JP6293565B2 - バーナー - Google Patents

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本開示の技術は、排気を昇温させるバーナーであって、特に燃料と空気との混合気が燃焼室に供給される予混合方式のバーナーに関する。
従来から、ディーゼルエンジンの排気通路には、排気に含まれる微粒子(PM:Particulate Matter)を捕捉するディーゼルパティキュレートフィルター(DPF:Diesel Particulate Filter)が配設されている。こうしたDPFにおいては、微粒子の捕捉機能を保持するために、DPFの捕捉した微粒子を排気を用いて焼却する再生処理が行なわれる。
例えば、特許文献1の排気浄化装置では、DPFの前段にバーナーが配設されており、このバーナーの燃焼室にて燃料と空気との混合気を燃焼させた燃焼ガスが生成される。そして、排気通路内の排気に燃焼ガスを供給することによって、DPFに流入させる排気を昇温させている。
また、こうしたバーナーとして、混合気の着火性や燃焼性を向上させて燃焼ガスに含まれる未燃燃料を低減させるべく、燃焼室に対して燃料と空気とを個別に供給することなく、燃料と空気との混合気を燃焼室に供給する予混合方式のバーナーも知られている。
特開2011−185493号公報
ところで、上述した予混合方式のバーナーにて生成される燃焼ガスにも少なからず未燃燃料が含まれてしまう。こうした燃料は、エンジンの動力として使用されているものではないため、エンジンを搭載した車両の燃料消費量を抑えるうえでは、排気の昇温に使用される燃料が少ない方が好ましい。そのため、所定の熱量を得るうえで必要とされる燃料が少なくなるように燃焼時における未燃燃料を低減させることが望まれている。
本開示の技術は、燃焼ガスの未燃燃料を低減させることが可能な予混合方式のバーナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するバーナーは、混合気を燃焼させた燃焼ガスの噴き出る噴出し口を筒端に有する第1の筒部と、前記第1の筒部内を前記噴出し口に向かって延びる第2の筒部であって、前記第2の筒部の有する筒端の中で前記噴出し口側に位置する筒端を閉塞する閉塞部を有する前記第2の筒部と、前記第1の筒部の内側面と前記第2の筒部の外側面とを連結する壁部であって、前記第2の筒部と前記壁部とによって、前記第1の筒部内の空間を予混合室と、前記予混合室よりも前記噴出し口側の空間である燃焼室とに区画し、かつ、前記予混合室と前記燃焼室とを連通する連通路が形成された前記壁部と、前記燃焼室に配設されて前記連通路を通過した前記混合気に着火する着火部と、を備え、前記第2の筒部の外側面は、前記噴出し口に向かって延びて前記第2の筒部の周方向に沿って並ぶ複数のフィンを備え、前記複数のフィンの各々が螺旋状に延びる螺旋部を含む。
上記構成によれば、第2の筒部の外表面積がフィンによって大きくなるため、第2の筒部は、火炎や燃焼ガスによって効率よく加熱される。その結果、第2の筒部内を流れる混合気に対する第2の筒部による加熱が効率よく行われることから、混合気の燃焼性が向上し、燃焼ガスの未燃燃料が低減される。
上記バーナーにおいて、前記フィンは、第1フィン要素と、前記第1フィン要素に対する前記噴出し口側に位置する第2フィン要素とから構成され、前記第1フィン要素の構造と前記第2フィン要素の構造とが相互に異なることが好ましい。
上記構成によれば、互いに構造が異なる第1フィン要素と第2フィン要素とによって1つのフィンが構成されるため、フィンに採用される構造の範囲が広がる。
上記バーナーでは、前記フィンにて前記第2の筒部の外側面から突き出る量が前記フィンの高さであり、前記第2フィン要素が前記第1フィン要素よりも高いことが好ましい。
上記構成によれば、1つのフィンには、第1フィン要素と第2フィン要素との間の高低差に基づく段差が形成される。そして、混合気の燃焼中、その段差付近には火炎や燃焼ガスの渦流が形成される。こうした渦流が生成されることにより、未燃燃料が火炎に取り込まれて燃焼されやすくなるとともに第2の筒部に対する火炎や燃焼ガスの接触機会が増える。その結果、火炎や燃焼ガスによる第2の筒部の加熱がさらに効率よく行われる。
上記バーナーにおいて、前記第1フィン要素は、前記噴出し口に向かって直線状に延び、前記第2フィン要素が前記螺旋部であることが好ましい。
