JP6294117B2 - 電気錠システム - Google Patents

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Description

この発明は、制御装置が携帯器を認証した場合に限って、室の出入り口に設けられた戸の施錠・解錠を切り替える電気錠システムに関する。
この種の電気錠システムは、錠を制御する制御装置と、予め制御装置に登録された携帯器と、室外に固定されたスイッチとを備えている。住人は、室外へ出る際に携帯器を所持し、戸を閉めてからスイッチ操作によって施錠要求を制御装置へ入力する。制御装置は、携帯器を認証し、権限を確認してから施錠状態に切り替える(例えば、特許文献1)。
特開2004−190419号公報
しかしながら、この種の電気錠システムでは、住人が靴を履きかえる際、携帯器を戸近くの棚等に置き、そのまま戸を閉めて施錠要求を入力してしまった場合でも、制御装置が携帯器を認証することができる。このため、そのまま施錠すると、住人が締め出されてしまう問題がある。さらに、携帯器を上述のように置き忘れると、無権限者が室外側のスイッチを操作した場合、不意に解錠されてしまう問題もある。
制御装置が施解錠を切り替える前に、携帯器が室内外どちらに所在しているかを確認することができれば、締め出しや、不意の解錠を未然の防止するための様々な機器制御を制御装置で行うことができる。
そこで、本願出願人は、人感センサを活用することにより、これら問題を解決することを検討した。例えば、図17に示す電気錠システムは、携帯器100と、室外に固定されたスイッチ101と、携帯器100との交信により携帯器固有の認証情報を判定して施解錠の判定を行う制御装置102と、室内側の戸付近に取り付けられる人感センサ103と、室内に警告を発する警告器104とを備え、解錠スイッチ操作があった場合に人感センサ103が人検出をしている場合、制御装置102は、警告器104からの警告後、所定の制御条件に応じて解錠の可否を決定する。例えば、所定の制御条件として、警告から一定時間経過後に解錠するパターン1、その一定時間以内にサムターンの操作を検出したことを条件に解錠を拒否するパターン2、その一定時間以内に制御装置102に接続された他スイッチの操作を検出したことを条件に解錠を拒否するパターン3等が挙げられる。人感センサは、戸の室内側付近に人が居るか否かを検出し、その検出結果を制御装置102に送る。制御装置102は、室外側のスイッチ操作があった場合、人感センサが人を検出しているか確認し、検出しているときは、警告してから解錠することになり、住人にとって不意の解錠を防止することができる。特に、パターン2、3の場合、室内の住人は、好ましくない人物に対する解錠を拒否することができる。
しかしながら、近年はペットを室内で飼育する住人も増えており、中には、大型の犬等を室内で放し飼いにする可能性がある。一般に、コスト的に好ましい人感センサは、赤外線で人を検知するため、大型のペットを人と誤って検出する可能性がある。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、赤外線式人感センサとは異なる手段で携帯器の所在位置を室内外のどちらかに判定可能な電気錠システムを提供することにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、錠を制御する制御装置と、前記制御装置に認証される携帯器とを備える電気錠システムにおいて、前記制御装置は、室外に設置される外側アンテナと、前記外側アンテナよりも室内側に設置される内側アンテナとを有し、前記携帯器と前記外側アンテナ間での電波減衰が当該携帯器と前記内側アンテナ間での電波減衰よりも小さいことに基づいて、当該携帯器の所在位置を室内外のどちらかに判定する信号処理部を備える構成を採用した。
携帯器が室外にある場合、外側アンテナと携帯器間の距離は、内側アンテナと携帯器間の距離よりも短い。空気等の損失媒体中では、電波は指数関数的に減衰する。したがって、携帯器が室外に所在している場合、外側アンテナと携帯器間の無線通信では、電波減衰による受信強度の低下が比較的小さくなり、内側アンテナと携帯器間の無線通信では、電波減衰による受信強度の低下が比較的大きくなる。逆に、携帯器が室内に所在している場合、内側アンテナと携帯器間の無線通信の方に、電波減衰による受信強度の低下が比較的小さくなる。前述の電波減衰特性を利用して、それら両間の無線通信で受信した信号を信号処理部で解析し、携帯器の所在位置を室内外のどちらかに判定することができる。
