JP6328995B2 - 採熱システム - Google Patents

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Description

本発明は、採熱システムに関し、特に、既設管の内側底部に沿うように管軸方向に延設される複数の長尺の採熱管を備える採熱システムに関するものである。
例えば下水道用管路や工業用水用管路といった既設管の内部を流れる液体の温度は四季を通じて変動が小さいのに対し、外気温度は季節変動が大きいことに着目し、これらの既設管内を流れる液体と外気温度との温度差を利用して熱交換を行うようにした採熱システムが従来から知られている。
例えば特許文献1には、既設管の内部に熱可塑性樹脂からなるスリーブを延設するとともに、当該スリーブの底部に長手方向に延びる通路を複数形成し、これらの通路を流れる熱交換媒体と、当該スリーブの底部を流れる水とが熱交換を行うようにした管路構造が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1の管路構造では、通路がスリーブの底部に形成されていて露出していないことから、例えば既設管内を流れる異物によって通路が局所的に破損した場合には、経路の修復が困難であるという問題がある。また、上記特許文献1の管路構造では、通路が露出していないことから、換言すると、通路が既設管内を流れる水と直接接触していないことから、熱交換効率が低下する。加えて、採熱システムにおいては、熱の回収が主たる目的であるのに、既設管が老朽化しておらず既設管の修復が必要ではない場合にも、上記特許文献1のもののように常に既設管の内部にスリーブを延設すると、採熱システムのコストが増大するという問題がある。
そこで、例えば特許文献2には、マンホールから出発し折り返されて再び当該マンホールに戻るように連続する複数本の採熱管を、既設管または新設管の管底部内周面の長手方向にそれぞれ平行に敷設することで、熱交換媒体と下水とを熱交換させる下水熱等の採熱構造が開示されている。この特許文献2の採熱構造によれば、採熱管が露出していることから、熱交換効率を高めることができるとともに、採熱管が局所的に破損しても、容易に修復を行うことができる。また、かかる採熱構造を既設管に適用すれば、採熱システムのコストが増大するのを抑えることができる。
特開2013−40469号公報 特開2013−242107号公報
ところで、上記採熱システムに用いられる採熱管は、例えば50mを超えるような長尺物であることから、運搬時の利便性等を考慮して、通常、ドラム等に巻き付けられた状態、またはとぐろ状に巻かれた状態で施工現場に搬入される。それ故、施工現場に搬入された長尺の採熱管には、巻癖がついていることが多い。かかる巻癖がついた長尺の採熱管を敷設する際には、巻癖を取りながら採熱管を真っ直ぐに延ばして敷設していくが、一度ついた巻癖を完全に取り去ることは困難である。
このため、長尺の採熱管を既設管の内側底部に管軸方向に延びるように敷設し、例えば上記特許文献2のもののように、管軸方向に間隔をあけて設けられた支持部材によって採熱管を既設管に固定しても、巻癖に起因して、支持部材間において剥き出しになっている採熱管が波打ったり、相隣り合う採熱管に段差が生じたりするおそれがある。このように、採熱管が波打ったり、相隣り合う採熱管に段差が生じたりすると、既設管内を流れる異物等が採熱管に引っかかったり、堆積したりすることで、既設管内を流れる液体の流れを阻害するという問題がある。
また、採熱管の敷設作業や敷設された採熱管の維持管理作業といった管内作業中に、作業者が支持部材間において剥き出しになっている採熱管を踏みつけてしまうと、採熱管が破損したり、座屈したりするおそれがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、採熱管が既設管の内側底部に沿うように管軸方向に延設された採熱システムにおいて、コストの上昇を抑えつつ、採熱管に波打ちや段差が生じるのを抑制するとともに、採熱管の破損や座屈を抑える技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明では、採熱管を直線状に拘束可能な部材によって、長尺の採熱管を管軸方向に拘束するようにしている。
具体的には、本発明は、既設管の内側底部に沿うように管軸方向に延設される複数の長尺の採熱管を備え、当該既設管内を流れる液体と、当該採熱管内を流れる熱交換媒体とを熱交換させる採熱システムを対象としている。
そして、上記採熱システムは、上記採熱管よりも高い剛性を有し、且つ、上記採熱管を露出させた状態で直線状に拘束可能な拘束部材を備え、上記複数の採熱管は、上記既設管の内側底部に沿って管軸方向に連なるように設置された複数の上記拘束部材によって拘束されており、上記複数の拘束部材は、その上下を流れる液体が連通するように、拘束部材同士の間に生じる隙間が止水されておらず、管軸方向に間隔をあけて設けられ、上記拘束部材を上記既設管の内周面に押し付けることで、上記複数の採熱管を上記既設管に対して固定する固定部材をさらに備えていることを特徴としている。
この構成によれば、拘束部材は採熱管よりも高い剛性を有しているので、拘束部材によって採熱管を拘束すると、採熱管に巻癖がついていても、採熱管が直線状に維持される。それ故、かかる拘束部材を管軸方向に連なるように複数設置し、これらの拘束部材によって採熱管を軸方向にほぼ間断なく拘束すると、複数の採熱管に波打ちや段差が生じるのを抑制することができる。これにより、既設管内を流れる異物等が採熱管に引っかかったり、堆積したりするのを抑えることができる。
また、拘束部材は、採熱管を直線状に拘束するという機能のみならず、採熱管を保護する機能をも有している。すなわち、管内作業中に作業者が誤って採熱管を踏みつけようとしても、採熱管よりも高い剛性を有している拘束部材が踏みつけ荷重を受けるので、採熱管が破損したり、座屈したりするのを抑えることができる。
さらに、新設管(スリーブ)等を設けることなく、既設管の内側底部に沿って拘束部材を設置するという簡単な構成で、採熱管に波打ち等が生じるのを抑制し、且つ、採熱管の破損等を抑えることができるので、コストの上昇を抑えることができる。
加えて、拘束部材は採熱管を露出させた状態で拘束することから、採熱管が局所的に破損した場合にも、採熱管の修復を容易に行うことができるとともに、採熱管の露出した部位と既設管内を流れる液体とが直接接触するので熱交換効率を高めることができる。
ところで、拘束部材を単に設置しただけでは、拘束部材が浮力で浮き上がったり、管軸方向へ移動したりするおそれがあるし、既設管内を流れる液体によって、拘束部材および採熱管が流されるおそれがある。もっとも、既設管内に下水や工業用水や農業用水を流しながら、採熱システムの全長に亘ってモルタルやコンクリートを打設して拘束部材を固定することは困難であるし、仮に打設できても、施工ミス等によりモルタルやコンクリートで採熱管が覆われると、熱交換効率が低下するという問題がある。
この点、上記構成によれば、拘束部材および採熱管が固定部材によって既設管に対して固定されるので、拘束部材の浮き上がりや管軸方向への移動が抑えられるとともに、既設管内を流れる液体によって、拘束部材および採熱管が流されるのを抑えることができる。また、固定部材は管軸方向に間隔をあけて設けられていることから、管軸方向に連なるように設置された拘束部材の上面が部分的に覆われるにとどまるので、採熱管が露出した状態を維持することができる。
さらに、これらの構成では、例えば管軸方向における拘束部材同士の継ぎ目や係合部と被係合部との間に生じる隙間といった拘束部材同士の間に生じる隙間が止水されていないことから、拘束部材の上下を流れる液体が連通する。このため、複数の拘束部材の下側に圧力水が浸入しても、かかる圧力水がこれらの継ぎ目や隙間から逃げることが可能となっている。したがって、拘束部材および固定部材に過度の負圧が作用するのを抑えることができる。
なお、拘束部材が例えば矩形状の場合には、既設管が真っ直ぐな区間では、複数の拘束部材を管軸方向に互いに突き合わせて連続して設置することが可能であるが、既設管が曲がっている区間では、拘束部材同士の間に採熱管に波打ち等が生じない程度の小さな間隔があくことになる。そうして、本発明における「連なるように」とは、拘束部材が管軸方向に互いに突き合わされて連続している場合、および、拘束部材同士の間に採熱管に波打ち等が生じない程度の小さな間隔があいている場合の両方を含む意である。
して、上記採熱システム、上記固定部材は、(1)上記既設管の管径方向に拡径可能に構成されていて、拡径して上記拘束部材を上記既設管の内周面に押し付けることで、または(2)上記既設管に打ち込まれたアンカーボルトを基点として、上記拘束部材を上記既設管の内周面に押し付けることで、上記複数の採熱管を上記既設管に対して固定することが好ましい。
また、上記固定部材は、上下または左右に分割可能に構成されていて、上記既設管内で組み立てられることが好ましい。この構成によれば、大きな固定部材を容易に既設管内に導入することができる。
以上、説明したように本発明に係る採熱システムによれば、コストの上昇を抑えつつ、採熱管に波打ちや段差が生じるのを抑制するとともに、採熱管の破損や座屈を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る採熱システムを模式的に示す縦断図である。 採熱システムにおける既設管の下半分に対応する部分を管周方向に展開した模式図である。 図1のIII−III線の横断図である。 採熱管の折返し部の形状を模式的に示す図であり、同図(a)は機械的な嵌め合せ機構による折返し部を示し、同図(b)は生曲げ加工による折返し部を示し、同図(c)は融着等による折返し部を示す。 ヘッダーを模式的に示す図であり、同図(a)は直列型ヘッダーを示し、同図(b)は並列型ヘッダーを示し、同図(c)は箱型ヘッダーを示す。 フレームを模式的に示す図であり、同図(a)は斜視図であり、同図(b)は端面図である。 