JP6331919B2 - 走行情報収集処理装置及び走行情報収集処理方法 - Google Patents

走行情報収集処理装置及び走行情報収集処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の走行情報に基づき車両の走行挙動を再現する走行情報収集処理装置及び走行情報収集処理方法に関する。
実際に走行コースを走行した車両に関する走行情報を収集し、これをゲーム機に入力することで、当該走行コースにおける車両の走行挙動を画像表示で再現する技術が知られている(特許文献1)。
特開2010−142300号公報
しかしながら、上記技術では、走行コース上での車両の走行位置を示すのみであるため、走行コースのカーブなどにおいて、車両が実際にどのような方法で曲がったのか、すなわち、車両がタイヤをスリップさせずにグリップ走行で曲がったのか、あるいは、車両がタイヤをスリップさせてドリフト走行で曲がったのかを判断することができず、車両の走行挙動を適切に再現できないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、実際に走行路を走行した車両から取得した情報に基づいて車両の走行挙動を再現する際において、車両が走行方向を変更する際の走行挙動を適切に再現できる走行情報収集処理装置及び走行情報収集処理方法を提供することである。
本発明は、4輪車両がカーブなどの走行方向変更区間を走行した際において、車両の左及び/又は右の前輪の回転速度と後輪の回転速度との比である回転速度比が、4輪車両の駆動方式に応じて設定された所定範囲にある場合には、当該走行方向変更区間にて、4輪車両の後輪のタイヤがスリップしながら走行方向を変更する後輪ドリフトが発生したものと判定して、4輪車両の実際の走行を再現する走行履歴データを生成することで、上記課題を解決する。
本発明によれば、上述した回転速度比と、4輪車両の駆動方式とに基づいて後輪ドリフトの発生有無を判定するため、車両の走行挙動を適切に再現できる。
本発明に係る走行情報収集処理装置及び方法を適用した走行情報収集処理システムの一実施の形態を示す構成図である。 車両が後輪のみをスリップさせる後輪ドリフト走行を行う例を示す上面図である。 4輪駆動車が後輪ドリフト走行を行った際における車輪速の測定結果の一例を示すグラフである。 後輪駆動車が後輪ドリフト走行を行った際における車輪速の測定結果の一例を示すグラフである。 車両から取得したログ情報に基づき、車両の走行を再現する制御手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の走行情報収集処理システム1の構成図である。図1に示すように、本実施形態の走行情報収集処理システム1は、車両10と、記憶媒体20と、コンピュータ30とを備える。本実施形態の走行情報収集処理システム1は、車両10が実際に路面を走行した際の車両10の位置、車速、舵角などの走行情報を、車両10から記憶媒体20を介してコンピュータ30に入力し、コンピュータ30が、入力された走行情報に基づいて、車両の走行を映像及び走行音で再現する。
まず、本実施形態の車両10について説明する。
本実施形態の車両10は、前輪が操舵輪である自動4輪車であり、図1に示すように、車両コントローラ11と、通信装置12と、GPS(Global Positioning System)信号受信機13と、センサ14と、駆動装置15と、操舵装置16と、記憶装置17とを備える。車両10を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。なお、車両10の駆動方式は、特に限定されず、たとえば4WD(4 Wheel Drive)、FR(Front Engine Rear Drive)、FF(Front Engine Front Drive)、RR(Rear Engine Rear Drive)、ミッドシップなどが挙げられる。
本実施形態の車両10では、車両コントローラ11は、GPS信号受信機13が取得した車両10の位置情報や、センサ14が取得した車両10の車速、舵角などの走行情報を、ログ情報として記憶装置17に記憶させておき、通信装置12に記憶媒体20が接続された場合に、記憶媒体20に車両10のログ情報を書き込みする処理を行う。
以下、車両10を構成する各装置についてそれぞれ説明する。
本実施形態のGPS信号受信機13は、測位衛星から発信される電波信号を受信することで車両10の現在位置の情報を取得する。なお、GPS信号には時刻情報も含まれているのでこれを取得してもよい。ただし、車両コントローラ11が備える時計から時刻情報を取得してもよい。
本実施形態のセンサ14は、操舵角センサ141と、車速センサ142と、車輪速センサ143とを含む。操舵角センサ141は、車両10の操舵量、操舵速度、操舵加速度などの操舵に関する操舵情報を検出する。車速センサ142は、車両10の車速、加速度を検出する。車輪速センサ143は、4輪車である車両10の左前輪、左後輪、右前輪及び右後輪のそれぞれの回転速度を検出する。なお、回転速度の単位としては、たとえば、rpm(rotation per minute)や角速度(rad/sec)が挙げられる。さらに、センサ14は、図示しない各種センサにより、エンジン回転速度などの車両10の走行に関するその他の情報も検出する。なお、操舵角センサ141により操舵量を検出し、車両コントローラ11において操舵速度や操舵加速度を演算したり、車速センサ142により車速を検出し、車両コントローラ11において加速度を演算したりしてもよい。
