JP6323059B2 - 衣類 - Google Patents

衣類 Download PDF

Info

Publication number
JP6323059B2
JP6323059B2 JP2014033065A JP2014033065A JP6323059B2 JP 6323059 B2 JP6323059 B2 JP 6323059B2 JP 2014033065 A JP2014033065 A JP 2014033065A JP 2014033065 A JP2014033065 A JP 2014033065A JP 6323059 B2 JP6323059 B2 JP 6323059B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
action
main body
knee
support
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014033065A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015158023A (ja
Inventor
藤井 孝子
孝子 藤井
里祭 坂
里祭 坂
隆登 山田
隆登 山田
沙央理 阪本
沙央理 阪本
まき 角野
まき 角野
勝夫 藤原
勝夫 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wacoal Corp
Original Assignee
Wacoal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wacoal Corp filed Critical Wacoal Corp
Priority to JP2014033065A priority Critical patent/JP6323059B2/ja
Publication of JP2015158023A publication Critical patent/JP2015158023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6323059B2 publication Critical patent/JP6323059B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、着用者の動作をサポートする機能を有する衣類に関する。
この種の分野に関連する技術として、例えば特許文献1に記載のアンダーシャツがある。この従来のアンダーシャツでは、緊締力の異なる3種類の素材が用いられ、最も緊締力の高い素材が上腕三頭筋の少なくとも一部に宛がわれ、最も緊締力の低い素材が肩甲骨周りの僧帽筋・広背筋・三角筋の少なくとも一部に宛がわれ、中間の緊締力を有する素材がその他の部位に宛がわれるようになっている。また、例えば特許文献2に記載のシャツでは、一方向にのみ伸縮性を有する素材を用い、後身頃の上部、下部、前身頃、上腕部、脇部〜肘部、袖部でそれぞれ伸縮方向が異なるように素材を配置している。
着用者の動作をサポートする機能を有する衣類は、例えば高齢者への展開が検討されている。近年では、高齢者であっても若々しい意識を持つ人々が増え、積極的に外出する人の割合やおしゃれに関心を持つ人の割合が増加傾向にある。また、高齢者の歩行に対する意識も非常に高く、1日当たりの歩数が増加傾向にあるだけでなく、歩幅や歩速を大きくしたり、歩く際に足を高く上げたりすることで、脚力の維持・向上を意識している傾向が見られる。
特開2004−044070号公報 特開2009−299239号公報
上述した従来のサポート衣類では、高齢者の動作をサポートする機能が十分に発揮されない場合があった。これは、高齢者の場合は加齢によって筋機能(筋力)が低下しており、衣類からの締め付け力を筋肉に作用させる構成では効果が小さいためと考えられる。また、高齢者の場合は、衣類からの締め付け力を生理的に嫌う傾向もあり、着用時の着け心地を改良する必要も生じている。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、着用時の着け心地に優れ、かつ着用者の歩行中の筋活動を増やし、歩行による脚力トレーニング効果を高められる衣類を提供することを目的とする。
