JP6322628B2 - 1d及び2dビームを提供するx線ビームシステム - Google Patents

1d及び2dビームを提供するx線ビームシステム Download PDF

Info

Publication number
JP6322628B2
JP6322628B2 JP2015516233A JP2015516233A JP6322628B2 JP 6322628 B2 JP6322628 B2 JP 6322628B2 JP 2015516233 A JP2015516233 A JP 2015516233A JP 2015516233 A JP2015516233 A JP 2015516233A JP 6322628 B2 JP6322628 B2 JP 6322628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dimensional
optical system
aperture
ray
radiation source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015516233A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015520384A (ja
Inventor
リカイ ジアン、
リカイ ジアン、
ボリス ヴェルマン、
ボリス ヴェルマン、
Original Assignee
リガク イノベイティブ テクノロジーズ インコーポレイテッド
リガク イノベイティブ テクノロジーズ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by リガク イノベイティブ テクノロジーズ インコーポレイテッド, リガク イノベイティブ テクノロジーズ インコーポレイテッド filed Critical リガク イノベイティブ テクノロジーズ インコーポレイテッド
Publication of JP2015520384A publication Critical patent/JP2015520384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6322628B2 publication Critical patent/JP6322628B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K1/00Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating
    • G21K1/06Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diffraction, refraction or reflection, e.g. monochromators
    • G21K1/067Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diffraction, refraction or reflection, e.g. monochromators using surface reflection, e.g. grazing incidence mirrors, gratings
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
    • G01N23/20Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by using diffraction of the radiation by the materials, e.g. for investigating crystal structure; by using scattering of the radiation by the materials, e.g. for investigating non-crystalline materials; by using reflection of the radiation by the materials
    • G01N23/201Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by using diffraction of the radiation by the materials, e.g. for investigating crystal structure; by using scattering of the radiation by the materials, e.g. for investigating non-crystalline materials; by using reflection of the radiation by the materials by measuring small-angle scattering
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
    • G01N23/20Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by using diffraction of the radiation by the materials, e.g. for investigating crystal structure; by using scattering of the radiation by the materials, e.g. for investigating non-crystalline materials; by using reflection of the radiation by the materials
    • G01N23/207Diffractometry using detectors, e.g. using a probe in a central position and one or more displaceable detectors in circumferential positions
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K2201/00Arrangements for handling radiation or particles
    • G21K2201/06Arrangements for handling radiation or particles using diffractive, refractive or reflecting elements
    • G21K2201/064Arrangements for handling radiation or particles using diffractive, refractive or reflecting elements having a curved surface

