JP6303700B2 - ガスタービンプラント及びガスタービンプラントの吸気冷却方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンプラント及びガスタービンプラントの吸気冷却方法に関する。
ガスタービンに供給される燃焼用空気は、大気中から吸気ダクトを経てガスタービンの圧縮機に取り込まれる。このような圧縮機では、外気温が上昇する夏期において、圧縮機に吸気される空気の質量が空気密度の低下に伴って減少し、圧縮比が低下してしまう。
そこで、圧縮機の吸気側にミストを噴射することで燃焼用空気を冷却する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−249043号公報
ところで、上述の燃焼用空気を冷却する技術においては、圧縮機の高い圧縮比を実現するために、吸気された空気の冷却効率を向上させることが望ましい。しかしながら、上記従来技術では、大気中から吸気口に取り込まれる空気中でミストが十分に蒸発しない場合があり、空気の冷却効率が十分とは言い難かった。そこで、空気の冷却効率を向上させる新たな技術の提供が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、空気の冷却効率を向上させることが可能なガスタービンプラント及びガスタービンプラントの吸気冷却方法を提供することを目的としている。
本発明のガスタービンプラントは、大気中から空気を吸気する空気取入口を有する吸気部と、前記吸気部で吸気した空気を圧縮し、圧縮空気を生成する圧縮機と、前記圧縮空気を用いて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼ガスによって動力を発生するガスタービンと、前記吸気部の上流側にてミストを噴射して前記空気を冷却する吸気冷却部と、前記ガスタービンの排熱が流れる排気ダクトと、を備え、前記吸気冷却部は、前記ガスタービン排熱を用いて前記ミストを加温する加温部を含み、前記加温部は、前記空気取入口の近傍に位置する前記排気ダクトの表面から熱を吸収する吸熱部を有することを特徴とする。
本発明のガスタービンプラントによれば、加温部で加温されることでミストの平均粒径を小さくすることができる。これにより、空気中に噴射したミストを確実に蒸発させることができ、多量の蒸発潜熱を奪うことで空気の冷却効率を向上させることができる。
また、加温部の熱源として圧縮およびガスタービンの少なくとも一方の排熱を有効利用するので、熱の利用効率が高いプラントが提供される。
上記ガスタービンプラントにおいては、前記ガスタービンの排熱が流れる排気ダクトをさらに備え、前記加温部は、前記排気ダクトの熱を用いることが好ましい。この場合において、前記加温部は、前記排気ダクトのうち前記吸気部の近傍の熱を用いるのが望ましい。
この構成によれば、加温部が排気ダクトの熱を吸収するため、排気ダクトにより温められた外気が吸気部に吸い込まれることが抑制される。特に、加温部が吸気部の近傍に配置することで空気の冷却効率をより向上させることができる。また、加温部の熱源としてガスタービンの排熱が有効利用されるため、熱の利用効率が高いプラントを提供できる。
上記ガスタービンプラントにおいては、前記圧縮機は多段構造を有し、前記加温部は、前記圧縮機の段間の熱を用いることが好ましい。
この構成によれば、加温部が圧縮機の段間の熱を吸収するため、空気が冷えるので圧縮効率を向上させることができる。
上記ガスタービンプラントにおいては、前記圧縮機の出口から前記燃焼器を経ることなく前記ガスタービンの入口に前記圧縮空気をバイパスするバイパス経路をさらに備え、前記加温部は、前記バイパス経路の熱を用いることが好ましい。
この構成によれば、加温部がバイパス経路内を流れる圧縮空気の熱(圧縮機の排熱)を有効利用するので、熱の利用効率が高いプラントが提供される。
本発明のガスタービンプラントの吸気冷却方法は、大気中から空気を吸気する空気取入口を有する吸気部と、前記吸気部で吸気した空気を圧縮し、圧縮空気を生成する圧縮機と、前記圧縮空気を用いて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼ガスによって動力を発生するガスタービンと前記ガスタービンの排熱が流れる排気ダクトとを備えたガスタービンプラントの吸気冷却方法であって、前記吸気部の上流側において、前空気取入口の近傍に位置する前記排気ダクトの表面から吸収した熱を用いて加温したミストを噴射することで前記空気を冷却することを特徴とする。
本発明のガスタービンプラントの吸気冷却方法によれば、加温することでミストの平均粒径を小さくすることができる。これにより、空気中に噴射したミストを確実に蒸発させることができ、多量の蒸発潜熱を奪うことで空気の冷却効率を向上させることができる。
また、加温部の熱源として圧縮およびガスタービンの少なくとも一方の排熱を有効利用するので、プラントにおける熱の利用効率を向上させることができる。
本発明によれば、空気の冷却効率を向上させることができる。
