JP6325374B2 - 基板収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェーハ等からなる基板を収納、保管、搬送、輸送等する際に使用される基板収納容器に関する。
半導体ウェーハからなる基板を収納して、工場内の工程において搬送するための基板収納容器としては、容器本体と蓋体とを備える構成のものが、従来より知られている。
容器本体は、一端部に容器本体開口部が形成され、他端部が閉塞された筒状の壁部を有する。容器本体内には基板収納空間が形成されている。基板収納空間は、壁部により取り囲まれて形成されており、複数の基板を収納可能である。蓋体は、容器本体開口部に対して着脱可能であり、容器本体開口部を閉塞可能である。
蓋体の部分であって容器本体開口部を閉塞しているときに基板収納空間に対向する部分には、フロントリテーナが設けられている。フロントリテーナは、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、複数の基板の縁部を支持可能である。また、フロントリテーナと対をなすようにして、奥側基板支持部が壁部に設けられている。奥側基板支持部は、複数の基板の縁部を支持可能である。奥側基板支持部は、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、フロントリテーナと協働して複数の基板を支持することにより、隣接する基板同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板を保持する(特許文献1〜2参照)。
また、容器本体には、逆止弁が設けられている。逆止弁を通して、容器本体の外部から基板収納空間へ、窒素等の不活性ガスあるいは水分が除去(1%以下)されたドライエア(以下、パージガスという)で、ガスパージが行われる。逆止弁は、ガスパージにより基板収納空間に充填されたガスが、漏れ出ることを防止する(特許文献3〜4参照)。
さらに、短時間で基板収納空間をパージガスで効率的に置換するために、容器本体の奥側の下壁に設けられたパージポート(通気路)と連通した細長い管状制御要素(ノズル)がパージポート(通気路)よりも容器の奥側に設けられた基板収納容器が発明されている。容器の下壁のパージポート(通気路)と管状制御要素(ノズル)の間には、オフセット部により連通するように接続されている。このオフセット部は、容器本体の下壁のパージポート(通気路)から立ち上がり、容器の奥側の管状制御要素(ノズル)に接続されている。この管状制御要素(ノズル)には、複数の噴出孔が設けられており、パージポート(通気路)に供給されたパージガスは、この噴出孔から放出され、容器本体内に基板が収納された状態であっても、パージガスが基板収納空間の全体に行き渡り、容器内部をパージガスで効率的に置換することができる(特許文献5参照)。
特許第4204302号 特許第4201583号 特許第5241607号 特表2007−533166号公報 特開2011−514014号公報
前述のように、噴出孔が設けられた管状制御要素(ノズル)を設けることにより、管状制御要素(ノズル)が無い場合に比べると容器内部の気体をパージガスで置換する時間を短くすることができる。しかし、前述の管状制御要素(ノズル)を用いた基板収納容器では、基板収納空間に収納された基板を避けるために、容器下壁に設けられたパージポート(通気路)よりも奥側に管状制御要素(ノズル)が配置されている。そのため、パージポート(通気路)と管状制御要素(ノズル)を接続するために、オフセット部が設けられている。このオフセット部は、容器本体の下壁よりも上に位置している。そのため、基板収納空間に収納する基板と、このオフセット部とが非常に近いため、基板へのパーティクル付着などの悪影響が発生する可能性がある。さらに、場合によっては、オフセット部が基板と干渉して、基板収納空間の一番下の基板を収納できない場合がある。
また、パージガスが噴出される噴出孔は、管状制御要素(ノズル)にのみ設けられており、オフセット部にはないので、基板収納空間の底面近傍は、パージガスによる置換効率が悪くなり、容器内部の気体の置換時間が長くなってしまうという問題が生ずる。
本発明は、容器本体の基板収納空間内の気体をパージガスで効率的に置換し、短時間で且つ均一なガスパージが行え、さらに収納する基板へのパーティクルの付着の可能性等の、基板と容器の構成部品の距離が近いことによる悪影響を極力低減させる基板収納容器を提供することを目的とする。
本発明は、一端部に容器本体開口部が形成され他端部が閉塞された筒状の壁部であって、奥壁、上壁、下壁、及び一対の側壁を有し前記上壁の一端部、前記下壁の一端部、及び前記側壁の一端部によって前記容器本体開口部が形成された壁部を備え、前記上壁の内面、前記下壁の内面、前記側壁の内面、及び前記奥壁の内面によって、複数の基板を収納可能であり前記容器本体開口部に連通する基板収納空間が形成された容器本体と、前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体からなり、前記基板収納空間と前記容器本体の外部の空間とを連通可能とする複数の通気路を利用して容器内部の気体を置換できる基板収納容器において、前記通気路は、外部の空間から容器内部に気体を供給するために用いられる給気孔あるいは容器内部の空間から外部の空間に気体を放出するために用いられる排気孔とからなり、前記給気孔と連通し前記給気孔から供給された気体を前記基板収納空間の全体に流通させる気体噴出制御機構を有し、少なくとも前記気体噴出制御機構は前記給気孔に取り付けられたフィルタ部と、前記フィルタ部と連結され前記フィルタ部を通過した気体を前記基板収納空間に放出する管状気体噴出部とから構成され、前記管状気体噴出部は、前記フィルタ部を通過した気体が前記フィルタ部の中心を通る上下方向の中心軸と交差する方向に移動する連結空間を含み、前記連結空間の少なくとも一部が前記下壁の内面よりも下に形成されていることを特徴とする。
