JP2002000704A - 電子線照射方法 - Google Patents

電子線照射方法

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JP2002000704A JP2000191796A JP2000191796A JP2002000704A JP 2002000704 A JP2002000704 A JP 2002000704A JP 2000191796 A JP2000191796 A JP 2000191796A JP 2000191796 A JP2000191796 A JP 2000191796A JP 2002000704 A JP2002000704 A JP 2002000704A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医療等に用いられる液体が満たされた被照射
物を滅菌処理する方法において、電子線照射量のばらつ
きの少ない電子線照射方法を提供する。 【解決手段】 立体被照射物に高エネルギの電子線を照
射しながら殺菌等の初期の目的を達成する電子線照射方
法において、前記被照射物を、比重が略1の範囲内にあ
る液体で満たされた容器に1又は複数収納した状態で電
子線照射を行なうとともに、前記容器の表面域と中心域
との線量比が略1.5以内になるように該容器の外形、
厚み若しくは材質を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高エネルギの電子
線を照射することにより、複雑な形状をした被照射物を
滅菌処理する電子線照射方法において、特に、血液透析
装置、血液濾過装置等の血液モジュール、又は輸液バッ
グ等の輸液容器などの医療機器、医薬品等を滅菌処理す
る電子線照射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般に、十分な滅菌が必要と
される医療機器、医薬品等の滅菌処理には、高圧蒸気滅
菌、エチレンオキシドガス滅菌、γ線滅菌等の処理が施
されている。しかし、上記滅菌処理のうち、高圧蒸気滅
菌処理は被照射物の耐熱性の問題や1回の滅菌量が少な
く非能率的であり、エチレンオキシドガス滅菌等の化学
処理は残留毒性の惧れがあり、更にγ線滅菌においては
放射性物質の管理などの環境上悪影響を及ぼすなど、そ
れぞれ問題点を有している。
【0003】そこで、近年、電子線照射が、その加速電
圧を大きくすることで医療機器等を滅菌可能とする方法
が注目されている。かかる電子線照射滅菌法は、上記滅
菌処理に比べて、照射時間が極めて短時間で処理可能で
あり、また被照射物の内面まで滅菌可能で、さらに滅菌
コスト面からも安価であり、特にγ線との大きな違いは
材料劣化が小さく材料選択の範囲が広がる可能性がある
という点である。
【0004】しかしながら、電子線照射の欠点はγ線照
射と異なり透過力が小さく、その透過距離は照射される
物質の密度と厚みの積に定義される嵩密度に依存すると
言われている。従って、これまで電子線照射法を滅菌法
として採用したほとんどの製品は、注射器、注射針、手
術用手袋、手術用シート、手術着、縫合糸等の比較的形
状が均一で単一部材からなるものであり、比較的容易に
照射可能であった。しかし、それ以外の医療用器具、例
えば血液モジュールや輸液バッグ等の複雑な形状をもつ
機器にも滅菌の必要性があり、電子線照射法を適用させ
ることが望まれている。
【0005】前記血液モジュールとしては、腎機能を失
った腎臓病患者が行なう血液透析に用いられる血液透析
用ダイアライザが挙げられる。これは半透膜の中空糸状
毛細管内を血液を通過させながらその管周囲を流れる透
析液により、前記管膜を介した両流体の濃度勾配に基づ
く分子拡散等により尿毒症原因物質等を排出する機能を
持ち、図6に示されるように多数本の中空糸状毛細管3
5をその上下両端で保持するリング状の毛管ホルダ21
を具え、これらを円筒状のケースで包被するとともに、
該ケースの上下両端にそれぞれキャップ22、23によ
り螺着された漏斗状の血液流入部26と血液流出部27
とを固定する。又、前記円筒状ケースの上下両側の側面
には細筒状の透析液流入口24と流出口25とを突設さ
せている。
【0006】また、図7に示されるように、点滴注射等
