JP6315733B1 - ボルト - Google Patents
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Abstract
【課題】ナット締結時のボルトの共回りを防止することによって締結作業効率を高めることができるボルトを実現する。また、締結対象物の剥離強さを高めることができるボルトを実現する。【解決手段】回り止め部5および圧接部7から成る非ネジ部4は、テーパ角αのテーパ面5aが各面に形成された8角柱に形成されており、回り止め部5の各テーパ面5aには平目ローレット8が形成されている。ネジ部3をボルト挿通孔に挿通し、頭部2をハンマーなどで軽く叩くと、平目ローレット8の山がボルト挿通孔の内壁に食い込むため、ボルト1は共回りしない。さらに、ナットを締結すると圧接部7の8個の頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接されるため、剥離強さを高めることができる。【選択図】図1
Description
この発明は、ナットと組み合わせることにより締結対象物を締結するボルトであって、ナットを締結するときの共回りを防止することができ、かつ、締結された締結対象物の剥離強さを高めることができるボルトに関する。
従来、鋼板同士を接合する手法として、重ね合わせた各鋼板にそれぞれ形成されたボルト挿通孔にボルトを挿通し、鋼板から突出したボルトにナットを締結するという手法、あるいは、溶接ボルトや圧入ボルトを使って接合する手法、接着剤を使って接着する手法などが知られている。
しかし、前述した従来の各手法のうち、ナットを締結する手法は、ボルトがボルト挿通孔から抜けないように一方の手でボルトの頭部を押さえ、他方の手でナットを締結しなければならないため、作業効率が悪いという問題がある。特に、鋼板が大きく、ボルトおよびナットに両手が届かないような場合は、一人がボルトの頭部を押さえ、もう一人がナットを締結しなければならないため、人件費がかかるという問題もある。
特許文献1に記載のボルトは、ボルト頭部の裏面に多数の凹凸を形成し、締結対象物との摩擦係数を大きくすることにより、ナット締結時のボルトの共回りを防止しようとするものである。しかし、その効果を出すためには、ボルト頭部の裏面が締結対象物を押圧する状態になるまで、ボルト頭部を押さえながらナットを締結しなければならないため、やはり作業効率が悪い。
また、ナットを締結する手法は、溶接ボルトや圧入ボルトを使った手法および接着剤を使った手法と比較して剥離強さを高め難い。また、それらの手法は、一旦接合すると再度鋼板を分離することが困難である。
特許文献1に記載のボルトは、ボルト頭部の裏面に多数の凹凸を形成し、締結対象物との摩擦係数を大きくすることにより、ナット締結時のボルトの共回りを防止しようとするものである。しかし、その効果を出すためには、ボルト頭部の裏面が締結対象物を押圧する状態になるまで、ボルト頭部を押さえながらナットを締結しなければならないため、やはり作業効率が悪い。
また、ナットを締結する手法は、溶接ボルトや圧入ボルトを使った手法および接着剤を使った手法と比較して剥離強さを高め難い。また、それらの手法は、一旦接合すると再度鋼板を分離することが困難である。
そこで、この発明は、前述した諸課題を解決するために鋭意研究の結果創作されたものであり、ナット締結時のボルトの共回りを防止することによって締結作業効率を高めることができるボルトを実現することを目的とする。また、この発明は、締結対象物の剥離強さを高めることができるボルトを実現することを目的とする。
(請求項1に係る発明)
前述した目的を達成するため、この出願の請求項1に係る発明では、
頭部(2)と、
雄ネジ(3a)が形成されたネジ部(3)と、
前記頭部と前記ネジ部との間に形成されており、前記雄ネジが形成されていない多角柱の非ネジ部(4)と、
前記ネジ部と前記非ネジ部との間に形成されており、前記雄ネジが形成されていない導入部(6)と、を有し、
締結対象物(9,10)に貫通形成されたボルト挿通孔(9a,10a)から突出した前記ネジ部にナット(11)を締結することにより前記締結対象物を締結するボルト(1)であって、
前記多角柱の非ネジ部は、
前記頭部の首下に形成された圧接部(7)と、
前記圧接部と前記導入部との間に形成された回り止め部(5)と、を備え、
前記導入部との境界から前記頭部との境界に向けて最大径(W4)が次第に大きくなり、かつ、前記導入部との境界から前記頭部との境界に向かう途中から、前記最大径が、前記ボルト挿通孔(9a,10a)の径(Φ)よりも大きくなるように構成されており、
加えて、
前記圧接部は、多角柱の各面がテーパ面(7a)に形成されているとともに各頂部(7b)が前記ボルト挿通孔の内壁を圧接するように形成され、
前記回り止め部は、多角柱の各面がテーパ面(5a)に形成されており、かつ、前記内壁に食い込む先端が尖った山(8a)を有する平目ローレット(8)が、前記圧接部に形成されることなく、前記回り止め部の前記テーパ面(5a)に沿って各面にそれぞれ形成されるという技術的手段を用いる。
前述した目的を達成するため、この出願の請求項1に係る発明では、
頭部(2)と、
雄ネジ(3a)が形成されたネジ部(3)と、
前記頭部と前記ネジ部との間に形成されており、前記雄ネジが形成されていない多角柱の非ネジ部(4)と、
前記ネジ部と前記非ネジ部との間に形成されており、前記雄ネジが形成されていない導入部(6)と、を有し、