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

本願は一般に、X線回折又はX線散乱システムのための1次元性能及び2次元性能を備えた光学システムに関する。
関連出願の相互参照
本願は、2012年6月8日出願の米国仮特許出願第61/657,446号の利益を主張する。その内容はすべて参照としてここに組み入れられる。
X線散乱又は回折システムにとって本質的な性能は典型的に、速度(フラックスに比例)、信号対ノイズ(分光的純度又はバックグラウンド関連特性)及び分解能(試料・検出器間距離で除算された検出器位置におけるビーム直径又はビームの発散として特徴づけられる場合が多い)を特徴とする。一般に、X線コヒーレント散乱系システムには2つの代表的なタイプが存在する。一方は典型的に粉末回折システムと称され、他方は単結晶回折計と称される。典型的な粉末回折計は、試料に対する大きな強度を目的として線放射源を使用する。典型的な単結晶回折計は、例えばビーム伝播に垂直な双方の方向における低発散のような、必要な空間画定性を目的として点放射源を使用する。現代の回折計は、性能を改善するべく様々な光学素子を使用する。こうした改善には、ビームのコリメート又は合焦によるフラックス増加、改善されたスペクトル純度によるバックグラウンド低減、及び検出器位置に向けてプローブビームを合焦させること又は平行ビームの発散を低減させることによる分解能改善が含まれる。典型的な粉末回折計は、ビームを条件づけるべく1次元光学系を使用する。かかる光学系は通常、ビームをコリメートする放物線円筒鏡の形態又はビームを合焦する楕円円筒鏡の形態をとる。これらの鏡は、反射/回折平面内において楕円輪郭又は放物線輪郭のいずれかに追従し、かつ、反射/回折方向に垂直な方向において直線に追従する。単結晶回折計は通常、ビームを条件づけるべく2次元光学系を使用する。楕円光学系及び放物線光学系は双方とも、2次元光学系の例である。楕円光学系は発散ビームから合焦ビームを形成し、放物線光学系は発散ビームからコリメートビームを形成する。もう一つのタイプの広く適用可能な2次元光学系は、2つの鏡を必須とする。各鏡はX線を、X線伝播に垂直な2つの直交方向の一方に反射、すなわち合焦又はコリメートする。それとともに、光学系システムは2つの直交方向における発散を変え、ひいてはビームを2つの次元に条件づけるという目的を達成する。周知のカークパトリックバエズ(KB)及びその変形である「並列型」KBシステムはこの原理に従っている。かかるシステムにおいて典型的な鏡は、楕円円筒鏡及び放物線円筒鏡を含む。多層光学系は、高フラックスを捕捉し、かつ、非常に低い分光バックグラウンドを備えたビームを自然に単色化する能力ゆえに、X線散乱及び回折機器において広く採用されている。
多数の物質の自然形態は、結晶化した構造の粉末形態にある。粉末回折計は、構造、相、組織、応力等のような粉末の特性を迅速に分析するための協力な分析機器である。単結晶回折計は他方では、高度に複雑なタンパク質分子の構造のような複雑化した構造を調査する機器でもある。2つのタイプの回折システムの設計及び特性が大きく異なるので、1次元性能及び2次元性能双方を得るには双方のシステムを所有する必要がある。1次元性能及び2次元性能双方を有する単数機器であれば、いくつかのアプリケーションに対するスループットが改善されてコストも劇的に低減されるだろう。
こうした問題に対処するべく、まずはプローブビームに関連する問題が対処可能である。プローブビームの特性は、回折システムの性質を決定する。さらに、2次元検出器は、基本的機能にとって必須の要素というわけではないが、機器の速度を改善するべく広く採用されている検出要素である。
放射源、光学系、ビーム選択デバイス及び検出器を含むデュアルモードX線散乱又は回折システムを作ることができる。放射源はX線ビームを放出する。そのX線ビームは光学系によって反射され、試料へと向かう2つのビーム又は3つのビームを形成する。ビームの一つは、発散がビーム伝播方向に垂直な2つの直交方向に制御される2次元ビームであり得る。もう一つのビームは、発散が一方向のみに制御される1次元ビームであり得る。このビームは、他方向には制御されず及び/又は依然として発散したままである。第3のビームは、ブラッグブレンターノ構成のための発散ビームである。ビーム選択機構を、ビームを選択するべく放射源及び光学系間又は光学系及び試料間に挿入することができる。検出器は、試料からの散乱又は回折されたX線を検出する。選択されたビームはシステムのモードを決定する。すなわち、動作の1次元モード又は2次元モードを与える。システムには、通常は2次元回折計が行う単結晶アプリケーションのために、試料をスピン又は回転させる試料ゴニオメータも装備される。典型的な粉末回折計としてのシステムにはゴニオメータが装備され得る。ゴニオメータの中心まわりに回転可能な一つのアームに検出器が取り付けられ、かつ、やはりゴニオメータまわりに回転可能なもう一つのアームに放射源及び光学系が取り付けられる。これらの運動の自由度により、θ−θ及びθ−2θの走査を1次元モードによって行うことができる。
典型的な2次元ビームは、焦点において狭いスポットを形成する2次元合焦ビーム、及び、伝播ビームに垂直な方向において低発散の2次元コリメートビームを含む。光学系が結晶光学系又は多層光学系のような回折光学系である場合、発散は典型的に、放射源サイズ及び光学系のロッキングカーブ幅によって決定される。
典型的な1次元ビームは、放射源が点放射源であって発散が一方向のみに制御される扇形ビーム、及び、放射源が線放射源であって発散が一方向のみに制御される「線」ビームを含む。1次元ビームは典型的に、試料位置及び検出器位置において、一方向の寸法が他方向の寸法よりもかなり長い「線」外形を有する。その比は少なくとも1:4であり、典型的には1:8以上である。1次元ビームに対し、ビームは、発散が制御される方向に合焦又はコリメートされる。
特許文献1は、2次元ビームを形成する並列型カークパトリックバエズ(KB)光学系を記載する。ビームは、双方の反射器によって、ビーム伝播方向に対して実質的に垂直な2つの直交方向に反射される。2次元光学系のための作動ゾーンは、X線エネルギー、面間隔dの範囲、及び鏡の長さに応じて最大でも典型的には約数ミリメートル幅の、2つの反射器の結合線沿いの各鏡上の狭いストリップである。
