JP6319091B2 - マーケティングデータ収集システム - Google Patents

マーケティングデータ収集システム Download PDF

Info

Publication number
JP6319091B2
JP6319091B2 JP2014550888A JP2014550888A JP6319091B2 JP 6319091 B2 JP6319091 B2 JP 6319091B2 JP 2014550888 A JP2014550888 A JP 2014550888A JP 2014550888 A JP2014550888 A JP 2014550888A JP 6319091 B2 JP6319091 B2 JP 6319091B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
tag
product
detection target
data collection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014550888A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014087559A1 (ja
Inventor
服部 渉
渉 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2014087559A1 publication Critical patent/JPWO2014087559A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6319091B2 publication Critical patent/JP6319091B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q30/00Commerce
    • G06Q30/02Marketing; Price estimation or determination; Fundraising
    • G06Q30/0201Market modelling; Market analysis; Collecting market data
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K7/00Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns
    • G06K7/10Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation
    • G06K7/10009Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation sensing by radiation using wavelengths larger than 0.1 mm, e.g. radio-waves or microwaves
    • G06K7/10366Methods or arrangements for sensing record carriers, e.g. for reading patterns by electromagnetic radiation, e.g. optical sensing; by corpuscular radiation sensing by radiation using wavelengths larger than 0.1 mm, e.g. radio-waves or microwaves the interrogation device being adapted for miscellaneous applications
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/08Logistics, e.g. warehousing, loading or distribution; Inventory or stock management
    • G06Q10/083Shipping
    • G06Q10/0833Tracking
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Development Economics (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Accounting & Taxation (AREA)
  • Finance (AREA)
  • Entrepreneurship & Innovation (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Game Theory and Decision Science (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Cash Registers Or Receiving Machines (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、RFタグを用いたマーケティングデータ収集システム及びそのマーケティングデータ収集プログラムに関する。
従来から、IT技術を用いたマーケティングデータの収集方法として、POS(Point Of Sales)システムを用いた売上データに基づく情報収集手段が知られており、積極的に利用されている。さらに近年では、購買者が商品を手に取ったが、戻したといった、売上データに現れない、商品への関心度といった購買予兆データをマーケティングデータとして使用することへの関心が高まっている。
このような購買者が商品を手に取ったが、戻したといった購買予兆データを取得する方法として、例えばRFタグを商品に付けて、購買者が商品を手に取った場合にタグ情報が読み取れるようになるといった現象を利用した方法が知られている。しかしながら、このようなRFIDシステムの使用用途においては、下記の問題があった。
第一に、RFタグのタグ情報の不正読み取りの問題があった。例えば、小売店舗で商品陳列棚上の商品管理に使用される場合、当該商品を購入しようとしている消費者(顧客)や商品管理に携わる店員とは、異なる第三者が商品に貼り付けたRFタグのタグ情報を読み取ることも可能である。このような場合、例えば、顧客が購入しようとしている、あるいは購入した商品の情報と顧客を結び付けることができ、プライバシーの侵害につながるといった問題があった。また、倉庫に保管している原材料や出荷する製品を同様にRFIDシステムで管理する場合、やはり、第三者がRFタグのタグ情報を読み取ることでRFタグ付き原材料や製品の入庫/出庫状況を知り得るという、情報セキュリティ上の問題があった。
第二に、RFタグのコストが高いという問題があった。現在、UHF帯のタグは一枚当たり10円を切る程度まで低コスト化されているが、例えば同様に物品管理、特に商品管理に用いられているバーコードに対して二桁程度、コストが高い状況にある。その結果、概ね1000円以下の物品にRFタグを付けることは、コスト面から難しかった。
このような問題に対処するための技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、上記のRFIDシステムの利用方法と同じく物品の管理を行う技術である。さらに詳しくは、特許文献1はRFIDシステムを用いたスマートシェルフに関し、棚上の物品の有無をモニタする技術に関するものである。
特許文献1では、棚にRFタグが配置される。そして、棚に配置された複数のRFタグに対するRFIDリーダの読み取り動作を対象とする物品(以下、検出対象物品と称す)が妨げるように物品を配置する。つまり、特許文献1では、検出対象物品は、RFタグとRFIDリーダに付随するアンテナとの間に配置される。そして、特許文献1では、以下の手順で物品の数量をモニタする。
(a)RFIDリーダが、棚に電磁波を照射する。
(b)物品があることにより、RFIDリーダがタグ情報を読み出せないRFタグの個数を計測する。
(c)(b)の情報を元に物品の数量を計測する。
なお、物品がリーダとタグの間に配置された時、リーダがタグを読むのを物品が妨げるようにRFタグを調整する。
上記特許文献1に記載の技術によれば、検出対象物品がRFIDリーダとRFタグの間に配置された場合、即ち棚に検出対象物品がある場合には、RFタグとRFIDリーダの見通しを物品がさえぎることにより、RFIDリーダでRFタグのタグ情報が読み出せなくなる。即ち、検出対象物品がある場合、その物品に対応するRFタグのタグ情報が読み出せないため、検出対象物品があることを検出できる。一方、棚に検出対象物品がない場合、即ち、検出対象物品がRFIDリーダとRFタグの間にない場合には、RFタグとRFIDリーダの見通しを遮る検出対象物品がないため、RFIDリーダは、RFタグのタグ情報を読み出すことができる。従って、検出対象物品が無い場合、その物品に対応するタグ情報が読み出せるため、物品が無いことを検出できる。以上の結果、特許文献1では、物品の有無を検出でき、棚上の物品管理を行うことができる。なお、管理できる物品は、無線周波数のエネルギーの伝達を妨げる、金属や水などを含むものが前提となる。
上記特許文献1の技術によれば、RFタグは検出対象物品に貼付されず、棚上に残るため、検出対象物品に貼付されたRFタグのタグ情報を不正に読み取られることによるプライバシーの侵害や情報セキュリティ上の問題を生じない。従って、特許文献1の技術によれば、第一の問題である第三者によるRFタグのタグ情報の不正読み取りの問題を生じない。また、特許文献1の技術によれば、RFタグは物品に貼付されず、棚上に残るため、RFタグを繰り返し使用することができ、一物品当たりのタグコストは、実質的にタグの使用回数で除した値となる。即ち、特許文献1の技術によれば、第二の問題である、RFタグのコストが高いという問題は、十分な使用回数を重ねることで解消される。
米国特許第7,271,724号明細書
上記特許文献1に記載の技術においては、RFIDリーダとRFタグの間に管理する物品が配置される。即ち、特許文献1に記載の技術では、検出対象物品の配置がRFIDリーダとRFタグの間に限定されるという物品の配置に制限があった。また、特許文献1に記載の技術では、RFIDリーダによるカバーエリアを広く取り、複数の物品を管理するため、RFタグを配置した棚とRFIDリーダを離して配置しなければならない。つまり、RFIDリーダの一部として設けられるリーダアンテナも棚から離れている。これは通常用いられるRFIDリーダに付随するリーダアンテナは、遠方界で均一な電波の波源として動作するように設計されているためである。従って、特許文献1に記載の技術を用いたシステム導入には、RFIDリーダとRFタグの間の通信に伴う電波伝搬のための広い空間を必要とすることを前提とするものである。
つまり、特許文献1に記載の技術では、棚や検出対象物品及びRFタグと、RFIDリーダに付随するリーダアンテナと、の距離が十分離れており、棚より十分小さいリーダアンテナから電波が照射される。
このような場合、リーダアンテナと商品を配置する場所の間に購買者が入った場合、商品があるのと同様にRFタグのタグ情報が読み出せず、商品が無い状態であっても、商品があると誤検知してしまうという問題があった。また、商品位置が購買者の影になりやすいため、購買者が商品を手に取ったが、戻したといった購買予兆データを取得するマーケティングデータ収集システムとしては、使用できない問題があった。
本発明の目的は、このような課題を解決するマーケティングデータ収集システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明にかかるマーケティングデータ収集システムは、リーダアンテナと検出対象物品が配置される検出対象物品配置領域との間にRFタグが配置される陳列棚と、前記リーダアンテナを介して前記RFタグから前記RFタグが出力する応答信号の信号強度情報と前記RFタグのタグ情報とを含む管理情報を読み取るRFIDリーダと、を含む検出手段と、前記タグ情報と前記検出対象物品配置領域の位置情報とを対応付けた第1の情報と、前記検出対象物品配置領域の位置情報と前記検出対象物品を識別する商品識別情報とを対応付けた第2の情報と、を格納する商品情報記憶手段と、前記管理情報の前記信号強度情報に基づき前記検出対象物品の有無を判断して物品有無情報を生成する物品有無判断処理と、前記第1の情報と前記第2の情報とを参照して前記物品有無判断処理の対象とした前記RFタグの前記タグ情報に対応する前記位置情報及び前記商品識別情報の少なくとも1つを商品情報として読み出し、前記検出対象物品の有無情報と前記商品情報とを対応付けた商品有無情報及び前記商品有無情報を生成した時刻情報と前記商品情報とを対応付けた商品検出時刻情報を生成する検出結果情報生成処理と、を行う商品有無判断手段と、前記商品有無情報及び前記商品検出時刻情報を蓄積する記録蓄積手段と、を有する。
また、本発明にかかるマーケティングデータ収集プログラムは、リーダアンテナと検出対象物品が配置される検出対象物品配置領域との間にRFタグが配置される陳列棚と、前記リーダアンテナを介して前記RFタグから前記RFタグが出力する応答信号の信号強度情報と前記RFタグのタグ情報とを含む管理情報を読み取るRFIDリーダと、を含む検出手段と、演算手段と、記憶手段と、を備えたマーケティングデータ収集システムにおいて前記演算手段で実行されるマーケティングデータ収集プログラムであって、前記タグ情報と前記検出対象物品配置領域の位置情報とを対応付けた第1の情報と、前記検出対象物品配置領域の位置情報と前記検出対象物品を識別する商品識別情報とを対応付けた第2の情報と、を前記記憶手段から読み出し、前記管理情報の前記信号強度情報に基づき前記検出対象物品の有無を判断して物品有無情報を生成し、前記第1の情報と前記第2の情報とを参照して物品の有無判断処理の対象とした前記RFタグの前記タグ情報に対応する前記位置情報及び前記商品識別情報の少なくとも1つを商品情報として読み出し、前記検出対象物品の有無情報と前記商品情報とを対応付けた商品有無情報を生成し、前記商品有無情報を生成した時刻情報と前記商品情報とを対応付けた商品検出時刻情報を生成し、前記商品有無情報及び前記商品検出時刻情報を前記記憶手段に蓄積する。
