JP6331538B2 - 描画装置及び描画装置の描画方法 - Google Patents

描画装置及び描画装置の描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、描画装置及び描画装置の描画方法に関するものである。
爪の表面に色や絵柄等のデザイン画像を描画する描画装置(ネイルプリント装置)として、描画を施す筆記用具(ペン)を搭載したプロッタ方式の描画装置を用いることが考えられる。
筆記用具(ペン)を用いて描画を施す場合には、インクジェット方式のように小液滴のインクを吐出させる描画装置と比べて、使用可能なインクの粘度やインクに含まれる色材の粒径等に制約が少なく、粒径の大きな色材を含んだ発色のよいインクや光硬化型のインクのような高粘度のインクも用いることができる。このため、ネイルサロンで施されるネイルプリントと同様の各種のネイルデザインを描画することが可能となる。
従来、粒径の大きな色材等を含むインクを用いる筆記用具(ペン)としては、バルブ機構を備えた直液式の筆記用具(ペン)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−178683号公報
しかしながら、このようなバルブ機構を備えた直液式の筆記用具(ペン)は、描画を続けるために適宜ペン先を筆記用具(ペン)の軸部内に押し込む押圧動作(ポンピング動作)を行い、バルブ機構を開閉させてペン先にインクを供給する必要がある。
この点、特許文献1に記載されているような従来の直液式の筆記用具(ペン)では、ペン先を描画対象物に強く押し付ける等の押圧動作を、ユーザが手動で行う必要があった。
このため、バルブ機構を備えた直液式の筆記用具(ペン)を描画装置に用いる場合には、描画開始時や描画途中でペン先に供給されるインク量が少なくなった場合に、筆記用具(ペン)を描画装置から取り外し、装置外で押圧動作を行い、ペン先に供給されるインク量を回復させてから再び描画装置にセットすることが必要であり、操作が煩雑であるとともに、描画処理に時間がかかってしまうという問題があった。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、バルブ機構を備えた直液式の筆記用具(ペン)を用いて描画を行う場合に、ペン先に供給されるインク量を回復させる押圧動作を装置内部で行うことのできる描画装置及び描画装置の描画方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明の描画装置は、
軸部の先端側から突出し、描画対象面に接触して該描画対象面に描画する先端部と、前記先端部に供給する描画用液体を一時的に貯留する一時貯留部と、前記先端部が前記軸部内に押し込まれていないときに前記一時貯留部への前記描画用液体の供給を止める閉状態となり、前記先端部が前記軸部内に押し込まれたときに前記一時貯留部へ前記描画用液体を供給する開状態となるバルブ機構と、を有する少なくとも一つの直液式の描画用具を保持する描画ヘッドと、
前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行うペン先押圧機構と、を備えていることを特徴としている。
また、本発明の描画方法は、
直液式の描画用具により描画を施す描画装置の描画方法であって、
前記描画装置は、
軸部の先端側から突出し、描画対象面に接触して該描画対象面に描画する先端部と、前記先端部に供給する描画用液体を一時的に貯留する一時貯留部と、前記先端部が前記軸部内に押し込まれていないときに前記一時貯留部へ前記描画用液体の供給を止める閉状態となり、前記先端部が前記軸部内に押し込まれたときに前記一時貯留部へ前記描画用液体を供給する開状態となるバルブ機構と、を有する前記描画用具を保持する描画ヘッドと、
前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行うペン先押圧機構と、
制御部と、
を備え、
前記ペン先押圧機構が、前記描画用具による前記描画の開始前及び前記描画を行っている途中で、前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行い、
前記制御部が、前記描画を行っている途中で前記押圧動作を実行するタイミングを、前記描画用具により前記描画対象面に描画を行うのに必要な前記描画用液体の量と、前記一時貯留部における前記描画用液体の残量とに基づいて設定することを特徴としている。
本発明によれば、バルブ機構を備えた直液式の筆記用具(ペン)を用いて描画を行う場合に、ペン先に供給されるインク量を回復させる押圧動作を装置内部で行うことができる。
(a)は、第1の実施形態における描画装置の正面図であり、(b)は、(a)に示された描画装置の内部構成を示す側面図である。 図1におけるII-II断面図である。 (a)及び(b)は、第1の実施形態における描画部の側面図であり、(a)非描画状態を示し、(b)は、描画状態を示している。 (a)及び(b)は、第1の実施形態におけるペンとペン先押圧機構の要部断面図であり、(c)は、クリーニング機構の要部側面図である。 本実施形態に係る描画装置の制御構成を示した要部ブロック図である。 第1の実施形態における描画方法を示すフローチャートである。 (a)から(c)は、第2の実施形態における描画部の側面図であり、(a)非描画状態を示し、(b)は、描画状態を示し、(c)は、押圧動作時の状態を示している。 (a)及び(b)は、第2の実施形態におけるペンとペン先押圧機構の要部断面図である。 (a)及び(b)は、第3の実施形態におけるペンとペン先押圧機構の要部断面図である。 (a)及び(b)は、第3の実施形態における描画部の側面図であり、(c)は、(a)における一点鎖線部分の拡大図である。 第3の実施形態における描画方法を示すフローチャートである。 (a)は、ホーン型の超音波振動子を適用した例を示すペンの断面図であり、(b)は、ペンの外部に超音波振動子を設けた例を示すペンの断面図である。
[第1の実施形態]
図1から図6を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置(描画装置)1の第1の実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、ネイルプリント装置1は手の指の爪の表面を描画対象面として、これに描画するものとして説明するが、本発明の描画対象面は手の指の爪の表面に限るものではなく、例えば足の指の爪の表面を描画対象面としてもよい。
図1(a)は、ネイルプリント装置の内部構成を示すネイルプリント装置の正面図であり、図1(b)は、図1(a)に示されたネイルプリント装置の内部構成を示す側面図である。図2は、図1(a)におけるII-II線に沿う断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態におけるネイルプリント装置1は、描画ヘッド43が印刷指U1の爪Tに描画を施す筆記用具(ペン)41を備えるプロッタ方式の描画装置である。
このネイルプリント装置1は、ケース本体2と、このケース本体2に収容される装置本体10とを備えている。
ケース本体2の側面上部一端には、後述する描画部40のペン(筆記用具)41を交換するために開閉可能に構成されたペン交換用蓋部23が設けられている。ペン交換用蓋部23は、例えばヒンジ等を介して、図1に示すように閉状態から開状態まで回動自在となっている。
ケース本体2の上面(天板)には操作部25(図5参照)が設置されている。
操作部25は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部25には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、爪Tに描画するデザイン画像を選択するデザイン選択釦、描画開始を指示する描画開始釦等、各種の入力を行うための図示しない操作釦が配置されている。
また、ケース本体2の上面(天板)のほぼ中央部には表示部26が設置されている。
表示部26は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部26には、例えば、印刷指U1を撮影して得た爪画像(爪Tの画像を含む指画像)、この爪画像中に含まれる爪Tの輪郭線等の画像、爪Tに描画すべきデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示を表示させる指示画面等が適宜表示される。
なお、表示部26の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。
装置本体10は、ほぼ箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置された下部機枠11と、この下部機枠11の上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている上部機枠12とを備えている。
まず、下部機枠11について説明する。
下部機枠11は、背面板111、底板112、左右一対の側板113a,113b、X方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115及び隔壁116を有する。
側板113a,113bの下端部は、底板112の左右両端部にそれぞれ連結され、側板113a,113bが底板112に対して立てられた状態に設けられている。
背面板111の下部は、前方(指挿入方向手前側)に向かって2段に窪むように形成されている。背面板111の下端部は底板112の前端部に連結されており、背面板111は、底板112と側板113a,113bによって囲われた領域を前後に区切っている。
この窪んだ背面板111の後ろ側に形成される空間がX方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115(図1(b)参照)となっている。X方向移動ステージ収容部114内には、描画部40が前方(指挿入方向手前側)に移動した際に描画部40のX方向移動ステージ45が収容される。また、Y方向移動ステージ収容部115内には、描画部40のY方向移動ステージ47が配置されている。
また、隔壁116は、下部機枠11の内部前方側の空間(背面板111、底板112及び側板113a,113bによって囲われた指挿入方向手前側の空間)を上下に区切るように下部機枠11の内側に設けられている。隔壁116はほぼ水平に設けられ、隔壁116の左右両端部が側板113a,113bにそれぞれ連結され、隔壁116の後端部が背面板111に連結されている。
この下部機枠11には、指固定部30(図1(b)参照)が一体的に設けられている。
指固定部30は、描画を施す爪Tに対応する指(以下、これを「印刷指U1」という。)を受け入れる指受入部31と、この印刷指U1以外の指(以下、これを「非印刷指U2」という。)を退避させる指退避部32と、から構成されている。
