JP6320524B2 - X線管故障予兆検知装置、x線管故障予兆検知方法およびx線撮像装置 - Google Patents

X線管故障予兆検知装置、x線管故障予兆検知方法およびx線撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、X線管の故障予兆を検知するX線管故障予兆検知装置およびX線管故障予兆検知方法、ならびに、そのX線管故障予兆検知装置を適用したX線撮像装置に関する。
透過型X線撮影装置やX線CT(Computer Tomography)装置などのX線撮像装置では、高電圧の陰極から出射した電子を回転する陽極に照射することによりX線を発生させるタイプのX線管が多く用いられている。このようなX線管では、陽極を滑らかに回転させるために固体潤滑ベアリングが用いられているが、固体潤滑ベアリングが劣化するとX線管が故障を引き起こし、そのX線撮像装置自体が使用不能となる。
とくに医療現場ではX線撮像装置が突然に使用不能となることは許容されない。そのため、X線管は、故障するかなり前の十分に使用可能な状態で新品と交換される。これは、X線の保守費用増大の大きな原因となっている。保守費用削減のためには、X線管を故障する直前まで使用し、できるだけ長く使用する必要がある。
X線管を長く使用すると、陽極の回転軸や固体潤滑ベアリングの劣化や磨耗のために、異音が生じることが知られている。そこで、その異音を検出することにすれば、X線管の故障を予兆することができる。例えば、特許文献1には、振動センサによりX線管の異音を検出し、得られた振動データの周波数分析を行い、特定周波数の成分量について閾値判定をすることによってX線管の故障予兆を検知する技術が開示されている。
また、特許文献2には、振動センサにより設備の振動を検出し、その振動データの周波数分析を行い、正常な設備の振動データの周波数成分を入力としてニューラルネットワークに学習させてクラスタを生成し、診断対象となる設備の振動データを学習済みニューラルネットワークに入力して設備の正常または異常を判定する技術が開示されている。
特開2011−45626号公報 特開2006−300896号公報
一般に、X線管から発せられる異音は、X線撮像装置の機種やX線管の稼働状態(稼働時の位置、姿勢、温度など)に依存する。これは、特許文献1でいう特定周波数がX線撮像装置の機種やX線管の稼働状態(稼働時の位置、姿勢、温度など)に依存して変動することを意味する。そのため、特許文献1に記載の技術を用いて、精度の高い故障予兆を検知するには、X線撮像装置、とくにX線管の様々な稼働条件に応じて適切な特定周波数や判定の閾値を事前に求めておき、保守診断時に、その都度、それらの値を設定するなどの手間が必要となる。
そこで、特許文献2に開示された技術をX線撮像装置に適用することを考える。そのようなX線撮像装置では、正常なX線管から発せられる振動について周波数分析が行われ、その周波数分析結果がニューラルネットワークを用いた学習によりクラスタが生成され、そのクラスタが故障予兆判定の基準として用いられる。この場合、特許文献1でいう特定周波数を設定するなどの手間は不要となる。
しかしながら、特許文献2では、振動の周波数分析結果が設備の稼働状態に依存することについては何ら言及されていない。これは、特許文献2に開示された技術を用いた場合、故障予兆判定の基準となるクラスタが振動の周波数分析結果だけに基づいて生成されることを意味する。すなわち、基準となるクラスタがX線管の稼働状態(稼働時の位置、姿勢、温度など)に関わらず一括して生成されるため、X線管の稼働状態(稼働時の位置、姿勢、温度など)をも考慮した場合には、必ずしも適切なクラスタが生成されているとは限らない。
例えば、X線管から発せられる振動の周波数は、X線管の姿勢(陽極の回転軸の水平面となす角)に依存して変化すると考えられる。その場合には、正常なX線管がある姿勢をとったときの振動の周波数分析結果から得られたクラスタを、他の姿勢をしたX線管の故障予兆判定に用いることは適切ではない。もし、用いたとすれば、劣化したX線管のある姿勢での異音の周波数が、他の姿勢で正常とされる周波数のクラスタに含まれる可能性がある。その場合には、そのX線管の劣化、つまり、故障予兆が検知されないことになる。このように、特許文献2に開示された技術を単にX線撮像装置に適用するだけでは、X線管の故障予兆を精度よく検知することは困難である。
以上のような従来技術の問題点に鑑み、本発明は、X線管の故障予兆を精度よく検知することが可能なX線管故障予兆検知装置、X線管故障予兆検知方法およびX線撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線管故障予兆検知装置は、禁止モード、学習モードおよび故障予兆検知モードのうちいずれか1つの動作モードを設定するモード設定部と、X線管から発生する振動の振動データを取得するとともに、前記取得した振動データの数が1回の周波数分析に使用する既定のデータ数の倍数に達するたびに振動データ取得完了通知を出力する振動データ取得部と、前記振動データ取得部で取得された前記既定のデータ数の振動データごとに周波数分析をする周波数分析部と、前記X線管の動作状態を表す状態データを取得するとともに、前記振動データ取得部から出力された振動データ取得完了通知を受けたタイミングで、前記取得した状態データを同期化する状態データ取得部と、前記モード設定部により学習モードが設定されている場合に、前記周波数分析部による周波数分析で得られる周波数成分データと、前記状態データ取得部によって同期化された状態データと、からなる複数の学習データを入力としてクラスタ分析を行い、1つ以上のクラスタデータを生成する学習部と、前記モード設定部により故障予兆検知モードが設定されている場合に、前記周波数分析部による周波数分析で得られる周波数成分データと、前記状態データ取得部によって同期化された状態データと、からなる故障予兆検知対象データが表す位置から、前記学習部によって生成されたそれぞれのクラスタの表面までの距離のうち最小のものを異常度として算出する異常度計算部と、前記異常度計算部によって算出された異常度を既定の閾値と比較することによって、故障予兆を判定する故障予兆判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、X線管の故障予兆を精度よく検知することが可能なX線管故障予兆検知装置、X線管故障予兆検知方法およびX線撮像装置が提供される。
本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置およびX線管の構成の例を示した図。 X線管故障予兆検知装置の機能ブロック構成の例を示した図。 状態データ取得部の機能ブロック構成の例を示した図。 モード設定部で設定される動作モードの例を示した図。 学習部の機能ブロック構成の例を示した図。 異常度計算部の機能ブロック構成の例を示した図。 学習部で生成され、異常度計算部で用いられるクラスタおよび異常度の例を模式的に示した図。 本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置における全体処理フローの例を示した図。 学習処理の詳細な処理フローの例を示した図。 故障予兆検知処理の詳細な処理フローの例を示した図。 代表値ゼロクリア処理の詳細な処理フローの例を示した図。 計測データ取得処理の詳細な処理フローの例を示した図。 代表値保存処理の詳細な処理フローの例を示した図。 代表値取得処理の詳細な処理フローの例を示した図。 異常度算出処理の詳細な処理フローの例を示した図。 記録装置に記憶されるデータの構成の例を示した図。 X線管状態データに含まれる位置データの詳細な構成の例を示した図。 周波数分析データに含まれる周波数分析結果データの詳細な構成の例を示した図。 学習データに含まれるクラスタデータの詳細な構成の例を示した図。 故障予兆検知データに含まれる故障予兆判定結果データの詳細な構成の例を示した図。 本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置を適用した透過型X線撮影装置の構成の例を模式的に示した図。 本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置を適用したX線CT装置の構成の例を模式的に示した図。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置11およびX線管12の構成の例を示した図である。図1に示すように、X線管12は、内部に回転陽極123および陰極124が配設されたX線管球121と、回転陽極123を回転させるための磁界を生成するコイル122と、コイル122に流す交流電流および陰極124に印加する電圧などを制御する制御部125と、を含んで構成される。