本発明によれば、商品購入に関するセキュリティを向上させながら、主として購買者が商品を手に取ったが、戻したといった購買予兆データを取得するマーケティングデータ収集システム及びそのプログラムを提供することができる。
実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システムの概略図である。 実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システムのブロック図である。 実施の形態1にかかる検出部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの上面図である。 実施の形態1にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの正面図である。 実施の形態1にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの側面図である。 電界Eθにおける準静電界、誘導電界、放射電界の相対強度について波長λで規格化した距離rに関する依存性を示す表を示す。 実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集システムのブロック図である。 実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかるマーケティングデータ収集システムのブロック図である。 実施の形態3にかかるマーケティングデータ収集装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態4にかかるマーケティングデータ収集システムのブロック図である。 実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの上面図である。 実施の形態5にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの正面図である。 実施の形態5にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの側面図である。 実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの上面図である。 実施の形態6にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの正面図である。 実施の形態6にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの側面図である。 実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの上面図である。 実施の形態7にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの正面図である。 実施の形態7にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置、RFタグ及びリーダアンテナの位置関係を示すマーケティングデータ収集システムの側面図である。 実施の形態8にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける検出対象物品の配置を示す概略図である。 実施の形態8にかかるにかかるマーケティングデータ収集システムにおける開放形伝送線路の概略図である。
実施の形態1
以下では、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同種の構成要素が複数設けられるが、同種の構成要素については、構成要素を包括する符号として数字のみの符号を用い、同種の構成要素を個別に表現するが場合には数字にアルファベットを付した符号を用いる。
まず、図1に実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の概略図を示す。図1に示すように、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、陳列棚101、RFIDリーダ103、RFタグ104、マーケティングデータ収集装置200を有する。ここで、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、陳列棚101、RFIDリーダ103及びRFタグ104により検出部を構成する。陳列棚101は、リーダアンテナ102及びスペーサ106により構成される。また、陳列棚101には、RFタグ104を囲む領域に検出対象物品配置領域110が設けられる。
図1に示す例では、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、RFタグ104a〜104hと、検出対象物品配置領域110a〜110hが設けられる。そして、図1に示す例では、検出対象物品配置領域110cを除く検出対象物品配置領域110に検出対象物品105が配置される。つまり、図1に示した例では、マーケティングデータ収集システム1は、マーケティングデータ収集装置200を用いて、検出対象物品105a、105b、105d〜105hについては有ると判定し、検出対象物品105cについては無いと判断し、検出対象物品の有無に関する情報を検出対象物品の状態変化があった時刻情報と共に収集する。
以下で、マーケティングデータ収集システム1についてさらに詳細に説明する。まず、検出部は、上記したように、陳列棚101、RFIDリーダ103、RFタグ104を有する。陳列棚101は、テーブル、ラック等に設置されるものである。また、陳列棚101は、リーダアンテナ102及びスペーサ106を有する。マーケティングデータ収集システム1では、RFタグ104は、リーダアンテナ102と検出対象物品が配置される検出対象物品配置領域110との間に設けられる。RFタグ104は、UHF帯の信号によりリーダアンテナ102とデータ送受信を行う。RFIDリーダ103は、リーダアンテナ102を介してRFタグ104からRFタグ104が出力する応答信号の信号強度情報とRFタグ104のタグ情報とを含む管理情報を読み取る。また、詳しくは後述するが、スペーサ106により、RFタグ104と検出対象物品105との距離L1及びRFタグ104とリーダアンテナ102との距離L2を設定する。実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、距離L1<距離L2となるように設定する。また、スペーサ106は、誘電体により構成されるものである。
また、RFタグ104は、タグアンテナを有する。そして、RFタグ104は、上記のような位置に配置されることで、検出対象物品が検出対象物品配置領域に置かれた状態でタグアンテナと検出対象物品が電磁界結合される。また、リーダアンテナ102は、整合終端された開放形伝送線路であって、上記のような配置することでタグアンテナと電磁界結合される位置に配置され、RFタグとの間で無線信号の送受信を行うことが可能になる。
続いて、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1のマーケティングデータ収集装置200を中心にマーケティングデータ収集システム1について詳細な構成について説明する。そこで、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1のブロック図を図2に示す。
図2に示すように、マーケティングデータ収集システム1は、マーケティングデータ収集装置200及び検出部300を有する。ここで、検出部300は、RFIDリーダ103、陳列棚101、及び、RFタグ104を含むものであるが、図2では、検出部300の構成要素のうちマーケティングデータ収集装置200に管理情報を送信するRFIDリーダ103のみを示した。
マーケティングデータ収集装置200は、例えばコンピュータ等の演算部と記憶部とを有する演算装置である。マーケティングデータ収集装置200は、演算部で実行されるマーケティング収集プログラムによりマーケティングデータ収集処理を行うものである。
ここで、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
マーケティングデータ収集装置200は、商品有無判断部201、商品情報記憶部203、記録蓄積部204を有する。ここで、商品有無判断部201は、マーケティングデータ収集プログラムを実行する演算部により実現されるものである。また、商品情報記憶部203及び記録蓄積部204は、記憶部202の一部として実現されるものである。商品情報記憶部203には、第1の情報(例えば、タグ陳列場所対応表)と第2の情報(例えば、タグ商品識別情報対応表)とを格納する。タグ陳列場所対応表は、RFタグ104のタグ情報と検出対象物品配置領域の位置情報とを対応付けたものである。タグ商品識別情報対応表は、検出対象物品配置領域の位置情報と検出対象物品を識別する商品識別情報とを対応付けたものである。また、記録蓄積部204は、商品有無判断部201により生成された商品有無情報及び商品検出時刻情報を蓄積する。
商品有無判断部201は、物品有無判断処理と、検出結果情報生成処理と、を行う。物品有無判断処理では、RFIDリーダ103から得た管理情報の信号強度情報に基づき検出対象物品の有無を判断して有無判断情報を生成する。商品有無判断部201は、信号強度情報により示される信号強度が予め設定された閾値よりも小さいことを示す場合に検出対象物品が有状態であると判断し、信号強度が予め設定された閾値以上であることを示す場合に検出対象物品が無状態であると判断する。
検出結果情報生成処理では、タグ陳列場所対応表とタグ商品識別情報対応表とを参照して物品有無判断処理の対象としたRFタグ104のタグ情報に対応する位置情報及び商品識別情報の少なくとも1つを商品情報として読み出す。そして、検出結果情報生成処理では、有無判断情報と商品情報とを対応付けた商品有無情報と、有無判断情報を生成した時刻情報と商品情報とを対応付けた商品検出時刻情報と、を生成する。
続いて、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の動作について説明する。マーケティングデータ収集システム1では、RFタグ104から得られた管理情報に基づき商品の有無を検出する。この管理情報は、RFIDリーダ103がRFタグ104との間で通信を行うことで得られるものである。そこで、以下の説明では、検出部300の動作とマーケティングデータ収集装置200の動作とに分けてマーケティングデータ収集システム1の動作について説明する。
図3に検出部300の動作を示すフローチャートを示す。図3に示すように、検出部300は、この検出動作に当たり、マーケティングデータ収集システム1は、まず、RFIDリーダ103からリーダアンテナ102を介してタグ情報読み出しコマンドを送信信号として送信する(ステップS1)。RFタグ104は、リーダアンテナ102介してこの送信信号を受信する。そして、RFタグ104は、受信した信号の一部を用いて電力を生成し、動作を開始する。その後、RFタグ104は、受信した信号をデコードして受信した信号に含まれる受信データを再生する。RFタグ104は、この受信データと内蔵する記憶回路中に含まれるタグ情報とを参照し、変調信号を応答信号としてリーダアンテナ102に送出する。そして、RFIDリーダ103は、この応答信号を受信信号として受信する(ステップS2)。なお、他のタグと応答が重なった場合、即ち衝突した場合には、あらかじめ定められたプロトコルに従って、RFタグ104は応答信号を再送する。なお、このプロトコルは、ISO等で標準的に定められているプロトコルを用いることができる。RFIDリーダ103は、リーダアンテナ102介して、送出したタグ情報読み出しコマンドに対応したRFタグ104からの応答信号を受信信号として受信し、応答信号その信号強度を検出する。検出したRFタグ104のタグ情報と信号強度の検出結果は、RFIDリーダ103からマーケティングデータ収集装置200に送信される(ステップS3)。RFIDリーダ103は上記動作を繰り返し行う。
続いて、マーケティングデータ収集装置200の動作を示すフローチャートを図4に示す。図4に示すように、マーケティングデータ収集装置200は、RFタグ104のタグ情報と信号強度に基づき商品の有無を検出する。マーケティングデータ収集装置200では、予め設定されているRFタグ104のタグリスト情報と、一定時間内に応答したRFタグ104のタグ情報を照合し、商品検出用タグであることを確認する(ステップS11、S12)。このステップS11、S12において、受信したタグ情報がタグリスト情報中にない場合は、当該タグ情報は廃棄される(ステップS13)。
次に、マーケティングデータ収集装置200は、確認したRFタグ104の信号強度があらかじめ定められた閾値より弱い場合には検出対象物品があると判断し(ステップS14のYESの枝)、信号強度が閾値より強い場合には検出対象物品がないと判断する(ステップS14のNOの枝)。そして、検出対象物品があると判断された場合、タグ情報に対応する有無判断情報を有状態とする(ステップS15)。また、検出対象物品がないと判断された場合、タグ情報に対応する有無判断情報を無状態とする(ステップS16)。