本実施形態の駆動装置15は、車両10の駆動機構を備える。駆動機構には、車両10の走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機や差動装置を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置などが含まれる。本実施形態では、ドライバのアクセル操作、ブレーキ操作及びシフト操作による入力信号に基づいて車両コントローラ11が駆動装置15を制御する制御信号を生成し、この制御信号に応じて、駆動装置15が、車両の加減速を含む走行制御を実行する。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分に関する制御情報も駆動装置15に送出される。
本実施形態の操舵装置16は、ドライバが操作するステアリングホイール(ハンドル)と、当該ステアリングに連結されたステアリングコラムと、当該ステアリングコラムに連結されたラックアンドピニオンなどのステアリングギヤ機構と、当該ステアリングギヤ機構と操舵輪との間に設けられたステアリングリンク機構と、を備える。本実施形態では、ドライバのステアリングホイールの回転操作に基づいて、これらの機械的機構を介して操舵輪が動作する。
なお、本実施形態では、車両10の走行方向を制御する方法として、操舵装置16を用いる他、ドリフト走行など、駆動装置15を用いて左右の駆動輪の回転速度差により車両10の走行方向を制御する方法も挙げられる。
本実施形態の車両コントローラ11は、エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit, ECU)などの車載コンピュータであり、車両の運転状態を電子的に制御する。本実施形態の車両としては、電動モータを走行駆動源として備える電気自動車、内燃機関を走行駆動源として備えるエンジン自動車、電動モータ及び内燃機関の両方を走行駆動源として備えるハイブリッド自動車を例示できる。なお、電動モータを走行駆動源とする電気自動車やハイブリッド自動車には、二次電池を電動モータの電源とするタイプや燃料電池を電動モータの電源とするタイプのものも含まれる。
また、本実施形態の車両コントローラ11は、GPS信号受信機13及びセンサ14が取得した走行情報をログ情報として収集し、記憶装置17に記憶させる。具体的には、車両コントローラ11は、GPS信号受信機13から車両10の時刻に応じた位置情報を取得し、センサ14から車両10の操舵量、操舵速度、操舵加速度、車速、加速度、車輪速、エンジン回転数などの情報を取得し、これらをログ情報として記憶装置17に記憶させる。
さらに、車両コントローラ11は、車両10のドライバによるアクセル操作、ブレーキ操作、シフト操作及びステアリング操作などのドライバの運転操作に関する走行情報も取得し、これもログ情報として記憶装置17に記憶させる。
そして、本実施形態では、車両コントローラ11は、車両10の通信装置12に、外部記憶装置である記憶媒体20が接続され、通信装置12と記憶媒体20とが通信可能となった場合には、記憶装置17に記憶させておいたログ情報を、記憶媒体20に伝送して記憶させる。
なお、本実施形態の記憶媒体20としては、特に限定されず、フラッシュメモリ、ハードディスク、光学ディスクなどの外部記憶装置が挙げられる。本実施形態の記憶媒体20は、車両10の通信装置12とデータの授受が可能であることに加えて、コンピュータ30の通信装置32ともデータの授受が可能であり、記憶媒体20に記憶された車両10のログ情報は、通信装置32を介して、コンピュータ30の記憶装置33に伝送され記憶される。本実施形態において、記憶媒体20が、車両10の通信装置12やコンピュータ30の通信装置32と通信する方法は、有線通信、無線通信のいずれでもよいが、たとえば、有線通信であるUSBや、無線通信であるWiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などが挙げられる。また、記憶媒体20を省略して、車両10の通信装置12とコンピュータ30の通信装置32とを有線又は無線回線で接続し、上述したログ情報を伝送してもよい。
次に、本実施形態のコンピュータ30について説明する。
コンピュータ30の制御装置31は、車両10のログ情報に基づいて車両10の走行を再現するプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)312と、このROM312に格納されたプログラムを実行する動作制御回路としてのCPU(Central Processing Unit)311と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)313と、を備える。
本実施形態のコンピュータ30の制御装置31は、記憶媒体20から車両10のログ情報を取得する取得機能と、車両10における前輪と後輪との回転速度比を検出する検出機能と、車両10がドリフト走行を行ったか否かを判定する判定機能と、車両10の走行を再現するためのデータを生成する走行履歴データ生成機能と、車両10の走行を再現して映像及び走行音で再生する再生機能とを有する。本実施形態の制御装置31は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