しかしながらデュアルモード光学システムは、2つの1次元鏡を使用して設計することができる。鏡の一方は、1次元反射と、好ましくは並列型構成であるカークパトリックバエズ構成にある他方の鏡と結合されて2次元ビームとの双方を与えるべく十分な幅にする必要がある。光学アセンブリの入口側若しくはアセンブリの出口側又はその双方に2つの開口が取り付けられたアパチャを有することが好ましく、ブレード又はスリットであり得る選択デバイスを、ビームを選択するべく光学システムにさらに組み入れることができる。ブラッグブレンターノ構成のために発散ビームが望ましい場合、アパチャには第3開口が存在する。入口及び出口に取り付けられた単数又は複数のアパチャは、アライメントをかなり容易にとることができる。ビーム選択デバイスのみならずビーム画定アパチャとしても機能するように4ブレードスリットを使用することができる。デュアルモード光学系設計に対して点放射源が使用される場合、例えば、鏡の一方が1次元ビームを反射可能な幅に設計され、かつ、一組のアパチャ(いずれか一方のアパチャが一側に又は2つのアパチャが両端に)が使用されて1次元ビーム及び2次元ビームが形成される。ここで、1次元ビームは扇形ビームである。扇形ビームは一般的に、X線CTのようなX線イメージングのために使用され、XRDを目的としては使用されていなかった。慎重な分析によれば、扇形ビームもまたX線散乱及びX線回折に使用することができる。伝統的な1次元ビーム又は線ビームと比べ、付加的な情報損失が存在しない。扇形ビームは2次元ビームよりも高いフラックスを有する。したがって、1次元散乱/回折システムがアプリケーション又は試料にとって適切であれば、1次元モードの動作には高フラックスひいては高速度という長所が存在する。他方、扇形ビーム試料上のフラックスは依然として、伝統的な1次元ビームのものよりも低い可能性がある。伝統的な1次元ビームは放射源が長いため、かなり高い電力負荷を有し得るからである。一例として、銅標的を備えた直径30μmの微小焦点放射源が30Wの電力負荷を有する一方、標準的なロングファインフォーカス(LFF)線放射源は、40μm×12mmの放射源投影及び2kWの電力負荷を有する。
デュアルモード光学系が線放射源とともに使用される場合、当該長さに沿った放射源の向きは、単一反射を目的として設計された反射器とのアライメントがとられる。2次元のX線ビームを送達するべく他の反射器に対して放射源の任意点に向けてのアライメントをとることもできるが、反射器はデュアルモード動作において使用される場合、線放射源の端に近い点とのアライメントがとられる。
多層光学系のような回折光学系又は結晶光学系のような他の帯域通過光学系を使用することが好ましい。デュアルモード光学系が線放射源と結合される場合、当該線放射源に対して垂直な反射器、例えば2次元ビームのみに寄与する反射器は、異なる波長にあるX線放射源の異なる部分からのX線を反射して、広くかつエネルギー分散性のビームを形成する。しかしながら他方の反射器は、放射源の方向に沿ってアライメントがとられている限り、光学系が設計目標とする波長に対するブラッグ条件を形成し、ひいてはクリーンなスペクトル及び空間的に明確に画定された2次元ビームを形成する。
デュアルモード光学系が点放射源に結合される場合、一つのビームを通しかつ他のビームをブロックするプレートのように単純であり得るビーム選択機構を、放射源及び光学系間又は光学系及び試料間に位置決めすることができる。デュアルモード光学系が線放射源に結合される場合、ビーム選択機構は、放射源及び光学系間に位置決めされるのが好ましい。そうでなければ、長い放射源から到来して単独で反射されたX線が、2次元ビームのアパチャを貫通して2次元ビームを汚染しかねないからである。
2次元ビームのみに寄与する鏡と、2次元ビーム及び1次元ビーム双方に寄与する鏡との角度を設定することにより、特定のビーム位置を備えたデュアルモード光学システムを設計することができる。例えば、2次元ビームの中心を、1次元ビームの中心にすること、すなわち試料位置又は検出器位置のいずれかにすることができる。双方のビームの中心を試料位置の同じ点にすることに利点は、2つの動作モード間で切り替えられたときに試料位置を変更する必要がないことにある。双方のビームの中心を検出器位置の同じスポットにすることに利点は、データが同じ座標を有することにある。
2つのビームの中心が試料位置の同じ点にされていない場合、試料取り扱いが、X線散乱又は回折システムの注目すべき部分となる。試料取り扱いシステムは、1次元ビーム及び2次元ビーム双方の経路に試料を位置決めできる必要がある。これは、異なる動作モードのための機械的なマーカのような簡単なものでも、又は当該動作モードに関連する異なる位置へと試料を位置決めすることができる並進デバイスでもよい。2次元モードにおいては、スピン又は回転を与える試料ゴニオメータも実装することができる。斜入角ステージ又はずり応力セル及び他の多くのX線回折又は散乱用標準アクセサリのような他の試料取り扱いシステムを、当該システムに一体化することもできる。
X線CCDカメラ、イメージプレート(IP)、及び半導体光子計数型画素化検出器のような2次元検出器を使用することが好ましい。半導体光子計数型検出器は、高分解能、超低ノイズ、リアルタイム及び高速計数率という長所を有する。1次元動作モードであっても、2次元検出器は容易なアライメントという長所を提供する。2次元検出器にとっての線ビームと検出器とのアライメントは、データが2次元で収集されて2次元画像からビーム方向を見出すことができるので、1次元検出器にとってほど重要ではない。
線形検出器とも称する1次元検出器は、散乱又は回折システムとしても使用することができる。1次元検出器を使用する場合、2つの問題が生じる。1次元モードに対しては、線ビームは検出器セルとのアライメントがとられる。そうでなければ分解能が劣化する。2次元モードに対しては、1次元検出器の使用は、2次元データを直接取得するのに適していない。一つのソリューションは、検出器の前面でスリットを使用した後、2次元画像を作るべくデータフィールドを走査することである。この走査は、線状に、又は主ビームの中心を回転中心とした角度状に行うことができる。角度状の走査の場合、検出器の前面にあるスリット開口は、例えば極走査のような一定角度の形態であり得る。回折システムの速度は、1次元検出器を使用する場合に劣化する。線形検出器を使用する限られた長所の一つは低コストにある。ただし、走査に必要な運動制御が、2D検出器及び1D検出器間のコスト差よりも安価であることを条件とする。
デュアルモードX線散乱又は回折システムにより、システムは、1次元モードにおける高フラックスを提供する性能のすべてと、2次元モードにおける2次元性能とを、一つのシステムよりもそれほど高くはないコストで利用することができる。加えて、デュアルモードシステムは、例えば単位面積当たりのフラックスのような、1次元ビームよりも高い2次元ビームのフラックス密度を有する。すなわち、小さな試料に対しては、2次元モードを使用することで高い信号対ノイズ比を得ることができる。システムのいくつかの実施形態はさらに、以下の利点の一以上も有する。点放射源が使用される場合、システムは、最適化された2次元性能を有するがそれでもなお、2次元モードよりも1次元モードにおいてかなりの高フラックスを提供することができる。線放射源が使用される場合、システムは、1次元モードの最適化された性能を提供するがそれでもなお、2次元性能も提供する。デュアルモード散乱/回折システムの例の一つは小角X線散乱(SAXS)カメラである。デュアルモードSAXSカメラは、1次元クラツキーシステムの高フラックスという長所と、クラツキーコリメーションシステムと結合された場合の2次元ピンホールカメラの性能とを有する(特許文献2)。多くの未知試料に対し、当該測定に対してどのモードが最適かを迅速にチェック及び決定するべく、2つの動作モードの一方を迅速に試すことができる。SAXSカメラは、異方性材料を調査するべくを使用することができ、かつ、高分解能反射率計又は高分解能反射型SAXSカメラとして構成することができる。全カメラ長さがピンホールカメラよりもかなり短いので、システムは大きな角度範囲を有する。システムは小角散乱測定から広角散乱測定まで拡張することができる。
