JP2016146537A - スピーカー装置の振動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】音の調和がとれた広音域でクリアな音を出すことができるスピーカー装置を提供する。
【解決手段】スピーカー装置の振動装置1は、硬質な板材からなる振動板の平面側に硬質な材料で形成された伝達手段を介して当接される振動装置であって、振動装置で発生した振動が振動板2に伝達され、振動板から音として放射される。振動装置の伝達手段4は振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接される。振動板には振動装置から発生した振動によって発生する共振の振幅を抑制する。
【選択図】図1
【解決手段】スピーカー装置の振動装置1は、硬質な板材からなる振動板の平面側に硬質な材料で形成された伝達手段を介して当接される振動装置であって、振動装置で発生した振動が振動板2に伝達され、振動板から音として放射される。振動装置の伝達手段4は振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接される。振動板には振動装置から発生した振動によって発生する共振の振幅を抑制する。
【選択図】図1
Description
本発明は、スピーカー装置の振動装置に関するものである。
放射板の裏面側に振動装置が設けられ、振動装置から発生した振動を放射板に伝達するスピーカーは、特許文献1にて提案されている。
しかし、特許文献1に開示されたスピーカーは、振動装置から発生した振動を振動装置に設けられた伝達棒を伝達部材に設けられた結合孔に差し込み、振動装置は伝達部材を介して放射板に当接させているだけであり、振動装置から発生した振動を共振させるとともに共振の振幅を調整する共振調整手段は設けられておらず振動装置から発生した弱い振動は伝達されにくく、弱い振動の音質が低下する傾向があるという問題点が考えられる。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、例え振動装置から発生した弱い振動であっても共振させて大きな振動が得られ、弱い振動の音質が低下しない広い音域のクリアな音を出すことができるスピーカー装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るスピーカー装置の振動装置は、硬質な板材からなる振動板の平面側に硬質な材料で形成された伝達手段を介して当接される振動装置であって、前記振動装置で発生した振動が前記振動板に伝達され、前記振動板から音として放射されるスピーカー装置の振動装置であり、前記振動板には前記振動装置から発生した振動を共振させるとともに共振の振幅を調整する共振調整手段が設けられ、前記振動板と前記共振調整手段は一体化されていることを特徴とする。
本発明にあっては、前記伝達手段は前記振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段と前記振動発生手段の間には緩衝手段が設けられているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段は、前記振動板に接着されるか、タッピングビスやボルト及びナットを用いて固定されるか、仕口(組み手)加工されるか、これらの任意の組み合わせで固定されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段は、前記振動板を彫り込むことで一体的に形成されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段は、前記振動装置の振動発生手段を取り囲むように配置されるか、前記振動発生手段に対向して配置されるか、これらの任意に組み合わせて配置されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記振動板は、平面形状が直線や曲線を用いて形成したのが望ましい。
本発明にあっては、前記振動装置を前記振動板より大きな硬質の板材である第2の振動板に当接させているのが望ましい。
本発明にあっては、請求項1及至請求項8記載のスピーカー装置の振動装置を備えているのが望ましい。
本発明にあっては、前記伝達手段は前記振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段と前記振動発生手段の間には緩衝手段が設けられているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段は、前記振動板に接着されるか、タッピングビスやボルト及びナットを用いて固定されるか、仕口(組み手)加工されるか、これらの任意の組み合わせで固定されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段は、前記振動板を彫り込むことで一体的に形成されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記共振調整手段は、前記振動装置の振動発生手段を取り囲むように配置されるか、前記振動発生手段に対向して配置されるか、これらの任意に組み合わせて配置されているのが望ましい。
本発明にあっては、前記振動板は、平面形状が直線や曲線を用いて形成したのが望ましい。
本発明にあっては、前記振動装置を前記振動板より大きな硬質の板材である第2の振動板に当接させているのが望ましい。
本発明にあっては、請求項1及至請求項8記載のスピーカー装置の振動装置を備えているのが望ましい。