以下、本実施形態に係る制御装置31の各機能について説明する。
まず、制御装置31の取得機能について説明する。制御装置31は、上述した記憶媒体20が、コンピュータ30の通信装置32に接続された場合には、記憶媒体20に記憶されている車両10のログ情報を、コンピュータ30の記憶装置33にコピーして記憶させる。
次いで、制御装置31の検出機能について説明する。制御装置31は、記憶装置33に記憶させた車両10のログ情報から、車両10の各車輪(左前輪、左後輪、右前輪及び右後輪)の回転速度をそれぞれ抽出する。そして、制御装置31は、車両10の各車輪の回転速度に基づき、左前輪の回転速度RTLFに対する左後輪の回転速度RTLRの比である左輪回転速度比(RTLR/RTLF)と、右前輪の回転速度RTRFに対する右後輪の回転速度RTRRの比である右輪回転速度比(RTRR/RTRF)とを検出する。
次いで、制御装置31の判定機能について説明する。制御装置31は、検出機能により検出した左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)に基づいて、車両10がカーブなどの走行方向変更区間を走行した際にドリフト走行したか否かを判定する。
ここで、本実施形態では、制御装置31は、上述したログ情報に含まれる車両10の位置情報のみでは、車両10が走行方向変更区間で走行方向を変更した際に、車両10がタイヤをスリップさせずにグリップ走行したのか、あるいは、車両10がタイヤをスリップさせてドリフト走行したのかを判断することができない。そのため、制御装置31は、上述した左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)に基づいて、車両10のタイヤの空転を検出し、車両10がドリフト走行したか否かを判定する。
なお、本実施形態において、ドリフト走行とは、車両10のいずれかの車輪のタイヤが路面に対してスリップしながら、車体の方向を変えることを言う。そして、本実施形態の制御装置31は、このドリフト走行のうち、主に後輪(左後輪及び右後輪)のタイヤをスリップさせ、相対的に前輪(左前輪及び右前輪)のタイヤのスリップ量を小さくしながら、当該前輪を略回転中心にした車体の遠心力を利用することで、車体の方向を変えるドリフト走行(以下、後輪ドリフト走行という。)を、車両10が行ったか否かを判定する。
ここで、図2は、走行路のカーブにて後輪ドリフト走行した車両10を連続的に示す上面図である。図2では、車両10に備えられた4つのタイヤ(左前タイヤLF、左後タイヤLR、右前タイヤRF及び右後タイヤRR)を示しており、車両10の車長方向に対する左前タイヤLF及び右前タイヤRFの角度が、ドライバのステアリング操作に基づく操舵角を示す。また、図2では、路面に対してスリップしていると認められるタイヤには、×印を付している。ここで、路面に対してスリップしていると認められるタイヤとしては、たとえば、タイヤが路面にグリップしていた場合におけるタイヤの回転速度から得られるタイヤの回転方向の車速vに対する、実際のタイヤの回転方向の車速vの割合(v/v)が、所定値以下であるタイヤが挙げられる。また、図2では、車両10が走行した経路を破線で示す。
本実施形態では、車両10が図2に示すように後輪ドリフト走行を行った際には、この後輪ドリフト走行時の走行情報が、車両10によりログ情報として取得され、記憶媒体20を介して、コンピュータ30に記憶される。そして、コンピュータ30は、ログ情報に基づいて、後述する再生機能により車両10の走行を映像及び走行音で再現するが、そのためには、ログ情報に基づき車両10の挙動をより正確に再現することが求められる。
ここで、制御装置31は、上述したように、ログ情報に含まれる車両10の位置情報のみによっては、車両10が走行方向を変更した場面において、車両10がグリップ走行したのか、後輪ドリフト走行したのかを判断することができない。そのため、制御装置31は、上述した左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)に基づいて、車両10のタイヤの空転を検出し、車両10が後輪ドリフト走行したか否かを判定する。
具体的には、制御装置31は、車両10がカーブなどの走行方向変更区間にて走行方向を変更した場面において、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が、所定範囲にある場合に、車両10が後輪ドリフト走行をしたと判定する。
ここで、図3(A)〜(F)は、駆動方式が4WDである4輪駆動車(車両10)が、実際にコースを走行している間に後輪ドリフト走行を複数回行った際の各車輪の回転速度などを示すグラフである。具体的には、図3(A)が右前輪の回転速度RTRF、図3(B)が右後輪の回転速度RTRR、図3(D)が左前輪の回転速度RTLF、図3(E)が左後輪の回転速度RTLRをそれぞれ示す。なお、グラフ中において、横軸は4輪駆動車が走行した時間を示し、縦軸は車輪の回転速度(rpm)を示す。
また、図3(C)は、図3(A)及び(B)から得られる回転速度RTRFに対する回転速度RTRRの比である右輪回転速度比(RTRR/RTRF)を示し、図3(F)は、図3(D)及び(E)から得られる回転速度RTLFに対する回転速度RTLRの比である左輪回転速度比(RTLR/RTLF)を、それぞれ示す。なお、図3(F)において、4輪駆動車がコースを走行中に右カーブにて実際に後輪ドリフト走行を行ったタイミングを、矢印で示す。
