JP6312301B2 - 中空ラックバー、ステアリング装置及び中空ラックバーの製造方法 - Google Patents

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本発明は、中空ラックバー、この中空ラックバーを使用したステアリング装置及びこの中空ラックバーの製造方法に関する。
ラックバーは、歯部と、歯部に隣接する軸部とを備える。ラックバーは、移動体、例えば、自動車のステアリング(操舵)装置に使用される場合、自動車のハンドルと連動するピニオン部を備えるステアリングシャフトの回転運動を、ピニオン部と噛合して連動するラックバーの歯部を介して直線運動に変換して、タイヤ等の方向を変えるための機構を構成する。
自動車のような移動体は、省エネルギー化による燃費の低減、炭酸ガス等の環境負荷の高いガスの排出量の低減等の観点から、部品の軽量化が要請されており、ステアリング装置を構成するラックバーも軽量化が検討されている。ラックバーの軽量化は、例えば、中実のラックバーの軸部の外周の一部を炭素繊維強化樹脂製のプリプレグを巻き付けて置き換える方式(特許文献1)、ラックバー全体を中空化する方式(特許文献2)等が検討されてきた。
特開2009−292180号公報 特開2001−009554号公報
しかし、ステアリグ機構において、ラックバーは全体として十分な曲げ強度を有することが求められる。
中実ラックバーでは、この十分な曲げ強度を、歯部から軸部の中心軸に、金属材料でなる芯部を設けて確保していることから、炭素繊維強化樹脂製のプリプレグを巻き付ける程度では、ラックバー全体の軽量化には限界がある。中空ラックバーでは、軸部の金属材料の肉厚が薄いため、軸部の外周の金属材料の一部を、軽量の樹脂材料に置き換えるだけでは、やはり軽量化に限界がある。
本発明は、従来以上に軽量化したラックバー、このラックバーに十分な曲げ強度を確保させるためのラックバーの製造方法、これらのラックバーを使用したステアリング装置及びそのステアリング装置を備える移動体を提供することを目的とする。
本発明の中空ラックバーの実施態様は、歯部と、前記歯部に隣接する軸部と、を備える中空ラックバーであって、前記歯部は、歯型を備える中空金属管で形成され、前記軸部は、内層が熱可塑性樹脂ベースで外層が熱硬化性樹脂ベースの2層構造の中空樹脂管で形成され、前記中空金属管の表面に前記中空樹脂管の内面が密着した接続部を有することを特徴とする。
本発明のステアリング装置の実施態様は、本発明の中空ラックバーの実施態様を使用したことを特徴とする。
本発明の中空ラックバーの製造方法の実施態様は、歯部と、前記歯部に隣接する軸部と、を備える中空ラックバーの製造方法であって、前記歯部は、歯型を備える中空金属管で形成され、前記軸部は、内層が熱可塑性樹脂ベースで外層が熱硬化性樹脂ベースの2層構造の中空樹脂管で形成され、前記中空金属管の表面に前記中空樹脂管の内面を嵌合させ、前記中空金属管を誘導加熱して前記中空樹脂管の内層の樹脂を溶融して、前記中空金属管の表面に前記中空樹脂管が密着した接続部を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、従来以上に軽量化したラックバー、このラックバーに十分な曲げ強度を確保させるためのラックバーの製造方法、これらのラックバーを使用したステアリング装置及びそのステアリング装置を備える移動体を提供することができる。
中空ラックバーの実施形態の一例の模式図である。 中空金属管の突端の外周面の表面形状の好適例を示す。図2(a)及び図2(b)の左半分は断面図、突端22を含む右半分は外側面図、図(c)は断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔中空ラックバー〕
本発明のラックバー1(以下、中空ラックバーともいう。)は、歯型21を備える歯部と、この歯部に隣接する軸部3とを備え、歯部が中空金属管2で形成され、これに対し、前記軸部3は中空樹脂管で形成されている。
