JP6330340B2 - 血液処理フィルタ装置及びプライミング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、血液中の特定の成分を除去する血液処理フィルタ装置、当該血液処理フィルタ装置に対するプライミング方法、及び当該血液処理フィルタ装置を用いた血液処理方法に関する。
従来から、血液中の特定の成分(典型的には、白血球)を除去する血液処理フィルタ装置が知られている。血液処理フィルタ装置は、不織布等を充填したフィルタで血液を濾過して血液中の特定の成分を除去する装置である。上記構成の血液処理フィルタ装置は、操作が簡便で且つ血液中の特定の成分の除去率も高いので、従来から広く利用されている。
上記構成の血液処理フィルタ装置は、プライミング用液体(例えば、生理食塩水)を導入して回路内の異物及び空気(以下、「空気等」と表記する。)を除去するプライミング処理を、使用前に行う必要がある。例えば特許文献1には、外部から返血側回路内にプライミング用液体を充填すると同時に血液処理器の返血側回路から初期充填液体を排出させる第1の工程と、返血側回路を通じてプライミング用液体を血液処理器へ導入する第2工程とを含むプライミング処理の例が記載されている。
特開2010−125208号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプライミング処理は、ポンプの流体循環能力、各回路を流れるプライミング用液体や初期充填液体の流量、及び第1工程から第2工程へ移行するタイミング等を適切に制御する必要がある。すなわち、特許文献1に記載のプライミング処理は、ユーザに対して複雑な作業を要求することになり、熟練していない作業者によってプライミング処理が行われた場合に回路内の空気等が完全に除去できない可能性がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単且つ確実にプライミングを行うことができる血液処理フィルタ装置、当該血液処理フィルタ装置に対するプライミング方法、及び当該血液処理フィルタ装置を用いた血液処理方法を提供することにある。
(1) 本発明に係るプライミング方法は、内部空間と連続する第1ポート及び第2ポートを有しており、当該第1ポートを当該第2ポートより重力方向の上側にして設置される本体容器と、上記本体容器の内部空間に装填されたドライ状態の血液処理フィルタと、上記第1ポートに接続されて液体が流通する第1血液回路と、上記第2ポートに接続されて液体が流通する第2血液回路と、上記第1血液回路及び上記第2血液回路に接続されて液体が流通する第1バイパス回路と、上記第1血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第1ポートに近い側に接続され、上記第2血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第2ポートから遠い側に接続されて液体が流通する第2バイパス回路とを具備する血液処理フィルタ装置に対して実行される。当該プライミング方法は、上記第1血液回路及び上記第2血液回路の各々における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間をそれぞれ閉止して、上記第1血液回路から上記第1バイパス回路及び上記第2血液回路を通じて上記第2ポートから上記本体容器の内部空間へプライミング用液体を流入させ、上記第1ポートから上記第1血液回路及び上記第2バイパス回路を通じて上記第2血液回路へ上記本体容器の内部空間から上記プライミング用液体を流出させる。
上記構成によれば、第1バイパス回路及び第2バイパス回路の接続位置の間において第1血液回路及び第2血液回路を閉止した状態で第1血液回路を通じてプライミング用液体を供給するだけでプライミング処理を行うことができる。また、重力方向の下側に位置する第2ポートを通じて本体容器にプライミング用液体を流入させ、重力方向の上側に位置する第1ポートを通じて本体容器からプライミング用液体を流出させるので、本体容器内の空気等を確実に押し出すことができる。すなわち、簡単且つ確実にプライミングを行うことができる。
(2) また、上記血液処理フィルタは、シート形状であって、円筒形状に巻かれて上記本体容器に装填されている。そして、上記本体容器において、上記第1ポートと円筒形状の上記血液処理フィルタの外周面側の内部空間とが連続する液体の流路が設けられ、円筒形状の上記血液処理フィルタの内周面側の内部空間と上記第2ポートとが連続する液体の流路が設けられたものである。
