JP6339894B2 - 光伝送システム及びモード合波器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の伝搬モードが伝搬する数モード光ファイバを伝送路としたモード多重光伝送システム及び方法における光伝送システム及びモード合波器に関する。
光ファイバ通信システムでは、光ファイバ中で発生する非線形効果やファイバヒューズが問題となり、伝送の大容量化および長距離化が制限されている。これらの制限を緩和するためには、光ファイバに導波する光の密度を低減する必要がある。
非特許文献1、2に示すようにマルチコアファイバやマルチモードファイバを伝送路とした空間多重技術が検討されており、複数の伝搬モードが伝搬するマルチモードファイバを伝送路として用いたモード多重伝送は伝送容量をモード数倍に向上させられることから、新たな大容量伝送方式として注目されている。
モード多重伝送においては、伝送路であるマルチモードファイバのコアとクラッドの境界面の微細な凹凸、接続点での軸ずれ、ファイバの曲げによって比較的容易にモード結合が起こり、モード間のクロストークが発生する。
このクロストークにより信号劣化が生じるため、クロストークを補償するために受信部においてMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)技術を用いる必要がある。昨今のモード多重伝送においてはMIMO技術を利用した報告が主となっている(例えば、非特許文献1、2参照。)。
R. Ryf, S. Randel, A. H. Gnauck, C. Bolle, R.−J. Essiambre, P. J. Winzer, D. W. Peckham, A. McCurdy, and R. Lingre, Jr., "Space−division multiplexing over 10 km of three−mode fiber using coherent 6 x 6 MIMO processing," 2011 Optical Fiber Communications Conference and National Fiber Optic Engineers Conference (OFC/NFOEC2011), PDPB10 (2011) Ezra Ip, Ming−Jun Li, Kevin Bennett, Yue−Kai Huang, Akihiro Tanaka, Andrey Korolev, Konstantin Koreshkov, William Wood, Eduardo Mateo, Junqiang Hu, Yutaka Yano, "146λ×6×19−Gbaud Wavelength− and Mode−Division Multiplexed Transmission over 10×50−km Spans of Few−Mode Fiber with a Gain−Equalized Few−Mode EDFA," 2013 Optical Fiber Communications Conference and National Fiber Optic Engineers Conference (OFC/NFOEC2013), PDP5A.2 (2013)
モード多重伝送の大容量・長距離化を行う上で、モード間クロストークと伝搬モードの損失差(MDL:Mode Dependent Loss)が課題となる。高次モードについては合分波器などモード多重伝送用デバイスの損失が基本モードに比べ大きくなることが懸念される。
ここで、すべてのモードの伝送品質を保つためには伝搬モードの損失差を低減する必要がある。これまで、関連技術ではシミュレーション検討により伝送路中のモード間結合を積極的に起こすことで伝搬モードの損失差の影響を緩和可能であることが明らかにされている。
しかしながら、関連技術では伝送路中のモード間結合をどの程度起こせばよいか不明確であり、伝送路の状況に依存する点に課題があった。
前記課題を解決するために、本発明は、前記の課題に鑑みてなされたものであり、関連技術に係る光MIMO技術を用いた光ファイバ伝送であって、伝送前に送信チャネルごとに伝搬モードの光強度を等分配又は許容範囲内とすることで、マルチモード光ファイバ伝送におけるモード間クロストークと伝搬モードの損失差による影響を緩和し、伝送容量および伝送距離を拡大することが可能な伝送システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、送信時に各チャネルに等パワーの伝搬モードを有するように伝搬モードを励振することで、マルチモード光ファイバ伝送路において伝搬モードの損失差がある場合においても各チャネルが同様の損失を受けることで上記課題を解決する。
