JP6296039B2 - エンジンの排気装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、エンジンの排気装置に関する。
特許文献1には、エンジンの排気装置の一例として、環状の排気通路を設ける一方、各気筒の排気ポートに独立して接続された各独立排気通路をそれぞれ環状の排気通路に接続すると共に、この環状の排気通路における各独立排気通路との接続部から最も離れた位置に下流側の排気通路を接続する構成が開示されている。
前記の特許文献1に開示された構成によると、各気筒から排出された排気ガスは、独立排気通路と環状排気通路との接続部で2手に分かれる。そして、2手に分かれた排気ガスは、それぞれ、環状排気通路を異なる経路で通過して、下流側の排気通路に流入する。
特開昭64−80718号公報
ところで、従来より、エンジン始動時には、排気浄化触媒(以下、単に「触媒」とも称する)の早期活性化が要求されている。そうした要求を満足するためには、排気通路において、各気筒から触媒までの流路長を短くする構成が有利である。そのためには、例えば各気筒に接続される独立通路の長さを短くすることが考えられる。この構成を採用した場合、各気筒内から排出された排気ガスが触媒まで到達するときの放熱が抑制されて、高温の排気ガスを触媒に送ることができる。そのことで、触媒を早めに昇温させて、早期に活性化させることが可能になる。
しかしながら、各気筒の独立通路を短くする構成は、ある気筒において排気弁が開いて排気ガスの排出が開始された直後に発生する勢いの強い排気ガス(ブローダウンガス)が、他の気筒に接続される独立通路に流れ込んでしまうという、いわゆる排気干渉を招く虞がある。
また一方で、触媒が活性化した後には、例えば車内を早めに暖めたり、エンジンのフリクションを早めに低減させたりするために、エンジンの暖機を早期に行うことも要求されている。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気浄化触媒の早期活性化を図ると共に、エンジンの暖機を促進することが可能な排気装置を実現することにある。
ここに開示する技術は、エンジンの複数の気筒のそれぞれに繋がるように設けられかつ、前記気筒から排出される排気ガスが流れるよう構成された複数の独立通路と、前記複数の独立通路のそれぞれが接続されかつ、所定の循環方向に前記排気ガスが流れるよう構成されたループ状の還流通路と、前記還流通路に接続されると共に、前記排気ガスを浄化する排気浄化触媒が配設された下流通路とを備え、前記複数の独立通路の下流端部は、前記還流通路内で、前記循環方向に並んで配置されており、前記複数の独立通路の下流端部の開口は、当該開口から前記還流通路内に前記排気ガスを前記循環方向に排出するように、前記循環方向を指向しており、前記複数の独立通路は、前記開口から前記排気ガスを噴出することで、前記還流通路内に、エゼクタ効果により負圧が発生する領域が形成されるように構成され、前記還流通路において、前記下流通路の接続箇所から、前記循環方向に並んだ前記独立通路の接続箇所のうち、前記排気ガスが前記循環方向に沿って循環するときに、前記下流通路の接続箇所を通過した後に最初に通過する独立通路の接続箇所までの間の部分である復路側通路部には、前記排気ガスの流れを制御する制御バルブが配設され、前記制御バルブは、前記排気浄化触媒の未活性時には閉じる一方、前記排気浄化触媒の活性後には開くように構成され、前記復路側通路部の少なくとも一部は、前記排気ガスと、前記エンジンとの間で熱交換を行う熱交換部を構成している。
ここで、「エゼクタ効果」は、排気ガスを噴出することで、噴流の周囲に負圧が発生する領域が形成されることを意味する。
前記の構成によると、複数の独立通路の下流端部の開口は、循環方向を指向している。各気筒から排出される排気ガスの流れによって、還流通路内には、所定の循環方向に流れる排気ガスの流れが形成される。各独立通路の下流端部の開口は、循環方向を指向しているため、ある気筒から排出された排気ガスが、循環方向に並ぶ他の気筒の独立通路の、循環方向を指向する開口から当該独立通路に流れ込むように回り込むことが抑制される。
