JP6336249B2 - ウイルス不活化剤、並びに、ウイルス不活化方法 - Google Patents

ウイルス不活化剤、並びに、ウイルス不活化方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウイルス不活化剤、並びに、ウイルス不活化方法に関し、さらに詳細には、カシス果実の抽出物を有効成分として含有するウイルス不活化剤、並びに、カシス果実の抽出物を利用したウイルス不活化方法に関する。
従来より、植物等の天然物由来成分が有する生理活性を利用した製品が、種々開発されている。
カシス(黒すぐり、黒房すぐり、ブラックカラント)はスグリ科スグリ属に分類される植物であり、その濃紫色の果実が食用に供されている。そして、カシス果実の抽出物が有する生理活性を利用した種々の技術が知られている。特許文献1には、カシス果実の抽出物を含む栄養補助食品が開示されている。
一方、カシス果実の抽出物が有する抗ウイルス作用(ウイルス不活化作用)や抗菌作用(増殖抑制作用や殺菌作用)について、インビトロとインビボの両面から調べられている。特許文献2には、インフルエンザウイルスA型、インフルエンザウイルスB型、又は単純ヘルペスウイルスに対する抗ウイルス活性を備えた、黒房すぐり抽出物濃縮液を含む抗ウイルス剤について記載されている。また特許文献2では、前記ウイルスが全てエンベロープを有するウイルスであるところ、黒房すぐり抽出物がエンベロープの脂質または蛋白質と結合することにより、前記ウイルスに対する抗ウイルス活性を示すものと考察している(段落〔0063〕)。さらに当該抗ウイルス剤は、大腸菌O157、ネズミチフス菌、腸炎サルモネラ菌に対する殺菌作用も有するとされている。
特許文献3には、黒房すぐり抽出物濃縮液に含まれるアントシアニンが抗ウイルス活性を示す成分であることが記載されている。
特許文献4と非特許文献1では、赤血球凝集阻害試験とモデルマウスを用いた試験によって、カシス果実抽出物がヒトインフルエンザウイルスに対する抗ウイルス作用を有することが示されている。
特表2012−528148号公報 特開2000−212092号公報 特開2001−328941号公報 特開2009−269861号公報
野口ら「カシスエキスの抗インフルエンザウイルス作用」,信州大学農学部紀要,第44巻,第1・2号(2008年)
上記のように、カシス果実の抽出物が種々のウイルスやバクテリアに対する抗ウイルス作用・抗菌作用を有することが知られている。そこで本発明は、カシス果実の抽出物が抗ウイルス作用や抗菌作用を示す新たなウイルスやバクテリアを特定し、当該知見に基づいた新たな技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、カシス果実の抽出物が有する抗ウイルス作用・抗菌作用に関する研究をさらに進めた結果、消毒剤に対する抵抗性が強いとされるエンベロープを有しないウイルスに対しても、カシス果実の抽出物が抗ウイルス作用を示すことを見出した。また、鳥インフルエンザウイルスに対しても、カシス果実の抽出物が抗ウイルス作用を示すことを見出した。さらに、グラム陰性菌である緑膿菌やグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌に対してもカシス果実の抽出物が抗菌作用を示すことを見出した。
上記した知見に基づいて提供される1つの様相は、カシス果実の抽出物を有効成分として含有することを特徴とするエンベロープを有しないウイルスに対するウイルス不活化剤である。
エンベロープを有さないウイルスは消毒剤に対する抵抗性が高く、塩素剤等の強力な消毒剤を用いなければ不活化できない。例えば、エタノールや界面活性剤では不活化できない。しかし本様相のウイルス不活化剤によれば、エンベロープを有さないウイルスを、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって不活化することができる。
好ましくは、前記エンベロープを有しないウイルスは、カリシウイルス、口蹄疫ウイルス、及びアデノウイルスからなる群より選ばれた少なくとも1種である。
つの様相は、カシス果実の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする鳥インフルエンザウイルスに対するウイルス不活化剤である。
鳥インフルエンザウイルスは、感染性が強く、鳥類に対する高い死亡率を示す病原体である。本様相のウイルス不活化剤によれば、鳥インフルエンザウイルスを、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって不活化することができる。
