JP6340537B2 - 通行体の通行・移動区域に適した照明システム、照明灯及び照明方法 - Google Patents

通行体の通行・移動区域に適した照明システム、照明灯及び照明方法 Download PDF

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Description

本発明は、道路や鉄道線路等、通行体の通行・移動区域を照明する技術に関する。
LED(Light Emitting Diode)を用いた照明手段が急速に普及している。LED照明装置は、現在、オフィスや家庭だけでなく街路灯、広告照明、イルミネーション等に広く利用されている。
特に、LED照明装置は低消費電力及び長寿命を特徴とするので、設備規模が大きく所定の照度を要求されメンテナンスにも問題が発生しがちな道路や鉄道線路等の照明用としても注目されている。
LEDを用いた道路照明手段として、例えば特許文献1は、車両が走行する道路上を照明する照明灯を備えた道路照明装置を開示している。この装置では、車両の進行方向の手前から順に配されて車両を検知する第1車両検知部及び第2車両検知部を備え、第1車両検知部及び第2車両検知部により車両を所定期間検知していない未検知状態から第1車両検知部21により車両を検知した時に照明灯を明るくし、その後に第2車両検知部により車両を検知したときに照明灯を更に明るくする。
また、特許文献2には、LED光源から出射される光を反射するリフレクタを有した街路灯が開示されている。この街路灯では、リフレクタが、LED光源からの出射光のうち本来有効に利用できなかった例えば周辺光を、反射面で適切な方向に反射することによって、照明範囲の拡大と出射光の有効活用とを図っている。
さらに、特許文献3には、床面に均一な照度又は輝度分布を必要とする車道等に使用されるLED照明装置が開示されている。この装置は、実質的に半円筒形の内部曲面又は外部曲面に複数個のLED光源が配列したLED照明単位モジュールを備え、車道に平行な方向および車道に垂直な方向の両方における均一な光の分布の実現を図っている。
特開2012−123921号公報 特開2011−40196号公報 特表2011−521422号公報
以上に示したように、道路等を照明するLED照明装置において、省電力化を図るとともに照明範囲の拡大、均一な照度の実現等、種々の課題を解決するべく様々な工夫がなされてきた。しかしながら、例えば道路の状況に応じて必要な照度が確保された無駄のない、しかも自動車にとってより安全な通行・移動を確保するための照明を実現することは、依然として困難であった。
例えば、特許文献1に記載の技術のように、2つの検知部で順次車両を検知して通行先の道路を照明することにより、省電力化とともに通行におけるある程度の安全を確保することは可能である。しかしながら、例えば夜間において安全な通行・移動のためには、自動車(の運転者)から見て、道路における通行先の範囲が明確に視認できることが非常に重要となる。この場合、通行先を単純に照明するだけではその要請に応えることはできない。
また、道路等の通行体が通行する区域では、特許文献2及び3に記載の技術のように照明範囲を拡大したり、均一な照度を実現したりすることも大事ではあるが、それだけでは、通行の安全の確保には十分とはいえない。
さらに、通行体に対する安全性に関し、特許文献1〜3に記載されたような従来の照明装置のように、照射光を放射する取り付け腕部を道路等に突き出す一般的な形状では、例えば車高の高い自動車等の障害にならないように、取り付け腕部を伸ばす量や腕部の取り付け位置等が制限される。また、照明灯の高さも小さくできない。その結果、照射光の照明範囲や照度も制限を受ける。さらに、屋外に設置された場合ではあるが、悪天候の強風下では突き出した取り付け腕部が大きな風圧を受ける。そのため、安全且つ安定した照明を提供するために、取り付け腕部を含む照射光の放射部には相当の機械的強度が要求され、製造コストの負担となってしまう。
そこで、本発明は、強度設計上の負担が小さい安全な構造の照明手段を用いた上で必要な照明範囲及び照度が確保され、通行体から見て通行・移動区域における通行先の範囲が明確に視認可能となる照明システム、照明灯及び照明方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、通行体が通行又は移動する通行・移動区域に並んで設置された複数の照明灯を備えた照明システムであって、
当該照明灯は、本体が通行・移動区域から立ち上がるように設置されていて、照射光を放射可能な複数の照明デバイスを含む照明装置を備えており、
当該照明デバイスは、光源と、この光源からの放射光を受光して所定の配光角に制御する配光角制御レンズ部と、この配光角制御レンズ部の出射位置をレンズ配列面として配列した複数の微小レンズを含む微小レンズ配列部とを有し、
複数の照明灯の各照明装置における複数の当該照明デバイスは、当該照明灯の本体の伸長方向に列をなして且つ複数の異なる照射向きを有するように設置されており
複数の照明デバイスは、当該伸長方向に列をなした配置及び当該複数の異なる照射向きを有する配置に基づき、当該照明デバイスの各々による一定の幅をもった照明領域部分が、通行・移動区域内における当該通行体の進行方向及び当該進行方向に直交する方向のそれぞれに沿って並ぶように設定されることによって、通行・移動区域上においてこの通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する照射光を放射す
ことを特徴とする照明システムが提供される。
この本発明による照明システムの一実施形態として、本照明システムは、
通行・移動区域を通行又は移動する通行体の接近を感知する通行体感知部と、
当該通行体の接近が感知された際、照明光の放射に係る指示を生成する照明指示部と、
当該指示を受信又は入力した際、当該指示に基づいて照明装置による照射光の放射を制御する照明制御部とを更に備えていることも好ましい。
また、上記の通行体感知部を備えた実施形態において、照明システム内の照明灯のうち、少なくとも当該通行体感知部を備えた照明灯は、当該照明灯から見て当該通行体の進行する向きの方に設置された照明灯宛てに当該指示を送信する送信部を更に備えており、
照明システム内の照明灯のうち、少なくとも当該通行体感知部を備えていない照明灯は、当該指示を受信可能な受信部を更に備えており、
当該照明制御部は、当該受信部から当該指示を入力した際、当該指示に基づいて照明装置による照射光の放射を制御することも好ましい。
さらに、上記の通行体感知部を備えた実施形態において、1つの照明灯に設置された当該通行体感知部からの感知信号、又は互いに所定距離だけ離隔した2つ以上の照明灯の各々に設置された当該通行体感知部からの感知信号に基づいて、当該通行体の速度を測定する速度測定部を更に有しており、
当該照明指示部は、当該速度に応じた位置又は予め設定された位置の照明灯に対し、当該速度に応じたタイミング若しくは時間又は予め設定されたタイミング若しくは時間で照明光を放射させる指示を生成することも好ましい。
また、本発明の照明システムによれば、当該照明デバイスは、当該照明光の光軸を、通行・移動区域における当該通行体の進行方向の成分を有する向きであって、通行・移動区域を通行又は移動する通行体の前方正面に直接向かわない向きに設定していることも好ましい。
また、別の態様として、当該照明デバイスは、当該照明光の光軸を、通行・移動区域の通行・移動面に平行な成分が進行方向から所定の角度以上ずれるような向きに設定していることも好ましい。
さらに、本発明の照明システムにおいて、通行・移動区域は、それぞれを通行又は移動する通行体が互いに反対の向きに進行する2つのサブ通行・移動区域を有しており、
当該照明灯の各照明装置は、放射する照射光が当該照明灯の設置された側とは反対側のサブ通行・移動区域を照明しないように、照明領域部分の幅を設定している
ことも好ましい。
さらに、本発明による照明システムは、通行又は移動している通行体から進行する先を見た際、通行・移動区域の幅に基づいた幅をもった照明領域が視認されることによって、進行に伴い当該通行体の通行又は移動すべき位置範囲が予め認識されるような形で照明光を照射することも好ましい。
また、本発明による照明システムの他の実施形態として、当該照明灯は、当該照明デバイスに照射光を照射させるための電力を発生させる太陽電池を更に備えており、
太陽電池は、当該照明灯の本体の伸長方向に沿って並べられた複数のパネルセルであって、当該伸長方向に平行な状態から所定の鋭角だけ上向きに傾いたパネルセル面を有する複数のパネルセルを有することも好ましい。
さらに、本発明による照明システムに係る照明デバイスにおいて、複数の微小レンズは、曲率半径R、隣接した当該微小レンズにおけるレンズ頂点間の距離であるピッチP、又は該曲率半径R及び該ピッチPの両方が、曲率半径Rについてはレンズ配列面内における1つの軸の方向と該軸に垂直な軸の方向との間で、ピッチPについてはレンズ配列面内におけるレンズ頂点を結ぶ軸それぞれの方向の間で、異なっている異方性微小レンズであることも好ましい。
また、本発明による照明システムの他の実施形態として、当該照明灯は、当該照明デバイスに照射光を照射させるための電力を蓄積する電池を更に備えていることも好ましい。
本発明によれば、さらに、通行体が通行又は移動する通行・移動区域に並んで設置される照明灯であって、
当該照明灯は、本体が前記通行・移動区域から立ち上がるように設置されていて、照射光を放射可能な複数の照明デバイスを含む照明装置を備えており、