また、前記の構成によると、各独立通路から噴出する排気ガスの流れによって、エゼクタ効果により、負圧領域が形成される。これにより、還流通路内を流れる排気ガスの、循環方向の流れが促進されるから、還流通路から排気行程中の気筒の独立通路へ、排気ガスが流れ込むことがさらに抑制される。
こうして、排気干渉が抑制される。独立通路の配置、及び、独立通路の下流端部の開口の向きによって、排気干渉が抑制されるため、各気筒の独立通路を短くすることが可能になる。各気筒の独立通路を短くすることにより、各気筒から排気浄化触媒までの排気ガスの経路が短くなるため、各気筒から排出された排気ガスを、高温のまま排気浄化触媒に送ることができるようになる。これによって、排気浄化触媒の未活性時には、排気浄化触媒の早期活性化を実現することが可能になる。
さらに、前記の構成によると、復路側通路部、つまり、還流通路において、下流通路の接続箇所から、循環方向に並んだ独立通路の接続箇所のうち、排気ガスが循環方向に沿って循環するときに、還流通路の接続箇所を通過した後に最初に通過する独立通路の接続箇所までの間の部分である復路側通路部には、前記排気ガスの流れを制御する制御バルブが設けられている。この制御バルブは、排気浄化触媒の未活性時には閉じる一方、排気浄化触媒の活性後には開くように構成されているため、排気浄化触媒の未活性時には、ループ状の還流通路を流れる排気ガスは、全て、下流通路の方に流れる。これにより、排気ガスが、後述する熱交換部を通過せずに、排気浄化触媒に送られるため、排気浄化触媒の未活性時には、各気筒から排出された排気ガスを、高温のまま、排気浄化触媒に送ることができるようになる。これによって、排気浄化触媒の活性化が早まる。
一方で、排気浄化触媒の活性後には、制御バルブが開くことにより、排気ガスの一部は、下流通路の接続箇所から、復路側通路部を通って独立通路の接続箇所の方に戻る。
ここで、前記の構成によると、復路側通路部の少なくとも一部は、排気ガスと、エンジンとの間で熱交換を行う熱交換部を構成している。そのため、復路側通路部を通過する排気ガスは、熱交換部においてエンジンとの間で熱交換した後に、独立通路の接続箇所の方に戻る。エンジンの始動時に、排気浄化触媒が活性した後には、制御バルブが開くことにより、排気ガスの一部を熱交換部に送り、エンジンに放熱させることが可能になる。これにより、排気浄化触媒の活性後に、エンジンの暖機を早期に実現することが可能になる。
こうして、前記の構成によると、排気干渉を抑制することで、各気筒内から排気浄化触媒までの流路長を短くすることが可能となり、排気浄化触媒の未活性時には早期活性化を実現する一方、還流通路に熱交換部を配設することでエンジンの暖機が可能となり、排気浄化触媒の活性後に、エンジンの暖機を早期に実現することが可能になる。
また、独立通路が短くなることで、排気抵抗が低減し、ポンプ損失の低減にも有利になる。
また、前記熱交換部は、当該熱交換部を流れる排気ガスが、前記エンジンのウォータジャケット内のエンジン冷却水との間で熱交換を行うように、前記ウォータジャケットに対して設けられている、としてもよい。
前記の構成によると、エンジン冷却水を介して、エンジンを暖機することが可能になる。この構成は、車室内の暖房要求時に、暖房性能を早期に高めることが可能になる。
また、前記独立通路の下流端部の開口の面積に相当する真円の径aと、前記還流通路において前記独立通路の下流端部の開口に沿って延びる横断面に相当する真円の径Dとの比a/Dは、0.4以上0.9以下に設定されている、としてもよい。
本願発明者等の知見から、a/Dが0.4未満のときには、負圧領域を形成して排気干渉を抑制することができなくなり、a/Dが1に近付くほど(言い換えると、独立通路の下流端部の開口の断面積aと、還流通路の断面積Dとが近付くほど)、負圧の発生には有利になる。しかしながら、a/Dが0.9よりも大きくなると、独立通路の下流端部の開口の断面積が、還流通路の断面積付近まで大きくなるため、排気ガスの循環流れが流れる還流通路の実質的な断面積が小さくなり、還流通路における排気ガスの流れを阻害してしまう。したがって、排気干渉を抑制しかつ、排気ガスの循環を阻害しないために、a/Dは0.4以上0.9以下に設定することが好ましい。
また、前記複数の独立通路の下流端部には、それぞれ、先細り状のノズル部が設けられている、としてもよい。