上記課題に対し、本願出願人らは、鋭意研究を重ねる過程で、高齢者の動作を妨げる要因として「皮膚の張り」に着目した。図9は、若年者と高齢者との膝周りの皮膚の張りの違いを示す図である。図9(a)に示す高齢者の皮膚は、図9(b)に示す若年者の皮膚に比べて張力が低下し、弛んだ状態となっている。膝周りの例では、例えば膝上(膝蓋骨中心の上方)3.5cm程度の位置で最も皮膚の弛みが生じており、このような皮膚の弛みが正常な筋活動を妨げていると考えられる。
本願出願人らは、皮膚の弛みと筋活動との関係を検証するため、高齢の被験者の膝上の皮膚をテープで5mm程度上方に引き上げ、テープによる皮膚の引き上げを行った場合と、テープによる皮膚の引き上げを行わない場合とでそれぞれ被験者の歩行の様子を観察した。その結果、テープによる皮膚の引き上げを行った場合では、被験者15名のうちの11名で歩幅及び歩速が大きくなり、皮膚の引き上げが若々しい歩行に寄与することが確認できた。そこで、本願出願人らは、テープを用いた場合と同様に皮膚の弛みを解消する構成を衣類側に付加すれば、着用者の歩行中の筋活動を増やして歩行による脚力のトレーニング結果を高めることができ、さらに、締め付け力を筋肉に作用させる場合に比べて着け心地も改良できるとの知見を得て、本発明を完成させるに至った。
本発明に係る衣類は、伸縮性を有する本体部と、本体部よりも低い伸縮性を有するライン部と、を備え、ライン部は、本体部における所定の対象部位に向けて凸となる部分を有する作用部と、作用部の両端部にそれぞれ連結されると共に、作用部と交差する方向に延在する一対の支持部と、を備えたことを特徴としている。
この衣類では、着用時に本体部が伸張すると、本体部の伸張に伴って作用部にも伸張方向の変形が生じる。このとき、作用部の両端部には、作用部と交差する方向に延在する一対の支持部がそれぞれ連結されているため、作用部がその延在方向に伸張することが許容される一方で、作用部の両端部の位置が支持部の延在方向に変動することが抑制される。このため、作用部は、凸部がフラットになるように変形し、変形の際に作用部の直下にある皮膚を対象部位側から引き寄せるように作用する。これにより、筋活動を妨げている皮膚の弛みを解消することが可能となり、着用者の歩行中の筋活動を増やし、歩行による脚力のトレーニング結果を高めることができる。また、この衣類では、皮膚の弛みを解消させる作用を有しているが、締め付け力を筋肉に作用させる場合に比べて着用者への圧力の負荷も小さいので、着用時の着け心地にも優れたものとなる。
また、作用部は、対象部位から所定の間隔をもって配置されていることが好ましい。皮膚の弛みは、関節等の動作部位から離間した位置に顕著に生じることがある。したがって、対象部位から所定の間隔をもって作用部を配置することで、筋活動を妨げている皮膚の弛みをより好適に解消することができる。
また、対象部位は、本体部における左右の膝部であることが好ましい。この場合、膝部周りの皮膚の弛みをより好適に解消でき、歩幅及び歩速が大きくなるように歩行動作をサポートできる。
また、一対の支持部の一方は、本体部における膝部外側に対応する位置から腰部に対応する位置にかけて延在していることが好ましい。これにより、支持部によって作用部の両端部がより確実に支持され、作用部による皮膚の引き寄せ作用を一層確実に生じさせることができる。
また、一対の支持部の他方は、本体部における膝部内側に対応する位置から股部に対応する位置にかけて延在していることが好ましい。これにより、支持部によって作用部の両端部がより確実に支持され、作用部による皮膚の引き寄せ作用を一層確実に生じさせることができる。
また、一対の支持部の他方の上端側同士は、互いに連結されていることが好ましい。これにより、支持部によって作用部の両端部がより確実に支持され、作用部による皮膚の引き寄せ作用を一層確実に生じさせることができる。
また、一対の支持部の他方の上端側同士は、本体部の股部を介して連結されていることが好ましい。これにより、支持部によって作用部の両端部がより確実に支持され、作用部による皮膚の引き寄せ作用を一層確実に生じさせることができる。
本発明に係る衣類によれば、着用時の着け心地に優れ、かつ歩行中の筋活動を増やし、歩行による脚力のトレーニング結果を高めることができる。
