JP6331207B2 - 形状取得装置、目的面形状物製造装置、目的面形状物製造方法およびプログラム - Google Patents
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Description
本願は、2015年11月27日に、日本国に出願された特願2015−232125号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
形成目的の面の部品の形状を平面上に形成する際、曲面上の形状を平面上に展開する点で誤差が生じる。この誤差を平面上の各部品に分散させることができれば、形成される面で局所的にひずみが集中することを防止できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る目的面形状物製造装置の機能構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、目的面形状物製造装置100は、目的面曲率線取得部110と、平面上領域取得部120と、形状加工部130と、形成目的面形成部140とを備える。平面上領域取得部120は、対応線取得部121と、接続関係決定部122と、角度決定部123とを備える。
目的面形状物製造装置100は、平面形状の素材を加工して目的面形状に形成する。ここでいう素材は、目的面形状物を生成する元の物である。ここでいう目的面形状は、形成目的面の形状である。目的面形状物は、形成目的面の形状を有する物である。形成目的面は、形成目的の面である。
目的面曲率線取得部110は、形成目的面における複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線を求める。
ここで、図2及び図3を参照して最大主曲率線及び最小主曲率線について説明する。
図2の点P11は曲面F11上の点である。点P11における曲面F11の法線ベクトルN11が示されている。ここでいう面上の点とは、面に含まれる点である。同様に、面に含まれる線を面上の線と称する。線に含まれる点を線上の点と称する。面に含まれる領域を面上の領域と称する。
すなわち、曲率ベクトルk11は、式(1)のように示される。
なお、曲面F11の表裏の決め方は任意である。すなわち、以下の説明は、曲面F11のいずれの面を表面に決定するかに依存しない。
曲率線は、その曲率線上の各点におけるその曲率線の接線が、いずれもその点での主曲率方向を向いている線である。各点における接線がいずれも最大主曲率方向を向いている線は最大主曲率線と称される。また、各点における接線がいずれも最小主曲率方向を向いている線は最小主曲率線と称される。
図3にて、曲面F21と、曲面F21の最大主曲率線L21−1からL21−17までと、曲面F21の最小主曲率線L22−1からL22−9までとが示されている。例えば、曲面F21上の点P21から出発して、矢印B211の向き及び矢印B212の向きそれぞれに最大主曲率方向へ順に辿っていくと最大主曲率線L21−6を得られる。点P21から出発して、矢印B221の向き及び矢印B222の向きそれぞれに最小主曲率方向へ順に辿っていくと最小主曲率線L22−6を得られる。
目的面曲率線取得部110が形成目的面に特定する点は、目的面曲率線取得部110が最大主曲率線及び最小主曲率線を求める処理を開始する計算開始点に該当する。
目的面曲率線取得部110が行う処理は、目的面曲率線取得ステップでの処理の例に該当する。
以下、形成目的面が最大主曲率線及び最小主曲率線で区切られた各領域を、目的面メッシュ領域と称する。図3で最大主曲率線及び最小主曲率線で区切られた領域の各々が目的面メッシュ領域の例に該当する。最大主曲率線と最小主曲率線と形成目的面の縁(境界)の線とで囲まれた領域も、目的面メッシュ領域の例に該当する。
また、目的面メッシュ領域に対応する平面上の領域を平面メッシュ領域と称する。
ここで、最大主曲率線が最小主曲率線で区切られた線を、最大主曲率線部分線と称する。また、最大主曲率線部分線を含む可展面を伸縮無しに平面に展開する写像にて得られる、この最大主曲率線部分線に対応する平面上の線を、最大主曲率方向対応線と称する。
また、最小主曲率線が最大主曲率線で区切られた線を、最小主曲率線部分線と称する。また、最小主曲率線部分線を含む可展面を伸縮無しに平面に展開する写像にて得られる、この最小主曲率線部分線に対応する平面上の線を、最小主曲率方向対応線と称する。
なお、最大主曲率線部分線と最小主曲率線部分線とを総称して曲率線部分線と称する。
また、可展面を伸縮せずに平面に展開することで、この可展面上の曲率線を、曲率線の長さを保って平面に展開することができる。
図4では、曲面F31上の曲率線部分線L31が示されている。また、点P31は、曲率線部分線L31上の点である。また、点P31における曲面F31の法線ベクトルN31と、点P31における曲率線部分線L31の接線ベクトルt31とが示されている。また、ベクトルU31は、法線ベクトルN31と接線ベクトルt31との外積のベクトルである。すなわち、ベクトルU31は式(2)のように示される。
図5では、曲面F41上の曲率線部分線L41が示されている。また、点P41−1、P41−2、P41−3は、いずれも曲率線部分線L41上の線である。また、点P41−1、P41−2、P41−3のそれぞれにおける曲面F41の法線ベクトルN41−1、N41−2、N41−3が示されている。また、点P41−1、P41−2、P41−3のそれぞれにおける曲率線部分線L41の接線ベクトルt41−1、t41−2、t41−3が示されている。
