JP6299206B2 - メッシュ作成装置、メッシュ作成方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
このような応力分布を解析する手法として有限要素法(Finite Element Method)がある。有限要素法は、解析対象領域を、複数のメッシュ(要素)に分割し、互いに隣り合うメッシュを、当該メッシュを構成する節点によって結合して近似を行い、求めたい物理量を、数値解析を行うことによって求める手法である。
そこで、本発明は、欠陥を有する材料の物理量を有限要素法により数値解析する際の解析時間を解析結果の精度を落とすことなく短くできるようにすることを目的とする。
図1は、有限要素解析装置100の機能的な構成の一例を示す図である。有限要素解析装置100のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び各種のインターフェースを備えた情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ)を用いることにより実現することができる。また、専用のハードウェアで有限要素解析装置100を構成することもできる。
解析条件取得部110は、材料の応力分布を有限要素法により数値解析するために必要な情報を解析条件として入力する。
図2において、メッシュ設定領域200は、メッシュを設定する領域である。本実施形態では、欠陥の中心と頂点の1つが一致するように立方体を材料に配置した場合の当該立方体の領域から、当該欠陥が占める領域を除いた領域がメッシュ設定領域200となる。
また、解析条件取得部110は、欠陥の大きさの情報を取得する。本実施形態では、欠陥の半径を欠陥の大きさの情報とする。ただし、欠陥の大きさの情報は、このような情報に限定されない。例えば、欠陥の直径を欠陥の大きさの情報としてもよい。また、メッシュ設定領域200のうち、他の辺の長さよりも短い辺の長さ(欠陥により欠落している部分の辺の長さ)を欠陥の大きさの情報としてもよい。
解析条件取得部110は、以上の情報を、有限要素解析装置100に対するオペレータによる入力操作や、外部装置との通信や、可搬型記憶媒体からの読み出し等により取得する。
メッシュ作成部120は、解析条件取得部110で取得された、メッシュ設定領域200の大きさと、欠陥の大きさと、横方向メッシュ分割数と、を入力して、メッシュ設定領域200に複数のメッシュを設定する。メッシュの設定は、各メッシュの節点の座標を設定することにより行われる。
メッシュ作成部120は、メッシュ設定分割領域導出部121と、メッシュ分割条件設定部122と、メッシュ設定部123と、を有する。以下に、これらの詳細な機能の一例を説明する。
メッシュ設定分割領域導出部121は、メッシュ設定領域200の元となった立方体を、当該立方体の頂点の1つを共有する3つの四角錘に等分割したものの1つの四角錘の領域から、当該頂点に中心が位置するように欠陥を配置した場合の当該欠陥が占める領域を除いた領域を、メッシュ設定領域200から選択する。以下の説明では、この領域を必要に応じて「メッシュ設定分割領域」と称する。
メッシュ分割条件設定部122は、メッシュ設定分割領域210にメッシュを設定するための条件を設定する。
まず、メッシュ分割条件設定部122は、横方向メッシュ分割数から、メッシュ設定分割領域210の横方向の分割位置を設定する。
図3は、横方向の分割位置だけに基づいてメッシュが設定されたメッシュ設定分割領域210の一例を示す図である。
前述したように、横方向メッシュ分割数は、メッシュ設定領域200の上面と下面の辺における分割数である。図3において、メッシュ設定分割領域210の下面の4つの辺は、元の立方体の一面(正方形)の4つの辺である。したがって、メッシュ分割条件設定部122は、これらの4つの辺を、分割数が横方向メッシュ分割数になるようにそれぞれ等分割する。図3では、横方向メッシュ分割数が「10」である場合を例に挙げて示している。
以上のようにすることによって、図3に示すように、メッシュ設定分割領域210の横方向の分割位置を設定することができる。本実施形態では、メッシュ分割条件設定部122は、上面と下面の各辺に分割位置の座標を設定することにより、メッシュ設定分割領域210の横方向の分割位置を設定する。このように、本実施形態において横方向とは、メッシュ設定分割領域210の下面の辺に沿う方向を指す。
本実施形態では、メッシュ設定分割領域210の下面の法線方向における各メッシュの長さが、メッシュ設定分割領域210の下面に近い位置にあるメッシュであるほど等比級数的に長くなるように、メッシュ設定分割領域210の周面(側面)を等比分割することによって、メッシュ設定分割領域210の当該法線方向の分割位置を設定する。このように、本実施形態において縦方向とは、メッシュ設定分割領域210の下面の法線方向を指す。