図1に示すように、中空ラックバー1は全体が中空の管であり、ステアリングシャフトのピニオン部に噛合する歯型21を管の表面に備える金属材料かなる中空金属管である歯部2と、この歯部2に隣接し、表面に歯型21を備えない樹脂材料からなる中空樹脂管である軸部3とで形成されている。
中空ラックバー1は、前記歯部2との隣接部でない側の軸部3の端部が、金属製のジョイント等を備えるキャップ4と隣接していてもよいし、他の歯部と隣接して、ダブルピニオン式中空ラックバーとなっていてもよい。
軸部3を中空樹脂管にした場合であっても、歯部2と軸部3とを後述するような方法等で適切に接合(好ましくは嵌合して、より好ましくは嵌合部が密着して接合)した上で、歯部の断面係数Zaと軸部の断面係数Zbとをほぼ同程度にすることで、ラックバー全体の曲げ強度を確保できる。
例えば、歯型21の歯底の歯部のA−A’断面(図1(b)、最大外径26mm、最小外径18.9mm)の断面係数Zaが、
Za=Ia/Sa=8210.9/9.876=831.4
(式中、Iaは断面二次モーメント、Saは中立軸から最遠の端部までの距離である)である場合、このZaと同程度の軸部の断面(外径26mm、内径22mm)の断面係数Zbは、
Zb=Ib/Sb=10932.74/13=841.0
(式中、Ibは断面二次モーメント、Sbは中立軸から最遠の端部までの距離である)となる。
本発明の中空ラックバーによれば、軸部3を全て中空樹脂管で構成することによって、従来に比べてラックバーを飛躍的に軽量化できる。例えば、比重8の鋼管で形成された軸部が全長の2/3を占めるラックバーについて、その軸部を同一肉厚の比重2の中空樹脂管で置き換えると、ラックバーの重量を半減できる。
中空ラックバー1に十分な曲げ強度を与える観点から、中空金属管2と中空樹脂管3とは嵌合して接合していることが好ましい。そのため、中空金属管2の好ましくは端部に、中空樹脂管3の内壁面を被せて嵌合させるための、好ましくは円筒状の突端(以下、図1の記号を使用して突端22ともいう)が形成されている。
嵌合部の外径を、嵌合部以外の軸部3の外径と同程度にする観点から、突端22の外径は、軸部3の外径と内径の間の大きさに設定することが好ましい。
中空樹脂管2を中空金属管2の突端22に嵌合させた後、突端22を誘導加熱して中空樹脂管2の少なくとも内壁面を溶融して、中空金属管2の突端22の表面と中空樹脂管3の内壁面との間に界面を形成して、中空金属管2と中空樹脂管3を密着させて接合することが好ましい。
界面の面積を広く確保することと、界面でのアンカー効果を確保して、所望の接合力を設計する観点から、中空金属管2の突端22の表面は、凹凸形状を備えることが好ましい。凹凸形状は、複数の筋状凸部が周方向に隣接配置されることで形成され、複数の筋状凸部の高さが1mm以下で、互いに隣接する筋状凸部間の間隙が2mm以下であることが好ましい。さらに、筋状凸部の両端側にそれぞれ平坦部を備え、複数の筋状凸部は平坦部より外側に1mm以下の高さで突出して設けられていることがより好ましい。
具体的には、図2に示すように、例えば、セレーション形状(図2(a))、ローレット形状(図2(b))又は竹の子形状(図2(c))であることが更に好ましい。
接続部については、更に好ましくは、中空金属管2の端部に形成された突端22を中空樹脂管3の内壁面に嵌合し、突端22の表面に中空金属管3の内壁面を密着させ、中空金属管2と中空樹脂管3とが密接に接続され、さらに突端22の表面が、セレーション形状、ローレット形状又は竹の子形状であることである。
中空樹脂管3は、ステアリング装置が作動する間に強い負荷が加わることから、それ自体の強度が強い樹脂か、繊維が混在する繊維強化樹脂で構成されていることが好ましい。
高強度樹脂としては、アラミド等の芳香族ポリアミド、ケプラー(デュポン)等のパラ型芳香族ポリアミド、ノメックス(デュポン)等のメタ型芳香族ポリアミド、テクノーラ(帝人)等のコポリマー型芳香族ポリアミド、カプトン(デュポン)等の芳香族ポリイミド、ダイニーマ(東洋紡)等の高強度ポリエチレンを挙げることができる。