当該照明デバイスは、光源と、この光源からの放射光を受光して所定の配光角に制御する配光角制御レンズ部と、この配光角制御レンズ部の出射位置をレンズ配列面として配列した複数の微小レンズを含む微小レンズ配列部とを有し、
複数の照明灯の各照明装置における複数の当該照明デバイスは、当該照明灯の本体の伸長方向に列をなして且つ複数の異なる照射向きを有するように設置されており
複数の照明デバイスは、当該伸長方向に列をなした配置及び当該複数の異なる照射向きを有する配置に基づき、当該照明デバイスの各々による一定の幅をもった照明領域部分が、通行・移動区域内における当該通行体の進行方向及び当該進行方向に直交する方向のそれぞれに沿って並ぶように設定されることによって、通行・移動区域上においてこの通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する照射光を放射する照明灯が提供される。
本発明によれば、さらにまた、通行体が通行又は移動する通行・移動区域に並んで設置された複数の照明灯を用いた照明方法であって、
当該照明灯は、本体が通行・移動区域から立ち上がるように設置されていて、照射光を放射可能な複数の照明デバイスを含む照明装置を備えており、
当該照明デバイスは、光源と、この光源からの放射光を受光して所定の配光角に制御する配光角制御レンズ部と、この配光角制御レンズ部の出射位置をレンズ配列面として配列した複数の微小レンズを含む微小レンズ配列部とを有し、
上記の照明方法は、
複数の照明灯の各照明装置における複数の当該照明デバイスを、当該照明灯の本体の伸長方向に列をなして且つ複数の異なる照射向きを有するように設置し、
当該伸長方向に列をなした配置及び当該複数の異なる照射向きを有する配置に基づき、当該照明デバイスの各々による一定の幅をもった照明領域部分が、通行・移動区域内における当該通行体の進行方向及び当該進行方向に直交する方向のそれぞれに沿って並ぶように設定して、複数の当該照明デバイスから、通行・移動区域上においてこの通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する照射光を放射させる
ことを特徴とする照明方法が提供される。
本発明の照明システム、照明灯及び照明方法によれば、強度設計上の負担が小さい安全な構造の照明手段を用いた上で必要な照明範囲及び照度が確保され、通行体から見て通行・移動区域における通行先の範囲が明確に視認可能となる。
本発明による照明灯の2つの実施形態を示す正面図及び側面図である。 照明装置及び太陽電池の一実施形態の構造を示す正面図、斜視図及び断面図である。 本発明に係る照明デバイスの一実施形態を示す斜視図及び断面図である。 微小レンズ配列部における微小レンズ配列を説明するための上面図及び側面断面図である。 実施例1、実施例2及び実施例3−3におけるz'x'面内での照度分布を示すグラフである。 本発明による照明システムの一実施形態を示す概略図である。 本発明による照明システムの他の実施形態を示す概略図である。 本発明による照明システムの更なる他の実施形態を示す概略図である。 本発明による照明システム及び照明方法の2つの実施形態を示すシーケンス図である。 本発明による照明灯の更なる他の実施形態を示す正面図である。 図10に示した照明灯の背面図である。 図10に示した照明灯の右側面図である。 図10に示した照明灯の平面図である。 図10に示した照明灯の底面図である。 図10に示した照明灯における各部の名称を示す正面側参考図である。 本発明による照明灯の更なる他の実施形態を示す正面図である。 図16に示した照明灯の背面図である。 図16に示した照明灯の右側面図である。 図16に示した照明灯の平面図である。 図16に示した照明灯の底面図である。 図16に示した照明灯における各部の名称を示す正面側参考図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、各図面において、同一の要素は、同一の参照番号を用いて示されている。また、図面中の構成要素内及び構成要素間の寸法比は、図面の見易さのため、それぞれ任意となっている。
[照明灯]
図1(A)は、本発明による照明灯の一実施形態を示す正面図及び側面図である。また、図1(B)は、本発明による照明灯の他の実施形態を示す側面図である。
図1(A)によれば、照明灯1は、例えばステンレス鋼等の金属材料で形成された長細のポール状の本体(支柱)に、照明装置2と、太陽電池3と、制御部4と、蓄電池5とを備えている。本体の底部は、通行体が通行又は移動する通行・移動区域に沿って設置可能なように本体取り付け部となっている。この本体取り付け部には、例えば設置位置の基礎から突き出たネジ棒を挿入する取り付け穴が設けられていてもよい。
照明装置2は、その長手方向が照明灯1の本体の伸長方向(照明灯1が水平面に取り付けられた場合には鉛直方向)となるように、透光性を有する照明カバー(照明窓)を外に出しつつ照明灯1の本体の上部内に埋め込まれて設置されている。照明装置2は、照射光を放射可能な複数の照明デバイス21(図2(A))を含み、後に詳しく説明するように、通行・移動区域上を照明して通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する。尚、上述したように、照明装置2は、柱状の灯本体の上方において、照明カバーが幾分突出するように部分的に埋設されているので、照明デバイス21(図2(A))によって斜め下方又は下方を照明する際、必要な照射光を遮ることなく放射することができる。
太陽電池3は、太陽光を受けて光起電力を発生させるパネルセルを複数並べたソーラーパネルを備えた板状のデバイスである。パネルセルには、シリコン系、化合物半導体系、有機系等様々な種類のものが採用可能である。また、多接合型を採用してもよい。太陽電池3も、その長手方向が照明灯1の本体の伸長方向(照明灯1が水平面に取り付けられた場合には鉛直方向)となるように、照明灯1の本体に沿って取り付けられている。太陽電池3の(長手方向に直交する方向の)幅は、照明灯本体の幅(直径)程度又はそれ以上の例えば10〜50cm程度とすることができる。
蓄電池5は、リチウムイオン電池、鉛蓄電池、ニッケル水素電池等の二次電池であり、照明灯1の本体の内部に設置されている。蓄電池5は、太陽電池3で起電された電力を、制御部4の指示に基づき制御部4を介して蓄電し、さらに、蓄電した電力を、制御部4の指示に基づき制御部4を介して照明装置2に供給する。また、灯内の他の機能部分、例えば制御部4(及び後述する通信部7等(図8))に電力を供給して動作させる。尚、蓄電池5は2種類以上の2次電池、例えばリチウムイオン電池と鉛蓄電池との組合せであってもよい。これにより、リチウムイオン電池だけの場合と比較して、状況に応じた所望の電力をより低コストで実現することも可能となる。
制御部4は、照明装置2による照射光の放射を制御する機能部であり、照明灯1の本体の内部に設置されている。制御部4は、照明灯1に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによってその機能を実現させるソフトウェア制御部であってもよく、ハードウェア制御回路による制御部であってもよい。
具体的に、制御部4は、太陽電池3で起電された電力を受けて、当該電力を蓄電池5に充電する。また、蓄電池5の充電率等の充電状態を管理する。さらに、太陽電池3の起電力をモニタし、当該起電力が所定の照明ON閾値未満となった場合、蓄電池5に放電させて照明装置2に電力を供給し、照明装置2に照射光を放射させることも好ましい。一方、当該起電力が所定の照明OFF閾値以上となった場合に、照明装置2への電力供給を停止して照明装置2による照射光の放射を終了させることも好ましい。
尚、変更態様として、制御部4は時計を有し、所定の照明ON時刻になったら照明装置2に電力を供給して照明装置2に照射光を放射させ、一方、所定の照明OFF時刻になったら照明装置2への電力供給を停止して照明装置2による照射光の放射を終了させてもよい。さらに、太陽電池3の起電力の代わりに(図示していない)光センサからの出力値を用いて照明装置2による照明のON・OFF判断を行ってもよい。
以上に説明したように、照明灯1では、照明装置2、制御部4及び蓄電池5が概ね内蔵され、太陽電池3も照明灯本体の幅から大きくはみ出ることのないように設置することができる。その結果、屋外に設置された場合、例えば悪天候の強風下でも、突き出した取り付け腕部のある照明灯等に比較して、さほど大きな風圧を受けずに済む。また、冬季に積雪した場合でも、太陽電池部位や照明装置部位全体に大量の雪が積もったり付着したりすることがないので、発電や照明が完全に不可能になる事態を回避することができる。また、そのような悪天候に対処するために本体を大幅に太くする等の機械的強度を過度に向上させる処置を行う必要がなく、製造コストの増大も回避することができる。
実際、照明灯1は、特に、冬季に積雪の多い降雪地方や、強風の吹きやすい原野等に敷設された一般道や高速道路を照明する場合にも非常に好適となる。
さらに、通行体に対する安全性に関し、照明灯1では、道路等に突き出した照明用の取り付け腕部がないので、例えば車高の高い自動車等の障害にならないように照明灯全体の高さを所定値以上にしなければならない等の要請を満たす必要がない。その結果、通行・移動区域の照明設計上の自由度を確保することができる。また、照明灯1は、その設計上の自由度の高さ故に、例えば市街地の駐車場といった比較的狭い通行・移動区域にも設置が容易となる。