図3に示す例では、メッシュ分割条件設定部122は、脚310がこの辺に対応するので、例えば、図3の最前面に見える面300を選択する。
図4において、横方向分割領域340の上底の長さをR0、下底(メッシュ設定分割領域210の下面の辺の一部分)の長さをR1とし、脚310を縦方向分割位置で分割した各部分の長さを、上底側からl0、l1、l2、l3、・・・ln-2、ln-1と表記している。
ここで、メッシュ設定分割領域210の縦方向の分割数である縦方向メッシュ分割数をn(nは2以上の整数)と表記する。前述したように、メッシュ設定分割領域210の下面の4つの辺を等分割しているので、横方向分割領域の下底の長さは全て同じである。ここでは、図3に示すように、10個の横方向分割領域の下底の長さを全てR1と表記する。
ここで、前述したように、メッシュ設定分割領域210の下面は、元の立方体の一面であり、脚310は、元の立方体の辺と共通する辺であるので、横方向分割領域340の下底321と脚310とのなす角度は90°である(図4を参照)。また、横方向分割領域350の脚330(図3を参照)と下底とのなす角度は45°になる。
メッシュ分割条件設定部122は、横方向分割領域340の上底を一辺として有するメッシュ(一番上のメッシュ)の、脚310に沿う部分の長さを初項、公比をa、分割数を縦方向メッシュ分割数nとして、横方向分割領域340の脚310を等比分割する。すなわち、メッシュ分割条件設定部122は、当該等比分割を行う際の初項を導出し、初項と公比aとから、横方向分割領域340の脚310における分割位置を、メッシュ設定分割領域210の縦方向の分割位置として設定する。
このようなメッシュ設定分割領域210の縦方向の分割位置の設定を、全ての横方向分割領域の全ての脚について行い、さらに、メッシュ設定分割領域210の全ての周面(側面)について行う。
図5は、横方向及び縦方向の分割位置に基づいてメッシュが設定されたメッシュ設定分割領域210の一例を示す図である。
メッシュ設定部123は、メッシュ設定分割領域210の横方向の分割位置と縦方向の分割位置とに基づいて、メッシュ設定分割領域210にメッシュを設定する。
具体例を説明すると、メッシュ設定部123は、メッシュ設定分割領域210の横方向の分割位置であって、メッシュ設定分割領域210の4つの周面(側面)のうち、相互に対向する一方の2つの周面(側面)に設定されている分割位置の中から、同一の方向(例えば、図5のY軸の正の方向)に沿って見たときの位置関係(並び順)が同じである4つの分割位置の組を全て選択する。メッシュ設定分割領域210の4つの周面(側面)のうち、相互に対向する他方の2つの周面(側面)においても同様に、当該2つの周面(側面)に設定されている分割位置の中から、同一の方向(例えば、図5のZ軸の正の方向)に沿って見たときの位置関係(並び順)が同じである4つの分割位置の組を全て選択する。
次に、メッシュ設定部123の上面と下面にできた前記曲線の交点のうち、同一の方向(例えば、X軸の正の方向)に沿って見たときの位置関係(並び順)が同じである2つの交点を相互に結ぶ直線を設定することを、メッシュ設定部123の上面と下面にできた前記曲線の交点の全てについてそれぞれ個別に行う。
次に、メッシュ設定部123は、メッシュ設定分割領域210の表面に沿って、選択した複数の分割位置を結ぶ曲線を設定することを、複数の分割位置の組の全てについてそれぞれ個別に行う。これにより、図5に示すような曲線が設定される。
以上のようにして、メッシュ設定分割領域210にメッシュが設定される。
次に、メッシュ設定部123は、メッシュ設定分割領域210の元の立方体の頂点のうち、欠陥の中心に対応する頂点と、その頂点に対し当該立方体の対角線上の位置にある頂点とを相互に結ぶ仮想的な直線により定まる軸(図6に示す座標の(1,−1,−1)軸)をメッシュ設定分割領域210に設定する。そして、メッシュ設定部123は、メッシュ設定分割領域210に設定されたメッシュ(節点の座標)を、当該軸を回転軸として、一方向(例えば右回り)に120°、240°回転移動させ、回転移動させた位置にメッシュ(節点の座標)を設定(複写)する。
これにより、メッシュ設定領域200にメッシュが設定される。
FEM解析部130は、解析条件取得部110により取得された解析条件(境界条件、物性値等)と、メッシュ作成部120によりメッシュ設定領域200に設定されたメッシュと、を入力し、メッシュ設定領域200を解析対象領域として、解析対象領域における応力分布を、有限要素法による数値解析を行って算出し、その結果を出力する。
また、解析の結果の出力の形態としては、コンピュータディスプレイへの表示、有限要素解析装置100内の記憶媒体(HDD等)への記憶、可搬型記憶媒体への記憶、外部装置への送信等がある。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、メッシュ設定領域200にメッシュを設定する際の有限要素解析装置100の処理の一例を説明する。