指受入部31は、隔壁116の上側であって下部機枠11の幅方向のほぼ中央部に配置されている。また、隔壁116によって下部機枠11の下側に区分けられた空間が指退避部32を構成している。
例えば、薬指の爪Tに描画を施す場合には、指受入部31に印刷指U1としての薬指を挿入し、非印刷指U2であるその他の4指(親指、人差し指、中指、小指)を指退避部32に挿入する。
図1(b)及び図2に示すように、指受入部31は、下部機枠11の前面側(印刷指挿入方向の手前側)に開口しており、下側が隔壁116の一部を構成する指載置部116a、両側が仕切り31a、奥側が仕切り31cによって区画されている。指載置部116aは、描画を施す爪Tの指(印刷指U1)をXY平面上に載置するものである。
また、指受入部31の上側は天井部31dによって区画されている。天井部31dには、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tを露出させるための窓31eが形成されている。
また、隔壁116の上面であって下部機枠11の前面側の両側部には、下部機枠11の前面側を塞ぐ前壁31f(図1(a)参照)が立設されている。また、隔壁116の上面には、この前壁31fの中央部寄りの端部から前記指受入部31に向けて狭窄し、印刷指U1を指受入部31内に案内する一対のガイド壁31g(図1(a)参照)が立設されている。
ユーザは指受入部31に挿入した印刷指U1と指退避部32に挿入した非印刷指U2との間に隔壁116を挟むことができる。そのため、指受入部31内に挿入された印刷指U1が安定して固定される。
なお、本実施形態では、隔壁116の前端部に下方向に張り出した突出部116bが形成されている。
下部機枠11の上面であって、指受入部31の横(本実施形態では、図1(a)及び図2において左側)には、後述する描画ヘッド43による描画可能範囲内に、例えばゴムによって形成されたペンキャップ62が設置されている。
描画部40にペン41が装着されている状態で描画を行っていないとき(非描画時)には、ペン41を下降させて、ペン先412をペンキャップ62に収容することにより、ペン先412の乾燥を防止するようになっている。ペンキャップ62等が配置されている領域は、非描画時に、ペン41が待機しているホームエリアとなっている。
また、下部機枠11の上面であって、指受入部31とペンキャップ62等が配置されているホームエリアとの間には、ペン先押圧機構7及びクリーニング機構77が設けられている。
ペン先押圧機構7は、筆記用具であるペン41のペン先412を軸部411内に押し込み、ペン先412を没入状態とすることが可能に構成されている。
図4(a)及び図4(b)は、本実施形態におけるペンとペン先押圧機構との一例を示す模式的な要部断面図であり、図4(c)は、本実施形態におけるクリーニング機構の一例の構成を示す模式的な断面図である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施形態におけるペン先押圧機構7は、ペン先412の先端に接触して、ペン先412を軸部411内に押し込むための押圧部材71と、この押圧部材71を上下方向に動作させてペン先412を上下方向に動作させ、ペン41のバルブ機構410に開状態と閉状態とをとらせるポンピング動作を行う押圧部材動作機構76と、を備えている。
また、押圧部材71の周囲には、インクFを吸収する吸収部材72が配置されている。吸収部材72は、押圧部材71をペン先412に押し当てた際にペン先412からインクFが溢れた場合、そのインクFを吸収するものである。
押圧部材71の周囲に吸収部材72を配置することにより、インクFがペン先412から溢れた際には当該インクFを吸収部材72が速やかに吸収することができる。このため、不要なインクFがペン先412に再付着することを抑制して、ペン先押圧動作後にインク滴が落下して爪Tの上や装置内部等を汚してしまうのを防止することができる。
吸収部材72は、インクFを吸収可能なものであればよく、例えばPVAスポンジ、発泡・熱可塑性ポリウレタン等、スポンジ状の多孔体で形成されている。なお、吸収部材72は、インクF(液状材料)の付着による腐食等を生じにくい材料を適用することが好ましい。
押圧部材71及び吸収部材72は基台70上に配置されている。なお、基台70と押圧部材71とは一体的に形成されたものでもよい。
基台70の下には、押圧部材動作機構76が設けられている。
押圧部材動作機構76は、基台70を下方から押し上げるパンタグラフ型のアーム部73と、アーム部73に接続された回転軸74と、回転軸74を回転駆動させる押圧機構駆動モータ75とを備えている。
回転軸74はアーム部73と噛み合うスクリューネジとなっており、押圧部材動作機構76は、押圧機構駆動モータ75によって回転軸74を回転させることでアーム部73を伸縮させ、押圧部材71がペン先412の先端に接触していない、あるいはペン先412の先端に軽く接触してペン先412を押圧していない位置から、押圧部材71がペン先412をペン41の軸部411内に押し込み、没入状態とする押圧位置まで基台70を昇降させるようになっている。
クリーニング機構77は、ペン先押圧機構7の押圧部材71の表面をクリーニングするものであり、図4(c)に示すように、クリーニング部材78と、このクリーニング部材78を移動させるブレード移動機構79とを備えている。
クリーニング部材78には、例えばウレタンゴム等の樹脂等により形成されたブレード78aが設けられている。なお、ブレード78aは、インクF(液状材料)の付着による腐食等を生じにくい材料を適用することが好ましい。
ブレード78aは、その先端が押圧部材71の表面に当接する高さに設置されている。クリーニング機構8は、ブレード移動機構79によってクリーニング部材78を移動させることで、ブレード78aが押圧部材71の表面に摺接し、押圧部材71の表面に付着したインクF等の汚れを拭き取ることができるようになっている。
クリーニング機構77により押圧部材71に付着したインクF等を拭き取ることで、繰り返し押圧動作を行った場合や、異なる色(種類)のインクFを収容するペン41について押圧動作を行った場合でも、ペン先412へのインクFの再付着やインクFの混色を防止することができる。
ペン先押圧機構7の押圧機構駆動モータ75、クリーニング機構77のブレード78aを移動させるためのブレード移動機構79は、後述する制御装置80の押圧機構制御部816(図5参照)に接続され、該押圧機構制御部816によって制御されるようになっている。
描画部40は、描画用の筆記用具であるペン41を備える描画ヘッド43、描画ヘッド43を支持するユニット支持部材44、描画ヘッド43をX方向(図1(a)及び図2におけるX方向、描画装置1の左右方向)に移動させるためのX方向移動ステージ45、X方向移動モータ46、描画ヘッド43をY方向(図1(b)及び図2におけるY方向、描画装置1の前後方向)に移動させるためのY方向移動ステージ47、Y方向移動モータ48等を備えて構成されている。
図3(a)及び図3(b)は、描画部の側面図であり、図3(a)は、非描画状態を示し、図3(b)は、描画状態を示したものである。
図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態において、描画ヘッド43は、描画ヘッド43をユニット支持部材44に固定する保持基台430と、保持基台430に取り付けられたガイドレール436と、このガイドレール436に沿って上下(図3(a)図3(b)において上下)に摺動するスライダ437と、スライダ437に固定され、ペン41を保持するペンホルダ431と、スライダ437を移動させることでペン41を上下に移動させるペン上下機構432と、を備えている。
本実施形態では、保持基台430、ガイドレール436、スライダ437、ペンホルダ431が4つずつ設けられ、4本のペン41を同時に保持できるようになっている。なお、ネイルプリント装置1に保持可能なペン41の数は4つに限定されず、さらに多くのペン41を保持できるように構成されていてもよい。また、ペン41を1本のみ保持する構成として、適宜ペンホルダに保持させるペン41を取り換えるようにしてもよい。
ペン41は、ペンホルダ431に着脱可能に保持されており、適宜取り換えることができるとともに、装着状態においては、上下いずれの方向にも容易にペンホルダ431から抜け落ちないようになっている。
ペン41をペンホルダ431に保持させる具体的な構成は特に限定されないが、例えばペンホルダ431の内径をペン41の外径よりも大きく形成するとともにネジ等によってペンホルダ431の内径を調整可能に構成し、ペン41をペンホルダ431に保持させた後にネジを締めることでペン41がペンホルダ431から外れないように固定する。また、例えばペン41の外周面とペンホルダ431の内周面に互いに噛み合う溝を形成しておき、ペン41を装着する際には、ペン41を軸周りに回転させながらペンホルダ431内に押し込むことでペン41とペンホルダ431とを螺着させる構成としてもよい。
ペン上下機構432は、ペン上下レバー433と、プランジャ434及びコイル部435で構成され、ペン上下レバー433の一端に設けられたソレノイド440等を備えている。
本実施形態のソレノイド440は、ソレノイド440がプランジャ434を後方(図3(a)及び図3(b)における右側方向)に吸引するプル型のソレノイドである。なお、ソレノイド440は、プル型に限定されず、プッシュ型に構成されたものでもよい。
ペン上下レバー433は、図3(a)及び図3(b)に示すように、短アーム433aと長アーム433bとがほぼ直角に交わるL字状の部材である。
ペン上下レバー433における短アーム433aと長アーム433bとの交点には、保持基台430側から支軸438が挿通されている。
短アーム433aの先端側にはソレノイド440のプランジャ434が係止されている。
また、長アーム433bの先端側には、長孔433cが形成されている。長孔433cには、一端がスライダ437に固定されたピン439が、長孔433cに沿って移動可能に係止されている。
本実施形態において、ソレノイド440が駆動されている状態では、図3(a)に示すように、プランジャ434が後方(図3(a)及び図3(b)における右側方向)に引き付けられた状態となる。この状態において、ペン41のペン先412は、爪Tの表面と接触しない非描画状態となる。
また、ソレノイド440の駆動により、ペン上下レバー433は長アーム433bがほぼ水平となった状態で維持されるとともに、長アーム433bの長孔433cにピン439が係止されていることで、スライダ437及びこれに取り付けられているペンホルダ431に保持されたペン41は上下いずれにも移動しない状態で保持される。このため、下方からペン先押圧機構7の押圧部材71によってペン先4112が押圧された場合でもペン41自体の上下方向の位置が維持され、ペン先412のみを軸部411内に押し込むことが可能となる。
