JP6307652B2 - 電気駆動機器を備える車両 - Google Patents
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Description
しかしながら、電気自動車用のバッテリはその容積が大きいので、形状を変形しただけでは乗車空間及び荷室を犠牲にすることなくバッテリを積載するのは困難であった。つまり、電気自動車用のバッテリを積載すると、乗車空間又は荷室を狭小化せざるを得なかった。
なお、従来においては、衝突時等のように電気自動車に対して大きな応力が作用しても、バッテリが積載される領域が使用不能となる程度に変形することは起こり難かった。これは、電気自動車に作用する応力が、バッテリが積載される領域にまで直接作用する状況が生じ難かったからである。
また、本発明によると、左右接続部材が前後延在部材に接続されてなることにより、衝突によって前後延在部材に作用する応力を左右接続部材が分散する。バッテリよりも前方に左右接続部材を備えていると、電気自動車が衝突して前後延在部材に応力が作用した場合であっても、左右接続部材が応力を受けて分散させるので、バッテリには応力を作用させない。つまり、本発明によると、車両が衝突しても電気駆動機器が継続して使用可能な電気駆動機器を備える車両を提供することができる。
図1〜図3には、本発明に係る電気駆動機器を備える車両の一実施形態である電気自動車1を示した。
図1は、電気自動車1を俯瞰した平面概略図である。図2は、図1に示した電気自動車1を左側から見た概略透視図である。図3は、図1に示した電気自動車1を前側から見たときに、後述の第1横断部材13A及び第2横断部材13Bの接合部位において各フレーム8及び9を切断した場合の概略端面図である。以下、図1での電気自動車1の姿勢に基づいた上下方向、前後方向及び左右方向を基準とする。
電気自動車1は、車両の一種である。電気自動車1は、バッテリ14の蓄電電力でモータ17を駆動する。このバッテリ14及びモータ17は、電気駆動機器である。また、後述のDC(Direct Current)/DCコンバータ15及びコントロールユニット16も、電気駆動機器である。
図1の電気自動車1は、複数の骨格部材を有する車体2を有する。図1の車体2は、乗車空間3、前室4及び荷室5に大別することができる。乗車空間3は、乗員が乗車する領域であり、前方及び後方にシート6が配置されている。前室4は、乗車空間3の前側に位置する領域である。荷室5は、乗車空間3の後側に位置する領域であり、適宜の荷物、スペアタイヤ等が積載可能である。乗車空間3と前室4とは、前隔壁7によって仕切られている。乗車空間3と荷室5とは1つに連結されている。なお、車種によっては乗車空間3と荷室5とを仕切部材を設けて隔絶しても良い。車体2は、2ボックスタイプである。乗車空間3、前室4及び荷室5は、複数の骨格部材により画成される。図1には、複数の骨格部材のうち、一対のロアフレーム8と、一対のアッパフレーム9とを図示している。車体2の下部には、一対の前輪FT及び一対の後輪RTが配置される。一対の前輪FTは、前室4の下方に配置される。一対の後輪RTは、荷室5の下方に配置される。
バッテリ14、DC/DCコンバータ15、コントロールユニット16及びモータ17は、前隔壁7と第1横断部材13A及び第2横断部材13Bの前縁との間に配置されている。したがって、バッテリ14等の電気自動車1における電気駆動機器が、前室4内で前後延在部材に接合されて成る第1横断部材13A及び第2横断部材13Bよりも後方に配置される。
図4は、電気自動車1の駆動系の一例である。駆動系は、電気駆動機器として、バッテリ14、DC/DCコンバータ15、コントロールユニット16、及びモータ17を有する。
しかしながら、電気自動車の乗車空間又は荷室に全てのバッテリを配置する場合、乗車空間又は荷室の積載能力と、航続距離との間に、トレードオフが成立する。電気自動車の航続距離を上げるためには、大量のバッテリを積載するために、乗車空間又は荷室の積載能力を犠牲する必要があった。図1に示す電気自動車1おいても、例えばバッテリ14を乗車空間3の床下又は荷室5に積載する場合、後側のシート6の高さ又は荷室5の床面を上げなければならなくなる。これにより、乗車空間3の快適性、又は荷室5の積載能力が損なわれる。
このように、電気自動車では、乗車空間又は荷室を犠牲にしないで、車両の航続距離を維持又は向上することが求められる。そこで、電気自動車1のように、例えば従来のガソリン車又はハイブリッド車ではエンジン室であった前室4に、バッテリ14等の電気駆動機器を配置することが考えられる。これにより、乗車空間3及び荷室5が犠牲とならない。
