JP6314108B2 - 光学レンズの取付構造 - Google Patents

光学レンズの取付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6314108B2
JP6314108B2 JP2015095720A JP2015095720A JP6314108B2 JP 6314108 B2 JP6314108 B2 JP 6314108B2 JP 2015095720 A JP2015095720 A JP 2015095720A JP 2015095720 A JP2015095720 A JP 2015095720A JP 6314108 B2 JP6314108 B2 JP 6314108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical lens
lens
lens frame
fitter
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015095720A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016212253A (ja
Inventor
高士 荒木
高士 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Optronics Co Ltd
Original Assignee
Showa Optronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Optronics Co Ltd filed Critical Showa Optronics Co Ltd
Priority to JP2015095720A priority Critical patent/JP6314108B2/ja
Publication of JP2016212253A publication Critical patent/JP2016212253A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6314108B2 publication Critical patent/JP6314108B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)

Description

本発明は、光学レンズの取付構造に関し、更に詳細には、接着剤を使用することなく光学レンズをレンズ枠に取り付ける取付構造に関する。
接着剤を使用することなく光学レンズをレンズ枠に取り付ける取付構造としては、円環状のレンズ枠(レンズマウント)に、当該レンズ枠より軸線方向(光軸方向)に延出した片持ち梁による複数個の弾性セグメントが形成され、各弾性セグメントの自由端が光学レンズの外周面(リム面)に形成されている周溝に係合することにより、弾性セグメントの弾性変形のもとに光学レンズを半径方向および軸線方向に保持する構造のもの(例えば、特許文献1)や、レンズ枠の周方向の3箇所にスリットによって略周方向に延在する両持ち梁によるばね梁が形成され、ばね梁が光学レンズの外周面に形成されている周溝に係合することにより、ばね梁の弾性変形のもとに光学レンズを半径方向および軸線方向に保持する構造のもの(例えば、特許文献1)が知られている。
その他のレンズ取付構造として、レンズ保持部材の本体部に形成されているレンズ挿入孔の周りの3箇所に本体部より突出柱が軸線方向に突出形成され、突出柱が外方に撓んだ状態で光学レンズの外周面に当接することにより、光学レンズを半径方向に保持する構造のもの(例えば、特許文献2)が知られている。
特開2001−141974号公報 特開平9−63084号公報
上述の如きレンズ取付構造は、複数個の弾性セグメント、ばね梁あるいは突出柱の弾性変形によって光学レンズを保持するから、倒れを生じることなく且つレンズ中心が所定位置に位置するように、つまり正しくセンタリングされた状態に光学レンズを位置決め保持するためには、複数個の弾性セグメント、ばね梁あるいは突出柱のばね特性(弾性変形特性)が互いに均等である必要がある。しかし、弾性セグメント、ばね梁あるいは突出柱は、レンズ枠あるいはレンズ保持部材の本体部と一体で、切削加工等によって形成されるので、加工誤差により、ばね特性にばらつきが生じ易い。このため、光学レンズを、倒れを生じることなく正しくセンタリングされた状態に、高精度に位置決め保持することが難しい。なお、光学レンズの倒れとは、レンズ枠あるいはレンズ保持部材の中心軸線に対して光学レンズの光軸が傾斜することを云う。