また、前記管状気体噴出部は、前記上壁と前記下壁の間に形成された側面に複数の噴出孔を有し上端側が閉塞された管状の管状気体流通部と、前記管状気体流通部の下端側に前記管状気体流通部と前記フィルタ部とを連通可能とする前記連結空間を含む気体導入部を有し、前記管状気体流通部の中心を通る上下方向の中心軸が前記フィルタ部の中心を通る上下方向の中心軸よりも後方向に位置することが好ましい。
さらに、前記気体導入部の上面が、前記下壁の内面よりも下に位置することが好ましい。
さらに、前記下壁に前記管状気体噴出部を係合固定するために、前記下壁に形成された気体噴出制御機構固定部と、前記管状気体噴出制御部に形成された取り付け部とをさらに有することが好ましい。
さらに、前記取り付け部は前記気体噴出制御機構固定部と係合する係合壁を有し、前記気体噴出制御機構固定部は前記下壁の内面よりも下方向に形成された複数の凸部を有し、2つ以上の前記凸部が前記係合壁の一部を狭持することが好ましい。
さらに、前記給気孔は複数形成され、各々の前記給気孔にそれぞれ前記気体噴出制御機構が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、パージガスによる容器本体の基板収納空間内の気体の置換を効率的に行い、短時間で且つ均一なガスパージを行える基板収納容器を提供することができる。その上、本発明による気体噴出制御機構を用いることで、気体噴出制御機構と基板との距離を十分に取ることができ、基板へのパーティクル付着等の基板と構成部品との距離が近いことによる悪影響を低減できる。
このため、半導体ウェーハが不活性ガスやドライエアにさらされている割合を長くし、しかも均一な気体置換が行え、さらにパーティクル等の影響を低減できるため、半導体ウェーハ上に作製される半導体チップの歩留まりを向上させることができる。
さらに、短時間で効率よくパージガスによる気体置換を行うことができるので、プロセス時間を短縮させ、コストダウンにも寄与する。
本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1に基板Wが収納された様子を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る容器本体2を示す下方斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る容器本体2において、第二側壁26と上壁23を省略した上方斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る容器本体2において、上壁23を省略した上方平面図である。 本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100と気体噴出制御機構固定部160を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100と気体噴出制御機構固定部160を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100のキャップ120を示す斜視図であり、(a)は上方斜視図、(b)は下方斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100のハウジング140を示す上方斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1の気体噴出制御機構固定部160を示す上方斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の、図4のA−A線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の図10の給気用フィルタ部80近傍の拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る気体噴出制御機構100のキャップ120Aを示す斜視図であり、(a)は上方斜視図、(b)は下方斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る気体噴出制御機構100と気体噴出制御機構固定部160を示す分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の、図10と同様な断面図である。 本発明の第3実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の図13の給気用フィルタ部80近傍の拡大図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態による基板収納容器1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1に基板Wが収納された様子を示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る容器本体2を示す下方斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る容器本体2において、第二側壁26と上壁23を省略した上方斜視図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る容器本体2において、上壁23を省略した上方平面図である。図5は、本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100と気体噴出制御機構固定部160を示す斜視図である。図6は、本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100と気体噴出制御機構固定部160を示す分解斜視図である。図7は、本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100のキャップ120を示す斜視図であり、(a)は上方斜視図、(b)は下方斜視図である。図8は、本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100のハウジング140を示す上方斜視図である。図9は、本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1の気体噴出制御機構固定部160を示す上方斜視図である。図10は、本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の、図4のA−A線に沿った断面図である。図11は、本発明の第1実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の図10の給気用フィルタ部80近傍の拡大図である。
