JP6340792B2 - 映像表示システムおよび映像表示システムを構成する映像送信装置と映像受信表示装置との間の映像無線伝送規格に従った接続方法、並びに、映像送信装置および映像受信表示装置 - Google Patents

映像表示システムおよび映像表示システムを構成する映像送信装置と映像受信表示装置との間の映像無線伝送規格に従った接続方法、並びに、映像送信装置および映像受信表示装置 Download PDF

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本発明は、映像表示システムおよび映像表示システムを構成する映像送信装置と映像受信表示装置との間の前記映像無線伝送規格に従った接続方法、並びに、映像送信装置および映像受信表示装置に関する。
1対1の直接的な無線通信により映像や音声を伝送するための映像無線伝送規格として、例えば、Wi-Fi Allianceによって策定された「Miracast」がある。Miracast(「Wi-Fi Display(WFD)」とも呼ばれる)に対応した装置として、スマートフォンや、タブレット端末、テレビジョン(以下、単に「テレビ」と呼ぶ)、ディスプレイ、ゲーム機、アダプター等の種々の装置の開発が進められている。例えば、スマートフォンやタブレット端末等の映像の出力機能を有する装置(「ソースデバイス」とも呼ぶ)は、テレビやディスプレイ等の装置(「ディスプレイデバイス」あるいは「シンクデバイス」とも呼ぶ)に、映像(「画像」とも呼ぶ)の情報を、Wi-Fiネットワークのような無線ネットワークを介することなく直接的に無線にて伝送し、映像を表示することができる。また、ソースデバイスは、Miracastに非対応のディスプレイデバイス(「Miracast非対応シンクデバイス」とも呼ぶ)に、Miracastに対応したシンクデバイスとして機能するアダプターを仲介装置として使用して、映像情報を伝送し、映像を表示することもできる。
特表2013−511235号公報 特開2012−44429号公報
ここで、Miracastに非対応の映像再生装置(「Miracast非対応ソースデバイス」とも呼ぶ)で再生した映像を、シンクデバイスにて表示する場合にも、Miracast非対応ソースデバイスとシンクデバイスとの間の仲介装置として、Miracastに対応したソースデバイスとして機能するアダプターを使用することが考えられる。映像再生装置としては、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダーや、DVDプレーヤー、ブルーレイディスク(Blue-ray Disk ;BD)レコーダー、BDプレーヤー、HDD(Hard Disk Drive)レコーダー、ビデオカメラ等の種々の装置が挙げられる。また、シンクデバイスとしては、スマートフォンやタブレット端末(personal Computer)、ノートPC、携帯型情報端末、プロジェクター、頭部装着型表示装置(ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display;HMD))等の、表示部および操作部を有する種々の装置が挙げられる。
Miracastに対応したソースデバイスとして機能するアダプターは、Miracast非対応ソースデバイスとシンクデバイスとの間の仲介を行なう機能のみを備える構成とすれば良いため、スマートフォンやタブレット端末のような従来のソースデバイスに通常備えている表示部や操作部を省略し、小型化、簡素化を図ることが望ましい。
しかしながら、表示部も操作部も装備しないソースデバイスは、接続すべきシンクデバイスを選択することができないため、ソースデバイスからシンクデバイスへのMiracastの手順に従った接続を確立することができない、という問題がある。仮に、シンクデバイスに表示部および操作部が装備されていたとしても、従来から、ソースデバイスとシンクデバイスとの接続は、ソースデバイス側でシンクデバイスを選択してMiracastの手順に従って接続する手順を採用した構成しかなく、シンクデバイス側でソースデバイスを選択して接続する構成のものは存在しなかった。
なお、特許文献1には、シンクデバイスに対応する第2WFDデバイスにおいて支援するWi-Fi Displayサービスの、ソースデバイスに対応する第1WFDデバイスにおける検索方法およびその装置について開示されているのみである。従って、特許文献1には、表示部も操作部も装備しないソースデバイスからシンクデバイスへのMiracastの手順に従った接続を行なうことができない、という問題に関する何らの記載も示唆もない。
また、特許文献2には、携帯情報処理装置とHMDとの間が無線通信により接続されている映像表示システムについて開示されており、無線通信としては、Bluetooth(登録商標)又は無線LAN(Local Area Network)が例示されているのみである。従って、特許文献2には、特許文献1と同様に、表示部も操作部も装備しないソースデバイスからシンクデバイスへのMiracastの手順に従った接続を行なうことができない、という問題に関する何らの記載も示唆もない。
以上、Miracastを例に課題を説明したが、1対1の直接的な無線通信により映像や音声を伝送するための映像無線伝送規格に従って映像送信装置と映像受信表示装置とを接続し、映像と音声を伝送するシステムにおいて共通する課題である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)発明の形態によれば、映像送信装置から映像受信表示装置に対して、1対1の直接的な無線通信により映像を伝送するための映像無線伝送規格に従って映像を伝送して表示を行なう映像表示システムが提供される。この映像表示システムでは、前記映像受信表示装置は、前記映像送信装置との間で前記映像無線伝送規格に従った第1の接続のために実行する前記映像送信装置との間でのピアツーピアの第2の接続の確立の際に、前記映像無線伝送規格に従った接続対象であることを示す接続識別情報を、前記映像送信装置に対して送信し;前記映像送信装置は、前記接続識別情報が、前記映像送信装置に格納されている接続識別情報と整合する場合に、前記映像受信表示装置との間での前記映像無線伝送規格に従った前記第1の接続の処理を実行する。これにより、映像送信装置では、映像受信表示装置から送信される接続識別情報が、映像送信装置に格納されている接続識別情報と整合する場合に、その映像受信表示装置を映像無線規格に従った接続対象の映像受信表示装置として選択して、その映像受信表示装置との間での前記映像無線伝送規格に従った第1の接続の処理を実行することができる。従って、表示部も操作部も装備しない映像送信装置が、接続すべき映像受信表示装置を選択することができないため、映像送信装置から映像受信表示装置への映像無線通信規格に従って接続を行なうことができない、という問題を解決することができる。なお、映像の伝送には、映像を表す映像信号のみの伝送だけでなく、映像信号および音声を表す音声信号を含む伝送であってもよい。
(2)上記形態の映像表示装置において、前記接続識別情報は、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立の処理の中で、前記映像受信表示装置から前記映像送信装置に送信される前記映像受信表示装置に固有の識別情報とすることができる。映像受信表示装置に固有の識別情報を接続識別情報とすることにより、映像送信装置では、ピアツーピアの第2の接続の確立の処理の中で、必然的に送信されてくる映像受信表示装置に固有の識別情報に基づいて、固有の識別情報を送信してきた映像受信表示装置を映像無線規格に従った接続対象の映像受信表示装置として容易に選択することができ、映像送信装置と映像受信表示装置との間での映像無線伝送規格に従った第1の接続の処理を実行することができる。
(3)上記形態の映像表示システムにおいて、前記接続識別情報は前記映像送信装置が提供する固有情報であり、前記映像受信表示装置は、前記映像受信表示装置は、前記固有情報を取得するための固有情報取得装置を備え、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立の処理の開始前に、前記固有情報取得装置によって前記映像送信装置が提供する固有情報を取得し、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立後に、取得した前記固有情報を前記接続識別情報として前記映像送信装置に送信することもできる。映像送信装置と映像受信表示装置との間のピアツーピアの第2の接続の確立後に、映像送信装置では、あらかじめ映像受信表示装置において取得されていた映像送信装置が提供する固有情報を接続識別情報として映像受信表示装置から受信する。そして、映像送信装置では、受信した接続識別情報としての固有情報に基づいて、固有情報を送信してきた映像受信表示装置を映像無線規格に従った接続対象の映像受信表示装置として容易に選択することができ、映像送信装置と映像受信表示装置との間での映像無線伝送規格に従った第1の接続の処理を実行することができる。
