JP6335493B2 - 屋根材 - Google Patents
屋根材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6335493B2 JP6335493B2 JP2013248920A JP2013248920A JP6335493B2 JP 6335493 B2 JP6335493 B2 JP 6335493B2 JP 2013248920 A JP2013248920 A JP 2013248920A JP 2013248920 A JP2013248920 A JP 2013248920A JP 6335493 B2 JP6335493 B2 JP 6335493B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inorganic
- foamed
- foamed resin
- particles
- roofing material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
Description
粘土系瓦やセメント(又はコンクリート)系瓦は、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性には優れているものの、重すぎるために施工性が十分でないという問題がある。また、これらの瓦は、一旦昇温すると冷め難く、放熱性が低いため、室内等の温度が下がり難いという問題もある。
また、スレート系屋根材は、粘土系瓦やセメント(又はコンクリート)系瓦に比べて軽量であるものの、その重量は十分なものとは言えない。特に、重ね葺き施工を行う場合、重なりによって生じる段差が大きい方が立体感のある意匠性を付与することができるところ、スレート系屋根材は、軽量化のために厚くすることができず、立体感のある意匠性を付与することができないという問題がある。
そこで、金属板に各種材料を複合化させた金属系屋根材が提案されている。例えば、金属板に発泡樹脂(樹脂発泡体)を積層した屋根材(特許文献1及び2参照)、発泡樹脂を金属板の間に芯材として設けた屋根材(特許文献3参照)、石膏ボードを金属板の間に芯材として設けた屋根材、無機発泡粒子を添加した発泡樹脂を金属板の間に芯材として設けた屋根材(特許文献4参照)等が提案されている。
また、石膏ボードを金属板の間に芯材として設けた屋根材は、防耐火性能及び耐久性が良好であるものの、重いために厚くすることができず、施工性が十分でないという問題がある。
さらに、無機発泡粒子を添加した発泡樹脂を金属板の間に芯材として設けた特許文献4の屋根材は、芯材中で無機発泡粒子が片寄っていると共に、無機発泡粒子の割合も少ないため、防耐火性能及び耐久性が十分でないという問題がある。
図1は、本発明の屋根材の断面図である。図1において、屋根材1は、一対の基材2間に芯材3を有する。芯材3は、発泡樹脂4と、発泡樹脂4中に均一に分散された無機発泡粒子5とを含む。本発明の屋根材は、発泡樹脂4中に無機発泡粒子5を均一に分散させることにより、無機発泡粒子5を芯材3中に高充填化させても重くなり過ぎないため、軽量化を図りつつ、防耐火性能及び耐久性を向上させることができる。
なお、発泡ガラスは、ミラクルソルやスーパーソルという商品名で市販されているため、これらの市販品を本発明に用いることも可能である。
また、基材2には、無機発泡粒子5を敷き詰め易くするために隆起部(凸部)を端部に予め形成してもよい。或いは、基材2の端部に枠を別途配置してもよい。
これに対して従来の屋根材(例えば、コロニアルや瓦等)は、6mm程度の厚さでも重く、さらに厚くなると運搬が困難になり、施工性が低下すると同時に屋根躯体への負荷も増大する。また、従来の屋根材は、厚くなると、釘やビス等による固定時に割れも発生し易くなる。
また、発泡樹脂4の原料液は、硬化時に発泡することによって体積膨張することから、敷き詰められた無機発泡粒子5の表面全体に塗布するのではなく、直線状に複数列塗布することが好ましい。具体的には、運搬コンベアによって移送される基材2上の無機発泡粒子5の表面に、運搬コンベアの移送方向と垂直方向に発泡樹脂4の原料液を直線状に複数列塗布することにより、屋根材1の連続的な製造が可能となる。敷き詰められた無機発泡粒子5の表面全体に発泡樹脂4の原料液を塗布すると、芯材3における発泡樹脂4の割合(特に、発泡樹脂4のみから形成される層の割合)が多くなりすぎてしまい、所望の防耐火性能が得られないことがある。
(実施例1〜3及び比較例1)
まず、一方の基材として、所定の形状に成形した厚さ0.35mmの塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板上に、スリット式粉末充填装置を用いて所定の平均粒子径を有する無機発泡粉末を均一に敷き詰めた。無機発泡粉末としては、株式会社こっこー製のスーパーソル(見掛比重:0.22g/cm3、絶対比重0.4〜0.5g/cm3)を用い、メッシュの大きさを調整することによって所定の平均粒子径に篩い分けしたものを用いた。
次に、他方の基材として厚さ0.2mmのガラス繊維紙を配置し、全体の厚さが表1に示す値となるようにギャップ調整可能な発泡装置内にて60℃で7分間加熱することによって発泡硬化させることにより、屋根材を作製した。
無機発泡粉末及び発泡樹脂の原料液の適用順序を逆にして実験を行った。具体的には、所定の形状に成形した厚さ0.35mmの塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板上に発泡樹脂の原料液を直線状に複数列塗布した後、スリット式粉末充填装置を用いて無機発泡粉末を均一に敷き詰め、発泡樹脂の原料液を発泡硬化させることにより、屋根材を作製した。なお、使用した材料は表1に示した。また、その他の条件は上記の実施例と同様にした。
無機発泡粉末を用いずに発泡樹脂のみを芯材として用いた屋根材を作製した。なお、使用した材料は表1に示した。また、その他の条件は上記の実施例と同様にした。
(比較例5)
屋根材として、厚さ0.35mmの塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板を10mm厚の瓦形状に成形することによって作製した金属屋根材を用いた。
(比較例6)