曲面F41は、形成目的面の例に該当する。曲面F42は、曲率線部分線L41を含む面の例に該当する。この曲面F42は、曲率線部分線L41上の各点での、この点における形成目的面の法線ベクトルとこの点における曲率線部分線の接線ベクトルとの外積のベクトルを含む面である。この曲面F42は、可展面である。
曲率線部分線L42が最大主曲率線部分線である場合、曲面F42は、最大主曲率線部分線を含む面の例に該当する。この場合、最大主曲率線部分線を含む面は、最大主曲率線部分線上の点における形成目的面の法線ベクトルとこの点における最大主曲率線部分線の接線ベクトルとの外積ベクトルを含む。
曲率線部分線L42が最小主曲率線部分線である場合、曲面F42は、最小主曲率線部分線を含む面の例に該当する。この場合、最小主曲率線部分線を含む面は、最小主曲率線部分線上の点における形成目的面の法線ベクトルとこの点における最小主曲率線部分線の接線ベクトルとの外積ベクトルを含む。
対応線取得部121が行う処理は、対応線取得ステップでの処理の例に該当する。
なお、目的面メッシュ領域が形成目的面の縁も含んで構成されている場合、接続関係決定部122は、最大主曲率線部分線、最小主曲率線部分線及び形成目的面の縁の接続関係に従って、この目的面メッシュ領域に対応付けられる平面メッシュ領域を取得する。
図6では、曲面F51上の目的面メッシュ領域A51が示されている。目的面メッシュ領域A51は、最大主曲率線部分線L511−1及びL511−2と、最小主曲率線部分線L512−1及びL512−2とで囲まれた領域である。点P511では、最大主曲率線部分線L511−1と最小主曲率線部分線L512−2とが接続されている。点P512では、最小主曲率線部分線L512−1と最大主曲率線部分線L511−1とが接続されている。点P513では、最大主曲率線部分線L511−2と最小主曲率線部分線L512−1とが接続されている。点P514では、最小主曲率線部分線L512−2と最大主曲率線部分線L511−2とが接続されている。
図7に示す平面メッシュ領域A52は、図6に示す目的面メッシュ領域A51に対応付けられる。特に、最大主曲率方向対応線L521−1、L521−2は、それぞれ、最大主曲率線部分線L511−1、L511−2に対応付けられる。また、最小主曲率方向対応線L522−1、L522−2は、それぞれ、最小主曲率線部分線L512−1、L512−2に対応付けられる。
その際、接続関係決定部122は、最大主曲率方向対応線L521−1の点P521側の端部が、図6の最大主曲率線部分線L511−1の点P511側の端部に対応する端部となるように、最大主曲率方向対応線L521−1の向きを決定する。
このように、接続関係決定部122は、目的面メッシュ領域を囲む最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線の向き及び接続関係を保って平面に展開するように、最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線の向き及び接続関係を決定して、平面メッシュ領域を取得する。
接続関係決定部122が行う処理は、接続関係決定ステップでの処理の例に該当する。
具体的には、角度決定部123は、最大主曲率方向対応線と最小主曲率方向対応線とがなす角度と、この最大主曲率方向対応線に対応する最大主曲率線部分線とこの最小主曲率方向対応線に対応する最小主曲率線部分線とがなす角度との差を、接続関係決定部122が決定した接続関係にて最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線を接続して得られる平面上の領域(平面メッシュ領域)内で各接続箇所に均等化する処理を行う。これにより、角度決定部123は、最大主曲率方向対応線と最小主曲率方向対応線とがなす角度を決定する。
なお、2つの曲線がなす角度として、これら2つの曲線が接続された点でのこれら2つの曲線の接線がなす角度を用いることができる。
最大主曲率線部分線と最小主曲率線部分線とが互いに直交することから、角度決定部123は、最大主曲率方向対応線L521−1と最小主曲率方向対応線L522−2とが点P521でなす角度を直角に決定している。同様に、角度決定部123は、最小主曲率方向対応線L522−1と最大主曲率方向対応線L521−1とが点P522でなす角度を直角に決定している。また、角度決定部123は、最大主曲率方向対応線L521−2と最小主曲率方向対応線L522−1とが点P523でなす角度を直角に決定している。
図9は、平面メッシュ領域を囲む最大主曲率方向対応線と最小主曲率方向対応線とのなす角度の例を示す説明図である。
図9では、最大主曲率方向対応線L531−1及びL531−2と、最小主曲率方向対応線L532−1及びL532−2とで囲まれた平面メッシュ領域A54が示されている。
線分L540、L541、L542及びL543で四角形を構成する。従って、頂点P530、P531、P532及びP533は、四角形の頂点でもある。
四角形の頂点P530、P531、P532、P533の角度を、それぞれΨ0、Ψ1、Ψ2、Ψ3と表記する。
また、平面メッシュ領域A54の頂点の角度φ0、φ1、φ2及びφ3と、四角形の頂点の角度Ψ0、Ψ1、Ψ2及びΨ3との関係は、式(3)のように示される。
角度決定部123は、例えばニュートン法を用いて式(5)を満たすΨ0を求める。
なお、目的面メッシュ領域に臍点が含まれる場合、及び、形成目的面の縁(境界)付近では、対応する平面メッシュ領域の頂点の数が4以外になる場合がある。この場合、角度決定部123は、式(5)を一般化した式を用いて各頂点の角度を求める。
図10に示す頂点VN−1と頂点V1、V2、・・・、VN−3との間にN−3本の対角線を引く。これにより、N角形がN−2個の三角形に分割される。