本発明に係るスピーカー装置の振動装置は、硬質な板材からなる振動板の平面側に硬質な材料で形成された伝達手段を介して当接される振動装置であって、前記振動装置で発生した振動が前記振動板に伝達され、前記振動板から音として放射されるスピーカー装置の振動装置であり、前記振動板には前記振動装置から発生した振動を共振させるとともに共振の振幅を調整する共振調整手段が設けられ、前記振動板と前記共振調整手段は一体化されているので、例え振動装置から弱い振動が発生した場合であっても共振して大きな振動が得られ、音の歪みを伴う振動の振幅は調整され音の歪みは増幅せず、音の調和を乱さず音量が確保され、振動板で生成される音の調和がとれた広い音域のクリアな音を出すことができるという効果がある。
また、請求項2のように、前記伝達手段は、前記振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接されているものは、前記振動板を壁面に使用した場合であっても、振動発生手段の自重により前記伝達手段に曲げモーメントが加わることは無く、屈折して撓みが発生することは無いので、前記振動装置を前記振動板に直角に当接させることができ、振動発生手段の揺れによって伝達手段に音の歪みが伴う振動は増幅することが無く、振動板で生成される音の調和がとれるという効果がある。
また、請求項3のように、前記共振調整手段と前記振動発生手段の間に緩衝手段が設けられているものは、例え前記振動板を壁面に使用した場合であっても、前記振動発生手段を前記振動板に直角に当接した状態を保つことができるという効果がある。
また、請求項4のように、前記共振調整手段は、前記振動板に接着されるか、タッピングビスやボルト及びナットを用いて固定されるか、仕口(組み手)加工されるか、これらの任意の組み合わせで固定されているものは、前記振動板と前記共振調整手段を一体化でき、例え振動装置から弱い振動が発生した場合であっても共振して大きな振動が得られ、音の歪みを伴う振動の振幅は調整され音の歪みは増幅せず、音の調和を乱さず音量が確保され、振動板で生成される音の調和がとれた広い音域のクリアな音を出すことができるという効果がある。
また、請求項5のように、前記共振調整手段は、前記振動板を彫り込むことで一体的に形成したものは、前記振動板に発生する共振の振幅の支持に必要な強い剛性が得られ、前記振動板から重量感のある音として放射されるという効果がある。
また、請求項6のように、前記共振調整手段は、前記振動装置の振動発生手段を取り囲むように配置されるか、前記共振調整手段に対向して配置されるか、これらの任意に組み合わせて配置されているものは、例え前記振動発生手段から発生した振動によって前記振動板に音の歪みを伴う共振が発生した場合でも、前記振動板に前記共振調整手段を設ける場合の配置によって共振の振幅を調整できるものであり、音の歪みを増幅させないように共振の振幅が調整されるという効果がある。
また、請求項7のように、前記振動板の平面形状が直線や曲線を用いて形成したものは、前記共振調整手段の配置が任意に選択して形成され、好みのデザイン及び音質の選択ができ、嗜好性の高い音を選択できるという効果がある。
また、請求項8のように、前記振動装置を前記振動板より大きな硬質の板材である第2の振動板に当接させたものは、音が発生する面積を大きくできるという効果がある。
また、請求項9のように、請求項1及至請求項8記載のスピーカー装置の振動装置を備えたスピーカー装置にあっては、振動装置には音の歪みが発生せず、音の調和を乱す共振を生じさせず音量が確保され、振動板で生成される音の調和がとれた広い音域のクリアな音を出すスピーカーを提供できるという効果がある。
また、請求項2のように、前記伝達手段は、前記振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接されているものは、前記振動板を壁面に使用した場合であっても、振動発生手段の自重により前記伝達手段に曲げモーメントが加わることは無く、屈折して撓みが発生することは無いので、前記振動装置を前記振動板に直角に当接させることができ、振動発生手段の揺れによって伝達手段に音の歪みが伴う振動は増幅することが無く、振動板で生成される音の調和がとれるという効果がある。
また、請求項3のように、前記共振調整手段と前記振動発生手段の間に緩衝手段が設けられているものは、例え前記振動板を壁面に使用した場合であっても、前記振動発生手段を前記振動板に直角に当接した状態を保つことができるという効果がある。
また、請求項4のように、前記共振調整手段は、前記振動板に接着されるか、タッピングビスやボルト及びナットを用いて固定されるか、仕口(組み手)加工されるか、これらの任意の組み合わせで固定されているものは、前記振動板と前記共振調整手段を一体化でき、例え振動装置から弱い振動が発生した場合であっても共振して大きな振動が得られ、音の歪みを伴う振動の振幅は調整され音の歪みは増幅せず、音の調和を乱さず音量が確保され、振動板で生成される音の調和がとれた広い音域のクリアな音を出すことができるという効果がある。
また、請求項5のように、前記共振調整手段は、前記振動板を彫り込むことで一体的に形成したものは、前記振動板に発生する共振の振幅の支持に必要な強い剛性が得られ、前記振動板から重量感のある音として放射されるという効果がある。
また、請求項6のように、前記共振調整手段は、前記振動装置の振動発生手段を取り囲むように配置されるか、前記共振調整手段に対向して配置されるか、これらの任意に組み合わせて配置されているものは、例え前記振動発生手段から発生した振動によって前記振動板に音の歪みを伴う共振が発生した場合でも、前記振動板に前記共振調整手段を設ける場合の配置によって共振の振幅を調整できるものであり、音の歪みを増幅させないように共振の振幅が調整されるという効果がある。
また、請求項7のように、前記振動板の平面形状が直線や曲線を用いて形成したものは、前記共振調整手段の配置が任意に選択して形成され、好みのデザイン及び音質の選択ができ、嗜好性の高い音を選択できるという効果がある。
また、請求項8のように、前記振動装置を前記振動板より大きな硬質の板材である第2の振動板に当接させたものは、音が発生する面積を大きくできるという効果がある。