つまり、電気自動車1等の車両では、例えば衝突しても電気駆動機器を継続使用可能に維持しつつ、乗車空間3の快適性及び荷室5の積載能力への影響を抑え、更に車両の航続距離を維持又は向上することが求められる。
したがって、前輪駆動の電気自動車において、乗車空間の床下又は荷室に電気駆動機器を配置した場合に比べて走行性能を少なくとも維持又はより一層向上することが求められる。
しかしながら、電気自動車1においては、例えば一対のロアフレーム8における左右いずれか一方が応力を受けたときに、応力を受けた一方のロアフレーム8から応力を受けなかった他方のロアフレーム8に対して第2横断部材13Bが応力を分散する。すなわち、一対のロアフレーム8の一方のみに応力が作用しても、第2横断部材13Bによって、一対のロアフレーム8全体で応力を受けることができるようになる。
よって、ロアフレーム8及びアッパフレーム9における第1横断部材13A及び第2横断部材13Bの接合部位及びストラットタワー10の接合部位よりも後方において、衝突に係る応力が分散されるので、一対のロアフレーム8及び一対のアッパフレーム9が座屈して変形し難い。したがって、前室4の破損が第1横断部材13A及び第2横断部材13Bの前方のみで食い止めることができる。換言すると、電気自動車1は、電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能が高い。
なお、電気自動車1の前室4に所望する容量のバッテリ14を積載することはできない場合であっても、所望する容量の内の大部分は前室4に積載可能である。つまり、前室4に積載し切れなかったバッテリは大容量とならないので、積載し切れないバッテリの積載に要する領域も狭小な領域があれば済むことになる。よって、電気自動車1の乗車空間3及び荷室5を狭小化することなく、乗車空間3の床下又は荷室5等に残りのバッテリを積載することができる。
前後延在部材に対する左右接続部材の接合強度は、電気自動車の走行時に生じる衝撃及び振動、並びに、電気自動車の衝突時に前後延在部材を介して左右接続部材に応力が作用しても接合状態を維持可能である限り特に制限は無い。また、接合形態は、例えば車両の製造過程で多用される溶接であれば、特殊な接合用装置等が不要であるので好ましい。
なお、前後延在部材における左右接続部材の接合部位は、前隔壁と左右接続部材の前縁との間にバッテリ等の電気駆動機器が収容できる限り特に限定はされない。
図1〜図3に示した実施形態においては、一対のアッパフレーム9同士を接続する上側の第1横断部材13Aと、一対のロアフレーム8同士を接続する下側の第2横断部材13Bとの2本が設けられている。本発明において、左右接続部材の数は、前室における電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能が良好である限り特に制限されず、車重の軽量化、製造工程の簡素化等の車両製造において要求される事項を考慮して決定すれば良い。
第1横断部材13A及び第2横断部材13Bの数を図1〜図3に示した実施形態よりも増やす場合、例えば左右のストラットタワー10を接続する横断部材を追加で設けることができる。つまり、上記実施形態における第1横断部材13A及び第2横断部材13Bの間に3本目の横断部材13を設けることができる。第1横断部材13A及び第2横断部材13Bに比べて左右接続部材の数を増やすことにより、衝突に係る応力の分散効率が更に向上するので好ましい。
また、図1〜図3に示した実施形態においては、一対のアッパフレーム9と第1横断部材13Aとの接合位置、及び、一対のロアフレーム8と第2横断部材13Bとの接合位置は、ストラットタワー10より前方である。本発明において該接続位置は、特に限定されず、ストラットタワー10より後方であっても良い。
ここで、本発明の別の実施形態について、図5を参照しつつ説明する。
図5に示す電気自動車100と、図3に示す電気自動車1との相違点は、縦断部材131の有無である。この相違点以外は、同一の部材を用いているので、同一の参照符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。なお、縦断部材131は、本発明に係る電気駆動機器を備える車両における第3左右接続部材の一例である。
縦断部材131は、第1横断部材13Aと第2横断部材13Bとを上下方向に接続する部材である。縦断部材131は、相互に略平行となるように2本設けられたフレーム状部材である。