(4)上記形態の映像表示システムにおいて、前記映像送信装置が提供する固有情報の取得は、前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたQRコード(登録商標)の情報を読み取ることと、前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた特定表示パターンの情報を読み取ることと、前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたRFタグの情報を読み取ることと、前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた発光部が発光する特定発光パターンの表す情報を読み取ることと、のうちのいずれかによって実行されるようにしてもよい。このようにすれば、映像送信装置が提供する固有情報を容易に取得することができる。
(5)上記形態の映像表示システムにおいて、前記映像受信表示装置は、頭部装着型表示装置であり、前記固有情報は、前記映像送信装置が前記頭部装着型表示装置でシースルー表示される際に、前記映像送信装置に重ねて表示されるようにしてもよい。接続識別情報としての固有情報が提供されている映像送信装置を頭部装着型表示装置で容易に確認することができる。
なお、本発明は、以下に示すような種々の態様で実現することが可能である。
(a)映像表示システム、映像表示方法。
(b)映像表示システムおける映像送信装置と映像受信表示装置との間の映像無線通信規格に従った接続方法。
(c)映像表示システムに対応する映像送信装置、映像表示システムに対応する映像受信表示装置。
本発明の第1実施形態における映像表示システムの概略構成を示す説明図である。 ヘッドマウントディスプレイの構成を機能的に示すブロック図である。 使用者に視認される虚像の一例を示す説明図である。 Miracastアダプターの構成を機能的に示すブロック図である。 Miracastアダプターがソースモードの場合のMiracastアダプターとHMDとの間のMiracastに従った接続の手順を示す説明図である。 Miracast接続のためのメニュー画面の一例を示す説明図である。 シンクデバイスにおけるソースデバイス検出によって検出された接続可能ソースデバイスの表示画面の一例を示す説明図である。 Miracast設定情報にあらかじめ格納されている接続可能デバイスリストの一例を示す説明図である。 HMDで表示される映像再生画面を示す説明図である。 図9に示した終了アイコンのタップ時に表示される確認画面を示す説明図である。 パススルーモードにおけるMiracastアダプターの構成を機能的に示すブロック図である。 第2実施形態においてMiracastアダプターがソースモードの場合のMiracastアダプターとHMDとの間のMiracastに従った接続の手順を示す説明図である。
A.第1実施形態:
A1.映像表示システムの構成:
図1は、本発明の第1実施形態における映像表示システム1000の概略構成を示す説明図である。映像表示システム1000は、頭部装着型表示装置100と、Miracastアダプター300と、映像機器400と、表示装置500と、コンピューター600と、を備えている。頭部装着型表示装置100および表示装置500は、「映像表示装置」あるいは「画像表示装置」とも呼ばれる。映像表示システム1000は、以下で説明するように、Miracastに非対応の映像機器400で再生される映像を、Miracastに対応のMiracastアダプター300からMiracastに対応の頭部装着型表示装置100へ無線伝送し、頭部装着型表示装置100において表示させるシステムである。また、映像表示システム1000は、頭部装着型表示装置100に表示されている映像や再生される映像を、頭部装着型表示装置100からMiracastアダプター300に無線伝送し、Miracastに非対応のTV500において表示させるシステムでもある。Miracastは、1対1の直接的な無線通信により映像や音声(以下、単に「映像等」と略す)を伝送するための映像無線伝送規格の一つとして、Wi-Fi Allianceによって策定された規格である。Miracastによる伝送は、映像の伝送(具体的には映像情報の伝送)のみの場合と、映像および音声の伝送(具体的には映像情報および音声情報を含む伝送)の場合と、音声の伝送のみの場合の、いずれにも適用される。なお、Miracastアダプター300が本発明の映像送信装置に相当し、HMD100が本発明の映像受信表示装置に相当する。
Miracastアダプター300は、電源ボタン301と、パススルー(Pass Through)ボタン303と、Miracast切替スイッチ305、点灯部307と、不図示のHDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標)入力端子および出力端子と、不図示の2つのMicroUSB(Universal Serial Bus)端子と、を備えている。
一方のMicroUSB(以下、単に「USB」と略す)端子には、USBケーブル334を介してACアダプター332が接続されており、Miracastアダプター300への直流電源の供給が行われる。他方のUSB端子には、USBケーブル602を介してコンピューター600のUSB端子が接続されており、Miracastアダプター300とコンピューター600との間で有線通信が可能となり、例えば、コンピューター600によってMiracastアダプター300の動作条件を設定することが可能である。なお、コンピューター600は、情報通信端末である。本実施形態では、コンピューター600としてノートパソコンを例示するが、コンピューター600は、デスクトップパソコン、タブレット端末、スマートフォン(smartphone)、携帯電話、PDA(personal Digital Assistant)等の他の情報通信端末により構成されてもよい。
HDMI入力端子には、HDMIケーブル402を介して映像機器400のHDMI出力端子(不図示)が接続されており、映像機器400で再生される映像等がHDMIケーブル402を介してMiracastアダプター300に伝送可能である。また、Miracastアダプター300のHDMI出力端子には、HDMIケーブル502を介して表示装置500のHDMI入力端子(不図示)が接続されており、表示装置500では、Miracastアダプター300からHDMIケーブル502を介して伝送される映像の表示や音声の出力(以下、「映像等の再生」とも呼ぶ)が可能である。
Miracast切替スイッチ305は、ソースモードMTxあるいはシンクモードMRxの2つのモードのいずれか一方を選択するスイッチである。Miracast切替スイッチ305によってソースモードMTxが選択された場合、Miracastアダプター300では、外部機器からHDMIに従って入力される映像等をMiracastに従って無線送信する機能(以下、「ソース機能」あるいは「ソースモード」とも呼ぶ)が実行可能状態となる。一方、Miracast切替スイッチ305によってシンクモードMRxが選択された場合、Miracastアダプター300では、Miracastに従って無線受信する映像等をHDMIに従って外部機器に有線送信する機能(以下、「シンク機能」あるいは「シンクモード」とも呼ぶ)が実行可能となる。Miracastアダプター300は、本実施形態では、後述するように、頭部装着型表示装置100との間でMiracastに従ってソースモードあるいはシンクモードにて無線接続される。
点灯部307は、2つのLED(Light Emitting Diode)307A,307Bを備えており、2つのLED307A,307Bの発光態様によって、Miracastアダプター300の動作状態、例えば、電源のON/OFF、モード状態等を通知する。電源ボタン301は、ボタンのON/OFFに応じて、Miracastアダプター300の動作状態(動作/停止)を切り替える。パススルーボタン303は、ボタンのON/OFFに応じて、パススルーモードの選択/非選択を切り替える。後述するように、パススルーモードが選択された場合には、HDMI入力端子に入力される映像等がHDMI出力端子からそのまま出力される。
映像機器400は、DVDレコーダーや、DVDプレーヤー、BDレコーダー、BDプレーヤー、HDDレコーダー、ビデオカメラ、情報通信端末等のHDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標)に対応した種々の映像再生機器により構成される。映像機器400で再生される映像等は、後述するように、HDMIケーブル402を介してMiracastアダプター300に伝送され、Miracastに従って頭部装着型表示装置100に無線伝送され、頭部装着型表示装置100で再生される。なお、本実施形態では、映像機器400はBDレコーダーにより構成されるものとし、映像機器400は「BDレコーダー400」とも呼ばれる。
表示装置500は、テレビ(以下、「TV」とも呼ぶ)や、ディスプレイ、プロジェクター等のHDMIに対応した種々の映像表示装置(画像表示装置)により構成される。表示装置500では、後述するように、Miracastに従って頭部装着型表示装置100からMiracastアダプター300に無線伝送され、HDMIケーブル502を介して表示装置500に有線伝送される映像等が再生される。また、表示装置500では、後述するように、映像機器400からHDMIケーブル402を介してMiracastアダプター300に有線伝送され、さらに、HDMIケーブル502を介して表示装置500に有線伝送される映像等が再生される。なお、本実施形態では、表示装置500はTVにより構成するものとし、表示装置500は「TV500」とも呼ばれる。