粉末回折計に対しては、異なるタイプの1次元ビームを使用する3つの構成が存在する。第1タイプは合焦ビームであって、ガラス又はプラスチックのキャピラリに挿入される粉末に対して使用されるのが一般的である。第2タイプは平行ビームである。平行ビームは、透過性、不規則形状、及び薄膜形態等の試料に対して正確な測定を提供する。平行ビームはまた、さらに単結晶チャンネルカットモノクロメーターに結合された場合、高分解能回折法に適したビームも提供する。第3タイプの入射ビームは発散ビームである。発散ビームを使用する構成はブラッグブレンターノ回折計と称され、粉末回折法において広く使用されている。ブラッグブレンターノ構成では、試料は、回折ビームを焦点円上に向けて合焦させる。この構成は高分解能及び高感度を提供するが、不規則表面形状、試料へのX線浸透、及び試料の不正確な位置によって導入される誤差を受けやすい。1次元ビームの開口に対して平行な別個の開口を、試料へのまっすぐなビーム入射を許容するべく導入することができる。まっすぐなビームのための開口を有することにより、光学システムは、3つのビーム、すなわち2次元ビーム、1次元コリメート又は合焦ビーム、及び1次元発散ビームを利用することができる。典型的には、まっすぐなビームすなわち発散ビームのための開口は矩形状の開口であり、1次元ビームのための開口に対して平行に、かつ、線放射源の方向に対して平行に位置決めされる。換言すれば、まっすぐなビームのための開口の位置は、1次元ビームのための開口及び2次元ビームのための開口を貫通する中心線に対して垂直な方向にある1次元ビームのための開口の位置をシフトすることによって得ることができる。ビーム選択機構により、これら3つの中から一つのビームを選択することができる。発散ビームの分光品質を改善するべく、発散ビームのための分光フィルタを使用することができる。一つの光学アセンブリにおいて鏡により条件づけられたビームとともに発散ビームを使用することは特許文献3に開示されている。
米国特許第6,041,099号明細書 米国特許第8,094,780号明細書 米国特許第6,807,251号明細書
X線コヒーレント散乱及び回折を介して試料を分析するシステムが与えられる。システムは、1次元ビームと2次元ビームとの双方及び可能であれば発散ビームを与える性能を提供するビームサブシステムと、1次元動作モードのための1次元ビーム若しくは2次元動作モードのための2次元ビーム又はブラッグブレンターノ構成のための発散ビームを選択する選択デバイスとを含む。
本明細書に添付されかつ本明細書の一部をなす図面及び特許請求の範囲を参照して以下の説明を検討した後であれば、本発明のさらなる目的、特徴及び利点が当業者にとって容易に明らかとなる。
1次元モードにあるX線散乱又は回折システムの模式的な例示である。 2次元モードにあるX線散乱又は回折システムの模式的な例示である。 線放射源を使用するX線散乱又は回折のための光学システムの模式的な例示である。 線放射源を使用するX線散乱又は回折のための光学システムの模式的な例示である。 点放射源を使用するX線散乱又は回折システムのための光学システムの模式的な例示である。 点放射源を使用するX線散乱又は回折システムのための光学システムの模式的な例示である。 ここに記載される方法を実装する処理システムの模式的な図である。
このようにして、想定されるプローブビームシステムの一実施形態は、放射源、2つの1次元反射器、及びアパチャを含む。2つの1次元反射器は、1次元ビームを形成するべく設計された第1反射器を含む。第1反射器は、2次元ビームを形成するべく、例えばカークパトリックバエズ構成、好ましくは並列型構成にある第2反射器に結合される。アパチャは、一方が双方の鏡により反射された2次元ビームを目的とし、かつ、一方が一方の鏡のみにより反射された1次元ビームを目的とする2つの開口を有する。加えて、2つのビームの一方を選択するべく、ブレード又はスリットいずれかである選択機構が使用される。発散ビームが必要な場合、アパチャは、1次元反射ビーム、2次元反射ビーム及び発散ビームに対応する3つの開口を有する。ビーム選択デバイスは、3つのビームの一つを選択する。
システムの動作モードに応じて試料を1次元ビームの位置又は2次元ビームの位置へと搬送するべく、試料搬送器を含めることができる。しかしながら光学システムは、1次元ビーム中心が2次元ビーム中心に一致するように設計することもできる。この場合、動作モードの切り替えを目的とする試料の並進は必要なくなる。2次元モードのための試料ゴニオメータもまた、回折計にとって必要となる。試料ゴニオメータは、X線を回折する結晶格子のブラッグ条件を満たすためのスピン又は回転を与える。
ここで図1を参照すると、デュアルモードX線散乱又は回折システムの一例が与えられる。システムは1次元モードにある。X線散乱又は回折システムは、X線放射源114、光学系116、試料128及び検出器132を含む。X線放射源114は線放射源又は点放射源である。放射源114は発散ビームを放出し、その発散ビームが光学系116によって受け入れられる。光学系116の一部が、ビームを、ビーム伝播に直交する2つの垂直次元に条件づける2次元光学系となる。光学系の一部が、ビームを伝播方向に垂直な一つの次元に条件づける1次元光学系となる。光学系116は結晶光学系又は多層光学系である。さらに、光学系116は、一部がKB並列型又は直列型光学系であり、1次元光学系と組み合わせられる。ビーム選択デバイス122は、放射源が図1に示される線放射源である場合、放射源及び光学系間に存在する。点放射源に対しては、ビーム選択デバイス122は、放射源及び光学系間又は光学系及び試料128間に存在し得る。ビーム選択デバイス122は、ビームの様々な位置を選択するべく制御する。ビームが分割される場合、ビーム選択デバイス122は、分割されたビームの一つを選択する。ビーム選択デバイス122は、1次元モード又は2次元動作モードを選択するべくアクチュエータによって制御されるシャッター又は可動ビームストップである。並進デバイスは、システム動作モード及びビーム設計に応じて試料128を1次元ビーム位置又は2次元ビーム位置まで搬送する。回折X線は検出器132が収集する。検出器132は、軸まわりに回転可能なアームに取り付けることができる。放射源及び光学系もまた、同じ軸まわりに回転可能なアームに取り付けることができる。これらの回転自由度により、異なる回折構成、すなわちθ−θ走査及びθ−2θ走査が可能となる。
図2を参照すると、デュアルモード散乱又は回折システムが2次元動作モードにある。ビーム選択デバイス122は、1次元ビームを形成するX線をブロックし、かつ、2次元ビームを形成するX線の貫通を許容するべく位置決めされる。試料ゴニオメータが、回折計が2次元モードで動作する場合に試料128をスピン又は回転させる。加えて、試料128は、2次元ビームが1次元ビームからずれている場合に2次元ビームの中へ並進させることができる。いくつかの実装においてビームは、1次元ビームと2次元ビームとが試料位置において重なるように条件づけることができる。
