JP6330259B2 - 無線通信モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、異なる2種類の通信システムの電波をそれぞれ対応するアンテナにて送受信可能に構成された無線通信モジュールに関する。
異なる2種類の通信システムが搭載された各種の電子機器が普及している。このような電子機器の具体例として、無線LAN及びNFC(Near Field Communication;近距離無線通信)の双方による無線通信が可能な情報処理装置や携帯通信装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
無線LAN及びNFCによる無線通信が可能な装置においては、通信システム毎にアンテナが設けられる。NFCで用いられるアンテナは、通常、ループアンテナである。一方、無線LANでは、通常、ループアンテナとは異なる種類のアンテナが用いられる。特許文献1には、無線LAN用のアンテナとしてダイポールアンテナを用いる例が記載されている。
各アンテナは、それぞれ、対応する通信システムの電波の送信処理及び受信処理を行う送受信用ICに接続される。送受信用ICは、送信すべきデータを通信システムに対応した周波数帯の送信信号に変換してアンテナへ送出したり、アンテナにて受信された受信信号をデータ変換して出力したりする機能を備えている。そして、同じ基板上に送受信用ICと各アンテナが実装された無線通信モジュールを構成し、この無線通信モジュールを装置に搭載することが一般的となっている。
さらに、近年、装置の小型化のために、無線LANとNFCの双方の送信信号、受信信号(以下まとめて「RF信号」ともいう)を処理可能な1つのIC(混合チップ)を用いることが一般的になりつつある。1つの混合チップで無線LANとNFCの双方のRF信号を処理できるようにすれば、それぞれ個別にICを備える場合に比べて小型化が可能となる。
特開2012−147264号公報
混合チップを用いる場合、無線LAN及びNFCの各アンテナはいずれも同じ一つの混合チップに接続される。そのため、アンテナ毎に(通信システム毎に)送受信用ICを搭載する場合と比べて、アンテナ同士の距離が近くなってしまうため、互いに干渉し、意図しないノイズが発生してその影響を受けるおそれがある。例えば、NFC用のループアンテナから発生する磁界によって無線LAN用のアンテナに不要な電流が発生すると、その不要な電流に起因して何らかの影響が生じるおそれがある。
各アンテナを十分に離隔させれば互いの干渉を抑制することはできるが、離隔させる間隔が大きいほど、基板が大型化したり、混合チップから各アンテナまでの給電線が長くなったりするなどして、混合チップを採用するメリット(基板の小型化や低コスト化、ひいては装置全体の小型化や低コスト化)が低減してしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、異なる2種類の通信システムによる無線通信が可能であって通信システム毎に個別にアンテナを搭載した無線通信モジュールにおいて、当該無線通信モジュールの小型化と各アンテナの相互干渉の抑制を両立させることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の無線通信モジュールは、基板と、ループアンテナと、第2無線通信用アンテナとを備える。ループアンテナは、基板に搭載されて第1の無線通信で用いられるアンテナであって、基板の板面における所定領域内においてループ面が板面と平行となるように形成されている。第2無線通信用アンテナは、基板に搭載されて第2の無線通信で用いられる線状のアンテナであって、エレメントの少なくとも一部分が、その一部分におけるループアンテナからの磁界の接線方向と同じ方向又はその接線方向とほぼ同じ方向となるように配置されてなるものである。
