわち、実施例1と同様に、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2及び野菜室6の間を空気が循環する。従って、ダンパ50Lを開にし、冷蔵室側ファン9aを運転することで、実施例1と同様に、冷蔵室2及び野菜室6の空気を用いた第一の蒸発器7Lの除霜運転を行うことができる。
冷凍室60も同様で、例えば冷凍室側ファン9bを運転している状態で、ダンパ52R、53Rを開にすれば、第二の蒸発器7Rを通過した空気は、順に風路8Rb、ダンパ52R、風路11a、冷凍室側ファン9b、風路11b、冷凍室吐出口65、冷凍室60、冷凍室戻り口66、ダンパ53R、風路8Raと流れ、再び第二の蒸発器7Rに戻される。すなわち、実施例1と同様に、第二の蒸発器7Rと冷凍室60の間を空気が循環する。従って、実施例1と同様に、第一の蒸発器7Lが除霜中においても、第二の蒸発器7Rによる冷凍室60の冷却運転を行うことができる。
同様に、冷蔵室側ファン9aを運転している状態でダンパ50Rを開にすれば、第二の蒸発器7Rと冷蔵室2及び野菜室6の間を空気が循環する。冷凍室側ファン9bを運転している状態でダンパ52L、53Lを開にすれば、第一の蒸発器7Lと、冷凍室60の間を空気が循環する。すなわち、実施例1と同様の制御が可能である。
以上、図9、図10に示すように、各貯蔵室の配置が実施例1と異なる場合であっても、図6に示す風路構成にすることで、冷凍室60及び冷蔵室2へのそれぞれに対する空気分配量を高精度に制御可能であり、冷蔵室2の空気を熱源に用いた省エネルギー性能が高い除霜運転を行い、除霜運転中であっても冷蔵室2(及び野菜室6)と冷凍室60の温度を適切に制御できる冷蔵庫を提供できる。
以下、本発明の実施例3を説明する。本実施例の構成は、以下の点を除いて実施例1又は2と同様にできる。
実施例3は、実施例1及び実施例2に対し、冷蔵室側ファン9a、冷凍室側ファン9bの位置を変えたものである。図11は、実施例3に関する風路構成を示す概略図である。
実施例1では、冷蔵室ファン9aを、ダンパ50L、50Rから冷蔵室2に至る風路11内に設けているのに対し、本実施例では、野菜室6から冷蔵温度帯の貯蔵室の戻り口と空気が第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rに向かって分流する領域に至るまでの風路である風路14内に設けている。また、実施例1では、冷凍室ファン9bが、ダンパ52L、52Rから冷凍室60に至る風路12内に設けているのに対し、本実施例では、冷凍室60とダンパ53L、53Rの間に設けられている。なお、冷凍室ファン9bを冷凍室60内に設けてもよい。
冷蔵室側ファン9aと冷凍室側ファン9bの位置は異なるが、図7、表1などで示した実施例1と同様の制御が可能である。ダンパ50Lを開にし、冷蔵室側ファン9aを運転すれば、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間を空気が循環する。ダンパ50Rを開にし、冷蔵室側ファン9aを運転すれば、第二の蒸発器7Rと冷蔵室2の間を空気が循環する。ダンパ52L、53Lを開にし、冷凍室側ファン9bを運転すれば、第一の蒸発器7Lと冷凍室60の間を空気が循環する。ダンパ52R、53Rを開にし、冷凍室側ファン9bを運転すれば、第二の蒸発器7Rと冷凍室60の間を空気が循環する。
また、実施例3においても、冷蔵室側ファン9aは、風路11から風路14の間の冷蔵温度流通風路中に設けられ、冷凍室側ファン9bは、風路12から風路15の間の冷凍温度流通風路中に設けられている。すなわち、冷蔵室2側への送風を冷蔵室側ファン9aで行い、冷凍室60側への送風を冷凍室側ファン9bで行う構成となっている。従って、冷蔵室側ファン9aの回転速度を速くすると冷蔵室2側への風量のみが増加し、冷凍室側ファン9bの回転速度を速くすると冷凍室60側への風量のみが増加する。
