JP6331165B2 - 音響板スピーカー装置 - Google Patents
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Description
本発明は、小型スピーカーの音響特性の改良技術に関するものである。
パソコンやCDで音楽を聴く機会が増えている。スピーカーが小型化して、より音響特性の良いものが求められている。
小型スピーカーは45mm□の箱型のものが軽量・小型・低価格が重宝がられて多く出回っている。小型で3wの出力があるので、パソコンやCDプレーヤーで、イヤホンに変わってモニター用のスピーカーとして使われている。ブルートースに対応して無線で使われ、配線の煩雑さもない。
一方で小型スピーカーの音響特性は点音源的なものなので音楽、特に楽器の演奏を聴いて楽しむのには音質、音量、放射特性などの点で充分とは言えず、必ずしも満足のいくものではない。特に音質は粗雑で調和性に欠けるので音楽の再生には向いていない。
また、CDやパソコンで家庭でカラオケ音楽を再生して楽しむ場合もあるが、小型のスピーカーではその音響特性が不十分で満足できるものではない。カラオケは歌唱だけではなく伴奏との合奏、いわゆるミュージックマイナスワンで楽しむ場合もあるし、屋外でも、車内でもカラオケを楽しむ場合もある。利便性だけでなくより良い音響のスピーカー装置が求められるところである。
バイオリンやギターの共鳴胴をスピーカーと見立ててその特性を改良する提案がある(特許文献2、3)。また楽器音を増幅するために楽器本体に半音階に共振するように共鳴針(片持ち梁)を並設した振動板を取り付ける提案もある(特許文献1)。しかしいずれも、小型のスピーカーの音響特性を良くするためのものではないし、共鳴パイプを使った軽量小型の共鳴板ではない。スピーカーではなく、集音マイクに寸法の異なるパイプのアレイを取り付ける特許はある(特許文献4)。
[1]特開平11−76938号公報 [2]特開平11−122687号公報 [3]特開2002−247676号公報 [4]特許第5354295号公報
パソコンやCD用の小型スピーカーの音響特性は点音源的なものなので音楽、特に楽器の演奏を聴いて楽しむのには音質、音量、放射特性などの点で充分とは言えず、必ずしも満足のいくものではない。特に音質は粗雑で調和性に欠けるので音楽の再生には向いていない。
また、CDやパソコンで家庭でカラオケ音楽を再生して楽しむ場合もあるが、小型のスピーカーではその音響特性が不十分で満足できるものではない。カラオケは歌唱だけではなく伴奏との合奏、いわゆるミュージックマイナスワンで楽しむ場合もあるし、屋外でも、車内でもカラオケを楽しむ場合もある。利便性だけでなくより良い音響のスピーカー装置が求められるところである。
小型スピーカーの音響特性をよくするために次の4つの課題を設定する。
(1)音量を大きくする。ダイナミックレンジを広げる。
(2)楽器の音を再生するのに相応しい調和性の音質にする。
(3)放射指向性を面的に広げる。
(4)立ち上がりレスポンスを良くして、楽器のように共鳴する伸びのあるクリアな音にする。
(1)音量を大きくする。ダイナミックレンジを広げる。
(2)楽器の音を再生するのに相応しい調和性の音質にする。
(3)放射指向性を面的に広げる。
(4)立ち上がりレスポンスを良くして、楽器のように共鳴する伸びのあるクリアな音にする。
本発明の課題を解決するために
今までに例を見ない独創的な音響板であって、小型スピーカーにその一部を固着させて、楽器音の倍音に共鳴させて放射するように構成されたパイプアレイの音響板スピーカー装置を提案する。
音響板は紙のように軽くて振動伝播が良くて比較的剛性もある、PP(ポリプロピレン)製のいわゆるプラダン(プラスチックダンボール)を用いる。
今までに例を見ない独創的な音響板であって、小型スピーカーにその一部を固着させて、楽器音の倍音に共鳴させて放射するように構成されたパイプアレイの音響板スピーカー装置を提案する。
音響板は紙のように軽くて振動伝播が良くて比較的剛性もある、PP(ポリプロピレン)製のいわゆるプラダン(プラスチックダンボール)を用いる。
直管パイプを例にパイプの音響的な作用効果を説明する。
パイプの両端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f2,f3,・・・・はf1のほぼ整数倍となって各次数のモードでパイプの中央部で高い音圧となり開放端から増幅されて放射される。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプの片端が閉端で他端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f3,f5,・・・・はf1のほぼ奇数倍となって各次数のモードでパイプの閉端部で高い音圧となる。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプに入射される成分のうちパイプに共鳴しない周波数成分はパイプにより吸収され減衰する。従ってパイプの共鳴効果により調和性の成分は増幅して音量が増し、非調和性の成分は減衰して強い音はより大きく、弱い音はより小さくなってダイナミックレンジが広がり、クリアな伸びのある音色になる。
