以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一又は相当する部分については、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、装置、器具、部品等の構成について、その材質、形状、大きさ等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態1.
本実施の形態に係る機器の構成、本実施の形態に係る機器の動作を順番に説明する。その後、本実施の形態の詳細、本実施の形態の効果を順番に説明する。
***構成の説明***
図1を参照して、本実施の形態に係る機器である空気調和機の室内機100の構成を説明する。
図1に示すように、空気調和機の室内機100は、室内機本体110と、送風ファン120と、熱交換器131,132,133と、フィルター140と、前面パネル150と、上下風向可変ベーン160と、空気清浄装置200と、フィルター清掃装置300とを備える。
室内機本体110は、空気調和機の枠体である。室内機本体110は、送風ファン120と、熱交換器131,132,133と、フィルター140と、空気清浄装置200と、フィルター清掃装置300とを収納する。本実施の形態において、室内機本体110は、フィルター140と、空気清浄装置200とを着脱自在に収納する。
室内機本体110の前面には、前面パネル150が開閉自在に取り付けられる。室内機本体110の上面側には、空気調和機の室内機100が据え付けられる室内から空気を吸い込むための吸い込み口111が設けられる。室内機本体110の下面側には、その室内に空気を吹き出すための吹き出し口112が設けられる。吹き出し口112には、上下風向可変ベーン160が回転自在に取り付けられる。図示していないが、吹き出し口112の奥には、左右風向可変ベーンも回転自在に取り付けられる。
上下風向可変ベーン160は、吹き出し口112から吹き出す気流の上下の向きを調節する。左右風向可変ベーンは、吹き出し口112から吹き出す気流の左右の向きを調節する。
送風ファン120は、室内機本体110の内部に設置される。送風ファン120は、空気を吸い込むとともに、吸い込んだ空気を吹き出す。本実施の形態において、送風ファン120は、クロスフローファンである。なお、送風ファン120を複数のプロペラファンに変更することもできる。複数のプロペラファンは、室内機本体110の左右方向に並べて配置される。プロペラファンの数は、2〜4個が望ましい。それぞれのプロペラファンは、軸流ファンでもよいし、斜流ファンでもよい。
熱交換器131,132,133は、送風ファン120が形成する風路内に配置される。熱交換器131は、上段と下段とに分割された熱交換器の上段に該当する部分である。熱交換器131は、前面側と背面側とに分割された熱交換器の前面側に該当する部分でもある。熱交換器132は、上段と下段とに分割された熱交換器の下段に該当する部分である。熱交換器133は、前面側と背面側とに分割された熱交換器の背面側に該当する部分である。本実施の形態では、このような前面側上段の熱交換器131と、前面側下段の熱交換器132と、背面側の熱交換器133とが、室内機本体110の吸い込み口111から吹き出し口112に至る風路において送風ファン120を取り囲むように配置される。なお、背面側の熱交換器133を省略し、上段及び下段の熱交換器131,132のみを採用してもよい。或いは、その他の構成の熱交換器を採用してもよい。
前面側上段の熱交換器131と、前面側下段の熱交換器132と、背面側の熱交換器133は、それぞれ空気と冷媒との間で熱交換を行う。この空気は、主に、送風ファン120によって吸い込み口111から吸い込まれたものである。前面側上段の熱交換器131と、前面側下段の熱交換器132と、背面側の熱交換器133は、それぞれ熱交換を行うことで空気の冷却又は加熱又は除湿を行う。
前面側下段の熱交換器132の下方には、結露水を回収するためのドレンパン113が配置される。背面側の熱交換器133の下方にも、ドレンパン114が配置される。ドレンパン113,114は、室内機本体110の一部として形成される。
フィルター140は、室内機本体110の吸い込み口111と前面側上段及び背面側の熱交換器131,133との間で、吸い込み口111の全体を覆うように配置される。本実施の形態において、フィルター140の枚数は、2枚である。フィルター140は、左右に分けて配置される。それぞれのフィルター140は、空気中の塵埃を捕らえる。この空気は、主に、送風ファン120によって吸い込み口111から吸い込まれたものである。
フィルター清掃装置300は、前面側上段及び前面側下段の熱交換器131,132と前面パネル150との間に配置される。フィルター清掃装置300は、フィルター140ごとに設置される。よって、本実施の形態において、フィルター清掃装置300の台数は、2台である。フィルター清掃装置300は、フィルター140を自動的に清掃する。
フィルター140の枚数は、適宜変更することができる。フィルター清掃装置300の台数は、フィルター140の枚数に応じて変更することができる。即ち、1枚のフィルター140のみが使用される場合には、1台のフィルター清掃装置300が設置される。3枚以上のフィルター140が使用される場合には、3台以上のフィルター清掃装置300が設置される。
フィルター清掃装置300は、装置本体310と、ダストボックス320とを備える。
装置本体310は、フィルター140を移動自在に収納する。
ダストボックス320は、装置本体310の前面に着脱自在に取り付けられる。ダストボックス320は、フィルター140により捕らえられた塵埃を貯める。
室内機本体110は、空気清浄装置200をダストボックス320の後ろに収納する。そのため、装置本体310の前面には、空気清浄装置200とダストボックス320との両方が挿入される挿入口311が設けられる。空気清浄装置200は、空気清浄装置200の長手方向が水平になる向きで挿入口311に挿入される。空気清浄装置200は、挿入口311に挿入された後、下向きに動かされることで、後述する給電用の端子に電気的に接続され、室内機本体110に装着された状態になる。この状態においても、空気清浄装置200は、空気清浄装置200の長手方向が水平になる向きになっている。空気清浄装置200は、上向きに動かされることで端子との電気的接続が解除される。空気清浄装置200は、電気的接続が解除された後、挿入口311から室内機本体110の外に取り出される。
空気清浄装置200は、室内機本体110の吸い込み口111と前面側上段及び前面側下段の熱交換器131,132との間の空間に設置される。即ち、空気清浄装置200は、送風ファン120が形成する風路内において、前面側上段及び前面側下段の熱交換器131,132の上流側に配置される。本実施の形態において、空気清浄装置200の台数は、1台である。空気清浄装置200は、左側のみに設置される。空気清浄装置200は、フィルター140を通過した空気を清浄化する。空気清浄装置200の左右方向の大きさは、フィルター140の左右方向の大きさと同じであることが望ましい。なお、空気清浄装置200の左右方向の大きさとフィルター140の左右方向の大きさとの差が6センチメートル以内であれば、大きさが同じであると言える。
空気清浄装置200の台数は、適宜変更することができる。空気清浄装置200は、左右両側に設置されてもよい。
本実施の形態において、室内機本体110は、空気清浄装置200の高さ方向の中心位置を上段の熱交換器131と下段の熱交換器132との接続部134よりも低い位置にして空気清浄装置200を収納する。このため、空気清浄装置200が空気の流れを妨げにくい。また、空気清浄装置200を着脱しやすい。なお、空気清浄装置200の高さ方向とは、空気清浄装置200の上下方向のことである。
室内機本体110は、空気清浄装置200を熱交換器131,132の手前に、熱交換器131,132から離して収納する。このため、空気清浄装置200の、後述する端子等の金属部分が冷えにくい。また、空気清浄装置200に熱交換器131,132の結露水が流れてこない。よって、空気清浄装置200に結露が発生しにくい。
本実施の形態において、空気調和機の室内機100は、さらに、制限部170を備える。
制限部170は、空気清浄装置200と熱交換器131,132との接触を防止するために、空気清浄装置200が室内機本体110の奥行き方向に進入できる範囲を制限する。なお、室内機本体110の奥行き方向とは、室内機本体110の前後方向のことである。
空気清浄装置200は、荷電部210と、集塵部220と、枠部230とを備える。
荷電部210は、空気中の粒子を帯電させる。この空気は、主に、送風ファン120によって吸い込み口111から吸い込まれた後、フィルター140を通過したものである。空気中の粒子とは、具体的には、空気中に存在する細菌、かび、ウイルス等のことである。
集塵部220は、静電気力によって、荷電部210で帯電した粒子を集める。静電気力とは、電界又は電場のことである。
枠部230は、荷電部210を固定するとともに、集塵部220を固定する。
***動作の説明***
本実施の形態に係る空気調和機の動作について説明する。
図示していないが、電源が投入されると、空気調和機の室外機において、圧縮機が冷媒を圧縮して吐出する。
空気調和機の室内機100では、圧縮機から吐出された冷媒が熱交換器131,132,133に流れる。送風ファン120が回転すると、吸い込み口111から吸い込まれた室内空気は、フィルター140を介して塵埃が除去された後、熱交換器131,132,133によって冷媒と熱交換される。このとき、熱交換器131,132,133を、その上流から下流に向かって通過する空気は、空気清浄装置200によって清浄化される。