一方、ソレノイド440が開放された状態では、図3(b)に示すように、プランジャ434が前方(図3(a)及び図3(b)における左側方向)に突出する。これにより、ペン上下レバー433は長アーム433bの自由端側が下がる方向に傾きくとともに、長アーム433bの長孔433c内をピン439が移動する。これにより、ピン439が固定されているスライダ437がガイドレール436に沿って下方向(図3(a)図3(b)において上下)に摺動し、ペンホルダ431に保持されたペン41が下降して爪Tの表面に接触可能な描画状態となる。
なお、ペン41は、スライダ437に固定されたペンホルダ431に挿通されて保持されているのみであり、ペン上下レバー433等に固定されていないため、ソレノイド440が開放された状態では、自重によって下方に付勢されている。これにより、ペン41は、ペンホルダ431に保持された状態で自由に上下できるとともに、爪Tの表面に突き当たると、ペン先412が爪Tの表面に押し当てられるようになっている。これにより、爪Tにペン41で描画する場合、ペン先412は、爪Tの表面形状(表面の起伏等)に追従して(爪Tの曲面や高さに合わせて)、印刷指U1が載置されているXY平面に直交するZ方向(すなわち上下方向)に自由に移動可能となっている。
本実施形態のペン41は、図4(a)及び図4(b)に示すように、軸部411と、ペン先412と、バルブ機構410と、付勢部材415と、を備えている。
軸部411は、筒状の部材であり、先端側(ペン41における先端側、図4(a)及び図4(b)において下側)にペン先412を突出させる開口部411aが形成されている。
また、軸部411の内部であって先端部(ペン41における先端部、図4(a)及び図4(b)において下側)近傍には、内向きフランジ411bが形成されている。内向きフランジ411bは、後述するように、バルブ機構410を構成する弁座として機能する。
軸部411内であって、この内向きフランジ411bよりも後部は、インクF(液状材料)が収容されたインク収容部411cとなっており、内向きフランジ411bよりも先端側は、一時インク貯留部411dとなっている。一時インク貯留部411dは、ペン先412に適宜インクFを供給する部分である。
なお、図4(a)及び図4(b)は模式図であり、軸部411や内向きフランジ411b等の各部の形状等は図示例に限定されない。
本実施形態において軸部411の内部に設けられたインク収容部411c及び一時インク貯留部411dに収容されるインクFとしては、各種のインクが適用可能である。インクの粘度や色材等の含有物の粒径(粒子の大きさ)等は特に限定されず、例えば、金銀のラメ入りのインクや白色の顔料を含有したインク、ベースコート用、トップコート用のインクやマニキュア液等も用いることができる。また、紫外線等の特定の波長領域の光の照射によって重合、硬化する光硬化型のインク(例えばジェルネイル用のUV硬化型のアクリル樹脂等の液状材料)がインク収容部411c及び一時インク貯留部411dに収容されていてもよい。なお、光硬化型のインクを用いる場合には、ネイルプリント装置1内部に、当該インクを硬化させる波長の光を照射可能な光源を備えることが好ましい。
ペン先412は、一端側が軸部411の先端側から突出し、この突出した部分が描画対象面である爪Tの表面に接触して描画を施すことができる芯材である。
ペン先412の他端側は、軸部411内に配置されている支持体413に係止されており、一時インク貯留部411dに挿入されている。
ペン先412は、一時インク貯留部411d内にインクFが貯留されている場合に、このインクFを先端部(爪Tの表面に接触する部分)まで誘導することで描画可能状態となる。ペン先412は、例えば、樹脂(POM、PP、ナイロン等)や繊維束体(PET、アクリル、ナイロン、羊毛等)等の多孔質材料により形成されている。なお、ペン先412は、その先端部までインクFを誘導可能なものであればよく、ペン先412を形成する材料はここに例示したものに限定されない。
ペン先412は、ペン先412の先端に前述のペン先押圧機構7の押圧部材71が押し当てられることによって、図4(b)に示すように、軸部411内に没入した没入状態となる。そして、後述するように、この没入状態において、ペン先412を支持する支持体413を押し上げ、バルブ機構410を開状態とする。
なお、ここで「没入状態」とは、必ずしもペン先412の全体が軸部411内に没して見えなくなる状態ではなく、少なくとも何ら外力の加わらない状態(これを「突出状態」という。)と比べてペン先412が軸部411内に入り込んでいる状態をいう。ペン先412がどの程度押し込まれた状態においてバルブ機構410を開状態とする程度の「没入状態」となるかは、バルブ機構410の構成等によって異なる。
軸部411内には、ペン先412を支持する支持体413が設けられている。
支持体413は、軸部411のインク収容部411c内に配置され、内向きフランジ411bの内径よりも太い外径を有する大径部413aと、この大径部413aよりも軸部411の先端側に配置され、内向きフランジ411bの内径よりも細い外径の小径部413bと、軸部411の一時インク貯留部411d内に配置され、ペン先412が係止されているペン先係止部413cとから構成されている。ペン先係止部413cは、少なくともその一部に内向きフランジ411bの内径よりも太い外径に形成された部分を有している。
支持体413は、大径部413aの下面(図4(a)及び図4(b)において下面)が内向きフランジ411bの上面(図4(a)及び図4(b)において上面)に突き当たり、ペン先係止部413cの上面(図4(a)及び図4(b)において上面)が内向きフランジ411bの下面(図4(a)及び図4(b)において下面)に突き当たることで、インク収容部411c及び一時インク貯留部411dのいずれの側にも抜け落ちないようになっている。
大径部413aは、その下面(図4(a)及び図4(b)において下面)が内向きフランジ411bの上面(図4(a)及び図4(b)において上面)に突き当たることにより、インク収容部411cと一時インク貯留部411dとの間のインクFの流路を遮断するようになっており、バルブ機構410を構成する弁体として機能する。
軸部411のインク収容部411c内には、保持膜414が設けられている。保持膜414は、例えばメッシュ状等のインクFの流動を妨げない構造となっている。
また、インク収容部411c内には、一端が支持体413の後端(すなわち、大径部413aの上面(図4(a)及び図4(b)において上面))に当接し、他端が保持膜414の下面に突き当てられる付勢部材415が配置されている。
付勢部材415は、ペン先412の端部が軸部411の先端側から突出した突出状態となるように付勢するものであり、例えばコイルばねで構成される。なお、付勢部材415は、ペン先412が突出状態となるように付勢することができるものであればよく、コイルばねに限定されない。
なお、付勢部材415の他端側が当接する対象は保持膜414に限定されない。例えば、インク収容部411c内に内向きフランジや係止爪等を設け、これに付勢部材415の他端側が係止されて付勢力を生じるように構成してもよい。この場合には、保持膜414を設けない構成としてもよい。
バルブ機構410は、開状態においてインク収容部411cと一時インク貯留部411dとを連通状態とし、閉状態においてインク収容部411cと一時インク貯留部411dとを非連通状態とするものである。
本実施形態では、前述のように、軸部411内に設けられ弁座として機能する内向きフランジ411bと、弁体として機能する支持体413の大径部413aとによってバルブ機構410が構成されている。
ペン先412に、ペン先412が軸部411内に押し込まれる方向の強い外力が加わらない状態では、図4(a)に示すように、付勢部材415が支持体413を内向きフランジ411bに押し付ける方向に付勢していることにより、弁体である支持体413の大径部413aの下面が弁座である内向きフランジ411bの上面に密着し、バルブ機構410は閉状態となっている。
これに対して、図4(b)に示すように、ペン先412がペン先押圧機構7によって押し上げられ、軸部411内に押し込まれて没入状態となると、ペン先412を支持する支持体413も押圧されて軸部411の後方(図4(a)及び図4(b)において上方)に移動し、支持体413の大径部413aが内向きフランジ411bの上面から離間する。これにより、バルブ機構410は開状態となる。この開状態において、支持体413の小径部413bと内向きフランジ411bとの間にインクFの流路が形成され、インク収容部411cと一時インク貯留部411dとが、インクFの流出入可能な連通状態となり、インク収容部411cから一時インク貯留部411dにインクFが流入する。
なお、ペン先押圧機構7によるペン先412の押圧動作が終了すると、付勢部材415の付勢力によって支持体413がペン41の先端方向に押し戻され、再びペン先412が軸部411から突出した突出状態に復帰し、バルブ機構410が閉状態となる。
軸部411の開口部4はペン先412によって塞がれた状態となっているため、一時インク貯留部411dに流入したインクFは一時インク貯留部411d内に貯留され、ペン先412に随時インクFを供給可能な状態となる。
一時インク貯留部411dは、バルブ機構410の開閉動作を複数回繰り返すことでインクFの貯留量が100%となる。なお、バルブ機構410の開閉動作を何回行うことで一時インク貯留部411dに貯留されたインク量が100%になるかは、ペン41の種類(構造)やペン41に収容されているインクFの種類等により異なる。
本実施形態では、一時インク貯留部411d内に貯留することのできるインク量や、一時インク貯留部411dのインクFの貯留量を100%とするために必要なバルブ機構410の開閉動作の回数等がペン41の情報として記憶部82に記憶されている。
また、ユニット支持部材44は、X方向移動ステージ45に取り付けられたX方向移動部451に固定されており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、X方向(図1(a)及び図2におけるX方向、ネイルプリント装置1の左右方向)に移動するようになっている。
また、X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部441に固定されており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、Y方向(図1(b)及び図2におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
本実施形態では、X方向移動モータ46及びY方向移動モータ48等により、爪Tに描画を施すペン41を備える描画ヘッド43をX方向及びY方向に駆動するXY駆動部としてのヘッド移動部49が構成されている。