前記の構成によると、先細り状のノズル部を設けることで、そうしたノズル部を通過する排気ガスの流速を高めることが可能になる。排気ガスの流速を高めることは、エゼクタ効果により負圧領域を形成する上で有効である。
以上説明したように、前記のエンジンの排気装置によると、独立通路の配置及び開口の向きを工夫して排気干渉を抑制することで、各気筒内から排気浄化触媒までの流路長を短くすることが可能となり、排気浄化触媒の未活性時には、早期活性化を実現する一方、排気ガスが循環する還流通路に制御バルブと熱交換部とを配設することによってエンジンの暖機が可能となり、排気浄化触媒の活性後には、還流通路を循環する排気ガスによってエンジンの暖機を早期に実現することが可能になる。
エンジンの排気装置の構成を示す概念図である。 ノズル部の開口を含む、図1のA-A断面を示す説明図である。 ノズル径及びポート長と、流速との関係を示す説明図である。 制御バルブの開度、触媒温度、及びエンジン冷却水の水温の推移を示す説明図である。 還流通路及びノズル部の変形例を示す図2対応図である。
以下、図面を参照しながらエンジンの排気装置を説明する。尚、以下の説明は例示である。図1は、エンジン1及び排気装置2の概略構成と、各々に含まれる要素間の接続関係とを概念的に示す図であり、各要素の配置や形状等を、必ずしも、具体的に表すものではない。
エンジン1は、3つの気筒11、12、13が直列に配置された4サイクル3気筒エンジンであり、気筒11〜13の各々に設けた排気ポート11a、12a、13aが、気筒11〜13の配列方向(以下、「気筒列方向」と称する)に並んで配置されている。尚、3つの気筒11〜13を、紙面左側から順に「第1気筒」11、「第2気筒」12、「第3気筒」13と称する場合がある。各排気ポート11a〜13aは、上流側で二股に分岐しており、この実施形態では、排気行程において、第1気筒11の排気ポート11a、第3気筒13の排気ポート13a、第2気筒12の排気ポート12aの順で開閉する。尚、エンジン1は、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンである。
排気装置2は、以下で詳述するように、エンジン1の3つの気筒11〜13のそれぞれに繋がるように設けられかつ、気筒11〜13から排出される排気ガスが流れるよう構成された3つの独立通路41〜43と、3つの独立通路41〜43のそれぞれが接続されかつ、所定の循環方向R(紙面反時計回り方向)に排気ガスが流れるよう構成されたループ状の還流通路5と、還流通路5に接続されると共に、排気を浄化する排気浄化触媒(以下、単に「触媒」とも称する)3が配設された下流通路6とを備えている。
詳しくは、3つの独立通路41〜43は、図1に示すように、気筒列方向に並んでおり、それぞれの上流端部は、3つの気筒11〜13のそれぞれに繋がるよう、エンジン1の側面に開口する排気ポート11a〜13aに接続されている。また、3つの独立通路41〜43のそれぞれの下流端部は、還流通路5に接続されている。以下、第1気筒11に繋がる独立通路41を「第1独立通路」41と称したり、第2気筒12に繋がる独立通路42を「第2独立通路」42と称したり、第3気筒13に繋がる独立通路43を「第3独立通路」43と称したりする場合がある。
還流通路5は、図1の例では、略三角形状の外形を有している。還流通路5は、エンジン1の側面に沿うように配置され、気筒列方向に沿って第3気筒側(紙面右側)から第1気筒側(紙面左側)まで直線状に延びる第1通路部51と、第1通路部51における第1気筒側の一端から連続する第2通路部52と、第2通路部52から連続しかつ、第1通路部51における第3気筒13側の一端に連通する第3通路部53とを有しており、循環方向Rに沿って、第1通路部51、第2通路部52、及び、第3通路部53の順番でループ状に繋がっている。独立通路41〜43、並びに、第1通路部51、第2通路部52及び第3通路部53は、いずれも、この例では、略円形状の横断面を有している。