繊維強化樹脂としては、上述した高強度樹脂からなる繊維、ガラス等のセラミックス繊維及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種の繊維を、樹脂に混在させたものが好ましく、曲げ強度の観点から、炭素繊維を、樹脂に混在させた炭素繊維強化樹脂がより好ましい。
繊維強化樹脂、好ましくは炭素繊維強化樹脂に使用する樹脂としては、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂及びフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、或いは、ナイロン66、ポリアセタール、ポリカーボネート、PET、メチルメタアクリレートなどの熱可塑性樹脂が使用できるが、軽量化と曲げ強度の確保の観点から、エポキシ樹脂が好ましい。
繊維強化樹脂、好ましくは炭素繊維強化樹脂は、上述の好適な繊維、好ましくは炭素繊維及び樹脂を使用して、曲げ強度と、中空ラックバーを製造する過程での加熱に対する寸法安定性、ステアリング装置の作動時の振動減衰の観点から、強度が900〜3000MPa、剛性が55〜350GPa、膨張率3ppm以下、熱伝導率2〜300W・m/℃、比剛性100GPa/(Mg/m)以上であることが好ましい。
繊維強化樹脂、好ましくは炭素繊維強化樹脂は、繊維シートに樹脂を含浸して製造するが、繊維シートの繊維の配向性を調整することによっても、繊維強化樹脂全体の強度、剛性又は弾性等の力学的物性を調整できる。
また、繊維強化樹脂の繊維の配向性は、中空ラックバーの軸部の各部位の所望の物性に応じて、中空樹脂管3の各部位で繊維の配向性が異なるように設計してもよい。例えば、前述したように、歯部2と軸部の嵌合部を誘導加熱によって溶融接合する場合、中空樹脂管3の嵌合部に相当する部分の配向性(例えば、配向が等方的)と他の部分の配向性(例えば、配向が柱軸方向)とが異なっていてもよい。
例えば、ステアリング操作をする際に、中空ラックバーに由来する異音や振動を抑制できるように、中空樹脂管の各部位で、弾性が異なるように、繊維の配向性を調整して中空樹脂管を設計してもよい。
中空ラックバー1の軸部3は、樹脂製のブッシュで受ける構造に組み込まれる場合があり、その際に、中空樹脂管の表面とブッシュの間にグリースが配置されるので、中空樹脂管の表面がグリースを保持できるように、中空樹脂管の表面には適度な粗さを有する、好ましくはRaが0.4以下であるか、適度な凹凸が形成されている。
中空金属管を構成する金属材料は、ステアリング操作時に受ける負荷の程度に応じて選択すればよいが、成形性及び耐久性の観点から、鉄鋼製であることが好ましい。
種々の異なる繊維強化樹脂シートを積層して中空樹脂管を成形できるという観点から、繊維強化樹脂シートを、シートワインディング工法を適用して、軸部の中空樹脂管を成形することが好ましい。
シートワインディング工法によれば、例えば、まず、熱可塑性樹脂ベースの繊維強化樹脂シートでワインディングして、その上から熱硬化性樹脂ベースの繊維強化樹脂シートでワインディングすれば、内層が熱可塑性樹脂ベースで、外層が熱硬化性樹脂ベースの2層構造の中空樹脂管を得ることができる。
このような中空樹脂管は、後述するように、中空金属管2の突端22に中空樹脂管3を嵌合させて誘導加熱したときに、内層の突端22近傍が溶融して互いに密着して接続部を形成する一方で、熱硬化性樹脂ベースの外層は、内層の加熱による温度上昇の影響を受け難いという効果を奏する。
シートワインディング工法によれば、例えば、繊維配向が管軸に対して90°に配向した繊維強化樹脂シートをワインディングして、その上から、繊維配向が管軸に対して45°に配向した繊維強化シートをワインディングすれば、内層と外層とで繊維配向の異なる2層構造の中空樹脂管3を得ることができる。このような中空樹脂管3は、中空樹脂管に加わる多モードの振動に対して安定した耐久性を有することができる。