頭部装着型表示装置100は、頭部に装着する画像表示装置(映像表示装置)であり、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display;HMD)とも呼ばれる。本実施形態のヘッドマウントディスプレイ(HMD)100は、使用者が、虚像を視認すると同時に外景も直接視認可能な光学透過型の頭部装着型表示装置である。HMD100は、使用者の頭部に装着された状態において使用に虚像を視認させる画像表示部20と、画像表示部20を制御する制御部(コントローラー)10と、を備えている。
画像表示部20は、使用者の頭部に装着される装着体であり、本実施形態では眼鏡形状を有している。画像表示部20は、右保持部21と、右表示駆動部22と、左表示駆動部24と、左保持部23と、右光学像表示部26と、左光学像表示部28と、を含んでいる。右光学像表示部26および左光学像表示部28は、それぞれ、使用者が画像表示部20を装着した際に使用者の右および左の眼前に位置するように配置されている。右光学像表示部26の一端と左光学像表示部28の一端とは、使用者が画像表示部20を装着した際の使用者の眉間に対応する位置で、互いに接続されており、この接続部にはカメラ67が配置されている。
右保持部21および左保持部23は、眼鏡のテンプル(つる)のようにして、使用者の頭部に画像表示部20を保持する部材である。右表示駆動部22は、右保持部21の内側、換言すれば、使用者が画像表示部20を装着した際の使用者の頭部に対向する側に配置されている。また、左表示駆動部24は、左保持部23の内側に配置されている。なお、以降では、右保持部21および左保持部23を区別せず「保持部」として説明する場合もある。同様に、右表示駆動部22および左表示駆動部24を区別せず「表示駆動部」として説明し、右光学像表示部26および左光学像表示部28を区別せず「光学像表示部」として説明する場合もある。
画像表示部20は、さらに、画像表示部20を制御部10に接続するための接続部40を有している。接続部40は、制御部10に接続される本体コード48と、本体コード48が2本に分岐した右コード42および左コード44と、分岐点に設けられた連結部材46と、を含んでいる。連結部材46には、イヤホンプラグ30を接続するためのジャックが設けられている。イヤホンプラグ30からは、右イヤホン32および左イヤホン34が延伸している。
画像表示部20と制御部10とは、接続部40を介して各種信号の伝送を行う。本体コード48における連結部材46とは反対側の端部と、制御部10とのそれぞれには、互いに嵌合するコネクター(図示省略)が設けられており、本体コード48のコネクターと制御部10のコネクターとの嵌合/嵌合解除により、制御部10と画像表示部20とが接続されたり切り離されたりする。接続部40には、金属ケーブルや光ファイバーを採用することができる。
制御部10は、HMD100を制御するための装置である。制御部10は、点灯部12と、タッチパッド14と、十字キー16と、電源スイッチ18とを含んでいる。点灯部12は、HMD100の動作状態(例えば、電源のON/OFF等)を、その発光態様によって通知する。点灯部12としては、例えば、LEDを用いることができる。タッチパッド14は、タッチパッド14の操作面上での接触操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。タッチパッド14としては、静電式や圧力検出式、光学式といった種々のタッチパッドを採用することができる。十字キー16は、上下左右方向に対応するキーへの押下操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。電源スイッチ18は、スイッチのスライド操作を検出することで、HMD100の電源の状態を切り替える。
制御部10は、上記したように、Miracastアダプター300がソースモードで動作する場合には、Miracastアダプター300からMiracastに従って無線伝送されてくる映像等を受信し、接続部40を介して映像を画像表示部20へ伝送し、音声をイヤホン32,34から出力する。また、制御部10は、上記したように、Miracastアダプター300がシンクモードで動作する場合には、画像表示部20から接続部40を介して伝送される映像等を、Miracastアダプター300へMiracastに従って無線伝送する。なお、Miracastアダプター300とHMD100の制御部10との間のMiracastに従った接続の確立については、後で詳述する。
A2.頭部装着型表示装置の構成:
図2は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)100の構成を機能的に示すブロック図である。制御部10は、入力情報取得部110と、記憶部120と、電源130と、無線通信部132と、GPSモジュール134と、CPU140と、インターフェイス180と、送信部(Tx)51および52と、を備え、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
入力情報取得部110は、上記したタッチパッド14や十字キー16、電源スイッチ18などに対する操作入力に応じた信号を取得する。なお、図示は省略するが、入力情報取得部110としては、視線検出、タッチ検出、マイクロホン等の入力デバイスに対する操作入力に応じた信号を取得することも可能である。具体的には、視線検出では、赤外線センサー等を用いて使用者の視線を検出する。この場合、視線の動きとコマンドとが予め対応付けられている。タッチ検出では、HMD100の筐体の任意の場所(例えば、画像表示部20の右保持部21および左保持部23(図1)の外側)に設けられた接触センサーに対する使用者のタッチ操作を検出する。
記憶部120は、ROM、RAM、DRAM、ハードディスク等によって構成されており、CPU140によって読み出されて実行されるコンピュータープログラムや各種のデータ情報が記憶されている。電源130は、HMD100の各部に電力を供給する。電源130としては、例えば二次電池を用いることができる。
無線通信部132は、所定の無線通信規格(例えば、赤外線、Bluetooth(登録商標)に例示される近距離無線通信、Wi-Fi(IEEE802.11)に例示される無線LAN等)に従って、外部装置との間で無線通信を行う。本実施形態では、無線通信部132は、少なくとも、Wi-Fi Allianceによって策定された「Wi-Fi」、「Wi-Fi Direct」、「Miracast」に対応する。GPSモジュール134は、GPS衛星からの信号を受信することにより、HMD100の使用者の現在位置を検出し、使用者の現在位置情報を表す現在位置情報を生成する。なお、現在位置情報は、例えば緯度経度を表す座標によって実現することができる。
CPU140は、記憶部120に格納されているコンピュータープログラムを読み出して実行することにより、オペレーティングシステム(OS)150、画像処理部160、音声処理部170、カメラ制御部175、表示制御部190、Miracast制御部195として機能する。
画像処理部160は、インターフェイス180や無線通信部132、カメラ67から入力される映像信号に基づいて信号を生成する。画像処理部160は、生成した信号を、接続部40を介して画像表示部20に供給することで、画像表示部20における表示を制御する。画像表示部20に供給するための信号は、アナログ形式とディジタル形式の場合で異なる。
例えば、ディジタル形式の場合、ディジタルR信号と、ディジタルG信号と、ディジタルB信号と、クロック信号PCLKとが同期した状態の映像信号が入力される。画像処理部160は、ディジタルR信号、ディジタルG信号、ディジタルB信号からなる画像データDataに対して、必要に応じて周知の解像度変換処理、輝度彩度の調整などの種々の色調補正処理、キーストーン補正処理等の画像処理を実行する。その後、画像処理部160は、クロック信号PCLKと、画像データDataとを、送信部51,52を介して送信する。
アナログ形式の場合、アナログR信号と、アナログG信号と、アナログB信号と、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncとからなる映像信号が入力される。画像処理部160は、入力された信号から垂直同期信号VSyncと水平同期信号HSyncを分離し、それらの周期に応じて、図示しないPLL回路等を用いてクロック信号PCLKを生成する。また、画像処理部160は、アナログR信号と、アナログG信号と、アナログB信号とを、A/D変換回路等を用いてディジタル信号に変換する。画像処理部160は、変換後のディジタルR信号、ディジタルG信号、ディジタルB信号からなる画像データDataに対して、必要に応じて周知の画像処理を実行した後、クロック信号PCLKと、画像データDataと、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncとを、送信部51、52を介して送信する。なお、以降では、送信部51を介して送信される画像データDataを「右眼用画像データData1」とも呼び、送信部52を介して送信される画像データDataを「左眼用画像データData2」とも呼ぶ。