なお、この一定時間以内にRFタグ104から複数回の応答があった場合には、応答信号の信号強度として、複数回の応答信号強度の平均値を信号強度として用いることが望ましい。また、ここで一定時間とは、購買者が商品を手に取ったことを検出できる、0.1秒から5秒の範囲内にすることが望ましい。さらに望ましくは、衝突によるタグ読取エラーを抑制できる0.3秒から、人の行動に鋭敏に反応する1秒の範囲内に設定する。検出対象物品とタグアンテナとの電磁界結合の強さによっては、RFタグ104が動作しないか、動作してもRFIDリーダ103に返す応答信号が弱過ぎて、RFIDリーダ103がRFタグ104を、一定時間内に読み取ることができない場合がある。このような場合に対応するため、予め設置されているRFタグ104のタグリスト情報と、一定時間内に応答したRFタグ104のタグ情報を照合した際に、予め設置されていながら未検出のRFタグ104も特定する。特定した未検出のRFタグ104はあらかじめ定められた閾値より信号強度が弱い場合と考え、対応する商品陳列場所に商品があると判断する。
続いて、マーケティングデータ収集装置200は、商品情報記憶部203のタグ陳列場所対応表とタグ商品識別情報対応表とを参照し、有無の判断を行ったRFタグ104のタグ情報に対応する陳列場所情報と、RFタグ104のタグ情報に対応する商品識別情報との少なくとも1つを商品情報として読み出す(ステップS17)。
そして、マーケティングデータ収集装置200は、商品有無判断処理で得た有無判断情報と商品情報とを対応付けた商品有無情報と、有無判断情報と当該有無判断情報を生成した時刻を示す時刻情報とを対応付けた商品検出時間情報とを記録蓄積部204に蓄積する(ステップS18)。
実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、上記の動作を繰り返し行うことにより、購買者が商品を手に取った、あるいは戻したという情報を入手でき、売上情報と照合することにより、購買予兆データを取得することができる。また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、上記マーケティングデータの収集に当たり、商品にタグを貼付しないため、商品購入に関するセキュリティを向上させることができる。
また、マーケティングデータ収集装置200では、商品有無情報と商品検出時間情報とを蓄積する。そのため、商品情報記憶部203に蓄積された情報を解析することで、取った時刻情報と戻した時刻情報から、手に取ってから戻すまでの時間が計測できる。このような解析を行うことで、購買者が商品を手に取って、行った作業時間からその作業を推測できる。例えば、表面のデザインを見ただけならば数秒間で戻すことになるが、裏面の栄養成分表示を読んだ場合は数十秒掛るといった推測が可能となり、さらに有用なマーケティングデータを収集できる。
ここで、上記のように応答信号の信号強度が変化するのは、検出対象物品105とRFタグ104のタグアンテナとが電磁界結合するためである。そこで、以下では、検出対象物品105、RFタグ104及びリーダアンテナ102の位置関係についてさらに詳細に説明を行う。
まず、図5〜図7に実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の概略図を示す。図5は、マーケティングデータ収集システム1における検出対象物品配置領域の上面図である。図5では、上面図として検出対象物品105が1つ置かれる領域を拡大した図を示した。図5に示すように、マーケティングデータ収集システム1では、リーダアンテナ102の上方にRFタグ104が設置される。さらに、RFタグ104の上方であって、RFタグ104が覆われる位置に検出対象物品が置かれる検出対象物品配置領域110が設定される。また、RFタグ104は、RFIDチップ111及びタグアンテナ112を有する。なお、リーダアンテナ102は、開放形伝送線路の一種であるマイクロストリップラインを用いたリーダ用進行波型近傍界アンテナである。
続いて、図6に実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の正面側の断面図を示す。図6では、図2と同様に検出対象物品105が1つ置かれる領域を拡大した図を示した。図6に示すように、マーケティングデータ収集システム1では、リーダアンテナ102の表面側にストリップ導体102aが設けられ、リーダアンテナ102の裏面にグランド導体102gが設けられ、リーダアンテナ102を形成する開放型伝送線路の一種であるマイクロストリップラインを構成する。そして、ストリップ導体102aの一端とグランド導体102gは整合終端抵抗Rtを介して接続される。また、ストリップ導体102aの他端にRFIDリーダ103が接続される。このような接続とすることでリーダアンテナ102は整合終端される。なお、ストリップ導体102aの上方やグランド導体102gの下方に、主に耐久性を向上させるためのカバーを配置しても良い。
また、図6に示すように、検出対象物品105は、RFタグ104のタグアンテナ112との間の距離が第1の距離L1となる位置に配置される。RFタグ104のタグアンテナ112は、リーダアンテナ102のストリップ導体102aとの間の距離が第2の距離L2となる位置に配置される。そして、第1の距離L1と第2の距離L2は、L1<L2となる関係に設定されることが望ましい。これにより、後述する結合係数k1とk2との関係をk1<k2とすることが容易になる。なお、この第1の距離L1と第2の距離L1の大きさはスペーサ106(図6では不図示)により設定される。図6では、検出対象物品105、タグアンテナ112、リーダアンテナ102の距離の関係のみを示したが、上記距離の関係を満たすために、例えば、RFタグ104をプラスティック板等でカバーする場合に、プラスティック板の厚みを用いることが可能である。つまり、RFタグ104をプラスティック板に内蔵し、当該プラスティック板によりRFタグが組み込まれたシートを形成することで上記第1の距離L1と第2の距離L2の関係を確保することができる。なお、プラスティック板によりシートを形成する手法は、第1の距離L1と第2の距離L2との関係を確保するための一形態であり、他の手法を用いることも可能である。例えば、上記第2の距離L2を確保するために、ストリップ導体102aと、タグアンテナ112とが同一平面上にありながら、面内で距離L2離れていてもよい。また、ここでいう距離とは、より正確には波長短縮率を考慮した電気長とすることが望ましい。さらに、ここでいう距離とは、見通し距離とすることが望ましい。
続いて、図7に実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の側面図を示す。図7では、図5と同様に検出対象物品105が1つ置かれる領域を拡大した図を示した。図7に示すように、実施の形態1では、ストリップ導体102aは、RFタグ104の下部の一部に設置される。また、マーケティングデータ収集システム1では、側面視においても、第1の距離L1と第2の距離L2との関係はL1<L2の条件を満たすようにRFタグ104及び検出対象物品105が設置される。
ここで、上記図5〜図7を参照して、マーケティングデータ収集システム1の各構成要素の関係による効果についてさらに詳細に説明する。
まず、図5に示すように、マーケティングデータ収集システム1の検出部では、検出対象物品105が、RFタグ104のタグアンテナ112の上方であって、距離が第1の距離L1となる位置に配置される。さらに、RFIDリーダ103に接続されるリーダアンテナ102が、RFタグ104の下部であって、リーダアンテナ102のストリップ導体102aとタグアンテナ112との間の見通し距離が第2の距離L2だけ離して配置されている。このように、マーケティングデータ収集システム1では、検出対象物品105がリーダアンテナ102とRFタグ104との間に挟まれる領域以外に配置される。そのため、リーダアンテナ102とRFタグ104との間の見通しが検出対象物品105により遮られることがない。また、マーケティングデータ収集システム1では、リーダアンテナ102のストリップ導体102aとタグアンテナ112との距離を第2の距離L2とする。
上述したように、マーケティングデータ収集システム1では、検出対象物品105とタグアンテナ112との間の第1の距離L1及びタグアンテナ112とリーダアンテナ102のストリップ導体102aの間の見通し距離である第2の距離L2を調節する。また、マーケティングデータ収集システム1では、第1の距離L1及び第2の距離L2を調節することにより、検出対象物品105とタグアンテナ112との結合係数k2及びタグアンテナ112とリーダアンテナ102との結合係数k1を調節する。そして、マーケティングデータ収集システム1では、検出対象物品105の有無によって変化する結合係数k2に応じてタグアンテナ112とリーダアンテナ102との間の信号強度を変化させ、当該信号強度の変化により検出対象物品105の有無を判断する。
そこで、第1の距離L1、第2の距離L2、結合係数k1、k2の関係及び当該設定に基づく実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の効果について以下で説明する。まず、本発明では電磁界結合を用いるがこの電磁界結合の強度を示す結合係数については、電磁界シミュレータにより比較的容易に評価可能である。また、電磁界結合の説明では、タグアンテナ112とリーダアンテナ102との間の無線信号の波長をλとすると、波源(例えば、アンテナ)からの距離がλ/2π(πは円周率)より近い領域をリアクティブ近傍界(reactive near-field)、距離がλ/2πより遠く、且つ、λより近い領域を放射近傍界(radiative near-field)、さらにこれら二つの領域を合わせて近傍界(near-field region)と称す。
この近傍界では、電磁界は複雑な様相を示し、準静電磁界、誘導電磁界、放射電磁界が各々無視しえない強度比で存在し、それらの合成された電磁界のベクトルも空間的、時間的に様々に変化する。一例として波源を微小ダイポールアンテナとした場合に、このアンテナが形成する電界E[V/m]と磁界H[A/m]を球座標系(r、θ、φ)及びフェーザー表示で示すと、式(1)〜式(4)で示すことができる。
Figure 0006319091

Figure 0006319091

Figure 0006319091

Figure 0006319091
ここで、上記式(1)〜式(4)では、微小ダイポールアンテナに蓄えられる電荷をq[C]、アンテナの長さをl[m]、波長をλ[m]、波源から観測点までの距離をr[m]とした。また、πは円周率、εは誘電率、μは透磁率である。この式(1)〜式(4)の中で、1/rに比例する項が準静電磁界、1/rに比例する項が誘導電磁界、1/rに比例する項が放射電磁界を示している。これらの電磁界成分は、各々距離rに対する依存性が異なるため、距離rに依存してその相対強度が変化する。
続いて、図8に電界Eθにおける準静電界、誘導電界、放射電界の相対強度について波長λで規格化した距離rに関する依存性を示す表を示す。なお、図8で示した表の2行目は、国内電波法で許可されているUHF(Ultra High Frequency)帯RFIDの周波数とほぼ同じ950MHzの自由空間波長で換算した距離を示した。
図8に示した表から分かる通り、距離rが大きくなると、各々の電界強度が小さくなり、さらに各々の成分比も変化する。例えば、r<λ/2πの領域では準静電界、誘導電界、放射電界の順に電界強度が強く、r>λ/2πの領域では準静電界、誘導電界、放射電界の順に電界強度が弱くなる。さらに、r>λの領域では準静電界と誘導電界の寄与は極めて小さくなり、r>2λの領域となる遠方界ではほぼ放射電界成分のみとなる。一方で、r<λの領域では準静電界と誘導電界の寄与が十分残っており、さらにr<λ/2πのリアクティブ近傍界では準静電界と誘導電界が大きな寄与を占める。また、式(1)〜式(4)に見られるように放射電界と比較して、準静電磁界と誘導電磁界はθ方向成分以外にr方向成分とφ方向成分を有しており、多様な方向の成分を有している。
一般的に、アンテナから空間中に放射されて伝搬する放射電磁界と比較して、このようにリアクティブ近傍界ではアンテナ近傍に留まる準静電磁界と誘導電磁界が支配的であり、さらに絶対的な電磁界強度も強い。放射近傍界では、一般的に、絶対的な電磁界強度は波源からの距離が長くなればなるほど弱くなる。また、準静電磁界と誘導電磁界の相対強度は弱まり、放射電磁界の相対強度が強くなる。以上の通り、近傍界では準静電磁界と誘導電磁界が存在し、これらの電磁界により、リーダアンテナ102とタグアンテナ112の間の結合やタグアンテナ112と検出対象物品105の間の結合を生じる。
通常のUHF帯やマイクロ波帯を使用する受動型RFIDシステムでは、リーダアンテナ102とタグアンテナ112の間の距離rはr>λの関係を満たしており、交信に放射電磁界を使用する。その放射電磁界を効率よく生成するため、リーダアンテナ102はパッチアンテナを代表とする共振型アンテナが用いられる。このような共振型アンテナをr<λの近傍界で使用すると、共振型アンテナ中の定在波により、電磁界強度がアンテナに沿った場所により大幅に変化する。例えば定在波の頂点付近では最も振幅が大きくなり、定在波の中点では振幅は0となる。従って、このような共振型アンテナを用いたリーダアンテナ102とタグアンテナ112の間の距離rがr<λの関係を満たす場合、リーダアンテナ中の定在波の中点に近い部分ではリーダアンテナからの信号をタグアンテナが受けることができなかったり、極めて受信信号強度が弱くなったりする。即ち、不感領域ができ、使用に支障を生じる。