本発明に係る衣類の第1実施形態を示す正面図である。 図1に示した衣類の作用効果を示す要部拡大図である。 図1に示した衣類の別の作用効果を示す要部拡大図である。 本発明に係る衣類の作用効果に関する実験結果を示す図である。 本発明に係る衣類の脚力トレーニング効果に関する実験結果を示す図であり、(a)は歩幅の測定結果、(b)は歩速の測定結果を示す。 第1実施形態に係る衣類の変形例を示す要部拡大図である。 本発明に係る衣類の第2実施形態を示す側面図である。 本発明に係る衣類の第3実施形態を示す要部拡大図である。 若年者と高齢者との膝周りの皮膚の張りの違いを示す図であり、(a)は高齢者の膝周りの様子、(b)は若年者の膝周りの様子を示す。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る衣類の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る衣類の第1実施形態を示す正面図である。同図に示す衣類1は、例えば高齢者の若々しい歩行をサポートするボトム衣類(スパッツ)として構成されており、着用者の下半身に対応するように形成された本体部2と、本体部2の一部に画成されたライン部3とを備えている。
本体部2は、例えば股上部では左右の身頃を前中心及び後中心で互いに縫着し、脚部では内側で前面側と背面側とを縫着することによって形成され、着用状態において、着用者の腹部、臀部、股部を覆う部分のほか、左右の足を足首付近まで覆う脚部4,4を有している。また、本体部2の上部は、着用者のウエストラインに対応する腰部5となっている。腰部5には、例えばゴムなどによって形成された伸縮性を有するテープが設けられている。本体部2を構成する素材には、伸縮性を有する素材が用いられる。伸縮性を有する素材としては、例えばナイロン、綿及びポリウレタンからなるツーウェイラッセル、ポリエステル、綿及びポリウレタンからなるベア天竺、ポリエステル及びポリウレタンからなるベア天竺等を用いることができる。
ライン部3は、例えば本体部2に別部材を重ね合わせて縫着すること(当て布)によって、本体部2よりも伸縮性が低く若しくは回復力が大きくなるように形成されている。このような素材としては、例えばナイロン及びポリウレタンからなるパワーネット等を用いることができる。ライン部3は、本体部2における所定の対象部位の近傍に配置される作用部7と、作用部7の両端部7a,7aにそれぞれ連結された一対の支持部8,9とを有している。
作用部7は、本実施形態では、本体部2における膝部10に対応して配置されている。膝部10は、着用状態において、着用者の膝関節あたりを覆う部分である。作用部7は、膝部10に向かって凸となるように緩やかな湾曲形状をなし、膝部10よりも上方側で本体部2における脚部4の外側面4a側と内側面4b側との間に延在している。作用部7の幅は、例えば4.5cm〜9.0cm程度となっており、作用部7と膝部10とは、例えば3.0cm〜5.0cm程度の間隔をもって配置されている。作用部7の幅は、作用部7の中央部分と両端部分とで異なっていてもよい。また、作用部7の曲率は、特に制限はないが、本体部2及びライン部3の伸縮性を考慮して適宜決定できる。
支持部8は、本体部2における脚部4の外側面4a側において、作用部7と交差するように脚部4の長手方向に延在している。支持部8は、脚部4の外側面4a側を主として本体部2の膝部10から腰部5にかけて延在している。支持部8は、着用状態では、着用者の大腿に沿って、少なくとも膝部外側に対応する位置から腰部に対応する位置にかけて、より詳細には、大腿骨外側上顆に対応する位置から大転子に対応する位置にかけて延在する。
また、支持部9は、本体部2における脚部4の内側面4b側において、作用部と交差するように、かつ支持部8と略平行となるように、脚部4の長手方向に延在している。支持部9は、脚部4の内側面4b側において、本体部2の膝部10から股部11にかけて延在しており、股部11において左右の支持部9,9の上端同士が互いに連結した状態となっている。支持部9は、着用状態では、着用者の大腿に沿って、少なくとも膝部内側に対応する位置から股部に対応する位置にかけて、より詳細には、大腿骨内側上顆に対応する位置から恥骨に対応する位置にかけて延在する。
支持部8,9の幅は、特に制限はないが、本体部2及びライン部3の伸縮性を考慮して適宜決定できる。支持部8,9の幅は、例えば作用部7と同様に4.5cm〜9.0cm程度とすることができる。支持部8の幅と支持部9の幅とは、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。また、支持部8,9の伸縮性は、作用部7の伸縮性に比べて低くてもよい。
続いて、上述した構成を有する衣類1の作用効果について説明する。
この衣類1では、図2に示すように、着用時に脚部4が大腿部の幅方向(脚周り方向)に伸張し、脚部4の伸張に伴って作用部7にも伸張方向の変形が生じる。このとき、作用部7の両端部7a,7aには、作用部7と交差する方向に延在する一対の支持部8,9が連結されているため、作用部7がその延在方向(脚周り方向)に伸張することが許容される一方で、作用部7の両端部7a,7aの位置が支持部8,9の延在方向に変動することが抑制される。
