JP6298752B2 - 影響評価装置、影響評価方法、及び影響評価プログラム - Google Patents

影響評価装置、影響評価方法、及び影響評価プログラム Download PDF

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Description

本発明は、影響評価装置、影響評価方法、及び影響評価プログラムに関する。
非特許文献1及び2では、被災エリア形状、又は被災パラメータに基づく、ネットワークを構成する設備に関する評価尺度について評価が行われている。評価結果により、現状のネットワークを構成する設備に対する被災時特性の評価を行うことができる。また、例えば、ネットワークを構成する設備を新たな設備に変更した場合に評価尺度値が改善するかどうかについて影響評価を行うことが可能であることから、被災時特性の点から、新たな設備への変更が有利であるかどうかを評価することができる。
斎藤洋,「ネットワーク」と「形」(その2)-面的被災に強いネットワークの形-,日本オペレーションズ・リサーチ学会,2014年秋季研究発表会,2014年8月 斎藤洋,面的被災時のネットワーク残存性,日本オペレーションズ・リサーチ学会,2014年秋季研究発表会,2014年8月 司、翠川、断層タイプおよび地盤条件を考慮した最大加速度・最大速度の距離減衰式、日本建築学会構造系論文集、第523号、1999.
これまでは、ネットワークを構成する設備の信頼性は、主に、独立に生じる故障を前提として、あるノード間の接続確率が一定値以上となるような方策を講じることによって確保されてきた。
しかしながら、ネットワークを構成する設備の機能の面的被災による喪失は、独立な故障という前提と大きく乖離するため、このような信頼性対策では不十分となる。信頼性工学においては、相関ある故障という概念によって、既存理論を高度化する試みもあるが、面的被災のような地理的概念によって故障が生じ得るということまでは考慮されていない。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、設備の地理的分布を考慮した災害による設備への影響評価を可能とすることを目的とする。
そこで上記課題を解決するため、影響評価装置は、地震による影響の評価対象とされる設備の地理的情報を記憶する設備情報記憶部と、前記設備の構成要素ごとの地理的位置を記憶する設備要素情報記憶部と、前記設備の各構成要素に関して震度別の故障確率を記憶する故障確率記憶部と、前記設備の地理的情報に基づいて、前記設備を単位部分に分割する設備分割部と、前記単位部分ごとに、前記地震に関する震源域の複数の地点からの距離を算出し、前記各単位部分について、前記地点ごとの距離に基づいて、前記地点ごとの想定震度を算出する震度算出部と、前記単位部分ごとに、当該単位部分に関する前記地点ごとの前記想定震度と、前記設備要素情報記憶部が記憶する情報と、前記故障確率記憶部が記憶する情報とに基づいて、当該想定震度ごとの故障確率を特定し、前記想定震度ごとの故障確率について、前記地点ごとの想定震度のうち当該想定震度以上の想定震度の確率を重みとする加重和を算出する故障確率特定部と、前記単位部分ごとの前記加重和に基づいて、前記地震による前記設備に対する影響を示す指標値を算出する指標値算出部と、を有する。
設備の地理的分布を考慮した災害による設備への影響評価を可能とすることができる。
第一の実施の形態における影響評価装置のハードウェア構成例を示す図である。 第一の実施の形態における影響評価装置の機能構成例を示す図である。 第一の実施の形態における影響評価装置が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。 第一の実施の形態における影響評価装置の震度算出方法記憶部の構成例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、第一の実施の形態における影響評価装置のハードウェア構成例を示す図である。図1の影響評価装置10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、及びインタフェース装置105等を有する。