このようなことから、特許文献1に記載のシステムでは、物品が置かれる棚、検出物品105及びRFタグからRFIDリーダを十分に離して設置することで、棚より十分小さいリーダアンテナから電波が照射され、カバーエリアを広く取る形態とならざるを得ない。従って、特許文献1に記載のシステムでは、RFIDリーダとRFタグの間に広い空間を必要とする。また、棚の材質によっては、特に金属材質の棚などの場合、マルチパス現象を生じ、電波の干渉によってタグの読取が不安定になり、物品の有無に関わらずタグ情報が読めないことがある。また、リーダアンテナと物品を配置する場所の間に人やモノが入った場合、物品があるのと同様にタグが読めなくなり、物品が無いにもかかわらず、あると誤検知してしまうという問題を生じる。
一方、r<λの近傍界、さらに望ましくはr<λ/2πのリアクティブ近傍界に存在する準静電磁界と誘導電磁界を通してアンテナ間が電磁界結合して結合回路を形成することもできる。この場合、その条件通りRFIDリーダとRFタグの間に広い空間を必要としない。しかしながら、単純にリーダアンテナ102に共振型アンテナを用いると、不感領域ができ、使用に支障を生じる。また、定在波アンテナは一般的にその大きさがλ程度であり、タグと近接して用いると、カバーエリアが極端に狭くなってしまう。
そこで、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、RFIDリーダ103に接続されるリーダアンテナ102が、整合終端された開放形伝送線路で構成され、開放形伝送線路とRFタグ104のタグアンテナ112とが電磁界結合されるようにRFタグ104を配置する。そして、マーケティングデータ収集システム1では、RFIDリーダ103のリーダアンテナ102として電波の放射の少ない開放形伝送線路を用いることで、開放形伝送線路周囲に生じる準静電磁界と誘導電磁界を通して、リーダアンテナ102とタグアンテナ112とを電磁界結合させて結合回路を形成する。即ち、開放形伝送線路を近傍界で動作する進行波型アンテナとして用いている。この構成により、リーダアンテナ102とRFタグ104との間に広い空間を必要としなくなる。また、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の交信が結合回路を通じて近距離で行われるため、マルチパス現象の発生と、リーダアンテナ102と検出対象物品105を配置する場所との間に人やモノが入るといったことによる誤検知を抑制することができる。さらに、リーダアンテナ102として整合終端された開放形伝送線路を用いるため、アンテナ中を伝搬する電磁波の主たる成分は定在波を生じず、進行波として整合終端まで伝搬する。ここで、定在波を生じないとは、厳密には十分定在波が小さいことを意味しており、通常、定在波比が2以下、望ましくは1.2以下の値であることを意味する。
伝送線路の終端が十分な精度で整合している場合、或いは、伝送線路中を伝わる電磁波が終端付近で十分減衰している場合に、伝送線路内に大きな定在波が生じずに進行波が主成分となる。そして、このような伝送線路における電磁界分布を利用することにより進行波アンテナを形成することができる。さらに、この線路周辺の空間に形成される電磁界は放射電磁界が相対的に少なく、静電磁界と誘導電磁界が主たる成分となっている。これら、静電磁界と誘導電磁界の電磁界強度は、放射電磁界の強度より強く、リーダが同一の出力で動作していても、RFタグ104が得られる電磁界強度は強くなる。換言すれば、タグの動作を保証しながらも、周囲に放射電磁界をまきちらさない環境を形成できる。
通常用いられているパッチアンテナなどの定在波型のアンテナでは、アンテナ内部の定在波に応じてアンテナ近傍の電磁界分布が極めて不均一になっており、不感部分を避けるため、検出対象物品105を管理できる領域が限定される。これに対して本実施の形態に記載する開放形伝送線路からなる進行波型アンテナの場合、アンテナ近傍でも、電磁界分布に節のような変化しない部分が無く、至る所常に変化している。従って、近傍界においてもアンテナに沿った定在波に伴う電磁界の不均一がないため、RFタグ104のタグ情報を読み取れないエリアができない。即ち、リーダアンテナ102とタグアンテナ112の配置の自由度が向上する。
また、マーケティングデータ収集システム1では、この進行波を信号として、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の電磁界結合を通じて交信するため、共振型アンテナと異なり、不感領域ができず、使用に支障を生じることがない。従って、マーケティングデータ収集システム1は、開放形伝送線路周囲に生じる準静電磁界と誘導電磁界の強度がRFタグ104を動作させるに十分大きい範囲内で伝送線路を波長に無関係に延伸することにより、カバーエリアを広く取ることができる。即ち、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では上記の開放形伝送線路を使用することで、電力の放射損を抑制し、カバーエリアの拡大が容易になる。
なお、ここでいう開放形伝送線路は、基本的に放射を抑制して線路長手方向に電磁波を伝送することを目的とした伝送線路であって、開放形のものを指す。例としては、平衡二線型伝送線路やそれに類似の伝送線路、マイクロストリップライン、コプレーナライン、スロットラインなどの伝送線路とそれらの伝送線路の変形であるグラウンデッドコプレーナ線路やトリプレート線路等が挙げられる。また、メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させて信号を伝達する面状に広がるアンテナも条件によっては利用することが可能である。この面状に広がるアンテナは、定在波が混在し、不完全ながら進行波アンテナとしても動作するものであり、定在波により生じる電磁界分布の不均一を無視できれば使用可能である。一方で伝送線路周囲をシールドしている同軸ケーブルや導波管など伝送線路周囲にこのような電磁界を生じない遮蔽型伝送線路は、上述した電磁界を漏洩させる特別な工夫なくして使用できない。
また、対向する導電性シート体に挟まれる狭間領域に電磁場を存在させ、2つの導電性シート体の間の電圧を変化させて当該電磁場を変化させたり、当該電磁場の変化によって導電性シート体の間の電圧を変化させたりして、電磁場を所望の方向に進行させる電磁波伝達シートがある。さらに広い意味では、この電磁波伝達シートもシート長手方向に見れば、本発明の開放形伝送線路の一種とみなせる場合もある。但し、電磁波伝達シートは、シート内の定在波により、透過係数にふらつきが生じるため、定在波がかなり大きく、本発明の実施に必ずしも最適とは言えない。また、電磁波伝達シートの場合、導波管上面が波長より十分細かい金属メッシュとなり、エバネッセント波が上面より漏洩しているとみなすことができる。このような一般に波長の1/10未満の間隔、幅、長さで電磁界が漏洩するスロットが複数設けられているような伝送線路は実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部に用いる開放形伝送線路の一種とみなすことができる。
一方で、開放形伝送線路から放射させることを意図してクランク形状を設計したり、あるいは高次モードを積極的に利用することにより一定の放射電磁界強度を得る、いわゆるクランクラインアンテナ、メアンダラインアンテナ、漏洩同軸ケーブル等を用いて遠方界での電磁放射を目的とした進行波アンテナと、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部に用いる開放形伝送線路は異なる。これらは波長程度のサイズ、一般的には波長の1/10以上のサイズで周期的に設けられるクランク形状やスロットから優先的に放射が起こるため、先に述べた共振型アンテナ同様、電磁界の強度が場所により大幅に変化する。従って、近傍界での使用ではタグ情報の読取が不安定になったり、場所によりタグが読めないことがあるため、使用に支障を生じる。さらに、UHF帯RFIDシステムにおいては、世界各国で割り当て周波数が異なっており、概ね860〜960MHzの帯域に分布している。これは比帯域にして約10%と広い幅があり、共振型アンテナの共振点の設計やクランク、メアンダ、スロットの周期に重大な変更を要求する。一方で実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、もともと極めて帯域の広い開放形伝送線路を使用するため、特段の変更無しに同一のアンテナをリーダアンテナ102として使用できる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1によれば、検出対象物品105とRFタグ104のタグアンテナ112とが電磁界結合するように、RFタグ104と離間して検出対象物品105を置く検出対象物品配置領域110が設けられる。従って、検出対象物品105がある場合には検出対象物品105とタグアンテナ112が結合回路を形成するため、検出対象物品105が無い場合と比較してタグアンテナ112の共振周波数が変化したり、タグアンテナ112の給電点インピーダンスが変化する。タグアンテナ112は、自由空間において交信に使用する信号の周波数で共振し、給電点インピーダンスも調整されていて、受信感度が最大となるように作成されているため、上記の変化は受信感度を下げ、さらにRFIDリーダ103に反射信号を送る際のタグアンテナ112の動作にも悪影響を与える。その結果、交信に使用する信号に対する受信感度が低下する。また、RFタグ104が反射する信号の送信出力も低下する。従って、RFタグ104はRFIDリーダ103からの信号を受信できない、または信号の受信強度が低く、タグの動作電力を確保できない、あるいはタグが十分な強度の反射電磁界を生成できなくなる。その結果、RFIDリーダ103はRFタグ104のタグ情報を読めなくなる。あるいはRFIDリーダ103に届く反射電磁界の強度や位相はタグの共振周波数変化などに伴い大きく変化する。即ち、検出対象物品105が検出対象物品配置領域110にある場合には、タグ情報が読めなくなる、あるいは検出対象物品105がない場合と比較してRFタグ104からの反射電磁界の強度や位相が大きく変化するため、RFIDリーダ103は検出対象物品105があることを検出できる。即ち、検出対象物品105の有無によるタグアンテナ112の動作特性の変化が生じた結果、RFIDリーダ103はRFタグ104からの反射信号の強度や位相変化を検出することができ、その検出結果から検出対象物品の有無を検出することができる。
このように、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部を用いることで、検出対象物品105の有無の検出にRFタグ104とRFIDリーダ103の見通しを検出対象物品105がさえぎることは必ずしも必要なく、検出対象物品105はタグアンテナ112と電磁界結合するように、タグアンテナ112(或いはRFタグ104)と離間して検出対象物品105を置く場所が設けられていればよいため、必ずしも管理する物品の配置はRFIDリーダ103とRFタグ104の間に限定されず、自由な配置が可能となる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部は、単に給電されているリーダアンテナ102の近傍に物品が配置されたことを、そのアンテナの動作特性変化から見るのではなく、タグアンテナ112の動作特性の変化をRFIDリーダ103におけるタグ情報の読み出し信号変化に基づき判断する。このように、RFタグ104を介在させることによりリーダアンテナ102と検出対象物品105を配置する場所の相対位置の自由度を向上させることができる。さらに、タグアンテナ112が検出対象物品105を配置する場所に形成する電磁界は、放射電磁界以外に準静電磁界や誘導電磁界の成分を含む。従って、電磁界成分は通常の遠方界の放射電磁界成分と比較して、様々な方向に広がっている。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、管理する物品とタグの相対位置の自由度を向上させることができる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部では、RFIDシステムをベースとしており、RFタグ104が固有のID(タグ情報)を持っており、そのタグ情報を元に多元接続が可能である。従って、RFタグ104のタグ情報と検出対象物品105を配置する場所とをひも付けておけば、読めないRFタグ104のタグ情報から、検出対象物品105の有る場所を特定できる。一方で、検出対象物品105がない場合、RFタグ104はRFIDリーダ103からの信号に応答し、RFIDリーダ103はRFタグ104のタグ情報を読み取ることができる。従って、検出対象物品105がない場合には、通常の反射電磁界の強度でRFタグ104のタグ情報が読めるため、検出対象物品105がないことを検出できる。さらに読めたRFタグ104のタグ情報から、検出対象物品105の無い場所を特定できる。また、複数の検出対象物品105を管理する場合にも、検出対象物品105を配置する場所にひも付けたタグ情報が各々異なることにより、場所を特定して物品管理を行うことができる。以上の通り検出対象物品105の有無を検出できるため、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、RFタグ104を管理する物品に貼付する必要なく、検出対象物品105の有無を管理できる。
