JP6337613B2 - 高炉の操業方法 - Google Patents

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本発明は、高炉の操業方法に関する。特に、低品位炭の高炉への吹き込みに関する。
近年、地球環境保護の観点から、二酸化炭素の排出低減の必要性が増大し、高炉における二酸化炭素の削減策が、検討されている。高炉で燃焼されるコークス及び微粉炭は、主成分である炭素が燃焼し、羽口前レースウェイ内で一酸化炭素となり、高炉内を上昇する際に鉄鉱石を還元し、二酸化炭素となって炉頂より排出される。二酸化炭素の排出低減のためには、高炉で使用する燃料の低下が必要である。
一方、製鉄所の高炉においては、コークスの原料である高粘結炭の枯渇に対応し、微粉炭(以下、PCと記す。)の使用量を増加させてきた。高炉へのPC吹き込み方法は、高炉への熱風吹き込み管であるブローパイプにPC吹き込みパイプを挿入し、高炉羽口に吹き込み、羽口前レースウェイでPCを燃焼させる方法が一般的である。
高炉に使用するPCは、石炭を粉砕して高炉羽口前のレースウェイに吹き込むものであるので、コークスの製造に必要な粘結性は必要でなく、非微粘結炭でもよい。
しかし、石炭の揮発分が高くなると、高炉に吹き込まれた揮発分が羽口前のレースウェイで熱分解し、煤となり、高炉操業や設備保全に支障をきたすことがある。また、石炭の灰分が高いと、高炉内のフライアッシュが増加し、高炉操業に支障をきたす。そこで、石炭化度の低く高揮発分の石炭、又は、灰分が高い石炭は、従来は、主に、火力発電所で使われており、高炉では、あまり使用されてこなかった。しかし、かかる石炭は、安価なので、高炉操業方法の工夫で、その使用量の増加が望まれていた。
高炉吹込み用微粉炭原料に適さない高灰分の石炭または高揮発分の石炭から、高炉羽口吹込み用微粉炭材を製造する方法に係る発明が開示されている(特許文献1)。高揮発分石炭を800〜1100℃で熱分解ガス化して生成したチャーを高炉羽口吹込み用微粉炭材として使用するものである。
特開2007−191766号公報
特許文献1に記載の発明は、灰分が高く高揮発分の石炭を事前に熱分解し、揮発分を低減したチャーを高炉に吹き込むものであるが、設備費がかかり、チャーの製造コストも高いという問題がある。
高炉に吹き込まれる石炭は、通常、灰分が12%以下で、揮発分は30%以下である。事前の処理をすることなく、高炉の操業コントロールで、かかる低品位の一般炭を高炉に吹き込むことができれば、銑鉄製造コストの低下に貢献する。
本発明の目的は、高揮発分及び高灰分の低品位炭の羽口吹き込みを可能とする高炉の操業方法の提供である。
本発明者は、高揮発分で、高灰分の低品位炭の吹込みが高炉操業に及ぼす影響と対応策を研究し、かかる低品位炭の高炉での使用が可能であるという知見を得た。本発明は、この知見に基づいて上記の課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
<1>揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上を含有する低品位炭を吹き込む高炉の操業方法であって、
羽口前フレーム温度を2045℃以上とし、かつ、低品位炭の空気比を0.73以上とすることを特徴とする高炉の操業方法。
本発明によれば、高炉において、高揮発分及び高灰分の低品位炭の羽口吹き込みが可能となる。
揮発分が高く、灰分の多い微粉炭を高炉に吹き込む場合のスカム発生のメカニズムを説明する図。 PCの空気比と炭種加味Tfが、スカム発生に及ぼす影響を示す図。 通常の高炉操業におけるM値を示す図。 M値12.5の高炉操業試験を示す図。 M値14.0の高炉操業試験を示す図。
(微粉炭の空気比と羽口前燃焼温度について)
揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上を含有する低品位炭を高炉に吹き込むと、スカムを発生することがある。