フレームが固定バンドによって既設管の内周面に押し付けられている状態を模式的に説明する斜視図である。 一体型の固定バンドを模式的に示す図である。 折返し部に形成された摺り付け部を模式的に示す図であり、同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。 採熱管とヘッダーとの連結部に形成された摺り付け部を模式的に示す図であり、同図(a)は平面図であり、同図(b)は側面図である。 採熱システムの施工手順の一例を模式的に説明する図である。 採熱管が巻き付けられたドラムを模式的に示す斜視図である。 フレームを連結方向に撓ませた状態を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る採熱システム1を模式的に示す縦断図であり、図2は採熱システム1における既設管2の下半分に対応する部分を管周方向に展開した模式図であり、図3は図1のIII−III線の横断図である。この採熱システム1は、例えば下水道用管路や工業用水用管路や農業用水用管路といった既設管2の内部に設けられるものであり、複数の採熱管10と、複数の採熱管10を集合させる往側ヘッダー20および復側ヘッダー21と、複数の採熱管10を拘束するフレーム30と、複数の採熱管10を既設管2に対して固定する固定バンド40と、採熱システム1における管軸方向両端部の段差を緩和するための摺り付け部50,51と、を備えている。なお、図2では、図を見易くするために、摺り付け部50,51を2点鎖線で示している。
以下では、この採熱システム1を第1人孔70と第2人孔71との間に設けられた下水道用の既設管2に適用した場合について説明する。なお、この既設管2では図1の右側から左側へ下水(液体)3が流れている(図1の白抜き矢印参照)。以下の説明では、説明の便宜上、上流側を先端側ともいい、下流側を基端側ともいう。
採熱管10は、熱可塑性樹脂からなる円筒状の管であり、既設管2内を流れる下水3と熱交換を行う熱交換媒体が内部を流れている。なお、採熱管10の材質は、熱可塑性樹脂以外の樹脂やゴム等を排除するものではないが、搬送時や既設管2内への引き込み時における利便性の点から柔軟性を備え、且つ、下水3や工業用水に対する耐薬品性を備えている方が望ましいことから、熱可塑性樹脂が好ましい。さらに、熱融着や溶接による接続や補修を可能とするため、オレフィン系熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)であることがより好ましい。また、本実施形態では、下水3との接触面積を大きくするために、採熱管10として、円筒状の管を採用しているが、例えば角筒状(正方形筒状、矩形筒状、台形筒状、三角形筒状等)といった他の断面形状を有する管を排除するものではない。
各採熱管10は、図2に示すように、往側採熱管11と、復側採熱管12と、折返し管13と、を有している。往側採熱管11および復側採熱管12は、図3に示すように、既設管2の内側底部2aに沿うように管軸方向に延設されている。各採熱管10において、往側採熱管11および復側採熱管12の先端側の端部は、図2および図4(a)に示すように、それぞれ90°エルボ型の管継手16を介して、既設管2の内周面に沿うように内側底部2aに配置された折返し管13と接続されている。これにより、各採熱管10は、その先端部にコ字形状の折返し部15を有している
ここで、折返し部15は、コ字形状に折り返されたものだけではなく、U字形状に折り返されたものでもよい。そうして、U字形状に折り返された折返し部15は、例えば、図4(b)に示すように、採熱管10に熱を加えて柔らかくし、型(図示せず)に沿わせて曲げていく生曲げ加工によって形成してもよいし、図4(c)に示すように、直線状の採熱管(往側採熱管11および復側採熱管12)と曲り形状の採熱管(折返し管13)とを、融着や溶接や接着(接着剤)により接続することで形成してもよい。このように、折返し部15の形状は、コ字形状でもU字形状でもよく、また、折返し部15の形成方法は、生曲げ加工でもよいし、融着、溶接、接着または機械的な嵌め合せ機構(管継手16)でもよい。
なお、融着、溶接、接着または管継手16による折返し部15の形成は、工場施工でも現場施工でもよいが、現場施工する場合には下水3の水面よりも上方で行うのが好ましい。これに対し、生曲げ加工による折返し部15の形成については、作業環境が良好とはいえない既設管2内での作業は採熱管10の座屈や破損を引き起こすおそれがあることから、工場施工が好ましい。
一方、往側採熱管11および復側採熱管12の基端側の端部(折返し部15とは反対側の端部)は、図2に示すように、それぞれ90°エルボ型の管継手17を介して接続管14と接続されている。各接続管14は、既設管2の内周面に沿って上方に延びている。往側採熱管11と接続された接続管14は、複数の採熱管10を集合させるための往側ヘッダー20と接続されている一方、復側採熱管12と接続された接続管14は復側ヘッダー21とそれぞれ接続されている。
