[第1実施形態]
図1において、内視鏡システム10は、内視鏡12と、内視鏡用光源装置(以下、光源装置という)14と、プロセッサ装置16と、モニタ18と、コンソール19とを備えている。内視鏡12は、光源装置14と光学的に接続されるとともに、プロセッサ装置16と電気的に接続される。内視鏡12は、体腔内に挿入される挿入部12aと、挿入部12aの基端部分に設けられた操作部12bと、挿入部12aの先端側に設けられた湾曲部12c及び先端部12dを有している。
操作部12bのアングルノブ12eを操作することにより、湾曲部12cは湾曲動作する。この湾曲動作によって、先端部12dが所望の方向に向けられる。操作部12bには、アングルノブ12eの他、ズーム操作部13等が設けられている。
光源装置14は、照明光を発生し、内視鏡12に供給する。内視鏡12に供給された照明光は、先端部12dに導かれ、先端部12dから体腔内の観察対象に照射される。
プロセッサ装置16は、モニタ18及びコンソール19と電気的に接続される。モニタ18は、観察画像や、観察画像に付帯する画像情報等を出力表示する。コンソール19は、機能設定等の入力操作を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。なお、プロセッサ装置16には、観察画像や画像情報等を記録する外付けの記録部(図示せず)が接続可能である。
図2に示すように、光源装置14は、観察対象を照明するための照明光を発生する光源部20と、光源部20の発光タイミング及び発光強度を制御する光源制御部21とを備えている。光源部20は、駆動部22と、第1〜第3光源23a〜23cと、光路統合部24とを有する。駆動部22は、光源制御部21からの制御に基づいて、第1〜第3光源23a〜23cをそれぞれ駆動する。
第1光源23aは、赤色光(第1光)LRを発する赤色LED(Light-emitting diode)である。この赤色光LRは、例えば、波長帯域が615nm〜635nmであり、中心波長が620±10nmである。第2光源23bは、緑色光(第2光)LGを発する緑色LEDである。この緑色光LGは、例えば、波長帯域が500nm〜600nmであり、中心波長が520±10nmである。第3光源23cは、青色光(第3光)LBを発する青色LEDである。この青色光LBは、例えば、波長帯域が440nm〜470nmであり、中心波長が455±10nmである。赤色光LR、緑色光LG、青色光LBは、光源制御部21の制御により、それぞれ個別に発光される。
光路統合部24は、ダイクロイックミラー等で構成され、第1〜第3光源23a〜23cから発せられる各光の光路を統合する。光路統合部24から射出された光は、照明光として、挿入部12a内に挿通されたライトガイド25に供給される。
ライトガイド25は、内視鏡12内に内蔵されており、照明光を内視鏡12の先端部12dまで伝搬させる。なお、ライトガイド25としては、マルチモードファイバを使用することができる。例えば、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた径がφ0.3〜0.5mmの細径なファイバケーブルをライトガイド25として使用可能である。
内視鏡12の先端部12dには、照明光学系30aと撮像光学系30bが設けられている。照明光学系30aは、照明レンズ31を有している。ライトガイド25内を伝搬した照明光は、照明レンズ31を介して観察対象に照射される。撮像光学系30bは、対物レンズ32、ズームレンズ33、撮像素子34を有している。観察対象からの戻り光は、対物レンズ32及びズームレンズ33を介して撮像素子34に入射する。これにより、撮像素子34の撮像面(図示せず)に観察対象の光像が結像される。なお、ズームレンズ33は、ズーム操作部13を操作することで、テレ端とワイド端の間で自在に移動され、撮像素子34の撮像面に結像する観察対象の光像を拡大または縮小する。
撮像素子34は、同時式の補色型カラーセンサであり、照明光が照射された観察対象からの戻り光を受光して画像信号を出力する。この撮像素子34は、戻り光を、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、黄色(Ye)、緑色(G)の色ごとに分離して受光可能である。この撮像素子34としては、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型撮像素子が用いられる。撮像素子34は、画像信号として、Cy画素信号、Mg画素信号、Ye画素信号、G画素信号からなる画像信号を出力する。