ここで、説明の便宜上、後述の容器本体2から蓋体3へ向かう方向(図1における右上から左下へ向かう方向)を前方向と定義し、その反対の方向を後方向と定義し、これらをあわせて前後方向と定義する。また、後述の下壁24から上壁23へと向かう方向(図1における上へ向かう方向)を上方向と定義し、その反対の方向を下方向と定義し、これらをあわせて上下方向と定義する。また、後述する第2側壁26から第1側壁25へと向かう方向(図1における右下から左上へ向かう方向)を左方向と定義し、その反対の方向を右方向と定義し、これらをあわせて左右方向と定義する。
また、基板収納容器1に収納される基板W(図1参照)は、円盤状のシリコンウェーハ、ガラスウェーハ、サファイアウェーハ等であり、産業に用いられる薄いものである。本実施形態における基板Wは、直径300mm〜450mmのシリコンウェーハである。
図1に示すように、基板収納容器1は、上述のようなシリコンウェーハからなる基板Wを収納して、工場内の工程において搬送する工程内容器として用いられたり、陸運手段・空運手段・海運手段等の輸送手段により基板を輸送するための出荷容器として用いられるものであり、容器本体2と、蓋体3と、側方基板支持部としての基板支持板状部5と、奥側基板支持部(図示せず)と、蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ(図示せず)とを有している。
容器本体2は、一端部に容器本体開口部21が形成され、他端部が閉塞された筒状の壁部20を有する。容器本体2内には基板収納空間27が形成されている。基板収納空間27は、壁部20により取り囲まれて形成されている。壁部20の部分であって基板収納空間27を形成している部分には、基板支持板状部5が配置されている。基板収納空間27には、図1に示すように、複数の基板Wを収納可能である。
基板支持板状部5は、基板収納空間27内において対をなすように壁部20に設けられている。基板支持板状部5は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されていないときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wの縁部を支持可能である。基板支持板状部5の奥側には、奥側基板支持部(図示せず)が設けられている。
奥側基板支持部(図示せず)は、基板収納空間27内においてフロントリテーナ(図示せず)と対をなすように壁部20に設けられている。奥側基板支持部(図示せず)は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより、複数の基板Wの縁部の後部を支持可能である。
蓋体3は、容器本体開口部21を形成する開口周縁部31(図1等)に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能である。フロントリテーナ(図示せず)は、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に設けられている。フロントリテーナ(図示せず)は、基板収納空間27の内部において奥側基板支持部(図示せず)と対をなすように配置されている。
フロントリテーナ(図示せず)は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより複数の基板Wの縁部の前部を支持可能である。フロントリテーナ(図示せず)は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、奥側基板支持部(図示せず)と協働して複数の基板Wを支持することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wを保持する。
基板収納容器1は、プラスチック材等の樹脂で構成されており、特に説明が無い場合には、その材料の樹脂としては、たとえば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等が上げられる。これらの成形材料の樹脂には、導電性を付与する場合には、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー等の導電性物質が選択的に添加される。また、剛性を上げるためにガラス繊維や炭素繊維等を添加することも可能である。
以下、各部について、詳細に説明する。
図1等に示すように、容器本体2の壁部20は、奥壁22と上壁23と下壁24と第1側壁25と第2側壁26とを有する。奥壁22、上壁23、下壁24、第1側壁25、及び第2側壁26は、上述した材料により構成されており、一体成形されて構成されている。
第1側壁25と第2側壁26とは対向しており、上壁23と下壁24とは対向している。上壁23の後端、下壁24の後端、第1側壁25の後端、及び第2側壁26の後端は、全て奥壁22に接続されている。上壁23の前端、下壁24の前端、第1側壁25の前端、及び第2側壁26の前端は、奥壁22に対向する位置関係を有し、略長方形状をした容器本体開口部21を形成する開口周縁部31を構成する。