熱交換器131,132,133で熱交換された室内空気は、吹き出し口112から室内へ吹き出される。このとき、上下風向可変ベーン160及び左右風向可変ベーンの角度に応じた方向に空気が吹き出される。空気調和機の使用者は、上下風向可変ベーン160及び左右風向可変ベーンの角度を手動又はリモートコントローラにて設定することができる。図示していないが、空気調和機の室内機100が赤外線センサを備えている場合は、空気調和機の室内機100が室内の温度分布、人の位置等を検出することにより、自動的に上下風向可変ベーン160及び左右風向可変ベーンの角度を調節することもできる。
上記の一連の動作が繰り返され、その結果、室内空気は、塵埃が除去され、継続的に冷やされたり、暖められたりする。これにより、室内空気質が変化する。
***詳細の説明***
本実施の形態の詳細について説明する。
図2から図8を参照して、空気清浄装置200の構成について説明する。
図2は、空気清浄装置200を前面側の斜め上から見た図である。図3は、空気清浄装置200を前面側の斜め下から見た図である。図4は、空気清浄装置200を真下から見た図である。図5は、空気清浄装置200を図4のA−A線で切断した断面を示した図である。図6は、分解された空気清浄装置200を前面側の斜め上から見た図である。図7で、後述する上枠231が取り外された空気清浄装置200を真上から見た図である。図8は、後述する下枠232のみを真上から見た図である。
前述したように、空気清浄装置200は、荷電部210と、集塵部220と、枠部230とを備える。空気清浄装置200は、さらに、プレフィルター240を備える。
プレフィルター240は、フィルター140で捕らえられなかった塵埃を捕らえる。
荷電部210は、プレフィルター240の下方、即ち、プレフィルター240よりも下流側に配置される。荷電部210は、放電電極211と、対向電極212とを有する。
放電電極211は、1対のリング状端子213と、1対のチューブ214と、1本のワイヤー215から構成される。リング状端子213は、ワイヤー215の両端に接続される。チューブ214は、リング状端子213とワイヤー215との接続箇所に被せられる。一方のリング状端子213には、バネ216が引っ掛けられる。
対向電極212は、複数の平板状電極217から構成される。複数の平板状電極217は、互いに間隔を空けて第3方向D3に並ぶ。第3方向D3については、後述する。隣り合う平板状電極217の間をワイヤー215が通る。本実施の形態において、平板状電極217の枚数は、3枚である。そのため、ワイヤー215は、第3方向D3の一端の平板状電極217と第3方向D3の中間の平板状電極217との間を通ってから折り返し、第3方向D3の中間の平板状電極217と第3方向D3の他端の平板状電極217との間を通る。
なお、平板状電極217の枚数は、適宜変更することができる。ワイヤー215の折り返し回数は、平板状電極217の枚数に応じて変更することができる。
荷電部210は、異なる電圧を放電電極211と対向電極212とに印加することで電界を発生させる。荷電部210は、この電界を通過する空気中の粒子を帯電させる。
放電電極211に印加される電圧は、高圧である。具体的には、6000ボルトの電圧が放電電極211に印加される。対向電極212に印加される電圧は、低圧である。具体的には、0ボルトの電圧が対向電極212に印加される。即ち、対向電極212は接地される。
集塵部220は、荷電部210の下方、即ち、荷電部210よりも下流側に配置される。集塵部220は、第1電極221と、第2電極222とを有する。
第1電極221には、複数の第1板状電極223と、第1連結部材225とが設けられる。複数の第1板状電極223は、互いに間隔を空けて第1方向D1に並ぶ。本実施の形態において、第1方向D1は、空気清浄装置200の左右方向である。空気清浄装置200が室内機本体110に収納されたとき、空気清浄装置200の左右方向は、室内機本体110の左右方向と一致する。本実施の形態において、第1板状電極223の枚数は、37枚である。第1連結部材225は、複数の第1板状電極223を連結する。これにより、第1電極221において、複数の第1板状電極223が一体に設けられていることになる。
第1電極221の第1方向D1の一端には、第1端子227が取り付けられる。具体的には、第1電極221の右端に第1端子227が取り付けられる。
第2電極222には、複数の第2板状電極224と、第2連結部材226とが設けられる。複数の第2板状電極224は、複数の第1板状電極223と間隔を空けて交互に並ぶ。即ち、複数の第2板状電極224は、複数の第1板状電極223と同じように、互いに間隔を空けて第1方向D1に並ぶ。本実施の形態において、第2板状電極224の枚数は、複数の第1板状電極223よりも1枚多く、38枚である。第2連結部材226は、複数の第2板状電極224を連結する。これにより、第2電極222において、複数の第2板状電極224が一体に設けられていることになる。第2連結部材226は、第1連結部材225と第2方向D2に重なる。第2方向D2は、第1方向D1に直交する方向である。本実施の形態において、第2方向D2は、空気清浄装置200の上下方向である。空気清浄装置200が室内機本体110に収納されたとき、空気清浄装置200の上下方向は、室内機本体110の上下方向と一致する。
第2電極222の第1方向D1の一端には、第2端子228が取り付けられる。具体的には、第2電極222の右端に第2端子228が取り付けられる。第2端子228は、第1端子227から第3方向D3に離れた位置に取り付けられる。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2の両方に直交する方向である。本実施の形態において、第3方向D3は、空気清浄装置200の前後方向である。空気清浄装置200が室内機本体110に収納されたとき、空気清浄装置200の前後方向は、室内機本体110の前後方向と一致する。
前述したように、空気清浄装置200は、熱交換器131,132の手前で、熱交換器131,132から離れた位置に配置される。この位置では、空気が垂直に流れる。また、前述したように、空気清浄装置200は、空気清浄装置200の長手方向が水平になる向きで室内機本体110に装着される。平板状電極217の板面が延びる方向と第1板状電極223の板面が延びる方向と第2板状電極224の板面が延びる方向は、いずれも第2方向D2であるから、空気清浄装置200が室内機本体110に装着されたとき、平板状電極217の板面が延びる方向と第1板状電極223の板面が延びる方向と第2板状電極224の板面が延びる方向は、いずれも垂直になる。即ち、空気清浄装置200が室内機本体110に装着されたとき、平板状電極217の板面と第1板状電極223の板面と第2板状電極224の板面は、いずれも空気が流れる方向に沿って延びていることになる。このため、平板状電極217と第1板状電極223と第2板状電極224とが空気の流れを妨げにくくなり、空気調和機の効率が上がる。
なお、第1板状電極223の枚数は、適宜変更することができる。第2板状電極224の枚数は、第1板状電極223の枚数に応じて変更することができる。
集塵部220は、異なる電圧をそれぞれ第1端子227と第2端子228とを介して第1電極221と第2電極222とに印加することで静電気力を発生させる。集塵部220は、この静電気力によって、荷電部210で帯電した粒子を集める。
第1電極221に印加される電圧は、高圧である。具体的には、6000ボルトの電圧が第1電極221に印加される。第2電極222に印加される電圧は、低圧である。具体的には、0ボルトの電圧が第2電極222に印加される。即ち、第2電極222は接地される。
このように、集塵部220の第1電極221に印加される電圧は、荷電部210の放電電極211に印加される電圧と同じである。そのため、本実施の形態では、集塵部220の第1端子227と荷電部210のリング状端子213とが電気的に接続される。具体的には、集塵部220の第1端子227に1対の切り欠き229が設けられる。一方の切り欠き229には、荷電部210の一方のリング状端子213が引っ掛けられる。他方の切り欠き229には、荷電部210の他方のリング状端子213に引っ掛けられたバネ216が引っ掛けられる。これにより、共通の電源から集塵部220の第1電極221と荷電部210の放電電極211とに電圧を印加することができる。
また、集塵部220の第2電極222に印加される電圧は、荷電部210の対向電極212に印加される電圧と同じである。そのため、本実施の形態では、集塵部220の第2電極222と荷電部210の対向電極212とが一体成形される。即ち、集塵部220の第2端子228が、荷電部210の対向電極212に電圧を印加するための端子としても用いられる。これにより、共通の電源から集塵部220の第2電極222と荷電部210の対向電極212とに電圧を印加することができる。また、部品点数を削減することができる。なお、集塵部220の第2電極222と荷電部210の対向電極212とが別々に形成されてもよい。この場合、集塵部220の第2電極222と荷電部210の対向電極212とが互いに電気的に接続されてもよいし、別々に給電されてもよい。
第1電極221は、通電性を有するとともに抵抗値が1011Ω/cm2(オーム毎平方センチメートル)以下の帯電防止樹脂で形成される。第2電極222は、樹脂に金属メッキを施して形成される。なお、第2電極222は、ステンレス等の金属板で形成されてもよいし、カーボンを練り込んだ抵抗値が103Ω/cm2以下の導電樹脂で形成されてもよい。第1電極221に取り付けられる第1端子227と、第2電極222に取り付けられる第2端子228は、金属で形成される。放電電極211のリング状端子213と、ワイヤー215と、バネ216も、金属で形成される。放電電極211のチューブ214は、樹脂である外層と、接着剤である内層との2層構造である。