まず、ステップS701において、解析条件取得部110は、解析条件を取得する。本実施形態では、メッシュ設定領域200にメッシュを設定するために、メッシュ設定領域200の大きさと、欠陥の大きさと、横方向メッシュ分割数と、を少なくとも取得する。横方向メッシュ分割数は、予め設定されていてもよい。
次に、ステップS703において、メッシュ分割条件設定部122は、横方向メッシュ分割数から、メッシュ設定分割領域210の横方向の分割位置を設定する(図3を参照)。
次に、ステップS705において、メッシュ分割条件設定部122は、(11)式の計算を行って、公比aを算出する。
次に、ステップS706において、メッシュ分割条件設定部122は、縦方向メッシュ分割数nと公比aとに基づいて、メッシュ設定分割領域210の縦方向の分割位置を設定する(図5を参照)。
次に、ステップS708において、メッシュ設定部123は、メッシュが設定されたメッシュ設定分割領域210を、(1,−1,−1)軸を回転軸として、120°、240°回転移動させて、回転移動させた位置にメッシュを複写して、メッシュ設定領域200にメッシュを設定する。
そして、図7のフローチャートによる処理を終了する。
次に、本発明の実施例を説明する。尚、本発明は、ここで説明する実施例に限定されるものではない。
ここでは、表面に直径30μmの半球状の疵が欠陥として生じている、大きさが55mm×55mm、厚みが5mmの軸受鋼の、当該疵の真上に、直径10mmの転動球の中心が位置したときに当該軸受鋼の内部に発生する応力分布を有限要素法により数値解析した。その際、転動球から真下(軸受鋼の表面に対して垂直)に98Nの荷重が加わるものとした。
図9は、比較例の手法でメッシュが設定されたメッシュ設定領域を示す図である。図8(a)では、メッシュ設定領域の全体を示し、図8(b)では、メッシュ設定領域の疵付近の領域を拡大して示している。
図11は、比較例の手法でメッシュを設定した場合の応力分布を示す図である。図11(a)では、解析対象領域と転動球全体の応力分布を示し、図11(b)では、疵付近の応力分布を拡大して示している。
また、実際の結果を示しているので見づらくなっているが、図10(b)、図11(b)に示す疵付近の応力分布を比較すると、本実施例では、同一の応力範囲の領域の外縁(異なる濃度の境界部分)が滑らかに変化しているのに対し、比較例では、滑らかに変化していないところがある(例えば、図10(b)の領域1001、図11(b)の領域1101を参照)。また、疵は半球状であり、転動球は球状であるので、疵の表面の応力は均一になると考えられる。図10(b)と図11(b)とを比較すると、本実施例の方が比較例よりも、疵の表面の応力分布が均一になっている(例えば、図10(b)の領域1002、図11(b)の領域1102を参照)。このように、本実施形態の手法を用いることにより、より正確な解析を行うことができる。
以上のように本実施形態では、欠陥の中心と頂点の1つが一致するように立方体を材料に配置した場合の当該立方体の領域から、当該欠陥が占める領域を除いた領域をメッシュ設定領域200とした。メッシュ設定領域200の元となった立方体を、当該立方体の頂点の1つを共有する3つの四角錘に等分割したものの1つの四角錘の領域から、当該頂点に中心が位置するように欠陥を配置した場合の当該欠陥が占める領域を除いた領域をメッシュ設定領域200から選択してメッシュ設定分割領域210とする。そして、メッシュ設定分割領域210の下面の法線方向における各メッシュの長さが、メッシュ設定分割領域210の下面に近い位置にあるメッシュであるほど等比級数的に長くなるようにする。したがって、メッシュの形状を従来よりも均一にすることを複雑な計算を行うことなく実現することができる。欠陥を有する材料の応力等を有限要素法により解析する際の解析時間を解析結果の精度を落とすことなく短くすることができる。
[変形例1]
本実施形態では、材料の表面の疵が欠陥である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、欠陥は、材料の表面の疵に限定されない。例えば、材料の内部に酸化物等の介在物がある場合には、当該介在物を球状の欠陥とし、前述したようにしてメッシュ設定領域200を設定し、メッシュ設定領域200にメッシュを設定することができる。