また、請求項9のように、請求項1及至請求項8記載のスピーカー装置の振動装置を備えたスピーカー装置にあっては、振動装置には音の歪みが発生せず、音の調和を乱す共振を生じさせず音量が確保され、振動板で生成される音の調和がとれた広い音域のクリアな音を出すスピーカーを提供できるという効果がある。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1を用いて本発明の実施の形態1のスピーカー装置の振動装置を説明する。このスピーカー装置の振動装置1は、振動板2と振動発生手段3と伝達手段4と共振調整手段5と緩衝手段6とを備えており、直方体状の枠状の共振調整手段5の片面に振動板2が固定され中心位置から外れた位置に振動発生手段3と伝達手段4とが設けられている。枠状の共振調整手段5で囲まれた振動板2の中心位置から外れた位置に振動発生手段3と伝達手段4とを設けると、振動発生手段3で発生した振動は振動板2の中心位置から外れた位置に伝達されることになり、枠状の共振調整手段5で囲まれた振動板2の中心位置とはズレが生じる。このように中心位置にズレが生じるように振動発生手段3と伝達手段4を設けると、音源となる振動発生手段3の伝達手段4の位置と枠状の共振調整手段5によって得られる振動板2の共振による振動の中心位置にはズレが生じて、振動の干渉は抑制され音の歪みを伴う振動は抑制されるという効果がある。そうでない場合は、中心位置が合致することで振動の干渉が発生して振動が増幅されたり逆に弱めあったりして音の調和が乱されるのである。また振動板2は硬質な材料で形成された共振調整手段5によって枠状に固定され外周が拘束された状態となり振動板2と共振調整手段5は一体化されているので剛性はさらに高まり共振に必要な振幅の強い支持力が得られ振動発生手段3から発生する弱い振動であっても共振して増幅し大きな音量が得られるという効果がある。また直方体状の矩形の枠状に一体化された振動装置1では、前記振動板2に前記共振調整手段5を設けることで共振に必要な振幅の端部が支持され、共振の振幅が異なる複数の振幅を得ることができ、また硬質な板材で形成された前記振動板2から発生する音は、前記振動発生手段3から発生した振動が前記伝達手段4を介して前記振動板2に伝達され前記振動板2において共振することで広い音域の音量が低音と高音がミックスされた状態で得られものである。また一体化された振動装置1では、前記共振調整手段5はスリットを設けることで分断されていても構わないものであり、直方体状でないものでも構わないものである。またこのように一体化して形成された剛性の強い振動装置1は、さらなる大きな面積の振動板に当接させて用いることもできるものである。
図2及至図9を用いて振動装置1を説明する。振動装置1としては、硬質な板材からなる振動板2の平面側に、硬質な材料で形成された伝達手段4を介して当接される振動発生手段3と、共振調整手段5と、緩衝手段6が設けられ、前記伝達手段4は前記振動板2に接着(図6-1)されるか、圧入(図6-2及び図6-3)されるか、圧接(図6-4)されるか、これらの任意の組み合わせで当接されており、前記共振調整手段5は前記振動板2と一体化されている。前記振動板2としては、その全体にスムーズに振動を伝達させるために硬質な板材の平板を用いる。硬質な板材は振動を効率よく速く伝えるために必要とされる剛性を有しており剛性はヤング率で表示される。また硬質な板材は伝達された振動が音に生成され放射されやすく、共振調整手段5が設けられることによって剛性が高まり振動板2は緊張状態となり共振の振幅となる端部が支持される。支持される状態は片側支持の場合と、両側支持の場合がありどちらの場合でも共振は発生する。共振の振幅となる端部は振動板2の平面側の裏面側、表面側、両面側に適宜に共振調整手段5を設けることによって得られるものであり、共振調整手段5(図3、図4、図5)を振動板2に設けることによって共振の振幅が得られ大きな振動が得られるという効果があるものであり、共振調整手段5を図8-1、図8-2、図8-3、図8-4のように振動板2に配置することによって、振動発生手段3から発生した振動に含まれる音の成分が伝達手段4を介して振動板2に伝達され、共振調整手段5を設けることで発生する共振の振幅によって増幅される周波数特性のピークの周波数が発生しないように抑制できという効果がある。また共振現象は、振動板2の共振の振幅となる支持間隔の長さ(図7のL及びW)によって異なり、共振で得られる音量は変位量(図7のY)であり、音域は共振の振幅となる支持間隔の長さ(図7のL及びW)であり、図7のLの場合は低音域となりLは長いほど低音域が得られ、図7のWの場合は高音域となり間隔が短いほど高音域が得られるものである。公知の音響学の理論では振動の基礎として板材の共鳴周波数は、それぞれ固有の周波数において大きく振動し無数の共鳴周波数を持っているが、一番低い周波数を基本周波数として、この基本周波数と倍音関係にあるものと、そうでないものとがあり太鼓や板材で形成された振動板2は倍音関係が無いとされており、振動板2では数多くの共振する周波数があるといえる。振動モードは基本周波数を1次振動モード(図7-1)とし、振動モードが低い場合は低音となり、振動モードが高い場合(図7-3)は高音となる。つまり、振動板2に共振調整手段5を設ける場合の配置によって共振の振幅が調整され音の歪みを増幅する共振の振幅が抑制される。また、図12の場合は、本発明の実施形態1で得られる振動装置1を用いて、さらなる大きな面積の振動板10のスピーカー装置Sを形成しているので、共振の振幅となる支持間隔の長さLは相対的に長くなり変位量Yも相対的に大きくなる。振動板2と共振調整手段5が一体化された振動装置1を太鼓に例えて説明すると、振動装置1の長手方向L(図2、図3、図7-1、図7-2、図7-3)は大きな太鼓であり、短手方向W(図2、図4、図5、図7-1、図7-2、図7-3)は小さな太鼓であり、振動板2は皮であり、共振調整手段5は胴であり、振動発生手段3は撥(ばち)であり、伝達手段4は奏者であり、共振の振幅は太鼓の直径(大きさ)であり、皮の張りを固定する強さ(剛性)は支持力であり、支持力が強いとピンと張った皮が得られ音の歪みがないクリアな音が得られ、支持力が弱いと皮は弛み音の歪みが発生し音割れ現象が発生するので、太鼓は胴の強さと皮を張る支持力を調整しながら直径(振幅)の異なる太鼓は個別に製作される。