上記構成によれば、第2ポートを通じて本体容器に流入するプライミング用液体は、内周面側の流路を通じて血液処理フィルタを径方向外向きに通過し、外周面側の流路を通じて第1ポートから流出する。一方、後述する第1ポートを通じて本体容器に流入する血液は、外周面側の流路を通じて血液処理フィルタを径方向内向きに通過し、内周面側の流路を通じて第2ポートから流出する。
(3) 本発明に係る血液処理方法は、上記記載のプライミング方法が実行された上記血液処理フィルタ装置において、上記第1バイパス回路及び上記第2バイパス回路を閉止し、且つ上記第1血液回路及び上記第2血液回路の各々における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間をそれぞれ開放して、上記第1血液回路から上記第1ポートを通じて上記本体容器へ血液を流入させ、上記本体容器から上記第2ポートを通じて上記第2血液回路へ血液を流出させる。
上記構成によれば、プライミング処理において閉止されていた第1血液回路及び第2血液回路を開放し且つ第1バイパス回路及び第2バイパス回路を開放するだけで、当該血液処理フィルタ装置を用いて血液フィルタ処理を実行することができる。
(4) 本発明に係る血液処理フィルタ装置は、内部空間と連続する第1ポート及び第2ポートを有しており、当該第1ポートを当該第2ポートより重力方向の上側にして設置される本体容器と、上記本体容器の内部空間に装填されたドライ状態の血液処理フィルタと、上記第1ポートに接続されて液体が流通する第1血液回路と、上記第2ポートに接続されて液体が流通する第2血液回路と、上記第1血液回路及び上記第2血液回路に接続されて液体が流通する第1バイパス回路と、上記第1血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第1ポートに近い側に接続され、上記第2血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第2ポートから遠い側に接続されて液体が流通する第2バイパス回路と、上記第1血液回路における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間を開閉する弁と、上記第2血液回路における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間を開閉する弁と、上記第1バイパス回路を開閉する弁と、上記第2バイパス回路を開閉する弁とを具備する。
(5) また、上記血液処理フィルタは、シート形状であって、円筒形状に巻かれて上記本体容器に装填されている。そして、上記本体容器において、上記第1ポートと円筒形状の上記血液処理フィルタの外周面側の内部空間とが連続する液体の流路が設けられ、円筒形状の上記血液処理フィルタの内周面側の内部空間と上記第2ポートとが連続する液体の流路が設けられたものである。
本発明によれば、第1バイパス回路及び第2バイパス回路の接続位置の間において第1血液回路及び第2血液回路を閉止した状態で第1血液回路を通じてプライミング用液体を供給するだけでプライミング処理を行うことができる。また、重力方向の下側に位置する第2ポートを通じて本体容器にプライミング用液体を流入させ、重力方向の上側に位置する第1ポートを通じて本体容器からプライミング用液体を流出させるので、本体容器内の空気等を確実に押し出すことができる。すなわち、簡単且つ確実にプライミングを行うことができる。
図1は、本実施形態における血液処理フィルタ装置10の模式図であって、プライミング処理を実行する際の弁41〜44の状態を示している。 図2は、本実施形態における血液処理フィルタ24を示す図であって、(A)は血液処理フィルタ24の断面図、(B)は血液処理フィルタ24を構成するフィルタシート25の構造を示す図である。 図3は、本実施形態におけるフィルタ装置20の断面図である。 図4は、本実施形態における血液処理フィルタ装置10の模式図であって、血液フィルタ処理を実行する際の弁41〜44の状態を示している。
以下、図面が参照されつつ本発明の実施形態が説明される。なお、本実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨が変更されない範囲において、本実施形態が適宜変更されてもよいことは言うまでもない。
本実施形態における血液処理フィルタ装置10は、図1及び図4に示されるように、フィルタ装置20と、第1血液回路31及び第2血液回路32と、第1バイパス回路33及び第2バイパス回路34と、4つの弁41、42、43、44と、を少なくとも備える。さらに、本実施形態における血液処理フィルタ装置10には、図1に示されるポンプ51、圧力センサ52、チャンバ53、及び制御部54を含めてもよい。