ここで図3Aを参照すると、X線放射源214及び光学系220に対し、X線放射源114及び光学系116の一つの可能な実施形態が与えられる。放射源214は、光学系220に向かう線外形を備えたX線ビームを放出する線放射源である。放射源214からのX線ビームは、第1開口及び第2開口を有するアパチャ236と相互作用をする。第1開口は、1次元ビームを形成するX線を通過させる細長い開口である。第2開口は、例えば正方形孔のような孔である。したがって、放射源214からのX線ビームは、(線ビームのような)1次元ビーム230を形成する第1部分と、(例えば点ビーム又はペンシルビーム若しくは2次元ビームである)2次元ビーム232を形成する第2部分とに分割される。1次元ビーム230を形成する第1部分と2次元ビーム232を形成する第2部分とは光学系220によって受け入れられる。光学系220は2つの1次元反射器からなる。例えば第2表面224である反射器の一方は、例えば光学系222の第1表面である他方の反射器の一部とともに2次元光学系を形成する。2次元光学系は、例えば並列型KB光学系の形態にある。加えて、第1反射器222の一部が、デュアルモード光学システムのための1次元光学系として機能する。したがって、放射源214とアパチャ236とは、1次元ビーム230がKB光学系の第1表面222と相互作用をする一方で2次元ビーム232がKB光学系の第1表面222及び第2表面224双方と相互作用をするようにアライメントがとられる。したがって、1次元ビーム230は第1表面222によって、例えば合焦され又はコリメートされるように条件づけされる。同様に、2次元ビーム232は、第1表面222及び第2表面224双方によって伝播方向に直交する2つの垂直次元に条件づけられる。いくつかの実装においてビーム選択デバイスは、光学系と試料との間に位置決めされる。線放射源が使用される場合、ビーム選択デバイスは放射源と光学系との間に位置決めされるのが好ましい。このシナリオでは、ビームはビーム選択デバイスに向けられて、例えば入口アパチャ236の中に確立される。出口アパチャ238は、1次元ビームのための第1開口242及び2次元ビームのための第2開口240を含む。1次元ビーム230を形成するX線及び2次元ビーム232を形成するX線の一方又は双方を選択的にブロックするべく、プレートの形態にあるビーム選択デバイスを制御することができる。この例では、1次元ビーム230が線244に合焦されるように示される一方、2次元ビーム232が点246に合焦されるように示される。したがって、1次元ビーム230及び2次元ビーム232の一方が選択的にビーム選択デバイスを貫通可能とされ、本願の他の箇所に記載されるように試料と相互作用をする。
図3Aに示される線放射源の場合、光学系は放射源に対してアライメントがとられ、2つの鏡の一方が線放射源と同一線上に(又は当該放射源と平行に)並びかつ他方の鏡が線放射源に垂直にアライメントがとられるようになる。1次元ビームは、線放射源に対してのみ平行な鏡によって反射されており、多くの粉末回折計が使用する典型的な1次元ビームである。ビームはコリメートビーム又は合焦ビームであり得る。例えば鏡の回折平面に対する垂直方向又は線放射源の方向のような軸方向平面における発散が通常は、光学系出口においてスリットによって画定される。軸方向の発散をさらに画定するべく、ソーラー(Soller)スリットも頻繁に使用される。
2次元ビームは、線放射源を使用して当該線放射源の任意点に対して光学系のアライメントをとることによって形成される。光学系は、1次元ビーム及び2次元ビーム間の広い分離を得るべく、放射源の一端に対してアライメントがとられるのが好ましい。
線放射源を使用するビームシステムは、点放射源を使用するビームシステムよりもかなり高強度の1次元ビームを与える。しかしながら2次元ビームの品質は、点放射源と比べて相対的に低輝度であること及び放射源の大きな一方向寸法ゆえに、点放射源を使用する場合ほど良好とはいえない。ビームフラックスが低くなり、かつ、分光バックグラウンドが高くなる。
一方の鏡が線放射源に対して平行にアライメントがとられ、かつ、他方の鏡が線放射源に対して垂直にアライメントがとられるという事実により、この構成に対する最高の性能が得られる。線放射源に対して垂直な鏡の回折平面では、放射源の大部分によって、異なる波長の線放射源沿いにブラッグ条件を満たすことができる。それゆえ広範囲のスペクトルが反射されるので、一つのみの鏡を考慮した場合、この方向のビーム発散が高くなる。しかしながら、放射源の寸法が他の方向では小さいので、光学系が設計目標とする作動エネルギーのX線のみが、線放射源に対して平行な鏡によって反射され得る。したがって、2次元ビームのスペクトルは大部分が、線放射源の放射源幅によって決定される。放射源幅は通常、ファインフォーカス密封管又はロングフォーカス密封管に対して例えば40ミクロンのように、非常に狭く設計される。
一方が1次元ビームを形成するX線用、他方が2次元ビームを形成するX線用の2つの開口を備えるアパチャを使用することができる。そうでなければ、まっすぐなビーム及び単独で反射されたビームが出口端においてアパチャを通過してノイズをもたらす。望ましくないビームの部分を閉塞して放射源からのまっすぐなビームをブロックすることでビームをさらに画定するべく、2つの開口を備えたアパチャも、光学系の出口端において使用する必要がある。ビーム選択機構は、アプリケーションに対して2次元ビーム又は1次元ビームいずれかを選択するべく、光学系の前又は後ろにおいて使用することができる。ビーム選択機構は放射源と光学系との間に設置することが好ましい。その結果、2次元ビームが選択された場合、残りの未使用放射源からのまっすぐなビームがビーム選択デバイスによってブロックされる。
代替的に、ビーム画定アパチャ及びビーム選択シャッターの双方として機能するスリットを設計して光学系に適用することもできる。例えば、固定長スリットを備える2ブレードスリットには、光学系出口の前又は後ろにおいて2次元ビーム又は1次元ビームいずれかのためのアパチャを形成する自由度がある。このスリットは、望ましくないビームを閉塞すること、及びビームの一方のみを貫通させること双方の機能を果たすことができる。4ブレードスリットであれば同じ機能を果たすことができる。
ここで図3Bを参照すると、光学系220の側面図が与えられる。表面222は第2表面224に対して垂直をなす。さらに、1次元ビーム230及び2次元ビーム232双方が表面222と相互作用をする。1次元ビーム230が表面252の第1部分と相互作用をする一方、2次元ビーム232が表面250の第2部分と相互作用をする。表面252の第1部分は、表面250の第2部分よりも光学系220のコーナーから遠くに離れている。加えて、表面252の第1部分は、表面250の第2部分との重なりを有しない。しかしながら表面252の第1部分は、連続する輪郭、及び/又は表面222の第2部分250としての多層被覆を有する。
