JP6323499B2 - 基板付き同軸ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents

Description

本発明は、基板付き同軸ケーブルおよびその製造方法に関する。

特許文献１には、平面状に配列された複数本の同軸電線の端末部において露出された中心導体および外部導体が回路基板上の接点（信号導体や接地導体）にそれぞれ接続されることで構成された多芯ケーブルが記載されている。

特開２０１２−２３４７６１号公報

上記の特許文献１に記載のケーブルにおいては、回路基板への同軸電線の接続箇所では、同軸電線が回路基板の面に沿って回路基板上の接点に取り付けられている。複数本の同軸電線を回路基板に取り付けるためには各接点を整列して配置する必要がある。しかしながら、加工面積の限られた基板に同軸電線を取り付ける場合など、回路基板上での同軸電線の配置構成には改良の余地がある。

本発明は、基板上に同軸電線を取り付ける際の同軸電線の配置構成の自由度が高い基板付き同軸ケーブルおよびその製造方法を提供することを目的とする。

本発明の基板付き同軸ケーブルは、
中心導体の周囲に、内部絶縁体、外部導体および外被が順次同軸状に設けられた同軸電線と、
第一の接点および第二の接点が配置された面を有する基板と、を備え、
前記同軸電線の一端部において、前記外被が一定長除去されて前記内部絶縁体および前記外部導体が露出されるとともに、前記内部絶縁体の先端が一定長除去されて前記中心導体が露出されており、
前記内部絶縁体の露出部分が前記外被に対して屈曲された状態で、前記中心導体の露出部分が前記第一の接点に半田付けされ、
前記外部導体の露出部分が前記内部絶縁体の屈曲方向とは異なる方向に屈曲された状態で、前記第二の接点に半田付けされ、
前記同軸電線の前記外被で覆われた部分は、前記基板の前記面と３０°以上の角度をなして自立している。

本発明の基板付き同軸ケーブルの製造方法は、
中心導体の周囲に、内部絶縁体、外部導体および外被を順次同軸状に設けた同軸電線の端末部において、前記外被を一定長除去して前記内部絶縁体および前記外部導体を露出させるとともに、前記内部絶縁体の先端を一定長除去して前記中心導体を露出させるステップと、
前記外被から露出させた前記内部絶縁体または前記中心導体を前記外被に対して屈曲させた状態で、前記中心導体の露出部分を基板の第一の接点に半田付けするステップと、
前記外部導体の露出部分を、前記内部絶縁体または前記中心導体の屈曲方向とは異なる方向に屈曲して、前記基板の第二の接点に半田付けするステップと、を含み、
前記同軸電線の前記外被で覆われた部分を、前記基板と３０°以上の角度をなすように自立させる。

本発明によれば、基板上に同軸電線を取り付ける際の同軸電線の配置構成の自由度が高い基板付き同軸ケーブルおよびその製造方法を提供することができる。

本発明に係る同軸ケーブルの一例を示す断面図である。 図１の同軸電線が取り付けられる円形基板の平面図である。 図２の円形基板上の信号接点および接地接点に１本の同軸電線から露出された中心導体および外部導体がそれぞれ取り付けられた状態を示す側面図である。 図２の円形基板上の複数の信号接点および複数の接地接点に同軸ケーブルから露出された複数本の同軸電線の各導体が取り付けられた状態を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る基板付き同軸ケーブルの一例を示す斜視図である。

[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本願発明の実施形態に係る基板付き同軸ケーブルは、
（１）中心導体の周囲に、内部絶縁体、外部導体および外被が順次同軸状に設けられた同軸電線と、
第一の接点および第二の接点が配置された面を有する基板と、を備え、
前記同軸電線の一端部において、前記外被が一定長除去されて前記内部絶縁体および前記外部導体が露出されるとともに、前記内部絶縁体の先端が一定長除去されて前記中心導体が露出されており、
前記内部絶縁体の露出部分が前記外被に対して屈曲された状態で、前記中心導体の露出部分が前記第一の接点に半田付けされ、
前記外部導体の露出部分が前記内部絶縁体の屈曲方向とは異なる方向に屈曲された状態で、前記第二の接点に半田付けされ、
前記同軸電線の前記外被で覆われた部分は、前記基板の前記面と３０°以上の角度をなして自立している。
この構成によれば、基板上に同軸電線を取り付ける際の同軸電線の配置構成の自由度を向上させることができる。