屋根材として、塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板製の金属屋根材(厚さ0.3mm)の裏面側にポリエチレンシート(厚さ3.7mm)を貼ったものを用いた。
(比較例7)
屋根材として、市販のコロニアル(KMEW製コロニアルグラッサ、厚さ6mm)を用いた。
(比較例8)
屋根材として、粘土瓦(丸栄陶業株式会社製和形いぶし瓦)を用いた。
(1)発泡樹脂の充填性評価
実施例1〜3及び比較例1〜2で作製した屋根材を任意の箇所で切断し、その断面を目視観察することにより、無機発泡粒子同士の間や無機発泡粒子の気泡(空隙)内に発泡樹脂が均一に充填されているか否かを評価した。この評価において、未充填部が10%以下であるものを○、未充填部が10%を超えるものを×として表す。
上記で作製した屋根材のほぼ中央部から10cm角の試験片を切り出した。この試験片について、ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメーター試験機を用いて、加熱開始後20分間の総発熱量(MJ/m2)を求めた。この評価において、総発熱量が8MJ/m2以下のものを○、総発熱量が8MJ/m2を超えるものを×として表す。
総発熱量の評価で用いた試験片について、ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメーター試験機を用いて、加熱開始後20分間の最大発熱速度として、200kW/m2を超える時間を秒単位で求めた。この評価において、10秒以上継続して200kW/m2を超えなかったものを○、10秒以上継続して200kW/m2を超えたものを×として表す。
厚さ20mmの合板製の野地板で囲まれた容器(一辺が500mmの立方体)を作製し、その容器の内壁を吸音材で被覆すると共に騒音計(リオン株式会社製NL−22)を中央に配置した。次に、容器の上部に屋根材を配置し、その上にスーパーボール(直径20mm、質量4.7g)を10cmの高さから自然落下させたときの騒音レベルを測定した。3,000Hzにおける騒音値が60dBを超えたものを×、50〜60dBの範囲のものを△、50dB未満のものを○として表す。
屋根材の中央部に体重70kgの人が片足で立ち、全体重を屋根材に負荷した後、負荷のない状態で屋根材の変形の有無を調べた。この評価において、著しい変形があったものを×、軽微な変形があったものを△、変形がなかったものを○として表す。
野地板(厚さ12mm)の表面に屋根材、野地板の裏面に断熱ボード(厚さ40mm)を配置して模擬屋根を作製し、熱伝対を屋根材の表面及び野地板の裏面に設置した。次に、この模擬屋根の表面から177mmの位置に12個のランプ(100/110V、150W)を均等に配置し、ランプ出力60%にて照射1時間経過後の野地板の裏面温度を熱伝対によって測定することで断熱性を評価した。この評価において、野地板の裏面温度が50℃以上であったものを×、45℃以上50℃未満であったものを△、45℃未満であったものを○として表す。
また、ランプ照射によって屋根材の表面温度を80℃に昇温させた後、ランプ照射を停止し、1時間放置した後の屋根材の表面温度を熱伝対によって測定することで放熱性を評価した。この評価において、屋根材の表面温度が50℃以上であったものを×、50℃未満であったものを○として表す。
屋根材の重量を測定することによって評価した。この評価において、重量が10kg/m2未満のものを○、10kg/m2以上20kg/m2未満のものを△、20kg/m2以上のものを×として表す。
屋根材の意匠性は、屋根材の厚さ(段差)による立体感及び質感に起因することから、便宜的に、屋根材の厚みが8mm以上の場合を◎(意匠性に非常に優れる)、屋根材の厚みが8mm未満6mm以上の場合を○(意匠性に優れる)、屋根材の厚みが6mm未満を×(意匠性が劣る)として表す。
上記の(1)〜(8)の評価結果を表2に示す。
これに対して平均粒子径が1mm未満の無機発泡粒子を用いて芯材を形成した比較例1の屋根材では、発泡樹脂の充填性が十分ではないと共に、総発熱量が高く、防耐火性能が十分ではなかった。また、無機発泡粉末及び発泡樹脂の原料液の適用順序を逆にして作製した芯材を有する比較例2の屋根材もまた、発泡樹脂の充填性が十分ではないと共に、防耐火性能及び耐久性も十分ではなかった。また、発泡樹脂のみを芯材として用いた比較例3及び4の屋根材は、総発熱量が高く、防耐火性能が十分ではなかった。そして、比較例3の屋根材は意匠性も十分でなかった。さらに、比較例5〜8の屋根材は、断熱性、防音性、耐久性、施工性、意匠性のいずれかの特性が十分ではなかった。
Claims (3)
- 一対の基材間に芯材を有する屋根材であって、
前記芯材が、発泡樹脂と、前記発泡樹脂中に均一に分散された平均粒子径が1mm以上であり且つ連続気泡を有する無機発泡粒子とを含み、且つ前記発泡樹脂に対する前記無機発泡粒子の質量割合が2.0以上であることを特徴とする屋根材。 - 厚さが6mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の屋根材。
- 重ね葺き施工に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013248920A JP6335493B2 (ja) | 2013-09-05 | 2013-12-02 | 屋根材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013184082 | 2013-09-05 | ||
JP2013184082 | 2013-09-05 | ||
JP2013248920A JP6335493B2 (ja) | 2013-09-05 | 2013-12-02 | 屋根材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015071928A JP2015071928A (ja) | 2015-04-16 |
JP6335493B2 true JP6335493B2 (ja) | 2018-05-30 |
Family
