(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射手段としての遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
始動入賞ユニット33は、始動入球手段としての上入賞口33a(第1始動入球手段)及び下入賞口33b(第2始動入球手段)と、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する条件成立検出手段(入球検知手段)としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態(特別遊技状態)が付与される。
本実施形態では、大当たり状態の種別として、「確変大当たり」、「通常大当たり」、及び「特殊確変」がある。「確変大当たり」及び「通常大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが15回繰り返される。一方、「特殊確変」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が0.4秒間開放状態とされることを1ラウンドとして、これが2回繰り返される。すなわち、「確変大当たり」及び「通常大当たり」の大当たり状態は、遊技球の大幅な増加が望めるのであるが、「特殊確変」の大当たり状態は、大当たり状態中に獲得可能な遊技球の数が著しく少ない(遊技球の増加がほぼ望めない)ものとなる。
さらに、「確変大当たり」又は「特殊確変」が発生した場合には、大当たり状態の終了後に高確率状態(確変モード)が付与される。一方、「通常大当たり」が発生した場合、大当たり状態の終了後に低確率状態(時間短縮モード、通常モード)が付与される。
尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aに入球した場合と、下入賞口33bに入賞した場合とで、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり状態の種別の振分けが異なるようになっている。上入賞口33aへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「確変大当たり」、「通常大当たり」、及び「特殊確変」のいずれかに振分けられ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「確変大当たり」、及び「通常大当たり」のどちらかに振分けられることとなる。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、7セグメント表示装置により構成され、可変入賞装置32の右方に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(例えば、文字)により、大当たりか否かが確定的に表示される。例えば、上入賞口33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて、「−」→「7」→「3」→「2」→「−」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選に当選した場合には、「7」、「3」、「2」のいずれかが変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
具体的に、「確変大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示され、「通常大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」が停止表示され、「特殊確変」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「2」が停止表示される(第2特別表示装置43Rにおいては「2」は表示されない)。
また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、上入賞口33aに入賞した遊技球、及び下入賞口33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。また、その保留回数が第1保留ランプ46a、第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、基本的に、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が上入賞口33aへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化され、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が下入賞口33bへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化される。但し、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示、及び、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の両方が保留されている場合(第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が優先的に消化される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示が全て消化された状態でなければ、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、下入賞口33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が後回しにされ、先に下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われることとなる。以下、説明の便宜上、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示を「第1変動表示」とも称し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示を「第2変動表示」とも称する。
また、スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて変動表示が行われる構成となっている。そして、開放抽選にて当選した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が上入賞口33a及び下入賞口33bのうちどちらの入球に対応するものであるかを示す変動特定ランプ40と、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。尚、本実施形態では、特別表示装置43L、43R、変動特定ランプ40、及び装飾図柄表示装置42が可変表示装置を構成する。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(数字)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たりが確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
尚、リーチ状態が発生しても、大当たり状態が発生しない場合には、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された図柄とは異なる図柄が中図柄表示領域において停止表示される。また、「確変大当たり」又は「通常大当たり」となる場合には、上記のように装飾図柄表示装置42においてゾロ目の数字が停止表示されるのではあるが、「特殊確変」となる場合には、ゾロ目ではなく、予め定められた特定の数字の組み合わせ(以下、チャンス図柄と称する)が停止表示される(例えば、上・中・下図柄表示領域において、「3」・「4」・「1」が停止表示される)。
加えて、変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には青色に発光し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(上入賞口33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(上入賞口33a)に入球するようになっている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a(第1条件成立検出手段)、第2始動入賞スイッチ224b(第2条件成立検出手段)が設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部中継端子板240が設けられている。
外部中継端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225などの各種検出スイッチや、各種基板などの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43Rの表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの大当たり抽選(当否抽選)に使用する当否乱数生成手段としての大当たり乱数カウンタC1と、大当たり状態の種別の決定に使用するモード種別乱数生成手段及び当選種別乱数生成手段としてのモード決定カウンタC2と、装飾図柄表示装置42においてリーチ状態を発生させるか否かの決定に使用するリーチ乱数生成手段としての変動選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第1及び第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)の変動表示時間の決定等に使用する変動種別カウンタCS1,CS2と、普通図柄表示装置41の抽選(始動入賞ユニット33の開閉部材33cを開状態とするか否かの開放抽選)に使用する普通図柄乱数カウンタC4とを用いることとしている。なお、変動選択カウンタC3は、装飾図柄表示装置42を外れ変動させる際のリーチ種別の抽選にも使用される。また、変動種別カウンタCS1,CS2は、装飾図柄表示装置42の変動パターン選択(演出パターン選択)にも使用される。詳しくは、決定された変動パターンにより、特別表示装置43L、43Rの変動時間が決定されるとともに、装飾図柄表示装置42における変動態様及び変動時間すなわち演出パターンが決定される。
カウンタC1,C2,C3,CINI,CS1,CS2,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。普通変動保留エリアは、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とを備えている。
また、特別変動保留エリアは、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1特別変動保留エリア及び第2特別変動記憶エリアと、1つの実行エリアとを備えている。第1特別変動保留エリアの各保留エリアには、上入賞口33aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。第2特別変動保留エリアの各保留エリアには、下入賞口33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように特別表示装置43L、43R及び普通図柄表示装置41における変動表示をそれぞれ4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数生成手段としての大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり599)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の上入賞口33a又は下入賞口33bに入賞したタイミングで、大当たり乱数カウンタバッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、第1特別変動保留エリア又は第2特別変動保留エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値は、第1の遊技モードとしての低確率状態(通常モードや時間短縮モード等)と、第2の遊技モードとしての高確率状態(確変モード)とで2種類設定されており、本実施形態では、低確率状態であれば大当たりとなる乱数の値の数は2つで、その値は「7、307」であり、高確率状態であれば大当たりとなる乱数の値の数は20で、その値は「7〜16、307〜316」である。すなわち、低確率状態においては1/300の確率で当否抽選に当選し(大当たり状態が発生し)、高確率状態においては1/30の確率で当否抽選に当選することとなる。尚、本実施形態では、ROM502に対し、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応するか否かの判定を行う際に参照される当選値記憶手段としての当否判定テーブルが設けられている。本実施形態では、当否判定テーブルが2つ存在し、「7、307」を記憶した第1当否判定テーブルと、「8〜16、308〜316」を記憶した第2当否判定テーブルとがある。
ここで、各種遊技モードについて説明する。本実施形態では、遊技モード(遊技状態)が、通常モード、確変モード、及び時間短縮モードの間で切替設定される。
通常モードとは、確変モード及び時間短縮モードではない通常の状態をいう。従って、通常モード時には、大当たり確率(大当たり状態の当選確率)が通常の低確率(例えば1/300)となっている。
また、確変モードとは、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示されること(装飾図柄表示装置42において確変図柄が停止表示されること)によって「確変大当たり」になる、又は、第1特別表示装置43Lにおいて「2」が停止表示されること(装飾図柄表示装置42においてチャンス図柄が停止表示されること)によって「特殊確変」になり、大当たり終了後の大当たり確率が通常モード時に比べアップした状態(例えば1/30)をいう。尚、確変モードは、次回の大当たり状態が発生するまで継続する。
さらに、本実施形態では、確変モードにおいては、大当たり確率が高められるだけでなく、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示時間が短くなる(時間短縮状態となる)。また、通常モード時に比べ、当選1回あたりの始動入賞ユニット33(開閉部材33c)の開放時間が長くなるとともに、開放回数が多くなる。これによって、始動入賞ユニット33が開状態となっている時間帯が長くなるため、始動入賞ユニット33(下入賞口33b)に対して遊技球が頻繁に入球するようになり、大当たり抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。従って、確変モードは、高確率・時間短縮・高入球状態と言い換えることができる。
尚、確変モードにおいて、普通図柄表示装置41における変動時間を短くしたり、普通図柄表示装置41において「○」図柄が停止表示される確率(開放抽選の当選確率)を通常モード時よりも高くしたりすることとしてもよい。
時間短縮モードとは、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」で停止表示されること(装飾図柄表示装置42において予め定められた確変図柄以外の通常図柄で停止表示されること)によって「通常大当たり」になり、大当たり状態終了後に、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる合計100回の変動表示にわたって設定される遊技モードである。時間短縮モードは、大当たり確率が通常モード時と同じ低確率であり、かつ、始動入賞ユニット33における単位時間あたりの閉状態に対する開状態の割合が通常モード時の割合より高い遊技モードである。つまり、大当たり確率(大当たり状態の当選確率)の違いを除いて同様の状態(低確率・時間短縮・高入球状態)となる。尚、時間短縮モードは、大当たり状態が発生しなくても、特別表示装置43L、43Rにて合計100回の変動表示が行われた後、通常モードに移行する。
モード種別乱数生成手段及び当選種別乱数生成手段としてのモード決定カウンタC2は、例えば0〜19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、モード決定カウンタC2によって、大当たり状態の種別、すなわち、「確変大当たり」、「通常大当たり」、及び「特殊確変」のいずれを付与するかが決定されるようになっている。
尚、ROM502には、モード決定カウンタC2の値がいずれの大当たりに対応するかの判定を行う際に参照されるモード種別判定値記憶手段としてのモード種別判定テーブルが設けられている。また、上記のように、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aへ入賞した場合と、下入賞口33bへ入賞した場合とで、大当たり状態の種別の振り分けが異なっている。すなわち、本実施形態では、モード種別判定テーブルが2つ存在し、遊技球が上入賞口33aへ入賞した場合に参酌される第1モード種別判定テーブルと、遊技球が上入賞口33aへ入賞した場合に参酌される第2モード種別判定テーブルとがある。尚、本実施形態では、モード種別判定テーブルが当選種別判定値記憶手段の機能も兼ねている。
具体的には、遊技球が上入賞口33aへ入賞した場合、モード決定カウンタC2の値が「0〜8」であれば「確変大当たり」の付与が決定され、「9〜12」であれば「特殊確変」の付与が決定され、「13〜19」であれば「通常大当たり」の付与が決定される。すなわち、上入賞口33aへの入賞を契機とする当否抽選に当選した場合には、45%の確率で「確変大当たり」となり、20%の確率で「特殊確変」となり、35%の確率で「通常大当たり」となる。
一方、遊技球が下入賞口33bへ入賞した場合、モード決定カウンタC2の値が「0〜12」であれば「確変大当たり」の付与が決定され、「13〜19」であれば「通常大当たり」の付与が決定される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする当否抽選に当選した場合には、65%の確率で「確変大当たり」となり、35%の確率で「通常大当たり」となる(「特殊確変」は発生しない)。
尚、モード決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、モード決定カウンタC2の値がモード決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の上入賞口33a又は下入賞口33bに入賞したタイミングで、モード決定カウンタバッファに格納されているモード決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリア(第1特別変動保留エリア又は第2特別変動保留エリア)に格納される。
また、リーチ乱数生成手段としての変動選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり238)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、装飾図柄に関してリーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチが発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。本実施形態では、ROM502に対し、変動選択カウンタC3の値がリーチ状態の発生に対応する値であるか否か及びいずれのリーチに対応するかの判定を行う際に参照されるリーチ判定値記憶手段としてのリーチ判定テーブルが設けられている。リーチ判定テーブルには「0〜238」の値が記憶され、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する構成となっている。
変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が始動入賞ユニット33の上入賞口33a又は下入賞口33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動保留エリア(第1特別変動保留エリア又は第2特別変動保留エリア)に格納される。
また、2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり198)に達した後、下限値である0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり240)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。図8中でもこのように表記した。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、装飾図柄のリーチ種別(リーチパターン)やその他大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄とを組合わせて同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
なお、本実施形態では、「大当たり」が発生する場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのうちいずれかが選択され、「前後外れリーチ」が発生する場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチのうちどちらかが選択され、「前後外れ以外リーチ」が発生する場合にはノーマルリーチが選択される。また、「完全外れ」となる場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチのいずれも選択されない。
また、変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してCS1,CS2のバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、変動選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。通常、当選となる乱数の値の数は6つあり、その範囲は「3〜8」である。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC4の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選に対応する図柄(本例では「○」)が停止表示され、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が所定時間の間、開状態となる。
尚、本実施形態では、普通図柄表示装置41にて当選に対応する図柄が停止表示される確率、すなわち、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選の当選確率はいずれのモードでも共通である。また、確変モード及び時短モードにあるときには、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間が、通常モードにあるときに比べて短縮されている。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図11において、先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、変動選択カウンタC3及び普通図柄乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、599,19,238,9)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3,C4の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、始動入賞ユニット33への入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。その後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、モード決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。本実施形態では、当否乱数記憶エリアは、2バイトを使用して大当たり乱数カウンタC1の値を記憶している。また、当選種別乱数記憶エリア及びリーチ乱数記憶エリアはそれぞれ1バイトを使用して、モード決定カウンタC2の値、及び変動選択カウンタC3の値を記憶している。尚、本実施形態では、当選種別乱数記憶エリアがモード種別乱数記憶エリア及び当選種別乱数記憶エリアに相当する。
先ず、ステップS501では、遊技球が下入賞口33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS501で肯定判別された場合、ステップS502において、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする下保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS502で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS502で肯定判別された場合には、ステップS503に進み、下保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS504では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS504の後、ステップS505に移行する。
ステップS505では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する大当たり判定処理を行う。尚、大当たり判定処理の詳細については後述する。
続くステップS506では、ステップS505で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに第2特別変動保留エリアに記憶されたモード決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する第2モード判定処理を行う。尚、第2モード判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS505で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、リーチ判定処理の詳細については後述する。
ステップS507の後、ステップS508において、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が上入賞口33a又は下入賞口33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たりの種別を示す情報、リーチの種別を示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。尚、本実施形態では、後述する第1又は第2当否フラグがオンされた場合に、大当たりとなる旨の情報が先発コマンドに設定される(後述する第3当否フラグがオンであっても大当たりではない)。
ここで、ステップS505の大当たり判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、詳しくは後述する高確率状態フラグがオンであるか否かを判別し、高確率状態であるか否かを判別する。ステップS5101で肯定判別された場合、すなわち高確率状態である場合には、ステップS5102において、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応する値(第1当否判定テーブルに記憶された値)「7」、「307」のどちらかと一致するか否かを判別する。
尚、図14では便宜上、当該ステップS5102の処理を簡略化して記載しているが、実際には、大当たり乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別するとともに、当該判別で否定判別された場合には、大当たり乱数カウンタC1の値が「307」であるか否かを判別し、これらどちらかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5102で肯定判別され、どちらの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5102で否定判別されることとなる。
ステップS5102で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態が発生すると判別された場合には、ステップS5103において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアの他に、別途当否フラグを設けているわけではなく、当否乱数記憶エリアに大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、当否乱数記憶エリアは2バイトを使用しており、当該ステップS5103では、当否乱数記憶エリアに対して「1010101010101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、当否乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、第1当否フラグをオンにすると称して説明する。
ステップS5102で否定判別された場合には、ステップS5104において、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が(第2当否判定テーブルに記憶された値)「8〜16、308〜316」のいずれかであるか否かを判別する。尚、当該判別処理に際しても、実際には、上記のように大当たり乱数カウンタC1の値と大当たりに対応する各値とが一致するか否かを1つずつ判別する。
当該ステップS5104で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態においては大当たり状態が発生すると判別された場合には、ステップS5105において第2当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで第2当否フラグをオンにするとあるのは、当否乱数記憶エリアに対して「1100110011001100」が設定されることを意味する。一方、ステップS5104で否定判別された場合、すなわち「外れ」である場合には、ステップS5106において外れフラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで外れフラグをオンにするとあるのは、当否乱数記憶エリアに対して「0101010101010101」が設定されることを意味する。
また、ステップS5101で肯定判別された場合、すなわち低確率状態である場合には、ステップS5107において、大当たり乱数カウンタC1の値が「7、307」のどちらかと一致するか否かを判別する。ここで肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態が発生すると判別された場合には、上記ステップS5103において第1当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5107で否定判別された場合、すなわち、低確率状態においては「外れ」となる場合には、ステップS5108において、大当たり乱数カウンタC1の値が「8〜16、308〜316」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5108で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態においては「外れ」となるが、高確率状態においては大当たり状態が発生すると判別された場合には、ステップS5109において第3当否フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで第3当否フラグをオンにするとあるのは、当否乱数記憶エリアに対して「0011001100110011」が設定されることを意味する。一方、ステップS5109で否定判別された場合、すなわち「外れ」である場合には、ステップS5110において外れフラグをオンにした後(当否乱数記憶エリアに対して「0101010101010101」を設定した後)、本処理を終了する。尚、外れフラグを省略することとしてもよい(ステップS5106及びステップS5110)を省略してもよい。
尚、上記のように、本実施形態では、当否に関わる情報が2バイトを使用して記憶されるため、例えば、ノイズが生じた場合に当否フラグ(当否乱数記憶エリアの記憶内容)が書き換えられ、当選ではないのに大当たり状態が発生したり、当選なのに大当たり状態が発生しなかったりするといった事態を防止することができる。また、大当たり判定処理において当否乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組み合わせ)は、大当たり乱数カウンタC1の値を当否乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。尚、本実施形態では、当該大当たり判定処理(始動入賞処理)の機能により抽選手段(当否抽選処理)の一部が構成される。
次に、ステップS506の第2モード判定処理について、図15(a)を参照して説明する。
先ず、ステップS5201では、直前に行われた大当たり判定処理にて、第1、第2、及び第3当否フラグのうちのいずれかが設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された(大当たり状態の発生する可能性がない)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5201で肯定判別された(大当たり状態の発生する可能性がある)場合には、ステップS5202において、第2モード種別判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶されたモード決定カウンタC2の値が、「通常大当たり」に対応する値「13〜19」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5202で否定判別された場合、すなわちモード決定カウンタC2の値が「確変大当たり」に対応する値「0〜12」のいずれかであった場合には、ステップS5203において確変フラグをオンにしてから、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、モード決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアの他に、別途確変フラグを設けているわけではなく、当選種別乱数記憶エリアに「確変大当たり」である旨の情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、当選種別乱数記憶エリアは1バイトを使用しており、当該ステップS5203では、当選種別乱数記憶エリアに対して「10101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、当選種別乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、確変フラグをオンにすると称して説明する。
一方、ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5204において通常フラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、ここで通常フラグをオンにするとあるのは、当選種別乱数記憶エリアに対して「01010101」が設定されることを意味する。
以上のように、本実施形態では、第1又は第2当否フラグがオンされ、高確率状態又は低確率状態において「大当たり」となる場合の他、第3当否フラグがオンされ、低確率状態において「外れ」であると判定される場合にも、大当たり状態の種別(当選種別)を判定しておく構成となっている。尚、第2モード判定処理において当選種別乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組み合わせ)は、モード決定カウンタC2の値を当選種別乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
次に、ステップS507のリーチ判定処理について、図16を参照して説明する。
先ず、ステップS5301では、直前に行われた大当たり判定処理にて、第1当否フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5301で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態及び高確率状態のどちらにおいても大当たりとなる(必ず大当たり状態が発生する)場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5301で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態においては大当たり状態が発生しない(外れとなる可能性がある)場合には、ステップS5302において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS5302で肯定判別された場合には、ステップS5303において、前後外れリーチの発生を示す前後フラグをオンにした後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアの他に、別途前後フラグを設けているわけではなく、リーチ乱数記憶エリアに「前後はずれリーチ」である旨の情報を記憶する(上書きする)構成となっている。上記のように、リーチ乱数記憶エリアは1バイトを使用しており、当該ステップS5303では、リーチ乱数記憶エリアに対して「10101010」が設定される。尚、本実施形態では、便宜上、リーチ乱数記憶エリアに対して当該設定がなされることを、前後フラグをオンにすると称して説明する。
一方、ステップS5302で否定判別された場合には、ステップS5304において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5304で肯定判別された場合には、ステップS5305において前後以外フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで前後以外フラグをオンにするとあるのは、リーチ乱数記憶エリアに対して「11001100」が設定されることを意味する。
また、ステップS5304で否定判別された場合、すなわち「完全外れ」となる場合には、ステップS5306において完全外れフラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで完全外れフラグをオンにするとあるのは、リーチ乱数記憶エリアに対して「01010101」が設定されることを意味する。
以上のように、本実施形態では、第3当否フラグがオンされた場合を含む「外れ」となる場合の他、第2当否フラグがオンされ、高確率状態において当選であると判定される場合にも、リーチ種別を判定しておく構成となっている。尚、リーチ判定処理においてリーチ乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組み合わせ)は、変動選択カウンタC3の値をリーチ乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
図13の説明に戻り、ステップS508の処理の後、又は、ステップS501で否定判別された場合には、ステップS509において、遊技球が上入賞口33aに入賞したか否かを第1始動入賞ユニットスイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS509で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS510において、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする上保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS510で肯定判別された場合には、ステップS511に進み、上保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS512では、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS512の後、ステップS513に移行する。
ステップS513では、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する大当たり判定処理を行う。尚、ステップS513の大当たり判定処理は、上記ステップS505の大当たり判定処理と同様であり、処理の対象となる変動表示に関する情報が、上入賞口33aへの入球に基づくものであるといった点だけが異なる。このため、便宜上、詳細な説明は省略する。