表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24を制御する制御信号を生成する。制御信号とは、右LCD制御部211による右LCD241の駆動ON/OFF、右バックライト制御部201による右バックライト221の駆動ON/OFF、左LCD制御部212による左LCD242の駆動ON/OFF、左バックライト制御部202による左バックライト222の駆動ON/OFFを個別に切り替えるための信号である。表示制御部190は、これらの制御信号によって、右表示駆動部22と左表示駆動部24とにおける画像光の生成および射出を制御する。表示制御部190は、生成した制御信号を、送信部51,52を介して送信する。
音声処理部170は、コンテンツに含まれる音声信号を取得し、取得した音声信号を増幅して、右イヤホン32の図示しないスピーカーと、左イヤホン34の図示しないスピーカーとに対して供給する。なお、図示は省略するが、制御部10と画像表示部20の少なくとも一方に備えるマイクロホンが検出した音をサンプリングして音声信号を取得することもできる。
カメラ制御部175は、カメラ67の動作を制御して、使用者が視認する映像を撮影する。撮影した映像は記憶部120に記憶することができる。
インターフェイス180は、所定の有線通信規格(例えば、MicroUSB、USB、HDMI、DVI(Digital Visual Interface)、VGA(Video Graphics Array)、コンポジット、RS−232C(Recommended Standard 232)、IEEE802.3に例示される有線LAN等)に従って、外部装置OAとの間で有線通信を行う。外部装置OAとしては、例えば、PCや携帯電話(スマートフォンを含む)、ゲーム端末等がある。
Miracast制御部195は、後述するように、無線通信部132を介してHMD100との間でのMiracastに従った接続を確立する。そして、Miracast制御部195は、シンクモードの場合には、Miracastアダプター300からMiracastに従って無線伝送されてくる映像等を無線通信部132で受信し、画像処理部160および表示制御部190を介して画像表示部20で映像を表示し、音声処理部170を介してイヤホン32,34へ音声を出力する。また、Miracast制御部195は、ソースモードの場合には、無線通信部132からMiracastアダプター300へMiracastに従って映像等を無線伝送する。なお、Miracastアダプター300へ無線伝送される映像等としては、カメラ67で撮影された映像およびマイクロホンで集音された音声や、インターフェイス180を介して外部装置OAから供給される種々のコンテンツが挙げられる。
画像表示部20は、右表示駆動部22と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26(図1)としての右導光板261と、左光学像表示部28(図1)としての左導光板262と、9軸センサー66と、を備えている。9軸センサー66は、加速度(3軸)、角速度(3軸)、地磁気(3軸)を検出するモーションセンサーである。
右表示駆動部22と左表示駆動部24とは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下「LCD」と呼ぶ)や投写光学系を用いて、画像を表す画像光を生成し射出する。右表示駆動部22は、受信部(Rx)53と、光源として機能する右バックライト(BL)制御部201および右バックライト(BL)221と、表示素子として機能する右LCD制御部211および右LCD241と、右投写光学系251とを含んでいる。
受信部53は、送信部51から送信されるデータを受信する。右バックライト制御部201は、入力された制御信号に基づいて、右バックライト221を駆動する。右バックライト221は、例えば、LEDやエレクトロルミネセンス(EL)等の発光体である。右LCD制御部211は、入力されたクロック信号PCLKと右眼用画像データData1と、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncとに基づいて、右LCD241を駆動する。右LCD241は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルである。右LCD241は、マトリクス状に配置された各画素位置の液晶を駆動することによって、右LCD241を透過する光の透過率を変化させることにより、右バックライト221から照射される照明光を、画像を表す有効な画像光へと変調する。右投写光学系251は、右LCD241から射出された画像光を並行状態の光束にするコリメートレンズによって構成される。
左表示駆動部24は、右表示駆動部22とほぼ同様の構成を有し、右表示駆動部22と同様に動作する。すなわち、左表示駆動部24は、受信部(Rx)54と、光源として機能する左バックライト(BL)制御部202および左バックライト(BL)222と、表示素子として機能する左LCD制御部212および左LCD242と、左投写光学系252とを含んでいる。詳細な説明は省略する。なお、本実施形態ではバックライト方式を採用することとしたが、フロントライト方式や、反射方式を用いて画像光を射出してもよい。
右光学像表示部26と左光学像表示部28とは、使用者が画像表示部20を装着した際に使用者の左右の眼前にそれぞれ位置するように配置されている(図1参照)。右光学像表示部26は、右導光板261と、図示しない調光板を含んでいる。右導光板261は、光透過性の樹脂材料等によって形成されている。右導光板261は、右表示駆動部22から出力された画像光を、所定の光路に沿って反射させつつ使用者の右眼REへ導く。右導光板261には、回折格子を用いても良いし半透過反射膜を用いても良い。調光板は、薄板状の光学素子であり、画像表示部20の表側を覆うように配置されている(不図示)。調光板は、右導光板261を保護し、右導光板261の損傷や汚れの付着等を抑制する。また、調光板の光透過率を調整することによって、使用者の眼に入る外光量を調整して虚像の視認のしやすさを調整することができる。なお、調光板は省略可能である。
左光学像表示部28は、右光学像表示部26とほぼ同様の構成を有し、右光学像表示部26と同様に動作する。すなわち、左光学像表示部28は、左導光板262と、図示しない調光板を含み、左表示駆動部24から出力された画像光を、使用者の左眼LEへ導く。詳細な説明は省略する。
図3は、使用者に視認される虚像の一例を示す説明図である。図3では、使用者の視野VRを例示している。上述のようにして、HMD100の使用者の両眼に導かれた画像光が使用者の網膜に結像することにより、使用者は虚像VIを視認することができる。図3の例では、虚像VIは、HMD100のOSの待ち受け画面である。また、使用者は、右光学像表示部26および左光学像表示部28を透過して外景SCを視認する。このように、本実施形態のHMD100の使用者は、視野VRのうち虚像VIが表示された部分については、虚像VIと、虚像VIの背後の外景SCとを見ることができる。また、使用者は、視野VRのうち虚像VIが表示されていない部分については、右光学像表示部26および左光学像表示部28を透過して外景SCを直接見ることができる。また、使用者は、外景SCを遮断して虚像VIのみを見ることができ、Miracastアダプター300からMiracastに従って無線伝送された映像を虚像VIとして見ることができる。なお、本明細書において、「HMD100が映像(画像)を表示する」ことには、HMD100の使用者に対して虚像を視認させることを含む。
A3.Miracastアダプターの構成:
図4は、Miracastアダプター300の構成を機能的に示すブロック図である。Miracastアダプター300は、図1に示した、電源ボタン301と、パススルーボタン303と、Miracast切替スイッチ305と、点灯部307(LED307A,307B)と、に加えて、CPU310と、記憶部320と、電源330と、USBインターフェイス340と、HDMI送受信部350と、Wi−Fi送受信部360と、を備えている。各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
記憶部320は、ROM、RAM等によって構成されており、CPU310によって読み出されて実行されるコンピュータープログラムや各種のデータ情報が記憶されている。なお、図4では、記憶部320にMiracast設定情報322が記憶されている状態が示されている。Miracast設定情報322には、Miracast制御部316によって実行されるMiracastに従った接続の確立の際に、後述するように用いられる情報の他、ディスプレイやオーディオ、ビデオの形式に関する情報等が含まれる。
電源330は、電源ボタン301がONの場合に、Miracastアダプター300の各部に電力を供給する。電源330としては、例えば、二次電池を用いることができる。電源330には、ACアダプター332からUSBインターフェイス340を介して供給される直流電源が供給されることにより充電が可能である。
CPU310は、記憶部320に格納されているコンピュータープログラムを読み出して実行することにより、オペレーティングシステム(OS)311、USB制御部312、HDMI制御部313、Wi−Fi制御部314、パススルー制御部315、Miracast制御部316、LED制御部317等の各種制御部として機能する。