さらに、照明灯1では、安全規格を満たす相当な高さを有する本体の作製のために製造コストが増大してしまうといった事態も回避することができる。ちなみに、道路等の通行・移動区域の照明には、多数の照明灯が必要となるので、照明灯の製造コストを抑制し、低価格の照明灯を提供することが非常に重要となっている。例えば、低価格の照明灯ならば、冬季に積雪の多い降雪地方においても、必要な数の照明灯を道路の両側に配置して、照明灯自体を道路幅を示す標識としても利用することができる。
次に、図1(B)には、他の実施形態としての照明灯1’が示されている。照明灯1’では、太陽電池3’が、照明灯本体の頂部に、照明灯本体の長手方向(照明灯1’が水平面に取り付けられた場合には鉛直方向)からパネルセル面が上向きとなるように傾いて設置されている。これにより、太陽光がパネルセル面に垂直に入射する時間を長くして起電力量を増大させることが可能となる。
また、照明灯1’の照明装置2は、照明灯1の照明装置と同じく照明灯本体に概ね内蔵されているので、例えば悪天候の強風下でも、致命的に大きな風圧を受けずに済む。ここで、この風圧の影響を小さくするため、太陽電池3’ の(長手方向に直交する方向の)幅を、照明灯本体の幅(直径)程度又はそれ以上の例えば10〜50cm程度とすることも好ましい。
[照明装置及び太陽電池]
図2は、照明装置2及び太陽電池3''の構造を示す正面図、斜視図及び断面図である。ここで、図2(C)は、図2(A)におけるA−A線断面図となっている。尚、この断面図において、照明デバイス21は実際にはほとんど現れないが、その位置及び向きを明示するため、同断面図中に実線で示されている。また、以下の図面には、適宜、装置の向きの指標となるxyz座標系が示されている。
図2(A)によれば、本発明の照明灯における更なる他の実施形態である照明灯1''に設置された照明装置2は、照明灯1(図1(A))及び照明灯1’(図1(B))の照明装置と同一であってよく、照明灯1''の本体の伸長方向(z軸方向)に沿って並べられた複数の照明デバイス21を含む。本実施形態では、照明デバイス21は2列に並べて設置されている。
図2(C)によれば、複数の照明デバイス21は、照明装置2の筐体内においてz軸方向に順次並べられており、配線24から供給された電力を、制御部22を介して入力し、照射光を照明カバー23を介して外部に放射する。このように、複数の照明デバイス21を縦(z軸方向)に配置することにより、後に図6(B)に1つの例として示すように、各照明デバイス21の光軸を、互いに干渉することなく所望の向きに変化させることができる。また、全ての照明デバイス21が照明灯本体の幅内に収まり、狭いスペースに相当数の照明デバイス21を収納可能となる。
また、複数の照明デバイス21の基台は、互いに連なって、又は所定の間隔をもって直線的に配置されている。変更態様として、これら複数の基台を1つの回路基板に統合し、この回路基板上に複数の光源及び光学系を設置して複数の照明デバイス21としてもよい。照明装置2の筐体は、アルミダイキャスト若しくはステンレス鋼等の金属材料、又はポリカーボネート等のプラスチック材料で形成されていてもよい。
さらに、照明カバー23は、強化ガラス等のガラス材料又は透光性のプラスチック材料等の透光材料で形成することができる。ここで、照明デバイス21は縦型に配置されており、光軸の向きの設定によっては、照明デバイス21から放射された照射光の一部が照明カバー23で全反射する可能性がある。この全反射を極力抑えるため、照明カバー23の内面に全反射防止用のコート剤を配することも好ましい。また、配線24と筐体との間、及び蓋体と照明カバー23の開口との間には、使用環境に応じて接着剤、シール部材等を用いた防水・防油処置が施されることも好ましい。
図2(B)によれば、太陽電池の一変更態様として、太陽電池3''は、照明灯本体の伸長方向(z軸方向)に沿って並べられた複数のパネルセルであって、この伸長方向(z軸方向)に平行な状態から鋭角θPだけ上向きに傾いたパネルセル面を有する複数のパネルセル31を有する。
ここで、鋭角θPを調整し、太陽光がパネルセル31のパネルセル面に垂直に入射する時間を長くすることで起電力量を増大させることが可能となる。または、パネルセル面が本体伸長方向に平行である太陽電池3(図1(A))よりも少ない面積のパネルセルで、太陽電池3と同等の起電力を得ることが可能となり、太陽電池コストが低減する。また、パネルセル31は小片であって傾きを有するため、積雪の状況下でも雪が積もり難い。このため、太陽電池3''を備えた照明灯1''は、例えば冬季に積雪量の多い地方の道路や鉄道線路の照明に好適となる。
[照明デバイス]
図3は、本発明に係る照明デバイス21の一実施形態を示す斜視図及び断面図である。尚、以下の図面には、適宜、デバイスの向きの指標となるx'y'z'座標系が示されている。また、図3(B)は、照明デバイス21のy'z'面による断面図である。
図3(A)によれば、照明デバイス21は、基台と、基台上に設置されたLED光源26と、LED光源26の少なくとも上方に位置する均一化光学体27と、均一化光学体27を基台に設置するための脚部とを備えている。
均一化光学体27は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチック材料、又は透明光学ガラス若しくは蛍光ガラス等のセラミック材料を用いて形成されている。LED光源26は、基台上に設置・固定されており、基台の内部又は表面部に設けられた配線と電気的に接続され、外部電源(例えば畜電池5)からの電力供給を受ける。
LED光源26は、第1波長の光を放射する発光ダイオードチップ(LEDチップ)を備え、少なくともこの第1波長の光と第1波長とは異なる第2波長の光との混色光を放射する光源である。LED光源26としては、例えば、第1波長の光(例えば青色光)を放射するLEDチップと、このLEDチップの発光面を覆っている樹脂であって、この第1波長の光を吸収して第2波長の光(例えば黄色光)を蛍光として発する蛍光体を含む樹脂とを備えているものとすることができる。上記の均一化光学体27によって、照射光の混色化・色均一化が促進されるので、このようなLED光源26に起因する黄色リング等の色ムラ発生を抑制可能となる。
同じく図3(A)及び(B)によれば、均一化光学体27は、LED光源26の少なくとも上方に位置し、LED光源26からの放射光を受光して混色化・色均一化が促進された照射光を放射する光学系である。均一化光学体27は、本実施形態において4本の脚部で基台に設置されているが、設置方法はこれに限定されるものではない。
均一化光学体27は、配光角制御レンズ部271と、微小レンズ配列部272とを備えている。配光角制御レンズ部271は、LED光源26からの放射光(混色光)が入射後に集光される入射面(入射内面)271csを有しており、入射した放射光(混色光)を所定範囲内の値の配光角に制御する。この配光角は、半値全角幅として5度(°)から40°までの範囲内の値に制御されることも好ましい。
さらに、本実施形態では、配光角制御レンズ部271は、少なくともLED光源26の発光面を内部に含む凹部271cを備えている。これにより、配光角制御レンズ部271は、LED光源26からの放射光を高い効率で受光することができる。
凹部271cは、凸レンズ表面状の入射内面271csを備えている。LED光源26からの放射光(混色光)は、この入射内面271csに入射した後、集光される。その結果、発散する方向に伝播していた放射光(混色光)の配光角を、所定範囲内の値に制御可能となる。尚、入射内面271csは、凸レンズ表面状に限定されるものではなく、LED光源26からの放射光(混色光)が集光されるような入射角で入射する面であればよい。例えば、設定される配光角によっては概ね平面状となる場合もある。さらに、凹部271cは、LED光源26を取り囲む位置に設けられた内壁面271cwを備えている。配光角制御レンズ部271は、LED光源26からの放射光(混色光)を、この内壁面271cwをも介して概ねもれなく受光することができる。
微小レンズ配列部272は、配光角制御レンズ部271からの配光角が制御された光(混色光)を、配光角制御レンズ部271における入射内面271csとは反対側の出射位置を介して受光し、分散させて色の均一化を促進する光学部分である。ここで、配光角制御レンズ部271の出射位置(微小レンズ配列部272との境界)は、本実施形態において平面状のレンズ配列面272aとなる。従って、配光角制御レンズ部271は、出射位置面から配光角が制御された光を放射する面発光源と捉えることができ、一方、微小レンズ配列部272は、この面発光源から配光が制御された光を、レンズ配列面272aを介して受光する分散制御光学系と捉えることができる。
また、微小レンズ配列部272は、レンズ配列面272aを底面として配列した複数の微小レンズ272mを備えている。これら微小レンズ272mの配列については、後に図4を用いて詳述する。
図4は、微小レンズ配列部272における微小レンズ配列を説明するための上面図及び側面断面図である。
図4(A1)は、複数の微小レンズ272mの六角形配列を示す。また、図4(A2)は、この六角形配列のy'z'面による側面断面を示す。図4(A1)及び(A2)によれば、六角形配列は、レンズ頂点272mtが六角格子をなすように、複数の微小レンズ272mが配置された配列である。個々の微小レンズ272mは、微小な半球又は半回転楕円体(半楕円球)の一部となる形状を有する。変更態様として、微小レンズ272mの表面形状を非球面とすることも可能である。