描画部40におけるペン41を上下移動させるためのペン上下機構432のソレノイド440、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48は、後述する制御装置80の描画制御部815(図5参照)に接続され、該描画制御部815によって制御されるようになっている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、撮影部50は、上部機枠12に設けられている。
すなわち、上部機枠12には基板13が設置されており、この基板13の中央部下面には、撮影部50の撮像装置としてのカメラ51が2つ設置されている。
カメラ51は、例えば、200万画素程度以上の画素を有する固体撮像素子とレンズ等を備えて構成された小型カメラであることが好ましい。
カメラ51は、指受入部31内に挿入されている印刷指U1の爪Tを撮影して、印刷指U1の爪Tの画像である爪画像(爪Tの画像を含む指画像)を取得するものである。
2つのカメラ51のうち、一方のカメラ51は、指受入部31の底面に対向して設けられており、爪Tを真上から撮影するものである。
また、他方のカメラ51は、指受入部31の底面に対して僅かに傾けて配置されており、爪Tを斜め上方向から撮影するものである。
基板13には、カメラ51を囲むように配置され、カメラ51による撮影の際に、印刷指U1の爪Tを照明する白色LED等の照明灯(照明装置)52が設置されている。撮影部50は、このカメラ51及び照明灯52を備えて構成されている。
この撮影部50は、後述する制御装置80の撮影制御部811(図5参照)に接続され、該撮影制御部811によって制御されるようになっている。
撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
本実施形態では、撮像装置としての2つのカメラ51によって少なくとも2つの異なった位置・角度から爪Tを撮影することができ、少なくとも2枚の爪画像が取得され、これらの爪画像に基づいて、後述する爪情報検出部812が、爪Tの輪郭(爪Tの形状)や爪Tの湾曲形状、垂直位置等の爪情報を検出する。
制御装置80は、例えば上部機枠12に配置された基板13等に設置されている。
図5は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図5に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
記憶部82には、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
具体的には、記憶部82のROMには、爪画像から爪Tの形状や爪Tの輪郭等の爪情報を検出するための爪情報検出プログラム、描画データを生成するための描画データ生成プログラム、描画処理を行うための描画プログラム、バルブ機構の開閉処理を行うためのバルブ制御プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
また、本実施形態において記憶部82には、撮影部50によって取得されたユーザの印刷指U1の爪Tの爪画像を記憶する爪画像記憶領域821、爪情報検出部812によって検出された爪情報(爪Tの輪郭や爪Tの傾斜角度等)が記憶される爪情報記憶領域822、及び爪Tに描画されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域823が設けられている。
さらに、本実施形態では、描画用具であるペン41により描画される互いに異なる複数の画像の各々を描画するのに必要な使用インク量が記憶部82に記憶されている。
具体的には、ネイルデザイン記憶領域823に記憶されている個々のネイルデザインの画像データの中に、当該ネイルデザインを描くのに必要な画像ごとの使用インク量の情報が含まれている。また、ネイルデザインが複数のモチーフから構成されている場合には、途中中断せずに描画を行うべき部分の情報と、各部分を描画するのに必要なインク量の情報がネイルデザインの画像データに含まれる。
一繋がりの模様(モチーフ)については、途中で描画を中断すると中断部分に線が現れたり、図柄が正確につながらなかったりする等により、仕上がり品質が低下してしまう。このため、ネイルデザインがこのような模様(モチーフ)を含む場合には、各モチーフごとに描画に必要なインク量を記憶させておき、各モチーフの描画を開始する前にインク量がモチーフの途中で不足しないかの判断を行う。
また、本実施形態では、前述のように、一時インク貯留部411d内に貯留可能なインク量や、一時インク貯留部411dのインクFの貯留量を100%とするために必要なバルブ機構410の開閉動作の回数等がペン41の情報として記憶部82に記憶されている。
制御部81は、機能的に見た場合、撮影制御部811、爪情報検出部812、描画データ生成部813、表示制御部814、描画制御部815、押圧機構制御部816等を備えている。これら撮影制御部811、爪情報検出部812、描画データ生成部813、表示制御部814、描画制御部815、押圧機構制御部816等としての機能は、制御部81のCPUと記憶部82のROMに記憶されたプログラムとの共働によって実現される。
撮影制御部811は、撮影部50のカメラ51及び照明灯52を制御してカメラ51により、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像を含む指の画像(以下「爪画像」という。)を撮影させるものである。
本実施形態では、撮影制御部511は、2つのカメラ51によって異なる位置・角度(例えば、爪Tの真上と爪Tの斜め上方等)から少なくとも2枚の爪画像を取得させる。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82に記憶されてもよい。
爪情報検出部812は、カメラ51によって撮影された指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像に基づいて、印刷指U1の爪Tについての爪情報を検出するものである。
ここで、爪情報とは、例えば、爪Tの輪郭(爪形状、爪Tの水平位置)、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置、以下「爪Tの垂直位置」又は単に「爪Tの位置」ともいう。)、爪Tの表面の、XY平面に対する傾斜角度(爪Tの傾斜角度、爪曲率)である。
描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪情報に基づいて、描画ヘッド43により印刷指U1の爪Tに施される描画用のデータを生成する。
具体的には、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪Tの形状等に基づいてネイルデザインの画像データを拡大、縮小、切出し等による合せ込み処理を行い、爪Tに描画を施すためのデータを生成する。
また、描画データ生成部813は、爪情報検出部812により検出された爪情報に応じて、ネイルデザインの画像データを爪Tの形状に合わせ込み、適宜曲面補正等を行う。
これにより、ネイルデザインの描画用のデータが生成される。
表示制御部814は、表示部26を制御して表示部26に各種の表示画面を表示させるものである。本実施形態では、表示制御部814は、例えばネイルデザインの選択画面やデザイン確認用のサムネイル画像、印刷指U1を撮影して取得した爪画像、各種の指示画面等を表示部26に表示させるようになっている。
描画制御部815は、描画データ生成部813によって生成された描画データに基づいて描画部40に制御信号を出力し、爪Tに対してこの描画データにしたがった描画を施すように描画部40のソレノイド440、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48を制御する制御部である。
本実施形態では、描画制御部815は、非描画時にはソレノイド440のコイル部435に通電してプランジャ434を引きつけ、描画時にはソレノイド440を開放状態とするようにソレノイド440の動作を制御する。
これにより、非描画時には、長アーム433bがほぼ水平となる状態でペン上下レバー433が固定され、ペン41はペン先412が爪Tに当接しない位置まで上がった状態となる。また、描画時には、ペン上下レバー433の長アーム433bの自由端側がペン41の重みによって下方に引っ張られ、ペン上下レバー433が支軸438を中心として回動する。これにより、ペン先412が爪Tに当接する位置まで下がった状態となる。
このように、描画制御部815がソレノイド440の動作を制御してペン41を適宜上下させることにより、ペン先412が適度な筆圧を維持したまま爪Tの高さに追従して上下動し、描画対象である爪Tの表面に所望のネイルデザインを描画することができる。
また、本実施形態では、描画制御部815は、必要に応じてペン41をペン先押圧機構7に移動させてペン先412へのインク供給を行わせる。
本実施形態のペン先押圧機構7はペン41を1本ずつ押圧するものであり、描画制御部815は、ヘッド移動部49を制御して、ペン先412へのインク供給を行わせたいペン41がペン先押圧機構7の押圧部材71の上に配置されるようにペン41を移動させる。
ペン先押圧機構7による押圧動作を行わせる際には、描画制御部815は、ソレノイド440を動作させて、ペン41が上下方向に移動しないようにその位置を維持させる。
なお、インクFの色(種類)の異なるペン41についてペン先押圧機構7における押圧動作を行った場合、ペン先412に自身のインクFの色とは異なる色のインクFが付着して、インクFの混色等が生ずるおそれがある。
このため、描画制御部815は、例えば第1のペン41について押圧動作を行う場合には押圧部材71の上面右側に当該ペン41のペン先412の先端を押し当て、第2のペン41について押圧動作を行う場合には押圧部材71の上面中央部に当該ペン41のペン先412の先端を押し当て、第3のペン41について押圧動作を行う場合には押圧部材71の上面左側に当該ペン41のペン先412のペン先を押し当てる、というように、インクFの色(種類)が異なるペン41ごとに、押圧部材71上のペン先412の先端を押し当てる位置をずらすことが好ましい。
描画制御部815がペン41をペン先押圧機構7に移動させるタイミングは、具体的には、描画動作を開始する前、及び描画中インクFの補充が必要と判断されるときである。
まず、描画動作を開始する前には、描画制御部815はペン41をペン先押圧機構7に移動させ、ペン41の一時インク貯留部411dのインク貯留量を100%としてから描画エリアにペン41を移動させて描画を開始させる。
また、描画制御部815は、ネイルデザインの画像ごとの使用インク量と一時インク貯留部411dに貯留可能なインク量とに基づいて、描画用具であるペン41による描画中にバルブ機構410の開閉動作を行うか否かを判断する。
すなわち、描画制御部815は、記憶部82から、描画するように選択されたネイルデザインの画像ごとの使用インク量の情報と、当該ネイルデザインの描画を行うのに使用されるペン41の一時インク貯留部411d内に貯留可能なインク量の情報とを読み出す。そして、描画中は、一時インク貯留部411dのインク貯留量100%の状態からどの程度のインクFが消費されたかを随時判断し、一時インク貯留部411dのインク残量がネイルデザインを描画するのに使用なインク量よりも少なくなったと判断すると、ペン41をペン先押圧機構7に移動させてペン先412へのインクFの供給を行わせる。