第1実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成を示す図。 第1実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図。 第1実施形態に係る吸気冷却装置空気取入口に対する空気の流れのシミュレーション結果を概念的に示した図。 第1実施形態に係る吸気用建屋と噴射ノズルとの配置関係を示す平面図。 第1実施形態に係る噴射ノズルによって噴射されたミストの流れを概念的に示す図。 第1実施形態に係る吸気冷却装置の要部構成を示す平面図。 第2実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図。 第2実施形態の変形例に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図。 第3実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図。 第3実施形態の変形例に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図。
以下、本発明のガスタービンプラント及びガスタービンプラントの吸気冷却方法に係る一実施例について図面を参照して説明する。なお、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成を示す図である。図2は本実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図である。
ガスタービンプラント1は、図1、2に示すように、圧縮空気を生成する圧縮機2と、圧縮機2で生成された圧縮空気を用いて燃焼ガスを生成する燃焼器3と、燃焼器3で生成された燃焼ガスによって回転することで動力を発生するガスタービン4と、吸気冷却装置10と、ガスタービン4から排出された排ガスを利用して給湯を行う排熱回収ボイラ6とを備える。ガスタービン4は、発電機5に連結されており、ガスタービン4で発生した動力が発電機5により電力に変換されるようになっている。排熱回収ボイラ6とガスタービン4とは排気ダクト7を介して接続されている。
吸気冷却装置10は、外部(大気中)から空気を取り込む吸気用建屋(吸気部)11と、該吸気用建屋11に連通し、外部から取り込んだ空気を圧縮機2の吸気側へと導く吸気ダクト(ダクト)12と、吸気用建屋11よりも上流側に配置され、ミストを噴射する複数の噴射ノズル13と、を備えている。なお、吸気用建屋11は、ガスタービンプラント1の設備の一部を構成するものである。
吸気用建屋11は立方体形状からなる建屋であり、6つの壁面を有している。吸気用建屋11は、外気を吸気するための吸気面を3つの壁面に有している。本実施形態において、吸気用建屋11は、XZ面に平行な2面のうち上流側の壁面11a、及びZY平面に平行な2面である壁面11b、11cに、吸気面をなす吸気口形成領域20がそれぞれ設けられている。各壁面11a、11b、11cにおける吸気口形成領域20は、大気中に開口された複数の取入口ユニットAを含む。本実施形態において、各取入口ユニットAは、例えば、4つの空気取入口21から構成されており、平面視矩形状を呈する。このような構成に基づき、吸気用建屋11は、3つの壁面11a、11b、11cに形成された上記吸気口形成領域20(空気取入口21)から大気中から空気を内部に形成された吸気室14内に導入することが可能とされている。なお、吸気室14の流路断面積は吸気ダクト12よりも大きい。
本実施形態において、吸気用建屋11の壁面11a、11b、11cには、複数の空気取入口21の少なくとも一部、例えば、複数の上記取入口ユニットAを区画するルーバー22が突出した状態に形成されている。ルーバー22は、各壁面11a、11b、11cに対し、Z方向に亘って延びる長板状の部材から構成される。本実施形態において、壁面11aには、6つのルーバー22がX方向に沿って設置され、壁面11b、11cには、2つのルーバー22がY方向に沿って設置されている。すなわち、本実施形態においては、壁面11aにおける上記吸気口形成領域20は、ルーバー22により7つの領域に区画され、壁面11b、11cにおける上記吸気口形成領域20は、ルーバー22により3つの領域に区画されている。壁面11a、11b、11cに形成された上記吸気口形成領域20のうちルーバー22により区画された各領域には、それぞれ取入口ユニットAが3つずつ配置されている。なお、ルーバー22の数は、吸気用建屋11の大きさ、空気取入口21(取入口ユニットA)の大きさ或いは数によって適宜設定され、本実施形態に限定されない。
ルーバー22は、吸気用建屋11の空気取入口21への雨や雪が直接的に入り込むのを防止するためのものである。このように吸気用建屋11は、ルーバー22を備えることで、空気取入口21に吸気した空気を効率的に取り込むことが可能とされている。また、ルーバー22は、後述のように噴射ノズル13から噴射されて空気中に残留したミストを捕捉する捕捉部材としても機能する。