開口周縁部31は、容器本体2の一端部に設けられており、奥壁22は、容器本体2の他端部に位置している。壁部20の外面により形成される容器本体2の外形は箱状である。壁部20の内面、即ち、奥壁22の内面、上壁23の内面、下壁24の内面、第1側壁25の内面、及び第2側壁26の内面は、これらによって取り囲まれた基板収納空間27を形成している。開口周縁部31に形成された容器本体開口部21は、壁部20により取り囲まれて容器本体2の内部に形成された基板収納空間27に連通している。基板収納空間27には、最大で25枚の基板Wを収納可能である。
図1に示すように、上壁23及び下壁24の部分であって、開口周縁部31の近傍の部分には、基板収納空間27の外方へ向かって窪んだラッチ係合凹部40A、40B、41A、41Bが形成されている。ラッチ係合凹部40A、40B、41A、41Bは、上壁23及び下壁24の左右両端部近傍に1つずつ、計4つ形成されている。
図1に示すように、上壁23の外面においては、リブ28が、上壁23と一体成形されて設けられている。このリブ28は、容器本体の剛性を高めるために設けられている。
また、上壁23の中央部には、トップフランジ29が固定される。トップフランジ29は、AMHS(自動ウェーハ搬送システム)、PGV(ウェーハ基板搬送台車)等において基板収納容器1を吊り下げる際に、基板収納容器1において掛けられて吊り下げられる部分となる部分である。
図1及び図2に示すように、下壁24の四隅には、通気路として、2種類の貫通孔である給気孔45と排気孔46が形成されている。本第一実施形態においては、下壁24の前方の2箇所の貫通孔は、容器内部の気体を排出するための排気孔46であり、後方の2箇所の貫通孔は、容器内部に気体を給気するための給気孔45である。図3及び図4に示すように、容器本体2の基板収納空間27の下壁24の給気孔45には、奥壁22の前方向の近傍に気体噴出制御機構100が2つ対向して設けられている。また、排気孔46の貫通孔には、排気用フィルタ部81が配置されている。排気用フィルタ部81には、逆止弁(図示せず)を有しており、基板収納空間27から容器本体2の外部の空間へのみ気体を通過可能である。
図5及び図6に、給気孔45に配置する気体噴出制御機構100と、この気体噴出制御機構100を給気孔45に固定するための気体噴出制御機構固定部160を示す。気体噴出制御機構100は、給気用フィルタ部80と管状気体噴出部110から構成されている。
給気用フィルタ部80には、フィルタ部のハウジングとしてのハウジング140と、フィルタ130と、逆止弁150とを有している。フィルタ130と逆止弁150は、ハウジング140の部分に固定されている。フィルタ130は、逆止弁150よりも基板収納空間27側に配置されている。給気用フィルタ部80は、逆止弁150によりフィルタ130を通して容器本体2の外部の空間から基板収納空間27へのみ気体を通過可能である。その際、フィルタ130は、容器本体2の外部空間からの気体に含まれるパーティクル等が通過することを阻止する。
管状気体噴出部110は、気体噴出制御機構100に供給されたパージガスを基板収納空間27に噴出させるための複数の噴出孔112を有する上端部が閉塞された管状の管状気体流通部111と、キャップ120を有する。管状気体流通部111の下端部には導入部117がさらに形成され、キャップ120と導入部117を合わせて気体導入部113を構成している。気体導入部113は、給気用フィルタ部80を通過した気体を管状気体流通部111に導くための部分である。キャップ120は給気用フィルタ部80の上部に配置されている。さらに、導入部117には、気体噴出制御機構固定部160と係合固定するために取り付け部118が形成されている。
複数の噴出孔112は、管状気体流通部111の側面の全周に上下方向に4列設けられている。その4列のうち少なくとも1列は、容器本体開口部21のある前方向に向けられている。複数の噴出孔112の配置・大きさは、それぞれの噴出孔112から均一量の気体が噴出するように適宜設計可能である。本第1実施形態では、基板収納容器1において上下方向に収納する複数のシリコンウェーハの上下にパージガスが噴出されるように噴出孔112が配置されており、具体的には26個×4列の噴出孔112が設けられている。
図7に示すように、キャップ120は、略円板状の形状をしており、キャップ120の下側(給気用フィルタ部80側)には、フィルタ130を押えるためのフィルタ押え部124と、気体の流れを制御するための気体制御壁123により気体制御空間122が2つ形成されている。キャップ120の側面には管状気体噴出部110の導入部117に向けて、それぞれの気体制御空間122に連通する側方開口部121が2つ形成されている。
図8に示すように、ハウジング140には、フィルタ130を固定するハウジング140の上面よりも低いフィルタ固定部142と、気体を通過させる通気孔141とが形成されている。フィルタ130は、フィルタ固定部142で熱圧着により固定されている。さらに、ハウジング140の内部には、気体の通過方向を制御する逆止弁150が固定され、給気用フィルタ部80は組み立てられている。
図9に示すように、気体噴出制御機構固定部160には、給気用フィルタ部80を挿入するフィルタ固定用開口161と、管状気体噴出部110を載置し固定することを可能にするための固定面165を広くするために固定突出部163とが形成されている。固定面165上には、管状気体噴出部110の下端の導入部117に形成された取り付け部118と係合固定するための複数の凸部162とが形成されている。この複数の凸部162と導入部117の取り付け部118の一部に形成された係合壁119とが係合することで、気体噴出制御機構固定部160と管状気体噴出部110が固定される。また、気体噴出制御機構固定部160と管状気体噴出部110との固定の際の気密性を高めるために、気体噴出制御機構固定部160の上面を全周にわたりフランジ164を設けた。
管状気体噴出部110とハウジング140と気体噴出制御機構固定部160の材料としては、上述した基板収納容器1の樹脂以外にも、ポリエチレン、ポリプロピレン等も用いることができる。