プロセッサ装置16は、撮像制御部40と、受信部41と、DSP(Digital Signal Processor)42と、ノイズ除去部43と、観察画像生成部44と、映像信号生成部45とを備えている。DSP42、ノイズ除去部43、及び観察画像生成部44が、特許請求の範囲に記載の信号処理部に対応する。
撮像制御部40は、撮像素子34による観察対象の撮像タイミングを制御する。受信部41は、内視鏡12の撮像素子34から出力されたデジタルの画像信号を受信する。DSP42は、受信した画像信号に対して、欠陥補正処理、オフセット処理、ゲイン補正処理、リニアマトリクス処理、ガンマ変換処理、及びデモザイク処理等の各種信号処理を施す。
欠陥補正処理では、撮像素子34の欠陥画素の信号が補正される。オフセット処理では、欠陥補正処理が施された画像信号から暗電流成分が除かれ、正確なゼロレベルが設定される。ゲイン補正処理では、オフセット処理後の画像信号に特定のゲイン値を乗じることにより信号レベルが整えられる。ゲイン補正処理後の画像信号には、色再現性を高めるためのリニアマトリクス処理が施される。その後、ガンマ変換処理によって明るさや彩度が整えられる。リニアマトリクス処理後の画像信号には、デモザイク処理(等方化処理、同時化処理とも称される)が施される。
ノイズ除去部43は、DSP42でデモザイク処理等が施された画像信号に対してノイズ除去処理(移動平均法やメディアンフィルタ法等による処理)を施すことによってノイズを除去する。ノイズが除去された画像信号は、観察画像生成部44に入力される。
観察画像生成部44は、ノイズ除去部43から入力された画像信号に対して、色変換処理、色彩強調処理、及び構造強調処理を行うことにより、観察画像を生成する。色変換処理では、画像信号に対して3×3のマトリックス処理、階調変換処理、及び3次元LUT(ルックアップテーブル)処理などにより色変換処理を行う。色彩強調処理は、色変換処理済みの画像信号に対して行われる。構造強調処理は、表層血管やピットパターン等の観察対象の構造を強調する処理であり、色彩強調処理後の画像信号に対して行われる。
観察画像生成部44が生成する観察画像は、映像信号生成部45に入力される。映像信号生成部45は、各画像をモニタ18に表示するための映像信号に変換する。モニタ18は、映像信号生成部45から入力される映像信号に基づいて画像表示を行う。
図3において、撮像素子34は、画素アレイ部50と、読み出し走査回路51と、リセット走査回路52と、カラムADC(Analog-to-digital converter)回路53と、ラインメモリ54と、列走査回路55と、タイミングジェネレータ(TG:Timing generator)56とを有する。TG56は、プロセッサ装置16の撮像制御部40から入力される撮像制御信号に基づいてタイミング信号を発生し、各部を制御する。
画素アレイ部50は、複数の画素50aが行方向(X方向)及び列方向(Y方向)にマトリクス状に2次元配列されたものであり、撮像素子34の撮像面に設けられている。画素アレイ部50には、行方向に沿って、行選択線LS及び行リセット線LRが配されており、列方向に沿って列信号線LVが配されている。
行選択線LS及び行リセット線LRは、1画素行毎に設けられている。列信号線LVは、1画素列毎に設けられている。ここで、画素行とは、行方向に並んだ1行分の画素50aを指している。画素列とは、列方向に並んだ1列分の画素50aを指している。1画素行内の各画素50aは、行選択線LS及び行リセット線LRに共通に接続されている。
画素アレイ部50の光入射側には、図4に示すように、カラーフィルタアレイ60が設けられている。カラーフィルタアレイ60は、シアン(Cy)フィルタ60a、マゼンタ(Mg)フィルタ60b、黄色(Ye)フィルタ60c、緑色(G)フィルタ60dを有している。これらのフィルタのうちいずれか1つが各画素50a上に配置されている。カラーフィルタアレイ60の色配列は、いわゆる補色市松色差線順次方式である。
カラーフィルタアレイ60は、図5に示す分光特性を有する。Cyフィルタ60aは、ほぼ青色光LBと緑色光LGとを透過させる透過特性を有している。Mgフィルタ60bは、ほぼ青色光LBと赤色光LRとを透過させる透過特性を有している。Yeフィルタ60cは、ほぼ緑色光LGと赤色光LRとを透過させる透過特性を有している。Gフィルタ60dは、緑色光LGを透過させる透過特性を有している。