噴射ノズル13は、吸気用建屋11の周囲に配置されている。噴射ノズル13は、空気取入口21に取り込まれる空気中に例えば水などの液体をミスト状としたミストMをミスト噴射口13aから噴射するものである。
噴射ノズル13には、噴射されるミストのもとになる液体を該噴射ノズル13に供給するための配管15が接続されており、該配管15を介してポンプ16によって液体がタンク17から噴射ノズル13に供給されるようになっている。噴射ノズル13は、上記配管15に取り付けられることで上記所定位置(空気取入口21aの開口端よりも外側、或いは吸気口形成領域20と平面的に重なる位置)に設置されている。なお、配管15は、例えば、不図示の領域において吸気用建屋11から延びる固定部材に固定されていても良いし、吸気用建屋11とは別の固定部材を介して設置されていてもよい。
ところで、ガスタービンプラント1において圧縮機2の高い圧縮比を実現するためには、吸気冷却装置10による冷却効率を向上させることが重要である。ここで、吸気冷却装置10による冷却効率は、噴射ノズル13から噴射されたミストMの量に対して、蒸発するミストMの量の割合により規定される。すなわち、吸気冷却装置10による冷却効率を向上させるためには、噴射ノズル13から噴射したミストMの蒸発量を増大させる必要がある。
ミストMの蒸発量を増大させるにはミストMの平均粒径が重要である。本発明者らは、ミストMの蒸発量を増大させるべく、空気取入口21に対する空気の流れを考慮するのに加え、液体から気体に相変化する際の沸騰現象に着目した。液体内部で沸騰が生じると気泡が急速に成長し液膜を破断させる力が作用し、ミストの平均粒径が小さくなる。
この現象は、文献(「C203 太陽熱を利用したガスタービン増出力システム」、日本機械学会(No.13−10)第18回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(13.6.20,21,千葉)、p.299−300)に示されている。
本実施形態においては、吸気冷却装置10がミストMを加温するための加温部9を含んだ構成を採用している。吸気冷却装置10は、通常6Mpa、20℃程度の水を加温部により60℃〜80℃程度まで加温し、ミストを噴射することとした。加温されたミストは減圧沸騰が生じる。また、ミストMは粘性係数が加温前(温度例えば、27℃で853μPa・s)から加温後(例えば、温度67℃で424μPa・s)へと変化し、表面張力が加温前(例えば、20℃で72.8dyne/cm)から加温後(例えば、60℃で66.2dyne/cm)へと変化するため、ミストの平均粒径を小さくする条件が満足される。このように本実施形態においては、加温により平均粒径の小さいミストMを噴射することが可能である。
本実施形態において、ガスタービンプラント1は、例えば、プラントのスペース的な制約から排気ダクト7と吸気冷却装置10の吸気用建屋11が近接した状態に配置されている。排気ダクト7内を流れる排気ガスは、外気に比べて非常に高温である。そのため、排気ダクト7は、内部を流れる排気ガスの影響により表面温度が外気温度に比べて高くなってしまう。これにより、排気ダクト7の周囲の空気は温められて温度が上昇する。
本実施形態において、排気ダクト7は、吸気用建屋11の上面に近接した位置に設置されている。そのため、排気ダクト7と吸気用建屋11との間の隙間の外気が温められることで温度上昇してしまう。このように温度上昇した外気は、外側から巻き込まれる空気の流れによって空気取入口21に吸い込まれることで吸気温度を効率的に低下させる可能性がある。
本実施形態において、加温部9は、排気ダクト7を流れるガスタービン4の排熱を用いている。加温部9は、吸熱部9aと放熱部9bとを有する。吸熱部9aは、排気ダクト7と熱的に接続されており、排気ダクト7の熱を吸収する。放熱部9bは吸熱部9aに熱的に接続されている。放熱部9bは、吸熱部aが排気ダクト7から吸収した熱を配管15に供給する。これにより、配管15内の液体が加温(加熱)される。本実施形態において、放熱部9bは、配管15におけるポンプ16よりも下流側を加温している。これによれば、配管15内の液体はポンプ16で先に加圧されるため、液体の沸騰を防止できる。また、ポンプ16は、加温前の液体を加圧するため、耐温度が抑えられる。
さらに、本発明者らは、ミストMの蒸発量を増大させるべく、空気取入口21に対する空気の流れを考慮してミストを噴射することに着目した。以下の説明では、壁面11aに形成された空気取入口21を例に挙げて説明するが、壁面11b、11cに形成された空気取入口21についても同様のシミュレーション結果が得られていることからその詳細については省略する。