影響評価装置10での処理を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従って影響評価装置10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
図2は、第一の実施の形態における影響評価装置の機能構成例を示す図である。図2において、影響評価装置10は、影響評価部11を有する。影響評価部11は、影響評価装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU104に実行させる処理により実現される。影響評価装置10は、また、設備情報記憶部12、設備要素情報記憶部13、震源域情報記憶部14、震度算出方法記憶部15、及び故障確率記憶部16等を利用する。これら各記憶部は、補助記憶装置102、又は影響評価装置10にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
影響評価部11は、或る震源域に係る(或る震源域を震源とする)地震による、或る設備に対する影響を評価するための処理を実行する。本実施の形態では、特定のネットワークを構成する設備が、影響の評価対象とされる。ネットワークを構成する設備は、例えば、ネットワークケーブル、ネットワークケーブル間を接続する装置(ルータ等)等を含む設備である。また、ネットワークケーブルやルータ等、ネットワークを構成する設備の構成要素を、以下「設備要素」という。
図2において、影響評価部11は、指示受付部111、設備分割部112、震度算出部113、故障確率特定部114、指標値算出部115、及び指標値出力部116等を含む。
指示受付部111は、影響評価の実行指示の入力をユーザから受け付ける。第一の実施の形態では、実行指示において、特定の震源域が指定される。
設備分割部112は、ネットワークを構成する設備を、複数の単位部分に分割する。単位部分は、必ずしも設備要素と一致しなくてもよい。例えば、各単位部分は、同じサイズであってもよく、同一の設備要素が、複数の単位部分に分割されてもよい。ネットワークを構成する設備は、当該設備の経路を示す折れ線又は曲線にモデル化することができる。したがって、本実施の形態では、ネットワークを構成する設備の地理的経路が、複数の微小区間(例えば、100m単位)に分割される。すなわち、微小区間は、単位部分の一例である。例えば、影響評価の対象となる設備が、平面(2次元空間)にモデル化するのが適切であれば、分割後の各単位部分は、微小領域であってもよい。
なお、ネットワークを構成する設備の地理的経路は、設備情報記憶部12を参照して特定可能である。すなわち、設備情報記憶部12は、ネットワークを構成する設備の地理的情報(ネットワークを構成する設備の地理的経路を示す情報等)を記憶する。
震度算出部113は、ユーザによって指定された震源域に係る地震について、微小区間ごとに震度を算出する。震度の算出には、震源域情報記憶部14及び震度算出方法記憶部15のそれぞれに記憶されている情報が利用される。
震源域情報記憶部14は、各震源域の位置情報や、各震源域の想定マグニチュード(想定規模)等を含む震源域情報を記憶する。斯かる震源域情報は、http://www.j-shis.bosai.go.jp/等から入手されてもよい。
震度算出方法記憶部15は、震源域情報等に基づいて、或る地点における震度(想定震度)を算出するための計算式や、当該計算式にあてはめられるパラメータ値等を記憶する。
故障確率特定部114は、故障確率記憶部16を参照して、微小区間ごとに、当該微小区間に係る設備要素の故障確率を特定する。故障確率とは、故障が発生する確率をいう。故障確率は、微小区間長が長くなればなるほど高くなるが、故障確率記憶部16には、予め定められた微小区間長に対応する故障確率が記憶されている。
故障確率記憶部16は、設備要素ごとに、当該設備要素を収容する構造物(管路や建物等)の工法や経過年数等に対応付けて、震度別の故障確率を記憶する。各構造物に収容される設備要素の震度別の故障確率は、当該設備要素の地理的位置の特殊条件(液状化有り、橋梁部分等)によって、細分化されてもよい。また、故障確率記憶部16には、設備要素ごとに、震度別の故障確率が記憶されてもよい。