角度決定部123は、図10のN角形の各辺の長さについて既知である。これにより、余弦定理を用いてθiからαiとβi(i=0、1、・・・N−4)とを求めることができる。具体的には、角度決定部123は、N角形の各頂点の角度を式(6)より求める。
なお、θiの値は負になり得る。この場合、αiの値及びβiの値を式(7)のように決定する。
角度決定部123は、例えば、目的面メッシュ領域についても各頂点を線分で結んで各頂点における線分の角度を求める。そして、角度決定部123は、得られた角度を目標角度Ω0・・・ΩN−1として、式(9)に示される目的関数の値を最小にする最適化問題を解く。
式(9)に示される関数の値を最小化するために、角度決定部123は、式(10)を満たすθ0、θ1、・・・、θN−4の値を求める。
角度決定部123が行う処理は、角度決定ステップでの処理の例に該当する。
例えば、形状加工部130は、形成目的面における各領域の最大主曲率線に沿った方向における並びに従って、平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第1部材を生成する。また、形状加工部130は、形成目的面における各領域の最小主曲率線に沿った方向における並びに従って、平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第2部材を生成する。
ここでいう部材は、素材を裁断するなど素材を変形して得られた、組み合わせ前の物である。部材を繋ぎ合わせて形成目的面を形成する。
図11の(B)部分の展開図に従って素材を加工して得られた物は第1部材の例に該当する。
また、図11の(C)部分の展開図に従って素材を加工して得られた物は第2部材の例に該当ずる。
また、最大主曲率線部分線L631及びL633と、最小主曲率線部分線L641及びL642とに囲まれて目的面メッシュ領域A611が形成されている。最大主曲率線部分線L632及びL634と、最小主曲率線部分線L642及びL643とに囲まれて目的面メッシュ領域A612が形成されている。最大主曲率線部分線L634及びL635と、最小主曲率線部分線L644及びL645とに囲まれて目的面メッシュ領域A613が形成されている。
例えば、図11の(A)部分では、目的面メッシュ領域A611とA612とが、最大主曲率線L611に沿った方向に接して並んでいる。これに対応して、図11の(B)部分では、平面メッシュ領域A621とA622とが接して並んでいる。
このように、平面メッシュ領域を同一の最小主曲率線対応線で接して繋ぎ合わせることで、平面メッシュ領域を隙間なく繋ぎ合わせて展開図を構成することができる。従って、平面メッシュ領域をつなぎ合わせるために変形させる必要がなく、この点で、形成目的面の形状からの歪が小さい展開図を得られる。
このように、展開図に示される部分を同一の最大主曲率方向対応線でつなぎ合わせて形成目的面を組み立てるので、展開図を組み立てる際に部分を変形させる必要がない。展開図を組み立てる際に、部分同士を上手く繋ぎ合わせるための調整を行う必要がない点で、展開図の組み立て作業が容易である。
図11の(C)部分の平面メッシュ領域は、図11の(A)部分の形成目的面における目的面メッシュ領域の最小主曲率線に沿った方向における並びに従って繋ぎ合わせた配置になっている。
例えば、図11の(A)部分では、目的面メッシュ領域A612とA613とが、最小主曲率線L621に沿った方向に並んでおり、最大主曲率線部分線L634で接している。これに対応して、図11の(C)部分では、平面メッシュ領域A622とA623とが、最大主曲率方向対応線L674で接して並んでいる。
このように、平面メッシュ領域を同一の最大主曲率線対応線で接して繋ぎ合わせることで、平面メッシュ領域を隙間なく繋ぎ合わせて展開図を構成することができる。従って、平面メッシュ領域をつなぎ合わせるために変形させる必要がなく、この点で、形成目的面の形状からの歪が小さい展開図を得られる。
このように、展開図に示される部分を同一の最小主曲率方向対応線でつなぎ合わせて形成目的面を組み立てるので、展開図を組み立てる際に部分を変形させる必要がない。展開図を組み立てる際に、部分同士を上手く繋ぎ合わせるための調整を行う必要がない点で、展開図の組み立て作業が容易である。
ここで、最大主曲率線と最小主曲率線とは直交する。また、図11の(B)部分の展開図を組み立てて得られる形状における接続部分(継目)は、最大主曲率線に対応する。また、図11の(C)部分の展開図を組み立てて得られる形状における接続部分は、最小主曲率線に対応する。従って、図11の(B)部分の展開図を組み立てて得られる形状における接続部分と、図11の(C)部分の展開図を組み立てて得られる形状における接続部分とは、ほぼ直交する。これにより、図11の(B)部分の展開図を組み立てて得られた物と図11の(C)部分の展開図を組み立てて得られた物とを重ね合わせて比較的高強度な目的面形状物を得られる。
同様に、形状加工部130は、2つの平面メッシュ領域を同一の最大主曲率線対応線で接して繋ぎ合わせる。この処理を繰り返すことで、形状加工部130は、平面メッシュ領域を最小主曲率線に沿った方向における並びに沿って繋ぎ合わせた形状を取得する。最大主曲率線対応線が形成目的面の縁の写像である場合を除き、同一の最大主曲率線対応線を含む平面メッシュ領域が必ず2つ存在する。そこで、形状加工部130は、この2つの平面メッシュ領域を、同一の最大主曲率線対応線が同じ向きで接するように繋ぎ合わせる。