ID=53014473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013248920A Active JP6335493B2 (ja) | 2013-09-05 | 2013-12-02 | 屋根材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6335493B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6110973B1 (ja) | 2015-10-02 | 2017-04-05 | 日新製鋼株式会社 | 金属屋根材及び屋根葺き方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2919904B2 (ja) * | 1990-04-24 | 1999-07-19 | 株式会社アイジー技術研究所 | 耐火プラスチック材 |
JP3059518B2 (ja) * | 1991-04-17 | 2000-07-04 | 株式会社アイジー技術研究所 | 構築物の開口下部構造 |
JP3065403B2 (ja) * | 1991-10-14 | 2000-07-17 | 株式会社アイジー技術研究所 | 複合板 |
JPH10121664A (ja) * | 1996-10-23 | 1998-05-12 | Riboole:Kk | 軽量屋根材及びその製造方法 |
JPH10159196A (ja) * | 1996-12-04 | 1998-06-16 | Ig Tech Res Inc | 建築用パネル |
JPH10266407A (ja) * | 1997-03-18 | 1998-10-06 | Riboole:Kk | 耐火パネル |
JP2006143484A (ja) * | 2004-11-16 | 2006-06-08 | Kazuo Kume | 断熱材とその製造方法 |
-
2013
- 2013-12-02 JP JP2013248920A patent/JP6335493B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015071928A (ja) | 2015-04-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2014159713A (ja) | 複合建築材料の製造方法 | |
US10364185B2 (en) | Light-weight, fire-resistant composition and assembly | |
JP7412011B2 (ja) | 磁性層付き石膏系建材、磁性層付き石膏系建材の製造方法 | |
WO2008116188A1 (en) | Utility materials incorporating a microparticle matrix | |
JPH0655472B2 (ja) | 軽量建築材厚板 | |
RU2473761C2 (ru) | Способ изготовления теплоизоляционной панели и теплоизоляционная панель | |
JP6335493B2 (ja) | 屋根材 | |
CN104684866A (zh) | 石膏组成物、石膏浆、石膏硬化体、石膏系建材、石膏板、及石膏系建材的制造方法 | |
CH710162B1 (de) | Wärmedämm-Platte mit Brandschutzschicht, Verfahren zu ihrer Herstellung, ihre Verwendungen und damit ausgerüstetes Bauwerk. | |
CN106836533A (zh) | 一种轻质防水防火保温复合板的制造方法 | |
JP2523523B2 (ja) | 繊維のマツトの面を有する石膏板 | |
RU155106U1 (ru) | Кровельная строительная панель | |
KR20180128815A (ko) | 천공된 피막구조를 가지는 준불연 스티로폼 패널의 제조방법 | |
CN101549526A (zh) | 保温外墙板的制作方法 | |
CN206220980U (zh) | 一种严寒地区隧道防寒保温结构 | |
JP2838982B2 (ja) | 耐火パネル | |
BE1021837B1 (nl) | Samenstelling van een isolatiemateriaal, werkwijze voor het vervaardigen van isolatiemateriaal en gebruik van dergelijk isolatiemateriaal | |
CN103696530B (zh) | 一种多功能复合保温墙板的制备方法 | |
JP2020164355A (ja) | 耐火性被覆材料及び耐火性被覆材料が塗布された建築物及び/又は家具部材等の補助部材用構造体 | |
JP2006064296A (ja) | 膨張黒鉛から成る熱伝導板とその製造方法 | |
CN206800679U (zh) | 覆膜泡沫玻璃板 | |
CN201801968U (zh) | 彩涂铝板面聚异氰脲酸酯发泡保温板 | |
CN217105608U (zh) | 气凝胶保温板 | |
JP4123370B2 (ja) | 断熱構造及びその施工方法 | |
CN105275168B (zh) | 一种防火板及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170810 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170912 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171107 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180403 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180501 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6335493 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |