JP6299859B2 - 鋳型及びその製造方法、並びにTiAl合金鋳造品の鋳造方法 - Google Patents

鋳型及びその製造方法、並びにTiAl合金鋳造品の鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋳型及びその製造方法、並びにTiAl合金鋳造品及びその鋳造方法に係り、特に、TiAl(チタンアルミナイド)合金を鋳造する鋳型及びその製造方法、並びにTiAl合金鋳造品及びその鋳造方法に関する。
チタンとアルミニウムとの金属間化合物であるTiAl合金は、高温域の比強度等に優れていることから、ジェットエンジンのタービン翼等に適用されている。このようなTiAl合金製のタービン翼等を鋳造する鋳型には、チタン合金を鋳造する鋳型と同じ鋳型が用いられている。
特許文献1には、チタン合金用鋳型では、鋳型を構成する鋳型本体のキャビティ表面の少なくとも初層を、酸化セリウムを主成分とする骨材と、少なくともジルコニアゾルを主成分とするバインダで構成されるスラリの焼成物で形成することが記載されている。
特開2007−69246号公報
ところで、TiAl合金は、金属間化合物であることから脆性材料であり、鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)での収縮により、TiAl合金鋳造品に破断や割れが発生する場合がある。より詳細には、鋳込み後の冷却時には、鋳型がTiAl合金鋳造品を拘束すると共に、TiAl合金鋳造品と鋳型との熱膨張差により、TiAl合金鋳造品の収縮量が鋳型の収縮量よりも大きくなるので、TiAl合金鋳造品には引張応力が負荷されて破断や割れが発生する可能性がある。
そこで本発明の目的は、TiAl合金鋳造品の破断や割れを抑制可能な鋳型及びその製造方法、並びにTiAl合金鋳造品及びその鋳造方法を提供することである。
本発明に係る鋳型は、TiAl合金を鋳造する鋳型であって、有底で形成されており、TiAl合金溶湯が注湯されるキャビティを有する鋳型本体を備え、前記鋳型本体は、キャビティ側に設けられ、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材で形成され、前記TiAl合金溶湯との反応を抑制する耐反応性層と、前記耐反応性層の上に形成されるバックアップ層と、を有し、前記バックアップ層は、26質量%以上34質量%以下のクリストバライトを含み、残部が溶融シリカからなるシリカ材を、80質量%以上100質量%以下含有する耐火材で形成され、鋳型強度を低下させる弱化層と、耐火材で形成され、鋳型形状を保持する保形層と、を有することを特徴とする。
本発明に係る鋳型において、前記弱化層を形成する耐火材は、前記シリカ材を90質量%以上100質量%以下含有することを特徴とする。
本発明に係る鋳型において、前記弱化層を形成する耐火材は、前記シリカ材からなることを特徴とする。
本発明に係る鋳型において、前記弱化層は、前記耐反応性層の直上に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る鋳型の製造方法は、TiAl合金を鋳造する鋳型の製造方法であって、有底で形成されており、TiAl合金溶湯が注湯されるキャビティを有する鋳型本体を形成するためのロウ型模型を成形するロウ型成形工程と、前記ロウ型模型に、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子と、バインダとを混合した耐反応性スラリをコーティングし、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子からなる耐反応性スタッコ材をスタッコ処理して、耐反応性スラリ層を形成する耐反応性スラリ層形成工程と、前記耐反応性スラリ層の上に、バックアップスラリ層を形成するバックアップスラリ層形成工程と、前記耐反応性スラリ層と前記バックアップスラリ層とを形成したロウ型模型を加熱して脱ロウし、鋳型成形体を成形する脱ロウ工程と、前記鋳型成形体を1000℃以上1100℃以下で加熱して焼成する焼成工程と、を備え、前記バックアップスラリ層形成工程は、溶融シリカを80質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子と、バインダと、を混合した弱化スラリをコーティングし、溶融シリカを80質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子からなる弱化スタッコ材をスタッコ処理して弱化スラリ層を形成し、耐火材粒子と、バインダとを混合した保形スラリと、耐火材粒子からなる保形スタッコ材をスタッコ処理して保形スラリ層を形成して、前記バックアップスラリ層を形成することを特徴とする。
本発明に係る鋳型の製造方法は、前記バックアップスラリ層形成工程において、前記弱化スラリ層は、溶融シリカを90質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子と、バインダと、を混合した弱化スラリをコーティングし、溶融シリカを90質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子からなる弱化スタッコ材をスタッコ処理して形成されることを特徴とする。
本発明に係る鋳型の製造方法は、前記バックアップスラリ層形成工程において、前記弱化スラリ層は、溶融シリカからなる耐火材粒子と、バインダと、を混合した弱化スラリをコーティングし、溶融シリカからなる耐火材粒子の弱化スタッコ材をスタッコ処理して形成されることを特徴とする。
本発明に係る鋳型の製造方法は、前記バックアップスラリ層形成工程において、前記耐反応性スラリ層の直上に、前記弱化スラリ層を形成することを特徴とする。
本発明に係るTiAl合金鋳造品は、前記鋳型のいずれか1つにより鋳造されたことを特徴とする。
本発明に係るTiAl合金鋳造品の鋳造方法は、前記鋳型のいずれか1つを1100℃から1300℃に加熱し、鋳型内にTiAl合金溶湯を注湯して鋳造することを特徴とする。