このため、作用部7は、中央の凸部分7bがフラットになるように変形し、変形の際に作用部7の直下にある膝上の皮膚を膝部10側から上方に引き寄せるように作用する。これにより、膝関節の筋活動を妨げている膝上の皮膚の弛みを解消することが可能となり、歩行動作がスムーズとなる。この結果、衣類1では、着用者の歩行中の筋活動を高めて歩幅及び歩速が大きくすることが可能となり、脚力のトレーニング効果を高めることができる。
また、この衣類1では、図3に示すように、着用状態において着用者が膝を曲げた際にも、本体部2の伸張に伴って作用部7にも伸張方向の変形が持続する。したがって、図2の場合と同様に、作用部7において凸部分7bがフラットになった状態が保たれ、膝上の皮膚を膝部10側から上方に引き寄せる作用が維持される。この衣類1では、本体部2よりも伸縮性の小さい作用部7によって皮膚を引き寄せることで皮膚の弛みを解消させる作用を有しているが、締め付け力を筋肉に作用させるタイプの衣類に比べて着用者への圧力の負荷を小さくできる。したがって、着用時の着け心地にも優れ、楽な着心地とすることができる。
また、衣類1では、支持部8が本体部2の脚部4の外側面4a側において、大腿骨外側上顆に対応する位置から大転子に対応する位置にかけて延在し、支持部9が本体部2の脚部4の内側面4b側において、大腿骨内側上顆に対応する位置から恥骨に対応する位置にかけて延在すると共に、股部11において左右の支持部9の上端同士が互いに連結した状態となっている。これにより、支持部8,9が安定し、作用部7の両端部7a,7aがより確実に支持される。したがって、作用部7の両端部7a,7aの位置が支持部8,9の延在方向に変動することがより確実に抑制され、作用部7による皮膚の引き寄せ作用を効果的に生じさせることができる。
なお、ライン部3は、上述した当て布以外にも、パワーネット等の継ぎ合わせを縫着して形成してもよく、樹脂プリント、編組織の変更、抜蝕加工(オパール加工)等によって形成してもよい。また、作用部7を画成する凸部の形状は、着用によってフラットになるように変形し、変形の際に作用部7の直下にある皮膚を対象部位側から引き寄せるように作用するものであればよく、図1に示した円弧状に限られず、V字状であってもよく、中央の凸部が両端よりも突出しないW字状であって、全体としてアーチ状をなす形状であってもよい。また、環状でかつ全体としてアーチ状をなす形状であってもよい。
作用部7及び支持部8,9のラインは、必ずしも連続している必要はなく、一部が破線状や点線状となっていてもよい。また、図1に示した形態では、脚部4の前面側に作用部7を形成しているが、脚部4の背面側に作用部7を形成してもよい。
図4は、本発明に係る衣類の作用効果に関する実験結果を示す図である。当該実験は、立位時における着用者の膝近傍の皮膚に約3.5cm間隔で脚回りにペンでラインを描き、上述した衣類1と同様の構成を有するスパッツ型のサンプル(実施例)と、作用部7及び支持部8,9を有しないスパッツ型のサンプル(比較例)とをそれぞれ着用した時のラインの状態を検証したものである。図4では、実施例の場合のラインを太線、比較例の場合のラインを細線で示している。この実験の結果、同図に示すように、実施例では、比較例に比べて膝上のラインが上方に引き寄せられており、テープを用いて膝上の皮膚を上方に引き寄せたときと同様に、作用部7によって膝上の皮膚が上方に引き寄せられていることが実証された。
また、図5は、本発明に係る衣類の脚力トレーニング効果に関する実験結果を示す図である。当該実験は、上述した衣類1と同様の構成を有するスパッツ型のサンプル(実施例)と、作用部7及び支持部8,9を有しないスパッツ型のサンプル(比較例)とを複数の被験者にそれぞれ着用させて歩行動作を観測し、歩幅及び歩速を測定したものである。
図5(a)は、歩幅の測定結果を示す図である。同図の結果によれば、被験者20名のうちの15名で歩幅の向上が見られ、当該15名について、比較例では歩幅が約0.621m/歩であったのに対し、実施例では歩幅が約0.634m/歩に向上した。また、図5(b)は、歩速の測定結果を示す図である。同図の結果によれば、被験者20名のうちの16名で歩速の向上が見られ、当該16名について、比較例では歩速が約75.52m/minであったのに対し、実施例では歩速が約76.50m/minに向上した。以上の結果から、実施例では、歩幅が広く、かつ歩速の大きい歩行ができており、このような歩行を継続することにより脚力を向上できることが実証された。