往側ヘッダー20および復側ヘッダー21は、既設管2の円周方向に略180°の間隔で、既設管2の内周面における水平な直径方向で対向する2箇所に取り付けられている。つまり、往側ヘッダー20および復側ヘッダー21は、通常、下水3に浸からないような位置に配置されている。
本実施形態では、往側ヘッダー20および復側ヘッダー21として、図5(a)に示すように、複数(2つ)のヘッダー単体23を既設管2の管軸方向に直列に連結したもの(以下、直列型ヘッダー22ともいう)が用いられている。より詳しくは、各ヘッダー単体23は、既設管2の管軸方向に延びる1本の集合管23aと、当該集合管23aの管軸方向に等間隔で並び且つ当該集合管23aから分岐して下方に延びる複数(4つ)の分岐管23bとを有している。そうして、直列型ヘッダー22では、複数のヘッダー単体23の集合管23aの端部同士が、融着や接着によって連結されている(図5(a)のA部参照)。
このように構成された直列型ヘッダー22では、熱利用施設(ヒートポンプ)60と繋がっている往側熱輸送管61(または復側熱輸送管62)が、融着や接着によって集合管23aと接合されているとともに、往側採熱管11(または復側採熱管12)と接続された接続管14が、直線型の管継手18を介して分岐管23bと連結されている。この直列型ヘッダー22は、既設管2の管軸方向における長さは長くなるものの、構造が単純であり加工性に優れているという利点を有している。
なお、直列型ヘッダー22に限らず、図5(b)および(c)に示すようなタイプのヘッダー24,27も、往側ヘッダー20および復側ヘッダー21として用いることが可能である。例えば、図5(b)に示すヘッダー24は、複数(2つ)のヘッダー単体25,26を既設管2の管軸方向に並列に連結したもの(以下、並列型ヘッダー24ともいう)である。より詳しくは、上側ヘッダー単体25は、既設管2の管軸方向に延びる上側集合管25aと、当該上側集合管25aの管軸方向に等間隔で並び且つ当該上側集合管25aから分岐して下方に延びる複数の分岐管25bと、を有している。また、下側ヘッダー単体26は、上側集合管25aと並行に延びる下側集合管26aと、当該下側集合管26aの管軸方向に等間隔で並び且つ当該下側集合管26aから分岐して下方に延びる複数の分岐管26bと、を有している。この並列型ヘッダー24では、分岐管25bと分岐管26bとが千鳥に配置されているとともに、分岐管25bが下側集合管26aを貫通することで、分岐管25bと分岐管26bとが密に並んだ状態で、上側ヘッダー単体25と下側ヘッダー単体26とが連結されている。この並列型ヘッダー24は、高さが高くなるものの、既設管2の管軸方向における長さを短く抑えることができることから、採熱管10の本数が多い場合に有利である。
また、例えば、図5(c)に示すヘッダー27は、空洞の箱型集合部27aと、箱型集合部27aの上面から上方に延びて往側熱輸送管61(または復側熱輸送管62)と接続される集合管27bと、箱型集合部27aの下面から下方に延びて管継手18を介して接続管14と連結される複数の分岐管27cと、を備えている(以下、箱型ヘッダー27ともいう)。この箱型ヘッダー27は、構造が複雑になるものの、既設管2の管軸方向における長さを短く抑えられる点、および、高さを低く抑えられる点で有利である。
以上のように構成された採熱システム1では、熱利用施設60と接続された往側熱輸送管61を流れる熱交換媒体は、往側ヘッダー20の集合管23a、分岐管23b、接続管14を順に経由して往側採熱管11に至り、下水3と熱交換を行いながら複数の往側採熱管11内を流れる。そうして、複数の往側採熱管11内を流れた熱交換媒体は、折返し部15で折り返して、再び下水3と熱交換を行いながら複数の復側採熱管12内を流れた後、接続管14、復側ヘッダー21の分岐管23b、集合管23aを順に経由して、復側熱輸送管62を通って熱利用施設60へと戻る。
このように、本実施形態の採熱システム1では、複数(8本)の往側採熱管11と複数(8本)の復側採熱管12とを折返し管13でそれぞれ接続し、1組の往側採熱管11および復側採熱管12を流れる熱交換媒体の移動距離を既設管2の1往復分に抑えていることから、例えば、1本の採熱管10を8回往復させる場合に比して、圧力損失の増大を抑えることができる。また、本実施形態の採熱システム1では、折返し管13および接続管14を既設管2の内周面に沿うように配置していることから、例えば、採熱管10を介して接続される折返し用ヘッダー(図示せず)や集合ヘッダー(図示せず)を既設管2の内側底部2aに直接設置するような構造に比して、流路阻害を抑えることができる。したがって、本実施形態の採熱システム1によれば、圧力損失の増大および流路阻害を抑えつつ、熱交換媒体を好適に循環させることができる。
また、本実施形態の採熱システム1では、採熱管10よりも高い剛性を有し、且つ、採熱管10を露出させた状態で直線状に拘束可能なフレーム(拘束部材)30を、既設管2の内側底部2aに沿って管軸方向に連なるように複数設置し、かかるフレーム30によって採熱管10を拘束するようにしている。