フィルタ装置20は、内部空間を有する円筒形状の本体容器21と、本体容器21の内部空間に装填された血液処理フィルタ24とで構成される。このフィルタ装置20は、第1血液回路31を通じて供給された血液から特定の成分(典型的には、白血球)を濾過して第2血液回路32に排出する血液処理を行う装置である。また、血液処理に先立って、フィルタ装置20内の空気等を除去するプライミング処理が実行される。プライミング処理及び血液処理の詳細は、後述する。
本体容器21は、例えば、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂によって形成されている。本体容器21には、図1及び図3に示されるように、内部空間と連続する第1ポート22及び第2ポート23が設けられている。第1ポート22は、本体容器21の一方側の端面に設けられており、第1血液回路31に接続されている。第2ポート23は、本体容器21の他方側の端面に設けられており、第2血液回路32に接続されている。血液処理フィルタ装置10の使用時における本体容器21は、第1ポート22を第2ポート23より重力方向の上側にして設置される。
血液処理フィルタ24は、図2(A)及び図3に示されるように、円筒形状に巻かれたフィルタシート25と、フィルタシート25の外周面を覆う円筒形状の外装シート28と、軸方向101の両端部に設けられた封止部45とで構成される。すなわち、血液処理フィルタ24は、全体として円筒形状を呈している。また、フィルタシート25は、図2(B)に示されるように、メインフィルタ26と、サポートメッシュ27とを重ねて構成された長尺シートである。但し、血液処理フィルタ24の具体的な構成はこれに限定されず、例えば、メインフィルタ26のみで血液処理フィルタ24が構成されていてもよい。
メインフィルタ26は、血液を構成する成分のうち特定の成分を吸着する多孔体の材料で構成されており、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン等からなる不織布が挙げられる。これら材料は血球成分透過性のコントロールのために各種の表面処理をして用いてもよい。例えば、親水化処理をして用いてもよい。多孔体の材料で構成されたメインフィルタ26の平均孔径は、血液の流動性を損ねてフィルタの圧力損失が大きくならない程度に大きく、且つ適度な血球成分透過性を確保できる程度には小さくすることが好ましい。
サポートメッシュ27は、網目状のシートである。サポートメッシュ27の平均孔径は、メインフィルタ26の平均空隙径より大きく設定されるのが望ましい。これにより、サポートメッシュ27は、メインフィルタ26よりも上述した特定の成分が通過し易い。
フィルタシート25は、図2(B)に示されるように、二つ折りされたメインフィルタ26でサポートメッシュ27を挟み込んで構成される。そして、フィルタシート25は、メインフィルタ26の開放側端部26Aを内側にし且つ折り目側端部26Bを外側にして渦巻き状に巻かれることによって、図2(A)に示される円筒形状に構成される。メインフィルタ26は、図2(B)に示されるように、折り目側端部26Bの一方側及び他方側それぞれの長さがサポートメッシュ27より長い。その結果、円筒形状に巻かれたフィルタシート25の最外周面及び最内周面は、図2(A)に示されるように、メインフィルタ26で覆われる。
メインフィルタ26には、図2(B)に示されるように、貫通孔39が設けられている。貫通孔39は、折り目側端部26Bの一方側及び他方側において、折り目側端部26Bから概ね等距離の位置に設けられている。また、サポートメッシュ27には、メインフィルタ26の貫通孔39に対応する位置に貫通孔40が設けられている。すなわち、対応する貫通孔39、40は、図2(A)に示されるように、円筒形状に巻かれたフィルタシート25において相互に連通される。本実施形態における貫通孔40の直径は、貫通孔39の直径より大きい。また、円筒形状に巻かれたフィルタシート25において、貫通孔39は、対応する貫通孔40に包含される位置に配置されている。その結果、サポートメッシュ27は、円筒形状に巻かれたフィルタシート25の最外周面に露出されていない。
なお、本実施形態における貫通孔39、40は、円筒形状に巻かれたフィルタシート25の最外周面を構成する位置に形成されている。また、本実施形態における貫通孔39、40は、円筒形状に巻かれたフィルタシート25の周方向102に離間した複数の位置に形成されている。また、図示は省略するが、貫通孔39、40は、フィルタシート25の軸方向101に離間した複数の位置に形成されていてもよい。さらに、図示は省略するが、円筒形状に巻かれたフィルタシート25の最内周面を構成する位置に貫通孔39、40を設けてもよい。但し、貫通孔39、40が形成される位置はこれらに限定されない。