USB制御部312は、USBインターフェイス340のUSBに従った動作を制御する。これにより、USBインターファイス340は、コンピューター600との間のUSBに従った通信を実行する。また、USBインターフェイス340は、ACアダプター332から供給される直流電源の電源330への供給を実行する。
HDMI制御部313は、HDMI送受信部350の動作を制御する。これにより、HDMI送受信部350は、BDレコーダー400からHDMIに従って伝送される映像等を受信する。また、HDMI送受信部350は、後述するように、BDレコーダー400から受信した映像等、あるいは、Miracastに従ってHMD100から無線受信した映像等、をHDMIに従って送信する。
パススルー制御部315は、パススルーボタン303がONの場合において、HDMI送受信部350の動作を制御し、HDMI入力端子から入力される映像等を、そのまま、HDMI出力端子へ出力させる。本実施形態では、BDレコーダー400から受信したHDMIに従った映像等を、HDMIに従ってTV500に送信し、TV500で表示させる。
Miracast制御部316は、後述するように、Wi−Fi制御部314を介してWi−Fi送受信部360を制御し、HMD100との間でのMiracastに従った接続を確立する。そして、Miracast制御部316は、ソースモードの場合には、HDMI送受信部350のHDMI入力端子に接続されるBDレコーダー400から入力される映像等を、Wi−Fi送受信部360からMiracastに従ってHMD100に無線伝送する。HMD100では、BDレコーダー400からMiracastアダプター300を介して無線伝送されてきた映像の表示や音声の出力が実行される。また、Miracast制御部316は、シンクモードの場合には、HMD100からMiracastに従って無線伝送されてくる映像等をWi−Fi送受信部360で受信し、HDMI送受信部350のHDMI出力端子に接続されるTV500へ出力する。TV500では、HMD100からMiracastアダプター300に無線伝送されてきた映像の表示や音声の出力が実行される。
Miracastアダプター300は、以下で説明するように、HMD100との間で実行されるMiracastに従った接続の確立の手順、特に、ソースモードにおける接続の確立の手順に特徴を有している。
A4.Miracastに従った接続:
(1)Miracastアダプターがソースモードの場合
Miracastアダプターがソースモードの場合、すなわち、Miracastアダプター300が映像送信側のソースデバイスであり、HMD100を映像受信側のシンクデバイスである場合において、ソースデバイスとシンクデバイスとの間のMiracastに従った接続(以下、「Miracast接続」とも呼ぶ)の手順について説明する。
図5は、Miracastアダプター300がソースモードの場合のMiracastアダプター300とHMD100との間のMiracastに従った接続の手順を示す説明図である。Miracastアダプター300は、使用者が電源ボタン301をONとすることによって起動する。このとき、Miracast切替スイッチ305をソースモードMTxとすることにより、Miracast制御部316はソースモードでの動作を開始し(ステップS302)、映像受信側となるシンクデバイスの検出やシンクデバイスのMiracastで可能な能力(「サービス」とも呼ばれる)の検出を行なう(ステップS304)。なお、これらの検出は、Wi-Fi Allianceによって策定されたWi-Fi Peer-to-Peer(以下、「ピアツーピア」,「P2P」とも呼ぶ)仕様の規定に従って実行される。
一方、シンクデバイスとしてのHMD100では、使用者がMiracast実行用アイコン(図3の「Miracast」と表記されたアイコン」)を選択実行して、Miracast接続のためのアプリケーションを実行することにより、Miracast制御部195が動作を開始し、画像表示部20でMiracast接続のメニュー画面を表示する。
図6は、Miracast接続のためのメニュー画面MVの一例を示す説明図である。使用者がメニュー画面MVのモード切替スイッチMSをシンクモード(Sink)側に設定しスタートボタンSTをタップ(選択)すると、Miracast制御部195はシンクモードで動作を開始し(ステップS102)、映像送信側となるソースデバイスの検出やソースデバイスのMiracastで可能な能力(「サービス」とも呼ばれる)の検出を行なう(ステップS104)。なお、これらの検出は、ソースデバイス側と同様に、P2P仕様の規定に従って実行される。
Miracastアダプター300のMiracast制御部316(以下、説明の便宜上単に「ソースデバイス」とも呼ぶ)は、シンクデバイスの検出を行った(ステップS304)後、シンクデバイスからMiracastでの接続の設定の開始がなされるまで待機する(ステップS308)。一方、HMD100のMiracast制御部195(以下、説明の便宜上単に「シンクデバイス」とも呼ぶ)は、ソースデバイスの検出を行った(ステップS104)後、検出されたソースデバイスの中から、使用者が接続対象のソースデバイスの選択を行なう(ステップS106)ことにより、ソースデバイスに対してMiracast接続の設定(コネクションのセットアップ)を開始する(ステップS108)。なお、コネクションのセットアップの開始は、Wi-Fi Allianceによって策定されたWi-Fi DirectあるいはTDLS(Tunneled Direct Link Setup)仕様に従ったソースデバイスとシンクデバイスとの間のP2P接続の開始がトリガーとなる。
図7は、シンクデバイスにおけるソースデバイス検出によって検出された接続可能ソースデバイスの表示画面SDの一例を示す説明図である。図7(A)に示すように、表示画面SDには、ソースデバイスの検出結果に基づいて、接続可能ソースデバイス(AVAILABLE DEVICES)の表示欄に、デバイスネーム(図の例では、「**−WFD_****」と記載)と、そのデバイスの状態として接続可能か否かを示す表記(図7(A)の例では、接続可能状態を示す「Availabel」と表記)と、が表示される。使用者が接続可能(Available)なソースデバイスの中から、接続対象となるソースデバイスのデバイスネームをタップすることにより、ソースデバイスの選択を行なうことができる。
Miracast接続の設定を開始すると、ソースデバイスおよびシンクデバイスは互いにWi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立のためのネゴシエーションを行い(ステップS310,S110)、Wi-Fi DirectによるP2Pの接続を確立する(ステップS312,S112)。Wi-Fi DirectによるP2Pの接続が確立されると、図7(B)に示すように、接続対象のソースデバイスの状態の表記が接続状態(「Connected」)となる。なお、ネゴシエーションにおいては、シンクデバイスからソースデバイスに対して、シンクデバイスのデバイスネーム(図7(A)参照)やMACアドレス(Media Access Control address)が送信される。
次に、ソースデバイスは、上記ネゴシエーション時においてシンクデバイスから受け取ったデバイスネームを、Miracast設定情報322中にあらかじめ格納されている接続可能なシンクデバイスのリスト(以下、「接続可能デバイスリスト」と呼ぶ)と照合する(ステップS316)。図8は、Miracast設定情報322にあらかじめ格納されている接続可能デバイスリストDLの一例を示す説明図である。この接続可能デバイスリストDLは、製品出荷時にあらかじめMiracast設定情報322中に格納される。なお、コンピューター600からUSBを介して更新設定することも可能である。
接続可能デバイスリストDLに一致するデバイスネームが存在しない場合には(ステップS316:No)、ソースデバイスは、シンクデバイスの接続は不可と判断し、Miracast接続の処理を終了する。一方、接続可能デバイスリストDLに一致するデバイスネームが存在する場合には(ステップS316:Yes)、ソースデバイスは、シンクデバイスとの間でのMiracast接続の設定を継続させ(ステップS318)、これに応じて、シンクデバイスも、ソースデバイスとの間でのMiracast接続の設定を継続させる(ステップS118)。この結果、ソースデバイスおよびシンクデバイスは、Miracast接続を確立する(ステップS320,S120)。
ソースデバイスとシンクデバイスとの間でMiracast接続を確立すると、シンクデバイスであるMiracastアダプター300はソースデバイスであるHMD100に対して、映像機器としてのBDレコーダー400で再生される映像等を、Miracastに従って無線伝送する(ステップS322,S122)ことが可能となる。図9は、HMD100で表示される映像再生画面SPを示す説明図である。図9に示すように、HMD100では、受信した映像を映像再生画面SPに再生表示し、受信した音声をイヤホン32,34に出力する。