このように構成された本発明の無線通信モジュールは、同じ基板上にループアンテナと第2無線通信用アンテナが搭載されているが、第2無線通信用アンテナのエレメントの少なくとも一部分は、その方向が、その一部分における磁界の接線方向と同じか若しくはそれに近く、磁界から受ける影響が少ない。磁界の接線方向と同じならば理論的には実用上の影響は全く受けない。
そのため、各アンテナが基板上に近接配置されても、第2無線通信用アンテナのエレメントの少なくとも一部分がループアンテナからの磁界の接線方向に沿うようにすることで、アンテナ相互間の干渉を抑えることができる。よって、本発明の通信モジュールによれば、当該無線通信モジュールの小型化と各アンテナの相互干渉の抑制を両立させることが可能となる。
第2無線通信用アンテナは、具体的には、基板上の給電点からエレメントが立設された構成としてもよい。このように構成することで、第2無線通信用アンテナを基板へ容易に固定(位置決め)でき、無線通信モジュールの製造コストを抑制できる。
第2無線通信用アンテナは、さらに具体的には、給電点から板面に対して垂直に立設された垂直エレメント部を有する構成としてもよい。板面に垂直な垂直エレメント部は、ループアンテナの磁界による影響を受けにくい。そのため、垂直エレメント部を有する構成とすることで、各アンテナの相互干渉の抑制効果を高めることができる。
垂直エレメント部を有する各種形状のアンテナのうち、モノポールアンテナは、最も簡素な構成のアンテナの1つである。そのため、第2無線通信用アンテナをモノポールアンテナにて構成することで、第2無線通信用アンテナを簡素且つ低コストで構成することができ、ひいては無線通信モジュールを低コストで提供することが可能となる。
垂直エレメント部を有する各種形状のアンテナとして、逆L型アンテナ又は逆F型アンテナがある。これら各アンテナは、垂直エレメント部、及び垂直エレメント部における給電点とは反対側の端部において板面と平行に接続される水平エレメント部を少なくとも有するものであり、モノポールアンテナよりもアンテナ全体の高さ(垂直方向の長さ)を低く抑えることができる。そのため、第2無線通信用アンテナを逆L型アンテナ又は逆F型アンテナにて構成することで、第2無線通信用アンテナの小型化が可能となり、ひいては無線通信モジュールの小型化が可能となる。
第2無線通信用アンテナの給電点は基板上の任意の位置に配置することができ、ループアンテナが形成される所定領域の内部(ループ面内)であってもよいし、ループアンテナが形成される所定領域の外側(ループ面外)であってもよい。
ただし、ループアンテナから発生する磁界の影響をより低く抑えるためには、ループアンテナが形成される所定領域の外側に第2無線通信用アンテナの給電点を配置するのが好ましい。
第2無線通信用アンテナは、次のように構成することもできる。すなわち、給電点の位置を、ループアンテナが形成される所定領域の外側とする。そして、給電点からループアンテナを跨いでループ面の内部に至るようにアーチ状に形成されたアーチ状エレメント部を有する構成とする。
このようにアーチ状エレメント部を有する構成とすることで、このアーチ状エレメント部は、全体として、ループアンテナから発生する磁界に沿うように配置されることになる。つまり、全体として磁界と平行にエレメントが配置されることになる。そのため、ループアンテナからの磁界の影響をより効果的に抑制することができ、各アンテナの相互干渉をより効果的に抑制することができる。
本発明は、ループアンテナ及び第2無線通信用アンテナの双方が接続される通信回路を備えた無線通信モジュールであってしかもその通信回路が各無線通信の双方の信号を処理可能な半導体集積回路を備えたものである場合に、より効果的である。
半導体集積回路は、より具体的には、第1の無線通信にて送信すべき送信信号のループアンテナへの出力及びループアンテナで受信された第1の無線通信の受信信号に対する所定の受信処理の少なくとも一方、並びに、第2の無線通信にて送信すべき送信信号の第2無線通信用アンテナへの出力及び第2無線通信用アンテナで受信された第2の無線通信の受信信号に対する所定の受信処理の少なくとも一方を行う機能を有する。