なお、故障確率記憶部16には、設備要素に対する故障確率を記憶するところ、各微小区間が、いずれの設備要素に対応するかについては、設備情報記憶部12を参照して特定可能である。すなわち、設備要素情報記憶部13は、設備要素ごとに、当該設備要素情報の地理的位置(緯度及び経度等)や形状を示す情報等を記憶する。設備要素情報記憶部13は、また、各設備要素を収容するための構造物(管路や建物等)を示す情報、各構造物の工法や経過年数、地震の影響を変化させるパラメータ等を記憶する。地震の影響を変化させるパラメータとして、各設備要素の地理的位置の特殊条件(液状化有り、橋梁部分等)が、設備情報記憶部12に記憶されてもよい。
指標値算出部115は、微小区間ごとに特定された故障確率に基づいて、ネットワークを構成する設備に対する地震による影響を評価するための指標値を算出する。
指標値出力部116は、指標値算出部115によって算出された指標値を出力する。
以下、影響評価装置10が実行する処理手順について説明する。図3は、第一の実施の形態における影響評価装置が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS101において、指示受付部111は、影響評価の実行指示と共に、評価に用いる震源域の指定を受け付ける。例えば、震源域情報記憶部14に震源域情報が記憶されている震源域の中から、いずれか一つの震源域が選択される。以下、選択された震源域を、「選択震源域」という。なお、ステップS101では、選択震源域の地理的情報及び想定マグニチュードが、震源域情報記憶部14からメモリ装置103に読み込まれる。
続いて、設備分割部112は、設備情報記憶部12に記憶されている地理的経路を示す情報に基づいて、ネットワークを構成する設備の地理的経路を、複数の微小区間に分割する(S102)。分割の結果、微小区間に一端の位置情報(例えば、緯度及び経度)と、他端の位置情報とが特定される。以下、i番目の微小区間を、u_iと表記する。
続いて、震度算出部113は、u_iごとに、選択震源域からの距離d(u_i)を算出する(S103)。例えば、u_iごとに、選択震源域の範囲内において、当該u_iに最も近い地点から当該u_iまでの距離が、d(u_i)とされる。
続いて、震度算出部113は、震度算出方法記憶部15を参照して、各微小区間に関して、工学的基盤での地震の最大速度を算出する(S104)。
図4は、第一の実施の形態における影響評価装置の震度算出方法記憶部15の構成例を示す図である。図4において、震度算出方法記憶部15は、地震の最大速度の距離減衰の計算式、当該計算式の補正方法、硬質地盤の最大速度から工学的基盤の最大速度への変換方法、表層地盤増幅率、最大速度から震度への変換式等を記憶する。
ステップS104では、地震の最大速度の距離減衰の計算式、当該計算式の補正方法、及び硬質地盤の最大速度から工学的基盤の最大速度への変換方法が参照される。
まず、選択震源域の想定マグニチュードとd(u_i)とが、地震の最大速度の距離減衰の計算式に代入されることにより、u_iの硬質地盤での最大速度が算出される。この際、当該計算式の補正方法によって、当該計算式について補正が行われてもよい。また、震源の深さについては、東日本大震災の24km、阪神淡路大震災の16km等から、適当な値(例えば、15km)が選択されてもよい。続いて、硬質地盤の最大速度から工学的基盤の最大速度への変換方法に基づいて、u_iの硬質地盤での最大速度が、u_iの工学的基盤での最大速度に変換される。このような演算が、各u_iについて実行される。
なお、地震の最大速度の距離減衰の計算式、当該計算式の補正方法、及び硬質地盤の最大速度から工学的基盤の最大速度への変換方法は、例えば、http://dil-opac.bosai.go.jp/publication/nied_tech_note/pdf/n379_1.pdf(防災科学研究所資料)に示され、非特許文献1に記載されたものが参考とされてもよい。また、http://www.giroj.or.jp/disclosure/q_kenkyu/No20_7.pdfに記載された計算方法が参考とされてもよい。
