JP6320114B2 - プラスチックキャップ付バイアル - Google Patents

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本発明は、薬剤が充填された瓶の瓶口に装着されたゴム栓に、プラスチック製のキャップが被着され、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルに関するものである。
バイアルは、薬剤が充填された瓶の瓶口に装着されたゴム栓にキャップが被着されているものである。この瓶口は、瓶の本体である胴部よりも小径の内径である。また、ゴム栓は、瓶の瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、このフランジ状鍔の一面から突出する突出部とが設けられている。ゴム栓は、その突出部が瓶口に挿入された状態で、瓶口から突出するフランジ状鍔の他面から注射針が瓶の内空に刺通される。このように瓶口から突出するフランジ状鍔の側面及び他面が露出面となる。これらの露出面は、従来、ゴム栓のフランジ状鍔に被着されたアルミニウム製のキャップで被覆されている。
アルミニウム製のキャップがゴム栓のフランジ状鍔に被着されたバイアルは、電子線滅菌を施した場合、アルミニウム製のキャップの影響により照射された電子線が減衰されることから、キャップが被着されたゴム栓のフランジ状鍔の側面及び他面は、瓶の胴部での滅菌が十分に施される電子線の累積量でも、滅菌が不十分となり易い。
一方、フランジ状鍔の側面及び他面に十分な滅菌を施すべく、電子線の照射時間を延長して累積量を増加すると、瓶内の薬剤が分解等して劣化するおそれがある。
また、ゴム栓の装着やキャップのゴム栓への被着等は、クラスAの高清浄度のクリーンルーム内で実施されるが、アルミニウム製のキャップをゴム栓に被着する際には、ゴム栓に被着したキャップを巻き締めすることが必要である。その際に、アルミ粉塵を発生させてクリーンルーム内の清浄度を低下させるおそれもある。
さらに、アルミニウム製のキャップには、ゴム栓の注射針を刺通する刺通可能面に対応する部分に、簡単に取り外すことができるように部分的に切れ目が入れられた円形状の脆弱部が形成されている。そのため、フランジ状鍔の側面及び他面側の部分での滅菌を十分に施したとしても、キャップの脆弱部を形成する切れ目から、ゴミ等の微粒子や菌を含む大気が流入し、ゴム栓の刺通可能面を汚染するおそれがある。したがって、アルミニウム製のキャップがゴム栓のフランジ状鍔に被着されたバイアルに電子線滅菌を施しても、その無菌性を保証できないことから、キャップの脆弱部を取り外したとき、ゴム栓の刺通可能面を消毒用アルコール綿で消毒する必要がある。
アルミニウム製のキャップがゴム栓のフランジ状鍔に被着されたバイアルに代えて、プラスチック製のキャップがゴム栓に被着されたバイアルが用いられている。例えば下記特許文献1〜2には、瓶口に装着されたゴム栓のフランジ状鍔を被覆するスリットが形成されたキャップ内枠にキャップ外枠を被着するプラスチック製キャップが記載されている。また、下記特許文献3には、フランジの形成された天面と脚部を有し天面の軸上に窪みが設けられたゴム栓と、このゴム栓をバイアルの口部に固定するかしめ部材と、天面とスカート部及び天面の軸上に天面を貫通して設けられたゴム栓を刺通する穿刺針からなり、バイアルの口部に取り付けられたゴム栓とかしめ部材の上からスライド自在に被冠されるキャップ状の液体取出ノズルと、液体取出ノズルの液体取出口に着脱自在に冠着されるキャップとからなるプラスチック製の点滴用バイアルキャップが記載されている。更に、特許文献4には、側壁の一部に軸方向に弱化線を形成した円筒体と、この円筒体の上部開口部を閉止する蓋とからなり、この円筒体を弱化線に沿って破断する取外し用把持部を有し、合成樹脂製の一体成形品であるバイアル用キャップにおいて、円筒体は、内周部の下部近傍に、バイアル口部のフランジ部と係合する係合部を有し、円筒体又は蓋のいずれか一方には、バイアル口部に密嵌されるゴム栓を押圧するゴム栓押圧部を有するプラスチック製のバイアル用キャップが記載されている。
特開平7−187216号公報 特開平8−34466号公報 特開平8−192865号公報 特開2007−8517号公報
特許文献1〜2に記載されたプラスチック製キャップは、その構造が複雑であり、キャップ内枠に形成されたスリットから外気が流入し、滅菌されたゴム栓を汚染するおそれがある。また、特許文献3に記載されたプラスチック製の点滴用バイアルキャップでは、天面の軸上に窪みが設けられたゴム栓を用いることを要し、フランジ状鍔の一面の突出部が瓶の瓶口に挿入されるゴム栓を用いることはできない。更に、特許文献4のプラスチック製のバイアル用キャップを装着したバイアルの使用時には、キャップ全体をゴム栓から取り外すため、ゴム栓を瓶口内に押圧する押圧力が解除されることから、ゴム栓と瓶口内壁面との密着性が低下するおそれがある。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、瓶内の薬剤の分解等が生じない少量の電子線の累積量であっても、キャップが被着されたゴム栓を十分に滅菌でき、且つ滅菌後にもゴム栓の滅菌状態を維持して保存等が可能であり、使用の際に、ゴム栓と瓶口内壁面との密着性を維持できるプラスチックキャップ付バイアルを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた本発明のプラスチックキャップ付バイアルは、一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているものである。
プラスチックキャップ付バイアルは、前記瓶と;一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と;前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔に、前記側面及び前記他面を内壁面が密着して被覆するように被着され、前記他面を被覆する被覆部が設けられたプラスチック製のキャップとを具備し、前記被覆部には、前記ゴム栓の前記他面に前記注射針が刺通される、前記瓶口の前記内径よりも小径の刺通可能面に対応する部分が除去可能部として形成されており、且つ前記瓶口に装着された前記ゴム栓に前記キャップが被着された状態で電子線滅菌されているものが好ましい。
前記の目的を達成するためになされた本発明のプラスチックキャップ付バイアルは、
一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルであって、
前記瓶と、
一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と、
前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔に、前記側面及び前記他面を内壁面が密着して被覆するように被着され、前記他面を被覆する被覆部が設けられたプラスチック製のキャップとを具備し、
前記被覆部には、前記ゴム栓の前記他面に前記注射針が刺通される、前記瓶口の前記内径よりも小径の刺通可能面に対応する部分が除去可能部として形成されており、
且つ前記瓶口に装着された前記ゴム栓に前記キャップが被着された状態で電子線滅菌されていており、
前記瓶口の外周面には、前記瓶口の内周縁に沿って帯状の段差部が周設されており、前記キャップが、前記フランジ状鍔の前記側面を被覆するリング状の側面被覆部と、前記側面被覆部の下端側から垂下され、先端部に前記段差部の下端側に係止される爪部が形成された複数の係止腕と、前記側面被覆部の上端面に接合され、前記フランジ状鍔の前記他面を被覆する他面被覆部とから形成されている。
前記の目的を達成するためになされた本発明のプラスチックキャップ付バイアルは
一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルであって、
前記瓶と、
一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と、
前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔に、前記側面及び前記他面を内壁面が密着して被覆するように被着され、前記他面を被覆する被覆部が設けられたプラスチック製のキャップとを具備し、
前記被覆部には、前記ゴム栓の前記他面に前記注射針が刺通される、前記瓶口の前記内径よりも小径の刺通可能面に対応する部分が除去可能部として形成されており、
且つ前記瓶口に装着された前記ゴム栓に前記キャップが被着された状態で電子線滅菌されていており、
前記他面被覆部に、前記除去可能部を取り囲んで脆弱部が形成されている。
前記の目的を達成するためになされた本発明のプラスチックャップ付バイアルは
一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルであって、
前記瓶と
一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と
前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔の前記側面及び前記他面の周縁を被覆する第1フィルムと、前記フランジ状鍔の前記他面を被覆し、前記第1フィルムの前記他面の周縁を被覆する部分に除去可能に接合された第2フィルムとから成るプラスチック製のキャップとを具備し
前記瓶口に装着された前記ゴム栓が前記キャップで被覆された状態で電子線滅菌されている。
プラスチックャップ付バイアルは、前記電子線滅菌で前記プラスチックキャップ付バイアルに受けた電子線の累積量が15〜40kGyであることが好ましい。
プラスチックャップ付バイアルは、前記電子線滅菌で前記キャップを透過して前記ゴム栓に受けた電子線の累積量が15〜40kGyであることが好ましい。
プラスチックャップ付バイアルは、前記薬剤が、水分量が2.0%以下の粉体であることが好ましい。
プラスチックャップ付バイアルは、前記薬剤がクリーンルーム内で充填された前記瓶の前記瓶口に、前記クリーンルーム内で前記ゴム栓が装着され且つ前記キャップが被着されていることが好ましい。
本発明のプラスチックキャップ付バイアルは、瓶の瓶口に装着されたゴム栓のフランジ状鍔にプラスチック製のキャップを被着して電子線滅菌を施す際に、照射された電子線のキャップでの減衰が殆ど生じず、瓶内に充填されている薬剤が分解等することのない少量の電子線の累積量であっても、キャップの内壁面、及びゴム栓の側面及び他面を十分に滅菌できる。また、キャップの内壁面は、ゴム栓の側面及び他面を密着して被覆しており、電子線滅菌したバイアルを非滅菌状態の雰囲気内での保存や輸送に供しても、ゴム栓の側面及び他面が外気の流入による汚染を防止できる。このような本発明のプスチックキャップ付バイアルの使用時には、ゴム栓の他面を被覆するキャップの一部分を除去することにより、滅菌されたゴム栓の他面の刺通可能面が露出する。この刺通可能面は滅菌状態が維持されており、消毒用アルコール綿で消毒することなく注射針を刺通できる。しかも、その際に、除去可能部が除去されたキャップの残部でゴム栓が瓶口内に押圧されており、ゴム栓と瓶口内壁との密着性を保持できる。
本発明を適用するプラスチックキャップ付バイアルの分解斜視図である。 図1に示す部材のうち、ゴム栓の部分断面斜視図である。 図1に示す部材のうち、キャップを構成する他面被覆部の部分断面斜視図である。 瓶の瓶口に装着したゴム栓に、リング状の側面被覆部が被着された状態を示す本発明を適用するプラスチックキャップ付バイアルの斜視図である。 瓶の瓶口に装着したゴム栓に、キャップが被着された状態を示す本発明を適用するプラスチックキャップ付バイアルの斜視図である。 本発明を適用する別なプラスチックキャップ付バイアルの製造方法を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明のプラスチックキャップ付バイアルの一例を説明する分解斜視図を図1に示す。図1に示すプラスチックキャップ付バイアル1は、ガラス製の瓶10、ゴム栓20及びプラスチック製のキャップ50からなる。キャップ50は、リング状部材30及び平板部材40からなる。瓶10は、透明ガラスで形成されており、本体である胴部10cの内径よりも小内径の瓶口10aが一端に開口されている。瓶口10aの外周面には、瓶口10aの内周縁に沿って帯状の段差部10bが周設されている。この瓶10内には、凍結乾燥等の乾燥手段で乾燥された粉状の薬剤12が充填されている。
薬剤12の水分量は2.0%以下であることが好ましい。これにより、粉状の薬剤12が電子線滅菌に由来する分解等による劣化を防止できる。また、薬剤に糖や炭水化物を含む場合には、粉体を輸送したり、充填したりする時の粉塵爆発を防ぐために極少量の水分量を保持させることもできるため、より好ましくは、0.5〜2.0%であり、更に好ましくは、0.6〜1.8%である。粉状の薬剤12が電子線滅菌による分解等による劣化及び電子線滅菌中の粉塵爆発を防止できる。尚、酸素濃度を減らした環境、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガス環境で取り扱う場合には、0.5%未満の水分量も許容でき、この場合には乾燥減量として検出限界以下の0.0%〜2.0%の水分量の粉体である薬剤が使用できる。
また、ガラス製の瓶10を用いることにより、従来のバイアル組み立てラインを使用でき、電子線が照射された薬剤12が瓶10の内壁に付着することも回避できる。
瓶10の瓶口10aに装着されるゴム栓20は、図1に示すようにフランジ状鍔20aと、その一面に突出する突出部20bとから構成される。フランジ状鍔20aの外径は、瓶口10aの段差部10bを含む外径と略等しい。また、突出部20bは、その外径が瓶口10aの内径と略等しく、図2に示すように、先端面に開口する凹部20cが形成されている。凹部20cは、先端面方向に向かって漸次内径が拡大するすり鉢状に形成されており、突出部20bの肉厚が先端面方向に向かって漸次薄くなっている。このようなゴム栓20を瓶口10aに装着する際に、突出部20bの先端部が変形し易く、瓶口10aへの突出部20bを簡単に挿入できる。ゴム栓20の凹部20cに対応する他面の二点鎖線で示す範囲が注射針を刺通できる刺通可能面21である。このようなゴム栓20の瓶口10aへの装着は、フランジ状鍔20aの一面の周縁が瓶口10aの端面に当接したとき完了する。ゴム栓20を瓶口10aに装着することにより、瓶10内に充填された薬剤12が封止される。
このようなゴム栓20を形成するゴムとしては、シリコーンゴムや臭化ブチルゴムを用いることができる。但し、シリコーンゴムは、臭化ブチルゴムに比較して電子線照射しても劣化は少ないが、水蒸気透過性や針刺し試験では臭化ブチルゴムに劣ることから、電子線の累積量が多くなる場合のゴム栓に用いることが好ましい。一方、臭化ブチルゴムは、シリコーンゴムに比較して水蒸気透過性や針刺し試験では優れているが、電子線照射による劣化がシリコーンゴムに比較して大きいことから、電子線の累積量が少なくてもよい場合のゴム栓に用いることが好ましい。
瓶口10aに装着されたゴム栓20のフランジ状鍔20aには、プラスチック製のキャップ50が被着され、フランジ状鍔20aの他面及び側面はキャップ50の内壁面が密着して被覆される。このキャップ50はリング状部材30と平板部材40とで形成される。リング状部材30は、リング状の側面被覆部30aと、側面被覆部30aを瓶10の段差部10bに係止する係止腕30bとから構成される(図1参照)。係止腕30bは、側面被覆部30aの下端側から垂下された複数本の腕31aと、各腕31aの先端部に、側面被覆部30aの内側方向に突出されて段差部10bの下端側に差し込まれる爪部31bとから構成される。
また、平板部材40は、その外径がリング状の側面被覆部30aの外径と略同径であって、フランジ状鍔20aの他面を被覆する被覆部である他面被覆部40aと、その中央部に形成された環状の脆弱部40cに囲まれた除去可能部40bとから成る。除去可能部40bの中央には、棒体40dが立設されている。脆弱部40cは、図3に示すように、他面被覆部40aの他部よりも薄肉化された薄肉部である。この環状の脆弱部40cは、棒体40dを一方向に倒す力を加えることにより破壊でき、除去可能部40bを除去できる。
キャップ50は、このようなリング状部材30の側面被覆部30aの端面に平板部材40の他面被覆部40aの周縁部が接合されて一体化されているものである(図5参照)。キャップ50は、瓶口10aに装着されたゴム栓20のフランジ状鍔20aに被着され、フランジ状鍔20aの他面及び側面が被覆される。このキャップ50の平板部材40は、フランジ状鍔20aの他面を被覆する被覆部である。平板部材40を取り外した状態を図4に示す。リング状部材30は、図4に示すようにリング状の側面被覆部30aがゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面を被覆しつつ、側面被覆部30aから垂下された複数本の腕31aの各先端部の爪部30cが瓶10の段差部10bの下端側に差し込まれて係止されている。瓶口10aに装着された側面被覆部30aの端面は、ゴム栓20の他面と同一面となっている。このような側面被覆部30aの端面に周縁部が接合された平板部材40の他面被覆部40aは、ゴム栓20の他面と密着して気密に被覆されている。尚、側面被覆部30aの端面と他面被覆部40aの周縁部との接合は超音波接合であることが好ましい。
瓶口10aに装着したゴム栓20のフランジ状鍔20aにキャップ50を被着するには、先ず、図4に示すようにリング状の側面被覆部30aを、ゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面に被着した後、側面被覆部30aから垂下された複数本の腕31aの各先端部の爪部31bを瓶10の段差部10bの下端側に差し込み、側面被覆部30aを係止する。次いで、側面被覆部30aの端面と他面被覆部40aの周縁部とを超音波接合等で接合することにより、フランジ状鍔20aにキャップ50を被着できる。また、予め側面被覆部30aの端面と他面被覆部40aの周縁部とを接合したキャップ50を、フランジ状鍔20aに被着してもよい。
キャップ50を形成するプラスチックとしては、照射された電子線で劣化し難いものが好ましい。このようなプラスチックとしては、例えばポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、スチレンアクリロニトリルコポリマー、エポキシ樹脂、ポリスルフォン、フェノール樹脂等を挙げることができる。尚、塩化ビニルやポリプロピレンは、照射された電子線で劣化される傾向にある。
また、瓶10への薬剤12の充填、瓶口10aへのゴム栓20の装着、及びリング状部材30、平板部材40のゴム栓20への被着は、クリーンルーム内で行うことにより、各部材に付着するゴミ等の微粒子や細菌を少なくでき好ましい。特に、クリーンルームとしては、粒径0.5μm以上の微粒子が1立方フィート中に100個以下のクラスAの雰囲気であることが、各部材に付着する微粒子量を更に一層少なくでき好ましい。
図5に示すように瓶口10aに装着したゴム栓20にプラスチック製のキャップ50が被着され、ゴム栓20のフランジ状鍔の側面及び他面が被覆されたプラスチックキャップ付バイアル1は、電子線滅菌が施される。この電子線滅菌では、プラスチックキャップ付バイアル1に受けた電子線の累積量が15〜40kGy、特にキャップ50を透過してゴム栓20に受けた電子線の累積量が15〜40kGyであることが好ましい。累積量が15kGy未満では、ゴム栓20やキャップ50の滅菌が不十分となる傾向にあり、40kGyを超えると、ゴム栓20が劣化されたり、薬剤12が分解される傾向にある。尚、プラスチック付バイアル等に受けた電子線の累積量は、測定箇所に貼り付けた三酢酸セルロースフィルム線量計の吸光度を分光光度計で測定し、規定の検量線を用いて算出した。
このように電子線滅菌が施されたプラスチックキャップ付バイアル1では、照射された電子線のキャップ50での減衰を少なくでき、薬剤12の分解やゴム栓20の劣化が生じることのない少量の電子線の累積量であっても、ゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面及び他面を十分に滅菌できる。更に、滅菌されたフランジ状鍔20aの側面及び他面は、キャップ50が密着して被覆されており、外気の流入を防止できることから、滅菌済のプラスチックキャップ付バイアル1を非滅菌雰囲気内に載置しても、微粒子や菌等を含む外気が滅菌されたフランジ状鍔20aの側面及び他面に流入することがなく、滅菌状態を維持できる。このため、ゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面及び他面が滅菌されたプラスチックキャップ付バイアル1を非滅菌雰囲気での保存や輸送ができる。
また、図5に示すプラスチックキャップ付バイアル1を使用する際には、キャップ50を構成する平板部材40の他面被覆部40aに立設された棒体40dを一方側に倒す力を加えることにより、脆弱部40cを破壊して除去可能部40bを除去する。このように除去可能部40bが除去されて露出した、フランジ状鍔20aの他面の刺通可能面21は、滅菌状態が維持されており、消毒用アルコール綿で消毒することなく注射針を刺通できる。また、除去可能部40bを除去したキャップ50は、その他面被覆部40aの残部でゴム栓20を瓶口10a内に依然として押圧しており、ゴム栓20と瓶口10aとの密着状態を維持できる。
図1〜図5のプラスチックキャップ付バイアル1は、キャップ50として、所定形状に成形されたリング状部材30と平板部材40とで形成しているが、図6に示すようにプラスチック製のフィルムで形成されていてもよい。図6に示すキャップ50は、薬剤12が充填された瓶10の瓶口10aに装着されたゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面及び瓶10の段差部10b、及びフランジ状鍔20aの他面の周縁部を被覆する第1フィルムとしての収縮したシュリンクフィルム32と、フランジ状鍔20の他面の全体を被覆し、フランジ状鍔20aの他面の周縁部を被覆するシュリンクフィルム32の周縁部に接合された第2フィルムとしてのタンパーフィルム42とから成る。タンパーフィルム42が、フランジ状鍔20aの他面を被覆する被覆部である。このフランジ状鍔20aの他面の周縁部を被覆するシュリンクフィルム32の周縁部とタンパーフィルム42との接合部は、タンパーフィルム42を指で引っ張って剥離できる脆弱部である。
図6に示すキャップ50を形成するには、図6(a)に示すように、薬剤12が充填された瓶10の瓶口10aに装着したゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面及び瓶10の段差部10bに、シュリンクフィルム32を巻き付ける。このシュリンクフィルム32に加熱を施し、図6(b)に示すように収縮してフランジ状鍔20aの側面及び瓶10の段差部10bに固着する。収縮したシュリンクフィルム32は、フランジ状鍔20aの他面の周縁部も被覆する。更に、フランジ状鍔20aの他面の全面を被覆するタンパーフィルム42を、フランジ状鍔20aの他面に載置する。タンパーフィルム42の周縁部とフランジ状鍔20aの他面の周縁部を被覆するシュリンクフィルム32の部分とをヒートシール等で接合する。この接合により、図6(c)に示すシュリンクフィルム32とタンパーフィルム42とから成るキャップ50を形成する。
シュリンクフィルム32とタンパーフィルム42との接合部は、タンパーフィルム42を指で引っ張って剥離できる脆弱部である。シュリンクフィルム32とタンパーフィルム42とを接合するヒートシールの温度及び時間を調整し、その接合力を調整する。ここで用いるタンパーフィルム42は、キャップ50が破られていないことを保証するものであって、文字や図形等が印刷されたラベルとして用いてもよい。尚、シュリンクフィルム32及びタンパーフィルム42を形成するプラスチックは、照射された電子線で劣化し難いものであればよく、前述したプラスチックを使用できる。
これまで説明してきた瓶10は、ガラス製のものであるが、プラスチック製のものであってもよい。また、薬剤12としては粉状のものを瓶10に充填していたが、液状のものであってもよい。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
20mlのガラス製の瓶10に、薬剤12としてサンエイ糖化株式会社製のブドウ糖0.5g(水分量0.6%)を充填し、瓶口10aに臭化ブチルゴム(株式会社朝日ラバー製)から成るゴム栓20を装着した。このゴム栓20のフランジ状鍔20aに、図1に示すポリエチレン製のリング状部材30を装着した。リング状部材30は、図3に示すように、フランジ状鍔20aの側面を被覆するリング状の側面被覆部30aから垂下された複数本の係止腕30bの各爪部31bを瓶10の段差部10bの下端側に差し込んで係止した。その際に、瓶口10aに装着した側面被覆部30aの端面を、ゴム栓20の他面と同一面となるようにした。更に、リング状部材30の側面被覆部30aの端面に、ポリエチレン製の平板部材40の他面被覆部40aの周縁部を超音波接合し、リング状部材30と平板部材40とを一体化してキャップ50を形成した。ゴム栓20のフランジ状鍔20aの側面及び他面は、キャップ50が密着して被覆されている。
ポリエチレン製のキャップ50を被着して、図5に示すプラスチックキャップ付バイアル1を得た。このプラスチックキャップ付バイアル1に電子線滅菌を施した。この電子線滅菌では、プラスチックキャップ付バイアル1に受けた電子線の累積量が40kGyとなるように電子線の照射時間を調整した。尚、プラスチック付バイアル等に受けた電子線の累積量は、測定箇所に貼り付けた三酢酸セルロースフィルム線量計(富士フィルム株式会社製のFTR−125)の吸光度を分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製の日立ダブルビーム分光光度計U−2900)で測定し、規定の検量線を用いて算出した。
電子線滅菌を施したプラスチックキャップ付バイアル1のブドウ糖の分解程度を日本薬局方のブドウ糖の注射液の純度試験(日本薬局方一般試験法)で5−ヒドロキシメチルフルフラール(5HMF)類量の指標となる波長284nmの吸光度を測定した。先ず、電子線滅菌を施したプラスチックキャップ付バイアル1の棒体40dを一方側に倒す力を加えることにより、脆弱部40cを破壊して除去可能部40bを除去し、フランジ状鍔20aの他面の刺通可能面21を露出した。露出した刺通可能面21は、滅菌状態が維持されていた。このため、刺通可能面21に消毒用アルコール綿による消毒を施すことなく注射針を瓶10の内空に向けて刺通した。刺通した注射針を経由して水20mlを瓶10内に注入し、ブドウ糖をブドウ糖溶液とした。このブドウ糖溶液を、別の注射針で抜き取り、日本薬局方のブドウ糖の注射液の純度試験に従い波長284nmの吸光度を測定した。その結果、5HMF類量の指標となる波長284nmでの吸光度は0.52であり、日本薬局方のブドウ糖の注射液の純度試験の規格0.80以下を満たしていた。
また、作業を行っていない環境下において、1立方フィート吸引時における粒径0.5μm以上の塵埃数が100個以下のクリーンルーム内で、20本の瓶10へのブドウ糖の充填、ゴム栓20の装着及びキャップ50の被着の各作業を3回行ったところ、塵埃数は250個、380個、276個であった。
(比較例1)
実施例1において、瓶10の瓶口10aに装着したゴム栓20のフランジ状鍔20aに被着したプラスチック製のキャップ50を、アルミニウム製のキャップに代えたバイアルを用いた他は実施例1と同様に電子線滅菌を施した。アルミニウム製のキャップには、ゴム栓の注射針を刺通する刺通可能面に対応する部分に、簡単に取り外すことができるように円形状の切れ目が入れられた脆弱部が形成されている。この電子線滅菌では、バイアルに受けた電子線の累積量を40kGyとなるように電子線の照射時間を調整したところ、瓶10の胴部に受けた電子線の累積量は43〜60.7kGyであったが、アルミニウム製のキャップで被覆されたゴム栓20に受けた電子線の累積量は12.7kGyであった。このため、キャップで被覆されたゴム栓20に受けた電子線の累積量を25kGyとすべく、バイアルに受けた電子線の累積量が60kGyとなるように電子線の照射時間を調整した。
電子線滅菌を施したアルミニウム製のキャップを装着したバイアルについて、実施例1と同様にして瓶10内に封止されたブドウ糖中の5HMF類量の指標となる波長284nmでの吸光度を測定したところ、1.2であって、規格の0.8を超えていた。
作業を行っていない環境下において、1立方フィート吸引時における粒径0.5μm以上の塵埃数が100個以下のクリーンルーム内に、アルミニウム製のキャップの巻付機を設置し、20本の瓶10へのブドウ糖の充填、ゴム栓20の装着及びアルミニウム製のキャップの被着の各作業を3回行ったところ、塵埃数は2490634個、2388421個、2463283個であった。
(実施例2)
実施例1のブドウ糖に代えて、培養によって作られたリファンピシン(シグマアルドリッチジャパン株式会社製、水分0.7%)10mgを50mlのガラス製の瓶10に充填した他は、実施例1と同様にしてプラスチックキャップ付バイアル1を得た。このプラスチックキャップ付バイアルに電子線滅菌を施した。この電子線滅菌では、プラスチックキャップ付バイアル1に受けた電子線の累積量が40kGyとなるように電子線の照射時間を調整した。電子線滅菌を施したプラスチックキャップ付バイアル1の棒体40dを一方側に倒す力を加えることにより、脆弱部40cを破壊して除去可能部40bを除去し、フランジ状鍔20aの他面の刺通可能面21を露出した。露出した刺通可能面21は、滅菌状態が維持されていた。このため、刺通可能面21に消毒用アルコール綿による消毒を施すことなく注射針を瓶10の内空に向けて刺通した。刺通した注射針を経由してアセトニトリル50mlを瓶10内に注入し、リファンピシン溶液とした。このリファンピシン溶液を、別の注射針で抜き取り、日本薬局方のリファンピシンの定量法に従って定量したところ、リファンピシンの含有量は92%であった。定量規格はリファンピシンの含有量が90〜110%であり、このリファンピシン溶液は規格内であった。
(比較例2)
実施例2において、瓶10の瓶口10aに装着したゴム栓20のフランジ状鍔20aに被着したプラスチック製のキャップ50を、アルミニウム製のキャップに代えたバイアルを用いた他は実施例2と同様に電子線滅菌を施した。この電子線滅菌では、キャップで被覆されたゴム栓20に受けた電子線の累積量を25kGyとすべく、バイアルに受けた電子線の累積量が60kGyとなるように電子線の照射時間を調整した。電子線滅菌を施したバイアルの瓶10内に封止されているリファンピシンについて、実施例2と同様に含有量を測定したところ、64%であり、90〜110%という定量規格を満たしていなかった。
(実施例3)
20mlのスチレンアクリルニトリル共重合樹脂(三井化学株式会社製)から成る瓶10に、薬剤12として肝炎治療薬であるグリチルレチン酸モノアンモニウム(丸善製薬株式会社製、水分1.6%)53mg、グリシン(協和発酵バイオ株式会社製)400mg、L−システイン塩酸塩(協和発酵バイオ株式会社製)20mgを充填し、瓶口10aに臭化ブチルゴム(株式会社朝日ラバー製)から成るゴム栓20を装着した。更に、ゴム栓20のフランジ状鍔20aに図4に示すようにアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(三井化学株式会社製)から成るキャップ50を被着して、図4に示すプラスチックキャップ付バイアル1を得た。このプラスチックキャップ付バイアル1に電子線滅菌を施した。この電子線滅菌では、プラスチックキャップ付バイアル1に受けた電子線の累積量が50kGyとなるように電子線の照射時間を調整した。
電子線滅菌を施したバイアル中のグリチルレチン酸モノアンモニウムの残存量を測定した。先ず、電子線滅菌を施したバイアルの棒体40dを一方側に倒す力を加えることにより、脆弱部40cを破壊して除去可能部40bを除去し、フランジ状鍔20aの他面の刺通可能面21を露出した。露出した刺通可能面21は、滅菌状態が維持されていた。このため、刺通可能面21に消毒用アルコール綿による消毒を施すことなく注射針を瓶10の内空に向けて刺通した。刺通した注射針を経由して水20mlを瓶10内に注入し、薬剤12を溶解して溶液とした。この溶液を別の注射針を経由して抜き取り、溶液中の高速クロマトグラフでグリチルレチン酸モノアンモニウムを定量し、グリチルレチン酸モノアンモニウムの残存量を算出したところ、94%であった。グリチルレチン酸モノアンモニウムを瓶10内に封止して電子線滅菌を施したプラスチックキャップ付バイアルによれば、グリチルレチン酸モノアンモニウムを粉末状で保管可能である。
(比較例3)
実施例3において、瓶10の瓶口10aに装着したゴム栓20のフランジ状鍔20aに被着したプラスチック製のキャップ50を、アルミニウム製のキャップに代えたバイアルを用いた他は実施例2と同様に電子線滅菌を施した。この電子線滅菌では、キャップで被覆されたゴム栓20を十分に滅菌すべく、バイアルに受けた電子線の累積量が60kGyとなるように電子線の照射時間を調整した。電子線滅菌を施したバイアルの瓶10内に封止されている、グリチルレチン酸モノアンモニウムの残存量を、実施例3と同様にして測定し算出したところ78%に減少していた。
本発明のプラスチックキャップ付バイアルは、医薬品等の薬剤の保管や輸送等に利用できる。
1:プラスチックキャップ付バイアル、10:瓶、10a:瓶口、10b:段差部、10c:胴部、12:薬剤、20:ゴム栓、20a:フランジ状鍔、20b:突出部、20c:凹部、21:刺通可能面、30:リング状部材、30a:側面被覆部、30b:係止腕、31a:腕、31b:爪部、32:シュリンクフィルム、40:平板部材、40a:他面被覆部、40b:除去可能部、40c:脆弱部、40d:棒体、42:タンパーフィルム、50:キャップ

Claims (7)

  1. 一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルであって、
    前記瓶と、
    一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と、
    前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔に、前記側面及び前記他面を内壁面が密着して被覆するように被着され、前記他面を被覆する被覆部が設けられたプラスチック製のキャップとを具備し、
    前記被覆部には、前記ゴム栓の前記他面に前記注射針が刺通される、前記瓶口の前記内径よりも小径の刺通可能面に対応する部分が除去可能部として形成されており、
    且つ前記瓶口に装着された前記ゴム栓に前記キャップが被着された状態で電子線滅菌されていており、
    前記瓶口の外周面には、前記瓶口の内周縁に沿って帯状の段差部が周設されており、前記キャップが、前記フランジ状鍔の前記側面を被覆するリング状の側面被覆部と、前記側面被覆部の下端側から垂下され、先端部に前記段差部の下端側に係止される爪部が形成された複数の係止腕と、前記側面被覆部の上端面に接合され、前記フランジ状鍔の前記他面を被覆する他面被覆部とから形成されていることを特徴とするプラスチックャップ付バイアル。
  2. 一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルであって、
    前記瓶と、
    一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と、
    前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔に、前記側面及び前記他面を内壁面が密着して被覆するように被着され、前記他面を被覆する被覆部が設けられたプラスチック製のキャップとを具備し、
    前記被覆部には、前記ゴム栓の前記他面に前記注射針が刺通される、前記瓶口の前記内径よりも小径の刺通可能面に対応する部分が除去可能部として形成されており、
    且つ前記瓶口に装着された前記ゴム栓に前記キャップが被着された状態で電子線滅菌されていており、
    前記他面被覆部には、前記除去可能部を取り囲んで脆弱部が形成されていることを特徴とするプラスチックキャップ付バイアル。
  3. 一端に瓶口を有し、薬剤が充填された瓶と、前記瓶口に挿入されたゴム栓と、前記ゴムに被着されたプラスチック製のキャップとからなり、電子線滅菌されているプラスチックキャップ付バイアルであって、
    前記瓶と、
    一面、他面及び側面を有し、前記瓶口の内径よりも大径のフランジ状鍔と、前記フランジ状鍔の前記一面から突出する突出部とが設けられ、前記突出部が前記瓶口に挿入された装着状態で、前記フランジ状鍔の他面から注射針が前記瓶の内空に刺通される前記ゴム栓と、
    前記装着状態にある前記ゴム栓の前記フランジ状鍔の前記側面及び前記他面の周縁を被覆する第1フィルムと、前記フランジ状鍔の前記他面を被覆し、前記第1フィルムの前記他面の周縁を被覆する部分に除去可能に接合された第2フィルムとから成るプラスチック製のキャップとを具備し、
    前記瓶口に装着された前記ゴム栓が前記キャップで被覆された状態で電子線滅菌されていることを特徴とするプラスチックキャップ付バイアル。
  4. 前記電子線滅菌で前記プラスチックキャップ付バイアルに受けた電子線の累積量が15〜40kGyであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックキャップ付バイアル。
  5. 前記電子線滅菌で前記キャップを透過して前記ゴム栓に受けた電子線の累積量が15〜40kGyであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックキャップ付バイアル。
  6. 前記薬剤が、水分量が2.0%以下の粉体であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックキャップ付バイアル。
  7. 前記薬剤がクリーンルーム内で充填された前記瓶の前記瓶口に、前記クリーンルーム内で前記ゴム栓が装着され且つ前記キャップが被着されたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックキャップ付バイアル。
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