外装シート28は、フィルタシート25より硬質の材料で形成された網目状のシートである。外装シート28は、例えば、繊維を編み込んだトリコット素材である。外装シート28の平均孔径は、メインフィルタ26の平均空隙径より大きく設定されるのが望ましい。外装シート28は、フィルタシート25の外径寸法より大きい円筒形状に構成されており、その内部にフィルタシート25を保持する。そして、メインフィルタ26の折り目側端部26Bが外装シート28の内周面に取り付けられることによって、フィルタシート25の形状が維持される。なお、未使用状態(換言すれば、プライミング処理が実行される前)の血液処理フィルタ24は、液体を含まないドライ状態となっている。すなわち、未使用状態の本体容器21の内部空間には、空気等が充填されている。
封止部45は、図3に示されるように、血液処理フィルタ24の軸方向101の両端部に設けられている。封止部45は、接着剤などによって固められることにより、液体を通さない。つまり、封止部45は、血液処理フィルタ24の軸方向101の両端部を液密に封止している。なお、封止部45は、血液処理フィルタ24の軸方向101の両端部を液密に封止可能であるならば、接着剤などによって固められた構成に限らない。例えば、封止部45は、液体を通さないゴムなどによって構成された部材であってもよい。また、血液処理フィルタ24の下端部に設けられた封止部45の中央部には、貫通孔46が設けられている。この貫通孔46は、血液処理フィルタ24の内外は、この貫通孔46によって連通される。
血液処理フィルタ24は、図3に示されるように、第2ポート23が形成された本体容器21の壁面(使用時に底面となる壁面)に取り付けられる。血液処理フィルタ24の軸方向101の長さ(図3における高さ)は、本体容器21の内部空間の軸方向101の長さより短い。また、血液処理フィルタ24の外径寸法は、本体容器21の内径寸法(すなわち、内部空間の直径)より小さい。その結果、第1ポート22が形成された本体容器21の壁面(使用時に天面となる壁面)と血液処理フィルタ24との間、及び本体容器21の内周面と血液処理フィルタ24の外周面との間には、隙間が形成される。この隙間は、第1ポート22に通じる流路29となる。すなわち、本体容器21において、第1ポート22と血液処理フィルタ24の外周側の内部空間とが流路29によって連続する。さらに、円筒形状の血液処理フィルタ24の内部空間は、貫通孔46を通じて第2ポート23と連続している。この血液処理フィルタ24の内部空間は、第2ポート23に通じる流路30となる。すなわち、本体容器21において、血液処理フィルタ24の内周面側の内部空間と第2ポートとが流路30によって連続する。
第1血液回路31は、図1及び図4に示されるように、一端がプライミング用液体が封入された容器55(図1参照)或いは患者(図4参照)に接続されており、他端がフィルタ装置20の第1ポート22に接続されている。また、第1血液回路31には、フィルタ装置20に至る途中にポンプ51、圧力センサ52、及びチャンバ53が設けられている。ポンプ51は、プライミング用液体或いは血液(以下、「液体」と表記する。)を第1血液回路31を通じてフィルタ装置20に供給する。圧力センサ52は、第1血液回路31を流通する液体の圧力を計測する。チャンバ53は、第1血液回路31を流通する液体に混入した気泡を溜める空気溜まりである。制御部54は、ポンプ51の駆動を制御すると共に、圧力センサ52によって計測された圧力値を収集する。なお、圧力センサ52は、チャンバ53の位置において液体の圧力を計測し、計測した圧力値を制御部54に出力してもよい。
第2血液回路32は、図1及び図4に示されるように、一端がフィルタ装置20の第2ポート23に接続されており、他端が廃液タンク56(図1参照)或いは患者(図4参照)に接続されている。なお、図示は省略されているが、第2血液回路32のフィルタ装置20から廃液タンク56に至る途中に圧力センサ及びチャンバを設けてもよい。
第1バイパス回路33及び第2バイパス回路34は、第1血液回路31を流通する液体をフィルタ装置20を経由せずに第2血液回路32に導く流路である。詳細には、第1バイパス回路33は、接続位置35において第1血液回路31に接続され、接続位置36において第2血液回路32に接続されている。第2バイパス回路34は、接続位置37において第1血液回路31に接続され、接続位置38において第2血液回路32に接続されている。なお、第1血液回路31において、接続位置37は接続位置35より第1ポート22より近い側に位置している。また、第2血液回路32において、接続位置38は接続位置36より第2ポート23から遠い側に位置している。