締結対象物(9,10)に貫通形成されたボルト挿通孔(9a,10a)から突出した前記ネジ部にナット(11)を締結することにより前記締結対象物を締結するボルト(1)であって、
前記多角柱の非ネジ部は、
前記頭部の首下に形成された圧接部(7)と、
前記圧接部と前記導入部との間に形成された回り止め部(5)と、を備え、
前記導入部との境界から前記頭部との境界に向けて最大径(W4)が次第に大きくなり、かつ、前記導入部との境界から前記頭部との境界に向かう途中から、前記最大径が、前記ボルト挿通孔(9a,10a)の径(Φ)よりも大きくなるように構成されており、
加えて、
前記圧接部は、多角柱の各面がテーパ面(7a)に形成されているとともに各頂部(7b)が前記ボルト挿通孔の内壁を圧接するように形成され、
前記回り止め部は、多角柱の各面がテーパ面(5a)に形成されており、かつ、前記内壁に食い込む先端が尖った山(8a)を有する平目ローレット(8)が、前記圧接部に形成されることなく、前記回り止め部の前記テーパ面(5a)に沿って各面にそれぞれ形成されるという技術的手段を用いる。
(請求項2に係る発明)
請求項2に係る発明では、請求項1に記載のボルト(1)において、前記非ネジ部の多角柱は、8角柱であるという技術的手段を用いる。
請求項2に係る発明では、請求項1に記載のボルト(1)において、前記非ネジ部の多角柱は、8角柱であるという技術的手段を用いる。
(請求項3に係る発明)
請求項3に係る発明では、
第1および第2の板材にそれぞれ形成された各ボルト挿通孔にボルトを挿通し、その挿通されたボルトにナットを締結することにより前記第1および第2の板材を接合する板材の接合方法において、
請求項1記載のボルトを用意する工程と、
前記各ボルト挿通孔が一致するように前記第1および第2の板材を配置する工程と、
前記ボルトを、前記回り止め部の径が前記ボルト挿通孔の径と一致して止まるまで前記第1の板材のボルト挿通孔から前記第2の板材のボルト挿通孔に挿通し、前記圧接部と、前記回り止め部の一部とが前記第1の板材の表面から突出した状態にする工程と、
前記ボルトの頭部を叩くことにより、前記回り止め部が、その各テーパ面に形成された平目ローレットの各山を前記各ボルト挿通孔の内壁に食い込ませながら進むように、前記回り止め部を前記各ボルト挿通孔に進入させ、前記圧接部が前記第1の板材の表面から突出した状態にする工程と、
前記第2の板材から突出した前記ボルトのネジ部に前記ナットを締結することにより、前記平目ローレットの各山が前記内壁に食い込み、かつ、前記圧接部が前記内壁に進入し、前記圧接部の各頂部が前記内壁を圧接した状態にする工程と、
を有することを特徴とする板材の接合方法という技術的手段を用いる。
請求項3に係る発明では、
第1および第2の板材にそれぞれ形成された各ボルト挿通孔にボルトを挿通し、その挿通されたボルトにナットを締結することにより前記第1および第2の板材を接合する板材の接合方法において、
請求項1記載のボルトを用意する工程と、
前記各ボルト挿通孔が一致するように前記第1および第2の板材を配置する工程と、
前記ボルトを、前記回り止め部の径が前記ボルト挿通孔の径と一致して止まるまで前記第1の板材のボルト挿通孔から前記第2の板材のボルト挿通孔に挿通し、前記圧接部と、前記回り止め部の一部とが前記第1の板材の表面から突出した状態にする工程と、
前記ボルトの頭部を叩くことにより、前記回り止め部が、その各テーパ面に形成された平目ローレットの各山を前記各ボルト挿通孔の内壁に食い込ませながら進むように、前記回り止め部を前記各ボルト挿通孔に進入させ、前記圧接部が前記第1の板材の表面から突出した状態にする工程と、
前記第2の板材から突出した前記ボルトのネジ部に前記ナットを締結することにより、前記平目ローレットの各山が前記内壁に食い込み、かつ、前記圧接部が前記内壁に進入し、前記圧接部の各頂部が前記内壁を圧接した状態にする工程と、
を有することを特徴とする板材の接合方法という技術的手段を用いる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(請求項1に係る発明)
請求項1に係る発明では、回り止め部および圧接部からなる部分は、導入部との境界から頭部との境界に向けて最大径が次第に大きくなり、かつ、導入部との境界から頭部との境界に向かう途中から、最大径が、締結対象物に形成されたボルト挿通孔の径よりも次第に大きくなり、さらに、回り止め部は、各面がテーパ面の多角柱に形成されており、かつ、ボルト挿通孔の内壁に食い込む先端が尖った山を有する平目ローレットがテーパ面に沿って各面にそれぞれ形成されている。
したがって、ネジ部を締結対象物のボルト挿通孔に挿通し、頭部をハンマーなどで軽く叩くと、回り止め部の各面に形成された平目ローレットの山がボルト挿通孔の内壁に食い込むため、回り止め部とボルト挿通孔とが接触する部分の摩擦力を大きくすることができるので、頭部を押さえなくてもナットを片手で締結することができる。
したがって、請求項1に係る発明を実施すれば、ナット締結時のボルトの共回りを防止することができるため、締結作業効率を高めることができる。
さらに、締結対象物のボルト挿通孔に挿通された当該ボルトに対するナットの締結が進行すると、ボルトの頭部と回り止め部との境界がボルト挿通孔に近づいてゆく。そしてさらにナットの締結が進行し、頭部との境界から圧接部に達すると、圧接部を形成する多角柱の各頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接される。