上記構成のように、フィンが第1フィン要素と第2フィン要素とを有する場合には、第1フィン要素を直線状に設定し、第2フィン要素を螺旋部に設定することが可能である。
上記バーナーにおいて、互いに隣り合う前記第1フィン要素が、前記第2の筒部の外側面と共に第1流路を構成し、互いに隣り合う前記第2フィン要素が、前記第2の筒部の外側面と共に第2流路を構成し、前記第2の筒部は、複数の前記第1流路と複数の前記第2流路とを備え、複数の前記第1流路の少なくとも一部が前記第2流路と繋がっていることが好ましい。
上記構成によれば、第1流路を通過した流体の流れを第2流路において過剰に乱すことがない。
上記バーナーでは、互いに隣り合う前記第1フィン要素が、前記第2の筒部の外側面と第1流路を構成し、前記第2の筒部が、複数の第1流路を備え、前記第2の筒部の延在方向において、前記第2フィン要素は2つの端部を有し、前記複数の第1流路の少なくとも一部は、前記2つの端部の中で前記第1フィン要素側の端部によって塞がれていることが好ましい。
上記構成によれば、複数の第1流路の一部が第2フィン要素によって塞がれていることから、混合気の燃焼中、第1流路の出口付近には火炎や燃焼ガスの渦流が生成される。その結果、未燃燃料が火炎に取り込まれて燃焼されやすくなるとともに、第2の筒部に対する火炎や燃焼ガスの接触機会がさらに増える。
上記バーナーにおいて、前記第1の筒部は、前記予混合室に空気を導入するための導入部と、前記導入部から導入される前記空気を前記第1の筒部の周方向に指向し、前記予混合室内にて前記空気の旋回流を生成する旋回流生成部と、を備え、前記螺旋部が、前記噴出し口に向かって前記空気の指向方向に沿って回転していることが好ましい。
上記構成によれば、予混合室を旋回した混合気が燃焼室内に入るため、混合気と第2の筒部との接触機会を、さらに増やすことができる。
上記バーナーは、前記混合気を生成するための燃料を前記予混合室に供給する供給部と、前記供給部の駆動を制御する制御部と、備え、前記供給部は、電気ヒーターの加熱により気化した燃料を前記予混合室に供給する第1供給部と、霧状の燃料を前記予混合室に供給する第2供給部と、を備え、前記制御部は、前記第1供給部の駆動中に前記第2の筒部が目標温度に到達するとき前記第1供給部の駆動を停止して前記第2供給部のみを駆動することが好ましい。
上述したように第2の筒部にフィンが形成されることによって、混合気の加熱が効率よく行われる。そのため、第2の筒部が目標温度に到達するまでに要する時間も短縮され、第1供給部の駆動を停止するタイミングを早めることができる。その結果、電気ヒーターの駆動時間が短縮されることから、電気ヒーターの駆動に要する電力量も抑えられる。
本開示におけるバーナーを具体化した第1実施形態の概略構成を示す概略構成図である。 図1における2−2線の断面構造を示す断面図である。 第1実施形態における第2の筒部の斜視構造を示す斜視図である。 第1実施形態におけるバーナーの作動態様の一例を示すタイミングチャートである。 第2実施形態における第2の筒部の斜視構造を示す斜視図である。 第2実施形態において、(a)は当量比分布の一様度を比較した結果を示すグラフであり、(b)は流速分布の一様度を比較した結果を示すグラフである。 第3実施形態における第2の筒部の斜視構造を示す斜視図である。 第3実施形態において、(a)は流速分布の一様度を比較した結果を示すグラフであり、(b)は再循環エネルギーを比較した結果を示すグラフである。 第4実施形態における第2の筒部の斜視構造を示す斜視図である。 第4実施形態において、再循環エネルギーを比較した結果の一例を示すグラフである。 第5実施形態における第2の筒部の斜視構造を示す斜視図である。 第5実施形態において、再循環エネルギーを比較した結果の一例を示すグラフである。
(第1実施形態)
以下、図1〜図4を参照して本開示におけるバーナーを具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、ディーゼルエンジン10(以下、単にエンジン10という。)の排気通路11には、排気中に含まれる微粒子を吸着するディーゼルパティキュレートフィルター12(以下、DPF12という。)が搭載されている。
排気浄化装置を構成するDPF12は、例えば多孔質の炭化ケイ素で形成されたハニカム構造を有し、ハニカム構造を構成する柱体の内壁面に排気中の微粒子を捕捉する。そして、このDPF12の前段には、DPF12に流入する排気を昇温させることでDPF12の再生処理を実行するバーナー20が搭載されている。