（２）前記第一の接点は、前記基板上において同一円周上に配置された複数の接点から構成され、
前記第二の接点は、前記基板上の前記同一円周の中に配置され、
前記複数の第一の接点のそれぞれに複数本の前記同軸電線から露出された各中心導体が固着されるとともに、前記第二の接点に前記複数本の同軸電線から露出された各外部導体が固着されることで、前記複数本の同軸電線が円筒状に配置されていても良い。
第二の接点は一つでもよく、複数であってもよい。複数の同軸電線用の第二の接点をまとめて環状に配置する（一つの接点でも二つ以上の接点でも良い）と、第二の接点の数が少なくなるのでより好ましい。
この構成は、従来の同軸電線を基板上に寝かせて並べる構成では実現不可能である。本構成によれば、加工面積の限られた基板に同軸電線を接続することができ、基板の小型化を実現することができる。

（３）前記基板は、第一の基板と、前記第一の基板の上方に配置されてその中心部が開口された第二の基板と、を含み、
前記複数本の同軸電線が複数層の円筒状に配置され、
前記第一の基板に接続される同軸電線が前記第二の基板の開口部に挿通されていても良い。
この構成によれば、基板を複数に分けることで各基板を小さくしつつ、より多数の同軸電線を基板に取り付け可能とすることができる。

また、本願発明の実施形態に係る基板付き同軸ケーブルの製造方法は、
（４）（ａ）中心導体の周囲に、内部絶縁体、外部導体および外被を順次同軸状に設けた同軸電線の端末部において、前記外被を一定長除去して前記内部絶縁体および前記外部導体を露出させるとともに、前記内部絶縁体の先端を一定長除去して前記中心導体を露出させるステップと、
（ｂ）前記外被から露出させた前記内部絶縁体または前記中心導体を前記外被に対して屈曲させた状態で、前記中心導体の露出部分を基板の第一の接点に半田付けするステップと、
（ｃ）前記外部導体の露出部分を、前記内部絶縁体または前記中心導体の屈曲方向とは異なる方向に屈曲して、前記基板の第二の接点に半田付けするステップと、を含み、
前記同軸電線の前記外被で覆われた部分を、前記基板と３０°以上の角度をなすように自立させる。
この構成によれば、基板上に同軸電線を取り付ける際の同軸電線の配置構成の自由度を向上させることができる。

（５）前記ステップ（ｂ）では、前記基板上において同一円周上に配置した複数の前記第一の接点のそれぞれに複数本の前記同軸電線から露出させた各中心導体を固着し、
前記ステップ（ｃ）では、前記基板上の前記同一円周の中に配置した前記第二の接点に前記複数本の同軸電線から露出させた各外部導体を固着しても良い。
この構成によれば、基板の小型化を実現することができる。

（ｄ）前記複数本の同軸電線のうち一部の同軸電線を前記第二の基板の開口部に挿通するステップと、
（ｅ）前記第二の基板の開口部を通らなかった同軸電線について前記第二の基板において前記ステップ（ｂ）と前記ステップ（ｃ）とを実行するステップと、
（ｆ）前記第二の基板の開口部を通った同軸電線について前記第一の基板において前記ステップ（ｂ）と前記ステップ（ｃ）とを実行するステップと、をさらに含んでも良い。
この構成によれば、基板を複数に分けることで各基板を小さくしつつ、より多数の同軸電線を基板に取り付け可能とすることができる。

[本願発明の実施形態の詳細]

以下、本発明に係る基板付き同軸ケーブルおよびその製造方法の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。

本実施形態に係る同軸ケーブル１０は、図１に示すように、複数本（例えば１６本）の同軸電線１１を有している。同軸電線１１は、中心導体１２、中心導体１２の外周に設けられた内部絶縁体１３、内部絶縁体１３の外周に設けられた外部導体１４、および外部導体１４の外周に設けられた絶縁性の外被１５を有し、これらを同軸状に配設して構成されている。本実施形態に係る同軸電線１１は、その中心導体１２の断面積が０．００５ｍｍ^２以下（ＡＷＧ４０以下）の細径電線から構成されていることが好ましい。同軸電線１１を後述の基板２０に立たせる（所定の角度をなして自立させる）ために、同軸電線１１が細い方が有利である。

一例として、本実施形態に係る同軸電線１１の中心導体１２は、例えば軟銅線や銅合金線である金属細線を複数本撚り合わせて形成される撚線から構成されている。金属細線はメッキされたものでもよい。内部絶縁体１３は、たとえば、ＰＦＡ（テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体）やＥＴＦＥ（テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体）やＦＥＰ（テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体）やＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）などのフッ素系樹脂から構成されている。外部導体１４は、たとえば金属細線を複数本巻き付けたもの、または銅箔もしくは銅蒸着ポリエステルテープから構成されている。そして、外被１５は、たとえばポリエステルもしくはフッ素樹脂などから構成されている。

複数本の同軸電線１０の周囲は、一括シールド層１７によって覆われている。そして、この一括シールド層１７のさらに外周側が、外被１８によって覆われている。なお、複数本の同軸電線１０の周囲に樹脂テープ（導電性を有するものが好ましい）等からなる抑え巻を巻き付けたうえで、当該抑え巻の周囲を一括シールド層１７で覆う構成としても良い。一括シールド層１７は、金属細線を横巻きまたは編組して構成される。また、外被１８は、例えばポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）やポリオレフィン系樹脂等から形成されている。

図２は、同軸電線１１が取り付けられるプリント基板２０を上面から見た図を示している。図２に示すように、プリント基板２０は、複数の信号パッド２１（第一の接点の一例）と、グランドパッド（第二の接点の一例）とを有している。複数の信号パッド２１は、プリント基板２０の上面において同一円周上に配置され、プリント基板２０の電気パターンの一部を構成する。各信号パッド２１は、例えばパルスヒートによる半田付けにより各同軸電線１１の中心導体１２と電気的に接続される。グランドパッド２２は、各同軸電線１１を接地するための略円形状の接点であって、複数の信号パッド２１により形成される円周の内部に設けられている。グランドパッド２２は、信号パッド２１と同様に、プリント基板２０の電気パターンの一部を構成し、例えばパルスヒート等による半田付けにより各同軸電線１１の外部導体１４と電気的に接続される。外部導体１４をグランドパッド２２に接続するときは外部導体１４の一部を切除して外部導体１４を、内部絶縁体１３を曲げる側と逆の方向にまとめるとグランドパッド２２に接続し易くてよい。図２ではグランドパッド２２は一つであるが、複数あってもよい。例えば、グランドパッド２２は、同軸電線１１の数だけあってもよい（この場合はグランドパッドも環状（同一円周上に）配置される）。

図３に示すように、同軸ケーブル１０の一端側において一括シールド層１７および外被１８が除去されて同軸ケーブル１０に含まれる複数本の同軸電線１１が所定の長さで露出されている。同軸ケーブル１０から露出された各同軸電線１１は、その端末部においてレーザ照射により成端処理（口出し処理）が施されて、同軸電線１１の先端側から内部絶縁体１３および外部導体１４が所定長さ（例えば、０．２〜２．０ｍｍ程度）露出されている。そして、露出された内部絶縁体１３の先端がさらに成端処理されて、中心導体１２が所定長さ（例えば、０．２〜２．０ｍｍ程度）露出されている。
内部絶縁体１３および中心導体１２が露出される長さを外部導体１４が露出される長さより長くして、内部絶縁体１３、外部導体１４、プリント基板２０を各辺とする仮想の三角形が直角三角形（直角が内部絶縁体１３と外部導体１４とがなす角となる）として当該直角部分から同軸電線１１が立ち上がることにすると、同軸電線１１がプリント基板２０に強固に固定されて好ましい。

このように成端処理された同軸電線１１は、外被１５から露出された内部絶縁体１３が外被１５に対して屈曲され、この状態で、内部絶縁体１３から露出した中心導体１２がプリント基板２０上の信号パッド２１に半田付けされる。一方、外被１５から露出した外部導体１４は、例えば金属細線である場合はそれらが内部絶縁体１３の屈曲方向とは異なる方向にまとめて屈曲されて、グランドパッド２２に半田付けされる。このように、同軸電線１１の端末部において露出された中心導体１２および内部絶縁体１３と外部導体１４とを異なる方向に屈曲させた状態で、信号パッド２１とグランドパッド２２とにそれぞれ半田付けして固着させることで、同軸電線１１の外被１５で覆われた部分は、プリント基板２０の上面と所定の角度をなして自立する、すなわち、プリント基板２０の上面から立設するように配置される。同軸電線１１の外被１５で覆われた部分とプリント基板２０の上面との角度は、例えば、劣角において３０°〜９０°の範囲となることが好ましい。これにより、本実施形態では、同軸電線１１がプリント基板２０からほぼ垂直に（プリント基板２０に対して７０〜９０°の角度で）立ち上がることが可能である。

図３に示すような接続方法により、本実施形態においては、プリント基板２０の上面に設けられた複数の信号パッド２１に複数本の同軸電線１１から露出した各中心導体１２が半田付けされるとともに、これらの同軸電線１１から露出した各外部導体１４がグランドパッド２２に半田付けされる。これにより、例えば、図４に示すように、同軸ケーブル１０に収容された複数本の同軸電線１１をプリント基板２０に接続される箇所において円筒状に配置することができる。このようにして基板付き同軸ケーブル１００が作製される。

以上説明した本実施形態に係る基板付き同軸ケーブル１００によれば、プリント基板２０上に同軸電線１１を取り付ける際の同軸電線１１の配置構成の自由度を向上させることができる。そのため、特に、カテーテル等の加工面積の限られた場所においてプリント基板２０上に複数本の同軸電線１１を接続することができ、プリント基板２０のさらなる小型化を実現することができる。

次に、基板付き同軸ケーブルの変形例の構成について図５を参照して説明する。
図５に示されるように、変形例に係る基板付き同軸ケーブル２００は、プリント基板として、例えば３枚のプリント基板２０，２２０Ａ，２２０Ｂを備えている。プリント基板２０（第一の基板の一例）は、上記実施形態におけるプリント基板２０と同様の構成を備えている。プリント基板２２０Ａ，２２０Ｂ（第二の基板の一例）は、同一円周上に配置された複数の信号パッド２２１と、複数の信号パッド２２１により形成される円周の内部に配置されたグランドパッド２２２とを備えているとともに、さらにその中心部に開口部２２３を備えている。これらのプリント基板２０，２２０Ａ，２２０Ｂは、同軸ケーブル１０とプリント基板２０との間にプリント基板２２０Ａ，２２０Ｂが積層されるように配置されている。