本実施の形態において、第1端子227は、第1電極221の第1方向D1の一端から第1電極221の第3方向D3の両端の範囲内で延びる。即ち、第1端子227は、第3方向D3において、第1電極221の両側にはみ出さない。同じように、第2端子228は、第2電極222の第1方向D1の一端から第2電極222の第3方向D3の両端の範囲内で延びる。即ち、第2端子228は、第3方向D3において、第2電極222の両側にはみ出さない。このため、第3方向D3における空気清浄装置200の大きさを小さくすることができる。
第1端子227は、第1電極221の第1方向D1の一端に設けられた第1給電部273に取り付けられる。第1給電部273は、第1電極221の第1方向D1の一端面において第3方向D3の両端にある辺と離れた位置から第1方向D1の外側に延びる。本実施の形態では、第1電極221の右端面が、2つの長辺と2つの短辺とからなる矩形状であり、2つの短辺が、第3方向D3の両端にある辺に相当する。即ち、本実施の形態では、第1給電部273が、第1電極221の右端面において短辺以外の位置から右側に延びる。このため、第1端子227を介して印加される電圧は、第1電極221の右端面の短辺ではなく、第1電極221の右端面の短辺とは離れた位置から第1電極221の右端面に印加される。よって、第1電極221の前面側と背面側とに印加される電圧の偏りを減らすことができる。即ち、第1電極221の第3方向D3における電位の分布を均一に近づけることができる。
第2端子228は、第2電極222の第1方向D1の一端に設けられた第2給電部274に取り付けられる。第1給電部273が設けられた第1電極221の第1方向D1の一端は、第2電極222の第1方向D1の一端よりも第1方向D1の外側にある。第2給電部274は、第2電極222の第1方向D1の一端面から第1方向D1の外側に延び、第1電極221の第1方向D1の一端から第2方向D2に離れた位置を通る。本実施の形態では、第1電極221の第1方向D1の一端である右端が、第1連結部材225の右端によって形成される。また、第2電極222の第1方向D1の一端である右端が、最も右側にある第2板状電極224と、第2連結部材226の右端と、対向電極212の右端とによって形成される。第1連結部材225の右端と、最も右側にある第1板状電極223との間には、隙間275が形成される。最も右側にある第2板状電極224が隙間275に挿入されることで、第1連結部材225の右端が、最も右側にある第2板状電極224よりも右側になる。即ち、第1電極221の右端が、第2電極222の右端よりも空気清浄装置200の左右方向の外側になる。第2給電部274は、最も右側にある第2板状電極224の板面と第2連結部材226の右端面との少なくともいずれかから右側に延び、第1連結部材225の右端の上を通る。即ち、本実施の形態では、第2給電部274が、第2電極222の右端面から空気清浄装置200の左右方向の外側に延び、第1電極221の右端から空気清浄装置200の上下方向に離れた位置を通る。このため、第1端子227を第1電極221の前面に接続したり、第2端子228を第2電極222の前面に接続したりせず、第2端子228を第2電極222の右端面に接続しながら、第1端子227を第1電極221の右端面に接続することができる。よって、第3方向D3における空気清浄装置200の大きさを小さくすることができる。
なお、第1電極221が帯電防止樹脂で形成されるため、第2給電部274が第1電極221の右端の近くを通っても、スパークは生じない。したがって、第2給電部274が第1電極221の右端の近傍を通る構成を採用することで、第2方向D2における空気清浄装置200の大きさも小さくすることができる。
第1端子227は、第1延部251と、第1曲部253と、第1端部255と、第3曲部257と、1対の立部258とを有する。第1延部251は、第1電極221の第1方向D1の一端から延びる部分である。第1曲部253は、第1延部251から第3方向D3に曲がる部分である。第1端部255は、第1曲部253から延びる部分である。第1端部255は、厚さを第1方向D1にもつ平板形状である。第1端部255は、給電用の板面271を有する。第3曲部257は、第1端部255の上端から第1方向D1に曲がる部分である。立部258は、第3曲部257から立ち上がる部分である。それぞれの立部258には、前述した切り欠き229が設けられる。
第2端子228は、第2延部252と、第2曲部254と、第2端部256とを有する。第2延部252は、第2電極222の第1方向D1の一端から延びる部分である。第2曲部254は、第2延部252から第2方向D2に曲がる部分である。第2端部256は、第2曲部254から延びる部分である。第2端部256は、厚さを第1方向D1にもつ平板形状である。第2端部256は、給電用の板面272を有する。第2端部256は、第1端部255と間隔を空けて第1方向D1に並ぶ。この間隔は、水滴が空気清浄装置200の内部に浸入してもトラッキングが発生しないように広くすることが望ましく、具体的には、2センチメートル以上の幅があることが望ましい。
枠部230は、上枠231と、下枠232とを有する。
前述したように、空気清浄装置200は、熱交換器131,132の手前で、熱交換器131,132から離れた位置に配置される。この位置では、空気が垂直に流れる。また、前述したように、空気清浄装置200は、空気清浄装置200の長手方向が水平になる向きで室内機本体110に装着される。上枠231の前面及び背面が延びる方向と下枠232の前面及び背面が延びる方向は、いずれも第2方向D2である。よって、空気清浄装置200が室内機本体110に装着されたとき、上枠231の前面及び背面が延びる方向と下枠232の前面及び背面が延びる方向は、いずれも垂直になる。即ち、空気清浄装置200が室内機本体110に装着されたとき、上枠231の前面及び背面と下枠232の前面及び背面は、いずれも空気が流れる方向に沿って延びていることになる。このため、上枠231の外郭と下枠232の外郭とが空気の流れを妨げにくくなり、空気調和機の効率が上がる。また、上枠231の背面と下枠232の背面とが垂直な面であるため、空気清浄装置200を熱交換器131,132の手前にコンパクトに収納することができる。即ち、室内機本体110の奥のスペースを有効活用することができる。
上枠231の前面には、取っ手233が設けられる。上枠231の上面には、開口234が設けられる。開口234には、プレフィルター240が嵌る。
下枠232の下面には、リブ235と、開口236とが設けられる。リブ235の上面には、スリット237がある。本実施の形態では、スリット237が第2方向D2に貫通しない。即ち、スリット237は、底面がある溝である。開口236は、リブ235によって少なくとも一部が分断される。本実施の形態では、開口236が、リブ235によって完全に分断される。即ち、リブ235が、開口236を横断する。リブ235の横断方向は、第3方向D3である。本実施の形態において、リブ235の本数は、1本である。
リブ235のスリット237には、複数の第1板状電極223のうち、いずれかの第1板状電極223の少なくとも一部が嵌まる。開口236は、複数の第1板状電極223のうち、残りの第1板状電極223をリブ235の両側で露出する。本実施の形態では、複数の第1板状電極223のうち、中央にある第1板状電極223の少なくとも一部がリブ235のスリット237に嵌る。具体的には、中央の第1板状電極223の下端部がリブ235のスリット237に嵌る。これにより、第1電極221が位置決めされる。
前述したように、集塵部220において、複数の第2板状電極224は、複数の第1板状電極223と間隔を空けて交互に並ぶ。よって、開口236は、さらに、複数の第2板状電極224をリブ235の両側で露出する。
なお、リブ235のスリット237に嵌る板状電極は、第1板状電極223に限らず、第2板状電極224であってもよい。
また、リブ235の本数は、適宜変更することができる。2本のリブ235が設けられる場合には、2つの第1板状電極223の少なくとも一部がそれぞれ2本のリブ235のスリット237に嵌ってもよいし、1つの第1板状電極223の少なくとも一部と1つの第2板状電極224の少なくとも一部とがそれぞれ2本のリブ235のスリット237に嵌ってもよいし、2つの第2板状電極224の少なくとも一部がそれぞれ2本のリブ235のスリット237に嵌ってもよい。
スリット237は、第2方向D2に貫通してもよい。即ち、スリット237は、底面がない穴でもよい。スリット237が溝と穴とのいずれであっても、スリット237には2つの内壁面が形成される。
スリット237の両方の内壁面が平らである場合、内壁面同士の間隔は、挿入される板状電極の厚みと同じか、又は、挿入される板状電極の厚みよりも大きい必要がある。間隔が板状電極の厚みと同じであれば、両方の内壁面によって板状電極を挟むことにより、板状電極を固定することができる。
スリット237の一方の内壁面が平らでも、他方の内壁面に1つ又は複数の突起がある場合、一方の内壁面と他方の内壁面の突起との間の間隔は、挿入される板状電極の厚みと同じか、又は、挿入される板状電極の厚みよりも大きい必要がある。間隔が板状電極の厚みと同じであれば、一方の内壁面と他方の内壁面の突起とによって板状電極を挟むことにより、板状電極を固定することができる。
スリット237の両方の内壁面が平らでなく、両方の内壁面に1つ又は複数の突起がある場合、一方の内壁面の突起と他方の内壁面の突起との間の間隔は、挿入される板状電極の厚みと同じか、又は、挿入される板状電極の厚みよりも大きい必要がある。間隔が板状電極の厚みと同じであれば、両方の内壁面の突起によって板状電極を挟むことにより、板状電極を固定することができる。
本実施の形態において、リブ235の一側面には、突起238がある。突起238には、複数の第2板状電極224のうち、いずれかの第2板状電極224の側面が当たる。本実施の形態では、中央の第1板状電極223の左隣にある第2板状電極224の側面がリブ235の一側面の突起238に当たる。これにより、第2電極222も位置決めされる。