上記構成によれば、TiAl合金を鋳造する鋳型には、鋳型強度を低下させる弱化層が設けられているので、鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)では、弱化層から鋳型の割れが発生する。これにより、TiAl合金鋳造品の鋳型による拘束が解放されるので、TiAl合金鋳造品の破断や割れを抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態において、TiAl合金を鋳造する鋳型の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態において、TiAl合金を鋳造する鋳型の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態において、TiAl合金を鋳造する鋳型の製造方法における各工程を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態において、TiAl合金鋳造品であるタービン翼の構成を示す図である。 本発明の実施の形態において、鋳型の強度試験方法を示す図である。 本発明の実施の形態において、実施例1から3、比較例1の鋳型の高温強度特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、比較例2の鋳型の高温強度特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、実施例1、4、5、6の鋳型の高温強度特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、実施例2及び比較例1の鋳型の断面組織観察結果を示す写真である。 本発明の実施の形態において、グリーン体の高温強度特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、シリカ製鋳型における常温強度と、クリストバライト量の比率との関係を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、TiAl合金を鋳造する鋳型10の構成を示す断面図である。図1に示す鋳型10は、TiAl合金鋳造品としてタービン翼を鋳造するための鋳型を示している。
鋳型10は、有底で形成されており、TiAl合金溶湯が注湯されるキャビティ12を有する鋳型本体14を備えている。鋳型本体14は、翼本体が鋳造される翼本体鋳造部14aと、シュラウドが鋳造されるシュラウド鋳造部14bと、プラットホームが鋳造されるプラットホーム鋳造部14cと、を有している。鋳型本体14には、TiAl合金溶湯を空洞のキャビティ12に注湯するための湯口(図示せず)が設けられている。
鋳型本体14は、キャビティ側に設けられており、TiAl合金溶湯との反応を抑制するための耐反応性層16を有している。耐反応性層16は、TiAl合金溶湯との反応性が低い酸化物等からなる耐火材で形成されている。耐反応性層16の耐火材は、酸化セリウム(CeO)、酸化イットリウム(Y)及び酸化ジルコニウム(ZrO)の少なくとも1つを含んで構成されている。耐反応性層16の耐火材には、これらの酸化物を単体で用いてもよいし、これらの酸化物を組み合わせて用いるようにしてもよい。耐反応性層16の厚みは、例えば、0.5mmから2.0mmである。
耐反応性層16の耐火材には、TiAl合金溶湯との反応性が酸化ジルコニウムより低く、安価である酸化セリウムを主成分として用いることが好ましい。酸化セリウムを用いることで、TiAl合金鋳造品と鋳型10との焼き付きを抑えることが可能となり、TiAl合金鋳造品の表面平滑性を向上させることができる。
鋳型本体14は、耐反応性層16の上に形成されており、耐火材で形成されるバックアップ層18を有している。バックアップ層18は、鋳型強度を低下させる弱化層18aと、鋳型形状を保持する保形層18bと、から構成されている。
弱化層18aは、26質量%以上34質量%以下のクリストバライトを含み、残部が溶融シリカからなるシリカ材を、80質量%以上100質量%以下含有する耐火材で形成されている。弱化層18aの厚みは、例えば、0.5mmから2.0mmである。
弱化層18aを形成する耐火材に含有されるシリカ材には、クリストバライトが含まれている。クリストバライトは、200℃から300℃の温度範囲で、β型(β―クリストバライト)とα型(α―クリストバライト)との間で相変態する。この相変態により体積変化が生じて弱化層18aに割れ(マイクロクラック)が発生し、鋳型強度を低下させることが可能となる。
シリカ材のクリストバライト量の比率は、26質量%以上34質量%以下であり、34質量%であることが好ましい。シリカ材のクリストバライト量の比率が26質量%より小さいと、弱化層18aの割れ(マイクロクラック)が少なくなり、鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)での鋳型10の高温強度が高くなるからである。シリカ材のクリストバライト量の比率が34質量%であれば、弱化層18aの割れ(マイクロクラック)が多くなるので、鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)での鋳型10の強度を低下させるのに十分な量であるからである。
耐火材に含有されるシリカ材の含有率が80質量%以上であるのは、シリカ材の含有率が80質量%より少なくなると、鋳型10の1000℃から1100℃での高温強度が高くなるからである。弱化層18aは、上記のシリカ材(26質量%以上34質量%以下のクリストバライトを含み、残部が溶融シリカからなるシリカ材)を90質量%以上100質量%以下含有する耐火材で形成されていることが好ましい。この場合には、鋳型10の1000℃から1100℃での高温強度を更に低下させることが可能となるからである。また、弱化層18aを形成する耐火材は、上記のシリカ材(26質量%以上34質量%以下のクリストバライトを含み、残部が溶融シリカからなるシリカ材100質量%)であってもよい。