以下、Cyフィルタ60aが配置された画素50aをCy画素と称し、Mgフィルタ60bが配置された画素50aをMg画素と称し、Yeフィルタ60cが配置された画素50aをYe画素と称し、Gフィルタ60dが配置された画素50aをG画素と称する。偶数(0,2,4,・・・,N−1)の各画素行には、Cy画素とYe画素とが交互に配置されている。奇数(1,3,5,・・・,N)の各画素行には、Mg画素とG画素とが交互に配置されている。
各画素50aは、図6に示すように、フォトダイオードD1と、アンプトランジスタM1と、画素選択トランジスタM2と、リセットトランジスタM3とを有する。フォトダイオードD1は、入射光を光電変換して入射光量に応じた信号電荷を生成し、これを蓄積する。アンプトランジスタM1は、フォトダイオードD1に蓄積された信号電荷を電圧値(画素信号)に変換する。画素選択トランジスタM2は、行選択線LSにより制御され、アンプトランジスタM1により生成された画素信号を列信号線LVに出力させる。リセットトランジスタM3は、行リセット線LRにより制御され、フォトダイオードD1に蓄積された信号電荷を電源線に破棄(リセット)する。
読み出し走査回路51は、TG56から入力されるタイミング信号に基づいて、行選択信号を発生する。読み出し走査回路51は、信号読み出し動作時に、行選択線LSに行選択信号を与えることにより、行選択信号が与えられた行選択線LSに接続された画素50aの画素信号を、列信号線LVに出力させる。
リセット走査回路52は、TG56から入力されるタイミング信号に基づいて、リセット信号を発生する。リセット走査回路52は、リセット動作時に、行リセット線LRにリセット信号を与えることにより、リセット信号が与えられた行リセット線LRに接続された画素50aをリセットする。
カラムADC回路53には、信号読み出し動作時に列信号線LVに出力された画素信号が入力される。カラムADC回路53は、各列信号線LVにADCが接続されてなり、各列信号線LVから入力される画素信号を、時間とともに階段状に変化する参照信号(ランプ波)と比較することにより、デジタル信号に変換してラインメモリ54に出力する。
ラインメモリ54は、カラムADC回路53によりデジタル化された1行分の画素信号を保持する。列走査回路55は、TG56から入力されるタイミング信号に基づいて、ラインメモリ54を走査することにより、画素信号を出力端子Voutから順に出力させる。出力端子Voutから出力される1フレーム分の画素信号が前述の画像信号である。
撮像素子34は、信号読み出し方式として、「全画素読み出し方式」と「間引き出し方式」が実行可能である。全画素読み出し方式では、読み出し走査回路51により、各画素行の行選択線LSが順に選択されながら、選択された行選択線LSに行選択信号が与えられる。これにより、画素アレイ部50の全画素50aについて、先頭画素行「0」から最終画素行「N」まで、1画素行ずつ順に信号読み出しが行われる。
間引き出し方式では、画素アレイ部50から偶数(0,2,4,・・・,N−1)の画素行(以下、偶数画素行という)または奇数(1,3,5,・・・,N)の画素行(以下、奇数画素行という)のみを選択的に読み出すことを可能とする。例えば、画素アレイ部50から偶数画素行のみを読み出す場合には、読み出し走査回路51により、偶数画素行の行選択線LSのみが順に選択されながら、選択された行選択線LSに行選択信号が与えられる。これにより、全画素行のうちの偶数画素行のみについて、1画素行ずつ順に信号読み出しが行われる。
この場合、ラインメモリ54には、偶数画素行から読み出された画素信号(Cy画素信号及びYe画素信号)が記憶される。列走査回路55は、ラインメモリ54に偶数画素行から1画素行分の画素信号(Cy画素信号及びYe画素信号)が記憶されるたびに、ラインメモリ54の走査を行う。
奇数画素行のみを読み出す場合も同様である。この場合には、ラインメモリ54には、奇数画素行から読み出された画素信号(Mg画素信号及びG画素信号)が記憶される。列走査回路55は、ラインメモリ54に奇数画素行から1画素行分の画素信号(Mg画素信号及びG画素信号)が記憶されるたびに、ラインメモリ54の走査を行う。