リブ235の一側面の突起238は、リブ235の一側面の少なくとも2箇所にあることが望ましい。本実施の形態では、突起238が、リブ235の一側面の2箇所にある。
本実施の形態において、リブ235の他側面には、リブ235の一側面と同じように、突起239がある。突起239には、複数の第2板状電極224のうち、他のいずれかの第2板状電極224の側面が当たる。本実施の形態では、中央の第1板状電極223の右隣にある第2板状電極224の側面がリブ235の他側面の突起239に当たる。これにより、第2電極222が確実に位置決めされる。
リブ235の他側面の突起239も、リブ235の他側面の少なくとも2箇所にあることが望ましい。本実施の形態では、突起239が、リブ235の他側面の2箇所にある。
枠部230は、さらに、中枠259を有する。
中枠259は、下枠232の上面において、第1方向D1の一端側に嵌められる。具体的には、中枠259は、開口236の縁から下枠232の第1方向D1の一端までを覆うように、下枠232に被せられる。これにより、第1端子227と第2端子228とが中枠259で覆われる。
図示していないが、中枠259の下面には、凸部が設けられる。この凸部は、第1方向D1に並ぶ第1端子227の第1端部255と第2端子228の第2端部256との間を塞ぐ。これにより、水滴が空気清浄装置200の内部に浸入してきても、第1端子227と第2端子228との間でトラッキングが発生することを防止できる。
本実施の形態において、下枠232には、第1端子227の第1端部255が第2方向D2に貫通する第1穴261と、第2端子228の第2端部256が第2方向D2に貫通する第2穴262とが設けられる。第2穴262は、第1穴261から隔てられる。第1端部255と第2端部256との間の間隔について述べたように、第1穴261と第2穴262との間の間隔も、トラッキングが発生しないように広くすることが望ましい。
下枠232には、さらに、第1穴261につながり、第2穴262から隔てられた溝263が設けられる。この溝263には、第1端子227の第1延部251が嵌る。なお、本実施の形態において、第1端子227の第1曲部253は、第1端部255とともに第1穴261を貫通するが、第1延部251とともに溝263に嵌っていてもよい。
下枠232の下面において、第1穴261の手前には、隔壁である第1制限部277が設けられる。第2穴262の手前には、第3方向D3における壁面の位置が第1制限部277と同じ隔壁である第2制限部278が設けられる。第1制限部277と第2制限部278との機能については、後述する。
図9から図23を参照して、フィルター清掃装置300の構成について説明する。
前述したように、フィルター清掃装置300は、装置本体310と、ダストボックス320とを備える。
図9に示すように、装置本体310の前面下部には、電源部400が固定される。電源部400は、静電気力を発生させるための電圧を空気清浄装置200の集塵部220に印加する。
上記のように、本実施の形態において、空気調和機の室内機100は、さらに、電源部400を備える。室内機本体110は、電源部400を前面下部に収納する。
図10は、左側のダストボックス320が取り外されたフィルター清掃装置300を示した図である。
装置本体310の一部は、支持部500を形成する。支持部500は、空気清浄装置200を支持する。
上記のように、本実施の形態において、空気調和機の室内機100は、さらに、支持部500を備える。室内機本体110は、支持部500を収納するとともに、空気清浄装置200を支持部500により支持して収納する。
装置本体310の別の一部は、主受け部315を形成する。主受け部315は、ダストボックス320を支持する。
装置本体310のさらに別の一部は、隔壁である制限部170を形成する。前述したように、制限部170は、空気清浄装置200が室内機本体110の奥行き方向に進入できる範囲を制限する。本実施の形態において、制限部170は、室内機本体110の奥行き方向だけでなく、室内機本体110の左右方向に空気清浄装置200が移動できる範囲も制限する構造である。装置本体310には、室内機本体110の左右方向にフィルター140が移動できる範囲を制限する機構も備えられる。制限部170は、この機構の下方に位置する。この機構によってフィルター140の移動が制限される範囲と、制限部170によって空気清浄装置200の移動が制限される範囲は、同じであることが望ましい。即ち、制限部170は、空気清浄装置200が室内機本体110の左右方向に移動できる範囲を、フィルター140が室内機本体110の左右方向に移動できる範囲と同じ範囲に制限することが望ましい。フィルター140の左右方向の大きさと空気清浄装置200の左右方向の大きさとが同じであれば、フィルター140の位置と空気清浄装置200の位置とを合わせることで、フィルター140を通過した空気を効率的に空気清浄装置200に流すことができる。また、垂直に流れる風の障害物となる上記機構の右端と制限部170の右端とを上下に並べることで、水平方向において障害物が存在する範囲を小さくすることができる。
電源部400の少なくとも一部は、支持部500の真下に配置される。これにより、後述する電源部400から支持部500への配線を短くすることができる。電源部400から空気清浄装置200の集塵部220には高い電圧が印加されるため、高価なケーブルによる配線が必要となる。したがって、配線を短くできれば、コスト削減の効果が得られる。なお、電源部400が支持部500の下に配置されていなくても、電源部400が支持部500の近傍に配置されていれば、同じような効果を得ることができる。したがって、本実施の形態のように、空気清浄装置200が左側のフィルター清掃装置300の右端で保持される場合には、電源部400が左側のフィルター清掃装置300の右端の近傍に配置されることが望ましい。本実施の形態では、電源部400が、左側のフィルター清掃装置300の右端の近傍に相当する室内機本体110の左右方向の中央に配置されている。空気清浄装置200が右側のフィルター清掃装置300の左端で保持される場合には、電源部400が右側のフィルター清掃装置300の左端の近傍に配置されることが望ましい。室内機本体110の左右方向の中央は、右側のフィルター清掃装置300の左端の近傍にも相当する。空気清浄装置200が左側のフィルター清掃装置300の左端で保持される場合には、電源部400が左側のフィルター清掃装置300の左端の近傍に配置されることが望ましい。室内機本体110の左端は、左側のフィルター清掃装置300の左端の近傍に相当する。空気清浄装置200が右側のフィルター清掃装置300の右端で保持される場合には、電源部400が右側のフィルター清掃装置300の右端の近傍に配置されることが望ましい。室内機本体110の右端は、右側のフィルター清掃装置300の右端の近傍に相当する。
前述したように、装置本体310の前面には、空気清浄装置200とダストボックス320との両方が挿入される挿入口311が設けられる。支持部500は、この挿入口311の右端から、室内機本体110の奥行き方向に進んだ位置までの範囲に配置される。室内機本体110の奥行き方向に進んだ位置とは、具体的には、下段の熱交換器132の手前の位置である。即ち、本実施の形態では、支持部500が、装置本体310の前面から熱交換器132に向かって延びつつ、熱交換器132とは非接触である。このため、支持部500によって熱交換器132が傷つけられない。また、支持部500が空気の流れを妨げにくい。さらに、支持部500から突き出す、後述する端子等の金属部分が冷えにくい。その端子等に接触する空気清浄装置200の端子等の金属部分も冷えにくい。また、支持部500に熱交換器131,132の結露水が流れてこない。よって、支持部500及び空気清浄装置200に結露が発生しにくい。なお、支持部500は、挿入口311の左端から、室内機本体110の奥行き方向に進んだ位置までの範囲に配置されてもよい。その場合、支持部500の位置に合わせて、電源部400の位置を変更することが望ましい。即ち、電源部400の少なくとも一部を支持部500の真下に配置することが望ましい。
支持部500は、主受け部315に隣接する補助受け部501を有する。補助受け部501は、主受け部315とともにダストボックス320を支持する。
主受け部315及び補助受け部501の上面は、挿入口311の下側の壁面を形成する。この壁面、即ち、主受け部315及び補助受け部501の上面にダストボックス320が載せられることで、ダストボックス320が支持される。主受け部315の上面を側方から見たときの稜線と、補助受け部501の上面を側方から見たときの稜線は、形状が同じである。
なお、本実施の形態において、支持部500は、主受け部315及び装置本体310の他の構成要素とは別体の要素として製作されるが、主受け部315と一体に成形されてもよいし、装置本体310の他の構成要素と一体に成形されてもよい。
図11は、フィルター清掃装置300の装置本体310から取り外された電源部400と支持部500とを前面側の斜め上から見た図である。図12は、電源部400と支持部500とを分離し、さらに、図11のB−B線で切断した断面を示した図である。図13は、分解された電源部400と支持部500とを前面側の斜め上から見た図である。図14は、電気的に接続される直前の第1端子227、第2端子228、後述する第3端子411、後述する第4端子412、及び、周辺部分を示した図である。なお、図14では、説明の便宜上、各端子が見えるように、空気清浄装置200の枠部230を取り外している。
支持部500は、上面510を有する。上面510は、空気清浄装置200が室内機本体110に収納される際に、空気清浄装置200が載る面である。上面510には、第3穴511と第4穴512との2つの穴が設けられる。