図3は、空気取入口21に対する空気の流れのシミュレーション結果を概念的に示した図であって、図3(a)は壁面11aに形成された吸気口形成領域20の空気取入口21に対する空気の流れをX軸方向から視た場合のシミュレーション結果を示すものであり、図3(b)は壁面11aに形成された吸気口形成領域20の空気取入口21に対する空気の流れをZ軸方向から視た場合のシミュレーション結果を示すものである。なお、以下の説明において便宜上、壁面11aに形成された吸気口形成領域20の鉛直方向(Z方向)の上方から下方に配置される取入口ユニットAをこの順に、取入口ユニットAz1、Az2、Az3と称すこともある。また、壁面11aに形成された吸気口形成領域20の水平方向(X方向)の一方側(−X側)から他方側(+X側)に配置される取入口ユニットAをこの順に、Ax1、Ax2、Ax3と称すこともある。
図3(a)に示されるように、吸気口形成領域20の鉛直方向上方(+Z方向)の外縁部に配置される取入口ユニットAz1(空気取入口21)には、空気取入口21に対して外側から巻き込むような空気の流れK1が生じることが確認できた。このような空気の流れK1は、例えば、吸気用建屋11の外側の空気が相対的に圧力の低い空気取入口21に向かって流れ込むことで生じたものと考えられる。一方、外縁部に配置される取入口ユニットAz1とは別、すなわち鉛直方向下方側に設置される取入口ユニットAz2、Az3には、+Y方向に沿って一様な空気の流れK2が生じることが確認できた。このように壁面11aに形成された吸気口形成領域20においては、鉛直方向における取入口ユニットAの位置によって異なる空気の流れK1、K2が生じることが確認できた。
また、吸気口形成領域20の水平方向(X方向)においても同様の現象が生じている。具体的に、図3(b)に示されるように、吸気口形成領域20の水平方向(X方向)の両外縁部に配置された取入口ユニットAx1、Ax3(空気取入口21)にも、外側から巻き込むような空気の流れK1が生じることが確認できた。一方、取入口ユニットAx1とは別の取入口ユニットAx2には、+Y方向に沿った一様な空気の流れK2が生じることが確認できた。
そのため、例えば、取入口ユニットAz1は、該取入口ユニットAz1に対向する位置からミストを噴射したとしても、ミストを含む空気が下方の取入口ユニットAz2、Az3に流れ込んでしまい、取入口ユニットAz1に取り込まれる空気中に十分な量のミストを供給することができない。
また、例えば、取入口ユニットAx1、Ax3は、該取入口ユニットAx1、Ax3に対向する位置からミストを噴射した場合、ミストを含む空気が中央の取入口ユニットAx2に流れ込んでしまい、取入口ユニットAz1に取り込まれる空気中に十分にミストを供給することができない。
このように吸気口形成領域20においては、取入口ユニットAの位置によって空気の流れK1、K2が異なっていることから、空気中に噴射されるミスト量が部分的に異なってしまっていた。そのため、吸気口形成領域20に吸気される空気を効果的に冷却することができず、結果的に冷却効率が低下しまっていた。なお、このような現象は、壁面11b、11cに形成された空気取入口21についても同様であって、取入口ユニットAの位置によって空気の流れK1、K2が異なっている。
このような問題に対し、本実施形態に係る吸気冷却装置10は、噴射ノズル13が第1噴射ノズル13Aと第2噴射ノズル13Bとを含む構成を採用する事で上記問題を解決するようにしている。
図4は、本実施形態に係る吸気冷却装置10における吸気用建屋11と噴射ノズル13との配置関係を示す平面図である。図5は、噴射ノズル13によって噴射されたミストの流れを概念的に示した図である。具体的に、図5(a)は壁面11aに形成された吸気口形成領域20の空気取入口21に対するミストの流れをX軸方向から視た場合のシミュレーション結果を示すものであり、図5(b)は壁面11aに形成された吸気口形成領域20の空気取入口21に対するミストの流れをZ軸方向から視た場合のシミュレーション結果を示すものである。
なお、図4は、壁面11aと噴射ノズル13との配置例を示すものである。以下の説明では、図4を参照し、壁面11aに対する噴射ノズル13の配置を説明するが、壁面11b、11cに対する噴射ノズル13の配置についても図1に示されるように同様の条件に基づいてなされたものであることからその詳細については省略する。
図4に示されるように、第1噴射ノズル13Aは、吸気用建屋11を平面視、すなわち壁面11aを平面視した場合において、吸気口形成領域20の外縁部に対応する空気取入口21a(第1の吸気口)の開口端、すなわち該空気取入口21aを含む取入口ユニットAz1、Ax1の開口端よりも外側且つ吸気口形成領域20よりも上流側(外気の導入方向における上流側)に設置されている。なお、吸気口形成領域20の外縁部に対応する空気取入口21aとは、図4においてハッチングで示される領域の空気取入口21をいう。本実施形態においては、第1噴射ノズル13Aを上記空気取入口21aの開口端の外側に配置したが、第1噴射ノズル13Aは開口端上に設置されていてもよい。