続くステップS514では、ステップS513で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であると判定された場合に、新たに第1特別変動保留エリアに記憶されたモード決定カウンタC2の値に基づいて、大当たりの種別を判別する第1モード判定処理を行う。尚、第1モード判定処理の詳細については後述する。
続くステップS515では、ステップS513で大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値ではないと判定された場合に、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値に基づいて、リーチの種別を判別するリーチ判定処理を行う。尚、ステップS515のリーチ判定処理は、上記ステップS507のリーチ判定処理と同様であり、処理の対象となる変動表示に関する情報が、上入賞口33aへの球に基づくものであるといった点だけが異なる。このため、便宜上、詳細な説明は省略する
ステップS515の後、ステップS516において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。
次に、ステップS514の第1モード判定処理について、図15(b)を参照して説明する。
先ず、ステップS5401では、直前に行われた大当たり判定処理にて、第1、第2、及び第3当否フラグのうちのいずれかが設定されたか否かを判別する。ステップS5401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5401で肯定判別された場合には、ステップS5402において、第1モード種別判定テーブルを参酌し、新たに第1特別変動保留エリアに記憶されたモード決定カウンタC2の値が、「通常大当たり」に対応する値「13〜19」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5402で肯定判別された場合には、ステップS5403において通常フラグをオンにした後(当選種別乱数記憶エリアに対して「01010101」を設定した後)、本処理を終了する。
一方、ステップS5402で否定判別された場合には、ステップS5404において、第1モード種別判定テーブルを参酌し、モード決定カウンタC2の値が「特殊確変」に対応する値「9〜12」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS5404で肯定判別された場合には、ステップS5405で特確フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、ここで特確フラグをオンにするとあるのは、当選種別乱数記憶エリアに対して「00110011」が設定されることを意味する。一方、ステップS5404で否定判別された場合、ステップS5405で確変フラグをオンにした後(当選種別乱数記憶エリアに対して「10101010」を設定した後)、本処理を終了する。尚、第1モード判定処理において当選種別乱数記憶エリアに設定されるパターン(「1」、「0」の組み合わせ)は、モード決定カウンタC2の値を当選種別乱数記憶エリアに記憶する際には使用されないパターンである。
尚、本実施形態では、上入賞口33a、下入賞口33bに遊技球が入球すると、大当たり乱数カウンタC1の値等が直接第1、第2特別変動保留エリアに記憶され、その後、大当たり判定処理(ステップS509)、モード判定処理(ステップS510)、及びリーチ判定処理(ステップS511)が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、大当たり乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、大当たり判定処理、モード判定処理、及びリーチ判定処理を実行した後、対応する第1、第2特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成をしてもよい。
尚、本実施形態では、ステップS504及びステップS512の処理が、判定値抽出処理及び判定値格納処理に相当する。ステップS505及びステップS513の大当たり判定処理(ステップS5101、ステップS5102、ステップS5104、ステップS5107、ステップS5108)が、第1当否判定処理に相当する。大当たり判定処理において第1〜第3当否フラグを設定する処理(ステップS5103、ステップS5105、ステップS5109)が、結果記憶処理に相当する。ステップS508、ステップS516にて先発コマンドを設定し、当該先発コマンドをステップS201でサブ制御装置262に出力する処理が一次出力処理を構成する。ステップS506、ステップS514のモード判定処理が第1モード種別判定処理及び第1当選種別判定処理に相当する。ステップS507、ステップS515のリーチ判定処理が、第1リーチ判定処理に相当する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図17のフローチャートを参照して説明する。
ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検出情報により判別する。
ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC4の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ側の制御装置となるサブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S210の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS211,ステップS212のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の処理で更新された特別表示装置43L、43Rや始動入賞ユニット33等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド、図柄コマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドや図柄コマンドは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドであり、本実施形態における指令情報に相当する。従って、この外部出力処理の機能が本実施形態における指令情報出力手段を構成する。これに対し、変動パターンコマンド、図柄コマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかる各種コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示(変動表示)するように表示制御装置45に対し指示を出す。
便宜上、ここで変動パターンコマンド等について説明する。変動パターンコマンドには、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチといった装飾図柄の変動種別を特定する情報が含まれている。本実施形態では、例えば通常モード時には「FF10」,「FF11」,「FF12」,「FF13」,「FF14」,「FF15」,「FF16」,「FF17」のうちのいずれかが変動パターンコマンドとして設定される。また、確変モード時には、「FD10」,「FD11」,「FD12」,「FD13」,「FD14」,「FD15」,「FD16」が設定され、時間短縮モード時には、「FE10」,「FE11」,「FE12」,「FE13」,「FE14」,「FE15」,「FE16」,「FE17」が設定される。一方、サブ制御装置262には、これらの変動パターンコマンドと装飾図柄の変動種別との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、変動パターンコマンドに対応する演出パターンを実行する。
以下、装飾図柄の変動種別、及び、変動種別と変動パターンコマンドとの対応関係について説明する。
ノーマルリーチは、装飾図柄の変動以外には特段の演出表示がされないリーチパターンである。そして、ノーマルリーチに対応する変動パターンコマンドには通常モード時には「FF11」が設定され、確変モード時には「FD11」が設定され、時間短縮モード時には「FE11」が設定される。なお、本実施形態では、ノーマルリーチが導出される変動表示時間は通常モード時「20秒」、確変モード時「8秒」、時間短縮モード時「10秒」に設定されている。
スーパーリーチは、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外にも、装飾図柄表示装置42にキャラクタ等が表示され、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態では、スーパーリーチには通常モード時で30秒、40秒、50秒パターンの3種類(スーパーリーチSR1,SR2,SR3)が用意されている。なお、確変モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。各リーチパターンに対応して、スーパーリーチSR1ならば通常モード時「FF12」、確変モード時「FD12」、時間短縮モード時「FE12」が変動パターンコマンドに設定される。スーパーリーチSR2ならば通常モード時「FF13」、確変モード時「FD13」、時間短縮モード時「FE13」が設定される。スーパーリーチSR3ならば通常モード時「FF14」、確変モード時「FD14」、時間短縮モード時「FE14」が設定される。
プレミアムリーチは、大当たり状態が発生する際にのみ導出され得る演出態様であり、装飾図柄の変動表示中(リーチ状態成立後)において、装飾図柄以外に、スーパーリーチとは異なるパターンのキャラクタ等が表示される態様で行われ、これにより遊技者に対し期待感を抱かせるリーチパターンである。本実施形態のプレミアムリーチには通常モード時で60秒、70秒パターンの2種類(プレミアムリーチPR1,PR2)が用意されている。なお、確変モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。各リーチパターンに対応して、プレミアムリーチPR1ならば通常モード時「FF15」、確変モード時「FD15」、時間短縮モード時「FE15」が変動パターンコマンドに設定される。プレミアムリーチPR2ならば通常モード時「FF16」、確変モード時「FD16」、時間短縮モード時「FE16」が設定される。
また、いずれのリーチ状態にもならない「完全外れ」に対応する変動パターンコマンドには通常モード時「FF10」、確変モード時「FD10」、時間短縮モード時「FE10」が変動パターンコマンドに設定される。本実施形態では、完全外れとなる変動表示時間は通常モード時で10秒に設定されている。もちろん、確変モード時及び時間短縮モード時の変動表示時間は、上記ノーマルリーチ同様に通常モード時に比べ時間短縮されている。
さらに、上記のように、本実施形態では、「特殊確変」となる場合には、装飾図柄表示装置42にてリーチ状態が発生することなく、上・中・下図柄表示領域に「3」・「4」・「1」の図柄(チャンス図柄)が停止表示される。本実施形態では、「特殊確変」に対応する変動パターンコマンドには通常モード時「FF17」、時間短縮モード時「FE17」が変動パターンコマンドに設定される。
また、サブ制御装置262は、図柄コマンドに基づき停止図柄(停止図柄の組合わせ)を決定して、変動時間経過後に表示する。図柄コマンドは、サブ制御装置262に停止図柄を決定させるコマンドであり、確変図柄の組合わせ、通常図柄の組合わせ、前後外れ図柄の組合わせ、前後外れ以外図柄の組合わせ、完全外れ図柄の組合わせ、チャンス図柄の組合わせという6つの区分を指定するものである。これらの区分は、例えば、「A1」,「A2」,「A3」,「A4」,「A5」,「A6」で示され、この内のいずれかが図柄コマンドとして設定される。一方、サブ制御装置262には、これらのコマンドと停止図柄との関係がテーブルで記憶されている。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに対応する停止図柄を表示する。
以下、停止図柄の区分及び、停止図柄と図柄コマンドとの対応関係について説明する。
確変図柄の組合わせは、1,3,5,7,9の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせであり、確変図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A1」が設定される。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに確変図柄を示す「A1」が設定されている場合、1,3,5,7,9の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
通常図柄の組合わせは、0,2,4,6,8の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせであり、通常図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A2」が設定される。そして、サブ制御装置262は、図柄コマンドに通常図柄を示す「A2」が設定されている場合、0,2,4,6,8の数字のゾロ目からなる図柄の組合わせのうちの一つを停止図柄として決定する。
前後外れ図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」に対応するものであり、前後外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A3」が設定される。前後外れ以外図柄の組合わせは、リーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」に対応するものであり、前後外れ以外図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A4」が設定される。完全外れ図柄の組合わせは、リーチ発生しない「完全外れ」に対応するものであり、完全外れ図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A5」が設定される。また、チャンス図柄の組合わせに対応する図柄コマンドには「A6」が設定される。ちなみに、チャンス図柄は1種類であり、本例では、各図柄表示領域にて停止表示される装飾図柄が上から「3」・「4」・「1」となっている。
なお、詳しくは後述するが、図柄コマンドに「A3」〜「A5」が設定されている場合、サブ制御装置262は、対応するRAM553のカウンタ用バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。また、図柄コマンドに「A6」が設定されている場合、サブ制御装置262は、装飾図柄の組合わせとしてチャンス図柄を選択する。尚、本実施形態では、外れ用の図柄コマンドに「A3」〜「A5」の3つのコマンドを用意しているが、これに限らず、例えば外れ用の図柄コマンドが1つだけの構成としてもよい。
図10の説明に戻り、ステップS202では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。より具体的には、他のカウンタと同様に、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が上限値(本実施形態では198,240)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS204では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
その後、ステップS205では、第1表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにおいてどのような制御を行うか当該特別表示装置43L、43Rの制御内容の設定が行われると共に、大当たり判定や装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動パターン(演出パターン)の設定などが行われる。この第1表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32においてどのような制御を行うか当該可変入賞装置32の制御内容の設定が行われる。これにより、大当たり状態(特別遊技状態)となった場合には、可変入賞装置32の大入賞口の開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、第2表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41おいてどのような制御を行うか当該普通図柄表示装置41の制御内容の設定などが行われる。この第2表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS208では、契機対応ユニット制御処理を実行する。この処理では、始動入賞ユニット33においてどのような制御を行うか当該始動入賞ユニット33の制御内容の設定が行われる。
その後は、ステップS209において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS210で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS211,ステップS212)。
つまり、ステップS211では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では599)に達した際0にクリアする。
また、ステップS212では、変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本例では198,240)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2の変更値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S209の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
さて、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS209:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS213以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS213において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS214において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS215において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。その後、ステップS216において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS217でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS218でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS209の処理は、ステップS201〜S208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS211,S212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS213)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の第1表示制御処理について図18のフローチャートを参照して説明する。
図18において、ステップS801では、詳しくは後述する大当たりフラグを参照し、今現在、大当たり中であるか否かを判別する。尚、大当たり中には、大当たり状態(特別遊技状態)の最中と大当たり状態終了後の所定時間(ここで言う大当たり状態終了後の所定時間とは、大当たり状態終了後、通常遊技(特別表示装置43L、43Rにおける変動表示)が開始されるまでの時間であり、一般にこの時間帯は、装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の終了や大当たり後に付与されるモードを示す表示が行われる)とが含まれる。また、特別表示装置43L、43R、及び装飾図柄表示装置42にて変動表示が大当たりに対応する態様にて停止表示されてから可変入賞装置32(大入賞口)が開放されるまでの間の期間(一般にこの時間帯は装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の開始を示す表示が行われる)についても大当たり中に含まれる。
ステップS801で肯定判別された場合、すなわち大当たり中である場合には、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS801で否定判別された場合には、ステップS802において、詳しくは後述する第1表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43L、43R(装飾図柄表示装置42)にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、第1表示中フラグが設定されている場合(オン状態の場合)には変動表示中とみなされ、第1表示中フラグが解除されている場合(オフ状態の場合)には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、第1表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示を開始する際(ステップS917参照)にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示が停止表示される際(ステップS810参照)にオフにされる。
そして、ステップS802で否定判別された場合、すなわち、大当たり中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS803に進み、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示(第2変動表示)の保留数をカウントする下保留カウンタNbの値が0よりも大きいか否かを判別する。
ステップS803で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS804において、下保留カウンタNbから1を減算する。尚、本実施形態では、ステップS803の判別処理により、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示を実行することなく第2変動表示を実行することとなる。つまり、第2変動表示よりも第1変動表示の方が早くに保留記憶された場合であっても、第2変動表示を優先して消化する(第1変動表示を後回しにする)構成となっている。
続くステップS805では、第2特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS805の後、ステップS806において、変動特定ランプ40を赤色に発光させる処理を行ってから、ステップS807に移行する。
また、ステップS803で否定判定された場合、すなわち、第2変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、ステップS808において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示(第1変動表示)の保留数をカウントする上保留カウンタNaが0よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS808で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS808で肯定判別された場合には、ステップS809において、上保留カウンタNaから1を減算する。続くステップS810では、第1特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。ステップS810の後、ステップS811において、変動特定ランプ40を青色に発光させる処理を行ってから、ステップS807に移行する。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアの実行エリアは1つであり、第1特別変動保留エリア及び第2特別変動保留エリアに格納されているデータは、当該データに基づく変動表示を行う際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。尚、本実施形態では、ステップS804、ステップS809の処理がシフト処理に相当する。
ステップS807では変動表示設定処理が行われる。ここで、変動表示設定処理の詳細について、図19を参照して説明する。尚、本実施形態では、変動表示設定処理のステップS901、ステップS902、及びステップS911が、第2当否判定処理に相当する。ステップS903、ステップS906の処理が、第2モード種別判定処理及び第2当選種別判定処理に相当する。ステップS912、ステップS915の処理が、第2リーチ判定処理に相当する。また、変動表示設定処理にて変動パターンコマンドを設定し、当該変動パターンコマンドをステップS201にてサブ制御装置262に出力する処理が二次出力処理を構成する。
先ず、ステップS901では、詳しくは後述する高確率状態フラグの設定状況を見て、高確率状態であるか否かを判別する。当該ステップS901で肯定判別された場合、ステップS902において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌して、第1、第2、及び第3当否フラグ(図14の大当たり判定処理参照)のいずれかが設定されているか否かを判別することで、大当たりか否かを判別する。尚、本実施形態では、変動表示の開始に際し(変動パターンコマンドの設定に際し)、従来のように、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値(当否判定テーブルに記憶されている値)と一致するか否かの判別は行われない構成となっている。
当該ステップS902で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選に当選したと判別された場合には、ステップS903に移行し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアを参酌して、確変フラグがオンであるか否か(当選種別乱数記憶エリアに対して「10101010」が設定されているか否か)を判別する。尚、本実施形態では、高確率状態において当選であると判別された場合(第1又は第2当否フラグオンの場合)だけでなく、低確率状態において、当該低確率状態では外れであるが、高確率状態であれば当選である場合(第3当否フラグオンの場合)にも、上記始動入賞処理において予め大当たり状態の種別(当選種別)が判定されている。このため、当該変動開始処理にて、別途モード判定処理(モード決定カウンタC2の値がモード種別判定テーブルのいずれの値と一致するかの判定)を行う必要はない。
ステップS903で肯定判別された場合、すなわち「確変大当たり」である場合には、ステップS904にて確変大当たり変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS905にて確変図柄(本実施形態では「A1」)を図柄コマンドに設定して、ステップS920へ移行する。
ステップS903で否定判別された場合には、ステップS906に移行し、当選種別乱数記憶エリアを参酌して、通常フラグがオンであるか否か(当選種別乱数記憶エリアに対して「01010101」が設定されているか否か)を判別する。当該ステップS906で肯定判別された場合、すなわち「通常大当たり」である場合には、ステップS907にて通常大当たり変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS908にて通常図柄(本実施形態では「A2」)を図柄コマンドに設定して、ステップS920へ移行する。
尚、ステップS904,ステップS907では、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1及び第2変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて装飾図柄の図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターン(変動種別)との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、遊技モード毎にテーブル等により予め規定されている。
ここで、当たり時の第1変動種別カウンタCS1及び第2変動種別カウンタCS2の数値と変動種別との対応関係について説明する。例えば通常モード中の大当たり時においては、図21(a)に示すような通常モード中大当たり時テーブルによって前記対応関係が規定されている。すなわち、CS1=0〜9のときは、CS2の値に関わらず、変動パターンコマンドに「FF11」(ノーマルリーチ)が設定される。CS1=10〜196かつCS2=0〜69のときは、変動パターンコマンドに「FF12」(スーパーリーチSR1)が設定される。CS1=10〜196かつCS2=70〜149のときは、変動パターンコマンドに「FF13」(スーパーリーチSR2)が設定される。CS1=10〜196かつCS2=150〜240のときは、変動パターンコマンドに「FF14」(スーパーリーチSR3)が設定される。CS1=197,198かつCS2=0〜120のときは、変動パターンコマンドに「FF15」(プレミアムリーチPR1)が設定される。CS1=197,198かつCS2=121〜240のときは、変動パターンコマンドに「FF16」(プレミアムリーチPR2)が設定される。
また、ステップS906で否定判別された場合、すなわち「特殊確変」である場合には、ステップS909において特殊確変変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS910にてチャンス図柄(本実施形態では「A6」)を図柄コマンドに設定して、ステップS920へ移行する。尚、上記のように、「特殊確変」に対応する変動パターンコマンドには、遊技状態に応じて、通常モード時「FF17」、時間短縮モード時「FE17」が設定される。
また、ステップS901で否定判別された場合、すなわち低確率状態である場合には、ステップS911において、当否乱数記憶エリアを参酌し、第1当否フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS911で肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選に当選したと判別された場合には、上記ステップS903に移行し、各種大当たり状態を発生させるための処理を行う。
尚、本実施形態では、低確率状態において大当たり状態が発生する場合には、第1当否フラグがオンとなっている場合のみであり、低確率状態において第2当否フラグがオンとなっていても大当たり状態は発生しない。従って、例えば、高確率状態において、高確率状態では当選となる(大当たり状態が発生する)ものの低確率状態では当選とならない大当たり乱数カウンタC1の値「8〜16、308〜316」が特別変動保留エリアに保留記憶された場合であって、当該大当たり乱数カウンタC1の値に対応する変動表示が、大当たり状態を挟んで、低確率状態において実行されることとなった場合には、以下に説明する外れ時の処理(外れ時の変動パターンコマンドの設定処理)に移行する。
一方、ステップS911、又は、上記ステップS902で否定判別された場合、すなわち、「外れ」と判定された場合には、ステップS912において、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアを参酌し、前後フラグがオンであるか否かを判別する。尚、本実施形態では、対応する変動情報の保留記憶時に「外れ」であると判別された場合(第1又は第2当否フラグオンの場合)だけでなく、高確率状態において保留記憶され、当該高確率状態においては当選であるが、低確率状態となれば「外れ」となる(第2当否フラグがオンされた)変動情報に関しても、上記始動入賞処理において予めリーチの種別が判定されているため、当該変動開始処理にて、別途リーチ判定処理を行う必要はない。
ステップS912で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS913にて前後リーチ変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS914にて前後外れ図柄を図柄コマンドに設定して、ステップS920へ移行する。
一方、ステップ912で否定判別された場合、ステップS915において、リーチ乱数記憶エリアを参酌し、前後以外フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS915で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS916にて前後外れ以外リーチ変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS917にて前後外れ以外図柄を図柄コマンドに設定して、ステップS920へ移行する。
また、ステップS915で否定判別された場合、すなわち「完全外れ」である場合には、ステップS918にて外れ変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS919にて完全外れ図柄を図柄コマンドに設定して、ステップS920へ移行する。
尚、上記ステップS913,ステップS916,ステップS918で外れ時の変動パターンを決定する際、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS904やステップS907等と同様である。
ここで、リーチ状態が発生する外れ時の第1変動種別カウンタCS1の数値と変動種別との対応関係について説明する。例えば通常モード中の前後外れリーチ時においては、図21(b)に示すような通常モード中前後外れリーチ時テーブルによって前記対応関係が規定されている。すなわち、CS1=0〜9のときは、CS2の値に関わらず、変動パターンコマンドに「FF11」(ノーマルリーチ)が設定される。CS1=10〜198かつCS2=0〜90のときは、変動パターンコマンドに「FF12」(スーパーリーチSR1)が設定される。CS1=10〜198かつCS2=91〜170のときは、変動パターンコマンドに「FF13」(スーパーリーチSR2)が設定される。CS1=10〜198かつCS2=171〜240のときは、変動パターンコマンドに「FF14」(スーパーリーチSR3)が設定される。また、前後外れ以外リーチ時(C3=2〜21)においては、変動種別カウンタCS1,CS2の値にかかわらずノーマルリーチとなり、変動パターンコマンドに「FF11」が設定される。また、完全外れ時(C3=22〜238)においては、変動種別カウンタCS1,CS2の値にかかわらず、変動パターンコマンドに「FF10」が設定される。
また、ステップS914,ステップS917,ステップS919における図柄コマンドが外れの図柄の組合わせの所定区分を指示するものであることも、上記ステップS905、ステップS908等と同様である。具体的には、前後外れ図柄の組合わせを示す「A3」が図柄コマンドに設定されると、当該図柄コマンドを受信したサブ制御装置262は、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている前後外れリーチに対応する図柄の組合わせを停止図柄として決定する。前後外れ以外図柄の組合わせを示す「A4」が図柄コマンドに設定されると、RAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている前後外れ以外リーチに対応する図柄の組合わせを、サブ制御装置262が停止図柄として決定する。完全外れ図柄の組合わせを示す「A5」が図柄コマンドに設定されると、RAM553の完全外れ図柄バッファに格納されている完全外れに対応する図柄の組合わせを、サブ制御装置262が停止図柄として決定する。
さて、ステップS920では、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す開始設定処理を行う。この開始設定処理では、特別表示装置43L、43Rにて変動表示中であるか否かを示す第1表示中フラグがオンにされるとともに、第1表示タイマの設定処理が行われる。第1表示タイマとは、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。なお、本実施形態における特別表示装置43L、43Rの変動表示時間は、上記変動種別カウンタCS1,CS2により選出される装飾図柄の変動パターンに対応した値が設定される。このような第1表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)が開始される。特別表示装置43L、43Rは上述したような7セグメント表示装置であり、表示されている文字が「−」であれば「7」、「7」であれば「3」、「3」であれば「2」、「2」であれば「−」へ(第2特別表示装置42Rに関しては「2」が表示されることはなく、表示されている文字が「3」であれば「−」へ)切替表示を行う。そして、ステップS920の終了後、変動表示設定処理を終了する。
図18の説明に戻り、ステップS802で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS812に進み、第1表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第1表示タイマの値が4msecずつ減算されていく。例えば変動時間が10秒(10000msec)の場合には、第1表示タイマに対して「2500」が設定され、4msec毎に1減算される。
続いてステップS813に進み、上記減算後の第1表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち第1表示タイマの値が「0」となった時にステップS813が肯定判別される。
ステップS813で否定判別された場合には、ステップS817において、特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在表示されている文字が「−」であれば「7」、「7」であれば「3」、「3」であれば「2」、「2」であれば「−」(第2特別表示装置43Rに関しては「3」であれば「−」)への切替えを行うよう設定する。これによって、第1表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)が実現される。
一方、ステップS813で肯定判別された場合には、ステップS814において第1表示中フラグを解除(オフ)し、ステップS815において特別表示装置43L、43Rにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、42Rに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、確変モードへの移行を伴う確変大当たりである場合には「7」を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、時間短縮モードへの移行を伴う通常大当たりである場合には「3」を停止表示させ、確変モードへの移行を伴う特殊確変である場合には「2」を停止表示させ、外れである場合には「−」を停止表示させる。繰り返しとなるが、このような特別表示装置43L、43Rによる停止表示が主となる表示であり、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の表示はあくまでも補助的なものとなっている。
続いて、ステップS816において判別情報設定処理を行った後、本処理を終了する。ここで、判別情報設定処理について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS1001において、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアを参酌し、停止表示が大当たりに対応するか否かを判別する。ここで、大当たりに対応する場合には、ステップS1002へ移行し、大当たり設定を行う。具体的には、大当たりフラグ、第1可変フラグ、第1可変タイマ、ラウンド数カウンタ、及び入賞カウンタ等の設定処理を行う。そして、ステップS1002の終了後、判別情報設定処理を終了する。
大当たりフラグとは、特別遊技状態としての大当たり状態か否かを判別するための状態判別情報であり、ここでは大当たり状態の発生を示す「1」がフラグ値として設定される(オンされる)。大当たりフラグの値は、大当たり乱数カウンタC1の値に基づき決定される。
第1可変フラグとは、可変入賞装置32(大入賞口)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第1可変タイマとは、可変入賞装置32の開放時間等を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際等に参酌される。本例では、第1可変タイマに対して「7500」が値として設定される。これにより、1ラウンドあたりの最大開放時間(可変入賞装置32が開状態とされる最長時間)が30秒となる。