図6は、フレーム30を模式的に示す図であり、同図(a)は斜視図であり、同図(b)は端面図である。このフレーム30は、図6に示すように、短冊状(長方形状)の基板31と、当該基板31から上方に突出し且つ当該基板31の長手方向に延びる4条のリブ32と、当該基板31の長手方向の一方側(図6(b)の左側)の側縁部に設けられた係合部33と、当該基板31の長手方向の他方側(図6(b)の右側)の側縁部に設けられた被係合部34と、を有している。なお、フレーム30は、巻癖がついた採熱管10を直線状に拘束することから、採熱管10よりも高い剛性を有する必要がある。それ故、例えばポリエチレンからなる採熱管10を用いる場合には、例えばポリ塩化ビニルまたは防錆性の高い金属(例えば、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス、チタン等)からなるフレーム30を用いるのが好ましい。
4条のリブ32は、基板31の長手直角方向に、採熱管10の外径と略等しい間隔をあけて、基板31の長手方向の全長に亘って形成されている。各リブ32の上端部には、基板31の長手直角方向両側に突出する突条部32aが形成されており、これにより、各リブ32は断面T字状をなしている。基板31の長手方向の一方側の側縁部に設けられたリブ32の上端部には、基板31の長手直角方向一方側に延びる連結部35が基板31の長手方向の全長に亘って形成されている。係合部33は、この連結部35の下面から下方に延びていて、基板31の長手方向の全長に亘って形成されている。係合部33の下端部33aは断面略円形に形成されている。基板31の長手方向の他方側の側縁部に設けられた被係合部34は、断面略円形の溝部34aを形成するように、上方に開口する断面略C字状を呈していて、基板31の長手方向の全長に亘って形成されている。
このように構成されたフレーム30は、長手方向の長さが例えば1mであることから、長尺の採熱管10とは異なり、巻かれていない状態で施工現場に搬入することが可能なので、フレーム30自体に巻癖がつかないようになっている。そうして、このフレーム30は、採熱管10よりも高い剛性を有することと、リブ32により剛性が高められていることとが相俟って、図6(b)に示すように、リブ32の間に採熱管10を挟み込むことにより、採熱管10の略上半分を露出させた状態で、巻癖がついた採熱管10を直線状に拘束することが可能となっている。なお、各リブ32の上端部には突条部32aが形成されているので、リブ32の間に挟み込まれた採熱管10は簡単には抜けないようになっている。
また、フレーム30は、一のフレーム30の係合部33と、他のフレーム30の被係合部34とを係合させることで、より詳しくは、一のフレーム30の係合部33における断面略円形の下端部33aを、他のフレーム30の被係合部34における、断面略円形の溝部34aに嵌めることで、相隣接するフレーム30の側縁部同士が連結可能になっている。それ故、図3に示すように、複数(4つ)のフレーム30を既設管2の管周方向に連結することで、複数(16本)の採熱管10を拘束することが可能になっている。なお、係合部33と被係合部34とは、簡単には外れないが、これら係合部33と被係合部34との間に下水3が通過可能な隙間が生じるような緩い係合状態を形成するように、寸法が設定されている。また、管周方向に連結されたフレーム30同士は、係合部33の下端部33aを上方に開口する溝部34aに嵌めることで連結されていることから、係合部33の下端部33aが溝部34a内を管軸方向に滑ることで、管軸方向には相対移動可能となっている。
そうして、側縁部同士が連結され、且つ、リブ32の間に採熱管10が挟み込まれたフレーム30を、図1に示すように、既設管2の内側底部2aに沿って管軸方向に連なるように複数設置することで、採熱管10はその全長に亘ってほぼ間断なく拘束される。なお、管軸方向におけるフレーム30同士の継ぎ目、および、係合部33と被係合部34との間に生じる隙間には、止水処理が施されておらず、管軸方向に連なるように設置された複数のフレーム30の下側に浸入した下水3と、かかるフレーム30の上側を流れる下水3とが、連通するようになっている。
このように、管軸方向に連なるように複数設置されたフレーム30によって採熱管10を拘束することで、巻癖に起因して、採熱管10が波打ったり、相隣り合う採熱管10に段差が生じたりするのを抑えることができる。したがって、本実施形態の採熱システム1では、既設管2内を流れる異物等が採熱管10に引っかかったり、堆積したりするのを抑えることができる。また、例えば管内作業中に作業者が誤って採熱管10を踏みつけようとしても、リブ32の上端が先に作業者の足底に当たり、採熱管10よりも高い剛性を有しているフレーム30が踏みつけ荷重を受けるので、採熱管10が破損したり、座屈したりするのを抑えることができる。さらに、フレーム30は採熱管10の略上半分を露出させた状態で採熱管10を拘束していることから、採熱管10が局所的に破損した場合にも、採熱管10の修復を容易に行うことができるとともに、採熱管10の露出した部位と下水3とが直接接触するので熱交換効率を高めることができる。