バーナー20の基板21には、円筒状を有する第1の筒部30(以下、単に筒部30という。)が固定され、筒部30の2つの筒端の中で基端側の筒端は、基板21によって閉塞されている。筒部30の先端部には、環状の噴出し板31が固定され、噴出し板31の内側縁によって噴出し口32が区画されている。
筒部30の内側には、円筒状の筒部40が位置し、筒部30の内側面30aと筒部40の外側面40bとが、環状の連結壁部41によって連結されている。連結壁部41の外周縁は、筒部30の中で基板21寄りの位置に固定されており、筒部30の内側面30aと筒部40の外側面40bとの隙間を閉塞している。連結壁部41は、連結壁部41の中で筒部40に近い部位ほど噴出し口32側に位置する形状を有している。筒部40は、筒部40の中で連結壁部41と連結する部分から噴出し口32へ向けて延び、筒部40の有する2つの筒端の中で噴出し口32に近い筒端は開口している。筒部40の内側面40aに付着した燃料が噴出し口32に向かって排出されやすいように、筒部40の内径は噴出し口32に向けて徐々に拡径されている。
筒部30は、筒部30の中で連結壁部41と連結する部分から基板21に向かって延出する延出部33を有する。延出部33には、第1の導入口34(以下、単に導入口34という。)が周方向に沿って所定間隔に形成され、導入口34は、延出部33によって囲まれる空間である混合室71内に燃焼用空気を導入する。延出部33には、導入口34の開口縁から延出部33の周壁の一部を内側へ切り起こした切り起こし片35が形成されている。混合室71に導入された空気は、筒部40及び連結壁部41によって囲まれる空間である混合室72に噴出し口32とは反対側から流入する。筒部30には、筒部30の内側に燃焼用空気を導入するための複数の第2の導入口36(以下、単に導入口36という。)が形成され、複数の導入口36の各々は、着火部62よりも噴出し口32側に位置している。延出部33、導入口34、及び切り起こし片35によって導入部が構成される。
筒部30の内側には、円筒状の第2の筒部50(以下、単に筒部50という。)が位置し、筒部50の内側には、筒部40の一部が内挿されている。筒部50の有する2つの筒端の中で筒部40よりも噴出し口32側に突出した筒端は、閉塞部51によって閉塞されている。筒部50の有する2つの筒端の中で噴出し口32側とは反対側の筒端は、連結壁部41よりも噴出し口32側に位置し、その筒端の外側面は、壁部の一例である環状のバーナーヘッド55を介して筒部30の内側面30aに固定されている。筒部50は、フィン群100を外側面50bに有し、凹凸部104を閉塞部51に有している。
バーナーヘッド55の内周縁は、筒部50の外側面50bの全周にわたって筒部50と連結し、バーナーヘッド55の外周縁は、筒部30の内側面30aの全周にわたって筒部30と連結している。バーナーヘッド55には、バーナーヘッド55に対する噴出し口32側の空間と噴出し口32の反対側の空間とを連通する複数の連通路56が形成されている。バーナーヘッド55の有する側面の中で噴出し口32と対向する側面には、複数の連通路56を覆う金網57が取り付けられている。
バーナーヘッド55に対する噴出し口32側には、点火プラグ61の着火部62が位置している。点火プラグ61は、筒部50の内挿される円筒状の筒部60に固定されている。着火部62は、筒部60及び筒部30に形成された貫通孔を通じて筒部30内に位置している。
バーナー20には、筒部40よりも噴出し口32側に、筒部50及び閉塞部51に囲まれる空間であって混合室72に連通する混合室73が形成される。筒部40と筒部50との隙間によって混合室73に連通する混合室74が形成される。混合室74に対する噴出し口32の反対側には、筒部30、バーナーヘッド55、連結壁部41に囲まれる空間であって混合室74に連通する混合室75が形成される。そして、これら混合室71,72,73,74,75によって予混合室70が形成される。バーナー20には、筒部30と筒部50との隙間である第1燃焼室78と、筒部30によって囲まれる空間の中で閉塞部51よりも噴出し口32側に位置する空間である第2燃焼室79とが形成される。そして、これら第1燃焼室78と第2燃焼室79とによって燃焼室77が形成される。バーナーヘッド55、筒部50、および、閉塞部51は、筒部30の内側を予混合室70と燃焼室77とに区画している。