したがって、この発明は、赤外線式人感センサとは異なる手段で携帯器の所在位置を室内外のどちらかに判定可能な電気錠システムを提供することができる。
第1実施例に係る電気錠システムの無線エリア付近の構成要素を示す概念図 第1実施例の機能ブロック図 (a)は図1の外側アンテナから発信される第1の所定信号の信号パターンを示す図、(b)は図1の内側アンテナから発信される第2の所定信号の信号パターンを示す図 図1の室外側で携帯器が図3(a)、(b)の両所定信号を受信した合成信号のパターンの一例を示す図 図1の室外側で携帯器が図3(a)、(b)の両所定信号を受信した合成信号のパターンの別例を示す図 図1の室外側で携帯器が図3(a)、(b)の両所定信号を受信した合成信号のパターンの他例を示す図 図1の室内側で携帯器が図3(a)、(b)の両所定信号を受信した合成信号のパターンの一例を示す図 図1の室内側で携帯器が図3(a)、(b)の両所定信号を受信した合成信号のパターンの別例を示す図 第1実施例の動作概要を示すフローチャート図 第1実施例の制御装置の動作を示すフローチャート図 第1実施例の携帯器の動作を示すフローチャート図 第2実施例の機能ブロック図 第2実施例の動作概要を示すフローチャート図 第2実施例の制御装置の動作を示すフローチャート図 第2実施例の携帯器の動作を示すフローチャート図 第3実施例の外側アンテナ及び内側アンテナを示す図 電気錠システムの一検討例を示す機能ブロック図
この発明の好ましい実施形態を説明する。
第1実施形態は、前記信号処理部を前記携帯器に備えるものである。すなわち、前記外側アンテナは、第1の所定信号を発する送信アンテナからなる。前記内側アンテナは、前記第1の所定信号に比して異なる信号パターンに定められた第2の所定信号を発する送信アンテナからなる。前記携帯器は、前記信号処理部を有する。前記信号処理部は、前記第1の所定信号と前記第2の所定信号間での受信強度差及び前記信号パターンの相異に基づいて、前記携帯器の所在位置を判定する。
第1実施形態によれば、外側アンテナから送信される第1の所定信号、内側アンテナから送信される第2の所定信号との間に信号パターンの相異があるため、信号処理部は、これら両所定信号を識別することが可能となり、また、これら両所定信号の間で受信強度を比較することも可能となる。
第1実施形態において、第1の所定信号、第2の所定信号の送信タイミングを同時にしてもよいし、異ならせてもよい。同時送信することができれば、異なる送信タイミングにする場合よりも判定処理や回路を単純化することができ、また、携帯器の急速な移動で判定精度が低下する心配もない。
第2実施形態は、第1実施形態において、第1の所定信号と第2の所定信号の同時送信に好適化したものである。すなわち、前記第1の所定信号と前記第2の所定信号は、同時間軸上で互いの信号パターンを消し合う関係に定められている。前記信号処理部は、前記第1の所定信号と前記第2の所定信号を同時間軸上で合成した信号を読解し、当該合成した信号を正規に読解できたか否かに基づいて、前記携帯器の所在位置を判定する。
第1の所定信号と第2の所定信号を同時送信すると、携帯器は、前記合成した信号を得ることができる。当該合成した信号を読解する第2実施形態によれば、両所定信号の識別及び受信強度の強弱比較を読解性だけに基づいて判断することができる。すなわち、第1の所定信号の受信強度と、第2の所定信号の受信強度との間に十分な差があれば、当該合成した信号の全てを正規に読解することが可能となる。一方、受信強度の差が不足する場合、当該合成した信号の少なくとも一部において第1の所定信号と第2の所定信号が互いの信号パターンを消し合うため、当該合成した信号の全てを正規に読解することが不可能となる。例えば、第1の所定信号が第2の所定信号よりも強い受信強度で当該合成した信号の全て読解できたことは、携帯器が室外に所在していることを示す受信状況であることに相当する。また、合成した信号の全てを正規に読解できなかったことは、携帯器が室内に所在しているか、内外の両アンテナから離れすぎていることを示す電波状況に相当する。