図6は、第1実施形態に係る衣類の変形例を示す要部拡大図である。上記実施形態では、股部11において左右の支持部9,9の上端同士が互いに連結した状態となっているが、同図に示す変形例に係る衣類21では、本体部2の股部22が左右の身頃とは別体のクロッチ布を縫着することによって構成され、左右の支持部9,9の上端同士が股部22を介して互いに連結した状態となっている。このような構成においても、支持部8,9によって作用部7の両端部7a,7aが支持部8,9によって確実に支持される。したがって、作用部7の両端部7a,7aの位置が支持部8,9の延在方向に変動することがより確実に抑制され、作用部7による皮膚の引き寄せ作用を効果的に生じさせることができる。
[第2実施形態]
図7は、本発明に係る衣類の第2実施形態を示す側面図である。同図に示すように、第2実施形態に係る衣類31は、アンダーシャツ等の上半身衣類として構成され、ライン部3を配置する対象部位を本体部32の肘部40としている点で第1実施形態と異なっている。本体部32は、例えば前身頃及び後身頃を側中心で互いに縫着することによって形成され、着用状態において、着用者の胸部、腹部、背部、腕部を覆う部分を有している。肘部40は、着用状態において、着用者の肘関節あたりを覆う部分である。この衣類31では、作用部37は、肘部40に向かって凸となるように緩やかな湾曲形状をなし、肘部40よりも所定の間隔だけ上方側で腕部34の外側面34a側に延在している。
支持部38は、腕部34の背面34b側において、作用部37と交差するように腕部34の長手方向に肘部40から肩部35にかけて延在している。支持部38は、着用状態では、着用者の上腕に沿って、少なくとも上腕骨外側上顆に対応する位置から上腕骨頭に対応する位置にかけて延在する。また、支持部39は、腕部34の正面34c側において、作用部37と交差するように、かつ支持部38と略平行となるように、腕部34の長手方向に肘部40から肩部35にかけて延在している。支持部39は、着用状態では、着用者の上腕に沿って、少なくとも上腕骨内側上顆に対応する位置から上腕骨頭に対応する位置にかけて延在する。なお、図7の例では、支持部38,39の上端部同士は連結されていないが、これらを肩部35において互いに連結してもよい。
このような衣類31においても、着用時に本体部32が伸張し、本体部32の伸張に伴って作用部37にも伸張方向の変形が生じる。このとき、作用部37の両端部37a,37aには、作用部37と交差する方向に延在する一対の支持部38,39が連結されているため、作用部37がその延在方向(腕周り方向)に伸張することが許容される一方で、作用部37の両端部37a,37aの位置が支持部38,39の延在方向に変動することが抑制される。このため、作用部37は、中央の凸部分37bがフラットになるように変形し、変形の際に作用部37の直下にある肘上の皮膚を肘部40側から上方に引き寄せるように作用する。これにより、肘関節の筋活動を妨げている肘上の皮膚の弛みを解消することが可能となり、着用者の腕の筋活動を高めることができる。
また、この衣類31においても、本体部32よりも伸縮性の小さい作用部37によって皮膚を引き寄せることで皮膚の弛みを解消させる作用を有しているが、締め付け力を筋肉に作用させるタイプの衣類に比べて着用者への圧力の負荷を小さくできる。したがって、着用時の着け心地にも優れ、楽な着心地とすることができる。なお、図7に示した形態では、腕部34の外側面34a側に作用部37を形成しているが、腕部34の内側面側に作用部37を形成してもよい。
[第3実施形態]
図8は、本発明に係る衣類の第3実施形態を示す要部拡大図である。同図に示すように、第3実施形態に係る衣類41は、第1実施形態と同様のスパッツ等のボトム衣類として構成され、ライン部3を配置する対象部位を本体部2の足首部50としている点で第1実施形態と異なっている。足首部50は、着用状態において、着用者の足関節(足首の関節)あたりを覆う部分である。この衣類41では、作用部47は、脚部4の背面側に形成され、足首部50に向かって凸となるように緩やかな湾曲形状をなし、足首部50よりも所定の間隔だけ上方側で本体部2における脚部4の外側面4a側と内側面4b側との間に延在している。