前述したように、メッシュ設定領域200は、欠陥の中心と頂点の1つが一致するように立方体を材料に配置した場合の当該立方体の領域から、当該欠陥が占める領域を除いた領域となる。したがって、介在物の位置が、材料の表面からごく浅い位置にある場合には、メッシュ設定領域200のみを解析対象領域とすると解析対象領域が狭くなる。したがって、このような場合には、前述したように、メッシュ設定領域200を含むように、メッシュ設定領域200よりも広い領域を解析対象領域とすればよい(FEM解析部130の説明を参照)。また、この場合、欠陥(介在物)についても解析対象領域に含め、欠陥についてもメッシュを公知の方法で設定することは勿論である。
本実施形態では、欠陥の形状が球(半球)である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、欠陥の形状は球に限定されない。例えば、欠陥の形状は、直方体や立方体であってもよい。このようにする場合にも、メッシュ設定領域200は、欠陥の中心と頂点の1つが一致するように立方体を材料に配置した場合の当該立方体の領域から、当該欠陥が占める領域を除いた領域となる。
本実施形態では、メッシュ設定分割領域210の上面と下面の各辺を、横方向メッシュ分割数に等分割した。しかしながら、必ずしもメッシュ設定分割領域210の上面と下面の各辺を等分割しなくてもよい。メッシュ設定分割領域210の上面と下面の各辺を分割した各部分について、メッシュ設定分割領域210の上面と下面の相互に対向する2つの部分の長さの、当該部分が属する辺の全長に対する割合が同じになるようにしていればよい。
本実施形態では、各メッシュの縦方向の長さが、メッシュ設定分割領域210の下面に近い位置にあるメッシュであるほど等比級数的に長くなるようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、(3)式のa、a2、・・・、an-2、an-1の代わりに、個別に設定される係数a1、a2、・・・、an-2、an-1を用いてもよい。この場合、ai<ai+1(iは1〜n−2)が成り立つようにする。このようにする場合には、縦方向分割数も別途入力する必要がある。また、変形例3で示したように、メッシュ設定分割領域210の上面と下面の各辺を、横方向メッシュ分割数に等分割しない場合には、少なくとも横方向で隣接するメッシュの各面の縦横比が可及的に均等になるように、係数を設定するのが好ましい。
また、(7)式のようにすれば、メッシュの形状をより均一にすることができるので好ましいが、必ずしも(7)式のようにしなくてもよい。例えば、(7)式の代わりに、ln-1=R1を用いてもよい。
本実施形態では、メッシュが設定されたメッシュ設定分割領域210を回転移動して、メッシュ設定分割領域210に設定されたメッシュの情報を複写することにより、メッシュ設定領域200のメッシュ設定分割領域210以外の領域にメッシュを設定した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、メッシュ設定領域200から得られる3つのメッシュ設定分割領域のそれぞれについて個別に前述したようにしてメッシュを設定してもよい。
本実施形態では、応力解析を行う場合を例に挙げて説明した。しかしながら、材料の物理量を有限要素法により数値解析していれば、必ずしも応力解析を行う必要はない。例えば、外部から材料に熱を与えた場合の熱伝導を解析する伝熱解析や、外部から材料(磁性体)に磁界を与えた場合の磁束密度を解析する電磁場解析等を行うようにしてもよい。
本実施形態では、メッシュ作成部120とFEM解析部130とが同じ装置内にある場合を例に挙げて説明したが、メッシュ作成部120とFEM解析部130とを別々の装置で構成してもよい。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
Claims (6)
- 欠陥を有する材料の物理量を有限要素法による数値解析によって算出するための3次元状のメッシュを作成するメッシュ作成装置であって、
前記メッシュを設定する領域であるメッシュ設定領域の元となる立方体の大きさを示す情報と、前記欠陥の大きさを示す情報と、を取得する取得手段と、
前記欠陥の中心と頂点の1つが一致するように前記立方体を前記材料に配置した場合の当該立方体の領域から、前記欠陥が占める領域を除いた領域を前記メッシュ設定領域として導出するメッシュ設定領域導出手段と、
前記立方体の頂点のうち、前記欠陥が配置される頂点を共有する3つの四角錘に当該立方体を等分割したものの1つの四角錘の領域から、当該頂点に中心が位置するように前記欠陥を配置した場合の当該欠陥が占める領域を除いた領域を前記メッシュ設定領域から選択し、選択した領域をメッシュ設定分割領域として導出するメッシュ設定分割領域導出手段と、
前記メッシュ設定分割領域に対してメッシュを設定するメッシュ設定手段と、を有し、
前記メッシュ設定手段は、