電源部400は、固定枠401と、変換器403と、絶縁枠404と、金属カバー405とを有する。電源部400には、1対の電線402を介して第3端子411と第4端子412とが取り付けられる。
固定枠401は、電源部400をフィルター清掃装置300の装置本体310に固定するための枠である。固定枠401の上部には、第3端子411と第4端子412とを収納する空間が形成され、その空間を塞ぐように支持部500が嵌め込まれる。
電線402は、それぞれ変換器403を第3端子411と第4端子412とに電気的に接続する。
変換器403は、固定枠401に取り付けられる。変換器403は、図示していない電線を介して、空気調和機の室内機100の外部から供給される電力を所望の直流電力に変換する。本実施の形態において、変換器403は、商用電源から印加される交流電圧を直流電圧に変換し、得られた直流電圧を、電線402、第3端子411、第4端子412を介して空気清浄装置200の第1電極221と第2電極222とに印加する。
絶縁枠404は、変換器403を覆う。
金属カバー405は、絶縁枠404に被せられる。
第3端子411と第4端子412は、それぞれ第3穴511と第4穴512とから突き出す。空気清浄装置200が支持部500の上面510に載っている場合、第3端子411と第4端子412は、それぞれ空気清浄装置200の第1端子227と第2端子228とに接触する。電源部400は、異なる電圧をそれぞれ第3端子411と第4端子412とを介して第1端子227と第2端子228とに印加する。本実施の形態では、6000ボルトの電圧が第3端子411を介して第1端子227に印加され、0ボルトの電圧が第4端子412を介して第2端子228に印加される。
第3端子411及び第4端子412のそれぞれの形状、大きさ、向き、位置は、適宜変更することができるが、以下では、本実施の形態で採用している形状、大きさ、向き、位置について説明する。
第4端子412の穴から突き出した部分は、第3端子411の穴から突き出した部分と間隔を空けて室内機本体110の左右方向に並ぶことが望ましい。本実施の形態では、第4端子412の第4穴512から突き出した部分が、第3端子411の第3穴511から突き出した部分と間隔を空けて室内機本体110の左右方向に並ぶ。このため、空気清浄装置200を室内機本体110に装着する際に、第1端子227と第2端子228とをそれぞれ第3端子411と第4端子412とに接触させる作業が簡単である。
同様に、第4穴512も、第3穴511と間隔を空けて室内機本体110の左右方向に並ぶことが望ましい。
前述したように、本実施の形態では、第2端子228の第2端部256が、第1端子227の第1端部255と間隔を空けて室内機本体110の左右方向に並ぶ。第1端部255は、厚さを室内機本体110の左右方向にもつ平板形状であり、板面271を有する。第2端部256も、厚さを室内機本体110の左右方向にもつ平板形状であり、板面272を有する。第2端部256は、第1端部255と厚さ方向が同じであるから、図5に示したように、第2端部256の板面272は、第1端部255の板面271と平行である。第1端部255の板面271と第2端部256の板面272とが延びる方向は、いずれも室内機本体110の前後方向及び上下方向である。第3端子411と第4端子412は、それぞれ第1端部255の板面271と第2端部256の板面272とに接触する。空気清浄装置200が支持部500に載せられる過程で移動する方向は、室内機本体110の前後方向及び上下方向であり、板面271,272が延びる方向と同じであるため、第3端子411と第4端子412をそれぞれ板面271,板面272に接触させながら、空気清浄装置200を移動させることができる。よって、空気清浄装置200を室内機本体110にスムーズに取り付けることができる。
本実施の形態では、第1端部255と第2端部256との間の間隔の長さが、第3端子411の第3穴511から突き出した部分と第4端子412の第4穴512から突き出した部分との間の間隔の長さに合わせられる。
第4端子412の穴から突き出した部分は、第3端子411の穴から突き出した部分と室内機本体110の前後方向において同じ位置にあることが望ましい。本実施の形態では、第4端子412の第4穴512から突き出した部分が、第3端子411の第3穴511から突き出した部分と室内機本体110の前後方向において同じ位置にある。このため、空気清浄装置200を室内機本体110に装着する際に、第1端子227と第2端子228とを第3端子411と第4端子412とに接触させる作業が簡単である。
同様に、第4穴512も、第3穴511と室内機本体110の前後方向において同じ位置に設けられる。
本実施の形態では、第2端部256の板面272が、第1端部255の板面271と室内機本体110の前後方向の同じ位置まで延びる。よって、第3端子411と第4端子412とをそれぞれ第1端部255の板面271と第2端部256の板面272とに同時に接触させやすい。
第1端子227は、室内機本体110の左右方向において空気清浄装置200の片側の端部にあることが望ましい。第2端子228は、室内機本体110の左右方向において空気清浄装置200の第1端子227と同じ側の端部にあることが望ましい。本実施の形態では、第1端子227と第2端子228との両方が、空気清浄装置200の右端部にある。このため、第1端部255と第2端部256との間の間隔を狭くすることができる。第3端子411の第3穴511から突き出した部分と第4端子412の第4穴512から突き出した部分との間の間隔も狭くすることができる。よって、第3端子411と第4端子412とをそれぞれ第1端部255の板面271と第2端部256の板面272とに同時に接触させやすい。
第3端子411と第4端子412との少なくともいずれかは、上面510の穴から上面510に対して斜めに突き出すことが望ましい。本実施の形態では、第3端子411と第4端子412とが、それぞれ第3穴511と第4穴512とから上面510に対して斜めに突き出す。具体的には、第3端子411と第4端子412とが、それぞれ下端から上端に向かって徐々に手前側に突き出すように傾斜する。これにより、空気清浄装置200を室内機本体110に挿入する際に、第1端子227と第2端子228とを第3端子411と第4端子412とに接触させやすくなる。特に、本実施の形態では、第1端子227の第1端部255と、第2端子228の第2端部256と、第3端子411と、第4端子412とが、いずれも平板形状であるため、第3端子411と第4端子412とが傾斜していれば、端子同士の接触が点接触ではなく、線接触になる。各端子の厚さを考慮すれば、端子同士の接触が線接触ではなく、面接触になる。そのため、空気清浄装置200をスムーズに挿入することができるという効果が得られる。
支持部500の上面510には、さらに、第1壁513と第2壁514との2つの壁が設けられる。第1壁513と第2壁514は、それぞれ第3穴511の縁と第4穴512の縁とから立ち上がる。具体的には、第1壁513と第2壁514は、それぞれ第3穴511の右側の縁と第4穴512の右側の縁とから立ち上がる。
第1端子227が第3端子411と第1壁513との間に挿入されると、第3端子411の上端部が第1壁513から離れる方向に弾性変形する。第1端子227は、第3端子411と第1壁513との間に挟まれることで第3端子411に接触する。これにより、空気清浄装置200の第1電極221が電源部400に電気的に接続される。同じように、第2端子228が第4端子412と第2壁514との間に挿入されると、第4端子412の上端部が第2壁514から離れる方向に弾性変形する。第2端子228は、第4端子412と第2壁514との間に挟まれることで第4端子412に接触する。これにより、空気清浄装置200の第2電極222が電源部400に電気的に接続される。
第3端子411と第4端子412との少なくともいずれかは、上面510の穴から壁に徐々に近づきながら突き出し、途中で折れ曲がり、壁から徐々に遠ざかりながら突端まで延びる。本実施の形態では、第3端子411が、第3穴511から第1壁513に徐々に近づきながら突き出し、図12のC−C線を境に折れ曲がり、第1壁513から徐々に遠ざかりながら突端まで延びる。第1端子227が第3端子411と第1壁513との間に挿入されると、第3端子411の折れ曲がった箇所が第1端子227により押圧されることで第3端子411の上端部が弾性変形する。第4端子412も、第3端子411と同じ形状である。第1端子227において、第3端子411の折れ曲がった箇所を押圧する面は、前述した第1端部255の板面271である。第2端子228において、第4端子412の折れ曲がった箇所を押圧する面は、前述した第2端部256の板面272である。
支持部500の上面510には、さらに、第3壁515と第4壁516との2つの壁が設けられる。第3壁515と第4壁516は、それぞれ第3穴511の第1壁513とは逆の縁と第4穴512の第2壁514とは逆の縁とから立ち上がる。具体的には、第3壁515と第4壁516は、それぞれ第3穴511の左側の縁と第4穴512の左側の縁とから立ち上がる。第3壁515には、第3端子411の上端部が第1端子227により押圧されて弾性変形したときに第3端子411の上端部を格納する窪みが設けられる。同じように、第4壁516には、第4端子412の上端部が第2端子228により押圧されて弾性変形したときに第4端子412の上端部を格納する窪みが設けられる。
支持部500には、さらに、スリット520が設けられる。スリット520は、第3穴511と第4穴512との間で室内機本体110の上下方向に貫通する。そのため、上面510に水が滴下しても、水が溜まらない。
なお、本実施の形態において、上面510の穴は、第3端子411が突き出す第3穴511と第4端子412が突き出す第4穴512とで別々に設けられるが、第3端子411と第4端子412との両方が突き出す1つの穴であってもよい。