このような基板付き同軸ケーブル２００において、同軸ケーブル１０から露出された複数本の同軸電線１１が複数層（例えば、３層）の円筒状を形成するように配置されている。そして、複数層の円筒状を形成する複数本の同軸電線１１のうち、最外層に配置された複数本の同軸電線１１から露出された各中心導体１２および各外部導体１４が同軸ケーブル１０の最も近くに配置されたプリント基板２２０Ｂ上の各信号パッド２２１およびグランドパッド２２２にそれぞれ半田付けされている。プリント基板２２０Ｂ上の各信号パッド２２１およびグランドパッド２２２に半田付けされた同軸電線１１以外の同軸電線１１については、プリント基板２２０Ｂの開口部２２３から挿通されている。そして、プリント基板２２０Ｂの開口部２２３に通された同軸電線１１のうち外層に配置された複数本の同軸電線１１から露出された各中心導体１２および各外部導体１４がプリント基板２２０Ｂとプリント基板２０との間に配置されたプリント基板２２０Ａ上の各信号パッド２２１およびグランドパッド２２２にそれぞれ半田付けされている。プリント基板２２０Ａあるいはプリント基板２２０Ｂ上の各信号パッド２２１およびグランドパッド２２２に半田付けされた同軸電線１１以外の同軸電線１１については、プリント基板２２０Ａの開口部２２３から挿通されている。そして、プリント基板２２０Ａの開口部２２３に通された複数本の同軸電線１１から露出された各中心導体１２および各外部導体１４が、同軸ケーブル１０に対して最も遠くに配置されたプリント基板２０上の各信号パッド２２１およびグランドパッド２２２にそれぞれ半田付けされている。

次に、基板付き同軸ケーブル２００の製造方法について説明する。
まず、同軸電線１１の長さを三段に切りそろえる。具体的には、プリント基板２２０Ｂに接続する同軸電線１１が最も短く、プリント基板２２０Ａに接続する同軸電線１１が次に長く、プリント基板２０に接続する同軸電線１１が一番長くなるように各同軸電線１１の長さを切りそろえる。そして、長さの揃った各群（段）において、中心導体１２、内部絶縁体１３、外部導体１４を所定長さだけ露出させる。外部導体１４は、内部絶縁体１３を曲げる方向には逆の向きに曲げて集める（すなわち、内部絶縁体１３を曲げる部分の外部導体１４を反対側に回す）。

次いで、プリント基板２０に接続する同軸電線１１とプリント基板２２０Ａに接続する同軸電線１１はプリント基板２２０Ｂの開口部２２３に通す。そして、最も短い同軸電線１１からなる群の各同軸電線１１の中心導体１２および外部導体１４をプリント基板２２０Ｂの信号パッド２２１およびグランドパッド２２２にそれぞれ接続（半田付け）する。
次いで、プリント基板２０に接続する同軸電線１１をプリント基板２２０Ａの開口部２２３に通す。そして、プリント基板２２０Ｂの開口部２２３に通した同軸電線１１のうち二番目に長い同軸電線１１からなる群の各同軸電線１１の中心導体１２および外部導体１４をプリント基板２２０Ａの信号パッド２２１およびグランドパッド２２２にそれぞれ接続（半田付け）する。最後に、プリント基板２２０Ａの開口部２２３に通した同軸電線１１の中心導体１２および外部導体１４をプリント基板２０の信号パッド２１およびグランドパッド２２にそれぞれ接続（半田付け）する。
なお、同軸電線１１を各開口部２２３に通して、プリント基板２０、２２０Ａ、２２０Ｂの相対位置を決めてから、各プリント基板において中心導体１２および外部導体１４の接続を行ってもよい（すなわち、どのプリント基板から接続を開始してもよい）。

以上説明したように、図５に示す変形例の構成によれば、プリント基板を複数に分けることで各プリント基板を小さくしつつ、より多数本の同軸電線１１をプリント基板に取り付け可能とすることができる。

本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができる。

１０：同軸ケーブル
１１：同軸電線
１２：中心導体
１３：内部絶縁体
１４：外部導体
１５：外被
１７：一括シールド層
１８：外被
２０：プリント基板（基板，第一の基板の一例）
２１：信号パッド（第一の接点の一例）
２２：グランドパッド（第二の接点の一例）
１００，２００：基板付き同軸ケーブル
２２０Ａ，２２０Ｂ：プリント基板（第二の基板の一例）
２２３：開口部