なお、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、検出対象物品105はRFタグ104のタグアンテナ112と電磁界結合するように、RFタグ104と離間して検出対象物品105を置く場所が設けられていればよいため、RFタグ104は検出対象物品105に貼付されず、RFタグ104は繰り返し使用できるため、物品一品当たりのタグコストは、実質的にタグの使用回数で除した値となる。即ち、RFタグ104のコストが高いという問題は、十分な使用回数を重ねることで解消できることは言うまでもない。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部では、RFタグ104は検出対象物品105に貼付されないため、検出対象物品105に貼付されたRFタグ104を不正に読み取られることによるプライバシーの侵害や情報セキュリティ上の問題を生じない。即ち、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、第三者によるタグ情報の不正読み取りの問題を生じない。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1の検出部は、RFIDリーダ103とRFタグ104が交信に使用する信号の波長をλとした場合、検出対象物品105とタグアンテナ112との間の第1の距離L1がL1≦λの関係を満たすように検出対象物品105を置く検出対象物品配置領域110が設けられる。また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、RFIDリーダ103のリーダアンテナ102のストリップ導体102aとRFタグ104のタグアンテナ112との間の見通し距離である第2の距離L2がL2≦λの関係を満たす。なお、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1における距離とは、電波伝搬における距離であり、ほぼ幾何学的な最短距離に一致する。
検出対象物品105を配置する検出対象物品配置領域110とRFタグ104のタグアンテナ112との間の距離L1がL1≦λの関係を満たしていれば、RFタグ104から見て物品を配置する場所は近傍界の範囲内になる。従って、準静電界と誘導電界の寄与が十分あり、検出対象物品105が水分のような誘電率の高い材料、あるいは金属を具備する場合であって、検出対象物品配置領域110に検出対象物品105がある場合には、タグアンテナ112と検出対象物品105は準静電磁界や誘導電磁界を通して電磁界結合することができる。なお、検出対象物品105として、人体も多量の水分を含んでいるため、検出可能であり、人の動線管理などにも使用できる。
第1の距離L1をL1≦λとなる値に設定することで、タグアンテナ112の近傍界内では準静電磁界と誘導電磁界の成分が無視しえない強度で存在し、これら電磁界の成分はタグアンテナ112と検出対象物品105との間に相互インダクタンスやキャパシタンスなどを介した電磁界結合を生じる。従って、検出対象物品105の有無によりタグアンテナ112の回路定数が変化し、タグアンテナ112の動作特性が変化する。また、検出対象物品105の有無によるさらに分かりやすい変化として、タグアンテナ112の共振周波数が変化する。システムコスト抑制のために、通常市販されているRFタグをRFタグ104として使用すると、タグアンテナ112はダイポールアンテナを基本とする定在波アンテナである。このようなRFタグ104では、タグアンテナ112の共振周波数を無線通信の周波数に合わせて設定することで高感度化を実現する。このようにタグアンテナ112の共振周波数が設定した周波数で共振する状態が検出対象物品105がない状態に相当する。
次に、検出対象物品105がRFタグ104上に置かれた場合、タグアンテナ112は検出対象物品105と結合するために共振周波数は概ね低下する。従って、無線通信周波数におけるタグアンテナ112の感度は大幅に低下する。例えば、受信感度低下によりRFIDチップ111の動作電力を賄えない場合、RFタグ104はRFIDリーダ103の問い合わせに応答しない。あるいは、動作電力を賄えた場合にも、タグアンテナ112は、RFIDチップ111で生成した変調信号による、十分な強度の空間の電磁界変化を生じさせることができない。
その結果、検出対象物品105がある場合、RFIDリーダ103からの問い合わせに対してRFタグ104は応答しなくなる、或いは、検出対象物品105がない場合と比較してRFタグ104からの反射電磁界の強度が大きく変化する。この反射電磁界の強度変化をRFIDリーダ103で検出することで検出対象物品105がないことを判断できる。この判断の処理は、例えばコンピュータに行わせることができる。以上のように、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、RFタグ104を検出対象物品105に貼り付けることなく、検出対象物品105の有無を検出し、検出対象物品105の有無を管理することができる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、検出対象物品105の有無によるRFタグ104の応答の変化を生じるためには、RFタグ104と検出対象物品105との間の第1の距離L1がL1≦λの関係を満足すればよく、RFタグ104とリーダアンテナ102の見通しを検出対象物品105により遮る必要はない。即ち、検出対象物品105の配置はRFIDリーダ103のタグアンテナ112とRFタグ104の間に限定されず、配置の自由度が向上する。例えば商品陳列棚上の検出対象物品の有無を検知する場合、リーダアンテナ102とRFタグ104を棚板に組み込むことができ、アンテナが隠れることにより、美観上も極めて優れる。
なお、ここでは主としてタグアンテナ112の共振周波数が無線通信周波数とずれることによる、信号強度の変化を検出する方式について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。共振周波数がずれるならば、リーダが法律上許されている範囲内で無線通信周波数を掃引し、共振周波数のずれを検知することにより、物品の有無を検知してもよい。また、共振周波数前後では位相が大きく変化する。従って、位相変化を観察することによっても物品の有無を検知できることは言うまでもない。
また、上記第1の距離L1と同様に、タグアンテナ112とリーダアンテナ102のストリップ導体102aとの間の見通し距離L2がL2≦λの関係を満たしていれば、リーダアンテナ102とタグアンテナ112は近傍界の範囲内になる。ここで、見通し距離L2は、リーダアンテナ102中で特に強い波源となるストリップ導体とタグアンテナ112の間の距離を意味する。見通し距離L2をλ以下とすることで、準静電界と誘導電界の寄与が十分あり、リーダアンテナ102とタグアンテナ112とは電磁界結合することができる。特に実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、RFタグ104からの反射電磁界の強度という、アナログ量により物品の有無を判定するため、電波干渉による反射電磁界強度の変化は誤検出を招きやすい。しかし、この構成により、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の無線通信は直接波が中心となり、マルチパス現象に伴う電波干渉が起こりにくい。従って、誤検知が抑制できる。また、RFIDリーダ103とRFタグ104の各々のアンテナが形成する電磁界は、放射電磁界以外に準静電磁界や誘導電磁界の成分を含む。従って、電磁界成分は通常の遠方界の放射電磁界成分のみの場合と比較して、様々な方向に広がっている。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、リーダアンテナ102とRFタグ104の相対位置の自由度を向上させることができる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システムでは、RFタグ104からの反射電磁界の強度や位相変化、タグアンテナ112の共振周波数変化といった、アナログ量により物品の有無を判定するため、周囲環境に伴う電波干渉は誤検出を招く。しかしながら、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1によれば、L2≦λの関係を満たすことにより、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の無線通信は直接波が中心となり、周囲環境を反映したマルチパス現象に伴う電波干渉が起こりにくい。従って、誤検知が抑制できる。特に棚上の検出対象物品の有無を管理する場合に棚が金属であったり、金属の冷蔵ケースであったりする場合も多くあるが、このような環境においても安定してこのシステムを動作できる。
さらに、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、L2≦λの関係を満たすことにより、リーダアンテナ102のストリップ導体102aとRFタグ104との間の見通し距離L2は、RFID規格の周波数の一つであるUHF帯では約0.3m以下、2.4GHz帯では約0.12m以下となる。且つ、検出対象物品配置領域110とRFタグ104との間の距離L1もL1≦λの関係を満たすため、同じくRFID規格の周波数の一つであるUHF帯では約0.3m以下、2.4GHz帯では約0.12m以下となる。従って、リーダアンテナ102と検出対象物品配置領域110の間の間隔もこのオーダーとなり、狭くなる。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1を用いることで、検出対象物品105とRFタグ104或いはリーダアンテナ102との間隔を狭くすることにより、検出対象物品105と異なる物や人が入ったりすることを抑制でき、誤検知を抑制できる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、円周率をπとした場合、第1の距離L1がL1≦λ/2πの関係を満たすことが望ましい。検出対象物品105がタグアンテナ112の周波数特性に影響を与える際、第1の距離L1がL1≦λ/2πの関係を満たすリアクティブ近傍界の範囲内に位置する場合には、L1>λ/2πの放射近傍界の場合と比較してタグアンテナ112が形成する電磁界の強度は強くなる。さらにアンテナ近傍に留まる準静電磁界と誘導電磁界の寄与が相対的に大きくなり、放射電磁界の寄与は小さくなる。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、検出対象物品105とタグアンテナ112の結合が強くなる。その結果、検出対象物品105の有無によるタグアンテナ112の動作特性への影響が大きくなる。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、RFタグ104からRFIDリーダ103へ送信される反射電磁界の変化も大きくなり、外乱やノイズに強いマーケティングデータ収集システムとなり、誤検知を抑制できる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、見通し距離L2がL2≦λ/2πの関係を満たすことが望ましい。このように、見通し距離L2がL2≦λ/2πの関係を満たすことで、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、見通し距離L2がL2>λ/2πの場合と比較してアンテナ近傍に留まる準静電磁界と誘導電磁界の寄与が相対的に大きくなり、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との結合が強くなる。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、RFIDリーダ103とRFタグ104の間の交信も外乱やノイズを受けにくくなる。これにより、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、外乱やノイズを受けにくいマーケティングデータ収集システムを実現することができる。また、準静電磁界と誘導電磁界、放射電磁界の電磁界成分が十分な強度で混在し、かつベクトルの方向も時間的に様々に変化するため、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、リーダアンテナ102とタグアンテナ112の相対的な向きの自由度を向上させることができる。
さらに実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、L2≦λ/2πの関係を満たすことにより、リーダアンテナ102のストリップ導体102aとRFタグ104との間の見通し距離は、RFID規格の周波数の一つであるUHF帯では約0.05m以下、2.4GHz帯では約0.02m以下となる。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1によれば、リーダアンテナ102とRFタグ104の間に広い空間を必要としないマーケティングデータ収集システムが実現できる。例えば、陳列棚にリーダアンテナ102、RFタグ104及び管理する物品を納めることが可能となる。また、間隔が狭まることにより、さらに人やモノが間に入ったりすることを抑制でき、見通しを遮ることによる誤検知を抑制できる。
一方、通常、よく知られる、陳列棚上の検出対象物品にRFタグを貼付して管理する場合には、RFタグの貼付位置はタグを貼付する検出対象物品に応じて変化する。従って、上記のL2≦λ/2πの関係を満たすことは検出対象物品の種別を限定したり、RFタグの貼付位置を限定することになり、好ましくない。そのため、RFタグを検出対象物品に貼付して管理する場合には、少々距離が離れてもリーダアンテナとRFタグが交信できるように、遠方界まで交信できる放射電磁界を用いたアンテナを使用する必要がある。従って、基本的に放射を抑制して線路長手方向に電磁波を伝送することを目的とした開放形伝送線路の使用には適さず、通常用いられるような共振型アンテナや漏洩同軸ケーブルが使用される。しかしながら、このような高効率に放射電磁界を生じるリーダアンテナを使用すると、放射電磁界は距離に対して1/rでしか強度が減衰しないため、読取領域が広がってしまう。これにより、隣接する他の棚上の検出対象物品に貼付されているRFタグも読み取ってしまうなど、商品管理上の不具合を生じる。