特に、弾性セグメントやばね梁を光学レンズの周溝に係合させることにより、光学レンズの半径方向の保持と軸線方向の保持を同時に行うものは、半径方向の位置精度と軸線方向の位置精度とが影響し合い、光学レンズを高精度に位置決め保持することが難しい。
また、弾性セグメント、ばね梁あるいは突出柱は、レンズ枠あるいはレンズ保持部材の本体部と一体であるから、レンズ枠やレンズ保持部材と光学レンズとに線膨張率の差があると、これらの温度変化によって光学レンズの保持力が変動する不具合を生じる。例えば、光学レンズよりレンズ枠の線膨張率が大きいと、高温時に光学レンズの保持力が低減し、光学レンズの保持位置が不安定になり、位置精度が悪化する虞がある。これとは逆に、光学レンズよりレンズ枠の線膨張率が小さいと、高温時に光学レンズの保持力が過剰に増大し、光学レンズの変形、破損をもたらす虞がある。このため、レンズ取付構造が、温度変化が過酷な雰囲気中で使用される場合には、レンズ枠やレンズ保持部材を構成する材質を、光学レンズの線膨張率に近い線膨張率を有するものにする必要が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、光学レンズを、倒れを生じることなく正しくセンタリングされた状態に、高精度に安定して位置決め保持することである。
本発明による光学レンズの取付構造は、円環状のレンズ枠(10)の内側に光学レンズ(50)を取り付ける取付構造であって、前記レンズ枠(10)の円周方向の複数箇所において、前記レンズ枠(10)の内周面と前記光学レンズ(50)の外周面(52)との間に、自身の中心軸線が前記光学レンズ(50)の光軸と平行になるように、且つ常温下において自身の径方向に弾性変形した状態で配置された横断面の外輪郭が円形の円筒形状のフィッタ(30)を有する。
この構成によれば、フィッタ(30)が円筒形状であることにより、光軸方向と平行な直線をもって光学レンズ(50)の外周面(52)に線接触すると共に、光学レンズ(50)の光軸方向と平行な直線をもってレンズ枠(12)の内周面に線接触するので、光学レンズ(50)が倒れを生じることなく正しくセルフセンタリングされた状態で、高精度に安定して位置決め保持される。また、フィッタ(30)がレンズ枠10とは別部品であるから、フィッタ(30)をレンズ枠(10)とは異なった材質のもので構成することができ、レンズ枠(10)の材質が光学レンズ(50)の線熱膨張率によって制限されることがない。
本発明による光学レンズの取付構造は、好ましくは、前記レンズ枠(10)の線膨張率が前記光学レンズ(50)の線膨張率より大きい場合には、前記フィッタ(30)が前記レンズ枠(10)の線熱膨張率より大きい材料によって構成されている。
この構成によれば、フィッタ(30)の熱膨張による径方向寸法の変化によってフィッタ(30)の径方向の圧縮弾性変形量が大きく変化することがなく、温度変化が過酷な雰囲気中で使用されても、光学レンズ(50)の保持力が変動することが抑制される。
本発明による光学レンズの取付構造は、好ましくは、前記レンズ枠(10)の線熱膨張率が前記光学レンズ(50)の線熱膨張率より小さい場合には、前記フィッタ(30)が前記レンズ枠(10)の線熱膨張率より小さい材料によって構成されている。
この構成によれば、フィッタ(30)の熱膨張による径方向寸法の変化によってフィッタ(30)の径方向の圧縮弾性変形量が大きく変化することがなく、温度変化が過酷な雰囲気中で使用されても、光学レンズ(50)の保持力が変動することが抑制される。
本発明による光学レンズの取付構造は、好ましくは、前記レンズ枠は前記光学レンズ(50)の一方のレンズ面(56)の外周縁部が当接するフランジ面(18)を有し、前記レンズ枠(10)には前記光学レンズ(50)の前記一方のレンズ面(56)を前記フランジ面(18)に押し付けるばね部材(24)が取り付けられている。
この構成によれば、光学レンズ(50)の光軸方向の位置決めが、径方向の位置決めとは別に高精度に行われる。
本発明による光学レンズの取付構造は、好ましくは、前記光学レンズ(50)の外周面(52)には周溝(54)が形成されており、前記レンズ枠(10)には、前記周溝(54)に係合する位置決め板(36)と、弾性変形した状態で前記周溝(54)の一方の側面(54A)に当接し、前記周溝(54)の他方の側面(54B)を前記位置決め板(36)に当接させるように前記光学レンズ(50)を押し付ける板ばね(24)とが取り付けられている。
