JP6327885B2 - 外装材 - Google Patents

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Description

本発明は建築、構築物の外装を形成する外装材に関するものである。
一般に、金属製板材をロール成形、プレス成形等して加工し、化粧面に凹凸を形成することにより空間を形成したパネルは数多く上市されている。(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開昭57−089044号公報 特開2008−088767号公報 特許第4801401号公報
特許文献1〜3には凹凸条の波状金属板を表面材として利用した断熱パネルが記載されている。しかしながら、特許文献1は波状の凹凸部が付された金属板の裏面に発泡プラスチックボードを形成した建築用断熱パネルで、特許文献2は波型鋼板外装材の裏面にアルミニウム面材を形成した外壁構造であり、特許文献1、2共にパネル自体の曲げ強度が劣る問題があった。また、特許文献3は金属外皮間に断熱材が充填されたパネル材の一方の金属外皮の外面に複数の凸部を有する金属板が添着されたものであるが、複数の凸部を有する金属板は添着されているだけで、施工後に簡単に取り外せるものである。このために、添着された複数の凸部を有する金属板は耐風圧強度に劣るものであった。
本発明はこのような欠点を解決するために、長手方向に沿って複数個の凹凸部を形成した化粧面と、化粧面の上下端部に雄雌連結構造を形成した金属製表面材と、平面状の貼着面と、貼着面の上端を屋内側に屈曲した上面と、上面の先端を上方に突出した補強面とから形成し、金属製表面材の化粧面裏面の凹凸部全面を覆うように貼着した金属製裏面カバー材とから形成した表面材と、表面材と裏面材間に断熱材を充填して一体に形成すると共に、金属製裏面カバー材の上面と補強面には一定ピッチで穿孔した流通孔を形成し、補強面に形成した流通孔は一定ピッチで穿孔すると共に屋内あるいは屋外側に突出して補強片を形成した外装材を提供するものである。
本発明に係る外装材によれば、(1)金属製表面材の凸部裏面の空間に断熱材が形成されないために、断熱材の経年変化による変形が生じない。また、化粧面の上下端部に雄雌連結構造を形成した金属製表面材と、金属製表面材裏面の凹凸部全面を覆うように着すると共に、貼着面の上端を屋内側に屈曲した上面と、上面の先端を上方に突出し屋内あるいは屋内側に突出した補強片を有する補強面を形成した金属製裏面カバー材とから形成した表面材を使用することにより、(2)外装材の耐風圧強度を大幅に向上出来る。(3)耐火性を向上出来る。(4)金属製表面材の凹凸部の曲げ強度の弱点を補強し、強度を向上出来る。(5)確実に空間を形成出来る。金属製表面材の雄型連結部と雌型連結部に充填した断熱材が接着するために、(6)断熱材が金属製表面材の上端部、金属製表面材と接着された金属製裏面カバー材と接着一体化され、外装材自体の一体化が強化される。また、外装材の固定部裏面に、金属製裏面カバー材の補強面を形成したために、(7)固定面の強度が向上する。(8)耐風圧試験時における外装材の固定部根元部分からの変形を防止し、耐風圧試験の性能が向上する。等の特徴、効果がある。
本発明に係る外装材の代表例を示す断面図である。 本発明に係る外装材の金属製表面材を示す断面図である。 本発明に係る外装材の金属製表面材を示す斜視図である。 本発明に係る外装材の金属製裏面カバー材を示す断面図である。 本発明に係る外装材の裏面材を示す断面図である。 本発明に係る外装材の部分拡大断面図である。 本発明に係る外装材の部分拡大断面図である。 本発明に係る外装材の施工状態を示す断面図である。 本発明に係る外装材の製造方法を示す説明図である。 本発明に係る外装材のその他の実施例を示す断面図である。 本発明に係る外装材のその他の実施例を示す断面図である。
以下に図面を用いて、本発明に係る外装材の一実施例について詳細に説明する。すなわち、外装材Aは図1に示すように、表面材1と裏面材3で例えば合成樹脂発泡体からなる断熱材4を、サンドイッチした外装材Aであり、図2は金属製表面材1a、図3、図4はカバー材2、図5は裏面材3、図6は雄型連結部5の拡大断面図、図7は雌型連結部6の拡大断面図、図8は施工状態を示す断面図である。なお、図8において、αは躯体、βは固定具である。
外装材Aの全体形状の一例としては図1に示すように、長尺で金属製の薄板からなる金属製表面材1aと金属製裏面カバー材2とからなる表面材1と裏面材3間に断熱材4をサンドイッチし、幅方向の下端に形成した雄型連結部5、上端に形成した雌型連結部6とから長尺状に形成し、化粧面7の下端には側壁8、上端には側壁9を形成したものである。また、化粧面7に少なくとも一個の凹部7aを形成することにより複数個の凸部7bを形成し、凹部7aと凸部7bにより凹凸部7cを形成したものである。