つまり、請求項1に係る発明を実施すれば、圧接部を形成する多角柱の各頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接されるため、ボルトが共回りすることなく、大きな締結トルクにてナットを締結することができるので、剥離強さを高めることができる。
請求項1に係る発明では、回り止め部および圧接部からなる部分は、導入部との境界から頭部との境界に向けて最大径が次第に大きくなり、かつ、導入部との境界から頭部との境界に向かう途中から、最大径が、締結対象物に形成されたボルト挿通孔の径よりも次第に大きくなり、さらに、回り止め部は、各面がテーパ面の多角柱に形成されており、かつ、ボルト挿通孔の内壁に食い込む先端が尖った山を有する平目ローレットがテーパ面に沿って各面にそれぞれ形成されている。
したがって、ネジ部を締結対象物のボルト挿通孔に挿通し、頭部をハンマーなどで軽く叩くと、回り止め部の各面に形成された平目ローレットの山がボルト挿通孔の内壁に食い込むため、回り止め部とボルト挿通孔とが接触する部分の摩擦力を大きくすることができるので、頭部を押さえなくてもナットを片手で締結することができる。
したがって、請求項1に係る発明を実施すれば、ナット締結時のボルトの共回りを防止することができるため、締結作業効率を高めることができる。
さらに、締結対象物のボルト挿通孔に挿通された当該ボルトに対するナットの締結が進行すると、ボルトの頭部と回り止め部との境界がボルト挿通孔に近づいてゆく。そしてさらにナットの締結が進行し、頭部との境界から圧接部に達すると、圧接部を形成する多角柱の各頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接される。
つまり、請求項1に係る発明を実施すれば、圧接部を形成する多角柱の各頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接されるため、ボルトが共回りすることなく、大きな締結トルクにてナットを締結することができるので、剥離強さを高めることができる。
(請求項2に係る発明)
請求項2のボルトにおいて、前記非ネジ部の多角柱は8角柱であるため、締結対象物のボルト挿通孔に挿通された当該ボルトに対するナットの締結が進行すると、ボルトの頭部と回り止め部との境界がボルト挿通孔に近づいてゆく。そしてさらにナットの締結が進行し、頭部との境界から圧接部に達すると、圧接部を形成する8角柱の計8個の頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接される。
つまり、請求項2に係る発明を実施すれば、圧接部を形成する8角柱の計8個の頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接されるため、ボルトが共回りすることなく、大きな締結トルクにてナットを締結することができるので、剥離強さを高めることができる。
請求項2のボルトにおいて、前記非ネジ部の多角柱は8角柱であるため、締結対象物のボルト挿通孔に挿通された当該ボルトに対するナットの締結が進行すると、ボルトの頭部と回り止め部との境界がボルト挿通孔に近づいてゆく。そしてさらにナットの締結が進行し、頭部との境界から圧接部に達すると、圧接部を形成する8角柱の計8個の頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接される。
つまり、請求項2に係る発明を実施すれば、圧接部を形成する8角柱の計8個の頂部がボルト挿通孔の内壁に圧接されるため、ボルトが共回りすることなく、大きな締結トルクにてナットを締結することができるので、剥離強さを高めることができる。
(請求項3に係る発明)
請求項3の板材の接合方法において、ハンマーなどでボルトの頭部を軽く叩くと、回り止め部は、その各テーパ面に形成された平目ローレットの各山をボルト挿通孔の内壁に食い込ませながら進み、回り止め部がボルト挿通孔に進入する。このため、ボルトが共回りすることはないので、頭部を押さえながらナットを締結する必要がない。
さらに、ナットの締結を進めると、ボルトの圧接部がボルト挿通孔の内壁に進入し、圧接部の各頂部がボルト挿通孔の内壁を圧接する。つまり、回り止め部の各テーパ面に形成された平目ローレットの山は、ボルト挿通孔の内壁に食い込んでボルトの共回りを阻止するとともに、圧接部をボルト挿通孔の内部へ案内する役割をする。このように、圧接部の各頂部がボルト挿通孔の内壁を圧接することにより、ボルトのボルト挿通孔に対する摩擦力が増大し、第1および第2の板材に対する剥離強さを高めることができる。
請求項3の板材の接合方法において、ハンマーなどでボルトの頭部を軽く叩くと、回り止め部は、その各テーパ面に形成された平目ローレットの各山をボルト挿通孔の内壁に食い込ませながら進み、回り止め部がボルト挿通孔に進入する。このため、ボルトが共回りすることはないので、頭部を押さえながらナットを締結する必要がない。
さらに、ナットの締結を進めると、ボルトの圧接部がボルト挿通孔の内壁に進入し、圧接部の各頂部がボルト挿通孔の内壁を圧接する。つまり、回り止め部の各テーパ面に形成された平目ローレットの山は、ボルト挿通孔の内壁に食い込んでボルトの共回りを阻止するとともに、圧接部をボルト挿通孔の内部へ案内する役割をする。このように、圧接部の各頂部がボルト挿通孔の内壁を圧接することにより、ボルトのボルト挿通孔に対する摩擦力が増大し、第1および第2の板材に対する剥離強さを高めることができる。