に用いられる輸液バッグ30は、一般に有機材で形成さ
れ、可撓性壁を有し非定容積であり、薬液33の封入さ
れた胴体部の両端にシール部31、夫々の端部に開口部
35と吊り下げ部34をもつ。かかる輸液バッグ30は
用途に応じて様々な大きさを有するが、大きいものでは
内容量が1リットル以上で、容器本体短軸巾l(中央部
分)が60mm以上あることもある。また、このような
輸液バッグ30には残液量を見やすくするために空気を
混入する場合もあり、その空気量は通常30〜100m
l以上である。
【0007】このように、血液透析用ダイアライザや点
滴用に用いられる輸液バッグ等は複雑な形状をもつた
め、電子線照射時に一製品中の線量分布(最大線量と最
小線量の比)が大きくなる。その値が大きいほど、安全
性、製品管理、性能等に問題を生じていた。具体的に
は、照射基準を最大線量に合わせると、最小線量位置で
の滅菌が不十分になり、又照射基準を最小線量に合わせ
ると、前記医療機器の多くは有機材料で製造されている
ために、最大線量位置で過大照射となり、材料の劣化や
着色が生じてしまう可能性がある。
【0008】この為、照射による透過力の不足を補うた
めに、表裏両面から電子線を照射する両面照射方式が考
えられるが、血液透析用ダイアライザ20のように嵩密
度の大きい被照射物を照射する高加速度の電子線照射装
置は金額的にも極めて高く、これらの高価な装置を複数
設置することは採算性の面からも極めて困難である。ま
た、図5に示すように、例えばダイアライザのような液
体の入った円筒状の被照射物に両面照射した場合、表面
位置が0.5及び1.5、即ち被照射物の照射方向幅が
ゼロに近いとき突出して表面線量が大となり、線量分布
が2倍以上と極めて大きくなり、尚、実用性に届かない
ものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かかる欠点を解消する
ために、本出願人は先に被照射物を電子線照射窓に対し
1回転を超えて回転させることを特徴とする電子線照射
による血液処理モジュールを代表とする医療機器等の滅
菌方法を提案している。(特開2000−13527
4) かかる従来技術の滅菌方法は、生産性の向上を図るため
に、電子線照射装置の下の電子線照射域で被照射物を停
止させて回転させるのではなく、被照射物は矢印方向に
進行するコンベアに搭載された回転支持装置の上に載せ
られ、回転と搬送移動しながらコンベアの幅方向に直線
状にビーム走査している電子線照射域を通過させるもの
である。
【0010】しかしながら、透析用ダイアライザのよう
な複雑な形状を有する被照射物の場合、回転半径を余分
にとらなければならず、隣接するケース間で空隙間隔が
大きくなり、その空隙を電子線が通過し、結果として電
子線の無駄な照射量が多くなり、生産コストの面等で問
題があった。さらに、該被照射物をベルトコンベア上で
搬送しながら回転させるため機構が複雑となり信頼性に
も欠けるという問題がある。
【0011】本発明はかかる技術的課題に鑑み、中心域
と表面域との線量分布(最大線量と最小線量との比)の
開きが大きくなることなく、簡単な操作で電子線量分布
を1.5倍以内に抑えることのできる電子線照射方法を
提供することを目的とする。本発明の他の目的は、立体
構造の被照射物に対し、所定方向に搬送させながら電子
線照射を行なう場合にも、生産性の向上を図りつつ高エ
ネルギの電子線を有効に且つ均等に照射し得る電子線照
射方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明とし
て、立体被照射物に高エネルギの電子線を照射しながら
殺菌等の初期の目的を達成する電子線照射方法におい
て、前記被照射物を、比重が略1の範囲内にある液体で
満たされた容器に1又は複数収納した状態で電子線照射
を行なうとともに、前記容器の表面域と中心域との線量
比が略1.5以内になるように該容器の外形、厚み若し
くは材質を形成することを特徴とする。
【0013】本発明によれば、被照射物を比重が略1の
範囲内にある液体で満たされた略方形形状等をした容器
内に収納して電子線照射を行うことで、液体が充填され
た複雑な形状を有する医療機器等の被照射物において
も、線量分布が少なく均一な電子線照射が可能となる。
本発明において、滅菌を目的とする電子線の被照射物は