Miracastに従った映像等の無線伝送は、ソースデバイスあるいはシンクデバイスでMiracastでのセッションの終了手続がなされるまで継続される(ステップSS324,S124)。ソースデバイスであるMiracastアダプター300では、例えば、電源ボタン301をOFFとすることにより終了手続が実行される。また、HMD100では、図9の左上にある終了アイコンEAがタップ(選択)されることにより終了手続きが実行される。図10は、図9に示した終了アイコンEAのタップ時に表示される確認画面CPを示す説明図である。図10に示すように、終了アイコンEAがタップされると、確認画面CPとして、「本当に終了しますか?(Are you sure to exit?)」という確認表示と、キャンセル(cancel)ボタンと、OKボタンと、が表示される。使用者がOKボタンを選択することにより、Miracastでのセッションの終了手続が実行され、キャンセルボタンを選択すれば、Miracastでのセッションは継続される。
なお、HMD100のデバイスネームが、本発明の映像受信表示装置に固有の識別情報であり、映像無線規格に従った接続許可対象(「接続対象」とも呼ぶ)であることを示す接続許可識別情報(「接続識別情報」とも呼ぶ)に相当する。また、Miracastは、Wi-Fi DirectによるP2Pのプロトコルをベースに動作するプロトコル、すなわち、Wi-Fi Directが下位プロトコルで、Miracastが上位のプロトコルに相当する。
(2)Miracastアダプターがパススルーモードの場合
Miracastアダプターがパススルーモードの場合、すなわち、Miracast切替スイッチ305がソースモードMTxとされている状態で、パススルーボタン303がONとされてパススルーモードが選択された場合におけるMiracastアダプター300の動作について説明する。
図11は、パススルーモードにおけるMiracastアダプター300の構成を機能的に示すブロック図である。図11は、パススルーモードの説明に要する構成のみを示し他の構成は省略して示している。Miracast切替スイッチ305がソースモードMTxとされている状態(図1,4参照)で、パススルーボタン303がONとされてパススルーモードが選択された場合、パススルー制御部315はHDMI送受信部350の動作を制御して、HDMI入力端子から入力される映像等の信号を、そのままHDMI出力端子から出力させる。これにより、BDレコーダー400から出力される映像等を、Miracastアダプター300を介してそのままTV500へ出力し、TV500で再生することができる。
(3)Miracastアダプターがシンクモードの場合
Miracastアダプター300をシンクモードの場合、すなわち、Miracastアダプター300を映像受信側のシンクデバイスであり、HMD100を映像送信側のソースデバイスである場合において、ソースデバイスとシンクデバイスとの間のMiracastに従った接続の手順について説明する。なお、シンクデバイスとしてのMiracastアダプター300と、Miracastに対応したHDM100との間のMiracast接続の手順は、従来のMiracastに対応したシンクデバイスとしてのアダプターと、従来のMiracastに対応したソースデバイスとの間のMiracast接続の手順と同様である。そこで、以下では、シンクデバイスとしてのMiracastアダプター300と、Miracastに対応したHDM100との間のMiracast接続の手順の概略を説明するものとする。
Miracastアダプター300は、Miracast切替スイッチ305(図1,4参照)をシンクモードMRxとすることにより、シンクデバイスとして動作を開始する。一方、HMD100では、使用者がMiracast実行用アイコン(図3)を選択実行し、Miracast接続のメニュー画面(図6参照)のモード切替スイッチMSをソースモード(Source)側に設定しスタートボタンSTをタップすることによって、ソースデバイスとして動作を開始する。
ソースデバイスおよびシンクデバイスでは、互いに、Miracast接続の手順に従って、デバイスの検出およびサービスの検出を行なう。ソースデバイスであるHDM100では、シンクデバイス検出の結果が、シンクモードの場合と同様に、表示画面SD(図7参照)の接続可能シンクデバイスの表示欄に表示される。使用者が接続可能なシンクデバイスの中から、接続対象となるシンクデバイスとしてのMiracastアダプター300のデバイスネームをタップすることにより、Miracastアダプター300を接続対象のシンクデバイスとして選択し、ソースデバイスからシンクデバイスに対してMiracast接続の設定が開始され、Miracast接続が確立される。この結果、ソースデバイスであるHMD100からシンクデバイスであるMiracastアダプター300に対して、Miracastに従って映像や音声の無線伝送が可能となり、Miracastアダプター300を介してTV500で映像の表示や音声の出力が可能となる。なお、HMD100からMiracastアダプター300を介してTV500に映像等を伝送する場合、HMD100では映像等の再生を行なわず、映像等を伝送するもの(「ストリーミング」とも呼ばれる)としてもよく、HMD100で映像等を再生しつつ、Miracastアダプター300を介してTV500にも伝送し、TV500で映像等を再生するもの(「ミラーリンク」とも呼ばれる)としてもよい。
A5.効果:
以上説明した第1実施形態では、Miracastアダプター300が映像伝送側のソースデバイスとなり、HMD100が映像受信側のシンクデバイスとなる場合において、従来のように、使用者がソースデバイス側でシンクデバイスを選択してMiracast接続の確立を図ることができない。しかしながら、上記したように、ソースデバイスとシンクデバイスとの間でのWi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立のための処理中に、シンクデバイスからソースデバイスに対して送信されたシンクデバイスのデバイスネームを、Wi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立の後で、あらかじめ登録されている接続可能デバイスリストDLと照合することにより、ソースデバイスは接続対象となるシンクデバイスを特定することができる。これにより、ソースデバイスは、特定したシンクデバイスを選択してMiracast接続の確立を図るための手続きを継続して実行し、Miracast接続の確立を図ることが可能である。すなわち、ソースデバイスとシンクデバイスとの間で交わす手続を、ソースデバイス側でシンクデバイスを選択してMiracast接続の確立を図る場合に対して何ら変更することなく、Miracast接続の確立を図ることが可能である。これにより、Miracastアダプター300のように表示部も操作部も装備しないソースデバイスは、接続すべきシンクデバイスを選択することができないため、ソースデバイスからシンクデバイスへのMiracastの手順に従った接続を行なうことができない、という問題を解決することができる。
B.第2実施形態:
本発明の第2実施形態では、第1実施形態に例示したMiracast接続の確立のための手続きとは異なり、ソースデバイスにおいて接続対象となるシンクデバイスを選択するために新たな手続きを設けた場合について説明する。なお、本実施形態における映像表示システムは、第1実施形態における映像表示システム1000と同じであり、図示および説明は省略する。
図12は、第2実施形態において、Miracastアダプター300がソースモードの場合のMiracastアダプター300とHMD100との間のMiracastに従った接続の手順を示す説明図である。図12は、図5の第1実施形態における接続の手順に対して、シンクデバイスにおけるステップS101,S103が追加されている点と、ソースデバイスにおいて、ステップS313が追加されているとともに、ステップS314,S316がステップS314b,S316bに変更されている点と、が異なっている。
シンクデバイスとしてのHMD100では、使用者がMiracast実行用アイコン(図3参照)を選択実行して、Miracast接続のためのアプリケーションを実行することにより、Miracast制御部195が動作を開始し、まず、ソースデバイスの固有情報の取得動作を実行する(ステップS101)。具体的には、例えば、固有情報取得装置としてカメラ67(図1,2参照)及びカメラ制御部175を動作させて、Miracastアダプター300の筐体表面に添付されているQRコードやバーコード(以下、「QRコード等」と呼ぶ)に含まれる固有情報を読み取ることにより実行することができる。なお、固有情報としては、例えば、接続許可を示す情報としてあらかじめ決められた種々のデータを用いることができる。なお、取得した固有情報は、HMD100の視野VRにシースルー表示される外景SC(図3参照)に含まれているMiracastアダプター300に重ねて表示するようにしてもよい。この表示は、例えば、固有情報取得部の動作を継続し、取得した固有情報を提供している装置を認識すること等の種々の画像認識等によって実行することができる。
そして、ソースデバイスとしてのMiracastアダプター300およびシンクデバイスとしてのHMD100では、第1実施形態の場合と同様の手順が実行され(ステップS302〜S312,ステップS102〜S112)、ソースデバイスとシンクデバイスとの間でのWi-Fi DirectによるP2Pの接続が確立される。