還流通路5のうち、第2通路部52と第3通路部53との連通部付近には、下流通路6の上流端が接続されている。下流通路6は、第2通路部52に対して、通路軸が交差するように接続されている。また、下流通路6の下流側部分には、排気の浄化機能を有する排気浄化触媒(以下、単に「触媒」と称する)3が配設されている。触媒3は、例えば三元触媒である。以下、還流通路5における下流通路6の接続箇所を、「分岐部」58と称する。
ここで、独立通路41〜43の説明に戻ると、3つの独立通路41〜43の下流端部は、還流通路5内で、循環方向Rに並んで配置されると共に、独立通路41〜43の下流端部の開口は、当該開口から還流通路5内に排気ガスを循環方向Rに排出するように、循環方向Rを指向している。
詳しくは、独立通路41〜43の下流端部は、還流通路5の第1通路部51内において、上流側から下流側に向かうにつれて、循環方向Rに沿うように曲げられており、それによって、下流端部の開口が循環方向Rを指向している。3つの独立通路41〜43の下流端部には、それぞれ、先細り状のノズル部41a〜43aが設けられている。排気ガスの流速は、ノズル部41a〜43aを通過する際に高まる。したがって、各気筒から排出された排気ガスは、ノズル部41a〜43aにおいて流速が高まった状態で、第1通路部51内に循環方向Rに噴出される(図1の鎖線参照)。また、ノズル部41a〜43aの開口41b〜43bの断面積は、後述するように、所定の断面積Sに設定されている。
詳細は後述するが、このエンジン1の排気装置2においては、排気干渉が抑制されているため、排気ポート11a〜13aと独立通路41〜43とからなる通路の長さが短くされている。具体的には、各気筒11〜13に接続された排気ポート11a〜13aの通路長と、各排気ポート11a〜13aに繋げられかつ、第1通路部51に接続された独立通路41〜43の通路長との和、つまり、各気筒11〜13より排出されてから還流通路5内に排出されるまでの排気ガスの流路長(以下、「ポート長」と称する)は、各気筒11〜13のボア径の2倍以下に設定されている。各排気ポート11a〜13aに繋がる独立通路41〜43の通路長を、ボア径以下に設定してもよい。以下、第1通路部51における独立通路41〜43の接続箇所を、それぞれ、「第1接続部」55、「第2接続部」56、「第3接続部」57と称する。
第1通路部51を循環方向Rに流れる排気ガスは、第1〜第3接続部55〜57を通過する際に、独立通路41〜43の各々から排出された排気ガスと合流する。ここで、第1通路部51を流れる排気ガスが独立通路41〜43の各々から排出された排気ガスと合流する際の流路断面積、具体的には、還流通路5においてノズル部41a〜43aの開口41b〜43bに沿って延びる横断面の断面積は、後述するように、所定の断面積Sとなるように構成される。前述したノズル部41a〜43aにおいて排気ガスの流速が高まった状態で、第1通路部51内に排気ガスが噴出する結果、第1通路部51内に噴出された排気ガスの周囲には、負圧が発生するようになる(つまり、エゼクタ効果)。このエゼクタ効果によって、第1通路部51内において、循環方向Rの排気ガスの流れが促進される。
ここで、ノズル部41a〜43aの開口の大きさは、以下で説明するように、還流通路5の断面積の大きさや、ポート長の長さに応じて設定される。具体的に、図2に示すように、ノズル部41a〜43aの開口41b〜43bの断面積Sは、その断面積に相当する真円の径(以下、「ノズル径」とも称する)をaとしたときに、S=π(a/2)で表され、還流通路5においてノズル部41a〜43aの開口41b〜43bに沿って延びる横断面の断面積Sは、その断面積に相当する真円の径をDとしたときに、S=π(D/2)で表される。そして、この第1通路部51では、ノズル径aと径Dとの関係が、0.4≦a/D≦0.7となるように構成されている。これは、a/Dが小さくなるほど、第1通路部51内に負圧領域が発生し難くなり、a/Dが0.4未満のときには、エゼクタ効果が十分に発揮されなくなるためである。一方、a/Dが1に近付くほど、負圧の発生には有利になるが、a/Dが0.7よりも大きくなると、ノズル部41a〜43aの開口41b〜43bの断面積Sが、還流通路5の断面積S付近まで大きくなるため、還流通路5における排気ガスの流れを阻害してしまう。したがって、負圧領域の発生に支障を来すことなく、還流通路5における排気ガスの流れを阻害しないようにするには、a/Dは、0.4以上0.7以下に設定することが好ましい。