以下、図10及び図11を用いて、上述した気体噴出制御機構100を容器本体2の下壁24の給気孔45に取り付ける方法について説明する。
下壁24に設けられた給気孔45に気体噴出制御機構固定部160を基板収納空間27側から取り付け、下壁24の下側(容器本体2の外側)から固定リング171で固定する。固定リング171の内面にはネジ溝が切ってあり、気体噴出制御機構固定部160の対応する部分にネジ山を設けている。その後、給気用フィルタ部80を基板収納空間27側から取り付け、下壁24の下側(容器本体2の外側)から固定リング172で気体噴出制御機構固定部160に固定する。固定リング172の内面と外面にはネジ溝が切ってあり、気体噴出制御機構固定部160のフィルタ固定用開口161と、給気用フィルタ部60の外周にはネジ山を設けている。
本実施例では、固定にネジ溝とネジ山を係合させる方法を用いたが、装着する部品が固定できれば他の方法を用いても良いことは言うまでもない。また、気体噴出制御機構固定部160を、下壁24とは別部品として説明したが、下壁24に取り付けた気体噴出制御機構固定部160と同じ形状として、一体成形してもよいことは言うまでもない。
次に、キャップ120は、給気用フィルタ部80の上部にキャップ120の側方開口部121が管状気体流通部111の下端に設けられた導入部17に向くように固定される。そして最後に、管状気体噴出部110を気体噴出制御機構固定部160に固定する。その際、給気用フィルタ部80の中心を通る上下方向の中心軸であるフィルタ部中心軸180が、管状気体流通部111の中心を通る上下方向の中心軸である管状気体流通部中心軸181よりも後方向に位置するように配置する。
このように気体噴出制御機構100を容器本体2の下壁24の給気孔45に配置させる際に、フィルタ130の上部に配置される気体制御空間122からキャップ120の側方開口部121を介して管状気体流通部111の内部の管内空間116が連通する。
キャップ120と導入部117からなる気体導入部113に形成されるフィルタ130の上部の気体制御空間122を含み、管状気体流通部111の噴出孔112が形成されている管状部分の内部の空間である管内空間116に連結される連結空間115は下壁24の内面を表す下壁仮想面24Aよりも下に位置するように形成されている。さらに、気体導入部113の上面を構成するフィルタ部上面125と気体導入部上面114は、下壁仮想面24Aよりも下に位置するように形成されている。
連結空間115のすべてが下壁仮想面24Aよりも下に位置して形成されている上記構成が本発明の課題を解決する最善策であるが、連結空間115の一部が下壁仮想面24Aよりも下に位置していれば本発明の課題を解決することができる。その場合には、気体導入部113の上面は、下壁仮想面24Aよりも必ずしも下に位置しない場合がある。
図1等に示すように、蓋体3は、容器本体2の開口周縁部31の形状と略一致する略長方形状を有している。蓋体3は容器本体2の開口周縁部31に対して着脱可能であり、開口周縁部31に蓋体3が装着されることにより、蓋体3は、容器本体開口部21を閉塞可能である。蓋体3の内面(図1に示す蓋体3の裏側の面)であって、蓋体3が容器本体開口部21を閉塞しているときの開口周縁部31のすぐ後方向の位置に形成された段差の部分の面(シール面30)に対向する面には、環状のシール部材4が取り付けられている。シール部材4は、弾性変形可能なポリエステル系、ポリオレフィン系など各種熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム製、シリコンゴム製等により構成されている。シール部材4は、蓋体3の外周縁部を一周するように配置されている。
蓋体3が開口周縁部31に装着されたときに、シール部材4は、シール面30と蓋体3の内面とにより挟まれて弾性変形し、蓋体3は、容器本体開口部21を密閉した状態で閉塞する。開口周縁部31から蓋体3が取り外されることにより、容器本体2内の基板収納空間27に対して、基板Wは出し入れ可能となる。
蓋体3においては、ラッチ機構が設けられている。ラッチ機構は、蓋体3の左右両端部近傍に設けられており、図1に示すように、蓋体3の上辺から上方向へ突出可能な2つの上側ラッチ部32A、32Bと、蓋体3の下辺から下方向へ突出可能な2つの下側ラッチ部(図示せず)と、を備えている。2つの上側ラッチ部32A、32Bは、蓋体3の上辺の左右両端近傍に配置されており、2つの下側ラッチ部は、蓋体3の下辺の左右両端近傍に配置されている。
蓋体3の外面においては操作部33が設けられている。操作部33を蓋体3の前側から操作することにより、上側ラッチ部32A、32B、下側ラッチ部(図示せず)を蓋体3の上辺、下辺から突出させることができ、また、上辺、下辺から突出させない状態とすることができる。上側ラッチ部32A、32Bが蓋体3の上辺から上方向へ突出して、容器本体2のラッチ係合凹部40A、40Bに係合し、且つ、下側ラッチ部(図示せず)が蓋体3の下辺から下方向へ突出して、容器本体2のラッチ係合凹部41A、41Bに係合することにより、蓋体3は、容器本体2の開口周縁部31に固定される。
蓋体3の内側においては、基板収納空間27の外方へ窪んだ凹部(図示せず)が形成されている。凹部(図示せず)及び凹部の外側の蓋体3の部分には、フロントリテーナ(図示せず)が固定されて設けられている。
フロントリテーナ(図示せず)は、フロントリテーナ基板受け部(図示せず)を有している。フロントリテーナ基板受け部(図示せず)は、左右方向に所定の間隔で離間して対をなすようにして2つずつ配置されている。このように対をなすようにして2つずつ配置されたフロントリテーナ基板受け部は、上下方向に25対並列した状態で設けられている。基板収納空間27内に基板Wが収納され、蓋体3が閉じられることにより、フロントリテーナ基板受け部は、基板Wの縁部の端縁を挟持して支持する。
上述のような基板収納容器1において、気体噴出制御機構を用いたパージガスによる基板収納容器内部の気体の置換は、以下のとおりに行われる。