各微小レンズ272mは、図4(A1)及び(A2)に示すように、底面をレンズ配列面272a(配光角制御レンズ部271の出射位置)とし、発光面(出射する側の面)の曲率半径をRとする。ここで、発光面は光の進行方向(+y'方向)に凸であるから、その曲率半径は本来負値である。しかしながら、計算等の便宜のため、以後、その絶対値をとってR値とし、このR値を曲率半径とする。また、隣接した微小レンズ272mにおけるレンズ頂点272mt間の距離(ピッチ)をPとする。
ここで、配列した複数の微小レンズ272mにおいては、曲率半径R、ピッチP、又は曲率半径R及びピッチPの両方が、曲率半径Rについてはレンズ配列面272a内におけるレンズ頂点を結ぶ1つの軸(x'軸)の方向とこの軸に垂直な軸(z'軸)の方向との間で、ピッチPについてはレンズ配列面272a内におけるレンズ頂点を結ぶ軸(x'軸及びz''軸)それぞれの方向の間で、異なっている。具体的に、図4(A1)においては、x'軸方向の曲率半径Rx’がz'軸方向の曲率半径Rz’よりも大きくなっており、また、x'軸方向のピッチPx’がz''軸方向のピッチPz’’よりも大きくなっている。
図4(B)は、複数の微小レンズ272mの四角形配列を示す。同図によれば、四角形配列は、レンズ頂点272mtが正方格子又は長方格子を成すように、複数の微小レンズ272mが配置された配列である。個々の微小レンズ272mにおける詳細は、図4(A1)及び(A2)と同様である。
これらの配列した複数の微小レンズ272mにおいては、曲率半径R、ピッチP、又は曲率半径R及びピッチPの両方が、曲率半径Rについてはレンズ配列面272a内におけるレンズ頂点を結ぶ1つの軸(x'軸)の方向とこの軸に垂直な軸(z'軸)の方向との間で、ピッチPについてはレンズ配列面272a内におけるレンズ頂点を結ぶ軸(x'軸及びz'軸)それぞれの方向の間で、異なっている。具体的に、図4(B)においては、x'軸方向の曲率半径Rx’がz'軸方向の曲率半径Rz’よりも大きくなっており、また、x'軸方向のピッチPx’がz'軸方向のピッチPz’よりも大きくなっている。
次に、長方形配列した複数の微小レンズ272mを備えている微小レンズ配列部272を使用して実施された光学シミュレーション照射実験(実施例1)の結果を示す。
Figure 0006340537
表1の実施例1では、配光角制御レンズ部271の配光角θは9°であり、配光角制御レンズ部271のレンズ径dは23mm(ミリメートル)であった。微小レンズ配列部272(レンズ配列面272a)全体の形状は、z'x'面内においてレンズ径dがなす円よりも十分に大きな面積を有する円状であった。
また、表1において、Fx’及びFz’はそれぞれ、出射光の半値全角幅がなす円錐における、頂点を含むx'y'面及びy'z'面による断面内に存在する母線同士が成す角度である。中心光度は、配光角制御レンズ部271及び微小レンズ配列部272の中心を通る(y'軸方向の)光軸と、微小レンズ配列部272の発光面との交点での出射光の光度(単位はカンデラ(cd))である。さらに、半値照度は、本照明デバイスから光軸方向に1m離隔した(光軸に垂直な平面状の)照明対象において、中心照度の半分の値となる照度(単位はルクス(lx))である。
表1によれば、実施例1では、微小レンズ272mが長方形配列している。曲率半径Rx’及びRz’は共に1.0mmであって等しい。一方、微小レンズ間のピッチPx’及びPz’はそれぞれ1.2mm及び0.8mmであり、ピッチPが異方性を有する。即ち、ピッチPが、レンズ頂点を結ぶ複数の軸であって互いに垂直なx'軸及びz'軸それぞれの方向の間で、異なっている。その結果、比P/Rも異方性を有する(Px’/Rx’=1.2、Pz’/Rz’=0.8)。
図5(A)は、実施例1におけるz'x'面内での照度分布を示すグラフである。
図5(A)に示すように、x'軸方向及びz'軸方向に関して照射光の分散が異方性を有する実施例1では、出射光が照明対象平面を照射した際の照明形状は、略長方形状となる。尚、図5(A)の照度分布は、微小レンズ配列部272から光軸に沿って1mの位置にある(光軸に垂直な)平面状での分布である。
従って、微小レンズ272mを長方形配列させ、比P/R(ピッチP)に異方性を持たせることによって、照明形状を長方形状に制御可能なことが理解される。また、本シミュレーション実験において、照明形状内に、中央部の青色及び黄色リングに対応する分布は見られず、照射光の均一化が促進されていることも確認されている。
次に、六角形配列した複数の微小レンズ272mを備えている微小レンズ配列部272を使用して実施された光学シミュレーション照射実験(実施例2)の結果を示す。
Figure 0006340537
表2の実施例2では、配光角制御レンズ部271の配光角θは9°であり、配光角制御レンズ部271のレンズ径dは23mmであった。微小レンズ配列部272(レンズ配列面272a)全体の形状は、z'x'面内においてレンズ径dがなす円よりも十分に大きな面積を有する円状であった。
表2によれば、実施例2では、微小レンズ272mが六角形配列しており、曲率半径Rx’及びRz’はそれぞれ1.0mm及び2.0mmであって、曲率半径Rが異方性を有する。即ち、曲率半径Rが、x'軸の方向とx'軸に垂直なz'軸の方向との間で異なっている。一方、微小レンズ間のピッチPx’及びPz’’は共に0.8mmであって等しい。その結果、比P/Rは異方性を有する(Px’/Rx’=0.8、Pz’’/Rz’=0.4)。
図5(B)は、実施例2におけるz'x'面内での照度分布を示すグラフである。
図5(B)に示すように、x'軸方向及びz'軸方向に関して照射光の分散が異方性を有する実施例2では、出射光が照明対象平面を照射した際の照明形状は、略楕円形状となる。尚、図5(B)の照度分布は、微小レンズ配列部272から光軸に沿って1mの位置にある(光軸に垂直な)平面状での分布である。
従って、微小レンズ272mを六角形配列させ、比P/R(曲率半径R)に異方性を持たせることによって、照明形状を楕円形状に制御可能なことが理解される。また、本シミュレーション実験において、照明形状内に、中央部の青色及び黄色リングに対応する分布は見られず、照射光の均一化が促進されていることも確認されている。
次に、長方形配列した複数の微小レンズ272mを備えている微小レンズ配列部272を使用して実施された光学シミュレーション照射実験(実施例3)の結果を示す。
Figure 0006340537
表3の実施例3−1、3−2及び3−3のいずれにおいても、配光角制御レンズ部271の配光角θは9°であり、配光角制御レンズ部271のレンズ径dは23mmであった。微小レンズ配列部272(レンズ配列面272a)全体の形状は、z'x'面内においてレンズ径dがなす円よりも十分に大きな面積を有する円状であった。
表3によれば、実施例3−1及び3−2では、微小レンズ272mが長方形配列しており、曲率半径Rx’及びRz’は実施例3−1でそれぞれ1.05mm及び1.0mmであり、実施例3−2でそれぞれ0.95mm及び1.0mmであって、曲率半径Rが異方性を有する。また、微小レンズ間のピッチPx’及びPz’も、実施例3−1でそれぞれ0.84mm及び0.8mmであり、実施例3−2でそれぞれ1.14mm及び1.2mmであって、ピッチPも異方性を有する。即ち、曲率半径R及びピッチPの両方が、曲率半径Rについてはx'軸の方向とx'軸に垂直なz’軸の方向との間で、ピッチPについてはレンズ頂点を結ぶ複数の軸(z'軸及びz'軸)それぞれの方向の間で、異なっている。実施例3−1及び3−2では、これにより、比P/Rが等方的となる。即ち、実施例3−1ではPx’/Rx’=Pz’/Rz’=0.8となり、実施例3−2ではPx’/Rx’=Pz’/Rz’=1.2となる。
同じく表3によれば、実施例3−3でも、微小レンズ272mが長方形配列しており、曲率半径Rx’及びRz’は、それぞれ1.0mm及び2.0mmであって、曲率半径Rが異方性を有する。また、微小レンズ間のピッチPx’及びPz’も、それぞれ0.4mm及び0.8mmであって、ピッチPも異方性を有する。即ち、曲率半径R及びピッチPの両方が、曲率半径Rについてはx'軸の方向とx'軸に垂直なz'軸の方向との間で、ピッチPについてはレンズ頂点を結ぶ複数の軸(x'軸及びz'軸)それぞれの方向の間で、異なっている。実施例3−3でも、これにより、比P/Rが等方的となる(Px’/Rx’=Pz’/Rz’=0.4)。
図5(C)は、実施例3−3におけるz'x'面内での照度分布を示すグラフである。
図5(C)に示すように、微小レンズ配列が長方形配列であるであるにも拘わらず比P/Rがx'軸方向及びz'軸方向において等方的(Px’/Rx’=Pz’/Rz’)である実施例3−3では、出射光が照明対象平面を照射した際の照明形状は、略正方形状となる。尚、図5(C)の照度分布は、微小レンズ配列部272から光軸に沿って1mの位置にある(光軸に垂直な)平面状での分布である。また、表3に示すように、実施例3−1及び3−2においても、図5(C)と同様の、略正方形状の照度分布が得られている。
以上に述べた実施例3−1、3−2及び3−3の結果から、微小レンズ272mを長方形配列させても、比P/Rを等方的にすることによって、照明形状を正方形状に制御可能なことが理解される。また、本シミュレーション実験において、照明形状内に、中央部の青色及び黄色リングに対応する分布は見られず、照射光の均一化が促進されていることも確認されている。
尚、実施例3−1における曲率半径R及びピッチPにおける異方性の程度は、