また、ノズル部41a〜43aから噴出される排気ガスの流速は、図3に示すように、ポート長が短くなるにつれて、ブローダウンガスの膨張が抑止されて速くなると共に、ノズル径aが小さくなるにつれて、排気ガスがより絞られて速くなる。よって、図3の矢印に示すように、ポート長を短くすることで、所定の流速(具体的には、エゼクタ効果が十分に発揮される程度の流速)を保ちつつ、ノズル径aを大きくすることが可能になる。ノズル径aを大きくすることで、特に高速域における圧力損失を低減することが可能になる。
このように、ノズル径aの大きさは、a/Dに係る制限と、排気ガスの流速と、排気干渉との兼ね合いで設定される。
前述の通り、ノズル部41a〜43aから噴出された排気ガスによって、第1通路部51においては循環方向Rの排気ガスの流れが発生し、排気ガスは、第1通路部51から第2通路部52に流入するように流れる。第2通路部52に流入した排気ガスは、この第2通路部52を通過する際に、前述の分岐部58で2手に分かれ、2手に分かれたうちの一方は、還流通路5内を循環するように、第3通路部53に流入する一方、2手に分かれたうちの他方は、還流通路5内を循環せずに、下流通路6内に流入し、触媒3に到達することになる。第2通路部52の通路軸が、下流通路6の通路軸に対して傾いているため、触媒3に対し排気ガスが分散して流入するという利点がある。
ここで、還流通路5において、下流通路6の分岐部58から、循環方向Rに並んだ独立通路41〜43の第1〜第3接続部55〜57のうち、排気ガスが循環方向Rに沿って循環するときに、下流通路6の分岐部58を通過した後に最初に通過する独立通路の接続箇所(この実施形態では、第3独立通路43の第3接続部57)までの間の部分である復路側通路部59には、制御バルブ8が配設されている。
詳しくは、復路側通路部59は、分岐部58と、第3通路部53と、第1通路部51のうち第3接続部57よりも上流側部分とを含んでおり、制御バルブ8は、第3通路部53に配設されている。
制御バルブ8は、第3通路部53に配設されており、触媒3の状態に応じて開閉することにより、復路側通路部59を通過する排気ガスの流量を制御する。詳細は後述するが、エンジン1の制御装置(不図示)は、触媒3が未活性時には、制御バルブ8を閉じる。また、触媒3の活性後には、制御バルブ8を開く。
また、復路側通路部59の少なくとも一部は、エンジン1との間で熱交換を行う熱交換部59aを構成している。
詳しくは、熱交換部59aは、この実施形態では、第3通路部53のうち制御バルブ8よりも下流側部分であり、エンジン1内を延びるように配置されている。この熱交換部59aは、エンジン1のウォータジャケット14内を流れるエンジン冷却水との間で熱交換を行うように、エンジン1内において、ウォータジャケット14に対して設けられている。これにより、熱交換部59aを流れる排気ガスは、エンジン冷却水へ放熱することになる。熱交換部59aの構成は、これに限らず、例えばエンジンオイルへ放熱させてもよい。また、熱交換部59aは、EGRクーラを兼用してもよい。
前記排気装置2の構成によると、排気干渉が抑制されて、各気筒11〜13の独立通路41〜43を短くすることができるようになる。つまり、3つのノズル部41a〜43aの開口41b〜43bは、循環方向Rを指向しているため、開口41b〜43bから還流通路5内に排出される排気ガスは、循環方向Rに流れる。各独立通路41〜43の下流端部は、循環方向Rに沿うように曲げられて、その開口が循環方向Rを指向しているため、循環方向Rに沿って流れる排気ガスが、当該開口を通じて独立通路41〜43内に回り込むように流れることが抑制される。
また、前記の構成によると、各独立通路41〜43から噴出する排気ガスの流れによって、エゼクタ効果により、第1通路部51内において循環方向Rの排気ガスの流れが促進される。そのため、還流通路5から排気行程中の気筒の独立通路へ、排気ガスが流れ込むことが抑制される。
こうして、排気干渉が抑制される。よって、排気干渉が抑制された分だけ、各気筒11〜13の独立通路41〜43を短くすることが可能になる。各気筒11〜13の独立通路41〜43を短くすることにより、各気筒11〜13から触媒3までの排気ガスの経路が短くなるため、各気筒11〜13から排出された排気ガスを、高温のまま触媒3に送ることができるようになる。そのため、触媒3の未活性時には、触媒3の早期活性化を実現することが可能になる。