この構成によれば、光学レンズ(50)の光軸方向の位置決めが、径方向の位置決めとは別に、しかも光学レンズ(50)がレンズ枠(10)等に当接することなく行われ、レンズ面(56)に歪みが生じる虞がない。
本発明による光学レンズの取付構造は、好ましくは、前記レンズ枠(10)には光軸方向で見て前記フィッタ(30)の外径より大きい内径の略半円形をして前記レンズ枠(10)の中心に向けて開口した凹部(20)が前記フィッタ(30)毎に形成され、当該凹部(20)に前記フィッタ(30)が係合している。
この構成によれば、フィッタ(30)のレンズ枠円周周りの位置が変動することなく、安定した位置決め精度が得られる。
本発明による光学レンズの取付構造によれば、横断面の外輪郭が円形の円筒形状の複数個のフィッタによって光学レンズが倒れを生じることなく正しくセンタリングされた状態に、高精度に位置決め保持される。
本発明による光学レンズの取付構造の実施形態1を示す正面図 実施形態1による光学レンズの取付構造の、押え枠を取り外した状態の正面図 図1の線III−IIIに沿った断面図 本発明による光学レンズの取付構造の実施形態2を示す正面図 実施形態2による光学レンズの取付構造の、押え枠を取り外した状態の正面図 図4の線VI−VIに沿った断面図 図4の線VII−VIIに沿った断面図
以下に、本発明による光学レンズの取付構造の実施形態1を、図1〜図3を参照して説明する。
実施形態1による光学レンズの取付構造はレンズ枠10を有する。レンズ枠10は、ステンレス鋼、チタン、インバ、セラミック等により構成され、取付対象の光学レンズ50の外径より少し大きい内径による円形のレンズ装着孔12と、レンズ装着孔12の軸線方向の一方の側に連続し且つレンズ装着孔12と同心で、光学レンズ50の外径より少し小さい内径による円形の貫通孔14とを有し、これらによって軸線方向に貫通した円形開口を形成する円環状をなしている。なお、レンズ枠10の軸線方向と、レンズ枠10に装着された光学レンズ50の光軸方向とは同じ方向である。ここで、レンズ枠10のレンズ装着孔12の側の端面を前面16とする。
レンズ装着孔12と貫通孔14との境界部には、これらの孔の内径違いによってレンズ装着孔12の内周縁より径方向内方に延出した円環状のフランジ面18が形成されている。フランジ面18はレンズ枠10の軸線に直交する方向に延在する平面である。
レンズ枠10にはフィッタ用凹部20がレンズ枠10の円周方向の3箇所に等間隔に形成されている。3個のフィッタ用凹部20は、互いに同一形状且つ同一寸法の凹部であり、レンズ枠10の軸線方向で見て後述するフィッタ30の外径より少し大きい内径の略半円形をしており、その弦側がレンズ枠10の径方向内方にあってレンズ枠10の中心に向けて開口し、且つレンズ装着孔12の軸線方向長さと同じ軸線方向長さを有してレンズ枠10の前面16に開口している。
レンズ装着孔12には光学レンズ50が挿入され、各フィッタ用凹部20にはフィッタ30が配置されている。フィッタ30は、横断面の外輪郭形状が真円形の一定肉厚の円筒形状のものであり、レンズ枠10の円周方向の配置位置をフィッタ用凹部20によって決められている。フィッタ用凹部20は、フィッタ30の外径より大きい内径の略半円形をしているから、フィッタ用凹部20の内壁がフィッタ30の径方向の弾性変形を阻害することがない。
フィッタ30は、常温且つ自由状態(取付前の状態)で、3個のフィッタ用凹部20の底を通る円形の仮想内周面と光学レンズ50の外周面をなすリム面52との径方向の間隙より少し大きい外径を有しており、径方向に弾性変形(圧縮変形)した状態で、レンズ枠10と光学レンズ50との間に配置され、光学レンズ50をレンズ枠10に取り付けている。
3個のフィッタ30は、互いに同一形状、同一寸法であってよく、光学レンズ50の中心光軸がレンズ枠10の中心軸線に合致するように、3点支持方式で、光学レンズ50をレンズ枠10に対して自動的にセンタリングして支持している。これにより、光学レンズ50の径方向の位置決めがセルフセンタリングのもとに行われる。3個のフィッタ30は、個別に加工された円筒体により構成されていても、1個の円筒体(パイプ材)を3個に切断したものによって構成されていてよい。この場合、1個の中空円筒体が高精度加工されるだけで、高精度に同一形状且つ同一寸法の3個のフィッタ30が容易に得られる。このようにしてフィッタ30の形状精度および寸法精度が高いことにより、光学レンズ50の径方向の位置決め精度(センタリング精度)が向上する。