さらに詳説すると、金属製表面材1aの下端部に形成した雄型連結部5は、図2に示すように化粧面7下端を屋内側に屈曲した側壁8と、側壁8の先端を上方へ突出した上面10と、上面10の先端を屋内側へ屈曲した折り返し片12aと、折り返し片12aの先端を下方に屈曲した係合片11と、係合片11の先端を屋内側へ屈曲し先端を上方に折り返したカシメ片11aと、上面10と係合片11とからなる係合溝12とから形成したものである。
金属製表面材1aの上端部に形成した雌型連結部6は、図2に示すように化粧面7の上端を屋内側に屈曲した側壁9と、側壁9の先端を上方に屈曲した目地底面13と、目地底面13の先端を屋内側へ屈曲した折り返し片15aと、折り返し片15aの先端を下方に垂下した下面14とからなる嵌合片15と、下面14の先端を上方に屈曲して突出した固定面16と、下面14と固定面16とから形成した嵌合溝17とから形成した長尺状板材である。なお、Pは防水性強化のために形成したパッキンである。
金属製表面材1aの素材としては、金属薄板、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)、等からなるものである。
金属製裏面カバー材2は図3、図4に示すように、垂直平面状の貼着面19と、貼着面19の下端を屋内側に屈曲した立ち上がり面20と、立ち上がり面20の先端を下方に垂下した載置面21と、上端を屋内側に屈曲した上面22と、上面22の先端を上方に突出した補強面23と、上面22に一定ピッチで穿孔した流通孔22aと、補強面23に一定ピッチで穿孔した流通孔23aと、流通孔23a形成時に切り欠きとプレス加工等により形成した補強片23bとから形成した長尺状板材である。
金属製裏面カバー材2は、図1に示すように図2に示す金属製表面材1aの凹部7aの裏面、係合片11の裏面に接着剤2aを介して接着されることにより、金属製表面材1aと金属製裏面カバー材2とから表面材1を形成したものである。このために、金属製表面材1aが凹凸状であるための曲げ強度の低下を抑制出来、強度のある外装材Aの表面材1となるものである。さらに、金属製裏面カバー材2の形成により空間Kが確実に形成出来ると共に、外装材Aを縦張りにて形成した場合には、この空間Kが夏場は表面材1の温度上昇を低下させ、冬場は断熱空間として機能するものである。
金属製裏面カバー材2の上面22と補強面23は、図7、8に示すように、雌型連結部6側の固定面16部分を補強するために形成したものであり、金属製表面材1a、金属製裏面カバー材2、裏面材3の三重構造とすることにより、図8に示すように固定具βによる固定による固定力が向上すると共に、耐風圧試験時における外装材Aの固定部16根元部分からの変形を防止するものである。
また、上面22と補強面23に形成した流通孔22aと、流通孔23aは、雌型連結部6側に断熱材4を充填出来るように形成した孔である。また、図1に示すように上面22と雌型連結部6の嵌合溝17の最奥面間に空間を形成することにより、上面22にのみ流通孔22aを形成することも出来る。
さらに、補強片23bは図1、図7、図8に示すように補強面23部分に外装材Aの固定面16の厚さに合わせて立ち上げたものであり、補強片23bのアンカー効果による固定面16部分に形成された断熱材4の補強と、固定部16を図8に示すように固定具βで打設した際の固定部16の変形防止を図るために形成したものである。
このように、補強片23bを形成することにより固定部16部分が補強され、耐風圧試験時の外装材Aの変形を抑制出来、耐風圧試験の性能が向上するものである
金属製裏面カバー材2の素材としては、金属製表面材1aの素材と同じもの、例えば、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)、等からなるものである。
裏面材3は、図4に示すように、垂直平面状の裏面24と、裏面24の下端を屋外側へ突出した突出片25と、突出片25の先端を屋外側下方へ傾斜して突出した傾斜片26と、傾斜片26の先端を下方へ垂下した載置片27と、裏面24の上端を屋外側へ屈曲して突出したガイド片28と、ガイド片28の先端を屋内側へ折り返した舌片29とから長尺状に形成したものである。
裏面材3は後記する断熱材4の裏面を覆って、断熱材4が外部へ露出するのを防止すると共に、表面材1と一体化して外装材Aの強度向上、防火性の向上、耐火性の向上、施工性の向上、等を図るために形成されたものである。
裏面材3は金属薄板、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)、等からなるものである。
断熱材4は、表面材1と裏面材3間に合成樹脂発泡体の原液を充填し、発泡・硬化させて形成したものであり、断熱材、防火材、耐火材、嵩上げ材、表面材1と裏面材3の接着剤、等として機能するものである。