続いて、震度算出部113は、u_iごとに、当該u_iの位置に対応した表層地盤増幅率を震度算出方法記憶部15から取得し、当該u_iについて算出された工学的基盤の最大速度に当該表層地盤増幅率を乗じることにより、当該u_iの表層地盤(地表)での最大速度を得る(S105)。表層地盤増幅率とは、工学的基盤(Vs=400m/s)から地表に至る最大速度の増幅率をいい、その値は場所によって異なる。表層地盤増幅率は、例えば、http://www.j-shis.bosai.go.jp/からダウンロードされてもよい。場所ごとに異なる表層地盤増幅率が用いられることにより、各u_iの地質や地盤の影響を加味した最大速度(ひいては震度)を算出することができる。
続いて、震度算出部113は、u_iごとに、当該u_iに関して算出された表層地盤での最大速度を、震度算出方法記憶部15に記憶されている最大速度から震度への変換式にあてはめることにより、震度I(u_i)を算出する(S106)。最大速度から震度への変換式は、例えば、http://dil-opac.bosai.go.jp/publication/nied_tech_note/pdf/n379_1.pdf(防災科学研究所資料)等が参考とされてもよい。
なお、震度I(u_i)は、影響評価装置10が算出するのではなく、例えば、公開されているデータベースから、震度I(u_i)が取得されてもよい。例えば、該データベースには、主要な震源域を震源とする地震に関して、一定区画ごとに、想定震度が記憶されている。したがって、各u_iに対応する一定区間の想定震度を当該データベースから検索することにより、震度I(u_i)を得ることができる。この場合、ステップS103〜S106は実行されなくてもよい。又は、公開されているデータベースに含まれていないu_iに関してのみ、ステップS103〜S106が実行されてもよい。
続いて、故障確率特定部114は、設備要素情報記憶部13を参照して、u_iごとに、当該u_iに対応する設備要素を特定し、当該設備要素に関する情報(収容先は、建物か、管路か又は無線か等)や地理的位置の特殊条件、工法、及び経過年数等を設備要素情報記憶部13から取得する(S107)。なお、u_iに対応する設備要素は、u_iの位置情報と、設備要素の地理的位置とを比較することにより特定可能である。
続いて、故障確率特定部114は、u_iごとに、震度I(u_i)と、ステップS107において得られた情報とを故障確率記憶部16にあてはめて、各u_iの故障確率f(u_i)を特定する(S108)。例えば、u_iが、1985年以降のビニール管路である場合は、これらの条件と震度I(u_i)とから故障確率f(u_i)が得られる。
続いて、指標値算出部115は、各故障確率f(u_i)に基づいて、ネットワークを構成する設備に関して、選択震源域に係る地震による影響を評価するための指標値を算出する(S109)。
例えば、各u_iの故障が相互に独立であると仮定すると、既存の信頼性理論により、与えられた2地点間(ネットワークを構成する設備の全区間)の切断確率という指標値を得ることができる。2地点間が1経路の場合の2地点間の切断確率は、1−g(u_1)g(u_2)g(u_3)….g(u_n)である(但し、g(u_i)=1−f(u_i)、経路がn個の微小区間に分かれたとき。)。同様に、ネットワークを構成する設備の全区間において、複数の任意の2地点間の切断確率を求め、これらの切断確率の総和や、これらの切断確率の最大値等が指標値として求められてもよい。
また、評価対象の設備が、例えば、場所u_1にある主設備と場所u_2にある予備設備から構成される場合、主設備と予備設備との双方が故障する確率が、指標値として求められてもよい。当該指標値は、f(u_1)f(u_2)によって算出することができる。
続いて、指標値出力部116は、指標値算出部115によって算出された指標値を出力する(S110)。出力形態は、所定のものに限定されない。例えば、表示装置への表示、プリンタへの出力、補助記憶装置102(図1)への記憶、ネットワークを介した送信等によって、指標値が出力されてもよい。
上述したように、第一の実施の形態によれば、ネットワークを構成する設備が、当該設備の地理的情報に基づいて微小区間に分割され、各微小区間の震度に基づいて、ネットワークを構成する設備全体に関して、地震による影響を評価する指標値が算出される。したがって、設備の地理的分布を考慮した災害による設備への影響評価を可能とすることができる。その結果、例えば、災害に強い設備の構築に関して有用な参考材料を得ることができる。