ここで図4Aを参照すると、X線放射源314及び光学系320に対し、X線放射源114及び光学系116の一つの可能な実施形態が与えられる。放射源314は、光学系320に向かって一点から拡張するX線ビームを放出する点放射源である。したがって、放射源314からのX線ビームは、1次元ビーム330を形成する第1部分と2次元ビーム332を形成する第2部分とに分割される。1次元ビーム330を形成する第1部分及び2次元ビーム332を形成する第2部分は光学系320が受け入れる。光学系320は2つの1次元反射器を含む。反射器324は、例えば並列型KB光学系の形態にある反射器322の一部とともに2次元光学系を形成する。反射器322の一部はまた、1次元ビームを形成する1次元光学系としても機能する。したがって、放射源314とアパチャ336とは、1次元ビーム330が光学システムの第1表面322と相互作用をする一方で2次元ビーム332が光学システムの第1表面322及び第2表面324双方と相互作用をするようにアライメントがとられる。したがって、1次元ビーム330は第1表面322によって、例えば合焦され又はコリメートされるように条件づけられた上で出口アパチャ338に向けられる。再びであるが、ビーム選択デバイスもまた、アパチャの後ろに位置決めし及び/又は出口アパチャ338の中に確立することができる。同様に、2次元ビーム332は、伝播方向に垂直な2つの直交方向にある第1表面322及び第2表面324双方によって条件づけられて出口アパチャへと向けられる。出口アパチャ338は、1次元ビーム及び2次元ビームのための第1開口342及び第2開口340を含む。ビーム選択デバイスは、1次元ビーム330及び2次元ビーム332の一方又は双方を選択的にブロックするべく制御される。この例では、1次元ビーム330が線344に合焦されるように示される一方、2次元ビーム332が点346に合焦されるように示される。したがって、1次元ビーム330を形成するX線及び2次元ビーム332を形成するX線の一方が選択的にビーム選択シャッターを貫通可能とされ、本願の他の箇所にすでに記載されたように試料との相互作用をする。
図4Aに示される点放射源の場合、一つの鏡のみによって反射された1次元ビームは「扇形ビーム」である。点放射源による2次元ビームは、線放射源の場合と比べて高強度を有するので、分光的かつ空間的に良好に画定されたビームとなり得る。1次元ビームすなわち扇形ビームは、例えば長い放射源が引き起こす交差光線が少ないといった、良好な空間的画定性という長所を有する。
ビームソリューションに基づく点放射源は、1次元ビーム及び2次元ビーム双方を提供することができる。光学システムは2つの反射器からなる。光学システムの2次元機能は、一方の反射器と、並列型カークパトリックバエズ光学系スキームにある他方の反射器の一部とによって達成される。光学システムの1次元機能は、2つの反射器の一方の単独反射によって達成される。模式的に示される上側ビームは、鉛直な鏡のみによって反射された1次元ビームである。光学系のコーナーと相互作用をするように模式的に示されるビームは、焦点を形成するべく直交方向にある双方の鏡によって反射された2次元ビームである。2つの開口を有するアパチャがさらにビームを画定する。示されるアパチャは光学系の両側に存在するが、入口側若しくは出口側のいずれか又は双方に存在してもよく、かつ、必ずしも光学系に取り付けられる必要もない。1次元ビーム又は2次元ビームいずれかを選択するべく、ブレード又はスリット(図示せず)のいずれかである選択機構を使用することもできる。
合焦ビームが図に示されている。1次元ビームは鉛直方向に沿って発散し(「扇形ビーム」)、水平面に合焦する。しかしながら2つの鏡は、楕円鏡と放物鏡との任意の組み合わせとすることもできる。1次元ビームは、「合焦扇形ビーム」又は「コリメート扇形ビーム」のいずれかであり得る。2次元ビームは、合焦ビーム若しくはコリメートビーム又は一方向に合焦されかつ他方向にコリメートされたビームのいずれかであり得る。
光学アセンブリの入口側若しくはアセンブリの出口側又はその双方に2つの開口が取り付けられたアパチャを有することが好ましく、ブレード又はスリットであり得る選択デバイスをビームを選択するべく光学システムにさらに組み入れることができる。入口及び出口に取り付けられた単数又は複数のアパチャは、アライメントをかなり容易にしてくれる。アパチャを画定するビームとして機能する固定スリットを備えた2ブレードスリット又は4ブレードスリットを、ビーム選択デバイスと同様に使用することができる。
ここで図4Bを参照すると、光学系420の図が与えられる。第1表面322は第2表面324に対して垂直をなす。さらに、1次元ビーム330及び2次元ビーム332双方が第1表面322と相互作用をする。1次元ビーム330が表面352の第1部分と相互作用をする一方、2次元ビーム332が表面350の第2部分と相互作用をする。表面352の第1部分は、表面350の第2部分よりも光学系320のコーナーから遠くに離れている。加えて表面352の第1部分は表面350の第2部分とは重ならない。しかしながら表面352の第1部分は、連続する輪郭、及び/又は表面322の第2部分350としての多層被覆を有するがこれらが必須というわけではない。
加えて、ビーム選択デバイスを1次元動作モード及び2次元動作モード間で動かすアクチュエータを制御するべく、制御器を構成することができる。さらに、制御器に対しては、検出器が受け入れる測定特性に基づいて、例えば散乱パターン又は強度データのような散乱データに基づいて、1次元動作モード及び2次元動作モード間で切り替わるように命令することができる。制御器はまた、制御器が2次元モードに切り替えられたときにビーム伝播軸まわりに又は当該ビーム伝播軸に垂直に試料をスピン又は回転させる電動ステージのような運動デバイスと通信するべく構成することもできる。加えて、制御器は、1次元及び2次元動作モードの選択に基づいて試料を第1及び第2位置間で動かすべく、電動ステージのような運動デバイスを制御することもできる。
記載される制御器、制御回路、モジュール、サーバ又はエンジンのいずれもが、一以上のコンピュータシステム又は集積型制御器に実装することができる。一つの典型的なシステムが図5に与えられる。コンピュータシステム500は、上述の方法に記載される命令を実行するプロセッサ510を含む。命令は、例えばディスクドライブ、CD若しくはDVD、又は、EPROM若しくはフラッシュのようなプロセッサ内部若しくは外部の何らかの形態の不揮発性メモリのような、メモリ512又は格納デバイス514のようなコンピュータ可読媒体に格納される。コンピュータは、例えばコンピュータモニタのような表示デバイス518上にテキスト又はグラフィック表示を生成するべく命令に応答する表示制御器516を含む。加えて、プロセッサ510は、例えば他の汎用コンピュータシステムのような他のシステムにデータ又は命令を伝えるべくネットワーク制御器520と通信する。ネットワーク制御器520は、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネット又は他の一般に使用されるネットワークトポロジを含む様々なネットワークトポロジを介して処理を分散し又は情報へのリモートアクセスを与えるべく、イーサネット(登録商標)又は他の周知のプロトコルを介して通信することができる。