これにより、実施例1と同様に、図7、表1の各運転モードの実施に加え、図8a、図8bを用いて説明した運転モードCの風量制御が可能である。
例えば、冷蔵室側ファン9aを低速運転、冷凍室側ファン9bを高速運転にした場合は、図8aと同様に冷蔵室2への風量が少なく、冷凍室60への風量が多くなり、冷蔵室側ファン9aを高速運転、冷凍室側ファン9bを低速運転にした場合は、図8bと同様に冷蔵室2への風量が多く、冷凍室60への風量が少なくなる。
以上のように、実施例3の冷蔵庫においても、冷凍室60及び冷蔵室2へのそれぞれに対する空気分配量を高精度に制御可能であり、冷蔵室2の空気を熱源に用いた省エネルギー性能が高い除霜運転を行い、除霜運転中であっても冷蔵室2(及び野菜室6)と冷凍室60の温度を適切に制御することができる。
以下、本発明の実施例4を説明する。本実施例の構成は、以下の点を除いて実施例1乃至3何れかと同様にできる。
実施例4は、冷蔵室側の送風を制御するツインダンパの配設位置を変えたものである。図12は実施例4に関する風路構成を示す概略図である。
図6に示す実施例1において示した、風路11aと風路8Rb、及び風路11aと風路8Lb間の送風を制御するツインダンパ50の代わりに、実施例4では、風路14と風路8Ra、及び風路14と風路8Laの送風を制御するツインダンパ51を設けている。ツインダンパ51は、野菜室6から第一の蒸発器7Lへの空気の流入を制御する第三のダンパであるダンパ51Lと、野菜室6から第二の蒸発器7Rへの空気の流入を制御する第四のダンパであるダンパ51Rを設けている。
冷蔵室側の送風を制御するツインダンパの位置は異なるが、図7、表1で示した実施例1と同様の制御が可能である。ダンパ51Lを開にし、冷蔵室側ファン9aを運転すれば、冷蔵室2(野菜室6を含む)の空気が風路14から第一の蒸発器7Lに流れ、第一の蒸発器7Lから風路11を介して冷蔵室2に流れる。すなわち、実施例1でダンパ50Lを開とした場合と同様に、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間を空気が循環する。ここで、質量保存の法則から、流入する空気の量と流出する空気の量は等しくなるので、ダンパ51Rを閉とし、第二の蒸発器7Rへの空気の流入を抑制すれば、第二の蒸発器7Rから冷蔵室2側への空気の流出も抑制される。すなわち、ダンパ51Rを閉にすれば、実施例1でダンパ50Rを閉にした場合と同様に、第二の蒸発器7Rと冷蔵室2の間の空気の循環を抑制できる。同様に、ダンパ51Rを開にし、冷蔵室側ファン9aを運転すれば、実施例1でダンパ50Rを開にした場合と同様に、第二の蒸発器7Rと冷蔵室2の間を空気が循環する。また、ダンパ51Lを閉にすれば、実施例1でダンパ50Lを閉にした場合と同様に、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2との間の空気の循環を抑制できる。冷凍室60側の構成は実施例1と同様である。
以上のように、実施例4の冷蔵庫においても、実施例1と同様の制御ができるので、実施例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、冷凍室60及び冷蔵室2へのそれぞれに対する空気分配量を高精度に制御可能であり、冷蔵室2の空気を熱源に用いた省エネルギー性能が高い除霜運転を行い、除霜運転中であっても冷蔵室2(及び野菜室6)と冷凍室60の温度を適切に制御することができる。
なお、実施例1のように、各蒸発器7から冷蔵室2への風路中にダンパ50R、50Lを設けると、例えば冷蔵室2は十分に低温で、冷凍室60のみを冷却する際に、各蒸発器7Lから冷蔵室2への空気の流入をより効果的に抑制でき、冷蔵室2の温度制御が行い易い点で好ましい。また、実施例4のように、冷蔵室2(野菜室6)各蒸発器7への風路中にダンパ51R、51Lを設けると、例えば運転モードBにおいて、冷蔵室2の空気が第二の蒸発器7Rへ流入することをより効果的に抑えられる、すなわち、除霜に用いる冷蔵室2からの暖かな空気が第一の蒸発器7Lのみに流入し易くなる点で好ましい。