弁41は、接続位置35、37の間において第1血液回路31に設けられている。すなわち、弁41は、接続位置35、37の間において第1血液回路31内の液体の流通を許容或いは規制(すなわち、第1血液回路31を開閉)する。弁42は、接続位置36、38の間において第2血液回路32に設けられている。すなわち、弁42は、接続位置36、38の間において第2血液回路32内の液体の流通を許容或いは規制(すなわち、第2血液回路32を開閉)する。弁43は、第1バイパス回路33に設けられており、第1バイパス回路33内の液体の流通を許容或いは規制(すなわち、第1バイパス回路33を開閉)する。弁44は、第2バイパス回路34に設けられており、第2バイパス回路34内の液体の流通を許容或いは規制(すなわち、第2バイパス回路34を開閉)する。
次に、図1を参照して、本実施形態における血液処理フィルタ装置10に対するプライミング処理を説明する。まず、弁41、42を閉止し、弁43、44を開放する。これにより、接続位置35、37の間において第1血液回路31内のプライミング用液体の流通が規制され、接続位置36、38の間において第2血液回路32内のプライミング用液体の流通が規制され、第1バイパス回路33及び第2バイパス回路34内のプライミング用液体の流通が許容される。次に、制御部54による制御の下でポンプ51を駆動させることによって、プライミング用液体が容器55から第1血液回路31に流出される。なお、容器55には、フィルタ装置20、第1血液回路31、第2血液回路32、第1バイパス回路33、及び第2バイパス回路34の内部容積を上回る量のプライミング用液体が封入されている。
これにより、第1血液回路31に流入したプライミング用液体は、第1血液回路31内の空気等を押し出しながら閉止された弁41に向かい、接続位置35において第1バイパス回路33に流入する。また、第1バイパス回路33に流入したプライミング用液体は、第1バイパス回路33内の空気等を押し出しながら接続位置36を通じて第2血液回路32に流入する。さらに、第2血液回路32に流入したプライミング用液体は、閉止された弁42及び第2ポート23の間の空気等を押し出しながら第2ポート23を通じてフィルタ装置20に流入する。
第2ポート23を通じてフィルタ装置20の内部空間に流入したプライミング用液体は、血液処理フィルタ24の空隙に入り込みながら本体容器21の内部空間の下部に溜まり、その液面が時間の経過と共に徐々に上昇する。これにより、本体容器21の内部空間に存在した空気等が第1ポート22を通じて排出される。また、本体容器21の内部空間を満たしたプライミング用液体は、第1ポート22を通じて第1血液回路31に流出する。さらに、第1血液回路31に流入したプライミング用液体は、第1ポート22及び閉止された弁41の間の空気等を押し出しながら接続位置37を通じて第2バイパス回路34に流入し、第2バイパス回路34内の空気等を押し出しながら接続位置38を通じて第2血液回路32に流入し、弁42及び廃液タンク56の間の空気等を押し出しながら廃液タンク56に排出される。
プライミング用液体が第2血液回路32を通じて廃液タンク56に排出されたことにより、血液処理フィルタ装置10内から空気等が除去されたことになる。そこで、制御部54による制御の下でポンプ51を停止させることにより、血液処理フィルタ装置10に対するプライミング処理が終了する。すなわち、プライミング処理が終了した後の血液処理フィルタ装置10は、その内部空間(本体容器21、第1血液回路31、第2血液回路32、第1バイパス回路33、及び第2バイパス回路34の内部空間)がプライミング用液体で満たされた状態となっている。
次に、図4を参照して、本実施形態における血液処理フィルタ装置10を用いた血液処理を説明する。まず、上述のプライミング処理が実行された(すなわち、内部空間がプライミング用液体で満たされた)状態の血液処理フィルタ装置10において、弁41、42を開放し、弁43、44を閉止する。これにより、第1血液回路31から第1ポート22への血液の流通が許容され、第2ポート23から第2血液回路32への血液の流通が許容され、第1バイパス回路33及び第2バイパス回路34内の血液の流通が規制される。次に、制御部54による制御の下でポンプ51を駆動させることによって、血液が患者から第1血液回路31に流出される。