Wi-Fi DirectによるP2Pの接続が確立された場合、ソースデバイスは、シンクデバイスが取得した固有情報の送信をシンクデバイスに対して要求する(ステップS313)。このとき、シンクデバイスは、ソースデバイスの要求に対する応答として、ステップS101で取得した固有情報をソースデバイスに対して送信し(ステップS113)、ソースデバイスは、シンクデバイスが取得した固有情報を受信する。なお、この取得要求および応答は、確立されたWi-Fi DirectによるP2Pにおいて、新たに設けた手続(プロトコル)を利用することにより実行することができる。
シンクデバイスから送信された固有情報を受信したソースデバイスは、Miracast設定情報322中にあらかじめ格納している自身の固有情報(QRコード等に含まれている固有情報と同じ情報)と、受信した固有情報と、を照合する(ステップS314b)。そして、固有情報が一致しない場合には(ステップS316b:No)、ソースデバイスは、Miracast接続が可能なシンクデバイスが存在しないと判断し、Miracast接続の処理を終了する。一方、固有情報が一致する場合には(ステップS316b:Yes)、ソースデバイスは、その固有情報を送信したシンクデバイスは、Miracast接続が可能なシンクデバイスであると判定し、接続対象のデバイスとして選択する。そして、ソースデバイスは、そのシンクデバイスとの間でのMiracast接続の設定を継続させ(ステップS318)、これに応じて、シンクデバイスも、ソースデバイスとの間でのMiracast接続の設定を継続させる(ステップS118)。この結果、ソースデバイスおよびシンクデバイスは、Miracast接続を確立し(ステップS320,S120)、ソースデバイスからシンクデバイスへの映像の無線伝送を実行する(ステップS322,S122)ことが可能となる。
以上説明した第2実施形態では、上記したように、シンクデバイスは、あらかじめソースデバイスが提供する接続許可を示す情報を固有情報として取得しておく。ソースデバイスは、ソースデバイスとシンクデバイスとの間でのWi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立の後に、新たに設けられた手続に従ってシンクデバイスに対して要求した応答としてシンクデバイスから送信されてきた固有情報を、自身が提供する固有情報と照合することにより、接続対象となるシンクデバイスを特定し選択することができる。これにより、ソースデバイスは、選択したシンクデバイスとの間でMiracastでの接続の確立を図る場合の手続きを継続して実行し、Miracastでの接続の確立を図ることが可能である。従って、本実施形態では、Wi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立後に、シンクデバイスがソースデバイスから取得した固有情報をソースデバイスとシンクデバイスとの間で送受信するための新たな手続きを要するが、ソースデバイスで接続対象となるシンクデバイスを選択してMiracast接続の確立を図ることが可能である。これにより、Miracastアダプター300のように表示部も操作部も装備しないソースデバイスは、接続すべきシンクデバイスを選択することができないため、ソースデバイスからシンクデバイスへのMiracastの手順に従った接続を行なうことができない、という問題を解決することができる。
なお、上記したMiracastアダプター300が提供する固有情報が、本発明の映像送信装置が提供する固有情報であり、映像無線規格に従った接続対象であることを示す接続識別情報に相当する。
C.変形例:
C1.変形例1:
上記第1実施形態では、HMD100の固有の識別情報であるデバイスネームをMiracastに従って接続許可対象であることを示す接続許可識別情報としている。そして、ソースデバイスとしてのMiracastアダプター300では、Wi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立のための処理中にシンクデバイスとしてのHMD100から送信されてくるデバイスネームを、接続可能デバイスリストDLと照合することにより、接続可能か否か判定している。しかしながら、これに限定されるものではなく、Wi-Fi DirectによるP2Pの接続の確立の処理中にシンクデバイスから送信されてくる他の固有の識別情報を接続許可識別情報として利用し、ソースデバイスにあらかじめ登録されている識別情報と整合するか否かによって、接続可能か否か判定するようにしてもよい。例えば、MACアドレスをHMD100に固有の識別情報として利用し、接続可能なシンクデバイスの識別情報としてあらかじめ登録されたMACアドレスによるフィルターを通過すか否か、すなわち、あらかじめ登録されているMACアドレスと整合するか否かによって、接続可能か否か判定することができる。
C2.変形例2:
上記第2実施形態では、シンクデバイスとしてのHMD100では、ソースデバイスとしてのMiracastアダプター300が提供する接続許可を示す固有情報を、Miracastアダプター300の筐体表面に添付されているQRコード等を読み取ることによって取得する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、Miracastアダプター300の筐体表面に添付されている特定表示パターン、例えば、Miracast認定表示、装置のロゴ等を、接続許可を示す固有情報としてカメラ67によって読み取るようにしてもよい。また、Miracastアダプター300の点灯部307において接続許可を示す固有情報に対応する特定の発光パターンを発光させ、HMD100でこの特定の発光パターンを読み取るようにしてもよい。また、Miracastアダプター300に赤外線発光部を設けて、その赤外線発光部において接続許可を示す固有情報に対応する特定の発光パターンを、例えば、IrDA(Infrared Data Association)に従って発光させ、HMD100でこの発光パターンを読み取るようにしてもよい。また、Miracastアダプター300にRFID(Radio Frequency Identification)タグを設けて、HMD100でRFIDに含まれている接続許可を示す固有情報を読み取るようにしてもよい。また、Miracastアダプター300にスピーカーを設けて、スピーカーが発する固有情報を、HMD100のマイクロホンで集音して読み取るようにしてもよい。すなわち、ソースデバイスとしてのMiracastアダプター300が提供する接続許可を示す種々の固有情報を、シンクデバイスとしてのHMD100で取得するものであればよい。
C3.変形例3:
上記第2実施形態では、Miracast接続のためのアプリケーションを実行後に、ソースデバイスの固有情報の取得動作を実行する(図12のステップS101)ものとして説明した。しかしながら、まず、ソースデバイスの固有情報を取得するためのアプリケーション、第2実施形態では、QRコードを読み取るためのアプリケーションを動作させ、ソースデバイスの固有情報の取得をトリガーとして、Miracast接続のためのアプリケーションを実行するようにしてもよい。
C4.変形例4:
上記第1実施形態において、上記第2実施形態と同様に、ソースデバイスの固有情報の取得動作を追加してもよい。この場合において、固有情報をソースデバイスのデバイスネームあるいはMACアドレスとすればよい。この場合には、シンクデバイスにおいて、使用者が対象ソースデバイスを選択する(ステップS106)必要はなく、取得した固有情報に基づいて自動的に対象ソースデバイスを選択することができる。また、上記変形例3と同様に、ソースデバイスの固有情報の取得をトリガーとして、Miracast接続のためのアプリケーションを実行するようにしてもよい。
C5.変形例5:
上記実施形態では、HMD100は、制御部10と画像表示部20とが接続部40を介して接続されている別体型の構造を例に説明したが、これに限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、画像表示部20内に制御部10が全て含まれた一体型の構造であってもよく、また、制御部10の一部が含まれた構造であってもよい。また、制御部10に備える電源130を独立して形成し、交換可能な構造としてもよい。制御部に形成された構成が画像表示部内に重複して形成されていてもよい。例えば、CPUが制御部と画像表示部との両方に形成されていてもよく、制御部のCPUと、HMDのCPUとで、それぞれが行う機能が区別されているようにしてもよい。また、制御部をパーソナルコンピューター(PC)に内蔵し、PCのモニターに代えて画像表示部が使用される態様であってもよく、また、制御部と画像表示部とを一体化して、使用者の衣服に取り付けられるウェアラブルコンピューターの態様であってもよい。
C6.変形例6:
上記実施形態では、Miracastに非対応の映像機器400や表示装置500にHMDIケーブルを介してMiracastアダプター300を接続する構成として説明したが、これに限定されるものではなく、Miracastに非対応の映像機器や表示装置等のHDMIの入出力端子に差し込む構造のプラグイン型構造のアダプターとしてもよい。
C7.変形例7:
上記実施形態では、Miracastに対応したHMD100と、Miracastアダプター300と、を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、HMDに替えて、プロジェクターや、スマートフォン、パーソナルコンピューター(PC)、タブレット端末、携帯型電子機器(メディアプレーヤー、携帯電話など)等の種々のMiracastに対応しシンクデバイスとして機能可能な種々の装置に適用可能である。
C8.変形例8:
上記実施形態では、Wi-Fi Allianceによって策定された映像無線伝送規格の一つであるMiracastを例に説明したが、これに限定されるものではなく、1対1の直接的な無線通信により映像等を伝送するための種々の映像無線伝送規格に適用することができる。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…制御部
12…点灯部
14…タッチパッド
16…十字キー
18…電源スイッチ
20…画像表示部
21…右保持部
22…右表示駆動部
23…左保持部
24…左表示駆動部
26…右光学像表示部
28…左光学像表示部
30…イヤホンプラグ
32…右イヤホン
34…左イヤホン
40…接続部
42…右コード
44…左コード
46…連結部材
48…本体コード
51…送信部
52…送信部
53…受信部
67…カメラ
100…頭部装着型表示装置(ヘッドマウントディスプレイ,HMD)
110…入力情報取得部(操作取得部)
120…記憶部
130…電源
132…無線通信部
140…CPU
160…画像処理部
170…音声処理部
175…カメラ制御部
180…インターフェイス
190…表示制御部
195…Miracast制御部
201…右バックライト制御部(表示駆動部)
202…左バックライト制御部(表示駆動部)
221…右バックライト(表示駆動部)
222…左バックライト(表示駆動部)
251…右投写光学系(表示駆動部)
252…左投写光学系(表示駆動部)
261…右導光板
262…左導光板
300…Miracastアダプター
301…電源ボタン
303…パススルーボタン
305…Miracast切替スイッチ
307…点灯部
307A,307B…LED
310…CPU
311…OS
312…USB制御部
313…HDMI制御部
314…Wi−Fi制御部
315…パススルー制御部
316…Miracast制御部
320…記憶部
322…Miracast設定情報
330…電源
332…ACアダプター
340…USBインターフェイス
350…HDMI送受信部
360…Wi−Fi送受信部
400…映像機器(BDレコーダー)
500…表示装置(TV)
600…コンピューター
1000…映像表示システム
DL…接続可能デバイスリスト
PCLK…クロック信号
Data…画像データ
VSync…垂直同期信号
HSync…水平同期信号
Data1…右眼用画像データ
Data2…左眼用画像データ
EA…終了アイコン
OA…外部装置
SC…外景
SD…表示画面
RE…右眼
LE…左眼
VI…虚像
CP…確認画面
SP…映像再生画面
VR…視野
ST…スタートボタン
MV…メニュー画面

Claims (4)

  1. 映像送信装置から映像受信表示装置に対して、1対1の直接的な無線通信により映像を伝送するための映像無線伝送規格に従って映像を伝送して表示を行なう映像表示システムであって、
    前記映像受信表示装置は、前記映像送信装置との間で前記映像無線伝送規格に従った第1の接続のために実行する前記映像送信装置との間でのピアツーピアの第2の接続の確立の際に、前記映像無線伝送規格に従った接続対象であることを示す接続識別情報を、前記映像送信装置に対して送信し、
    前記映像送信装置は、前記接続識別情報が、前記映像送信装置に格納されている接続識別情報と整合する場合に、前記映像受信表示装置との間での前記映像無線伝送規格に従った前記第1の接続の処理を実行し、
    前記接続識別情報は前記映像送信装置が提供する固有情報であり、
    前記映像受信表示装置は、前記固有情報を取得するための固有情報取得装置を備え、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立の処理の開始前に、前記固有情報取得装置によって前記映像送信装置が提供する固有情報を取得し、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立後に、取得した前記固有情報を前記接続識別情報として前記映像送信装置に送信し、
    前記映像送信装置が提供する固有情報の取得は、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたQRコード(登録商標)の情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた特定表示パターンの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたRFタグの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた発光部が発光する特定発光パターンの表す情報を読み取ることと、
    のうちのいずれかによって実行される
    ことを特徴とする映像表示システム。
  2. 請求項に記載の映像表示システムにおいて、
    前記映像受信表示装置は、頭部装着型表示装置であり、
    前記固有情報は、前記映像送信装置が前記頭部装着型表示装置でシースルー表示される際に、前記映像送信装置に重ねて表示されることを特徴とする映像表示システム。
  3. 映像送信側の映像送信装置から映像受信側の映像受信表示装置に対して、1対1の直接的な無線通信により映像を伝送するための映像無線伝送規格に従って映像を伝送して表示を行なう映像表示システムにおいて、前記映像送信装置と前記映像受信表示装置との間の前記映像無線伝送規格に従った接続方法であって、
    前記映像受信表示装置において、前記映像送信装置との間で前記映像無線伝送規格に従った第1の接続のために実行する前記映像送信装置との間でのピアツーピアの第2の接続の確立の際に、前記映像無線伝送規格に従った接続対象であることを示す接続識別情報を、前記映像送信装置に対して送信し、
    前記映像送信装置において、前記接続識別情報が、前記映像送信装置に格納されている接続識別情報と整合する場合には、前記映像受信表示装置との間での前記映像無線伝送規格に従った前記第1の接続の処理を実行し、
    前記接続識別情報は前記映像送信装置が提供する固有情報であり、
    前記映像受信表示装置において、前記固有情報を取得するための固有情報取得装置を備え、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立の処理の開始前に、前記固有情報取得装置によって前記映像送信装置が提供する固有情報を取得し、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立後に、取得した前記固有情報を前記接続識別情報として前記映像送信装置に送信し、
    前記映像送信装置が提供する固有情報の取得は、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたQRコードの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた特定表示パターンの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたRFタグの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた発光部が発光する特定発光パターンの表す情報を読み取ることと、
    のうちのいずれかによって実行される
    ことを特徴とする接続方法。
  4. 映像送信装置から映像受信表示装置に対して、1対1の直接的な無線通信により映像を伝送するための映像無線伝送規格に従って映像を伝送して表示を行なう映像表示システムに対応する映像受信表示装置であって、
    前記映像送信装置が提供する固有情報を取得するための固有情報取得装置を備え、
    前記映像受信表示装置との間で前記映像無線伝送規格に従った第1の接続のために実行する前記映像受信表示装置との間でのピアツーピアの第2の接続の確立の処理の開始前に、前記固有情報取得装置によって前記映像送信装置が提供する固有情報を取得し、前記ピアツーピアの前記第2の接続の確立後に、取得した前記固有情報を、前記映像無線伝送規格に従った接続対象であることを示す接続識別情報として前記映像送信装置に送信し、
    前記映像送信装置が提供する固有情報の取得は、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたQRコードの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた特定表示パターンの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられたRFタグの情報を読み取ることと、
    前記固有情報取得装置が前記映像送信装置に設けられた発光部が発光する特定発光パターンの表す情報を読み取ることと、
    のうちのいずれかによって実行される
    ことを特徴とする映像受信表示装置。
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