工場内の工程において基板収納容器1が工程内容器として用いられているときには、容器本体2において下壁24は下部に位置し上壁23は上部に位置している。この基板収納容器1へのガスパージの方法は、蓋体3で容器本体2の容器本体開口部21を塞いで行う場合と、基板収納容器1から蓋体3を外した状態で行う場合の2通りがある。以下、蓋体3で容器本体2を塞いだ状態での説明を行う。
容器本体2が蓋体3によりその容器本体開口部21が閉じられた状態で、容器本体2の下壁24の給気孔45に設けられた給気用フィルタ部80にパージガスが供給される。給気用フィルタ部80内の逆止弁150は容器本体2の外部から容器本体2内部の基板収納空間27へのみ気体が通過でき、その逆の向きには気体は通過できない。よって、給気用フィルタ部80の入り口に供給されたパージガスは、逆止弁150、フィルタ130を通過する。
給気用フィルタ部80を通過したパージガスは、キャップ120の気体制御空間122に入る。気体制御空間122は、フィルタ押え部124と気体制御壁123により区画され、本実施例では、2つの気体制御空間122に分けられる。その後、それぞれの気体制御空間122に入ったパージガスは、それぞれの気体制御空間122の連通するように設けられた側方開口部121を通過する。これにより、給気用フィルタ部80を通過したパージガスは、フィルタ部中心軸180と交差する方向(本実施例では図11の右側方向に90度の方向)に、その方向が変えられる。その後、側方開口部121から出たパージガスは、導入部117経由し、その流れる方向を上方向に変え、管状気体流通部111の内部の管内空間116に入り、管状気体流通部111の内部を上方向に流れる。そして、パージガスは、管状気体流通部111に設けられた噴出孔112から基板収納空間27に噴出される。これにより、給気用フィルタ部80を通過したパージガスは、キャップ120の気体制御空間122を含み、気体制御空間122から管内空間116の直前までの空間である連結空間115を通過し、管状気体流通部111の管内空間116に導かれ、噴出孔112から基板収納空間27に噴出される。
この連結空間115の少なくとも一部は、下壁仮想面24Aよりも下に形成されているため、下壁24から基板収納空間27へ突出する部分を無くす(あるいは減らす)ことができる。さらに、本実施形態では、気体導入部113の上面の位置を下壁仮想面24Aよりも下に形成している。下壁24の給気孔45の上方向には、基板が配置されているか、あるいは基板が配置されている近傍となるので、この突出部分を無くす(あるいは減らす)ことで、容器(容器内部の構成部品を含む)内面から基板への距離を長くすることで、内面と基板が近いことで起こる基板への影響を最小限に抑えることができる。
本第1実施形態では、上述の気体噴出制御機構100を2セット設けている。それぞれの気体噴出制御機構100の噴出孔112から出たパージガスは、それぞれ容器本体2の基板収納空間27に噴出される。その後、基板収納空間27に噴出されたパージガスは、容器本体2の下壁24の前方向に配置された排気孔46に設けられた排気用フィルタ部81から、容器本体2の内部の気体が外部に放出される。
所定の時間の間、給気用フィルタ部80にパージガスを供給し、排気用フィルタ部81から気体を放出させることにより、基板収納容器1のガスパージを行う。
なお、基板収納容器1から蓋体3を外した状態でガスパージを行った場合には、排気用フィルタ部81から外部に放出される気体の量が少なくなり、容器本体開口部21から放出される気体の量が多くなるだけで、ガスパージそのものは同様に行われる。勿論、ガスパージ終了後速やかに蓋体3を容器本体2に取り付ける必要があることは言うまでもない。また、本第1実施形態においては、気体噴出制御機構が2つの場合の実施例であるが、これに限られない。例えば、気体噴出制御機構を1つとしても良いことは言うまでもない。さらに、気体噴出制御機構の噴出孔は、本実施形態では26個×4列であるが、この数は適宜変更可能である。例えば、複数の噴出孔を1つとし、その形状を上下方向に長い矩形状とすることもできる。もちろん、噴出孔の列の数も4列に限定されない。
また、キャップ120には側方開口部121が管状気体流通部111に対向する側に設けられているが、これとは反対方向に開口を設け、パージガスの一部を直接基板収納空間27に噴出させることもできる。
上記構成の第1実施形態に係る基板収納容器1によれば、以下のような効果を得ることができる。
本発明による気体噴出制御機構を用いることで、基板収納空間内の気体のパージガスでの置換を効率的に行え、短時間で且つ均一なガスパージを行える基板収納容器を提供することができる。このため、半導体の処理工程においてシリコンウェーハがパージガスにさらされている割合を長くし、しかも均一な気体置換が行えるため、シリコンウェーハ上に作製される半導体チップの歩留まりを向上させることができる。さらに、短時間で効率よく気体置換を行うことができるので、プロセス時間を短縮させ、コストダウンにも寄与する。
さらに、給気用フィルタ部を通過したパージガスの流れる方向を連結空間により変え、この連結空間の少なくとも一部が下壁の内面よりも下に形成し、気体導入部の上面の位置を下壁の内面よりも下に形成することにより、気体噴出制御機構を設置した場合のおいても、基板と下壁に設けられる各種の部品との距離、具体的には給気孔に設置した給気用フィルタ部の上方の空間を十分に確保することができ、基板へのパーティクル付着、水蒸気をはじめとする基板に影響を及ぼす部品から発せられる各種のアウトの悪影響など基板と構成部品の距離が近いことによる悪影響を最小限に低減することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による基板収納容器1について図を参照しながら説明する。図12は、本発明の第2実施形態に係る気体噴出制御機構100のキャップ120Aを示す斜視図であり、(a)は上方斜視図、(b)は下方斜視図である。