もっとも、フレーム30を単に設置しただけでは、フレーム30が浮力で浮き上がったり、管軸方向へ移動したりするおそれがあるし、既設管2内を流れる下水3によって、フレーム30および採熱管10が流されるおそれがある。
そこで、本実施形態の採熱システム1では、既設管2の管径方向に拡径可能な固定バンド(固定部材)40を用いて、フレーム30を既設管2の内周面に押し付けることで、複数の採熱管10を既設管2に対して固定するようにしている。
より詳しくは、固定バンド40は、既設管2の内径と略等しい外径を有する断面半円状の上側バンド41と、既設管2の内径と略等しい外径を有する断面半円状のバンドの底部を径方向内側に窪ませた下側バンド42と、これら上側バンド41および下側バンド42を既設管2の内周面に押し付け固定する拡径手段43とを有している。なお、固定バンド40は、防錆性等を考慮して、ステンレス製であることが好ましい。
上側バンド41と下側バンド42とは、上下に分割可能であり、既設管2内で組み立てられることから、容易に既設管2内に導入することができる。また、下側バンド42の底部の窪み42bは、既設管2の管周方向に連結された4つのフレーム30がすっぽりと嵌るような大きさに形成されている。拡径手段43は、図3に示すように、上側バンド41の両端部から管径方向内側にそれぞれ延びる座部41aと、下側バンド42の両端部から管径方向内側にそれぞれ延び、座部41aと上下方向に対向する座部42aと、これらの座部41a,42aを上下に貫通するボルト44と、当該ボルト44と螺合するナット45と、を有していて、ボルト44およびナット45の締め具合を調整することで、固定バンド40を容易に拡径できるように構成されている。
このように構成された固定バンド40は、図1および図2に示すように、既設管2の管軸方向に相隣接するフレーム30同士の突合せ部を覆うように、管軸方向に間隔をあけて設けられている。そうして、拡径手段43によって固定バンド40を拡径すると、図7に示すように、窪み42bに嵌ったフレーム30の管軸方向の端部が、既設管2の内周面に押し付けられるとともに、フレーム30を介して採熱管10が既設管2に固定される。これにより、フレーム30が浮力で浮き上がったり、管軸方向へ移動したり、フレーム30および採熱管10が下水3によって流されたりするのを抑制することができる。また、固定バンド40は、管軸方向に間隔をあけて設けられているので、フレーム30の上面は部分的にしか覆われていない(全面的に覆われているのではない)ことから、採熱管10が露出した状態を維持することができる。
さらに、上述の如く、管軸方向におけるフレーム30同士の継ぎ目は止水されておらず、且つ、係合部33と被係合部34とは、両者の間に下水3が通過可能な隙間が生じるような緩い係合状態を形成しているとともに、かかる隙間が止水されていないことから、複数のフレーム30の下側に圧力水が浸入しても、かかる圧力水がこれらの継ぎ目や隙間から逃げることが可能となっている。これにより、フレーム30および固定バンド40に過度の負圧が作用するのを抑えることができる。
なお、固定バンド40は円形のものに限られず、例えば、下側バンド42だけで構成するようにしてもよい。具体的には、既設管2の内周面における水平な直径方向で対向する2箇所にアンカーボルト(図示せず)を打ち込み、かかるアンカーボルトを基点として、下側バンド42によってフレーム30を既設管2の内周面に押し付けるようにしてもよい。
さらに、図8に示すように、フレーム30と一体になったような固定バンド46を用いるようにしてもよい。より詳しくは、この固定バンド46は、図8(a)に示すように、既設管2の内径と略等しい外径を有する断面半円状の上側バンド47と、既設管2の内径と略等しい外径を有する断面半円状の下側バンドを構成する内側バンド48および外側バンド49と、を有している。内側バンド48の外周面には径方向内側に窪む断面半円形の溝48aが形成されている一方、外側バンド49の内周面には径方向外側に窪む断面半円形の溝49aが形成されている。そうして、これら上側バンド47、内側バンド48および外側バンド49を組み合わせると、図8(b)に示すように、採熱管10が挿入される貫通孔46a(溝48aと溝49aとが組み合わさったもの)を底部に有する円形の固定バンド46が形成される。なお、この固定バンド46を用いる場合には、当該固定バンド46を管軸方向に間隔をあけて設けるとともに、管軸方向における固定バンド46と固定バンド46との間の区間には、外側バンド49のみを管軸方向に複数連なるように配置して、複数の採熱管10を溝49aに嵌め込むようにする。