支持部48は、本体部2における脚部4の外側面4a側において、作用部47と交差するように脚部4の長手方向に足首部50から膝部10にかけて延在している。支持部48は、着用状態では、着用者の下腿に沿って、少なくとも足関節外果に対応する位置から腓骨頭に対応する位置にかけて延在する。また、支持部49は、本体部2における脚部4の内側面4b側において、作用部47と交差するように、かつ支持部48と略平行となるように、脚部4の長手方向に足首部50から膝部10にかけて延在している。支持部49は、着用状態では、着用者の下腿に沿って、少なくとも足関節内果に対応する位置から脛骨内側顆に対応する位置にかけて延在する。なお、支持部48,49の上端部は、少なくとも膝部10にかけて延在していればよく、膝部10よりも上方まで延びていてもよい。すなわち、第1実施形態のように、支持部48が腰部5まで延びていてもよく、支持部48が股部11まで延びてその上端同士が左右で互いに連結されていてもよい。また、図6に示したように、左右の支持部49,49の上端同士が股部11を介して互いに連結されていてもよい。
このような衣類41においても、着用時に本体部2が伸張し、本体部2の伸張に伴って作用部47にも伸張方向の変形が生じる。このとき、作用部47の両端部47a,47aには、作用部47と交差する方向に延在する一対の支持部48,49が連結されているため、作用部47がその延在方向(足首周り方向)に伸張することが許容される一方で、作用部47の両端部47a,47aの位置が支持部48,49の延在方向に変動することが抑制される。このため、作用部47は、中央の凸部分47bがフラットになるように変形し、変形の際に作用部47の直下にある足首の上方の皮膚を足首部50側から上方に引き寄せるように作用する。これにより、足関節の筋活動を妨げている足首の上方の皮膚の弛みを解消することが可能となり、着用者の下腿の筋活動を高めることができる。
また、この衣類41においても、本体部2よりも伸縮性の小さい作用部47によって皮膚を引き寄せることで皮膚の弛みを解消させる作用を有しているが、締め付け力を筋肉に作用させるタイプの衣類に比べて着用者への圧力の負荷を小さくできる。したがって、着用時の着け心地にも優れ、楽な着心地とすることができる。なお、図8に示した形態では脚部4の背面側に作用部47を形成しているが、脚部4の前面側に作用部47を形成してもよい。
1,21,31,41…衣類、2,32…本体部、3…ライン部、4…脚部、4a…外側面、4b…内側面、10…膝部(対象部位)、7,37,47…作用部、7a,37a,47a…端部、7b,37b,47b…凸部分、8,38,48…支持部、9,39,49…支持部、22…股部、40…肘部(対象部位)、50…足首部(対象部位)。

Claims (7)

  1. 伸縮性を有する本体部と、
    前記本体部よりも低い伸縮性を有するライン部と、を備え、
    前記ライン部は、
    前記本体部における所定の対象部位に向けて凸となる部分を有する作用部と、
    前記作用部の両端部にそれぞれ連結されると共に、前記作用部と交差する方向に延在する一対の支持部と、を備え
    着用時の前記本体部の伸長に伴って、前記作用部の前記凸となる部分がフラットになるように変形することにより、前記作用部の直下にある皮膚を前記対象部位から離間する方向に引き寄せる衣類。
  2. 前記作用部は、前記対象部位から所定の間隔をもって配置されている請求項1記載の衣類。
  3. 前記対象部位は、前記本体部における左右の膝部である請求項1又は2記載の衣類。
  4. 前記一対の支持部前記本体部の左右の脚部の外側面側において、前記本体部における膝部外側に対応する位置から腰部に対応する位置にかけて延在している外側面側支持部を有している請求項3記載の衣類。
  5. 前記一対の支持部は、前記本体部の左右の脚部の内側面側において、膝部内側に対応する位置から股部に対応する位置にかけて延在している内側面側支持部を有している請求項3又は4記載の衣類。
  6. 前記左右の脚部における前記内側面側支持部の上端側同士は、互いに連結されている請求項5記載の衣類。
  7. 前記左右の脚部における前記内側面側支持部の上端側同士は、前記本体部の股部を介して連結されている請求項5記載の衣類。
JP2014033065A 2014-02-24 2014-02-24 衣類 Active JP6323059B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014033065A JP6323059B2 (ja) 2014-02-24 2014-02-24 衣類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014033065A JP6323059B2 (ja) 2014-02-24 2014-02-24 衣類