図3に示した連続する接続構造の一部が、電気自動車1において上下方向に配置される板金S及びストラットタワー10であったのに対して、第2実施形態においては板金S及びストラットタワー10に代えて縦断部材131が用いられている。つまり、図5に示すように、上下に2本設けられたフレーム状部材の第1横断部材13Aと、第2横断部材13Bと、左右に2本設けられたフレーム状部材の縦断部材131とが、前方から見ると格子形状を成す連続する接続構造を形成している。これにより、上記電気自動車1と同様に、衝突に係る応力が一対のロアフレーム8及び一対のアッパフレーム9の一部に作用したとしても、一対のロアフレーム8及び一対のアッパフレーム9全体に分散することができる。よって、電気自動車100は、前室において電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能が高い。
なお、第2実施形態においては、板金S及びストラットタワー(図5には図示せず)も衝突に係る応力の分散に寄与することができる。すなわち、電気自動車100は、電気自動車1に比べて、応力の分散に寄与する部材が多いので、応力分散効率が向上している。
電気自動車100は、電気自動車1の電気駆動機器の配置は変更していない。したがって、前輪駆動である電気自動車100の走行性能は、従来の電気自動車に比べて向上している。
本第2実施形態の変形例としては、第2左右接続部材が縦断部材131に代えて、板金Sに沿って設けられるフレーム状部材である実施形態(図示せず)が挙げられる。例えば板金Sに沿ったフレーム状部材が、第1横断部材13A及び第2横断部材13Bに加えて、ストラットタワー、一対のロアフレーム8、及び一対のアッパフレーム9に対しても接合しているのが好ましい。つまり、連続する接続構造が正面から見ると矩形を成すだけでなく、かつ第1左右接続部材に加えて、各前後延在部材にも第2左右接続部材が接合されているので、良好な応力分散効率を得ることができると共に、連続する接続構造自体が強固な枠体として機能する。よって、電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能をより一層向上させることができる。
ここで、本発明に係る電気駆動機器を備える車両の第3実施形態について、図6を参照しつつ説明する。
図6に示す電気自動車101と、図3に示す電気自動車1との相違点は、横断部材13に代えて斜行部材132を設けた点である。この相違点以外は、同一の部材を用いているので、同一の参照符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。なお、斜行部材132は、本発明に係る電気駆動機器を備える車両における左右接続部材の一例である。
斜行部材132は、フレーム状部材であり、2本設けられている。一方の斜行部材132は、右側のロアフレーム8と左側のアッパフレーム9とを接続し、他方の斜行部材132は、左側のロアフレーム8と右側のアッパフレーム9とを接続する。
図3に示した連続する接続構造は、第1横断部材13Aと第2横断部材13Bと板金Sとストラットタワー10とにより形成されていたのに対して、第3実施形態においては2本の斜行部材132により形成されている。つまり、図6に示すように、2本の斜行部材132が前方から見ると交差形状を成す連続する接続構造を形成している。これにより、上記電気自動車1と同様に、衝突に係る応力が一対のロアフレーム8及び一対のアッパフレーム9の一部に作用したとしても、斜行部材132分散することができる。第3実施形態において衝突に係る応力の分散効率を更に向上させるには、例えば斜行部材132同士が交差する部位を接合することによって、上記横断部材13及び上記縦断部材131の応力分散機能を斜行部材132に付与することができる。よって、電気自動車101は、前室において電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能が高い。
なお、第3実施形態においては、板金S及びストラットタワーも衝突に係る応力の分散に寄与することができる。すなわち、電気自動車101は、電気自動車1に比べて、応力の分散に寄与する部材が多いので、応力分散効率が更に向上している。
更に、上記横断部材13及び上記縦断部材131のいずれか一方、好ましくは両方を斜行部材132と共に設けることによって、応力の分散効率がより一層向上することになるので好ましい。
電気自動車101は、電気自動車1の電気駆動機器の配置は変更していない。したがって、前輪駆動である電気自動車101の走行性能は、従来の電気自動車に比べて向上している。