第3実施形態は、第1又は2実施形態において、前記信号処理部によって前記携帯器が室外に所在していないと判定された場合、前記携帯器が前記制御装置と交信しないものである。
前記信号処理部によって前記携帯器が室外に所在していないと判定された場合、携帯器が室内に所在している可能性、すなわち携帯器を置き忘れている可能性があるので、制御装置が施解錠を切り替えることが好ましくない。第3実施形態によれば、そのような場合に、携帯器が制御装置と交信しないため、認証を経て施解錠に至る心配がなく、不必要な交信による携帯器のバッテリ消費を抑えることもできる。
第4実施形態は、第1又は第2実施形態において、前記信号処理部によって前記携帯器が室外に所在していないと判定された場合、前記携帯器が当該判定結果を前記制御装置へ送信するものである。
第4実施形態によれば、置き忘れの可能性がある場合に、携帯器の室内所在の可能性を携帯器から制御装置へ知らせ、制御装置によって置き忘れや不意の解錠を防止するための制御を実行することが可能となる。
第5実施形態は、前記信号処理部を前記制御装置に備えるものである。すなわち、前記外側アンテナは、受信アンテナからなる。前記内側アンテナは、受信アンテナからなる。前記制御装置は、前記信号処理部を有する。前記信号処理部は、前記携帯器から送信された電波を前記外側アンテナで受信した受信強度と、当該電波を前記内側アンテナで受信した受信強度との受信強度差に基づいて、前記携帯器の所在位置を判定する。
第5実施形態は、同じ送信元である携帯器からの電波を外側アンテナ、内側アンテナで受信すればよいため、識別性をもった2つの信号を用いる必要がない。さらに、携帯器の所在判定を制御装置側で全て行うため、判定結果を送信することなく、制御装置によって置き忘れや不意の解錠を防止するための制御を実行することが可能となる。したがって、第5実施形態によれば、携帯器の仕様を変更することなく、この発明を適用することが可能である。
この発明の第1実施例を添付図面に基づいて説明する。図1、図2に示すように、第1実施例は、戸1に取り付けられる錠2と、住人に所持される1つ以上の携帯器10と、錠2を制御する制御装置20とを備える電気錠システムからなる。
制御装置20は、室外に固定される室外側スイッチ21と、室外に設置される外側アンテナ22と、外側アンテナ22よりも室内側に設置される内側アンテナ23と、受信アンテナ24と、制御部25とを有する。室外側スイッチ21は、例えば、室壁3に固定されている。外側アンテナ22は、戸1、室壁3等を利用して、室外に位置する箇所に固定される。内側アンテナ23は、戸1、室壁3等を利用して、外側アンテナ22よりも室内に近い箇所に固定される。
錠2は、サムターン4を有し、サムターン4を回す操作でデッドボルトを施錠位置又は解錠位置に動かすことが可能になっている。制御部25は、サムターン4の操作を監視する。
制御装置20には、戸1ごとに施解錠権限を認める携帯器10が登録される。制御部25は、携帯器10ごとに固有に割り当てられた認証情報を予め内部メモリに記憶している。室外側スイッチ21に対する施錠操作、解錠操作は、制御部25への入力に変換される。制御部25は、錠2の施解錠を切り替えの可否を決定する。また、制御部25は、自己に接続された錠2の操作を監視する。制御部25には、警告器、ドアホン等の他機器の操作スイッチを監視する機能を追加することもできる。
外側アンテナ22は、送信アンテナになっている。内側アンテナ23は、送信アンテナになっている。
外側アンテナ22は、図3(a)に示す第1の所定信号をデジタルに発する。第1の所定信号の信号パターンは、2つの横長矩形状信号の間にギャップを空けたパターンになっている。同図中において、上下方向は、信号電波の強弱に対応し、当該パターンの図中上下方向中央を左右に貫通する実線は、時間軸を示す。
内側アンテナ23は、図3(b)に示す第2の所定信号をデジタルに発する。第2の所定信号の信号パターンは、図中に黒塗りで描いたように、1つの縦長矩形状信号からなる。同図中において、上下方向は、信号電波の強弱に対応し、当該パターンの図中上下方向中央を左右に貫通する実線は、図3(a)の時間軸と同一の時間軸を示す。