この発明の実施形態に係るボルトについて図を参照して説明する。
図1(a),(b)は、この実施形態に係るボルト1を正面から見た模式図であり、図2(a)は図1に示すボルト1を右側面から見た模式図であり、(b)は(a)に示す非ネジ部4の一部を拡大して示す模式図である。図3(a)は、平目ローレット8の一部を拡大して縦断面と共に示す模式図であり、(b)は平目ローレット8の形状を説明するための説明図である。図4(a)は、ボルト1およびナット11により鋼板9,10を締結した状態を示す模式図であり、(b)はボルト1の圧接部7の各頂部7bがボルト挿通孔9aの内壁に圧接された状態を示す模式図である。
図1(a),(b)は、この実施形態に係るボルト1を正面から見た模式図であり、図2(a)は図1に示すボルト1を右側面から見た模式図であり、(b)は(a)に示す非ネジ部4の一部を拡大して示す模式図である。図3(a)は、平目ローレット8の一部を拡大して縦断面と共に示す模式図であり、(b)は平目ローレット8の形状を説明するための説明図である。図4(a)は、ボルト1およびナット11により鋼板9,10を締結した状態を示す模式図であり、(b)はボルト1の圧接部7の各頂部7bがボルト挿通孔9aの内壁に圧接された状態を示す模式図である。
[ボルトの構造]
図1に示すように、この実施形態のボルト1は、頭部2と、雄ネジ3aが形成されたネジ部3と、雄ネジ3aが形成されていない非ネジ部4と、雄ネジ3aが形成されていない導入部6とを有する。頭部2と導入部6との間に形成された非ネジ部4は、回り止め部5と、圧接部7とから構成される。回り止め部5は、図2(a)に示すように、8角柱に形成されており、各面は、テーパ角α(図1)のテーパ面5aに形成されている。また、図2(b)および図3に示すように、各テーパ面5aには、平目ローレット8がテーパ面5aに沿ってそれぞれ形成されている。また、平目ローレット8は、各テーパ面5aから導入部6の途中まで形成されている。圧接部7は、頭部2の首下に形成されており、8角柱に形成されている。圧接部7の各面はそれぞれテーパ面7aに形成されているが、平目ローレット8は形成されていない。ネジ部3と非ネジ部4との間に形成された導入部6は、薄い円柱状に形成されている。頭部2は円板状の低頭に形成されている。
図1に示すように、この実施形態のボルト1は、頭部2と、雄ネジ3aが形成されたネジ部3と、雄ネジ3aが形成されていない非ネジ部4と、雄ネジ3aが形成されていない導入部6とを有する。頭部2と導入部6との間に形成された非ネジ部4は、回り止め部5と、圧接部7とから構成される。回り止め部5は、図2(a)に示すように、8角柱に形成されており、各面は、テーパ角α(図1)のテーパ面5aに形成されている。また、図2(b)および図3に示すように、各テーパ面5aには、平目ローレット8がテーパ面5aに沿ってそれぞれ形成されている。また、平目ローレット8は、各テーパ面5aから導入部6の途中まで形成されている。圧接部7は、頭部2の首下に形成されており、8角柱に形成されている。圧接部7の各面はそれぞれテーパ面7aに形成されているが、平目ローレット8は形成されていない。ネジ部3と非ネジ部4との間に形成された導入部6は、薄い円柱状に形成されている。頭部2は円板状の低頭に形成されている。
図3に示すように、平目ローレット8は、凸状の筋に形成された山8aと、溝状に形成された谷8bとがピッチpにて交互に形成された形状であり、山8aおよび谷8bは回り止め部5の各テーパ面5aに沿ってそれぞれ形成されている。図中、符号5bで示す線は、相互に隣接するテーパ面5a,5aの境界線である。1個の山8aおよび1個の谷8bを1組とすると、この実施形態では、8個の各テーパ面5aにそれぞれ3組ずつ形成されており、回り止め部5全体で計24組形成されている。図3(b)に示すように、平目ローレット8の山8aは高さH4で頂角θの縦断面が三角形で先端が尖った形状に形成されている。頂角θおよびピッチpは、締結対象物の材質などに応じて設計変更可能である。
この実施形態では、ボルト1は呼び径が8mm、ネジピッチが1.25mm、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が6.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が4.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が4.0mmである。また、非ネジ部4のテーパ角αが5度である。
この実施形態では、ボルト1は呼び径が8mm、ネジピッチが1.25mm、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が6.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が4.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が4.0mmである。また、非ネジ部4のテーパ角αが5度である。