しかし、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1によれば、RFタグ104は検出対象物品に貼付しないため、例えば陳列棚底面にリーダアンテナ102を敷設し、その上に結合係数を調整して、RFタグ104をL2≦λ/2πの関係を満たして配置し、さらにその上に管理対象の検出対象物品を配置することは容易である。従って、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では基本的に放射を抑制して線路長手方向に電磁波を伝送することを目的とした開放形伝送線路を使用できる。このように1/rでしか強度が減衰しない放射を抑制し、1/rで減衰する準静電磁界や1/rで減衰する誘導電磁界を主たる電磁界成分として用いるリーダアンテナ102を使用することにより、陳列棚上の検出対象物品の有無を管理する場合に、一つのリーダアンテナ102でRFタグ104を読み商品管理を行う領域を限定することが容易になり、隣接する他の棚上のRFタグ104を読んでしまうと言った問題を生じにくい。なお、ここでは陳列棚上の商品管理の例で説明したが、他の棚や床置きの物品を管理する場合であっても、同様に一つのリーダアンテナ102でRFタグ104を読む領域を限定し、物品管理する領域を限定することが容易であることは言うまでもない。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、第1の距離L1と第2の距離L2がL2>L1の関係を満たすことが望ましい。電磁界結合の強さはアンテナや共振器の構造、アンテナ間の媒質の特性によっても変化するが、距離にも大きく依存する。実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1によれば、L2>L1とすることで、検出対象物品105を配置する検出対象物品配置領域110とタグアンテナ112との間の結合係数k2を、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の結合係数k1よりも大きくすることができる。つまり、L2>L1の関係を確保することで、タグアンテナ112とリーダアンテナ102との間の交信の維持よりも、物品の有無によるタグアンテナ112の周波特性変化による反射波強度の変化が大きくなる。即ち、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、検出対象物品105の有無を確実に捉えることができるため、誤検知を抑制できる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との結合係数k1が10−5以上の値に設定される。現行のUHF帯RFタグの動作限界を与える受信感度はほぼ−20dBmである。一方、高出力版UHF帯RFIDリーダの出力は30dBmである。従って、結合係数k1が10−5以上の値であれば、UHF帯RFタグが動作する電力を給電できる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、リーダアンテナ102とタグアンテナ112の結合係数k1が10−2以下の値に設定されることが望ましい。タグアンテナ112をダイポール共振器とみた場合、リーダアンテナ102(例えば、開放形伝送線路)とタグアンテナ112とが電磁界結合することは、開放形伝送線路と共振器が結合していると回路的に解釈できる。従って、結合係数が強すぎる場合、開放形伝送線路の動作に大きく影響を与え、その結果結合共振器系として他のRFタグ104の動作にも影響を与えることになる。開放形伝送線路に複数の共振器が並列に結合する状況は、帯域阻止フィルタの回路として考えられる。その場合、UHF帯RFタグのタグアンテナは常温で銅やアルミを用いると、無負荷Q値が概ね100以下であるため、比帯域を決める結合係数k1が10−2以下の値であれば、ほとんど開放形伝送線路の動作に影響を与えなくなる。従って、結合係数k1を10−2以下の値とすることにより、タグアンテナ112の結合が開放形伝送線路に影響を与えることを抑制でき、さらに開放形伝送線路に並列に結合するRFIDリーダ103の間の相互に与える影響も抑制できる。
また、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1は、リーダアンテナ102とタグアンテナ112の結合係数k1と、検出対象物品配置領域110に検出対象物品105がある場合における検出対象物品105とタグアンテナ112の結合係数k2とが、k1<k2の関係を満たすことが望ましい。本発明によれば、k1<k2、即ち、検出対象物品配置領域110とタグアンテナ112との間の結合係数k2を、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の結合係数k1よりも大きくすることにより、リーダアンテナ102とタグアンテナ112との間の交信の維持よりも、物品の有無によるタグアンテナ112の周波特性変化による反射信号強度の変化が大きくなる。即ち、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1では、検出対象物品105の有無を確実に捉えることができるため、誤検知を抑制できる。
なお、上記実施の形態1では、リーダアンテナ102、RFタグ104及び検出対象物品105の配置関係について具体的に説明したが、これら構成要素の相対位置や向きは図5に示した具体的な例に限定されるものでははい。
実施の形態2
実施の形態2では、商品有無判断部201の別の形態となる商品有無判断部211を有するマーケティングデータ収集装置210について説明する。そこで、実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集装置210を含むマーケティングデータ収集システム2のブロック図を図9に示す。
図9に示すように、実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集システム2は、商品有無判断部201に代えて商品有無判断部211を有するマーケティングデータ収集装置210を有する。
商品有無判断部211は、RFIDリーダ103から管理情報を受信し、検出対象物品の有無状態が変化したことに応じて、商品有無情報及び商品検出時刻情報を生成する。そこで、このマーケティングデータ収集装置210を含むマーケティングデータ収集システム2の動作について説明する。図10にマーケティングデータ収集システム2の動作を示すフローチャートを示す。
図10に示すように、マーケティングデータ収集システム2においても管理情報に含まれる信号強度情報に基づき検出対象物品の有無状態を判断する(ステップS11〜S14)。そして、商品有無判断部211は、信号強度が変化し、検出対象物品の有無状態が無状態から有状態に変化した場合(ステップS21のYESの枝)、タグ情報に対応する有無判断情報を有状態とする。一方、商品有無判断部211は、信号強度が変化し、検出対象物品の有無状態が有状態から無状態に変化した場合(ステップS22のYESの枝)、タグ情報に対応する有無判断情報を無状態とする。また、商品有無判断部211は、信号強度の閾値に対する大小関係が変化なかった場合(ステップS21、S22のNOの枝)、有無判断情報の更新は行わずに次の管理情報の入力を待つ。
次いで、商品有無判断部211は、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集装置210と同様に、商品情報記憶部203のタグ陳列場所対応表とタグ商品識別情報対応表とを参照し、有無の判断を行ったRFタグ104のタグ情報に対応する陳列場所情報と、RFタグ104のタグ情報に対応する商品識別情報との少なくとも1つを商品情報として読み出す(ステップS17)。
また、商品有無判断部211は、ステップS17に続いて、商品有無判断処理で得た有無判断情報と商品情報とを対応付けた商品有無情報と、有無判断情報と当該有無判断情報を生成した時刻を示す時刻情報とを対応付けた商品検出時間情報とを記録蓄積部204に蓄積する(ステップS18)。
上記処理を行うことにより実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集システム2は、商品有無判断部211が検出対象物品の有無の状態が変化したことに応じて商品有無情報を生成する。また、実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集システム2は、検出対象物品が有状態から無状態に遷移した時刻と、検出対象物品が無状態から有状態に遷移した時刻とをそれぞれ商品検出時刻情報として生成する。これにより、マーケティングデータ収集システム2では、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集システム1よりも蓄積する情報量を少なく抑えることができる。
また、実施の形態2にかかるマーケティングデータ収集システム2では、検出対象物品が移動した時間については検出対象物品が移動する毎に記録されているため、売上情報と照合することなく、購買者が商品を手に取ったが、戻したといった一連の動作からなる購買予兆データを取得することができる。
実施の形態3
実施の形態3では、商品有無判断部201の別の形態となる商品有無判断部221を有するマーケティングデータ収集装置220について説明する。そこで、実施の形態3にかかるマーケティングデータ収集装置220を含むマーケティングデータ収集システム3のブロック図を図11に示す。
図11に示すように、実施の形態3にかかるマーケティングデータ収集システム3は、商品有無判断部201に代えて商品有無判断部221を有するマーケティングデータ収集装置220を有する。
商品有無判断部221は、RFIDリーダ103から管理情報を受信し、検出対象物品の有無状態が変化したことに応じて、商品有無情報及び商品検出時刻情報を生成する。このとき、商品有無判断部221では、商品有無情報として商品識別情報に対応付けられる商品個数情報を増減させ、更新後の商品個数情報を検出対象物品の有無判断情報として生成する。また、商品有無判断部221は、商品個数情報が更新された時刻情報と商品情報とを対応付けて商品検出時間情報を生成する。そこで、このマーケティングデータ収集装置220を含むマーケティングデータ収集システム3の動作について説明する。図12にマーケティングデータ収集システム3の動作を示すフローチャートを示す。
図12に示すように、マーケティングデータ収集システム3においても管理情報に含まれる信号強度情報に基づき検出対象物品の有無状態を判断する(ステップS11〜S14)。そして、商品有無判断部211は、信号強度が変化し、検出対象物品の有無状態が無状態から有状態に変化した場合(ステップS21のYESの枝)、タグ情報に対応する有無判断情報を有状態とする。一方、商品有無判断部211は、信号強度が変化し、検出対象物品の有無状態が有状態から無状態に変化した場合(ステップS22のYESの枝)、タグ情報に対応する有無判断情報を無状態とする。また、商品有無判断部211は、信号強度の閾値に対する大小関係が変化なかった場合(ステップS21、S22のNOの枝)、有無判断情報の更新は行わずに次の管理情報の入力を待つ。
次いで、商品有無判断部221は、実施の形態1にかかるマーケティングデータ収集装置210と同様に、商品情報記憶部203のタグ陳列場所対応表とタグ商品識別情報対応表とを参照し、有無の判断を行ったRFタグ104のタグ情報に対応する陳列場所情報と、RFタグ104のタグ情報に対応する商品識別情報との少なくとも1つを商品情報として読み出す(ステップS31、33)。
そして、商品有無判断部221は、ステップS21で検出対象物品が有ると判断されたことに応じて、タグ情報に対応する商品の商品個数情報を増加させて商品有無情報を生成する(ステップS32)。一方、商品有無判断部221は、ステップS23で検出対象物品が無いと判断されたことに応じて、タグ情報に対応する商品の商品個数情報を減少させて商品有無情報を生成する(ステップS34)。
また、商品有無判断部221は、ステップS32又はステップS34に続いて、商品有無判断処理で得た有無判断情報と商品情報とを対応付けた商品有無情報と、有無判断情報と当該有無判断情報を生成した時刻を示す時刻情報とを対応付けた商品検出時間情報とを記録蓄積部204に蓄積する(ステップS18)。
なお、実施の形態3にかかる商品情報記憶部203に格納されている陳列場所情報には、同種の商品が陳列されている場所を示す情報が含まれており、商品識別情報は、同種の商品の個数を示す商品個数情報を含むものとする。
上記処理を行うことにより、実施の形態3にかかるマーケティングデータ収集システム3は、検出対象物品の個数情報に基づき購買予兆データを集計することができる。また、マーケティングデータ収集システム3を用いることで、検出対象物品の個数に基づく管理が容易になる。さらに、実施の形態3にかかるマーケティングデータ収集システム3を用いることで記録蓄積部204に蓄積されるデータ量を削減することができる。
実施の形態4
実施の形態4、マーケティングデータ収集装置200の別の形態となるマーケティングデータ収集装置230を有する。マーケティングデータ収集装置230は、マーケティングデータ収集装置200の商品有無判断部201を商品有無判断部231に置き換え、さらに、カメラ制御部232を追加したものである。そこで、実施の形態4にかかるマーケティングデータ収集装置230を含むマーケティングデータ収集システム4のブロック図を図13に示す。