また、撮像素子34は、リセット方式として、「順次リセット方式」及び「一括リセット方式」が実行可能である。順次リセット方式では、リセット走査回路52により行リセット線LRが順に選択されながら、選択された行リセット線LRにリセット信号が与えられる。これにより、順次リセット方式では、先頭画素行「0」から最終画素行「N」まで、1画素行ずつ順にリセットが行われる。
一括リセット方式では、リセット走査回路52により全ての行リセット線LRが選択され、全ての行リセット線LRに一括してリセット信号が与えられる。これにより、画素アレイ部50の全画素行が一括して同時にリセットされる。
なお、図3には示していないが、撮像素子34には、相関二重サンプリング(CDS;Correlated Double Sampling)回路や、自動利得制御(AGC;Automatic Gain Control)回路も適宜設けられる。CDS回路は、画素50aから各列信号線LVに出力される画素信号に相関二重サンプリング処理を行う。AGC回路は、相関二重サンプリング処理が行われた画素信号に対してゲイン調整を行う。
光源制御部21と撮像制御部40とは互いに電気的に接続されている。撮像制御部40は、光源制御部21により制御される光源装置14の照明光の発光タイミングに合わせて撮像素子34の撮像タイミングを制御する。
次に、光源制御部21及び撮像制御部40により制御される発光タイミング及び撮像タイミングについて説明する。補色型カラーセンサである撮像素子34は、Cy画素、Mg画素、及びYe画素が、青色光LB、緑色光LG、赤色光LRのうちの2つの光を受光するものであるので、原色型カラーセンサに比べて高感度ではあるが、R,G,Bに関する色分離性については劣る。前述の色彩強調処理は、R,G,Bに関して色分離性の高い撮像素子で得られた画像信号に関して行うことが好ましいため、本実施形態では、補色型カラーセンサである撮像素子34の色分離性を、原色型カラーセンサの色分離性と同等することを可能とする制御方法を用いる。
図7に示すように、光源制御部21は、駆動部22を制御して、第2光源23bに、時刻t0から、緑色光LGの発光を開始させる。このとき、撮像制御部40は、撮像素子34を制御して、時刻t0から順次リセット方式によりリセット動作を行わせる。これにより、全画素行が1画素行ずつ順にリセットされる。各画素行は、リセットにより画素50aの不要電荷が破棄されることにより、順に電荷蓄積状態(露光状態)となる。
そして、撮像制御部40は、時刻t0から第1の露光時間TE1が経過した時点で、撮像素子34を制御して、間引き出し方式により、奇数画素行(Mg画素及びG画素)のみの読み出し動作を行わせる。これにより、撮像素子34からは、デジタル化されたMg画素信号及びG画素信号が出力される。Mg画素及びG画素のうち、G画素のみが緑色光LGに対して感度を有するので、前述のDSP42にはG画素信号のみが入力される。
光源制御部21は、駆動部22を制御して、最終画素行Nの読み出しが行われる時刻t1に、第2光源23bの発光動作を停止させ、緑色光LGの発光を終了させる。また、光源制御部21は、緑色光LGの発光を終了させるとともに、第3光源23cに青色光LBの発光を開始させる。そして、光源制御部21は、時刻t1から一定時間経過後の時刻t2において第3光源23cの発光動作を停止させて青色光LBの発光を終了させるとともに、第1光源23aに赤色光LRの発光を開始させる。
この後、撮像制御部40は、時刻t1から第2の露光時間TE2が経過した時点で、撮像素子34を制御して、間引き出し方式により、偶数画素行(Cy画素及びYe画素)のみの読み出し動作を行わせる。光源制御部21は、最終画素行Nの読み出しが行われる時刻t3に、第1光源23aの発光動作を停止させ、赤色光LRの発光を終了させる。これにより、撮像素子34からは、デジタル化されたCy画素信号及びYe画素信号が出力される。Cy画素及びYe画素のうち、Cy画素は青色光LBに対して感度を有し、Ye画素は赤色光LRに対して感度を有する。
第2の露光時間TE2には、緑色光LGの発光は行われておらず、Cy画素及びYe画素は、緑色光LGによる露光が行われていない。このため、Cy画素信号は、原色型カラーセンサにおける青色(B)画素信号とみなすことができ、Ye画素信号は、原色型カラーセンサにおける赤色(R)画素信号とみなすことができる。したがって、前述のDSP42には、Cy画素信号及びYe画素信号が、B画素信号及びR画素信号として入力される。DSP42は、撮像素子34から入力されるG画素信号、B画素信号、R画素信号を前述の画像信号として各種信号処理を施す。