光学レンズ50は、常温下で、フィッタ30の径方向の圧縮弾性変形によってレンズ枠10と光学レンズ50とに弾発的に押し付けられていることにより、予圧を与えられた状態でレンズ枠10に支持されている。この予圧はフィッタ30の径方向の圧縮弾性変形量とフィッタ30の圧縮方向のばね特性により決まる。フィッタ30の径方向の圧縮弾性変形量は、前述したレンズ枠10の仮想円周面と光学レンズ50のリム面52との間隙の径方向寸法と、フィッタ30の外径との寸法差により決まる。フィッタ30の圧縮方向のばね特性は、フィッタ30の材質、フィッタ30の外径、更には肉厚により決まるから、ばね特性の設定の自由度が高い。
そして、フィッタ30は、円筒形状であることにより、光学レンズ50のリム面52に光軸方向に沿った直線をもってリム面52に線接触し、リム面52との線接触部よりフィッタ30の中心周りに180度回転変位した位置にて前記光軸方向と平行な直線をもってフィッタ用凹部20の底面に線接触するので、光学レンズ50は、倒れを生じることなく正しくセルフセンタリングされた状態で、高精度に安定して位置決め保持される。なお、フィッタ30は、厳密に云えば、圧縮弾性変形によって横断面形状が楕円形に変形している。
また、3個のフィッタ30は各々個別のフィッタ用凹部20に配置されているから、フィッタ30のレンズ枠円周周りの位置が変動することなく、180度間隔の3点支持状態が変動することなく、安定した位置決め精度(センタリング精度)が得られる。
フィッタ30は、レンズ枠10とは別部品であるから、レンズ枠10とは異なった材質のもので構成することができる。フィッタ30として好適な材料としては、アルミニウム合金、ステンレス鋼、チタン、インバー等の金属あるいはポリエーテルエーテルケルト(PEEK)等の合成樹脂が挙げられる。3個のフィッタ30は、互いに、同一材料によって構成されていてよく、レンズ枠10の線膨張率と光学レンズ50の線膨張率とが略同じであれば、これらと略同じ線膨張率の材料によって構成され、レンズ枠10の線膨張率が光学レンズ50の線膨張率より大きい場合には、レンズ枠10の線熱膨張率より大きい材料によって構成され、レンズ枠10の線熱膨張率が光学レンズ50の線熱膨張率より小さい場合には、フィッタ30がレンズ枠10の線熱膨張率より小さい材料によって構成されていればよい。
この設定により、レンズ枠10の線膨張率と光学レンズ50の線膨張率との大小関係があって、これらの熱膨張によってレンズ枠10と光学レンズ50とで径方向寸法が互いに異なって変化しても、フィッタ30自身の熱膨張による径方向寸法の変化によってフィッタ30の径方向の圧縮弾性変形量が大きく変化することがない。これにより、本実施形態のレンズ取付構造は、温度変化が過酷な雰囲気中で使用されても、光学レンズ50の保持力の変動が少なく、光学レンズ50は、倒れを生じることなく正しくセンタリングされた状態で、安定して保持される。
そして、フィッタ用凹部20の内壁がフィッタ30の径方向の弾性変形を阻害することがないから、熱膨張時のフィッタ30の変形が阻害されることがなく、フィッタ30が円筒形状を壊すような「いびつ」な形状に変形することがない。このことにより、フィッタ30が熱膨張しても、3点支持方式による光学レンズ50のセルフセンタリング性が損なわれることがない。
レンズ枠10の前面16には板ばね用凹部22がレンズ枠10の円周方向の3箇所に等間隔に形成されている。3個の板ばね用凹部22は、フィッタ用凹部20とは異なった円周方向位置にあり、各々、レンズ枠10の軸線方向で見て略矩形で、所定の深さをもって前面16を径方向に直線状に横切って延在している。板ばね用凹部22には矩形の板ばね24が板ばね用凹部22に係合している。板ばね24のレンズ枠10の径方向内方の先端部24Aはレンズ枠10から径方向内方に突出しており、光学レンズ50のリム面52に形成されている周溝54に係合している。
レンズ枠10の前面16には、ねじ孔26に螺合するボルト28によって押え枠32が固定されている。押え枠32は、レンズ枠10と同一外径且つ同一内径のものであり、レンズ枠10との間に板ばね24を挟み込んで当該板ばね24をレンズ枠10に固定している。板ばね24の先端部24Aは、この固定によって弾性変形した状態で周溝54の一方の側面54Aに当接し、光学レンズ50の一方のレンズ面56の外周縁部に形成されている円環状のフランジ面58を対向するフランジ面18に当接させるように光学レンズ50を押し付ける。これにより、光学レンズ50の光軸方向の位置決めが高精度に行われる。