(Rx’−Rz’)/Rz’(=(Px’−Pz’)/Pz’)=+0.05(+5%)
であり、実施例3−2における曲率半径R及びピッチPにおける異方性の程度は、
(Rx’−Rz’)/Rz’(=(Px’−Pz’)/Pz’)=−0.05(−5%)
である。製造現場での光学系加工精度の下、少なくともこのような±5%の異方性を有する微小レンズ配列部272ならば、曲率半径R及びピッチPを上述したように調整して、照明形状を略正方形状に設定可能であることが実験により確認されている。
以上、種々の実施例を用いて詳細に説明したように、本発明に係る照明デバイス21によれば、均一化光学体27によって、照射光の混色化・色均一化が促進されLED光源26に起因する黄色リング等の色ムラ発生を抑制可能となる。また、均一化光学体27の光学的構成(微小レンズ配置、曲率半径R及びピッチP)を、異なる方向それぞれに関して制御することによって、例えば従来の蛍光灯のような広範囲を遍く照らす照明状態から、スポットライトのような集光性の高い照明状態までを、色ムラ発生を抑制しつつ実現することが可能となる。
また、本発明に係る照明デバイス21によれば、照明対象に応じた必要な照度と、照明対象の形状に適した照明形状とを、色ムラ発生を抑制しつつ実現することができる。これにより、照明対象外にはみ出して無駄になる出射光を大幅に低減可能となり、LED照明本来の低消費電力の下、十分な照度で照明対象を照らすことができる。その結果、より電力効率の良い照明が実現可能となる。
ここで、略長方形状又は略正方形状における「略」の範囲を説明する。最初に、照明領域は、出射光の配光角(半値全角幅)範囲内の光が、照明デバイス21の直下にある(出射面の法線に垂直な)照明対象面を照明する領域であるとする。また、照明形状は、この照明領域の形状であるとする。この照明形状に外接する最小の長方形又は正方形を想定した際、この照明領域(照明形状)の面積Sと、この外接する長方形又は正方形の面積Sとの比r(≦1)が、
(2) r=S/S≧0.9
の条件を満たす場合、この照明領域の照明形状は「略」長方形状又は「略」正方形状であるとする。
ここで、r=0.9の下限値は、実施例3−1における面積比S/Sの値であり、曲率半径R及びピッチPにおける異方性の程度が上述したように5%である場合の値である。製造現場での光学系加工精度の下、少なくとも異方性の設定が5%以上であれば異方性の照明形状に対する効果が確実となり、この際得られた照明形状を「略」長方形状の境界としたものである。また、上述した実施例1(表1、図5(A))並びに実施例3−1、3−2及び3−3(表3、図5(C))における照明形状も、上式(2)の条件を満たすことが確認されている。
尚、楕円の面積S’とこの楕円に外接する長方形の面積S’との比は、約0.79である。上述したr=0.9の値は、この約0.79と1との概ね中央値(中間値)となっている。さらに、略楕円形状における「略」の範囲についても、それぞれ内接する最大の楕円形の面積を用いて、同様に規定される。
以上、実施例1〜3−3を用いて説明したように、照明形状の制御された照明領域を実現可能な照明デバイス21を用いることによって、照明灯1のように照明デバイス21を縦型(照明灯本体の伸長方向:z軸方向)に配置しても、道路等の通行・移動区域全体を広範囲にカバーして照明することができる。また、所望の通行・移動区域部分のみを効率よく照明することが可能となる。
[照明システム]
図6は、本発明による照明システムの一実施形態を示す概略図である。
図6(A)の実施形態によれば、本照明システムは、自動車(通行体)が通行する道路(通行・移動区域)に沿って並んで設置された複数の照明灯1を備えている。図6(A)では、照明灯1は道路の片側だけに設置されているが、当然両側に設置されていてもよい。尚、照明灯1は、例えば10〜100m間隔をもって設置することができる。
照明灯1の照明装置2では、複数の照明デバイス21が照明灯本体の伸長方向(鉛直方向)に沿って並べられており、これらの複数の照明デバイス21は照射光を放射し、道路8上において、道路幅WRに基づいて決定された幅W1(図6(A)ではW1=WR/2)をもった照明領域部分を有する照明領域9を形成している。
このような道路8(の一車線)に丁度収まる一定の幅をもった照明領域部分は、図3(A)に示した照明デバイス21を使用し、図5(A)や図5(C)に示した長方形状又は正方形状の照明領域を重ねることによって形成することができる。または、図5(B)に示した形状の照明領域を重ねることによっても形成することが可能である。
このような照明対象面(路面)の形状にあった照明領域9を形成することによって、照明対象からはみ出る無駄な照明分を排除し、必要な照度を実現しつつ消費電力の抑制された効率の高い照明を実現することができる。
照明装置2内では、例えば図6(B)に示すように、6つの照明デバイス21が照明灯本体の伸長方向に並べられており、それぞれの光軸X〜Xが互いに異なる方向を向くように設置されている。ここで、照明デバイス21の光軸X(図3(B))は、微小レンズ配列部272(図3(A))の中心からレンズ配列面272a(図3(B))に対し垂直方向に伸長する軸となる。
さらに、6つの照明デバイス21は、図6(C)に示すように、これらの光軸X〜Xを、道路における自動車の進行方向の成分を有する向きであって、道路を通行又は移動する自動車の前方正面に直接向かわない向きに設定している。これにより、この道路を走行している自動車(の運転者等)に直接照明光が向かうことがなく、安全運転に支障をきたすような眩しい状況が防止される。
また、6つの照明デバイス21は、図6(C)に示すような互いに異なる光軸X〜Xを有する照射光を放射することによって、一定の幅W1の照明領域部分を有する照明領域を形成することができる。
さらに、本照明システムでは、以上に説明したように照明領域9を形成するように道路8を照明することによって、通行又は移動している自動車から進行する先を見た際、道路幅WRに基づく一定の幅W1をもった照明領域9が視認される。その結果、この自動車(の運転者等)は、進行に伴い自動車の通行又は移動すべき位置範囲を予め認識することができる。これは、例えば夜間等における安全運転に非常に大きく貢献する効果である。
尚、図6(A)に示すように、道路8は、それぞれを通行又は移動する自動車が互いに反対の向きに進行する2つの車線(サブ通行・移動区域)を有している。また、複数の照明灯1の各照明装置21は、放射する照射光が自らを含む照明灯1の設置された側とは反対側の車線(サブ通行・移動区域)を照明しないように、照明領域部分の幅W1を設定している。これにより、通行する自動車にとって、対向車線側の照明灯1からの照射光の光軸が直接差し込む状況が防止される。これも、安全運転に非常に大きく貢献する効果である。尚、当然に、照明灯1からの照射光の形成する照明領域9の幅を、道路幅WR、又は道路幅WR基づいて決定された幅(例えば0.9×WR)とし、道路の片側からの照明のみとすることも可能である。
図7は、本発明による照明システムの他の実施形態を示す概略図である。
図7(A)の実施形態によれば、本照明システムは、自動車(通行体)が移動し駐車する駐車場(通行・移動区域)8’に並んで設置された複数の照明灯1を備えている。
照明灯1の照明装置2では、複数の照明デバイス21が照明灯本体の伸長方向(鉛直方向)に沿って並べられており、これらの複数の照明デバイス21は照射光を放射し、駐車場8’上において、駐車場8’の移動帯の幅WPに基づいて決定された幅W2(例えばW2=0.9×WR)をもった照明領域部分を有する照明領域9’を形成している。
このような駐車場8’の移動帯に収まる一定の幅をもった照明領域部分も、図3(A)に示した照明デバイス21を使用し、図5(A)や図5(C)に示した長方形状又は正方形状の照明領域を重ねることによって形成することができる。または、図5(B)に示した形状の照明領域を重ねることによっても形成することが可能である。
このような照明対象面(移動帯)の形状にあった照明領域9’を形成することによって、照明対象からはみ出る無駄な照明分を排除し、必要な照度を実現しつつ消費電力の抑制された効率の高い照明を実現することができる。
さらに、駐車場8’では、照明灯1は、図7(B)に示すような配置で設置することができる。この場合、照明灯1の照明装置2内の複数の照明デバイス21は、照明光の光軸を、駐車場8’の駐車場面(通行・移動面)に平行な成分が進行方向から所定の角度θQ以上ずれるような向きに設定している。尚、図7(B)には、見易さのため、所定の角度θQだけずれた光軸のみを示している。このような光軸の設定により、この駐車場8’内を移動している自動車(の運転者等)に直接照明光が向かうことがなく、安全な移動に支障をきたすような眩しい状況が防止される。
さらに、本照明システムでは、以上に説明したように照明領域9’を形成するように駐車場8’を照明することによって、駐車場内を移動している自動車から進行する先を見た際、移動帯の幅WPに基づく一定の幅W2をもった照明領域9’が視認される。その結果、この自動車(の運転者等)は、進行に伴い自動車の移動すべき位置範囲を予め認識することができる。これは、例えば夜間等における安全な場内走行に大きく貢献する効果である。
図8は、本発明による照明システムの更なる他の実施形態を示す概略図である。
図8の実施形態によれば、本照明システムは、自動車(通行体)が通行する道路(通行・移動区域)に沿って道路両側に並んで設置された複数の照明灯11(照明灯11A、11B、・・・)を備えている。本照明システムによれば、自動車の通行状況に応じた好適な道路照明が実現する。