具体的には、本発明に係る光伝送システムは、
信号光を送信するN個(Nは2以上の整数)の光送信機と、
予め定められたモード強度を前記複数の光送信機が送信した前記信号光ごとに割当て、前記信号光を合波するとともに光伝送路を介してモード分波器に送出するモード合波器と、
前記モード合波器が合波した前記信号光をM個(MはN以上の整数)の信号光に分波するモード分波器と、
前記モード分波器で分波した各信号光を受信するM個の光受信機と、
を備えることを特徴とする光伝送システム。
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
前記モード強度を前記複数の光送信機が送信した前記信号光ごとに等分配して割当ててもよい。
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
前記モード強度を前記複数の光送信機が送信した前記信号光ごとに予め定められた許容範囲内に分配して割当ててもよい。
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
前記光伝送路のクロストーク、モード損失差及びチャネル信号強度差に応じて前記光送信機が送信する信号光の送信チャネルに含まれる各伝搬モードの比率を可変してもよい。
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
前記伝搬モードの比率が以下の(C1)及び(C2)式を満たしてもよい。
r≦−0.002(ΔP)+0.06(ΔP)+0.5 (C1)
r≧0.002(ΔP)−0.06(ΔP)+0.5 (C2)
ただし、r:伝搬モードの比率、ΔP:伝送後のチャネル信号強度差
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
信号光の伝搬モードの選択的励振を行うプレーナ光波回路と、
伝搬モードの比率を可変する長周期型グレーティングと、
を組み合わせてモード強度を割当ててもよい。
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
モードカプラと、
伝搬モードの比率を可変する長周期型グレーティングと、
を組み合わせてモード強度を割当ててもよい。
本発明に係る光伝送システムでは、
前記モード合波器は、
信号光の伝搬モードの選択的励振を行うプレーナ光波回路と、
モードカプラとを組み合わせてモード強度を割当ててもよい。
具体的には、本発明に係るモード合波器は、
予め定められたモード強度を複数の光送信機が送信した信号光ごとに割当て、前記信号光を合波するとともに光伝送路を介してモード分波器に送出する。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明によれば、伝送前に送信チャネルごとに伝搬モードの光強度を等分配又は許容範囲内とすることで、マルチモード光ファイバ伝送におけるモード間クロストークと伝搬モードの損失差による影響を緩和し、伝送容量および伝送距離を拡大することが可能な伝送システムを提供することができる。
本発明によれば、光MIMO技術を用いたマルチモードファイバ伝送においてチャネル間の信号品質差を低減でき、光MIMO技術を用いた光ファイバ伝送において伝送容量および伝送距離を拡大できる効果を奏する。
本実施形態に係るモード多重伝送システムの一例を示す。 本実施形態に係るマルチモード光ファイバ伝送路に伝搬モード損失差とモード間クロストークがある状況におけるチャネルの差を示す。 関連技術に係る伝送後の受信部のチャネル強度差を示す。 本実施形態に係るMDL=0.2dB/kmのチャネル強度差を示す。 本実施形態に係るMDL=0.1dB/kmのチャネル強度差を示す。 本実施形態に係るMDL=0.01dB/kmのチャネル強度差を示す。 本実施形態に係るL=40km,MDL=0.4dB/kmのチャネル強度差を示す。 本実施形態に係るL=20km,MDL=0.8dB/kmのチャネル強度差を示す。 本実施形態に係る伝送路の伝搬モード損失差に対する送信チャネルのモード比率の関係を示す。 本実施形態に係る許容するチャネル強度差に対する送信チャネルのモード比率の関係を示す。 本実施形態に係るモード合波器における構成例(PLC+LPG)を示す。 本実施形態に係るモード合波器における構成例(LPG+パワーカプラ)を示す。 本実施形態に係るモード合波器における構成例(PLC+パワーカプラ)を示す。 本実施形態に係るモード合波器における構成例(LPG+パワーカプラ)におけるチャネルに含まれる伝搬モードのパワー調整方法を示す。 本実施形態に係る等パワー合波によるCh1のインパルス応答を示す。 本実施形態に係る等パワー合波によるCh2のインパルス応答を示す。 等パワー合波によるによる光MIMO伝送実験系を示す。 