弱化層18aを形成する耐火材の残部には、珪酸ジルコニウム(ZrSiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)、ムライト(AlSi13)等の酸化物の少なくとも1つを用いることが可能である。
保形層18bの耐火材には、珪酸ジルコニウム(ZrSiO)、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、ムライト(AlSi13)等の酸化物を用いることが可能である。保形層18bの耐火材には、これらの酸化物を単体で用いてもよいし、これらの酸化物を組み合わせて用いるようにしてもよい。保形層18bの厚みは、例えば、0.5mmから5.0mmである。
バックアップ層18の形成については、耐反応性層16の直上に弱化層18aを形成し、弱化層18aの上に保形層18bを形成してもよいし、耐反応性層16の直上に保形層18bを形成し、保形層18bの上に弱化層18aを形成してもよい。また、弱化層18aと保形層18bとを交互に形成してバックアップ層18を構成してもよい。
弱化層18aは、耐反応性層16の直上に形成されていることが好ましい。弱化層18aがTiAl合金鋳造品のより近くに設けられているので、鋳型10が割れやすくなるからである。
次に、TiAl合金を鋳造する鋳型10の製造方法について説明する。
図2は、TiAl合金を鋳造する鋳型10の製造方法を示すフローチャートである。TiAl合金を鋳造する鋳型10の製造方法は、ロウ型成形工程(S10)と、耐反応性スラリ層形成工程(S12)と、バックアップスラリ層形成工程(S14)と、脱ロウ工程(S16)と、焼成工程(S18)と、を備えている。
図3は、TiAl合金を鋳造する鋳型10の製造方法における各工程を説明するための断面図であり、図3(a)は、ロウ型成形工程(S10)を説明するための断面図であり、図3(b)は、耐反応性スラリ層形成工程(S12)を説明するための断面図であり、図3(c)及び図3(d)は、バックアップスラリ層形成工程(S14)を説明するための断面図である。
ロウ型成形工程(S10)は、図3(a)に示すように、有底で形成されており、TiAl合金溶湯が注湯されるキャビティ12を有する鋳型本体14を形成するためのロウ型模型22を成形する工程である。鋳型本体14を形成するためのロウ型模型22をロウ材で成形する。ロウ型模型22は、金型内にロウ材を射出成形等により注入し、ロウ材を硬化させた後に、金型から取り出して成形される。
耐反応性スラリ層形成工程(S12)は、図3(b)に示すように、ロウ型模型22に、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子と、バインダとを混合した耐反応性スラリをコーティングし、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子からなる耐反応性スタッコ材をスタッコ処理して耐反応性スラリ層24を形成する工程である。
まず、ロウ型模型22に耐反応スラリをコーティングする。耐反応性スラリは、TiAl合金溶湯との反応性が低い耐火材粒子と、バインダとを含んで構成されている。耐反応性スラリの耐火材粒子には、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子が用いられる。耐反応性スラリの耐火材粒子には、これらの酸化物を単体で用いてもよいし、これらの酸化物を組み合わせて用いてもよい。また、耐反応性スラリの耐火材粒子には、例えば、#325メッシュの耐火材粒子を用いることが可能である。
バインダには、コロイダルシリカ等のシリカゾル、ジルコニアゾル、イットリアゾル、フェノール樹脂等の有機バインダを用いることが可能である。バインダには、これらの材料を単体として用いてもよいし、これらの材料を組み合わせて用いてもよい。また、バインダとしてシリカゾルを用いる場合には、TiAl合金溶湯とシリカゾルとの反応を抑制するために、耐火物粒子には酸化セリウムを用いることが好ましい。
耐反応性スラリのコーティング方法としては、浸漬法、吹き付け法、塗布法を用いることが可能であるが、ロウ型模型22により均一にコーティングできることから浸漬法が好ましい。
次に、耐反応性スラリをコーティングしたロウ型模型22に、耐反応性スタッコ材をスタッコ処理して乾燥させる。耐反応性スタッコ材には、例えば、#60から#160メッシュの酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子が用いられる。このようにして、ロウ型模型22に耐反応性スラリのコーティングと、耐反応性スタッコ材のスタッコ処理とを行い、ロウ型模型22に耐反応性スラリ層24を形成する。なお、耐反応性スラリのコーティングと、耐反応性スタッコ材のスタッコ処理とは、耐反応性スラリ層24を所定の厚さで形成するために、複数回繰り返して行うようにしてもよい。
バックアップスラリ層形成工程(S14)は、図3(c)及び図3(d)に示すように、耐反応性スラリ層24の上にバックアップスラリ層26を形成する工程である。耐反応性スラリ層24の上に、弱化スラリ層26aと保形スラリ層26bとからなるバックアップスラリ層26を形成する。
まず、図3(c)に示すように、耐反応性スラリ層24の上に、弱化スラリをコーティングする。弱化スラリは、溶融シリカを80質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子と、バインダとを混合して構成されている。弱化スラリを構成する耐火材粒子は、溶融シリカを90質量%以上100質量%以下含有することが好ましい。また、弱化スラリを構成する耐火材粒子は、溶融シリカ(溶融シリカ100質量%)であってもよい。
弱化スラリを構成する耐火材粒子の残部には、珪酸ジルコニウム(ZrSiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)、ムライト(AlSi13)等の酸化物を少なくとも1つを用いることが可能である。なお、弱化スラリの耐火材粒子には、例えば、#325メッシュの耐火材粒子を用いることができる。バインダには、耐反応性スラリと同様のシリカゾル等のバインダを用いることが可能であるが、コロイダルシリカ等のシリカゾルを用いることが好ましい。