2種類の無線通信の信号を共に処理可能な半導体集積回路を用いると、各アンテナの相互間距離が近くなって互いに干渉するおそれが高まるが、本発明では、各アンテナがそれぞれ相互干渉が抑制されるように配置されるため、各アンテナの相互間距離が近くなっても相互干渉が抑制される。そのため、2種類の無線通信の信号を共に処理可能な半導体集積回路を用いることができ、これにより、各アンテナの相互干渉を抑制しつつ無線通信モジュールをより小型化することが可能となる。
(a)は第1実施形態の無線通信モジュールの概略構成を表すブロック図、(b)はその斜視図(特に2つのアンテナの配置関係を説明するためのもの)である。 WLAN用アンテナがループアンテナから受ける磁界の影響がWLAN用アンテナの配置位置によって異なることを説明するための説明図である。 第2実施形態の無線通信モジュールの斜視図(特に2つのアンテナの配置関係を説明するためのもの)である。 無線通信モジュールの他の実施形態を表す斜視図(特に2つのアンテナの配置関係を説明するためのもの)である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の形態を採り得る。例えば、下記の実施形態の構成の一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えたり、他の実施形態の構成に対して付加、置換等したり、課題を解決できる限りにおいて省略したりしてもよい。また、下記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成してもよい。
[第1実施形態]
(1)無線通信モジュールの構成
本実施形態の無線通信モジュール1は、図1(a)に示すように、NFC通信用のループアンテナ11と、無線LAN用アンテナ12と、コネクタ14と、通信回路15とを備えている。
無線通信モジュール1は、異なる2種類の無線通信方式の電波をそれぞれ個別に送受信可能である。本実施形態では、2.4GHz帯の周波数帯域の電波を用いて各種データ通信を行う無線LAN(以下「WLAN」という)と、13.56MHz帯の周波数帯域の電波を用いて各種データ通信を行うNFC(Near Field Communication;近距離無線通信)の2種類の無線通信方式に対応している。
なお、WLANは、例えばIEEE802.11a/b/g/n等の規格で定められる周知の無線通信方式である。また、NFCは、ごく近い範囲内(例えば10cm以内)で一対一の双方向通信を行うことが可能な周知の近距離無線通信方式である。
無線通信モジュール1は、例えば、各種の情報処理装置や、携帯情報端末、多機能装置等において、それら各装置と他の装置・機器等との間で無線によるデータ通信を実現するために搭載される。例えば、印刷機能やスキャナ機能などの複数の機能を備えた多機能装置に無線通信モジュール1を搭載することで、この多機能装置と例えば他の携帯情報端末との間で次のようなデータ通信が可能となる。具体例としては、携帯情報端末を多機能装置における無線通信モジュール1のループアンテナ11にかざすことで、携帯情報端末と多機能装置との間でNFCによる無線通信が行われる。これを契機として、両者の間でWLANによる無線通信が開始され、携帯情報端末に保存されている画像データがWLANにて多機能装置に送信され、多機能装置で印刷出力される。もちろん、無線通信モジュール1が多機能装置に搭載されることや、上記例のようなNFC及びWLANの無線通信が行われることは、あくまでも一例である。
ループアンテナ11は、NFCの電波を送受信するためのアンテナである。このループアンテナ11を用いた電磁誘導方式の無線通信により、NFCによる無線通信が実現される。
WLAN用アンテナ12は、WLANの電波を送受信するためのアンテナである。本実施形態のWLAN用アンテナ12は、具体的には、モノポールアンテナである。
コネクタ14は、無線通信モジュール1が搭載される装置等の内部の制御回路(図示略)と当該無線通信モジュール1とを相互にデータ通信可能に接続するためのコネクタである。制御回路から出力されたWLAN用又はNFC用の送信データは、このコネクタ14を介して通信回路15に入力される。また、通信回路15から出力されたWLAN用又はNFC用の受信データは、このコネクタ14を介して装置内部の制御回路へ入力される。