つの様相は、カシス果実の抽出物を有効成分として含有することを特徴とする緑膿菌又は黄色ブドウ球菌に対する抗菌剤である。
様相の抗菌剤によれば、緑膿菌や黄色ブドウ球菌を、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって抗菌することができる。
ここで「抗菌」には、細菌の可逆的な増殖抑制と不可逆的な増殖抑制(すなわち殺菌)の両方が含まれる。
つの様相は、エンベロープを有しないウイルスにカシス果実の抽出物を接触させることにより、前記ウイルスを不活化することを特徴とするウイルス不活化方法である。
様相のウイルス不活化方法によれば、塩素剤等の強力な消毒剤でなければ不活化できなかったエンベロープを有さないウイルスを、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって不活化することができる。
好ましくは、前記エンベロープを有しないウイルスは、カリシウイルス、口蹄疫ウイルス、及びアデノウイルスからなる群より選ばれた少なくとも1種である。
つの様相は、鳥インフルエンザウイルスにカシス果実の抽出物を接触させることにより、前記鳥インフルエンザウイルスを不活化することを特徴とするウイルス不活化方法である。
様相のウイルス不活化方法によれば、鳥インフルエンザウイルスを、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって不活化することができる。
つの様相は、緑膿菌又は黄色ブドウ球菌にカシス果実の抽出物を接触させることにより、前記緑膿菌又は黄色ブドウ球菌の増殖を抑制することを特徴とする抗菌方法である。
様相の抗菌方法によれば、緑膿菌や黄色ブドウ球菌を、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって抗菌することができる。ここで「増殖の抑制」には、可逆的な増殖抑制と不可逆的な増殖抑制(すなわち殺菌)の両方が含まれる。
請求項1に記載の発明は、消毒剤として使用され、カシス果実の抽出物を有効成分として含有することを特徴とするカリシウイルスに対するウイルス不活化剤である。
請求項2に記載の発明は、前記カリシウイルスは、ネコカリシウイルスであることを特徴とする請求項1に記載のウイルス不活化剤である。
請求項3に記載の発明は、ウイルスを不活化すべき対象物又は対象場所に散布、噴霧、又は塗布するか、ウイルスを不活化すべき対象物を浸漬するか、ウイルスを不活化すべき対象物に配合して使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載のウイルス不活化剤である。
請求項4に記載の発明は、ヒト以外の対象物又は対象場所に存在するカリシウイルスにカシス果実の抽出物を接触させることにより、前記カリシウイルスを不活化することを特徴とするウイルス不活化方法である。
請求項5に記載の発明は、前記カリシウイルスは、ネコカリシウイルスであることを特徴とする請求項4に記載のウイルス不活化方法である。
請求項6に記載の発明は、前記対象物又は対象場所にカシス果実の抽出物を散布、噴霧、又は塗布するか、カシス果実の抽出物に前記対象物を浸漬するか、前記対象物にカシス果実の抽出物を配合することを特徴とする請求項4又は5に記載のウイルス不活化方法である。
本発明によれば、天然物たるカシス果実の抽出物の作用によって、エンベロープを有さないウイルス、鳥インフルエンザウイルス、緑膿菌又は黄色ブドウ球菌を不活化又は抗菌することができる。そのため、本発明は高い安全性と安心感をもって、前記ウイルスとバクテリアを対象とした抗ウイルス・抗菌処理を行うことができる。
本発明の抗ウイルス剤・抗菌剤はカシス果実の抽出物を有効成分として含有するものであり、エンベロープを有さないウイルス、鳥インフルエンザウイルス、緑膿菌又は黄色ブドウ球菌を対象とするものである。
「カシス果実の抽出物」の種類や調製方法については、例えば、特表2012−528148号公報に記載の抽出物(ブラックカラント抽出物)や調製方法を採用することができる。
「カシス果実」には、丸ごとの果実のほか、果実の部分(果実の構成要素)が含まれる。果実の構成要素としては、果実の皮(果皮)、果肉、種子が挙げられる。