図3(A)〜図3(F)に示す4輪駆動車の例では、制御装置31は、このような右輪回転速度比(RTRR/RTRF)及び左輪回転速度比(RTLR/RTLF)の情報に基づき、4輪駆動車が後輪ドリフト走行を行ったタイミングを判定する。具体的には、制御装置31は、図3(C),図3(F)に示すように、右輪回転速度比(RTRR/RTRF)及び左輪回転速度比(RTLR/RTLF)の少なくとも一方が、所定範囲(図3(C),図3(F)において、下限閾値Tlow及び上限閾値Thiで定義される範囲)にあるタイミングを、4輪駆動車が後輪ドリフト走行を行ったタイミングであると判定する。
なお、図3(C),図3(F)の例では、所定の短時間の間に、右輪回転速度比(RTRR/RTRF)や左輪回転速度比(RTLR/RTLF)が所定範囲Tlow〜Thiに入ったことが複数回検出された場合でも、1回の後輪ドリフト走行が行われたものとして判定する。なお、上記所定の短時間は、車両10がカーブを曲がりきるのに要する通常の時間であり、たとえば、5〜10秒などが挙げられる。これにより、1回の後輪ドリフト走行中に、右輪回転速度比(RTRR/RTRF)や左輪回転速度比(RTLR/RTLF)が所定範囲Tlow〜Thiに入ったことが複数回検出された場合でも、4輪ドリフト走行が1回行われたと判定され、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
本実施形態では、上述した所定範囲を定義する下限閾値Tlowは、車両10の車輪が空転しているか否かを判定するための閾値である。すなわち、制御装置31は、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が、下限閾値Tlow以上である場合に、車両10の後輪(左後輪及び/又は右後輪)が空転していると判定する。
下限閾値Tlowとしては、車両10の特性や、車両10が走行した路面の状態などに応じて、適宜設定することができる。具体的には、下限閾値Tlowは、車両10の特性情報(車体重量、駆動方式、車両重心位置、ホイールベース、タイヤ幅などの情報)や、車両10が走行した走行路の情報(たとえば、車両10が走行したサーキットのコースレイアウト、路面の種類などの情報)などに応じて設定できる。これにより、車両10の特徴に応じて、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
たとえば、下限閾値Tlowは、以下のように設定することができる。
まず、車両10の駆動方式がFR、RR、後輪駆動のミッドシップである場合には、車両10の後輪の回転速度が相対的に高くなる傾向にあるため(すなわち、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)が大きい値になる傾向にあるため)、駆動方式が4WDである場合より、下限閾値Tlowを大きい値に設定する。
また、車両10のホイールベースが長いほど、下限閾値Tlowを大きい値に設定する。これは、車両10のホイールベースが長いほど、車両10が実際に後輪ドリフト走行する際に、車両10の前輪を略回転中心にした車体の遠心力が大きくなり、これにより、車両10の後輪がスリップして空転し易くなり、車両10の後輪の回転速度が相対的に高くなることに起因する。
また、車両10において前輪のタイヤ幅に対する後輪のタイヤ幅の比(後輪のタイヤ幅/前輪のタイヤ幅)が小さいほど、下限閾値Tlowを大きい値に設定する。すなわち、後輪のタイヤ幅が相対的に小さくなるほど、後輪のタイヤと路面との摩擦力が小さくなるため、車両10が実際に後輪ドリフト走行する際に、車両10の後輪がスリップして空転し易くなり、車両10の後輪の回転速度が相対的に高くなることに起因する。
一方、上述した所定範囲を定義する上限閾値Thiは、車両10の車輪の空転が、後輪ドリフト走行によるものであるのか、車両10の発進時の単なる空転であるのかを区別するために設定される閾値である。すなわち、車両10が発進する際には、車両10の後輪が空転し易くなり、上述した左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)が、車両10の後輪ドリフト走行時より高くなる傾向にある。この傾向は、車両10の駆動方式が後輪駆動(FR、RR、後輪駆動のミッドシップ)である場合により顕著になる。そのため、制御装置31は、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が、上限閾値Thiを超えた場合に、車両10の車輪の空転が、後輪ドリフト走行によるものではなく、車両10の発進時の空転によるものであると判定することで、車両10の後輪ドリフト走行の誤判定が防止され、後輪ドリフト走行の検出精度が向上する。
上限閾値Thiとしては、車両10の発進による車輪の空転を検出できるように設定すればよいが、たとえば、上述した下限閾値Tlowと同様に、車両10の特性情報(車体重量、駆動方式、車両重心位置、ホイールベース、タイヤ幅などの情報)や、車両10が走行した走行路の情報(たとえば、車両10が走行したサーキットのコースレイアウト、路面の種類などの情報)などに応じて設定できる。上限閾値Thiの具体的な値としては、たとえば、2.00とすることができる。