なお、同じネイルデザインであっても小さな面積の爪Tに描画する場合と大きな面積の爪Tに描画する場合とで使用されるインク量が変わることから、バルブ機構410の開閉動作を行うか否かの判断においては、爪情報検出部812によって検出された描画対象である爪Tの面積(爪領域の面積)も考慮されることが好ましい。
また、ネイルデザインが、途中で描画を中断せずに描くべき一繋がりの模様(モチーフ)を含んでいる場合には、描画制御部815は、当該モチーフ及びこれを描画するために必要なインク量の情報をも記憶部82から取得する。そして、一時インク貯留部411d内にインクFが残っていても、そのインク残量が一繋がりに描画するモチーフを描くのに必要なインク量に足りないと判断される場合には、当該モチーフの描画を開始する前にペン41をペン先押圧機構7に移動させてインクFの補充を行わせる。
なお、描画制御部815は、ネイルデザインの画像ごとの使用インク量及び一時インク貯留部411dに貯留可能なインク量と、描画対象である爪Tの面積等から、ペン先412へのインク供給が必要となるタイミングを予め決定しておき、当該タイミングが来たと判断した場合にペン先押圧機構7を動作させてバルブ機構410の開閉動作を行い、インクFの補充を行わせてもよい。
また、このインク供給のタイミングを決定するにあたっては、ネイルデザインに含まれるモチーフに関する情報も考慮されることが好ましい。
押圧機構制御部816は、ペン先押圧機構7及びクリーニング機構77の動作を制御するものである。
描画制御部815の制御によりペン41がペン先押圧機構7の上方に移動すると、押圧機構制御部816は、押圧機構駆動モータ75を動作させて、図4(b)に示すように押圧部材71を上方に押し上げ、ペン先412をペン41の軸部411内に押し込む押圧動作を行わせる。これによりペン先412に連結されている支持体413がペン41の後方(図4(a)及び図4(b)において上方)に押し込まれ、弁体である大径部413aが弁座である内向きフランジ411bから離れて、バルブ機構410が開状態となり、インク収容部411cと一時インク貯留部411dとの間にインクFの流路が確保され、インク収容部411cから一時インク貯留部411dにインクFが供給される。その後再度押圧機構制御部816は、押圧機構駆動モータ75を動作させて押圧部材71を下方に下げる。これにより、付勢部材415の付勢力により支持体413がペン41の前方(図4(a)及び図4(b)において下方)に押し戻され、図4(a)に示すように、バルブ機構410が閉状態となる。
本実施形態では、前述のように、一時インク貯留部411dのインクFの貯留量を100%とするために必要なバルブ機構410の開閉動作の回数等がペン41の情報として記憶部82に記憶されており、押圧機構制御部816は、押圧動作の対象となるペン41の情報を読み出して、ペン先押圧機構7による押圧動作(バルブ機構410の開閉動作)の回数を決定する。
また、各押圧動作において、どの程度の時間バルブ機構410を開状態としておくかについても、ペン41の種類(構造)やインクFの種類等によって適宜設定される。
また、押圧機構制御部816は、クリーニング機構77を制御して、ペン先押圧機構7における押圧部材71のクリーニング動作を行わせる。
具体的には、ブレード移動機構79を動作させて、ブレード78aの先端を押圧部材71の表面に摺接させながらクリーニング部材78を移動させ、押圧部材71の表面に付着したインクFを拭き取らせる。
このクリーニング動作を行う回数は特に限定されず、1回でもよいし、複数回繰り返してもよい。インクFの種類等によってクリーニングの回数を変えるようにしてもよい。
また、クリーニング動作を行わせるタイミングは特に限定されない。1つのペン41についての一連の押圧動作(すなわち、例えば3,4回押圧部材71を上下動させて、バルブ機構410の開閉を行う動作、ポンピング動作)が完了するごとに行ってもよいし、描画処理の終了後時(すなわち、描画対象である爪Tについての描画動作の終了時)に行ってもよい。
なお、1つのペン41についての一連の押圧動作が完了するごとにクリーニング動作を行う場合には、押圧部材71の表面にインクFが殆ど残らないため、異なる種類のインクFを保持するペン41のペン先412を1つの押圧部材71によって押圧する場合でもインクFがペン先412に再付着したり、インクFが混色したりするおそれがない。このため、押圧部材71におけるペン先412の当接位置をペン41ごとにずらす制御を行わなくてもよい。
次に、本実施形態におけるネイルプリント装置1の動作及び描画方法について説明する。
このネイルプリント装置1により描画を行う場合、ユーザはまず、電源スイッチを入れて制御装置80を起動させる。
表示制御部814は、表示部26にデザイン選択画面を表示させる。ユーザは操作部25の操作釦等を操作して、デザイン選択画面に表示された複数のネイルデザインの中から所望のネイルデザインを選択し、これにより、操作部25から選択指示信号が出力されて爪Tに描画すべきネイルデザインが選択される(ステップS1)。
次に、ユーザは、印刷指U1を指受入部31に挿入し、非印刷指U2を指退避部32に挿入して、印刷指U1を固定した上で、描画スイッチを操作する。
描画スイッチから指示が入力されると、描画動作を開始する前に、まず撮影制御部811が撮影部50を制御して、照明灯52により印刷指U1を照明しながら2つのカメラ51により印刷指U1を撮影させる。これにより、撮影制御部811は、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像(爪画像)を少なくとも2つ取得する。そして、爪情報検出部812は、爪画像に基づいて爪Tの輪郭(爪形状)や爪Tの傾斜角度(爪曲率)等の爪情報を検出する(ステップS2)。
爪情報検出部812により爪Tの輪郭(爪形状)や爪Tの傾斜角度(爪曲率)が検出されると、これらの爪情報に基づいて、描画データ生成部813が、ネイルデザインの画像データの爪Tへの合せ込み処理を行う。
また、描画データ生成部813は、これら爪情報に基づいて、ネイルデザインの画像データにつき曲面補正を行う。これにより描画データが生成される(ステップS3)。
次に、描画制御部815は、選択されたネイルデザインを描画するのに必要なペン41を選択する(ステップS4)。
そして、当該ペン41をペン先押圧機構7の押圧部材71の上方に移動させる(ステップS5)。なお、ペン41の種類ごとに押圧部材71上での押圧位置をずらす場合には、当該ペン41について指定された位置にペン先412が位置するようにペン41の位置を調整する。
ペン41が押圧部材71の上方に移動すると、押圧機構制御部816がペン先押圧機構7の押圧機構駆動モータ75を制御して押圧部材71を当該ペン41の一時インク貯留部411dの貯留インク量を100%の状態とするのに適した回数(例えば3回)昇降させる。これによりバルブ機構が開閉する押圧動作(ポンピング動作)が行われ、ペン41の一時インク貯留部411dにインクFが貯留されてペン先412に適宜インクFが供給可能な状態となる(ステップS6)。
当該ペン41について押圧動作が完了すると、押圧機構制御部816は、クリーニング機構77のブレード移動機構79を制御して、ブレード78aの先端を押圧部材71の表面に摺接させながらクリーニング部材78を移動させ、押圧部材71の表面に付着したインクFを拭き取らせる。
ペン41の一時インク貯留部411dの貯留インク量が100%の状態となると、描画制御部815は、ヘッド移動部49を動作させてペン41を描画エリア(すなわち、爪Tが配置されているエリア)に移動させる(ステップS7)。そして、ソレノイド440を開放状態としてペン41が自重により自由に上下動可能な状態とし、描画データに基づいて爪Tの表面にネイルデザインを描画させる(ステップS8)。
描画制御部815は、ネイルデザインの画像データに含まれる描画に必要なインク量のデータから描画開始からのインク消費量を把握しており、これと一時インク貯留部411dにおいて貯留可能なインク量等に基づいて、描画途中でペン先412のインク補充が必要であるか否かを判断する(ステップS9)。
すなわち、本実施形態では、描画開始前に一時インク貯留部411dの貯留インク量を100%の状態としているため、このインク量からインク消費量を減じることで一時インク貯留部411dのインク残量を把握(推定)することができる。そして、一時インク貯留部411dのインク残量が当該デザインの描画を続けるのに不十分であると描画制御部815が判断すると(ステップS9;YES)、描画制御部815は、ステップS5に戻って、ペン41をペン先押圧機構7の押圧部材71の上方に移動させ、一時インク貯留部411dにインクFを充填するための押圧動作(バルブ機構の開閉動作)を行わせる。押圧動作が完了すると、描画制御部815は、一時インク貯留部411dの貯留インク量が100%の状態になったものとリセットする。そして、再度ペン41を描画エリアに移動させて描画を続けさせる。なお、一繋がりの模様(モチーフ)等がネイルデザインに含まれており、当該モチーフ全体を描画するにはインク残量が不足していると判断する場合には、描画制御部815は、当該モチーフの描画を開始する前にペン41をペン先押圧機構7の押圧部材71の上方に移動させ、一時インク貯留部411dにインクを充填するための押圧動作(バルブ機構の開閉動作)を行わせる。
他方、一時インク貯留部411dのインク残量が当該デザインの描画を続けるのに十分でありインク補充は不要であると描画制御部815が判断すると(ステップS9;NO)、描画制御部815は、そのままネイルデザインの描画を継続させる(ステップS10)。
描画制御部815は、ネイルデザインの描画が終了したか否かを判断し(ステップS11)、終了していないと判断する場合(ステップS11;NO)には、ステップS10に戻って処理を繰り返す。なお、この場合、ステップS9に戻って、描画途中でペン先412のインク補充が必要であるか否かを再度判断してもよい。
ネイルデザインの描画が終了したと判断した場合(ステップS11;YES)には、描画制御部815は、ホームエリアにペン41を移動させ(ステップS12)、ペン先412をペンキャップ62に収容し、描画処理を終了する。
なお、複数の指の爪Tに描画を施す場合には、1つの指の爪Tについて描画処理が終了した後、当該描画済みの爪Tの指を指受入部31から抜いて次に描画すべき爪Tの指を印刷指U1として指受入部31に挿入し、当該爪Tの爪画像を取得して、上記の処理を繰り返す。
以上のように、本実施形態のネイルプリント装置1は、開状態においてインク収容部411cと一時インク貯留部411dとを連通状態とし、閉状態においてインク収容部411cと一時インク貯留部411dとを非連通状態とするバルブ機構410を備え、付勢部材によって軸部の先端側から突出した突出状態となるように付勢されているペン先412を、ペン先押圧機構7によって軸部411内に押し込み没入状態とすることによってバルブ機構410が開状態となる。