このように、撮像素子34の緑色光LGに対する受光期間は、時刻t0から時刻t1までの期間であり、光源装置14による緑色光LGの発光期間と一致している。また、撮像素子34の青色光LB及び赤色光LRに対する受光期間は、時刻t1から時刻t3までの期間であり、光源装置14による青色光LB及び赤色光LRの発光期間と一致している。
なお、光源制御部21は、青色光LBの発光強度IBを緑色光LGの発光強度IGより大きくし、緑色光LGの発光強度IGを赤色光LRの発光強度IRより大きくしている(すなわち、IB>IG>IR)。これは、観察対象のうち大腸の粘膜等は、図8に示すように、波長が短い光ほど反射率が小さいという特性を有する一方で、粘膜表層付近から得られる重要な情報は、波長が短い光の戻り光が支配的であるためである。この粘膜表層には、短波光である青色光LBの吸収が強いヘモグロビンを含む毛細血管等の微細構造が含まれるので、この微細構造を含めた画像を生成するために、IB>IG>IRの関係としている。
また、光源制御部21は、赤色光LRの発光時間を、青色光LBの発光時間及び緑色光LGの発光時間より長くしている。これは、観察対象からの戻り光のうち、青色光LB及び緑色光LGは、粘膜の表層部や中層部の構造に関する画像情報(高周波成分)を多く含み、ブレ(被写体ブレや操作者の手ブレ等)の影響を受けやすいが、赤色光LRは、粘膜の深層部に関する画像情報(低周波成分)を多く含み、ブレの影響が少ないためである。このように、赤色光LRの発光時間を、青色光LB及び緑色光LGの発光時間より長くして、撮像素子34の赤色光LRに対する露光量を増加させることにより、赤色光LRに対する感度アップ(S/Nの向上)を図っている。これにより、R画像の画質が向上し、観察画像生成部44における色彩強調処理により高画質な観察画像が得られる。
また、前述の発光及び撮像方式により、信号処理を行うことなく、補色型カラーセンサである撮像素子34から、直接、G画素信号、B画素信号、R画素信号が取得されるので、撮像素子34の色分離性を、原色型カラーセンサの色分離性と同等することができる。これにより、色彩強調処理により得られる画像の画質が向上する。
以上のように構成された内視鏡システム10の作用を説明する。まず、操作者により、体腔内に内視鏡12の挿入部12aが挿入される。プロセッサ装置16の操作パネル等が操作されて撮影開始指示がなされると、第2光源23bから緑色光LGの発光が開始される。撮像素子34は、緑色光LGの発光が開始されるとともに、順次リセット方式により全画素行が1画素行ずつ順にリセットされる。
そして、撮像素子34は、発光開始時刻t0から第1の露光時間TE1が経過した後、間引き出し方式により、奇数画素行のみの読み出し動作を行い、デジタル化されたMg画素信号及びG画素信号を出力する。このMg画素信号及びG画素信号のうち、G画素信号が、プロセッサ装置16のDSP42に入力される。また、第2光源23bは、撮像素子34の読み出し動作の終了とともに、緑色光LGの発光を停止する。
そして、第3光源23cが、緑色光LGの発光停止時刻t1から、青色光LBの発光を開始するとともに、撮像素子34が順次リセット方式により全画素行が1画素行ずつ順にリセットされる。この後、時刻t1から一定時間経過後の時刻t2に、第2光源23bが青色光LBの発光を停止するとともに、第1光源23aが赤色光LRの発光を開始する。
撮像素子34は、時刻t1から第2の露光時間TE2が経過した後、間引き出し方式により、偶数画素行のみの読み出し動作を行い、デジタル化されたCy画素信号及びYe画素信号を出力する。このCy画素信号及びYe画素信号は、B画素信号及びR画素信号としてプロセッサ装置16のDSP42に入力される。また、第1光源23aは、撮像素子34の読み出し動作の終了とともに、赤色光LRの発光を停止する。
この後、DSP42は、撮像素子34から入力されたB画素信号、G画素信号、R画素信号からなる画像信号に対して各種信号処理を施す。そして、DSP42により信号処理が行われた画像信号は、ノイズ除去部43によりノイズ除去処理が行われた後、観察画像生成部44に入力される。観察画像生成部44は、入力された画像信号に基づいて観察画像を生成する。この観察画像は、映像信号生成部45を介してモニタ18に表示される。以上の動作は、操作者により撮影開始指示がなされるまで、繰り返し周期的に行われ、モニタ18に表示される観察画像は順次更新される。