形状加工部130が、平面メッシュ領域を最大主曲率線に沿った方向における並びに沿って繋ぎ合わせた形状、及び、平面メッシュ領域を最小主曲率線に沿った方向における並びに沿って繋ぎ合わせた形状のうち何れか一方を取得するようにしてもよい。あるいは、形状加工部130が、平面メッシュ領域を最大主曲率線に沿った方向における並びに沿って繋ぎ合わせた形状、及び、平面メッシュ領域を最小主曲率線に沿った方向における並びに沿って繋ぎ合わせた形状の両方を取得するようにしてもよい。
形状加工部130が行う処理は、形状加工ステップでの処理の例に該当する。
図12は、形成目的面形成部140が行う組み合わせ処理によって得られた物の外形の例を示す説明図である。図12の領域A711及びA712では、第1部材が現れている。
一方、領域A721及びA722では、第2部材が現れている。このように、形状加工部130が第1部材と第2部材とを互い違いに組み合わせることによって、得られた物では第1部材と第2部材とが交互に並んでいる。
また、形成目的面形成部140が行う組み合わせにて得られた物は、図12の例のように第1部材と第2部材とが交互に並んで見える点でデザイン性を有している。
形成目的面形成部140が行う処理は、形成目的面形成ステップでの処理の例に該当する。
図13は、目的面形状物製造装置100が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。但し、図13の処理の全部又は一部を、目的面形状物製造装置100に代えて人が行うようにしてもよい。
図13の処理にて、目的面曲率線取得部110が、形成目的面の最大主曲率線及び最小主曲率線をそれぞれ複数取得する(ステップS101)。ステップS101は、目的面曲率線取得ステップの例に該当する。
次に、接続関係決定部122が、最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線の接続関係を決定する(ステップS103)。ステップS103は、接続関係決定ステップの例に該当する。
次に、形状加工部130が、ステップS104で得られた平面メッシュ領域をつなぎ合わせた形状に素材を加工する(ステップS105)。具体的には、形状加工部130は、形成目的面における目的面メッシュ領域の最大主曲率線に沿った方向における並びに従って、平面メッシュ領域を繋ぎ合わせた形状を求める。また、形状加工部130は、形成目的面における目的面メッシュ領域の最小主曲率線に沿った方向における並びに従って、平面メッシュ領域を繋ぎ合わせた形状を求める。そして、形状加工部130は、求めた形状に素材を加工する。
ステップS105は、形状加工ステップの例に該当する。
ステップS106の後、図13の処理を終了する。
また、平面上領域取得部120の対応線取得部121は、最大主曲率方向対応線、及び、最小主曲率方向対応線を求める。上述したように、最大主曲率方向対応線は、最大主曲率線部分線を含む可展面を伸縮無しに平面に展開する写像にて得られる線である。最小主曲率方向対応線は、最小主曲率線部分線を含む可展面を伸縮無しに平面に展開する写像にて得られる線である。
また、平面上領域取得部120の接続関係決定部122は、目的面メッシュ領域を形成する最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線の接続関係に従って、最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線に対応付けられる最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線の接続関係を決定する。
ここで、目的面形状物製造装置100が加工する素材は鋼板に限らず、形状の加工および平面から曲面への加工を行える素材であればよい。例えば、目的面形状物製造装置100が、布を加工するようにしてもよいし、紙を加工するようにしてもよい。あるいは目的面形状物製造装置100が、例えば木の皮など曲げることができる木材を加工するようにしてもよい。あるいは目的面形状物製造装置100が、すずの板など鋼板以外の金属の板を加工するようにしてもよい。
このように、目的面形状物製造装置100では、鋼板以外の素材についても精度よく曲面形状に加工することができる。
これにより、形成目的面における角度と展開図における角度とのずれが一カ所に集中することを避けることができ、目的面形状を実現する精度を向上させることができる。
これにより、対応線取得部121は、最大主曲率線部分線、最小主曲率線部分線のそれぞれに沿って形成目的面の法線ベクトルと最大主曲率線部分線又は最小主曲率線部分線の接線ベクトルとの外積を求めるという簡単な演算で、可展面を得ることができる。
その際、目的面曲率線取得部110が曲率線の位置を変える(例えば、位相をずらす)ことで、重ね合わせられる物毎に部材の接続部分の位置が異なるようにしてもよい。これにより、得られる目的面形状物の強度をさらに高めることができる。
また、形状加工部130は、最小主曲率線に沿った方向における目的面メッシュ領域の並びに従って平面メッシュ領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第2部材を生成する。
そして、形成目的面形成部140は、第1部材と第2部材とを互い違いに組み合わせて(すなわち、第1部材と第2部材とを編むことで)形成目的の面形状にする。
このように、形成目的面形成部140が部材を編んで目的面形状物を製造することで、部材の組み合わせが崩れにくい。この点で、比較的高強度な目的面形状物を得られる。本手法では、原則として接着剤を利用して目的面を生成するが、目的面の曲率が緩やかな場合は、接着をしなくても生成することが可能である。また、目的面形状物の外形で第1部材と第2部材とが交互に現れる点でデザイン性が高い。