本実施形態では、車両10がカーブなどの走行方向変更区間にて走行方向を変更した場面において、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)が、このように設定した所定範囲にある場合には、当該走行方向変更区間にて、車両10が後輪ドリフト走行したものと判定する。
なお、下限閾値Tlowは、たとえば、車両10が4輪駆動車(4WDの車両)である場合には、下限閾値Tlowを1.15に設定することが好ましく、車両10が後輪駆動車(FR、RR、後輪駆動のミッドシップなどの車両)である場合には、下限閾値Tlowを1.40に設定することが好ましいことが、本発明者らによって検証されている。下限閾値Tlowについて、車両10が後輪ドリフト走行する際における左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)の値は、特に、車両10の駆動方式に応じて大きく変化するため、車両10の駆動方式ごとに下限閾値Tlowを設定することで、より適切に後輪ドリフト走行を検出できる。
図4(A)〜図4(F)は、駆動方式がFRである後輪駆動車が、実際にコースを走行している間に後輪ドリフト走行した際の各車輪の回転速度及び回転速度比を示すグラフである。具体的には、図4(A)〜図4(F)は、上述した図3(A)〜図3(F)と同様に、図4(A)が右前輪の回転速度RTRF、図4(B)が右後輪の回転速度RTRR、図4(C)が図4(A)及び(B)から得られる右輪回転速度比(RTRR/RTRF)、図4(D)が左前輪の回転速度RTLF、図4(E)が左後輪の回転速度RTLR、図4(F)が図4(D)及び(E)から得られる左輪回転速度比(RTLR/RTLF)をそれぞれ示す。なお、図4(C),図4(F)において、後輪駆動車がコースを走行中に右カーブ又は左カーブで実際に後輪ドリフト走行を行ったタイミングを、矢印で示す。
図4(C),図4(F)に示すように、後輪駆動車が後輪ドリフト走行を行った場合には、図3(C),図3(F)に示す4WD車の後輪ドリフト走行と比較して、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のピークが大きくなっている。
そのため、本実施形態では、車両10が後輪駆動車である場合には、車両10が4輪駆動車である場合に比べて、下限閾値Tlowをより大きい値に設定する。また、車両10が後輪駆動車である場合には、車両10が4輪駆動車である場合に比べて、上限閾値Thiもより大きい値に設定してもよい。これにより、下限閾値Tlow及び上限閾値Thiが、車両10の駆動方式に応じた適切な値となり、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
なお、上述した後輪ドリフト走行は、車両10が走行する走行路の形状に限られず、走行路のカーブにて車体の方向を変えるドリフト走行だけでなく、直線路にて車体の方向を180°変えるドリフト走行も含む。
本実施形態の制御装置31は、以上のようにして車両10の後輪ドリフト走行を判定する。
本実施形態によれば、制御装置31は、車両10がカーブなどの走行方向変更区間にて走行方向を変更した場面において、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が、上記所定範囲にある場合に、車両10が後輪ドリフト走行をしたと判定する。これにより、車両10の後輪ドリフト走行の発生有無が適切に検出され、実際に路面を走行した車両10から取得したログ情報に基づいて車両10の走行を再現する際において、車両10の挙動を適切に再現できる。
なお、本実施形態では、制御装置31は、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)が、いずれも上記所定範囲Tlow〜Thiにある場合にのみ、車両10が後輪ドリフト走行したと判定するようにしてもよい。これにより、路面の一部が凍結等で滑り易くなっている場合など、突発的に右後輪又は左後輪が空転してしまった場合でも、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)の両者に基づいて後輪ドリフト走行の有無の判定が行われ、より確実に後輪ドリフト走行の有無を判定できる。
また、本実施形態では、制御装置31は、車両10の発進から所定時間後に、後輪ドリフト走行の有無の判定を開始するようにしてもよい。なお、車両10の発進時に車両10の後輪が空転した場合には、通常、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)や右輪回転速度比(RTRR/RTRF)は、上述した上限閾値Thiを超えることとなるため、この発進時の後輪の空転は、後輪ドリフト走行とは判定されないようになっているが、車両10の発進から所定時間後に、後輪ドリフト走行の有無の判定を開始することにより、後輪ドリフト走行の判定精度がより向上する。
本実施形態では、車両10の発進から所定時間後に、後輪ドリフト走行の有無の判定を開始するようにする場合には、上述した上限閾値Thiを設定することなく、車両10がカーブなどの走行方向変更区間で走行方向を変更する際において、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が、上述した下限閾値Tlow以上である場合に、後輪ドリフト走行が行われたと判定してもよい。