通信回路15は、RF−IC16と、第1マッチング回路17と、第2マッチング回路18とを備えている。RF−IC16は、WLAN及びNFCの双方の信号を処理可能に構成されたIC(半導体集積回路)である。RF−IC16には、第1マッチング回路17を介してループアンテナ11が接続され、第2マッチング回路18を介してWLAN用アンテナ12が接続されている。
装置内部の制御回路からコネクタ14を介してNFC用の送信データが入力されると、RF−IC16は、その送信データをアナログの送信信号(RF信号)に変換する。このNFC用の送信信号は第1マッチング回路17を経てループアンテナ11に伝送され、ループアンテナ11から無線送信される。
装置内部の制御回路からコネクタ14を介してWLAN用の送信データが入力されると、RF−IC16は、その送信データをアナログの送信信号(RF信号)に変換する。このWLAN用の送信信号は第2マッチング回路18を経てWLAN用アンテナ12に伝送され、WLAN用アンテナ12から無線送信される。
ループアンテナ11にてNFCの信号が受信されると、その受信信号(RF信号)は第1マッチング回路17を経てRF−IC16に入力される。RF−IC16は、その入力されたアナログの受信信号をデジタルの受信データに変換し、コネクタ14を介して装置内部の制御回路へ出力する。
WLAN用アンテナ12にてWLANの信号が受信されると、その受信信号(RF信号)は第2マッチング回路18を経てRF−IC16に入力される。RF−IC16は、その入力されたアナログの受信信号をデジタルの受信データに変換し、コネクタ14を介して装置内部の制御回路へ出力する。
このように、RF−IC16は、WLAN及びNFCの2種類の無線通信方式のRF信号を個別に処理可能ないわゆるコンボチップとして構成されている。
第1マッチング回路17は、ループアンテナ11の入力インピーダンスを給電線に整合させるための整合回路であり、第2マッチング回路18は、WLAN用アンテナ12の入力インピーダンスを給電線に整合させるための整合回路である。
(2)ループアンテナとWLAN用アンテナの配置関係について
無線通信モジュール1を構成する上記各アンテナ11,12や通信回路15は、より具体的には、図1(b)に示すように、基板10に搭載(実装)される。
ループアンテナ11は、基板10の板面における所定領域(板面全体のほぼ2/3の領域)においてループ面が板面と平行となるように形成されている。WLAN用アンテナ12は、基板10の板面における、ループアンテナ11が形成されている領域の外側(以下「ループ外領域」ともいう)に配置されている。より具体的には、基板板面のループ外領域における所定位置にWLAN用の給電点13があり、WLAN用アンテナ12は、この給電点13から板面に対して垂直に直線状のエレメントが立設された、モノポールアンテナとして構成されている。
なお、通信回路15は、基板10の板面におけるループ外領域に配置されている。また、基板板面における端部にはコネクタ14も実装されているが、図1(b)では図示を省略している。また、ループアンテナ11は、実際には線状導体が所定のループ数(巻数)だけ巻回された構成となっているが、図1では、巻数や給電位置などのループアンテナ11の細部構成については図示を省略している。
このように、WLAN用アンテナ12は、基板10の板面に対して垂直に立設されている。そのため、ループアンテナ11から発生する磁界、すなわちループアンテナ11に流れる電流により発生する磁界によってWLAN用アンテナ12に発生する電流は低く抑えられる。逆に、WLAN用アンテナ12から発生する磁界、すなわちWLAN用アンテナ12に流れる電流により発生する磁界によってループアンテナ11に発生する電流も低く抑えられる。その理由について、図2を用いてより詳しく説明する。