また、形成目的面形成部140は、隙間が生じないように第1部材と第2部材とを編めばよく、この点で、部材を組み合わせる処理が簡単であり、形成目的面形成部140の負荷が小さくて済む。例えば、形成目的面形成部140は、折り曲げ等の処理を行う必要無しに、部材を形成目的面の形状に編むことができる。
この場合、得られる目的面形状物では、第1部材を組み合わせて得られた物における部材の接続部分の位置と、第2部材を組み合わせて得られた物における部材の接続部分の位置とが直交する。これにより、得られる目的面形状物の強度を高めることができる。
なお、目的面形状物製造装置100が行う処理の一部または全部を目的面形状物製造装置100に代わって人が行う場合も、目的面形状物製造装置100が処理を行う場合と同様の効果を得られる。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る形状取得装置の機能構成を示す概略ブロック図である。図14に示すように、形状取得装置200は、目的面曲率線取得部110と、平面上領域取得部120と、形状取得部230とを備える。平面上領域取得部120は、対応線取得部121と、接続関係決定部122と、角度決定部123とを備える。
図14の各部のうち、図1の各部に対応して同様の構成を有する部分に同一の符号(110、120・・・123)を付して説明を省略する。形状取得装置200は、形状加工部130及び形成目的面形成部140に代えて形状取得部230を備える点で、目的面形状物製造装置100(図1)と異なる。
図15は、形状取得装置200が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。但し、図15の処理の全部又は一部を、形状取得装置200に代えて人が行うようにしてもよい。
図15のステップS201からS204までは、図14のステップS101からS104までと同様である。
ステップS205の後、図15の処理を終了する。
また、平面上領域取得部120の対応線取得部121は、最大主曲率方向対応線、及び、最小主曲率方向対応線を求める。上述したように、最大主曲率方向対応線は、最大主曲率線部分線を含む可展面を伸縮無しに平面に展開する写像にて得られる線である。最小主曲率方向対応線は、最小主曲率線部分線を含む可展面を伸縮無しに平面に展開する写像にて得られる線である。
また、平面上領域取得部120の接続関係決定部122は、目的面メッシュ領域を形成する最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線の接続関係に従って、最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線に対応付けられる最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線の接続関係を決定する。
また、対応線取得部121の角度決定部123は、接続関係決定部122が決定した接続関係にて最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線を接続して得られる平面メッシュ領域における、この接続箇所における前記最大主曲率方向対応線と前記最小主曲率方向対応線とのなす角度と、この最大主曲率方向対応線に対応する最大主曲率線部分線と、この最小主曲率方向対応線に対応する最小主曲率線部分線とのなす角度との差の均一化を行って、接続関係決定部122が決定した接続関係で接続される前記最大主曲率方向対応線及び前記最小主曲率方向対応線のなす角度を決定する。
また、形状取得部230が求めた形状の部材を組み合わせる際、部材に隙間が生じない。この点で、比較的高強度な目的面形状物を得られる。また、部材に隙間が生じないので、部材を組み合わせる際に隙間を埋める処理を行う必要がない。この点で、部材を組み合わせる処理が簡単であり、この処理の負荷が小さくて済む。例えば、形状取得部230が求めた形状の部材同士を接着する場合、部材の境界のみを接着すればよい。また、折り曲げ等の処理を行う必要無しに、部材を形成目的面の形状に組み合わせることができる。
そこで、目的面曲率線取得部110が曲率線を求める際、同種の曲率線間の距離が距離閾値より小さいことを検出した場合にその曲率線の算出を中止するようにしてもよい。これにより、目的面曲率線取得部110が取得する曲率線の数が少なくなり、また、目的面曲率線取得部110が取得する曲率線の長さが短くなる可能性がある。
また、目的面曲率線取得部110が取得する曲率線の長さが短くなることで、最大主曲率線と最小主曲率線との交点の数が少なくなり、曲率線部分線の数が少なくなる。曲率線部分線の数が少なくなることで、曲率線対応線の数も少なくなる。
曲率線対応線の数が少なくなることで、形状加工部130が素材を加工して部材を形成する際に部材への切込みが少なくなる、あるいは、部材への切込みが浅くなる。
線L811及び線L813はいずれも最小主曲率線であり、線L812は最大主曲率線である。目的面曲率線取得部110は、線L811、線L812それぞれの座標を算出済みの状態で、線L813上の点の座標を点P811から始めて順に求めていく。線L813が延びるに従って端部が、まず線L812に近付くが、線L813が最小主曲率線であるのに対して線L812は最大主曲率線であり、曲率線の種類が異なる。そこで、目的面曲率線取得部110は、線L813の座標を算出する処理を継続する。
その後、線L813が延びるに従って端部が線L811に近づき、点P812と線L811との距離D81は、距離閾値よりも小さくなっている。線L811と線L813とは、共に最小主曲率線であり同種の曲率線なので、目的面曲率線取得部110は、線L813の座標の計算を点P812までで終了する。