大きな太鼓では低い音が得られ、小さい太鼓では高い音が得られ、大きいほど低い音が得られ小さいほど高い音が得られ、強く叩くと大きな音(音量)が得られ、これらを組み合わせることで複数の音を作り出すことができ音の調和がとれた広い音域のクリアな音が得られる。すなわち振動装置1は、大きな太鼓と小さな太鼓が合体した太鼓である。図8-1は、共振の振幅(直径)がLaの太鼓と共振の振幅(直径)がLbの太鼓と共振の振幅(直径)がLcの太鼓と共振の振幅(直径)がWaの太鼓が整然と並んでいる状態であり、図8-2は、共振の振幅(直径)がLaの無限太鼓と共振の振幅(直径)がWaの太鼓の極端に異なる大きさの太鼓がと並んでいる状態であり、図8-3は、共振の振幅(直径)がLaの太鼓と共振の振幅(直径)がWaの太鼓が大太鼓を並べたような状態であり、図8-4は、共振の振幅(直径)がLaの太鼓と共振の振幅(直径)がLbの太鼓がほぼ同じ大きさの太鼓が並んで共演しているような状態である。また図8-1は、振動発生手段3を取り囲むように一体化して形成された共振調整手段5を1つ設けた例であり、図8-2は、振動発生手段3を挟んで対向して配置された共振調整手段5を2つ設けた例であり、図8-3は、振動発生手段3を挟んで対向するように3方向に配置された共振調整手段5を3つ設けた例であり、図8-4は、振動発生手段3を挟んで対向するように4方向に配置された共振調整手段5を4つ設けた例である。図8-1では、共振調整手段5は振動発生手段3を取り囲むように一体化して設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はLa、Lb、Lc、Waであり、L方向では共振の振幅は全て異なり、W方向でも共振の振幅は全て異なり、L方向とW方向の共振の振幅は同じでありL方向とW方向において平均した変位量と高音が得られる振動装置1であり、図8-2では、共振調整手段5は振動発生装置を挟むようにW方向に対向して設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はL方向ではフリーであり、W方向では対向して設けられた2つの共振調整手段5の全長に渡り共振の振幅Waは全て異なり、共振の振幅の支持が開放されたLaと、共振の振幅が抑制された振幅Waにより低音と高音に極端に差のある変位量が得られる振動装置1であり、図8-3では、共振調整手段5は振動発生装置3を取り囲むように3つの別体で設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はLa、Lb、Lc、Waであり、全ての振幅は大きく異なるように配置され、低音と高音に大きな幅を持たせた変位量と音が得られる振動装置1であり、図8-4では、共振調整手段5は振動発生装置3を取り囲むように対向して4つの別体で設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はLa、Waであり、対向して配置された共振調整手段5の全長に渡り共振の振幅は微妙に異なり、共振の振幅が微妙に異なるように構成された平均した変位量と中庸の音が得られる振動装置1である。
硬質な板材で形成された振動板2の共振は固有の周波数において大きく振動し無数の振動モードと共鳴周波数を持っている。本発明の実施の形態1の振動装置1は、図7-1のような1次振動モード、図7-2のような2次振動モード、図7-3のような3次振動モードは振動発生手段3から発生した振動が伝達手段4を介して振動板2に伝達され振動の音の成分に含まれる周波数に応じて連続して発生するので、振動板2には振動発生手段3から発生した振動が伝達された振動が共振して低音と高音がミックスされた状態で生成され音として放射される。また、このミックスされた状態は音の歪みを増幅する共振の振幅も含まれるので振動板2に共振調整手段5を設ける場合の配置によって音の歪みを増幅する共振の振幅は抑制されるのである。また、この共鳴周波数は振動の伝搬速度と振動板2の大きさによって異なり、振動板2を大きくすると共鳴周波数は低くなり低音が得られ、振動板2を小さくすると共鳴周波数は高くなり高音が得られ硬質な板材は振動を効率よく速く伝えるために必要とされる剛性を有しているので、硬質な板材を用いて形成された振動板2は低音及び高音の振動を振動板2の全体にスムーズに伝達させるために好ましいものである。硬質の板材の平板としては、木材、木質材料、竹、硬質プラスチック、金属、ガラス、石、セラミック、石膏ボードなどが例示される。これらの中でも、振動板2は、建築物などの廃棄される建材などを使用しても良い。この場合、二酸化炭素を長期に渡って固定することに繋がり、廃棄される建材の再利用に繋がり地球温暖化防止に貢献することができる。好ましくは、振動板2は廃棄される建材の木材で形成されることが良い。この場合、振動板2の製造時のエネルギーの消費が少なく、木材の再利用によって環境への負荷を少なくすることができる。さらに好ましくは、振動板2は国産木材の杉や桧の間伐材を用いた木材で形成されることが好ましい。この場合、森林環境の保全や森林の整備に貢献することができ、製造時のエネルギーによる環境負荷を軽減することができる。さらに好ましくは、硬い部分と柔らかい部分が交互に連続した年輪のはっきりした木材が良いものであり、年輪の硬い部分からは高い音が生成され、年輪の比較的柔らかい部分からは低い音が生成されるので、このような木材を振動板2として用いた場合は、高い音と低い音が同時に得られる。また、振動板2に用いる木材は単一の材料であっても良いし、集成材を用いてもかまわないものである。またこの場合の振動板2は、振動発生手段3から発生した振動が振動板2の全体に均一に伝達して音として生成される振動板2の振動伝達のバランスを考慮して、L=長手方向(繊維方向)とし、W=短手方向(年輪方向)とし、L:Wの比率を4:1の経験値を用いて形成されるのが良い。例えば、図2のようにL(長手方向)=420ミリメートル、W(短手方向)=105ミリメートル、厚さT(図3)=12ミリメートルの矩形に形成される。このように形成された振動板2は、L(長手方向)とW(短手方向)は共に振動発生手段3から発生した振動が全体に均一に伝達して音として生成されるものであり好ましいものであるが、これらに拘束されるものではない。また、同じ木材であっても樹種によって比重やヤング率は異なり生成される音質や音色は異なる。また、同じ硬質な材料でも板材が厚く大きな面積を有する場合は低い音が生成され、板材が薄く小さな面積の場合は高い音が生成されるものであり、図13のような形状に適宜に形成されるものである。
