JP6305923B2 - アミノ酸量を低減したタバコおよびその系統の作出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、M0キメラ段階で突然変異体を選別することによって、改変表現型を有する植物を作出する方法に関する。本発明の実施形態は、平均に比べてより低いレベルの少なくとも1種のアミノ酸を有するタバコ植物を提供する。これらの植物は、加熱および/または燃焼により、より少ない量の特定の非天然化学物質を発生するタバコ製品を開発するのに有用である。
植物中でのアミノ酸の生合成は、高度に調節されている(Leaら、1985年、「The Biosynthesis of Amino Acids in Plant」、Chemistry and Biochemistry of the Amino Acids、G.C.Barrett編、Chapman & Hill、ロンドン、197−226頁)。穀物およびその他の食物中の必須アミノ酸に対する一般的要望のため、植物中のアミノ酸含有量を高めるためのいくつかの取組が開発されている。(例えば、G.GaliliおよびB.A.Larkins、1999年、「Enhancing the Content of Essential Amino Acids Lysine and Threonine in Plants」、Plant Amino Acids in Biochomistry and Biotechnology、B.K.Singh編、Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、487−507頁参照)。また、タバコにおいて、特定のアミノ酸は、風味および香気を生み出すための主要供給源であり得る。
しかし、アミノ酸は、タバコ中でメイラード反応およびストレッカー分解を受け、ピラジン類およびその他の窒素含有化合物を生成し、その一部は有益でない可能性がある。アミノ酸プロフィールは、形成されるピラジン類の生成量のみならず、種類にも影響を及ぼす(Lu,Gら、1997年、J.Agric.Food Chem.、45巻、233−236頁;J.ChenおよびC.T.Ho、1999年、J.Agric.Food Chem.、47巻、643−647頁)。したがって、タバコ中のアミノ酸レベルを高めることに焦点が合わされてきたが、特定のアミノ酸の量を低減したタバコ植物およびこのような植物に由来するタバコ製品を生み出す必要性も存在する可能性がある。特定のアミノ酸は、タバコを加熱および/または燃焼生成される潜在的に有害な化学物質に関連している可能性がある。例えば、タバコの煙は、国際がん研究機関(IARC)によってグループ2Aの発癌性物質として特徴付けられているアクリルアミドを含有する可能性がある。アクリロニトリルも、紙巻タバコの煙中に見出されるIARCグループB1の発癌性物質である。
Leaら、1985年、「The Biosynthesis of Amino Acids in Plant」、Chemistry and Biochemistry of the Amino Acids、G.C.Barrett編、Chapman & Hill、ロンドン、197−226頁 G.GaliliおよびB.A.Larkins、1999年、「Enhancing the Content of Essential Amino Acids Lysine and Threonine in Plants」、Plant Amino Acids in Biochomistry and Biotechnology、B.K.Singh編、Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、487−507頁 Lu,Gら、1997年、J.Agric.Food Chem.、45巻、233−236頁 J.ChenおよびC.T.Ho、1999年、J.Agric.Food Chem.、47巻、643−647頁
したがって、一般的に、特定のアミノ酸の生合成を低減した植物系統を提供する方法の必要性が存在する。このような方法は、タバコなど大きな植物種のため広い育種施設を必要とする植物種にも、また、複雑なゲノムを有するために突然変異を分離するため大量の突然変異事象スクリーニングを必要とする植物種にも利用できるように設計しなければならない。
(発明の要旨)
本発明は、少なくとも1種の内因性アミノ酸のレベルが低下している植物を作製する方法を提供する。特定の態様において、本発明は、少なくとも1種の内因性アミノ酸のレベルが低下しているタバコ植物、またはこのような植物に由来するタバコ系統を含む。特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1種の内因性アミノ酸のレベルが低下しているタバコ植物から作られたタバコ製品を含む。
一実施形態において、本発明は、タバコ植物またはその一部が、少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する少なくとも1種の化合物を、改変植物の由来元である非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生するように、低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有するタバコ植物を作出することを含む、改変タバコ植物の作出方法を含む。
また、特定の実施形態において、本発明は、非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む改変タバコ植物を作出する方法を含むことができ、該方法は、非改変タバコ植物からの少なくとも1つの種子を、突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートするステップ;少なくとも1つの種子から突然変異誘発物質を洗い流すステップ;少なくとも1つのM0タバコ種子を選別剤に暴露するステップ;少なくとも1つの種子を発芽させ、そして選別剤の存在下で少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させるステップ;少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させて、M1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出するステップであって、M0タバコ植物からのM1タバコ種子は、突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を含むステップ;および突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を発芽させ、改変植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を含む改変M1タバコ植物を選別するステップを含む。
さらに他の実施形態において、本発明は、改変植物の由来元である非改変タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む改変タバコ植物またはその一部を含むことができる。一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生する。例えば、特定の実施形態において、本発明は、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼すると、低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む改変タバコ植物またはその一部を含むことができる。
さらに他の実施形態において、本発明は、本発明の改変タバコ植物に由来するタバコ製品を含むことができ、該タバコ製品は、少なくとも1種の内因性アミノ酸を、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルで有する改変タバコを含む。一実施形態において、該タバコ製品は、少なくとも1種のアミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部を含むタバコ製品と比較して低減したレベルで発生する。例えば、本発明は、タバコ製品を加熱および/または燃焼した際に、非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを有する改変タバコ製品を含むことができる。
本発明の種々の特徴、態様および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および付随の図面を参照することによってより明瞭になる。
本発明の一実施形態による、少なくとも1種のアミノ酸のレベルが低減したタバコ系統を作出するための方法を図解している概略図である。 本発明の一実施形態による、タバコ1g当たりのミリグラム(mg)として測定したアスパラギンのレベルとタバコの全粒子状物質(TPM)当たりのマイクログラム(μg)として測定したアクリルアミドのレベルとの間の相関を示す図である。対照系統(10NH−3)を四角形として、種々の実験系統での値を、菱形形状の記号として示す。
本明細書および特許請求の範囲中で使用する場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、「少なくとも1つ」および「その(the)」は、文脈がそうでないことを明確に指示しない限り、複数の指示物を包含する。また、用語「種子」および「実生」は、ただ1つの、および複数の指示物を包含する。「乾燥重量パーセント」または「乾燥重量基準」への言及は、乾燥成分(すなわち、水を除いたすべての成分)を基準にした重量を指す。
用語「内因性」は、正常な生物化学的反応の結果として植物によって生み出される化合物(例えば、アミノ酸)を指す。これらの内因性化合物は、外部の供給源から植物に付加される化合物(例えば、葉などの表面に塗布される化合物など)を包含しない。
用語「非天然」は、植物または動物の体内で本来的に摂取および/または合成されないが、内因性化合物から誘導されることのある化合物を指す。一部の事例において、非天然化合物は、発癌性物質であることがある。または、非天然化合物は、一部のヒトによって摂取された場合に、その他の潜在的に有害なまたは有益でない効果を有する可能性がある。
本明細書中で定義するように、培地は、生物学的組織の維持または成長に適した組成物を含むことができる。培地は、水、緩衝溶液、寒天、または増殖培地、例えば、限定はされないが、本明細書中の実施例に記載の培地を含むことができる。一般に、注目の植物と生物学的に適合性のある任意の組成物が、培地または培地の部分として使用するのに適している可能性がある。
また、本明細書中で定義するように、突然変異誘発は、DNA配列の改変をもたらす過程を含む。用語「突然変異誘発」は、個体からなる集団内で遺伝子の突然変異を誘発する突然変異誘発剤の使用を指す。突然変異を誘発されるべき集団は、植物、植物の部分または種子を含むことができる。突然変異を誘発される集団に対して、突然変異誘発性の化学物質または放射線の適用量は、それぞれの種類の植物組織に対して、致死性または不稔性によって特徴付けられる閾値レベル未満である突然変異頻度が得られるように、実験的に求めることができる。突然変異誘発処理に由来するM1世代の種子の数またはM1植物集団の大きさは、突然変異の予測頻度に基づいて見積もることができる。
遺伝子中に誘発される可能性のある突然変異の種類としては、例えば、点突然変異、欠失、挿入、重複および反転を挙げることができる。突然変異誘発としては、フレームシフトを引き起こす転移、塩基転換、塩基の付加もしくは欠失、またはヌクレオチドの架橋、ならびにDNAへのタンパク質(例えば、転写因子)の結合が変更されるような塩基の変更/置換を挙げることができる。また、このような突然変異体ならびに種間および種内交雑から構成されるハイブリッドが含まれる。
本明細書中で詳細に説明される方法に加えて、一部の実施形態において、突然変異誘発は、植物細胞を組織培養で成長させることによって誘発することができ、該組織培養は、体細胞繁殖系の変異体の生成をもたらすことができる。別法として、プロトプラスト融合を利用してハイブリッド植物を生成させるために開発された標準的なプロトプラスト培養法を適用することも、変異遺伝子が発現している植物を作出するのに有用である。したがって、プロトプラストを、変異遺伝子が発現している一次および二次植物から生じさせることができる。カルスは、成功理のプロトプラスト融合および繁殖された植物から培養することができる。生じた子孫ハイブリッド植物を、本明細書に記載の方法により識別し、変異遺伝子の発現に関して選別することができ、そして本明細書に記載の育種プロトコールで使用することができる。部位特異的突然変異誘発などの遺伝子工学を含む方法も包含される。
本発明に包含される植物としては、また、注目のアミノ酸(すなわち、タバコ中の濃度低下が最終成果であるアミノ酸)の産生に関係している遺伝子とは異なる遺伝子座の非タバコDNAを使用して遺伝子操作ができる植物(および/またはこのような植物に由来するタバコ系統が)が挙げられる。例えば、農薬に対して抵抗性であるように遺伝子操作され、さらに本発明の技術によるタバコのゲノムDNAの突然変異誘発(例えば、低アスパラギン産生体になるためのアスパラギナーゼ、アスパラギンシンテターゼまたはその他のアミノ酸の生合成遺伝子座での)によって改変された植物も本発明中に包含される。一実施形態において、本発明の植物は、非改変親植物の系統と同様の抗生物質抵抗性プロフィールを本質的に有する植物を含み、その結果、改変植物は、非改変親系統と比較して、新たな抗生物質抵抗性を含まない。
突然変異誘発物質は、細胞中のDNAを変化させる(突然変異させる)物質(または処置)と定義される。適切な突然変異誘発剤としては、例えば、化学的突然変異誘発物質および電離放射線が挙げられる。典型的な化学的突然変異誘発物質としては、限定はされないが、メタンスルホン酸エチル(EMS)、亜硝酸、5−ブロモウラシル、メチル−ニトロソグアニジン、アジ化ナトリウム、アクリジンオレンジ、臭化エチジウム、およびプロフラビンなどのフレームシフト突然変異誘発物質などが挙げられる。突然変異は、また、UV、X線、γ線、高速中性子照射線などの放射線によって発生させることができる。突然変異誘発物質としては、また、タバコゲノム中への外来DNAの挿入を促進することのできるウイルスベクター、トランスポゾンなどの遺伝要素が挙げられる。