ラウンド数カウンタとは、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(特賞状態発生回数、つまり可変入賞装置32の開閉処理の実行回数)を判別するための判別情報であり、本処理では15ラウンドを示す「15」が値として設定される。
入賞カウンタとは、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントする手段であり、本処理では、1ラウンドあたりの最大入球個数を示す「8」が値として設定される。尚、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検出情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると、入賞カウンタの値が1減算される。
尚、本実施形態では、「確変大当たり」、「通常大当たり」の場合には、上記のように、ラウンド数カウンタに「15」、第1可変タイマに「7500」、入賞カウンタに「8」が設定されるが、「特殊確変」の場合には、ラウンド数カウンタに「2」、第1可変タイマに「100」、入賞カウンタに「8」が設定される。
さて、ステップS1001において、大当たりに対応しない、すなわち外れであると判別された場合には、ステップS1003へ移行する。
ステップS1003では、変動回数カウンタの設定の有無を判別する。変動回数カウンタとは、時間短縮状態の継続期間(変動表示何回分か)を計測するための手段であり、後述するように通常大当たり終了後にカウンタ値として「100」が設定される。
ここで、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」の場合には、そのまま本処理を終了する。一方、変動回数カウンタが設定されている場合(カウンタ値が「0」以外の場合)には、時間短縮状態の設定中とみなし、ステップS1004において、変動回数カウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS1005へ移行する。
ステップS1005では、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」か否かを判別する。つまり、今回の変動表示が、通常大当たりの終了後(時間短縮状態の付与後)、100回目の変動表示であったか否かを判別する。ここで、変動回数カウンタの値が「0」であれば、ステップS1006において後述する高入球状態フラグをオフする処理を行い、ステップS1007において後述する時間短縮状態フラグをオフする処理を行い、本処理を終了する。
一方、ステップS1005で、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」でないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置制御処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS1201において大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する。
ステップS1201で肯定判別された場合、ステップS1202において、第1可変タイマのカウント値を1減算する。続くステップS1203では、第1可変フラグがオンであるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32が開状態である場合には、ステップS1204に進み、第1可変タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間が残されているか否かを判別する。
ステップS1204にて否定判別された場合には、ステップS1205に進み、入賞カウンタの値が「0」であるか否か、すなわち、可変入賞装置32へ入賞した遊技球の球数が1ラウンドあたりの規定個数(本例では8個)に達したか否かを判別する。ステップS1204にて否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32を閉状態とするタイミング(ラウンド終了のタイミング)が未だ到来していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS1204又はステップS1205にて肯定判別された場合には、ステップS1206に進み、ラウンド数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否か、すなわち、ラウンド数(可変入賞装置32の開放回数)が規定回数に達したか否かを判別する。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において終了設定処理を行い、本処理を終了する。ステップS1207の終了設定処理では、第1可変フラグ及び大当たりフラグをオフするとともに、高確率状態フラグの設定処理、時間短縮状態フラグの設定処理、高入球状態フラグの設定処理、変動回数カウンタの設定処理などが行われる。
高確率状態フラグとは、遊技モードが高確率状態か否かを判別するための状態判別情報であり、前記高確率状態フラグの設定処理では、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに設定されているフラグ(確変フラグ、特確フラグ)に基づいて、高確率状態フラグの切換設定が行われる。これにより、大当たり終了後に確変モードが設定される場合(確変フラグ又は特確フラグオン)には、高確率状態の発生を示す「1」がフラグ値として設定され、時間短縮モードが設定される場合(通常フラグオン)には、低確率状態の発生を示す「0」がフラグ値として設定される。
時間短縮状態フラグとは、遊技モードが時間短縮状態か否かを判別するための状態判別情報であり、前記時間短縮状態フラグの設定処理では、時間短縮状態を発生させる旨を示す「1」がフラグ値として設定される。
高入球状態フラグとは、遊技モードが高入球状態か否かを判別するための状態判別情報であり、前記高入球状態フラグの設定処理では、高入球状態を発生させる旨を示す「1」がフラグ値として設定される。
変動回数カウンタとは、上述したように時間短縮状態の継続期間(変動表示何回分か)を計測するための手段であり、前記変動回数カウンタの設定処理では、上記高確率状態フラグの設定処理と同様に特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに設定されているフラグ(通常フラグ)に基づいて、変動回数カウンタの切換設定が行われる。これにより、時間短縮モードが設定される場合(通常大当たり)には、変動回数カウンタの値として変動表示100回分に相当する「100」が設定される。
尚、図20の判別情報設定処理において大当たり設定(ステップS1002)が行われた場合に、高確率状態フラグ、時間短縮状態フラグ、高入球状態フラグ(及び変動回数カウンタ)を一度リセットする(「0」を設定する)構成としてもよい。
ステップS1206で否定判別された場合、すなわちラウンド数が規定回数に達していない場合には、ステップS1208において、ラウンド送り処理を行い、本処理を終了する。ラウンド送り処理では、ラウンド数カウンタの値を1減算する。つまり、実行したラウンド数が、事前に設定された規定回数に達するまで上記開閉処理が繰り返し行われる。また、ラウンド送り処理では、第1可変フラグをオフにするとともに、第1可変タイマに対して、次のラウンドが開始されるまでの時間(ウエイト時間)をセットする。
また、上記ステップS1203にて否定判別された場合、すなわち、ラウンド間のウエイト期間中である場合には、ステップS1209に進み、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1209にて肯定判別された場合、すなわちウエイト期間が終了し、次のラウンドを開始するタイミングに至った場合には、ステップS1210においてラウンド開始処理を行う。ラウンド開始処理では、第1可変フラグをオンにするとともに、第1可変タイマに対して1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間(本例では「7500」)を設定し、入賞カウンタに対して1ラウンドあたりの最大入賞個数(本例では「8」)を設定する。ステップS1209にて否定判別された場合、ステップS1210にてラウンド開始処理が完了した場合には、本処理を終了する。尚、「特殊確変」の場合には、第1可変タイマに対して「400」が設定される。
尚、第1可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、可変入賞装置32に対し各種制御信号が出力される。第1可変フラグがオンの場合には可変入賞装置32に対し大入賞口を開放する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が開状態となる。一方、第1可変フラグがオフの場合には可変入賞装置32に対し大入賞口を閉鎖する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が閉状態となる。
次に、前記ステップS207の第2表示制御処理について図23のフローチャートを参照して説明する。
図23において、ステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す第2表示中フラグの設定状況を見て普通図柄表示装置41による切換表示(変動表示)中であるか否かを判別する。詳しくは、第2表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされ、第2表示中フラグがオフである場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。このとき、普通保留カウンタNcの値が0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、変動表示中でなく且つ普通保留カウンタNcの値>0であれば、ステップS2103に進む。ステップS2103では、普通保留カウンタNcから1を減算する。ステップS2104では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、開始設定処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41において切換表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す処理を行う。詳しくは、第2表示中フラグをオンにするとともに、第2表示タイマの設定処理が行われる。第2表示タイマとは、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。本実施形態では、通常モードにおいては、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間は2秒であるため、第2表示タイマには「500」が設定される。また、確変モード、時間短縮モードにおいては、第2表示タイマに「100」が設定される。当該開始設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において切換表示が開始される。上述したように普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示するように構成されており、表示されているのが「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。そして、ステップS2105の終了後、第2表示制御処理を終了する。
さて、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、第2表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、第2表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において第2表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普通図柄停止表示設定を行う。そして、この普通図柄停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、当選である場合には「○」図柄(当選図柄)を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、外れである場合には「×」図柄を停止表示させる。
なお、上述したように、普通変動保留エリアの実行エリアに格納されている普通図柄乱数カウンタC4の値に基づいて当選か否かが判別される。具体的には、普通図柄乱数カウンタC4の数値0〜250のうち「5〜153」が当たり値である。
続いてステップS2110に進み、普通図柄判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。この処理において、停止表示が当選に対応する場合には、始動入賞ユニット33の開閉処理を行うための設定処理を行う。具体的には、第2可変フラグをオンにして、第2可変タイマに開放時間を設定する。
第2可変フラグとは、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第2可変タイマとは、始動入賞ユニット33の開放時間(残余時間)を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。尚、本実施形態では、高入球状態(確変モード及び時間短縮モード)と低入球状態(通常モード)とで始動入賞ユニット33の開放時間が異なり、高入球状態においては、第2可変タイマに対して「1000」が設定され、低入球状態においては、第2可変タイマに対して「100」が設定される。
一方、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在の点灯が「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、第2表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS208の契機対応ユニット制御処理について図24のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS2201において始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が開状態であるか否かを示す第2可変フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、第2可変フラグがオンではない(始動入賞ユニット33が閉状態である)と判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップS2201において肯定判別された場合、すなわち第2可変フラグがオンである場合は始動入賞ユニット33が開状態であるとみなし、ステップS2202において第2可変タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2可変タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS2203に進み、上記減算後の第2可変タイマの値を参酌して、規定された開放時間が経過したか否かを判別する。ここでは、規定された開放時間を経過した時、すなわち第2可変タイマの値が「0」となった時にステップS2203が肯定判別される。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合にはステップS2204へ移行し、ステップS2204にて終了設定処理を行ってから、本処理を終了する。ステップS2204の終了設定処理では、第2可変フラグをオフする処理が行われる。
尚、第2可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、始動入賞ユニット33に対し各種制御信号が出力される。第2可変フラグがオンの場合には始動入賞ユニット33に対し開閉部材33cを開放する旨の制御信号が出力され、始動入賞ユニット33が開状態となる。一方、第2可変フラグがオフの場合には始動入賞ユニット33に対し開閉部材33cを閉鎖する旨の制御信号が出力され、始動入賞ユニット33が閉状態となる(開閉部材33cが閉状態とされ、下入賞口33bへの遊技球の入球が不可能となる)。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図25を参照して受信割込み処理を説明し、その後図26を参照してメイン処理を説明する。
図25は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図27に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図26を参照して説明する。図26は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、ステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図27のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う(ステップS3201)。このコマンド判定処理について図28を参照して以下に説明する。
図28は、払出制御装置311により行われるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理(ステップS3124,S3201)では、まず、ステップS3301においてコマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図25参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図27のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図29を参照しつつ説明する。先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、先発コマンドを、RAM553に設けられた保留情報格納エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、上入賞口33a又は下入賞口33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、大当たりの種別を示す情報、リーチの種別を示す情報が含まれる。
保留情報格納エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、それぞれ4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)を備える第1保留情報格納エリアMd及び第2保留情報格納エリアMeと、1つの実行エリアとを備えている。第1保留情報格納エリアMdには、第1変動表示(第1特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、大当たりか否かの情報、大当たりの種別(当選種別)、及びリーチ種別等の変動情報が時系列的に格納される。また、第2保留情報格納エリアMeには、第2変動表示(第2特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示の情報(変動情報)、及び下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の情報をそれぞれ4つ保留記憶することができ、結果的に、主制御装置261の第1及び第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報を、サブ制御装置262においても把握することができる。
さらに、本実施形態では、連続する複数の変動表示において互いに関連する演出表示を意図的に導出する(所謂、連続予告が行われる)場合がある。本実施形態では、先発コマンドを保留情報格納エリア(Md、Me)に格納する保留情報格納処理に際し、連続予告を行うか否かを決定(連続演出抽選)するための連続演出乱数生成手段としての連続予告カウンタの値、及び、連続予告の態様(種別)を決定するための連続演出種別乱数生成手段としての予告種別カウンタの値が取得される構成となっている。
連続予告カウンタは、例えば0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり49)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。連続予告カウンタは定期的に更新され(例えば、後述するステップS3905のカウンタ更新処理にて連続予告カウンタの値も更新され)、対応するカウンタバッファ(連続予告カウンタバッファ)に連続予告カウンタの値が記憶される。
予告種別カウンタは、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。予告種別カウンタは定期的に更新され(例えば、後述するステップS3905のカウンタ更新処理の後に予告種別カウンタの値を更新する処理が行われ)、対応するカウンタバッファ(予告種別カウンタバッファ)に予告種別カウンタの値が記憶される。
そして、保留情報格納処理に際し、保留情報格納エリア(Md、Me)に変動情報が格納されると、連続予告カウンタバッファ及び予告種別カウンタバッファに記憶された連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値が取得されることとなる。さらに、保留情報格納エリアの各保留エリア及び実行エリアには、連続予告が導出されることが決定された場合にオンされる連続予告フラグがそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、ROM552に対し、連続予告を行うか否かの決定に際して参酌される連続演出当選値記憶手段としての予告当否判定テーブルと、連続予告の態様の決定に際して参酌される連続演出種別判定値記憶手段としての予告テーブルとが設けられている。予告当否判定テーブル及び予告テーブルはそれぞれ複数設けられており、変動情報に応じて、参酌される予告当否判定テーブル及び予告テーブルが選択される。
以下、保留情報格納処理について、図32を参照して説明する。
先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において先発コマンドが下入賞口33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであるか否かを判別する。ここで否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが上入賞口33aの入球(第1特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4103において、第1保留情報格納エリアMdに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする上変動保留カウンタNdを1インクメントする。
続くステップS4104では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチ種別の情報等を、第1保留情報格納エリアMdの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4105では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第1保留情報格納エリアMdのうち上記ステップS4104にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4105の後、ステップS4106において、消灯状態にある第1保留ランプ46Lのうちの1つ(例えば、消えているランプ46Lのうち一番左側のもの)を点灯状態とする。続くステップS4107では、連続予告を実行するか否かを決定する第1連続予告設定処理を行い、その後、本処理を終了する。尚、第1連続予告設定処理の詳細については後述する。
一方、ステップS4102で否定判別された場合、すなわち、先発コマンドが下入賞口33bへの入球(第2特別変動保留エリアに記憶された変動情報)に対応するものであった場合には、ステップS4108に進み、第2保留情報格納エリアMeに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする下変動保留カウンタNeを1インクリメントする。
続くステップS4109では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、大当たり種別の情報、リーチ種別の情報等を、第2保留情報格納エリアMeの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。
また、続くステップS4110では、連続予告カウンタの値及び予告種別カウンタの値を取得し、当該カウンタ値を第2保留情報格納エリアMeのうち上記ステップS4109にて変動情報を新たに記憶した保留エリアに記憶する。
ステップS4110の後、ステップS4111において、消灯状態にある第2保留ランプ46Rのうちの1つ(例えば、消えているランプ46Rのうち一番左側のもの)を点灯状態とする。続くステップS4112では、連続予告を実行するか否かを決定する第2連続予告設定処理を行い、その後、本処理を終了する。尚、第2連続予告設定処理の詳細については後述する。
尚、本実施形態では、ステップS4105、ステップS4110の処理と、ステップS4107及びステップS4112の連続予告設定処理とにより特殊演出決定処理を構成する(ステップS4105及びステップS4107は第1特殊演出決定処理であり、ステップS4110及びステップS4112は第2特殊演出決定処理である)。ステップS4105、ステップS4110の処理が、連続演出判定値抽出処理及び連続演出情報格納処理を構成する。ステップS4401〜ステップS4410、ステップS4501〜ステップS4509が連続演出当否判定処理に相当する。ステップS4411、ステップS4510〜ステップS4518が連続演出結果記憶処理を構成する。
次に、ステップS4112の第2連続予告設定処理について、図33を参照して説明する。尚、上記のように、第2連続予告設定処理は、先発コマンドの受信が確認され(ステップS4101:YES)、先発コマンドが下入賞口33bへの入球に対応するものである場合(ステップS4102:YES)に実行される処理である。
先ず、ステップS4401では、下変動保留カウンタNeの値が「2」以上であるか否かを判別する。当該ステップS4401で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。すなわち、第2変動表示が2つ以上保留記憶されていない場合には、連続予告は行われない。
一方、ステップS4401で肯定判別された場合には、ステップS4402において、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が大当たりに対応するもの(主制御装置261にて、第1又は第2当否フラグがオン設定された変動情報に対応するもの)であるか否かを判別する。当該ステップS4402で肯定判別された場合には、ステップS4403において、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が「確変大当たり」に対応するもの(主制御装置261にて、確変フラグがオン設定された変動情報に対応するもの)であるか否かを判別する。
当該ステップS4403で肯定判別された場合、すなわち、変動情報が「確変大当たり」に対応する場合には、ステップS4404において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜40」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4404で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4404で肯定判別された場合には、ステップS4411に移行する。ステップS4411では、第2保留情報記憶エリアMeの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。当該ステップS4411の後、本処理を終了する。
また、ステップS4403で否定判別された場合、すなわち、変動情報が「通常大当たり」に対応する場合には、ステップS4405において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜30」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4405で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4405で肯定判別された場合には、上記ステップS4411に移行する。
また、ステップS4402で否定判別された場合には、ステップS4406において、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が前後外れリーチに対応するものであるか否かを判別する。当該ステップS4406で肯定判別された場合、ステップS4407において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜20」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4407で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、上記ステップS4411に移行する。
また、ステップS4406で否定判別された場合には、ステップS4408において、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が前後外れ以外リーチに対応するものであるか否かを判別する。当該ステップS4408で肯定判別された場合、ステップS4409において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、連続予告カウンタの値が「1〜5」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4409で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、上記ステップS4411に移行する。
また、ステップS4408で否定判別された場合、すなわち、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が完全外れに対応するものである場合には、ステップS4410において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、連続予告カウンタの値が「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS4410で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、上記ステップS4411に移行する。
従って、本実施形態では、大当たり状態が発生する(大当たり図柄の組合わせで停止表示される)変動表示が行われる場合には、80%の確率で連続予告が実行され、前後外れリーチとなる変動表示が行われる場合には、40%の確率で連続予告が実行され、前後外れ以外リーチとなる変動表示が行われる場合には、10%の確率で連続予告が実行され、完全はずれとなる変動表示が行われる場合には、2%の確率で連続予告が実行される。
また、本実施形態では、第2変動表示に対応する変動情報が保留記憶されたことを契機として行われる第2連続予告設定処理においては、新たに保留記憶された第2変動表示も含めて第2変動表示が2つ以上保留記憶された場合に連続予告が設定される可能性があり、なおかつ、連続予告は、保留記憶されている第2変動表示に関してのみ設定される。すなわち、上記のように第2変動表示は第1変動表示よりも優先的に消化されるため、既に保留記憶されている第1変動表示(完全外れである可能性が高い)に対して連続予告を設定しても、当該第1変動表示は、新たに保留記憶された第2変動表示の後に行われるため、連続予告が行われる複数の変動表示のうち一番最後の変動表示に向けて演出を盛り上げていくといった連続予告の意義に反する。従って、第2変動表示に対応する変動情報が保留記憶されたことを契機として行われる連続予告は、保留記憶されている第2変動表示のみで実施されることが望ましい。
次に、ステップS4107の第1連続予告設定処理について、図34を参照して説明する。尚、上記のように、第1連続予告設定処理は、先発コマンドの受信が確認され(ステップS4101:YES)、先発コマンドが上入賞口33aへの入球に対応するものである場合(ステップS4102:NO)に実行される処理である。
先ず、ステップS4501では、上変動保留カウンタNdの値と、下変動保留カウンタNeの値とを足した値が「2」以上であるか否かを判別する。当該ステップS4501で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。すなわち、第1変動表示及び第2変動表示が合わせて2つ以上保留記憶されていない場合には、連続予告は行われない。
一方、ステップS4501で肯定判別された場合には、ステップS4502において、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が大当たりに対応するもの(主制御装置261にて、第1又は第2当否フラグがオン設定された変動情報に対応するもの)であるか否かを判別する。当該ステップS4402で肯定判別された場合には、ステップS4503において、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が「特殊確変」に対応するもの(主制御装置261にて、特確フラグがオン設定された変動情報に対応するもの)であるか否かを判別する。
ステップS4503で肯定判別された場合、すなわち、変動情報が「特殊確変」に対応する場合には、後述するステップS4506に移行する。一方、ステップS4503で否定判別された場合、すなわち、変動情報が「確変大当たり」又は「通常大当たり」に対応する場合には、ステップS4504において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜40」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4504で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS4504で肯定判別された場合には、ステップS4510に移行する。
また、ステップS4502で否定判別された場合には、ステップS4505において、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が前後外れリーチに対応するものであるか否かを判別する。当該ステップS4505で肯定判別された場合、又は上記ステップS4503で肯定判別された場合には、ステップS4506において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜20」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4506で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、ステップS4510に移行する。
また、ステップS4505で否定判別された場合には、ステップS4507において、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が前後外れ以外リーチに対応するものであるか否かを判別する。当該ステップS4507で肯定判別された場合、ステップS4508において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、連続予告カウンタの値が「1〜5」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS4508で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、ステップS4510に移行する。
また、ステップS4507で否定判別された場合、すなわち、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が完全外れに対応するものである場合には、ステップS4509において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、連続予告カウンタの値が「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS4509で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、ステップS4510に移行する。
ステップS4510では、上変動保留カウンタNdの値と、下変動保留カウンタNeの値とを足した値が「4」以下であるか否かを判別する。当該ステップS4510で肯定判別された場合には、ステップS4511において、第1及び第2保留情報記憶エリアMd、Meの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。当該ステップS4511の後、本処理を終了する。尚、実行エリアの連続予告フラグに関してはオンにしない。
一方、ステップS4510で否定判別された場合には、ステップS4512において、上変動保留カウンタNdの値が「4」であるか否かを判別する。当該ステップS4512で肯定判別された場合、ステップS4513において、第1保留情報記憶エリアMdの全ての保留エリア(第1〜第4保留エリア)の連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS4512で否定判別された場合には、ステップS4514において、上変動保留カウンタNdの値が「3」であるか否かを判別する。当該ステップS4514で肯定判別された場合、ステップS4515において、第1保留情報記憶エリアMdのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリア(第1〜第3保留エリア)の連続予告フラグ、及び、第2保留情報記憶エリアMeの変動情報が記憶されている保留エリアのうち(記憶された変動情報に基づく変動表示が)最後に実行されることとなる保留エリアの連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS4514で否定判別された場合には、ステップS4516において、上変動保留カウンタNdの値が「2」であるか否かを判別する。当該ステップS4516で肯定判別された場合、ステップS4517において、第1保留情報記憶エリアMdのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリア(第1及び第2保留エリア)の連続予告フラグ、及び、第2保留情報記憶エリアMeの変動情報が記憶されている保留エリアのうち、最後及び最後から二番目に実行されることとなる保留エリアの連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS4516で否定判別された場合、すなわち、第1保留情報記憶エリアMdの保留エリアにおいて、新たに保留記憶された変動情報だけが記憶されている場合には、ステップS4518において、第1保留情報記憶エリアMdのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリア(第1保留エリア)の連続予告フラグ、及び、第2保留情報記憶エリアMeの変動情報が記憶されている保留エリアのうち、最後、最後から二及び三番目に実行されることとなる保留エリアの連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、ステップS4510に移行した時点で、連続予告を実行する事が決定されるのではあるが、ステップS4510〜ステップS4518の処理により、連続予告が実行される変動表示の数が制限される。すなわち、上変動保留カウンタNdの値と、下変動保留カウンタNeの値とを足した値が「4」よりも大きい場合(第1変動表示及び第2変動表示が合わせて5つ以上保留記憶されている場合)であっても、連続予告フラグがオンにされる保留エリアの総数は4つである。従って、本実施形態では、基本的に最大4回の変動表示にわたって一連の連続予告が行われる。尚、直後に保留記憶された変動表示に対応して、別途、連続予告を実行することが決定された場合には、連続予告が連続する4回以上の変動表示にわたって導出される場合もある。
図29の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では1msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3912へと移行する。