一方、パイプの閉端部や壁面から個体伝播される振動成分に対してもパイプの空洞の共鳴現象が起こり共鳴効果が相乗される。
これらのパイプを長さを変えてアレイ状に並べて板状に構成すれば、種々の周波数成分に共鳴共振する音響板を形成することができるので放射効率が良くなる。平板が実用上の最良の形態であるが、小型スピーカー音源の形態によっては矩形又は円筒状に構成したり、またそれらの一部を切り出した形態も可能である。こうした音響板を楽器の一部として楽器本体に組み込んだり、楽器の表面に固着すれば、より良い響きがえられる。
パイプの両端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f2,f3,・・・・はf1のほぼ整数倍となって各次数のモードでパイプの中央部で高い音圧となり開放端から増幅されて放射される。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプの片端が閉端で他端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f3,f5,・・・・はf1のほぼ奇数倍となって各次数のモードでパイプの閉端部で高い音圧となる。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプに入射される成分のうちパイプに共鳴しない周波数成分はパイプにより吸収され減衰する。従ってパイプの共鳴効果により調和性の成分は増幅して音量が増し、非調和性の成分は減衰して強い音はより大きく、弱い音はより小さくなってダイナミックレンジが広がり、クリアな伸びのある音色になる。
一方、パイプの閉端部や壁面から個体伝播される振動成分に対してもパイプの空洞の共鳴現象が起こり共鳴効果が相乗される。
これらのパイプを長さを変えてアレイ状に並べて板状に構成すれば、種々の周波数成分に共鳴共振する音響板を形成することができるので放射効率が良くなる。平板が実用上の最良の形態であるが、小型スピーカー音源の形態によっては矩形又は円筒状に構成したり、またそれらの一部を切り出した形態も可能である。こうした音響板を楽器の一部として楽器本体に組み込んだり、楽器の表面に固着すれば、より良い響きがえられる。
これらのパイプを長さを変えてアレイ状に並べて板状に構成すれば、種々の周波数成分に共鳴・共振する音響板を形成することができるので音がよくなり放射効率も良くなる。実用的には平板が最良の形態である。
角形の小型スピーカーの1端面に固着させて、楽器音の倍音に共鳴・共振させて放射するように構成された平板状のパイプアレイの音響板スピーカー装置を提案する。ここで音響板は紙のように軽くて振動伝播が良くて比較的剛性もある、PP(ポリプロピレン)製のいわゆるプラダン(プラスチックダンボール)を用いる。
角形の小型スピーカーの1端面に固着させて、楽器音の倍音に共鳴・共振させて放射するように構成された平板状のパイプアレイの音響板スピーカー装置を提案する。ここで音響板は紙のように軽くて振動伝播が良くて比較的剛性もある、PP(ポリプロピレン)製のいわゆるプラダン(プラスチックダンボール)を用いる。
図1は本発明装置のPP製プラダンによる平板状の音響板である。プラダン1は市販品の厚さ4.6mmで4.0mm□の管を併設する矩形のもので、幅はWcmで高さは3Lcm。高さ2LからLまでを12分割してそれぞれ2本ずつの管に同じ高さに開口2(4x8mm)を切ってある。上端部は開端3で下端4は防湿紙を貼って、閉端となっている。平板の下側は片側閉管のアレイで、上側は両端開管のアレイとなる。下側の左端の管の共振周波数をfとすると右端では2fとなり、上側の左端は4fとなり右端は2fとなる。すなわち、平板内で、fから4fまで2クターブを半音スケールで共鳴することになる。さらにそれぞれの管の2倍、3倍、4倍・・・の高次の成分の共鳴が起こることになるので、自然楽器以上の音響効果が得られる。図中のテーナーサクソフォーンはイメージ写真を添付したもので本願の趣旨には関係ない。粘着テープ5やマジックテープで小型スピーカーの一部に固着する。固着の仕方により、音響効果が微妙に変わるので、その効果を楽しむことができる。