図3及び図4を用いて、本発明の実施の形態1の振動装置1を説明する。前記振動装置1は、振動発生手段3の駆動軸301の端部に設けられた増幅手段302に木材で形成された伝達手段4が設けられ振動板2に接着固定されており、また木材で形成された共振調整手段5は振動発生手段3を囲むように一体化した形状に形成され、また木材で形成された振動板2に接着固定されており、振動発生手段3と共振調整手段5の間には緩衝手段6が設けられており、振動発生手段3は緩衝手段6を介して共振調整手段5に接触する。この場合、緩衝手段6は振動発生手段3の側、共振調整手段5の側のいずれか一方の側に接着固定されることによって、振動発生手段3の振動は自由な動きが得られるようになっている。また、振動発生手段3の伝達部材4は振動板2の平面側に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接されており、このようにして形成された振動装置1は、たとえ振動装置1を壁面に使用した場合(図5)であっても、振動発生手段3の伝達部材4を前記振動板2に直角に当接させることができ、振動発生手段3の駆動軸301の延長線上の端部に設けられた増幅板302と、駆動軸301の延長線上に設けられた伝達部材4は前記振動板2に直角に当接されるのである。また振動装置1を壁面に使用した場合は、図5のようになる。振動発生手段3の伝達手段4は振動板2に接着固定されており、振動発生手段3は緩衝手段6を介して共振調整手段5に支えられようにして振動板2に直角に当接された状態が保持されるものであり、緩衝手段6を設けていない場合でも直角に当接されるが、この場合は、駆動軸301に負荷がかかり振動発生手段3から発生した振動に駆動軸301の負荷によって歪が発生し、増幅手段302、伝達手段4に歪のある振動が伝達し、振動板2に歪のある振動が伝達されることが考えられるので好ましいものでは無い。緩衝手段6は共振調整手段5の側及び振動発生手段3の側のいずれか一方だけが接着され固定されており、振動発生手段3の振動は緩衝手段6に拘束されずに自由な動きが得られるので、例え振動発生手段3に強い振動が発生しても振動板2と伝達手段4の当接部分が浮上るような現象は発生しないのであり、振動発生手段3から発生した振動は効率よく振動板2に伝達されるようになっている。
一方、特許文献1の場合は、振動装置に設けられた伝達棒を伝達部材に設けられた結合孔に差し込み振動装置は伝達部材を介して放射板に当接させているだけであり、放射板を壁面に使用した場合、振動装置の自重により伝達棒には曲げモーメントが加わり屈折して撓みが発生して振動装置を放射板に直角に当接させることができず、また振動装置から強い振動が発生した場合、振動装置に揺れが発生して音の歪みが増幅し、放射板で生成される音の調和が乱れ音質が低下する傾向があるという問題点が考えられる。
緩衝手段6を設けていない振動装置1を壁面に使用した場合であっても、特許文献1で考えられる問題点は発生しないのである。
一方、特許文献1の場合は、振動装置に設けられた伝達棒を伝達部材に設けられた結合孔に差し込み振動装置は伝達部材を介して放射板に当接させているだけであり、放射板を壁面に使用した場合、振動装置の自重により伝達棒には曲げモーメントが加わり屈折して撓みが発生して振動装置を放射板に直角に当接させることができず、また振動装置から強い振動が発生した場合、振動装置に揺れが発生して音の歪みが増幅し、放射板で生成される音の調和が乱れ音質が低下する傾向があるという問題点が考えられる。
緩衝手段6を設けていない振動装置1を壁面に使用した場合であっても、特許文献1で考えられる問題点は発生しないのである。
緩衝手段6に用いられる材料は、プラスチックやゴムの発泡体が考えられるが、好ましくはゴムの発泡体であり、さらに好ましくはクロロプレンゴム製の発泡体が良い。クロロプレンゴムは耐光性や耐薬品性などに平均した性質を有し電線被覆や音響機材の防振ゴムとして使用されているものであり、振動装置1に施す緩衝手段6として用いた場合、圧縮永久性や反発弾性や耐老化性に優れた特性を有しているので、振動発生手段3を支える材料としては好ましいものであり適宜の形状に容易に形成することができるものであり、接触部分では振動のビビリを発生させないという効果があり好ましいものである。
振動発生手段3としては、図3、図4、図5に示すとおり、振動発生手段3と駆動軸301と増幅板302と伝達部材4を備えており、振動発生手段3の振動の中心には駆動軸301が配置されるように形成され、駆動軸301と増幅板302と伝達部材4の中心線が合致するように形成されているものである。また、伝達部材4は、駆動軸301の延長線上に設けられることによって振動板2の当接部に振動が集中的に伝達され強い音源として強い振動となり振動板2に伝達されるものである。振動発生手段3の駆動軸301の延長線上に伝達部材4が設けられたものは、振動発生手段3から発生した弱い振動でも効率よく振動板2に伝達することができるという効果があり好ましいものである。