このように、本実施形態では、ペン先押圧機構7の押圧部材71によるペン先412の押圧と、この押圧状態が解除された際の付勢部材415の付勢力によるペン先412の押し戻しとが繰り返されることでバルブ機構410が開閉動作し、インク収容部411c内のインクFが一時インク貯留部411dに供給される。
これにより、バルブ機構410を備えた直液式のペン41(筆記用具)をネイルプリント装置1(描画装置)に用いた場合に、ペン41を装置外に取り出さなくてもペン先のインク貯留量を回復させるための押圧動作(ポンピング動作)を行うことができ、ユーザの手間を省くことができるとともに、迅速に描画処理を行うことができる。
また、本実施形態のペン先押圧機構7は、ペン先412を軸部内に押し込むための押圧部材71と、この押圧部材71を動作させることによりペン先412を動作させ、バルブ機構410に開状態と閉状態とをとらせる押圧部材動作機構76とを備えている。これにより、描画部40の側に特別な機構を設けることなく、比較的簡易な構成でバルブ機構410の開閉動作を行わせることができる。
また、本実施形態では、描画用具であるペン41により描画される画像ごとの使用インク量を記憶部82に記憶させておき、描画制御部815が、画像ごとの使用インク量と一時インク貯留部411dに貯留可能なインク量とに基づいて、ペン41による描画中にバルブ機構410の開閉動作を行って一時インク貯留部411dへのインク補充を行うか否かを判断する。このため、適切に一時インク貯留部411dのインク補充を行うことができ、一時インク貯留部411dのインク残量がないまま描画を行ってインクがかすれたり、デザインが途中で途切れたりするのを防止して、高品質のネイルプリントを実現することができる。
[第2の実施形態]
次に、図7(a)から図7(c)及び図8(a)、図8(b)を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置及びネイルプリント装置の描画方法の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、主としてペン先押圧機構による押圧動作を行わせるための構成が第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図7(a)は、非描画状態における描画部40を示す要部側面図であり、図7(b)は、描画状態における描画部40を示す要部側面図であり、図7(c)は、ペン先押圧機構7による押圧動作を行う際の描画部40を示す要部側面図である。
図7(a)から図7(c)に示すように、本実施形態におけるネイルプリント装置は、第1の実施形態と同様の描画ヘッド43を備えている。描画ヘッド43及びペン41を上下動させる構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態において、描画ヘッド43が取り付けられているユニット支持部材44は、描画ヘッド43を上下方向(図7(a)から図7(c)におけるZ方向)に移動させるZ方向移動ステージ490に取り付けられている。
ユニット支持部材44は、Z方向移動ステージ490上を、Z方向に上下動可能に構成されており、これによって、本実施形態の描画ヘッド43は、Z方向に上昇した状態(図7(a)及び図7(b)参照)から、Z方向に下降した状態(図7(c)参照)まで移動可能となっている。
Z方向移動ステージ490は、Y方向移動ステージ47に取り付けられたX方向移動ステージ45に取り付けられており、ヘッド移動部49は、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48の他、ユニット支持部材44をZ方向移動ステージ490に沿って移動させる図示しないZ方向移動モータを含んでいる。Z方向移動ステージ490及びZ方向移動モータは、描画ヘッド43を動作させることによって、ペン先押圧機構7によりペン41のペン先412を没入状態とする描画ヘッド動作機構として機能するものである。
描画ヘッド43は、描画制御部815がヘッド移動部49を制御することにより、X方向、Y方向、Z方向のいずれにも自在に移動することが可能となっている。
本実施形態では、指受入部31の側方にペン先押圧機構7及びこれをクリーニングするクリーニング機構77が固定配置されている。
本実施形態では、ペン先押圧機構7は、押圧部材71を動作させる機構を備えておらず、一定の高さの位置に固定されている。そして、描画ヘッド43がZ方向移動ステージ490に沿って上下動することにより、ペン先412の先端が押圧部材71に押し付けられるようになっている。すなわち、本実施形態の描画ヘッド43は、Z方向移動ステージ490に沿って下方向に移動することで、ペン先412がペン先押圧機構7の押圧部材71により軸部41内に押し込まれ、バルブ機構410を開状態とすることができる位置までZ方向に下降することが可能となっている。
なお、押圧動作を行うペン41のバルブ機構410を開状態とすることができる位置まで当該ペン41をZ方向に下降させた際に描画ヘッド43に設けられている他のペン41のペン先412が隔壁116の上面に当接しないように、本実施形態のペン先押圧機構7における押圧部材71は、隔壁116の上面よりも高い位置に配置されている。
なお、描画ヘッド43をZ方向に移動させるためのZ方向移動ステージをペン41ごとに設けて、押圧動作を行うペン41のみをZ方向に上下動させることができる構成としてもよい。この場合には、ペン先押圧機構7における押圧部材71について高さを確保する必要がなく、押圧部材71を、隔壁116の上面とほぼ同じ高さ等に配置することができる。
図8(a)及び図8(b)は、本実施形態におけるペンとペン先押圧機構とを示す模式的な要部断面図である。
図8(a)は、バルブ機構410が閉状態となっている様子を示すものである。
第1の実施形態と同様、ペン先412が軸部411から突出した突出状態(図8(a)に示す状態)では、支持体413が付勢部材415によってペン先412の方向に付勢され、バルブ機構410の弁座である内向きフランジ411bの上面に弁体である大径部413aの下面が密着してバルブ機構410が閉状態となっている。
図8(b)は、バルブ機構410が開状態となっている様子を示すものである。
本実施形態では、ペン先押圧機構7による押圧動作を行う際には、描画制御部815がヘッド移動部49を制御することで、ペン先412がペン先押圧機構7の押圧部材71によって軸部41内に押し込まれて没入状態(図8(b)に示す状態)となる位置まで描画ヘッド43をZ方向に下降させる。このとき、描画制御部815は、非描画時と同じようにソレノイド440を動作させ、ペン41が自由に上下動しない状態を維持させる。これにより、ペン先412がペン先押圧機構7の押圧部材71に押し当てられた際にペン41全体が押し上げられることがなく、ペン先412だけが軸部41内に押し込まれる。そして、ペン先412と連結されている支持体413が付勢部材415の付勢力に抗して軸部411の後方に押し込まれ、バルブ機構410の弁座である内向きフランジ411bの上面から弁体である大径部413aの下面が離間してバルブ機構410が開状態となる。
なお、その他の構成は、第1の実施形態と同様であることから、同一部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、本実施形態におけるネイルプリント装置の動作及び描画方法について説明する。
描画動作を開始する際や描画の途中においてペン先押圧機構7による押圧動作を行う際には、描画制御部815は、描画ヘッド43に保持されているペン41のうち押圧動作を行うペン41をペン先押圧機構7の押圧部材71の上方に移動させる。そして、当該ペン41に対応して設けられているソレノイド440を動作させてペン41の位置を非描画時と同様に維持させる。
描画制御部815は、このようにペン41の位置を維持させたまま、Z方向移動ステージ490に沿ってユニット支持部材44をZ方向に下降させ、当該ペン41のペン先412をペン先押圧機構7による押圧部材71に押し当てる。
ペン先412がペン先押圧機構7の押圧部材71によって軸部41内に押し込まれて没入状態(図8(b)に示す状態)となると、ペン先412と連結されている支持体413が付勢部材415の付勢力に抗して軸部411の後方に押し込まれ、バルブ機構410が開状態となる。
また、描画制御部815がZ方向移動ステージ490に沿ってユニット支持部材44をZ方向に上昇させ、当該ペン41のペン先412が軸部から突出した突出状態に復帰すると、バルブ機構410は再び閉状態となる。
このようなバルブ機構410の開閉動作を複数回繰り返すことにより一時インク貯留部411dにインクFが充填され、ペン先412にインクFを供給可能な状態が回復される。
なお、その他の点については、第1の実施形態と同様であることから、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態では、描画ヘッド43を昇降させるZ方向移動ステージ490及びZ方向移動モータを備え、これにより描画ヘッド43を昇降動作させてペン先押圧機構7によりペン41のペン先412を没入状態とする。
このため、ペン先押圧機構7の側には押圧部材71を昇降させる機構等を設ける必要がなく、ペン先押圧機構7の構成を簡易化することができる。
また、描画ヘッド43をZ方向に昇降させることができるため、爪Tの高さに応じてペン41の位置を上下させる等、描画時におけるペン41の高さ方向の調整を、ペン41の自重に任せるのみでなく、積極的に制御して行うことも可能となる。
[第3の実施形態]
次に、図9(a)及び図9(b)から図11を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、インクFを撹拌する機構を備える点のみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
図9(a)及び図9(b)は、本実施形態におけるペンとペン先押圧機構とを示す模式的な要部断面図である。図9(a)は、バルブ機構410が閉状態の場合を示し、図9(b)は、バルブ機構410が開状態の場合を示している。また、図10(a)及び図10(b)は、本実施形態における描画部40の側面図であり、図10(c)は、図10(a)において一点鎖線で囲んだ接点部分の拡大図である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、本実施形態のネイルプリント装置は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様にバルブ機構410を備える直液式のペン41を備えている。