周知の通り、線状の導体に電流が流れると、その導体を中心にループ状の磁界(磁場、磁束又は磁力線などと表現することもある)が発生する。逆に、線状の導体に対して外部からループ状の変動磁界が加わると、導体に電流が流れる(詳しくは起電力が誘起される)。
そのため、仮に、図2(a)に示す無線通信モジュール100のように、基板10の板面において、ループアンテナ11のループにおける一部の直線部分と平行にWLAN用アンテナ101が配置されていると、WLAN用アンテナ101はループアンテナ11から発生する磁界の影響を受けやすく、ループアンテナ11から発生する磁界によってWLAN用アンテナ101に電流が流れる。
より詳しくは、ループアンテナ11の周方向全体(1周)を、図2(a)に示すように第1領域11a、第2領域11b、第3領域11c及び第4領域11dと4分割したとき、WLAN用アンテナ101に影響を与える磁界の大部分は、第1領域11aから発生する磁界である。なお、第1領域11aは、ループアンテナ11の周方向全体のうち、長方形状の基板10の短辺に平行であって且つWLAN用アンテナ101に近い方に形成されているエレメント領域である。第2領域11b及び第4領域11dは、基板10の長辺に平行な方向にエレメントが形成されているため、これら各領域11b,11dから発生する磁界はWLAN用アンテナ101にはほとんど影響を与えない。第3領域11cから発生する磁界は,厳密には、WLAN用アンテナ101を通るが、第1領域11aから発生する磁界に吸収(相殺)されて第1領域11aからの磁界が支配的になる。したがって、第1領域11aのエレメントに流れる電流により発生する、図2(a)に示したような磁界が、WLAN用アンテナ101を通り、これによりWLAN用アンテナ101に電流が流れる。
ループアンテナ11から発生する磁界によってWLAN用アンテナ101に流れる電流は、WLANからみれば意図しない不要な電流である。そのため、その不要な電流が、WLANによるWLAN無線通信に何らかの影響を及ぼすおそれがある。逆に、WLAN用アンテナ101に電流が流れると、WLAN用アンテナ101からも磁界が発生し、その磁界によってループアンテナ11に電流が流れる。この電流も、ループアンテナ11からみれば意図しない不要な電流であるため、ループアンテナ11によるNFC無線通信に何らかの影響を及ぼすおそれがある。
つまり、図2(a)に示したような各アンテナ11,101の配置関係のように、ループアンテナ11から発生するループ状の磁界に対してその磁界ループのループ面と垂直方向に線状のWLAN用アンテナ101が配置されると、各アンテナ11,101が相互に干渉しやすくなってしまう。
これに対し、本実施形態の無線通信モジュール1は、図2(b)、図2(c)、図2(d)に示すように、WLAN用アンテナ12が、基板10の板面に対して(すなわちループアンテナ11のループ面に対して)垂直に立設されている。つまり、WLAN用アンテナ12は、ループアンテナ11から発生する磁界におけるWLAN用アンテナ12のエレメントの一端(給電点13側)を通る磁界の接線方向P(ループ面と垂直方向)と同じ方向に、エレメントが配置されている。
すなわち、ループアンテナ11から発生する磁界における、WLAN用アンテナ12の給電点13の位置での方向(磁界の接線方向P)は、ループアンテナ11のループ面に対して垂直な方向であり、ループアンテナ11から発生する磁界の磁界ループに対しては平行な方向である。そのため、給電点13から垂直方向にエレメントを配置すれば、ループアンテナ11から発生する磁界の干渉を大幅に抑えることができる。そのため、本実施形態では、給電点13から垂直方向にエレメントが立設されてなるモノポールアンテナをWLAN用アンテナ12として搭載している。
なお、WLAN用アンテナ12は、必ずしも、基板10の板面に対して完全に垂直になるように(換言すれば給電点13を通る磁界の接線方向Pと完全に同じになるように)率設させる必要はなく、基板10の板面に対してほぼ垂直(接線方向Pとほぼ同じ方向)に立設させればよい。
