JP6312755B2 - プーリの被検出面の加工方法 - Google Patents
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Description
本発明は、プーリの背面の外周部にプーリ軸線方向に突出する複数の被検出突起がプーリ円周方向に一定間隔で配置されており、前記被検出突起のプーリ円周方向の一端部にプーリ径方向かつプーリ軸線方向に延びる平面よりなる被検出面を切削加工するプーリの被検出面の加工方法に関する。
ベルト式無段変速機のドライブプーリの固定側プーリ半体の外周部に凸部および凹部が円周方向に交互に連続する外歯をボブ盤により切削加工し、この外歯に回転数センサを対向させることでドライブプーリの回転数を検出するものが、下記特許文献1により公知である。
ところで、この種の回転数検出装置は、プーリの外歯におけるプーリ円周方向の一端部に被検出面を形成し、この被検出面がセンサヘッドの近傍を通過する際の磁気特性の変化に基づいてプーリの回転数を検出するようになっている。検出精度を高めるには、プーリの外歯の被検出面をプーリ径方向およびプーリ軸線方向に延びる平面で構成することが望ましいが、上記従来のものは、プーリの外周部を三角形状に切削することで外歯が形成されているため、プーリの回転数を高精度で検出することが困難である。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、プーリの被検出面をホブカッタで精度良く切削加工して回転数の検出精度を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、プーリの背面の外周部にプーリ軸線方向に突出する複数の被検出突起がプーリ円周方向に一定間隔で配置されており、前記被検出突起のプーリ円周方向の一端部にプーリ径方向かつプーリ軸線方向に延びる平面よりなる被検出面を切削加工するプーリの被検出面の加工方法であって、工具回転軸に対して捩じれ角αで傾斜する螺旋状の切り刃を有するホブカッタを、前記工具回転軸がプーリ径方向およびプーリ軸線方向に対して前記捩じれ角αで交差するように配置して前記被検出面を切削加工することを特徴とするプーリの被検出面の加工方法が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記ホブカッタの螺旋状の切り刃は前記工具回転軸方向にテーパすることを特徴とするプーリの被検出面の加工方法が提案される。
なお、実施の形態のドライブプーリ13の固定側プーリ半体16は本発明のプーリに対応する。
請求項1の構成によれば、プーリの背面の外周部にプーリ円周方向に一定間隔で配置されてプーリ軸線方向に突出する複数の被検出突起が形成され、この被検出突起のプーリ円周方向の一端部に被検出面が切削加工される。被検出突起の被検出面は、工具回転軸に対して捩じれ角αで傾斜する螺旋状の切り刃を有するホブカッタを、工具回転軸がプーリ径方向およびプーリ軸線方向に対して捩じれ角αで交差するように配置して切削加工されるので、被検出面をプーリ径方向かつプーリ軸線方向に延びる平面に精度良く一致させることができ、プーリの回転検出の検出精度を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、ホブカッタの螺旋状の切り刃は工具回転軸方向にテーパするので、ホブカッタがプーリの非切削部と干渉するのを回避することができる。
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は自動車に搭載されたベルト式無段変速機Tの概略構造を示すもので、ベルト式無段変速機Tはエンジンに接続されるドライブシャフト11と、駆動輪に接続されるドリブンシャフト12とを備えており、ドライブシャフト11に設けたドライブプーリ13とドリブンシャフト12に設けたドリブンプーリ14とに無端状の金属ベルト15が巻き掛けられる。ドライブプーリ13は、ドライブシャフト11に固設された固定側プーリ半体16と、この固定側プーリ半体16に対して接離可能な可動側プーリ半体17とを備えており、可動側プーリ半体17は油室18に作用する油圧で固定側プーリ半体16に向けて付勢される。ドリブンプーリ14は、ドリブンシャフト12に固設された固定側プーリ半体19と、この固定側プーリ半体19に対して接離可能な可動側プーリ半体20とを備えており、可動側プーリ半体20は油室21に作用する油圧で固定側プーリ半体19に向けて付勢される。
図2〜図5に示すように、ドライブプーリ13の固定側プーリ半体16(以下、プーリ16という)は、金属Vベルト15が当接する円錐状のV面16aと、V面16aの反対側に位置する略平坦な背面16bとを備えており、背面16bの外周部に複数の被検出突起16c…(図2および図3参照)が円周方向に一定間間隔で配置される。プーリ16の回転軸(ドライブシャフト11)の軸線方向をプーリ軸線方向Xとし、プーリ16の外周部の接線方向をプーリ円周方向Yとし、プーリ16の半径方向をプーリ径方向Zとすると、各被検出突起のプーリ円周方向Yの一端部に、プーリ軸線方向Xおよびプーリ径方向Zに延びる平面よりなる被検出面16dが切削加工される。
プーリ16の外周部にはプーリ径方向Zの内側を指向して被検出突起16c…の外周面に所定のエアギャップを介して対向する回転数センサ22が配置される(図1および図2参照)。プーリ16が回転して被検出突起16c…の被検出面16d…が回転数センサ22の近傍を通過するとき、回転数センサ22の磁気抵抗素子が磁気特性の変化に基づいて被検出面16d…の通過を検出する。従って、所定時間に検出された被検出面16d…の通過回数からプーリ16の回転数を検出したり、隣接する二つの被検出面16d,16dの検出時間差からプーリ16の回転数変動を検出したりすることができる。このとき、プーリ16の被検出面16dがプーリ軸線方向Xおよびプーリ径方向Zに正しく沿っていると、被検出面16dが回転数センサ22の近傍を通過するときの磁気特性の変化がシャープになって検出精度が向上する。