ところで、先端側に形成された折返し部15は、下水3に対する抵抗となり易い。このため、採熱システム1の先端側の端部には、図9(a)および(b)に示すように、当該折返し部15を覆うとともに、最も先端側に配設されたフレーム30の先端側の端部と第2人孔71の底部とを滑らかに繋ぐ摺り付け部50が形成されている。同様に、採熱システム1の基端側の端部には、図10(a)および(b)に示すように、往側採熱管11および復側採熱管12と接続管14との接続部を覆うとともに、最も基端側に配設されたフレーム30の基端側の端部と既設管2の管底とを滑らかに繋ぐ摺り付け部51が形成されている。なお、摺り付け部50,51は、例えば、急結セメントを用いたモルタルや、急結セメントと普通ポルトランドセメントとを混ぜたモルタルを用いることで、下水3中でも形成することができる。
次に、採熱システム1の施工方法について説明する。
上述した採熱システム1を既設管2内に構築するには、(A)複数(本実施形態では16本)の採熱管10を既設管2外から第1人孔70を介して既設管2内へ引き込む工程と、(B)複数のフレーム30を既設管2外から第1人孔70を介して既設管2内へ導入する工程と、(C)フレーム30の側縁部同士を連結する工程と、(D)リブ32の間に採熱管10を挟み込む工程と、(E)固定バンド40を用いて複数の採熱管10を既設管2内に固定する工程と、(F)折返し部15を形成する工程と、(G)複数の採熱管10と往側ヘッダー20および復側ヘッダー21とを接続する工程と、(H)摺り付け部50,51を形成する工程と、が必要となる。
これら(A)〜(H)工程については様々な順序が考えられるが、代表例として、(A)工程→(B)工程→(C)工程→(D)工程→(E)工程→(F)工程→(G)工程→(H)工程という施工手順1について説明する。
先ず、(A)工程では、図11(a)に示すように、巻かれた状態で施工現場に搬入された複数の採熱管10の束を人力によって既設管2外から第1人孔70を介して既設管2内へ引き込む。具体的には、結束バンド(例えばインシュロック(登録商標))93を用いて、所定数(4本)の採熱管10を横並び状態で束ねた採熱管群80を4群用意するとともに、図12に示すように、一対の回転ドラム91,92を有するドラム装置90を用意し、各回転ドラム91,92に採熱管群80を1群ずつ巻き付ける。そうして、回転ドラム91,92に巻き付けられた2群の採熱管群80を、既設管2外から巻き出しながら既設管2内へ引き込むとともに、2群の採熱管群80を引き込みながら既設管2の内側底部2aに沿うように引き揃える。なお、採熱管群80を引き揃える過程で採熱管10が絡まったり、捩れたりしないように、結束バンド93は例えば数メートル間隔で採熱管群80を結束していることが好ましい。また、ドラム装置90は、一対の回転ドラム91,92が相対回転することが可能に構成されており、これにより、採熱管群80が異なる巻き付け径で2つの回転ドラム91,92にそれぞれ巻き付けられていても、2群の採熱管群80を容易に引き揃えることが可能となっている。
このように、2群の採熱管群80(8本の採熱管10)を既設管2内に引き込み、2群の採熱管群80を第2人孔71まで引っ張って敷設するという作業を、2回繰り返すだけで、16本の採熱管10の敷設が完了するので、作業効率を大幅に向上させることができる。なお、引き込みおよび引き揃えの支障にならない程度の重量に収まるのであれば、16本の採熱管10の束を一度に既設管2内へ引き込むようにしてもよい。
次に、(B)工程では、図11(b)に示すように、複数のフレーム30を人力によって既設管2外から第1人孔70を介して既設管2内へ導入する。そうして、例えば先端側からフレーム30を敷設していく場合には、第1人孔70から導入されたフレーム30を人力によって第2人孔71側へ運ぶ。なお、図11(b)では、図を見易くするために、採熱管10を図示省略している。
次に、(C)工程では、既設管2内における下水3の液面よりも上方で、一のフレーム30の係合部33と他のフレーム30の被係合部34とを係合させることで管周方向に相隣接する4つのフレーム30の側縁部同士を連結する。続いて(D)工程では、既設管2内における下水3の液面よりも上方で、近傍の結束バンド93を外し、または、ずらした後、4つのフレーム30のリブ32の間に16本の採熱管10を挟み込み(嵌め込み)、その後、フレーム30を既設管2の内側底部2aに沿うように下水3中に沈める。そうして、例えば先端側からフレーム30を敷設していく場合には、第2人孔71側から(C)工程および(D)工程を繰り返し行うことで、フレーム30を既設管2の管軸方向に複数連なるように設置する。
次に、(E)工程では、上下に分割された状態で上側バンド41および下側バンド42を既設管2内に導入し、既設管2内で組み立てた固定バンド40を、既設管2の管軸方向に相隣接するフレーム30同士の突合せ部を覆うように配置する。そうして、拡径手段43によって固定バンド40を拡径して、フレーム30を既設管2の内周面に押し付け固定する。
次に、(F)工程では、90°エルボ型の管継手16を用いて、往側採熱管11および復側採熱管12の先端側の端部と折返し管13とを接続してコ字形状の折返し部15を形成する。なお、上記図4(b)に示すように、工場施工で生曲げ加工によって折返し部15を形成する場合や、工場施工で往側採熱管11および復側採熱管12と折返し管13とを接続する場合には、当然(F)工程を省略することができる。