一般に、突然変異誘発物質で処理される第一世代は、M0(またはM)世代を含む。後に続く世代は、次いで、M1(またはM)(すなわち、突然変異誘発事象の後の一世代)、M2(突然変異誘発事象の後の二世代)などと記述される。したがって、本明細書中で使用する場合、M0は、突然変異誘発剤に暴露される植物細胞(およびそれから成長させた植物)を指し、一方、M1は、自家受粉M0植物によって作り出された種子、およびこのような種子から成長させた植物を指す。M2は、自家受粉M1植物の子孫(種子および植物)であり、M3は、自家受粉M2植物の子孫であり、M4は、自家受粉M3植物の子孫である。M5は、自家受粉M4植物の子孫である。したがって、Mn+1(またはMn+1)世代は、それぞれ、前のMn(またはM)世代の自家受粉植物の子孫である。
本明細書中で使用する場合、「改変植物」、「改変タバコ植物」または「改変タバコ」は、該改変植物の由来元である非改変植物(例えば、タバコ)に比べて異なる遺伝子型および表現型を有するように遺伝子改変された(すなわち突然変異させた)植物、タバコ植物、およびタバコを包含する。
本明細書中で使用する場合、「改変植物の由来元である非改変植物」は、突然変異植物系統を作出するのに使用される親植物系統を指す。本明細書中で使用する場合、M0世代は、改変M1植物の由来元である非改変植物である。
本明細書中で定義されるように、生物体の物理的外観は、その表現型を含み、一方、生物体の遺伝子組成は、その遺伝子型を含む。ヘテロ接合体は、注目の遺伝子座に異なる対立遺伝子(すなわち、DNA配列)を有するゲノムと定義される。例えば、ヘテロ接合体の突然変異は、ただ1つの対立遺伝子で突然変異された配列を有する植物である。したがって、ヘテロ接合体は、そのそれぞれが次世代に伝わることのできる、遺伝子のための2つの異なる対立遺伝子を有する。ホモ接合体は、1つ以上の遺伝子座に同一の対立遺伝子を有する生物体と定義される。したがって、ホモ接合体は、注目の遺伝子座に同一の対立遺伝子を所持し(例えば、2つの突然変異または2つの正常な配列)、それゆえ、同一の対立遺伝子が、すべての子孫に伝わる。
したがって、本発明の実施形態は、低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有するタバコ植物(または、このような植物に由来するタバコ系統)を作製する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有するタバコ植物またはその一部を含む。特定の実施形態において、本発明は、低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する改変タバコ植物またはその一部から作られるタバコ製品を含む。
本発明の方法、植物、植物系統またはタバコ製品のそれぞれに関する特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、システイン、グリシン、セレノシステイン、チロシン、アルギニン、オルニチン、タウリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファンまたはバリン)のレベルを低減させることができる。
アクリルアミドは、タバコの熱処理および/または燃焼(例えば、喫煙)により発生する可能性のあることが見出されている(例えば、その開示が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011/0048434号参照)。アクリロニトリルも、紙巻タバコの煙中に見出されるIARCグループB1の発癌性物質である。
特定の実施形態において、タバコ中のアスパラギンのレベルを低減すると、タバコに由来する煙中の(すなわち、例えば、タバコを含むタバコ製品を加熱および/または燃焼することによる)アクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化合物の形成レベルの低下をもたらす。また、特定の実施形態において、タバコ中のアラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種のレベルを低減すると、タバコに由来する煙中の(すなわち、例えば、タバコを含むタバコ製品を加熱および/または燃焼することによる)アクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化合物の形成レベルの低下をもたらす。また、少量のアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルは、タバコを熱乾燥することによって生じる可能性がある。したがって、特定の実施形態において、本発明の方法および/またはタバコ植物を使用して、特定のアミノ酸から生じるアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然の他の化学物質が低減したタバコ製品を作り出すことができる。
本発明は、種々の方法で具体化することができる。
一実施形態において、本発明は、改変植物の由来元である非改変植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含むタバコ植物を作出することを含む、改変タバコ植物の作出方法を含む。一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、少なくとも1種のアミノ酸に由来する少なくとも1種の化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生する。
一実施形態において、レベルが低減したアミノ酸に由来する化合物は、潜在的な発癌性物質である。または、レベルが低減したアミノ酸に由来する化合物は、タバコ製品の消費者にとって潜在的に有益でない別の種類の化合物であることもある。例えば、特定の実施形態において、加熱および/または燃焼により、タバコ植物またはその一部は、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを発生する。または、その他の潜在的に有益でない化合物を低減することができる。
一実施形態において、改変タバコは、非改変タバコ植物からの少なくとも1つのタバコ種子を、突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートするステップ;少なくとも1つの種子から突然変異誘発物質を洗い流すステップ;少なくとも1つの種子を選別剤に暴露するステップ;少なくとも1つの種子を発芽させ、選別剤の存在下で少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させるステップ;少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させて、突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出するステップ;および突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を発芽させて、非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を含む少なくとも1つの改変M1タバコ植物を選別するステップによって作られる。
本発明の方法を使用して種々のアミノ酸を標的にすることができる。特定の実施形態において、内因性レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンまたはグルタミン酸の少なくとも一方を含む。一実施形態において、改変タバコ植物は、少なくとも50%低減したレベルのアスパラギンを含む。それに加えて叉はそれに替えて、改変タバコ植物は、少なくとも40%低減したレベルのグルタミン酸を含む。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。
本発明は、また、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する改変タバコ植物を作る方法を含む。一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、非改変親タバコ植物またはその一部と比較してレベルが低減されている少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する少なくとも1種の化合物を低減したレベルで発生する。一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、タバコを加熱および/または燃焼することにより、非改変親タバコ植物またはその一部と比較してレベルが低減されている少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する少なくとも1種の化合物を低減したレベルで発生する。
例えば、特定の実施形態において、本発明は、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む改変タバコ植物の作出方法を含むことができ、該方法は、非改変タバコ植物からの種子または種子(複数)(すなわち、種子)(すなわち少なくとも1つの種子)を、突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートするステップ;種子から突然変異誘発物質を洗い流すステップ;M0種子を選別剤に暴露するステップ;種子を発芽させ、少なくとも1つのM0タバコ実生または実生(複数)(すなわち、実生)を選抜剤の存在下で成長させるステップ;M0タバコ実生を成長させて、M1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出するステップであって、M0タバコ植物からのM1タバコ種子は、突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を含むステップ;および突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を発芽させて、非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む少なくとも1つの改変M1タバコ植物を選別するステップを含む。特定の実施形態において、該方法は、少なくとも1つのM1タバコ植物を成長させて、M2タバコ種子を作り出すステップであって、少なくとも1つのM2タバコ植物は、選別剤の存在下で生育する能力を付与する突然変異に関してホモ接合体であるステップをさらに含むことができる。M0、M1および/またはM2植物は、特定の実施形態において、選別剤の存在下で成長することができる。
本発明の方法、植物および組成物(例えば、タバコ製品)のそれぞれに対して、種々の選別剤を使用することができる。一実施形態において、選別剤は、アミノ酸である。例えば、選別剤は、ロイシンでよい。または、選別剤としてその他のアミノ酸を使用することができる。特定の実施形態において、選別剤は、リシンおよび/またはトレオニン以外のアミノ酸である。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。
特定の実施形態において、本発明の方法で作られた改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の中の少なくとも1つを含むことができ、ここで、これらの系統に関する種子の代表的標本は、特許の発行により取り消しできないように移動された種子の利用可能性に関するすべての制約を有するブタペスト条約によって規定された条件下に、2011年12月22日に米国培養細胞系統保存機関(the American Type Culture Collection(ATCC、10801大学通り、マナサス、Va20110−2209))に寄託されている。寄託された種子は、それぞれATCC受託番号PTA−12339(10NH−23)、PTA−12340(10NH−34)、PTA−12341(10NH−18)、PTA−12342(10NH−27)およびPTA−12343(10NH−9)を割り当てられている。または、本明細書に記載のようなその他の植物を本発明の方法により作ることができる。
さらに他の実施形態において、本発明は、その植物の由来元である非改変タバコ植物またはその一部と比較して減少された少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む改変タバコ植物またはその一部を含むことができる。一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、非改変親タバコ植物またはその一部と比較してレベルが低減されている少なくとも1種の内因性アミノ酸から誘導される少なくとも1種の化合物を低減したレベルで発生する。一実施形態において、加熱および/または燃焼により、該タバコ植物またはその一部は、非改変親タバコ植物またはその一部と比較してレベルが低減されている少なくとも1種の内因性アミノ酸から誘導される少なくとも1つの化合物を、低減したレベルで発生する。
一実施形態において、改変タバコ植物のゲノムは、異質倍数体ゲノムを含む。また、一実施形態において、改変タバコ植物のゲノムは、過剰な選別剤(例えば、アミノ酸など)の存在下での成長に対して顕著な表現型の抵抗性を呈示する突然変異を含む。一実施形態において、改変タバコゲノムは、ロイシンの存在下での成長に対して顕著な表現型の抵抗性を呈示する突然変異を有する。
一実施形態において、該植物は、非改変植物と比較して、低減した内因性アスパラギンおよび/またはグルタミン酸を含むことができる。または、本明細書に記載のように、その他のアミノ酸を低減することができる。
アミノ酸の低減により、アミノ酸から構成される化合物のレベル低減をもたらすことができる。一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、加熱および/または燃焼により、非改変タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを発生する。例えば、該植物またはその一部は、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼することにより、非改変植物と比較して少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含むことができる。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。特定の実施形態において、改変タバコ植物は、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27,10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。または、改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。または、本明細書に記載のものをはじめとするその他の系統を使用することができる。