さらに詳説すると、図1、図5、図6に示すように金属製裏面カバー材2は化粧面7に形成された凹部7a、凸部7bからなる凹凸部7cの裏面を覆うように接着されているために、断熱材4は金属製裏面カバー材2と雌型連結部6部分との2カ所で接着されることとなり、表面材1となる金属製表面材1aと金属製裏面カバー材2と断熱材4との一体化が強化されるものである。なお、雄型連結部5側は、金属製表面材1aと金属製裏面カバー材2と裏面材3をカシメ片11aにより一体化して形成して4層構造としているものである。勿論、雄型連結部5側に金属製表面材1aが露出するように金属製裏面カバー材2の端部を形成すれば、断熱材4は金属製裏面カバー材2と雄型連結部5と雌型連結部6部分との3カ所で接着されることとなり、表面材1となる金属製表面材1aと金属製裏面カバー材2と断熱材4との一体化がさらに強化されるものである。
なお、雄型連結部5の上面10の屋外側に金属製裏面カバー材2の下端部分を載置して接着し、雌型連結部6と同様に雄型連結部5も断熱材4と接着可能な構造とすることも出来るものである。
断熱材4は例えばポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム等、の合成樹脂発泡体からなるものであり、特に耐火性を必要とする場合にはレゾール型フェノールの原液と、硬化剤、発泡剤を混合し、表面材1、もしくは裏面材3の裏面側に吐出させ、加熱して反応・発泡・硬化させて形成したものである。また、断熱材4中には各種難燃材として軽量骨材(パーライト粒、ガラスビーズ、石膏スラグ、タルク石、シラスバルーン、水酸化アルミニウム等)、繊維状物(グラスウール、ロックウール、カーボン繊維、グラファイト等)を混在させ、耐火性、防火性を向上させることも出来る。勿論、断熱材4としてロックウール、グラスウール、セラミックウール等の無機材を使用しても良いものである。
外装材A同士は、係合片11が嵌合溝17へ、係合溝12には嵌合片15が挿入されることにより、図8に示すように連結されるものである。
そこで、本発明に係る外装材Aの製造方法について図9(a)〜(f)を用いて説明する。まず、図9(a)に示すように、金属製表面材1aの裏面を上に向けた長尺状連続成形体を準備する。その後、図9(b)に示すように金属製表面材1aの凹部7aの裏面全面に接着剤2aを塗布する。接着剤2aの塗布が完了したら、図9(c)に示すように金属製表面材1aの裏面に金属製裏面カバー材2を接着剤2aを介して接着する。勿論、接着剤2aを金属製裏面カバー材2に塗布して接着しても良いものである。
次に、図9(d)に示すように金属製表面材1aと金属製裏面カバー材2が接着剤2aにより一体化された表面材1の裏面、つまり金属製裏面カバー材2上に吐出機Tよりフェノール樹脂発泡体の原液よりなる液状断熱材4aを吐出し、図9(e)に示すように液状断熱材4aを覆うように両端部が成形された裏面材3を形成し、図9(f)に示すようにカシメ片11aにより金属製裏面カバー材2と裏面材3の端部を固定し、加熱・硬化させ、最後に所定長さ、例えば3636mm等の定尺に切断することにより、外装材Aを連続的に製造するものである。なお、吐出機Tは図のように左右に移動させて液状断熱材4aを吐出する方法、あるいは複数個の吐出機Tを設けて液状断熱材4aを吐出する方法、等により断熱材4を隙間なく充填するものである。
以上説明したのは、本発明に係る外装材の一実施例にすぎず、図10(a)、(b)、図11に示すように形成することが出来る。すなわち、図10(a)、(b)は(a)図に示すような屋外側に補強片23bを形成した金属製裏面カバー材2を図10(b)に示すように形成し、補強面23が裏面材4側に当接するように形成した外装材A、図11は上面22と雌型連結部6の嵌合溝17の最奥面間が当接するように形成した外装材Aである。
α 躯体
β 固定具
A 外装材
K 空間
P パッキン
T 吐出機
1 表面材
1a 金属製表面材
2 金属製裏面カバー材
2a 接着剤
3 裏面材
4 断熱材
4a 液状断熱材
5 雄型連結部
6 雌型連結部
7 化粧面
7a 凹部
7b 凸部
7c 凹凸部
8 側壁
9 側壁
10 上面
11 係合片
11a カシメ片
12 係合溝
12a 折り返し片
13 目地底面
14 下面
15 嵌合片
15a 折り返し片
16 固定面
17 嵌合溝
18 折り返し面
19 貼着面
20 立ち上がり面
21 載置面
22 上面
22a 流通孔
23 補強面
23a 流通孔
23b 補強片
24 裏面
25 突出片
26 傾斜片
27 載置片
28 ガイド片
29 舌片

Claims (1)

  1. 長手方向に沿って複数個の凹凸部を形成した化粧面と、該化粧面の上下端部に雄雌連結構造を形成した金属製表面材と、平面状の貼着面と、該貼着面の上端を屋内側に屈曲した上面と、該上面の先端を上方に突出した補強面とから形成し、金属製表面材の化粧面裏面の凹凸部全面を覆うように貼着した金属製裏面カバー材とから形成した表面材と、表面材と裏面材間に断熱材を充填して一体に形成すると共に、金属製裏面カバー材の上面と補強面には一定ピッチで穿孔した流通孔を形成し、補強面に形成した流通孔は一定ピッチで穿孔すると共に屋内あるいは屋外側に突出して補強片を形成したことを特徴とする外装材。
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