シートワインディング工法によれば、金型を選べば、その他、円形、矩形、楕円、長円形等の多様な断面形状の中空樹脂管を成形でき、また、管軸方向の内径及び/又は外径を、均一にしたり、テーパー状に変化させたり、段違いに変化させたりすることができ、それぞれ、管軸方向の内径及び/又は外径が、均一な、テーパー状に変化又は段違いに変化した中空樹脂管を得ることができる。このような中空樹脂管は、中空ラックバーと他の器具との接続態様に応じて、選択することができる。
〔中空ラックバーの好適な製造方法〕
中空ラックバーに備わる中空金属管2は、中空金属管素材を準備する工程1と、中空金属管素材の所望の歯型形状を成形する外表面部分に対する背面部を焼き入れ硬化させる工程2と、背面部を焼き入れ硬化させた中空金属管素材の内部空洞に芯金を挿入した状態で、前記歯型の形状に対応する転写型面を有する鍛造型を用いて歯型形状を、好ましくは100〜600℃で鍛造成形して歯部を構成する中空金属管2を形成する工程3と、を経て製造することができる。特開2007−253190号公報には、その詳細な製造条件が開示されている。
さらに、前記工程2において、前記背面部の焼入れ硬化を高周波加熱により行うことが好ましい。また、前記工程3において、中空金属管素材は、冷間状態で鍛造成形することが好ましい。
なお、ステアリング装置のステアリングギア比(ハンドル回転角/タイヤ切れ角)は、中空ラックバーの歯部の間隔及び形状等によって定まる比ストローク特性に依存している。そのため、例えば、中空ラックバーのストローク中央付近では、ピニオン回転角に対し比ストロークを低めに設定することで、ハンドルの中央付近ではタイヤの切れ角の変化を少ないものとして直進時のふらつきを防止するため、比ストローク特性はストローク中央部付近において緩やかに変化するVGR領域とするのが一般的である。
前記工程3によれば、このようなVGR領域を鋳造型として用意すればよいだけなので、VGR領域を容易に成形できる。
中空樹脂管3は、例えば、所望の外径と肉厚を有する市販の炭素繊維強化樹脂管を購入して使用することができる。
例えば、上記工程1〜3を経て得られた中空金属管2と、この中空金属管2の突端22に前記中空樹脂管3を挿入して嵌合させて、中空金属管と中空樹脂管との接続部を形成した後、前記接続部を誘導加熱して中空樹脂管3を構成する樹脂を溶融して、中空金属管2と中空樹脂管3とが密着した接続部を形成する工程を経て、中空ラックバー1を製造することができる。
中空金属管2と中空樹脂管3との嵌合は、例えば、中空金属管3の突端22を被覆するように中空樹脂管3の内壁面を嵌合させて行うことができる。中空樹脂管3を構成する樹脂が熱可塑性樹脂であれば、中空金属管2と中空樹脂管3の接続部を誘導加熱すると、突端22の表面が高温になり、接続部を形成する中空樹脂管の少なくとも内壁面を構成する樹脂を溶融して、突端22の表面と中空樹脂管の内壁面とが密着する。
また、中空樹脂管3を構成する樹脂が極性の高い熱可塑性樹脂であれば、誘導加熱によって樹脂自体を高温にして溶融させて、突端22の表面と密着させてもよい。
中空樹脂管3を構成する樹脂が熱硬化性樹脂であれば、中空樹脂管を成形できる程度に柔らかい状態で、中空金属管の突端22を被覆して嵌合させて圧力を加えて、突端22の表面に中空樹脂管3の内壁面を密着させた後に、接続部を誘導加熱して中空樹脂管の内壁面を硬化させてもよい。
突端22を構成する金属と中空樹脂管を構成する樹脂との結合力を高める観点から、突端22と中空樹脂管の嵌合した部分、好ましくは突端22の外周面には、誘導加熱する前にシランカップリング剤を配置、好ましくは塗布しておくことが好ましい。
中空金属管と中空樹脂管とを嵌合させる際、例えば、中空樹脂管を加熱炉等で加熱して膨張させたり弾性を持たせたりして、突端22の外径に対応した内径の状態にして、中空樹脂管を突端22に容易に挿入することが可能である。上記加熱は、50℃から、中空樹脂管を構成する樹脂の耐熱温度(例えば、耐熱温度が110〜250℃程度のエポキシ樹脂の場合は110℃)の間で行うことが好ましい。