「カシス果実の抽出物」には、「カシス果実の搾りカス」と、「カシス果実の圧搾液」が少なくとも含まれる。さらに、カシス果実の圧搾液の濃縮液も、カシス果実の抽出物に含まれる。さらに、これらの溶媒抽出物、すなわち、カシス果実の搾りカスの溶媒抽出物、カシス果実の圧搾液の溶媒抽出物、当該圧搾液の濃縮液の溶媒抽出物、カシス果皮の溶媒抽出物も、カシス果実の抽出物に含まれる。さらに、これらの乾燥物(例えば、凍結乾燥物)、並びに当該乾燥物を粉砕したもの(例えば粉末状のもの)も、カシス果実の抽出物に含まれる。
カシス果実の抽出物の調製方法については、抽出物の種類や形態によって適宜選択すればよい。
例えば、カシス果実の搾りカスの溶媒抽出物から、粉末状のカシス果実の抽出物を得ることができる。例えば、カシス果実の搾りカスをエタノール等の溶媒で抽出し、溶媒抽出液を得る。この溶媒抽出液を濃縮した後、凍結乾燥することにより、固体形状のカシス果実の抽出物を得ることができる。また、この固形物を粉砕することにより、粉末状のカシス果実の抽出物を得ることができる。
別の例として、カシス果実の圧搾液から、粉末状のカシス果実の抽出物を得ることができる。例えば、丸ごとのカシス果実を圧搾して圧搾物を得る。この圧搾物を遠心分離等によって固液分離し、圧搾液を得る。この圧搾液を濃縮した後、凍結乾燥することにより、固体形状のカシス果実の抽出物を得ることができる。さらに、この固形物を粉砕することにより、粉末状のカシス果実の抽出物を得ることができる。
本発明の抗ウイルス剤・抗菌剤におけるカシス果実の抽出物の含量としては、対象ウイルスやバクテリアに対して効果を示す含量であれば特に限定はなく、カシス果実の抽出物の種類や、使用方法(例えば、使用場所、使用温度、対象物との接触時間など)等によって適宜設定することができる。
例を挙げると、エンベロープを有さないRNAウイルス(カリシウイルス等)を対象とする場合には、カシス果皮のエタノール抽出乾燥物(アントシアニン10%含有)を100μg/mL以上、より好ましくは250μg/mL以上、さらに好ましくは1mg/mL含有するよう調製することができる。カシス果実の圧搾液濃縮物(6倍濃縮)であれば、12.5mg/mL以上、好ましくは25mg/mL以上含有するよう調製することができる。
エンベロープを有さないDNAウイルス(アデノウイルス等)を対象とする場合には、カシス果皮のエタノール抽出乾燥物(アントシアニン10%含有)を6.25mg/mL以上、好ましくは12.5mg/mL以上、より好ましくは25mg/mL以上含有するよう調製することができる。
また鳥インフルエンザウイルスを対象とする場合には、例えば、カシス果皮のエタノール抽出乾燥物(アントシアニン10%含有)を50mg/mL以上、より好ましくは70mg/mL以上、さらに好ましくは100mg/mL含有するよう調製することができる。
緑膿菌や黄色ブドウ球菌を対象とする場合には、例えば、カシス果汁を5〜50%含有するように抗菌剤を調製することができる。そして具体的使用法としては、例えば、カシス果汁を50%含有する抗菌剤に対象物を1時間以上接触させる、あるいは、カシス果汁を5%以上含有する抗抗菌剤に対象物を6時間以上接触させることにより、緑膿菌を処理することができる。また、カシス果汁を50%含有する抗菌剤に対象物を24時間以上接触させることにより、黄色ブドウ球菌を処理することができる。
本発明の抗ウイルス剤・抗菌剤の形態としては特に限定はなく、液体状、固体状、ペースト状、スラリー状などのいずれの形状でもよい。
液体状の場合における溶媒としては水が代表的であるが、他の溶媒、例えばエタノールやイソプロパノール等のアルコールであってもよい。例えば、これらの溶媒にカシス果実の抽出物を溶解あるいは分散させて、本発明の抗ウイルス剤・抗菌剤とすることができる。
本発明の1つの様相では、エンベロープを有さないウイルスを処理対象とする。当該ウイルスは、DNAウイルスとRNAウイルスのいずれであってもよい。エンベロープを有さないウイルスの例としては、カリシウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、口蹄疫ウイルス、A型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ノダウイルス(以上、RNAウイルス)、アデノウイルス、ポリオウイルス、パピローマウイルス、パルボウイルス(以上、DNAウイルス)、等が挙げられる。
好ましい実施形態では、カリシウイルス、口蹄疫ウイルス、及びアデノウイルスからなる群より選ばれた少なくとも1種を処理対象とする。