振動発生手段3は、例えばアクチュエーターであり、電気信号を物理的な振動に変換して駆動軸301に集中して伝達し、駆動軸301の端部に設けられた増幅板302で増幅して伝達部材4に伝達され伝達部材4の端部は強い振動が集中した音源となる。この音源を得るためには、駆動軸301を基準として、駆動軸301の断面の直径に比して1対4の範囲内程度の比率に形成された増幅板302と、駆動軸301の断面の直径に比して1対4の範囲内程度の比率に形成された伝達部材4で形成されることが好ましい。例示すれば、駆動軸301の直径が9ミリメートル、長さが10ミリメートルの円柱の場合は、増幅板302の直径は36ミリメートルの円形の直径の範囲内で形成され、駆動軸301の延長線上に設けられ、伝達部材4は駆動軸301の断面の直径に比して1対4の直径が36ミリメートル、長さが10ミリメートルの範囲内で形成され駆動軸301の延長線上に設けられることが好ましい。そうでない場合は、振動発生手段3で発生した振動が伝達部材4の端部に効率よく伝達されず音の歪が発生する場合がある。振動発生手段3で発生した振動が効率よく伝達部材4の端部に集中するように、駆動軸301の直径が9ミリメートル、長さが10ミリメートルの円柱に形成され、増幅板302は直径32ミリメートルの円形に形成され、伝達部材4は直径が30ミリメートル、長さが10ミリメートルに形成され、増幅板302の駆動軸301が設けられている端部のもう一方の端部に接着して固定されている。この場合、振動発生手段3で発生した振動は駆動軸301に伝達され、駆動軸301の端部に設けられた増幅板302において増幅され、増幅された振動は伝達部材4の端部に集中するものであり好ましいものであるが、形成される駆動軸301の寸法と、増幅板302の寸法と、伝達部材4の寸法はこれらに拘束されるものではない。
駆動軸301及び増幅板302は、硬質の材料である木材、木質材料、竹、硬質プラスチック、金属、ガラス、石、セラミックのいずれかを用いて形成されるが、好ましくは硬質プラスチック、金属が例示されるが、本発明の実施の形態1では金属(アルミニウム)を用いて駆動軸301の直径が9ミリメートル、長さが10ミリメートルの円柱に形成され、円柱の一方の端部に直径32ミリメートル、厚さ1.5ミリメートルの増幅板302を駆動軸301と概同心の円形になるように一体化して形成されている。また硬質な材料で形成される伝達部材4は、直径が30ミリメートル、長さが10ミリメートルに形成されているが、伝達部材4は、木材、木質材料、竹、硬質プラスチック、金属、ガラス、石、セラミックのいずれかを用いて形成されも良い。また、振動発生手段3の駆動軸301と増幅板302と伝達部材4は適宜に一体化して形成されてもよいものであり、別体で形成されてもよいものであり、振動発生手段3は駆動軸301を有する構造であればどのような方式で電気信号を物理的な振動に変換する手段を用いてもかまわないものである。
硬質な板材で形成された前記振動板2は共振することによって広い音域の低音と高音がミックスされた状態で得られ、共振は振幅の端部を支持(固定)することで得られ、端部の支持(固定)は前記共振調整手段5を前記振動板2に固定することによって得られ、前記共振調整手段5を前記振動板2に固定する方法は、図9に示された方法によって得ることができるものである。図9-1は、前記振動板2に前記共振調整手段5を接着によって固定するものであり、前記振動板2と前記共振調整手段5は同質の材料の場合や異質な材料の任意の組み合わせの場合に接着により固定することができ、図9-2は、前記振動板2に前記共振調整手段5をタッピングビスによって固定するものであり、前記振動板2と前記共振調整手段5は同質の材料の場合や異質な材料の任意の組み合わせの場合にタッピングビスにより固定することができ、図9-3は、前期振動板2に前記共振調整手段5をボルトとナットによって固定するものであり、振動板2と共振調整手段5は同質の材料の場合や異質な材料の任意の組み合わせの場合にボルトとナットにより固定することができ、図9-4は、前期振動板2に前記共振調整手段5を仕口(組み手)によって固定するものであり、振動板2と共振調整手段5は木材の場合に仕口(組み手)により固定することができる方法である。このようにして前期振動板2に固定された前記共振調整手段5は振動板2に緊張状態をもたらし共振の振幅に必要な強い支持力を得ることができるという効果がある。
本発明の実施の形態1では、振動板1と共振調整手段5は木材(杉の間伐材)を用いて形成され、振動板2と共振調整手段5は、図3と、図4と、図5のように別体で形成され接着固定により一体化されている。共振調整手段5は振動板2に接着固定されることによって振動板2に緊張状態をもたらし共振の振幅に必要な強い支持力を得ることができるものである。
本発明の実施の形態1では、振動板1と共振調整手段5は木材(杉の間伐材)を用いて形成され、振動板2と共振調整手段5は、図3と、図4と、図5のように別体で形成され接着固定により一体化されている。共振調整手段5は振動板2に接着固定されることによって振動板2に緊張状態をもたらし共振の振幅に必要な強い支持力を得ることができるものである。
図8を用いて本発明の実施の形態1で得られる振動装置1の振動発生手段3と共振調整手段5の配置の類例と、振動板1に発生する共振の振幅を説明する。図8-1は、振動発生手段3を取り囲むように一体化して形成された共振調整手段5を1つ設けた例であり、図8-2は、振動発生手段3を挟んで対向して配置された共振調整手段5を2つ設けた例であり、図8-3は、振動発生手段3を挟んで対向するように3方向に配置された共振調整手段5を3つ設けた例であり、図8-4は、振動発生手段3を挟んで対向するように4方向に配置された共振調整手段5を4つ設けた例である。