特に限定されないが、電子線照射する際の線量分布は被
照射物の比重に依存するため、例えばウェットタイプの
ダイアライザや輸液バッグ等の、比重が略1〜1.3以
内のものに適しており、この場合、前記液体はコスト面
の問題からろ過した水道水を使用するのが好ましい。
【0014】また、前記容器の電子線照射方向距離を、
被照射物の電子線線量比略1.5以内になるように形成
する。電子線の線量は滅菌可能な線量であれば特に制限
されないが、本発明で用いる被照射物は肉厚なものが対
象とされるため、産業応用として許されている上限値に
近い電子線エネルギをもつ5〜10MeVを主に使用す
ることとする。そこで、図4に示す10MeVの電子線
を照射した場合の、密度と厚みの積H×ρと表面線量比
の関係を示すグラフから説明するに、線量比は被照射物
の密度と厚みの積に依存し、図4に見るように密度と厚
みの積が2.5付近までは線量比は増加するが、それ以
降は低下する。そこで、完全滅菌するために両面照射を
行うが、ここで、被照射物の合計線量比が1.5以内に
なるように構成する。
【0015】つまり、図4によれば、被照射物の線量比
を略1.5以内に抑えるためには、請求項2記載のよう
に、前記液体で満たされた容器の電子線照射方向の嵩密
度を約8.0前後(g/cm)にするとよい。さらに
言えば、前記容器内は密度が略1の範囲内にある液体で
満たしているため、線量比は該容器の電子線照射方向距
離によって決定する。これにより該照射方向距離を約
6.0〜8.0cm前後にすることで、電子線照射が均
一に行われることとなる。
【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の容器内に前記被照射物を最大幅長を所定角度傾斜さ
せて複数配列した状態で電子線を照射することを特徴と
する。このように構成することで、生産性が向上し、ま
た電子線の無駄を排除することができる。さらに、請求
項4記載の発明のように、前記傾斜配列した被照射物が
その外形の一部で互いに接触する個数を選択し、揺動防
止を図った構成とすることで、様々な形状、大きさを有
する被照射物に対応することができ、効率良く処理する
ことが可能となるとともに、輸液バッグ等のように容器
内を揺動する被照射物を固定することができ、電子線照
射量のばらつきを抑えること可能となる。
【0017】また、請求項5記載の発明として、前記容
器が薄肉のステンレス容器であることを特徴とする。こ
れは、前記容器にステンレスを用いることで中心域と表
面域との線量分布比を1.5より低くすることができ、
被照射物の電子線吸収量を均一化することが可能となる
とともに、無用な電子線の過剰照射に起因する有機材被
照射物の着色や劣化を阻止しつつ、一方電子線の照射不
足に起因する滅菌不良等の品質の悪化を防止し得る。も
ちろん前記容器は、ステンレス容器のみに限定されるも
のではなく、その他に、ポリスルホン、ポリカーボネー
ト、ポリスチレンに代表される有機材やSiC等のセラ
ミック材若しくは石英ガラスを用いて構成しても良い。
【0018】また、請求項6記載の発明は、前記容器内
に収納される被照射物が、透析液等の液体が充填された
有機材ケースで、かつ電子線照射方向の長さが約8cm
以内である小型医療機器であることを特徴とする。これ
は上記したように、被照射物が、密度が一定でかつ前記
容器を満たしている液体に近い比重を有することで、よ
り照射ムラのない均一な電子線照射を可能とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明
の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。本実施形態では、図6に示す血液透析用ダイ
アライザ20、及び図7に示す点滴用輸液バッグ30を
用いて行なった。他にも、血漿交換治療や人工透析治療
(HD、HDF、HF)、人工肝臓、エンドトキシンフ
ィルタ、バイオリアクタ等の医療及び産業用途等の血液
処理モジュール、又はコンテナ等の輸液容器に使用可能
である。電子線照射による照射滅菌線量は、特にメディ
カル用途において水浸漬状態で20〜25KGy程度が
好ましく用いられている。尚、HDはHemo Dialysis
(血液透析)、HDFはHemo DiaFiltration (血液