図1に揮発分が高く、灰分の多い微粉炭を高炉に吹き込む場合のスカム発生のメカニズムを示す。石炭化度が低く、揮発分の高い微粉炭(以下「PC」と記すことがある。)は、高炉に吹き込まれると、羽口前のレースウェイで、タールその他の揮発分が熱分解し燃焼する。その吹き込み量が多くなると、揮発分の熱分解、燃焼が完了せず、煤を発生し、煤が高炉内を上昇する。
一方、微粉炭に含まれている灰分は、高融点のSiOやAlを含むため、微粉炭の灰分が多いと、未溶融のフライアッシュとなり、高炉内を上昇する。
高炉内を上昇するフライアッシュや、高炉内を循環するZnSは、高炉内を上昇する煤に付着し、スカムとなって高炉炉頂から炉外に排出される。
高炉から排出されるガスは、VS(ベンチュリー・スクラバー)等のガス洗浄装置により洗浄されるが、発生したスカムは、水中に混濁、沈殿し、洗浄装置の運転に障害を引き起こし、ひいては、高炉操業に支障をきたす。
揮発分が高く、灰分の多い微粉炭を高炉に吹き込む場合のスカム発生の防止のため、本発明者は、(1)揮発分の高い石炭をブローパイプ内で燃焼させ、羽口前レースウェイに、揮発分を極力、持ち込まないこと、(2)羽口前燃焼温度を高め、羽口前レースウェイに持ち込まれた揮発分の燃焼を促進し、煤の発生を少なくすること、を考えた。
(1)の対策として、微粉炭の空気比を高め、微粉炭の燃焼を促進する。
PCの揮発分が高くなると、PCの揮発分が未燃焼のまま羽口前レースウェイに持ち込まれ、レースウェイ内での煤の発生につながる。
そこで、本発明では、ブローパイプから吹き込まれるPCの揮発分を、ブローパイプ内で燃焼させるため、PCの空気比を一定値以上とした。PC吹き込みランスの先端から羽口先端前面に至る間で、極力、燃焼させ羽口前レースウェイに持ち込む揮発分をできる限り少なくする。
式(2)にPCの空気比の計算式を示す。
空気比=[Vblast×0.21+O/60+PCI/60×PC中O/100×22.4/32]/[PCI/60×(PC中C/12+PC中H)/100×22.4]・・・・・・・・・(2)
但し、Vblast;送風流量(Nm/min)、O;酸素富化流量(Nm/Hr)、PCI;PC吹き込み量(kg/Hr)
尚、高炉では、羽口前のコークスの燃焼は、C+(1/2)O=COの反応が起こるので、COまでの完全燃焼を起こす空気比1.0に対し、CO燃焼までに必要な空気量は、0.5である。PC中のCも同様でPCのCO燃焼までに必要な空気量は、0.5である。
後述する高炉操業試験では、PCの空気比を0.73以上にすると、高炉炉頂から炉外に排出されるスカムの量が少なかった。PCの空気比が0.73とは、PCをCOまでの燃焼に必要な空気量の1.5倍である。
次に(2)の対策として、羽口前レースウェイに持ち込まれた未燃焼の揮発分を、羽口前燃焼温度(以下、「Tf」と記すことがある。)を高め燃焼させれば、煤の発生が少なくなると考えられる。
そこで、揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上を含有するPCの吹き込みでは、Tfを一定値以上とした。
式(3)(4)(5)にTfの計算式を示す。ここで、本発明は、揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上を含有する低品位炭であるから、Tfの計算は、このことを考慮する必要がある。即ち、PCの揮発分と灰分が高いことを加味した炭種加味のTfを計算した。
Tf=1559+Tb×0.839−HB×6.033−3010×MPC/1000+O/(Vblast×60)×4972−AIR2(Vblast×60)×879・・・・(3)
D=(2.265×QBUN+2426)×(−1)・・・・・・・(4)
QBUN=−0.842×PC中FC+3.07×PC中VM+1−7.6×PC中H−30・・・(5)
但し、Tb;送風流量(℃)、HB;加湿後送風湿度(g/Nm)、