次いで、制御装置31の走行履歴データ生成機能について説明する。制御装置31は、上述した取得機能により取得された車両10のログ情報と、上述した判定機能により判定された後輪ドリフト走行の有無の情報とに基づいて、車両10の走行を再現するための走行履歴データを生成する。
本実施形態では、走行履歴データには、たとえば、車両10の位置、操舵量、操舵速度、操舵加速度、車速、加速度、車輪速及びエンジン回転数の情報、並びにドライバによるアクセル操作、ブレーキ操作、シフト操作及びステアリング操作の情報などが含まれる。
また、走行履歴データには、車両10の情報(たとえば、車種、車体形状、車体重量、車両重心位置、ホイールベース、タイヤ幅などの情報)や、車両10が走行した走行路の情報(たとえば、車両10が走行したサーキットのコースレイアウト、路面の種類、コース周辺の背景などの情報)も含まれる。なお、車両10の車種の情報や、車両10が走行した走行路の情報は、予めコンピュータ30の記憶装置33に記憶させておき、制御装置31が、車両10のログ情報を参照して、記憶装置33から適宜読み出すようにしてもよい。
次いで、制御装置31の再生機能について説明する。制御装置31は、走行履歴データ生成機能により生成された走行履歴データに基づいて、車両10の走行を再現して、出力装置34により出力する。
たとえば、車両10がサーキットを走行した際のログ情報を基に走行履歴データが生成された場面を例に説明すると、まず、制御装置31は、走行履歴データから、車両10が走行したサーキットの情報を読出し、これに対応するサーキットのコースレイアウトや背景を再現した3Dデータを、記憶装置33などから読み出す。次いで、制御装置31は、走行履歴データから、車両10の車種の情報を読出し、これに対応する車両を再現した3Dデータを、記憶装置33などから読み出す。
さらに、制御装置31は、走行履歴データから、車両10のログ情報を読出し、ログ情報に基づいて、上述した車両の3Dデータに対して、車両10の位置、操舵量、操舵速度、操舵加速度、車速、加速度、車輪速、エンジン回転数、アクセル操作、ブレーキ操作、シフト操作、ステアリング操作などのパラメータを入力し、3Dデータの車両が、3Dデータのサーキット上を走行する映像を生成する。特に、本実施形態では、制御装置31の判定機能による後輪ドリフト走行の有無の判定結果に基づいて、車両10の後輪ドリフト走行を再現する。
これとともに、制御装置31は、ログ情報に含まれる車両10の車輪速、車両10のエンジン回転数、車両10が走行したサーキットの路面の情報などに基づいて、上述した映像に同期させて、車両10の走行音(エンジン音、タイヤが路面の凹凸を走行する際の音、タイヤと路面が擦れ合うスキール音など)を生成する。特に、本実施形態では、制御装置31の判定機能により車両10が後輪ドリフト走行をしたと判定されたタイミングで、ドリフト走行により発生するスキール音を生成する。
そして、制御装置31は、生成した映像を出力装置34のディスプレイ341に表示するとともに、生成した走行音をスピーカ342から再生する。これにより、本実施形態によれば、再生される映像及び走行音にて、車両10が実際に後輪ドリフト走行した挙動が精度よく再現され、再生される映像及び走行音を鑑賞するユーザに臨場感や満足感を与えることができる。特に、車両10を運転したドライバが、当該車両10の走行を再現した映像及び走行音を自ら鑑賞する際には、ドライバは、自分の運転が忠実に再現されていると感じ、より満足感を得ることができる。
本実施形態では、以上のようにして、コンピュータ30の制御装置31によって、車両10のログ情報に基づき、後輪ドリフト走行の有無が適切に判定された走行履歴データが生成され、走行履歴データにより車両10の走行が忠実に再現される。
続いて、図5のフローチャートを参照して、本実施形態の走行情報収集処理システム1によって、車両10のログ情報を収集し、収集したログ情報に基づいて車両10の走行を再現する方法の一例を説明する。なお、図5では、車両10、記憶媒体20及びコンピュータ30の制御をそれぞれ示す。
ステップS101では、車両10の車両コントローラ11は、GPS信号受信機13から車両10の時刻に応じた位置情報を、センサ14から車両10の操舵量、操舵速度、操舵加速度、車速、加速度、車輪速、エンジン回転数などの情報をそれぞれ取得し、取得した情報をログ情報として記憶装置17に記憶させる。
ステップS102では、車両10の車両コントローラ11は、車両10の通信装置12に記憶媒体20が接続されたことを検知した場合には、ステップS101で記憶装置17に記憶させたログ情報を、記憶媒体20に伝送する。
ステップS103では、記憶媒体20は、ステップS102で車両10から伝送されたログ情報を記憶する。
ステップS104では、記憶媒体20は、記憶媒体20がコンピュータ30の通信装置32に接続されたことを検知した場合には、ステップS103で記憶したログ情報を、コンピュータ30に伝送する。
ステップS105では、コンピュータ30の制御装置31は、ステップS104で記憶媒体20から伝送されたログ情報を記憶する。
ステップS106では、コンピュータ30の制御装置31は、車両10がカーブなどの走行方向変更区間を走行した際に、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が所定範囲にあるか否かを判定する。ここで、所定範囲は、上述したように下限閾値Tlow及び上限閾値Thiにより定義される範囲である。