渡過透析)、HFはHemo Filtration(血液癖過)であ
る。
【0020】そして、このような医療機器は、複雑な形
状であるとともにある程度の肉厚を有するため、エネル
ギの大きい電子線を用いれば大型の被照射物まで滅菌が
可能であるが、産業応用として許される電子線エネルギ
の最大値は10MeVとなっている。従って、エネルギ
5〜10MeVの電子線照射装置であれば市販されてお
り、本発明に使用できる。
【0021】尚、図4に示すように、10MeVの電子
線を照射した場合、密度と厚みの積である嵩密度が約
2.5(g/cm)までは線量比が増加するが、それ
以降は低下する。そのため、被照射物の照射方向の厚み
が小さいものは通常の片側照射のみで何ら問題はない。
しかし、血液透析用ダイアライザ1や輸液バッグには嵩
密度が5〜7(g/cm)以上のものもあり、片側照
射のみでは被照射物の裏側までは電子線が届き難く、ど
うしても電子線の照射不足が生じる。そこで本実施形態
では照射不足部分を補完するために、両面照射させるこ
とにより十分かつ概ね均等な線量(具体的には最大線量
と最小線量の比が1.5以下)での電子線滅菌を行うこ
ととする。
【0022】かかる被照射物は図1に示すように水を浸
漬した略方形の容器に収納して照射する。図1(a)は
該容器12に血液透析用ダイアライザ20を収納したも
の、(b)は点滴用輸液バッグ30を収納したものを示
す。前記容器12の照射方向距離、即ち該容器底面から
水面までの高さHは、被照射物の線量比が略1.5以内
になるように形成する。つまり、比重が略1の範囲内に
ある液体、好ましくは水道水等の水に、これと同等の比
重をもつ被照射物を浸漬した場合においては、密度が略
1であるためにステンレス容器底面の厚さhを含む高さ
Hを約6.0〜8.0cmにするとよい。これにより図
4からわかるように、前記被照射物に電子線10を両面
照射しても線量にばらつきがなく、線量比を略1.5以
内に抑えることができる。
【0023】ところで、図1に示すように、ダイアライ
ザ20は比重が略1.0〜1.2付近にあるため容器1
2の底に沈み問題はないが、輸液バッグ30には空気が
混在していることから、容器中に浸漬した水11に浮遊
する惧れがある。これは、電子線10の透過性には影響
を与えないため電子線の照射量の均一性に問題はない
が、輸液バッグ30と容器壁との間に隙間が大きいと、
搬送方向に揺動して電子線の照射ムラが生じる惧れがあ
るため、スペイサーやスプリングを容器12に設けて該
輸液バッグ30を固定するとよい。
【0024】また、揺動防止の別の方法として図3に示
すように、被照射物を容器から突出しない程度に複数収
納して該被照射物の揺動を防止する方法が有効である。
最も能率良く収納するために、該被照射物の最大幅長を
所定角度傾斜させて配列させるとよい。そして、このよ
うに容器幅に応じて収納する被照射物数を適宜選択する
ことで、被照射物揺動を防ぎ照射ムラが無くなるととも
に、被照射物間に電子線を照射してしまうなどの照射ロ
スが防げる。
【0025】尚、前記容器12には、ステンレス容器を
使用するとよい。また、該ステンレス容器の厚さhは強
度、剛性を考慮したうえで可能な限り薄肉であるのが好
ましい。該ステンレスは密度が高いという欠点はある
が、電子線照射による材質劣化や電子線照射により発生
するオゾンの酸化作用による錆も生じにくく、薄く加工
できる等の利点があるため、効果的に利用できる。その
他、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリスチレンに
代表される有機材やセラミック材も利用可能である。
【0026】次に、本発明の実施形態について、図2を
参照して説明する。図2は本発明の実施形態に係るベル
トコンベア13を用いて血液透析用ダイアライザ20を
電子線照射する場合の模式図を示す。これらの図におい
て、14は下面に照射窓を有する偏平角錐状の電子線照
射装置、20は血液透析用ダイアライザで、該ダイアラ
イザ20を水11で満たした容器12に浸漬した状態で
ベルトコンベア13に横置きされ、照射位置に順次搬送
される。
【0027】かかる電子線照射装置14は末広がり状に
形成した偏平角錐状の走査ホーンを垂直に配設し、該ホ
ーン基側に設けた一対の走査磁石(不図示)によりダイ