図3(a)、(b)の比較から明らかなように、第2の所定信号は、第1の所定信号に比して異なる信号パターンに定められている。具体的には、第2の所定信号は、前記時間軸上の位置において、第1の所定信号のギャップと同じ位置にある。したがって、図3(a)に示す第1の所定信号と図3(b)に示す第2の所定信号は、同時間軸上で互いの信号パターンを消し合う関係に定められている。なお、完全に消し合う必要性はなく、第1実施例では、第2の所定信号の電波強度は、第1の所定信号の横長矩形状信号に対して弱めに定められている。なお、携帯器10が室外にある場合に第1の所定信号を明瞭に読解し易くするため、第2の所定信号のアンテナ出力を第1の所定信号のアンテナ出力よりも小さく設定することが好ましい。
制御部25は、第1、第2の所定信号を生成するための情報を内部メモリに記憶している。制御部25は、室外側スイッチ21の施解錠操作が有ると、第1、第2の所定信号を外側アンテナ22、内側アンテナ23から発信する。第1、第2の所定信号の送信タイミングは、同時発信に設定されている。なお、送信開始と送信終了を示すため、制御部25は、比較的長い信号である第1の所定信号の前後にプリアンブル、ポストアンブルの各信号(図示省略)を外側アンテナ22から発信する。
携帯器10は、アンテナ部11と、信号処理部12と、交信制御部13とを有する。携帯器10は、制御装置20との交信を経て、制御装置20に認証される。
アンテナ部11は、制御装置20との交信用電波の発信及び受信を担う。アンテナ部11は、例えば、送受信用アンテナからなる。
交信制御部13は、所定のプログラムや所定の電文を内部メモリに記憶している。所定の電文には、少なくとも、自己に割り当てられた認証情報が含まれている。交信制御部13は、制御装置20との無線通信をプログラムに従って制御する。この制御には、電文をアンテナ部11から発信する可否判断が含まれる。
信号処理部12は、第1の所定信号と第2の所定信号間での受信強度差及び信号パターンの相異に基づいて、携帯器10の所在位置を室内外のどちらかに判定する。
具体的には、信号処理部12は、第1の所定信号と第2の所定信号を同時間軸上で合成した信号を読解し、当該合成した信号を正規に読解できたか否かによって判定する。第1実施例では、第2の所定信号よりも強い受信強度で第1の所定信号を識別可能な読解のことを正規の読解とし、この読解成功をもって、携帯器10が室外に所在している、と判定するように定めている。
図1中に破線で描いた円は、外側アンテナ22、内側アンテナ23によって形成される無線エリアを大まかに示している。図1中に室外側で外側アンテナ22に最も近く描いた携帯器10において、外側アンテナ22から発信された第1の所定信号、内側アンテナ23から発信された第2の所定信号をアンテナ部11で受信する場合、第1の所定信号は、外側アンテナ22から殆ど電波減衰せずにアンテナ部11まで到達する。一方、第2の所定信号は、内側アンテナ23からの距離が遠く、戸1と壁3の隙間や壁3を抜けてからアンテナ部11に到達するため、電波減衰が大きくなる。このため、これら両所定信号をアンテナ部11で受信すると、第1の所定信号の受信強度は、第2の所定信号の受信強度よりも明らかに強くなる。これら両所定信号を同時間軸上で合成した信号(以下、「合成信号」と呼ぶ。)は、図4に示すような合成信号となる。この合成信号は、同一アンテナで両所定信号を同時受信するアンテナ部11で生成することができる。この合成信号では、第1の所定信号の受信強度Aが第2の所定信号の受信強度aよりも強く、第2の所定信号によって第1の所定信号が読解不可能になっていない。このため、信号処理部12は、合成信号の全てを正規に読解することができる。この読解成功をもって、信号処理部12は、携帯器10が室外に所在していることを意味する出力信号を交信制御部13へ送出する。