さらに、前記の構成によると、還流通路5の復路側通路部59には、触媒3の未活性時には閉じるように構成された制御バルブ8が設けられているため、触媒3の未活性時には、ループ状の還流通路5を流れる排気ガスは、全て、下流通路6の方に流れる。これにより、排気ガスが、後述する熱交換部59aを通過せずに、触媒3に送られるため、触媒3の未活性時には、各気筒11〜13から排出された排気ガスを、高温のまま、触媒3に送ることができるようになる。これによって、触媒3の活性化が早まる。
図4は、エンジン1の始動時におけるエンジン冷却水温度の変化、触媒温度の変化、及び、制御バルブ8のバルブ開度の推移の一例を示している。時刻tのときにエンジン1が始動する。始動後、触媒3が活性温度に至るまでは、制御バルブ8が閉じている。前述の通り、触媒3の温度が速やかに上昇し、時刻tにおいて活性温度に到達する。この間、エンジン冷却水の温度上昇は相対的に低い。
一方で、触媒3が所定の活性温度に到達した後には、制御バルブ8を開ける。このことにより、排気ガスの一部は、分岐部58から、復路側通路部59を通って独立通路の接続箇所の方に戻る。
ここで、前記の構成によると、復路側通路部59の少なくとも一部は、排気ガスとエンジン1との間で熱交換部を行う熱交換部59aを構成している。そのため、復路側通路部59を通過する排気ガスは、熱交換部59aにおいてエンジンとの間で熱交換した後に、独立通路の接続箇所の方に戻る。図4に示すように、エンジン1が始動して、触媒3が活性した後(つまり、時刻t以降)には、制御バルブ8が開くことにより、排気ガスの一部を熱交換部59aに送り、エンジン1に放熱させることが可能になる。これにより、触媒3の活性後に、エンジン1の暖機を早期に実現することが可能になる(図4のt≧t参照)。
こうして、前記の構成によると、排気干渉を抑制することで、各気筒11〜13内から触媒3までの流路長を短くすることが可能となり、触媒3の未活性時には早期活性化を実現する一方、還流通路5に熱交換部59を配設することでエンジン1の暖機が可能となり、触媒3の活性後に、エンジン1の暖機を早期に実現することが可能になる。
また、熱交換部59aは、エンジン冷却水を介して、エンジン1を暖機することが可能になる。図4の上段に示すように、エンジン冷却水の水温は、触媒3が活性した後には、熱交換部59を介した受熱によって、比較的急峻に上昇するようになる。これにより、エンジン1の暖機を図ることが可能になる。この構成は、車室内の暖房要求時に、暖房性能を早期に高めることが可能になる。
また、ノズル部41a〜43aの開口41b〜43bの断面積Sに相当する真円の径aと、還流通路5においてノズル部41a〜43aの開口41b〜43bに沿って延びる横断面の断面積Sに相当する真円の径Dとの比をa/Dを0.4以上0.7以下に設定することで、排気干渉を抑制しかつ、排気ガスの循環を阻害しないような構成が得られる。
また、3つの独立通路41〜43の下流端部に先細り状のノズル部41a〜43aを設けることで、独立通路41〜43から噴出される排気ガスの流速を高めることが可能になる。排気ガスの流速を高めることは、エゼクタ効果により負圧領域を形成する上で有効である。
また、図3に示すように、排気ポート11a〜13aから独立通路41〜43までの長さを短くすれば、ノズル径aを大きく設定することができるようになる(低回転域においてもエゼクタ効果が得られる)。そのことで、排気抵抗が小さくなり、特に高速域におけるポンプ損失を低減することが可能になる。
<その他の実施形態>
前記の実施形態では、エンジン1はガソリンエンジンであったが、この構成には限られない。エンジン1は、ディーゼルエンジンであってもよい。
前記の実施形態では、エンジン1を3気筒エンジンとして構成しているが、2気筒、又は、4気筒以上のエンジンで構成してもよい。その場合、気筒間の排気干渉を抑制するように、排気の開弁時期が重ならない気筒ごとに還流通路を設けるようにしてもよい。例えば、6気筒エンジンとして構成する場合、還流通路を2つ用意して、4サイクル3気筒単位で還流通路に接続してもよい。