本発明のウイルス不活化剤・抗菌剤の使用方法としては、処理対象物や処理対象場所へ散布や噴霧することが挙げられる。例えば、鳥インフルエンザウイルスの不活化を目的として、鶏舎やその周辺に本発明のウイルス不活化剤を散布することが挙げられる。他の例として、カリシウイルス(エンベロープを有しないウイルス)の不活化を目的として、ペットの飼育場所等に散布することが挙げられる。また、口蹄疫ウイルス(エンベロープを有しないウイルス)の不活化を目的として、家畜舎に散布することが挙げられる。また、アデノウイルス(エンベロープを有しないウイルス)の不活化を目的として、医療施設内や家屋内に散布することが挙げられる。さらに、緑膿菌や黄色ブドウ球菌の殺菌を目的として、医療施設内や家屋内に散布することが挙げられる。
本発明のウイルス不活化剤・抗菌剤の使用方法の他の例として、液体状のウイルス不活化剤・抗菌剤に処理対象物を浸漬することが挙げられる。また、液体状のウイルス不活化剤・抗菌剤を処理対象物に塗布することが挙げられる。
さらに、ウイルス不活化剤・抗菌剤を処理対象物自体に配合することが挙げられる。例えば、食品にウイルス不活化剤・抗菌剤を配合させる(例えば練り込む)ことが挙げられる。本発明のウイルス不活化剤・抗菌剤は、食用に供されているカシス果実の抽出物を有効成分とするものであるから、食品への適用が容易である。
なお、本発明のウイルス不活化剤・抗菌剤と処理対象物等との接触時間については、対象とするウイルスや細菌の種類、処理環境(例えば、温度)等に応じて適宜選択すればよく、特に限定はない。
本発明のウイルス不活化方法・抗菌方法は、カシス果実の抽出物を対象のウイルスやバクテリアに接触させることにより、ウイルスの不活化やバクテリアの増殖抑制を行うものである。例えば、上記した本発明のウイルス不活化剤・抗菌剤をウイルスやバクテリアに接触させることにより、本発明のウイルス不活化方法・抗菌方法を実施することができる。
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例で用いたカシス果実の抽出物(カシス抽出物)(a)〜(f)(いずれもスジョン・ジャパン社製)の詳細は以下のとおりである。
(a)「ドライカシスパウダー」(品番D0002):
カシス果実そのものを冷凍乾燥にし、それを粉末化した固形物
(b)「カシス濃縮果汁」(品番N10031):
カシス果実そのものを圧縮しそこから得られたカシス果汁の液体から水分を取り除き6倍濃縮して得られる液状物質
(c)「カシス搾りカス」(品番S0001):
カシス果実そのものを圧縮し水分を取り除いた果皮と種を乾燥し、それを粉末化した固形物
(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」(品番A10010):
カシス果皮からエタノール抽出により得られた液状物質を乾燥し粉末化した10%のアントシアニン量を含む固形物
(e)「アントシアニンパウダー」(品番A0028):
カシス果皮からエタノール抽出により得られた液状物質を乾燥し粉末化した29.8%のアントシアニン量を含む固形物
(f)「アントシアニンエクストラクトパウダー」(品番A0057):
カシス果皮からエタノール抽出により得られた液状物質を乾燥し粉末化した58.3%のアントシアニン量を含む固形物
すなわち、(a)は丸ごとの果実、(b)は果実の圧搾液、(c)は果実の搾りカスに、それぞれ由来する。また(d)〜(f)は、いずれも果皮のエタノール抽出物に由来する。
〔実施例1〕
本実施例では、カシス抽出物のネコカリシウイルスに対する効果を調べた。
1.使用したカシス抽出物試料、ウイルス、細胞
(1)カシス抽出物試料
(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」(品番A10010)
(b)「カシス濃縮果汁」(品番N10031)
(2)ウイルス
ネコカリシウイルスF9株を用いた。このウイルスをネコ腎臓株化細胞であるCRFK細胞に接種し、37℃で48時間培養し、十分に細胞変性効果(CPE)が認められたことを確認した上で、凍結融解を3回行った。その後、培養上清を遠心し、その上清をウイルス液とした。得られたウイルス液について50%組織培養感染価(TCID50)を算出後、試験に用いた。
(3)細胞
CRFK細胞を用いた。
2.試験方法
各カシス抽出物サンプルについて、濃度が0.2g/mLとなるようにリン酸緩衝生理食塩水(PBS)にて懸濁した。2時間静置後、2000rpmで1分間遠心処理を行った。遠心上清を500μL採取し、1.5mL容チューブに移した。
一方、ウイルス液を、約107.0TCID50/mLとなるようにPBSにて調整した。