以下、本発明の実施例5を説明する。本実施例の構成は、以下の点を除いて実施例1乃至4何れかと同様にできる。
実施例5は、実施例1及び2に対し、実施例4で示したツインダンパ51を追加したものである。図13は実施例5に関する風路構成を示す概略図である。
実施例1と比較すると、ダンパ50Lに加え、ダンパ51Lを開とすることで、第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間を空気が循環する。また、ダンパ50Rに加え、ダンパ51Rを開とすることで、第二の蒸発器7Rと冷蔵室2の間を空気が循環する。冷凍室60側の構成は実施例1と同様である。
以上のように、実施例5の冷蔵庫においても、実施例1と同様の制御ができるので、実施例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、冷凍室60及び冷蔵室2へのそれぞれに対する空気分配量を高精度に制御可能であり、冷蔵室2の空気を熱源に用いた省エネルギー性能が高い除霜運転を行い、除霜運転中であっても冷蔵室2(及び野菜室6)と冷凍室60の温度を適切に制御することができる。
加えて、例えば第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間を空気が循環を抑える際に、ダンパ50L、51Lの両方を閉として、第一の蒸発器7Lから冷蔵室2への風路と、冷蔵室2から第一の蒸発器7Lへの風路の両方を閉塞することで、より効果的に第一の蒸発器7Lと冷蔵室2の間の空気循環を抑えることができる。
[まとめ]
以上が、本発明に関する冷蔵庫の各実施例の構成である。本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、冷蔵温度帯の貯蔵室として、各実施例では冷蔵室2と野菜室6を備えているが、冷蔵温度帯の貯蔵室は何れか1つでも構わない。また、各実施例では、冷蔵温度帯の冷蔵室2と野菜室6の風路を直列に接続、すなわち冷蔵室2に送風すると、野菜室6にも送風される風路としているが、冷蔵室2と野菜室6の風路を並列にして、何れか一方のみに送風できるように構成しても構わない。この場合、各実施例で説明した冷蔵室2に関する制御を、野菜室6の制御に適用しても構わない。
各実施例において、冷蔵室側ファン9aは、冷蔵温度流通風路に設けることができる。すなわち、第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rそれぞれで冷却された空気が合流する冷蔵側空気合流部から冷蔵側戻り空気分流部までの領域に設けることができる。
より具体的には、端部25aから冷蔵室吐出口61にかけてと、冷蔵室2と、冷蔵室戻り口62から野菜室吐出口63にかけてと、野菜室6と、野菜室戻り口64から端部25bにかけてと、のいずれかに設けることができる。端部25a近傍にダンパ50を設けた場合は、端部25aに代えてダンパ50より下流側であればよい。端部25b近傍にダンパ51を設けた場合は、端部25bに代えてダンパ51より上流側であればよい。
各実施例において、冷凍室側ファン9bは、冷凍温度流通風路に設けることができる。すなわち、第一の蒸発器7L及び第二の蒸発器7Rそれぞれで冷却された空気が合流する冷凍側空気合流部から冷凍側戻り空気分流部までの領域に設けることができる。
より具体的には、端部25cから冷凍室吐出口65にかけてと、冷凍室60と、冷凍室戻り口66から端部25dにかけてと、のいずれかに設けることができる。端部25c近傍にダンパ52を設けた場合は、端部25cに代えてダンパ52より下流側であればよい。端部25d近傍にダンパ53を設けた場合は、端部25dに代えてダンパ53より上流側であればよい。