他の実施形態において、本発明は、該植物の由来元である非改変タバコと比較してアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルの少なくとも一方のレベルが低減されている改変タバコ植物またはその一部を含む。特定の実施形態において、改変植物は、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼すると、非改変植物と比較して低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む。加えておよび/または代わりに、該植物は、非改変植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含むことができる。例えば、改変植物は、非改変植物と比較して低減したアスパラギンおよび/またはグルタミン酸を含むことができる。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。特定の実施形態において、改変タバコ植物は、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27,10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。または、改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。または、その他の系統を使用することができる。
特定の実施形態において、改変タバコ植物は、突然変異誘発によって作出される。該方法は、特定の実施形態において、非改変タバコ植物からの種子または種子(複数)を、突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートするステップ;種子または種子(複数)から突然変異誘発物質を洗い流すステップ;少なくとも1つのM0タバコ種子を選別剤に暴露する(例えば、種子が少なくとも部分的に浸漬される土壌または培地に選別剤を添加する)ステップ;種子または種子(複数)を選抜剤の存在下で発芽させ、少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させるステップ;少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させて、M1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出するステップであって、M0タバコ植物からのM1タバコ種子は、突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を含むステップ;および突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を発芽させて、改変植物(すなわち、M1)の由来元である非改変タバコ植物(すなわちM0植物)と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む改変M1タバコ植物を選別するステップを含む。特定の実施形態において、該方法は、少なくとも1つのM1植物から由来するM1および/またはM2植物を選別剤を含む培地中で発芽させることを含むことができる。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。別の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。またはその他のアミノ酸を低減することができる。
さらに他の実施形態において、本発明は、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する植物からの改変タバコを含むタバコ製品を含むことができる。特定の実施形態において、改変植物は、本明細書に記載の方法を使用して作出される。一実施形態において、該タバコ製品は、少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部を含む製品と比較して低減したレベルで発生する。一実施形態において、加熱および/または燃焼の際に、該タバコ製品は、少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部を含む製品と比較して低減したレベルで発生する。
一実施形態において、タバコ製品中で使用される改変タバコのゲノムは、異質倍数体ゲノムを含む。また、一実施形態において、改変タバコ植物のゲノムは、過剰なアミノ酸系選別剤、限定はされないが、例えばロイシンの存在下での成長に対して顕著な表現型の抵抗性を呈示する突然変異を含む。
特定の実施形態において、タバコ製品は、低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む改変タバコを含むことができる。タバコを加熱および/または燃焼することにより、非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルが発生する可能性がある。例えば、該植物またはその一部は、該タバコ製品を加熱および/または燃焼すると、非改変植物からのタバコを含むタバコ製品と比較して少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む可能性がある。
特定の実施形態において、タバコは、低減した内因性レベルの少なくとも1種のアミノ酸を含む。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンおよび/またはグルタミン酸である。または、アラニンおよび/またはグルタミンおよび/またはプロリンなどの他のアミノ酸を低減することができる。または、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンなどの他のアミノ酸を低減することができる。または、その他のアミノ酸を低減することができる。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。特定の実施形態において、改変タバコ植物は、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。または、改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。またはその他の系統を使用することができる。
特定の実施形態において、本発明は、また、改変タバコ植物からのタバコを含むタバコ製品を含むことができ、該タバコは、該植物の由来元である非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。特定の実施形態において、改変タバコは、本明細書に記載の方法を使用して作出される。特定の実施形態において、本発明は、また、改変タバコ植物からのタバコを含むタバコ製品を含むことができ、該タバコは、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼する際に、該植物の由来元である非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。
一実施形態において、タバコ製品中で使用される改変タバコのゲノムは、異質倍数体ゲノムを含む。また、一実施形態において、改変タバコ植物のゲノムは、過剰なアミノ酸系選別剤、例えば、限定はされないがロイシンの存在下での成長に対して顕著な表現型の抵抗性を呈示する突然変異を含む。
特定の実施形態において、タバコ製品は、低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む改変タバコを含むことができる。タバコを加熱および/または燃焼すると、非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルが発生する可能性がある。例えば、該植物またはその一部は、タバコ製品を加熱および/または燃焼すると、非改変植物からのタバコを含むタバコ製品と比較して少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む可能性がある。
特定の実施形態において、タバコは、低減した内因性レベルの少なくとも1種のアミノ酸を含む。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンおよび/またはグルタミン酸である。または、アラニンおよび/またはグルタミンおよび/またはプロリンなどの他のアミノ酸を低減させることができる。または、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンなどの他のアミノ酸を低減させることができる。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。特定の実施形態において、改変タバコ植物は、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。または、改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができる。またはその他の系統を使用することができる。
さらに他の実施形態において、本発明は、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つからのタバコを含む。または、改変タバコは、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つからのタバコを含むことができる。または、本明細書に記載の、または本発明の方法によって作られるその他の系統からのタバコを使用することができる。
したがって、一部の実施形態において、本発明は、本発明の植物およびタバコ系統から作られるタバコ製品を含む。例えば、特定の実施形態において、本発明は、非改変タバコと比較して低減したレベルの非天然化学物質を有するタバコ植物からの改変タバコを含むタバコ製品を含む。特定の実施形態において、本発明は、タバコを加熱および/または燃焼すると、非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有するタバコ植物からの改変タバコを含むタバコ製品を含む。また、本発明のタバコ製品は、改変タバコの由来元である非改変タバコと比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する改変タバコを含むタバコ製品を含むことができる。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
特定のアミノ酸の低減は、タバコを加熱および/または燃焼すること(例えば、喫煙)によって発生する可能性のある非天然化学物質の低減と関連している可能性がある。
例えば、アクリルアミドは、紙巻タバコの煙中で見出すことのできる発癌性物質である。特定の実施形態において、タバコ中のアスパラギンレベルを低減することは、煙中での低減したレベルのアクリルアミドの形成と相関している可能性がある。したがって、特定の実施形態において、本発明の方法および/またはタバコ植物および/またはタバコ製品を使用して、加熱および/または燃焼の際に、アミノ酸から熱合成される可能性のあるアクリルアミドおよび/またはその他の化学物質の発生が低減したタバコ製品を作ることができる。
他の実施形態において、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種を減少させることは、もう1つの潜在的な発癌性物質であるアクリロニトリルの低減と関連している可能性がある。一実施形態において、グルタミン酸の低減は、アクリロニトリルの低減と関連していることがある。したがって、特定の実施形態において、本発明の方法および/またはタバコ植物および/またはタバコ製品を使用して、加熱および/または燃焼の際に、アミノ酸から熱合成される可能性のあるアクリロニトリルおよび/またはその他の化学物質の発生が低減したタバコ製品を作ることができる。
例えば、特定の実施形態において、本発明は、加熱および/または燃焼により、タバコ植物またはその一部が、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリルアミドを発生するように、低減したレベルの内因性アスパラギンを含む改変タバコ植物を作出する方法を含む。
また、特定の実施形態において、本発明は、タバコ植物またはその一部が、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリロニトリルを発生するように、低減したレベルの内因性アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種を含む改変タバコ植物を作出する方法を包含する。
例えば、特定の実施形態において、本発明のタバコ植物および/または製品は、熱処理によって、乾燥植物重量のミリグラム当たり約0.33マイクログラム(μg)のアスパラギン、または改変タバコ植物の由来元である親タバコ植物と比較して約70%以上低減したアスパラギンを産生する、タバコ植物の葉またはその他の部分を有する。
また、特定の実施形態において、本発明の改変タバコ植物のタバコ葉またはその他の部分から発生した煙中のアクリルアミドの量は、タバコ製品に一般的に使用される他の種類のタバコ葉および/または改変タバコ植物の由来元である植物から発生する紙巻タバコの煙と比較して、約50%以下である。
例えば、特定の実施形態において、本発明のタバコ植物および/または製品は、熱処理によって、乾燥植物重量のミリグラム当たり約0.110マイクログラム(μg)未満のグルタミン酸、または改変タバコ植物の由来元である親タバコ植物と比較して約40%以上低減したグルタミン酸を産生する、タバコ植物の葉またはその他の部分を有する。
また、特定の実施形態において、本発明の改変タバコ植物のタバコ葉またはその他の部分から発生する煙中のアクリロニトリルの量は、タバコ製品に一般的に使用される他の種類のタバコ葉および/または改変タバコ植物の由来元である植物から発生する紙巻タバコの煙と比較して、約50%である。