1.5mL容チューブ内のサンプル(遠心上清)に等量のウイルス液を加えて撹拌し、氷上で10分間反応させた(以下、「反応液」と称する。)。反応液の一部をPBSにて10倍階段希釈し、96穴プレートで培養するCRFK細胞に、1穴あたり25μLずつ4穴に接種した。37℃で1時間吸着させた後、反応液を除去し、1%牛胎児血清含DMEM培地を1穴あたり100μLずつ分注した。37℃で2〜3日間培養した後、CPEの有無により、感染性ウイルスの有無を判定した。(試験1−1)
さらに、同様の試験を、カシス抽出物サンプルの濃度をより低濃度にして行った(計3回)。ただし、反応液の10倍階段希釈は100倍までとした。(試験1−2)
3.試験1−1の結果
濃度0.2g/mLのサンプルを用いた結果を表1に示す。表1中、「+」は試験に用いた107.0TCID50/mLのウイルスが検出限界以下になったことを示し、「−」は感染性ウイルスが検出されたことを示し、「ND」は、細胞が傷害されたためウイルスを検出できなかったことを示す。
(1)「カシスアントシアニンパウダー10%」による抗ウイルス効果
原液および10倍希釈した反応液を接種した細胞は、細胞傷害性が認められ細胞が死滅したため、ウイルス感染によるCPEを観察できず、ウイルスの不活化は判定できなかった。しかし、100倍希釈した反応液では細胞傷害性は認められず、ウイルスの不活化が認められた(表1)。また「カシスアントシアニンパウダー10%」は、ネコカリシウイルスの感染価を約10の7乗分の1以下に減少させた。
(2)「カシス濃縮果汁」による抗ウイルス効果
原液の反応液を接種した細胞は、細胞傷害性が認められたため、ウイルス感染によるCPEを観察できず、ウイルスの不活化は判定できなかった。しかし、10倍および100倍希釈反応液では細胞傷害性は認められず、ウイルスの不活化が認められた(表1)。また「カシス濃縮果汁」は、ネコカリシウイルスの感染価を約10の3乗分の1以下に減少させた。
Figure 0006336249
4.試験1−2の結果
濃度0.2g/mLにおける試験により、「カシスアントシアニンパウダー10%」と「カシス濃縮果汁」について抗ネコカリシウイルス効果が認められたことから、より低濃度の試験サンプルによる抗ウイルス効果を調べた。反応液原液を用いた試験結果を表2に、10倍希釈反応液を用いた試験結果を表3に、それぞれ示す。表2,3中、「+」は試験に用いた107.0TCID50/mLのウイルスが検出限界以下になったことを示し、「−」は感染性ウイルスが検出されたことを示す。空欄は試験を行わなかったことを示す。「ND」は細胞が傷害されたためウイルスを検出できなかったことを示す。
(1)「カシスアントシアニンパウダー10%」による抗ウイルス効果
原液を用いた試験では、少なくとも1mg/mL以上でウイルスの不活化が認められた(表2)。10倍希釈反応液を用いた試験では、少なくとも250μg/mL以上でウイルスの不活化が認められた(表3)。10倍希釈反応液を用いた試験から、ウイルスを検出限界以下にする「カシスアントシアニンパウダー10%」の最低濃度は、250μg/mLと算出された。
(2)「カシス濃縮果汁」による抗ウイルス効果
10倍希釈反応液を用いた試験では、少なくとも25mg/mL以上でウイルスの不活化が認められた(表3)。原液を用いた試験では、細胞障害性が認められたためウイルスの不活化を検出できなかった(表2)。10倍希釈反応液を用いた試験から、ウイルスを検出限界以下にする「カシス濃縮果汁」の最低濃度は、25mg/mLと算出された。
Figure 0006336249
Figure 0006336249
〔実施例2〕
本実施例では、カシス抽出物のアデノウイルスに対する効果を調べた。
(1)カシス抽出物試料
(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」(品番A10010)
(b)「カシス濃縮果汁」(品番N10031)
(2)ウイルス
ヒトアデノウイルス3型G.B.株(ATCC)を用いた。このウイルスをヒト子宮頚癌由来株化細胞であるHeLa細胞に接種し、37℃で3〜5日間培養し、十分に細胞変性効果(CPE)が認められたことを確認した上で、凍結融解を3回行った。その後、培養上清を遠心し、その上清をウイルス液とした。得られたウイルス液について50%組織培養感染価(TCID50)を算出後、試験に用いた。
(3)細胞
ヒト胎児腎細胞HEK−293細胞を用いた。
2.試験方法
各カシス抽出物サンプルについて、濃度が0.2g/mLとなるようにリン酸緩衝生理食塩水(PBS)にて懸濁した。2時間静置後、2000rpmで1分間遠心処理を行った。遠心上清を500μL採取し、1.5mL容チューブに移した。