中空樹脂管3の加熱温度は、突端22の外径に対する中空樹脂管の内径、熱可塑性樹脂の種類、軟化点や膨張率などによって設定できる。例えばポリアミドの場合は、好ましくは130〜150℃程度にする。中空樹脂管の精度を維持、中空樹脂管の突端22への挿入効率を考慮して、加熱温度の好適な下限及び上限が設計できる。
以上の好適な製造条件を組み合わせると、歯部と、歯部に隣接する軸部とを備える中空ラックバーの製造方法のより好ましい態様は、例えば、歯部が歯型を備える中空金属管2で形成され、軸部が中空樹脂管3で形成され、中空金属管と中空樹脂管との隣接部において、中空金属管と中空樹脂管とが密着した接続部を有し、中空樹脂管が、繊維強化樹脂でなり、中空金属管と中空樹脂管とを嵌合させ、接続部を誘導加熱して中空樹脂管を構成する樹脂を溶融して、中空金属管と中空樹脂管とが密着した接続部を形成する工程を有することである。
〔ステアリング装置と移動体〕
本発明の中空ラックバーとステアリングシャフトを組み合わせた構成を有する本発明のステアリング装置と、このステアリング装置を備える本発明の移動体は、以下の有用な効果が期待される。
(1)中空ラックバーの大幅な軽量化により、ステアリング装置が軽量化され、結果として移動体が軽量化され、移動体の燃費が向上する。
(2)中空ラックバーの軸部が、金属製では有しえない樹脂材料に由来する弾性を有するため、ステアリング装置の作動時の異音・振動が低減される。
(3)中空ラックバーの軸部への、熱処理、研削等の仕上げなどの加工が不要となるため製造効率が向上する。
(4)軸部を受ける樹脂製ブッシュ等の軸部と接触する部材の摩耗が低減する。
本発明の中空ラックバーは、近年普及が著しい電動パワーステアリング装置、例えば、コラム式(C−EPS)、ピニオン式(P−EPS)、デュアルピニオン式(DP−EPS)等に対して好適に使用できる。
本発明の移動体は、上記効果(1)〜(4)において顕著であるという観点から、本発明のステアリング装置を備える船、自動車、飛行機が好ましく、本発明のステアリング装置を備える自動車がより好ましく、本発明のステアリング装置を備えるトレーラー、トラック等の大型車が更に好ましい。
1 中空ラックバー
2 歯部(中空金属管)
21 歯型
22 突端
3 軸部(中空樹脂管)
4 キャップ

Claims (6)

  1. 歯部と、前記歯部に隣接する軸部と、を備える中空ラックバーであって、
    前記歯部、歯型を備える中空金属管で形成され、
    前記軸部内層が熱可塑性樹脂ベースで外層が熱硬化性樹脂ベースの2層構造の中空樹脂管で形成され
    前記中空金属管の表面に前記中空樹脂管の内面が密着した接続部を有する中空ラックバー。
  2. 前記中空金属管の端部に突端が形成され、
    前記接続部において、前記中空金属管の突端と前記中空樹脂管の内壁面とが嵌合して、前記突端の表面に前記中空樹脂管の内壁面が密着して、前記中空金属管と前記中空樹脂管が接続しており、
    前記突端の表面がセレーション形状、ローレット形状又は竹の子形状である、請求項記載の中空ラックバー。
  3. 前記中空樹脂管が繊維強化樹脂でなる、請求項1または2項記載の中空ラックバー。
  4. 請求項1〜記載のいずれか1項記載の中空ラックバーを使用したステアリング装置。
  5. 歯部と、前記歯部に隣接する軸部と、を備える中空ラックバーの製造方法であって、
    前記歯部は、歯型を備える中空金属管で形成され、
    前記軸部は、内層が熱可塑性樹脂ベースで外層が熱硬化性樹脂ベースの2層構造の中空樹脂管で形成され、
    前記中空金属管の表面に前記中空樹脂管の内面を嵌合させ、前記中空金属管を誘導加熱して前記中空樹脂管の内層の樹脂を溶融して、前記中空金属管の表面に前記中空樹脂管が密着した接続部を形成する工程を有する中空ラックバーの製造方法。
  6. 前記中空樹脂管は、シートワインディング工法により形成される、請求項5記載の中空ラックバーの製造方法。
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