本明細書中でより詳細に説明するように、本発明の方法、植物およびタバコ製品のそれぞれに関する特定の実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。また、他の植物またはタバコを使用することができる。
特定の実施形態において、本発明のタバコ製品中で使用される改変タバコは、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の中の少なくとも1つからのタバコを含むことができる。または、改変タバコは、10NH−18,10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つからのタバコを含むことができる。または、本明細書に記載のその他の系統からの、または本発明の方法によって作られるタバコを使用することができる。
低減した含有量の少なくとも1種のアミノ酸を有するタバコの作製方法
本発明の実施形態は、有意に低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する植物の作製方法を提供する。特定の実施形態において、本発明は、有意に低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を有するタバコ植物(またはこのような植物に由来するタバコ系統)の作製方法を提供する。
特定の実施形態において、レベルが低減されている内因性アミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されている内因性アミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されている内因性アミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸を低減することができる。
一実施形態において、該タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼することにより、低減目標とされたアミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生する。特定の実施形態において、改変タバコ植物またはその一部は、(例えば、加熱および/または燃焼により)非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を発生する。
したがって、一実施形態において、本発明は、M0世代における注目の突然変異を選別することによって、特定のアミノ酸を有意に低減する改変表現型を含む改変植物(または該植物に由来する系統)の作出方法を含む。該方法は、注目の植物の種子または植物組織を、突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートすることを含むことができる。該方法は、また、種子から突然変異誘発物質を洗い流すことを含むことができる。または、種子を、その他の方法(例えば、照射)によって突然変異させることができ、次いで、方法の次のステップが実行される。
該方法は、加えて、種子または種子(複数)を発芽させること、および少なくとも1つのM0実生を成長させることを含むことができる。一実施形態において、選別剤は、この時点で種子に添加される。該方法は、実生または実生(複数)に選別剤を添加することをさらに含む(ここで、選別剤はキメラM0植物を選別し、M0キメラ植物は、少なくとも部分的に前もって決めた改変表現型を含む)。該方法は、次いで、M0キメラ植物を成長させてM1種子を作り出すこと(ここで、M1種子は、突然変異を誘発されていないM1種子、および前もって決めた改変表現型を含む突然変異を誘発された少なくとも1つのM1種子を含むことができる)、およびM1種子を発芽させて前もって決めた改変表現型を含むM1植物を選別することを含むことができる。特定の実施形態において、該方法は、M1植物を成長させてM2種子を作り出すこと(ここで、少なくとも1つのM2植物は、改変表現型をもたらす突然変異に関してホモ接合体である)、およびM2種子を発芽させて少なくとも1つのホモ接合体M1植物を識別することをさらに含むことができる。特定の実施形態において、該方法は、M1植物に由来するM1および/またはM2植物を、選別剤を含む培地および/または土壌中で発芽させることを含むことができる。
別の実施形態において、改変植物(または該植物に由来する系統)は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する。別の実施形態において、改変植物は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
一実施形態において、該タバコ植物またはその一部は、低減目標とされたアミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生する。例えば、特定の実施形態において、該方法は、加熱および/または燃焼すると、非改変親タバコ植物と比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を発生する改変タバコ植物を作出することを含む。
例えば、特定の実施形態において、本発明は、改変タバコ植物の作出方法を含み、該方法は、加熱および/または燃焼すると、改変タバコ植物またはその一部が、非改変タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリルアミドを発生するように、低減したレベルの内因性アスパラギンを含むタバコ植物を作出することを含む。
他の実施形態において、本発明は、改変タバコ植物の作出方法を含み、該方法は、加熱および/または燃焼すると、改変タバコ植物またはその一部が、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルのアクリロニトリルを発生するように、低減したレベルの内因性アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリン内因性アスパラギンの中の少なくとも1種を含むタバコ植物を作出することを含む。
本発明の種々の突然変異誘発方法に関して、タバコ植物は、タバコ植物または該タバコ植物の部分を加熱および/または燃焼すると、少なくとも10%低減したレベルのアクリルアミドを含む。例えば、別の実施形態において、少なくとも改変タバコ植物、または該植物に由来するタバコ系統の部分から作られた製品は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドを有する。別の実施形態において、改変タバコ系統は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減したアクリルアミドを有する。
本発明の方法の特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他の選別されたアミノ酸を低減することができる。例えば、タバコ植物は、少なくとも10%低減したレベルのグルタミン酸を含むことができる。また、別の実施形態において、少なくとも改変タバコ植物または該タバコ植物に由来する系統の部分から作られた製品は、少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したレベルのグルタミン酸を有する。
また、別の実施形態において、少なくとも改変タバコ植物または該植物に由来するタバコ系統の部分から作られた製品は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリロニトリルを有する。別の実施形態において、改変タバコ系統は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減したアクリロニトリルを有する。
低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を含有する改変タバコ植物を作出する方法、ならびに/または植物もしくはその部分を加熱および/もしくは燃焼させた際に、非改変タバコ植物と比較して低減されてレベルのアクリルアミドおよび/もしくはアクリロニトリルおよび/もしくはその他の非天然化学物質を発生する改変タバコ植物を作出する方法に関する実施形態において、該方法は、非改変タバコ植物からの少なくとも1つのタバコ種子を突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートするステップ;少なくとも1つの種子から突然変異誘発物質を洗い流すステップ;少なくとも1つの種子を選別剤に暴露するステップ;少なくとも1つの種子を発芽させ、少なくとも1つのM0タバコ実生を選別剤を含む培地上で成長させるステップ;少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させて、M1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出するステップであって、該M1タバコ種子は、突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を含むステップ;および突然変異を誘発された少なくとも1つのM1タバコ種子を発芽させて、非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を含む改変M1タバコ植物を選別するステップを含むことができる。特定の実施形態において、該方法は、少なくとも1つのM1タバコ植物を成長させて、M2タバコ種子を作り出すこと(ここで、少なくとも1つのM2タバコ植物は、改変表現型をもたらす突然変異に関してホモ接合体である)、およびM2タバコ種子を発芽させて、少なくとも1つのホモ接合体M1タバコ植物を識別することをさらに含むことができる。特定の実施形態において、該方法は、少なくとも1つのM1植物および/またはM0もしくはM1植物に由来する少なくとも1つのM2植物を、選別剤を含む土壌またはその他の種類の培地中で発芽させることを含むことができる。
また、本発明の方法の特定の実施形態において、少なくとも1種の選別剤を含む培地は、発芽後の前もって決めた期間中のような特定の発育段階でM0実生に添加される。タバコ(例えば、Nicotiana tabacum)の場合、少なくとも1種の選別剤を含む培地を、発芽後7から14日目のM0実生に添加することができる。例えば、少なくとも1種の選別剤を含む第2の培地を、発芽後約10日目のM0実生に添加することができる。別の実施形態において、選別は、M0実生の成長中に絶えず存在させることができる。
本明細書中でさらに考察するように、本発明の方法を利用して、種々の植物を改変することができる。特定の実施形態において、植物は、異質倍数体ゲノムを含む。特定の実施形態において、植物はタバコである。特定の好ましい実施形態において、タバコは、ニコチアナ(Nicotiana)属である。より好ましくは、タバコは、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種を含むことができる。または、本明細書に記載のように、ニコチアナ(Nicotiana)属のいずれかまたはそのブレンドを使用することができる。このようなメンバーは、その開示が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2006/0185686号および第2011/0174323号中に記載されている。または、その他のタバコを使用することができる。
特定の実施形態において、突然変異誘発物質は、メタンスルホン酸エチル(EMS)である。一部の実施形態において、EMSは、0.01から2%の最終濃度を構成する。または、EMSは、0.05から1%の最終濃度を構成することができる、または、EMSは、0.2から0.7%の最終濃度を構成することができる。例えば、特定の実施形態において、0.5%の濃度を採用することができる。または、その他の化学的突然変異誘発物質(または照射)を使用することができる。
特定の実施形態において、突然変異を誘発された種子は、選別剤を含有する固化寒天プレート内に懸濁される。他の実施形態において、種子を、栄養培地中に懸濁させ、選別剤の添加に先立って成長用の半浸透性表面に塗布することができる。または、選別は、水耕栽培システムを使用して、または土壌中で実施することができる。
したがって、本発明の実施形態は、M0キメラ段階での選別ステップを含む、植物の突然変異誘発方法を含む。例えば、一態様において、本発明は、選別剤としての多量の(例えば、潜在的に致死的な)ロイシンに対する抵抗性を備えた植物を選別することを含む。または、その他の選別剤(例えば、その他のアミノ酸)を使用することができる。または、アミノ酸の合成またはアミノ酸の代謝を調節するその他の化合物を使用することができる。
一部の実施形態において、選別剤(例えば、ロイシン)は、0.3から20mMの範囲の濃度で存在する。または、選別剤(例えば、ロイシン)は、0.5から10mMの範囲の濃度で存在することができる。または、選別剤(例えば、ロイシン)は、2.0から10.0mMの範囲の濃度で存在することができる。
M0キメラ植物は、特定の実施形態において、選別剤に対して抵抗性である細胞の下位集団を含み、これらの細胞は、植物を、選別剤、例えば限定はしないが、上昇したレベルのロイシンの存在下で成長させる場合には、全植物に生存能を付与することができる。本発明は、したがって、M1種子を作り出すためのM0植物の大きな集団の成長を排除し、それによって、M1段階でスクリーニングされるべき子孫の数を実質的に低減して、大きな植物または複雑なゲノムを含むタバコなどの植物に適した費用効果の高い植物育種プログラムを提供することができる。本明細書中で使用される方法は、その開示が参照によりその全体で本明細書中に組み込まれる米国特許第6730832号、第7173170号および第7825305号中に記載のように、有意に高められたアミノ酸含有量のN.tabacum系統を作出するのに使用される選別方法と異なる。
本発明の実施形態は、また、本発明の方法を利用して作出された改変植物に由来する種子を含み、ここで、該種子は、低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を有する改変植物系統を繁殖させる能力がある。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸でよい。または、その他のアミノ酸を低減することができる。