Claims (6)

1. 中心導体の周囲に、内部絶縁体、外部導体および外被が順次同軸状に設けられた同軸電線と、
   第一の接点および第二の接点が配置された面を有する基板と、を備え、
   前記同軸電線の一端部において、前記外被が一定長除去されて前記内部絶縁体および前記外部導体が露出されるとともに、前記内部絶縁体の先端が一定長除去されて前記中心導体が露出されており、
   前記内部絶縁体の露出部分が前記外被に対して屈曲された状態で、前記中心導体の露出部分が前記第一の接点に半田付けされ、
   前記外部導体の露出部分が前記内部絶縁体の屈曲方向とは異なる方向に屈曲された状態で、前記第二の接点に半田付けされ、
   前記同軸電線の前記外被で覆われた部分は、前記基板の前記面と３０°以上の角度をなして自立している、基板付き同軸ケーブル。
2. 前記第一の接点は、前記基板上において同一円周上に配置された複数の接点から構成され、
   前記第二の接点は、前記基板上の前記同一円周の中に配置され、
   前記複数の第一の接点のそれぞれに複数本の前記同軸電線から露出された各中心導体が固着されるとともに、前記第二の接点に前記複数本の同軸電線から露出された各外部導体が固着されることで、前記複数本の同軸電線が円筒状に配置されている、請求項１に記載の基板付き同軸ケーブル。
3. 前記基板は、第一の基板と、前記第一の基板の上方に配置されてその中心部が開口された第二の基板と、を含み、
   前記複数本の同軸電線が複数層の円筒状に配置され、
   前記第一の基板に接続される同軸電線が前記第二の基板の開口部に挿通されている、請求項２に記載の基板付き同軸ケーブル。
4. （ａ）中心導体の周囲に、内部絶縁体、外部導体および外被を順次同軸状に設けた同軸電線の端末部において、前記外被を一定長除去して前記内部絶縁体および前記外部導体を露出させるとともに、前記内部絶縁体の先端を一定長除去して前記中心導体を露出させるステップと、
   （ｂ）前記外被から露出させた前記内部絶縁体または前記中心導体を前記外被に対して屈曲させた状態で、前記中心導体の露出部分を基板の第一の接点に半田付けするステップと、
   （ｃ）前記外部導体の露出部分を、前記内部絶縁体または前記中心導体の屈曲方向とは異なる方向に屈曲して、前記基板の第二の接点に半田付けするステップと、を含み、
   前記同軸電線の前記外被で覆われた部分を、前記基板と３０°以上の角度をなすように自立させる、基板付き同軸ケーブルの製造方法。
5. 前記ステップ（ｂ）では、前記基板上において同一円周上に配置した複数の前記第一の接点のそれぞれに複数本の前記同軸電線から露出させた各中心導体を固着し、
   前記ステップ（ｃ）では、前記基板上の前記同一円周の中に配置した前記第二の接点に前記複数本の同軸電線から露出させた各外部導体を固着する、請求項４に記載の基板付き同軸ケーブルの製造方法。
6. 前記基板は、第一の基板と、その中心部が開口された第二の基板とを含み、
   （ｄ）前記複数本の同軸電線のうち一部の同軸電線を前記第二の基板の開口部に挿通するステップと、
   （ｅ）前記第二の基板の開口部を通らなかった同軸電線について前記第二の基板において前記ステップ（ｂ）と前記ステップ（ｃ）とを実行するステップと、
   （ｆ）前記第二の基板の開口部を通った同軸電線について前記第一の基板において前記ステップ（ｂ）と前記ステップ（ｃ）とを実行するステップと、をさらに含む、請求項５に記載の基板付き同軸ケーブルの製造方法。

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