次に、第二の実施の形態について説明する。第二の実施の形態では第一の実施の形態と異なる点について説明する。第二の実施の形態において特に言及されない点については、第一の実施の形態と同様でもよい。第二の実施の形態では、図3のステップS103及びS108が、第一の実施の形態と異なる。
すなわち、ステップS103において、震度算出部113は、選択震源域の範囲内において一様に、N個の地点w_j(j=1,…,N)を選択し、u_iごとに、各地点w_jと、当該u_iとの距離d(u_i,w_j)を算出する。したがって、ステップS104〜S106において実行される各u_iの震度の計算には、u_iごとにN個のd(u_i,w_j)が用いられる。その結果、u_iごとに、N個の震度が得られる。
そうすると、u_iごとに、或る震度になる回数がN回中、何回という形で、震度ごとの確率を得ることができる。
例えば、パラメータh_j(j=1,2,..)が、ユーザによって指定されて、震度算出部113は、u_iにおいて確率h_j以上で生じる最大震度J(u_i,h_j)を、各h_jと各u_iとの組み合わせについて算出する。例えば、N=5で計算した震度が、6、5、4、6、5であれば、震度5以上の確率は、0.8である。したがって、確率0.8で生じる最大震度は、5となる。
また、ステップS108において、故障確率特定部114は、u_iに対する震度J(u_i,h_j)の故障確率が、F(u_i,J(u_i,h_j))であるとき、故障確率f(u_i)を、f(u_i)=Σj=1,2,..h_jF(u_i,J(u_i,h_j))によって算出する。すなわち、或るu_iに関して、N個の震度ごとの故障確率について、各震度以上の震度の確率h_jを重みとする加重和が、当該u_iに関する故障確率f(u_i)となる。
ステップS109では、このように算出された故障確率f(u_i)に基づいて、指標値が算出される。
第一の実施の形態は、震源域の最も近くからの距離減衰を用いているため、最悪ケースに対応する。一方、第二の実施の形態によれば、平均ケースに近い指標値を得ることができる。
次に、第三の実施の形態について説明する。第三の実施の形態では第一又は第二の実施の形態と異なる点について説明する。第三の実施の形態において特に言及されない点については、第一又は第二の実施の形態と同様でもよい。
第一の実施の形態では、選択震源域は1つである。すなわち、特定の震源域で生じる地震(例えば、東南海地震や相模湾で起きる地震等)が対象とされている。第三の実施の形態では、地震を特定しない場合の、施設に対する影響を評価するための指標値を得る方法について説明する。
第三の実施の形態において、震源域情報記憶部14は、震源域ごとに、当該震源域(震源域k)に係る地震の発生確率P_kを記憶する。発生確率P_kは、例えば、http://www.j-shis.bosai.go.jp/等から入手されてもよい。
また、第三の実施の形態では、複数の震源域のそれぞれごとに、図3の処理が実行される。以下、震源域kに対応した指標値を、M_k(k=1,2,…)と表記する。複数の震源域は、震源域情報記憶部14に記憶されている全ての震源域であってもよいし、当該全ての震源域の中からユーザによって選択されたものでもよい。例えば、評価対象の設備に影響が有りそうな複数の震源域が抽出されてもよい。
指標値算出部115は、複数の震源域の全てに関してM_kが得られると、以下のような演算によって、以下のような指標値を算出する。
平均指標値:P_1×M_1+P_2×M_2+…
指標値がa以上の発生確率:P_1×1(M_1≧a)+P_2×1(M_1≧a)+…(但し、1(x)は、xが真のとき1、偽のとき0となる関数)
すなわち、平均指標値は、震源域ごとの指標値について、各震源域に係る地震の発生確率を重みとする加重和である。又は、平均指標値は、震源域ごとの発生確率について、各震源域に関する指標値を重みとする加重和であるともいえる。また、指標値がa以上の発生確率は、震源域ごとの発生確率について、各震源域に関して指標値に基づく値を重みとする加重和である。すなわち、いずれの指標値も、震源域ごとの発生確率について、各震源域に関して指標値に基づく値を重みとする加重和であるといえる。