また、第2噴射ノズル13Bは、壁面11aを平面視した場合において、吸気口形成領域20と平面的に重なる位置であり、且つ吸気口形成領域20よりも上流側(外気の導入方向における上流側)に設置されている。本実施形態において、第2噴射ノズル13Bは、例えば、取入口ユニットAの中央部に対応する位置に配置されている。なお、第1噴射ノズル13A及び第2噴射ノズル13B(以下、これらを総称してノズル13A、13Bと称す場合もある)の個数は、該ノズル13A、13Bから噴射されるミストMの拡散範囲を考慮して決定されることが好ましい。本実施形態において、ノズル13A、13Bは、ミスト噴射口13aを吸気方向と180度反対方向(+Y方向)に向けるように配置されている。
本実施形態において、ルーバー22は、YZ面に平行な面を有する板状部材から構成されている。また、複数のノズル13A、13Bは、例えば、板状のルーバー22の面と平行な面内に設置されている。すなわち、複数のノズル13A、13BはYZ面と平行な面内に設置されている。なお、ノズル13A、13Bとルーバー22との位置関係は上記に限定されない。例えば、ノズル13A、13Bは、ルーバー22の面と平行な面(YZ面へ平行な面)と交差する面にミスト噴射口が位置するように設置してもよい。この場合、噴射したミストMがルーバー22に向かって拡散することでルーバー22に付着させ易くなる。ルーバー22に付着したミストMは、ルーバー22間を通り抜けて空気取入口21に吸気される空気に触れることで蒸発する。よって、空気取入口21に吸気される空気をより一層効率的に冷却することが可能となる。
図5(a)、(b)に示すように、取入口ユニットAz1、Ax1、Ax3の開口端よりも外側に配置された第1噴射ノズル13Aから噴射されたミストMは、吸気口形成領域20の外側から巻き込む流れK1の空気中に良好に取り込まれることで取入口ユニットAz1、Ax1、Ax3(空気取入口21)に吸気されるまでの間に概ね蒸発する。これにより、取入口ユニットAz1、Ax1、Ax3に取り込まれる空気は、ミストMが蒸発した際の蒸発潜熱(気化熱)により冷却される。
一方、吸気口形成領域20と平面的に重なる位置に配置された第2噴射ノズル13Bから噴射されたミストMは、図5(a)、(b)に示すように、+Y方向に沿って一様な空気の流れK2に良好に取り込まれることで取入口ユニットAz2、Az3、Ax2(空気取入口21)に吸気されるまでの間に概ね蒸発する。これにより、取入口ユニットAz2、Az3、Ax2に取り込まれる空気は、ミストMが蒸発した際の蒸発潜熱(気化熱)により冷却される。
以上のように、本実施形態に係る吸気冷却装置10によれば、空気取入口21の位置によって空気の流れK1、K2が異なる場合であっても、第1噴射ノズル13A及び第2噴射ノズル13Bを含む噴射ノズル13を備えることで、空気中の全体に亘ってミストを均一に供給することが可能とされている。
図6は、吸気冷却装置10の要部構成を示す平面図である。
図6に示すように、吸気冷却装置10は、吸気室14(吸気用建屋11)内に設けられたフィルタ部材(捕捉部材)18と、塵埃フィルタ部材19と、を有している。
フィルタ部材18は、吸気室14の壁面に設けられ、噴射ノズル13から噴射されたミストMのうちルーバー22に付着することなく、且つ蒸発せずに空気に同伴して飛翔してくるものを捕集するためのものである。フィルタ部材18としては、例えば、長繊維グラスファイバ製パッドを用いることが好ましい。これによれば、フィルタ部材18の内部に捕集したミストMをより多く保持して、フィルタ部材18内におけるミストMの蒸発によって空気をより一層効率的に冷却できる。なお、フィルタ部材18は、従来のエバポレーティブクーラに用いられている冷却メディアであってもよく、特に限定されない。
塵埃フィルタ部材19は、吸気室14内から吸気した空気中の塵埃を除去するためのものである。なお、塵埃フィルタ部材19は、フィルタ部材18の下流側に設けられるのが好ましい。これによれば、塵埃を除去するための塵埃フィルタ部材19にミストが到達する前にフィルタ部材18によってミストMを捕捉できるので、塵埃フィルタ部材19がミストMで濡れることで捕集した塵埃が膜を形成し、圧力損失が上昇してしまうといった不具合の発生を防止することが可能である。
なお、塵埃フィルタ部材19としては、例えば、以下に示す3つのタイプのいずれかを用いることができる。第1のタイプは、中性能フィルタが1つ設けられたものである。第2のタイプは、中性能フィルタと、中性能フィルタの下流側にこれと所定距離を隔てて設けられたHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air filter)とからなる。第3のタイプは、中性能フィルタと、中性能フィルタの下流側にこれと所定距離を隔てずに一体化して設けられたHEPAフィルタとからなる。
なお、上記フィルタ部材18は、複数(例えば、2つ)の部材から構成されていても良い。この場合において、一方のフィルタ部材18を吸気室14内のうち塵埃フィルタ部材19の上流側であって空気取入口21に近い側(以下、上流側と称す場合もある)に設置し、他方のフィルタ部材18を吸気室14内のうち塵埃フィルタ部材19の上流側であって該塵埃フィルタ部材19に近い側(以下、下流側と称す場合もある)に設置すればよい。