例えば、図2(c)、図2(d)に示すように、接線方向Pとの角度差がα以下であれば所望の特性が得られるのであれば、接線方向Pとの角度差がα以内となるような範囲内でWLAN用アンテナ12を設けてもよい。許容される角度差αは、WLAN用アンテナ12とループアンテナ11の距離や配置関係、双方の使用周波数や送信電力などの各種条件をもとに理論的に設定してもよいし、実験的に各アンテナ11,12の双方が所望の特性を得られる範囲を調べて設定してもよい。
(3)第1実施形態の効果等
以上説明したように、本実施形態の無線通信モジュール1は、同じ基板10上にループアンテナ11とWLAN用アンテナ12が搭載されているが、WLAN用アンテナ12のエレメントは、その方向が、そのエレメントの一端(給電点13側)におけるループアンテナ11からの磁界の接線方向Pと同じであり、その磁界から受ける影響が非常に少ない。
そのため、各アンテナ11,12が基板10上に近接配置されているものの、各アンテナ11,12相互間の干渉を大幅に抑えることができる。よって、各アンテナ11,12の近接配置が可能となり、無線通信モジュール1の小型化と各アンテナ11,12の相互干渉の抑制を両立させることができる。
また、WLAN用アンテナ12として、モノポールアンテナを採用している。具体的には、基板10上の所定位置に給電点13を設け、その給電点13から基板板面に対して垂直方向にエレメントが立設された構造となっている。
このように、WLAN用アンテナ12のエレメント全体を基板板面に対して垂直方向とすることで、各アンテナ11,12の相互干渉の抑制効果を高めることができる。しかも、エレメントの一端が基板10に配置され、これによりエレメント全体(WLAN用アンテナ12全体)を基板10に対して物理的に確実に固定できるため、無線通信モジュール1の製造コストを抑制できる。さらに、モノポールアンテナを用いること自体、WLAN用アンテナ12の簡素且つ低コストでの実現が可能となり、ひいては無線通信モジュール1全体の低コスト化が可能となる。
なお、本実施形態において、WLAN用アンテナ12は本発明の第2無線通信用アンテナの一例に相当し、NFCは本発明の第1の無線通信の一例に相当し、WLANは本発明の第2の無線通信の一例に相当する。
[第2実施形態]
図3に示す第2実施形態の無線通信モジュール20は、図1と比較して明らかなように、WLAN用アンテナ22がループアンテナ11のループ面の内部に配置されている点で、第1実施形態の無線通信モジュール1と異なっている。WLAN用アンテナ22の配置位置が異なる以外は、第1実施形態の無線通信モジュール1と同じである。
具体的には、本実施形態の無線通信モジュール20は、図3(a)に示すように、ループアンテナ11のループ面のほぼ中心位置に、WLAN用アンテナ22の給電点23があり、この給電点23から、基板板面に対して垂直方向に、WLAN用アンテナ22のエレメントが立設されている。本実施形態のWLAN用アンテナ22も、直線状のエレメントからなるモノポールアンテナである。
図3(b)に示すように、ループアンテナ11から発生する磁界における、WLAN用アンテナ22の一端(給電点23側)の位置の磁界の接線方向Pは、基板板面に対して垂直な方向である。そこで、WLAN用アンテナ22は、給電点23から基板板面に対して垂直に(つまり給電点23側における磁界の接線方向Pに沿うように)立設されている。
したがって、本実施形態の無線通信モジュール20も、各アンテナ11,22が基板10上に近接配置されているものの、各アンテナ11,22相互間の干渉を大幅に抑えることができる。よって、無線通信モジュール20の小型化と各アンテナ11,22の相互干渉の抑制を両立させることができる。
[他の実施形態]
(1)上記各実施形態では、WLAN用アンテナをモノポールアンテナにて構成する例を示したが、WLAN用アンテナは、モノポールアンテナ以外の各種の線状アンテナで構成することができる。