PC;PC濃度(g/Nm)=PC吹き込み量(kg/Hr)×10÷Vblast(Nm/min)×60
;酸素富化流量(Nm/Hr)、Vblast;送風流量(Nm/min)、
AIR2;PC搬送空気流量(Nm/Hr)
PCT中FC;PC中の固定炭素(%)、PC中VM;PC中の固定炭素(%)、
PC中H;PC中の水素(%)
後述する高炉操業試験では、Tfが2045℃以上で、スカムの発生が少なかった。
ここで、揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上を含有するPCのうち、揮発分35質量%以上又は灰分15質量%以上を含有するPCを高炉に吹き込む場合に、本発明は、大きな効果を発揮する。
(融着帯根部溶解能力について)
揮発分が高く、灰分の多いPCの高炉への吹き込みの場合、Tfが低いとPC燃焼効率が低下し、煤だけでなく、未燃焼チャーが発生する。未燃焼チャーは、羽口前レースウェイの前にある炉芯コークスの空隙を埋め、目詰まりを引き起こす。また、炉内を上昇した未燃焼チャーは、鉱石層、融着体に捕捉され、通気性の悪化と、熱伝導の低下を引き起こし、融着体の溶解能力を低下させる。
そこで、本発明者等は、炉腹鉱石層厚あたりの熱ガス量を計算する融着帯根部溶解能力を示す指数(M値)を考え、M値を一定値以上とした。
式(1)にM値の計算式を示す。
M=Tf×Vbosh/(h×Vinner)・・・・・・(1)
ただし、Tf;羽口前温度(℃)、Vbosh;ボッシュガス量(m/min)、
h;炉腹鉱石層厚、Vinner;高炉内容積(m)である。
通常の高炉操業では、M値が13.5以上であれば、操業は安定している(後述する図3参照)。
(微粉炭の空気比と羽口前燃焼温度について)
内容積約5000mの高炉において、揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上のPCを吹き込み、PC空気比とTfを変更し、スカムの発生の有無を調査した。
図2に、PCの空気比とTfが、スカム発生に及ぼす影響について調査した結果を示す。PCの空気比が0.73以上で、かつ、Tfが2045℃以上で、スカムの発生が無かった。
(融着帯根部溶解能力について)
図3に、内容積約5000mの高炉において、揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上のPCの吹き込みに際し、融着帯根部溶解能力の指標であるM値を示す。通常の操業においては、M値は、13.5〜18の範囲で操業している(●印)。
当該高炉において、融着帯根部溶解能力の指標であるM値を変更する試験を行った。試験結果を○印で示す。
図4は、M値12.5の高炉操業である(図3の○印)。PC比160kg/tの操業で、M値を通常操業の16から12.5に変更したところ、M値12.5の装入が、羽口前に到達する前に、ηCOの低下、ソリューションロスC(SLC)及び炉体熱付加の上昇があり、不安定な操業になった。その結果、M値12.5の装入が羽口前を通過した後に、溶銑温度が急低下した。
図5は、M値14.0の高炉操業である(図3の○印)。PC比150kg/tの操業で、M値を通常操業の16から14.0に変更したところ、M値14.0の装入が、羽口前に到達してもηCO、ソリューションロスC(SLC)、炉体熱付加の変動は小さく、安定した操業を維持することができた。
以上の高炉操業試験及び通常の操業テータ(図3)より、M値が13.5以上であれば、操業は安定することが分かった。
高揮発分及び高灰分の低品位炭の羽口吹き込みを可能とする高炉操業に利用することができる。

Claims (1)

  1. 揮発分30質量%以上、灰分12質量%以上を含有する低品位炭を吹き込む高炉の操業方法であって、
    羽口前フレーム温度を2045℃以上とし、かつ、低品位炭の空気比を0.73以上とすることを特徴とする高炉の操業方法。
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