また、上流側に設置されるフィルタ部材18は、下流側に配置されるフィルタ部材18よりも目の粗い濾材からなるものを用いるのが好ましい。このようにすれば、例えば、空気中に噴射されたミストMがルーバー22に付着することなく、且つ蒸発せずに空気取入口21内に入り込んでしまった場合であっても、空気中に残存した比較的大粒径のミストMを、上流側のフィルタ部材18で予め捕集することが可能となり、上流側のフィルタ部材18で捕集されずに飛翔してきた小粒径のミストMを下流側のフィルタ部材18で確実に捕集する事が可能となる。よって、圧縮機2側へのミストMの入り込みによる圧縮効率の低下をより確実に防止することができる。
続いて、上記構成を備えるガスタービンプラント1の動作について説明するとともに、本発明の吸気冷却方法の一実施例についても説明する。
ガスタービンプラント1は、吸気冷却装置10により吸気された空気を圧縮機2によって圧縮し、該圧縮機2で生成された圧縮空気を用いて燃焼器3により燃焼ガスを生成し、該燃焼器3で生成した燃焼ガスによってガスタービン4を回転させる。そして、ガスタービン4で発生した動力を発電機5により電力に変換する。
吸気冷却装置10は、取入口ユニットAz1、Ax1、Ax3の開口端よりも外側に配置された第1噴射ノズル13AからミストMを大気中に噴射する。これにより、第1噴射ノズル13Aから噴射されたミストMは、吸気口形成領域20の外側から巻き込む流れK1の空気中に良好に取り込まれることで下流側に進む。
また、吸気冷却装置10は、吸気口形成領域20と平面的に重なる位置に配置された第2噴射ノズル13BからミストMを大気中に噴射する。これにより、第2噴射ノズル13Bから噴射されたミストMは、一様な流れK2の空気中に良好に取り込まれることで下流側に進む。
本実施形態においては、図2に示したように、ミストMが加温部9(放熱部9b)で加温されることで平均粒径が小さくなっている。そのため、空気の流れK1に取り込まれたミストMは、取入口ユニットAz1、Ax1、Ax3(空気取入口21)に吸気されるまでの間に十分に蒸発する。また、一様な流れK2の空気中に取り込まれたミストMは、取入口ユニットAz2、Az3、Ax2(図4参照)の空気取入口21に入り込むまでの間に十分に蒸発する。よって、多量の蒸発潜熱が空気から奪われ、空気の冷却効率を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、図2に示したように、加温部9(吸熱部9a)が排気ダクト7の熱を吸収するため、排気ダクト7により温められた外気が空気取入口21に吸い込まれることが抑制される。これにより、空気の冷却効率をより向上させることができる。また、加温部9の熱源としてガスタービン4の排熱を有効利用するので、熱の利用効率が高いプラントが提供される。
このように本実施形態によれば、吸気口形成領域20に吸気される空気であって、異なる流れK1、K2を含むことで不均一な流れの空気中においてミストMを良好に蒸発させることができる。よって、複数の空気取入口21から吸気される空気の全体に十分な蒸発潜熱を生じさせることで高い冷却効率を得ることができる。
また、本実施形態に係るガスタービンプラント1によれば、排熱回収ボイラ6を備えることでガスタービン4の排熱を有効利用が可能な熱の利用効率が高いプラントが提供される。
また、吸気冷却装置10は、ルーバー22を備えるので、空気取入口21内に雨、雪、或いは風が直接的に入り込むのを防止することができる。また、噴射ノズル13から噴射されたミストMの一部は、ルーバー22に付着することで捕捉される。すなわち、ルーバー22は、ミストMの一部を捕捉する捕捉部材として機能する。ルーバー22に付着したミストMは、ルーバー22間を通り抜けて空気取入口21に吸気される空気に触れることで蒸発する。よって、空気取入口21に吸気される空気をより一層効率的に冷却することが可能となる。
また、吸気冷却装置10は、噴射ノズル13の下流側にフィルタ部材18が設けられているので、例えば、空気中に噴射されたミストMがルーバー22に付着することなく、且つ蒸発せずに空気取入口21内に入り込んでしまった場合であっても、空気中に残存したミストMをフィルタ部材18によって捕捉することができる。よって、空気がフィルタ部材18を通過する際に該フィルタ部材18に捕捉されたミストMを蒸発させることで空気の冷却効率を高めつつ、圧縮機2側にミストMが入り込むことによって圧縮効率が低下するといった不具合の発生を防止することができる。
また、吸気冷却装置10は、塵埃フィルタ部材19を備えるので、吸気室14内から吸気した空気中に含まれた塵埃を確実に除去することができる。よって、塵埃が圧縮機2側に導かれることで圧縮効率が低下するといった不具合の発生が防止される。
以上述べたように、本実施形態に係るガスタービンプラント1によれば、加温したミストMを噴射する上記吸気冷却装置10を備えることで圧縮機2に導かれる空気の冷却効率が向上するので、高い出力を得ることができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは、加温部の熱源である。そのため、以下では、加温部の構成を主体に説明し、上記実施形態と同一の構成及び部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化する。