前記メッシュ設定分割領域の面のうち、前記立方体の一面と同一となる面を下面とし、前記メッシュ設定分割領域の下面に対向する位置にある面であって、前記欠陥が配置される領域に対応する面を上面とした場合に、前記上面を構成する辺と、前記下面を構成する辺との相互に対向する2つ部分の長さの、当該部分が属する辺の全長に対する割合が同じになるように、前記上面を構成する辺と、前記下面を構成する辺とにおける分割位置を、横方向の分割位置として設定する横方向分割位置設定手段と、
前記メッシュ設定分割領域の下面の法線方向における各メッシュの長さが、前記メッシュ設定分割領域の下面に近い位置にあるメッシュであるほど長くなるように、前記法線方向における前記メッシュ設定分割領域の分割位置を、縦方向の分割位置として設定する縦方向分割位置設定手段と、を有し、
前記横方向の分割位置と、前記縦方向の分割位置と、に基づいて前記メッシュ設定分割領域を分割したそれぞれの領域を前記メッシュ設定分割領域に対するメッシュとして設定し、当該メッシュ設定分割領域に対するメッシュに基づいて、前記メッシュ設定領域にメッシュを設定することを特徴とするメッシュ作成装置。 - 前記縦方向分割位置設定手段は、
前記メッシュ設定分割領域の下面の法線方向における各メッシュの長さが、前記メッシュ設定分割領域の下面に近い位置にあるメッシュであるほど等比級数的に長くなるように、前記縦方向の分割位置を設定することを特徴とする請求項1に記載のメッシュ作成装置。 - 前記横方向分割位置設定手段は、前記メッシュ設定分割領域の上面の辺と下面の辺とが等分割されるように、前記横方向の分割位置を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のメッシュ作成装置。
- 前記メッシュ設定手段は、
前記立方体の頂点のうち、前記3つの四角錘が共有する頂点と、当該頂点に対し、前記立方体の対角線上の位置にある頂点とを相互に結ぶ仮想的な直線により定まる軸を、前記メッシュが設定された前記メッシュ設定分割領域の1つに設定し、当該メッシュ設定分割領域の1つに対して設定したメッシュを、前記仮想的な軸を回転軸として120°の単位で回転移動し、回転移動した位置に、メッシュを複写して前記メッシュ設定領域の全体にメッシュを設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のメッシュ作成装置。 - コンピュータが、欠陥を有する材料の物理量を有限要素法による数値解析によって算出するための3次元状のメッシュを作成するメッシュ作成方法であって、
前記コンピュータが、前記メッシュを設定する領域であるメッシュ設定領域の元となる立方体の大きさを示す情報と、前記欠陥の大きさを示す情報と、を取得する取得工程と、
前記欠陥の中心と頂点の1つが一致するように前記立方体を前記材料に配置した場合の当該立方体の領域から、前記欠陥が占める領域を除いた領域を前記メッシュ設定領域として導出するメッシュ設定領域導出工程と、
前記立方体の頂点のうち、前記欠陥が配置される頂点を共有する3つの四角錘に当該立方体を等分割したものの1つの四角錘の領域から、当該頂点に中心が位置するように前記欠陥を配置した場合の当該欠陥が占める領域を除いた領域を前記メッシュ設定領域から選択し、選択した領域をメッシュ設定分割領域として導出するメッシュ設定分割領域導出工程と、
前記メッシュ設定分割領域に対してメッシュを設定するメッシュ設定工程と、を有し、
前記メッシュ設定工程は、
前記メッシュ設定分割領域の面のうち、前記立方体の一面と同一となる面を下面とし、前記メッシュ設定分割領域の下面に対向する位置にある面であって、前記欠陥が配置される領域に対応する面を上面とした場合に、前記上面を構成する辺と、前記下面を構成する辺との相互に対向する2つ部分の長さの、当該部分が属する辺の全長に対する割合が同じになるように、前記上面を構成する辺と、前記下面を構成する辺とにおける分割位置を、横方向の分割位置として設定する横方向分割位置設定工程と、
前記メッシュ設定分割領域の下面の法線方向における各メッシュの長さが、前記メッシュ設定分割領域の下面に近い位置にあるメッシュであるほど長くなるように、前記法線方向における前記メッシュ設定分割領域の分割位置を、縦方向の分割位置として設定する縦方向分割位置設定工程と、を有し、
前記横方向の分割位置と、前記縦方向の分割位置と、に基づいて前記メッシュ設定分割領域を分割したそれぞれの領域を前記メッシュ設定分割領域に対するメッシュとして設定し、当該メッシュ設定分割領域に対するメッシュに基づいて、前記メッシュ設定領域にメッシュを設定することを特徴とするメッシュ作成方法。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載のメッシュ作成装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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