ここで、本発明に係る電気駆動機器を備える車両の第4実施形態について、図7を参照しつつ説明する。
図7に示す電気自動車102と、図1に示す電気自動車1との相違点は、第1横断部材13A及び第2横断部材(図7には図示せず)の接合位置と、遮蔽板133の有無である。この相違点以外は、同一の部材を用いているので、同一の参照符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
遮蔽板133は、板体であり、上下左右に延在して車体、具体的には左右において板金Sと接続され、上方において第1横断部材13Aと接続され、下方において第2横断部材と接続されている。また、遮蔽板133は、バッテリ14よりも前方に配置されている。遮蔽板133は、ストラットタワー10の前側に接して配置されている。また、第1横断部材13A及び第2横断部材は、遮蔽板133に対して後方から接触するように配置され、左右のストラットタワー10同士を接続している。なお、本発明においては、左右接続部材に対する遮蔽板の接続形態としては、相互に接合せずに単なる接触状態を維持していても良く、溶着又は接着等の固定手段を以って相互に接合されていても良い。
本発明において板状を成す遮蔽板は、厚み及び形状について制限されず、一枚の板材又は複数の板材の合板であっても良く、内部に空隙を有する板材であっても良い。
上記第1実施形態においては連続する接続構造が第1横断部材13A及び第2横断部材とストラットタワー10とにより形成されていたのに対して、本第4実施形態においては遮蔽板133が更に追加されて連続する接続構造を形成している。つまり、応力を面全体で分散可能な遮蔽板133が追加された電気自動車102は、電気自動車1に比べて、応力の分散に寄与する部材が多いので、応力分散効率が更に向上している。よって、電気自動車102は、前室において電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能が高い。
電気自動車102は、電気自動車1の電気駆動機器の配置は変更していない。したがって、前輪駆動である電気自動車102の走行性能は、従来の電気自動車に比べて向上している。
本第4実施形態の変形例としては、遮蔽板がストラットタワー10を形成する高剛性板状部材を電気自動車102の左右方向に延在して、左右のストラットタワー10同士を接続する実施形態が挙げられる。つまり、ストラットタワー10と遮蔽板とを一体化する実施形態である。この実施形態を採用すると、電気駆動機器が配置される領域の良好な耐衝突性能は維持しつつ、別体の遮蔽板が不要になるので部品点数、及び製造工程の削減に寄与することができる。
バンパビーム12、クラッシュボックス11、遮蔽板133より前方に突出する一対のロアフレーム8及び一対のアッパフレーム9、及び図示しない他の車両構成部品は、衝突によって破損又は変形する。破損又は変形した部品、破片となった部品、及び、前室4内に侵入してくる衝突物が、バッテリ14等の電気駆動機器に対して接触すると、電気駆動機器が破損して継続使用不能となる可能性がある。
遮蔽板133を配置することにより、衝突で生じた飛散物又は前室内侵入物は遮蔽板133に接触又は衝突するので、遮蔽板133より後方の電気駆動機器が配置される領域には飛散物又は前室内侵入物が侵入しない。つまり、遮蔽板133を設けることによって、応力分散に起因する電気駆動機器を配置する領域の耐衝突性能の向上だけでなく、電気駆動機器が破損する直接の原因となり得る飛散物又は前室内侵入物を遮蔽板133により堰き止める機能も得ることができる。これにより、電気自動車102は耐衝突性能が上記電気自動車1に比べて高い。
なお、飛散物又は前室内侵入物を遮蔽板が堰き止めるには、高強度の材料を採用するのが好ましく、加工容易性、車両の構成部材に材料との接合容易性等を考慮して適宜に決定することができる。
ここで、本発明に係る電気駆動機器を備える車両の第5実施形態について、図8を参照しつつ説明する。
図8に示す電気自動車103と、図1に示す電気自動車1との相違点は、受力板134の有無である。この相違点以外は、同一の部材を用いているので、同一の参照符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。なお、受力板134は、本発明に係る電気駆動機器を備える車両における左右接続パネルの一例である。