本実施形態のペン41は、インク収容部411c内部のインクFを撹拌する超音波振動子417を備えている。超音波振動子417は、駆動電圧を印加することで超音波(音響流)を発生させるものであり、例えば圧電素子(PZT:piezoelectric element)等で構成されている。本実施形態では、例えばコイン型の圧電セラミックスで形成された超音波振動子417を適用している。
本実施形態では、超音波振動子417は、軸部411のインク収容部411c内に設けられている保持膜414のほぼ中央部に、防水ケース416に保持されて配置されている。なお、超音波振動子417を設ける位置等は図示例に限定されないが、バルブ機構410の動作を阻害しない位置であって、インク収容部411c内のインクFを効率的に撹拌可能な位置であることが好ましく、インク収容部411c内のインク量が減少した際にも撹拌動作が可能なように、できるだけインク収容部411cの下方(すなわち、ペン先寄りの位置、図9(a)及び図9(b)において下方)配置されることが好ましい。また、保持膜414に図示しない保持部材を設けておき、防水ケースに収められた超音波振動子417をこの保持部材にセットする構成としてもよい。なお、超音波振動子417は、空気中で動作すると熱による破壊が発生するおそれがあるため、インクF中に配置されることが好ましい。
超音波振動子417には、外部から電源を供給するための給電線418が接続されており、この給電線418の一端は、軸部411の外に露出した外部接点419と接続されている。
超音波振動子417に外部接点419を介して駆動電圧が印加されて、超音波振動子417が動作すると、インクFは超音波振動子417から発生した音響流(図9(a)及び図9(b)において実線矢印で示す。)により撹拌される。
インクF中に顔料、例えば酸化チタンやパールやラメといった光輝性材料等が含まれている場合、これらは比重が比較的大きく、インク収容部411c内部に沈殿しやすいが、上記のように音響流(撹拌用音響流)によってインク収容部411c内のインクFが撹拌されることにより沈殿が防止でき、継続的に安定した描画を行うことが可能となる。
なお、超音波振動子417には、例えば駆動周波数 1.7MHz ±50KHz、24Vppの波形が入力され、連続波、バースト波を使用することができる。使用される波形は、撹拌対象となるインクFの種類によって変更可能である。
インク撹拌に必要な音響流の強さ、駆動時間等はインクFの種類によって異なる。
また、超音波振動子417によるインクFの撹拌は描画中続けられている必要はない。本実施形態では、予めインクFの種類等に応じてインク撹拌のタイミング(描画開始からどの程度の時間が経過したときにインクFの撹拌動作を行うか等)や音響流の強さ、駆動時間等が設定されて記憶部82等に記憶されており、制御部81がこの設定に従って適宜超音波振動子417に駆動電圧を印加し、インクFの撹拌動作を行わせる。
なお、長期間描画動作が行われず、インクFが沈殿状態から凝集固着状態なった場合でも、超音波振動子417を動作させることで、音響流(凝集分散用音響流)により固着破壊分散が可能であり、描画可能状態に回復させることができる。
この場合、撹拌用音響流と凝集分散用音響流を異なる波形で作成し、その用途に応じて超音波振動子417に入力することも可能である。これにより、より効果的にインクFの撹拌及び凝集固着したインクFの破壊分散を行うことが可能となる。
さらに、異なる共振周波数を持つ超音波振動子417を複数個配置することも可能である。
図10(a)及び図10(b)に示すように、本実施形態におけるスライダ437におけるペン41と対向する面には、可動式接点422が設けられている。
可動式接点422は例えばスプリング等で構成された可動式の接点部であり、図10(c)に示すように、ペン41の軸部411に設けられている外部接点419と電気的に接続される。
なお、ペン先押圧機構7等、その他の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様であることから、同一部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、図11を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置の動作及び描画方法について説明する。
図11におけるステップS21からステップS24は、第1の実施形態におけるステップS1からステップS4と同様であることからその説明を省略する。
本実施形態では、ネイルデザインを描画するのに使用されるペン41が選択されると(ステップS24)、制御部81は、当該ペン41に対応するインクFの撹拌に関する情報を記憶部82から読み出し、この情報に従って、超音波振動子417に対し、所定の強さ及び波形の駆動電圧を所定時間印加する(ステップS25)。これにより超音波振動子417から音響流(撹拌用音響流)が発生し、これによってインク収容部411c内のインクFが撹拌されて、インク収容部411c内部のインクFの沈殿が解消される。
その後、描画制御部815は、描画ヘッド43に保持されたペン41をペン先押圧機構7に移動させ(ステップS26)、ペン先にインクFを供給した後(ステップS27)、ペン41を描画エリアに移動させて(ステップS28)、爪Tの表面にネイルデザインを描画させる(ステップS29)。
本実施形態では、制御部81は、第1の実施形態と同様にペン41の一時インク貯留部411dに貯留可能なインク量や描画されるネイルデザインにおいて使用されるインク量等の情報に基づいて描画途中でのペン先412へのインク補充が必要か否かを判断し(ステップS30)、インク補充が必要と判断する場合(ステップS30;YES)には、ステップS26に戻ってバルブ機構410を開閉動作させることによる一時インク貯留部411dへのインク補充を行う。
他方、描画途中でのペン先412へのインク補充は不要であると判断した場合(ステップS30;NO)には、さらに、制御部81は、描画開始から所定時間が経過したか否か(すなわち、予め設定されているインク撹拌のタイミングとなったか否か)を判断し(ステップS31)、描画開始から所定時間が経過したと判断する場合(ステップS31;YES)には、超音波振動子417を動作させてインクFの撹拌を行わせる(ステップS32)。
他方、描画開始から所定時間が経過していないと判断する場合(ステップS31;NO)には、ネイルデザインの描画を継続させ(ステップS33)、ネイルデザインの描画が終了したか否かを判断する(ステップS34)。そして、ネイルデザインの描画が終了していないと判断する場合(ステップS34;NO)には、ステップS31に戻って処理を繰り返す。なお、この場合、ステップS30に戻って、描画途中でペン先412のインク補充が必要であるか否かを再度判断してもよい。
ネイルデザインの描画が終了したと判断した場合(ステップS34;YES)には、描画制御部815は、ホームエリアにペン41を移動させ(ステップS35)、ペン先412をペンキャップ62に収容して、描画処理を終了する。
なお、その他の点については、第1の実施形態等と同様であることから、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態等と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。
すなわち、直液式のペンを用いる場合、比較的高い粘度のインクや、ラメ等の比較的大きな粒径の光輝性材料の粒子を含有するインクを使用することができる。しかしながら、このようなインクを用いた場合には、ペンを装着したまま放置すると、インクが沈殿して、目詰り等の不具合を発生するおそれがある。また、インク中にラメ等の光輝性材料の粒子を含有する場合、光輝性材料のほとんどは比重が高いために、インク中で沈殿・凝集しやすく、インク中光輝性材料が沈殿・凝集すると、本来の演色性が発揮できない状態となることがある。
従来、このような沈殿・凝集しやすい内容物を含んだインク(液状材料)を用いたペンの場合、例えばステンレス性のボール等の撹拌子をインク収容部内に入れておき、適宜ペンを振ることによって撹拌子により内部のインクを撹拌することが行われている。しかしこのような構成のペンをネイルプリント装置に適用した場合には、インクを撹拌するためにはペンを装置から取り出してユーザが手動でインクの撹拌動作を行う必要がある。
この点、本実施形態では、インク収容部411c内部のインクFを撹拌する超音波振動子417を備えている。
これにより、粒径の大きい顔料やラメ等、沈殿・凝集しやすい内容物を含んだインクF(液状材料)を用いて描画を行う場合でも、筆記用具であるペン41を装置外に取り出すことなくネイルプリント装置内において適宜インクFの撹拌動作を行って、インクFの沈澱等を解消することができる。また、手動によるインクFの撹拌動作を行う必要がなく、ユーザの手間を省くことができる。
さらに、インクFの撹拌動作は超音波振動子417により行われるため、描画中であっても適宜インクFの撹拌を行うことができる。このため、ネイルデザインの描画に時間を要し描画中にインクFの沈澱が生じるような場合でも、描画を途中で中断することなく、インクFの撹拌を随時行い、インクFの沈澱・凝集の発生を防止しながら安定した描画を連続的に行うことができ、迅速な描画処理と、描画の中断による画質低下の回避を実現することができる。
なお、本実施形態では、コイン型の超音波振動子417を保持膜414に設ける場合を例示したが、超音波振動子の形状や配置等はこれに限定されない。
例えば、図12(a)に示すように、ホーン型の超音波振動子423をペン41の軸部の411内部後方からインク収容部411c内に垂設してもよい。この場合にも軸部411外に配置された外部接点425と接続される給電線424を超音波振動子423に接続して、図示しない外部電源からの給電が可能な構成とする。
なお、この場合、インク収容部411c内のインク量が減少した場合でもインクFの撹拌を可能とするため、ホーン型の超音波振動子423の先端がインク収容部411cの底部近傍(図12(a)において下方)に至るように超音波振動子423を配置する。
また、例えば、図12(b)に示すように、超音波振動子426をペン41の軸部411の外部に配置してもよい。超音波振動子426は、超音波振動子426からの超音波をペン41に伝搬するためのカップリング剤427を介して軸部411に取り付けられる。カップリング剤427としては、例えばグリセリン等が好適に用いられる。
なお、この場合、超音波振動子426を動作させて撹拌を行うときには、ペン41が振動可能となるように、ペンホルダ431にペン41を緩く保持させておき、爪Tに描画するときには、ペン先412の位置がぶれないようにペンホルダ431にペン41が強固に固定されるように構成することが好ましく、例えばペン41の保持状態を調整可能なネジ等をペンホルダ431に備える。
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様にペン先押圧機構7に押圧部材71を昇降させる押圧部材動作機構76が設けられている場合を例示しているが、ペン先押圧機構7が押圧部材動作機構76を備えることは必須ではない。