上述したように、第三の実施の形態によれば、複数の震源域に係る地震による設備に対する影響を評価することができる。
なお、上記各実施の形態は、ネットワークを構成する設備以外の各種の設備に関して適用されてもよい。例えば、下水道、上水道、交通施設、道路、線路等の各種のライフラインに関して適用されてもよい。
なお、第三の実施の形態において、震源域情報記憶部14は、発生確率記憶部の一例である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 影響評価装置
11 影響評価部
12 設備情報記憶部
13 設備要素情報記憶部
14 震源域情報記憶部
15 震度算出方法記憶部
16 故障確率記憶部
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
111 指示受付部
112 設備分割部
113 震度算出部
114 故障確率特定部
115 指標値算出部
116 指標値出力部
B バス

Claims (5)

  1. 地震による影響の評価対象とされる設備の地理的情報を記憶する設備情報記憶部と、
    前記設備の構成要素ごとの地理的位置を記憶する設備要素情報記憶部と、
    前記設備の各構成要素に関して震度別の故障確率を記憶する故障確率記憶部と、
    前記設備の地理的情報に基づいて、前記設備を単位部分に分割する設備分割部と、
    前記単位部分ごとに、前記地震に関する震源域の複数の地点からの距離を算出し、前記各単位部分について、前記地点ごとの距離に基づいて、前記地点ごとの想定震度を算出する震度算出部と、
    前記単位部分ごとに、当該単位部分に関する前記地点ごとの前記想定震度と、前記設備要素情報記憶部が記憶する情報と、前記故障確率記憶部が記憶する情報とに基づいて、当該想定震度ごとの故障確率を特定し、前記想定震度ごとの故障確率について、前記地点ごとの想定震度のうち当該想定震度以上の想定震度の確率を重みとする加重和を算出する故障確率特定部と、
    前記単位部分ごとの前記加重和に基づいて、前記地震による前記設備に対する影響を示す指標値を算出する指標値算出部と、
    を有することを特徴とする影響評価装置。
  2. 複数の震源域のそれぞれについて、当該震源域における地震の発生確率を記憶する発生確率記憶部を有し、
    前記指標値算出部は、前記震源域ごとに前記指標値を算出し、前記指標値に基づく値を重みとする前記発生確率の加重和を算出する、
    ことを特徴とする請求項1記載の影響評価装置。
  3. コンピュータが、
    設備情報記憶部が記憶する地震による影響の評価対象とされる設備の地理的情報に基づいて、前記設備を単位部分に分割する設備分割手順と、
    前記単位部分ごとに、前記地震に関する震源域の複数の地点からの距離を算出し、前記各単位部分について、前記地点ごとの距離に基づいて、前記地点ごとの想定震度を算出する震度算出手順と、
    前記単位部分ごとに、当該単位部分に関する前記地点ごとの前記想定震度と、設備要素情報記憶部が記憶する前記設備の構成要素ごとの地理的位置と、故障確率記憶部が記憶する前記設備の各構成要素に関する震度別の故障確率とに基づいて、当該想定震度ごとの故障確率を特定し、前記想定震度ごとの故障確率について、前記地点ごとの想定震度のうち当該想定震度以上の想定震度の確率を重みとする加重和を算出する故障確率特定手順と、
    前記単位部分ごとの前記加重和に基づいて、前記地震による前記設備に対する影響を示す指標値を算出する指標値算出手順と、
    を実行することを特徴とする影響評価方法。
  4. 前記指標値算出手順は、複数の震源域のそれぞれについて当該震源域における地震の発生確率を記憶する発生確率記憶部を参照して、前記震源域ごとに前記指標値を算出し、前記指標値に基づく値を重みとする前記発生確率の加重和を算出する、
    ことを特徴とする請求項記載の影響評価方法。
  5. コンピュータを、請求項1又は2記載の影響評価装置の各機能部として機能させるための影響評価プログラム。
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