光学レンズ50の光軸方向の位置決めに際して光学レンズ50のレンズ枠10に対する光軸方向の移動が生じた場合、その移動は、3個のフィッタ30と光学レンズ50との光軸方向に延在する線接触部の摺動変位によってフィッタ30を変形させることなく円滑に行われる。これにより、光学レンズ50の光軸方向の位置決めが、光学レンズ50の径方向の位置決めに影響を与えることがなく、3点支持方式による光学レンズ50のセルフセンタリング性を損ねることがない。
レンズ枠10に対する光学レンズ50の取り付けは、フィッタ30および光学レンズ50を室温状態に保ち或いは冷却し、レンズ枠10を加熱して熱膨張させる。熱膨張によってレンズ枠10に内径と光学レンズ50の外径との寸法差がフィッタ30の外径に合致するか少し大きくなれば、光学レンズ50を前側からレンズ枠10のレンズ装着孔12にフランジ面58が対応するフランジ面18に当接するまで挿入し、各フィッタ用凹部20にフィッタ30をセットする。
フィッタ30のセット完了後、室温雰囲気で放置し、レンズ枠10を室温に戻す。温度低下によってレンズ枠10が元の寸法に収縮することにより、フィッタ30が弾性変形し、フィッタ30に予荷重を与えられた状態で、光学レンズ50がフィッタ30を介してレンズ枠10に支持される。このように、焼きばめ式(あるいは冷やしばめ式)にフィッタ30のセットが行われることにより、フィッタ30のセットの際に光学レンズ50に歪みや損傷を与える虞がない。
次に、各板ばね用凹部22に板ばね24を入れ、先端部24Aを光学レンズ50の周溝54に係合させる。この後に、レンズ枠10の前側に押え枠32をボルト28によって固定する。これにより、レンズ枠10に対する光学レンズ50の取り付けが完了する。
次に、本発明による光学レンズの取付構造の実施形態2を、図4〜図7を参照して説明する。なお、図4〜図7において、図1〜図3に対応する部分は、図1〜図3に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態2は、フィッタ30による光学レンズ50の径方向の位置決めについては実施形態1と同じであるが、光学レンズ50の光軸方向の位置決めが実施形態1とは異なる。実施形態2では、レンズ装着孔12が一定の内径をもってレンズ枠10の軸線方向の全体に延在しており、実施形態1におけるフランジ面18が存在しない。
レンズ枠10の前面16には位置決め板用凹部34がレンズ枠10の円周方向の3箇所に等間隔に形成されている。3個の位置決め板用凹部34は、フィッタ用凹部20および板ばね用凹部22の双方と異なった円周方向位置にあり、各々、レンズ枠10の軸線方向で見て略矩形で、所定の深さをもって前面16を径方向に直線状に横切って延在している。位置決め板用凹部34には曲げ剛性が高い矩形の位置決め板36が係合している。位置決め板36も板ばね24と同様に押え枠32によってレンズ枠10に固定され、レンズ枠10の径方向内方の先端部36Aはレンズ枠10から径方向内方に突出しており、光学レンズ50の周溝54に係合している。
板ばね24は、弾性変形した状態で周溝54の一方の側面54Aに当接し、光学レンズ50を図6で見て右方へばね付勢している。これにより、周溝54の側面54Aとは反対の側の側面54Bが位置決め板36の先端部36Aに押し付けられ、光学レンズ50の光軸方向の位置決めが行われる。
この光軸方向の位置決めでは、光学レンズ50のレンズ面56がレンズ枠10等に当接することがないから、光学レンズ50の外周縁領域も光学的に有効に使用され得ると共にレンズ面56に歪みや損傷を与える虞がない。また、光学レンズ50のフランジ面58の加工を省略することもできる。その他のことは実施形態1と同等の作用、効果が得られる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、フィッタ30は、横断面の外輪郭が円形であればよく、中実の円柱体によって構成されていてもよい。また、横断面の外輪郭が真円形に限られることはなく、横断面の外輪郭が楕円形であってもよい。光学レンズ50の一方のレンズ面56をフランジ面18に押し付けるばね部材は周溝54に係合する板ばね24に限られることはなく、圧縮コイルばね等によって光学レンズ50を光軸方向に付勢するものであってもよい。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 レンズ枠
12 レンズ装着孔
14 貫通孔
16 前面
18 フランジ面
20 フィッタ用凹部
22 板ばね用凹部
24 板ばね
26 ねじ孔
28 ボルト
30 フィッタ
32 押え枠
34 位置決め板用凹部
36 位置決め板
50 光学レンズ