次に、(G)工程では、往側採熱管11および復側採熱管12の基端側の端部を、それぞれ90°エルボ型の管継手17を介して接続管14と接続するとともに、かかる接続管14を直線型の管継手18を介して、往側ヘッダー20および復側ヘッダー21の分岐管23bと連結する。
最後に、(H)工程では、急結セメント(および普通ポルトランドセメント)を用いたモルタルを練り上げ、折返し部15を覆うとともに、最も先端側に配設されたフレーム30の先端側の端部と第2人孔71の底部とを滑らかに繋ぐ摺り付け部50を、練り上げたモルタルによって形成する。同様に、往側採熱管11および復側採熱管12と接続管14との接続部を覆うとともに、最も基端側に配設されたフレーム30の基端側の端部と既設管2の管底とを滑らかに繋ぐ摺り付け部51を、練り上げたモルタルによって形成する。
−その他の施工手順−
上述の如く、(A)〜(H)工程については様々な順序が考えられるところ、例えば、(A)工程→(C)工程→(B)工程→(D)工程→(E)工程→(F)工程→(G)工程→(H)工程という施工手順2を採用してもよい。この施工手順2では、地上(既設管2外)で、一のフレーム30の係合部33と他のフレーム30の被係合部34とを係合させて4つのフレーム30の側縁部同士を連結した後、かかる連結されたフレーム30を、第1人孔70を介して既設管2内へ導入する。もっとも、4つのフレーム30が長手直角方向に広がった状態では取り扱い難いので、例えば、図13に示すように、側縁部同士を連結した4つのフレーム30を円形状に撓ませた状態(連結方向に撓ませた状態)で、既設管2内へ導入するのが好ましい。この施工手順2によれば、(C)工程を地上で行うことにより、作業環境が良好とはいえない管内作業を減らすことができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、16本の採熱管10からなる採熱システム1について説明したが、これに限らず、1つの採熱システム1を構成する採熱管10の本数は何本でもよい。
また、上記実施形態では、本発明の採熱システム1を横断面円形状の既設管2に適用したが、これに限らず、例えば、横断面矩形状の既設管(ボックスカルバート)に適用してもよい。
さらに、上記実施形態では、拘束部材として、基板31とリブ32と係合部33と被係合部34とを有するフレーム30を用いたが、採熱管10よりも高い剛性を有し、且つ、採熱管10を露出させた状態で直線状に拘束可能であれば、これに限らず、異なる構成の拘束部材を用いてもよい。
また、上記実施形態では、固定バンド40を上下に分割可能に構成したが、これに限らず、例えば、左右に分割可能に構成してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、コストの上昇を抑えつつ、採熱管に波打ちや段差が生じるのを抑制するとともに、採熱管の破損や座屈を抑えることができるので、既設管の内側底部に沿うように管軸方向に延設される複数の長尺の採熱管を備える採熱システムに適用して極めて有益である。
1 採熱システム
2 既設管
2a 内側底部
3 下水(液体)
10 採熱
0 フレーム(拘束部材
0 固定バンド(固定部材)

Claims (4)

  1. 既設管の内側底部に沿うように管軸方向に延設される複数の長尺の採熱管を備え、当該既設管内を流れる液体と、当該採熱管内を流れる熱交換媒体とを熱交換させる採熱システムであって、
    上記採熱管よりも高い剛性を有し、且つ、上記採熱管を露出させた状態で直線状に拘束可能な拘束部材を備え、
    上記複数の採熱管は、上記既設管の内側底部に沿って管軸方向に連なるように設置された複数の上記拘束部材によって拘束されており、
    上記複数の拘束部材は、その上下を流れる液体が連通するように、拘束部材同士の間に生じる隙間が止水されておらず、
    管軸方向に間隔をあけて設けられ、上記拘束部材を上記既設管の内周面に押し付けることで、上記複数の採熱管を上記既設管に対して固定する固定部材をさらに備えていることを特徴とする採熱システム。
  2. 上記請求項に記載の採熱システムにおいて、
    記固定部材は、上記既設管の管径方向に拡径可能に構成されていて、拡径して上記拘束部材を上記既設管の内周面に押し付けることを特徴とする採熱システム。
  3. 上記請求項に記載の採熱システムにおいて、
    記固定部材は、上記既設管に打ち込まれたアンカーボルトを基点として、上記拘束部材を上記既設管の内周面に押し付けることを特徴とする採熱システム。
  4. 上記請求項またはに記載の採熱システムにおいて、
    上記固定部材は、上下または左右に分割可能に構成されていて、上記既設管内で組み立てられることを特徴とする採熱システム。
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