次に、弱化スラリをコーティングした面に、弱化スタッコ材でスタッコ処理して乾燥させる。弱化スタッコ材には、溶融シリカを80質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子が用いられる。弱化スタッコ材には、溶融シリカを90質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子が用いられることが好ましい。また、弱化スタッコ材を構成する耐火材粒子は、溶融シリカ(溶融シリカ100質量%)であってもよい。
弱化スタッコ材を構成する耐火材粒子の残部には、珪酸ジルコニウム(ZrSiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)、ムライト(AlSi13)等の耐火材粒子を用いることが可能である。なお、弱化スタッコ材の耐火材粒子には、例えば、#60から#160メッシュの耐火材粒子を用いることができる。
弱化スラリのコーティングと、弱化スタッコ材のスタッコ処理とは、弱化スラリ層26aが所定の厚さになるまで、例えば、2回から5回繰り返すようにしてもよい。
次に、図3(d)に示すように、弱化スラリ層26aの上に、保形スラリをコーティングする。保形スラリは、耐火材粒子と、バインダとを混合して構成されている。保形スラリの耐火材粒子には、珪酸ジルコニウム(ZrSiO)、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、ムライト(AlSi13)等の酸化物の少なくも1つを用いることが可能である。バインダには、耐反応性スラリと同様のシリカゾル等のバインダを用いることが可能である。なお、保形スラリの耐火材粒子には、例えば、#325メッシュの耐火材粒子を用いることができる。
次に、保形スラリをコーティングした面に、保形スタッコ材でスタッコ処理して乾燥させる。保形スタッコ材には、珪酸ジルコニウム(ZrSiO)、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、ムライト(AlSi13)等の酸化物の少なくも1つの耐火材粒子を用いることが可能である。なお、保形スタッコ材の耐火材粒子には、例えば、#60から#160メッシュの耐火材粒子を用いることができる。保形スラリのコーティングと、保形スタッコ材のスタッコ処理とは、保形スラリ層26bが所定の厚さになるまで、例えば、2回から5回繰り返すようにしてもよい。
このようにして、耐反応性スラリ層24の上に、弱化スラリ層26aと保形スラリ層26bとからなるバックアップスラリ層26が形成される。バックアップスラリ層26の形成については、耐反応性スラリ層24の直上に弱化スラリ層26aを形成し、弱化スラリ層26aの上に保形スラリ層26bを形成してもよいし、耐反応性スラリ層24の直上に保形スラリ層26bを形成し、保形スラリ層26bの上に弱化スラリ層26aを形成してもよい。また、弱化スラリ層26aと保形スラリ層26bとを交互に形成してバックアップスラリ層26を構成してもよい。また、耐反応性層16の直上に弱化層18aを形成するために、弱化スラリ層26aは、耐反応性スラリ層24の直上に形成されていることが好ましい。
脱ロウ工程(S1)は、耐反応性スラリ層24とバックアップスラリ層26とを形成したロウ型模型22を加熱して脱ロウし、鋳型成形体を成形する工程である。ロウ型模型22を溶融させて除去することにより、鋳型成形体を成形する。脱ロウは、耐反応性スラリ層24とバックアップスラリ層26とが形成されたロウ型模型22をオートクレーブ等に入れて、100℃から180℃、4気圧(0.4MPa)から8気圧(0.8MPa)で加熱・加圧処理して行われる。この脱ロウ処理により、ロウ型模型22が溶出して鋳型成形体(グリーン体)が得られる。
焼成工程(S1)は、鋳型成形体を、1000℃以上1100℃以下の焼成温度で加熱して焼成する工程である。鋳型成形体を焼成炉等で1000℃から1100℃で加熱して焼成することにより、耐反応性スラリ層24が焼き固められて耐反応性層16となり、弱化スラリ層26aと保形スラリ層26bとからなるバックアップスラリ層26が焼き固められて弱化層18aと保形層18bとからなるバックアップ層18となり、殻体(シェル)となって鋳型10が形成される。ロウ型模型22が溶出した箇所にはキャビティ12が形成される。焼成時間については、例えば、1時間から10時間である。

1000℃以上1100℃以下の焼成温度で加熱された後に、室温まで冷却される途中で、弱化スラリ層26aに含まれる溶融シリカから生成したクリストバライトが、β型(β―クリストバライト)からα型(α―クリストバライト)へ相変態することで体積変化が生じ、弱化層18a中に割れ(マイクロクラック)が発生する。これにより、弱化層18aの強度を低下させることが可能となる。なお、加熱後の冷却については、炉冷でも空冷でもよいが、弱化層18a中に割れ(マイクロクラック)をより多く発生させるために、空冷のほうが好ましい。
また、焼成温度が1000℃以上1100℃以下の場合には、弱化層18aに含まれる、溶融シリカとクリストバライトとからなるシリカ材のクリストバライト量の比率が、26質量%以上34質量%以下となる。
焼成温度が1000℃以上であるのは、焼成温度が1000℃より低いと、弱化層18aに含まれるシリカ材のクリストバライト量の比率が26質量%よりも小さくなるので、弱化層18a中に発生する割れ(マイクロクラック)が減少し、鋳型強度が高くなるからである。
焼成温度が1100℃以下であるのは、焼成温度が1100℃であれば、弱化層18aに含まれるシリカ材のクリストバライト量の比率が34質量%であるので、弱化層18a中に割れ(マイクロクラック)を十分発生させて、鋳型強度を低下させることが可能となるからである。また、焼成温度が1100℃より高温になると、生産効率が低下するからである。なお、焼成温度は、1100℃であることが好ましい。