ここで、回転陽極123は、図示しない固体潤滑のベアリング機構を介して、X線管球121の容器の内壁に回転自在に支持されている。また、回転陽極123を支持する容器部分の外壁には、回転陽極123を回転させるための磁界を生成するコイル122が配設されている。そして、X線管球121の内壁に配設された陰極124と回転陽極123との間に高電圧が印加されると、陰極124のフィラメントから放出された電子が加速され、回転陽極123に取り付けられたターゲット部材123aに衝突する。そして、その衝突によりX線が発生する。
制御部125は、操作卓14からの指令に基づいて、コイル122に電流を流して回転陽極123を回転させるとともに、陰極124に高電圧を印加してX線を発生させるという制御を行う。ここで、制御部125は、操作卓14からの指令を受信したときに、既定の時間幅のX線を1回発生させるものであっても、既定の周期で複数回発生させるものであってもよい。また、操作卓14は、当該X線管12に専用に設けられた押しボタンスイッチなどで構成されたものであっても、あるいは、当該X線管12が用いられている透過型X線撮影装置やX線CT装置に付属する操作卓(入出力装置)であってもよい。
また、制御部125は、X線管12からX線を出射した回数を計数することにより、被写体を撮影した回数を計数する機能を有しており、その計数値を撮影回数データDcとして出力する。
次に、センサユニット13は、加速度センサ131、温度センサ132、ジャイロセンサ133、A/D変換器134、信号処理部135などを含んで構成され、X線管12の筐体に取り付けられている。ここで、加速度センサ131は、いわゆる3軸加速度センサであり、X線管12が受ける3次元方向(x方向、y方向およびz方向)の加速度を計測し、温度センサ132は、X線管12の筐体の温度を計測し、ジャイロセンサ133は、X線管12の姿勢角を計測する。なお、X線管12の姿勢角とは、回転陽極123が水平面となす角度を指すものとする。
A/D変換器134は、加速度センサ131、温度センサ132およびジャイロセンサ133のそれぞれによって計測されたアナログ信号をディジタルデータへ変換する。
信号処理部135は、A/D変換されたそれぞれのディジタルデータからX線管12の故障予兆検知(以下、単に、検知ともいう)に不必要な周波数成分を除去する。さらに、信号処理部135は、加速度センサ131を介して得られる3次元の加速度データをX線管12が発する振動データに変換し、振動データDvとして出力する。また、信号処理部135は、3次元の各方向の加速度データを2階積分することにより、X線管12の位置を表す3次元の位置データDpを算出し、出力する。また、信号処理部135は、温度センサ132を介して得られた温度の計測値を処理して、温度データDtとして出力し、ジャイロセンサ133を介して得られた姿勢角の計測値を処理して、角度データDaとして出力する。
なお、センサユニット13において、A/D変換器134と信号処理部135とで、その処理順番は逆であってもよい。また、X線管12が発する振動を検知するセンサとしては、加速度センサ131の代わりに音声検知用のマイクロフォンを用いてもよい。
さらに、図1に示すように、X線管故障予兆検知装置11は、表示装置111、警報装置112、中央処理装置113、操作入力装置114、記録装置115、記憶装置116、I/Oポート117などを含んで構成され、いわゆるパソコンなど一般的なコンピュータの構成を有している。
ここで、I/Oポート117は、センサユニット13から出力される振動データDv、位置データDp、温度データDtおよび角度データDa、ならびに、X線管12から出力される撮影回数データDcを、それぞれが出力されるタイミングに応じて取り込み、そのそれぞれのデータを記録装置115に書き込む。記録装置115は、X線管故障予兆検知処理に必要なデータを記録しておく記憶装置であり、本実施形態では、記録装置115を、プログラムやテンポラリデータを記憶する記憶装置116と区別をしている。
中央処理装置113は、記憶装置116に予め格納されているプログラムを実行することにより、X線管故障予兆検知装置11が有する様々な機能を実現する。なお、その機能については、図2以降の図面を用いて詳しく説明する。
表示装置111は、中央処理装置113が実行するプログラムに従って、操作者に対してX線管12の故障予兆検知や学習の処理を許可または禁止することを求めるなどの表示を行う。また、操作入力装置114は、操作者がX線管12の故障予兆検知や学習の処理を許可または禁止するなどの指示データを入力するときに用いられ、警報装置112は、X線管12の故障予兆検知の処理の結果、故障予兆が検知された場合などに警報を発するときに用いられる。
図2は、X線管故障予兆検知装置11の機能ブロック構成の例を示した図である。図2に示すように、X線管故障予兆検知装置11は、振動データ取得部20、周波数分析部21、状態データ取得部22、禁止フラグ設定部23、モード設定部24、学習部25、異常度計算部26、故障予兆判定部27などを含んで構成される。なお、これらの機能ブロックの機能は、X線管故障予兆検知装置11の中央処理装置113が記憶装置116に予め格納されているプログラムを実行することによって実現される。
なお、図2には、X線管12およびセンサユニット13のそれぞれについても、その一部の機能ブロック構成の例が参考用として併せて示されている。
振動データ取得部20は、センサユニット13の振動データ出力部1351から既定の周期で出力される振動データDvを取得し、取得した振動データDvを、そのときの時刻とともに記録装置115(図1参照)に記憶する。また、振動データ出力部1351は、その取得した振動データDvの数が1回の周波数分析で用いられる数(例えば、FFT点数などに相当し、以下では、周波数分析対象データ数という)の倍数を超えるたびに、周波数分析用の振動データDvを取得したことを示す振動データ取得完了通知Veを出力する。
周波数分析部21は、振動データ取得部20によって取得され、記録装置115に記憶されている振動データから、周波数分析対象データ数で分割された振動データを取得し、その取得した振動データについて高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)などの周波数分析を実施し、その周波数分析結果を周波数分析結果Faとして出力する。
状態データ取得部22は、センサユニット13の位置データ出力部1352、温度データ出力部1353および角度データ出力部1354のそれぞれから互いに異なる周期で出力される位置データDp、温度データDtおよび角度データDaを取得する。そして、その互いに異なる周期で取得された位置データDp、温度データDtおよび角度データDaを、周波数分析部21から出力された振動データ取得完了通知Veを受信したタイミングで同期化させる。
具体的には、状態データ取得部22は、振動データ取得部20により周波数分析1回分の振動データDvが取得される間に得られた位置データDp、温度データDtおよび角度データDaそれぞれについて、例えば、平均値を算出し、その平均値を、それぞれ、同期化位置代表値xyz、同期化温度代表値T、同期化角度代表値θとして出力する。
なお、状態データ取得部22のさらに詳細な構成および機能については、別途、図3を参照して説明する。
禁止フラグ設定部23は、操作入力装置114(図1参照)を介して操作者によって入力されるデータに従って、禁止フラグFiの値を設定する。ここで、X線管故障予兆検知装置11における故障予兆検知処理および学習処理は、いずれも、禁止フラグFiの値が“1”のときに禁止され、禁止フラグFiの値が“0”のときに許可されるものとする。
モード設定部24は、X線管12の制御部125の撮影回数計数部1251でカウントされる撮影回数データDcと禁止フラグ設定部23で設定された禁止フラグFiとに基づき、X線管故障予兆検知装置11の動作モードを設定する。ここで、その動作モードとしては、禁止モード、学習モードおよび故障予兆検知モードの3つを想定する。すなわち、モード設定部24は、禁止モード、学習モードおよび故障予兆検知モードそれぞれに応じて、モード番号Mod(“1”、“2”または“3”)を設定し、出力する。
なお、モード設定部24への入力データ(撮影回数データDcおよび禁止フラグFi)とモード設定部24で設定されるモード番号Modとの関係については、別途、図4を参照して説明する。
学習部25は、モード設定部24で、学習モード(Mod=“2”)が設定されているとき、周波数分析部21から出力される周波数分析結果Fa、ならびに、状態データ取得部22から出力される同期化位置代表値xyz、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θ、を入力データとしてクラスタ分析を行い、1つ以上のクラスタを生成する。そして、その生成したクラスタそれぞれについて、重心座標Ccおよび半径Crを算出する。