図2(a)において符号W4は、回り止め部5のうち、圧接部7との境界における対角間の幅、つまり最大径を示す。また、符号W2は、回り止め部5のうち、導入部6との境界における対角間の幅、つまり最小径を示す。また、符号W3は、回り止め部5のうち、圧接部7との境界における対辺間の幅、つまり最大幅を示し、符号W1は、回り止め部5のうち、導入部6との境界における対辺間の幅、つまり最小幅を示す。
非ネジ部4の径は、導入部6との境界、つまりネジ部3との境界近傍から頭部2との境界に向けて次第に大きくなり、かつ、導入部6との境界、つまりネジ部3との境界近傍から頭部2との境界に向かう途中から、鋼板9,10に形成されたボルト挿通孔9a,10a(図4(a))の各径Φよりも次第に大きくなっている。
非ネジ部4の径は、導入部6との境界、つまりネジ部3との境界近傍から頭部2との境界に向けて次第に大きくなり、かつ、導入部6との境界、つまりネジ部3との境界近傍から頭部2との境界に向かう途中から、鋼板9,10に形成されたボルト挿通孔9a,10a(図4(a))の各径Φよりも次第に大きくなっている。
[ボルトの使用方法]
図4に示すように、鋼板9にはボルト1を挿通するためのボルト挿通孔9aが貫通形成されており、鋼板10にはボルト1を挿通するためのボルト挿通孔10aが貫通形成されている。鋼板9,10はボルト挿通孔9a,10aが一致するように配置されている。ボルト1の回り止め部5の最小径W2(図2(a))は、ボルト挿通孔9a,10aの各径Φよりも小さく、かつ、最大径W4は、径Φよりも大きい。つまり、非ネジ部4のうち、ネジ部3との境界から頭部2との境界までの範囲には、ボルト挿通孔9,10aの各径Φと一致する箇所が存在する。また、鋼板9,10の各板厚D1,D2は、それぞれボルト1の非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))よりも短い。
例えば、ボルト挿通孔9a,10aの各径Φが8.25mm、ボルト1の呼び径が8mm、ネジピッチが1.25mm、最小径W2が8.1±0.05mm、最大径W4が8.8±0.05mmであり、回り止め部5の径には、ボルト挿通孔9aの径Φと一致する箇所が存在する。
図4に示すように、鋼板9にはボルト1を挿通するためのボルト挿通孔9aが貫通形成されており、鋼板10にはボルト1を挿通するためのボルト挿通孔10aが貫通形成されている。鋼板9,10はボルト挿通孔9a,10aが一致するように配置されている。ボルト1の回り止め部5の最小径W2(図2(a))は、ボルト挿通孔9a,10aの各径Φよりも小さく、かつ、最大径W4は、径Φよりも大きい。つまり、非ネジ部4のうち、ネジ部3との境界から頭部2との境界までの範囲には、ボルト挿通孔9,10aの各径Φと一致する箇所が存在する。また、鋼板9,10の各板厚D1,D2は、それぞれボルト1の非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))よりも短い。
例えば、ボルト挿通孔9a,10aの各径Φが8.25mm、ボルト1の呼び径が8mm、ネジピッチが1.25mm、最小径W2が8.1±0.05mm、最大径W4が8.8±0.05mmであり、回り止め部5の径には、ボルト挿通孔9aの径Φと一致する箇所が存在する。
先ず、ボルト1のネジ部3をボルト挿通孔9a,10aに挿通する。このとき、ボルト1は、回り止め部5のうち、径がボルト挿通孔9aの径Φと一致する箇所で止まるため、圧接部7と、回り止め部5の上端寄り(図4(a)では左端寄り)の一部とが鋼板9の表面(図4では左側面)から突出した状態になる。次に、ハンマーなどで頭部2を軽く叩くと、回り止め部5は、その各テーパ面5aに形成された平目ローレット8の各山8aをボルト挿通孔9aの内壁に食い込ませながら進み、回り止め部5がボルト挿通孔9aに進入し、圧接部7(図1)が鋼板9の表面から突出した状態になる。次に、ナット11をネジ部3に締結してゆくと、ナット11が鋼板10の裏面(図4では右側面)に当接する。このとき、回り止め部5の各テーパ面5aに形成された平目ローレット8の各山8aがボルト挿通孔9aの内壁に食い込んでいるため、ボルト1が共回りすることはないため、頭部2を押さえながらナット11を締結する必要がない。
そしてさらにナット11の締結を進めると、ボルト1の回り止め部5の平目ローレット8がボルト挿通孔9aの内壁に食い込んでいるため、ボルト1が共回りすることなく、ナット11の締結を進めることができる。そしてさらにナット11の締結を進めると、ボルト1の圧接部7がボルト挿通孔9aの内壁に進入し、図4(b)に示すように、圧接部7の各頂部7bがボルト挿通孔9aの内壁を圧接する。つまり、回り止め部5の各テーパ面5aに形成された平目ローレット8は、ボルト挿通孔9aの内壁に食い込んでボルト1の共回りを阻止するとともに、圧接部7をボルト挿通孔9aの内部へ案内する役割をする。このように、圧接部7の各頂部7bがボルト挿通孔9aの内壁を圧接することにより、ボルト1のボルト挿通孔9aに対する摩擦力が増大し、鋼板9,10に対する剥離強さを高めることができる。
[トルク剥離強さ試験]
本願発明者らは、ボルト1およびナット11を使って鋼板同士を接合した際のトルク剥離強さを測定する試験を行った。この試験は、JISに定められた方法に従って行った。この試験では、本願発明に係るボルトとして、呼び径8mmでネジピッチ1.25mmのボルトと、呼び径6mmでネジピッチ1.0mmのボルトとを用いた。各ボルトの構造は前述した実施形態のボルト1と同じである。また、ボルトの材質はS25C(機械構造用炭素鋼)である。