このように、目的面曲率線取得部110が曲率線を求める処理を中止することで、上述したように、形状加工部130が素材を加工して部材を形成する際に部材への切込みが少なくなる、あるいは、部材への切込みが浅くなる。ここでいう曲率線を求める処理は、曲率線の座標を求める処理であり、具体的には曲率線上の点の座標を求める処理である。
目的面曲率線取得部110が、同種の曲率線間の距離が距離閾値より小さいことを検出した場合にその曲率線の算出を中止することは、第1実施形態、第2実施形態のいずれにも適用可能である。
領域A821は、ガウス曲率の大きさが曲率閾値より小さい領域である。目的面曲率線取得部110は、曲率線上の点の座標を順に求める際、領域A821に到達してガウス曲率の大きさが曲率閾値より小さいことを検出した場合、その曲率線を求める処理をそこで中止する。その結果、目的面曲率線取得部110は、領域A821については曲率線を求めない。
このように、目的面曲率線取得部110が曲率線を求める処理を中止することで、同種の曲率線間の距離が距離閾値より小さくなった場合と同様、形状加工部130が素材を加工して部材を形成する際に部材への切込みが少なくなる、あるいは、部材への切込みが浅くなる。
目的面曲率線取得部110が、ガウス曲率が曲率閾値より小さいことを検出した場合に曲率線の算出を中止することは、第1実施形態、第2実施形態のいずれにも適用可能である。
線L831、L832のいずれも、鎖線で囲われた部分は目的面メッシュ領域を形成しない。
図19は、図18に示される状態から、目的面曲率線取得部110が、曲率線の端部から他の曲率線との交点までの部分を削除した場合の例を示している。
線L831、L832のいずれも、鎖線で囲われた部分が除去されている。
目的面曲率線取得部110が、曲率線の端部から他の曲率線との交点までの部分を削除することは、第1実施形態、第2実施形態のいずれにも適用可能である。
目的面曲率線取得部110は、曲率線の開始点の位置を決定し、開始点の座標を算出する(ステップS301)。
次に、目的面曲率線取得部110は、求める曲率線上の点のうち、座標を算出済みの点の次の点の座標を算出する(ステップS302)。
そして、目的面曲率線取得部110は、現在の点でのガウス曲率が曲率閾値より小さいか否かを判定する(ステップS305)。
一方、現在の点でのガウス曲率が曲率閾値より大きいか又は等しいと判定した場合(ステップS305:NO)、目的面曲率線取得部110は、現在の点と、算出済みの同種の曲率線との距離を算出する(ステップS306)。
現在の点と算出済みの同種の曲率線との距離が距離閾値より大きいか又は等しいと判定した場合(ステップS307:NO)、ステップS302へ戻る。
一方、現在の点と算出済みの同種の曲率線との距離が距離閾値より小さいと判定した場合(ステップS307:NO)、図20の処理を終了する。
図21は、切込みの位置が異なる複数の展開図の例を示す図である。
図21の(A)部分、(B)部分、(C)部分のそれぞれには、形成目的面における最大主曲率線および最小主曲率線が示されている。(B)部分と(C)部分とでは、最大主曲率線及び最小主曲率線の位置が異なっている。(B)部分と(C)部分とでは、(A)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線のうち異なる組み合わせを選択している。
第1実施形態の目的面形状物製造装置についても同様である。
図3を参照して説明したように、目的面曲率線取得部110は、形成目的面に複数の計算開始点を特定し、特定した複数の計算開始位置から複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線を求める。
図21の例では、目的面曲率線取得部110は、(A)部分に示される形成目的面の最大主曲率線及び最小主曲率線を求める。その後、目的面曲率線取得部110は、(B)部分となるように(A)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線の一部を除き、(D)部分、(E)部分それぞれの展開図を求める。また、目的面曲率線取得部110は、(C)部分となるように(A)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線の一部を除き、(F)部分、(G)部分それぞれの展開図を求めることができる。
別の方法として、図21の例では、目的面曲率線取得部110は、(B)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線を求めた後、(C)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線を求める。そのために、目的面曲率線取得部110は、計算開始位置の特定を2回行う。目的面曲率線取得部110は、1回目に特定した複数の計算開始位置から(B)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線を求める。そして、目的面曲率線取得部110は、2回目に特定した複数の計算開始位置から(C)部分に示される最大主曲率線及び最小主曲率線を求める。このように、目的面曲率線取得部110は、形成目的面において特定した複数の計算開始位置から複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線を求める処理を、計算開始位置を変更しながら複数行うこともできる。
コンピュータは、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、インタフェースを備える。