(1−1)例えば、図4(a)に示す無線通信モジュール30のように、WLAN用アンテナ32を逆L型アンテナにて構成してもよい。図4(a)の無線通信モジュール30は、ループアンテナ11のループ面の外側に、WLAN用アンテナ32の給電点33があり、この給電点33から、WLAN用アンテナ32が立設されている。
WLAN用アンテナ32は、一端が給電点33に接続されて給電点33から垂直方向に立設された垂直エレメント部32aと、この垂直エレメント部32aの他端に接続されて基板板面に対して水平に配置された水平エレメント部32bを有する。ループアンテナ11から発生する磁界における、WLAN用アンテナ32の給電点33の位置の磁界の接線方向Pは、基板10に対して垂直であり、垂直エレメント部32aの立設方向と同じ方向である。水平エレメント部32bは、ループアンテナ11から発生する磁界の磁界ループ面と平行となるように配置されている。そのため、垂直エレメント部32a及び水平エレメント部32bの双方とも、ループアンテナ11との相互干渉が抑制される。
なお、逆L型アンテナは、主に垂直エレメント部が放射に寄与し、水平エレメント部は放射にあまり寄与しないことが知られている。そのため、図4(a)に示した無線通信モジュール30において、仮に、WLAN用アンテナ32の水平エレメント部32bの向きを変えて、ループアンテナ11からの磁界の影響を受けやすい状態にしたとしても、WLAN用アンテナ32全体の性能に及ぼす実質的な影響は少ない。
(1−2)また例えば、図4(b)に示す無線通信モジュール40のように、WLAN用アンテナ42を逆F型アンテナにて構成してもよい。図4(b)の無線通信モジュール40は、ループアンテナ11のループ面の外側に、WLAN用アンテナ42の給電点43があり、この給電点43から、WLAN用アンテナ42が立設されている。
WLAN用アンテナ42は、一端が給電点43に接続されて給電点43から垂直方向に立設された垂直エレメント部42aと、この垂直エレメント部42aの他端に接続されて基板板面に対して水平に配置された水平エレメント部42bと、この水平エレメント部42bの一端と基板10のグランド板(図示略)との間に配置された短絡導体部42cとを有する。短絡導体部42cは、基板10の板面に対して垂直となるように配置されている。ループアンテナ11から発生する磁界における、WLAN用アンテナ42の給電点43の位置の磁界の接線方向P1は、基板10に対して垂直であり、垂直エレメント部32aの立設方向と同じ方向である。また、ループアンテナ11から発生する磁界における、短絡導体部42cの端部(基板10側)の位置の磁界の接線方向P2も、基板10に対して垂直であり、短絡導体部42cの立設方向と同じ方向である。
このように、WLAN用アンテナ42として逆Fアンテナを用い、図4(b)に示すように配置することによっても、ループアンテナ11とWLAN用アンテナ42との相互干渉が抑制される。
(1−3)また例えば、図4(c)に示す無線通信モジュール50のように、WLAN用アンテナ52を曲線状のアンテナにて構成してもよい。図4(c)の無線通信モジュール50は、ループアンテナ11のループ面の外側に、WLAN用アンテナ52の給電点53があり、この給電点53から、WLAN用アンテナ52が立設されている。
WLAN用アンテナ52は、一端が給電点53に接続されたS字状の線状アンテナである。具体的には、一端が給電点53に接続されてこの給電点53からループアンテナ11の導体を跨いでループ面内部の略中心部に至るように形成されたアーチ状(図4(c)の例では半円状)の表面アーチ部52aと、この表面アーチ部52aの他端から基板10を貫通し、基板裏面側においてループアンテナ11の導体を跨いでループ面の外側に至るように形成されたアーチ状の裏面アーチ部52bとを有する。
つまり、WLAN用アンテナ52は、全体がS字状の形状となっており、且つ、基板板面に対して(ループ面に対して)垂直な面と平行に配置されている。このWLAN用アンテナ52は、エレメント全体が、ループアンテナ11から発生する磁界の接線方向と一致するように、すなわち磁界に沿うように、配置されている。そのため、ループアンテナ11とWLAN用アンテナ52との相互干渉が大幅に抑制される。