なお、上記実施形態では、図7に示すように、青色光LBを赤色光LRより先に発光させているが、青色光LBと赤色光LRとの発光順序は逆であっても良い。また、上記実施形態では、緑色光LGを、青色光LB及び赤色光LRより先に発光させているが、緑色光LGと、青色光LB及び赤色光LRとの発光順序は逆であっても良い。
また、上記実施形態では、図7に示すように、青色光LBの発光時間と緑色光LGの発光時間とを同一としているが、緑色光LGの発光時間を、青色光LBの発光時間より長くしても良い。
また、上記実施形態では、図7に示すように、リセット方式として順次リセット方式を用いているが、これに代えて、図9に示すように、一括リセット方式を用いても良い。この場合には、撮像制御部40は、第2光源23bが緑色光LGの発光を開始する時刻t0に、一括リセット方式により、撮像素子34の全画素行をリセットさせる。
光源制御部21は、時刻t0から第1の露光時間TE1が経過した時刻t1に、第2光源23bに緑色光LGの発光を停止させる。このとき、撮像制御部40は、時刻t1から間引き出し方式により、奇数画素行のみの読み出し動作を行わせる。そして、撮像制御部40は、奇数画素行の読み出し動作が終了する時刻t2に、一括リセット方式により、撮像素子34の全画素行をリセットさせる。また、光源制御部21は、時刻t2から、第3光源23cに青色光LBの発光を開始させる。
この後、光源制御部21は、時刻t2から一定時間経過後の時刻t3に、第3光源23cに青色光LBの発光を停止させるとともに、第1光源23aに赤色光LRの発光を開始させる。そして、光源制御部21は、第2の露光時間TE2が経過した時刻t4に、第1光源23aに赤色光LRの発光を停止させる。このとき、撮像制御部40は、時刻t4から部分読み出し方式により、偶数画素行の読み出し動作を行わせる。その他の動作は、上記実施形態と同一である。
このように、図9に示す方式では、一括リセットにより全画素行が受光(電荷蓄積)を開始するので、受光開始タイミングが同一であるとともに、各光の発光を停止してから読み出しを行うので、全画素行の受光終了タイミングが同一である。したがって、図9に示す方式は、いわゆるグローバルシャッタ方式であり、全画素行について受光期間が同一である。
これに対して、図7に示す方式は、ローリングシャッタ方式であって、受光期間が画素行ごとに異なる。図9に示す方式は、グローバルシャッタ方式であるので、全画素行の色ごとの受光期間が同一である(いわゆる同時性が得られる)。また、図9に示すグローバルシャッタ方式は、同時性が得られること以外に、ローリングシャッタ方式に比べて、第1及び第2の露光時間TE1,TE2が長くなり、露光量が増加するという利点がある。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、撮像素子34の信号読み出し方式として、間引き出し方式を用いているが、第2実施形態では、間引き出し方式に代えて、全画素読み出し方式を用いる。
第2実施形態では、図10に示すように、撮像制御部40は、緑色光LGの発光終了に合わせて、全画素読み出し方式により、撮像素子34に、全画素行(偶数画素行及び奇数画素行)を1画素行ずつ順に読み出させる。これにより、撮像素子34からは、デジタル化されたG画素信号、Mg画素信号、Cy画素信号、及びYe画素信号が出力される。G画素、Mg画素、Cy画素、Ye画素のうち、Mg画素以外のG画素、Cy画素及びYe画素は、緑色光LGに感度を有する。このため、Cy画素信号及びYe画素信号は、G画素信号と同等の信号成分を有し、G画素信号とみなすことができる。DSP42には、G画素からのG画素信号に加えて、Cy画素信号及びYe画素信号がそれぞれG画素信号として入力される。
同様に、撮像制御部40は、赤色光LRの発光終了に合わせて、全画素読み出し方式により、撮像素子34に、全画素行を1画素行ずつ順に読み出させる。これにより、撮像素子34からは、デジタル化されたG画素信号、Mg画素信号、Cy画素信号、及びYe画素信号が出力される。G画素、Mg画素、Cy画素、Ye画素のうち、Cy画素は青色光LBに対して感度を有し、Ye画素は赤色光LRに対して感度を有し、Mg画素は青色光LB及び赤色光LRに対して感度を有する。このため、第1実施形態と同様に、Cy画素信号はB画素信号とみなすことができ、Ye画素信号はR画素信号とみなすことができる。また、Mg画素信号は、B画素信号とR画素信号とが加算された信号である。DSP42には、Cy画素信号及びYe画素信号が、B画素信号とR画素信号として入力されるとともに、Mg画素信号が入力される。