第2実施形態による基板収納容器は、気体噴出制御機構の気体導入部のキャップの形状が異なる点において、第1実施形態による基板収納容器とは異なる。これ以外の構成については、第1実施形態による基板収納容器の構成と同様であるため、第1実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して一部説明を簡略あるいは省略する。
図12に示すように、キャップ120Aは、第1実施形態のキャップと比較し、気体制御壁123Aが多く、気体制御空間122Aが気体の流れに対して細くなっている。また、気体制御空間122Aに連通する側方開口部121Aの数を6個に増やしている。また、側方開口部121A近傍で気体制御壁123Aが途中で切れており、複数の気体制御空間122Aは側方開口部121A近傍で連通している。
それ以外の構成については、第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。
本実施形態による基板収納容器1において、気体噴出制御機構を用いたパージガスによる基板収納容器内部の気体の置換は、以下のとおりに行われる。
容器本体2が蓋体3によりその容器本体開口部21が閉じられた状態で、容器本体2の下壁24の給気孔45に設けられた給気用フィルタ部80にパージガスが供給される。給気用フィルタ部80内の逆止弁150は容器本体2の外部から容器本体2内部の基板収納空間27へのみ気体が通過でき、その逆の向きには気体は通過できない。よって、給気用フィルタ部80に供給されたパージガスは、逆止弁150、フィルタ130を通過する。
給気用フィルタ部80を通過したパージガスは、キャップ120Aの複数の気体制御空間122Aに入る。気体制御空間122Aは、フィルタ押え部124と気体制御壁123Aにより区画され、複数の気体制御空間122Aに分けられている。その後、それぞれの気体制御空間122Aに入ったパージガスは、複数の側方開口部121Aを通過する。その際、キャップ120Aにおいてパージガスの流れる向きを上方向から横方向に変える際に、気体制御空間122Aが狭いことから乱流の発生が抑えられ、パージガスの流れがスムーズになり、その流速も速くなる。給気用フィルタ部80を通過したパージガスは、フィルタ部中心軸180と交差する方向(本実施例で90度の方向)に、その方向が変えられる。その後、側方開口部121Aから出たパージガスは、導入部117を経由し、その流れる方向を上方向に変え、管状気体流通部111の内部の管内空間116に入り、管状気体流通部111の内部を上方向に流れる。その後は、第1実施形態で説明したように、パージガスは、管状気体流通部111に設けられた噴出孔112から基板収納空間27に噴出される。
上記構成の第2実施形態に係る基板収納容器1によれば、第1実施形態の効果に加え、パージガスの流れる方向をキャップ120Aで変える際に、乱流の発生が抑えられ、側方開口部121Aを通過する流速が速くなり、ガスパージにかかる時間をさらに短くすることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態による基板収納容器1について図を参照しながら説明する。図13は、本発明の第3実施形態に係る気体噴出制御機構100と気体噴出制御機構固定部160を示す分解斜視図である。図14は、本発明の第3実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の、図10と同様な断面図である。図15は、本発明の第3実施形態に係る気体噴出制御機構100近傍の図13の給気用フィルタ部80近傍の拡大図である。
第3実施形態による基板収納容器は、気体噴出制御機構の気体導入部の形状が異なる点において、第1実施形態や第2実施形態による基板収納容器とは異なる。具体的には、第3実施形態による基板収納容器は、第1実施形態のキャップ120と導入部117が一体化して形成された場合の実施例である。これ以外の構成については、第1実施形態による基板収納容器1の構成と同様であるため、第1実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して一部説明を簡略あるいは省略する。
図13から図15に示すように、管状気体噴出部110は、気体噴出制御機構100に供給されたパージガスを基板収納空間27に噴出させるための複数の噴出孔112を有する上端部が閉塞された管状の管状気体流通部111を有する。管状気体流通部111には、下端部に気体導入部113Bがさらに形成されている。気体導入部113Bは、給気用フィルタ部80を通過した気体を管状気体流通部111に導くための部分である。気体導入部113Bの一部は給気用フィルタ部80の上部に配置されて、この部分で管状気体噴出部110と給気用フィルタ部80が連結されている。また、給気用フィルタ部80の上方の気体導入部113Bの上面(基板収納空間27側の面)には気体導入部上面114Bが形成されている。さらに、気体導入部113Bには、気体噴出制御機構固定部160と係合固定するために取り付け部118が形成されている。気体導入部113Bの給気用フィルタ部80の上部に対向する部分には、第1実施形態のキャップ120と同様な形状の気体制御空間122が形成されている。
第1実施形態と同様に、給気用フィルタ部80の中心を通る上下方向の中心軸であるフィルタ部中心軸180は、管状気体流通部111の中心を通る上下方向の中心軸である管状気体流通部中心軸181よりも後方向に位置するように配置される。
このように気体噴出制御機構100を容器本体2の下壁24の給気孔45に配置させる際に、フィルタ130の上部に配置される気体制御空間122から管状気体流通部111の内部の管内空間116が連通する。
気体導入部113Bに形成されるフィルタ130の上部の気体制御空間122を含み、管状気体流通部111の噴出孔112が形成されている管状部分の内部の空間である管内空間116と連結する連結空間115は下壁24の内面を表す下壁仮想面24Aよりも下に位置するように形成されている。さらに、気体導入部113の上面を構成するフィルタ部上面125と気体導入部上面114は、下壁仮想面24Aよりも下に位置するように形成されている。