次に、プーリ16の被検出面16d…の切削加工方法について説明する。
プーリ16の背面16bの外周部には複数の被検出突起16c…が予め形成されており、各被検出突起16cのプーリ円周方向Yの一端部に被検出面16dがホブカッタ23により切削加工される。なお、プーリ16の背面の外周部に360゜にわたるフランジを形成し、このフランジに被検出面16d…を有する被検出突起16c…をホブカッタ23により切削加工することも理論的には可能であるが(図4参照)、このようにすると切削量が増加して加工時間が長くなるため、実際には、予め形成した被検出突起16c…に被検出面16d…だけが切削加工される。
図5から明らかなように、ホブカッタ23は、円錐台状のベース部の外周に螺旋状に配置された多数の切り歯23aを備えるもので、その螺旋の状の切り歯23aは工具回転軸Aに対して捩じれ角αで傾斜しており(図5(A)参照)、ホブカッタ23の螺旋の状の切り歯23aの工具回転軸A方向のピッチは、プーリ16の隣接する被検出面16d,16d間のピッチに一致している。そしてホブカッタ23の工具回転軸Aは、プーリ軸線方向Xに対して角度αを成し(図5(A)参照)、かつプーリ径方向Zに対して角度αを成すように配置される(図5(B)参照)。
このようにしてホブカッタ23のジオメトリ、すなわちホブカッタ23のテーパ角βや切り歯23a…の捩じれ角αが決定すれば、そのジオメトリを維持するように切り歯23a…の圧力角、掬い角、外周角等を設定することで、ホブカッタ23の諸元を決定することができる。
このホブカッタ23を用いてプーリ16の被検出面16d…を切削加工するには、プーリ16をその軸線まわりに回転させながら、ホブカッタ23をその工具回転軸Aまわりに回転させる。このとき、ホブカッタ23の螺旋の状切り歯23aの工具回転軸A方向のピッチは、プーリ16の隣接する被検出面16d,16d間のピッチに一致しているため、ホブカッタ23が1回転する間にプーリ16が隣接する被検出面16d,16d間の1ピッチに相当する角度だけ回転するように、ホブカッタ23の回転速度にプーリ16の回転速度が同期される。ホブカッタ23の捩じれ角αは上記同期によって決まるので、ホブカッタ23を1回転よりも多く回転させ、その分だけ捩じれ角αを小さくすることも可能である。
また切削加工を行っている間、工具回転軸Aの方向を一定に保ったまま、ホブカッタ23をプーリ径方向Zと平行な矢印Q方向に往復運動させる送り動作を行うとともに(図5(C)参照)、工具回転軸Aの方向を一定に保ったまま、ホブカッタ23をプーリ軸線方向Xに沿ってプーリ16側に次第に接近させる矢印R方向に切込み動作を行う(図5(A)参照)。その結果、プーリ16が所定回数回転する間にホブカッタ23が1ストロークの切込み動作を行うことで、プーリ16の被検出面16d…の切削加工が完了する。
以上のように、本実施の形態によれば、プーリ16の被検出突起16c…の被検出面16d…を切削するために、工具回転軸Aに対して捩じれ角αで傾斜する螺旋状の切り刃23aを有するホブカッタ23を、その工具回転軸Aがプーリ径方向Zおよびプーリ軸線方向Xに対して前記捩じれ角αと同じ角度αで交差するように配置したので、プーリ16の被検出突起16c…の被検出面16d…をプーリ径方向Zかつプーリ軸線方向Xに延びる平面に精度良く一致させ、プーリ16の回転検出の検出精度を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではホブカッタ23aが円錐台状にテーパしているが、プーリ16の非切削部と干渉する虞がない場合には、ホブカッタ23をテーパしない円柱状にしても良い。
また実施の形態ではドライブプーリ13の固定側プーリ半体16に被検出突起16c…を設けているが、ドリブンプーリ14の固定側プーリ半体19に被検出突起を設けても良く。その両方に被検出突起を設けても良い。
16 固定側プーリ半体(プーリ)
16b 背面
16c 被検出突起
16d 被検出面
23 ホブカッタ
23a 切り刃
A 工具回転軸
X プーリ軸線方向
Y プーリ円周方向
Z プーリ径方向
16b 背面
16c 被検出突起
16d 被検出面
23 ホブカッタ
23a 切り刃
A 工具回転軸
X プーリ軸線方向
Y プーリ円周方向
Z プーリ径方向
Claims (2)
- プーリ(16)の背面(16b)の外周部にプーリ軸線方向(X)に突出する複数の被検出突起(16c)がプーリ円周方向(Y)に一定間隔で配置されており、前記被検出突起(16c)のプーリ円周方向(Y)の一端部にプーリ径方向(Z)かつプーリ軸線方向(X)に延びる平面よりなる被検出面(16d)を切削加工するプーリの被検出面の加工方法であって、
工具回転軸(A)に対して捩じれ角αで傾斜する螺旋状の切り刃(23a)を有するホブカッタ(23)を、前記工具回転軸(A)がプーリ径方向(Z)およびプーリ軸線方向(X)に対して前記捩じれ角αで交差するように配置して前記被検出面(16d)を切削加工することを特徴とするプーリの被検出面の加工方法。 - 前記ホブカッタ(23)の螺旋状の切り刃(23a)は前記工具回転軸(A)方向にテーパすることを特徴とする、請求項1に記載のプーリの被検出面の加工方法。
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