JP6311769B2 - ナノインプリント用テンプレート - Google Patents
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(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るナノインプリント用テンプレートについて、図1〜図10を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るテンプレートの平面図である。図1に示すように、テンプレート100は、第1の領域110と、第1の領域110の周囲に存在する第2の領域120と、第1の領域110に包含され、その一部であるパターン領域130とを有する。第1の領域110は、任意の形状を有し、第2の領域120よりも基材が薄肉状に形成された可撓性領域である。一方、第2の領域120は、第1の領域110よりも基材が厚肉状に形成された固定領域である。第1の領域110の最も撓む部位を最大撓み部Gとして示している。最大撓み部Gは、パターン領域130の外に位置する。パターン領域は図示のように第1の領域内に1つのみ存在してもよいし、これに限らず複数存在していてもよい。テンプレート100の外形を矩形として示したが、これに限らず円形などの任意の形状であってもよい。
(第2の実施形態)
テンプレート100を用いた、本発明の第2の実施形態に係る構造体の製造方法について、図11を参照して説明する。図11は、本発明の一実施形態に係るテンプレートを用いた構造体の製造方法を説明する模式図である。以下では、光インプリント法によるパターン形成に適用する場合について説明する。これに限らず熱などの公知のインプリント法に適用可能である。
(1)テンプレート及び転写基材の準備工程
(1-a)テンプレート準備工程
光透過性のテンプレート100を準備する。テンプレート100は、例えば、窪み部が形成された石英からなる基材を準備し、基材の第1の側にウェットエッチングなどで凸構造部を形成してメサ構造を作製し、この凸構造部上にレジストを形成し、このレジストを電子線や光によるリソグラフィ、又はマスターテンプレートによるリソグラフィよりパターニングしてマスクパターンを形成し、このマスクパターンを介して基材をエッチングすることで作製できる。
(1-b)基材準備工程
転写基材500を準備する。転写基材の材質は、テンプレートに用いることができる材質と略同様であってもよい。転写基材500は予め構造体が形成されていてもよい。転写基材の厚さは凹凸パターンの形状、材料強度、取り扱い適性等を考慮して設定することができる。また、転写基材500の外形は、テンプレート100と同じであってもよいし、異なっていてもよい。ステップアンドリピート方式でテンプレートの凹凸パターンを転写基材に転写する場合には、通常、転写基材500はテンプレート100よりも大きいものとなる。
2.転写工程
(2-a)被転写材料供給工程(図11(A)参照)
転写基材500に被転写材料Mを供給する。被転写材料Mは光硬化性樹脂である。被転写材料の供給方法は、例えば、スピンコート法、スプレー法、インクジェット法などを用いることができ、より好ましくはインクジェット法を用いるとよい。インクジェット法により、転写基材500上に被転写材料Mの1以上の液滴を形成する。
(2-b)テンプレート接触工程(図11(B)参照)
テンプレート100と転写基材500を対向させ、テンプレート100の第2の側から窪み部へ流体を導入して第1の領域を第1の側へ凸状となるように湾曲させる。第1の領域が湾曲したテンプレート100と被転写材料Mとを接触させる。
(2-c)被転写材料成形工程(図11(C)参照)
窪み部へ流体を導入することを停止し、第1の領域の湾曲状態を解いて平坦化させる。被転写材料が流動性を有する状態で、必要に応じてテンプレート100と転写基材500との位置合せを行なう。また、必要に応じてテンプレートの側面からアクチュエーターなどで応力を加えて倍率補正などを行う。そして、転写基材500とテンプレート100との間に被転写材料Mを介在させた状態で、紫外線を照射して被転写材料Mに硬化させる。これにより被転写材料Mを成形する。
(2-d)離型工程(図11(D)参照)