また、本実施の形態において、上面510の壁は、第3穴511の縁から立ち上がる第1壁513と第4穴512の縁から立ち上がる第2壁514とで別々に設けられるが、第3穴511の縁から第4穴512の縁までの領域全体から、或いは、上記1つの穴の縁から立ち上がる1つの壁であってもよい。
図4に示したように、空気清浄装置200の下枠232には、第1制限部277と第2制限部278とが設けられる。第1制限部277は、空気清浄装置200が支持部500の上面510に載せられたとき、或いは、空気清浄装置200が室内機本体110の奥行き方向に動かされたときに、第3壁515に当たる。これにより、空気清浄装置200が室内機本体110の奥行き方向に移動できる範囲が制限され、空気清浄装置200と熱交換器131,132との接触が防止される。同じように、第2制限部278は、空気清浄装置200が支持部500の上面510に載せられたとき、或いは、空気清浄装置200が室内機本体110の奥行き方向に動かされたときに、第2壁514と第4壁516とに当たる。これにより、空気清浄装置200が室内機本体110の奥行き方向に移動できる範囲が制限され、空気清浄装置200と熱交換器131,132との接触が防止される。
図10及び図15に示すように、フィルター清掃装置300は、フィルター搬送ガイド312と、フィルター収納ガイド313と、フィルター搬送カバー331と、前面フィルターガイド332とを備える。
フィルター搬送ガイド312及びフィルター収納ガイド313は、装置本体310を構成する。フィルター収納ガイド313及びフィルター搬送カバー331は、フィルター搬送ガイド312に設置される。前面フィルターガイド332は、フィルター搬送ガイド312に設置される。ダストボックス320も、フィルター搬送ガイド312に設置される。
フィルター搬送ガイド312は、互いに対向した1対の搬送ガイド側板と、搬送ガイド側板から同一面で延長された搬送ガイド縦桟と、搬送ガイド側板同士及び搬送ガイド縦桟同士を連結する搬送ガイド横桟と、搬送ガイド横桟の一部同士を連結する搬送ガイド補強桟とを有する。
フィルター搬送ガイド312の対向する1対の搬送ガイド側板には、両端を回転自在に支持されたフィルター駆動軸が設置される。搬送ガイド側板のフィルター駆動軸が設置されない側には、フィルター駆動軸を回転駆動する駆動モーターが設置される。そして、フィルター140に形成されたフィルター従動ラックに噛み合う搬送ギア333が、フィルター駆動軸に設置される。
フィルター搬送ガイド312の搬送ガイド縦桟の互いに対向した面には、フィルター140の側縁が侵入自在な搬送ガイド溝を形成するための搬送ガイド縦フランジが設置される。
フィルター搬送カバー331は、風路に配置される枠体である。フィルター搬送カバー331は、1対の搬送カバー縦桁と、搬送カバー縦桁を連結する搬送カバー横桁と、搬送カバー横桁同士を連結する搬送カバー補強桁とを有する。
フィルター搬送カバー331の搬送カバー縦桁の互いに対向した面には、フィルター140の側縁が侵入自在な搬送ガイド溝を形成するための搬送カバー縦フランジが設置される。
フィルター搬送カバー331の搬送カバー縦桁とフィルター搬送ガイド312の搬送ガイド縦桟とが接合される。正確には、左側の搬送カバー縦桁が、左側のフィルター搬送ガイド312の左側の搬送ガイド縦桟に接合され、右側の搬送カバー縦桁が、右側のフィルター搬送ガイド312の右側の搬送ガイド縦桟に接合される。このとき、前者の搬送カバー縦フランジと後者の搬送ガイド縦フランジは、互いに所定の間隔を空けて対向し、その間隔によって、フィルター140の側縁が侵入自在な搬送ガイド溝が形成される。搬送カバー補強桁と搬送ガイド補強桟との間にも、フィルター140が侵入自在の間隔が形成されるから、搬送カバー補強桁と搬送ガイド補強桟とによって、搬送ガイド溝に相当する案内手段が形成される。
フィルター収納ガイド313は、互いに対向した1対の収納ガイド側板と、収納ガイド側板の一部に形成され、フィルター駆動軸が侵入する収納ガイド切欠部と、収納ガイド側板同士を連結する収納ガイド横桟と、収納ガイド横桟の一部同士を連結する収納ガイド補強桟とを有する。
フィルター収納ガイド313の収納ガイド側板の互いに対向した面には、フィルター140の側縁が侵入自在な収納ガイド溝が形成される。収納ガイド溝は、略螺旋状であって、一端が収納ガイド切欠部に近接した直線状部分と、その直線状部分に連続した約一巻き半の略円弧状部分とからなる。
フィルター140は、矩形状のフィルター通気体と、フィルター枠体とから構成される。フィルター通気体は、網状体である。フィルター140の外郭を形成する1対のフィルター縦桟の裏面、即ち、フィルター通気体が設置されていない面には、長手方向、即ち、縦方向に等間隔に凹凸のパターンであるフィルター従動ラックが形成される。なお、この凹凸のパターンは、正確な歯形形状に限定されない。
以下では、フィルター140が移動する動作について説明する。
フィルター搬送ガイド312は、室内機本体110の前面側の上面寄りで、上面の吸い込み口111に沿うように配置される。そして、フィルター搬送ガイド312の搬送ガイド側板にフィルター収納ガイド313が設置され、フィルター収納ガイド313の収納ガイド切欠部が前面寄りの位置に、収納ガイド溝がその後方、即ち、熱交換器131寄りに位置する。さらに、フィルター搬送ガイド312の搬送ガイド縦桟にフィルター搬送カバー331が設置される。
したがって、フィルター140の側縁は、フィルター搬送ガイド312の搬送ガイド縦フランジとフィルター搬送カバー331の搬送カバー縦フランジとの隙間である搬送ガイド溝に侵入した状態で、フィルター140のほとんどの範囲が巻き戻されて拡げられる。このとき、フィルター140の一方の端部である先端部は、ダストボックス320の上面部と搬送ギア333とに挟まれた状態で、側面視において曲率半径の小さな略円弧を呈する。
搬送ギア333が正方向に回転すると、フィルター140の両側縁は、収納ガイド溝に向かって送り出される。フィルター140の先端部は、初めは、収納ガイド溝の直線状部分により案内されて略直線状に移動するが、収納ガイド溝の略円弧状部分に到達すると、螺旋状に移動する。そして、フィルター140の他方の端部である後端部が搬送ギア333に近づいたとき、フィルター140の大部分が、約一巻き半の略螺旋状に巻かれた状態になる。この移動の間、フィルター140のフィルター通気体は、風路の風上側の面にダストボックス320の除塵ブラシが当たり、除塵が実行される。
一方、搬送ギア333が逆方向に回転すると、フィルター140が巻き戻され、フィルター140の両側縁は、搬送ガイド溝に送り出される。フィルター140が風路の全域を覆ったところで、搬送ギア333の回転が停止する。このとき、フィルター140のフィルター従動ラックの一部は、搬送ギア333に噛み合う。
上記のように、装置本体310は、空気中の塵埃を捕らえるフィルター140を移動自在に収納するが、フィルター140は、フィルター清掃装置300の内部で移動するだけでなく、フィルター清掃装置300の外部に取り出すこともできる。
図9及び図10に示したように、前面フィルターガイド332は、装置本体310の前面に開閉自在に取り付けられる。
フィルター搬送ガイド312の前面には、フィルター140を取り出すための開口部が形成される。前面フィルターガイド332は、閉状態において、開口部を覆ってフィルター140の移動を案内する。
フィルター搬送ガイド312の開口部より下の位置において、前面フィルターガイド332を開閉するための前面フィルターガイド332の回転軸が形成される。一方、フィルター搬送カバー331の開口部より上の位置において、前面フィルターガイド332の閉状態にて前面フィルターガイド332の回転中心から遠い側の端部を固定するための固定部314が設けられる。よって、前面フィルターガイド332の閉状態では、前面フィルターガイド332の回転中心に近い側の端部だけでなく、前面フィルターガイド332の回転中心から遠い側の端部も装置本体310に固定される。このため、本実施の形態によれば、前面フィルターガイド332を確実に固定することができる。
前面フィルターガイド332は、開状態にて自重により垂れ下がる。このため、本実施の形態によれば、前面フィルターガイド332を開状態に保つために、空気調和機の使用者が前面フィルターガイド332を手で支える必要はなく、何らかの固定機構によって前面フィルターガイド332が固定されるようになっている必要もない。
前面フィルターガイド332は、室内機本体110に取り付けられた前面パネル150とフィルター140との間に位置する可動部材である。前面フィルターガイド332には、フィルター140が移動時に接するガイド部が備えられており、フィルター140の搬送路となっている。前面フィルターガイド332は、空気調和機の使用者がフィルター140を容易に取り出せるように、開くことができる。
前面フィルターガイド332とダストボックス320は一体となっておらず、別体で形成される。ダストボックス320を外した後に生まれるスペース、つまりダストボックス320が元々設置されていたスペースには、回転移動した後の前面フィルターガイド332が配置される。ダストボックス320の上方に前面フィルターガイド332を別体に設けることで、両方を効率的に収納できる。また、前面フィルターガイド332が回転する際に他の部材に干渉することなく、回転軌跡を確保することができる。
このように、本実施の形態において、フィルター140により捕らえられた塵埃を貯めるダストボックス320は、前面フィルターガイド332と別体に、フィルター搬送ガイド312の前面に着脱自在に取り付けられる。このため、空気調和機の使用者は、ダストボックス320に貯まった塵埃を棄てる際にダストボックス320のみを取り外せばよく、前面フィルターガイド332を取り外す必要はない。なお、前面フィルターガイド332は、簡単には取り外せないようにすることが望ましい。