本実施形態に係る伝送後の信号品質を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図1は数モード光ファイバを用いたモード多重伝送システムの概略図である。本実施形態に係るモード多重伝送システムでは、N個(Nは2以上の整数)の光送信機11と、モード合波器12(MUX)と、数モード光ファイバ15と、モード分波器16と、M個(MはN以上の整数)の光受信機19と、デジタル信号処理器21(DSP:Digital Signal Processor)と、MIMO信号処理器22(MIMO−DSP:Multiple−Input and Multiple−Output−Digital Signal Processor)とで構成される。
光送信機11は、n個(nは2以上の整数)のコヒーレント光送信機(Tx:Transmitter)11―1〜11−nを備え、信号光をモード合波器12に送信する。モード合波器12は、数モード光ファイバ15を介してモード分波器16に信号光を光受信機19に送出する。光受信機19は、コヒーレント光受信機18(Rx:Receiver)と、局部発振回路17(LO:Local Oscillator)と、を備え、入射された信号光をコヒーレント光受信機18で受信する。
局部発振回路17は、受信した信号光の周波数を一定の周波数に変換し、光受信機19と接続されたデジタル信号処理器21に当該信号光を送出する。デジタル信号処理器21は、信号光を演算処理し、演算処理した信号光をMIMO信号処理器22に送出する。MIMO信号処理器22は、乗算回路23と、加算回路24と、を備え、乗算回路23及び加算回路24によりデジタル信号処理器21で演算処理した信号光をそれぞれ乗算処理及び加算処理する。以下に本実施形態に係る光伝送システムの具体例を用いて以下に説明する。
本実施形態では2つのモードの信号光を用いて2つのチャネルの信号を伝送させる例を図1に示している。モード合波器12において2つのチャネルの信号(x,x)は2つのモード(基本モードLP01と高次モードLP11)に分配され、2モード光ファイバとして機能する数モード光ファイバ15に入射される。
数モード光ファイバ15中のモード結合やモード依存損失によって、各チャネルの信号が含むモードの比率は伝送前後で変化し得る。伝送後の信号光はモード分波器16によって分離され、光受信機19が備えるデジタルコヒーレント受信器として機能するコヒーレント光受信機18で受信することによってデジタル信号処理器21を介して2つの受信信号(y,y)の振幅・位相情報が求められる。さらにこの(y,y)から、MIMO信号処理器22は、MIMO処理することによって復元信号(xc1,xc2)が得られる。ここで、MIMO信号処理器22が有する乗算回路23及び加算回路24により、デジタル信号処理器21で演算処理した信号光をそれぞれ乗算処理及び加算処理を以下の式1及び2に基づき算出してもよい。
Figure 0006339894
Figure 0006339894
MIMO信号処理部器22は有限インパルス応答(FIR:Finite Impulse Response)フィルタ25で構成される。FIRフィルタ25は遅延回路、乗算回路23、加算回路24からなる複数のタップにより構成されており、数モード光ファイバ15のDMD(Differential Mode Delay)によるインパルス応答の広がりやモード結合によるクロストークを補償し信号を復元する。ここで乗算回路23の係数(タップ係数;w11,w12,w21,w22)は、信号パターンが既知であるトレーニング信号列を用いてxc1=x,xc2=xとなるように設定しておく。
関連技術に係るモード合波器ではCh1がLP01、Ch2がLP11モードとして伝送ファイバに入力される。図2はマルチモード光ファイバ伝送路10に伝搬モード損失差とモード間クロストークがある状況におけるチャネルの差を示す。伝搬モードの損失差(MDL:Mode Dependent Loss)を補償するために光送信機11におけるコヒーレント光送信機11―1及び11−nにおいてA−A’に示すように同じパワーにしたとしても、光受信機19におけるコヒーレント光受信機18において、B−B’に示すようにチャネル間の強度に差(ΔP=α)が出てしまう。
図3は関連技術に係る電力結合方程式を用いてチャネル間の強度差を示したものである。伝送距離80kmとし、MDLを0.01dB/km、0.1dB/km、0.2dB/kmとした。横軸は80km伝送後のクロストーク(XT)である。図3より、MDLが0.2dB/kmの場合、例えば、光受信機19のチャネル強度差ΔP(Ch1−Ch2)を1dB以下にする場合はXTを−19dB以下に、MDLが0.1dB/kmの場合はXTを−12dB以下にする必要がある。