被転写材料Mを硬化させた後、テンプレート100を被転写材料Mから引離す離型を行う。これにより、転写基材500上に構造体510を形成することができる。第1の領域は薄肉状に形成され可撓性を有するので、テンプレート100を引き上げると外周部分から離型が進行し、最後に最大撓み部Gが構造体510から離れる。テンプレート100を用いると、最大撓み部Gがパターン領域外にあるため、転写すべきパターン領域内に生じる欠陥の発生を抑制することができる。構造体510をもとにレプリカテンプレート、半導体装置、磁気記録媒体などを製造することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るナノインプリント用テンプレートについて、図12及び図13を参照して説明する。図12は、本発明の一実施形態に係るテンプレートの平面図である。図12に示すように、テンプレート200は、第1の領域110と、第1の領域110の周囲に存在する第2の領域120と、第1の領域の一部であるパターン領域130と、パターン領域130の外に配置されたアライメントマーク領域140とを有する。パターン領域130は、最大撓み部Gとアライメントマーク領域140を除くように島状に配置してもよいし、環状に配置してもよい。アライメントマーク領域140は、最大撓み部Gに重畳するか、又はその近傍に存在する。なお、アライメントマーク領域140が最大撓み部Gの近傍に存在するとは、最大撓み部Gと最も近接するアライメントマークと、最大撓み部Gとの間隔が1mm以内であることをいう。
(第4の実施形態)
テンプレート200を用いた、本発明の第4の実施形態に係る構造体の製造方法について、図14〜図17を参照して説明する。以下では、光インプリント法によるパターン形成に適用する場合について説明する。これに限らず熱などの公知のインプリント法に適用可能である。
(1)テンプレート及び転写基材の準備工程
(1-a)テンプレート準備工程
S11において、光透過性のテンプレート200を準備する。テンプレート200は、例えば、窪み部が形成された石英からなる基材を準備し、基材の第1の側にウェットエッチングなどで凸構造部を形成してメサ構造を作製し、この凸構造部上にレジストを形成し、このレジストを電子線や光によるリソグラフィ、又はマスターテンプレートによるリソグラフィよりパターニングしてマスクパターンを形成し、このマスクパターンを介して基材をエッチングすることで作製できる。テンプレート200側のアライメントマーク141は、凹凸パターンと同じ工程又は別の工程でエッチングにより作製できる。図14(A)に示すように、テンプレート200側のアライメントマーク141は、例えば、環状のパターンである。
(1-b)基材準備工程
また、S11において、転写基材500を準備する。転写基材の材質は、テンプレートに用いることができる材質と略同様であってもよい。転写基材500側のアライメントマーク541は、転写基材をエッチングすることにより作製できる。図14(B)に示すように、転写基材500側のアライメントマーク541は、例えば、アライメントマーク141内に収まる矩形状のパターンである。また、転写基材500の外形は、テンプレート200と同じであってもよいし、異なっていてもよい。ステップアンドリピート方式でテンプレートの凹凸パターンを転写基材に転写する場合には、通常、転写基材500はテンプレート200よりも大きいものとなる。
2.転写工程
(2-a)被転写材料供給工程
S12において、転写基材500に被転写材料Mを供給する。被転写材料Mは光硬化性樹脂である。被転写材料の供給方法は、例えば、スピンコート法、スプレー法、インクジェット法などを用いることができ、より好ましくはインクジェット法を用いるとよい。インクジェット法により、転写基材500上に被転写材料Mの1以上の液滴を形成する。
(2-b)テンプレート接触工程(図15(A)参照)
S13において、テンプレート200と転写基材500を対向させ、テンプレート200の第2の側から窪み部へ流体を導入して第1の領域を第1の側へ凸状となるように湾曲させる。第1の領域が湾曲したテンプレート200と被転写材料Mとを接触させる。
(2-c)位置合わせ工程(図15(B)参照)
窪み部へ流体を導入することを停止し、第1の領域の湾曲状態を解いて平坦化し、テンプレート200と転写基材500との位置合せを行なう。S14において、テンプレート側のアライメントマーク141と、転写基材側のアライメントマーク541とをカメラ等の撮像部600で撮像し、両パターンの位置関係に関する情報を取得する。
(2-c)被転写材料成形工程(図15(C)参照)
S16において、位置合わせが完了した後、転写基材500とテンプレート100との間に被転写材料Mを介在させた状態で、紫外線を照射して被転写材料Mに硬化させる。これにより被転写材料Mを成形する。