52 リム面(外周面)
54 周溝
54A 側面
54B 側面
56 レンズ面
58 フランジ面

Claims (6)

  1. 円環状のレンズ枠の内側に光学レンズを取り付ける取付構造であって、
    前記レンズ枠の円周方向の複数箇所において、前記レンズ枠の内周面と前記光学レンズの外周面との間に、自身の中心軸線が前記光学レンズの光軸と平行になるように、且つ常温下において自身の径方向に弾性変形した状態で配置された横断面の外輪郭が円形のフィッタを有する光学レンズの取付構造。
  2. 前記レンズ枠の線膨張率が前記光学レンズの線膨張率より大きい場合には、前記フィッタが前記レンズ枠の線熱膨張率より大きい材料によって構成されている請求項1に記載の光学レンズの取付構造。
  3. 前記レンズ枠の線熱膨張率が前記光学レンズの線熱膨張率より小さい場合には、前記フィッタが前記レンズ枠の線熱膨張率より小さい材料によって構成されている請求項1に記載の光学レンズの取付構造。
  4. 前記レンズ枠は前記光学レンズの一方のレンズ面の外周縁が当接するフランジ面を有し、前記レンズ枠には前記光学レンズを前記フランジ面に押し付けるばね部材が取り付けられている請求項1から3の何れか一項に記載の光学レンズの取付構造。
  5. 前記光学レンズの外周面には周溝が形成されており、
    前記レンズ枠には、前記周溝に係合する位置決め板と、弾性変形した状態で前記周溝の一方の側面に当接し、前記周溝の他方の側面を前記位置決め板に当接させるように前記光学レンズを押し付ける板ばねとが取り付けられている請求項1から3の何れか一項に記載の光学レンズの取付構造。
  6. 前記レンズ枠には軸線方向で見て前記フィッタの外径より大きい内径の略半円形をして前記レンズ枠の中心に向けて開口した凹部が前記フィッタ毎に形成され、当該凹部に前記フィッタが係合している請求項1から5の何れか一項に記載の光学レンズの取付構造。
JP2015095720A 2015-05-08 2015-05-08 光学レンズの取付構造 Active JP6314108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015095720A JP6314108B2 (ja) 2015-05-08 2015-05-08 光学レンズの取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015095720A JP6314108B2 (ja) 2015-05-08 2015-05-08 光学レンズの取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016212253A JP2016212253A (ja) 2016-12-15
JP6314108B2 true JP6314108B2 (ja) 2018-04-18

Family

ID=57552366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015095720A Active JP6314108B2 (ja) 2015-05-08 2015-05-08 光学レンズの取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6314108B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021086604A1 (en) * 2019-10-28 2021-05-06 Newport Corporation Low wavefront distortion optical mount for thin optical components
JP7542959B2 (ja) * 2019-12-06 2024-09-02 キヤノン株式会社 レンズ保持機構
CN115877533B (zh) * 2021-09-29 2024-08-30 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种采用自适应柔性支撑结构的红外冷光学透镜结构

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62131215A (ja) * 1985-12-04 1987-06-13 Hitachi Ltd レンズ保持装置
JPH03209411A (ja) * 1989-09-19 1991-09-12 Asahi Optical Co Ltd 光学部品の保持構造