ステップS106において、走行方向変更区間における左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が上記所定範囲にあると判定された場合には、ステップS107に進み、ステップS107では、コンピュータ30の制御装置31は、当該走行方向変更区間にて後輪ドリフト走行が行われたものとして、上述した走行履歴データを生成する。
ステップS108では、コンピュータ30の制御装置31は、ステップS107にて後輪ドリフト走行が行われたと判定されたタイミングに後輪ドリフト走行のスキール音を加えた車両10の走行映像を生成し、出力装置34から出力する。
一方、ステップS106において、走行方向変更区間における左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のいずれも上記所定範囲にないと判定された場合には、ステップS109に進む。ステップS109では、コンピュータ30の制御装置31は、上述したステップS107とは逆に、当該走行方向変更区間にて後輪ドリフト走行が行われなかったものとして、すなわち、当該走行方向変更区間にてグリップ走行が行われたものとして、上述した走行履歴データを生成する。
ステップS110では、コンピュータ30の制御装置31は、後輪ドリフト走行のスキール音を付加することなく、車両10の走行映像を生成し、出力装置34から出力する。
本実施形態の走行情報収集処理システム1は、以上のように構成され動作するので、以下の効果を奏する。
[1]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、車両10がカーブなどの走行方向変更区間にて走行方向を変更した場面において、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)のうち少なくとも一方が所定範囲にある場合に、車両10が後輪ドリフト走行をしたと判定する。これにより、車両10の後輪ドリフト走行の発生有無が適切に検出され、実際に路面を走行した車両10から取得したログ情報に基づいて車両10の走行を再現する際において、車両10の挙動を適切に再現できる。
[2]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、車両10が4輪駆動車である場合には、上記所定範囲の下限閾値Tlowを1.15に設定することで、下限閾値Tlowが車両10の駆動方式に応じた適切な値となり、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
[3]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、車両10が後輪駆動車(FR、RR、後輪駆動のミッドシップなどの車両)である場合には、上記所定範囲の下限閾値Tlowを1.15に設定することで、下限閾値Tlowが車両10の駆動方式に応じた適切な値となり、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
[4]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、上記所定範囲の上限閾値Thiを2.00に設定することで、車両10が発進する際の後輪の空転を、後輪ドリフト走行と誤判定してしまうことが防止され、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
[5]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、上記所定範囲を、車両10の車体重量、車両重心位置、ホイールベース、タイヤ幅のうち少なくとも1つに応じて設定することにより、車両10の特徴に応じて適切な上記所定範囲が設定され、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
[6]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)が、いずれも上記所定範囲にある場合にのみ、車両10が後輪ドリフト走行したと判定するようにしてもよい。これにより、路面の一部が凍結等で滑り易くなっている場合など、突発的に右後輪又は左後輪が空転してしまった場合でも、左輪回転速度比(RTLR/RTLF)及び右輪回転速度比(RTRR/RTRF)の両者に基づいて後輪ドリフト走行の有無の判定が行われ、より確実に後輪ドリフト走行の有無を判定できる。
[7]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、カーブなどの走行方向変更区間にて、所定時間内に、カーブの方向とは逆方向の操舵が少なくとも1回検出された場合に、カーブの方向とは逆方向の操舵がドライバにより行われたと判定する。これにより、1回の後輪ドリフト走行中に、右輪回転速度比(RTRR/RTRF)や左輪回転速度比(RTLR/RTLF)が上記所定範囲に入ったことが複数回検出された場合でも、4輪ドリフト走行が1回行われたと判定され、より適切に車両10の後輪ドリフト走行を検出できる。