他の実施形態において、特定用途向け集積回路、プログラマブルロジックアレイ及び他のハードウェアデバイスのような専用ハードウェア実装を、ここに記載される方法の一以上を実装するべく構築することができる。様々な実施形態の装置及びシステムを含み得るアプリケーションは、様々な電子システム及びコンピュータシステムを広く含むことができる。ここに記載される一以上の実施形態は、モジュール間で及びモジュールを介して関連する制御信号及びデータ信号による2以上の特定相互接続ハードウェアモジュール若しくはデバイスを使用して、又は特定用途向け集積回路の複数部分として、機能を実装することができる。したがって本システムは、ソフトウェア、ファームウェア及びハードウェアの実装を包含する。
本開示の様々な実施形態によれば、ここに記載される方法は、コンピュータシステム又はプロセッサにより実行可能なソフトウェアプログラムによって実装することができる。さらに、典型的かつ非制限的な実施形態において実装は、分散処理、コンポーネント/オブジェクト分散処理、及び並列処理を含むことができる。代替的に、ここに記載される方法又は機能の一以上を実装するべく、仮想コンピュータシステム処理を構築することもできる。
さらに、ここに記載される方法は、コンピュータ可読媒体において実施することもできる。用語「コンピュータ可読媒体」は、集中型若しくは分散型データベース及び/又は一組以上の命令を格納する関連キャッシュ及びサーバのような単数媒体又は複数媒体を含む。用語「コンピュータ可読媒体」は、プロセッサが実行する一組の命令、又はここに開示される方法若しくは動作の任意の一以上をコンピュータシステムに行わせる一組の命令を格納し、エンコードし若しくは担持することができる任意の媒体を含む。
当業者には容易にわかることだが、上記説明は本願の原理の例示を意味する。この説明は、システムが本願の趣旨から逸脱することなく修正、変形及び変更を受け得るという点で、本開示の範囲又はアプリケーションを限定するものではない。

Claims (19)

  1. 1次元ビーム及び2次元ビーム双方を与えることができるデュアルモードX線のビームシステムであって、
    X線放射源と、
    2つの反射型X線光学系を含む光学システムと
    を含み、
    前記光学システムの2次元部が第1の反射型X線光学系と第2の反射型X線光学系の第1部分とによって形成され、
    前記光学システムの1次元部が前記第2の反射型X線光学系の異なる部分によって形成され、
    前記X線放射源から放出されたX線の第1部分が、前記光学システムの2次元部によって反射されて2次元ビームを形成し、
    前記X線放射源から放出されたX線の第2部分が、前記光学システムの1次元部によって反射されて1次元ビームを形成するビームシステム。
  2. 記ビームシステムの光学システムはさらに、双方の反射型X線光学系によって反射された2次元ビーム又は一方の反射型X線光学系のみによって反射された1次元ビームのいずれかを選択するビーム選択機構を含む請求項1のビームシステム。
  3. 前記ビーム選択機構は、前記1次元ビーム又は前記2次元ビームのいずれかをブロックするブレードである請求項2のビームシステム。
  4. 前記ビーム選択機構はスリットを含み、
    前記スリットのブレードの位置を調整することによって前記1次元ビーム又は前記2次元ビームのいずれかが選択される請求項2のビームシステム。
  5. 前記ビーム選択機構は前記X線放射源及び前記光学システム間に位置決めされる請求項2のビームシステム。
  6. 記ビームシステムの光学システムは、出力ビームをさらに画定する2つの開口を備えたアパチャを有し、
    前記アパチャの第1開口は前記1次元ビームを受け入れるべく構成され、かつ、第2開口は前記2次元ビームを受け入れるべく構成され、
    前記アパチャは、前記光学システムの出口側に取り付けられる請求項1のビームシステム。
  7. 記ビームシステムの光学システムは、入力ビームをさらに画定する2つの開口を備えたアパチャを有し、
    前記アパチャの第1開口は前記1次元ビームを形成するX線を受け入れるべく構成され、かつ、第2開口は前記2次元ビームを形成するX線を受け入れるべく構成され、
    前記アパチャは前記光学システムの入口側に取り付けられる請求項1のビームシステム。
  8. 記ビームシステムの光学システムは2つのアパチャを含み、
    各アパチャは2つの開口を有し、
    第1開口は前記1次元ビームのために構成されかつ第2開口は前記2次元ビームのために構成され、
    一方のアパチャは前記光学システムの入口側に取り付けられかつ他方のアパチャは前記光学システムの出口側に取り付けられる請求項1のビームシステム。
  9. 前記アパチャは、ブラッグブレンターノ構成のための発散ビームを形成するべく前記X線放射源からのX線をまっすぐ通過させる第3開口を有する請求項6、7又は8のビームシステム。
  10. 前記X線放射源は点放射源である請求項1のビームシステム。
  11. 前記X線放射源は線放射源である請求項1のビームシステム。
  12. 記ビームシステムはさらに、前記X線放射源を、点投影から線投影へ又は前記線投影から前記点投影へ再位置決めするべく構成された位置決めデバイスを含む請求項1のビームシステム。
  13. 前記反射型X線光学系は並列型カークパトリックバエズ構成を形成する請求項1のビームシステム。
  14. 前記光学システムの反射型X線光学系は多層光学系である請求項1のビームシステム。
  15. 前記光学システムの反射型X線光学系は単結晶光学系である請求項1のビームシステム。
  16. 前記光学システムの2つの反射型X線光学系は結晶光学系及び多層光学系の組み合わせである請求項1のビームシステム。
  17. 前記光学システムは、前記2次元部と前記1次元部との間の角度が設定されることにより、前記反射型X線光学系からの一定距離において前記1次元ビームの中心が前記2次元ビームの中心と合うように構成される請求項1のビームシステム。
  18. 前記1次元ビームの中心は、試料の位置において前記2次元ビームの中心と合わせられる請求項17のビームシステム。
  19. 前記1次元ビームの中心は、試料からの散乱又は回折されたX線を検出する検出器の位置において前記2次元ビームの中心と合わせられる請求項17ビームシステム。
JP2015516233A 2012-06-08 2013-06-07 1d及び2dビームを提供するx線ビームシステム Active JP6322628B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261657446P 2012-06-08 2012-06-08
US61/657,446 2012-06-08
PCT/US2013/044659 WO2013185000A1 (en) 2012-06-08 2013-06-07 X-ray beam system offering 1d and 2d beams