照明灯11の照明装置2では、複数の照明デバイス21が照明灯本体の伸長方向(鉛直方向)に沿って並べられており、これらの複数の照明デバイス21は照射光を放射し、道路8上のそれぞれの車線(サブ通行・移動区域)において、道路幅WRに基づいて決定された幅W3(=WR/2)をもった照明領域部分を有する照明領域9a及び9bを形成している。
同じく図8によれば、照明灯11は、照明装置2と、太陽電池3と、制御部4’と、蓄電池5と、通行体感知センサ6と、通信部7とを有する。ここで、照明装置2、太陽電池3及び蓄電池5は、照明灯1(図1(A))の場合と同様にして照明灯11に設置することができる。尚、太陽電池3の代わりに太陽電池3’(図1(B))又は太陽電池3''(図2(B))を用いてもよい。
制御部4’は、照明制御部41と、接近判定部42と、照明指示部43と、速度判定部44とを有する。これらの機能部は、制御部4’に搭載されたプロセッサ・メモリ(コンピュータ)を機能させるプログラムを実行することによってその機能を実現させるソフトウェア制御部であってもよく、ハードウェア制御回路による制御部であってもよい。
通行体感知センサ6は、道路(通行・移動区域)8を通行又は移動する自動車(通行体)の接近を感知する通行体感知部である。通行体感知センサ6として、従来使用されているミリ波レーダ、マイクロ波レーダ、レーザレーダ、赤外線センサ、超音波センサ、光学カメラ、又は静電容量センサ等を使用することができる。
通信部7は、受信部71と送信部72とを有し、本照明システムを構成する他の照明灯11と信号や情報のやり取りを行う。受信部71及び送信部72における通信方式は、ZigBee等の近距離無線通信、又はWi-Fi(登録商標)等のIEEE 802.11規格に準拠した無線LAN通信等の従来技術とすることができる。また、照明灯11間を通信線で接続し、従来技術である有線通信を行ってもよい。さらに、外部の電力線を複数の照明灯11に接続してこれらの照明灯11に電力を供給する場合、電力線搬送通信を実施することも可能である。
ここで、1つの照明灯11における自動車の通行に応じた道路照明の一実施形態を説明する。最初に、通行体感知センサ6が、道路を通行又は移動する自動車の接近を感知する。次いで、制御部4’の接近判定部42は、通行体感知センサ6からの出力信号に基づいて自動車が接近したとの判定を行い、接近したことを示す判定信号を照明指示部43へ出力する。
照明指示部43は、この判定信号を受けて、照明光の放射をONにするON指示を生成する。照明制御部41は、このON指示信号を入力した際、このON指示に基づいて照明装置2による照射光の放射をONとする。ここで、照明指示部43が生成するON指示は、自動車が所定の距離範囲内に接近したと判定した時点から所定の時間経過後に照射光の放射をONとする内容を有していてもよい。また、照射光を放射する照明時間の情報を含んでいてもよい。照明制御部41は、このようなON指示を受けた際、指示に応じたタイミングで及び/又は指示に応じた照明時間だけ、照射光の放射をONとすることができる。
次に、自動車の通行に応じた道路照明の他の実施形態を説明する。この実施形態では、照明指示部43が生成するON指示を、通信部7を介して、この照明指示部43(及び通行体感知センサ6)を有する照明灯11とは別の(例えば隣の)照明灯11に含まれる照明制御部41に送信する。
具体的には、最初に、通行体感知センサ6が、道路を通行又は移動する自動車の接近を感知する。次いで、制御部4’の接近判定部42は、通行体感知センサ6からの出力信号に基づいて自動車が接近したとの判定を行い、接近したことを示す判定信号を制御部4’の照明指示部43へ出力する。
照明指示部43は、この判定信号を受けて、照明光の放射をONにするON指示を生成する。次いで、送信部72は、自身を含む照明灯11から見て自動車の進行する向きの方に設置された照明灯11宛てに、生成されたON指示信号を送信する。
送信先となった照明灯11は、受信部71でON指示信号を受信する。次いで、当該照明灯11の照明制御部41は、受信したON指示に基づいて照明装置2による照射光の放射を制御(ON)する。
ここで、図9(A)に示したシーケンス図を用いて、以上に説明した照明灯11を用いた実施形態における照明方法を説明する。
(S801)照明灯11Aは、自動車の接近を感知する。
(S802、S803)照明灯11Aは、この接近感知に応じ、所定のタイミングで所定の照明時間だけ照明をONにする。または、自ら照明ONとなるのではなく若しくは自ら照明ONとなるとともに、照明のON指示を、進行先に設置された照明灯11B及び/又は照明灯11C宛てに送信する。
(S804、S805)照明灯11B及び/又は照明灯11Cは、ON指示を受信した際、当該ON指示に基づいたタイミング及び照明時間をもって、又は予め設定されたタイミング及び照明時間をもって、照明をONにする。
尚、照明灯11B(照明灯11C)は、ステップS803で単位時間当たりに多数の照明ON指示を受ける状態が続いた場合、ステップS804(S805)において照明をONにし続けることになる。この状況は、例えば通行量の多い道路での照明で発生するが、特に照明装置2の照明動作が蓄電池5による電力供給に頼っている場合、蓄電量の急速な低下を招く原因となる。そこで、照明灯11B(照明灯11C)は、所定時間内に所定閾値以上の数のON指示を受信した場合、照明装置2から放射される照射光の光量を、所定の下限値以上となる範囲内で低減させることも好ましい。LED光源を用いた照明の場合、この光量の調節は非常に容易となる。または、所定時間内に受信するON指示の数(受信密度)に応じて、受信密度が高くなるほど照射光の光量をより大きく低減させることも好ましい。さらには、蓄電池5の残存蓄電量に応じ、使用予定の電力量から逆算して長時間照射の際の照射光の光量を決定し、照射光をこの光量に調整することも可能である。
以上に説明した実施形態の照明システム及び照明方法では、必要な照明範囲及び照度を提供可能な照明装置2を用い、自動車(の運転者等)が進行するにつれて必要となる道路部分を予め照明することができる。その結果、自動車(の運転者等)から見て道路における通行先の範囲が明確に視認可能となり、安全な通行・移動が確保される。ちなみに、走行する自動車から見て進行方向の数十m〜数百m先を照明することも好ましい。これに対し、例えば、人(通行体)の歩く歩道(通行・移動区域)を照明し、通行体感知センサ6として人感センサを用いた場合は、この歩行者から見て進行方向の数m〜十数m先を照明することも好ましい。
また、ON指示に基づいたタイミング及び照明時間をもって照明を制御する場合、照明が必要となるタイミングで必要な照明時間のみ照明することも可能となる。その結果、無駄な電力消費が抑えられ、省電力化を達成することができる。また、これにより、例えば畜電池5の電池容量を抑えた設計を可能にし、結果的に照明灯11の製造コストを低減することができる。ちなみに、蓄電池5の電池容量の仕様は、照明灯11の製造コストを決める要因の1つとなっている。
さらに、照明灯11の光源はLED光源26(図3(A))であるので、長寿命であり光源交換等のメンテナンス負担が小さい。また、照射光の光度を容易に調整することができるので、不要な電力消費を抑制することができる。さらに、従来道路照明に使用されているナトリウム灯等の放電灯は、電力供給後点灯が完了するまでに分オーダの時間がかかる。これに対し、LEDを光源とする照明装置2は、電力を供給されると直ちに照射光を放射する。従って、通行体感知センサ6によって照明提供対象となる自動車の接近が感知された際、好適なタイミングを逃すことなく当該自動車の進行方向前方を照明することができる。
尚、本照明システムを構成する照明灯11(11A、11B、・・・)のうち、設置位置が互いに所定の距離だけ離隔した照明灯にだけ、通行体感知センサ6を設置することも好ましい。当然に、全ての照明灯11が通行体感知センサ6を備えていてもよい。また、少なくとも通行体感知センサ6を備えた照明灯11が送信部72を備えていることも好ましい。さらに、少なくとも通行体感知センサ6を備えていない照明灯11が受信部71を備えていることも好ましい。また、当然に、全ての照明灯11が受信部71及び送信部72を備えていてもよい。このように、通行・移動区域の環境や状況、さらには目的とする照明サービスに合わせた照明システムを構築する場合、各々必要な機能だけを備えた照明灯11を設置することによって、構築コストを抑えることができる。
図9(B)は、本発明による照明システム及び照明方法の更なる他の実施形態を示すシーケンス図である。
図9(B)の実施形態では、照明灯11(図8)の制御部4’に設けられた速度測定部44を用いて、自動車(通行体)の速度に応じた道路照明の制御を実施する。
速度測定部44(図8)は、1つの照明灯11に設置された通行体感知センサ6からの感知信号、又は互いに所定距離だけ離隔した2つ以上の照明灯11の各々に設置された通行体感知センサ6からの感知信号に基づいて、自動車(通行体)の速度を測定する。
ここで、1つの通行体感知センサ6からの感知信号に基づく場合は、この通行体感知センサ6によって計測された自動車までの距離の時間変化、又はこの通行体感知センサ6による検知信号強度の時間変化を用いて速度を算出してもよい。一方、互いに離隔した2つの通行体感知センサ6からの感知信号に基づいた速度測定の場合については、以下に図9(B)のシーケンス図を用いて説明を行う。
(S901)照明灯11Aは、自動車の接近を感知する。尚、照明灯11A自身がこの感知を受けて照明をONにしてもよい。
