JP6338978B2 - 漂着発泡ポリスチレンの減容化方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、海洋上を漂流していたり海岸に漂着した発泡ポリスチレンの減容化方法およびその装置に関する。
一般に、回収された熱可塑性プラスチックは、再ポリマー化されて再び製品となって流通しているものや、熱分解してプラスチック油へと再利用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2001−342285号公報 特開2004−244533号公報
しかしながら、海洋を漂流していたり海岸に漂着した発泡ポリスチレンは、長期間にわたり海洋上を漂流している間に塩分が付着し、また、損傷や亀裂した個所から内部に海水が浸入している。
また、ブイ等の浮力を優先させる用途の発泡ポリスチレンは、発泡倍率が高く、亀裂や損傷から内部に浸入した海水は表面を洗浄しただけでは塩分を除去することができない。
それらの発泡ポリスチレンは、水分の蒸発によって塩分濃度が高く、市中から回収されたものよりはるかに高い塩分濃度となっている。
この塩分は、これら発泡ポリスチレンを熱分解してプラスチック油として供する場合や固形燃料として使用する場合に、燃焼中に塩酸ガスを発生させて燃焼装置や配管を腐食させるために、熱分解油について塩分含有量に規制(100pp以下とする。)が設けられている。
そのため、海から回収された発泡ポリスチレンから熱分解油や固形燃料を得ても塩分を含むために実際に使用することはできない。また、海から回収される発泡ポリスチレンは、容積が大きく離島やへき地の海岸から都市部の処理施設に輸送するために非常なコストが必要となる問題がある。
そこで本発明は、発泡ポリスチレンの構造に着目して、発泡しているセルを破壊して減容化すると共に内部の塩分を遊離させることに成功した。
ポリスチレンの溶融温度は230℃であってテレペン油、エゴマ油、シソ油、コーン油、リモネン油等に溶解する。
また、塩分は油類には不溶であり、比重が2.13〜2.18であることに着目して植物油を熱媒体としてポリスチレンから塩分を遊離させることができた。
さらに、遊離させるための力学的手段として発泡ポリスチレンの発泡剤の熱膨張を利用するもので、セル内の発泡剤を膨張させると共にセルが熱によって軟化することでセルの強度が低下し、発泡剤の膨張力が上回った状態でセルが破壊され、内部の発泡剤が蒸発するときにセルの表面に付着していた塩分を剥離させて、植物油側に移行させ、塩分が植物油に不溶であることから自重により沈降させることにより分離させることができる。
同時に、セルの破壊によって発泡ポリスチレンの容積は極端に縮小して減容化させることができる。
この場合に、熱媒体はポリスチレンの溶融温度付近では安定な状態で、かつ移行してくる塩分と相溶性がないことが必要である。この条件を満足させると共に、ポリスチレンを熱分解して油化油を製造する際に油の品質を向上させる役割を果たす効果や熱資源化する場合には着火性を向上させる効果をもつ植物油が最適である。
次に、本発明を実験データで図1、図2を用いて説明する。
海岸から回収した漂着発泡ポリスチレンの表面に付着している泥、海藻、貝類等を手で取り除いて洗浄しない状態で試料を切り出し、質量と容積を測定した。
その試料片を加熱したコーン油(比重0.915〜0.921)槽中に浸漬し、セル中の発泡剤が蒸発し終わるまでの時間と温度を測定し、その後、試料片をすくい取り冷却後に質量と容積を測定し、減容化比(切り出した試料の容積/加熱後のすくい出した試料の容積)を求めた。図1に切り出した試料の状態、図2に加熱後の試料の状態を示し、図3に油の温度と容積比を示す。
200℃以上からポリスチレンは軟化し、230℃以上で液状化するために油中からの取り出しが困難になる。また、減容化前後の容積比は170℃以上からほぼ一定値を示した。
また、図4に浸漬時間と容積比を示した。浸漬時間が15秒以上では容積比が一定となることから、処理時間を長くしても容積比効果は変化しない。
実験後に油をろ過したところ、残留分として砂や海藻が認められた。残留分の一部を舐めたところ塩味が認められ、油中の減容化において塩分がポリスチレンから分離したことがわかる。
以上により、170℃〜190℃の油槽に発泡ポリスチレンを投入することにより、減容化と脱塩の両方を同時に実現することができることがわかった。
実験中に油槽内に食塩の塊を投入したところ、そのままの状態で沈降したことから、実際に処理量が増えれば油槽の底に発泡ポリスチレンから移行した塩分が沈殿する現象が発生することもわかった。
また、発泡ポリスチレンを細分化することにより処理効率が上がることもわかる。
また、発泡剤が蒸発して容積が減少した状態ではポリスチレンは油の表面に漂い、蒸発が終わると油中に浮遊する。減容化が完了した発泡ポリスチレンはもとのポリスチレン(比重1.03)となるため、油との比重の差が少ないために漂いながらも最終的には沈殿する。漂う時点ですくい取るか、油槽中に網目等の回収棚を設けておくとよい。