また、前記の実施形態では、独立通路41〜43及び第1〜第3通路部51〜53は、いずれも、略円形状の横断面を有していたが、この構成には限られない。例えば、図5に示すように、略矩形状の横断面であってもよい。その場合、本願発明者等の知見から、ノズル部41a’〜43a’の開口41b’〜43b’の断面積S’に相当する真円の径aと、第1通路部51’においてノズル部41a’〜43a’の開口41b’〜43b’に沿って延びる横断面の断面積S’に相当する真円の径をD’との比a/Dは、0.5以上0.9以下に設定することが好ましい。
さらに、触媒3が配設される下流通路6は、還流通路5から分岐するように、この還流通路5に接続されてもよい。
1 エンジン
11 第1気筒(気筒)
11a 第1気筒の排気ポート(排気ポート)
12 第2気筒(気筒)
12a 第2気筒の排気ポート(排気ポート)
13 第3気筒(気筒)
13a 第3気筒の排気ポート(排気ポート)
14 ウォータジャケット
2 排気装置
3 排気浄化触媒
41 第1独立通路(独立通路)
41a ノズル部
42 第2独立通路(独立通路)
42a ノズル部
43 第3独立通路(独立通路)
43a ノズル部
5 還流通路
55 第1独立通路の接続箇所(独立通路の接続箇所)
56 第2独立通路の接続箇所(独立通路の接続箇所)
57 第3独立通路の接続箇所(独立通路の接続箇所)
58 分岐部(下流通路の接続箇所)
59 復路側通路部
59a 熱交換部
6 下流通路
8 制御バルブ
R 循環方向

Claims (4)

  1. エンジンの複数の気筒のそれぞれに繋がるように設けられかつ、前記気筒から排出される排気ガスが流れるよう構成された複数の独立通路と、
    前記複数の独立通路のそれぞれが接続されかつ、所定の循環方向に前記排気ガスが流れるよう構成されたループ状の還流通路と、
    前記還流通路に接続されると共に、前記排気ガスを浄化する排気浄化触媒が配設された下流通路とを備え、
    前記複数の独立通路の下流端部は、前記還流通路内で、前記循環方向に並んで配置されており、前記複数の独立通路の下流端部の開口は、当該開口から前記還流通路内に前記排気ガスを前記循環方向に排出するように、前記循環方向を指向しており、
    前記複数の独立通路は、前記開口から前記排気ガスを噴出することで、前記還流通路内に、エゼクタ効果により負圧が発生する領域が形成されるように構成され、
    前記還流通路において、前記下流通路の接続箇所から、前記循環方向に並んだ前記独立通路の接続箇所のうち、前記排気ガスが前記循環方向に沿って循環するときに、前記下流通路の接続箇所を通過した後に最初に通過する独立通路の接続箇所までの間の部分である復路側通路部には、前記排気ガスの流れを制御する制御バルブが配設され、
    前記制御バルブは、前記排気浄化触媒の未活性時には閉じる一方、前記排気浄化触媒の活性後には開くように構成され、
    前記復路側通路部の少なくとも一部は、前記排気ガスと、前記エンジンとの間で熱交換を行う熱交換部を構成しているエンジンの排気装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの排気装置において、
    前記熱交換部は、当該熱交換部を流れる排気ガスが、前記エンジンのウォータジャケット内のエンジン冷却水との間で熱交換を行うように、前記ウォータジャケットに対して設けられているエンジンの排気装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のエンジンの排気装置において、
    前記独立通路の下流端部の開口の面積に相当する真円の径aと、前記還流通路において前記独立通路の下流端部の開口に沿って延びる横断面に相当する真円の径Dとの比a/Dは、0.4以上0.9以下に設定されているエンジンの排気装置。
  4. 請求項3に記載のエンジンの排気装置において、
    前記複数の独立通路の下流端部には、それぞれ、先細り状のノズル部が設けられているエンジンの排気装置。
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