一方、ウイルス液を、約8×106.0TCID50/mLとなるようにPBSにて調整した。
1.5mL容チューブ内のサンプル(遠心上清)に等量のウイルス液を加えて撹拌し、氷上で10分間反応させた(以下、「反応液」と称する。)。96穴プレートにあらかじめMEM培地を1穴あたり25μLずつ入れ、10%牛胎児血清含MEMで懸濁したHEK−293細胞液を1穴あたり50μLずつ入れた。さらに、反応液の一部をPBSにて10倍階段希釈し、1穴あたり25μLずつ4穴に接種した。37℃で11〜13日間培養した後、CPEの有無により、感染性ウイルスの有無を判定した。(試験2−1)
さらに、同様の試験を、カシス抽出物サンプルの濃度をより低濃度にして行った(計3回)。ただし、反応液の10倍階段希釈は100倍までとした。(試験2−2)
3.試験2−1の結果
濃度0.2/mLのサンプルを用いた結果を表4に示す。表4中、「+」は試験に用いた107.0TCID50/mLのウイルスが検出限界以下になったことを示し、「−」は感染性ウイルスが検出されたことを示し、「ND」は、細胞が傷害されたためウイルスを検出できなかったことを示す。
(1)「カシスアントシアニンパウダー10%」による抗ウイルス効果
原液および10倍希釈した反応液を接種した細胞は、細胞傷害性が認められ細胞が死滅したため、ウイルス感染によるCPEを観察できず、ウイルスの不活化は判定できなかった。しかし、100倍希釈した反応液では細胞傷害性は認められず、ウイルスの不活化が認められた(表4)。また「カシスアントシアニンパウダー10%」は、ヒトアデノウイルスの感染価を約10の4乗分の1以下に減少させた。
(2)「カシス濃縮果汁」による抗ウイルス効果
原液の反応液を接種した細胞は、細胞傷害性が認められたため、ウイルス感染によるCPEを観察できず、ウイルスの不活化は判定できなかった。また10倍および100倍希釈反応液において、ウイルスの不活化は認められなかった(表4)。
Figure 0006336249
4.試験2−2の結果
(1)「カシスアントシアニンパウダー10%」による抗ウイルス効果
濃度0.2g/mLにおける試験により、「カシスアントシアニンパウダー10%」について抗ヒトアデノウイルス効果が認められた(表4)ことから、より低濃度の試験サンプルによる抗ウイルス効果を調べた。反応液原液、10倍希釈反応液、及び100倍希釈反応液について試験を行った結果、100倍希釈反応液を用いた場合に抗ウイルス効果が認められた。100倍希釈反応液を用いた場合の試験結果を表5に示す。表5中、「+」は試験に用いた8×106.0TCID50/mLのヒトアデノウイルスによる細胞変性効果が50%以下になったことを示す。「−」は試験に用いた8×106.0TCID50/mLのヒトアデノウイルスによる細胞変性効果が50%以上になったことを示す。「ND」は細胞が傷害されたためウイルスを検出できなかったことを示す。
すなわち、100倍希釈反応液を用いた試験では、少なくとも25mg/mL以上でウイルスの不活化が認められた。このことから、ウイルスを検出限界以下にする「カシスアントシアニンパウダー10%」の最低濃度は、25mg/mLと算出された。
Figure 0006336249
〔実施例3〕
本実施例では、カシス抽出物の緑膿菌及び黄色ブドウ球菌に対する効果を調べた。
1.使用したカシス抽出物試料、菌株
(1)カシス抽出物
(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」(品番A10010)
(b)「カシス濃縮果汁」(品番N10031)
(2)菌株
緑膿菌としてPseudomonas aeruginosa ATCC 27853株を用いた。黄色ブドウ球菌としてStaphylococcus aureus ATCC29213株を用いた。凍結保存された菌株をLB寒天平板培地またはMueller-Hinton寒天培地に接種し、37℃で一晩培養した。PBS2mLに菌体を0.5 McFarland(およそ108CFU/mL)相当に懸濁した。懸濁液をPBSで100倍希釈し、試験に供した。
2.試験方法
「カシスアントシアニンパウダー10%」を、濃度が200mg/mL〜25mg/mLとなるようにPBSにて懸濁した。2時間静置後、2000rpmで1分間遠心処理を行った。遠心上清を300μL採取し、1.5mL容チューブに移した。「カシス濃縮果汁」は、原液もしくは2〜10倍希釈したものを300μL採取し、1.5mL容チューブに移した。陰性コントロールとして、PBSのみを300μLを1.5mL容チューブに移した。