第2実施形態では、DSP42は、下式(1)に示すように、Mg画素信号からCy画素信号(B画素信号)を減じることにより、R画素信号を生成する。また、DSP42は、下式(2)に示すように、Mg画素信号からYe画素信号(R画素信号)を減じることにより、B画素信号を生成する。この際、Cy画素信号及びYe画素信号は、Mg画素信号が取得されたMg画素に隣接するCy画素及びYe画素の信号を用いる。
R=Mg−Cy ・・・(1)
B=Mg−Ye ・・・(2)
第2実施形態のその他の処理や動作は、上記第1実施形態と同一である。第2実施形態では、緑色光LGの受光後の読み出し時と、青色光LB及び赤色光LRの受光後の読み出し時のいずれにおいても、G画素信号、Mg画素信号、Cy画素信号、及びYe画素信号のうちの3つの画素信号が画像生成に用いられるので、第1実施形態と同等の色分離性を保ったまま解像度を向上させることができる。なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の変形が可能である。
なお、上記第2実施形態では、図4に示すように、偶数画素行にCyフィルタ60aとYeフィルタ60cとが交互に配置され、奇数画素行にMgフィルタ60bとGフィルタ60dとが交互に配置されたカラーフィルタアレイ60を用いているが、このカラーフィルタアレイ60に代えて、各フィルタの配列順序を変更したその他のカラーフィルタを用いても良い。
例えば、図11に示すように、偶数画素行にMgフィルタ60bとGフィルタ60dとが交互に配置され、奇数画素行にCyフィルタ60aとYeフィルタ60cとが交互に配置されたカラーフィルタアレイ61を用いても良い。また、図12に示すように、偶数画素行にCyフィルタ60aとGフィルタ60dとが交互に配置され、奇数画素行にMgフィルタ60bとYeフィルタ60cとが交互に配置されたカラーフィルタアレイ62を用いても良い。さらに、図13に示すように、偶数画素行にMgフィルタ60bとYeフィルタ60cとが交互に配置され、奇数画素行にCyフィルタ60aとGフィルタ60dとが交互に配置されたカラーフィルタアレイ63を用いても良い。
上記のように、第2実施形態では、緑色光LGの受光後と、青色光LB及び赤色光LRの受光後とのいずれの読み出し時にも、全画素読み出し方式によりに偶数画素行及び奇数画素行の読み出しが行われるので、カラーフィルタアレイ60に代えて、カラーフィルタアレイ61〜63のいずれを用いたとしても、信号処理については第2実施形態と同様である。
これに対して、第1実施形態のように、緑色光LGの受光後に奇数画素行のみを読み出し、青色光LB及び赤色光LRの受光後に偶数画素行のみを読み出す場合には、図4に示すカラーフィルタアレイ60を用いることが好ましい。これは、青色光LB及び赤色光LRの露光に対して、偶数画素行のCy画素が青色光LBに感度を有し、Ye画素が赤色光LRに感度を有することにより、青色光LBと赤色光LRとを色分離性良く受光することができるためである。
もし、第1実施形態において、図11に示すカラーフィルタアレイ61を用いた場合には、偶数画素行に配列されたMg画素とG画素のうち、Mg画素は青色光LBと赤色光LRとの両方に感度を有し、G画素は青色光LBと赤色光LRとのいずれにも感度を有さないので、青色光LBと赤色光LRとを色分離性良く受光することはできない。
また、第1実施形態において、図12に示すカラーフィルタアレイ62を用いた場合には、偶数画素行に配列されたCy画素とG画素のうち、Cy画素は青色光LBに感度を有し、G画素は青色光LBと赤色光LRとのいずれにも感度を有さないので、青色光LBと赤色光LRとを色分離性良く受光することはできない。
また、第1実施形態において、図13に示すカラーフィルタアレイ63を用いた場合には、偶数画素行に配列されたMg画素とYe画素のうち、Mg画素は青色光LBと赤色光LRとの両方に感度を有し、Ye画素は赤色光LRに感度を有する。この場合には、上式(1)のように、Mg画素信号からCy画素信号を減算することで、B画素信号を生成することが可能である。また、この場合、奇数画素行に配置されたCy画素とG画素とは共に緑色光LGに感度を有するので、緑色光LGに対して高分解能である。
上記各実施形態では、光源装置14とプロセッサ装置16とを別体構成としているが、光源装置とプロセッサ装置とを1つの装置で構成しても良い。