ステップS3905では、各種カウンタの更新処理を実行する。サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄の表示に際し各種カウンタ情報を用いる。具体的には、図30に示すように、大当たり時装飾図柄カウンタC5と、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域の各外れ図柄の設定に使用する上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU551内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。
大当たり時装飾図柄カウンタC5は、大当たり(確変大当たり、通常大当たり)の際、装飾図柄表示装置42の変動停止時の図柄(大当たり図柄)を決定するものであり、本実施形態では、装飾図柄表示装置42において装飾図柄は、確変図柄が5通り、通常図柄が5通り設定されている。従って、大当たり時装飾図柄カウンタC5としては、5個(0〜4)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり時装飾図柄カウンタC5は、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。そして、主制御装置261から送信された図柄コマンドが確変図柄の組合わせを示す「A1」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「1」(のゾロ目)、1であれば「3」(のゾロ目)、2であれば「5」(のゾロ目)、3であれば「7」(のゾロ目)、4であれば「9」(のゾロ目)という具合に、確変図柄の組合わせを決定する。また、図柄コマンドが通常図柄の組合わせを示す「A2」である場合、図示しないテーブル(カウンタ値と装飾図柄とを対応付けるテーブル)に基づいて、例えば、カウンタ値が0であれば「0」(のゾロ目)、1であれば「2」(のゾロ目)、2であれば「4」(のゾロ目)、3であれば「6」(のゾロ目)、4であれば「8」(のゾロ目)という具合に通常図柄の組合わせを決定する。この大当たり時装飾図柄カウンタC5はステップS3905のカウンタ更新処理にて定期的に更新され、後述するようにサブ制御装置262が図柄コマンドを受信するタイミングでRAM553のカウンタ用バッファから読み出す。なお、本実施形態では大当たり時装飾図柄カウンタC5はRAM553の大当たり時装飾図柄カウンタバッファに格納されるものとしたが、バッファに格納せず、図柄コマンドを受信したタイミングなどでカウンタ値を参照するようにしてもよい。
上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、大当たり抽選が外れとなった時に上・中・下の図柄表示領域の各停止図柄(外れ図柄の組合わせ)を決定するものであり、各列では10個の装飾図柄の何れかが表示されることから、各々に10個(0〜9)のカウンタ値が用意されている。上・外れ図柄カウンタCLにより上図柄表示領域の停止図柄が決定され、中・外れ図柄カウンタCMにより中図柄表示領域の停止図柄が決定され、下・外れ図柄カウンタCRにより下図柄表示領域の停止図柄が決定される。
本実施形態では、CPU551に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が上限値を超えた場合に10減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。
ここで、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を詳しく説明する。図31に示すように、ステップS4001では、上・外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS4002では、中・外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。なお、上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新されるように構成する。したがって、前回の更新処理において下・外れ図柄カウンタCRが更新されている場合、ステップS4001で肯定判断されることになる。また、前回の更新処理において上・外れ図柄カウンタCLが更新されている場合、ステップS4002で肯定判断されることになる。そして、上・外れ図柄カウンタCLの更新時期(ステップS4001がYES)であればステップS4003に進み、上・外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中・外れ図柄カウンタCMの更新時期(ステップS4002がYES)であればステップS4004に進み、中・外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、下・外れ図柄カウンタCRの更新時期(ステップS4001、S4002が共にNO)であればステップS4005に進み、下・外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS4003〜S4005の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が上限値を超えた場合に10を減算して、その演算結果を、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。
上記CL,CM,CRの更新処理によれば、上・中・下の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の更新処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、更新処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS4006では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせがリーチ図柄の組合わせ(上図柄表示領域の図柄と下図柄表示領域の図柄とが同じで、上下の図柄表示領域の図柄と中図柄表示領域の図柄とが異なっている)になっているか否かを判別し、リーチ図柄の組合わせである場合(S4006がYES)、さらにステップS4007では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチ(前後外れ図柄)の組合わせである場合(S4007がYES)、ステップS4008に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチ(前後外れ以外図柄)の組合わせである場合(S4007がNO)には、ステップS4009に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。
また、リーチ図柄以外の組合わせである場合(S4006がNO)、ステップS4010に進み、外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせが外れ図柄の組合わせになっているか否かを判別し、外れ図柄(完全外れ図柄)の組合わせになっていれば(S4010がYES)、ステップS4011に進み、そのときの外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組合わせをRAM553の完全外れ図柄バッファに格納する。なお、ステップS4006、S4010が共にNOの場合は、上・中・下で図柄が揃っている、すなわち大当たり図柄の組合わせに相当するが、かかる場合、外れ図柄カウンタCL,CM,CRをバッファに格納することなくそのまま本処理を終了する。
尚、「特殊確変」の場合に停止表示されるチャンス図柄は、装飾図柄の組合わせが1パターン(「3」・「4」・「1」)であるため、装飾図柄の表示に際しカウンタ情報を用いる必要はない。
図29の説明に戻り、ステップS3906では保留処理を行う。以下、保留処理について図35を参照して説明する。
先ず、ステップS4201では、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4201で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4201で肯定判別された場合には、ステップS4202において、下変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。当該ステップS4202で否定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が保留記憶されていない場合には、ステップS4203に進み、上変動保留カウンタNdの値を1減算する。
尚、上記のように、本実施形態では、第1変動表示よりも第2変動表示が優先的に消化され、第2変動表示が保留記憶されている場合には、第1変動表示が消化されることはない。すなわち、第2保留情報格納エリアMeに第2変動表示の変動情報が保留記憶されている場合には、第1変動表示に対応する変動パターンコマンドは送られてこない。このため、本実施形態では、ステップS4202において、下変動保留カウンタNeの値が「0」よりも大きいか否かを判別することで、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別している。もちろん、変動パターンコマンドに対して第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報に対応しているかの情報を持たせ、変動パターンコマンドに基づいて、当該変動パターンコマンドが第1変動表示及び第2変動表示のどちらの変動情報を有しているかを判別してもよい。
ステップS4203の後、ステップS4204において、第1保留情報格納エリアMdに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留情報格納エリアMdの保留第1〜第4エリアに格納されているデータ(連続予告フラグも含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS4205では、点灯状態にある第1保留ランプ46Lのうちの1つ(例えば、点灯しているランプ46Lのうち一番右側のもの)を消灯状態とする。ステップS4205の後、ステップS4209に移行する。
また、ステップS4202で肯定判別された場合、すなわち、第2変動表示の変動情報が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS4206において、下変動保留カウンタNeの値を1減算する。
続くステップS4207では、第2保留情報格納エリアMeに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第2保留情報格納エリアMeの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。尚、本実施形態では、保留情報格納エリアの実行エリアは1つであり、第1保留情報格納エリア及び第2保留情報格納エリアに格納されているデータは、当該データに対応する変動表示が行われる際に、共通の実行エリアにシフトされることとなる。
続くステップS4208では、点灯状態にある第2保留ランプ46Rのうちの1つ(例えば、点灯しているランプ46Lのうち一番右側のもの)を消灯状態とする。ステップS4208の後、ステップS4209に移行する。
ステップS4209では連続予告に使用される表示演出の種別を決定する予告種別設定処理が行われる。当該ステップS4209の後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、ステップS4203、ステップS4206の処理がサブ側シフト処理に相当する。
以下、ステップS4209の予告種別設定処理について図36を参照して説明する。本実施形態では、ステップS3906の予告種別設定処理が特定演出設定処理に相当する。
尚、本実施形態では、装飾図柄表示装置42で行われる予告演出として、変動表示中に装飾図柄表示装置42の表示部下部から小さな泡(以下小泡という)が発生するような表示演出、それよりも大きな泡(以下中泡という)が発生するような表示演出、及び魚の群れ(以下魚群という)が表示部を通り過ぎるような表示演出が導出される場合がある。具体的に、「小泡」は、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で導出される場合がある。「中泡」及び「魚群」は、「小泡」が導出された後、下図柄表示領域にて上図柄表示領域に停止表示された図柄と同じ図柄が停止表示された時点で(リーチ状態が発生した時点で)導出される場合がある。本実施形態では、連続予告として、これらの表示演出(「小泡」、「中泡」、及び「魚群」)が使用され、連続予告が実行されると、これらの表示演出が連続する複数回の変動表示においてそれぞれ導出されることとなる。
また、本実施形態では、装飾図柄の組合わせの種別により、これらの各表示演出が選択される割合が異なる構成となっている。すなわち、連続予告に使用される表示演出の種別の決定に際して参照される予告テーブルが複数設けられている。尚、これらの表示演出(泡又は魚群)は、連続予告が行われない通常の変動表示に際しても導出される場合がある。
先ず、ステップS4801では、保留情報格納エリアの実行エリアの連続予告フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS4801で否定判別された場合には、連続予告は行われないため、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS4801で肯定判別された場合には、ステップS4802において、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、大当たり状態が発生するか否かを判別する。
尚、上記のように、本実施形態では、変動表示が保留記憶された時点で、当選か否か等の変動情報を含む先発コマンドがサブ制御装置262に出力され、かかる先発コマンドの変動情報が保留情報記憶エリアに記憶される構成である。このため、変動表示が保留記憶されたときの状態(高確率状態・低確率状態)と、当該変動表示が実行されるときの状態とが異なる場合、保留情報記憶エリアに記憶されている大当たりか否かの情報が、変動パターンコマンドと食い違う場合がある。具体的に、主制御装置261の特別変動保留エリアに保留記憶された変動情報は、当該変動情報に対応する変動表示が大当たり状態を挟んで(大当たり状態の後に)実行される場合において、大当たり状態の前では当選に対応すると判定されたが、大当たり状態後では当選に対応しないと判定される場合があったり、大当たり状態の前では当選に対応しないと判定されたが、大当たり状態後では当選に対応すると判定される場合があったりする。もちろん、変動パターンコマンドは、変動表示の開始に際し、そのときの状態に合わせて、最終的な(的確な)当否抽選の結果を情報として有している。このため、ステップS4802では、保留情報格納エリアの実行エリアに記憶されている変動情報ではなく、変動パターンコマンドの変動情報に基づいて、大当たり状態が発生するか否かを判別することとなる。
ステップS4802で肯定判別された場合には、ステップS4803において変動パターンコマンドの変動情報に基づき、「確変大当たり」か否かを判別する。ステップS4803で肯定判別された場合には、ステップS4804において、図37(a)に示す予告テーブルAを参酌して連続予告のパターンを決定する(構成演出種別決定処理)とともに、決定されたパターンを詳しくは後述する表示コマンドに設定する(構成演出設定処理)。具体的に、保留情報格納エリアの実行エリアの予告種別カウンタの値が「0」である場合には、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。また、予告種別カウンタの値が「1〜4」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「中泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。さらに、連続予告種別カウンタの値が「5〜9」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「魚群」が導出されるように表示コマンドを設定する。ステップS4804の後、本処理を終了する。
また、ステップS4803で否定判別された場合には、ステップS4805において変動パターンコマンドの変動情報に基づき、「通常大当たり」か否かを判別する。ステップS4805で肯定判別された場合には、ステップS4806において、図37(b)に示す予告テーブルBを参酌して連続予告のパターンを決定するとともに、決定されたパターンを表示コマンドに設定する。具体的に、保留情報格納エリアの実行エリアの予告種別カウンタの値が「0、1」である場合には、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。また、予告種別カウンタの値が「2〜5」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「中泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。さらに、連続予告種別カウンタの値が「6〜9」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「魚群」が導出されるように表示コマンドを設定する。ステップS4806の後、本処理を終了する。
また、ステップS4805で否定判別された場合、すなわち「特殊確変」の場合には、ステップS4807において、連続予告のパターンを決定するとともに、決定されたパターンを表示コマンドに設定する。具体的に、「特殊確変」となる場合には、リーチ状態が発生することがないため、ステップS4807では、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。ステップS4807の後、本処理を終了する。
また、ステップS4802で否定判別された場合には、ステップS4808において、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、「前後外れリーチ」か否かを判別する。ステップS4808で肯定判別された場合には、ステップS4809において、図37(c)に示す予告テーブルCを参酌して連続予告のパターンを決定するとともに、決定されたパターンを表示コマンドに設定する。具体的に、保留情報格納エリアの実行エリアの予告種別カウンタの値が「0〜4」である場合には、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。また、予告種別カウンタの値が「5〜8」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「中泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。さらに、連続予告種別カウンタの値が「9」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「魚群」が導出されるように表示コマンドを設定する。ステップS4809の後、本処理を終了する。
また、ステップS4808で否定判別された場合には、ステップS4810において、変動パターンコマンドの変動情報に基づき、「前後外れ以外リーチ」か否かを判別する。ステップS4810で肯定判別された場合には、ステップS4811において、図37(d)に示す予告テーブルDを参酌して連続予告のパターンを決定するとともに、決定されたパターンを表示コマンドに設定する。具体的に、保留情報格納エリアの実行エリアの予告種別カウンタの値が「0〜7」である場合には、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。また、予告種別カウンタの値が「8、9」である場合には、上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」を導出するとともに、下図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「中泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。ステップS4811の後、本処理を終了する。
また、ステップS4810で否定判別された場合、すなわち「完全外れ」の場合には、ステップS4812において、連続予告のパターンを決定するとともに、決定されたパターンを表示コマンドに設定する。具体的に、「完全外れ」となる場合には、リーチ状態が発生することがないため、ステップS4812では、装飾図柄表示装置42の上図柄表示領域にて図柄が停止表示された時点で「小泡」が導出されるように表示コマンドを設定する。ステップS4812の後、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化される構成であるため、複数回の第1変動表示に関して連続予告が行われる場合には、かかる第1変動表示の変動表示中に下入賞口33bへの入球があると、第2変動表示が前記複数回の第1変動表示の間に割り込んで、連続予告が途切れる場合がある。これに対し、本実施形態では、連続予告として使用される演出(泡又は魚群)は、連続予告が行われない場合の通常の変動表示に際しても導出され得る表示演出が用いられる。このため、連続予告が途切れても、何ら違和感は生じない。
また、上記のような状況において、後から割り込んできた第2変動表示に対して連続予告を追加設定する(連続予告を1回分増やす)こととしてもよい。但し、この場合、例えば、確変モード中において下入賞口33bに対して遊技球が立て続けに入球すると、連続予告が延々と続いてしまい、興趣の低下を招くおそれがあるため、連続予告を追加設定しない方が望ましい。
図29の説明に戻り、ステップS3907では表示設定処理を行う。ここでは、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。従って、ここで装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定され、変動パターンコマンドの変動時間に対応する値が変動時間タイマに設定される。この際、サブ制御装置262は、装飾図柄の変動種別と変動パターンコマンドとを対応付けるテーブルに基づいて処理を行う。また、当該ステップS3907では、演出ボタン125の操作の有無についても確認し、演出ボタン125の操作が確認された場合には、これに応じた設定を行う。本実施形態では、ステップS3907の表示設定処理が変動作成処理に相当する。
尚、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、コマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
また、当該ステップS3907の表示設定処理では、図柄コマンドに基づいて停止図柄の決定もあわせて行う。なお、上述したことであるが、図柄コマンドに「A1」が設定されている場合、1,3,5,7,9のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせを停止図柄として決定する。一方、図柄コマンドに「A2」が設定されている場合、0,2,4,6,8のゾロ目のいずれかの図柄の組合わせを停止図柄として決定する。また、図柄コマンドに「A3」が設定されている場合、RAM553の前後外れリーチ図柄バッファ(図30参照)に格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A4」が設定されている場合、前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A5」が設定されている場合、完全外れ図柄バッファに格納されている図柄の組合わせを停止図柄として決定する。図柄コマンドに「A6」が設定されている場合、装飾図柄表示装置42の上・中・下図柄表示領域に対応して「3」・「4」・「1」の図柄の組合わせを停止図柄として決定する。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまで(ステップS3907で設定された変動時間タイマが0になるまで)の間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
ステップS3908のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3909の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカ24の出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3909で行われる。
ステップS3910では、客待ち演出(例えば装飾図柄表示装置42の変動表示が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップ3911では、上記ステップS3905〜3910の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
1msec毎に行われるステップS3905〜S3911の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3912に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3913に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3912で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3914において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態によれば、主制御装置261には、上入賞口33aへの入球(第1始動入賞スイッチ224aによる検知)を契機として行われる変動表示の変動情報を記憶可能な4つの保留エリアを有する第1特別変動保留エリアと、下入賞口33bへの入球(第2始動入賞スイッチ224bによる検知)を契機として行われる変動表示の変動情報を記憶可能な4つの保留エリアを有する第2特別変動保留エリアと、1つの実行エリアとを備える保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアが設けられている。すなわち、大当たり乱数カウンタC1の値等の変動表示の設定に関わる変動情報を複数回分記憶可能であるため、結果的に、当否抽選の結果を教示する変動表示が保留されることとなる。
また、本実施形態では、連続する複数回の変動表示にわたる特定演出としての連続予告が行われる構成であり、当該連続予告は、特別変動保留エリアに記憶された変動情報に基づいて実行されるか否かが決定される。このため、変動表示が保留された時点で、大当たり乱数カウンタC1の値が「大当たり」(当否抽選にて当選)に対応する値であるか否かの判定等を行うとともに、当該判定の結果等の変動情報を含む先発コマンドを、「連続予告」に関する処理を行うサブ制御装置262に出力している。尚、「連続予告」に関する処理をサブ制御装置262にて行うことにより、主制御装置261の制御の負担を軽減することができる。
さらに、サブ制御装置262には、上入賞口33aへの入球を契機として行われる変動表示の変動情報を記憶可能な4つの保留エリアを有する第1保留情報格納エリアMdと、下入賞口33bへの入球を契機として行われる変動表示の変動情報を記憶可能な4つの保留エリアを有する第2保留情報格納エリアMeと、1つの実行エリアとを備える保留情報格納エリアが設けられている。そして、主制御装置261から出力された先発コマンドの変動情報が、保留情報格納エリアの対応する保留エリアに記憶される。このように、サブ制御装置261において主制御装置261の特別変動保留エリアと同様の保留情報格納エリアが設けられることにより、サブ制御装置261においても保留された変動表示を確実に把握することができる上、保留されている変動表示に対して連続予告(特定演出)を確実に設定することができる。
また、変動表示の態様は、当否抽選の結果等に基づいて行う必要がある。すなわち、本実施形態のように、当否抽選の当選確率が異なる遊技モード(高確率状態、低確率状態)が複数ある場合には、大当たり乱数カウンタC1の値等が特別変動保留エリアに記憶された第1のタイミングと、当該特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値等に基づいた変動表示を開始させる第2のタイミングとで、遊技モードが異なる場合がある。このため、第1のタイミングで行われる大当たり判定処理の当否の判定結果が、第2のタイミングにおいては不的確であるといった事態も起こり得る。具体的に、例えば、始動入賞処理(ステップS504、ステップS512)にて抽出された大当たり乱数カウンタC1の値が、第1のタイミングでは外れに対応するが、第2のタイミングでは当選に対応する場合があったり、第1のタイミングでは当選に対応するが、第2のタイミングでは外れに対応する場合があったりする。従って、本実施形態では、変動表示の設定に際し(変動表示を開始させる第2のタイミングで)、当否抽選の結果等を再度判定することで、本来、大当たり状態が付与されるはずなのに(当たりなのに)、その権利が得られなかったり(外れとなってしまったり)、大当たり状態が付与されるはずがないのに(外れなのに)、その権利が得られてしまったり(当たりとなってしまったり)するといった事態を回避し、第2のタイミングにおける遊技モードに適応した的確な当否判定を行う構成となっている。
さて、本実施形態では、変動表示の設定に際し、再度、大当たり乱数カウンタC1の値が当否判定テーブルに記憶された値と一致するか否かを判別するのではなく、上入賞口33a、下入賞口33bに遊技球が入球し、大当たり乱数カウンタC1の値が特別変動保留エリアの保留エリアに記憶された時点で既に行われている大当たり判定処理(第1当否判定処理)の結果(第1〜第3当否フラグ)に基づいて、当否抽選の結果を判定し(第2当否判定処理を行い)、変動表示の設定を行う構成となっている(図19参照)。
このため、例えば、変動表示の設定に際して再度、大当たり乱数カウンタC1の値が当否判定テーブルに記憶された値と一致するか否かを判別する場合に比べ、変動表示の設定に際しての処理の簡素化(効率化)を図ることができる。従って、例えば、上入賞口33a、下入賞口33bに遊技球が入球したタイミング(第1当否判定処理のタイミング)と、事前に特別変動保留エリアに記憶されている変動情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合であっても、遊技制御を的確に(各種乱数カウンタの更新処理を実行する余裕を持って)行うことができる。
特に、本実施形態では、上入賞口33a及び下入賞口33bの2つの始動入球手段が存在するため上入賞口33a及び下入賞口33bに同時に遊技球が入球する場合がある。このため、上入賞口33a及び下入賞口33bに同時に遊技球が入球したタイミングと(第1当否判定処理のタイミング)と、変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合には、一定時間内に実行すべき処理が一定時間内に処理しきれない量になってしまい(割り込み処理にて行われる処理が割り込み処理に割り当てられた時間内に収まらなくなってしまい)、処理落ちが生じてしまう(例えば、装飾図柄表示装置42の表示が遅延する等の不具合を招く)といったおそれがある。これに対し、本実施形態では、変動開始時における当否判定(第2当否判定処理)においては、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている第1〜第3フラグを参酌するだけなので(大当たり乱数カウンタC1の値が当否判定テーブルに記憶された値と一致するか否かを再度判別する必要がないので)、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく)行うことができる。
また、本実施形態では、上入賞口33aへの入球に基づく変動表示(第1変動表示)、及び、下入賞口33bへの入球に基づく変動表示(第2変動表示)のどちらでも「連続予告」が導出され得る構成である。このため、第1及び第2変動表示のどちらにおいても「連続予告」を堪能することができる。また、本実施形態によれば、「連続予告」は、変動表示が2つ以上保留されていないと導出されない構成となっている。従って、変動表示が1つしか保留されていないのにもかかわらず、「連続予告」が実行されてしまうことに起因して、「連続予告」に際して発生する態様が、単独の変動表示のみでも頻繁に発生し、演出のバランスを崩してしまうといった事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化される。この場合、例えば、第2変動表示の保留数が「0」かつ第1変動表示の保留数が「1」のときに、第2変動表示が保留されたとすると、保留数は合わせて「2」となるが、先に保留されていた第1変動表示は第2変動表示の後回しにされる。つまり、このような状況において、第2変動表示が保留されることに基づいて「連続予告」を設定してしまうと、本来、「連続予告」を実行することで、複数回の変動表示にわたる特定演出を行った末の最終的な結果として、複数回の変動表示の最後に第2変動表示を実行させたいのにもかかわらず、第1変動表示が最後になってしまい、「連続予告」の意味を成さなくなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態によれば、第2変動表示が2つ以上保留されていないと、第2変動表示において「連続予告」が導出されない構成となっている。従って、上記のような事態を回避することができ、違和感のある「連続予告」が行われてしまうといった事態を防止することができる。
また、本実施形態では、第1変動表示で「連続予告」が行われている最中に下入賞口33bへの入球があった場合、当該下入賞口33bへの入球に対応する第2変動表示の消化が優先されるため、「連続予告」が途切れてしまうことが懸念される。従って、例えば、連続予告として、通常では導出されることがない態様を導出する場合、遊技者がかかる態様により「連続予告」の実行を確認したのにもかかわらず、当該「連続予告」であることを示す態様が複数の変動表示において連続して導出されないといった事態が生じ、興趣の低下を招くおそれがある。この点、本実施形態によれば、「連続予告」に用いられる演出態様として、連続予告が行われないときにも導出され得る態様を用いているため、「連続予告」が途切れたとしても違和感がなく、上記不具合を回避することができる。
尚、第1変動表示で「連続予告」が行われている最中に下入賞口33bへの入球があった場合、当該入球に基づく第2変動表示においても「連続予告」を導出する(「連続予告」が行われる一連の変動表示に含めてしまう)ことも考えられるが、この場合、「連続予告」が導出される第1変動表示が消化される前に第2始動入球手段への入球が続くと、「連続予告」が非常に長いものになってしまう。そして、例えば、「連続予告」の終わりを散々待った挙句に「外れ」となると、「連続予告」によって逆に興趣の低下を招くおそれがある。これに対し、本実施形態では、第1変動表示で「連続予告」が行われている最中に第2始動入球手段への入球があった場合であっても、当該入球に基づく第2変動表示において「連続予告」を導出させるような制御は行わない構成となっている。このため、上記のような事態を回避することができる。
また、各変動表示に導出される連続予告の態様(特定構成演出)は、連続予告が行われる(連続予告フラグがオンされた変動情報に対応する)各変動表示の実行に際して設定され、さらに、その連続予告の態様の種別の決定に際して参酌される連続演出種別判定値記憶手段としての予告テーブルについても、主制御装置261から変動表示の開始に際して送信される変動パターンコマンドの変動情報(二次出力処理に際して出力された変動情報)に基づいて選択される。従って、主制御装置261から出力された変動パターンコマンドの変動情報に基づいて作成される変動表示に適合した連続予告の態様を選択し、変動表示に設定することができる。このため、例えば、先発コマンドの変動情報に基づいて各変動表示に導出する連続予告の態様を一度に全部決定してしまう場合のように、各変動表示の態様と、各変動表示における連続予告の態様とが対応せず、違和感が生じてしまうといった事態を防止することができる。さらに、各変動表示の態様と各変動表示における連続予告の態様とを対応させるべく、先発コマンドを受信し、連続予告を行うことを決定した際に、保留情報格納エリアに記憶されている全ての変動情報を判定するとともに、各変動表示に導出する連続予告の態様を一度に全部決定する場合のように、著しく処理が複雑になってしまう(処理量が膨大になってしまう)といった事態を回避することができる。
また、本実施形態では、変動表示の設定に際し、「確変大当たり」、「通常大当たり」、及び「特殊確変」のいずれかを選択する場合においては、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている始動入賞処理に際して行われるモード判定処理の結果(確変フラグ、通常フラグ、及び特確フラグの設定状況)を参酌するだけである。従って、再度、モード種別判定テーブルを参酌し、モード決定カウンタC2の値が、いずれの遊技モードに対応する値であるかを判定するといった処理を行わなくても済む。このため、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、大当たり判定処理(図14参照)において、必ず大当たり乱数カウンタC1の値が、高確率状態及び低確率状態のどちらにおいても大当たりとなる値である「7、307」であるか否かを判別するとともに、高確率状態のときだけ大当たりとなる値である「8〜16、308〜316」であるか否かの判別を行う構成となっている。そして、高確率状態及び低確率状態のどちらにおいても大当たり乱数カウンタC1の値が「7、307」である場合には第1当否フラグをオンし、高確率状態において大当たり乱数カウンタC1の値が「8〜16、308〜316」である場合には第2当否フラグをオンし、低確率状態において大当たり乱数カウンタC1の値が「8〜16、308〜316」である場合には第3当否フラグをオンする構成となっている。このため、大当たり判定処理が行われる第1のタイミングと、対応する変動表示を開始させる第2のタイミングとで遊技モードが異なる場合であっても、変動表示の設定に際し、特別変動保留エリアの実行エリアの第1〜第3当否フラグを参酌することで、そのときの遊技モードに応じた的確な当否判定を行うことができる。従って、再度、大当たり乱数カウンタC1の値と当否判定テーブルの値とが一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、変動表示の設定に際しての処理の簡素化を図ることができる。
加えて、本実施形態では、高確率状態において大当たりに対応する大当たり乱数カウンタC1の値には、低確率状態において大当たりに対応する大当たり乱数カウンタC1の値が含まれる(本例では、「7」と「307」)構成となっているが、例えば、低確率状態において当選となる大当たり乱数カウンタC1の値と、高確率状態において当選となる大当たり乱数カウンタC1の値とが全て異なる構成とすることも考えられる。例えば、低確率状態において大当たりに対応する大当たり乱数カウンタC1の値が「1、2」である場合、始動入賞処理のタイミングと、変動表示設定処理のタイミングとで遊技モードが異なったとしても、変動表示設定処理のタイミングのときの遊技モードに対応した当否判定が的確に行えるように対処するべく、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かの判別を最大で22回(C1=1、2、7〜16、307〜316)行う必要が生じる。これに対し、本実施形態では、高確率状態において当たりに対応する値、及び、低確率状態において当たりに対応する値のうち重複する値に関しては、大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かの判別を二度行う必要がなくなり、かかる判別を最大で20回(C1=7〜16、307〜316)行うだけで済む。従って、大当たり乱数カウンタC1の値と当否判定テーブルの値とが一致するか否かを判別するといった処理の回数を減らすことができ、制御の簡素化を図ることができる。
本実施形態では、モード判定処理(図15参照)は、大当たり判定処理にて「当選」であると判定された場合(第1、第2当否フラグがオンの場合)だけでなく、低確率状態において「外れ」と判定されたが高確率状態であれば「当選」であると判定される場合(第3当否フラグがオンの場合)にも実行されるようになっている。このため、例えば、大当たり判定処理においては「外れ」と判定されたが、変動表示設定処理において「当選」と判定される場合であっても、実行エリアに記憶されているモード判定処理の結果(確変フラグ、通常フラグ、特確フラグの設定状況)を参酌することで、大当たり状態の種別(ラウンド数及び大当たり状態終了後に付与される遊技モードの種別)を決定することができる。従って、変動表示設定処理において、モード決定カウンタC2の値がモード種別判定テーブルの値のどれと一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。