受力板134は、上下左右に延在する板状体であり、ストラットタワー10の前側に接続されている。具体的には、受力板134は、受力板134の左右端縁部においてストラットタワー10の前方の板金Sに接続され、受力板134の後方面における左右端部においてストラットタワー10の前部に接続されている。なお、本発明においては、ストラットタワーに対する左右接続パネルの接続形態としては、溶着又は接着等の固定手段を以って相互に接合されているのが良い。
本発明において板状を成す左右接続パネルは、厚み及び形状について制限されず、一枚の板材又は複数の板材の合板であっても良く、内部に空隙を有する板材であっても良い。
上記第1実施形態においては連続する接続構造が第1横断部材13A及び第2横断部材とストラットタワー10とにより形成されていたのに対して、本第5実施形態においては受力板134のみが連続する接続構造を形成している。つまり、応力を面全体で分散可能な受力板134が設けられた電気自動車103は、受力板134が接続されるストラットタワー10に応力を分散する。よって、電気自動車103は、前室において電気駆動機器が配置される領域の耐衝突性能が高い。
電気自動車103は、電気自動車1の電気駆動機器の配置は変更していない。したがって、前輪駆動である電気自動車103の走行性能は、従来の電気自動車に比べて向上している。
本第5実施形態の変形例としては、ストラットタワー10を形成する高剛性板状部材を電気自動車103の左右方向に延在して、左右のストラットタワー10同士を接続する実施形態が挙げられる。つまり、ストラットタワー10と受力板134とを一体化する実施形態である。この実施形態を採用すると、電気駆動機器が配置される領域の良好な耐衝突性能は維持しつつ、別体の受力板134が不要になるので部品点数、及び製造工程の削減に寄与することができる。
バンパビーム12、クラッシュボックス11、受力板134より前方に突出する一対のロアフレーム8及び一対のアッパフレーム9、及び図示しない他の車両構成部品は、衝突によって破損又は変形する。破損又は変形した部品、破片となった部品、及び、前室4内に侵入してくる衝突物が、バッテリ14等の電気駆動機器に対して接触すると、電気駆動機器が破損して継続使用不能となる可能性がある。
受力板134を配置することにより、衝突で生じた飛散物又は前室内侵入物は受力板134に接触又は衝突するので、受力板134より後方の電気駆動機器が配置される領域には飛散物又は前室内侵入物が侵入しない。つまり、受力板134を設けることによって、応力分散に起因する電気駆動機器を配置する領域の耐衝突性能の向上だけでなく、電気駆動機器が破損する直接の原因となり得る飛散物又は前室内侵入物を受力板134により堰き止める機能も得ることができる。これにより、電気自動車103は耐衝突性能が上記電気自動車1に比べて高い。
なお、飛散物又は前室内侵入物を遮蔽板が堰き止めるには、高強度の材料を採用するのが好ましく、加工容易性、車両の構成部材に材料との接合容易性等を考慮して適宜に決定することができる。
Claims (3)
- バッテリを含む電気駆動機器を備える車両であって、
車両の乗車空間の前隔壁と、
前記前隔壁よりも前方でかつ左右に配置される一対の前後延在部材と、
前記前隔壁よりも前方に配置され、前記一対の前後延在部材の間を接続する左右接続部材とを備え、
前記バッテリが前記前隔壁と前記左右接続部材の前縁との間に配置され、
前記前隔壁から前方へ突出する一対のロアフレームと、
前記一対のロアフレームより高い位置において前記前隔壁から前方へ突出する一対のアッパフレームと、
前記一対のロアフレームと前記一対のアッパフレームとを左右においてそれぞれ接続する一対のサイドパネルとを備え、
前記一対の前後延在部材は、前記ロアフレーム、前記アッパフレーム及び前記サイドパネルの少なくともいずれか一つであり、
前記左右接続部材は、前記一対のアッパフレームの間を接続する第1左右接続部材、及び、前記一対のロアフレームの間を接続する第2左右接続部材を有し、
前記バッテリは、上下方向において前記一対のロアフレームと前記一対のアッパフレームとの間に配置される、
電気駆動機器を備える車両。 - 前記第1左右接続部材と前記第2左右接続部材とを接続する第3左右接続部材を備え、
前記第3左右接続部材は、前記左右接続部材及び前記前後延在部材の少なくともいずれか一方に接続される、
請求項1に記載の電気駆動機器を備える車両。 - 前記左右接続部材がフレーム状部材又は棒状部材であり、
上下左右に延在して車体及び前記左右接続部材に接続され、前記バッテリよりも前方に配置される板状の遮蔽板を備える、
請求項1又は2に記載の電気駆動機器を備える車両。
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