なお、蒸発器室仕切り壁25が分割された部材で構成されている場合は、空気合流部が端部25a,25cより下流で、戻り空気分流部が端部25b,25dより上流とは限らない。
《他の技術的思想》
本発明は、下記の技術的思想を包含する。
[付記1]
冷蔵温度帯の第一の貯蔵室を含む冷蔵温度流通風路と、冷凍温度帯の第二の貯蔵室を含む冷凍温度流通風路と、第一の蒸発器と、を備え、上記第一の蒸発器より下流で、空気を上記冷蔵温度流通風路と上記冷凍温度流通風路とに向けて分流させ、上記第一の蒸発器より上流で、上記第一の貯蔵室を通過した戻り空気と上記第二の貯蔵室を通過した戻り空気が合流する冷蔵庫であって、空気を上記第一の貯蔵室に送風する第一のファンを、上記冷蔵温度流通風路のうち、上記分流させる部分より下流、かつ、上記合流させる部分より上流に配し、空気を上記第二の貯蔵室に送風する第二のファンを、上記冷凍温度流通風路のうち、上記分流させる部分より下流、かつ、上記合流させる部分より上流に配したことを特徴とする冷蔵庫。
付記1の構成によれば、冷蔵温度帯の貯蔵室および冷凍温度帯の貯蔵室それぞれに対する空気の分配量を高精度に制御できる。
[付記2]
上記第一の蒸発器より下流かつ上記第二の貯蔵室の吐出口より上流の領域と、上記第一の蒸発器より上流かつ上記第二の貯蔵室の戻り口より下流の領域と、上記第一の蒸発器より下流かつ上記第一の貯蔵室の吐出口より上流の領域又は上記第一の蒸発器より上流かつ上記第一の貯蔵室の戻り口より下流の領域と、のそれぞれに、送風制御部を有することを特徴とする付記1に記載の冷蔵庫。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室(第一の貯蔵室)
3 製氷室(第二の貯蔵室)
4 上段冷凍室(第二の貯蔵室)
5 下段冷凍室(第二の貯蔵室)
6 野菜室(第一の貯蔵室)
7L 第一の蒸発器
7R 第二の蒸発器
8L 第一の蒸発器室
8R 第二の蒸発器室
8La,8Ra 風路
8Lb,8Rb 風路
9a 冷蔵室側ファン(第一のファン)
9b 冷凍室側ファン(第二のファン)
10 断熱箱体
11 風路(冷蔵側合流部)11a 第一のファンより上流側
11b 第一のファンより下流側
12 風路(冷凍側合流部)
12a 第二のファンより上流側
12b 第二のファンより下流側
13、14、15 風路
20 機械室
21 樋
22 排水管
23 蒸発皿
24 圧縮機
25 蒸発器室仕切り壁
25a 冷蔵室吐出口側の端部
25b 野菜室戻り口側の端部(冷蔵側戻り空気分流部)
25c 冷凍室吐出口側の端部
25d 冷凍室戻り口側の端部(冷凍側戻り空気分流部)
26 真空断熱材
27 野菜室ヒータ
28、29、30 仕切り壁
31 制御基板
32 ポケット
33 冷蔵室温度センサ
34 冷凍室温度センサ
35 野菜室温度センサ
36L 第一の蒸発器温度センサ
36R 第二の蒸発器温度センサ
37 外気温度センサ
38 扉ヒンジカバー
39 棚
41 放熱器
42 キャピラリチューブ(減圧手段)
50 ツインダンパ(蒸発器と第一の貯蔵室の吐出口の間のダンパ)
51 ツインダンパ(蒸発器と第一の貯蔵室の戻り口の間のダンパ)
52 ツインダンパ(蒸発器と第二の貯蔵室の吐出口の間のダンパ)
53 ツインダンパ(蒸発器と第二の貯蔵室の戻り口の間のダンパ)
50L ダンパ(第一のダンパ)
50R ダンパ(第二のダンパ)
51L ダンパ(第三のダンパ)
51R ダンパ(第四のダンパ)
52L ダンパ(第五のダンパ)
52R ダンパ(第六のダンパ)
53L ダンパ(第七のダンパ)
53R ダンパ(第八のダンパ)
60 冷凍室(第二の貯蔵室)
61 冷蔵室吐出口
62 冷蔵室戻り口
63 野菜室吐出口
64 野菜室戻り口
65 冷凍室吐出口
66 冷凍室戻り口
80 風路構成部材
81a、81b、81c 風路構成部材