尚、本実施形態では、遊技モードの種別(「高確率状態」及び「低確率状態」)と、大当たり状態の種別(15ラウンドの大当たり状態、2ラウンドの大当たり状態)とが対応付けされており、遊技モードの決定に関する処理と、大当たり状態の種別の決定に関する処理との共通化が図られている。すなわち、15ラウンドの大当たり状態が付与されるとともに、大当たり状態の終了後、低確率状態が付与される「通常大当たり」と、15ラウンドの大当たり状態が付与されるとともに、大当たり状態の終了後、高確率状態が付与される「確変大当たり」と、2ラウンドの大当たり状態が付与されるとともに、大当たり状態の終了後、高確率状態が付与される「特殊確変」とに区別されている。このため、遊技モードの決定に関する処理と、大当たり状態の種別の決定に関する処理とを別々に行う場合に比べ、処理の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態では、変動表示の設定に際し、「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、及び「完全外れ」のいずれかを選択する場合においては、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている始動入賞処理に際して行われるリーチ判定処理の結果(前後フラグ、前後以外フラグ、及び完全外れフラグの設定状況)を参酌するだけである。従って、再度、リーチ判定テーブルを参酌し、変動選択カウンタC3の値が、いずれのリーチ(又は「完全外れ」)に対応する値であるかを判定するといった処理を行わなくても済む。このため、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。
本実施形態では、リーチ判定処理(図16参照)は、大当たり判定処理にて「外れ」であると判定された場合だけでなく、高確率状態において「当選」と判定されたが高確率状態であれば「外れ」であると判定される場合(第2フラグがオンの場合)にも実行されるようになっている。このため、例えば、大当たり判定処理においては「当選」と判定されたが、変動表示設定処理において「外れ」と判定される場合であっても、実行エリアに記憶されているリーチ判定処理の結果(前後フラグ、前後以外フラグ、完全外れフラグの設定状況)を参酌することで、リーチの種別(「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、及び「完全外れ」)を決定することができる。従って、変動表示設定処理において、変動種別カウンタC3の値がリーチ判定テーブルの値のどれと一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。
また、本実施形態では、特別変動保留エリア(第1特別変動保留エリア、第2特別変動保留エリア)の各保留エリア及び実行エリアには、それぞれ大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、モード決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、及び変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアが設けられている。さらに、大当たり判定処理(ステップS505、ステップS513)、モード判定処理(ステップS506、ステップS514)、リーチ判定処理(ステップS507、ステップS515)が行われた後、これらの判定結果が特別変動保留エリアに記憶される。但し、当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリアとは別に、大当たり判定処理、モード判定処理、及びリーチ判定処理の判定結果を記憶するエリアが別途設けられているわけではなく、これらの判定結果がそれぞれ当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリアに上書きされる。このため、例えば、当否乱数記憶エリア、当選種別乱数記憶エリア、リーチ乱数記憶エリアとは別に判定結果を記憶する記憶エリアを設ける場合に比べ、構成の簡素化を図ることができる。
加えて、当否乱数記憶エリアは2バイトを使用し、当否抽選にて当選した場合と外れた場合とでは、16ビット分のビットパターンが異なる。このため、ノイズ等により当否抽選の判定結果が書き換えられることに起因して、大当たり判定処理では当選ではないと判定されたのに変動表示設定処理では当選であると判定されたり、大当たり判定処理では当選であると判定されたのに変動表示設定処理では外れであると判定されたりしてしまうといった事態を抑止することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。尚、第2実施形態の基本構成は第1実施形態と同様であるため、便宜上、同様の構成の説明は省略し(省略部位の構成は、第1実施形態と同様である)、特徴部分を中心に説明する。
図42に示すように、当否判定を行う際に参照される当否判定テーブルは、大当たりに対応する値(以下「当選対応値」と称する)をグループ分けして記憶しているとともに、各グループに個別に対応して、「1」から昇順となる識別情報としての番号(以下「アドレス番号」と称する)を記憶している。具体的に、当否判定テーブルには、アドレス番号「1」に対応して当選対応値「7、307」、アドレス番号「2」に対応して当選対応値「8、9、10」、アドレス番号「3」に対応して当選対応値「11、12、13」、アドレス番号「4」に対応して当選対応値「14、15、16」、アドレス番号「5」に対応して当選対応値「308、309、310」、アドレス番号「6」に対応して当選対応値「311、312、313」、アドレス番号「7」に対応して当選対応値「314、315、316」が記憶されている。
また、上記の通り、高確率状態のときと低確率状態のときとで大当たり(当選)となる大当たり乱数カウンタC1の個数(大当たり確率)が異なる。本実施形態では、高確率状態において大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値(7〜16、307〜316)には、低確率状態において大当たりとなる全ての大当たり乱数カウンタC1の値(7、307)が含まれている。さらに、当否判定テーブルに記憶されている当選対応値のうち、低確率状態においても当選となる当選対応値(7、307)は、高確率状態でのみ大当たりとなる当選対応値と区別されてグループ分けされている。すなわち、高確率状態及び低確率状態のどちらでも大当たりとなる当選対応値「7、307」はアドレス番号「1」に対応するグループに属し、高確率状態においてのみ大当たりとなる当選対応値「8〜16、308〜316」はアドレス番号「2」〜「7」に対応するグループに属している。そして、当該当否判定テーブルは、高確率状態及び低確率状態のどちらの遊技モードにおいても、当否判定に際して参照されることとなる(第1実施形態のように、当否判定テーブルが高確率状態及び低確率状態にそれぞれ個別に対応して2つ設けられているわけではない)。
また、本実施形態の特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、モード決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリア、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアの他に、当否判定テーブルのアドレス番号を記憶可能なアドレス情報記憶エリアが設けられている。
ここで、タイマ割込み処理(図11参照)におけるステップS304の始動入賞処理について図40を参照して説明する。
先ず、ステップS7001では、遊技球が下入賞口33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS7001で肯定判別された場合、ステップS7002において、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする下保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS7002で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7002で肯定判別された場合には、ステップS7003に進み、下保留カウンタNbを1インクメントする。
続くステップS7004では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値を、第2特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS7004の後、ステップS7005に移行する。
ステップS7005では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否かを判別する大当たり乱数値判定処理を行う。尚、大当たり乱数値判定処理の詳細については後述する。
続くステップS7006では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が「前後外れリーチ」に対応する値であるか否かを判別するリーチ乱数値判定処理を行う。尚、リーチ乱数値判定処理の詳細については後述する。
ここで、ステップS7005の大当たり乱数値判定処理の詳細について、図41を参照して説明する。
先ず、ステップS7101では、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が、当否判定テーブルに記憶された当選対応値「7〜16、307〜316」のいずれかであるか否かを判別する。
尚、図41では便宜上、当該ステップS7101の処理を簡略化して記載しているが、実際には、大当たり乱数カウンタC1の値が「7」であるか否か、「8」であるか否かといった具合に、大当たり乱数カウンタC1の値と各当選対応値とをそれぞれ対比させて1つずつ判別を行っている。そして、当該判別で肯定判別された場合に、当該ステップS7101で肯定判別され、いずれの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS7101で否定判別されることとなる。
ステップS7101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7101で肯定判別された場合には、ステップS7102において、当否判定テーブルに設定されたアドレス番号のうち、大当たり乱数カウンタC1の値と一致した当選対応値が属するグループのアドレス番号(図42参照)を、アドレス情報記憶エリアに記憶する。例えば、大当たり乱数カウンタC1の値と一致した当選対応値が「7」であった場合には、アドレス番号「1」をアドレス情報記憶エリアに記憶する。本実施形態では、当該ステップS7102の処理が、グループ情報記憶処理に相当する。
続く、ステップS7103では、高確率状態フラグがオンであるか否かを判別し、高確率状態であるか否かを判別する。上記のように、高確率状態において大当たりとなる当選対応値は「7〜16、307〜316」である。このため、上記ステップS7101及びステップS7103の両方で肯定判別される場合は、(低確率状態への移行がなければ)大当たり状態が発生する場合である。尚、第2実施形態では、第1実施形態のように、確変フラグ、特確フラグ、及び通常フラグが設定されないため、可変入賞装置制御処理におけるステップS1207(図22参照)の終了設定処理にて行われる高確率状態フラグの設定処理、時間短縮状態フラグの設定処理、高入球状態フラグの設定処理、変動回数カウンタの設定処理等は、後述する変動表示設定処理(図44参照)の結果に基づいて行われる。
ステップS7103で肯定判別された場合、すなわち大当たり状態が発生する場合には、ステップS7104において、第1予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、第1予告フラグは、後述するステップS7007の先発コマンド設定処理に際し、先発コマンドに大当たりである旨の情報を設定した後、オフされることとなる。
また、ステップS7103で否定判別された場合、すなわち、低確率状態である場合には、ステップS7105において、大当たり乱数カウンタC1の値が、当否判定テーブルに記憶された当選対応値のうち低確率状態において大当たりとなる当選対応値、つまり、アドレス番号「1」に対応するグループに属する当選対応値「7、307」のどちらかと一致するか否かを判別する。
ステップS7105で肯定判別された場合、すなわち大当たり状態が発生する場合には、ステップS7106において、第1予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS7105で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、ステップS7006のリーチ乱数値判定処理について、図43を参照して説明する。
先ず、ステップS7201では、直前に行われた大当たり乱数値判定処理にて、第1予告フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS7201で肯定判別された場合、すなわち、大当たりとなる場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7201で肯定判別された場合には、ステップS7202において、リーチ判定テーブルを参酌し、新たに第2特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS7202で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」となる場合には、ステップS7203において、第2予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。尚、第2予告フラグは、後述するステップS7007の先発コマンド設定処理に際し、先発コマンドに前後外れリーチである旨の情報を設定した後、オフされることとなる。一方、ステップS7202で否定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」又は「完全外れ」となる場合には、そのまま本処理を終了する。
尚、リーチ乱数値判定処理では、「前後外れリーチ」か否かの判定のみを行い、「前後外れ以外リーチ」と「完全外れ」との区別をしていない。これにより、始動入賞時に行われる処理の負担を極力軽減している。尚、「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、及び「完全外れ」を区別するより詳しいリーチ判定は変動開始時に(変動表示設定処理にて)行われる。
図40の説明の戻り、ステップS7006に続くステップS7007では、先発コマンドの設定処理を行う。先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が上入賞口33a又は下入賞口33bのどちらの入球を契機とする変動表示であるかを示す情報、大当たりに対応する変動情報であるかを示す情報、リーチ(前後外れリーチ)を示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。また、当該先発コマンド設定処理においては、先発コマンドが設定された後、上記第1及び第2予告フラグがオフされる。尚、本実施形態では、第1予告フラグがオンされている場合に大当たりとなる旨の情報が先発コマンドに設定され、第2予告フラグがオンされている場合に前後外れリーチとなる旨の情報が先発コマンドに設定される。
ステップS7007の処理の後、又は、ステップS7001で否定判別された場合には、ステップS7008において、遊技球が上入賞口33aに入賞したか否かを第1始動入賞ユニットスイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS7008で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS7009において、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示の保留数をカウントする上保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS7009で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7009で肯定判別された場合には、ステップS7010に進み、上保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS7011では、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、及び変動選択カウンタC3の各値を、第1特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS7011の後、ステップS7012に移行する。
ステップS7012では、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値であるか否か(当否判定テーブルに記憶されている当選対応値と一致するか否か)を判別する大当たり乱数値判定処理を行う。尚、ステップS7012の大当たり乱数値判定処理は、上記ステップS7005の大当たり乱数値判定処理と同様であり、処理の対象となる変動表示に関する情報が、上入賞口33aへの入球に基づくものであるといった点だけが異なる。このため、便宜上、詳細な説明は省略する。尚、第1予告フラグは、後述するステップS7014の先発コマンド設定処理に際し、先発コマンドに大当たりである旨の情報を設定した後、オフされることとなる。
続くステップS7013では、新たに第1特別変動保留エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が「前後外れリーチ」であるか否かを判別するリーチ乱数値判定処理を行う。尚、ステップS7013のリーチ乱数値判定処理は、上記ステップS7006のリーチ乱数値判定処理と同様であり、処理の対象となる変動表示に関する情報が、上入賞口33aへの入球に基づくものであるといった点だけが異なる。このため、便宜上、詳細な説明は省略する。尚、第2予告フラグは、後述するステップS7014の先発コマンド設定処理に際し、先発コマンドに前後外れリーチである旨の情報を設定した後、オフされることとなる。
ステップS7013の後、ステップS7014において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。
尚、本実施形態では、上入賞口33a、下入賞口33bに遊技球が入球すると、大当たり乱数カウンタC1の値等が直接第1、第2特別変動保留エリアに記憶され、その後、大当たり乱数値判定処理、及びリーチ乱数値判定処理が実行される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、大当たり乱数カウンタC1の値等を取得した際にこれらのカウンタ値を一時的に記憶する仮記憶エリアを設け、当該仮記憶エリアに記憶された情報に関し、大当たり判乱数値定処理、及びリーチ乱数値判定処理を実行した後、前記カウンタ値を対応する第1、第2特別変動保留エリアの保留エリアに記憶する構成としてもよい。
尚、本実施形態では、ステップS7004及びステップS7011の処理が、判定値抽出処理及び判定値格納処理に相当する。ステップS7005及びステップS7012の大当たり乱数値判定処理が、第1当否判定処理に相当する。大当たり乱数値判定処理において第1予告フラグを設定する処理(ステップS7104、ステップS7106)が、結果記憶処理に相当する。ステップS7007、ステップS7014にて先発コマンドを設定し、当該先発コマンドをステップS201でサブ制御装置262に出力する処理が一次出力処理を構成する。ステップS7006、ステップS7013のリーチ乱数値判定処理が、第1リーチ判定処理に相当する。
次に、第1表示制御処理(図18参照)におけるステップS807の変動表示設定処理について、図44を参照して説明する。尚、本実施形態では、変動表示設定処理のステップS7401、ステップS7402、及びステップS7408が、第2当否判定処理に相当する。ステップS7413、ステップS7416の処理が、第2リーチ判定処理に相当する。また、変動表示設定処理にて変動パターンコマンドを設定し、当該変動パターンコマンドをステップS201にてサブ制御装置262に出力する処理が二次出力処理を構成する。
先ず、ステップS7401では、高確率状態フラグの設定状況を見て、高確率状態であるか否かを判別する。当該ステップS7401で肯定判別された場合、ステップS7402において、大当たり状態が発生するか否かの当否判定を行う。
当該ステップS7402では、先ず、特別変動保留エリアの実行エリアのアドレス情報記憶エリアを確認する。そして、当否判定テーブルの当選対応値のうち、アドレス情報記憶エリアに記憶されているアドレス番号に対応するグループに属する当選対応値と、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かを判別する。例えば、アドレス情報記憶エリアに記憶されているアドレス番号が「3」である場合には、図42に示す当否判定テーブルの当選対応値のうち、アドレス番号「3」に対応するグループに属する当選対応値、すなわち、「11」、「12」、「13」と、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かを判別する。これにより、当選対応値と大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かの判別が最大で3回行われることとなる。
また、当該ステップS7402にて特別変動保留エリアの実行エリアのアドレス情報記憶エリアを確認した際に、アドレス情報記憶エリアにアドレス番号が記憶されていなかった場合には、当該ステップS7402で否定判別されることとなる。
当該ステップS7402で肯定判別された場合、すなわち、高確率状態において当否抽選に当選したと判別された(大当たり状態が発生する)場合には、ステップS7403に移行において、第2モード種別判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されたモード決定カウンタC2の値が、「通常大当たり」に対応する値「13〜19」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS7403で肯定判別された場合、すなわち「通常大当たり」である場合には、ステップS7404にて通常大当たり変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS7405にて通常図柄(本実施形態では「A2」)を図柄コマンドに設定して、ステップS7421へ移行する。
一方、ステップS7403で否定判別された場合、すなわちモード決定カウンタC2の値が「確変大当たり」に対応する値「0〜12」のいずれかであった場合には、ステップS7406にて確変大当たり変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS7407にて確変図柄(本実施形態では「A1」)を図柄コマンドに設定して、ステップS7421へ移行する。
尚、ステップS7405,ステップS7407では、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1及び第2変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて装飾図柄の図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターン(変動種別)との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、遊技モード毎にテーブル等により予め規定されている。
また、ステップS7401で肯定判別された場合、すなわち低確率状態である場合には、ステップS7408において、大当たり状態が発生するか否かの当否判定を行う。
当該ステップS7408では、アドレス情報記憶エリアを確認することなく、当否判定テーブルの当選対応値のうち、アドレス番号「1」に対応するグループに属する当選対応値(すなわち「7、307」)と、特別変動保留エリアの実行エリアの当否乱数記憶エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かを判別する。
ステップS7408において肯定判別された場合、すなわち、低確率状態において当否抽選に当選したと判別された場合には、ステップS7409において、第1モード種別判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアの当選種別乱数記憶エリアに記憶されたモード決定カウンタC2の値が、「通常大当たり」に対応する値「13〜19」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7409で肯定判別された場合には、上記ステップS7404に移行する。
一方、ステップS7409で否定判別された場合には、ステップS7410において、第1モード種別判定テーブルを参酌し、モード決定カウンタC2の値が「特殊確変」に対応する値「9〜12」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7410で否定判別された場合、すなわち、モード決定カウンタC2の値が「確変大当たり」に対応する値「0〜8」のいずれかであった場合には、上記ステップS7406に移行する。
一方、ステップS7410で肯定判別された場合、すなわち「特殊確変」である場合には、ステップS7411において特殊確変変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS7412にてチャンス図柄(本実施形態では「A6」)を図柄コマンドに設定して、ステップS7421へ移行する。
また、ステップS7402で否定判別された場合、又は、ステップS7408で否定判別された場合、すなわち、当否抽選にて否当選(「外れ」)となった場合には、ステップS7413において、リーチ判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアのリーチ乱数記憶エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れリーチ」に対応する値「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。ステップS7413で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れリーチ」である場合には、ステップS7414にて前後リーチ変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS7415にて前後外れ図柄(本実施形態では「A3」)を図柄コマンドに設定して、ステップS7421へ移行する。
一方、ステップS7413で否定判別された場合には、ステップS7416において、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された変動選択カウンタC3の値が、「前後外れ以外リーチ」に対応する値「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7416で肯定判別された場合、すなわち、「前後外れ以外リーチ」である場合には、ステップS7417にて前後外れ以外リーチ変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS7418にて前後外れ以外図柄(本実施形態では「A4」)を図柄コマンドに設定して、ステップS7421へ移行する。
また、ステップS7416で否定判別された場合、すなわち、「完全外れ」である場合には、ステップS7419にて外れ変動パターンを決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS7420にて完全外れ図柄(本実施形態では「A5」)を図柄コマンドに設定して、ステップS7421へ移行する。
尚、上記ステップS7414,ステップS7417,ステップS7419で外れ時の変動パターンを決定する際、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS7405やステップS7407等と同様である。
ステップS7421では、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す開始設定処理(図19:ステップS920参照)を行う。そして、ステップS7421の終了後、変動表示設定処理を終了する。
次に、保留情報格納処理(図32参照)におけるステップS4112の第2連続予告設定処理について、図45を参照して説明する。尚、第2連続予告設定処理は、サブ制御装置262にて先発コマンドの受信が確認され(ステップS4101:YES)、先発コマンドが下入賞口33bへの入球に対応するものである場合(ステップS4102:YES)に実行される処理である。
先ず、ステップS7801では、下変動保留カウンタNeの値が「2」以上であるか否かを判別する。当該ステップS7801で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。すなわち、下入賞口33bへの入球に基づく変動表示(第2変動表示)が2つ以上保留記憶されていない場合には、連続予告は行われない。
一方、ステップS7801で肯定判別された場合には、ステップS7802において、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が大当たりに対応するもの(主制御装置261にて、第1予告フラグがオン設定された変動情報に対応するもの)であるか否かを判別する。当該ステップS7802で肯定判別された場合には、ステップS7803において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜30」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7803で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7803で肯定判別された場合には、ステップS7807に移行する。ステップS7807では、第2保留情報記憶エリアMeの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。但し、実行エリアの連続予告フラグはオンにしない。当該ステップS7807の後、本処理を終了する。
また、ステップS7802で否定判別された場合、すなわち、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が「外れ」に対応するものである場合には、ステップS7804において、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が前後外れリーチに対応するもの(主制御装置261にて、第2予告フラグがオン設定された変動情報に対応するもの)であるか否かを判別する。当該ステップS7804で肯定判別された場合、ステップS7805において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第2保留情報記憶エリアMeに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜20」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7805で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、上記ステップS7807に移行する。
また、ステップS7804で否定判別された場合、すなわち、第2保留情報記憶エリアMeに新たに記憶された変動情報が「前後外れ以外リーチ」又は「完全外れ」に対応するものである場合には、ステップS7806において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、連続予告カウンタの値が「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS7806で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、上記ステップS7807に移行する。
次に、保留情報格納処理(図32参照)におけるステップS4107の第1連続予告設定処理について、図46を参照して説明する。尚、第1連続予告設定処理は、サブ制御装置262にて先発コマンドの受信が確認され(ステップS4101:YES)、先発コマンドが上入賞口33aへの入球に対応するものである場合(ステップS4102:NO)に実行される処理である。
先ず、ステップS7901では、上変動保留カウンタNdの値と、下変動保留カウンタNeの値とを足した値が「2」以上であるか否かを判別する。当該ステップS7901で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。すなわち、上入賞口33aへの入球に基づく変動表示(第1変動表示)及び第2変動表示が合わせて2つ以上保留記憶されていない場合には、連続予告は行われない。
一方、ステップS7901で肯定判別された場合には、ステップS7902において、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が大当たりに対応するものであるか否かを判別する。当該ステップS7902で肯定判別された場合には、ステップS7903において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜40」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7903で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7903で肯定判別された場合には、ステップS7907に移行する。
また、ステップS7902で否定判別された場合には、ステップS7904において、第1保留情報記憶エリアMdに新たに記憶された変動情報が前後外れリーチに対応するものであるか否かを判別する。当該ステップS7904で肯定判別された場合、ステップS7905において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、第1保留情報記憶エリアMdに記憶された連続予告カウンタの値が「1〜30」のいずれかと一致するか否かを判別する。当該ステップS7905で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、ステップS7907に移行する。
また、ステップS7904で否定判別された場合には、ステップS7906において、対応する予告当否判定テーブルを参酌し、連続予告カウンタの値が「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS7906で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定判別された場合には、ステップS7907に移行する。
ステップS7907では、上変動保留カウンタNdの値と、下変動保留カウンタNeの値とを足した値が「4」以下であるか否かを判別する。当該ステップS7907で肯定判別された場合には、ステップS7908において、第1及び第2保留情報記憶エリアMd、Meの保留エリアのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリアの連続予告フラグをオンにする。当該ステップS7908の後、本処理を終了する。尚、実行エリアの連続予告フラグに関してはオンにしない。
一方、ステップS7907で否定判別された場合には、ステップS7909において、上変動保留カウンタNdの値が「4」であるか否かを判別する。当該ステップS7909で肯定判別された場合、ステップS7910において、第1保留情報記憶エリアMdの全ての保留エリア(第1〜第4保留エリア)の連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS7909で否定判別された場合には、ステップS7911において、上変動保留カウンタNdの値が「3」であるか否かを判別する。当該ステップS7911で肯定判別された場合、ステップS7912において、第1保留情報記憶エリアMdのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリア(第1〜第3保留エリア)の連続予告フラグ、及び、第2保留情報記憶エリアMeの変動情報が記憶されている保留エリアのうち(記憶された変動情報に基づく変動表示が)最後に実行されることとなる保留エリアの連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS7911で否定判別された場合には、ステップS7913において、上変動保留カウンタNdの値が「2」であるか否かを判別する。当該ステップS7913で肯定判別された場合、ステップS7914において、第1保留情報記憶エリアMdのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリア(第1及び第2保留エリア)の連続予告フラグ、及び、第2保留情報記憶エリアMeの変動情報が記憶されている保留エリアのうち、最後及び最後から二番目に実行されることとなる保留エリアの連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS7913で否定判別された場合、すなわち、第1保留情報記憶エリアMdの保留エリアにおいて、新たに保留記憶された変動情報だけが記憶されている場合には、ステップS7915において、第1保留情報記憶エリアMdのうち変動情報が記憶されている全ての保留エリア(第1保留エリア)の連続予告フラグ、及び、第2保留情報記憶エリアMeの変動情報が記憶されている保留エリアのうち、最後、最後から二及び三番目に実行されることとなる保留エリアの連続予告フラグをオンにした後、本処理を終了する。
以上詳述したように、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、大当たり状態が発生するか否かに基づいて、連続する複数回の変動表示にわたる特定演出(「連続予告」)を導出するか否かを決定する構成である。このため、上入賞口33aや下入賞口33bへ遊技球が入球した際に(始動入賞処理に際し)大当たり状態が発生するか否かの当否判定(第1当否判定処理)が行われる。また、変動表示の設定に際しては、そのときの遊技モードに適応した的確な当否判定を行うべく、変動表示設定処理において再度当否判定(第2当否判定処理)を行っている。
ところで、高確率状態における当否判定は、始動入賞処理に際して抽出された大当たり乱数カウンタC1の値が、当否判定テーブルに記憶されている当選対応値(「7〜16、307〜316」)と一致するか否かを判別することにより行われ、具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値が「7」であるか否か、「8」であるか否か「9」であるか否か・・・といった具合に1つずつ行われる。このため、例えば、大当たり乱数カウンタC1の値が「7」であれば前記判別を1回行うだけで済むが、大当たり乱数カウンタC1の値が「316」であったり、「7〜16、307〜316」以外の値であったりすると前記判別を20回行わなければならない。そして、上入賞口33aや下入賞口33bへ遊技球が入球したタイミング(始動入賞処理のタイミング)と、変動表示を設定する(開始させる)タイミング(変動表示設定処理のタイミング)とが重なった場合には、前記判別をほぼ同時に最大で40回行う必要が生じてしまい、遊技制御に支障が生じてしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態では、変動表示の設定(変動表示設定処理)に際して行われる当否判定(第2当否判定処理)においては、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が、当否判定テーブルに記憶されている当選対応値のうち、特別変動保留エリアの実行エリアのアドレス情報記憶エリアに記憶されたアドレス番号に対応したグループに属する当選対応値と一致するか否かを判別することにより行われる。すなわち、例えば、アドレス情報記憶エリアに記憶されたアドレス番号が「3」である場合、大当たり乱数カウンタC1の値が「11」であるか否か、「12」であるか否か、「13」であるか否かといった具合に判別が最大で3回行われる。換言すれば、前記判別を3回行う間に大当たり乱数カウンタC1の値と当選対応値とが一致するとの判別がなされる。このため、前記判別は最大で3回(アドレス情報記憶エリアに記憶されたアドレス番号が「1」である場合には最大で2回)行うだけで済み、変動表示の設定に際しての当否判定における前記判別の最大回数を大幅に減少させることができる。従って、例えば、上入賞口33a、下入賞口33bに遊技球が入球したタイミング(第1当否判定処理のタイミング)と、事前に特別変動保留エリアに記憶されている変動情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合であっても、遊技制御を的確に(各種乱数カウンタの更新処理を実行する余裕を持って)行うことができる。