次に、鋳型10を用いたTiAl合金鋳造品の鋳造方法について説明する。
溶解炉の溶解室で溶解坩堝に入れられたTiAl合金を真空溶解し、TiAl合金溶湯を所定温度に維持する。所定温度に予め加熱した鋳型10を溶解炉の鋳型室に挿入し、真空引きする。鋳型温度については、1100℃から1300℃であることが好ましい。鋳型温度が1100℃より低温である場合には、湯廻り不良等により鋳造欠陥が生じ易いからである。鋳型温度が1300℃より高温である場合には、結晶粒が粗大化し易いからである。鋳型室が溶解室と同等の真空雰囲気に到達したら、鋳型室と溶解室との間のゲートバルブを開き、鋳型10を溶解室に移動させる。溶解坩堝を傾動し、鋳型内にTiAl合金溶湯を注湯する。鋳込み温度については、TiAl合金の融点+30℃から融点+160℃であることが好ましい。鋳込み温度がTiAl合金の融点+30℃より低温である場合には、湯廻り不良等により鋳造欠陥が生じ易いからである。鋳込み温度がTiAl合金の融点+160℃より高温である場合には、鋳造設備の制約等により加熱が困難になる場合や、結晶粒が粗大化し易くなるからである。
次に、TiAl合金溶湯が注湯された鋳型10を鋳型室に移動し、ゲートバブルを閉じる。鋳型室に移動させた鋳型10については、真空中で所定時間静置させる。静置後、鋳型室を大気開放し、TiAl合金が鋳込まれた鋳型10を取り出し、砂台車に載せて、常温になるまで放置する。
図4は、TiAl合金鋳造品であるタービン翼30の構成を示す図である。タービン翼30は、翼本体32と、シュラウド34と、プラットホーム36と、から構成されている。タービン翼30の大きさについては、例えば、長手方向が200mmから300mm、幅方向が50mmから70mm、厚みが3mmから7mmである。脆性材料であるTiAl合金でタービン翼30が鋳造される場合には、鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)において、タービン翼30が鋳型に拘束されて、タービン翼30の長手方向に引張応力が負荷される。このため、従来の鋳型では、翼本体32とシュラウド34との間の部位Aや、翼本体32とプラットホーム36との間の部位Bで、破断や割れが発生する可能性がある。
これに対して、鋳型10に弱化層18aが設けられている場合には、タービン翼30の収縮量は鋳型10の収縮量よりも大きくなるが、タービン翼30が収縮するときに鋳型10に圧縮応力が負荷されて、鋳型10の弱化層18aから割れが生じる。これにより、鋳型10によるタービン翼30の拘束が解放されて、タービン翼30の破断や割れが抑制される。
以上、上記構成によれば、鋳型は、鋳型強度を低下させた弱化層を有しているので、TiAl合金溶湯の鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)において、鋳型の弱化層から割れが発生する。これにより、鋳型によるTiAl合金鋳造品の拘束が解放されて、TiAl合金鋳造品の破断や割れが抑制される。
TiAl合金製のタービン翼を鋳造し、クラックの発生について評価した。まず、鋳型の高温強度特性の評価を行った。
(鋳型の製造)
実施例1から6の鋳型の製造方法について説明する。なお、実施例1から3の鋳型の製造方法では、弱化スラリと弱化スタッコ材の耐火材粒子に含まれる溶融シリカの割合が相違している。実施例4から6の鋳型の製造方法では、弱化スラリ層の厚みが相違している。以下に、各鋳型の製造方法の詳細について説明する。
実施例1から6の鋳型では、いずれの鋳型も、ロウ型模型に、耐反応性スラリのコーティングと、耐反応性スタッコ材のスタッコ処理とを2回繰り返して行い、2層からなる耐反応性スラリ層を形成した。耐反応性スラリには、酸化セリウム粒子と、コロイダルシリカとを混合したスラリを用いた。耐反応性スタッコ材には、酸化セリウム粒子を用いた。耐反応性スラリの酸化セリウム粒子には、#325メッシュのものを使用し、耐反応性スタッコ材の酸化セリウム粒子には、#100メッシュのものを使用した。
耐反応性スラリ層の上に、弱化スラリのコーティングと、弱化スタッコ材のスタッコ処理とを行って、弱化スラリ層を形成した。
実施例1の鋳型では、溶融シリカ粒子からなる耐火材粒子(溶融シリカ粒子が100質量%)と、コロイダルシリカとを混合した弱化スラリを用いた。実施例2の鋳型では、90質量%の溶融シリカ粒子と10質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む耐火材粒子と、コロイダルシリカとを混合した弱化スラリを用いた。実施例3の鋳型では、80質量%の溶融シリカ粒子と20質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む耐火材粒子と、コロイダルシリカとを混合した弱化スラリを用いた。実施例4から6の鋳型では、実施例1の鋳型の弱化スラリと同じものを用いた。弱化スラリの耐火材粒子には、#325メッシュのものを使用した。
実施例1の鋳型では、溶融シリカ粒子からなる弱化スタッコ材(溶融シリカ粒子が100質量%)を用いた。実施例2の鋳型では、90質量%の溶融シリカ粒子と10質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む弱化スタッコ材を用いた。実施例3の鋳型では、80質量%の溶融シリカ粒子と20質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む弱化スタッコ材を用いた。実施例4から6の鋳型では、実施例1の鋳型の弱化スタッコ材と同じものを用いた。弱化スタッコ材には、#100メッシュのものを使用した。
実施例1から3の鋳型では、耐反応性スラリ層の上に、弱化スラリのコーティングと、弱化スタッコ材のスタッコ処理とを2回繰り返し、2層からなる弱化スラリ層を形成した。実施例4の鋳型では、耐反応性スラリ層の上に、弱化スラリのコーティングと、弱化スタッコ材のスタッコ処理と1回行い、1層からなる弱化スラリ層を形成した。実施例5の鋳型では、耐反応性スラリ層の上に、弱化スラリのコーティングと、弱化スタッコ材のスタッコ処理とを3回繰り返し、3層からなる弱化スラリ層を形成した。実施例6の鋳型では、耐反応性スラリ層の上に、弱化スラリのコーティングと、弱化スタッコ材のスタッコ処理とを5回繰り返し、5層からなる弱化スラリ層を形成した。