上述の目的面形状取得装置は、コンピュータに実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置に記憶されている。CPUは、プログラムを補助記憶装置から読み出して主記憶装置に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPUは、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置に確保する。
接続関係決定部122は、形成目的面の領域を形成する前記最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線の接続関係に従って、最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線に対応する最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線の接続関係を決定する。
これにより、形成目的面上での最大曲率線対応線及び最小曲率線対応線の接続関係を、平面上での最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線の接続関係に反映させることができる。
これにより、平面メッシュ領域における目的面メッシュ領域との誤差を各々の角に分散させることができ、誤差によるひずみが一箇所に集中すること回避し得る。
この面を平面に展開することで、最大主曲率線部分線及び最小主曲率線部分線に対応する最大主曲率方向対応線及び最小主曲率方向対応線が得られる。
平面上領域取得部120は、複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線に対応する最大主曲率方向対応線と最小主曲率方向対応線とにより構成される平面上の領域の形状を示すデータを求める。
これにより、切込みの位置がずれた展開図を複数得られる。例えば切込みの位置がずれた展開図の各々から目的面形状を形成して重ね合わせることで、比較的強固な目的面形状物を生成することができる。
形成目的面における最大主曲率線または最小主曲率線のいずれかである対象主曲率線を求める開始点を決定し、前記対象主曲率線を構成する前記開始点に続く点を順に求める処理を、前記形成目的面の境界に達するか、ガウス曲率が曲率閾値以下の領域に達するか、あるいは、取得済みの最大主曲率線および最小主曲率線のうち前記対象主曲率線と同種の曲率線との距離が距離閾値以下の点に達するまで繰り返す。
これにより、得られる展開図での切込みが少なくなり、より強固な目的面形状物を得ることができる。
これによって、帯状の部品を得られ、帯状の部品を繋ぎ合わせるという比較的簡単な処理で形成目的面の形状を構成できる。
形成目的面形成部140は、形状加工部130が加工した素材を合せて形成目的の面形状にする。
これによって、目的面形状物製造装置100は、素材を形成目的の面形状に加工することができる。また、平面上の領域を繋ぎ合わせる点で、目的面形状物においてひずみが1箇所に集中することを回避できる。
これによって、形状加工部130は、第1部材と第2部材とを互い違いに組み合わせるという比較的簡単な処理で形成目的面を得られる。
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
この実施形態によれば、形成目的の面の部品の形状を平面上に形成する際に生じる誤差を分散させることができる。
110 目的面曲率線取得部
120 平面上領域取得部
121 対応線取得部
122 接続関係決定部
123 角度決定部
130 形状加工部
140 形成目的面形成部
200 形状取得装置
230 形状取得部
Claims (9)
- 形成目的面における複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線を求める目的面曲率線取得部と、
前記形成目的面が前記最大主曲率線及び最小主曲率線で区切られた各領域について、対応する平面上の領域の形状を示すデータを求める平面上領域取得部と、
を備え、
前記平面上領域取得部は、
前記最大主曲率線が前記最小主曲率線で区切られた線である最大主曲率線部分線を含む面を前記平面に展開する写像にて得られる、前記最大主曲率線部分線に対応する前記平面上の線である最大主曲率方向対応線、及び、前記最小主曲率線が前記最大主曲率線で区切られた線である最小主曲率線部分線を含む面を前記平面に展開する写像にて得られる、前記最小主曲率線部分線に対応する前記平面上の線である最小主曲率方向対応線を求める対応線取得部と、
前記形成目的面における領域を形成する前記最大主曲率線部分線及び前記最小主曲率線部分線の接続関係に従って、前記最大主曲率線部分線及び前記最小主曲率線部分線に対応する前記最大主曲率方向対応線及び前記最小主曲率方向対応線の接続関係を決定する接続関係決定部と、
前記形成目的面における領域と、その領域に対応する前記平面上の領域とに基づいて算出した、前記最大主曲率方向対応線と前記最小主曲率方向対応線とがなす角度と、前記最大主曲率方向対応線に対応する最大主曲率線部分線と前記最小主曲率方向対応線に対応する最小主曲率線部分線とがなす角度との差の2乗の和が最小となるように前記最大主曲率方向対応線と前記最小主曲率方向対応線とがなす角度を決定する角度決定部と、
を備える形状取得装置。 - 前記最大主曲率線部分線を含む面は、前記最大主曲率線部分線上の点における前記形成目的面の法線ベクトルと前記点における最大主曲率線部分線の接線ベクトルとの外積のベクトルを含む面であり、前記最小主曲率線部分線を含む面は、前記最小主曲率線部分線上の点における前記形成目的面の法線ベクトルと前記点における最小主曲率線部分線の接線ベクトルとの外積のベクトルを含む面である、請求項1に記載の形状取得装置。