また、本明細書中でより詳細に考察するように、本発明は、噛みタバコ用の葉、喫煙タバコ用の熱気乾燥葉(flue−cured leaves)など、本発明の方法を利用して作出された植物および/または植物系統に由来するタバコ製品、ならびにその他の既知のタバコ製品を含む。特定の実施形態において、本発明は、タバコ中に存在する可能性があり、および/もしくはタバコを加熱および/もしくは燃焼させた際に生じる可能性がある非天然化合物のレベルを低減する方法、ならびに/またはタバコ製品の風味を改善する方法を含み、該方法は、少なくとも1種のアミノ酸の濃度が低減されている改変タバコ植物を作出すること、改変タバコを非改変タバコと混合すること、およびこの混合物をタバコ製品中に含有させることを含む。好ましくは、改変タバコ植物は、タバコ種子に突然変異を誘発させること、および部分的に突然変異を誘発されたキメラ植物を選別することによって作られる。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
したがって、実施形態において、本発明は、改変表現型を備えた植物をM0キメラ段階での選別によって作出する方法の利用、および低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する植物を作出するためのこの方法の使用に関する。突然変異誘発は、タバコをはじめとする多くの作物の改善された品種を開発するための一般的な育種方法として使用されている(例えば、A.M.van Harten、Mutation Breeding:Theory and Practical Applications、1−63頁、Cambridge Univ.Press、ニューヨーク、ニューヨーク州、1998年参照)。一般に、化学的突然変異誘発物質を使用して所望の突然変異体を開発するのに使用される標的植物材料は、2つの範疇:(1)種子および(2)組織または細胞培養に分類される。
例えば、種子を特定の突然変異誘発物質で処理し、生き残っている種子を成長させてそれらの子孫を作り出すことができる(例えば、HeremansおよびJacobs、1995年)。突然変異を誘発された種子から成長する世代は、M0世代と呼ばれ、M0植物から集められた子孫はM1世代であり、通常、そのM1世代から所望の突然変異体が選別される。注目の突然変異に関してホモ接合である植物のさらなる選別が、M1植物からの子孫(すなわち、M2世代)を選別条件下で成長させることによって作られる。
突然変異誘発および選別は、組織培養細胞に対して実施するのがはるかにより容易であるが(例えば、Cattoir−Reynaertsら、1983年;Dotsonら、1990年;Hibberdら、1980年)、突然変異した細胞または組織は、繁殖力のある植物に再生されなければならない。注目の遺伝子型から繁殖力のある植物を再生するためのシステムの確立は、時間がかかり、高価であり得、高度の専門的技術を必要とする。加えて、常染色体複写の結果として、望ましくない体細胞繁殖系の変化が、再生された注目の突然変異体中でしばしば発生する。
遺伝子操作も、トランスジェニック植物を作出するのに使用されている。例えば、タバコ(N.tabacum)中での細菌性AKの発現はセイヨウアブラナ、ダイズおよびトウモロコシ中での遊離トレオニンの過剰産生をもたらす可能性がある(O.ShaulおよびG.Galili、1992年、Plant Physiol.、100巻、1157−1163頁;Karchi、H.ら、1993年、Plant J.,3巻、721−727頁;Falco、S.C.ら、1995年、Biotechnology 13巻、577−582頁;Falco,S.C.ら、1997年、SIM News 47巻、53−57)。今でも、この取組は、技術的に大変な労力を必要とすることがあり、ゲノム中への外来DNAの導入を必要とし、種々の生態系中での作物の繁殖に必要とされる広範な種類の突然変異体を作出しない。加えて、遺伝子操作によって作出された遺伝子導入作物の生態系の長期安定性に対する影響は未知である(N.C.Ellstrand、2001年、Plant Physiol.、125巻、1543−1545頁)。最後に、遺伝子導入作物は、国民、特に欧州各国の国民によって広範には受容されていない。
したがって、本発明の目的は、そのスクリーニングが少なくとも部分的にはM0植物を使用して実施されるスクリーニング法を利用することである。これより図1を参照し、一態様において、本発明は、低減した量の少なくとも1種の内因性アミノ酸を有するタバコ(例えば、Nicotiana tabacum)系統を作出する方法を提供する。一実施形態において、該方法は、(a)突然変異誘発物質であるメタンスルホン酸エチル(EMS)(4)を約0.5%の濃度で含有する溶液中のタバコ種子(2)に突然変異を20時間誘発するステップ;(b)突然変異を誘発された種子を水(6)中で洗浄するステップ;(c)種子(2)を、撹拌シェーカー(10)上で、70%エタノール、続いて20%Chlorox漂白剤(8)で滅菌するステップ;(d)滅菌水(6)ですすぎ洗うステップ;(e)種子(2)を、寒天を0.1%含む栄養培地(12)中に懸濁するステップ(半固形コロイド状懸濁液);(f)約50粒の種子(2)を含む約0.750mLの懸濁液を、選別剤を含有する固化フィト寒天(phtoagar)プレート(16)上に塗布するステップ;(g)種子を発芽させ、実生(18)を25℃の組織培養室中、白色蛍光ランプによる16時間の光周期で成長させるステップ;(h)健康なM0実生(18)を土壌中に移植し、温室中でM0植物(22)として成長させるステップ;(i)M0植物(22)からの個々のM1種子(23)を圃場に播種しM1植物(24)を成長させるステップ;(j)M1植物を、平均より低いレベルの少なくとも1種のアミノ酸(例えば、アスパラギン)について試験するステップ;および(k)少なくとも1種のアミノ酸のレベルが低いM1植物からのM2種子(25)を成長させ、平均より低いレベルの少なくとも1種のアミノ酸(例えば、アスパラギンまたは別のアミノ酸)を産生するM2系統(26)について試験するステップを含む。これらの非キメラタバコ植物は、一般に、ヘテロ接合体とホモ接合体との混合物である。アミノ酸レベルの化学分析に基づいて圃場でタバコ系統を選別するために、さらなる選別ステップを付加することができる。
これらの改変植物および/または系統は、また、一方または双方の親を利用するハイブリッド系統、本発明の新規な系統の作出するための基礎を提供する。新規な系統のクローン、体細胞繁殖系、および類縁体も、本発明の範囲に包含される。
特定の実施形態において、本発明によって作られる改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つを含むことができ、ここで、これらの系統に関する種子の代表的標本は、特許の発行により取り消しできないように移動された種子の利用可能性に関するすべての制約を有するブタペスト条約によって規定された条件下に、2011年12月22日に米国培養細胞系統保存機関(the American Type Culture Collection(ATCC、10801大学通り、マナサス、Va20110−2209)に寄託されている。種子は、それぞれATCC受託番号PTA−12339(10NH−23)、PTA−12340(10NH−34)、PTA−12341(10NH−18)、PTA−12342(10NH−27)およびPTA−12343(10NH−9)を割り当てられている。または、その他の植物を本発明の方法により作ることができる。
低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を有するタバコ植物
特定の実施形態において、本発明は、有意に低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する植物を含む。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されている内因性アミノ酸はアスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
一実施形態において、加熱および/または燃焼により、タバコ植物またはその一部は、そのアミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生する。例えば、特定の実施形態において、本発明のタバコ植物は、植物またはその一部の熱処理により、低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。
本明細書中でさらに考察するように、種々の植物を改変することができる。特定の実施形態において、植物は異質倍数体ゲノムを含む。特定の実施形態において、植物はタバコである。特定の好ましい実施形態において、タバコは、ニコチアナ(Nicotiana)属である。より好ましくは、タバコは、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種を含むことができる。または、特定の実施形態において、ニコチアナ(Nicotiana)属のいずれか、またはその他の種類のタバコを使用することができる。このようなタバコは、その開示が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0185686号および第2011/0174323号中に記載されている。または、その他のタバコを使用することができる。
例えば、特定の実施形態において、本発明は、改変植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して、低減したレベルのアラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種を有する改変タバコを含むタバコ植物を含むことができる。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸はアスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
それに加えて叉はそれに替えて、本発明は、改変植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を含むタバコ植物を含むことができ、ここで、改変タバコ植物のゲノムは、アミノ酸(例えば、ロイシンまたは別のアミノ酸)などの選別剤の存在下での成長に対して顕著な表現型の抵抗性を呈示する突然変異有する異質倍数体ゲノムを含む。それに加えて叉はそれに替えて、本発明は、(例えば、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼すると)、該植物の由来元である非改変タバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を含む改変タバコ植物を含むことができ、ここで、改変タバコ植物のゲノムは、アミノ酸(例えば、ロイシンまたは別のアミノ酸)などの選別剤の存在下での成長に対して顕著な表現型の抵抗性を呈示する突然変異を有する異質倍数体ゲノムを含む。
本発明に包含される植物(例えば、タバコ植物)としては、また、外来(例えば、非タバコ)DNAを使用して、注目のアミノ酸の産生に関係している遺伝子とは異なる遺伝子座で遺伝子操作することのできる植物(および/またはこのような植物に由来する系統)が挙げられる(すなわち、タバコ中のアミノ酸の濃度低下が最終成果である)。例えば、農薬に対して抵抗性であるように遺伝子操作され、タバコのゲノムDNAの突然変異誘発(例えば、アスパラギナーゼ、低減したアスパラギンを有する植物のためのアスパラギンシンテターゼ、またはその他のアミノ酸の生合成または代謝の遺伝子座での)によって、低アスパラギン産生体になるように、および/またはタバコ植物もしくはその部分を加熱および/または燃焼すると低減した量のアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含むようにも改変されているタバコ植物は、本発明に包含される。
したがって、本発明の実施形態は、改変植物の由来元である非改変親タバコ植物および/またはタバコ系統と比較して低減した量の少なくとも1種のアミノ酸を有する改変タバコ植物または該植物に由来するタバコ系統を含むことができ、ここで、改変タバコ植物のゲノムは、植物DNAから成るまたは本質的に成る。好ましくは、改変タバコ植物のゲノムは、タバコDNAから成るまたは本質的に成る。さらにより好ましくは、低減目標とされたアミノ酸の生合成および/または代謝に関係する改変タバコ植物の遺伝子(例えば、アスパラギナーゼおよび/またはアスパラギンの低減した植物のためのアスパラギンシンテターゼ、またはその他のアミノ酸生合成または代謝遺伝子座)は、タバコのゲノムDNAから成るまたは本質的に成る。
本発明は、また、改変植物の由来元である非改変親タバコ系統と比較して低減した量の少なくとも1種のアミノ酸、および/または(例えば、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼すると)改変植物の由来元である非改変親タバコ系統と比較して低減した量のアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する改変タバコ植物および/または該植物に由来するタバコ系統を包含し、ここで、改変植物は、非改変親系統と同様の抗生物質抵抗性から成るまたは本質的に成る。特定の実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸はアスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸はグルタミン酸でもよい。または、その他のアミノ酸を低減させることができる。
さらに別の態様において、本発明は、非改変親タバコ植物と比較して平均未満の量の少なくとも1種のアミノ酸を有する改変タバコ植物または該植物に由来するタバコ系統を含み、ここで、改変タバコ植物のゲノムは、植物DNAから成りまたは本質的に成り、または改変タバコ植物は、タバコのゲノムDNAに突然変異を誘発し、注目の突然変異を有するM0植物を選別するステップによって作出される。例えば、本発明は、非改変親タバコ植物または植物系統と比較して平均未満の量の少なくとも1種のアミノ酸を有する改変タバコ植物および/または該植物に由来するタバコ系統を含み、ここで、低減目標とされたアミノ酸の生合成および/または代謝に関係する改変タバコ植物の遺伝子(例えば、アスパラギナーゼおよび/またはアスパラギンの低減した植物のためのアスパラギンシンテターゼ)は、タバコのゲノムDNAから成るまたは本質的に成る。より好ましくは、改変タバコ植物のアスパラギナーゼ遺伝子は、タバコのゲノムDNAから成るまたは本質的に成る。