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015520384A JP2015520384A (ja) 2015-07-16
JP6322628B2 true JP6322628B2 (ja) 2018-05-09

Family

ID=48700708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015516233A Active JP6322628B2 (ja) 2012-06-08 2013-06-07 1d及び2dビームを提供するx線ビームシステム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9031203B2 (ja)
EP (1) EP2859336B1 (ja)
JP (1) JP6322628B2 (ja)
CA (1) CA2875682A1 (ja)
WO (1) WO2013185000A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9024268B2 (en) * 2013-03-15 2015-05-05 Bruker Axs, Inc. One-dimensional x-ray detector with curved readout strips
IL272901B2 (en) * 2017-09-01 2024-10-01 Asml Netherlands B V Optical systems, metrology instruments and related methods
JP6857400B2 (ja) * 2018-03-01 2021-04-14 株式会社リガク X線発生装置、及びx線分析装置
JP6937025B2 (ja) * 2018-03-20 2021-09-22 株式会社リガク X線回折装置
KR20210028276A (ko) * 2018-07-31 2021-03-11 램 리써치 코포레이션 고 종횡비 구조체들의 패터닝된 어레이들 내의 틸팅 각도 결정
CN113945586B (zh) * 2021-10-22 2024-06-07 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 用于kb显微镜的x射线图像记录仪

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE89097T1 (de) * 1986-08-15 1993-05-15 Commw Scient Ind Res Org Instrumente zur konditionierung von roentgenoder neutronenstrahlen.
US6014423A (en) * 1998-02-19 2000-01-11 Osmic, Inc. Multiple corner Kirkpatrick-Baez beam conditioning optic assembly
US6041099A (en) 1998-02-19 2000-03-21 Osmic, Inc. Single corner kirkpatrick-baez beam conditioning optic assembly
JP3548556B2 (ja) 2001-12-28 2004-07-28 株式会社リガク X線回折装置
JP5392982B2 (ja) * 2003-06-13 2014-01-22 オスミック、インコーポレイテッド ビーム調整システム
US7139366B1 (en) 2005-05-31 2006-11-21 Osmic, Inc. Two-dimensional small angle x-ray scattering camera
JP4278108B2 (ja) * 2006-07-07 2009-06-10 株式会社リガク 超小角x線散乱測定装置
JP4860418B2 (ja) * 2006-10-10 2012-01-25 株式会社リガク X線光学系
US8249220B2 (en) * 2009-10-14 2012-08-21 Rigaku Innovative Technologies, Inc. Multiconfiguration X-ray optical system
US8548123B2 (en) * 2010-04-29 2013-10-01 Bruker Axs, Inc. Method and apparatus for using an area X-ray detector as a point detector in an X-ray diffractometer
US8406374B2 (en) * 2010-06-25 2013-03-26 Rigaku Innovative Technologies, Inc. X-ray optical systems with adjustable convergence and focal spot size
DE102010062472A1 (de) 2010-12-06 2012-06-06 Bruker Axs Gmbh Punkt-Strich-Konverter

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013185000A1 (en) 2013-12-12
EP2859336B1 (en) 2017-08-30
EP2859336A1 (en) 2015-04-15
JP2015520384A (ja) 2015-07-16
US9031203B2 (en) 2015-05-12
CA2875682A1 (en) 2013-12-12
US20130329861A1 (en) 2013-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9014335B2 (en) Dual mode small angle scattering camera
JP6322628B2 (ja) 1d及び2dビームを提供するx線ビームシステム
JP4278108B2 (ja) 超小角x線散乱測定装置
KR102104067B1 (ko) X선 산란계측 장치
EP1886125B1 (en) Two-dimensional small angle x-ray scattering camera
US9121812B2 (en) Compact X-ray analysis system
JP2003194744A (ja) X線回折装置
JP6392850B2 (ja) ビーム生成ユニットおよびx線小角散乱装置
JP6564572B2 (ja) X線装置
CN110308168B (zh) X射线衍射装置
JP5492173B2 (ja) 回折x線検出方法およびx線回折装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6322628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250