図1中に室外側で外側アンテナ22から2番目に近く描いた携帯器10の位置の場合、電波減衰の指数関数的な特性から、アンテナ部11で受信した第1の所定信号の電波減衰は、図4の場合よりも大きくなり、アンテナ部11で受信した第2の所定信号の電波減衰は、図4の場合とあまり変化しない。このため、合成信号は、図5に示すようになり、第1の所定信号の受信強度B(A>B)と第2の所定信号の受信強度b(a>b)間での受信強度差(B−b)は、(A−B)>>(a−b)の電波減衰によって小さくなり、合成信号を正規に読解可能な限界となる。
図1中に室外側で外側アンテナ22から3番目に近く描いた携帯器10は、無線エリアの境界付近に位置する。この位置で第1の所定信号、第2の所定信号をアンテナ部11で受信する場合、電波減衰の指数関数的な特性から、第1の所定信号の電波減衰が図5の場合よりもさらに大きくなり、第2の所定信号の電波減衰は、図5の場合とあまり変化しない。このため、合成信号は、図6に示すようになり、第1の所定信号の受信強度C(A>B>C)と第2の所定信号の受信強度c(a>b>c)間での受信強度差(C−c)は、(B−C)>>(b−c)の電波減衰によってさらに小さくなる。この合成信号においては、第1の所定信号と第2の所定信号が互いのパターンを打ち消しているため、第1の所定信号を第2の所定信号から識別することができない。したがって、信号処理部12は、この合成信号の全てを正規に読解することができない。この読解エラーをもって、信号処理部12は、携帯器10が室外に所在していない、と判定し、これに対応の意味をもった出力信号を交信制御部13へ送出する。この場合、実質的に無線エリアから外れているか、後述のように、携帯器10が室内に所在しているかのいずれかである、と判定することできた、ともいえる。
図1中に室内側で内側アンテナ23に最も近く描いた携帯器10において、外側アンテナ22から発信された第1の所定信号、内側アンテナ23から発信された第2の所定信号をアンテナ部11で受信する場合、室外に所在している場合とは逆に、第1の所定信号の電波減衰が第2の所定信号よりも大きくなる。したがって、合成信号は、図7に示すようになる。この合成信号では、第1の所定信号と第2の所定信号の識別が不可能なので、合成信号の全てを正規に読解することができない。この読解エラーをもって、信号処理部12は、携帯器10が室外に所在していない、と判定し、これに対応の意味をもった出力信号を交信制御部13へ送出する。図1中に室内側で内側アンテナ23から2番目に近く描いた携帯器10の位置の場合、図8に示すように、第1の所定信号と第2の所定信号の識別が一層困難となるだけであり、同様の判定結果となる。
なお、携帯器10が室外に所在しているかを判定したい場合、第2の所定信号のアンテナ出力をさらに強くすれば、図7の合成信号から第2の所定信号の受信強度を強くし、第1の所定信号と第2の所定信号の識別が可能となる。この場合、携帯器10が室外に所在しているか否かを判定することは困難になるが、第1の所定信号よりも強い受信強度で第2の所定信号を識別可能な読解のことを正規の読解とし、この読解成功をもって、携帯器10が室内に所在していると判定することが可能となる。
このように、信号処理部12は、アンテナ部11と外側アンテナ22間での電波減衰が携帯器10と内側アンテナ23間での電波減衰よりも小さいことに基づいて、携帯器10の所在位置を室内外のどちらかに判定することができる。
交信制御部13は、信号処理部12で携帯器10が室外に所在していないと判定された場合、すなわち、判定不可能を意味する出力信号を信号処理部12から入力された場合、制御装置20と交信しない。
上述のような第1実施例の動作概要を図9に示す。また、制御装置20の制御フローを図10に示す。また、携帯器10の交信制御部13の制御フローを図11に示す。図9〜図11のスタート段階で、携帯器10が制御装置20に登録済みである。
制御装置20は、室外側スイッチ21の操作、携帯器10からの電文受信を待つ(S1、S11、S13)。なお、待ち受け処理は、常時受け付けでもよいし、外側スイッチ21の操作時から一定時間だけの受け付けでもよい。
室外側スイッチ21の施錠操作又は解錠操作が発生すると、制御部25は、外側アンテナ22から第1の所定信号を、内側アンテナ23から第2の所定信号を同時に送信し、再び、室外側スイッチ21の操作を待つ状態に戻る(S2、S12)。