このようにした本発明は、漂着発泡ポリスチレンの脱塩処理と減容化処理を同時に行うことができる効果を有する。
また、植物油を170℃〜190℃に加熱した油槽内に投入ことで脱塩処理と減容化処理を行うことができるために、加熱エネルギー量が極端に少なくてよく、小型の自然再生可能エネルギーによる発電装置や蓄電装置で作業を行うことが可能であり、漂着発泡ポリスチレンを回収した無電源地域の現地での移動による処理作業が可能となる。
これらのことにより、回収した大量の漂着発泡ポリスチレンを移動させることなく処理コストの低減をはかることが可能となる。
原理説明図 原理説明図 油の温度と容積比を示すグラフ 浸漬時間と容積の変化を示すグラフ 減容化と脱塩を行う装置の実施例を示す説明図 減容化と脱塩を行う装置の実施例を示す説明図
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図において、1は油槽本体であり、油供給タンク2が供給パイプ3で接続されている。この供給パイプ3には供給バルブ4があり、液量センサー5がこの供給バルブ4に接続されて液量を調節管理する。なおこの液量センサーは取り出し可能な浮遊式のものがよいが、壁面固定式でもかまわない。さらに、底部に排出パイプ6が接続され、ポンプ7によって油供給タンク1に油を戻すようにしてある。
8はヒータであり油槽本体1の下部に配置される。ヒータの熱源は、バッテリー電源やプロパンガスでよい。
9は温度センサーであり、油槽本体1内に配置され、制御スイッチ10を介してヒータ8に接続している。
11は回収用槽であり、上記油槽本体1内に収まる大きさであり、懸垂されて油槽本体1内周に沿って昇降できるようにしてある。
底部12は板状体で構成され、平面上でよいが、多少椀型に中央に向けて徐々にへこんでいてもよい。周面13は油を流通させることができるメッシュ等で構成され、さらに、中ほどにすのこやメッシュ等による回収棚14が設けてある。なお、周面13のメッシュ等は下部の目を上部の目より細かくしておくとよい。
上記装置は、自動車やけん引車に載置しておくことにより、漂着発泡スチレンの回収現場付近で作業できるものであるが、工場における大型の固定型の装置としても無論かまわない。
以上の構成によると、ヒータ8によって油槽本体1内の植物油を170℃〜190℃に温度センサー9により調節保持する。そこで、適宜の大きさ切断した漂着発泡ポリスチレンを油槽本体1内の回収用槽11内に投入する。
投入された発泡ポリスチレンは、セル内の発泡剤を膨張させると共にセルが熱によって軟化することでセルの強度が低下し、発泡剤の膨張力が上回った状態でセルが破壊され、内部の発泡剤が蒸発する。そのときセルの表面に付着していた塩分を剥離させて植物油側に移行させ、塩分が植物油に不溶であることから自重により沈降させることによって分離されて底部12上に付着ゴミと共に沈殿させることができる。
同時に発泡剤の膨張力によりセルが破壊されることになって発泡ポリスチレンは減容化されて油内に浮遊し、順次回収棚14上に堆積する。なお、セルの破壊によって放出されるガスは空気および炭酸ガスである。
所定量の漂着発泡ポリスチレンの脱塩処理および減容化処理が終了すると、回収用槽11を上げて底部12を油面上に露出させて油切りをする。そこで、回収棚14上のポリスチレンを取り出し、さらに、底部12に沈殿しているゴミや塩分を取り出して処理作業は終了する。
なお、上記説明は発泡ポリスチレンを用いて説明を行ったが、他の熱可塑性プラスチックにおいても温度条件等を考慮することにより実施は可能である。
1 油槽本体
2 油供給タンク
3 供給パイプ
4 供給バルブ
5 液量センサー
6 排出パイプ
7 ポンプ
8 ヒータ
9 温度センサー
10 制御スイッチ
11 回収用槽
12 底部
13 周面
14 回収棚

Claims (2)

  1. 230℃未満の温度に加熱した植物油内に発泡ポリスチレンを投入し、セル内の発泡剤を膨張させると共にセルが熱によって軟化することでセルの強度を低下させ、発泡剤の膨張力が上回った状態でセルが破壊され、内部の発泡剤が蒸発して減容化処理を行い、同時にセルの表面に付着していた塩分を剥離させて植物油側に移行させ、塩分が植物油に不溶であることから沈降させることにより塩分を分離して脱塩処理を行うことを特徴とする漂着発泡ポリスチレンの減容化方法。
  2. 油槽本体内に、周囲をメッシュ等の油の流通面とし、中ほどにメッシュ等による回収棚を設けた回収用槽を昇降可能に配置し、油槽本体の下部にヒーターを設け、油槽本体内の植物油を加熱することができるようにした漂着発泡ポリスチレンの減容化装置。
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