パイプの両端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f2,f3,・・・・はf1のほぼ整数倍となって各次数のモードでパイプの中央部で高い音圧となり開放端から増幅されて放射される。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプの片端が閉端で他端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f3,f5,・・・・はf1のほぼ奇数倍となって各次数のモードでパイプの閉端部で高い音圧となる。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプに入射される成分のうちパイプに共鳴しない周波数成分はパイプにより吸収されて減衰する。従ってパイプの共鳴効果により調和性の成分は増幅して音量が増し、非調和性の成分は減衰して全体的にダイナミックレンジが広がり、クリアな伸びのある音になる。
一方、パイプの閉端部や壁面から個体伝播される振動成分に対してもパイプの空洞の共鳴現象が起こり共鳴効果が相乗される。
パイプの片端が閉端で他端が開放の場合には、管路の長さと形状によって決まる周波数で共鳴して、その共振周波数f1,f3,f5,・・・・はf1のほぼ奇数倍となって各次数のモードでパイプの閉端部で高い音圧となる。従って開放端から入射される音波はその共振周波数成分が増幅されて音色的に特徴付けられて放射されることになる。
パイプに入射される成分のうちパイプに共鳴しない周波数成分はパイプにより吸収されて減衰する。従ってパイプの共鳴効果により調和性の成分は増幅して音量が増し、非調和性の成分は減衰して全体的にダイナミックレンジが広がり、クリアな伸びのある音になる。
一方、パイプの閉端部や壁面から個体伝播される振動成分に対してもパイプの空洞の共鳴現象が起こり共鳴効果が相乗される。
これらのパイプを長さを変えてアレイ状に並べて板状に構成すれば、種々の周波数成分に共鳴・共振する音響板を形成することができるので放射効率が良くなる。平板が実用上最良の形態であるが、小型スピーカー音源の形態によっては矩形又は円筒状に構成したり、またそれらの一部を切り出した形態も可能で、音響板を楽器の一部として楽器本体に組み込んだり、楽器の表面に固着しても良い。
ここでは市販のプラダンを使った例を示したが、これに限るものではなく、他の形状寸法のものや、他の材質のものでも音響的に同等のものであれば、これに限られるものではなく、それぞれ特徴的な効果が得られるものである。
ここでは市販のプラダンを使った例を示したが、これに限るものではなく、他の形状寸法のものや、他の材質のものでも音響的に同等のものであれば、これに限られるものではなく、それぞれ特徴的な効果が得られるものである。
本発明では平板状の音響板の要件として
1.信頼性,安全性,高寿命
2.低コスト,小型,軽量
3.簡易装着性,後付けが可能
を前提条件として、独創的な小型スピーカー用の音響板を提案してその有用性を検証している。
1.信頼性,安全性,高寿命
2.低コスト,小型,軽量
3.簡易装着性,後付けが可能
を前提条件として、独創的な小型スピーカー用の音響板を提案してその有用性を検証している。
1 PP製プラダン4.5mm厚
2 開口部
3 開端部
4 閉端部
5 粘着テープ
2 開口部
3 開端部
4 閉端部
5 粘着テープ
Claims (1)
- PP製プラダン1は前板と後板の間に□型の管を少なくとも12本併設する単層のサンドイッチ構造に一体成型された平板で、幅はWcmで高さは3Lcm。前板の高さ2LからLまでを管の長さを12分割して開口2を切ってある。上端部は開端3で下端部は防湿紙等を貼って閉端4となっている。平板の下側は各管が片側閉管のアレイで、上側は両端開管のアレイとなっていることを特徴とする平板状の音響板を振動体筐体に一部固着させた音響板スピーカー装置。
Priority Applications (1)
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JP2016203052A JP6331165B2 (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | 音響板スピーカー装置 |
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JP2016203052A JP6331165B2 (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | 音響板スピーカー装置 |
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2016
- 2016-09-27 JP JP2016203052A patent/JP6331165B2/ja active Active
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