(S902)照明灯11Aは、ステップS901に係る感知情報を、進行先に設置された(例えば1つ隣りの)照明灯11B宛てに送信する。ここで、感知情報は、自動車を感知した時点(時刻)t11Aを含んでいてもよい。また、照明灯11Aの設置位置情報l11Aを含んでいてもよい。
(S903)照明灯11Bは、ステップS901で感知された走行中の自動車の接近を感知する。
(S904)照明灯11Bは、ステップS903に係る感知情報と、照明灯11Aから受信した感知情報とを用いて、感知した自動車の走行速度VMを算出する。
例えば、ステップS903に係る感知情報に、照明灯11Bが自動車を感知した時点(時刻)t11Bと、照明灯11Bの設置位置情報l11Bとが含まれている場合、走行速度VMは、次式
(1) VM=DAB(l11A,l11B)/(t11B−t11A
を用いて算出することができる。ここで、DAB(l11A,l11B)は、設置位置情報l11A及び設置位置情報l11Bから算出される照明灯11Aと照明灯11Bとの距離(照明間隔)である。尚、DABには予め所定値が与えられていてもよい。この場合、設置位置情報l11A及びl11Bは不要である。
(S905)照明灯11Bは、算出した走行速度VMに基づいた照明ON指示を、進行先に設置された照明灯(図9(B)では照明灯11C及び11D)宛てに送信する。
ここで、照明ON指示は、算出した走行速度VMに応じた位置範囲に設置されている照明灯宛てに送信されることも好ましい。この態様では、例えば、
(a)走行速度VMが第1閾値未満である場合、照明灯11Bは照明ON指示を送信せずに、自らのみ照明をONにし、
(b)走行速度VMが第1閾値以上であって第2閾値未満である場合、照明灯11Bは照明ON指示を照明灯11Cのみに宛てて送信し、
(c)走行速度VMが第2閾値以上であって第3閾値未満である場合、照明灯11Bは照明ON指示を照明灯11C及び照明灯11D宛てに送信し、
(d)走行速度VMが第3閾値以上である場合、照明灯11Bは、自身から見て進行先の所定範囲、例えば500m先までの範囲にある照明灯(例えば照明灯11C、11D、・・・、11V)宛てに照明ON指示を送信する
ことも好ましい。これにより、走行速度VMが大きい場合には、進行先の遠方まで見通すことができ自動車の通行の安全が確保される。一方、走行速度VMが小さい場合には、進行先の必要範囲のみ照明されるので電力消費を抑制することができる。
尚、ステップS905において、照明灯11Bは、算出した走行速度VMにかかわらず、自身から見て進行先の所定範囲、例えば500m先までの範囲にある照明灯宛てに照明ON指示を送信してもよい。
また、変更態様として、ステップS904において、照明灯11Bの速度測定部44(図8)は、照明灯11Bに設置された通行体感知センサ6からの感知信号だけに基づいて、自動車(通行体)の走行速度VMを測定してもよい。この場合、通行体感知センサ6は例えば自動車までの距離の時間変化を計測可能なレーダタイプの感知部とすることができる。照明灯11Bは、自身に設置された通行体感知センサ6を用いて計測した走行速度VMに基づいた照明ON指示を送信する(ステップS905)。尚、この変更態様では、ステップS901及びS902は省略される。
(S906、S907)照明灯11C(照明灯11D)は、受信した照明ON指示に基づいて照明を制御(ON)にする。
ここで、照明ONのタイミング、即ち照明ON指示を受信してから照明をONにするまでの時間TC1を、受信した照明ON指示に基づいて決定することも好ましい。例えば、照明ON指示が走行速度VMを含んでおり、時間TC1(VM)は走行速度VMの単調減少関数として設定されていてもよい。これにより、走行速度VMが大きい場合には、早く接近する自動車に備えてより早いタイミングで照明を開始し、自動車の通行の安全を確保することができる。一方、走行速度VMが小さい場合には、まだ必要でない時点で照明をONにすることがなく、無駄な電力消費を抑制することができる。
さらに、ステップS906(S907)において照明灯11C(照明灯11D)は、照明時間、即ち照明をONにしてからOFFにするまでの時間TC2を、受信した照明ON指示に基づいて決定することも好ましい。例えば、照明ON指示が走行速度VMを含んでおり、時間TC2(VM)は走行速度VMの単調減少関数として設定されていてもよい。これにより、走行速度VMが大きい場合には、照明領域をより短時間で通過する自動車に合わせて照明時間を短くし、不要な照明による無駄な電力消費を抑制することができる。一方、走行速度VMが小さい場合には、必要とされる照明時間において照明をONとするので、自動車の通行の安全に資することとなる。
尚、ステップS906(S907)において、照明灯11C(照明灯11D)は、当然に、照明ON指示を受信した際、走行速度VMにかかわらず予め設定されたタイミング及び/又は照明時間をもって照明をONとしてもよい。
また、照明灯11C(照明灯11D)は、ステップS905で単位時間当たりに多数の照明ON指示を受ける状態が続いた場合、ステップS906(S907)において照明をONにし続けることになる。この状況は、例えば通行量の多い道路での照明で発生するが、特に照明装置2の照明動作が蓄電池5による電力供給に頼っている場合、蓄電量の急速な低下を招く原因となる。そこで、照明灯11C(照明灯11D)は、所定時間内に所定閾値以上の数のON指示を受信した場合、照明装置2から放射される照射光の光量を、所定の下限値以上となる範囲内で低減させることも好ましい。または、所定時間内に受信するON指示の数(受信密度)に応じて、受信密度が高くなるほど照射光の光量をより大きく低減させることも好ましい。さらには、蓄電池5の残存蓄電量に応じ、使用予定の電力量から逆算して長時間照射の際の照射光の光量を決定し、照射光をこの光量に調整することも可能である。
以上に説明した実施形態の照明システム及び照明方法では、必要な照明範囲及び照度を提供可能な照明装置2を用い、自動車の走行速度VMに基づいて道路照明を制御するので、自動車(の運転者等)が進行するにつれて必要となる道路部分を予め確実に照明することができる。その結果、自動車(の運転者等)から見て道路における通行先の範囲が明確に視認可能となり、安全な通行・移動が確保される。
[照明灯の意匠]
図10は、本発明による照明灯の更なる他の実施形態を示す正面図である。また、図11は、図10に示した照明灯の背面図である。図12は、図10に示した照明灯の右側面図である。図13は、図10に示した照明灯の平面図である。図14は、図10に示した照明灯の底面図である。さらに、図15は、図10に示した照明灯における各部の名称を示す正面側参考図である。尚、左側面図は、図12に示した右側面図と対称にあらわれるため省略されている。
図10〜15に示すように、本物品は、太陽電池で発電を行う屋外用照明器具(屋外用照明灯)である。発電された電力によって照明部(照明装置)を点灯させる。照明部は、柱状の器具本体の上方において、照明カバーが幾分突出するように部分的に埋設されている。太陽電池である縦長のパネルが、その長手方向を器具本体の伸長方向に合わせる形で器具本体の1つの面に取り付けられている。器具本体の下端は、地面に形成された基礎面等にアンカーボルト等を用いて固定される。
図16は、本発明による照明灯の更なる他の実施形態を示す正面図である。また、図17は、図16に示した照明灯の背面図である。図18は、図16に示した照明灯の右側面図である。図19は、図16に示した照明灯の平面図である。図20は、図16に示した照明灯の底面図である。さらに、図21は、図16に示した照明灯における各部の名称を示す正面側参考図である。尚、左側面図は、図18に示した右側面図と対称にあらわれるため省略されている。
図16〜21に示すように、本物品は、太陽電池で発電を行う屋外用照明器具(屋外用照明灯)である。発電された電力によって照明部(照明装置)を点灯させる。照明部は、柱状の器具本体の上方において、照明カバーが幾分突出するように部分的に埋設されている。太陽電池である縦長のパネルが、その長手方向を器具本体の伸長方向に合わせる形で器具本体の4つの面のそれぞれに取り付けられている。器具本体の下端は、地面に形成された基礎面等にアンカーボルト等を用いて固定される。
以上に説明したように、本発明の照明システム、照明灯及び照明方法によれば、強度設計上の負担が小さい安全な構造の照明手段を用いた上で必要な照明範囲及び照度が確保され、通行体から見て通行・移動区域における通行先の範囲が明確に視認可能となる。
尚、本発明の照明システムは、自動車が通行する道路以外にも優れて適用される。例えば、電車等(通行体)が通行する線路区域(通行・移動区域)、人(通行体)が通行・移動する歩道や通路(通行・移動区域)にも適用することができる。また、特に、高速道路・一般道のトンネル内(通行・移動区域)や、地下鉄のトンネル内(通行・移動区域)に適用した場合、本照明システムは、通行の安全確保及び省電力化の点で非常に有効となる。例えば、トンネル内で、図8に示したような2車線(複線)の各々を個別に照明する場合、走行する自動車(電車等)から見て前方の眩しさが抑制され、自動車(電車等)は、良好な照明環境の中を通行することができる。
また、以上に説明したいずれの実施形態に係る照明灯においても、太陽電池の代わりに又は太陽電池と併設して、外部から電力線を照明灯内に引き込み、この電力によって照明装置や制御部を作動させてもよい。この場合、蓄電池5を設置しない実施形態も可能となる。