図7は第2実施形態におけるガスタービンプラントの概略構成を示す平面図である。本実施形態に係るガスタービンプラント30は、図7に示すように、圧縮機31、燃焼器3、ガスタービン4、吸気冷却装置10および排熱回収ボイラ6を備える。本実施形態において、圧縮機31は、前段である前段圧縮部(前段タービン翼部)31aと、後段である後段圧縮部(後段タービン翼部)31bとを含む2段圧縮構造を有する。
本実施形態において、吸気冷却装置10は、加温部39として圧縮機31の段間の熱を用いたものを備えている。加温部39は、吸熱部39bと放熱部39aとを有する。吸熱部39bは、前段圧縮部31aおよび後段圧縮部31bの段間に設けられた放熱管の熱を吸収する。放熱部39aは吸熱部39bに熱的に接続されている。放熱部39aは、吸熱部39bが圧縮機31の段間から吸収した熱を配管15に供給する。これにより、配管15内の液体が加温(加熱)される。本実施形態において、放熱部39aは、配管15におけるポンプ16よりも下流側を加温している。これによれば、配管15内の液体はポンプ16で先に加圧されるため、液体の沸騰を防止できる。また、ポンプ16は、加温前の液体を加圧するため、耐温度が抑えられる。
本実施形態においても、加温部39が加温することで平均粒径の小さいミストMを噴射することができるので、空気中に噴射したミストMを効率良く蒸発させることができる。よって、空気の冷却効率をより向上させることができる。
本実施形態では、加温部39が圧縮機31の段間の熱を吸収するため、空気が冷えるので圧縮効率を向上させることができる。また、加温部39の熱源として段間の熱(排熱)を有効利用するので、熱の利用効率が高いプラントが提供される。
なお、本実施形態では、加温部39が圧縮機31の段間の熱を間接的に配管15に供給する場合を例に挙げたが、これに限定されない。図8は第2実施形態の変形例に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図である。図8に示すように、加温部39が圧縮機31の段間の熱を直接的に配管15に供給するようにしても良い。この場合、配管15を圧縮機31の段間に直接引き回し、加温部39の放熱部39aによって配管15を直接加熱することができる。本構成においては、加温部39は放熱部39aのみから構成される。本変形例においても、放熱部39aは、配管15におけるポンプ16よりも下流側を加温している。これによれば、配管15内の液体はポンプ16で先に加圧されるため、液体の沸騰を防止できる。また、ポンプ16は、加温前の液体を加圧するため、耐温度が抑えられる。
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態と上記実施形態との違いは、加温部の熱源である。そのため、以下では、加温部の構成を主体に説明し、上記実施形態と同一の構成及び部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化する。
図9は第3実施形態におけるガスタービンプラントの概略構成を示す平面図である。本実施形態に係るガスタービンプラント40は、図9に示すように、圧縮機2、燃焼器3、ガスタービン4、吸気冷却装置10および排熱回収ボイラ6を備える。
ところで、燃焼器3で生成された燃焼ガスは非常に高温(例えば、1500℃)になる。そのため、ガスタービン4の翼部(静翼および動翼)あるいは燃焼器3は非常に高温となってしまう。通常は、圧縮機2から燃焼器3(燃焼部)を経由することなく直接タービン内部の翼部あるいは燃焼器3に圧縮空気を導くためのバイパス経路2aを設けている。圧縮機2で圧縮された圧縮空気の温度は、圧縮機出口において例えば300〜400℃程度である。バイパス経路2aを介してタービン内部の翼部あるいは燃焼器3に供給された圧縮空気は、当該翼部あるいは燃焼器3に比べて十分に低温となる。よって、圧縮空気を供給することで翼部(静翼および動翼)あるいは燃焼器3を冷却することができる。よって、翼部(静翼および動翼)あるいは燃焼器3における熱による負荷を軽減することで、これらの製品寿命を延ばすことができる。
本実施形態において、吸気冷却装置10は、加温部49としてバイパス経路2aを流れる圧縮空気の熱を用いたものを備えている。加温部49は、吸熱部49bと放熱部49aとを有する。吸熱部49bは、バイパス経路2a内を流れる圧縮空気の熱を吸収する。放熱部49aは吸熱部49bに熱的に接続されている。放熱部49aは、吸熱部49bが圧縮空気から吸収した熱を配管15に供給する。これにより、配管15内の液体が加温(加熱)される。