次に、弱化スラリ層の上に、保形スラリのコーティングと、保形スタッコ材のスタッコ処理とを行って、保形スラリ層を形成した。保形スラリには、30質量%の溶融シリカ粒子と70質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む耐火材粒子と、コロイダルシリカとを混合したものを用いた。保形スタッコ材には、ムライト粒子を用いた。なお、実施例1から6の鋳型では、いずれも同じ保形スラリと保形スタッコ材とを用いた。保形スラリの耐火材粒子には、#325メッシュのものを使用し、保形スタッコ材には、#100メッシュのものを使用した。
実施例1から3の鋳型では、弱化スラリ層の上に、保形スラリのコーティングと、保形スタッコ材のスタッコ処理とを2回繰り返し、最後に保形スラリのコーティングを行って、3層からなる保形スラリ層を形成した。実施例4の鋳型では、弱化スラリ層の上に、保形スラリのコーティングと、保形スタッコ材のスタッコ処理とを3回繰り返し、最後に保形スラリのコーティングを行って、4層からなる保形スラリ層を形成した。実施例5の鋳型では、弱化スラリ層の上に、保形スラリのコーティングと、保形スタッコ材のスタッコ処理とを1回行い、最後に保形スラリのコーティングを行って、2層からなる保形スラリ層を形成した。実施例6の鋳型では、弱化スラリ層の上に、保形スラリのコーティングを行って、1層からなる保形スラリ層を形成した。
このようにして、耐反応性スラリ層の上に、弱化スラリ層と保形スラリ層とからなるバックアップスラリ層を形成した。
次に、耐反応性スラリ層とバックアップスラリ層とを形成したロウ型模型を、オートクレーブで180℃に加熱して脱ロウし、鋳型成形体(グリーン体)とした。脱ロウした後に、鋳型成形体を焼成炉により1100℃で3時間から5時間焼成して、耐反応性スラリ層とバックアップスラリ層とを固めて殻体(シェル)とし、実施例1から6の鋳型を形成した。なお、脱ロウ処理条件と、焼成条件とについては、実施例1から6の鋳型でいずれも同じ条件とした。
次に、比較例1から2の鋳型の製造方法について説明する。
比較例1の鋳型では、実施例1から3の鋳型と、弱化スラリ及び弱化スタッコ材が相違している。比較例1の鋳型では、実施例1から3の鋳型の弱化スラリに代えて、70質量%の溶融シリカ粒子と30質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む耐火材粒子と、コロイダルシリカとを混合したスラリを用いた。また、比較例1の鋳型では、実施例1から3の鋳型の弱化スタッコ材に代えて、70質量%の溶融シリカ粒子と30質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを混合したスタッコ材を用いた。その他については、実施例1から3の鋳型の製造方法と同じであるため詳細な説明を省略する。スラリ用の溶融シリカ粒子と珪酸ジルコニウム粒子とには、#325メッシュのものを使用した。スタッコ材には、#100メッシュのものを使用した。
比較例2の鋳型では、弱化スラリ層を形成しない点で、実施例1から6の鋳型と相違している。すなわち、比較例2の鋳型では、耐反応性スラリ層の上に、30質量%の溶融シリカ粒子と70質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む耐火材粒子と、コロイダルシリカとを混合したスラリをコーティングし、ムライト粒子からなるスタッコ材をスタッコ処理した。このスラリのコーティングと、このスタッコ材のスタッコ処理とを4回繰り返した後に、最後にこのスラリをコーティングして5層からなるスラリ層を形成した。また、比較例2の鋳型では、脱ロウ処理後の焼成温度を1050℃とした。その他については、実施例1から6の鋳型の製造方法と同じであるため詳細な説明を省略する。スラリ用の溶融シリカ粒子と珪酸ジルコニウム粒子とには、#325メッシュのものを使用した。スタッコ材には、#100メッシュのものを使用した。なお、比較例2の鋳型は、チタン合金を鋳造する従来の鋳型と同じ鋳型である。
(鋳型の高温強度特性)
実施例1から6、比較例1から2の鋳型の高温強度特性を評価した。試験片については、各鋳型から切り出して作製した。試験片の形状については、長さ40mm(L)×幅15mm(W)×厚さ約6mm(t)の矩形状とした。図5は、鋳型の強度試験方法を示す図である。強度試験については、ICI(Investment Casting Institute)セラミックテストガイドに準拠して行い、抗折強度(MPa)を測定した。支点間のスパンを40mmとし、支点の先端角を2Rとした。試験片を試験温度まで加熱して保持した状態で、荷重を負荷して強度試験を行った。
まず、実施例1から3、比較例1、2の鋳型の高温強度特性について説明する。試験温度については、実施例1から3、比較例1の鋳型については1000℃から1500℃とし、比較例2の鋳型については常温から1400℃とした。
図6は、実施例1から3、比較例1の鋳型の高温強度特性を示すグラフである。図6のグラフでは、横軸に試験温度を取り、縦軸に抗折強度を取り、実施例1の鋳型の抗折強度を白丸で表し、実施例2の鋳型の抗折強度を白四角形で表し、実施例3の鋳型の抗折強度を白菱形で表し、比較例1の鋳型の抗折強度を×で表している。
1000℃から1100℃の温度範囲では、実施例1から3の鋳型の高温強度は、比較例1の鋳型の高温強度より低下した。また、1000℃から1100℃の温度範囲では、実施例1、2の鋳型の高温強度は、実施例3の鋳型の高温強度よりも更に低下した。
図7は、比較例2の鋳型の高温強度特性を示すグラフである。図7のグラフでは、横軸に試験温度を取り、縦軸に抗折強度を取り、各試験温度での抗折強度を白丸で表している。図6と図7とのグラフを比較すると、1000℃から1100℃の温度範囲では、比較例2の鋳型の高温強度は、実施例1から3の鋳型の高温強度より大きくなった。このことから、チタン合金を鋳造する従来の鋳型では、TiAl合金鋳造品の鋳込み後の冷却過程(1100℃から1000℃)での鋳型強度が大きくなり、鋳型が割れ難くなることがわかった。