なお、学習部25のさらに詳細な構成および機能については、別途、図5を参照して説明する。
異常度計算部26は、モード設定部24で、故障予兆検知モード(Mod=“3”)が設定されているとき、故障予兆検知の対象となるX線管12から得られる振動データDvについて周波数分析部21で分析された周波数分析結果Fa、ならびに、状態データ取得部22から出力される同期化位置代表値xyz、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θが表す座標と、それぞれのクラスタjの重心座標Ccjとの間の距離を算出する。さらに、異常度計算部26は、その算出した距離から、それぞれのクラスタjの半径Crjを差し引いた値djを算出し、算出した値djの中から最小値を求め、その最小値を異常度Sdとして出力する。
なお、異常度計算部26のさらに詳細な構成および機能については、別途、図6を参照して説明する。
故障予兆判定部27は、モード設定部24で、故障予兆検知モード(Mod=“3”)が設定されているとき、異常度計算部26で計算された異常度Sdについて既定の閾値と比較することにより、故障予兆検知の対象となったX線管12についての故障予兆の有無を判定し、その判定結果Spを出力する。
例えば、既定の閾値として、“0”を採用することができる。その場合、異常度Sdが“0”以下(“0”または負の値)のとき、故障予兆は検知されなかったと判定され、異常度dが“0”より大(正の値)のとき、故障予兆が検知されたと判定される。
すなわち、故障予兆検知の対象となったX線管12から得られる振動データDvについての周波数分析結果Fa、同期化位置代表値xyz、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θが表す座標が、学習部25で生成されたクラスタ(重心座標Cc、半径Cr)のいずれかに含まれるとき、故障予兆は検知されなかったと判定され、いずれのクラスタにも含まれなかったとき、故障予兆が検知されたと判定される。
図3は、状態データ取得部22の機能ブロック構成の例を示した図である。図3に示すように、状態データ取得部22は、位置代表値取得部221、温度代表値取得部222および角度代表値取得部223を含んで構成される。そして、位置代表値取得部221、温度代表値取得部222および角度代表値取得部223は、それぞれ振動データ取得部20からの振動データ取得完了通知Veを受信したタイミングで同期化位置代表値xyz、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θを計算し、記録装置115(図1参照)に記録しておくとともに、必要に応じて出力する。
さらに、状態データ取得部22において、位置代表値取得部221は、現在位置記憶部2211、位置代表値算出部2212、位置代表値記憶部2213および位置代表値履歴記憶部2214を含んで構成される。同様に、温度代表値取得部222は、現在温度記憶部2221、温度代表値算出部2222、温度代表値記憶部2223および温度代表値履歴記憶部2224を含んで構成される。また、角度代表値取得部223は、現在角度記憶部2231、角度代表値算出部2232、角度代表値記憶部2233および角度代表値履歴記憶部2234を含んで構成される。
ここでは、位置代表値取得部221の構成および機能について詳しく説明する。現在位置記憶部2211は、モード番号Modが“2”または“3”(学習モードまたは故障予兆検知モード)である場合、センサユニット13から既定の周期(例えば、10m秒)で出力される3次元の位置データDp(xc,yc,zc)を取得し、記憶する。
位置代表値算出部2212は、現在位置記憶部2211によって位置データDp(xc,yc,zc)が取得されたときには、そのとき取得された位置データDp(xc,yc,zc)と、そのときに位置代表値記憶部2213に記憶されていた位置代表値(xa,ya,za)およびサンプル数Naと、を用い、次の式(1)、(2)に従って、新たな位置代表値(xa’,ya’,za’)および新たなサンプル数Na’を算出する。
xa’={xa・Na+xc}/(Na+1)、
ya’={ya・Na+yc}/(Na+1)、
za’={za・Na+zc}/(Na+1) (1)
Na’=Na+1 (2)
式(1)、(2)において、サンプル数Naは、この時点より前の位置代表値算出に用いられた位置データDp(xc,yc,zc)の数である。ここで、位置代表値(xa,ya,za)およびサンプル数Naの初期値は、いずれもゼロであるとし、振動データ取得部20によって取得される振動データDvの数が周波数分析対象データ数を超えるたびにゼロクリアされる。言い換えれば、振動データ取得部20からの振動データ取得完了通知Veを受信するたびにゼロクリアされる。
位置代表値履歴記憶部2214は、振動データ取得部20からの振動データ取得完了通知Veを受信したとき、その時点で位置代表値記憶部2213に記憶されている位置代表値(xa,ya,za)にそのときの時刻tを付加したデータを、位置代表値履歴データ(t(i),xa(i),ya(i),za(i))として蓄積する。ここで、iは、位置代表値履歴データを識別するために時刻順に付された番号である。
また、位置代表値履歴記憶部2214は、学習部25または異常度計算部26からの求めに応じて、指定された時刻tに最も近い時刻の位置代表値履歴データ(t(i),xa(i),ya(i),za(i))を抽出し、同期化位置代表値xyz(x,y,z)として出力する。
同様にして、温度代表値取得部222は、温度代表値履歴記憶部2224から同期化温度代表値Tを出力し、また、角度代表値取得部223は、角度代表値履歴記憶部2234から同期化角度代表値θを出力する。
図4は、モード設定部24で設定される動作モードの例を示した図である。図4に示すように、モード設定部24には、禁止フラグFiおよび撮影回数データDcが入力され、その入力の値に応じて、禁止モード、学習モード、故障予兆検知モードのいずれかの動作モードが設定される。また、モード設定部24からは、それぞれの動作モードに応じて、“1”、“2”、“3”のモード番号Modが出力される。
図4に示すように、禁止フラグFiが“1”である場合には、撮影回数データDcの値に関わらず、禁止モードが設定される。禁止モードでは、学習処理および故障予兆検知処理のいずれも実行されない。また、禁止フラグFiが“0”で、撮影回数データDcが9回以下、すなわち、第1の上限値以下である場合にも、禁止モードが設定される。また、禁止フラグFiが“0”で、撮影回数データDcが10回以上で、19回以下すなわち、第2の上限値以下の場合には、学習モードが設定され、撮影回数データDcが20回以上で、9,999,999回以下の場合には、故障予兆検知モードが設定される。
なお、それぞれの動作モードを決定する撮影回数データDcの下限値および上限値は、図4に示した値に限定されない。また、X線管12の撮影回数計数部1251から出力される撮影回数データDcは、1日または1週に1回など、既定の時間が経過したときや、撮影回数が既定の回数(例えば、100回など)を超えたときなどに、ゼロクリアされるものとしてもよい。
以上のように、撮影回数データDcに基づき設定される禁止モードは、当該X線管故障予兆検知装置11が適用されたX線撮像装置やX線CT装置において、その初期運転時または慣らし運転時での通常と異なる振動データに対して、学習処理および故障予兆検知処理を自動的に禁止できるようにしたものである。これにより、作業者の作業負担を減ずるとともに、初期運転時や慣らし運転時での誤学習や誤検知を防止することができる。
図5は、学習部25の機能ブロック構成の例を示した図である。図5に示すように、学習部25は、デマルチプレクサ251、クラスタデータ生成部252およびマルチプレクサ253を含んで構成される。
ここで、周波数分析結果Faが入力されたデマルチプレクサ251は、その入力された周波数分析結果Faを周波数成分w1,w2,…,wnに分解する。また、クラスタデータ生成部252には、その周波数成分w1,w2,…,wn、ならびに、状態データ取得部22から出力された同期化位置代表値xyz(x,y,z)、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θが入力される。
クラスタデータ生成部252は、入力された周波数成分w1,w2,…,wn,同期化位置代表値xyz(x,y,z),同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θのデータを(n+5)次元のベクトルの成分とみなし、これら(n+5)次元のベクトルについてのクラスタ生成処理を実行する。そして、そのクラスタ生成処理では、少なくとも1つのクラスタ(m個のクラスタ:m≧1)が生成され、それぞれのクラスタについて、重心座標Cc1,Cc2,…,Ccmおよび半径Cr1,Cr2,…,Crmが算出される。なお、クラスタ生成処理では、例えば、公知のk平均法などを用いることができる。
マルチプレクサ253は、クラスタデータ生成部252で算出された重心座標Cc1,Cc2,…,Ccmおよび半径Cr1,Cr2,…,Crmをひとまとめにし、クラスタ重心座標Ccおよびクラスタ半径Crとして出力する。
なお、クラスタデータ生成部252には、その動作を許可する信号として、モード番号Modが入力されている。ここでは、モード番号Mod=“2”が入力されたとき、すなわち、動作モードが学習モードであるとき、クラスタデータ生成部252でのクラスタ生成処理が実行されるものとしている。
図6は、異常度計算部26の機能ブロック構成の例を示した図である。図6に示すように、異常度計算部26は、デマルチプレクサ261、m個の距離算出部262および最小値抽出部263を含んで構成される。
ここで、クラスタ重心座標Ccおよびクラスタ半径Crが入力されたデマルチプレクサ261は、入力されたクラスタ重心座標Ccおよびクラスタ半径Crを、m個のクラスタの重心座標Cc1,Cc2,…,Ccmおよび半径Cr1,Cr2,…,Crmに分解する。そして、距離算出部262(#j)には、j番目のクラスタの重心座標Ccjおよび半径Crjが入力されるとともに、周波数分析結果Fa、同期化位置代表値xyz(x,y,z)、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θが入力される。なお、ここでいう周波数分析結果Faは、具体的には、不図示のデマルチプレクサによって分解された周波数成分w1,w2,…,wnを意味する。
そして、距離算出部262(#j)は、周波数成分w1,w2,…,wn,同期化位置代表値xyz(x,y,z),同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θを成分とする(n+5)次元のベクトルについて、そのベクトルが表す位置とj番目のクラスタの重心座標Ccjが表す位置との間の距離を計算し、さらに、その距離から半径Crjを差し引いたものを、j番目のクラスタの表面までの距離djとして出力する。
すなわち、距離算出部262(#j)は、j番目のクラスタの表面までの距離djを、以下の式に従って計算する。
Figure 0006320524
なお、以上の式(3)〜(7)で用いられているパラメータ記号を用いて、(wj1,wj2,…,wjn,xj,yj,zj,Tj,θj)と表される座標は、j番目のクラスタの重心座標Ccjに相当する。また、式(3)でいうrjは、図5でいうj番目のクラスタの半径Crjに相当する。
同様に、式(3)〜(7)で用いられている変数記号を用いて、(w1(t),w2(t),…,wn(t),x(t),y(t),z(t),T(t),θ(t))と表されるベクトルVtは、時刻tで同期化されて、m個の距離算出部262(#j)(図6参照)のそれぞれに入力される故障予兆検知の対象の入力データを表している。すなわち、変数記号wk(t)は、図6でいう周波数分析結果Faである周波数成分w1,w2,…,wnに相当し、変数記号x(t),y(t),z(t),変数記号T(t),θ(t)は、図6でいう同期化位置代表値xyz(x,y,z)、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θに相当する。従って、式(3)で表されるdj(t)は、時刻tで同期化された入力ベクトルVtが表す座標位置からj番目のクラスタ表面までの距離djを表している。
次に、m個の距離算出部262からそれぞれ出力される距離d1,d2,…,dmが入力される最小値抽出部263は、その入力された距離d1,d2,…,dmの中から最小値を抽出し、抽出した最小値を異常度Sdとして出力する。ただし、抽出した最小値が負の値であった場合には、最小値抽出部263は、例えば、異常度Sd=0を出力する。この場合、判定の閾値が“0”のときには、何ら異常がなかった、つまり、何ら故障予兆は検知されなかったと判定される。
なお、クラスタデータ生成部252(図5参照)には、その動作を許可する信号として、モード番号Modが入力されている。ここでは、モード番号Mod=“3”が入力されたとき、すなわち、動作モードが故障予兆検知モードであるとき、クラスタデータ生成部252でのクラスタ生成処理が実行されるものとしている。
図7は、学習部25で生成され、異常度計算部26で用いられるクラスタおよび異常度の例を模式的に示した図である。前記したように、本実施形態に係るクラスタは、(n+5)次元の空間で生成され、その空間を2次元平面で表すことは困難であるが、図7では、周波数成分w1,w2,wnの座標軸および同期化角度代表値θの座標軸のみが模式的に示されている。また、図7において、黒の四角印(■印)は、学習モード時に入力されたデータ(学習データ)を表し、黒の丸印(●印)は、故障予兆検知モード時に入力されたデータ(故障予兆検知対象データ)を表している。
図7に示すように、学習モード時に学習部25は、学習データ(■印)が密集している部分にそれらを含むように、多次元の球体で表されるクラスタ#1およびクラスタ#2を生成する。そして、故障予兆検知モード時に故障予兆検知対象データ(●印)が入力されたときには、異常度計算部26は、その故障予兆検知対象データ(●印)が表す位置から最も近いクラスタ#1または#2の表面までの距離を、異常度Sdとして算出する。
前記したように、故障予兆判定部27(図2参照)は、異常度Sdを既定の閾値と比較することにより、故障予兆の有無を判定する。一般的には、その閾値として“0”が設定されている。従って、故障予兆検知対象データ(●印)が表す位置がクラスタ#1または#2の表面または内部に含まれる場合には、異常度Sdは、ゼロまたは負の値となり、故障予兆は検知されなかったと判定される。それに対し、異常度Sdが正の値になった場合には、その故障予兆検知対象データ(●印)は、いずれかのクラスタにも含まれないことになるので、異常なデータ、つまり、故障予兆が検知されたと判定される。
ここで、図7を用いて、本実施形態の効果についても説明をしておく。本実施形態では、学習部25がクラスタを生成する空間は、周波数分析により得られる周波数成分w1,w2,・・・,wnの他に同期化位置代表値xyz(x,y,z)、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θが使用されている。従って、X線管12の位置、温度、角度(姿勢角)が異なる場合には、同じ周波数成分を有するクラスタが生成されるとは限らない。
例えば、図7でいえば、同期化角度代表値(X線管12の姿勢角)が0度近傍と60度近傍にはそれぞれ異なるクラスタ#1およびクラスタ#2が形成されている。これは、姿勢角が0度近傍と60度近傍とでは、正常なX線管12から発生する振動の周波数が異なることを意味する。このような場合、本実施形態では、故障予兆検知対象のX線管12の姿勢角が0度の場合に、そのX線管12からクラスタ#2に含まれるような振動が発生したときには、それを異常として検知することができる。それに対し、クラスタを生成する空間が周波数成分w1,w2,・・・,wnだけで形成されていた場合には、それを異常として検知することはできない。
すなわち、本実施形態は、X線管12の位置、温度、姿勢角の相違を考慮して、その異音の相違をも検知することができるので、X線管12の故障予兆を精度よく検知することが可能になる。
図8は、本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置11における全体処理フローの例を示した図である。図8以降に示す処理は、X線管故障予兆検知装置11の中央処理装置113(図1参照)によって実行される。このとき、モード設定部24(図4参照)で設定される動作モードは、禁止モード、学習モード、故障予兆検知モードのいずれかにすでに設定されているものとし、その設定情報は、記憶装置116(図1参照)に格納されているものとする。
図8に示すように、中央処理装置113は、まず、モード設定部24で設定される動作モードが禁止モードであるか否かを判定する(ステップS01)。その判定の結果、禁止モードであった場合には(ステップS01でYes)、中央処理装置113は、何もせずに処理を終了する。また、禁止モードでなかった場合には(ステップS01でNo)、中央処理装置113は、さらに、動作モードが学習モードであるか否かを判定する(ステップS02)。