特に、本実施形態では、上入賞口33a及び下入賞口33bの2つの始動入球手段が存在するため上入賞口33a及び下入賞口33bに同時に遊技球が入球する場合がある。このため、上入賞口33a及び下入賞口33bに同時に遊技球が入球したタイミングと(第1当否判定処理のタイミング)と、変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合には、一定時間内に実行すべき処理が一定時間内に処理しきれない量になってしまい(割り込み処理にて行われる処理が割り込み処理に割り当てられた時間内に収まらなくなってしまい)、処理落ちが生じてしまう(例えば、装飾図柄表示装置42の表示が遅延する等の不具合を招く)といったおそれがある。これに対し、本実施形態では、変動開始時における当否判定(第2当否判定処理)における前記判別の最大回数を大幅に減少させることができるため、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく)行うことができる。
尚、本実施形態によれば、変動表示の設定(変動表示設定処理)に際し、事前に行われた大当たり乱数値判定処理の結果を基に当否判定を行うわけではなく、始動入賞時に(始動入賞処理において)抽出された大当たり乱数カウンタC1の値と、当否判定テーブルに記憶されている当選対応値とを直接対比させて当否判定を行うことができる。
また、本実施形態では、低確率状態において参酌される当否判定テーブルと、高確率状態において参酌される当否判定テーブルとを別々に設けるのではなく、低確率状態及び高確率状態のどちらの遊技モードにおいても同一の当否判定テーブルが参酌される。具体的に、高確率状態においては、当否判定テーブルに記憶されている全ての当選対応値と大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かで当否判定を行うことができ、低確率状態においては、当否判定テーブルに記憶されている当選対応値のうち低確率状態において当否抽選にて当選する当選対応値と大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かで当否判定を行うことができる。特に、本実施形態では、高確率状態において当選となる大当たり乱数カウンタC1の値(「7〜16、307〜316」)には、低確率状態において当選となる大当たり乱数カウンタC1の値(「7、307」)の全てが含まれる。このため、上記のように当否判定テーブルの共通化を図った場合に、当否判定テーブルの簡素化を図ることができる(当否判定テーブルに記憶しておく当選対応値の数を2つ減らせる)。さらに、低確率状態及び高確率状態のどちらにおいても当選となる当選対応値は、高確率状態においてのみ当選となる当選対応値と区別されてグループ分けされている。具体的に、高確率状態及び低確率状態のどちらでも大当たりとなる当選対応値「7、307」はアドレス番号「1」に対応するグループに属し、高確率状態においてのみ大当たりとなる当選対応値「8〜16、308〜316」はアドレス番号「2」〜「7」に対応するグループに属している。このため、低確率状態においては、アドレス番号「1」に対応するグループに属している当選対応値を参酌することで、当否判定を確実に行うことができる。従って、当否判定テーブルを各遊技モードに対応してそれぞれ設けなくても、各遊技モードにおける当否判定を比較的スムースかつ確実に行うことができる。
また、例えば、始動入賞処理の大当たり乱数値判定処理にて大当たり乱数カウンタC1の値と、そのときの遊技モードに対応する当選対応値とが一致すると判別された場合にのみアドレス番号がアドレス情報記憶エリアに記憶される構成であると、以下のような不具合が生じる。例えば、低確率状態において大当たり乱数値判定処理が行われ、さらに、これに対応する変動表示の設定(変動表示設定処理)が高確率状態で行われる場合に、始動入賞処理にて抽出された大当たり乱数カウンタC1の値が高確率状態においてのみ当否抽選に当選する値であるとすると、アドレス情報記憶エリアにアドレス番号が記憶されていないことに起因して、変動表示の設定において否当選である(大当たり状態を発生させない)と判定されてしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態によれば、始動入賞処理にて抽出された大当たり乱数カウンタC1の値が、始動入賞処理のタイミングにおいて当否抽選に当選する値であると判別される場合だけでなく、始動入賞処理のタイミングでは当否抽選に当選する値ではないものの、遊技モードが変われば当否抽選に当選することとなる値であると判別される場合においても、対応するアドレス番号をアドレス情報記憶エリアに記憶する構成となっている(ステップS7101、ステップS7102参照)。このため、上記不具合を回避することができ、大当たり状態の権利が不当に失われることによって遊技者が不利益を被ってしまうといった事態を防止することができる。
さらに、例えば、低確率状態では当選ではないが高確率状態では当選となる大当たり乱数カウンタC1の値が始動入賞処理にて抽出されることによって、アドレス情報記憶エリアにアドレス番号が記憶され、さらに、これに対応する変動表示の設定(変動表示設定処理)が低確率状態で行われる場合、変動表示設定処理において、アドレス番号に対応するグループの当選対応値と、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かを判別してしまうと、かかる大当たり乱数カウンタC1の値が低確率状態において当否抽選に当選しない値であるのにもかかわらず、変動表示設定処理において当選であると判定されてしまうおそれがある。つまり、低確率状態では当選とならないグループの当選対応値と大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かの判別が無駄に行われるとともに、さらに一致すると判別されて大当たり状態が発生してしまうことが懸念される。
これに対し、本実施形態によれば、変動表示設定処理が低確率状態にて行われる場合には、当該変動表示設定処理において、アドレス情報記憶エリアに記憶されたアドレス番号に関係なく、始動入賞処理にて抽出された大当たり乱数カウンタC1の値が、当否判定テーブルのアドレス番号「1」に対応するグループに属する当選対応値と一致するか否かを判別する構成となっている。このため、上記不具合を回避することができ、当否判定を確実に行うことができる。また、低確率状態にあるときは、当否抽選に当選する当選対応値の数が少ない(2つである)ため、上記のように変動表示設定処理における当否判定の判別回数を無理に減らさなくても、遊技制御に不具合を招くことなく、十分に対処することができる。
また、始動入賞処理(図40参照)においては、一次当否判定処理としての大当たり乱数値判定処理が行われるだけでなく、第1リーチ判定処理としてのリーチ乱数値判定処理が行われ、これら各判定処理の結果に基づいて「連続予告」を実行するか否かが決定される構成となっている。そして、大当たり状態が発生するか否かによって「連続予告」が導出される割合を変化させるだけでなく、「外れ」となる場合においても「前後外れリーチ」が発生するか否か等によって「連続予告」が導出される割合を変化させている。従って、「連続予告」に関してより細かな設定を行うことができ、これによってより興趣の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態では、始動入賞時には(始動入賞処理では)、大当たり種別の判定を行わない構成となっている。また、リーチ乱数値判定処理についても前後外れリーチか否かを判別するだけである。このため、始動入賞処理における処理を軽減させることができる。特に、本実施形態では、始動入球手段が上入賞口33a及び下入賞口33bの2つある。つまり、入賞口33a、33bに遊技球が入球したことに基づいて行われる処理を1つ増やすだけでも、上入賞口33a及び下入賞口33bに遊技球が同時に入球する場合を考えると、全体として処理が2つ増えることになる。このため、始動入賞時の処理を減らすことにより、一時期に行う最大処理量を抑制するといった作用効果が一層確実に奏される。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、連続予告は、連続予告が行われない場合においても変動表示に導出され得る演出(泡又は魚群)を、連続する複数回の変動表示にそれぞれ導出することにより行われているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、連続予告特有の(連続予告であると遊技者が判別することのできる)演出を導出する場合もあるように、又は、特有の演出のみを導出するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、連続予告設定処理(ステップS4107、ステップS4112)において連続予告を行うことが決定された場合、対応する変動表示に対して必ず連続予告の態様(「小泡」、「小泡」及び「中泡」の組合わせ、「小泡」及び「魚群」の組合わせのいずれか)が導出される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、予告テーブルA〜予告テーブルD(図37参照)のいずれが選択されても、予告種別カウンタの値が「9」である場合には、連続予告の態様を導出しない(「小泡」、「小泡」及び「中泡」の組合わせ、「小泡」及び「魚群」の組合わせのいずれも導出しない)構成としてもよい。この場合、連続予告が行われる場合であっても、対応する複数回の変動表示において連続予告の態様が導出されない場合もある。従って、上変動表示のみで連続予告が行われている最中に下入賞口33bへの入球があり、連続予告が途切れてしまうことに対する違和感を抑制することができる。
(b)上記実施形態では、大当たり乱数カウンタC1と、モード決定カウンタC2と、変動選択カウンタC3とが分けられているが、少なくとも2つを統合してもよい。例えば、「0〜599」のカウンタの値のうち、「7,307」が低確率状態において当選に対応する値であり、「8〜10、308〜310」が低確率状態において前後外れリーチに対応する値であり、「11〜20、311〜320」が低確率状態において前後外れ以外リーチに対応する値であり、「7〜16、307〜316」が高確率状態において当選に対応する値であり、「17〜19、317〜319」が高確率状態において前後外れリーチに対応する値であり、「20〜29、320〜329」が高確率状態において前後外れ以外リーチに対応する値であるといった具合に設定してもよい。
また、上記実施形態では、大当たり状態の種別が決定されることで、大当たり終了後に付与される遊技モードの種別についても決定される構成となっているが、大当たりの種別(15ラウンド大当たり、2ラウンド大当たり)の決定と、遊技モードの種別(高確率状態、低確率状態)の決定とが別々に行われる構成としてもよい。例えば、遊技モードの種別を決定するモード決定カウンタC2の他に、大当たり状態の種別を決定する当選種別乱数生成手段としての当選種別乱数カウンタを設けることとしてもよい。
(c)上記実施形態では、上入賞口33aに遊技球が入球した場合と、下入賞口33bに入球した場合とで、大当たり状態の種別の振り分けが異なるよう構成されているが、同じにしてもよい。また、大当たり状態の種別の内容は特に限定されるものではなく、例えば、2ラウンドの大当たりの後、低確率状態が付与されるような種別を設定してもよい。
加えて、上記実施形態では、上入賞口33aへの入球があった場合にのみ「特殊確変」の発生の可能性がある構成であったが、下入賞口33bへの入球でも「特殊確変」が発生し得るように構成してもよい。尚、かかる構成を採用する場合、「特殊確変」の発生する割合(振分け率)が異なるように(例えば上入賞口33aへ入球したときの方が下入賞口33bへ入球したときよりも特殊確変が発生しやすいように)構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(上入賞口33a及び下入賞口33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、上入賞口33aに遊技球が入球した場合に払出される遊技球の数と、下入賞口33bに入球した場合に払出される遊技球の数とが異なることとしてもよい。加えて、上記実施形態では、始動入球手段(上入賞口33a及び下入賞口33b)が上下に並んで配置され、かつ、通常モードにおいては、下入賞口33bへの入球がほとんど望めない構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、2つの始動入球手段を左右に配置してもよいし、開閉部材33cを省略してもよい。
(d)上記実施形態では、上入賞口33aへの入球に基づく第1変動表示よりも、下入賞口33bへの入球に基づく第2変動表示の方が優先して消化されるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、上入賞口33a及び下入賞口33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。
(e)上記第1実施形態では、大当たり判定処理、モード判定処理、及びリーチ判定処理の結果に基づいて連続予告を実行するか否かを決定しているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、これらのいずれか、又はこれらの所定の組合わせに基づいて、連続予告の実行を決定してもよい。例えば、大当たり判定処理の結果のみに基づいて連続予告を実行するか否かを決定することとしてもよい。この場合、モード判定処理及びリーチ判定処理を省略する等、処理の簡素化が図られる。但し、大当たり判定処理、モード判定処理、及びリーチ判定処理の結果に基づいて連続予告を実行するか否かを決定することによって、連続予告のより細かな設定を行うことができ、演出性の向上を図ることができる。尚、モード判定処理、及びリーチ判定処理のどちらかの結果に基づいて連続予告を実行するか否かを決定することとしてもよい。
(f)上記実施形態では、第1変動表示及び第2変動表示のどちらにおいても連続予告が行われるように構成されているが、例えば、第2変動表示においてのみ連続予告が行われ、第1変動表示では連続予告が行われない構成としてもよい。また、上記実施形態では、どのような遊技状態(大当たり状態を除く)であっても連続予告が行われる構成であったが、例えば、高確率状態においてのみ連続予告が行われる構成としてもよい。尚、装飾図柄表示装置42を省略し、特別表示装置43L、43Rの点灯態様を変化させることにより連続予告を行うこととしてもよい。
(g)上記実施形態では、主制御装置261にてメイン処理(図9参照)の後、通常処理(図10参照)を行う構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、図38に示すように、メイン処理のステップS111の後に、上記実施形態で通常処理のステップS209〜ステップS218で行われていたカウンタ値の更新等の処理を行い(ステップS210は省略)、図39に示すように、例えば、2msec毎に行われるタイマ割込み処理において、上記実施形態で通常処理のステップS201〜ステップS208で行われていた処理と、上記実施形態でNMI割込み処理として行われていたステップS401の処理とを行うこととしてもよい。この場合、入賞口33a、33bへの入球タイミングと変動表示の開始タイミングとが重なった場合に、処理が規定時間内に収まらなくなってしまうといった事態を招きやすく、各種乱数カウンタ値の更新処理が十分に行えなかったり、処理落ちが生じ易くなってしまったりすることが懸念されるが、上記実施形態のように、変動表示の設定に際しての処理の簡素化を図ることで、かかる不具合を防止することができる。尚、この場合のステップS401の処理としては、例えば、CPU501のNMI端子に停電監視回路542から停電信号SK1が出力されたか否かを判定し、停電信号SK1の出力が確認された場合に、停電の発生を示すフラグをオンにする構成が挙げられる。また、ステップS401の処理に関しては、上記実施形態と同様に、NMI割込み処理として別途行うこととしてもよい。尚、図38のステップS210で否定判定された場合に、大当たり乱数カウンタC1、モード決定カウンタC2、変動選択カウンタC3の値を更新する処理を行うこととしてもよい。この場合、図39のタイマ割込み処理で行われる乱数更新処理(ステップS303)や乱数初期値更新処理(ステップS302)を省略してもよい。
(h)上記実施形態では、サブ制御装置262にて連続予告の設定に関する処理(連続予告設定処理、予告種別設定処理)を行っているが、主制御装置261において連続予告の設定に関する処理を行うこととしてもよい。
(i)上記第1実施形態では、大当たり乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリアに対して大当たり状態が発生するか否かの情報が上書きされる構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアに対して当選乱数記憶エリアとは別に、大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよいし、特別変動保留エリアとは別に、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアに個別に対応する記憶エリアを設け、当該記憶エリアに大当たり状態が発生するか否かの情報を記憶することとしてもよい。尚、モード決定カウンタC2の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアとは別に、大当たりの種別を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよいし、変動選択カウンタC3の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアとは別に、リーチ情報を記憶する記憶エリアを設けることとしてもよい。
(j)上記実施形態では、特別変動保留エリアの保留エリアに記憶された情報をシフトさせるシフト処理、及び、保留情報格納エリアの保留エリアに記憶された情報をシフトさせるシフト処理を行っているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、各入賞口33a、33bへの入賞順に変動表示を行える構成となっていればよい。
(k)上記第2実施形態において、当否判定テーブルに記憶されている値(当選対応値)のグループ分けは特に限定されるものではなく、例えば、当選対応値を2つずつ10個のグループに分けることとしてもよい。また、グループに属する当選対応値が1つであってもよい。
また、上記実施形態では、高確率状態において当否抽選に当選する大当たり乱数カウンタC1の値(「7〜16、307〜316」)には、低確率状態において当否抽選に当選する大当たり乱数カウンタC1の値が全て含まれる構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、高確率状態において当否抽選に当選する大当たり乱数カウンタC1の値(例えば、「7〜16、307〜316」)と、低確率状態において当否抽選に当選する大当たり乱数カウンタC1の値(例えば、「0、1」)とが全て異なる構成としてもよいし、高確率状態において当否抽選に当選する大当たり乱数カウンタC1の値(例えば、「7〜16、307〜316」)と、低確率状態において当否抽選に当選する大当たり乱数カウンタC1の値(例えば、「7、306」)とが一部だけ重複する構成としてもよい。尚、上記第2実施形態のように、当否判定テーブルの共通化を図った場合、各遊技モードにおいて当選する大当たり乱数カウンタC1の値の少なくとも一部を重複させることで、当否判定テーブルの簡素化を図ることができる。
(l)上記第2実施形態では、始動入賞時にリーチ乱数値判定処理を行い、当該リーチ乱数値判定処理及び大当たり乱数値判定処理の結果を基に「連続予告」を行うか否かを決定しているが、リーチ乱数値判定処理を省略してもよい。この場合、始動入賞時の処理を軽減させることができる。但し、その場合、「外れ」時において、「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、及び「完全外れ」のいずれのパターンでも同じ割合で「連続予告」が導出されることになってしまうので、始動入賞時にリーチ乱数値判定処理を行うことが望ましい。また、リーチ乱数値判定処理では、「前後外れリーチ」か否かを判定するだけであったが、その他、「前後外れ以外リーチ」か否かを判別し、「前後外れリーチ」、「前後外れ以外リーチ」、及び「完全外れ」を区別することとしてもよい。この場合、当該リーチの判定情報を保留エリアに記憶しておけば、第1実施形態のように変動開始時におけるリーチ状態を判定する処理を簡略化することができる。
さらに、各入賞口33a、33bに遊技球が入球したことに基づいて(始動入賞時において)、大当たりの種別を判定する当選種別判定処理を行い、当選種別判定処理、リーチ乱数値判定処理、及び大当たり乱数値判定処理の結果を基に「連続予告」を行うか否かを決定してもよい。尚、上記実施形態のように始動入球手段が2つ(上入賞口33a、下入賞口33b)存在する場合、極力各入賞口33a、33bに遊技球が入球したことに基づいて行われる処理の簡素化を図る方が望ましい(当選種別判定処理やリーチ乱数値判定処理を簡略化したり省略したりすることが望ましい。)。つまり、入賞口33a、33bに遊技球が入球したことに基づいて行われる処理を1つ増やすだけでも、上入賞口33a及び下入賞口33bに遊技球が同時に入球する場合を考えると、全体として処理が2つ増えることになる。従って、各入賞口33a、33bに遊技球が入球したことに基づいて行われる処理の簡素化を図ることで、上入賞口33a及び下入賞口33bに遊技球が同時に入球するとともに、かかる入球タイミング(始動入賞処理のタイミング)と、変動表示の開始のタイミング(変動表示設定処理)とが重なった場合に行われる一連の処理の簡素化を図ることができる。結果として、遊技制御に不具合が生じてしまうといった事態をより確実に防止することができる。
(m)上記第2実施形態では、変動表示設定処理(図44参照)の高確率状態における当否抽選(第2当否判定処理:ステップS7402参照)において、実行エリアのアドレス情報記憶エリアを確認し、アドレス情報記憶されているアドレス番号に対応するグループに属する当否判定テーブルの当選対応値と、前記抽出された大当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否かを判別する構成となっている。つまり、アドレス情報記憶されているアドレス番号に対応するグループに属する当否判定テーブルの当選対応値のみを参照するようにプログラムされているが、例えば、いずれかグループに属する当否判定テーブルの当選対応値のみを参照すると決めるのではなく、アドレス情報記憶されているアドレス番号に対応するグループに属する当否判定テーブルの当選対応値との判別が最初に行われるように(判別の順序を入れ替える)プログラムしてもよい。
(n)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、所定条件が成立すると(例えば、発射装置にて打ち出された遊技球が案内される遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球すると)大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、可変表示装置にて変動表示が行われ、所定時間後に変動表示が停止表示されることで、当否抽選の結果が教示される。前記当否抽選にて当選した場合には、変動表示の後、遊技者に有利な大当たり状態が発生し、遊技者は多くの遊技価値(賞球)を獲得することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
従来、前記当否抽選は、まず、始動入球手段への遊技球の入球を契機として、当否乱数カウンタ(大当たり乱数カウンタ)の値が取得され、当該当否乱数カウンタの値が保留記憶エリアに記憶される。そして、変動表示を開始させる際に、保留記憶エリアに記憶された当否乱数カウンタの値が、予め定められた当選に対応する値と一致するか否かを判別(当否判定)することで行われている。例えば、当選に対応する値が「1〜20」の20個設定されているとすると、当否乱数カウンタの値が「1」であるか否か、当否乱数カウンタの値が「2」であるか否か、といった具合に、当否判定が最大で20回行われる。
また、一般に、当否乱数カウンタの値等の変動表示に関わる情報を記憶可能な保留記憶エリアは複数設けられており、変動表示中に始動入球手段に遊技球が入球した場合であっても、空いている保留記憶エリアがあれば、当否乱数カウンタの値が取得されて保留記憶エリアに記憶される構成となっている。そして、実行中の変動表示が終了した後に、保留記憶エリアに記憶された当否乱数カウンタの値に基づいて当否判定(当否抽選)が行われ、当該当否抽選の結果等に応じた変動表示が実行されることとなる。
ところで、連続する複数回の変動表示において、例えば、互いに関連する演出表示を導出する(例えば、同様のキャラクタを導出させる)といった表示演出(いわゆる連続予告)が行われるものがある。当該連続予告が行われた場合、大当たり遊技状態が発生するのではないかといった期待感が複数の変動表示にわたって持続することとなり、興趣の向上を図ることができる。
さて、連続予告を行う場合には、保留記憶エリアに新たに記憶された変動表示の情報に基づいて、既に保留記憶エリアに記憶されている変動表示の情報を変更する(情報を付け加える)必要がある。但し、単に保留記憶エリアに当否乱数カウンタの値等のカウンタ値が記憶されただけでは、対応する変動表示の内容を把握することができない。従って、連続予告が行われる遊技機に関しては、上記のように変動表示の設定を行うべく変動表示の開始に際して当否判定を行う上、連続予告の設定を行うべく保留記憶エリアに変動表示の情報が記憶された時点においても当否判定が行われるようになっている。
しかしながら、始動入球手段への遊技球の入球タイミングと、変動表示の開始タイミングとが同期してしまうと、始動入球手段への入球に伴う当否判定等と、変動表示の開始に伴う当否判定等とをほぼ同時に行う必要が生じてしまう。従って、これらの当否判定等に多くの処理時間を必要としてしまい、その他の処理に割ける時間が少なくなってしまうおそれがある。具体的に、例えば、変動表示の開始に伴う当否判定やカウンタ値の更新処理等が4msec毎の通常処理にて行われ、始動入球手段への入球に伴う当否判定等が2msec毎の割り込み処理にて行われる構成であると、保留記憶エリアに変動表示の情報が記憶された時点で当否判定等を行わない構成に比べ、割り込み処理にかかる時間が長くなる。そして、上記のように、当否判定のタイミングが重複してしまうと、割り込み処理の時間の残余時間では、通常処理を的確に行えなくなってしまったり(例えば、カウンタ値の更新処理等を十分に行えなくなる)、割り込み処理にて行われる処理が割り込み処理の時間内に収まらなくなってしまったり(所謂「処理落ち」が生じてしまう)するおそれがある。特に、始動入球手段を複数(例えば2つ)備える遊技機においては、2以上の始動入球手段に同時に遊技球が入球するとともに、当該遊技球の入球タイミングと、変動表示の開始タイミングとが同期してしまうおそれがあるため、上記不具合が一層顕著なものとなることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、複数回の変動表示にわたる特定演出が行われる構成において、制御を比較的スムースに行うことのできる遊技機を提供することにある。
手段1.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのいずれかに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
前記第1当否判定処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
(前記第1当否判定処理が行われた時点で)前記第1当否判定処理の結果に基づいて、(当該第1当否判定処理の結果に基づく変動表示も含め)複数回の変動表示にわたる特定演出(連続する複数の変動表示に対してそれぞれ互いに関連する演出を導出する特定演出)を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1当否判定処理の結果に基づいて特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、保留記憶エリアが複数の保留エリアを有し、当否乱数生成手段の値を含む変動表示の設定に関わる前記所定情報を複数回分記憶可能であるため、結果的に、当否抽選の結果を教示する変動表示が保留されることとなる。また、本手段では、複数回の変動表示にわたる特定演出(所謂、連続予告)を実行するか否かについて、第1当否判定処理の結果に基づいて決定する構成であるため、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された時点で、当否乱数生成手段の値が当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判定している。
さて、変動表示の態様は、当否抽選の結果に基づいて行う必要がある。従って、変動表示の設定に際し、当否抽選の結果を判定する必要があるのであるが、本手段では、再度、当否乱数生成手段の値が当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別するのではなく、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアの保留エリアに記憶された時点で(所定条件が成立したタイミングで)既に行われている第1当否判定処理の結果に基づいて、当否抽選の結果を判定し、変動表示の設定を行う構成となっている。このため、例えば、変動表示の設定に際して再度、当否乱数生成手段の値が当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別する場合に比べ、変動表示の設定に際しての処理の簡素化(効率化)を図ることができる。従って、例えば、所定条件が成立したタイミング(第1当否判定処理のタイミング)と、事前に保留記憶エリアに記憶されている前記所定情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合であっても、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく、各種乱数カウンタの更新処理を実行する余裕を持って)行うことができる。
尚、「連続予告」を実行するか否かは、第1当否判定処理の結果に基づいて決定される。すなわち、特別遊技状態が発生する場合(当たりの場合)と、特別遊技状態が発生しない場合(外れの場合)とで、「連続予告」が実行される割合を変えることができる。例えば、「前記特殊演出決定処理において参酌される前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合には、前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合に比べ、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が高く設定され」るように構成することができる。このように、当たりの場合には外れの場合に比べて「連続予告」が実行される割合が高くなるといった構成を採用することで、「連続予告」が行われることでの特別遊技状態の発生への期待が高められ、「連続予告」によって確実に興趣の向上を図ることができる。尚、条件成立検出手段としては、例えば、発射装置にて打出された遊技球が案内される遊技領域が入球可能な始動入球手段に入球した遊技球を検知する入球検知手段が挙げられる。
手段2.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリア及び1つの実行エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのうち前記所定情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
前記第1当否判定処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記所定情報を前記実行エリア側にシフトするシフト処理と、
前記シフト処理により前記保留記憶エリアの前記実行エリアに記憶された前記所定情報に対応する前記第1当否判定処理の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、基本的に上記手段1と同様の作用効果が奏される。
手段3.第1の条件が成立したことを検出する第1条件成立検出手段と、
第2の条件が成立したことを検出する第2条件成立検出手段と、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な保留記憶エリアとを備え、
前記保留記憶エリアは、前記第1条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第1特別変動保留エリアと、前記第2条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第2特別変動保留エリアとを有し、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記第1又は第2特別変動保留記憶エリアのいずれかに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
前記第1当否判定処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1当否判定処理の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、基本的に上記手段1と同様の作用効果が奏される。また、本手段では、第1の条件が成立したことを検出する第1条件成立検出手段と、第2の条件が成立したことを検出する第2条件成立検出手段とが存在するため、2つの条件成立検出手段による検出が同時に行われる場合がある。このため、2つの条件成立検出手段による検出が同時に行われたタイミングと(第1当否判定処理のタイミング)と、変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合には、一定時間内に実行すべき処理が一定時間内に処理しきれない量になってしまい、処理落ちが生じてしまうといったおそれがより顕著なものとなる。これに対し、本手段2では(上記手段1と同様に)、第2当否判定処理においては、保留記憶エリアの実行エリアに記憶されている第1当否判定処理の結果を参酌するだけなので(当否乱数生成手段の値が当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを再度判別する必要がないので)、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく)行うことができる。
尚、条件成立検出手段を2つ設けることにより、遊技性の多様化を図ることができる。すなわち、例えば、特別遊技状態の種別が複数ある構成において、第1条件成立検出手段による検出が行われた場合と、第2条件成立検出手段による検出が行われた場合とで、特別遊技状態の付与が決定された場合の特別遊技状態の種別の振分け割合が異なるよう構成してもよい。尚、第1条件成立検出手段及び第2条件成立検出手段としては、例えば、発射装置にて打出された遊技球が案内される遊技領域を移動する遊技球が入球可能な第1始動入球手段及び第2始動入球手段に入球した遊技球をそれぞれ検知する第1入球検知手段及び第2入球検知手段が挙げられる。また、第1及び第2始動入球手段に遊技球が入球した場合に遊技者に対して遊技価値が払出される構成であって、第2始動入球手段に遊技球が入球した場合には、第1始動入球手段に遊技球が入球した場合よりも、払出される遊技価値の数が多いこととしてもよい。さらに、第2始動入球手段は、当該第2始動入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難な状態とする閉状態と、当該第2始動入球手段への遊技球の入球を可能又は容易な状態とする開状態とに状態変化可能な開閉手段を備え、前記開閉手段は、前記遊技領域の特定領域を通過する遊技球を検知可能な通過検知手段による遊技球の検知を契機として行われる開放抽選にて当選した場合に開状態とされることとしてもよい。
手段4.第1の条件が成立したことを検出する第1条件成立検出手段と、
第2の条件が成立したことを検出する第2条件成立検出手段と、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な保留記憶エリアとを備え、
前記保留記憶エリアは、前記第1条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第1特別変動保留エリアと、前記第2条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第2特別変動保留エリアと、1つの実行エリアとを有し、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記第1又は第2特別変動保留記憶エリアのうち前記所定情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
前記第1当否判定処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1又は第2特別変動保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記所定情報を前記実行エリア側にシフトするシフト処理と、
前記シフト処理により前記保留記憶エリアの前記実行エリアに記憶された前記所定情報に対応する前記第1当否判定処理の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、基本的に上記手段3と同様の作用効果が奏される。
手段5.前記第1特別変動保留エリア及び前記第2特別変動保留エリアにそれぞれ前記当否乱数生成手段の値が記憶されている場合、前記第2特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を全て消化した後に、前記第1特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を開始させる構成であって、
前記特殊演出決定処理は、
前記第1条件成立検出手段の検出に基づいて抽出された前記当否乱数生成手段の値が前記当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する第1特殊演出決定処理と、
前記第2条件成立検出手段の検出に基づいて抽出された前記当否乱数生成手段の値が前記当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する第2特殊演出決定処理とを備え、
前記第1特殊演出決定処理に関しては、
前記第1及び第2特別変動保留エリアの前記保留エリアのうち、前記第1当否判定処理の結果が記憶されている前記保留エリアが(当該第1特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)合計で2つ以上ある場合に当該第1特殊演出決定処理が実行され、
前記第1及び第2特別変動保留エリアの前記保留エリアのうち、前記第1当否判定処理の結果が記憶されている前記保留エリアが(当該第1特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)合計で2つ未満である場合には、当該第1特殊演出決定処理の実行が回避され、
前記第2特殊演出決定処理に関しては、
前記第2特別変動保留エリアの2つ以上の前記保留エリア(当該第2特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)に対して前記第1当否判定処理の結果が記憶されている場合に当該第2特殊演出決定処理が実行され、
前記第2特別変動保留エリアの前記保留エリアのうち前記第1当否判定処理の結果が記憶されている前記保留エリアが(当該第2特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)1つだけの場合には、当該第2特殊演出決定処理の実行が回避されることを特徴とする手段3又は4に記載の遊技機。
手段5によれば、第1条件成立検出手段による検出に基づく変動表示(以下、第1変動表示と称する)、及び、第2条件成立検出手段による検出に基づく変動表示(以下、第2変動表示と称する)のどちらでも「連続予告」が導出され得る構成である。このため、第1及び第2変動表示のどちらにおいても「連続予告」を堪能することができる。また、本手段によれば、「連続予告」は、変動表示が2つ以上保留されていないと導出されない構成となっている。従って、変動表示が1つしか保留されていないのにもかかわらず、「連続予告」が実行されてしまうことに起因して、「連続予告」に際して発生する態様が、単独の変動表示のみでも頻繁に発生し、演出のバランスを崩してしまう(「連続予告」が「複数回の変動表示にわたる特定演出」からかけ離れてしまう)といった事態を抑制することができる。
また、本手段に記載のように、第2変動表示が第1変動表示よりも優先的に消化される場合、例えば、第2変動表示の保留数が「0」かつ第1変動表示の保留数が「1」のときに、第2変動表示が保留されたとすると、保留数は合わせて「2」となるが、先に保留されていた第1変動表示は第2変動表示の後回しにされる。つまり、このような状況において、第2変動表示が保留されることに基づいて「連続予告」を設定してしまうと、本来、「連続予告」を実行することで、複数回の変動表示にわたる特定演出を行った末の最終的な結果として、複数回の変動表示の最後に第2変動表示を実行させたいのにもかかわらず、第1変動表示が最後になってしまい、「連続予告」の意味を成さなくなってしまうおそれがある。これに対し、本手段によれば、第2変動表示が2つ以上保留されていないと、第2変動表示において「連続予告」が導出されない構成となっている。従って、上記のような事態を回避することができ、違和感のある「連続予告」が行われてしまうといった事態を防止することができる。