次に、実施例1、4、5、6の鋳型の高温強度特性について説明する。試験温度については、常温から1300℃とした。
図8は、実施例1、4、5、6の鋳型の高温強度特性を示すグラフである。図8のグラフでは、横軸に試験温度を取り、縦軸に抗折強度を取り、実施例1の鋳型の抗折強度を白丸で表し、実施例4の鋳型の抗折強度を黒丸で表し、実施例5の鋳型の抗折強度を黒四角形で表し、実施例6の鋳型の抗折強度を白四角形で表している。
いずれの試験温度においても、鋳型強度については、実施例6の鋳型が最も強度が小さく、実施例4の鋳型が最も強度が大きく、実施例6<実施例5<実施例1<実施例4の関係にあることがわかった。このことから、弱化層が薄いほど高温強度が大きくなり、弱化層が厚いほど高温強度が低下することが明らかとなった。
(鋳型の断面組織観察)
強度試験前における実施例2及び比較例1の鋳型について、光学顕微鏡による断面組織観察を行った。図9は、実施例2及び比較例1の鋳型の断面組織観察結果を示す写真であり、図9(a)は、比較例1の鋳型の断面組織観察結果を示す写真であり、図9(b)は、実施例2の鋳型の断面組織観察結果を示す写真である。また、鋳型の断面組織観察した部位については、実施例2の鋳型については弱化層であり、比較例1の鋳型では、実施例2の鋳型の弱化層に対応する、70質量%の溶融シリカ粒子と30質量%の珪酸ジルコニウム粒子とを含む耐火材粒子で形成された層である。
図9(a)及び図9(b)の写真から明らかなように、比較例1の鋳型では割れ(マイクロクラック)が少ないのに対して、実施例2の鋳型では割れ(マイクロクラック)が多く発生していた。
(焼成の影響)
脱ロウ処理後の焼成の影響を評価するために、実施例1の鋳型における脱ロウ処理後焼成前のグリーン体について高温強度特性を評価した。試験片については、グリーン体から切り出して作製した。試験片のサイズや強度試験方法については、上述したICI(Investment Casting Institute)セラミックテストガイドに準拠して行った。
図10は、グリーン体の高温強度特性を示すグラフである。図10のグラフでは、横軸に試験温度を取り、縦軸に抗折強度を取り、各試験温度における抗折強度を黒丸で表している。図6に示す実施例1の鋳型の高温強度と、図10に示すグリーン体の高温強度とを比較すると、1000℃から1200℃の温度範囲では、グリーン体の高温強度のほうが大きくなった。このことから、焼成により鋳型強度が低下することが明らかとなった。
鋳型の強度低下に対する焼成温度とクリストバライト量との関係を評価するために、溶融シリカで形成したシリカ製鋳型を作製した。まず、シリカ製鋳型の作製方法について説明する。
ロウ型模型に、溶融シリカ粒子とコロイダルシリカとを混合したシリカスラリをコーティングし、溶融シリカ粒子からなるシリカスタッコ材をスタッコ処理した。シリカスラリとシリカスタッコ材とには、実施例1の鋳型の弱化スラリ、弱化スタッコ材と同じものを用いた。
シリカスラリのコーティングと、シリカスタッコ材のスタッコ処理とを6回繰り返した後に、最後にシリカスラリのコーティングを行って、7層のシリカスラリ層を形成した。次に、シリカスラリ層を形成したロウ型模型をオートクレーブで180℃に加熱して、脱ロウ処理した。脱ロウ処理後に、焼成炉により800℃、900℃、940℃、970℃、1000℃、1050℃及び1100℃で各々焼成して、シリカスラリ層を固めて殻体(シェル)とし、シリカ製鋳型を形成した。
次に、シリカ製鋳型について強度特性を評価した。試験片については、シリカ製鋳型から切り出して作製した。試験片のサイズや強度試験方法については、上述したICI(Investment Casting Institute)セラミックテストガイドに準拠して行った。なお、強度試験については、常温で実施した。
また、各焼成温度で焼成したシリカ製鋳型について、クリストバライト量の比率をX線回折法により測定し、クリストバライト量の定量を行った。クリストバライト量の比率とは、溶融シリカとクリストバライトとの合計に対するクリストバライトの割合である。X線回折装置には、株式会社リガク製の試料水平型多目的X線回折装置UltimaIVを使用した。クリストバライトの定量については、シリコンを標準試料とした内部標準法により行い、予め作成してある石英とクリストバライトの強度検量線より算出した。X線回折測定については、X線管球がCu、加速電圧40kV、電流40mA、スキャン速度1度/分、クリストバライトの測定角度を21.0度から22.3度、シリコンの測定角度を27.9度から29.0度とした。
図11は、シリカ製鋳型における常温強度と、クリストバライト量の比率との関係を示すグラフである。図11のグラフでは、横軸に焼成温度を取り、左縦軸に抗折強度を取り、右縦軸にクリストバライト量の比率を取り、抗折強度については黒丸で表し、クリストバライト量の比率については白丸で表している。
シリカ製鋳型の強度は、焼成温度が900℃から低下し始め、焼成温度が1000℃から1100℃以下で最も低下することがわかった。シリカ製鋳型のクリストバライト量の比率は、焼成温度が900℃では11質量%であり、焼成温度が1000℃では26質量%であり、焼成温度が1100℃では34質量%であった。したがって、シリカ製鋳型の強度と、クリストバライト量の比率との関係では、シリカ製鋳型の強度は、クリストバライト量の比率が26質量%以上34質量%以下で最も低下することがわかった。
(クラック発生率の評価)
次に、実施例1の鋳型でTiAl合金製のタービン翼を鋳造し、タービン翼のクラック発生率を評価した。