そこで、図4に示すようにチャネルごとにモードを均等に割り当てる。図4に係る数値例を表1として以下に示す。表1における(6)のようにチャネル1、チャネル2について、LP01モード、LP11モードそれぞれ50%ずつ割り当てた場合、いかなるXTに対してもチャネル強度差ΔP(Ch1−Ch2)は0になることが分かる。なお以下に説明する図4〜8は、数値例として表1を用いることとする。
Figure 0006339894
図4はファイバ長80km、MDL=0.2dB/kmの場合であるが、例えば、光受信機19のチャネル強度差ΔP(Ch1−Ch2)を1dB以下まで許容にする場合は必ずしもチャネルにモードを50%ずつ割り当てる必要はなく、表1における(5)に示すLP01:LP11=0.6:0.4まで許容可能である。
図5はファイバ長80km、MDL=0.1dB/kmの場合の送信チャネルに含まれるモード比率に対するチャネル強度の差ΔP(Ch1−Ch2)を示す。例えば、光受信機19のチャネル強度差ΔP(Ch1−Ch2)を1dB以下にする場合は必ずしもチャネルにモードを50%ずつ割り当てる必要はなく、表1における(4)に示すLP01:LP11=0.7:0.3程度まで許容可能である。
図6はファイバ長80km、MDL=0.01dB/kmの場合の送信チャネルに含まれるモード比率に対するチャネル強度の差ΔP(Ch1−Ch2)を示す。例えば、光受信機19のチャネル強度差ΔP(Ch1−Ch2)を1dB以下にする場合は必ずしもチャネルにモードを50%ずつ割り当てる必要はなく、表1における(1)に示すLP01:LP11=1:0まで許容可能である。図4,5,6より、MDLの大きさ、XTに応じて、許容されるモード比率が存在することが分かる。
図7はファイバ長40km、MDL=0.4dB/kmの場合、図8はファイバ長20km、MDL=0.8dB/kmの場合の送信チャネルに含まれるモード比率に対するチャネル強度の差ΔPを示す。なお以下に説明する図7,8は、数値例として表1及び2を用いることとする。図7,8より、伝送路におけるトータルのMDLやクロストークが等しければ、チャネル強度差ΔPが同じ振る舞いと成ることが分かる。
Figure 0006339894
図9に横軸を伝送路全体のMDLとし、許容するチャネル強度差を変えた場合の送信チャネルのモード比率を示す。許容するΔPが大きいほど、MDLに対する許容されうる送信チャネルのモード比の範囲が大きくなることが分かる。
図10に許容されるチャネル強度差ΔPの絶対値を横軸にし、図9の飽和領域としてMDLが100dBの時のモード比率を縦軸に示す。送信チャネルのモード比率について、近似曲線、y≦−0.002(ΔP)+0.06(ΔP)+0.5とy≧0.002(ΔP)−0.06(ΔP)+0.5に囲まれた範囲であれば、伝送路におけるいかなるXT,いかなるMDLに対してもチャネル強度差ΔP以下を満たすことが出来る。
次に、ポート#1及び#2をさらに備える光送信機11における等パワー合波の実現方法について述べる。図11に示すようなプレーナ光波回路33(PLC:Planar Lightwave Circuit)と長周期型グレーティング34(LPG:Long Period Grating)を組み合わせたモード合波器にすることで、各チャネルに等パワーの伝搬モードを割り当てることが可能である。
図11において、信号光は、ポート#1及び#2からCh1及びCh2の信号光がそれぞれ送出される。送出された信号光のPLC33後の各伝搬モードの光強度を一例としてC−C’において表3に示す。
Figure 0006339894
PLC33は関連技術で用いられるように、ポート#1からの入力はLP01として、ポート#2からの入力はLP11モードとする機能を有する。またLPG34は関連技術で用いられるように、LP01モードをLP11モードへ、LP11モードをLP01モードへ変換する機能を有しており、グレーティングのピッチや長さを調整することで変換効率を50%にすることが可能である。送出された信号光の各伝搬モードの光強度はD−D’において表4に示す。
Figure 0006339894
なお、PLC33及びLPG34を組み合わせたモード合波器12は、各送信チャネルに含まれる伝搬モードが等パワーで含まれればよく、図12や図13に示す構成でも同様の働きを行うことが可能である。パワーカプラ35は例えば関連技術で用いられるようにモードの比率を変えずにパワーだけをポートごとの信号をカプリングする機能を有する。また、PLC33は例えば関連技術で用いられるような選択的モード励振機能とモード合波機能を有する光カプラでも良い。