連結空間115のすべてが下壁仮想面24Aよりも下に位置して形成されている上記構成が本発明の課題を解決する最善策であるが、連結空間115の一部が下壁仮想面24Aよりも下に位置していれば本発明の課題を解決することができる。その場合には、気体導入部113Bの上面は、下壁仮想面24Aよりも必ずしも下に位置しない場合がある。
それ以外の構成については、第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。
上述のような基板収納容器1において、第3実施形態における気体噴出制御機構を用いたパージガスによる基板収納容器内部の気体の置換は、第1実施形態の同様なプロセスで行わせるので、説明を省略する。
ここで、本実施形態においては、気体導入部113Bの気体制御空間122の形状を、第2実施形態の気体制御空間122Aの形状と同じ形状にしても良いことは言うまでもない。
上記構成の第3実施形態に係る基板収納容器1によれば、第1実施形態の効果および第2実施形態の効果に加え、管状気体噴出部110の部品点数を1つにすることができ、部品点数の削減ができる。この部品点数の削減により、組み立て工数・組み立て時間の削減が可能となり、より低コストな基板収納容器を提供できる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲において変形が可能である。
例えば、管状気体噴出部や気体噴出制御機構固定部の形状は、本実施形態の形状に限定されない。特に、噴出孔の数、大きさは、適宜変更可能性である。また、容器本体及び蓋体の形状、容器本体に収納可能な基板Wの枚数や寸法は、本実施形態における容器本体2及び蓋体3の形状、容器本体2に収納可能な基板Wの枚や寸法に限定されない。
1 基板収納容器
2 容器本体
3 蓋体
5 基板支持板状部(側方基板支持部)
21 容器本体開口部
24 下壁
24A 下壁仮想面
27 基板収納空間
45 給気孔
80 給気用フィルタ部
100 気体噴出制御機構
110 管状気体噴出部
111 管状気体流通部
112 開口
113、113B 気体導入部
114、114B 気体導入部上面
115 連結空間
117 導入部
118 取り付け部
119 係合壁
120、120A キャップ
121、121A、121B 側方開口部
122、122A 気体制御空間
123、123A 気体制御壁
125 フィルタ部上面
130 フィルタ
140 ハウジング
160 気体噴出制御機構固定部
162 凸部
163 固定突出部
164 フランジ
180 フィルタ部中心軸
181 管状気体流通部中心軸
W 基板

Claims (6)

  1. 一端部に容器本体開口部が形成され他端部が閉塞された筒状の壁部であって、奥壁、上壁、下壁、及び一対の側壁を有し前記上壁の一端部、前記下壁の一端部、及び前記側壁の一端部によって前記容器本体開口部が形成された壁部を備え、前記上壁の内面、前記下壁の内面、前記側壁の内面、及び前記奥壁の内面によって、複数の基板を収納可能であり前記容器本体開口部に連通する基板収納空間が形成された容器本体と、
    前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体からなり、
    前記基板収納空間と前記容器本体の外部の空間とを連通可能とする複数の通気路を利用して容器内部の気体を置換できる基板収納容器において、
    前記通気路は、外部の空間から容器内部に気体を供給するために用いられる給気孔あるいは容器内部の空間から外部の空間に気体を放出するために用いられる排気孔とからなり、
    前記給気孔と連通し前記給気孔から供給された気体を前記基板収納空間の全体に流通させる気体噴出制御機構を有し、
    少なくとも前記気体噴出制御機構は前記給気孔に取り付けられたフィルタ部と、前記フィルタ部と連結され前記フィルタ部を通過した気体を前記基板収納空間に放出する管状気体噴出部とから構成され、
    前記管状気体噴出部は、前記フィルタ部を通過した気体が前記フィルタ部の中心を通る上下方向の中心軸と交差する方向に移動する連結空間を含み、
    前記連結空間の少なくとも一部が前記下壁の内面よりも下に形成されていることを特徴とする基板収納容器。
  2. 前記管状気体噴出部は、
    前記上壁と前記下壁の間に形成された側面に複数の噴出孔を有し上端側が閉塞された管状の管状気体流通部と、
    前記管状気体流通部の下端側に前記管状気体流通部と前記フィルタ部とを連通可能とする前記連結空間を含む気体導入部を有し、
    前記管状気体流通部の中心を通る上下方向の中心軸が前記フィルタ部の中心を通る上下方向の中心軸よりも後方向に位置することを特徴とする請求項1に記載の基板収納容器。
  3. 前記気体導入部の上面が、前記下壁の内面よりも下に位置することを特徴とする請求項2に記載の基板収納容器。
  4. 前記下壁に前記管状気体噴出部を係合固定するために、前記下壁に形成された気体噴出制御機構固定部と、前記管状気体噴出部に形成された取り付け部とをさらに有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板収納容器
  5. 前記取り付け部は前記気体噴出制御機構固定部と係合する係合壁を有し、
    前記気体噴出制御機構固定部は前記下壁の内面よりも下方向に形成された複数の凸部を有し、
    2つ以上の前記凸部が前記係合壁の一部を狭持することを特徴とする請求項4に記載の基板収納容器。
  6. 前記給気孔は複数形成され、各々の前記給気孔にそれぞれ前記気体噴出制御機構が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板収納容器。
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