アライザ20を収納した容器12の中心軸線上に沿って
垂直方向にビーム走査を行なうように構成される。そし
て前記電子線照射装置14はエネルギ10MeVの電子
線10が走査ホーン出口部の照射窓より出射可能に構成
されている。そして前記照射窓より照射される走査ビー
ムは本実施例においては、ベルトコンベア13の搬送方
向に沿って延在させているが、このような構成を採らず
にコンベア搬送方向と直交する容器辺方向に延在させて
もよい。
【0028】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、被照
射物を比重が略1の範囲内にある液体で満たされた略方
形形状等をした容器内に収納して電子線照射を行うこと
で、複雑な形状を有する医療機器等の被照射物において
も、照射ムラが無く均一な電子線照射が可能となり、か
かる高エネルギ電子線照射滅菌処理を医療機器等の規制
の厳しい分野にも応用することができる。また、容器に
被照射物を複数傾斜配列することで、該被照射物の揺動
を防止し、電子線の無駄を排除し、高効率で以って滅菌
処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成図で、(a)は容器にダイ
アライザを収納したもの、(b)は輸液バッグを収納し
たものである。
【図2】 ダイアライザを浸漬した容器を、ベルトコン
ベアを用いて電子線照射する場合の模式図を示す。
【図3】 本発明に係る容器に被照射物を複数収納して
電子線照射する場合の側面図を示し、(a)ダイアライ
ザを複数収納したもの、(b)は輸液バッグを複数収納
したものを示す。
【図4】 10MeVの電子線を照射した場合に、密度
と厚みの積H×ρと表面線量比の関係を示すグラフであ
る。
【図5】 円筒形の被照射物に180°対称位置の二方
向で照射した場合の表面位置における表面線量の分布を
示す。
【図6】 本発明の被照射物である血液透析用ダイアラ
イザの形状を示す。
【図7】 本発明の被照射物である輸液バッグの形状を
示す。
【符号の説明】
10 電子線 11 水 12 容器 13 コンベアベルト 14 電子線照射装置 20 ダイアライザ 30 輸液バッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 5/10 A61J 1/00 390P

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体被照射物に高エネルギの電子線を照
    射しながら殺菌等の初期の目的を達成する電子線照射方
    法において、 前記被照射物を、比重が略1の範囲内にある液体で満た
    された容器に1又は複数収納した状態で電子線照射を行
    なうとともに、前記容器の表面域と中心域との線量比が
    略1.5以内になるように該容器の外形、厚み若しくは
    材質を形成することを特徴とする電子線照射方法。
  2. 【請求項2】 前記液体で満たされた容器の電子線照射
    方向の嵩密度を約8.0前後(g/cm)としたこと
    を特徴とする請求項1記載の電子線照射方法。
  3. 【請求項3】 前記容器内に前記被照射物を最大幅長を
    所定角度傾斜させて複数配列した状態で電子線を照射す
    ることを特徴とする請求項1記載の電子線照射方法。
  4. 【請求項4】 前記傾斜配列した被照射物がその外形の
    一部で互いに接触する個数を選択し、揺動防止を図った
    構成とすることを特徴とする請求項3記載の電子線照射
    方法。
  5. 【請求項5】 前記容器が薄肉のステンレス容器である
    ことを特徴とする請求項1記載の電子線照射方法。
  6. 【請求項6】 前記容器内に収納される被照射物が、透
    析液等の液体が充填された有機材ケースで、かつ電子線
    照射方向の長さが約8cm以内である小型医療機器であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電子線照射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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