そして、ステップS02での判定の結果、学習モードであった場合には(ステップS02でYes)、中央処理装置113は、学習処理を実行する(ステップS03)。また、学習モードでなかった場合には(ステップS02でNo)、中央処理装置113は、さらに、学習処理済み、かつ、動作モードが故障予兆検知モードであるか否かを判定する(ステップS04)。
そして、ステップS04での判定の結果、学習処理済み、かつ、動作モードが学習モードであった場合には(ステップS04でYes)、中央処理装置113は、故障予兆検知処理を実行し(ステップS05)、処理を終了する。また、学習処理済みでないかまたは故障予兆検知モードでなかった場合には(ステップS04でNo)、中央処理装置113は、処理を終了する。
なお、ステップS03の学習処理は、学習部25を実現するための処理であり、さらに詳細な処理フローについては、別途、図9を参照して説明する。また、ステップS05の故障予兆検知処理は、異常度計算部26および故障予兆判定部27を実現するための処理であり、さらに詳細な処理フローについては、別途、図10を参照して説明する。
図9は、学習処理の詳細な処理フローの例を示した図である。図9に示すように、学習処理において、中央処理装置113は、まず、代表値ゼロクリア処理を実行する(ステップS11)。代表値ゼロクリア処理は、位置代表値記憶部2213、温度代表値記憶部2223および角度代表値記憶部2233にそれぞれ記憶されている位置代表値、温度代表値および角度代表値をゼロクリアする処理であり、その詳細な処理フローについては、別途、図11を参照して説明する。
次に、中央処理装置113は、ステップS12からステップS17までの処理を学習サンプル数と同じ回数繰り返す。なお、学習サンプル数は、学習モードにおいて周波数分析処理のために入力される一連の時系列の振動データ(FFT点数分の振動データ)の系列数である。
ステップS12からステップS17までの繰返し処理の中で、中央処理装置113は、まず、FFT点数分の振動データ収集が完了するまで計測データ取得処理を実行する(ステップS13、ステップS14)。なお、計測データ取得処理は、センサユニット13の加速度センサ131、温度センサ132、ジャイロセンサ133によって計測される3軸加速度、温度、角速度の各データを取得し、振動データ、位置代表値、温度代表値および角度代表値を計算する処理であり、その詳細な処理フローについては、別途、図12を参照して説明する。
中央処理装置113は、FFT点数分の振動データ取得が完了すると(ステップS14でYes)、代表値保存処理を実行し(ステップS15)、さらに、代表値ゼロクリア処理(ステップS16)を実行する。ここで、代表値保存処理は、振動データ取得完了時点での位置代表値、温度代表値および角度代表値を、そのときの時刻に対応付けて、それぞれ状態データ取得部22(図3参照)の位置代表値履歴記憶部2214、温度代表値履歴記憶部2224および角度代表値履歴記憶部2234に蓄積する処理であり、その詳細な処理フローについては、別途、図13を参照して説明する。また、ステップS16の代表値ゼロクリア処理は、ステップS11の代表値ゼロクリア処理と同じ処理である。
続いて、中央処理装置113は、ステップS18からステップS21までの処理を学習サンプル数と同じ回数繰り返し、その繰り返し処理の中で、学習サンプルごとの振動データについてのFFT処理を実行し(ステップS19)、さらに、代表値取得処理を実行する(ステップS20)。ここで、FFT処理は、高速フーリエ変換を用いて、学習サンプルごとの振動データについて周波数分析を行う処理である。また、代表値取得処理は、位置代表値履歴記憶部2214、温度代表値履歴記憶部2224および角度代表値履歴記憶部2234を参照して、それぞれの周波数分析に用いられた振動データの最終データが取得された時刻に最も近い時刻の位置代表値、温度代表値および角度代表値を、それぞれ、同期化位置代表値、同期化温度代表値および同期化角度代表値として取得する処理である。なお、代表値取得処理の詳細な処理フローについては、別途、図14を参照して説明する。
以上のステップS18からステップS21までの繰り返しの処理により、学習サンプル数分の周波数分析結果w1,w2,…,wn、同期化位置代表値xyz(x,y,z)、同期化温度代表値Tおよび同期化角度代表値θのデータが得られる。すなわち、学習サンプル数分の学習データのベクトル(w1,w2,…,wn,x,y,z,T,θ)が生成される。そこで、中央処理装置113は、この学習サンプル数分の学習データのベクトル(w1,w2,…,wn,x,y,z,T,θ)を対象にクラスタ分析を行い、生成されたクラスタについて、そのクラスタ半径および重心座標を算出し(ステップS22)、当該学習処理を終了する
なお、ステップS21におけるクラスタ分析では、ステップS18からステップS21までの繰り返しの処理で生成された学習データのベクトルだけでなく、過去に同じX線管12から得られた学習データのベクトルを含めたものでクラスタ分析を行ってもよい。
図10は、故障予兆検知処理の詳細な処理フローの例を示した図である。図10に示すように、故障予兆検知処理において、中央処理装置113は、まず、代表値ゼロクリア処理を実行する(ステップS31)。この代表値ゼロクリア処理は、図9の学習処理における代表値ゼロクリア処理(ステップS11)と同じ処理であり、その詳細な処理フローについては、別途、図11を参照して説明する。
以下、ステップS32からステップS37までの処理は、図9の学習処理におけるステップS12およびステップS17で学習サンプル数を検知対象サンプル数と読み替えることを除き、ステップS12からステップS17までの処理と同じであるので、その説明を省略する。なお、検知対象サンプル数は、故障予兆検知モードにおいて周波数分析処理のために入力される一連の時系列の振動データ(FFT点数分の振動データ)の系列数である。
続いて、中央処理装置113は、ステップS38からステップS42までの処理を検知対象サンプル数と同じ回数繰り返し、その繰り返し処理の中で、検知対象サンプルごとの振動データについてのFFT処理を実行し(ステップS39)、代表値取得処理を実行し(ステップS40)、さらに、異常度算出処理を実行し(ステップS41)、当該故障予兆検知処理を終了する。
ここで、ステップS39のFFT処理およびステップS40の代表値取得処理は、図9の学習処理におけるFFT処理(ステップS19)および代表値取得処理(ステップS20)と同じ処理である。従って、これらの処理結果として、故障予兆検知対象データのベクトル(w1,w2,…,wn,x,y,z,T,θ)が生成される。そして、異常度算出処理(ステップS41)では、n+5次元のベクトル空間において故障予兆検知対象データのベクトル(w1,w2,…,wn,x,y,z,T,θ)が表す位置と、学習処理(図8参照)で生成されたクラスタとの距離が求められ、さらに、式(3)で表される異常度が計算される。なお、異常度算出処理の詳細な処理フローについては、別途、図15を参照して説明する。
以上のようにして、検知対象数サンプルそれぞれについて異常度を算出すると、中央処理装置113は、閾値判定処理を実行し(ステップS43)、その結果を故障予兆検知データとして出力する。なお、閾値判定処理では、異常度算出処理(ステップS41)で算出された異常度を既定の閾値と比較することにより、故障予兆検知の有無を判定するが、その場合の判定基準としては、様々な基準を想定することができる。例えば、既定の閾値より大きい異常度が1つ検知されただけでも、故障予兆が検知されたと判定してもよく、あるいは、既定の閾値より大きい異常度が、例えば、5個以上検知されたとき故障予兆が検知されたと判定してもよい。
図11は、代表値ゼロクリア処理の詳細な処理フローの例を示した図である。図11に示すように、中央処理装置113は、代表値ゼロクリア処理では、まず、位置代表値記憶部2213(図3参照)に記憶されている位置代表値(xa,ya,za)およびサンプル数Naをゼロクリアする(ステップS111)。続いて、中央処理装置113は、温度代表値記憶部2223に記憶されている温度代表値Taおよびサンプル数Naをゼロクリアし(ステップS112)、さらに、角度代表値記憶部2233に記憶されている角度代表値θaおよびサンプル数Naをゼロクリアし(ステップS113)、当該代表値ゼロクリア処理を終了する。
図12は、計測データ取得処理の詳細な処理フローの例を示した図である。図12に示すように、計測データ取得処理では、3軸加速度、角速度および温度(筐体温度)は、それぞれ異なるタイミングで取得される。ちなみに、この例では、振動データを3軸加速度から算出するので、3軸加速度の取得タイミングは、例えば、10μ秒程度の間隔になるが、温度の取得タイミングは、例えば、1秒間隔でもよい。