- 前記目的面曲率線取得部は、前記形成目的面において特定した複数の計算開始位置から前記複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線を求める処理を、前記計算開始位置を変更しながら複数行い、
前記平面上領域取得部は、前記複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線に対応する前記最大主曲率方向対応線と前記最小主曲率方向対応線とにより構成される前記平面上の領域の形状を示すデータを求める、
請求項1または4に記載の形状取得装置。 - 前記目的面曲率線取得部は、
前記形成目的面における最大主曲率線または最小主曲率線のいずれかである対象主曲率線を求める開始点を決定し、
前記対象主曲率線を構成する前記開始点に続く点を順に求める処理を、前記形成目的面の境界に達するか、ガウス曲率が曲率閾値以下の領域に達するか、あるいは、取得済みの最大主曲率線および最小主曲率線のうち前記対象主曲率線と同種の曲率線との距離が距離閾値以下の点に達するまで繰り返す、請求項1、4および5のいずれか一項に記載の形状取得装置。 - 前記平面上領域取得部は、前記形成目的面における前記領域の前記最大主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状のデータ、及び、前記形成目的面における前記各領域の前記最小主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状のデータのうち少なくともいずれかを求める、
請求項1および4から6のいずれか一項に記載の形状取得装置。 - 請求項7に記載の形状取得装置と、
前記形成目的面における前記領域の前記最大主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状、又は、前記形成目的面における前記領域の前記最小主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に、素材を加工する形状加工部と、
前記形状加工部が加工した素材を合せて形成目的の面形状にする形成目的面形成部と、
を備える目的面形状物製造装置。 - 前記形状加工部は、前記形成目的面における前記各領域の前記最大主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第1部材と、前記形成目的面における前記各領域の前記最小主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第2部材とを生成し、
前記形成目的面形成部は、前記第1部材と前記第2部材とを互い違いに組み合わせて形成目的の面形状にする、
請求項8に記載の目的面形状物製造装置。 - 形成目的面における最大主曲率線または最小主曲率線のいずれかである対象主曲率線を求める開始点を決定し、
前記対象主曲率線を構成する前記開始点に続く点を順に求める処理を、前記形成目的面の境界に達するか、ガウス曲率が曲率閾値以下の領域に達するか、あるいは、取得済みの最大主曲率線および最小主曲率線のうち前記対象主曲率線と同種の曲率線との距離が距離閾値以下の点に達するまで繰り返し、
前記開始点を決定する処理及び前記対象主曲率線上の点を求める処理を繰り返して複数の前記最大主曲率線及び複数の前記最小主曲率線を求め、
前記形成目的面が前記最大主曲率線及び最小主曲率線で区切られた各領域について、対応する平面上の領域の形状を示すデータを求め、
前記形成目的面における前記各領域の前記最大主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第1部材を生成し、
前記形成目的面における前記各領域の前記最小主曲率線に沿った方向における並びに従って、前記平面上の領域を繋ぎ合わせた形状に素材を加工した第2部材を生成し、
前記第1部材と前記第2部材とを互い違いに組み合わせて形成目的の面形状にする
ことを含む、目的面形状物製造方法。 - コンピュータに、
形成目的面における複数の最大主曲率線及び複数の最小主曲率線を求めさせ、
前記最大主曲率線が前記最小主曲率線で区切られた線である最大主曲率線部分線を含む面を平面に展開する写像にて得られる、前記最大主曲率線部分線に対応する前記平面上の線である最大主曲率方向対応線、及び、前記最小主曲率線が前記最大主曲率線で区切られた線である最小主曲率線部分線を含む面を前記平面に展開する写像にて得られる、前記最小主曲率線部分線に対応する前記平面上の線である最小主曲率方向対応線を求めさせ、
前記形成目的面における領域を形成する前記最大主曲率線部分線及び前記最小主曲率線部分線の接続関係に従って、前記最大主曲率線部分線及び前記最小主曲率線部分線に対応する前記最大主曲率方向対応線及び前記最小主曲率方向対応線の接続関係を決定させ、
前記形成目的面における領域と対応する前記平面上の領域とに基づいて算出した、前記最大主曲率方向対応線と前記最小主曲率方向対応線とがなす角度と、前記最大主曲率方向対応線に対応する最大主曲率線部分線と前記最小主曲率方向対応線に対応する最小主曲率線部分線とがなす角度との差の2乗の和が最小となるように前記最大主曲率方向対応線と前記最小主曲率方向対応線とがなす角度を決定させ、
前記最大主曲率方向対応線及び前記最小主曲率方向対応線を、決定した接続関係及び角度で接続した前記平面上の領域の形状を示すデータを求めさせる
ためのプログラム。
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