手段6.前記第1特別変動保留エリア及び前記第2特別変動保留エリアにそれぞれ前記当否乱数生成手段の値が記憶されている場合、前記第2特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を全て消化した後に、前記第1特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を開始させる構成であって、
前記複数回の変動表示にわたる特定演出に用いられる演出態様は、前記複数回の変動表示にわたる特定演出が行われないときにも導出され得る演出態様であること、
又は、
前記特殊演出決定処理にて前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行することが決定された場合であっても、対応する複数回の変動表示に関して、各変動表示毎に、特定演出を導出するか否かを決定することを特徴とする手段3乃至5のいずれかに記載の遊技機。
手段6によれば、第1条件成立検出手段による検出に基づく変動表示(第1変動表示)で「連続予告」が行われている最中に第2条件成立検出手段による検出があった場合、第2条件成立検出手段による検出に基づく変動表示(第2変動表示)の消化が優先されるため、「連続予告」が途切れてしまうことが懸念される。例えば、連続予告として、通常では導出されることがない態様を導出する場合、遊技者がかかる態様により「連続予告」の実行を確認したのにもかかわらず、当該「連続予告」であることを示す態様が複数の変動表示において連続して導出されないといった事態が生じ、興趣の低下を招くおそれがある。
この点、本手段6によれば、「連続予告」に用いられる演出態様が、単独の変動表示でも導出され得る構成としているため、「連続予告」が途切れたとしても違和感がなく、上記不具合を回避することができる。
尚、第1変動表示で「連続予告」が行われている最中に第2条件成立検出手段による検出があった場合、当該検出に基づく第2変動表示においても「連続予告」を導出する(「連続予告」が行われる一連の変動表示に含めてしまう)ことも考えられるが、この場合、「連続予告」が導出される第1変動表示が消化される前に第2条件成立検出手段による検出が続くと、「連続予告」が非常に長いものになってしまう。そして、例えば、「連続予告」の終わりを散々待った挙句に「外れ」となると、「連続予告」によって逆に興趣の低下を招くおそれがある。従って、第1変動表示で「連続予告」が行われている最中に第2条件成立検出手段による検出があった場合であっても、当該検出に基づく第2変動表示において「連続予告」を導出させるような制御は行わない方が望ましい(「連続予告」が行われる複数の変動表示の数をある程度制限することが望ましい)。
手段7. 前記主制御手段からのコマンドに基づいて演出に関する制御を行うサブ制御手段を備え、
前記サブ制御手段は、前記主制御手段から出力される変動表示に関する情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留情報格納エリアを備え、
前記主制御手段は、
前記第1当否判定処理が行われた時点で、前記第1当否判定処理の結果を含む変動表示の設定に関わる情報を前記サブ制御手段に出力する一次出力処理と、
前記変動表示設定処理にて設定された変動表示の情報を前記サブ制御手段に出力する二次出力処理とを行う構成であって、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報を、前記変動情報記憶エリアのうち情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する保留情報格納処理と、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報(前記第1当否判定処理の結果等)に基づいて、前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する前記特殊演出決定処理と、
前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、変動表示を作成する変動作成処理と、
前記特殊演出決定処理の結果に基づいて、前記変動作成処理にて作成される変動表示に前記特定演出を設定する特定演出設定処理とを行うことを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、「連続予告」に関する処理はサブ制御手段にて行われる。このため、主制御手段の制御の負担を軽減することができる。また、サブ制御手段に対して、一次出力処理に際して出力された前記所定情報を記憶する保留情報格納エリアが設けられることにより、サブ制御手段においても保留された変動表示を確実に把握することができる上、保留されている変動表示に対して特定演出を確実に設定することができる。
尚、手段2、手段4に対応して以下のように構成してもよい。「
前記主制御手段からのコマンドに基づいて演出に関する制御を行うサブ制御手段を備え、前記サブ制御手段は、前記主制御手段から出力される変動表示に関する情報を記憶可能な複数の保留エリア及び1つの実行エリアを有する保留情報格納エリアを備え、前記主制御手段は、前記第1当否判定処理が行われた時点で、前記第1当否判定処理の結果を含む変動表示の設定に関わる情報を前記サブ制御手段に出力する一次出力処理と、前記変動表示設定処理にて設定された変動表示の情報を前記サブ制御手段に出力する二次出力処理とを行う構成であって、前記サブ制御手段は、前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報を、前記変動情報記憶エリアのうち情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する保留情報格納処理と、前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報(前記第1当否判定処理の結果等)に基づいて、前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する前記特殊演出決定処理と、前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報を受信した場合に、前記保留情報格納エリアの前記保留エリアに記憶されている情報を前記実行エリア側にシフトするサブ側シフト処理と、前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、変動表示を作成する変動作成処理と、前記サブ側シフト処理により前記保留情報格納エリアの前記実行エリアに記憶された前記特殊演出決定処理の結果に基づいて、前記変動作成処理にて作成される変動表示に前記特定演出を設定する特定演出設定処理とを行うこと」としてもよい。
手段8.前記サブ制御手段は、
前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かの連続演出抽選に際して用いられる連続演出乱数生成手段と、
前記連続演出抽選にて当選する値として、前記連続演出乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する連続演出当選値記憶手段と、
前記連続演出抽選にて当選した場合に、前記複数回の変動表示にわたる特定演出のうち各変動表示に導出する特定構成演出の種別の決定に際して用いられる連続演出種別乱数生成手段と、
前記特定構成演出の各種別に対応する値として、前記連続演出種別乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する連続演出種別判定値記憶手段とを備え、
前記連続演出当選値記憶手段及び前記連続演出種別判定値記憶手段はそれぞれ複数設けられ、
前記特殊演出決定処理は、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報を受信した場合に、前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の各値を抽出する連続演出判定値抽出処理と、
前記連続演出判定値抽出処理にて抽出された前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の各値を、前記保留情報格納エリアのうち情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する連続演出情報格納処理と、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された前記所定情報に基づいて、前記複数の連続演出当選値記憶手段のうち参酌する連続演出当選値記憶手段を選択するとともに、前記連続演出判定値抽出処理にて抽出された前記連続演出乱数生成手段の値が、前記選択された連続演出当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判定する連続演出当否判定処理と、
前記連続演出当否判定処理の結果を記憶する連続演出結果記憶処理とを備え、
前記特定演出設定処理は、
前記連続演出当否判定処理の結果が、前記連続演出乱数生成手段の値と前記連続演出当選値記憶手段の値との一致を示す場合に、前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、前記複数の連続演出種別判定値記憶手段のうち参酌する連続演出種別判定値記憶手段を選択するとともに、前記選択された連続演出種別判定値記憶手段を参酌し、前記連続演出種別乱数生成手段の値に基づいて、前記特定構成演出を決定する構成演出種別決定処理と、
前記構成演出種別決定処理の結果に基づいて、前記特定構成演出を変動表示に設定する構成演出設定処理とを備えていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
手段8によれば、複数回の変動表示にわたる特定演出を確実に設定することができる。また、前記特定演出の一部を構成する特定構成演出は、特定演出が行われる各変動表示の実行に際して設定され、さらに、その種別の決定に際して参酌される連続演出種別判定値記憶手段についても、主制御手段から二次出力処理に際して出力された情報に基づいて選択される。従って、主制御手段から二次出力処理に際して出力された情報に基づいて作成される変動表示に適合した特定構成演出を選択し、変動表示に設定することができる。このため、例えば、主制御手段から一次出力処理に際して出力された情報に基づいて各変動表示に導出する特定構成演出の種別を一度に全部決定してしまう場合のように、各変動表示の態様と各特定構成演出とが対応せず、違和感が生じてしまうといった事態を防止することができる。さらに、各変動表示の態様と各特定構成演出とを対応させるべく、特殊演出決定処理に際して、保留情報格納エリアに記憶されている全ての情報を判定するとともに、各変動表示に導出する連続予告の態様を一度に全部決定する場合のように、著しく処理が複雑になってしまう(処理量が膨大になってしまう)といった事態を回避することができる。
尚、「前記サブ制御手段は、前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かの連続演出抽選に際して用いられる連続演出乱数生成手段と、前記連続演出抽選にて当選する値として、前記連続演出乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する連続演出当選値記憶手段と、前記連続演出抽選にて当選した場合に、前記複数回の変動表示にわたる特定演出のうち各変動表示に導出する特定構成演出の種別の決定に際して用いられる連続演出種別乱数生成手段と、前記特定構成演出の各種別に対応する値として、前記連続演出種別乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する連続演出種別判定値記憶手段とを備え、前記連続演出当選値記憶手段及び前記連続演出種別判定値記憶手段はそれぞれ複数設けられ、前記特殊演出決定処理は、前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報を受信した場合に、前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の各値を抽出する連続演出判定値抽出処理と、前記連続演出判定値抽出処理にて抽出された前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の各値を、前記保留情報格納エリアのうち情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する連続演出情報格納処理と、前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された前記所定情報に基づいて、前記複数の連続演出当選値記憶手段のうち参酌する連続演出当選値記憶手段を選択するとともに、前記連続演出判定値抽出処理にて抽出された前記連続演出乱数生成手段の値が、前記選択された連続演出当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判定する連続演出当否判定処理と、前記連続演出当否判定処理の結果を前記連続演出乱数格納処理にて前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の値が格納された前記保留エリアと同一の保留エリアに記憶する連続演出結果記憶処理とを備え、前記特定演出設定処理は、前記保留情報格納エリアの前記実行エリアに記憶された前記連続演出当否判定処理の結果が、前記連続演出乱数生成手段の値と前記連続演出当選値記憶手段の値との一致を示す場合に、前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、前記複数の連続演出種別判定値記憶手段のうち参酌する連続演出種別判定値記憶手段を選択するとともに、前記選択された連続演出種別判定値記憶手段を参酌し、前記実行エリアに記憶されている前記連続演出種別乱数生成手段の値に基づいて、前記特定構成演出を決定する構成演出種別決定処理と、前記構成演出種別決定処理の結果に基づいて、前記特定構成演出を変動表示に設定する構成演出設定処理とを備えていること」としてもよい。
手段9.前記当否抽選の当選確率が異なる遊技モードが少なくとも2つあり、特別遊技状態が発生する前と特別遊技状態が終了した後とで前記遊技モードを切替可能な構成であって、
前記主制御手段は、
特別遊技状態の終了後に付与される前記遊技モードの種別の決定に際して用いられるモード種別乱数生成手段と、
前記各遊技モードに対応する値として、前記モード種別乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶するモード種別判定値記憶手段とを備え、
前記当選値記憶手段は、前記各遊技モードに対応して複数設けられ、
前記判定値抽出処理に際して、前記モード種別乱数生成手段の値も抽出され、
前記判定値格納処理に際して、前記抽出された前記モード種別乱数生成手段の値も記憶され、
前記第1当否判定処理は、前記複数の当選値記憶手段のうち遊技モードに対応した当選値記憶手段を選択するとともに、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、選択された当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別し、
少なくとも前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合において、前記モード種別判定値記憶手段を参酌し、前記判定値抽出処理にて抽出された前記モード種別乱数生成手段の値に基づいて遊技モードの種別を判定する第1モード種別判定処理を行い、
前記結果記憶処理に際して、前記第1モード種別判定処理の結果も記憶され、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1モード種別判定処理の結果に基づいて、特別遊技状態の終了後に付与される遊技モードの種別を決定する第2モード種別判定処理を行い、
前記第2当否判定処理及び前記第2モード種別判定処理の結果に基づいて、前記変動表示設定処理を行うことを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、第2モード種別判定処理に際しては、第1モード種別判定処理の結果を参酌するだけであり、再度、モード種別判定値記憶手段を参酌し、モード種別乱数生成手段の値が、いずれの遊技モードに対応する値であるかを判定するといった処理を行わなくても済む。このため、処理の簡素化を図ることができる。
また、当該手段9のように、当否抽選の当選確率が異なる遊技モードが複数ある場合には、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された第1のタイミングと、当該保留記憶エリアに記憶された当否乱数生成手段の値に基づいた変動表示を開始させる第2のタイミングとで、遊技モードが異なる場合がある。このため、第1のタイミングで行われる第1当否判定処理の当否の判定結果が、第2のタイミングにおいては不的確であるといった事態も起こり得る。すなわち、例えば、判定値抽出処理にて抽出された当否乱数生成手段の値が、第1のタイミングでは外れに対応するが、第2のタイミングでは当選に対応する場合があったり、第1のタイミングでは当選に対応するが、第2のタイミングでは外れに対応する場合があったりする。
これに対し、上記手段1乃至4に記載のように、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶されたタイミング(第1のタイミング)で第1当否判定処理が行われる場合であっても、変動表示を開始させるタイミング(第2のタイミング)で第2当否判定処理を行うことにより、第2のタイミングにおける遊技モードに適応した的確な当否判定を行うことができる。従って、本来、特別遊技状態が付与されるはずなのに(当たりなのに)、その権利が得られなかったり(外れとなってしまったり)、特別遊技状態が付与されるはずがないのに(外れなのに)、その権利が得られてしまったり(当たりとなってしまったり)するといった事態を防止することができる。
尚、第1当否判定処理の当否判定の結果が変動表示にそのまま反映される構成の場合、当否抽選にて当選する確率の高い第2の遊技モードにおいて第1当否判定処理が行われ、当該第1当否判定処理の結果に対応する変動表示が第2のモードよりも当選確率の低い第1の遊技モードにおいて実行される場合においては、変動表示が第1の遊技モードにて実行されるのにもかかわらず、当否抽選は第2の遊技モードの確率で行われているため、当選となる確率が高くなる。このような構成を有する遊技機に関しては、第2の遊技モードにおいて変動表示を目一杯保留しておくことが有利であり、このことを知らない遊技者は著しい損失を被ってしまうおそれがある。これに対し、本手段によれば、当否の決定はあくまでも変動表示の開始の際に行われることとなる。このため、第1の遊技モードにおいても第2の遊技モードの当選確率で当否が決定されてしまうといった事態を回避することができる。従って、遊技者の知識の差により著しい不公平が生じてしまうといった事態を防止することができる。また、変動表示の開始の際に当否の決定を行うことで、第2の遊技モードにおいても第1の遊技モードの当選確率で当否が決定されてしまうといった事態を回避することができ、結果として、適正な確率で当否抽選を受けられないことに起因する遊技者の損失を防止することができる。
尚、手段7に対応しては、「前記一次出力処理に際して、前記第1モード種別判定処理の結果も出力されること」としてもよい。尚、「前記第1モード種別判定処理の結果により、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が変化すること」としてもよい。例えば、「前記第1モード種別判定処理の結果が前記第2の遊技モードの付与を示す場合には、前記第1モードの付与を示す場合に比べ、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が高く設定されていること」としてもよい。
また、上記手段8では、前記複数回の変動表示にわたる特定演出のうち各変動表示に導出する特定構成演出の種別は、主制御手段から一次出力処理に際して出力された前記所定情報に基づいて一度に全部決定されるのではなく、主制御手段から二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、各変動表示毎に決定される。このため、各変動表示の内容に合わせて特定構成演出を決定することができる。従って、上記のように、第1当否判定処理にて外れと判定された前記所定情報に基づいて特別遊技状態の発生を教示する変動表示を実行したり、第1当否判定処理にて当選と判定された情報に基づいて特別遊技状態が発生しないことを教示する変動表示を実行したりする場合に、第1当否判定処理の判定に対応した特定構成演出の種別が選択されてしまうといった事態を回避することができる。結果として、変動表示の態様と特定構成演出とが対応せず、違和感が生じてしまうといった事態を防止することができる。特に、複数回の変動表示にわたる特定演出の態様として、特別遊技状態が発生する場合にしか導出され得ない態様が、特別遊技状態が発生しないこと(外れとなること)を教示する変動表示において導出されてしまうと、遊技者に不快感を与え、興趣の著しい低下を招くおそれがあるが、本手段ではこれを回避することができる。
手段10.特別遊技状態に当選する確率として予め定められた第1の確率で前記当否抽選が行われる第1の遊技モード(低確率状態)と、
前記第1の確率よりも特別遊技状態に当選する確率が高い第2の確率で前記当否抽選が行われる第2の遊技モード(高確率状態)とがある構成であって、
前記当選値記憶手段は、
前記第1の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する第1当選値記憶手段と、
前記第2の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する第2当選値記憶手段とを備え、
前記第1当否判定処理は、前記第1及び第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第1当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別するとともに、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第2当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別することを特徴とする手段9に記載の遊技機。
手段10によれば、当選乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された第1のタイミングと、当該保留記憶エリアに記憶された当否乱数生成手段の値に基づいた変動表示を開始させる第2のタイミングとで遊技モードが異なる場合であっても、第2当否判定処理において、再度、当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値とが一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済む。
具体的に、上記手段9に記載のように、例えば、第1のモードにおいて行われる第1当否判定処理の結果が当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値との不一致を示す場合(外れを示す場合)であっても、もし、仮に当該第1当否判定処理が第2のモードにおいて行われたとしたら(参酌される当選値記憶手段が第2当選値記憶手段であったならば)、当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値との一致を示すような場合(当選を示す場合)であり、かつ、当該第1当否判定処理の結果に対応する第2当否判定処理が第2のモードにおいて行われる場合には、当該第2当否判定処理において特別遊技状態を発生させることとなる。
このような構成を採用する場合には、例えば、第1のモードにおいて行われる第1当否判定処理に際して、当否乱数生成手段の値と第1当選値記憶手段の値とが一致するか否かの判定を行うだけの構成であると、当該第1当否判定処理の結果に対応する第2当否判定処理が第2のモードにおいて行われることになった場合、第2当否判定処理において、再度、当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値とが一致するか否かを判定するといった処理を行う必要が生じてしまう。
これに対し、本手段によれば、第1及び第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても、第1当否判定処理に際して、当否乱数生成手段の値と第1当選値記憶手段の値とが一致するか否かの判定を行うとともに、当否乱数生成手段の値と第2当選値記憶手段の値とが一致するか否かの判定を行うこととしている。このため、保留記憶エリアに対し、第1当否判定処理の結果として、例えば、第2の遊技モードでは「当選」であるが第1の遊技モードでは「当選」であることが把握できる情報や、第1の遊技モードでは「外れ」であるが第2のモードでは「当選」であることが把握できる情報を記憶しておくことができる。従って、第2当否判定処理が対応する第1当否判定処理とは別の遊技モードで実行される場合であっても、第1当否判定処理の結果を参酌するだけで、特別遊技状態を発生させるか否かの判断(当否判定)を、そのときの遊技モードに応じて的確に行うことができる。結果として、第2当否判定処理において、再度、当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値とが一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、処理の簡素化を図ることができる。
手段11.特別遊技状態に当選する確率として予め定められた第1の確率で前記当否抽選が行われる第1の遊技モード(低確率状態)と、
前記第1の確率よりも特別遊技状態に当選する確率が高い第2の確率で前記当否抽選が行われる第2の遊技モード(高確率状態)とがある構成であって、
前記第2の遊技モードにおいて当選となる前記当否乱数生成手段の値には、前記第1の遊技モードにおいて当選となる値が含まれる構成であって、
前記当選値記憶手段は、
前記第1及び前記第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても前記当否抽選にて当選する値として、前記当否乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する第1当選値記憶手段と、
前記第2の遊技モードでのみ前記当否抽選にて当選し、前記第1の遊技モードでは前記当否抽選にて当選しない値として、前記当否乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する第2当選値記憶手段とを備え、
前記一次判定処理は、前記第1及び第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第1当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別するとともに、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第2当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別することを特徴とする手段9又は10に記載の遊技機。
手段11によれば、基本的に上記手段10と同様の作用効果が奏される。また、第1の遊技モードにて当選に対応する値、及び、第2の遊技モードにて当選に対応する値のうち、重複している値に関しては、当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値とが一致するか否かの判別を第1当否判定処理において二度行う必要がなくなる。このため、第1当否判定処理に際し、当否乱数生成手段の値と当選値記憶手段の値とが一致するか否かを判別するといった処理の回数を減らすことができ、制御の簡素化を図ることができる。例えば、当否乱数生成手段の値のうち第1のモードにおいて当選する値が「2」つ、第2のモードにおいて当選する値が「5」つの場合、例えば、第1の遊技モードにおいて当選となる当否乱数生成手段の値と、第2の遊技モードにおいて当選となる当否乱数生成手段の値とが全て異なる構成では、一回の第1当否判定処理につき7回の判別を行う必要があるが、本手段11の構成では、一回の第1当否判定処理につき5回の判別を行うだけで済む。
手段12.前記第1モード種別判定処理は、前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合だけでなく、前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合であっても、前記第2当否判定処理にて特別遊技状態を発生させることが決定され得る場合には実行されることを特徴とする手段9乃至11のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、第1当否判定処理にて「外れ」と判定される場合であっても、第2当否判定処理にて「当選」と判定され得る場合には、第1モード種別判定処理を行っておく構成となっている。このため、例えば、第1当否判定処理においては「外れ」と判定されたが、当該一次判定処理に対応する第2当否判定処理において「当選」と判定された場合であっても、第1モード種別判定処理の結果を参酌することで、特別遊技状態の終了後に付与される遊技モードの種別を決定する(第2モード種別判定処理を行う)ことができる。従って、第2モード種別判定処理において、モード種別乱数生成手段の値がモード種別判定値記憶手段の値のどれと一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。これにより、例えば、条件成立検出手段による検出のタイミング(第1当否判定処理及び第1モード種別判定処理のタイミング)と、事前に保留記憶エリアに記憶されている前記所定情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理及び第2モード種別判定処理のタイミング)とが重複してしまった場合でも、遊技制御を比較的スムースに行うことができる。
尚、「前記第1モード種別判定処理は、前記第1当否判定処理の結果に関わらず行われること」としてもよい。この場合も上記手段12と同様の作用効果が奏される。但し、当該構成を採用する場合、いずれの遊技モードでも「外れ」となる場合においても、第1モード種別判定処理が行われてしまい、条件成立検出手段による検出が行われた場合の処理量が増加してしまう。このため、上記手段12のように、第1当否判定処理にて「当選」と判定されるときと、第1当否判定処理にて「外れ」と判定され、かつ、後の第2当否判定処理にて「当選」と判定され得るときだけ第1モード種別判定処理を行うことが望ましい。
手段13.前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに切替可能に構成され、遊技球が入球した場合に遊技価値が払い出される可変入球手段を備え、前記可変入球手段は、特別遊技状態においてのみ開状態とされ得る構成であり、
特別遊技状態には、特別遊技状態中において所定数の遊技価値の払い出し(獲得)が望める第1特別遊技状態と、特別遊技状態中において前記所定数よりも多くの遊技価値の払出し(獲得)が望める第2特別遊技状態とがある構成であって、
前記主制御手段は、
特別遊技状態の種別の決定に際して用いられる当選種別乱数生成手段と、
各特別遊技状態の種別に対応する値として、前記当選種別乱数生成手段で生成されえる値のうち予め定められた値を記憶する当選種別判定値記憶手段とを備え、
前記判定値抽出処理に際して、前記当選種別乱数生成手段の値も抽出され、
前記判定値格納処理に際して、前記抽出された前記当選種別乱数生成手段の値も前記保留エリアに記憶され、
少なくとも前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合において、前記当選種別判定値記憶手段を参酌し、前記判定値抽出処理において抽出された前記当選種別乱数生成手段の値に基づいて、特別遊技状態の種別を判定する第1当選種別判定処理を行い、
前記結果記憶処理に際して、前記第1当選種別判定処理の結果も記憶され、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1当選種別判定処理の結果に基づいて、特別遊技状態の種別がいずれの種別であるかを決定する第2当選種別判定処理を行い、
前記第2当否判定処理及び前記第2当選種別判定処理の結果に基づいて、前記変動表示設定処理を行うことを特徴とする手段1乃至12のいずれかに記載の遊技機。
手段13によれば、第2当選種別判定処理に際しては、第1当選種別判定処理の結果を参酌するだけであり、再度、当選種別判定値記憶手段を参酌し、当選種別乱数生成手段の値が、いずれの特別遊技状態の種別に対応する値であるかを判定するといった処理を行わなくても済む。このため、処理の簡素化を図ることができる。
尚、上記手段9乃至12に記載の遊技モードと、本手段13の特別遊技状態の種別との対応付けを行い、遊技モードの決定に関する処理と、特別遊技状態の種別の決定に関する処理との共通化を図ることとしてもよい。例えば、第2特別遊技状態が付与されるとともに、第2特別遊技状態の終了後、第1の遊技モードが付与される第1のパターン(所謂、通常大当たり)と、第2特別遊技状態が付与されるとともに、第2特別遊技状態の終了後、第2の遊技モードが付与される第2のパターン(所謂、確変大当たり)と、第1特別遊技状態が付与されるとともに、第1特別遊技状態の終了後、第2の遊技モードが付与される第3のパターン(上記実施形態では「特殊確変」)とが設定されることとしてもよい。この場合、遊技モードの決定に関する処理と、特別遊技状態の種別の決定に関する処理とを別々に行う場合に比べ、処理の簡素化を図ることができる。
尚、手段7に対応しては、「前記一次出力処理に際して、前記第1当選種別判定処理の結果も出力されること」としてもよい。尚、「前記第1当選種別判定処理の結果により、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が変化すること」としてもよい。例えば、「前記第1当選種別判定処理の結果が前記第2特別遊技状態の付与を示す場合には、前記第1特別遊技状態の付与を示す場合に比べ、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が高く設定されていること」としてもよい。
手段14.前記第1当選種別判定処理は、前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合だけでなく、前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合であっても、前記第2当否判定処理にて特別遊技状態を発生させることが決定され得る場合には実行されることを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段14によれば、第1当否判定処理にて「外れ」と判定される場合であっても、第2当否判定処理にて「当選」と判定され得る場合には、第1当選種別判定処理を行っておく構成となっている。このため、例えば、第1当否判定処理においては「外れ」と判定されたが、当該第1当否判定処理に対応する第2当否判定処理において「当選」と判定される場合であっても、実行エリアに記憶されている第1当選種別判定処理の結果を参酌することで、特別遊技状態の種別を決定する(第2当選種別判定処理を行う)ことができる。従って、第2当選種別判定処理において、当選種別乱数生成手段の値が当選種別判定値記憶手段の値のどれと一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。これにより、例えば、条件成立検出手段による検出が行われたタイミング(第1当否判定処理及び第1当選種別判定処理のタイミング)と、事前に保留記憶エリアに記憶されている前記所定情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理及び第2当選種別判定処理のタイミング)とが重複してしまった場合でも、遊技制御を比較的スムースに行うことができる。
尚、「前記第1当選種別判定処理は、前記第1当否判定処理の結果に関わらず行われること」としてもよい。この場合も上記手段14と同様の作用効果が奏される。但し、当該構成を採用する場合、いずれの遊技モードでも「外れ」となる場合においても、第1当選種別判定処理が行われてしまい、条件成立検出手段による検出が行われた場合の処理量が増加してしまう。このため、上記手段14のように、第1当否判定処理にて「当選」と判定されるときと、第1当否判定処理にて「外れ」と判定され、かつ、後の第2当否判定処理にて「当選」と判定され得るときだけ第1当選種別判定処理を行うことが望ましい。
手段15.前記可変表示手段において前記当否抽選にて当選した旨の変動表示が行われる場合には、その結果が表示される前段階として、前記可変表示手段において特定の態様が導出されるリーチ状態が発生し、また、前記可変表示手段において前記当否抽選にて当選しなかった旨の変動表示が行われる場合にも、前記リーチ状態が発生し得る構成であって、
前記主制御手段は、
リーチ状態を発生させるか否かの決定に用いられるリーチ乱数生成手段と、
リーチ状態の発生に対応する値として、前記リーチ乱数生成手段で生成されえる値のうち予め定められた値を記憶するリーチ判定値記憶手段とを備え、
前記判定値抽出処理に際して、前記リーチ乱数生成手段の値も抽出され、
前記判定値格納処理に際して、前記抽出された前記リーチ乱数生成手段の値も記憶され、
少なくとも前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合において、前記リーチ判定値記憶手段を参酌し、前記判定値抽出処理において抽出された前記リーチ乱数生成手段の値に基づいてリーチ状態が発生するか否かを判定する第1リーチ判定処理を行い、
前記結果記憶処理に際して、前記第1リーチ判定処理の結果も記憶され、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1リーチ判定処理の結果に基づいて、リーチ状態を発生させるか否かを決定する第2リーチ判定処理を行い、
前記第2当否判定処理及び前記第2リーチ判定処理の結果に基づいて、前記変動表示設定処理を行うことを特徴とする手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。
手段15によれば、最終リーチ種別判定処理に際しては、一次リーチ種別判定処理の結果を参酌するだけであり、再度、リーチ種別判定テーブルを参酌し、リーチ種別乱数カウンタの値がリーチ状態を発生させる値と一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済む。このため、処理の簡素化を図ることができる。
尚、「前記リーチ状態には、変動表示が停止表示されたときの態様が異なる複数の種別が存在すること」としてもよい。この場合、第1リーチ判定処理に際し、リーチ状態を発生させるか否かを判定するだけでなく、リーチ状態の種別を判定するとともに、第2リーチ判定処理に際し、リーチ状態を発生させるか否かを決定するだけでなく、リーチ状態の種別を決定することとなる。
尚、手段7に対応しては、「前記一次出力処理に際して、前記第1リーチ判定処理の結果も出力されること」としてもよい。尚、「前記第1リーチ判定処理の結果により、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が変化すること」としてもよい。例えば、「前記第1リーチ判定処理の結果がリーチ状態の発生を示す場合には、リーチ状態が発生しないことを示す場合に比べ、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が高く設定されていること」としてもよい。
手段16.前記第1リーチ判定処理は、前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合だけでなく、前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合であっても、前記第2当否判定処理にて特別遊技状態を発生させないことが決定され得る場合には実行されることを特徴とする手段15に記載の遊技機。
手段16によれば、第1当否判定処理にて「当選」と判定される場合であっても、第2当否判定処理にて「外れ」と判定され得る場合には、第1リーチ判定処理を行っておく構成となっている。このため、例えば、第1当否判定処理においては「当選」と判定されたが、当該一次判定処理に対応する第2当否判定処理において「外れ」と判定された場合であっても、実行エリアに記憶されている第1リーチ判定処理の結果を参酌することで、リーチ状態の発生を決定する(第2リーチ判定処理を行う)ことができる。従って、第2リーチ判定処理において、リーチ乱数生成手段の値がリーチ判定値記憶手段の値のどれと一致するか否かを判定するといった処理を行わなくても済み、変動表示を開始させる際の処理の簡素化を図ることができる。これにより、例えば、条件成立検出手段による検出が行われたタイミング(第1当否判定処理及び第1リーチ判定処理のタイミング)と、事前に保留記憶エリアに記憶されている前記所定情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理及び第2リーチ判定処理のタイミング)とが重複してしまった場合でも、遊技制御を比較的スムースに行うことができる。