図12において、信号光は、ポート#1及び#2からCh1及びCh2の信号光がそれぞれ送出される。LPG34を介して送出された信号光の各伝搬モードの光強度を一例としてE−E’において上記の表4に示し、パワーカプラ35を介して送出された信号光の伝搬モードの光強度を一例としてF−F’において上記の表4に示した。このことは、等パワーで送出された信号光は、等パワーを維持したまま光受信機19で受信することができることを示している。
図13において、信号光は、ポート#1及び#2からCh1の信号光がそれぞれ送出される。また、ポート#3及び#4からCh2の信号光がそれぞれ送出される。PLC33を介して送出された信号光の各伝搬モードの光強度を一例としてG−G’において上記の表4に示し、パワーカプラ35を介して送出された信号光の伝搬モードの光強度を一例としてH−H’において上記の表4に示した。このことは、等パワーで送出された信号光は、等パワーを維持したまま光受信機19で受信することができることを示している。
図13の構成は図14に示すようにポート32ごとの入力強度を調整することにより、チャネルに含まれるモードの強度を調整することが出来る。これは、高次モードであるLP11モードの損失がLP01モードの損失よりも大きい場合、損失を補償するために有効な手段である。
図14において、信号光は、ポート#1及び#2から光強度の異なるCh1の信号光がそれぞれ送出される。また、ポート#3及び#4から光強度の異なるCh2の信号光がそれぞれ送出される。PLC33を介して送出された信号光の各伝搬モードの光強度を一例としてI−I’において以下の表5に示し、パワーカプラ35を介して送出された信号光の光強度を一例としてJ−J’において上記の表5に示した。このことは、送出する信号光の光強度を調整することでLP11モードの光強度を意図的に大きくし、LP01モードとLP11モードの損失差を補償した上で、光受信機19で受信することができることを示している。
Figure 0006339894
また、図11、12,13,14はLP01モードとLP11モードのみの構成例として示しているが、例えば関連技術で用いられるLP21モードやLP02モードに対応したモード合波器12やモードの比率を調整可能なモード変換器であるLPG34を各モード変換用(例えばLP01モードからLP11モード、LP11モードからLP21モード)に多段に組むことで、本提案手法である等パワー合波器として機能するモード合波器12の伝搬モード数の拡張が可能である。
図15及び16は、図1及び2に示す構成によるモード合波器12を用いて、2モードファイバを450m伝送した場合のインパルス応答である。波長は1550nm、上述に記載のPLC33、760μmのピッチ幅のLPG34によりモード合波器12は構成され、コア半径7.0μm、比屈折率差は0.35%のステップインデックス2モード伝送ファイバとして用いた。
図15及び16より、チャネル1,チャネル2ともにLP01モード、LP11モードに対応するインパルスの強度が等しくなっている様子が分かる。以上により、PLC33とLPG34を用いたモード合波器12により、各チャネルに含まれる伝搬モードのパワーを等しくすることが可能であることが分かる。
上記の手法を用い、図17に示す実験系により光MIMO伝送実験を行った。図17に示す光MIMO伝送実験では、シングルモード光送信機41では、LD42と、QPSK光変調機43と、光合分波器44−1及び44−2と、光ファイバ30−1及び30−2と、PBS45(Polarizing Beam Splitter)と、を用いる。
シングルモード光受信機47は、PLCタイプ_モードMUX36と、LPG34と、光ファイバ30−3と、PLCタイプ_モードDEMUX37と、2モード光ファイバ38と、を介してシングルモード光送信機41と接続される。シングルモード光受信機47は、VOA48(VOA:Variable Optical Attenuator)と、光増幅回路20と、LO17と、光フィルタ49と、コヒーレント光受信機18と、リアルタイムオシロスコープ51と、MIMO信号処理器22と、を用いる。
LD42は、QPSK光変調機43を介して波長1550nmの40Gbps_QPSK偏波多重信号を生成し、図15及び16で実現したモード合波器12を用いて2チャネルの信号を合波した後、450mの2モードファイバ38を送路として伝搬した後の信号を、シングルモード光受信機47がデジタルコヒーレント受信し、電界の振幅と位相情報を取得し、MIMO信号処理器22でMIMO_DSP処理により復元する。伝搬モードごとの損失差を与えるため、光ファイバ30−3にはR15mmの3巻の曲げを与えた。このとき、モード間損失差は5dBであった。
図18に、MIMO処理により復元した信号のQ値を縦軸として示す。なお、偏波信号は平均化している。LPG34を用いず、PLC33のみでCh1にLP01モード、Ch2にLP11モードを割り当てた場合と、LPG34を用いて各チャネルにモードを等パワー合波した場合である。図9より、LPG34を用いない場合、7dB程度の信号品質差が生じたのに対し、LPG34を用いた場合はチャネル間の信号品質差はほぼなかった。