タービン翼を鋳造する鋳型には、実施例1の鋳型と、比較例2の鋳型を使用した。TiAl合金には、Ti−48at%Al−2at%Nb−2at%CrからなるTiAl合金を使用した。タービン翼の大きさについては、長手方向が約250mm、幅方向が約60mm、厚みが約6mmとした。溶解炉の溶解室で溶解坩堝に入れられたTiAl合金を真空溶解し、TiAl合金溶湯を所定温度に維持した。1100℃から1300℃に予め加熱した鋳型を溶解炉の鋳型室に挿入し、真空引きした。鋳型室が溶解室と同等の真空雰囲気に到達したら、鋳型室と溶解室との間のゲートバルブを開き、鋳型を溶解室に移動させた。溶解坩堝を傾動し、鋳型内にTiAl合金溶湯を注湯した。また、鋳込み温度については、TiAl合金の融点+30℃から融点+160℃とした。
次に、TiAl合金溶湯が注湯された鋳型を鋳型室に移動した。鋳型室に移動させた鋳型については、真空中で約20分間静置させた。静置後、鋳型室を大気開放し、TiAl合金が鋳込まれた鋳型を取り出し、砂台車に載せて、常温になるまで放置した。また、鋳型表面温度を赤外線カメラで測定した。
実施例1及び比較例2の鋳型でタービン翼を各々100個鋳造してクラック発生率を求めたところ、比較例2の鋳型では82%であったのに対して、実施例1の鋳型では50%であった。このことから、鋳型に弱化層を設けることにより、クラック発生率を32%低減することができた。なお、クラックが発生したタービン翼については、いずれも鋳込み後の冷却過程で、鋳型表面温度が1100℃から1000℃のときにクラックが発生した。
本発明は、TiAl合金鋳造品の破断や割れを抑制することが可能となることから、タービン翼等のTiAl合金鋳造品の鋳造に有用なものである。

Claims (9)

  1. TiAl合金を鋳造する鋳型であって、
    有底で形成されており、TiAl合金溶湯が注湯されるキャビティを有する鋳型本体を備え、
    前記鋳型本体は、
    キャビティ側に設けられ、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材で形成され、前記TiAl合金溶湯との反応を抑制する耐反応性層と、
    前記耐反応性層の上に形成されるバックアップ層と、を有し、
    前記バックアップ層は、
    26質量%以上34質量%以下のクリストバライトを含み、残部が溶融シリカからなるシリカ材を、80質量%以上100質量%以下含有する耐火材で形成され、鋳型強度を低下させる弱化層と、
    耐火材で形成され、鋳型形状を保持する保形層と、を有することを特徴とする鋳型。
  2. 請求項1に記載の鋳型であって、
    前記弱化層を形成する耐火材は、前記シリカ材を90質量%以上100質量%以下含有することを特徴とする鋳型。
  3. 請求項2に記載の鋳型であって、
    前記弱化層を形成する耐火材は、前記シリカ材からなることを特徴とする鋳型。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の鋳型であって、
    前記弱化層は、前記耐反応性層の直上に形成されていることを特徴とする鋳型。
  5. TiAl合金を鋳造する鋳型の製造方法であって、
    有底で形成されており、TiAl合金溶湯が注湯されるキャビティを有する鋳型本体を形成するためのロウ型模型を成形するロウ型成形工程と、
    前記ロウ型模型に、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子と、バインダとを混合した耐反応性スラリをコーティングし、酸化セリウム、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムの少なくとも1つを含む耐火材粒子からなる耐反応性スタッコ材をスタッコ処理して、耐反応性スラリ層を形成する耐反応性スラリ層形成工程と、
    前記耐反応性スラリ層の上に、バックアップスラリ層を形成するバックアップスラリ層形成工程と、
    前記耐反応性スラリ層と前記バックアップスラリ層とを形成したロウ型模型を加熱して脱ロウし、鋳型成形体を成形する脱ロウ工程と、
    前記鋳型成形体を1000℃以上1100℃以下で加熱して焼成する焼成工程と、
    を備え、
    前記バックアップスラリ層形成工程は、
    溶融シリカを80質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子と、バインダと、を混合した弱化スラリをコーティングし、溶融シリカを80質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子からなる弱化スタッコ材をスタッコ処理して弱化スラリ層を形成し、
    耐火材粒子と、バインダとを混合した保形スラリと、耐火材粒子からなる保形スタッコ材をスタッコ処理して保形スラリ層を形成して、前記バックアップスラリ層を形成することを特徴とする鋳型の製造方法。
  6. 請求項5に記載の鋳型の製造方法であって、
    前記バックアップスラリ層形成工程において、前記弱化スラリ層は、溶融シリカを90質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子と、バインダと、を混合した弱化スラリをコーティングし、溶融シリカを90質量%以上100質量%以下含有する耐火材粒子からなる弱化スタッコ材をスタッコ処理して形成されることを特徴とする鋳型の製造方法。
  7. 請求項6に記載の鋳型の製造方法であって、
    前記バックアップスラリ層形成工程において、前記弱化スラリ層は、溶融シリカからなる耐火材粒子と、バインダと、を混合した弱化スラリをコーティングし、溶融シリカからなる耐火材粒子の弱化スタッコ材をスタッコ処理して形成されることを特徴とする鋳型の製造方法。
  8. 請求項5から7のいずれか1つに記載の鋳型の製造方法であって、
    前記バックアップスラリ層形成工程において、前記耐反応性スラリ層の直上に、前記弱化スラリ層を形成することを特徴とする鋳型の製造方法。
  9. 請求項1から4のいずれか1つに記載の前記鋳型を1100℃から1300℃に加熱し、鋳型内にTiAl合金溶湯を注湯して鋳造することを特徴とするTiAl合金鋳造品の鋳造方法。
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