図8-1では、共振調整手段5は振動発生手段3を取り囲むように一体化して設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はLa、Lb、Lc、Waであり、L方向では共振の振幅は全て異なり、W方向でも共振の振幅は全て異なり、L方向とW方向の共振の振幅は同じでありL方向とW方向において平均した変位量と高音が得られる振動装置1であり、図8-2では、共振調整手段5は振動発生装置を挟むようにW方向に対向して設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はL方向ではフリーであり、W方向では対向して設けられた2つの共振調整手段5の全長に渡り共振の振幅Waは全て異なり、共振の振幅の支持が開放されたLaと、共振の振幅が抑制された振幅Waにより低音と高音に極端に差のある変位量が得られる振動装置1であり、図8-3では、共振調整手段5は振動発生装置3を取り囲むように3つの別体で設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はLa、Lb、Lc、Waであり、全ての振幅は大きく異なるように配置され、低音と高音に大きな幅を持たせた変位量と音が得られる振動装置1であり、図8-4では、共振調整手段5は振動発生装置3を取り囲むように対向して4つの別体で設けられており、振動板1に発生する共振の振幅はLa、Waであり、対向して配置された共振調整手段5の全長に渡り共振の振幅は微妙に異なり、共振の振幅が微妙に異なるように構成された平均した変位量と中庸の音が得られる振動装置1である。
図10を用いて本発明による実施の形態2を説明する。図10-1は平面図であり、図10-2はL(長手方向)方向の断面図であり、図10-3はW(短手方向)方向の断面図である。振動装置1としては、本発明による実施の形態1で得られる振動装置1と同じ形状を木材で形成された振動板を彫り込むことで共振調整手段5を一体的に形成し、木材で形成された蓋22が被せられ密閉されさらに一体化された振動装置1の全体に渡り剛性力が強くなるように構成された振動装置1である。前記振動板2には前記共振調整手段5が一体化した形状に形成されており、前記振動発生手段3と前記共振調整手段5の間には緩衝手段6が設けられており、伝達手段4は木材で形成され前記振動板2に接着固定されており、前記振動発生手段3は前記緩衝手段6を介して前記共振調整手段5に接触する。この場合、前記緩衝手段6は前記振動発生手段3及び前記共振調整手段5の何れかの一方の側に接着固定され、前記振動発生手段3は拘束されずに自由な振動の動きが得られるようになっており、前記共振調整手段5は前記振動板2を彫り込むことで一体化して形成され、さらに蓋22が被せられ密閉され剛性力が強く形成された振動装置1は、本発明による実施の形態1の振動装置1に比して剛性力は強く共振によって得られる変位量Yは大きく重量感がある音が得られる。またさらなる大きな面積の振動板に当接させて用いることもできるものである。
図11を用いて本発明の実施の形態3のスピーカー装置Sを説明する。このスピーカー装置Sは、実施の形態1で得られた振動装置1もしくは実施の形態2で得られた振動装置1と、さらなる大きな面積の振動板10と、共振調整手段5を備えている。前記振動板10と前記振動装置1と前記共振調整手段5は一体化され、前記共振調整手段5は前記振動装置1を挟んで斜めに対向して配置されている。硬質な板材で形成されたさらなる大きな面積の前記振動板10から発生する音は、前記振動装置1から発生した振動が前記振動板10に伝達され前記振動板10おいて共振することで広い音域の低音と高音がミックスされた状態で大きな音量が得られるものであり広い音域の低音と高音がミックスされた状態で大きな音量が得られるという効果がある。前記振動板10の共振は共振する振幅の端部を支持(固定)することで得られ、端部の支持(固定)は前記振動板10に前記共振調整手段5を設ける(固定)ことによって得られ、共振によって得られるミックスされた状態の音の歪みを伴う共振の振幅は、前記振動板10に前記共振調整手段5を設ける(固定)場合の配置によって共振の振幅が調整され抑制されるものである。また、振動板10としては、実施の形態1の振動板2と同様の材料を用いて形成することができるものであり、既設の壁や天井や床面の硬質な板材部分の平面に当接させて、さらなる大きな面積の振動板を得てもかまわないものであり、図13のような形状の硬質な板材を振動板10として任意に形成されるものであり、前記振動装置1と前記共振調整手段5は振動板10の形状と面積に応じて適宜に配置されるものであり、壁や天井や床面をさらなる大きな面積の振動板10としても良いものである。
図12を用いて本発明の実施の形態3で得られるスピーカー装置Sの振動装置1と共振調整手段5の配置の類例と、振動板10に発生する共振の振幅を説明する。振動板10は木材で形成され長手方向は繊維方向であり短手方向は年輪方向であり、振動板10に発生する共振の振幅は繊維方向のL方向が大きいので、振動発生手段から発生する音の成分に応じて複雑な振動を共振させることができるように共振の振幅を分割して広い音域の低音と高音がミックスされた状態で大きな音量が得られように分割したものである。図12-1は、振動装置1を中央部のW(短手方向)方向に1つ設けて、共振調整手段5を振動板10の両端部付近に振動装置1を挟んで対向して配置し、さらに振動装置1と共振調整手段5の間を斜めに二分するように共振調整手段5を配置して、共振の振幅を3分割に(La1/La2/La3、Lb1/Lb2/Lb3、Lc1/Lc2/Lc3)して、全ての共振の振幅が異なるように前記共振調整手段5を4つ配置して、音の歪みを伴う共振の振幅を抑制する4つの前記共振調整手段5と振動装置1と振動板10を一体化して低音域の変位量Y(図7で表記したY)が大きく得られるようにしたスピーカー装置Sである。図12-2は、振動装置1を振動板10の中央部のL(長手方向)方向に1つ設けて、共振調整手段5は振動装置1を挟んで対向して斜めに振動板10の両端部側に配置して、低音域の共振の振幅La、Lb、Lcが全て異なるように共振調整手段5を2つ配置して、音の歪みを伴う共振の振幅を抑制しながら、2つの共振調整手段5と振動装置1と振動板10を一体化して広い音域の音量が得られるようにしたスピーカー装置Sである。