尚、「前記第1リーチ判定処理は、前記第1当否判定処理の結果に関わらず行われること」としてもよい。この場合も上記手段16と同様の作用効果が奏される。但し、当該構成を採用する場合、いずれの遊技モードでも「当選」となる場合においても、第1リーチ判定処理が行われてしまい、条件成立検出手段が行われた場合の処理量が増加してしまう。このため、上記手段16のように、第1当否判定処理にて「外れ」と判定されるときと、第1当否判定処理にて「当選」と判定され、かつ、後の第2当否判定処理にて「外れ」と判定され得るときだけ第1リーチ判定処理を行うことが望ましい。
手段17.前記保留記憶エリアの前記各保留エリア(及び前記実行エリア)は、それぞれ前記当否乱数生成手段の値を記憶する当否乱数記憶エリアを備え、
前記判定値格納処理においては、前記当否乱数記憶エリアに前記当否乱数生成手段の値が記憶され、
前記結果記憶処理においては、前記当否乱数記憶エリアに前記第1当否判定処理の結果が上書きされることを特徴とする手段1乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段17によれば、当否乱数記憶エリアとは別に第1当否判定処理の結果を記憶する記憶エリアを設ける場合に比べ、構成の簡素化を図ることができる。尚、「当否乱数記憶エリアは2バイトを使用し、当否抽選にて当選した場合と外れた場合とでは、16ビット分のビットパターンが異なること」としてもよい。この場合、ノイズ等により当否抽選の判定結果が書き換えられることに起因して、第1当否判定処理では当選ではないと判定されたのに第2当否判定処理では当選であると判定されたり、第1当否判定処理では当選であると判定されたのに第2当否判定処理では当選ではないと判定されたりしてしまうといった事態を抑止することができる。
尚、手段9〜12に対応しては、「前記保留記憶エリアの前記各保留エリア(及び前記実行エリア)は、それぞれ前記モード種別乱数生成手段の値を記憶するモード種別乱数記憶エリアを備え、前記判定値格納処理においては、前記モード種別乱数記憶エリアに前記モード種別乱数生成手段の値が記憶され、前記結果記憶処理においては、前記モード種別乱数記憶エリアに前記第1モード種別判定処理の結果が上書きされること」としてもよい。また、手段13、14に対応しては、「前記保留記憶エリアの前記各保留エリア(及び前記実行エリア)は、それぞれ前記当選種別乱数生成手段の値を記憶する当選種別乱数記憶エリアを備え、前記判定値格納処理においては、前記当選種別乱数記憶エリアに前記当選種別乱数生成手段の値が記憶され、前記結果記憶処理においては、前記当選種別乱数記憶エリアに前記第1当選種別判定処理の結果が上書きされること」としてもよい。さらに、手段15、16に対応しては、「前記保留記憶エリアの前記各保留エリア(及び前記実行エリア)は、それぞれ前記リーチ乱数生成手段の値を記憶するリーチ乱数記憶エリアを備え、前記判定値格納処理においては、前記リーチ乱数記憶エリアに前記リーチ乱数生成手段の値が記憶され、前記結果記憶処理においては、前記リーチ乱数記憶エリアに前記第1リーチ判定処理の結果が上書きされること」としてもよい。これらの構成を採用する場合、構成の簡素化を図るといった手段17の作用効果が一層確実に奏される。
手段18.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段による検出に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
変動表示の設定(前記当否抽選、モードの決定、特別遊技状態の種別の決定、リーチの決定)に用いられる変動設定乱数生成手段(当否乱数生成手段、モード種別乱数生成手段、当選種別乱数生成手段、リーチ乱数生成手段)と、
前記変動設定乱数生成手段の値と、複数設定される変動表示の各態様との対応付けを行う変動設定判定値記憶手段(当選値記憶手段、モード種別判定値記憶手段、当選種別乱数生成手段、リーチ判定値記憶手段)と、
変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリア及び1つの実行エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記条件成立検出手段による検出に基づいて、前記変動設定乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された変動設定乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのうち前記所定情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する判定値格納処理と、
前記変動設定判定値記憶手段を参酌し、前記判定値抽出処理にて抽出された変動設定乱数生成手段の値に基づいて、選択される変動表示の態様を判定する第1判定処理(第1当否判定処理、第1モード種別判定処理、第1当選種別判定処理、第1リーチ判定処理)と、
前記第1判定処理の結果を、前記判定値格納処理において前記変動設定乱数生成手段の値が記憶された前記保留エリアに記憶する結果記憶処理と、
前記第1判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
変動表示の実行に先立って、前記保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記所定情報を前記実行エリア側にシフトするシフト処理と、
前記シフト処理により前記保留記憶エリアの前記実行エリアに記憶された前記第1判定処理の結果に基づいて、変動表示の態様(内容)を判定する第2判定処理(第2当否判定処理、第2モード種別判定処理、第2当選種別判定処理、第2リーチ判定処理)と、
前記第2判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
尚、特殊演出決定処理において必ずしも第1当否判定処理の結果が必要ではなく、第1モード種別判定処理、第1当選種別判定処理、及び第1リーチ判定処理の結果のうち少なくとも1つに基づいて特殊演出決定処理を行うこととしてもよい。
手段19.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する当選対応値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値は予めグループ分けされているとともに、前記当選値記憶手段には前記各グループを特定する識別情報が設定されており、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのいずれかに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
少なくとも前記第1当否判定処理にて前記当否乱数生成手段の値と前記当選対応値とが一致すると判別された場合に、前記当否乱数生成手段の値と一致した前記当選対応値が属する前記グループに対応した前記識別情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、(少なくとも先ず)前記グループ情報記憶処理にて記憶された識別情報に対応したグループに属する前記当選対応値と、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値とが一致するか否かを判別し、当該判別の結果に基づいて特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段19によれば、保留記憶エリアが複数の保留エリアを有し、当否乱数生成手段の値を含む変動表示の設定に関わる前記所定情報を複数回分記憶可能であるため、結果的に、当否抽選の結果を教示する変動表示が保留されることとなる。また、本手段では、複数回の変動表示にわたる特定演出(所謂、連続予告)を実行するか否かについて、第1当否判定処理の結果に基づいて決定する構成であるため、当否乱数生成手段の値が保留記憶エリアに記憶された時点で、当否乱数生成手段の値が当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判定している。
さて、変動表示の態様は、当否抽選の結果に基づいて行う必要がある。従って、変動表示の設定に際し、当否抽選の結果を判定する(第2当否判定処理を行う)必要がある。例えば、当選値記憶手段に記憶されている当選対応値が「1〜20」である場合であって、第1及び第2当否判定処理における判別が、判定値抽出処理にて抽出された当否乱数生成手段の値が「1」であるか否か、「2」であるか否か、「3」であるか否か・・・といった具合に決まった順番で行われる場合においては、当否乱数生成手段の値が「1」である場合には前記判別を1回行うだけで済むが、当否乱数生成手段の値が「20」であったり、「1〜20」以外の値であったりする場合には前記判別を20回行わなければならない。そして、所定条件が成立したタイミング(第1当否判定処理のタイミング)と、事前に保留記憶エリアに記憶されている前記所定情報に基づく変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合には、前記判別をほぼ同時に最大で40回行う必要が生じてしまい、遊技制御に支障が生じてしまうおそれがある。
これに対し、本手段19によれば、第2当否判定処理は、当否乱数生成手段の値が、グループ分けされた当選値記憶手段に記憶されている値のうち(少なくとも先ず)グループ情報記憶処理にて記憶された識別情報に対応したグループに属する当選対応値と一致するか否かを判別することにより行われる。すなわち、例えば、当選値記憶手段に記憶されている値が「1〜20」である場合であって、これらの値を4つずつの5グループに分けた場合、第2当否判定処理において最大で4回の前記判別を行う間に、抽出された当否乱数生成手段の値と当選対応値とが一致するとの判別がなされる。このため、前記判別は最大で4回行うだけで済む。従って、第2当否判定処理における前記判別の最大回数を大幅に減少させることができ、変動表示の設定に際しての処理の簡素化(効率化)を図ることができる。結果として、第1当否判定処理のタイミングと第2当否判定処理のタイミングとが重複した場合であっても、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく、各種乱数カウンタの更新処理を実行する余裕を持って)行うことができる。
尚、本手段によれば、第2当否判定処理において、事前に行われた第1当否判定処理の結果を基に当否判定を行うわけではなく、判定値抽出処理にて抽出された当否乱数生成手段の値と、当選値記憶手段に記憶されている当選対応値とを直接対比させて当否判定を行うことができる。
尚、第2当否判定処理は、グループ情報記憶処理にて記憶された識別情報に対応するグループに属する当選対応値との判別だけを行うプログラム構成(識別情報に対応したグループを参照)としてもよいし、当選対応値のうち、グループ情報記憶処理にて記憶された識別情報に対応するグループに属する当選対応値との判別が最初に行われるように判別の順序を入れ替えるようなプログラム構成(識別状態に対応したグループから判別処理をスタート)としてもよい。尚、前者の構成を採用する場合、「前記第2当否判定処理では、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、前記グループ情報記憶処理にて記憶された識別情報に対応したグループに属する前記当選対応値とだけ一致するか否かを判別し、当該判別の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定すること」としてもよい。
尚、「連続予告」を実行するか否かは、第1当否判定処理の結果に基づいて決定される。すなわち、特別遊技状態が発生する場合(当たりの場合)と、特別遊技状態が発生しない場合(外れの場合)とで、「連続予告」が実行される割合を変えることができる。例えば、「前記特殊演出決定処理において参酌される前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との一致を示す場合には、前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合に比べ、前記特殊演出決定処理において複数回の変動表示にわたる特定演出(連続予告)の実行を決定する割合が高く設定され」るように構成することができる。このように、当たりの場合には外れの場合に比べて「連続予告」が実行される割合が高くなるといった構成を採用することで、「連続予告」が行われることでの特別遊技状態の発生への期待が高められ、「連続予告」によって確実に興趣の向上を図ることができる。尚、条件成立検出手段としては、例えば、発射装置にて打出された遊技球が案内される遊技領域が入球可能な始動入球手段に入球した遊技球を検知する入球検知手段が挙げられる。
手段20.所定条件が成立したことを検出する条件成立検出手段と、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する当選対応値として、前記当否乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリア及び1つの実行エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値は予めグループ分けされているとともに、前記当選値記憶手段には前記各グループを特定する識別情報が設定されており、
前記条件成立検出手段の検出に基づいて、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのうち前記所定情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
少なくとも前記第1当否判定処理にて前記当否乱数生成手段の値と前記当選対応値とが一致すると判別された場合に、前記当否乱数生成手段の値と一致した前記当選対応値が属する前記グループに対応した前記識別情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記所定情報を前記実行エリア側にシフトするシフト処理と、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、(少なくとも先ず)前記シフト処理により前記保留記憶エリアの前記実行エリアに記憶された前記所定情報に対応する前記識別情報に対応した前記グループに属する前記当選対応値と、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値とが一致するか否かを判別し、当該判別の結果に基づいて前記第1当否判定処理の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段20によれば、基本的に上記手段19と同様の作用効果が奏される。
手段21.第1の条件が成立したことを検出する第1条件成立検出手段と、
第2の条件が成立したことを検出する第2条件成立検出手段と、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する当選対応値として、前記当否乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な保留記憶エリアとを備え、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値は予めグループ分けされているとともに、前記当選値記憶手段には前記各グループを特定する識別情報が設定されており、
前記保留記憶エリアは、前記第1条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第1特別変動保留エリアと、前記第2条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第2特別変動保留エリアとを有し、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記第1又は第2特別変動保留記憶エリアのいずれかに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
少なくとも前記第1当否判定処理にて前記当否乱数生成手段の値と前記当選対応値とが一致すると判別された場合に、前記当否乱数生成手段の値と一致した前記当選対応値が属する前記グループに対応した前記識別情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、(少なくとも先ず)前記グループ情報記憶処理にて記憶された識別情報に対応したグループに属する前記当選対応値と、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値とが一致するか否かを判別し、当該判別の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段21によれば、基本的に上記手段19と同様の作用効果が奏される。また、本手段では、第1の条件が成立したことを検出する第1条件成立検出手段と、第2の条件が成立したことを検出する第2条件成立検出手段とが存在するため、2つの条件成立検出手段による検出が同時に行われる場合がある。このため、2つの条件成立検出手段による検出が同時に行われたタイミングと(第1当否判定処理のタイミング)と、変動表示を開始させるタイミング(第2当否判定処理のタイミング)とが重複した場合には、一定時間内に実行すべき処理が一定時間内に処理しきれない量になってしまい、処理落ちが生じてしまうといったおそれがより顕著なものとなる。これに対し、本手段21では(上記手段19と同様に)、第2当否判定処理における前記判別の最大回数を大幅に減少させることができ、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく)行うことができる。
手段22.第1の条件が成立したことを検出する第1条件成立検出手段と、
第2の条件が成立したことを検出する第2条件成立検出手段と、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かの当否抽選を行うとともに、当否抽選にて当選した場合に特別遊技状態を発生させる主制御手段と、
前記当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記主制御手段は、
前記当否抽選に用いられる当否乱数生成手段と、
前記当否抽選にて当選する当選対応値として、前記当否乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する当選値記憶手段と、
変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な保留記憶エリアとを備え、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値は予めグループ分けされているとともに、前記当選値記憶手段には前記各グループを特定する識別情報が設定されており、
前記保留記憶エリアは、前記第1条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第1特別変動保留エリアと、前記第2条件成立検出手段による検出に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを具備する第2特別変動保留エリアと、1つの実行エリアとを有し、
前記第1及び第2条件成立検出手段によるそれぞれの検出を契機として、前記当否乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値を、前記第1又は第2特別変動保留記憶エリアのうち前記所定情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理と、
少なくとも前記第1当否判定処理にて前記当否乱数生成手段の値と前記当選対応値とが一致すると判別された場合に、前記当否乱数生成手段の値と一致した前記当選対応値が属する前記グループに対応した前記識別情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
前記第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する特殊演出決定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1又は第2特別変動保留記憶エリアの前記保留エリアに記憶されている前記所定情報を前記実行エリア側にシフトするシフト処理と、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、(少なくとも先ず)前記シフト処理により前記保留記憶エリアの前記実行エリアに記憶された前記所定情報に対応する前記識別情報に対応した前記グループに属する前記当選対応値と、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値とが一致するか否かを判別し、当該判別の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定する第2当否判定処理と、
前記第2当否判定処理の結果に基づいて、変動表示の設定を行う変動表示設定処理とを行うことを特徴とする遊技機。
手段22によれば、基本的に上記手段21と同様の作用効果が奏される。
手段23.前記第1特別変動保留エリア及び前記第2特別変動保留エリアにそれぞれ前記当否乱数生成手段の値が記憶されている場合、前記第2特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を全て消化した後に、前記第1特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を開始させる構成であって、
前記特殊演出決定処理は、
前記第1条件成立検出手段の検出に基づいて抽出された前記当否乱数生成手段の値が前記当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する第1特殊演出決定処理と、
前記第2条件成立検出手段の検出に基づいて抽出された前記当否乱数生成手段の値が前記当選値記憶手段に記憶された値と一致するか否かを判別する第1当否判定処理の結果に基づいて、複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する第2特殊演出決定処理とを備え、
前記第1特殊演出決定処理に関しては、
前記第1及び第2特別変動保留エリアの前記保留エリアのうち、前記第1当否判定処理の結果が記憶されている前記保留エリアが(当該第1特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)合計で2つ以上ある場合に当該第1特殊演出決定処理が実行され、
前記第1及び第2特別変動保留エリアの前記保留エリアのうち、前記第1当否判定処理の結果が記憶されている前記保留エリアが(当該第1特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)合計で2つ未満である場合には、当該第1特殊演出決定処理の実行が回避され、
前記第2特殊演出決定処理に関しては、
前記第2特別変動保留エリアの2つ以上の前記保留エリア(当該第2特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)に対して前記第1当否判定処理の結果が記憶されている場合に当該第2特殊演出決定処理が実行され、
前記第2特別変動保留エリアの前記保留エリアのうち前記第1当否判定処理の結果が記憶されている前記保留エリアが(当該第2特殊演出決定処理の対象とされる第1当否判定処理の結果が記憶される保留エリアも含めて)1つだけの場合には、当該第2特殊演出決定処理の実行が回避されることを特徴とする手段21又は22に記載の遊技機。
手段23によれば、上記手段5と同様の作用効果が奏される。
手段24.前記第1特別変動保留エリア及び前記第2特別変動保留エリアにそれぞれ前記当否乱数生成手段の値が記憶されている場合、前記第2特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を全て消化した後に、前記第1特別変動保留エリアに記憶されている前記当否乱数生成手段の値に基づく変動表示を開始させる構成であって、
前記複数回の変動表示にわたる特定演出に用いられる演出態様は、前記複数回の変動表示にわたる特定演出が行われないときにも導出され得る演出態様であること、
又は、
前記特殊演出決定処理にて前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行することが決定された場合であっても、対応する複数回の変動表示に関して、各変動表示毎に、特定演出を導出するか否かを決定することを特徴とする手段21乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段24によれば、上記手段6と同様の作用効果が奏される。
手段25. 前記主制御手段からのコマンドに基づいて演出に関する制御を行うサブ制御手段を備え、
前記サブ制御手段は、前記主制御手段から出力される変動表示に関する情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留情報格納エリアを備え、
前記主制御手段は、
前記第1当否判定処理が行われた時点で、前記第1当否判定処理の結果を含む変動表示の設定に関わる情報を前記サブ制御手段に出力する一次出力処理と、
前記変動表示設定処理にて設定された変動表示の情報を前記サブ制御手段に出力する二次出力処理とを行う構成であって、
前記サブ制御手段は、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報を、前記変動情報記憶エリアのうち情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する保留情報格納処理と、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報(前記第1当否判定処理の結果等)に基づいて、前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かを決定する前記特殊演出決定処理と、
前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、変動表示を作成する変動作成処理と、
前記特殊演出決定処理の結果に基づいて、前記変動作成処理にて作成される変動表示に前記特定演出を設定する特定演出設定処理とを行うことを特徴とする手段19乃至24のいずれかに記載の遊技機。
手段25によれば、上記手段7と同様の作用効果が奏される。
手段26.前記サブ制御手段は、
前記複数回の変動表示にわたる特定演出を実行するか否かの連続演出抽選に際して用いられる連続演出乱数生成手段と、
前記連続演出抽選にて当選する値として、前記連続演出乱数生成手段で発生され得る値のうち予め定められた値を記憶する連続演出当選値記憶手段と、
前記連続演出抽選にて当選した場合に、前記複数回の変動表示にわたる特定演出のうち各変動表示に導出する特定構成演出の種別の決定に際して用いられる連続演出種別乱数生成手段と、
前記特定構成演出の各種別に対応する値として、前記連続演出種別乱数生成手段に含まれる値のうち予め定められた値を記憶する連続演出種別判定値記憶手段とを備え、
前記連続演出当選値記憶手段及び前記連続演出種別判定値記憶手段はそれぞれ複数設けられ、
前記特殊演出決定処理は、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された情報を受信した場合に、前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の各値を抽出する連続演出判定値抽出処理と、
前記連続演出判定値抽出処理にて抽出された前記連続演出乱数生成手段及び前記連続演出種別乱数生成手段の各値を、前記保留情報格納エリアのうち情報が記憶されていない前記保留エリアに記憶する連続演出情報格納処理と、
前記主制御手段から前記一次出力処理に際して出力された前記所定情報に基づいて、前記複数の連続演出当選値記憶手段のうち参酌する連続演出当選値記憶手段を選択するとともに、前記連続演出判定値抽出処理にて抽出された前記連続演出乱数生成手段の値が、前記選択された連続演出当選値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判定する連続演出当否判定処理と、
前記連続演出当否判定処理の結果を記憶する連続演出結果記憶処理とを備え、
前記特定演出設定処理は、
前記連続演出当否判定処理の結果が、前記連続演出乱数生成手段の値と前記連続演出当選値記憶手段の値との一致を示す場合に、前記主制御手段から前記二次出力処理に際して出力された情報に基づいて、前記複数の連続演出種別判定値記憶手段のうち参酌する連続演出種別判定値記憶手段を選択するとともに、前記選択された連続演出種別判定値記憶手段を参酌し、前記連続演出種別乱数生成手段の値に基づいて、前記特定構成演出を決定する構成演出種別決定処理と、
前記構成演出種別決定処理の結果に基づいて、前記特定構成演出を変動表示に設定する構成演出設定処理とを備えていることを特徴とする手段25に記載の遊技機。
手段26によれば、上記手段8と同様の作用効果が奏される。
手段27.特別遊技状態に当選する確率として予め定められた第1の確率で前記当否抽選が行われる第1の遊技モード(低確率状態)と、
前記第1の確率よりも特別遊技状態に当選する確率が高い第2の確率で前記当否抽選が行われる第2の遊技モード(高確率状態)とがあり、
特別遊技状態が発生する前と特別遊技状態が終了した後とで前記遊技モードを切替可能な構成であって、
前記第2の遊技モードにおいて当選となる前記当否乱数生成手段の値には、前記第1の遊技モードにおいて当選となる(全ての)前記当否乱数生成手段の値が含まれ、
前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、前記第1の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選となる当選対応値は、
前記第2の遊技モードにおいてのみ前記当否抽選にて当選となる当選対応値と区別されてグループ分けされていることを特徴とする手段19乃至26のいずれかに記載の遊技機。
手段27によれば、第1の遊技モードにおいて参酌される当選値記憶手段と、第2の遊技モードにおいて参酌される当選値記憶手段とを別々に設けるのではなく、第1及び第2の遊技モードにおいても同一の当選値記憶手段が参酌される。具体的に、第2の遊技モード(高確率状態)においては、当選値記憶手段に記憶されている全ての当選対応値と当否乱数生成手段の値とが一致するか否かで当否判定を行うことができ、第1の遊技モード(低確率状態)においては、当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち第1の遊技モードにおいて当否抽選にて当選となる当選対応値と当否乱数生成手段の値とが一致するか否かで当否判定を行うことができる。特に、本手段では、第2の遊技モードにおいて当選となる当否乱数生成手段の値には、第1の遊技モードにおいて当選となる当否乱数生成手段の値が含まれる。このため、上記のように当選値記憶手段の共通化を図った場合に、当選値記憶手段の簡素化を図ることができる。さらに、第1の遊技モードにおいて当否抽選にて当選となる当選対応値は、第2の遊技モードにおいてのみ当否抽選にて当選となる当選対応値と区別されてグループ分けされている。例えば、高確率状態にて当選となる値が「1〜20」であり、低確率状態にて当選となる値が「1、2」である場合には、「1、2」を1つのグループとしておくことで、当選値記憶手段を各遊技モードに対応してそれぞれ設けなくても、各遊技モードにおける当否判定を比較的スムースかつ確実に行うことができる。
尚、「前記第2の遊技モードにおいて当選となる前記当否乱数生成手段の値には、前記第1の遊技モードにおいて当選となる全ての前記当否乱数生成手段の値が含まれ、前記当選値記憶手段に記憶されている当選対応値のうち、前記第1及び第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても前記当否抽選にて当選となる当選対応値は、前記第2の遊技モードでのみ前記当否抽選にて当選となる当選対応値と区別されてグループ分けされていること」としてもよい。
手段28.特別遊技状態に当選する確率として予め定められた第1の確率で前記当否抽選が行われる第1の遊技モード(低確率状態)と、
前記第1の確率よりも特別遊技状態に当選する確率が高い第2の確率で前記当否抽選が行われる第2の遊技モード(高確率状態)とがあり、
特別遊技状態が発生する前と特別遊技状態が終了した後とで前記遊技モードを切替可能な構成であって、
(1)前記第1当否判定処理は、前記第1及び第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第1の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する当選対応値と一致するか否かを判別するとともに、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第2の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する当選対応値と一致するか否かを判別し、
前記グループ情報記憶処理は、前記第1及び第2の遊技モードのどちらの遊技モードにおいても、前記第1当否判定処理にて、前記当否乱数生成手段の値が、前記第1の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する当選対応値、及び、前記第2の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する当選対応値のうちのいずれかと一致すると判別された場合に、前記当否乱数生成手段の値と一致した前記当選対応値が属する前記グループに対応した前記識別情報を記憶し、
(2)前記第2当否判定処理が前記第2の遊技モードにて行われる場合には、当該第2当否判定処理において、前記識別情報に対応した前記グループに属する前記当選対応値と、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値とが一致するか否かを判別し、当該判別の結果に基づいて、特別遊技状態を発生させるか否かを決定し、
前記第2当否判定処理が前記第1の遊技モードにて行われる場合には、当該第2当否判定処理において、前記識別情報に関係なく、前記判定値抽出処理にて抽出された前記当否乱数生成手段の値が、前記第1の遊技モードにおいて前記当否抽選にて当選する当選対応値と一致するか否かを判別することを特徴とする手段19乃至27のいずれかに記載の遊技機。
(1)例えば、第1当否判定処理にて当否乱数生成手段の値と、そのときの遊技モードに対応する当選対応値とが一致すると判別された場合にのみ識別情報が記憶される構成であると、以下のような不具合が生じる。例えば、第1の遊技モードにおいて第1当否判定処理が行われ、さらに、これに対応する第2当否判定処理が第2の遊技モードで行われる場合に、抽出された当否乱数生成手段の値が第2の遊技モードにおいてのみ当否抽選に当選する値であるとすると、グループ情報記憶処理にて識別情報が記憶されていないことに起因して、第2当否判定処理において否当選であると判定されてしまうおそれがある。
これに対し、手段28によれば、判定値抽出処理にて抽出された当否乱数生成手段の値が、第1当否判定処理のタイミングにおいて当否抽選に当選する値であると判別される場合だけでなく、第1当否判定処理のタイミングでは当否抽選に当選する値ではないものの、遊技モードが変われば当否抽選に当選することとなる値であると判別される場合においても、対応する識別情報を記憶する構成となっている。このため、上記不具合を回避することができ、特別遊技状態の権利が不当に失われることによって遊技者が不利益を被ってしまうといった事態を防止することができる。
(2)また、例えば、第1の遊技モードでは当選ではないが第2の遊技モードでは当選となる当否乱数生成手段の値が抽出されることによって、グループ情報記憶処理において識別情報が記憶され、さらに、これに対応する第2当否判定処理が第1の遊技モードで行われる場合、当該第2当否判定処理において、識別情報に対応するグループの当選対応値と抽出された当否乱数生成手段の値とが一致するか否かを判別してしまうと、前記抽出された当否乱数生成手段の値が第1の遊技モードにおいて当否抽選に当選しない値であるのにもかかわらず第2当否判定処理において当選であると判定されてしまったり、処理が滞ってしまったりするおそれがある。具体的に、例えば、各遊技モードに対応してそれぞれ当選値記憶手段が設けられている場合、第1当否判定処理の結果に基づいてグループ情報記憶処理にて第2の遊技モードに対応する当選値記憶手段に対応して識別情報を記憶したが、前記第1当否判定処理に対応する第2当否判定処理が第1の遊技モードにおいて行われたため、前記記憶された識別情報が第1の遊技モードに対応する当選値記憶手段に対応しないといったことが懸念される。また、例えば、上記手段27のように、当選値記憶手段の共通化が図られた場合、第1の遊技モードにて行われる第2当否判定処理において、識別情報を参酌してしまうと、第1の遊技モードでは当選とならないグループの当選対応値と当否乱数生成手段の値とが一致するか否かの判別が無駄に行われるとともに、さらに一致すると判別されて特別遊技状態が発生してしまうことが懸念される。
これに対し、本手段28によれば、第2当否判定処理が第1の遊技モードにて行われる場合には、当該第2当否判定処理において、識別情報に関係なく、判定値抽出処理にて抽出された当否乱数生成手段の値が、当選値記憶手段に記憶されている第1の遊技モードにおいて当否抽選にて当選する当選対応値と一致するか否かを判別する構成となっている。このため、上記不具合を回避することができ、当否判定を確実に行うことができる。また、第1の遊技モード(低確率状態)にあるときは、当否抽選に当選する当選対応値の数が少ないため、上記のように第2当否判定処理における判別回数を無理に減らさなくても、遊技制御に不具合を生じさせることなく、十分に対処することができる。
尚、本手段の構成を採用すると、例えば、判定値抽出処理にて抽出された当否乱数生成手段の値が第2の遊技モードにおいてのみ当選となる値である場合であって、当該当否乱数生成手段の値に対応する変動表示が第1の遊技モードにおいて行われる場合には、「連続予告」が発生しても特別遊技状態が付与されることはない。従って、かかる状況においてのみ、特別遊技状態が発生しないのにもかかわらず「連続予告」が導出され得る構成となっていると、かかる状況になった際に、第2の遊技モードであれば特別遊技状態が発生するはずだったということが遊技者に分かってしまい、著しい興趣の低下を招くおそれがある。このため、特別遊技状態が付与されない場合においても、予め「連続予告」が発生し得るように構成することが望ましい。
手段29.前記可変表示手段において前記当否抽選にて当選した旨の変動表示が行われる場合には、その結果が表示される前段階として、前記可変表示手段において特定の態様が導出されるリーチ状態が発生し、また、前記可変表示手段において前記当否抽選にて当選しなかった旨の変動表示が行われる場合にも、前記リーチ状態が発生し得る構成であって、
前記主制御手段は、
リーチ状態を発生させるか否かの決定に用いられるリーチ乱数生成手段と、
リーチ状態の発生に対応する値として、前記リーチ乱数生成手段で生成されえる値のうち予め定められた値を記憶するリーチ判定値記憶手段とを備え、
前記判定値抽出処理に際して、前記リーチ乱数生成手段の値も抽出され、
前記判定値格納処理に際して、前記抽出された前記リーチ乱数生成手段の値も記憶され、
少なくとも前記第1当否判定処理の結果が前記当否乱数生成手段の値と前記当選値記憶手段の値との不一致を示す場合において、前記リーチ判定値記憶手段を参酌し、前記判定値抽出処理において抽出された前記リーチ乱数生成手段の値に基づいてリーチ状態が発生するか否かを判定する第1リーチ判定処理を行い、
前記特殊演出決定処理では、前記一次当否判定処理及び前記第1リーチ判定処理の結果に基づいて、前記特定演出を実行するか否かを決定し、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、リーチ状態を発生させるか否かを決定する第2リーチ判定処理を行い、
前記第2当否判定処理及び前記第2リーチ判定処理の結果に基づいて、前記変動表示設定処理を行うことを特徴とする手段19乃至28のいずれかに記載の遊技機。
手段29によれば、一次当否判定処理及び第1リーチ判定処理の結果に基づいて特定演出を実行するか否かが決定される。すなわち、当否抽選の結果(特別状態が発生するか否か)によって「連続予告」が導出される割合を変化させるだけでなく、「外れ」となる場合においてもリーチ状態が発生するか否か等によって「連続予告」が導出される割合を変化させることができる。従って、「連続予告」に関してより細かな設定を行うことができ、これによってより興趣の向上を図ることができる。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。