図13に示すように、実施の形態4にかかるマーケティングデータ収集システム4は、マーケティングデータ収集装置230を備え、さらに、カメラ301が追加される。
商品有無判断部231は、RFIDリーダ103から管理情報を受信し、検出対象物品の有無状態が変化したことに応じて、商品有無情報及び商品検出時刻情報を生成する。このとき、商品有無判断部231では、商品有無情報として商品識別情報に対応付けられる商品個数情報を増減させ、更新後の商品個数情報を検出対象物品の有無判断情報として生成する。また、商品有無判断部221は、商品個数情報が更新された時刻情報と商品情報とを対応付けて商品検出時間情報を生成する。さらに、商品有無判断部231は、検出対象物品の有無状態が変化したことに応じて、カメラ制御部232にカメラ制御信号を出力する。
そして、カメラ制御部232は、陳列棚の近傍を撮影するカメラをカメラ制御信号に応じて制御する。より具体的には、カメラ制御部232は、カメラ制御信号に応じて撮影した画像を商品有無情報と商品検出時刻情報の少なくとも一方と対応付けて記録蓄積部204に格納する。
このように、実施の形態4にかかるマーケティングデータ収集システム4は、商品有無状態が変化した、あるいは同種商品数の増減したことを読み取った情報を元に、商品を手に取った、あるいは戻したことを検出することができる。そして、マーケティングデータ収集システム4は、カメラ制御部232とカメラ301を備えることで、その陳列場所情報に合わせてカメラの台座を回転させ、フォーカスを合わせ、時にはズームして、消費者の情報を取得する。これにより、マーケティングデータ収集システム4は、商品を手に取った、あるいは戻した購買者の画像情報を取得でき、商品に関心を持っている年齢層、性別、服の色などの購買者の情報をマーケティングデータに付加することができる。
実施の形態5
実施の形態5では、リーダアンテナ102として、面状に広がるアンテナを利用した実施の形態について説明する。そこで、図14に実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の上面図を示し、図15に実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の正面側の断面図を示し、図16に実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の側面側の断面図を示した。ここで、RFIDリーダの図示は省略した。なお、実施の形態5の説明において実施の形態1と同一の構成要素については、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、リーダアンテナ102は、メッシュ状の導体部とシート状の導体部とに挟まれる狭間領域とメッシュ状の導体部側外側の浸出領域とにおいて電磁場を変化させて信号を伝達するように形成される。図14に示すように、実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、リーダアンテナ102の表面にメッシュ状の導体102mが配置される。また、実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、リーダアンテナ102の裏面にグランド導体102gが形成される。
また、図15及び図16に示すように、実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、正面視及び側面視においてメッシュ状導体は、各導体が離間したストリップ導体102aとして配置される。この図15及び図16からも実施の形態5では、リーダアンテナ102の表面にメッシュ状に配置されていることがわかる。また、図15及び図16からも実施の形態5では、グランド導体102gはリーダアンテナ102の裏面にシート状に形成されることがわかる。
実施の形態5にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部におけるリーダアンテナ102の場合、端部処理の不具合からアンテナ内部に定在波を生じるが、不完全ながら進行波成分も存在している。この定在波により生じる電磁界分布の不均一を無視できれば使用可能である。
実施の形態6
実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、リーダアンテナ102としてグランデッドコプレーナ線路を開放形伝送線路として用いた進行波アンテナを用いた実施の形態について説明する。そこで、図17に実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の上面図を示し、図18に実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の正面側の断面図を示し、図19に実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の側面側の断面図を示した。ここで、RFIDリーダの図示は省略した。なお、実施の形態6の説明において実施の形態1と同一の構成要素については、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
図17に示すように、実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、ストリップ導体102aと、これを挟むように配置された2本のグランド導体102agがリーダアンテナ102の表面に形成される。また、図18及び図19に示すように、実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、グランド導体102agはリーダアンテナ102の裏面にシート状に形成される。
実施の形態1のマイクロストリップ線路を用いた場合と比較して、コプレーナ線路はより表面に電界分布が誘起されやすく、その分リーダアンテナ102とタグアンテナ112とが電磁界結合しやすくなる。なお、ストリップ導体102aからタグアンテナ112の見通し距離L2は例えば図18の側面側の断面図に記したように、グランド導体102agを跨いで見通し可能な領域におけるストリップ導体102aからタグアンテナ112の間の距離となる。また、検出対象物品105の下にRFタグ104及びストリップ導体102aが配置されているが、例えば下面を側壁面とした90度回転した状態でも実施の形態6にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部は動作する。また、180度回転し、下面を上面にしても動作することは言うまでもない。即ち、実施の形態6で示した図17〜図19は、検出対象物品105とRFタグ104とストリップ導体102aの相対的位置関係の一例を示しているだけである。
実施の形態7
実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、リーダアンテナ102として平衡二線式伝送線路を用いた実施の形態について説明する。実施の形態7では、平衡二線式伝送線路として2本の銅線により構成したフィーダー線を開放形伝送線路として用い、この伝送線路を進行波アンテナとして用いる。そこで、図20に実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の上面図を示し、図21に実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の正面側の断面図を示し、図22に実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部の側面側の断面図を示した。ここで、RFIDリーダの図示は省略した。なお、実施の形態7の説明において実施の形態1と同一の構成要素については、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
図20に示すように、実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、フィーダー線121が検出対象物品105及びRFタグ104の側方に配置される。また、図21及び図22に示すように、実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、RFタグ104が検出対象物品105の下部に配置される。RFタグ104は、RFタグ104の上方位置に管理対象物品配置領域が設定される物品管理棚上に配置される。また、フィーダー線121は、導線122a及び導線122bが内部に設けられる。例えば、フィーダー線121の一端において、導線122aと導線122bは整合終端抵抗Rt(不図示)を介して接続される。このような接続とすることでフィーダー線121は整合終端される。また、フィーダー線121の他端にはRFIDリーダ103(不図示)が接続される。なお、必要に応じて、インピーダンス変換器、平衡―非平衡変換器、分配器、結合器などがフィーダー線121と整合終端抵抗Rtとの間、あるいはフィーダー線121とRFIDリーダ103との間に適宜挿入されてもよいことは言うまでもない。
図20〜図22に示すように、実施の形態7にかかるマーケティングデータ収集システムの検出部では、RFタグ104の向き及びフィーダー線121に対するRFタグ104の相対位置は極めて自由に設定できる。
なお、実施の形態7では、検出対象物品105、RFタグ104及びフィーダー線121がそれぞれ一つ設けられる例を示したが検出対象物品105、RFタグ104及びフィーダー線121の数は図20〜図22に示した例に限られるものではない。検出対象物品105を複数個のRFタグ104により検出することは当然可能であるし、複数個のRFタグ104を一つのフィーダー線121で読み取ることも可能である。また、リーダアンテナとして用いられるフィーダー線121は伝送線路を基本とするため、インピーダンス整合さえ守れば複数本を直列、並列に接続することは可能である。さらにn個の物品をm個のRFタグ104で検出することも可能である。
実施の形態8
実施の形態8では、開放形伝送線路の1つとして、線状の開放形伝送線路の一種である、コプレーナスロットライン142をメアンダ状に配置した実施の形態について説明する。つまり、実施の形態8では、リーダアンテナ102としてコプレーナスロットライン142を用いた実施例である。そこで、図23に商品等の配置を示し、その図23に対応したコプレーナスロットライン142をメアンダ状に配置した概略図を図24に示した。
図24に示すように、コプレーナスロットライン142は、リーダアンテナ102の表面に所定の曲がり周期をもって形成される。但し、この場合、コプレーナスロットライン142は前述のクランクラインアンテナ、メアンダラインアンテナと異なり、積極的な放射を望まない。なぜならば、放射を起こす場合は放射損が大きくなるとともに、その個所で線路の特性インピーダンスが大きく変化し、定在波を生じる原因となるからである。これらにより、線路の延伸が限定されることによるカバーエリアの減少や不タグの不感領域を生じることは望ましくない。従って、曲がりの周期等により、強い放射を生じる場合には一部シールドを設けるなどといった対策を施すことが望ましい。このように線状の開放型電送線路を所望の曲がりを伴って配置することにより、所望の形状、或いは、面積を有する領域をカバーするリーダアンテナ102を形成できる。
なお、RFIDリーダ103に複数のリーダアンテナ102を取り付ける場合、直列に接続してもよいし、分配器を使用して並列に接続してもよく、直列接続と並列接続とを組み合わせても良い。直列に接続すれば、使用している進行波型アンテナの開放形伝送線路をケーブルの一部として使用できるため、ケーブル全長を短くできる。また、分配器等使用しないため、余分な信号の減衰を無くすことができる。一方、並列に接続すれば、リーダアンテナやケーブルでの減衰が重なることによるタグ読取の不均一を防止できる。さらに、並列接続の場合、分配器の代わりにアンテナスイッチを入れて、RFIDリーダ103から制御することにより、複数のリーダアンテナを時分割で切り替えて使用することもできる。この際、RFタグ104とリーダアンテナの間隔を短くし、結合を強めておけば、RFIDリーダ103の出力を十分に弱くできる。あるいは、リーダアンテナからの放射電界を弱く設計できる。このようにすれば、リーダアンテナがRFタグ104を認識する距離を短くできる。即ち、複数の隣接するリーダアンテナ102間で同一のRFタグ104を読むことを抑制できる。棚板間がこのように独立に動作するようにすれば、時分割で複数のリーダアンテナを使用することにより、扱えるRFタグ104の枚数をリーダアンテナの倍数枚まで増やすことができる。
なお、これまでに記載した実施の形態では、一枚の棚板上に一つのリーダアンテナが配置される例を示したが、本発明の実施の形態はこれに限られるものではない。例えば、一枚の棚板上に複数のリーダアンテナを配置してもよい。また、ケーブルで接続している部分を、リーダアンテナの開放形伝送線路の性質を利用して、ケーブルを排し、連続して形成されるリーダアンテナとしてもよい。即ち、複数枚の棚板上に一つのリーダアンテナを配置してもよい。
なお、これまでに記載した実施の形態では、リーダアンテナ上面にRFタグ104を敷き詰める例を主に示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、アルミ包装のチョコレートなどの菓子や書籍などで、物品が平積みの状態の場合には棚の壁面にRFタグ104を設置してもよい。その際にはリーダアンテナの配置も合わせて変更する。また、棚天板にRFタグ104を設置する場合も考えられる。例えばコンビニエンスストアの冷蔵ケースでは、顧客がドリンクを取り出すと自動的に次のドリンクが前面にせり出すローラー付きの棚板が用いられていることも多い。このような場合には棚板天板にRFタグ104を並べ、下に並ぶドリンクを検知することも考えられる。