携帯器10の交信制御部13は、第1、第2の所定信号を待つ。アンテナ部11は、それら両所定信号を同時に受信し、合成信号を生成し、信号処理部12に送る(S21)。信号処理部12は、合成信号を解読し、携帯器10の所在位置を判定する(S22)。交信制御部13は、信号処理部12から送られた出力信号に応じて、所定の通信制御を行う(S3、S23)。すなわち、信号処理部12によって携帯器10が室外に所在していると判定された場合(S22)、交信制御部13は、認証情報を電文としてアンテナ部11から発信する(S3、S23)。また、信号処理部12によって携帯器10が室外に所在していないと判定された場合(S22)、交信制御部13は、何も電文を発せず、制御装置20と交信しない(S3、S23)。これにより、携帯器10が室内に所在している恐れのある状態で制御装置20が施解錠を切り替えることはない。したがって、受信アンテナ24の受信エリア内に携帯器10を置き忘れることを防ぎ、ひいては、置き忘れた携帯器10があるために無権限者の室外側スイッチ21操作時に置き忘れの携帯器10によって不意の解錠が発生する事態を確実に防止することができる。
第1実施例の変更例として、信号処理部12によって携帯器10が室外に所在していないと判定された場合(S22)、交信制御部13が、その判定結果と認証情報を電文としてアンテナ部11から発信するようにしてもよい(S3、S23)。これにより、携帯器10の置き忘れや不意の解錠発生を避けるための機器制御を制御装置20によって積極的に実行することが可能となる。
制御部25は、受信アンテナ24で電文を受信すると(S13)、受信した電文を解読し、登録済みの認証情報と照合する(S14)。制御部25は、錠2の施解錠切り替えを決定し、対応の制御信号を錠2に送り、再び、電文の受信を待つ状態に戻る(S6、S15)。制御部25が携帯器10から電文を受信した時点で、携帯器10が室外に所在していることは判定済みなので、錠2の施解錠を直ぐに切り替えても、置き忘れや不意の解錠の問題は生じない。
第2実施例を説明する。以下、第1実施例との相違点を中心に述べる。図12に示す第2実施例の外側アンテナ22、内側アンテナ23は、それぞれ受信アンテナからなる。また、制御装置20は、送信アンテナ31を有する。
制御装置20は、信号処理部32を有する。携帯器10は、信号処理部をもたない。信号処理部32は、携帯器10から送信された電波を外側アンテナ22で受信した受信強度と、当該電波を内側アンテナ23で受信した受信強度との受信強度差に基づいて、携帯器10の所在位置を室内外のどちらかに判定する。
制御部25には、警告器33が接続されている。
第2実施例の動作概要を図13に示す。また、第2実施例の制御装置20の制御フローを図14に示す。また、第2実施例の携帯器10の交信制御部13の制御フローを図15に示す。
制御装置20は、室外側スイッチ21の操作、携帯器10からの電文受信を待つ(S41、S51、S53)。
室外側スイッチ21の施錠操作又は解錠操作が発生すると、制御部25は、送信アンテナ31から交信要求の電文を発信し、再び、室外側スイッチ21の操作を待つ状態に戻る(S46、S52)。
携帯器10の交信制御部13は、交信要求を待つ。アンテナ部11は、交信要求を受信すると(S61)、交信制御部13に送る。交信制御部13は、応答の電文をアンテナ部11から発信する(S43、S62)。ここで、応答の電文として認証情報が採用されている。
制御装置20は、外側アンテナ22、内側アンテナ23によって応答の電文を同時に受信する(S53)。信号処理部32は、携帯器10の認証に成功したら(S54)、外側アンテナ22で応答の電文を受信した際の受信強度と、内側アンテナ23で応答の電文を受信した際の受信強度とを比較する(S44、S55)。ここで、その外側アンテナ22の受信強度>内側アンテナ23の受信強度のとき、制御部25は、錠2の施解錠切り替えを決定し、対応の制御信号を錠2に送り、再び、電文の受信を待つ状態に戻る(S45、S56)。一方、その外側アンテナ22の受信強度≦内側アンテナ23の受信強度のとき、制御部25は、警告器33からの警告後(S57)、所定の制御条件に応じて解錠の可否を決定し、対応の制御信号を錠2に送り、再び、電文の受信を待つ状態に戻る(S45、S58、S59)。ここで、所定の制御条件は、携帯器10の置き忘れや不意の解錠発生を避けるための機器制御を制御装置20によって積極的に実行するために採用されている。第2実施例では、所定の制御条件として、警告から一定時間経過後に解錠する制御を採用しているが、その一定時間以内にサムターン4の操作を検出したことを条件に解錠を拒否する制御や、その一定時間以内に制御装置に接続された他スイッチの操作を検出したことを条件に解錠を拒否する制御等を採用することも可能である。