中央処理装置113は、まず、3軸加速度取得タイミングか否かを判定し、3軸加速度取得タイミングであった場合には(ステップS51でYes)、加速度センサ131で計測された3軸加速度を取得する(ステップS52)。次に、中央処理装置113は、その3軸加速度から振動データDvを算出し、そのときの時刻とともに記録装置115に格納する(ステップS53)。また、中央処理装置113は、3軸加速度から,そのとき現在の位置データ(xc,yc,zc)を算出し、そのときの時刻とともに現在位置記憶部2211に格納する(ステップS54)。さらに、中央処理装置113は、前に説明した式(1)および式(2)を用いて、位置代表値(xa,ya,za)およびサンプル数Naを算出し、そのときの時刻とともに位置代表値記憶部2213に格納する(ステップS55)。
一方、3軸加速度取得タイミングでなかった場合には(ステップS51でNo)、中央処理装置113は、ステップS52〜ステップS55の処理をスキップして、ステップS56の判定処理に移る。
続いて、中央処理装置113は、温度取得タイミングか否かを判定し、温度取得タイミングであった場合には(ステップS56でYes)、温度センサ132で計測されたX線管12の筐体の温度データDtを取得し(ステップS57)、取得した温度データDtをそのときの時刻とともに現在温度記憶部2221に格納する(ステップS58)。さらに、中央処理装置113は、式(1)、式(2)と同様の式を用いて、温度代表値Taおよびサンプル数Naを算出し、そのときの時刻とともに温度代表値記憶部2223に格納する(ステップS59)。
一方、温度取得タイミングでなかった場合には(ステップS56でNo)、中央処理装置113は、ステップS57〜ステップS59の処理をスキップして、ステップS60の判定処理に移る。
続いて、中央処理装置113は、角速度取得タイミングか否かを判定し、角速度取得タイミングであった場合には(ステップS60でYes)、ジャイロセンサ133で計測された角速度を取得し(ステップS61)、その取得した角速度から、そのとき現在の角度データDaを算出し、そのときの時刻とともに現在角度記憶部2231に格納する(ステップS62)。さらに、中央処理装置113は、式(1)、式(2)と同様の式を用いて、角度代表値θaおよびサンプル数Naを算出し、そのときの時刻とともに角度代表値記憶部2233に格納する(ステップS63)。次に、中央処理装置113は、当該計測データ取得処理を終了する。
一方、角速度取得タイミングでなかった場合には(ステップS56でNo)、中央処理装置113は、ステップS61〜ステップS63の処理をスキップして、当該計測データ取得処理を終了する。
なお、以上に説明した計測データ取得処理では、中央処理装置113がセンサユニット13から3軸加速度を取得し、その3軸加速度から振動データおよび位置データを算出するとしているが、図2で説明したように、センサユニット13の信号処理部135で振動データDvを計算して出力し(振動データ出力部1351)、位置データDpを計算して出力(位置データ出力部1352)してもよい。同様に、センサユニット13の信号処理部135で角速度から角度データDaを計算して出力(角度データ出力部1354)してもよい。
図13は、代表値保存処理の詳細な処理フローの例を示した図である。代表値保存処理は、図9および図10に示されているように、単位となる周波数分析で必要な時系列振動データ(FFT点数分の振動データ)の取得が完了したときに実行される。
図13に示すように、代表値保存処理では、中央処理装置113は、その時点で位置代表値記憶部2213に記憶されている位置代表値(xa,ya,za)をそのときの時刻とともに、位置代表値履歴記憶部2214に保存する(ステップS151)。続いて、中央処理装置113は、その時点で温度代表値記憶部2223に記憶されている温度代表値Taをそのときの時刻とともに、温度代表値履歴記憶部2224に保存する(ステップS152)。さらに、中央処理装置113は、その時点で角度代表値記憶部2233に記憶されている角度代表値θaをそのときの時刻とともに、角度代表値履歴記憶部2234に保存し(ステップS153)、当該代表値保存処理を終了する。
なお、以上の代表値保存処理によって、位置代表値履歴記憶部2214、温度代表値履歴記憶部2224および角度代表値履歴記憶部2234にそれぞれ保存された位置代表値(xa,ya,za)、温度代表値Taおよび角度代表値θaは、単位となる周波数分析で必要な時系列振動データ(FFT点数分の振動データ)の取得完了の時刻tで同期化された代表値ということができる。
図14は、代表値取得処理の詳細な処理フローの例を示した図である。図9、図10に示されているように、代表値取得処理(ステップS20、S40)は、FFT処理(ステップS19、S39)の後に実行される。
図14における代表値取得処理では、中央処理装置113は、まず、前のFFT処理で用いられた振動データのうち、最終の振動データに対応付けられた時刻tを取得する(ステップS201)。続いて、中央処理装置113は、位置代表値履歴記憶部2214から時刻tに最も近い時刻が対応付けられた位置代表値(xa,ya,za)を、同期化位置代表値(x(t),y(t),z(t))として抽出する(ステップS202)。次に、中央処理装置113は、温度代表値履歴記憶部2224から時刻tに最も近い時刻が対応付けられた温度代表値Taを、同期化温度代表値T(t)として抽出する(ステップS203)。次に、中央処理装置113は、角度代表値履歴記憶部2234から時刻tに最も近い時刻が対応付けられた角度代表値θaを同期化角度代表値θ(t)として抽出し(ステップS204)、当該代表値取得処理を終了する。
図15は、異常度算出処理の詳細な処理フローの例を示した図である。異常度算出処理は、故障予兆検知処理のFFT処理(図10:ステップS39)、代表値取得処理(同:ステップS40)から得られる周波数成分w1(t),w2(t),…,wn(t)、同期化位置代表値x(t),y(t),z(t)、同期化温度代表値T(t)および同期化角度代表値θ(t)からなる(n+5)次元のベクトルについて、そのベクトルが表す位置から学習処理(図9参照)で生成されたm個のクラスタそれぞれの表面までの距離を計算し、その中から最小値を抽出して、異常度とする処理である。
そこで、中央処理装置113は、ステップS71〜ステップS73までの処理を全クラスタ(j=1,…,m)に対して繰返し実行する。そして、その繰返し処理の中で、前記のベクトル(w1(t),w2(t),…,wn(t),x(t),y(t),z(t),T(t),θ(t))が表す位置からクラスタjの表面までの距離dj(t)を算出する(ステップS72)。なお、距離dj(t)は、前掲の式(3)〜式(7)を用いて算出する。
さらに、中央処理装置113は、ステップS71〜ステップS73の処理で算出されたm個の距離dj(t)(j=1,…,m)の最小値を、異常度Sd(t)として算出し(ステップS74)、当該異常度算出処理を終了する。
図16は、記録装置115に記憶されるデータの構成の例を示した図である。図16に示すように、記録装置115には、モードテーブルデータ50、時系列振動データ51、X線管状態データ52、周波数分析データ53、学習データ55、故障予兆検知データ56などが記憶される。
モードテーブルデータ50は、モード番号501、撮影回数上限502および撮影回数下限503を1セットのデータとした複数セットのデータによって構成される。このそれぞれの1セットのデータは、X線管故障予兆検知装置11の1つの動作モードに対応する。従って、モード設定部24(図1、図3参照)は、撮影回数をX線管12から取得し、禁止フラグ設定部から禁止フラグを取得し、かつ、モードテーブルデータ50を参照して、その動作モードを設定する。
時系列振動データ51は、センサユニット13から出力された振動データDvを時刻順に記憶したデータであり、時刻511と振動データ512が対応付けられた複数の時系列のデータからなる。時系列振動データ51は、周波数分析の対象となるデータであり、周波数分析部21で使用される。
X線管状態データ52は、位置データ521、温度データ522および角度データ523からなり、センサユニット13から出力される位置データDp、温度データDtおよび角度データDaの現在値やその代表値などを記憶したデータである。なお、位置データ521のさらに詳細な構成については、別途、図17を参照して説明する。
周波数分析データ53は、サンプリング周波数531、周波数分析点数532、周波数分析結果データ533などにより構成される。ここで、サンプリング周波数531は、振動データ512を取得する周期を定めるデータ、周波数分析点数532は、周波数分析で出力する周波数成分の数を定めるデータである。また、周波数分析結果データ533は、周波数分析部21により生成されるデータであり、その詳細な構成については、別途、図18を参照して説明する。