1.5mL容チューブ内のサンプルに等量の菌液(菌懸濁液の100倍希釈液)を加えて撹拌し、氷上で10分間、1時間、6時間、又は24時間反応させた(以下、「反応液」と称する。)。反応液を10倍希釈し、希釈した反応液を100μLずつ、2枚のMueller-Hinton培地に接種した。接種菌数を確認するため、供試菌液を10、102、103、及び104希釈し、希釈した菌液を10μLずつMueller-Hinton培地に接種した。37℃で一晩培養した後、菌の発育の有無を確認し、コロニー数を計測した。
3.結果
表6に、「アントシアニンパウダー10%」の緑膿菌に対する効果を調べた実験結果を示す。表7に、「アントシアニンパウダー10%」の黄色ブドウ球菌に対する効果を調べた実験結果を示す。表8に、「カシス濃縮果汁」の緑膿菌に対する効果を調べた実験結果を示す。表9に、「カシス濃縮果汁」の黄色ブドウ球菌に対する効果を調べた実験結果を示す。表6〜9中、「+」の数はコロニー数の多寡を表す。NDは試験を行わなかったことを表す。接種菌数はMueller-Hinton寒天培地に塗布した際の菌数である。
(1)「アントシアニンパウダー10%」による抗菌効果
表6に示すように、緑膿菌については、濃度200mg/mL(反応時の濃度;100mg/mL)の試験サンプルと6時間反応させた際、コロニー数が1/100〜1/1000以下に減少し、24時間では菌の発育が認められなかった。濃度100mg/mL(反応時の濃度;50mg/mL)では、6時間後にコロニー数の減少が認められ、24時間後には菌の発育を阻止した。濃度50mg/mL(反応時の濃度25mg/mL)では、24時間後にコロニー数の減少を認めた。
表7に示すように、黄色ブドウ球菌については、濃度200mg/mL(反応時の濃度;100mg/mL)の試験サンプルと24時間反応させた際、コロニー数の減少が認められ、4回の試験のうち、2回はコロニー数が1/100以下に減少した。濃度100mg/mL(反応時の濃度;50mg/mL)では、コロニー数がやや減少し、その他の濃度では、いずれの反応時間においても著明な菌数の減少は認められなかった。
(2)「カシス濃縮果汁」による抗菌効果
表8に示すように、緑膿菌については、試験サンプルの原液(反応時の濃度;50%)では、10分間の反応でコロニー数が減少し、1時間後にはコロニー数が1/100以下となり、4回の試験のうち3回は、菌が発育しなかった。2倍希釈液(反応時の濃度;25%)では、10分後からコロニー数の減少が認められ、4倍希釈液(反応時の濃度;12.5%)では、1時間後にコロニー数の減少が認められた。6時間後には試験したすべての濃度において、菌の発育を阻止した。
表9に示すように、黄色ブドウ球菌については、試験サンプルの原液(反応時の濃度50%)に6時間反応させた際、コロニー数の減少が認められ、24時間後にはコロニー数は1/100〜1/1000以下となった。24時間反応させた際、2倍希釈液ではコロニー数が1/100以下に減少し、4倍希釈液では1/10〜1/100以下に減少した。10倍希釈液においてもコロニー数の減少を認めた。
Figure 0006336249
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〔実施例4〕
本実施例では、カシス抽出物の鳥インフルエンザウイルスに対する効果を調べた。
1.使用したカシス抽出物試料、ウイルス、細胞
(1)カシス抽出物試料
(a)「ドライカシスパウダー」(品番D0002)
(b)「カシス濃縮果汁」(品番N10031)
(c)「カシス搾りカス」(品番S0001)
(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」(品番A10010)
(e)「アントシアニンパウダー」(品番A0028)
(f)「アントシアニンエクストラクトパウダー」(品番A0057)
(2)ウイルス
鳥インフルエンザウイルスA/whistling swan/Shimane/499/83 (H5N3) 株を用いた。これは、1983年に大槻らが、島根県に飛来したコハクチョウの糞便から分離した低病原性鳥インフルエンザウイルスである(Research in Veterinary Science, 1987, 43, pp. 177-179、及びActa. Virol., 28:534, 1987)。本ウイルス株についてはヒナで継代することにより、強毒化させることに成功している。このウイルスを10日齢の発育鶏卵の尿膜腔内に接種し35℃で48時間培養した後、尿液を採取し、ウイルス液とした。本試験に供したウイルスは、50%鶏卵感染価(EID50)を算出後、試験に用いた。