以上のことから、等パワー合波を行うことにより、伝送路のモード間損失の影響を緩和し、信号品質差の低減が可能であることがわかった。
本発明は、光ファイバ中の非線形現象の抑圧またはモードの利用による大容量・長距離通信を実現することが可能となるため情報通信産業に適用することができる。
10:マルチモード光ファイバ伝送路
11:光送信機
11―1、11−n:コヒーレント光送信機
12:モード合波器
13:コア
14:クラッド
15:数モード光ファイバ
16:モード分波器
17:局部光発振機
18:コヒーレント光受信機
19:光受信機
20:光増幅回路
21:デジタル信号処理器
22:MIMO信号処理器
23:乗算回路
24:加算回路
25:FIRフィルタ
30、30−1、30−2、30−3:光ファイバ
32:ポート
33:PLC
34:LPG
35:パワーカプラ
36:PLCタイプ_モードMUX
37:PLCタイプ_モードDEMUX
38:2モード光ファイバ
41:シングルモード光送信機
42:LD
43:QPSK光変調機
44−1、44−2:光合分波器
45:PBS
47:シングルモード光受信機
48:可変光減衰器
49:光フィルタ
51:リアルタイムオシロスコープ

Claims (8)

  1. 信号光を送信するN個(Nは2以上の整数)の光送信機と、
    N個の光送信機が送信した前記信号光ごとにモード強度を等分配して割当て、前記信号光を合波するとともに光伝送路を介してモード分波器に送出するモード合波器と、
    前記モード合波器が合波した前記信号光をM個(MはN以上の整数)の信号光に分波するモード分波器と、
    前記モード分波器で分波した各信号光を受信するM個の光受信機と、
    を備えることを特徴とする光伝送システム。
  2. 信号光を送信するN個(Nは2以上の整数)の光送信機と、
    予め定められたモード強度を前記N個の光送信機が送信した前記信号光ごとに割当て、前記信号光を合波するとともに光伝送路を介してモード分波器に送出するモード合波器と、
    前記モード合波器が合波した前記信号光をM個(MはN以上の整数)の信号光に分波するモード分波器と、
    前記モード分波器で分波した各信号光を受信するM個の光受信機と、
    を備え、
    前記モード合波器は、
    前記光伝送路のクロストーク、モード損失差及びチャネル信号強度差に応じて前記光送信機が送信する信号光の送信チャネルに含まれる各伝搬モードの比率を可変する
    ことを特徴とする光伝送システム。
  3. 前記モード合波器は、
    前記伝搬モードの比率が以下の(C1)及び(C2)式を満たすことを特徴とする請求項に記載の光伝送システム。
    r≦−0.002(ΔP)+0.06(ΔP)+0.5 (C1)
    r≧0.002(ΔP)−0.06(ΔP)+0.5 (C2)
    ただし、r:伝搬モードの比率、ΔP:伝送後のチャネル信号強度差
  4. 前記モード合波器は、
    信号光の伝搬モードの選択的励振を行うプレーナ光波回路と、
    伝搬モードの比率を可変する長周期型グレーティングと、
    を組み合わせてモード強度を割当てる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光伝送システム。
  5. 前記モード合波器は、
    モードカプラと、
    伝搬モードの比率を可変する長周期型グレーティングと、
    を組み合わせてモード強度を割当てる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光伝送システム。
  6. 前記モード合波器は、
    信号光の伝搬モードの選択的励振を行うプレーナ光波回路と、
    モードカプラとを組み合わせてモード強度を割当てる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光伝送システム。
  7. 数の光送信機が送信した信号光ごとにモード強度を等分配して割当て、前記信号光を合波するとともに光伝送路を介してモード分波器に送出するモード合波器。
  8. 予め定められたモード強度を複数の光送信機が送信した信号光ごとに割当て、前記信号光を合波するとともに光伝送路を介してモード分波器に送出するモード合波器であって、
    前記光伝送路のクロストーク、モード損失差及びチャネル信号強度差に応じて前記光送信機が送信する信号光の送信チャネルに含まれる各伝搬モードの比率を可変する、
    モード合波器。
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