学習データ55は、学習サンプル数551、クラスタ数最大値552、クラスタデータ553などにより構成される。ここで、学習サンプル数551は、学習部25がクラスタデータ553を生成する際に入力される一連の時系列振動データ(FFT点数分の振動データ)の系列数である。また、クラスタ数最大値は、学習部25がクラスタを生成する際のクラスタ数最大値である。また、クラスタデータ553は、学習部25によって生成されるが、その詳細な構成については、別途、図19を参照して説明する。
故障予兆検知データ56は、検知対象サンプル数561、異常度閾値562、故障予兆判定結果データ563などにより構成される。ここで、故障予兆判定結果データ563は、異常度計算部26が異常度を計算する際に入力される一連の時系列振動データ(FFT点数分の振動データ)の系列数である。異常度閾値562は、異常度計算部26で計算された異常度Sdが正常であるかまたは異常であるかを判定するための閾値である。また、故障予兆判定結果データ563は、故障予兆判定部27によって生成されるが、その詳細な構成については、別途、図20を参照して説明する。
図17は、X線管状態データ52に含まれる位置データ521の詳細な構成の例を示した図である。図17に示すように、位置データ521は、現在位置データ5211、位置代表値データ5212、位置代表値履歴データ5213などにより構成される。さらに、現在位置データ5211は、現在時刻、現在位置の座標値(xc,yc,zc)を含んで構成され、位置代表値データ5212は、現在時刻、そのとき現在の位置代表値(xc,yc,zc)、サンプル数(Na)を含んで構成されている。
また、位置代表値履歴データ5213は、周波数分析部21で周波数分析終了通知データ54の周波数分析完了フラグがONにセットされるたびに、そのとき位置代表値データ5212として記憶されている位置代表値(xa,ya,za)を、周波数分析完了時刻に対応付けて蓄積したデータである。すなわち、位置代表値履歴データ5213は、それぞれの周波数分析完了時刻である完了時刻(t(i))と、その時刻で同期化された複数の位置代表値(xa(i),ya(i),za(i))と、により構成される。
ここで、現在位置データ5211は、図3でいう現在位置記憶部2211に記憶されるデータであり、位置代表値データ5212は、図3でいう位置代表値記憶部2213に記憶されるデータであり、位置代表値履歴データ5213は、図3でいう位置代表値履歴記憶部2214に記憶されるデータである。
なお、X線管状態データ52(図16参照)に含まれる温度データ522および角度データ523の詳細な構成は、位置データ521の詳細な構成に準ずるものであり、ここでは、その説明を省略する。
図18は、周波数分析データ53に含まれる周波数分析結果データ533の詳細な構成の例を示した図である。図18に示すように、周波数分析結果データ533は、学習サンプル数または検知対象サンプル数分の単位分析結果データにより構成され、それぞれの単位分析結果データは、周波数分析の完了時刻、複数の周波数成分データ、同期化位置代表値(xa,ya,za)、同期化温度代表値(Ta)、同期化角度代表値(θa)により構成される。このとき、それぞれの周波数成分データは、周波数、パワー、位相の各データにより構成される。
なお、学習モード時に得られた周波数分析結果データ533は、学習部25でのクラスタ生成の際に用いられ、故障予兆検知モード時に得られた周波数分析結果データ533は、異常度計算部26での異常度Sdの算出に用いられる。
図19は、学習データ55に含まれるクラスタデータ553の詳細な構成の例を示した図である。図19に示すように、クラスタデータ553は、学習部25で生成されたクラスタ数分の単位クラスタデータによって構成される。そして、それぞれの単位クラスタデータ(j番目のクラスタのデータ)は、クラスタ重心座標(wj1,wj2,…,wjn,xj,yj,zj,Tj,θj)およびクラスタ半径rjによって構成される。
図20は、故障予兆検知データ56に含まれる故障予兆判定結果データ563の詳細な構成の例を示した図である。図20に示すように、故障予兆判定結果データ563は、検知対象サンプル数561分の単位判定結果データによって構成される。そして、それぞれの単位判定結果データは、時刻、異常度、判定データを含んで構成される。ここで、時刻は、故障予兆検知対象サンプルが取得された時刻であり、異常度および判定データは、異常度計算部26および故障予兆判定部27での処理結果に基づき設定される。
以上に説明した実施形態では、X線管故障予兆検知装置11は、X線管12で発生した振動を計測した振動データに基づく周波数分析結果のデータだけではなく、X線管12の位置、姿勢角、温度のデータを含めたものでクラスタ分析を行い、クラスタデータが作成されている。また、故障予兆を検知する場合にも、X線管12から得られた振動データに基づく周波数分析結果のデータだけではなく、そのときのX線管12の位置、姿勢角、温度のデータを含めたデータを用いて、最も近いクラスタ表面までの距離、すなわち、異常度Sdが算出されている。従って、こうして求められた異常度Sdは、振動データの周波数分析結果だけに基づいて生成されたクラスタを用いてX線管12からの振動データの異常(異音)を検知する場合に比べ、その故障予兆の検知精度が向上する。その理由については、図7を用いて説明したとおりである。
図21は、本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置11を適用した透過型X線撮影装置1の構成の例を模式的に示した図である。図21に示すように、透過型X線撮影装置1は、テーブル3上に載置された被写体7に、その上方に配置されたX線管12からX線6を照射し、被写体7を透過したX線6を、テーブル3の下側に配置されたX線検出器2で検知することによって、被写体7のX線透過像を撮像する装置である。
このとき、X線管12の筐体には、センサユニット13が取り付けられており、センサユニット13は、X線管故障予兆検知装置11に接続されている。そして、センサユニット13で計測された振動データDv、位置データDp、温度データDt、角度データDaは、X線管故障予兆検知装置11へ入力される。また、X線管12もX線管故障予兆検知装置11に接続されており(接続配線は図示省略)、X線管12からは、当該X線管12における撮影回数データDcがX線管故障予兆検知装置11へ入力される。
また、X線管12は、X線管保持体5に保持され、被写体7の体軸方向および体軸に直交する方向に沿って自在に移動可能なように構成されている。また、X線管保持体5は、支柱4によりテーブル3または床に支持されるとともに、支柱4を伸縮させることにより、X線管12と被写体7との距離を調節可能に構成されている。さらに、X線管保持体5は、支柱4を被写体7の体軸を中心に傾斜または回転可能に構成されている。
以上のようにX線管12を移動させたり、傾斜(回転)させたりする制御は、撮影制御装置10によって行われる。また、撮影制御装置10は、X線管12でのX線発生タイミングを制御するとともに、X線検出器2で取得されたX線の強度データに基づいて、被写体7の透過像を生成する。
図22は、本発明の実施形態に係るX線管故障予兆検知装置11を適用したX線CT装置1aの構成の例を模式的に示した図である。X線CT装置1aの基本的な構成要素およびその機能は、図21に示した透過型X線撮影装置1とほとんど異ならないが、具体的には、次の点で相違している。以下、相違部分についてのみ説明する。
X線CT装置1aでは、X線管保持体5に相当するものは、ガントリ5aと呼ばれる。ガントリ5aは、円環形状をしており、テーブル3に載置された被写体7は、体軸に沿うようにしてガントリ5aの円環の中心部に入れられる。ガントリ5aには、X線管12およびX線検出器2が被写体7の体軸を中心とした互いに反対側の位置に配置されるように支持されており、さらに、ガントリ5aは、そのX線管12およびX線検出器2を、被写体7の体軸を中心として360度回転可能なように構成されている。従って、X線管12は、被写体7に対しあらゆる方向からX線6を照射することができる。
そこで、撮影制御装置10は、X線管12およびX線検出器2を制御して、被写体7の360度あらゆる方向からのX線透過像を取得し、その被写体7の360度あらゆる方向からのX線透過像を用いて、被写体7の体軸に垂直な断面の断層画像を生成する。すなわち、X線CT装置1aは、被写体7の単なる透過像を取得するのではなく、被写体7の断層像を取得する点で、図21の透過型X線撮影装置1と大きく相違している。