この試験の結果、呼び径8mmのボルトのトルク剥離強さは、24Nmであり、呼び径6mmのボルトのトルク剥離強さは、9.7Nmであった。JIS規格で要求されているトルク剥離強さは、呼び径8mmのボルトでは17.2Nmであり、呼び径6mmのボルトでは6.96Nmである。
つまり、本願発明の呼び径8mmのボルトのトルク剥離強さは、JIS規格で要求されているトルク剥離強度よりも6.8Nm(=24Nmー17.2Nm)大きく、本願発明の呼び径6mmのボルトのトルク剥離強さは、JIS規格で要求されているトルク剥離強さよりも2.74Nm(=9.7Nm―6.96Nm)大きかった。
トルク剥離強さの増加率で表すと、本願発明の呼び径8mmのボルトは約40%(=6.8Nm/17.2Nm)であり、呼び径6mmのボルトも約40%(=2.74Nm/6.96Nm)であった。
この試験の結果、本願発明のボルトを使用すれば、トルク剥離強さをJIS規格で要求されている数値よりも40%増大できることが分かった。また、本願発明のボルトを使用すれば、溶接ボルトや圧入ボルトを使った手法や接着剤を使った手法よりもトルク剥離強さを高めることができることも分かった。
本願発明者らは、ボルト1およびナット11を使って鋼板同士を接合した際のトルク剥離強さを測定する試験を行った。この試験は、JISに定められた方法に従って行った。この試験では、本願発明に係るボルトとして、呼び径8mmでネジピッチ1.25mmのボルトと、呼び径6mmでネジピッチ1.0mmのボルトとを用いた。各ボルトの構造は前述した実施形態のボルト1と同じである。また、ボルトの材質はS25C(機械構造用炭素鋼)である。
この試験の結果、呼び径8mmのボルトのトルク剥離強さは、24Nmであり、呼び径6mmのボルトのトルク剥離強さは、9.7Nmであった。JIS規格で要求されているトルク剥離強さは、呼び径8mmのボルトでは17.2Nmであり、呼び径6mmのボルトでは6.96Nmである。
つまり、本願発明の呼び径8mmのボルトのトルク剥離強さは、JIS規格で要求されているトルク剥離強度よりも6.8Nm(=24Nmー17.2Nm)大きく、本願発明の呼び径6mmのボルトのトルク剥離強さは、JIS規格で要求されているトルク剥離強さよりも2.74Nm(=9.7Nm―6.96Nm)大きかった。
トルク剥離強さの増加率で表すと、本願発明の呼び径8mmのボルトは約40%(=6.8Nm/17.2Nm)であり、呼び径6mmのボルトも約40%(=2.74Nm/6.96Nm)であった。
この試験の結果、本願発明のボルトを使用すれば、トルク剥離強さをJIS規格で要求されている数値よりも40%増大できることが分かった。また、本願発明のボルトを使用すれば、溶接ボルトや圧入ボルトを使った手法や接着剤を使った手法よりもトルク剥離強さを高めることができることも分かった。
[鋼板の板厚変化に対する試験]
本願発明者らは、締結対象物である鋼板の板厚が変化した場合に、ボルト1の各寸法などをどのように変更すれば、最大の効果を発揮することができるかについて試験を行った。
この試験は、板厚が4.0〜5.0mmの鋼板と、3.0〜3.9mmの鋼板と、2.0〜2.9mmの鋼板とを使って行った。
(1)この試験の結果、板厚が4.0〜5.0mmの鋼板同士を接合する場合は、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が6.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が4.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が4.0mm、テーパ角αが5度となるようにボルト1を形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
(2)また、板厚が3.0〜3.9mmの鋼板同士を接合する場合は、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が4.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が2.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が3.0mm、テーパ角αが7度となるようにボルト1を形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
(3)また、板厚が2.0〜2.9mmの鋼板同士を接合する場合は、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が3.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が1.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が2.0mm、テーパ角αが10度となるようにボルト1を形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
つまり、鋼板の板厚が厚い場合は非ネジ部4および導入部6を長くするとともにテーパ角αを小さくし、板厚が薄い場合は非ネジ部4および導入部6を短くするとともにテーパ角αを大きくしてボルトを形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