(3)使用鶏卵
10日齢のSPF発育鶏卵を用いた。栃木県那須市の青木種鶏場から有精卵を導入し、京都産業大学鳥インフルエンザ研究センターにおいて孵卵させ、10日齢に達した時点で試験に供した。
2.試験方法
各カシス抽出物サンプルについて、濃度が0.2g/mLとなるようにPBSにて懸濁した。2時間静置後、2000rpmで1分間遠心処理を行った。遠心上清を500μL採取し、1.5mL容チューブに移した。
一方、ウイルス液を、約107.0EID50/0.2mLとなるようにPBSにて調整した。
1.5mL容チューブ内のサンプル(遠心上清)に等量のウイルス液を加えて撹拌し、氷上で10分間反応させた(以下、「反応液」と称する。)。反応液を0.2mLずつ、3個の10日齢発育鶏卵の尿膜腔内に接種した。35℃で48時間培養した後、発育鶏卵の尿液を採取し、0.5%鶏赤血球浮遊液と反応させ、赤血球の凝集によりウイルス増殖の有無を判定した。残存ウイルス感染価はReed and Muench の方法によりEID50を算出した。(試験4−1)
さらに、一部の試料について、同様の試験を、カシス抽出物サンプルの濃度をより低濃度にして行った(計3回)。(試験4−2)
3.試験4−1の結果
(a)「ドライカシスパウダー」、(b)「カシス濃縮果汁」、及び(c)「カシス搾りカス」を用いた場合には、感染性ウイルスが検出された。一方、(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」、(e)「アントシアニンパウダー」、(f)「アントシアニンエクストラクトパウダー」を用いた場合には、107.0EID50/0.2mLのウイルスが検出限界以下となった。このように、(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」、(e)「アントシアニンパウダー」、(f)「アントシアニンエクストラクトパウダー」について、抗ウイルス効果が認められた。
4.試験4−2の結果
抗ウイルス効果が認められた(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」、(e)「アントシアニンパウダー」、(f)「アントシアニンエクストラクトパウダー」について、より低濃度における抗ウイルス効果を調べた。結果を表10に示す。表10中、「+」は試験に用いた107.0EID50/0.2mLのウイルスが検出限界以下になったことを示し、「−」は感染性ウイルスが検出されたことを示す。空欄は試験を行わなかったことを示す。
すなわち、(d)「カシスアントシアニンパウダー10%」の場合には、50mg/mL以上でウイルスが検出限界以下となった。また(e)「アントシアニンパウダー」の場合には、25mg/mL以上でウイルスが検出限界以下となった。また(f)「アントシアニンエクストラクトパウダー」の場合には、50mg/mL以上でウイルスが検出限界以下となった。
Figure 0006336249

Claims (6)

  1. 消毒剤として使用され、カシス果実の抽出物を有効成分として含有することを特徴とするカリシウイルスに対するウイルス不活化剤。
  2. 前記カリシウイルスは、ネコカリシウイルスであることを特徴とする請求項1に記載のウイルス不活化剤。
  3. ウイルスを不活化すべき対象物又は対象場所に散布、噴霧、又は塗布するか、ウイルスを不活化すべき対象物を浸漬するか、ウイルスを不活化すべき対象物に配合して使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載のウイルス不活化剤。
  4. ヒト以外の対象物又は対象場所に存在するカリシウイルスにカシス果実の抽出物を接触させることにより、前記カリシウイルスを不活化することを特徴とするウイルス不活化方法。
  5. 前記カリシウイルスは、ネコカリシウイルスであることを特徴とする請求項4に記載のウイルス不活化方法。
  6. 前記対象物又は対象場所にカシス果実の抽出物を散布、噴霧、又は塗布するか、カシス果実の抽出物に前記対象物を浸漬するか、前記対象物にカシス果実の抽出物を配合することを特徴とする請求項4又は5に記載のウイルス不活化方法。
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