本実施形態では、吸熱部49bがバイパス経路2a内の圧縮空気から熱を吸収するため、圧縮空気の温度を低下させることができる。よって、圧縮空気自体の冷却能力が高まるので、少量の圧縮空気であっても翼部(静翼および動翼)あるいは燃焼器3を効率良く冷却することが可能となる。よって、バイパス経路2aにバイパスさせる圧縮空気を減らすことができるので、圧縮機2における動力損失を低減させることができる。
本実施形態においても、加温部49が加温することで平均粒径の小さいミストMを噴射することができるので、空気中に噴射したミストMを効率良く蒸発させることができる。よって、空気の冷却効率をより向上させることができる。
本実施形態では、加温部49の熱源としてバイパス経路2a内を流れる圧縮空気の熱(圧縮機2の排熱)を有効利用するので、熱の利用効率が高いプラントが提供される。
なお、本実施形態では、加温部49がバイパス経路2a内の圧縮空気からの熱を間接的に配管15に供給する場合を例に挙げたが、これに限定されない。図10は第3実施形態の変形例に係るガスタービンプラントの概略構成を示す平面図である。図10に示すように、加温部49がバイパス経路2a内の圧縮空気からの熱を直接的に配管15に供給するようにしても良い。この場合、配管15を圧縮機31の段間に直接引き回し、加温部49の放熱部49aによって配管15を直接加熱することができる。本構成においては、加温部49は放熱部49aのみから構成される。本変形例においても、放熱部49aは、配管15におけるポンプ16よりも下流側を加温している。これによれば、配管15内の液体はポンプ16で先に加圧されるため、液体の沸騰を防止できる。また、ポンプ16は、加温前の液体を加圧するため、耐温度が抑えられる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることは無く、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、ミストMを加温する熱源としては、上記実施形態に限定されることは無く、加温部の熱源として各実施形態の構成を組み合わせたものを採用しても良い。
また、上記実施形態では、吸気用建屋11において、ルーバー22がZ方向に沿って延びる長板状の部材から構成される場合を例に挙げたが、ルーバー22の形状はこれに限定されず、例えばX方向或いはY方向に沿って延びる長板状の部材から構成されていてもよい。また、吸気用建屋11がルーバー22を有していなくても良い。
また、第1実施形態においても、図8、10に示した変形例のように、加温部9が排気ダクト7を流れるガスタービン4の排熱を直接的に配管15に供給するようにしても良い。この場合、配管15をダクト7に直接引き回すようにすればよい。
1、30、40、50…ガスタービンプラント、2…圧縮機、2a…バイパス経路、3…燃焼器、4、31…ガスタービン、5…発電機、6…排熱回収ボイラ(排熱回収部)、8…蒸気タービン、9、39、49、59…加温部、7…排気ダクト、10…吸気冷却装置(吸気冷却部)、13…噴射ノズル、21…空気取入口(吸気部)、51…復水器、M…ミスト。

Claims (4)

  1. 大気中から空気を吸気する空気取入口を有する吸気部と、
    前記吸気部で吸気した空気を圧縮し、圧縮空気を生成する圧縮機と、
    前記圧縮空気を用いて燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼ガスによって動力を発生するガスタービンと、
    前記吸気部の上流側にてミストを噴射して前記空気を冷却する吸気冷却部と、
    前記ガスタービンの排熱が流れる排気ダクトと、を備え、
    前記吸気冷却部は、前記ガスタービン排熱を用いて前記ミストを加温する加温部を含み、
    前記加温部は、前記空気取入口の近傍に位置する前記排気ダクトの表面から熱を吸収する吸熱部を有することを特徴とするガスタービンプラント。
  2. 前記排気ダクトは、前記吸気部の上面に近接した状態となるように引き回されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のガスタービンプラント。
  3. 大気中から空気を吸気する空気取入口を有する吸気部と、前記吸気部で吸気した空気を圧縮し、圧縮空気を生成する圧縮機と、前記圧縮空気を用いて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼ガスによって動力を発生するガスタービンと前記ガスタービンの排熱が流れる排気ダクトとを備えたガスタービンプラントの吸気冷却方法であって、
    前記吸気部の上流側において、前空気取入口の近傍に位置する前記排気ダクトの表面から吸収した熱を用いて加温したミストを噴射することで前記空気を冷却することを特徴とするガスタービンプラントの吸気冷却方法。
  4. 前記排気ダクトは、前記吸気部の上面に近接した状態となるように引き回されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のガスタービンプラントの吸気冷却方法。
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