本願発明者らは、締結対象物である鋼板の板厚が変化した場合に、ボルト1の各寸法などをどのように変更すれば、最大の効果を発揮することができるかについて試験を行った。
この試験は、板厚が4.0〜5.0mmの鋼板と、3.0〜3.9mmの鋼板と、2.0〜2.9mmの鋼板とを使って行った。
(1)この試験の結果、板厚が4.0〜5.0mmの鋼板同士を接合する場合は、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が6.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が4.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が4.0mm、テーパ角αが5度となるようにボルト1を形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
(2)また、板厚が3.0〜3.9mmの鋼板同士を接合する場合は、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が4.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が2.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が3.0mm、テーパ角αが7度となるようにボルト1を形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
(3)また、板厚が2.0〜2.9mmの鋼板同士を接合する場合は、非ネジ部4および導入部6の高さH1(図1(a))が3.0mm、回り止め部5および導入部6の高さH2が1.5mm、圧接部7および回り止め部5の高さH3が2.0mm、テーパ角αが10度となるようにボルト1を形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
つまり、鋼板の板厚が厚い場合は非ネジ部4および導入部6を長くするとともにテーパ角αを小さくし、板厚が薄い場合は非ネジ部4および導入部6を短くするとともにテーパ角αを大きくしてボルトを形成すれば最大の効果を発揮できることが分かった。
[実施形態の効果]
(1)上述した実施形態のボルト1を実施すれば、ネジ部3を鋼板9,10のボルト挿通孔9a,10aに挿通し、頭部2をハンマーなどで軽く叩くと、回り止め部5の各テーパ面5aに形成された平目ローレット8の山8aがボルト挿通孔9aの内壁に食い込むため、回り止め部5とボルト挿通孔9aとが接触する部分の摩擦力を大きくすることができるので、頭部2を押さえなくてもナット11を片手で締結することができる。
したがって、上述した実施形態のボルト1を実施すれば、ナット11を締結するときのボルト1の共回りを防止することができるため、締結作業効率を高めることができる。
(2)しかも、圧接部7の各頂部7bをボルト挿通孔9aの内壁に圧接することができるため、鋼板9,10の剥離強さを高めることができる。
(3)さらに、鋼板9,10の各板厚D1,D2に応じて、非ネジ部4および導入部6の高さH1と、回り止め部5の各テーパ面5aのテーパ角αとを設計変更することにより、ナット11を締結するときの共回りを防止することができ、かつ、鋼板9,10の剥離強さを高めることができる。
(1)上述した実施形態のボルト1を実施すれば、ネジ部3を鋼板9,10のボルト挿通孔9a,10aに挿通し、頭部2をハンマーなどで軽く叩くと、回り止め部5の各テーパ面5aに形成された平目ローレット8の山8aがボルト挿通孔9aの内壁に食い込むため、回り止め部5とボルト挿通孔9aとが接触する部分の摩擦力を大きくすることができるので、頭部2を押さえなくてもナット11を片手で締結することができる。
したがって、上述した実施形態のボルト1を実施すれば、ナット11を締結するときのボルト1の共回りを防止することができるため、締結作業効率を高めることができる。
(2)しかも、圧接部7の各頂部7bをボルト挿通孔9aの内壁に圧接することができるため、鋼板9,10の剥離強さを高めることができる。
(3)さらに、鋼板9,10の各板厚D1,D2に応じて、非ネジ部4および導入部6の高さH1と、回り止め部5の各テーパ面5aのテーパ角αとを設計変更することにより、ナット11を締結するときの共回りを防止することができ、かつ、鋼板9,10の剥離強さを高めることができる。
[本願発明の適用分野]
本願発明のボルトは、自動車製造および機械製造などに適用することができ、自動車および機械などの製造効率を高めるとともに、締結対象物の剥離強さを高めることができる。また、鋼板などの金属材料の他、金属および木材、金属および合成樹脂、木材および合成樹脂など、異種材料同士の接合にも適用することができる。また、抗張力鋼板、炭素繊維複合材料(CFRP)、セルロースナノファイバー(CNF)、合成樹脂などを使った部材同士の接合、あるいは、それらと他の異種材料との接合にも適用することができる。これら鋼板以外の各種材料に適用する場合は、各種材料毎に、非ネジ部4および導入部6の高さH1、回り止め部5および導入部6の高さH2、圧接部7および回り止め部5の高さH3およびテーパ角αを調整する。