以上に述べた実施形態は全て、本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は、他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
1、1’、1''、11、11A、11B、11C、11D 照明灯
2 照明装置
21 照明デバイス
22 制御部
23 照明カバー
24 配線
26 LED光源
27 均一化光学体
271 配光角制御レンズ部
271c 凹部
271cs 入射内面
271cw 内壁面
272 微小レンズ配列部
272a レンズ配列面
272m 微小レンズ
272mt レンズ頂点
3、3’、3'' 太陽電池
31 パネルセル
4、4’ 制御部
41 照明制御部
42 接近判定部
43 照明指示部
44 速度判定部
5 蓄電池
6 通行体感知センサ
7 通信部
71 受信部
72 送信部
8 道路(通行・移動区域)
8’ 駐車場(通行・移動区域)
9、9a、9b 照明領域

Claims (13)

  1. 通行体が通行又は移動する通行・移動区域に並んで設置された複数の照明灯を備えた照明システムであって、
    当該照明灯は、本体が前記通行・移動区域から立ち上がるように設置されていて、照射光を放射可能な複数の照明デバイスを含む照明装置を備えており、
    当該照明デバイスは、光源と、該光源からの放射光を受光して所定の配光角に制御する配光角制御レンズ部と、該配光角制御レンズ部の出射位置をレンズ配列面として配列した複数の微小レンズを含む微小レンズ配列部とを有し、
    前記複数の照明灯の各照明装置における複数の当該照明デバイスは、当該照明灯の本体の伸長方向に列をなして且つ複数の異なる照射向きを有するように設置されており
    前記複数の照明デバイスは、当該伸長方向に列をなした配置及び当該複数の異なる照射向きを有する配置に基づき、当該照明デバイスの各々による一定の幅をもった照明領域部分が、前記通行・移動区域内における当該通行体の進行方向及び当該進行方向に直交する方向のそれぞれに沿って並ぶように設定されることによって、前記通行・移動区域上において該通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する照射光を放射する
    ことを特徴とする照明システム。
  2. 前記通行・移動区域を通行又は移動する通行体の接近を感知する通行体感知部と、
    当該通行体の接近が感知された際、照明光の放射に係る指示を生成する照明指示部と、
    当該指示を受信又は入力した際、当該指示に基づいて前記照明装置による照射光の放射を制御する照明制御部と
    を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  3. 前記照明システム内の照明灯のうち、少なくとも当該通行体感知部を備えた照明灯は、当該照明灯から見て当該通行体の進行する向きの方に設置された照明灯宛てに当該指示を送信する送信部を更に備えており、
    前記照明システム内の照明灯のうち、少なくとも当該通行体感知部を備えていない照明灯は、当該指示を受信可能な受信部を更に備えており、
    当該照明制御部は、当該受信部から当該指示を入力した際、当該指示に基づいて前記照明装置による照射光の放射を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の照明システム。
  4. 1つの照明灯に設置された当該通行体感知部からの感知信号、又は互いに所定距離だけ離隔した2つ以上の照明灯の各々に設置された当該通行体感知部からの感知信号に基づいて、当該通行体の速度を測定する速度測定部を更に有しており、
    当該照明指示部は、当該速度に応じた位置又は予め設定された位置の照明灯に対し、当該速度に応じたタイミング若しくは時間又は予め設定されたタイミング若しくは時間で照明光を放射させる指示を生成する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の照明システム。
  5. 当該照明デバイスは、当該照明光の光軸を、前記通行・移動区域における当該通行体の進行方向の成分を有する向きであって、前記通行・移動区域を通行又は移動する通行体の前方正面に直接向かわない向きに設定していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明システム。
  6. 当該照明デバイスは、当該照明光の光軸を、前記通行・移動区域の通行・移動面に平行な成分が進行方向から所定の角度以上ずれるような向きに設定していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明システム。
  7. 前記通行・移動区域は、それぞれを通行又は移動する通行体が互いに反対の向きに進行する2つのサブ通行・移動区域を有しており、
    当該照明灯の各照明装置は、放射する照射光が当該照明灯の設置された側とは反対側のサブ通行・移動区域を照明しないように、照明領域部分の幅を設定している
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の照明システム。
  8. 前記照明システムは、通行又は移動している通行体から進行する先を見た際、前記通行・移動区域の幅に基づいた幅をもった照明領域が視認されることによって、進行に伴い当該通行体の通行又は移動すべき位置範囲が予め認識されるような形で照明光を照射することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の照明システム。
  9. 当該照明灯は、当該照明デバイスに照射光を照射させるための電力を発生させる太陽電池を更に備えており、
    前記太陽電池は、当該照明灯の本体の伸長方向に沿って並べられた複数のパネルセルであって、当該伸長方向に平行な状態から所定の鋭角だけ上向きに傾いたパネルセル面を有する複数のパネルセルを有する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の照明システム。
  10. 前記複数の微小レンズは、曲率半径R、隣接した当該微小レンズにおけるレンズ頂点間の距離であるピッチP、又は該曲率半径R及び該ピッチPの両方が、曲率半径Rについてはレンズ配列面内における1つの軸の方向と該軸に垂直な軸の方向との間で、ピッチPについてはレンズ配列面内におけるレンズ頂点を結ぶ軸それぞれの方向の間で、異なっている異方性微小レンズであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の照明システム。
  11. 当該照明灯は、当該照明デバイスに照射光を照射させるための電力を蓄積する電池を更に備えていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の照明システム。
  12. 通行体が通行又は移動する通行・移動区域に並んで設置される照明灯であって、
    当該照明灯は、本体が前記通行・移動区域から立ち上がるように設置されていて、照射光を放射可能な複数の照明デバイスを含む照明装置を備えており、
    当該照明デバイスは、光源と、該光源からの放射光を受光して所定の配光角に制御する配光角制御レンズ部と、該配光角制御レンズ部の出射位置をレンズ配列面として配列した複数の微小レンズを含む微小レンズ配列部とを有し、
    前記複数の照明灯の各照明装置における複数の当該照明デバイスは、当該照明灯の本体の伸長方向に列をなして且つ複数の異なる照射向きを有するように設置されており
    前記複数の照明デバイスは、当該伸長方向に列をなした配置及び当該複数の異なる照射向きを有する配置に基づき、当該照明デバイスの各々による一定の幅をもった照明領域部分が、前記通行・移動区域内における当該通行体の進行方向及び当該進行方向に直交する方向のそれぞれに沿って並ぶように設定されることによって、前記通行・移動区域上において該通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する照射光を放射する
    ことを特徴とする照明灯。
  13. 通行体が通行又は移動する通行・移動区域に並んで設置された複数の照明灯を用いた照明方法であって、
    当該照明灯は、本体が前記通行・移動区域から立ち上がるように設置されていて、照射光を放射可能な複数の照明デバイスを含む照明装置を備えており、
    当該照明デバイスは、光源と、該光源からの放射光を受光して所定の配光角に制御する配光角制御レンズ部と、該配光角制御レンズ部の出射位置をレンズ配列面として配列した複数の微小レンズを含む微小レンズ配列部とを有し、
    前記照明方法は、
    前記複数の照明灯の各照明装置における複数の当該照明デバイスを、当該照明灯の本体の伸長方向に列をなして且つ複数の異なる照射向きを有するように設置し、
    当該伸長方向に列をなした配置及び当該複数の異なる照射向きを有する配置に基づき、当該照明デバイスの各々による一定の幅をもった照明領域部分が、前記通行・移動区域内における当該通行体の進行方向及び当該進行方向に直交する方向のそれぞれに沿って並ぶように設定して、複数の当該照明デバイスから、前記通行・移動区域上において該通行・移動区域の幅に基づいて決定された幅をもった照明領域部分を形成する照射光を放射させる
    ことを特徴とする照明方法。
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