なお、有無を検出できる検出対象物品105としては、金属材料を含むもの、例えばアルミ包装のスナック菓子、煙草、チョコレート、ガムなどがある。また、高誘電率材料である水分を含むものも検出でき、飲料、おにぎり、パン、惣菜、弁当などが検出可能である。さらに実験では書籍などの厚い紙の束も検出できる。
また、本発明においては半導体チップを組み込んだRFタグ104を前提に説明したが、近年開発の進むチップレスRFタグも使用できる。チップレスRFタグは、例えば複数の各々異なる共振周波数の共振器を内蔵し、その共振周波数の組合せをリーダが検知することにより数ビットのID番号を無線で読み取れるタグである。このようなチップレスRFタグにおいても、検出対象物品105が無い場合にIDを読み取れ、検出対象物品105がある場合にIDを読み取れないという状況になるため、本発明の適用が可能である。
以上の通り、本発明によれば、RFタグを管理する商品に貼付することなく、且つ、商品の配置はリーダとタグの間に限定されず、RFIDリーダとRFタグの間に広い空間を必要とせず、マルチパス現象の発生と、リーダアンテナと物品を配置する場所の間に人やモノが入るといったことによる誤検知を抑制したマーケティングデータ収集システムを提供できる。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2012年12月4日に出願された日本出願特願2012−265535を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1〜4 マーケティングデータ収集システム
101 陳列棚
102 リーダアンテナ
102a ストリップ導体
102ag グランド導体
102g グランド導体
102m メッシュ導体
103 RFIDリーダ
104 RFタグ
105 検出対象物品
106 スペーサ
110 検出対象物品配置領域
111 RFIDチップ
112 タグアンテナ
121 フィーダー線
122 銅線
142 コプレーナスロットライン
200 マーケティングデータ収集装置
201 商品有無判断部
202 記憶部
203 商品情報記憶部
204 記録蓄積部
210、210、220、230 マーケティングデータ収集装置
211、211、221 商品有無判断部
232 カメラ制御部
300 検出部
301 カメラ
Rt 整合終端抵抗



Claims (7)

  1. リーダアンテナと検出対象物品が配置される検出対象物品配置領域との間にRFタグが配置される陳列棚と、前記リーダアンテナを介して前記RFタグから前記RFタグが出力する応答信号の信号強度情報と前記RFタグのタグ情報とを含む管理情報を読み取るRFIDリーダと、を含む検出手段と、
    前記タグ情報と前記検出対象物品配置領域の位置情報とを対応付けた第1の情報と、前記検出対象物品配置領域の位置情報と前記検出対象物品を識別する商品識別情報とを対応付けた第2の情報と、を格納する商品情報記憶手段と、
    前記管理情報の前記信号強度情報に基づき前記検出対象物品の有無を判断して有無判断情報を生成する物品有無判断処理と、前記第1の情報と前記第2の情報とを参照して前記物品有無判断処理の対象とした前記RFタグの前記タグ情報に対応する前記位置情報及び前記商品識別情報の少なくとも1つを商品情報として読み出し、前記有無判断情報と前記商品情報とを対応付けた商品有無情報及び前記有無判断情報を生成した時刻情報と前記商品情報とを対応付けた商品検出時刻情報を生成する検出結果情報生成処理と、を行う商品有無判断手段と、
    前記商品有無情報及び前記商品検出時刻情報を蓄積する記録蓄積手段と、
    を有し、
    前記RFタグは、タグアンテナを有し、前記検出対象物品が前記検出対象物品配置領域に置かれた状態で前記タグアンテナと前記検出対象物品が電磁界結合される位置に配置され、
    前記リーダアンテナは、整合終端された開放形伝送線路であって、前記タグアンテナと電磁界結合される位置に配置され、前記RFタグとの間で無線信号の送受信を行い、
    前記検出対象物品配置領域と前記タグアンテナとの距離L1は、L1≦λという関係を満たし、
    前記リーダアンテナのストリップ導体と前記タグアンテナとの距離L2は、L2≦λ/2πという関係を満たす、
    マーケティングデータ収集システム。
  2. 前記無線信号の周波数帯が、UHF帯又はマイクロ波帯である請求項1に記載のマーケティングデータ収集システム。
  3. 前記商品有無判断手段は、前記信号強度情報により示される信号強度が予め設定された閾値よりも大きいことを示す場合に前記検出対象物品が有状態であると判断する請求項1又は2に記載のマーケティングデータ収集システム。
  4. 前記商品有無判断手段は、前記検出対象物品の有無状態が変化したことに応じて前記商品有無情報及び前記商品検出時刻情報を生成する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマーケティングデータ収集システム。
  5. 前記商品有無判断手段は、前記検出対象物品が有状態から無状態に遷移した時刻と、前記検出対象物品が無状態から有状態に遷移した時刻とをそれぞれ前記商品検出時刻情報として生成する請求項4に記載のマーケティングデータ収集システム。
  6. 前記商品有無判断手段は、前記商品識別情報に対応付けられる商品個数情報を前記物品有無判断処理の結果に応じて増減させ、更新後の前記商品個数情報を前記検出対象物品の有無判断情報として生成し、前記商品個数情報が更新された時刻情報と前記商品情報とを対応付けて前記商品検出時刻情報を生成する請求項1乃至3のいずれ1項に記載のマーケティングデータ収集システム。
  7. 前記陳列棚の近傍を撮影するカメラをカメラ制御信号に応じて制御するカメラ制御手段をさらに有し、
    前記商品有無判断手段は、前記検出対象物品の前記有無判断情報が変化したことに応じて前記カメラ制御信号を出力し、
    前記カメラ制御手段は、前記カメラ制御信号に応じて撮影した画像を前記商品有無情報と前記商品検出時刻情報の少なくとも一方と対応付けて前記記録蓄積手段に格納する請求項4乃至6のいずれか1項に記載のマーケティングデータ収集システム。
JP2014550888A 2012-12-04 2013-09-11 マーケティングデータ収集システム Active JP6319091B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012265535 2012-12-04
JP2012265535 2012-12-04
PCT/JP2013/005389 WO2014087559A1 (ja) 2012-12-04 2013-09-11 マーケティングデータ収集システム及びそのプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014087559A1 JPWO2014087559A1 (ja) 2017-01-05
JP6319091B2 true JP6319091B2 (ja) 2018-05-09

Family

ID=50883001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014550888A Active JP6319091B2 (ja) 2012-12-04 2013-09-11 マーケティングデータ収集システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10217119B2 (ja)
JP (1) JP6319091B2 (ja)
WO (1) WO2014087559A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024071525A1 (ko) * 2022-09-26 2024-04-04 주식회사 에이펄스테크롤리지 Rfid 태그를 이용한 무선 위치 관리 시스템

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015133051A1 (ja) * 2014-03-07 2017-04-06 日本電気株式会社 物品管理システム
JP7533106B2 (ja) 2020-10-14 2024-08-14 大日本印刷株式会社 物品センシングシステムおよびリーダ装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2414263A1 (en) * 2000-06-23 2002-01-03 International Paper Company System for inventory control and capturing and analyzing consumer buying decisions
JP3661991B2 (ja) * 2000-07-18 2005-06-22 八木アンテナ株式会社 移動体識別装置用質問機アンテナ
JP5082183B2 (ja) * 2004-05-19 2012-11-28 大日本印刷株式会社 商品移動状況モニタリングシステム
US7271724B2 (en) * 2005-03-28 2007-09-18 Accenture Global Services Gmbh Interfering smart shelf
NZ562245A (en) * 2005-04-07 2011-01-28 Freedom Shopping Inc Self checkout kiosk and retail security system
JP4191718B2 (ja) 2005-10-24 2008-12-03 株式会社TanaーX 商品陳列棚システム及び購買行動分析プログラム
US20080129453A1 (en) * 2006-11-30 2008-06-05 Symbol Technologies, Inc. Method, system, and apparatus for a radio frequency identification (RFID) waveguide for reading items in a stack
US20110288938A1 (en) * 2007-03-02 2011-11-24 Store Kraft Interactive display system
US20100201520A1 (en) * 2009-02-12 2010-08-12 Symbol Technologies, Inc. System for determining item location based on feedback from fixed radio frequency identification (rfid) readers and/or fixed rfid beacon tags
JP2010211451A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Okamura Corp 商品検出ユニット
JP5351933B2 (ja) * 2011-06-20 2013-11-27 東芝テック株式会社 商品陳列位置アラートシステム及び商品陳列位置アラートプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024071525A1 (ko) * 2022-09-26 2024-04-04 주식회사 에이펄스테크롤리지 Rfid 태그를 이용한 무선 위치 관리 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
US20150294323A1 (en) 2015-10-15
WO2014087559A1 (ja) 2014-06-12
US10217119B2 (en) 2019-02-26
JPWO2014087559A1 (ja) 2017-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6090332B2 (ja) 商品プロモーションシステム及び商品プロモーションプログラム
JP6070798B2 (ja) Rfidシステム、物品管理システム及び人体検知システム
JP5904287B2 (ja) 商品管理システム
WO2016174797A1 (ja) Uhf帯rfidシステムおよびuhf帯rfidタグ検出方法
JP5761477B1 (ja) 物品管理システム及び物品管理方法
WO2015133051A1 (ja) 物品管理システム
JP6256465B2 (ja) 物品管理システム、物品管理方法及び物品管理プログラム
JP6319091B2 (ja) マーケティングデータ収集システム
JP6135358B2 (ja) アンテナ及びアンテナの製造方法
JP6361663B2 (ja) 物品管理システム
JP2015129848A (ja) 商品プロモーションシステム及び商品プロモーションプログラム
JP6201659B2 (ja) 物品管理システム及びそのセンサシート
JP2015121863A (ja) 物品管理システム、リーダアンテナ及びセンサシート

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180112

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6319091

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150