本実施の形態では、前面フィルターガイド332を垂れ下がらせて、フィルター140を露出させることにより、特別な固定機構を必要とすることなく、両手で簡単にフィルター140を取り出せるようになる。
図16は、ダストボックス320を前面側の斜め上から見た図である。図17は、ダストボックス320を前面側の斜め下から見た図である。図18は、ダストボックス320を背面側の斜め上から見た図である。図19及び図20及び図21及び図22は、ダストボックス320の異なる断面を示した図である。図23は、説明のためにダストボックス320を切断してダストボックス320の下部のみを示した図である。
ダストボックス320は、箱状に組み合わせられた壁板321と、両側の壁板321に両端を揺動自在に支持された除塵軸322と、前側の壁板321に取り付けられたストッパー部材323とを有する。
壁板321は、塵埃を貯める空間である集塵室324を形成する。除塵軸322には、図示していない除塵ブラシが取り付けられる。上側の壁板321は、上面視で中央が幅方向に開口しており、側面視で略中央に除塵ブラシの先端が貫通するブラシ孔341が形成されている。ダストボックス320がフィルター搬送ガイド312に取り付けられた状態において、除塵軸322が揺動すると、除塵ブラシも揺動する。よって、フィルター140が除塵ブラシに当たった状態で、除塵ブラシが揺動することで、フィルター140に付着している塵埃が掻き落とされる。掻き落とされた塵埃は集塵室324に落下し、貯められる。このとき、フィルター140が移動するので、フィルター140の広い範囲を除塵することができる。
後側の壁板321は、下部が傾斜して斜面部342を形成している。この斜面部342と下側の壁板321とで集塵室324の蓋343が形成されている。
ダストボックス320は、フィルター搬送ガイド312に取り付けられた状態では、ストッパー部材323のバネ力によって抜け出し不能に固定されている。空気調和機の使用者は、ストッパー部材323をスライドさせることで、ダストボックス320を取り外すことができる。そして、蓋343を開けることで、集塵室324に貯まった塵埃を棄てることができる。
本実施の形態では、前面フィルターガイド332を確実に固定して、フィルター140を確実に搬送するために、前面フィルターガイド332とダストボックス320とを、それぞれ別体とし、前面フィルターガイド332に接触して前面フィルターガイド332押圧固定するための固定部344,345をダストボックス320に設けている。
ダストボックス320を取り付ける場合は、前面フィルターガイド332を装置本体310に固定した状態で、後からダストボックス320を装着する。スペース効率を高めるために、前面フィルターガイド332の回転軌跡は、ダストボックス320が装着されるスペースを使用しているため、ダストボックス320を外して初めて前面フィルターガイド332は回転移動することができる。また、前面フィルターガイド332が移動した状態から元の装着位置に戻して初めてダストボックス320を装着することができる。したがって、前面フィルターガイド332を閉状態とし、後からダストボックス320を装着することで固定部344,345による押圧固定ができる。
前面フィルターガイド332は、ダストボックス320に備えられた固定部344によって前方から後方に押圧される。固定部344は、ダストボックス320の背面側で前面フィルターガイド332に対向する側にある。ダストボックス320の上部には、突出部346が備えられる。固定部344は、突出部346の背面そのものであってもよいが、本実施の形態では、突出部346の背面に設けられたリブであり、前面フィルターガイド332に接触して前面フィルターガイド332を押圧固定する。よって、ダストボックス320を装着することで固定部344を前面フィルターガイド332に前方から接触させて後方に力を加え、前面フィルターガイド332を固定できる。
ダストボックス320の上部に突出した突出部346に備えられた固定部344で前面フィルターガイド332を固定することで、幅方向にわたって前面フィルターガイド332が固定される。よって、前面フィルターガイド332の両サイドだけが固定されて中央部分の固定が甘くなり、中央だけが前後にわずかに動くということがなくなる。そのため、フィルター140と搬送ギア333の噛み合わせが甘くなり、フィルター140が搬送ギア333から外れるといった不具合がなくなる。
ダストボックス320の両側は、フィルター搬送ガイド312に固定される。この状態では、ダストボックス320の天面部の突出部346を除く部分である対向部347が、前面フィルターガイド332の下方に入り込んで前面フィルターガイド332に対向している。対向部347と突出部346との角度は、約90度である。即ち、対向部347と突出部346は、側面視でL字状に形成されており、前者が前面フィルターガイド332に下方から接触し、後者が前面フィルターガイド332に前方から接触する。
このような構成にすることで、小さい必要寸法で前面フィルターガイド332とダストボックス320とを配置することができる。ダストボックス320の対向部347が、前面フィルターガイド332の下方に入り込むことで上下方向の寸法を小さくできる。ダストボックス320の対向部347と突出部346が、略90度の角度をなし、突出部346が前面フィルターガイド332を前方から後方に押圧することで、前後方向の寸法を小さくできる。
固定部344によって、前面フィルターガイド332が前後に動かないように前面フィルターガイド332を押圧して固定することができるので、搬送ギア333からフィルター140が外れることがなく、ダストボックス320に一体に成形した突出部346以外の新たな押さえ部材を不要として、部品点数を増やすことなく安価に、確実にフィルター140を搬送するフィルター清掃装置300を得ることができる。
前面フィルターガイド332は、ダストボックス320に備えられた固定部345によって下方から上方に押圧されている。固定部345は、ダストボックス320の上面側で前面フィルターガイド332に対向する側にある。固定部345は、ダストボックス320の対向部347の表面そのものであってもよいが、本実施の形態では、対向部347の表面に設けられたリブであり、前面フィルターガイド332に接触して前面フィルターガイド332を押圧固定する。よって、ダストボックス320を装着することで固定部345を前面フィルターガイド332に下方から接触させて上方に力を加え、前面フィルターガイド332を固定できる。
ダストボックス320の天面部の対向部347に備えられた固定部345で前面フィルターガイド332を固定することで、幅方向にわたって前面フィルターガイド332が固定される。よって、前面フィルターガイド332の両サイドだけが固定されて中央部分の固定が甘くなり、中央だけが前後にわずかに動くということがなくなる。そのため、フィルター140と搬送ギア333の噛み合わせが甘くなり、フィルター140が搬送ギア333から外れるといった不具合がなくなる。
固定部345によって、前面フィルターガイド332が前後に動かないように前面フィルターガイド332を押圧して固定することができるので、搬送ギア333からフィルター140が外れることがなく、新たな押さえ部材を不要として、部品点数を増やすことなく安価に、確実にフィルター140を搬送するフィルター清掃装置300を得ることができる。
なお、固定部344,345のいずれか一方が備えられていれば、前述したような効果が得られるが、より大きな効果を得るために、固定部344,345の両方が備えられていることが望ましい。
図示していないが、前面フィルターガイド332を前方から押すための別の手段として、室内機本体110に取り付けられた前面パネル150の裏面で前面フィルターガイド332に面する部分に突出した押しリブを形成して、この押しリブによって前面フィルターガイド332を前方から後方に押圧してもよい。この場合も、新たな押さえ部材を不要として、部品点数を増やすことなく安価に、確実にフィルター140を搬送するフィルター清掃装置300を得ることができる。
ダストボックス320の底面部からは、ダストボックス320を持ち上げるための持ち上げリブ348が突出している。持ち上げリブ348があることで、ダストボックス320が寸法のばらつきによって前後に傾くことを防止できる。即ち、ダストボックス320が前方に傾くと、固定部344によって後方に力を加えにくくなるため、持ち上げリブ348を設けることで、そのような事態を防ぐことができる。また、ダストボックス320の下面全体をフィルター搬送ガイド312の枠に当てるのではなく、持ち上げリブ348だけを当てることで、ダストボックス320の取り付け時にダストボックス320を容易に装着できるようになる。
持ち上げリブ348は、球状とすることが望ましい。持ち上げリブ348を球状とすることで、ダストボックス320を取り付ける際に持ち上げリブ348がフィルター搬送ガイド312の枠に引っ掛かりにくくすることができる。よって、装着がスムーズになる。また、持ち上げリブ348は、少なくとも2個以上で、ダストボックス320の幅方向の両側に設けることが望ましい。このようにすることで、ダストボックス320が上下に傾くこともなくなり、幅方向の全体でダストボックス320が前後に傾かないようになる。したがって、固定部344によって確実に前面フィルターガイド332を前方から後方に押圧固定できる。
このように、本実施の形態において、ダストボックス320は、前面フィルターガイド332を押圧して前面フィルターガイド332を装置本体310における前面フィルターガイド332の取付位置に固定する。このため、本実施の形態によれば、前面フィルターガイド332を確実に固定することができる。
ダストボックス320は、前面フィルターガイド332を少なくとも後方に押圧して前面フィルターガイド332を取付位置に固定する。具体的には、ダストボックス320は、上面に、前面フィルターガイド332に対向する対向部347と、対向部347より前の位置から板状に突出する突出部346とが設けられている。ダストボックス320は、突出部346の厚さ方向の両面のうち一面によって前面フィルターガイド332を後方に押圧する。