別の態様において、本発明は、非改変親タバコ系統と比較して低減した量の少なくとも1種のアミノ酸を有する改変タバコ植物および/または該タバコ植物に由来するタバコ系統を含み、ここで、該タバコ植物は、タバコのゲノムDNAの突然変異誘発、および注目の突然変異を有するM0植物の選別によって作出される。一実施形態において、該タバコ植物は、タバコ種子に突然変異を誘発するステップ;M0種子を選別剤に暴露するステップ;突然変異を誘発された種子を選別剤(例えば、ロイシン)の存在下で発芽させ、少なくとも1つのM0実生を成長させるステップ;少なくとも1つのキメラM0植物を成長させてM1種子を作り出すステップであって、M0植物からのM1種子は、突然変異を誘発されていないM1種子および突然変異を誘発された少なくとも1つのM1種子を含むことができるステップ;およびM1種子を培地中で発芽させて突然変異を誘発されたM1植物を選別するステップによって作出される。特定の実施形態において、改変植物を調製する方法は、M1タバコ植物を成長させてM2種子を作り出すステップであって、M1植物の少なくとも1つは、増加した選別剤(例えば、ロイシン)の存在下で成長する能力を付与する突然変異に関してホモ接合体であるステップ;およびM2種子を発芽させて、少なくとも1つのホモ接合体M2植物を識別するステップを含む。特定の実施形態において、該方法は、少なくとも1つのM1植物および/またはM1植物に由来する少なくとも1つのM2植物を、選別剤を含む培地(または土壌)中で発芽させることを含むことができる。
別の実施形態において、改変植物(または該植物に由来する系統)は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する。別の実施形態において、改変植物は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸はアスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸である。または、その他のアミノ酸が低減を示すことができる。
本発明の植物のそれぞれに関する特定の実施形態において、改変タバコ植物は、タバコ植物および/または該タバコ植物の部分を加熱および/または燃焼すると、レベルが少なくとも10%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を含む。また、別の実施形態において、改変タバコ植物または該植物に由来するタバコ系統は、植物または該植物の部分を加熱および/または燃焼すると(例えば、本発明の改変タバコ植物からの葉から生じる煙中に)少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。別の実施形態において、改変タバコ植物またはその一部は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。
また、植物および/またはタバコ系統のそれぞれに関して、本発明の実施形態は、低減した量の少なくとも1種のアミノ酸を有する、ならびに/または植物もしくはその部分を加熱および/または燃焼すると低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する改変植物および/または系統を繁殖させる能力のある種子を含むことができる。このような種子およびこのような種子の寄託は、本明細書中に開示されている。
したがって、特定の実施形態において、本発明は、低減したレベル(すなわち、濃度)の少なくとも1種のアミノ酸を産生するように突然変異したタバコ植物および/またはこのような植物に由来する系統を提供する。
特定の実施形態において、これらの新規な系統は、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり0.332−0.810マイクログラム(μg)のアスパラギンを産生する。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり最大で約1.158μgのアスパラギンを通常は産生する非改変の熱気乾燥N.tabacum親と比較して、約1.2から3.35分の1のアスパラギンの低減に相当する。特定のアミノ酸の絶対量は、葉の加工処理、または植物の生長段階に依存する可能性がある。
特定の実施形態において、これらの新規なタバコ系統は、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり0.11マイクログラム(μg)未満のグルタミン酸を産生する。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり最大で約0.15μgを通常は産生する非改変の熱気乾燥N.tabacum親と比較して、少なくとも約1.3分の1のグルタミン酸の低減に相当し得る。特定のアミノ酸の絶対量は、葉の加工処理、または植物の生長段階に依存する可能性がある。
または、これらの新規な系統は、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり約0.358マイクログラム(μg)のグルタミンを産生することができる。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり約0.9μgの対照値と比較して、非改変の熱気乾燥N.tabacum親と比較して、約2.5分の1のグルタミン酸の低減に相当し得る。特定のアミノ酸の絶対量は、葉の加工処理、または植物の生長段階に依存する可能性がある。
または、これらの新規な系統は、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり約0.5マイクログラム(μg)のアラニンを産生することができる。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり最大で約0.63μgを通常は産生する非改変の熱気乾燥N.tabacum親と比較して、約1.25分の1のアラニンの低減に相当し得る。特定のアミノ酸の絶対量は、葉の加工処理、または植物の生長段階に依存する可能性がある。
または、これらの新規な系統は、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり約5マイクログラム(μg)のプロリンを産生することができる。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり最大で約7.1μgを通常的には産生する非改変の熱気乾燥N.tabacum親と比較して、約1.4分の1のプロリンの低減に相当し得る。特定のアミノ酸の絶対量は、葉の加工処理、または植物の生長段階に依存する可能性がある。
一実施形態において、改変タバコ植物は、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である。特定の実施形態において、改変タバコ植物は、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の中の少なくとも1つを含むことができる。または、改変タバコ植物は、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の中の少なくとも1つを含むことができる。または、本明細書に記載のものをはじめとするその他の系統も使用することができる。
本発明のタバコ製品
特定の実施形態において、本発明は、有意に低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を有する植物から作られた製品を含む。
一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸でよい。または、その他のアミノ酸が低減を示すことができる。
一実施形態において、加熱および燃焼の際に、タバコ植物またはその一部は、低減目標とされたアミノ酸に由来する化合物を、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して低減したレベルで発生する。例えば、特定の実施形態において、該植物および/または該植物から作られた製品は、該植物またはその一部を加熱処理および/または燃焼させた際に、レベルが低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。
例えば、特定の実施形態において、本発明は、改変タバコ植物からの改変タバコを含むタバコ製品を含むことができ、該改変タバコ植物は、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルのアスパラギンを有する。それに加えて叉はそれに替えて、特定の実施形態において、本発明は、改変タバコ植物からの改変タバコを含むタバコ製品を含むことができ、該改変タバコ植物は、タバコを加熱および/または燃焼すると、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコと比較してレベルが低減したアクリルアミドを有する。
それに加えて叉はそれに替えて、本発明は、改変タバコ植物からの改変タバコを含むタバコ製品を含むことができ、該改変タバコ植物は、該改変タバコ植物の由来元である非改変タバコ植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を有し、ここで、改変タバコ植物のゲノムは、異質倍数体ゲノムを含む。一実施形態において、改変タバコは、ロイシン(または別の選別剤)の存在下での成長に対する抵抗性の顕著な表現型を呈示する突然変異を有することができる。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸はアスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸でもよい、または、その他のアミノ酸が低減を示すことができる。
それに加えて叉はそれに替えて、本発明は、タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼すると、改変植物の由来元である非改変タバコ植物と比較してレベルの低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を含む改変タバコ植物から作られたタバコ製品を含むことができ、ここで、改変タバコ植物のゲノムは、ロイシン(または別の選別剤)の存在下での成長に対する抵抗性の顕著な表現型を呈示する突然変異を有する異質倍数体ゲノムを含む。
別の実施形態において、タバコ製品は、非改変タバコと比較して少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する。別の実施形態において、タバコ製品は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減した少なくとも1種のアミノ酸を有する。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよび/またはセリンの中の少なくとも1種である。一実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸はアスパラギンである。それに加えて叉はそれに替えて、レベルが低減されているアミノ酸は、グルタミン酸でもよい。または、その他のアミノ酸が低減を示すことができる。
特定の実施形態において、タバコ製品は、タバコを加熱および/または燃焼すると、レベルが少なくとも10%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を含む。また、別の実施形態において、タバコ製品は、タバコを加熱および/または燃焼すると、少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。別の実施形態において、タバコ製品は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質を有する。
本発明の製品に関する実施形態において、レベルが低減されているアミノ酸はアスパラギンである。または、その他の選別されたアミノ酸を低減することができる。例えば、タバコ製品は、レベルが少なくとも10%低減したアスパラギンを含むことができる。また、別の実施形態において、改変タバコ植物または該タバコ植物に由来する系統の少なくとも一部から作られた製品は、レベルが少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアスパラギンを有する。
特定の実施形態において、製品は、該製品を加熱および/または燃焼すると、レベルが少なくとも10%低減したアクリルアミドを含むことができる。例えば、別の実施形態において、改変タバコ植物または該植物に由来するタバコ系統の少なくとも一部から作られた製品は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)、少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90または99%低減したアクリルアミドを有する。別の実施形態において、改変タバコ植物から作られた製品は、加熱および/または燃焼すると(例えば、タバコから生じる煙中に)、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100分の1に低減したアクリルアミドを有する。
本明細書中でさらに考察するように、種々のタバコ植物を、改変して本発明の製品を作り出すことができる。特定の実施形態において、植物は、異質倍数体ゲノムを含む。特定の実施形態において、植物はタバコである。特定の好ましい実施形態において、タバコは、ニコチアナ(Nicotiana)属である。より好ましくは、タバコは、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種を含むことができる。または、特定の実施形態において、ニコチアナ(Nicotiana)属のいずれかまたはその他のタバコを、本発明のタバコ製品中で使用することができる。このようなタバコは、その開示が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0185686号および第2011/0174323号中に記載されている。または、その他のタバコおよびブレンド物も、本発明のタバコ製品中で使用することができる。また、ニコチアナ(Nicotiana)種のすべての種内および種間ハイブリッドも包含される。