なお、裏面アーチ部52bを省いて、表面アーチ部52aのみでWLAN用アンテナを構成してもよい。また、裏面アーチ部52bを、直線状の導体としてもよく、その場合、より好ましくは、その直線状の導体は基板の裏面側へ基板板面に対して垂直方向に立設するように配置するとよい。
(2)WLAN用アンテナにおいて、給電点から立設するエレメントの立設方向は、必ずしも、基板板面に対して垂直方向でなくてもよく、ほぼ垂直(基板板面に対して垂直な方向よりも所定角度傾いた状態)であってもよい。ただしその場合、垂直方向との角度差が、相互干渉を許容し得る所定範囲内となるようにするのが好ましい。
(3)また、WLAN用アンテナは、必ずしも、基板10に立設させる必要はなく、基板10から離れた位置に配置してもよい。つまり、WLAN用アンテナは、エレメントの少なくとも一部分が、その一部分におけるループアンテナからの磁界の接線方向と同じ方向又はほぼ同じ方向(磁界の接線方向との角度差が所定範囲内の方向)となるように配置されたものである限り、あらゆる形状のものを採用でき、またその配置位置も適宜決めることができる。
(4)WLAN用アンテナの他の例としては、例えばダイポールアンテナが考えられる。ダイポールアンテナの場合も、そのダイポールアンテナの配置位置における磁界の方向(接線方向)とダイポールアンテナのエレメント方向が同じ方向(又は略同一の方向)となるように配置すればよい。具体例としては、ダイポールアンテナを構成する2つのエレメントを、基板10上の給電点から基板表面側及び裏面側の双方にそれぞれ基板板面に対して垂直となるように配置することが考えられる。
(5)本発明は、異なる2種類の無線通信の電波を送受信する機能を少なくとも備えたあらゆる無線通信モジュールに対して適用可能である。具体的には、上記実施形態では、WLANとNFCという、通信方式及び使用周波数帯域のいずれも互いに異なる無線通信に対応した無線通信モジュールを例に挙げたが、同じ通信方式で使用周波数帯域が異なる2つの無線通信、逆に異なる通信方式で使用周波数帯域は同じ2つの無線通信であっても、本発明を適用可能である。
また、RF−IC16は、必ずしも、異なる2種類の無線通信それぞれに対して送信処理及び受信処理の双方の機能を備えたものである必要はなく、各無線通信毎に、送信処理のみ対応あるいは受信処理のみ対応するよう構成されたものであってもよい。
1,20,30,40,50,100…無線通信モジュール、10…基板、11…ループアンテナ、12,22,32,42,52,101…無線LAN用アンテナ、13,23,33,43,53…給電点、14…コネクタ、15…通信回路、16…RF−IC、17…第1マッチング回路、18…第2マッチング回路、32a,42a…垂直エレメント部、32b,42b…水平エレメント部、42c…短絡導体部、52a…表面アーチ部、52b…裏面アーチ部。

Claims (1)

  1. 基板と、
    前記基板に搭載されて第1の無線通信で用いられるアンテナであって、前記基板の板面における所定領域内においてループ面が前記板面と平行となるように形成されたループアンテナと、
    前記基板に搭載されて第2の無線通信で用いられる線状のアンテナであって、エレメントの少なくとも一部分が、その一部分における前記ループアンテナからの磁界の接線方向と同じ方向又はその接線方向とほぼ同じ方向となるように配置されてなる第2無線通信用アンテナと、
    を備え、
    前記第2無線通信用アンテナは、
    前記基板上の給電点から前記エレメントが立設されて構成されており、
    前記給電点の位置が、前記ループアンテナが形成される前記所定領域の外側であり、
    前記給電点から前記ループアンテナを跨いで前記ループ面の内部に至るようにアーチ状に形成されたアーチ状エレメント部を有する
    ことを特徴とする無線通信モジュール。
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