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015158023A JP2015158023A (ja) 2015-09-03
JP6323059B2 true JP6323059B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=54182218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014033065A Active JP6323059B2 (ja) 2014-02-24 2014-02-24 衣類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6323059B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2603769B2 (ja) * 1991-05-22 1997-04-23 株式会社 ワコール 人体の体表面に圧接して着用されるテーピング機能を有する下腿部用サポーター
JP3809031B2 (ja) * 1999-05-11 2006-08-16 株式会社ゴールドウインテクニカルセンター 運動用被服とその製造方法
JP4055099B2 (ja) * 1999-08-03 2008-03-05 吉田司株式会社 サポータと、その製造方法
JP3905052B2 (ja) * 2003-03-31 2007-04-18 有限会社 中澤研究室 下衣
JP2006118088A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Yada Tadashi:Kk 筋肉保護強化衣料
JP4294598B2 (ja) * 2005-01-26 2009-07-15 有限会社 中澤研究室 タイツ
JP5503215B2 (ja) * 2009-07-31 2014-05-28 英祐 林 サポート機能を備えるウェットスーツ
US10092048B2 (en) * 2011-04-13 2018-10-09 Wacoal Corporation Garment
JP6256007B2 (ja) * 2012-01-25 2018-01-10 東レ株式会社 衣類
JP5396555B1 (ja) * 2013-03-21 2014-01-22 信之 山口 股付き衣類

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015158023A (ja) 2015-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4294598B2 (ja) タイツ
JP4216839B2 (ja) サポータ付き衣類
US10092048B2 (en) Garment
JP2014177721A (ja) 運動用タイツ
JP4938566B2 (ja) 衣料
KR101766644B1 (ko) 근육강화용 서포트 피복
JP2006322121A (ja) 下肢部保護衣料
JP5486842B2 (ja) 衣料
JP5629807B2 (ja) 衣料
JP6754790B2 (ja) コンプレッションウェア
JP6323059B2 (ja) 衣類
JP6055244B2 (ja) 体形補整機能を備えた上半身用衣類
JP2012046837A (ja) テーピング機能を有する下半身用衣料
JP2011122264A (ja) スポーツウェア
JP5284026B2 (ja) 衣類
JP6674082B2 (ja) 衣類
JP5632042B2 (ja) 衣類
JP5933405B2 (ja) 歩行運動促進衣類
JPWO2013179440A1 (ja) タイツ
JP7084369B2 (ja) 衣類
JP5807479B2 (ja) ボトム衣類、及び筒状衣類
JP2023077783A (ja) インナーウェア
JP2022020155A (ja) スポーツ用パンツ
JP2016069764A (ja) 運動用衣服
JP6191087B2 (ja) ボトム衣類

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6323059

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250