(2-d)離型工程(図15(D)参照)
被転写材料Mを硬化させた後、S17において、撮像部600でアライメントマーク141、241を視認しながら、テンプレート200を被転写材料Mから引離す離型を行う。離型の際、意図せずテンプレートと転写基材の一方又は両方に捻れや摺りが生じてしまうと、構造体510が変形したり、場合によっては破損することがある。アライメントマーク141、241は、最大撓み部Gに重畳するか、その近傍に配置されている。最大撓み部Gにおける第1の領域の変位は、転写基材500に対する垂直方向に限られ、転写基材500に対する水平方向には起こりづらい。これを利用すると、離型が進行する間、アライメントマーク141、241を視認することで、意図せずテンプレートと転写基材の捻れや摺りが生じたか否かを両パターンの位置ずれをもとに判断することができる。
Claims (7)
- 基材と、前記基材の第1の側に位置する転写すべき凹凸パターンと、前記凹凸パターンに隣接して配置されたアライメントマークと、前記基材の前記第1の側に対向する第2の側に位置する窪み部とを備えたナノインプリント用テンプレートであって、
前記窪み部により規定される第1の領域と、
前記第1の領域の周囲に存在し、前記第1の領域のいずれの領域よりも前記基材の厚さが大きい第2の領域と、
前記第1の領域の一部であって、前記凹凸パターンを包含するパターン領域と、
前記第1の領域の一部であり、かつ前記パターン領域の外に配置され、前記アライメントマークを包含するアライメントマーク領域とを有し、
前記第1の領域の最も撓む部位である最大撓み部が、前記パターン領域外にあり、
前記アライメントマーク領域は、前記最大撓み部に重畳するか、又は前記最大撓み部の近傍に存在し、
前記第1の領域は前記基材の厚さが異なる部分を有する、ナノインプリント用テンプレート。 - 基材と、前記基材の第1の側に位置する転写すべき凹凸パターンと、前記基材の前記第1の側に対向する第2の側に位置する窪み部とを備えたナノインプリント用テンプレートであって、
前記窪み部により規定される第1の領域と、
前記第1の領域の周囲に存在し、前記第1の領域のいずれの領域よりも前記基材の厚さが大きい第2の領域と、
前記第1の領域の一部であって、前記凹凸パターンを包含するパターン領域と、を有し、
前記第1の領域の最も撓む部位である最大撓み部が、前記パターン領域外にあり、
前記第1の領域は前記基材の厚さが異なる部分を有し、
前記第1の領域は、第1の固定端から、前記第1の固定端に対向する第2の固定端に向かって前記基材の厚さが漸次大きくなる、ナノインプリント用テンプレート。 - 前記パターン領域は、前記第1の固定端寄りに配置されている、請求項2記載のナノインプリント用テンプレート。
- 前記第1の領域は、少なくとも一辺が直線により構成された形状を有し、かつ、前記第1の領域の撓みやすさが、直線により構成された一辺から離れるに従って一部領域又は全領域において小さくなるような形状を有する、請求項1又は2記載のナノインプリント用テンプレート。
- 前記第1の領域は、三角形、台形の何れかから選択される幾何学形状である、請求項4記載のナノインプリント用テンプレート。
- 前記パターン領域は、前記第1の領域の直線により構成された一辺に直交する方向に延びる線状の凹凸パターンを有する、請求項4又は5記載のナノインプリント用テンプレート。
- 請求項4乃至6のいずれか1項記載のナノインプリント用テンプレートを準備する工程と、
転写基材を準備する工程と、
前記転写基材に被転写材料を供給する工程と、
前記ナノインプリント用テンプレートと前記転写基材とを対向させて配置する工程と、
前記ナノインプリント用テンプレートの前記第1の領域を前記第1の側へ凸状となるように湾曲させる工程と、
前記ナノインプリント用テンプレートを前記転写基材との間隔を縮めて前記ナノインプリント用テンプレートと前記被転写材料とを接触させる工程と、
前記ナノインプリント用テンプレートと前記被転写材料とを接触させた後、前記ナノインプリント用テンプレートの前記第1の領域を平坦化させる工程と、
前記被転写材料を硬化させる工程と、
前記第1の領域を前記第1の側へ凸状となるように湾曲させながら、前記第1の領域の、直線により構成された一辺に直交する方向に向かって前記被転写材料から前記ナノインプリント用テンプレートを引離す工程とを有する、構造体の製造方法。
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