第3実施例を説明する。図16に示す第3実施例は、前述の電波減衰をより顕著に発生させるため、外側アンテナ22と、内側アンテナ23との間に電磁波を吸収又は減衰させる部材が配置されたものである。そのような部材として、金属板が挙げられる。図示例では、外側アンテナ22、内側アンテナ23のそれぞれの背後に、金属ボックス41や、磁性体42が設置されている。金属ボックス41は、外側アンテナ22、内側アンテナ23、磁性体42をユニット化するベース部材の役割も果たしている。このユニットは、非金属製の室壁3や戸1に外側アンテナ22、内側アンテナ23を設置する場合に、単独で前述の所在判定に好ましい電波減衰を実現することができる。
この発明の技術的範囲は、上述の各実施形態や実施例に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づく技術的思想の範囲内での全ての変更を含むものである。
例えば、この発明は、第1の所定信号及び第2の所定信号を携帯器と制御装置間で送受信する時期が相異した時期に定まっており、信号処理部が、両信号の受信後に受信強度を比較し、携帯器の所在位置を室内外のどちらかに判定する電気錠システムにすることも可能である。この場合、第1の所定信号及び第2の所定信号を同じに信号パターンに定めることができ、また、相異した信号パターンに定めることもできる。
また、この発明は、人感センサによる室内側の人検出を併用することで、携帯器の置き忘れや不意の解錠防止を一層防止したり、より多様な制御装置側の制御を実現したりすることも可能である。
2 錠
10 携帯器
11 アンテナ部
12、32 信号処理部
13 交信制御部
20 制御装置
21 室外側スイッチ
22 外側アンテナ
23 内側アンテナ
24 受信アンテナ
25 制御部
31 送信アンテナ

Claims (3)

  1. 錠を制御する制御装置と、前記制御装置に認証される携帯器とを備える電気錠システムにおいて、
    前記制御装置は、室外に設置される外側アンテナと、前記外側アンテナよりも室内側に設置される内側アンテナとを有し、
    前記携帯器と前記外側アンテナ間での電波減衰が当該携帯器と前記内側アンテナ間での電波減衰よりも小さいことに基づいて、当該携帯器の所在位置を室内外のどちらかに判定する信号処理部を備え
    前記外側アンテナは、第1の所定信号を発する送信アンテナからなり、
    前記内側アンテナは、前記第1の所定信号に比して異なる信号パターンに定められた第2の所定信号を発する送信アンテナからなり、
    前記携帯器は、前記信号処理部を有し、
    前記信号処理部は、前記第1の所定信号と前記第2の所定信号間での受信強度差及び前記信号パターンの相異に基づいて、前記携帯器の所在位置を判定するものであり、
    前記第1の所定信号と前記第2の所定信号は、同時間軸上で互いの信号パターンを消し合う関係に定められており、
    前記信号処理部は、前記第1の所定信号と前記第2の所定信号を同時間軸上で合成した信号を読解し、当該合成した信号の全て受信強度が強い方の第1の所定信号又は第2の所定信号を識別して読解できたか否かに基づいて、前記携帯器の所在位置を判定することを特徴とする電気錠システム。
  2. 前記信号処理部によって前記携帯器が室外に所在していないと判定された場合、前記携帯器が前記制御装置と交信しない請求項に記載の電気錠システム。
  3. 前記信号処理部によって前記携帯器が室外に所在していないと判定された場合、前記携帯器が当該判定結果を前記制御装置へ送信する請求項に記載の電気錠システム。
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