図12-3は、振動装置1を振動板10の両端部側に寄せて斜めに配置して共振の振幅La、Lb、Lcが全て異なるように、また振動装置1は共振調整手段5の役割を兼用するように2つ配置して、振動装置1と振動板10を一体化して音の歪みを伴う共振の振幅を抑制しながら強い振動を振動板10に伝達して大音量が得られるようにしたスピーカー装置Sである。図12-4は、振動装置1を振動板10の両端部に設けて、振動装置1に挟まれるように斜めに3つ配置した共振調整手段5によって共振の振幅を複雑に分割に(La1/La2/La3、Lb1/Lb2/Lb3/Lb4、Lc1/Lc2/Lc3)して、2つの振動装置1から伝達される振動が振動板10に伝達され強い振動となり、音の歪みを伴う共振の振幅を抑制しながら、3つの前記共振調整手段5と、2つの前記振動装置1と、振動板10を一体化したスピーカー装置Sである。これらのように一体化して形成されたスピーカー装置Sは広い音域の高音と低音がミックスして得られ音量感があり重量感のある音が得られるという効果がある。
図13は、本発明の実施形態1の振動板2及び本発明の実施形態3の振動板10の平面形の類例である。スピーカー装置1の振動板2及びスピーカー装置Sの振動板10は任意の形状に形成できるものである。例示すれば、図11に示す、(a)三角形、(b)楕円形、(c)グランドピアノ変形、(d)ハート形、(e)五角形、(f)瓢箪形、(g)楕円の分割形、(h)鋸形などであり、さらに、ピアノやバイオロンなどの楽器の外形を模した振動板を任意の形状に適宜形成することができるものであり、また当接する方法は接着による固定方法であっても良いし、タッピングビスやネジを用いて脱着が可能な固定方法を用いてもよいものである。
1 振動装置
2 振動板
3 振動発生手段
4 伝達手段
5 共振調整手段
6 緩衝手段
2 振動板
3 振動発生手段
4 伝達手段
5 共振調整手段
6 緩衝手段
Claims (9)
- 硬質な板材からなる振動板の平面側に硬質な材料で形成された伝達手段を介して当接される振動装置であって、前記振動装置で発生した振動が前記振動板に伝達され、前記振動板から音として放射されるスピーカー装置の振動装置であり、前記振動板には前記振動装置から発生した振動を共振させるとともに共振の振幅を調整する共振調整手段が設けられ、前記振動板と前記共振調整手段は一体化されていることを特徴とするスピーカー装置の振動装置。
- 前記伝達手段は、前記振動板に接着されるか、圧入されるか、圧接されるか、これらの任意の組み合わせで当接されている請求項1に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 前記共振調整手段と前記振動発生手段の間には、緩衝手段が設けられている請求項1及至請求項2のいずれか1項に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 前記共振調整手段は、前記振動板に接着されるか、タッピングビスやボルト及びナットを用いて固定されるか、仕口(組み手)加工されるか、これらの任意の組み合わせで固定されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 前記共振調整手段は、前記振動板を彫り込むことで一体的に形成されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 前記共振調整手段は、前記振動装置の振動発生手段を取り囲むように配置されるか、前記振動発生手段に対向して配置されるか、これらの任意の組み合わせで配置されている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 前記振動板は、平面形状が直線や曲線を用いて形成した請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 前記振動装置を前記振動板より大きな硬質の板材である第2の振動板に当接させた請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のスピーカー装置の振動装置。
- 請求項1及至請求項8記載のスピーカー装置の振動装置を備えたスピーカー装置。
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JP2015022266A JP2016146537A (ja) | 2015-02-06 | 2015-02-06 | スピーカー装置の振動装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112016005334T5 (de) | 2015-11-19 | 2018-08-09 | Denso Corporation | Elektrische Luftpumpe |
CN113709624A (zh) * | 2021-08-27 | 2021-11-26 | 江苏铁锚玻璃股份有限公司 | 基于碳酸钙材质的面发声失真的改善方法及面发声组件 |
-
2015
- 2015-02-06 JP JP2015022266A patent/JP2016146537A/ja active Pending
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CN113709624A (zh) * | 2021-08-27 | 2021-11-26 | 江苏铁锚玻璃股份有限公司 | 基于碳酸钙材质的面发声失真的改善方法及面发声组件 |
CN113709624B (zh) * | 2021-08-27 | 2023-05-23 | 江苏铁锚玻璃股份有限公司 | 基于碳酸钙材质的面发声失真的改善方法及面发声组件 |
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