[8]本実施形態の走行情報収集処理システム1によれば、生成した走行履歴データを映像により再生するとともに、再生した映像における後輪ドリフト走行が発生したと判定された場面に、タイヤと路面とが擦れ合うスキール音を上記映像に同期して付加する。これにより、再生される映像及び走行音にて、車両10が実際に後輪ドリフト走行した挙動が精度よく再現され、再生される映像及び走行音を鑑賞するユーザに満足感を与えることができる。特に、車両10を運転したドライバが、当該車両10の走行を再現した映像及び走行音を自ら鑑賞する際には、ドライバは、自分の運転が忠実に再現されていると感じ、より満足感を得ることができる。
[9]本実施形態の走行情報収集処理方法がコンピュータ30により実行されることにより、上記走行情報収集処理システム1と同様の作用を奏し、同様の効果を奏する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、上述した例では、コンピュータ30が記憶媒体20を介して車両10からログ情報を取得する例を示したが、本実施形態では、コンピュータ30と車両10とがネットワーク通信などを介して直接通信可能な場合には、車両10からコンピュータ30に直接ログ情報を送信してもよい。
上述した実施形態において、本発明の取得手段は、コンピュータ30の通信装置32に、本発明の回転速度比検出手段、走行履歴生成手段及び再生手段は、コンピュータ30の制御装置31に、それぞれ相当する。
1…走行情報収集処理システム
10…車両
11…車両コントローラ
12…通信装置
13…GPS信号受信機
14…センサ
141…操舵角センサ
142…車速センサ
143…車輪速センサ
15…駆動装置
16…操舵装置
17…記憶装置
20…記憶媒体
30…コンピュータ
31…制御装置
32…通信装置
33…記憶装置
34…出力装置
341…ディスプレイ
342…スピーカ
LF…左前タイヤ
LR…左後タイヤ
RF…右前タイヤ
RR…右後タイヤ

Claims (9)

  1. 実際に走行した4輪車両における、走行時の舵角、4輪のうちの2つの左輪又は2つの右輪の少なくとも一方の車輪の回転速度、前記4輪車両が走行した走行路及び前記4輪車両の位置の情報を含む走行情報を取得する取得手段と、
    前記走行情報を参照し、前記取得手段により取得された左及び/又は右の前輪の回転速度と後輪の回転速度との比である回転速度比を検出する回転速度比検出手段と、
    前記走行情報と前記回転速度比とを参照し、前記4輪車両が走行した走行路がカーブする区間において、前記回転速度比が、前記4輪車両の駆動方式に応じて設定された所定範囲にあると判定した場合には、当該区間にて、前記4輪車両の後輪のタイヤがスリップしながら走行方向を変更する後輪ドリフトが発生したものと判定し、前記4輪車両の実際の走行を再現した走行履歴データを生成する走行履歴生成手段と、を備える走行情報収集処理装置。
  2. 前記所定範囲の下限値は、前記4輪車両が4輪駆動車である場合には1.15に設定される請求項1に記載の走行情報収集処理装置。
  3. 前記所定範囲の下限値は、前記4輪車両が後輪駆動車である場合には1.40に設定される請求項1又は2に記載の走行情報収集処理装置。
  4. 前記所定範囲の上限値は、2.00に設定される請求項1〜3の何れか一項に記載の走行情報収集処理装置。
  5. 前記所定範囲は、前記4輪車両の車体重量、車両重心位置、ホイールベース及びタイヤ幅のうち少なくとも1つの値に応じて設定される請求項1〜4の何れか一項に記載の走行情報収集処理装置。
  6. 前記取得手段は、前記4輪車両の4輪すべての車輪の回転速度を取得し、
    前記回転速度比検出手段は、前記4輪車両の左輪における前記回転速度比と、前記4輪車両の右輪における前記回転速度比とをそれぞれ検出し、
    前記走行履歴生成手段は、前記4輪車両の左輪における前記回転速度比、及び前記4輪車両の右輪における前記回転速度比が、いずれも前記所定範囲にあると判定した場合に、前記後輪ドリフトが発生したものと判定する請求項1〜5の何れか一項に記載の走行情報収集処理装置。
  7. 前記走行履歴生成手段は、前記区間にて、所定時間内に、前記回転速度比が前記所定範囲に入ったことを少なくとも1回検出した場合に、前記後輪ドリフトが発生したものと判定する請求項1〜6の何れか一項に記載の走行情報収集処理装置。
  8. 走行履歴生成手段により生成された走行履歴データを映像により再生するとともに、再生した映像における走行履歴生成手段により前記後輪ドリフトが発生したと判定された場面に、タイヤと路面とが擦れ合うスキール音を前記映像に同期して付加する再生手段を、さらに備える請求項1〜7の何れか一項に記載の走行情報収集処理装置。
  9. コンピュータが、
    実際に走行した4輪車両における、走行時の舵角、4輪のうちの2つの左輪又は2つの右輪の少なくとも一方の車輪の回転速度、前記4輪車両が走行した走行路及び前記4輪車両の位置の情報を含む走行情報を取得するステップと、
    前記走行情報を参照し、左及び/又は右の前輪の回転速度と後輪の回転速度との比である回転速度比を検出するステップと、
    前記走行情報と前記回転速度比とを参照し、前記4輪車両が走行した走行路がカーブする区間において、前記回転速度比が、前記4輪車両の駆動方式に応じて設定された所定範囲にあると判定した場合には、当該区間にて、前記4輪車両の後輪のタイヤがスリップしながら走行方向を変更する後輪ドリフトが発生したものと判定し、前記4輪車両の実際の走行を再現した走行履歴データを生成するステップと、を実行する走行情報収集処理方法。
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