本発明の特定の実施形態において、植物の異なる部分および/または個々のタバコグレードを、煙中のアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質のレベルについて評価することができる。例えば、特定の実施形態において、上部茎グレードは、下部茎グレードに比べてより多くのアクリルアミドを発生する可能性がある。また、バーリーおよびオリエンタルグレードは、熱気乾燥グレードに比べてより多くのアクリルアミドを発生する可能性がある。
特定の実施形態において、本発明は、熱処理されたタバコ組成物を提供する。本明細書中で使用する場合、タバコに関する用語「加熱された」、「加熱している」または「加熱処理された」は、高められた温度、例えば、低くても約60℃、より典型的には低くても約100℃の温度で、タバコ組成物の特徴または性質を変えるに十分な時間、例えば、少なくとも約10分間、熱的に処理されたタバコ材料を指す。一部の事例において、熱処理工程は、タバコ組成物の化学的または感覚的特徴(例えば、風味および芳香)を変える。本発明の熱処理工程は、風味豊かで芳香性の化合物(メイラード反応生成物)を形成するために採用される工程、タバコ組成物の低温殺菌に採用される工程、タバコの外被製品を調製するための工程、再構成タバコ工程(例えば、成形シートおよび製紙再構成タバコ工程)、タバコ抜き取り(tobacco extraction)工程、再整理(reordering)工程、トースティング(toasting)工程、蒸気処理、および乾燥工程など、従来のタバコ処理工程の改変版でよい。
本発明のタバコ植物および/またはタバコ系統を使用して作り出すことのできる加熱または加熱処理されたタバコ製品は、その開示が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2011/0048434号中に記載されている。したがって、本発明の熱処理されたタバコ組成物は、喫煙物のための添加剤として、または無煙タバコ組成物、例えば、粉末湿性嗅ぎタバコ(loose moist snuff)、粉末乾性嗅ぎタバコ(loose dry snuff)、噛みタバコ、ペレット化タバコピース、押出しもしくは形成されたタバコストリップ、ピース、ロッドまたはスティック、微裁断摩砕粉末(finely divided ground powder)、粉末化ピースおよび成分の微裁断もしくは粉砕凝集物、フレーク状ピース、成形加工タバコピース、タバコ含有ガムのピース、テープ状フィルムのロール、易水溶性もしくは水分散性のフィルムまたはストリップ、またはカプセル状素材として使用することができる。
本発明のタバコ製品中で使用されるタバコは、多様でもよく、一般に、本発明の方法は、野生タバコ、またはいくつかの手法で遺伝子改変されたタバコに対して使用することができる。例えば、本発明のタバコ製品中で使用されるタバコとしては、熱気乾燥(flue−cured)タバコ、バーレータバコ、天日乾燥(sun−cured)タバコ(例えば、オリエンタルタバコまたはインディアンカルヌール)、メリーランドタバコ、ダークタバコ、暗色火力乾燥(dark fired)タバコ、暗色空気乾燥(dark air cured)(例えば、パサンダ(passanda)、クバノ(cubano)、ジャティン(jatin)およびベズキ(bezuki)タバコ)、または明色空気乾燥(light air cured)(例えば、ノースウィスコンシンおよびガルポア(galpoa)タバコ)、およびルスティカ(Rustica)タバコ、ならびにその他の希少または特殊タバコまたはさらには生タバコもしくは未乾燥タバコなどのほとんどの種類のタバコを挙げることができる。代表的なオリエンタルタバコとしては、カテリニ(katerini)、プレリップ(prelip)、コモチニ(komotini)、キサンチ(xanthi)およびヤンボル(yambol)タバコが挙げられる。
無煙形態で使用されることを意図したタバコ組成物を含め、本発明で使用されるタバコ製品は、単一種類のタバコを(例えば、いわゆる「ストレートグレード」形態で)組み込むことができる。例えば、タバコ製品中のタバコは、遺伝子改変熱気乾燥タバコからのみ構成することができる(例えば、タバコのすべてが、熱気乾燥タバコ葉身、または熱気乾燥タバコ葉身と熱気乾燥タバコ茎との混合物のいずれかから構成されるかまたはそこから由来する)。タバコ製品中のタバコは、また、いわゆる「ブレンド」形態を有することができる。例えば、本発明のタバコ製品中のタバコとしては、バーレー(例えば、マラウィバーレータバコ)およびオリエンタルタバコと混合された本発明の熱気乾燥タバコの部分もしくはピースの混合物(例えば、タバコ葉身、またはタバコ葉身とタバコ茎との混合物から構成される、または誘導されるタバコのような)を挙げることができる。例えば、代表的なブレンド物には、乾燥重量基準で約30から約70部のバーレータバコ(例えば、葉身、または葉身+茎)、および約30から約70部の本発明の遺伝子改変熱気乾燥タバコ(例えば、茎、葉身、または葉身+茎)を組み込むことができる。他の典型的なタバコブレンド物には、乾燥重量基準で約75部の熱気乾燥タバコ、約15部のバーレータバコ、および約10部のオリエンタルタバコが;または約65部の熱気乾燥タバコ、約25部のバーレータバコ、および約10部のオリエンタルタバコが;または約65部の熱気乾燥タバコ、約10部のバーレータバコ、および約25部のオリエンタルタバコが組み込まれる。他の典型的なタバコブレンド物には、約20から約30部のオリエンタルタバコおよび約70から約80部の熱気乾燥タバコが組み込まれる。または、その開示が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0185686号および第2011/0174323号に記載されたもののようなその他のタバコまたはタバコブレンド物を使用することができる。または、その他のブレンド物を使用することができる。
タバコ製品中のタバコの相対量は、変更可能である。好ましくは、タバコ製品中のタバコの量は、乾燥重量を基準にして少なくとも約10%、または少なくとも約25%からの範囲に及ぶ。特定の場合において、タバコ製品中のその他の成分の量は、乾燥重量を基準にして約40%を超えることができる。タバコ製品中のタバコ材料の典型的な範囲は、乾燥基準で約10から約60重量%、より多くは、約20から約40重量%の範囲に及ぶことができる。例えば、タバコ製品は、付加的な風味剤、充填剤、結合剤、緩衝剤、着色剤および保湿剤を含有することができる。
本発明のタバコ製品は、種々の製造物品として処方することができる。無煙タバコ製品の場合、本発明のタバコ組成物を、所望の製品形状に形成することができる。タバコ製品を形成するのに使用される方法および装置は、所望される形状により決まる。例えば、タバコ製品は、圧縮されたタバコペレット、多層押し出しピース、押出しまたは成形されたロッドまたはスティック、異なる種類のタバコ処方物で取り囲まれた1種のタバコ処方物を有する組成物、テープ状フィルムのロール、易水溶性もしくは水分散性のフィルムもしくはストリップ、または外殻(例えば、性質が透明、無色、半透明または高度に着色された柔軟性のあるもしくは硬質の外殻)を所持するカプセル状材料、およびタバコまたはタバコ風味を所持する内部領域の形状を有することができる。
本発明のタバコ製品は、喫煙物を製造するための添加剤として有用であり得る。本発明のタバコを、タバコブレンド物、代表的な紙巻タバコの成分、およびそれから製造される代表的な紙巻タバコ中に組み込むことができる。例えば、本発明のタバコ葉を、喫煙物中に喫煙可能な材料仕込み物の一部として組み込むことができる。または、本発明のタバコを、紙巻タバコのフィルター中に(例えば、フィルタープラグ、プラグラップ、または先端の紙中に)組み込むことができ、または紙巻タバコの巻紙中に、好ましくは内側表面上に、紙巻タバコの製造工程中に組み込むことができる。
本発明のタバコ製品の特定の実施形態において、得られる喫煙物は、喫煙中の主流煙中における低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質によって特徴付けられる。例えば、喫煙物は、非処理対照喫煙物(すなわち、本発明による遺伝子改変タバコを含有しないことを除けば同様の喫煙物)と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、またはそれ以上低減されている、主流煙中のアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物質によって特徴付けることができる。換言すれば、本発明の遺伝子改変タバコ組成物を含有する紙巻タバコなどの本発明の喫煙物は、例えば、参照により本明細書に組み込まれるISO3308:1991およびISO4387:1991に示された喫煙試験機および喫煙条件のような同様の喫煙試験機を使用し、同様の喫煙条件下で喫煙された非改変対照喫煙物と比較して、低減した量(重量)のアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはその他の非天然化学物を主流煙中に生じる可能性がある。
例えば、特定の実施形態において、本発明は、低減したレベル(すなわち、濃度)のアクリルアミドを生じるように突然変異されたタバコから作られた製品を提供する。具体的には、これらのタバコ製品は、喫煙により、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり0.038−0.045マイクログラム(μg)のアクリルアミドを生じる可能性がある。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり最大で約0.067μgを通常は生じる非改変の熱気乾燥タバコと比較して約1.8−1.5分の1へのアクリルアミドの低減に相当し得る。発生するアクリルアミドの絶対量は、葉の加工処理、植物の生長段階、および/または乾燥方式に依存する可能性がある。
また、特定の実施形態において、本発明は、低減したレベル(すなわち、濃度)のアクリロニトリルを生じるように突然変異されたタバコから作られた製品を提供する。具体的には、これらのタバコ製品は、喫煙により、乾燥葉の状態のタバコの乾燥重量ミリグラム当たり約0.146マイクログラム(μg)のアクリロニトリルを生じる可能性がある。これは、タバコの乾燥重量ミリグラム当たり最大で約0.331μgを通常は生じる非改変の熱気乾燥タバコと比較して2.2分の1へのアクリロニトリルの低減に相当し得る。発生するアクリルアミドの絶対量は、葉の加工処理、植物の生長段階、および/または乾燥方式に依存する可能性がある。
特定の実施形態において、本発明のタバコ製品中で使用される改変タバコは、10NH−5、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つからのタバコを含むことができる。または、改変タバコは、10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の少なくとも1つからのタバコを含むことができる。または、本明細書に記載の他の系統からの、または本発明の方法で作られたタバコを使用することができる。
本発明は、以下の非限定的実施例を参照することによってより十分に理解することができる。
[実施例1] タバコの突然変異
本発明を利用して、低減した量の特定のアミノ酸を有するN.tabacumのいくつかの系統を調製した。
トレオニンが増加するようにEMSで突然変異を誘発された育種系統の作出は、以前に記載されている(米国特許第6730832号参照)。代表的な熱気乾燥タバコ(すなわちSp227)からの種子は、0.5%EMSで突然変異を誘発され、M0と名付けられた。低減したアミノ酸濃度を有するタバコを作り出すため、種々のアリコート(すなわち、約10粒)のSp227 N.tabacum種子を、メタンスルホン酸エチル(EMS)を約0.5%の濃度で含有する溶液中で20時間インキュベートした。K326種子および突然変異を誘発されていないSp227種子の両方を対照として使用した。次いで、被処理種子をMiliQ水(NANO pureIIシステム;Barnstead/Thermolyne社、Dubuque、アイオワ州で精製)を用いて30分間洗浄し、撹拌シェーカー上、70%エタノールで30秒間、続いて20%Cloroxで20分間滅菌した。
次いで、M0突然変異体の集団を、種々のレベルのロイシン(2−10mM)を含有する組織培養培地上でスクリーニングした。したがって、滅菌MiliQ水で少なくとも5回すすぎ洗った後、種子(プレート当たり約50粒の種子)を、1/2ムラシゲ・スクーグ塩(MSS)培地+1.5%スクロース、5gのフィト寒天および選別剤(ロイシン)を含む固化フィト寒天プレート中に懸濁した。MSS培地は、この培地に関する記載が参照によりその全体で本明細書に組み込まれる米国特許第7173170号の表1に記載されている。種子は、強度がほぼ80μEm−2−1の白色蛍光ランプ(Sylvania、Danvers、マサチューセッツ州)を使用する16時間の光周期、25℃の組織培養室中で発芽させた。10日後、増殖培地を除去し、実生に、ロイシンを2から5mMの濃度で含有する同様の培地を添加した。次いで、高レベルのロイシンに対して抵抗性であるN.tabacum系統を開発するために、生き残っている植物を土壌に移植し、温室中で成長させた。
ロイシンに富む培地上で選別された生き残りM0小植物を、救出し、成長室内の土壌に移した。あとで、これらのM0植物を温室内に移し、各植物から自然落下種子(self−seed)を集め、M1と名付けた。M1系統を通常の圃場条件下で成長させた。各M1系統を、従来の方式により熱気乾燥した。
高量のロイシン上で成長することができるように選別されたEMS突然変異育種系統を抜き出し、特徴付けた。各熱気乾燥葉のサンプルから中肋を取り出し、刻みタバコ(cut filler tobacco)を作るための葉の加工処理に供した。上部および中間茎の葉を、アミノ酸、ニコチン、還元糖、および全糖について分析した。これらの分析結果を表1−6に示す。対照と比較してアスパラギンのレベルが低減したタバコ系統(例えば、10NH−5、10NH−18および10NH−23)は、表1中、太字で示される。いくつかのタバコ系統は、その他のアミノ酸も低減していることがわかる。
Figure 0006305923
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[実施例2] 低減したアスパラギンを有するタバコは低減したアクリルアミドを発生する
試験用紙巻タバコは、米国特許出願公開第2007/0006888号中に記載のような実験室用装置を使用して調製した。単一グレードの熱気乾燥タバコ葉(中間および上部茎)を使用して紙巻タバコを作り、アクリルアミドおよびアクリロニトリルについて試験した。また、市販のタバコブレンド物を対照として試験し、市販紙巻タバコからブレンド物を取り出すこと、およびこのブレンド物を用いて紙巻タバコを作製することによって、試験の精度および正確さを求めた。