201 三方弁
202、203 逆止弁
204 冷媒合流部

Claims (5)

  1. 冷蔵温度帯の第一の貯蔵室を含む冷蔵温度流通風路と、
    冷凍温度帯の第二の貯蔵室を含む冷凍温度流通風路と、
    第一の蒸発器を有する第一の蒸発器室と、
    第二の蒸発器を有する第二の蒸発器室と、を備える冷蔵庫であって、
    前記冷蔵温度流通風路は、
    前記第一の蒸発器で冷却された空気と前記第二の蒸発器で冷却された空気とが、前記第一の蒸発器及び前記第二の蒸発器より前記第一の貯蔵室側で合流可能な冷蔵側空気合流部と、
    前記第一の貯蔵室を通過した空気を前記第一の蒸発器側と前記第二の蒸発器側とに分流させる冷蔵側戻り空気分流部と、を有し、
    前記冷凍温度流通風路は、
    前記第一の蒸発器で冷却された空気と前記第二の蒸発器で冷却された空気とが、前記第一の蒸発器及び前記第二の蒸発器より前記第二の貯蔵室側で合流可能な冷凍側空気合流部と、
    前記第二の貯蔵室を通過した空気を前記第一の蒸発器側と前記第二の蒸発器側とに分流させる冷凍側戻り空気分流部と、を有し、
    前記冷蔵側空気合流部より下流、かつ、前記冷蔵側戻り空気分流部より上流に、第一のファンを有し、
    前記冷凍側空気合流部より下流、かつ、前記冷凍側戻り空気分流部より上流に、第二のファンを有することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記第一のファンは、前記第一の貯蔵室の吐出口より上流に位置し、及び/又は
    前記第二のファンは、前記第二の貯蔵室の吐出口より上流に位置していることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記第一の蒸発器若しくは前記第二の蒸発器から前記冷凍側合流部へ流れる空気と、
    前記冷凍側戻り空気分流部から前記第一の蒸発器若しくは前記第二の蒸発器へ流れる空気と、
    前記第一の蒸発器若しくは前記第二の蒸発器から前記冷蔵側合流部へ流れる空気、又は前記冷蔵側戻り空気分流部から前記第一の蒸発器若しくは前記第二の蒸発器へ流れる空気と、を制御する送風制御部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
  4. 圧縮機と、前記第一の蒸発器と、前記第二の蒸発器と、弁と、を有し、冷媒が循環する冷凍サイクルを備え、
    前記冷媒が前記第二の蒸発器側に流れるように前記弁を制御し、
    前記第一の蒸発器から前記冷蔵側合流部にかけてと、
    前記冷蔵側戻り空気分流部から前記第一の蒸発器にかけてと、
    前記第二の蒸発器から前記冷蔵側合流部にかけてと、
    前記第二の蒸発器から前記冷凍側合流部にかけてと、
    前記冷蔵側戻り空気分流部から前記第二の蒸発器にかけてと、
    前記冷凍側戻り空気分流部から前記第二の蒸発器にかけてと、の範囲を空気が通過するように、前記送風制御部を制御するモードを実行することを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記冷媒が前記第一の蒸発器側に流れるように前記弁を制御し、
    前記第二の蒸発器から前記冷蔵側合流部にかけてと、
    前記冷蔵側戻り空気分流部から前記第二の蒸発器にかけてと、
    前記第一の蒸発器から前記冷蔵側合流部にかけてと、
    前記第一の蒸発器から前記冷凍側合流部にかけてと、
    前記冷蔵側戻り空気分流部から前記第一の蒸発器にかけてと、
    前記冷凍側戻り空気分流部から前記第一の蒸発器にかけてと、の範囲を空気が通過するように、前記送風制御部を制御するモードを実行することを特徴とする請求項4に記載の冷蔵庫。
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