なお、X線検出器2は、X線管12の反対側の位置に配置されるものではなく、ガントリ5aの円環の全周にわたって配置されたものであってもよい。この場合、X線管12がガントリ5aの円環に沿って回転するときでも、X線検出器2は、回転することはない。
以上のようなX線CT装置1aでは、X線管12は、図21に示した透過型X線撮影装置1の場合以上に、位置の移動量も姿勢角の変動量も大きい。よって、X線CT装置1aがX線管故障予兆検知装置11を備えたことにより、X線管12の振動データの異常(異音)を精度よく検知することができる。
なお、本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものでなく、さらに様々な変形例が含まれる。前記の実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために、詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成の一部で置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成の一部または全部を加えることも可能である。
1 透過型X線撮影装置(X線撮像装置)
1a X線CT装置(X線撮像装置)
2 X線検出器
3 テーブル
4 支柱
5 X線管保持体
6 X線
7 被写体
10 撮影制御装置
11 X線管故障予兆検知装置
111 表示装置
112 警報装置
113 中央処理装置
114 操作入力装置
115 記録装置
116 記憶装置
117 I/Oポート
12 X線管
121 X線管球
122 コイル
123 回転陽極
123a ターゲット部材
124 陰極
125 制御部
1251 撮影回数計数部
13 センサユニット
131 加速度センサ
132 温度センサ
133 ジャイロセンサ
134 A/D変換器
135 信号処理部
1351 振動データ出力部
1352 位置データ出力部
1353 温度データ出力部
1354 角度データ出力部
14 操作卓
20 振動データ取得部
21 周波数分析部
22 状態データ取得部
221 位置代表値取得部
2211 現在位置記憶部
2212 位置代表値算出部
2213 位置代表値記憶部
2214 位置代表値履歴記憶部
222 温度代表値取得部
2221 現在温度記憶部
2222 温度代表値算出部
2223 温度代表値記憶部
2224 温度代表値履歴記憶部
223 角度代表値取得部
2231 現在角度記憶部
2232 角度代表値算出部
2233 角度代表値記憶部
2234 角度代表値履歴記憶部
23 禁止フラグ設定部
24 モード設定部
25 学習部
251 デマルチプレクサ
252 クラスタデータ生成部
253 マルチプレクサ
26 異常度計算部
261 デマルチプレクサ
262 距離算出部
263 最小値抽出部
27 故障予兆判定部

Claims (9)

  1. 禁止モード、学習モードおよび故障予兆検知モードのうちいずれかの1つの動作モードを設定するモード設定部と、
    X線管から発生する振動の振動データを取得するとともに、前記取得した振動データの数が1回の周波数分析に使用する既定のデータ数の倍数に達するたびに振動データ取得完了通知を出力する振動データ取得部と、
    前記振動データ取得部で取得された前記既定のデータ数の振動データごとに周波数分析をする周波数分析部と、
    前記X線管の動作状態を表す状態データを取得するとともに、前記振動データ取得部から出力された振動データ取得完了通知を受けたタイミングで、前記取得した状態データを同期化する状態データ取得部と、
    前記モード設定部により学習モードが設定されている場合に、前記周波数分析部による周波数分析で得られる周波数成分データと、前記状態データ取得部によって同期化された状態データと、からなる複数の学習データを入力としてクラスタ分析を行い、1つ以上のクラスタデータを生成する学習部と、
    前記モード設定部により故障予兆検知モードが設定されている場合に、前記周波数分析部による周波数分析で得られる周波数成分データと、前記状態データ取得部によって同期化された状態データと、からなる故障予兆検知対象データが表す位置から、前記学習部によって生成されたそれぞれのクラスタの表面までの距離のうち最小のものを異常度として算出する異常度計算部と、
    前記異常度計算部によって算出された異常度を既定の閾値と比較することによって、故障予兆を判定する故障予兆判定部と、
    を備えること
    を特徴とするX線管故障予兆検知装置。
  2. 前記状態データ取得部によって取得される状態データは、
    前記X線管の位置データ、姿勢角データおよび温度データのうち、少なくともその1つを含むこと
    を特徴とする請求項1に記載のX線管故障予兆検知装置。
  3. 前記同期化された状態データは、
    前記振動データ取得部によって前記既定のデータ数の振動データが取得される間に前記状態データ取得部によって取得された前記状態データの平均値であること
    を特徴とする請求項1に記載のX線管故障予兆検知装置。
  4. 前記モード設定部は、
    前記X線管から送信される前記X線管での撮影回数に基づき、前記撮影回数が第1の上限回数以下のとき、前記禁止モードを設定し、前記撮影回数が前記第1の上限回数より大きく、前記第1の上限回数より大きい第2の上限回数以下のとき、前記学習モードを設定し、前記撮影回数が前記第2の上限回数より大きいとき、前記故障予兆検知モードを設定すること
    を特徴とする請求項1に記載のX線管故障予兆検知装置。
  5. コンピュータが、
    禁止モード、学習モードおよび故障予兆検知モードのうちいずれかの1つの動作モードを設定するモード設定処理と、
    X線管から発生する振動の振動データを取得するとともに、前記取得した振動データの数が1回の周波数分析に使用する既定のデータ数の倍数に達するたびに振動データ取得完了通知を出力する振動データ取得処理と、
    前記振動データ取得処理で取得された前記既定のデータ数の振動データごとに周波数分析をする周波数分析処理と、
    前記X線管の動作状態を表す状態データを取得するとともに、前記振動データ取得処理から出力された振動データ取得完了通知を受けたタイミングで、前記取得した状態データを同期化する状態データ取得処理と、
    前記モード設定処理により学習モードが設定されている場合に、前記周波数分析処理による周波数分析で得られる周波数成分データと、前記状態データ取得処理によって同期化された状態データと、からなる複数の学習データを入力としてクラスタ分析を行い、1つ以上のクラスタデータを生成する学習処理と、
    前記モード設定処理により故障予兆検知モードが設定されている場合に、前記周波数分析処理による周波数分析で得られる周波数成分データと、前記状態データ取得処理によって同期化された状態データと、からなる故障予兆検知対象データが表す位置から、前記学習処理によって生成されたそれぞれのクラスタの表面までの距離のうち最小のものを異常度として算出する異常度計算処理と、
    前記異常度計算処理によって算出された異常度を既定の閾値と比較することによって、故障予兆を判定する故障予兆判定処理と、
    を実行すること
    を特徴とするX線管故障予兆検知方法。
  6. 前記状態データ取得処理によって取得される状態データは、
    前記X線管の位置データ、姿勢角データおよび温度データのうち、少なくともその1つを含むこと
    を特徴とする請求項5に記載のX線管故障予兆検知方法。
  7. 前記同期化された状態データは、
    前記振動データ取得処理によって前記既定のデータ数の振動データが取得される間に前記状態データ取得処理によって取得された前記状態データの平均値であること
    を特徴とする請求項5に記載のX線管故障予兆検知方法。
  8. 前記コンピュータは、
    前記モード設定処理において、前記X線管から送信される前記X線管での撮影回数に基づき、前記撮影回数が第1の上限回数以下のとき、前記禁止モードを設定し、前記撮影回数が前記第1の上限回数より大きく、前記第1の上限回数より大きい第2の上限回数以下のとき、前記学習モードを設定し、前記撮影回数が前記第2の上限回数より大きいとき、前記故障予兆検知モードを設定すること
    を特徴とする請求項5に記載のX線管故障予兆検知方法。
  9. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のX線管故障予兆検知装置を備えたこと
    を特徴とするX線撮像装置。
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