各タバコからの3本の紙巻タバコを喫煙し、Cerulean SM450喫煙試験機(Cerulean、Linford Wood East、MK146LY、英国)を使用して煙を捕集した。試験機の空気流量は、ISOの条件に調整した(ISO3308:ルーチン分析用紙巻タバコ喫煙試験機−定義および標準条件(Routine analytcal cigarette smoking machine−definitions and standard conditions);参照番号ISO3308:1991(E)国際標準化機構、Geneva、スイス、1991年;ISO4387:紙巻タバコ−ルーチン分析用喫煙試験機を使用する全微粒子状物質およびニコチン不含乾燥微粒子状物質の測定(Cigarette−Determination of total and nicotine free dry particulate matter using a routine analytical smoking machine);参照番号ISO4387:1991(E)国際標準化機構、Geneva、スイス、1991年)。
喫煙は、1つの単一方式のもとで、35mLのパフ容積、2秒間のパフ、および60秒のパフ間隔(ISOとして示されている)を使用して実施した。アクリルアミドの分析は、前に記載されている方法S.C.MoldoveanuおよびA.R.Gerardi「タバコ、代替タバコ製品、および紙巻タバコ煙中のアクリルアミド分析(Acrylamide analysis in tobacco,alternative tobacco products,and cigarette smoke)」J.Chromatogr.Sci.、49巻、234−242頁、2011年)を使用して実施した。すべての分析は、三つ組みで実施した(喫煙を含める)。
アスパラギン、ニコチン(Nic)、還元糖および全糖のレベルに関するタバコの分析結果を表7および8に要約する。実施例のデータを表7に示す。いくつかの系統(例えば、10NH−5、10NH−18および10NH−23)は有意に低減したレベルのアスパラギン(ASN)を有することがわかった。
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3群の紙巻タバコからの煙を、さらに、一酸化炭素(CO)、全微粒子状物質(TPM)およびアクリルアミドについて分析した。1つの群は、市販タバコのブレンド物から作られた対照とした。試験法の精度レベルは、5%未満の相対標準偏差(RSD)であることが見出された(データは示さない)。第2の群(表8)は、上部茎タバコを用いて作られた紙巻タバコを含み、第3の群(表9)は、中間茎タバコを用いて作られた紙巻タバコを含んだ。分析は、上部または下部茎サンプルの双方および同一サンプルの繰り返しに関して無作為化した。各群に関して、結果を3回の別々の分析の平均として別個に下記に示す。市販のブレンド物については、TPMおよびアクリルアミドおよび繰り返しの分析に関し、5%未満の相対標準偏差(RSD%)を示した。
Figure 0006305923
対照と比較して低減したレベルのアクリルアミド/TPM比率を有するタバコ(例えば、10NH−5、10NH−18および10NH−23)を太字で示す。
Figure 0006305923
表8および9からの結果は、EMSで改変された種々のタバコは、紙巻タバコの煙中である範囲のレベルでのアクリルアミドの形成をもたらすことを示している。いくつかのEMSタバコ系統(10NH−5、10NH−18および10NH−23)は、3種の上部茎タバコおよび1種の中間茎タバコで見出されたように、煙中により低レベルのアクリルアミドを有した(データは示さない)。
上部茎のサンプルからのデータを、一元スチューデントt検定を使用して解析した。各植物は、対照と有意に異なっていることが見出された(表8)。表8に示したように、種々の文字(例えば、A、B、Cなど)によって表されるサンプルは、アクリルアミドの平均に関して統計的に有意な異なる値を有した。
この結果は、紙巻タバコの煙中のアクリルアミドの低減は、突然変異誘発による植物の改変を利用して達成できることを示している。図2は、アクリルアミドレベルの増大または低減が、植物中のアミノ酸含有量を変えることによって達成されたことを図示している。したがって、上部茎タバコに関して、アスパラギンのレベルと煙中のアクリルアミドとの間に見事な相関があったことがわかる。対照系統(10NH−3)を四角形として、種々の実験系統での値を、菱形形状の記号として示す。
[実施例3] 低減したアクリロニトリルを有するタバコ
表10および11に、上部茎タバコを用いて作った紙巻タバコ(表10)、および中間茎タバコを用いて作った紙巻タバコ(表11)からのアクリロニトリル(ANI)レベルに関する結果を示す。アクリロニトリルは、前に発表されている方法(S.C.Moldoveanu、2010年、Beitr.Tabakforsch.Int.、24巻、145−156頁)により測定した。やはり、分析は、上部または下部茎サンプルの双方、および同一サンプルの繰り返しに関して無作為化した。結果を、各群に関して、3回の別々の分析の平均として別個に下記に示す。市販のブレンド物に関して、TPM、アクリロニトリル、繰り返しの分析に関し、5%未満の相対標準偏差(RSD%)を示した。EMSで突然変異を誘発されたタバコを用いて作られた上部茎紙巻タバコに関する、紙巻タバコのパフ回数、CO、TPMおよびアクリロニトリルについての結果を表10に示し、中間茎に関するそれらの結果を表11に示す。
Figure 0006305923
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対照と比較して、上部茎葉の場合、EMSで突然変異を誘発された植物の1種から生じるアクリロニトリルの最低レベルは親のレベルのわずかに47%であり、中間茎葉の場合、アクリロニトリルの最低レベルは、親のわずかに59%であったことがわかる。上部茎サンプルからのデータを、一元スチューデントt−検定を使用して解析した。各植物は、対照と有意に異なっていることが見出された(表10)。表10に示したように、異なる文字(例えば、A、B、Cなど)で表されたサンプルは、アクリロニトリルに関して統計的に有意に異なる平均値を有した。アクリロニトリルの低減およびアクリルアミドの低減を示す3種の系統(10NH−5、10NH−18および10NH−23)を、表10中ではイタリック体で示す。また、系統10NH−27、10NH−34および10NH−9は、低いアクリロニトリルレベルを示した。アクリロニトリルの発生に関わる主要アミノ酸前駆体を同定することを試み、さらなる研究を実施した。上部茎葉中の表1−3に示したアミノ酸レベル(mg/gタバコ)とアクリロニトリル/TPM(μg/mg)との間の相関係数Rを表12に示す。表4−6に示した分析結果を有する中間茎タバコに関する同様の結果を表13に示す。アミノ酸に関する結果の一部を、分析法の定量限界(LOQ)に基づいて「未満」と報告した。相関関係の計算は数を必要とするので、真のレベルが不明であるアミノ酸に対してこのLOQ値を使用した。
Figure 0006305923
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表12および13からわかるように、上部茎タバコおよび中間茎タバコに関する相関係数は、グルタミン酸、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニンおよびセリンの場合により高いR値を示す。グルタミン酸が、アクリロニトリルの形成に寄与していることが判明した。
したがって、本発明の方法は、低減したレベルの少なくとも1種のアミノ酸を有する植物系統を開発するのに、迅速で経済的な突然変異誘発法を利用する。一実施形態において、植物はタバコである。本発明は、突然変異を誘発されたタバコ種子を選別条件下で発芽させ、次いで高濃度のロイシンに対して抵抗性である表現型を少なくとも部分的に含むキメラ植物を選別することを可能にする方法を提供する。本発明にはアスパラギンおよび/またはグルタミン酸が低減されている改変タバコ系統が包含される。このようなタバコは、加熱および/または燃焼の際に、それぞれ潜在的な発癌性物質であるアクリルアミドまたはアクリロニトリルを低減した量で形成する。これらの遺伝子改変タバコ系統を、改変されたアミノ酸プロフィールを有する新たなタバコ変種を開発するための生殖質として使用することができ、ならびに/または改善された風味および芳香を有するブレンド物を作り出すためのその他のタバコ系統と混合することができる。
本明細書中で引用されたすべての参考文献は、参照によりそれらの全体で本明細書に組み込まれる。

Claims (21)

  1. 少なくとも1種の内因性アミノ酸を低減レベルで含むタバコ植物を作出することを含む改変タバコ植物の作出方法であって、前記タバコ植物またはその一部が、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して、低減したレベルで前記少なくとも1種の内因性アミノ酸に由来する少なくとも1種の化合物を発生する、以下のステップを有する方法:
    非改変タバコ植物からの少なくとも1つのタバコ種子を、突然変異誘発物質を含む溶液中でインキュベートするステップ;
    前記少なくとも1つのタバコ種子から突然変異誘発物質を洗い流すステップ;
    前記少なくとも1つのタバコ種子を選別剤に暴露するステップ;
    前記少なくとも1つのタバコ種子を発芽させ、少なくとも1つのM0タバコ実生をロイシンを含む前記選別剤の存在下で成長させるステップ;
    前記少なくとも1つのM0タバコ実生を成長させ、少なくとも1つの突然変異を誘発されたM1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出するステップ;および
    前記少なくとも1つの突然変異を誘発されたM1タバコ種子を発芽させ、非改変タバコ植物と比較して、低減したレベルの前記少なくとも1種のアミノ酸を含む少なくとも1種の改変M1タバコ植物を選別するステップ;
    を含む、方法。
  2. 前記アミノ酸に由来する化合物が、発癌性物質である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記低減したレベルを有するアミノ酸が、アスパラギンである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記低減したレベルを有するアミノ酸が、さらにグルタミン酸を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    タバコ植物またはその一部が、加熱および/または燃焼すると、非改変親タバコ植物またはその一部と比較して、低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを発生する、方法。
  6. 改変タバコ植物が、少なくとも50%低減したレベルのアスパラギンを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 改変タバコ植物が、少なくとも40%低減したレベルのグルタミン酸を含む、請求項4に記載の方法。
  8. 改変タバコ植物が、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)種である、請求項1に記載の方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    少なくとも1つのM1タバコ植物を成長させてM2タバコ種子を作出し、ここで前記少なくとも1つのM1タバコ植物が、前記選別剤の存在下で成長することを可能にする、突然変異のホモ接合体である、ステップをさらに含む、方法。
  10. 10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の内の少なくとも1つを含む、改変タバコ植物。
  11. 10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の内の少なくとも1つを含み、改変タバコ植物の由来元である非改変タバコと比較して、レベルが低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルの内の少なくとも1種を含む、改変タバコ植物またはその一部。
  12. 請求項11に記載の改変タバコ植物であって、
    タバコ植物またはその一部を加熱および/または燃焼すると、非改変植物と比較して低減したアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む、改変タバコ植物。
  13. 非改変植物と比較して低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む、請求項11に記載の改変タバコ植物。
  14. 非改変植物と比較して低減したアスパラギンを含む、請求項11に記載の改変タバコ植物。
  15. 非改変植物と比較して低減したグルタミン酸を含む、請求項14に記載の改変タバコ植物。
  16. 10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の内の少なくとも1つからのタバコを含み、改変タバコ植物からの改変タバコを含むタバコ製品であって、前記改変タバコが、非改変親タバコ植物からのタバコと比較して低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを有する、タバコ製品。
  17. タバコを加熱および/または燃焼すると、前記タバコが、低減したレベルのアクリルアミドおよび/またはアクリロニトリルを含む、請求項16に記載のタバコ製品。
  18. タバコが、低減したレベルの少なくとも1種の内因性アミノ酸を含む、請求項16に記載のタバコ製品。
  19. タバコが、少なくとも低減したレベルのアスパラギンを含む、請求項16に記載のタバコ製品。
  20. タバコが、少なくとも低減したレベルのグルタミン酸を含む、請求項19に記載のタバコ製品。
  21. 10NH−18、10N−23、10NH−27、10NH−34または10NH−9系統の内の少なくとも1つからのタバコを含む、タバコ製品。
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