第1血液回路31から第1ポート22を通じて本体容器21の内部空間に流入した血液は、図3に示されるように、流路29に沿って血液処理フィルタ24の外周面側に回り込み、血液処理フィルタ24を外周面側から内周面側に向けて(すなわち、径方向内向きに)通過する。この過程で、血液中に含まれる白血球が血液処理フィルタ24(主にはメインフィルタ26)に捕らえられる。さらに、白血球が濾過された血液は、流路30から第2ポート23を通じて第2血液回路32へ流出し、患者に還元される。なお、図3では、流路29、30における血液の流れを矢印で示し、血液処理フィルタ24内の血液の流れを白抜き矢印で示している。
また、制御部54は、血液フィルタ処理の実行中に圧力センサ52で計測された圧力値を監視する。そして、制御部54は、圧力値が閾値を超えた場合に、例えば下記の処理を実行する。なお、圧力センサ52で計測された圧力値が閾値を超える場合とは、血液処理フィルタ24が目詰まりを起こしたことにより、血液処理フィルタ装置10内の血液の流れが滞っていることを示す。そこで、制御部54は、弁43、44の少なくとも一方を開放してもよい。これにより、血液がフィルタ装置20を経由せずに患者に環流される。または、制御部54は、管理者に異常を報知してもよい。報知の具体的な方法は特に限定されないが、警告音を出力してもよいし、管理端末に警告を表示してもよい。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、プライミング処理を実行する際に弁41、42を閉止し且つ弁43、44を開放すればよく、血液フィルタ処理を実行する際に弁41、42を開放し且つ弁43、44を閉止すればよい。すなわち、ポンプ51の駆動向きなどを切り換えることなく、弁41〜44の状態を切り換えるだけでプライミング処理及び血液処理を簡単に実行することができる。
また、本実施形態によれば、プライミング用液体を第2ポート23から本体容器21に流入させる。これにより、プライミング処理において、本体容器21の内部空間は、重力方向の下側から徐々にプライミング用液体で満たされ、且つ時間の経過と共に徐々に液面が上昇する。これにより、本体容器21の内部空間に存在した空気等を第1ポート22から確実に排出することができる。
さらに、本実施形態によれば、血液処理において本体容器21の内部空間に流入した血液は、血液処理フィルタ24を外周面側から内周面側に向けて通過する。これにより、まず、血液中の比較的サイズの大きい成分(不純物など)が外装シート28によって濾過される。このように、本体容器21に流入した血液を外装シート28で最初に濾過することにより、サイズの大きな成分によってメインフィルタ26が目詰まりするのを抑制することができる。
次に、本実施形態によれば、血液処理フィルタ24の外周面側から内周面側に向けて血液を通過させることにより、血液に含まれる白血球がメインフィルタ26によって濾過される。これにより、濾過される前の白血球を多く含んだ状態の血液と血液処理フィルタ24との接触面積を大きくすることができる。そして、血液が血液処理フィルタ24の径方向内側に進むことにより、白血球の濾過が進んだ血液と血液処理フィルタ24との接触面積が徐々に小さくなる。その結果、目詰まりのスピードがメインフィルタ26の全域において平準化されるので、目詰まりがメインフィルタ26の一部に集中して使用不能になることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、メインフィルタ26とサポートメッシュ27とを重ねてフィルタシート25を形成したので、渦巻き状に巻かれたフィルタシート25において径方向に隣接するメインフィルタ26の間に隙間が形成される。また、サポートメッシュ27の平均孔径をメインフィルタ26の平均空隙径より大きくしたので、メインフィルタ26の目詰まりが進んだ場合でも、当該目詰まりの箇所を迂回して血液をスムーズに流通させることができる。
さらに、本実施形態によれば、メインフィルタ26及びサポートメッシュ27に形成された貫通孔39、40を通じて、血液処理フィルタ24の内周面側に血液が流通する。これにより、メインフィルタ26の目詰まりが進んだ場合でも、当該目詰まりの箇所を迂回して血液をスムーズに流通させることができる。
なお、本実施形態では、第1血液回路31、第2血液回路32、第1バイパス回路33、及び第2バイパス回路34それぞれに弁41〜44を設けることによって、各回路内の液体の流通を許容或いは規制する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、弁41〜4に代えてクランプ等を用いてもよい。すなわち、本発明における「弁」は、各回路内の液体の流通を許容或いは規制できるものであれば、具体的な構造は特に限定されない。