本願発明のボルトは、自動車製造および機械製造などに適用することができ、自動車および機械などの製造効率を高めるとともに、締結対象物の剥離強さを高めることができる。また、鋼板などの金属材料の他、金属および木材、金属および合成樹脂、木材および合成樹脂など、異種材料同士の接合にも適用することができる。また、抗張力鋼板、炭素繊維複合材料(CFRP)、セルロースナノファイバー(CNF)、合成樹脂などを使った部材同士の接合、あるいは、それらと他の異種材料との接合にも適用することができる。これら鋼板以外の各種材料に適用する場合は、各種材料毎に、非ネジ部4および導入部6の高さH1、回り止め部5および導入部6の高さH2、圧接部7および回り止め部5の高さH3およびテーパ角αを調整する。
〈他の実施形態〉
(1)圧接部7および回り止め部5は、8角形以外の4角形、5角形、6角形などの多角柱でも良い。導入部6は円錐形状または多角柱でも良い。
(2)1つのテーパ面5aに形成する平目ローレット8の組数は、3組以外の1組、2組、4組以上などでも良い。また、ボルト1の共回りを防止できれば、各テーパ面5aの総てに平目ローレット8を形成しないで、対向する1組、2組、3組の面など、複数面に形成しても良い。
(3)頭部2は、六角、四角、丸、皿、円筒でも良い。
(4)締結対象物は板材以外の物でも良い。
(1)圧接部7および回り止め部5は、8角形以外の4角形、5角形、6角形などの多角柱でも良い。導入部6は円錐形状または多角柱でも良い。
(2)1つのテーパ面5aに形成する平目ローレット8の組数は、3組以外の1組、2組、4組以上などでも良い。また、ボルト1の共回りを防止できれば、各テーパ面5aの総てに平目ローレット8を形成しないで、対向する1組、2組、3組の面など、複数面に形成しても良い。
(3)頭部2は、六角、四角、丸、皿、円筒でも良い。
(4)締結対象物は板材以外の物でも良い。
1・・ボルト、2・・頭部、3・・ネジ部、4・・非ネジ部、5・・回り止め部、
6・・導入部、7・・圧接部、8・・平目ローレット、9,10・・鋼板、
11・・ナット、α・・テーパ角。
6・・導入部、7・・圧接部、8・・平目ローレット、9,10・・鋼板、
11・・ナット、α・・テーパ角。
Claims (3)
- 頭部(2)と、
雄ネジ(3a)が形成されたネジ部(3)と、
前記頭部と前記ネジ部との間に形成されており、前記雄ネジが形成されていない多角柱の非ネジ部(4)と、
前記ネジ部と前記非ネジ部との間に形成されており、前記雄ネジが形成されていない導入部(6)と、を有し、
締結対象物(9,10)に貫通形成されたボルト挿通孔(9a,10a)から突出した前記ネジ部にナット(11)を締結することにより前記締結対象物を締結するボルト(1)であって、
前記多角柱の非ネジ部は、
前記頭部の首下に形成された圧接部(7)と、
前記圧接部と前記導入部との間に形成された回り止め部(5)と、を備え、
前記導入部との境界から前記頭部との境界に向けて最大径(W4)が次第に大きくなり、かつ、前記導入部との境界から前記頭部との境界に向かう途中から、前記最大径が、前記ボルト挿通孔(9a,10a)の径(Φ)よりも大きくなるように構成されており、
加えて、
前記圧接部は、多角柱の各面がテーパ面(7a)に形成されているとともに各頂部(7b)が前記ボルト挿通孔の内壁を圧接するように形成され、
前記回り止め部は、多角柱の各面がテーパ面(5a)に形成されており、かつ、前記内壁に食い込む先端が尖った山(8a)を有する平目ローレット(8)が、前記圧接部に形成されることなく、前記回り止め部の前記テーパ面(5a)に沿って各面にそれぞれ形成されることを特徴とするボルト。 - 前記非ネジ部の多角柱は、8角柱であることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
- 第1および第2の板材にそれぞれ形成された各ボルト挿通孔にボルトを挿通し、その挿通されたボルトにナットを締結することにより前記第1および第2の板材を接合する板材の接合方法において、
請求項1記載のボルトを用意する工程と、
前記各ボルト挿通孔が一致するように前記第1および第2の板材を配置する工程と、
前記ボルトを、前記回り止め部の径が前記ボルト挿通孔の径と一致して止まるまで前記第1の板材のボルト挿通孔から前記第2の板材のボルト挿通孔に挿通し、前記圧接部と、前記回り止め部の一部とが前記第1の板材の表面から突出した状態にする工程と、
前記ボルトの頭部を叩くことにより、前記回り止め部が、その各テーパ面に形成された平目ローレットの各山を前記各ボルト挿通孔の内壁に食い込ませながら進むように、前記回り止め部を前記各ボルト挿通孔に進入させ、前記圧接部が前記第1の板材の表面から突出した状態にする工程と、
前記第2の板材から突出した前記ボルトのネジ部に前記ナットを締結することにより、前記平目ローレットの各山が前記内壁に食い込み、かつ、前記圧接部が前記内壁に進入し、前記圧接部の各頂部が前記内壁を圧接した状態にする工程と、
を有することを特徴とする板材の接合方法。
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JP2004316719A (ja) * | 2003-04-14 | 2004-11-11 | Cosel Co Ltd | かしめ用ナット部品とその取付構造 |
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