ダストボックス320は、前面フィルターガイド332を少なくとも上方に押圧して前面フィルターガイド332を取付位置に固定する。具体的には、ダストボックス320は、対向部347の表面によって前面フィルターガイド332を上方に押圧する。
ダストボックス320は、下面に、フィルター搬送ガイド312を押圧する持ち上げリブ348が設けられている。持ち上げリブ348は、半球状であることが望ましい。また、持ち上げリブ348は、ダストボックス320の左右方向に沿って複数配置されていることが望ましい。
本実施の形態において、ダストボックス320は、断面が略台形の箱型形状をしている。台形の上辺と下辺は平行であり、上辺が下辺より長い。ダストボックス320は、前面パネル150と熱交換器131,132の前後方向の間に設置されている。ダストボックス320の前面部は、略平面であり、前面パネル150を開いたときに空気調和機の使用者に対して露出する。ダストボックス320の下面部は、略平面であり、フィルター搬送ガイド312の枠に設置される。ダストボックス320の背面部は、下方から上方で後方に向かって斜めに傾斜している。ダストボックス320の背面部は、後方に備えられる熱交換器131,132に対向していて、露出している。
ダストボックス320の背面部が下方から上方で後方に向かって斜めに傾斜することで、下方の後方に生まれたスペースに空気清浄装置200の一部を収納することができる。したがって、空気調和機の室内機100の奥行き寸法を小さくすることができる。
本実施の形態において、フィルター搬送ガイド312の一部は、支持部500を形成する。支持部500によって、フィルター140を通過した空気を清浄化する空気清浄装置200が着脱自在に保持される。
空気清浄装置200は、前面パネル150の後方にあるダストボックス320のさらに後方で、熱交換器131,132の前方に設置される。空気調和機の使用者は、空気清浄装置200を取り出して、洗浄等のメンテナンスを実施することができる。空気調和機の使用者は、空気清浄装置200の取っ手233を手で掴んで空気清浄装置200を容易に取り出すことができる。
空気清浄装置200は、フィルター収納ガイド313の下方であって、ダストボックス320と熱交換器131,132との間に配置される。このようにすることで、上方から来る風を通りやすくして、フィルター収納ガイド313の下方であってダストボックス320と熱交換器131,132との間のデッドスペースを有効に活用して空気調和機の室内機100の奥行き寸法及び高さ寸法を小さくできる。
図2及び図6に示したように、空気清浄装置200の取っ手233の一部は、後方から前方で下方に向かって斜めに傾斜する。この傾斜した部分とダストボックス320の斜面部342とを略等しい角度で傾斜させることが望ましい。略等しい角度とは、差が30度以内の角度である。
空気清浄装置200を空気調和機の使用者がメンテナンス後に設置しようとする場合、空気調和機の使用者が空気清浄装置200を途中までしか挿入しなかったり、空気清浄装置200を置くだけになってしまったりするおそれがある。その場合、空気清浄装置200の電気的接点がつながらないことによる接続不良又は気中放電による異音発生等の品質低下を招くことになる。
そこで、本実施の形態では、空気清浄装置200が正しく装着されていなくても、ダストボックス320の斜面部342を含む背面部が空気清浄装置200の取っ手233に当たるようにしている。このようにすることで、空気調和機の使用者がダストボックス320を取り付ける動作をするだけで、空気調和機の使用者の意図に関係なく、ダストボックス320の背面部が取っ手233に当たりながら、空気清浄装置200を後方及び下方に強制的に押し込む。よって、フィルター搬送ガイド312に形成された支持部500に空気清浄装置200が自動的に装着される。
ダストボックス320の背面部は、背面部全体の長さに対する斜面部342の長さの割合が半分以上であると、空気清浄装置200の取っ手233に当たる面積が大きくなり、空気清浄装置200の取っ手233を下方にスライドさせながら、或いは、空気清浄装置200の取っ手233を下方に滑らせながら、確実に下方に導くことができる。
ダストボックス320の背面部は、斜面部342と、斜面部342以外の上下方向に延びた部分の二面以上からなることで、除塵ブラシを集塵室324に設置しやすくなる。即ち、ダストボックス320の背面部を斜面部342の一面のみで形成した場合に比べて、ダストボックス320の背面部を二面以上で形成した場合のほうが集塵室324の容積を大きくすることができる。
ダストボックス320の背面部の斜面部342の高さが、背面部の斜面部342以外の部分の高さより高ければ、延出部52に当たる面積が大きくなる。よって、空気清浄装置200の取っ手233を下方にスライドさせながら、或いは、空気清浄装置200の取っ手233を下方に滑らせながら、確実に下方に導くことができる。
本実施の形態において、ダストボックス320は、空気清浄装置200を押圧して空気清浄装置200をフィルター搬送ガイド312における空気清浄装置200の保持位置に固定する。即ち、ダストボックス320は、空気清浄装置200を押圧して空気清浄装置200を支持部500に固定する。このため、本実施の形態によれば、空気清浄装置200をフィルター清掃装置300の正しい位置に取り付けやすくなる。
ダストボックス320は、背面の少なくとも一部分が斜め下向きに傾斜し、その傾斜した部分である斜面部342によって空気清浄装置200を押圧する。例えば、ダストボックス320は、斜面部342によって、空気清浄装置200の前面の下部に設けられた取っ手233を後方及び下方に押圧する。
斜面部342の表面積が大きいほど、ダストボックス320は、斜面部342によって空気清浄装置200を正しい位置まで確実に押圧することができる。よって、ダストボックス320は、背面の斜面部342の前後方向の寸法が背面の他の部分の前後方向の寸法より大きいことが望ましい。また、ダストボックス320は、背面の斜面部342の上下方向の寸法が背面の他の部分の上下方向の寸法より大きいことが望ましい。
ダストボックス320の背面の全体を斜面部342としてもよいが、その場合、集塵室324の容積が減少してしまう。よって、ダストボックス320は、背面の一部に垂直に延びた部分を有することが望ましい。即ち、ダストボックス320は、背面の斜面部342を除く部分が垂直に延びていることが望ましい。
本実施の形態では、上記のように、ダストボックス320の背面に斜面部342があるため、空気清浄装置200がフィルター搬送ガイド312における空気清浄装置200の保持位置の手前にある状態でダストボックス320がフィルター搬送ガイド312の前面に取り付けられると、空気清浄装置200がダストボックス320によって正しい保持位置まで押し込まれて固定される。
***効果の説明***
本実施の形態では、複数の第1板状電極223のうち、いずれかの第1板状電極223の少なくとも一部が枠部230のスリット237に嵌る。これにより、複数の第1板状電極223が位置決めされる。したがって、複数の第1板状電極223と複数の第2板状電極224との間の間隔の均一性が向上する。
本実施の形態では、第1端子227と第2端子228とが、複数の第1板状電極223と複数の第2板状電極224とが並ぶ第1方向D1の一端、かつ、第1方向D1と、第1連結部材225と第2連結部材226とが重なる第2方向D2との両方に直交する第3方向D3に離れた位置に取り付けられる。これにより、第1端子227と第2端子228とを小さなスペースに配置できる。したがって、空気清浄装置200を小型化できる。
本実施の形態では、支持部500の上面510に穴が設けられる。電源部400が有する第3端子411と第4端子412とが、この穴から突き出す。空気清浄装置200を支持部500の上面510に載せると、空気清浄装置200が有する第1端子227と第2端子228とが、それぞれ第3端子411と第4端子412とに接触する。これにより、空気清浄装置200の装着と電気的接続とを同時に行える。したがって、空気清浄装置200の着脱が簡単になる。
本実施の形態では、空気清浄装置200の高さ方向の中心位置が、上段の熱交換器131と下段の熱交換器132との接続部134よりも低い位置である。空気清浄装置200が空気の流れを妨げにくいため、空気調和機の効率が上がる。
本実施の形態では、電源部400が室内機本体110の前面下部に収納される。電源部400が風路内に位置しないため、空気調和機の効率が上がる。
本実施の形態では、空気清浄装置200がフィルター清掃装置300の装置本体310の一部により支持される。したがって、空気清浄装置200を熱交換器131,132から離して設置することができる。
本実施の形態では、空気清浄装置200が空気調和機に組み込まれて使用されるが、同じ構成の空気清浄装置が他の機器に組み込まれて使用されてもよい。他の機器としては、クリーナー、ハンドドライヤー、空気清浄機、加湿機、除湿機、換気扇、エレベーター、冷蔵庫、車、電車等がある。これらの機器が、空気清浄装置を収納する枠体を備え、枠体を用いて空気清浄装置が機器に搭載されることで、空気中に存在する細菌、かび、ウイルス等が効率よく除去又は不活化される。その結果、空気がきれいになり、機器の使用者の快適性が向上する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この実施の形態を部分的に実施しても構わない。例えば、この実施の形態の説明において「部」として説明するもののうち、いずれか1つのみを採用してもよいし、いくつかの任意の組み合わせを採用してもよい。なお、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。