また、本実施形態では、血液処理において白血球を除去する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、血液処理フィルタ24を適宜変更することにより、血液中の他の成分を除去することも可能である。
10・・・血液処理フィルタ装置
21・・・本体容器
22・・・第1ポート
23・・・第2ポート
24・・・血液処理フィルタ
31・・・第1血液回路
32・・・第2血液回路
33・・・第1バイパス回路
34・・・第2バイパス回路
35,36,37,38・・・接続位置
41,42,43,44・・・弁

Claims (4)

  1. 内部空間と連続する第1ポート及び第2ポートを有しており、当該第1ポートを当該第2ポートより重力方向の上側にして設置される本体容器と、
    上記本体容器の内部空間に装填されたドライ状態の血液処理フィルタと、
    上記第1ポートに接続されて液体が流通する第1血液回路と、
    上記第2ポートに接続されて液体が流通する第2血液回路と、
    上記第1血液回路及び上記第2血液回路に接続されて液体が流通する第1バイパス回路と、
    上記第1血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第1ポートに近い側に接続され、上記第2血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第2ポートから遠い側に接続されて液体が流通する第2バイパス回路と、を具備する血液処理フィルタ装置のプライミング方法であって、
    上記第1血液回路及び上記第2血液回路の各々における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間をそれぞれ閉止して、上記第1血液回路から上記第1バイパス回路及び上記第2血液回路を通じて上記第2ポートから上記本体容器の内部空間へプライミング用液体を流入させ、上記第1ポートから上記第1血液回路及び上記第2バイパス回路を通じて上記第2血液回路へ上記本体容器の内部空間から上記プライミング用液体を流出させる血液処理フィルタ装置のプライミング方法。
  2. 上記血液処理フィルタは、シート形状であって、円筒形状に巻かれて上記本体容器に装填されており、
    上記本体容器において、上記第1ポートと円筒形状の上記血液処理フィルタの外周面側の内部空間とが連続する液体の流路が設けられ、円筒形状の上記血液処理フィルタの内周面側の内部空間と上記第2ポートとが連続する液体の流路が設けられたものである請求項1に記載の血液処理フィルタ装置のプライミング方法。
  3. 内部空間と連続する第1ポート及び第2ポートを有しており、当該第1ポートを当該第2ポートより重力方向の上側にして設置される本体容器と、
    上記本体容器の内部空間に装填されたドライ状態の血液処理フィルタと、
    上記第1ポートに接続されて液体が流通する第1血液回路と、
    上記第2ポートに接続されて液体が流通する第2血液回路と、
    上記第1血液回路及び上記第2血液回路に接続されて液体が流通する第1バイパス回路と、
    上記第1血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第1ポートに近い側に接続され、上記第2血液回路において上記第1バイパス回路の接続位置より上記第2ポートから遠い側に接続されて液体が流通する第2バイパス回路と、
    上記第1血液回路における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間を開閉する弁と、
    上記第2血液回路における上記第1バイパス回路の接続位置と上記第2バイパス回路の接続位置との間を開閉する弁と、
    上記第1バイパス回路を開閉する弁と、
    上記第2バイパス回路を開閉する弁と、を具備する血液処理フィルタ装置。
  4. 上記血液処理フィルタは、シート形状であって、円筒形状に巻かれて上記本体容器に装填されており、
    上記本体容器において、上記第1ポートと円筒形状の上記血液処理フィルタの外周面側の内部空間とが連続する液体の流路が設けられ、円筒形状の上記血液処理フィルタの内周面側の内部空間と上記第2ポートとが連続する液体の流路が設けられたものである請求項に記載の血液処理フィルタ装置。
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