DE4118523A1 (de) * 1991-02-19 1992-08-20 Leica Industrieverwaltung Axialsymmetrische fuegeverbindung hoher thermischer belastbarkeit
JP2005215503A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Olympus Corp レンズ保持機構並びにレンズユニット
JP2006284789A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Nidec Copal Corp レンズ鏡胴
US20100033700A1 (en) * 2005-06-14 2010-02-11 Takaya Okada Optical element, optical element holding device, exposure apparatus, and device manufacturing method
JP2007188010A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Fujinon Corp レンズ装置及びレンズ鏡筒及びレンズ保持方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016212253A (ja) 2016-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109239881B (zh) 用于支撑大口径透镜的柔性支撑装置以及大口径透镜组件
JP6314108B2 (ja) 光学レンズの取付構造
US7529046B2 (en) Optical element
US9400367B2 (en) Optical subassembly with a mount with connection units of directed flexibility
US7680161B2 (en) Temperature compensated laser focusing optics
JP2007188010A (ja) レンズ装置及びレンズ鏡筒及びレンズ保持方法
JP2006284789A (ja) レンズ鏡胴
JP2005513523A (ja) 正確に整列されたレンズ構造およびその製造方法
JP6192560B2 (ja) レンズ鏡筒およびそれを有する光学機器
US7342732B2 (en) Optical mount
JPS60121317A (ja) ケーシング内孔に軸を支承するための支承機構および該支承機構を組付ける方法
TW201435422A (zh) 具有一用形狀嵌合方式保持住的光學構件的對熱影響作補償的光學構造組
EP3421150B1 (en) Caulking jig and manufacturing method using same
CN117849984A (zh) 一种星载反射镜支撑结构
US11320623B2 (en) Centering of an optical element using edge contact mounting
US20160334598A1 (en) Thermally compensated mounting assembly with an element which is held with invariant forces
US3015990A (en) Mounting of optical elements
KR101536954B1 (ko) 툴홀더의 직진성이 향상된 미소절삭장치
US4634091A (en) Support for ring laser gyro
US9746637B2 (en) Apparatus for coupling SiC reflex mirror
US7065986B2 (en) Molding assembly
JP6422316B2 (ja) 接触式測長器の保持装置
JP2005215503A (ja) レンズ保持機構並びにレンズユニット
JP5791272B2 (ja) フランジバック機構
JP2019045661A (ja) 光学素子保持装置、及び光学装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6314108

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250