例えば、第2の実施形態のように、描画部40に描画ヘッド43を昇降させる描画ヘッド動作機構を設けてもよい。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態においては、爪情報として爪Tの形状や曲率等を検出し、これに基づいて描画データを生成する場合を例としたが、爪形状や曲率等を検出することは本発明の必須の構成要素ではない。例えば、爪Tの中程にワンポイント柄を描画する場合のように、描画を行う上で爪Tの輪郭を抽出することが必須でない場合であれば、正確に爪Tの形状や曲率等を認識する必要はなく、爪形状等の検出を行うことなく描画を行うことができる。
また、上記各実施形態では、指を1本ずつ装置に挿入して順次描画を行うネイルプリント装置1を例としたが、複数本の指に対して、各指を抜き差しすることなく、連続的に描画を行うことのできる装置に本発明を適用することも可能である。
例えば、ペンの稼動範囲を広げて描画可能範囲を大きくすることにより、複数の印刷指U1に同時に挿入した状態で、各指の爪に連続的に描画を施すことも可能となる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
軸部の先端側から突出し、描画対象面に接触して該描画対象面に描画する先端部と、前記先端部に供給する描画用液体を一時的に貯留する一時貯留部と、前記先端部が前記軸部内に押し込まれていないときに前記一時貯留部への前記描画用液体の供給を止める閉状態となり、前記先端部が前記軸部内に押し込まれたときに前記一時貯留部へ前記描画用液体を供給する開状態となるバルブ機構と、を有する少なくとも一つの直液式の描画用具を保持する描画ヘッドと、
前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行うペン先押圧機構と、を備えていることを特徴とする描画装置。
<請求項2>
前記ペン先押圧機構は、前記ペン先を前記軸部内に押し込むための押圧部材と、この押圧部材を動作させることにより前記ペン先を動作させ、前記バルブ機構に前記開状態と前記閉状態とをとらせる押圧部材動作機構と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
<請求項3>
前記描画ヘッドを動作させることによって、前記ペン先押圧機構により前記描画用具の前記ペン先を前記没入状態とする描画ヘッド動作機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
<請求項4>
前記押圧機構による前記押圧動作を、前記描画用具による前記描画の開始前及び前記描画を行っている途中で実行するように制御し、前記描画を行っている途中で前記押圧動作を実行するタイミングを、前記描画用具により前記描画対象面に描画を行うのに必要な前記描画用液体の量と、前記一時貯留部における前記描画用液体の残量とに基づいて設定する制御部を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の描画装置。
<請求項5>
前記制御部は、前記押圧機構による前記指圧動作における、前記バルブ機構を前記開状態と前記閉状態とにする回数を、前記収容部から供給される前記描画用液体で前記一時貯留部を満杯にするのに必要な回数に設定することを特徴とする請求項4に記載の描画装置。
<請求項6>
互いに異なる複数の画像の各々を前記描画用具により前記描画対象面に描画するのに必要な前記描画用液体の量を、前記各画像に対応して記憶している記憶部を備え、
前記制御部は、前記描画用具の前記一時貯留部に残留している前記描画用液体の残量を推定し、前記複数の画像のうちの特定の画像を前記描画用具により前記描画対象面に描画するときに、前記記憶部に記憶されている前記特定の画像を前記描画用具により前記描画対象面に描画するのに必要な前記描画用液体の必要量と前記残量とを比較して、前記残量が前記必要量より少ないとき、前記描画用具による前記特定の画像の前記描画対象面への描画を開始する前に、前記押圧機構による前記指圧動作を実行するように制御することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の描画装置。
<請求項7>
前記描画用液体を撹拌する超音波振動子を備えていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の描画装置。
<請求項8>
直液式の描画用具により描画を施す描画装置の描画方法であって、
前記描画用具は、軸部の先端側から突出し、描画対象面に接触して該描画対象面に描画する先端部と、前記先端部に供給する描画用液体を一時的に貯留する一時貯留部と、前記先端部が前記軸部内に押し込まれていないときに前記一時貯留部へ前記描画用液体の供給を止める閉状態となり、前記先端部が前記軸部内に押し込まれたときに前記一時貯留部へ前記描画用液体を供給する開状態となるバルブ機構と、を有し、
前記描画用具による前記描画の開始前及び前記描画を行っている途中で、前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行い、
前記描画を行っている途中で前記押圧動作を実行するタイミングを、前記描画用具により前記描画対象面に描画を行うのに必要な前記描画用液体の量と、前記一時貯留部における前記描画用液体の残量とに基づいて設定することを特徴とする描画装置の描画方法。
1 ネイルプリント装置
7 ペン先押圧機構
41 ペン
43 描画ヘッド
46 X方向移動モータ
48 Y方向移動モータ
49 ヘッド移動部
50 撮影部
71 押圧部材
72 吸収部材
75 押圧機構駆動モータ
76 押圧部材動作機構
77 クリーニング機構
78a ブレード
79 ブレード移動機構
81 制御部
82 記憶部
410 バルブ機構
411 軸部
411b 内向きフランジ
411c インク収容部
411d 一時インク貯留部
412 ペン先
413 支持体
415 付勢部材
417 超音波振動子
432 ペン上下機構
440 ソレノイド
T 爪
U1 印刷指

Claims (8)

  1. 軸部の先端側から突出し、描画対象面に接触して該描画対象面に描画する先端部と、前記先端部に供給する描画用液体を一時的に貯留する一時貯留部と、前記先端部が前記軸部内に押し込まれていないときに前記一時貯留部への前記描画用液体の供給を止める閉状態となり、前記先端部が前記軸部内に押し込まれたときに前記一時貯留部へ前記描画用液体を供給する開状態となるバルブ機構と、を有する少なくとも一つの直液式の描画用具を保持する描画ヘッドと、
    前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行うペン先押圧機構と、を備えていることを特徴とする描画装置。
  2. 前記ペン先押圧機構は、前記ペン先を前記軸部内に押し込むための押圧部材と、この押圧部材を動作させることにより前記ペン先を動作させ、前記バルブ機構に前記開状態と前記閉状態とをとらせる押圧部材動作機構と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  3. 前記描画ヘッドを動作させることによって、前記ペン先押圧機構により前記描画用具の前記ペン先を前記没入状態とする描画ヘッド動作機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  4. 前記押圧機構による前記押圧動作を、前記描画用具による前記描画の開始前及び前記描画を行っている途中で実行するように制御し、前記描画を行っている途中で前記押圧動作を実行するタイミングを、前記描画用具により前記描画対象面に描画を行うのに必要な前記描画用液体の量と、前記一時貯留部における前記描画用液体の残量とに基づいて設定する制御部を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の描画装置。
  5. 前記バルブ機構は、前記バルブ機構が開状態の時に前記一時貯留部と連通する収容部をさらに有し、
    前記制御部は、前記押圧機構による前記圧動作における、前記バルブ機構を前記開状態と前記閉状態とにする回数を、前記収容部から供給される前記描画用液体で前記一時貯留部を満杯にするのに必要な回数に設定することを特徴とする請求項4に記載の描画装置。
  6. 互いに異なる複数の画像の各々を前記描画用具により前記描画対象面に描画するのに必要な前記描画用液体の量を、前記各画像に対応して記憶している記憶部を備え、
    前記制御部は、前記描画用具の前記一時貯留部に残留している前記描画用液体の残量を推定し、前記複数の画像のうちの特定の画像を前記描画用具により前記描画対象面に描画するときに、前記記憶部に記憶されている前記特定の画像を前記描画用具により前記描画対象面に描画するのに必要な前記描画用液体の必要量と前記残量とを比較して、前記残量が前記必要量より少ないとき、前記描画用具による前記特定の画像の前記描画対象面への描画を開始する前に、前記押圧機構による前記圧動作を実行するように制御することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の描画装置。
  7. 前記描画用液体を撹拌する超音波振動子を備えていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の描画装置。
  8. 直液式の描画用具により描画を施す描画装置の描画方法であって、
    前記描画装置は、
    軸部の先端側から突出し、描画対象面に接触して該描画対象面に描画する先端部と、前記先端部に供給する描画用液体を一時的に貯留する一時貯留部と、前記先端部が前記軸部内に押し込まれていないときに前記一時貯留部へ前記描画用液体の供給を止める閉状態となり、前記先端部が前記軸部内に押し込まれたときに前記一時貯留部へ前記描画用液体を供給する開状態となるバルブ機構と、を有する前記描画用具を保持する描画ヘッドと、
    前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行うペン先押圧機構と、
    制御部と、
    を備え、
    前記ペン先押圧機構が、前記描画用具による前記描画の開始前及び前記描画を行っている途中で、前記描画用具の前記先端部を前記軸部内に押し込んで前記バルブ機構を前記開状態にした後に前記先端部の押し込みを解除して前記バルブ機構を前記閉状態とする押圧動作を行い、
    前記制御部が、前記描画を行っている途中で前記押圧動作を実行するタイミングを、前記描画用具により前記描画対象面に描画を行うのに必要な前記描画用液体の量と、前記一時貯留部における前記描画用液体の残量とに基づいて設定することを特徴とする描画装置の描画方法。
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