予混合室70に燃料を供給する供給部80は、第1供給部81と第2供給部82とを備える。第1供給部81は、予混合室70に対して気化した燃料である気化燃料を供給する。第2供給部82は、予混合室70に対して霧状の燃料である霧状燃料を供給する。
基板21の中央部分には、第1供給部81の第1供給ノズル83と、第2供給部82の第2供給ノズル84とが固定されている。各供給ノズル83,84は、噴出し口32に向かって直線状に延びており、先端に形成された開口が筒部40内に位置している。
供給部80は、燃料タンク85内の燃料を各供給ノズル83,84に供給するための共通流路86を有する。共通流路86には、エンジン10を動力源とする機械式の燃料ポンプ87、燃料の圧力を検出する燃料圧力センサー88、及び、燃料の温度を検出する燃料温度センサー89が配設されている。共通流路86、燃料ポンプ87、燃料圧力センサー88、燃料温度センサー89、これらは第1供給部81及び第2供給部82に共通する。
共通流路86は、燃料温度センサー89の下流で第1分岐流路90と第2分岐流路91とに分岐している。第1分岐流路90は、共通流路86と第1供給ノズル83とを接続する。第1分岐流路90には、第1開閉弁92と電気ヒーター93とが配設されている。第1開閉弁92は、デューティ制御により第1分岐流路90を開閉するノーマリークローズ型の電磁弁である。電気ヒーター93は、第1開閉弁92の下流に位置し、オン状態において図示されない電源装置から所定量の電力供給を受けて発熱することで電気ヒーター93を通過する燃料を気化させる。第1供給ノズル83は、電気ヒーター93から送り込まれる気化燃料を混合室72に供給する。第1分岐流路90、第1開閉弁92、及び電気ヒーター93は、第1供給部81を構成する。
第2分岐流路91は、共通流路86と第2供給ノズル84とを接続する。第2分岐流路91には、第2分岐流路91を開閉する第2開閉弁94が配設されている。第2開閉弁94は、デューティ制御により第2分岐流路91を開閉するノーマリークローズ型の電磁弁である。第2供給ノズル84は、第2開閉弁94を通過した燃料を混合室72に供給する。第2分岐流路91及び第2開閉弁94は、第2供給部82を構成する。
各供給ノズル83,84から混合室72に供給された燃料は、混合室71からの燃焼用空気に混ざることで混合気を生成する。混合気は、混合室72を噴出し口32に向かって流れたのち、混合室73にて転回されて混合室74を混合室72とは反対方向に向かって流れる。その後、混合気は、混合室75にて再び転回されたのち、バーナーヘッド55の連通路56を通じて燃焼室77に流入する。そして、燃焼室77に流入した混合気が着火部62によって着火されることで、燃焼室77には、燃焼中の混合気である火炎、燃焼後の混合気である燃焼ガス、これらを含む燃焼反応ガスが生成される。筒部50は、噴出し口32に向かって流れる燃焼反応ガスによって加熱され、混合室73,74内の混合気を加熱するとともに筒部50の周壁に付着している燃料を加熱する。
基板21には、筒部30が内挿される筒部60が固定され、筒部60の2つの筒端の中で基端側の筒端は、基板21によって閉塞されている。筒部60の先端側の筒端は、筒部60と筒部50との隙間が環状の閉塞板63によって閉塞されている。
筒部60には、噴出し口32側の端部に空気供給通路64の下流端が接続されている。空気供給通路64の上流端は、エンジン10の吸気通路13であって排気通路11に配設されるタービン14とともに回転するコンプレッサー15の下流に接続されている。
空気供給通路64には空気弁65が配設される。空気弁65が開状態にあるとき、筒部30と筒部60との隙間の空気流通室67には、空気供給通路64を通じて吸気通路13を流れる吸気の一部が燃焼用空気として流入する。この燃焼用空気は、複数の導入口36を通じて燃焼室77に供給され、複数の導入口34を通じて混合室71に導入される。
上述した第1開閉弁92の開閉、第2開閉弁94の開閉、電気ヒーター93のオンオフ、空気弁65の開閉、及び、点火プラグ61の駆動は、制御部である制御装置95によって制御される。制御装置95は、第1開閉弁92の開閉及び電気ヒーター93のオンオフを制御することにより第1供給部81の駆動を制御し、第2開閉弁94の開閉を制御することにより第2供給部82の駆動を制御する。
制御装置95は、例えば、排気流量とDPF12における排気ガスの圧力損失とに基づいてDPF12における微粒子の堆積量を所定の制御周期で演算する。制御装置95は、堆積量が再生処理の必要な閾値を超えるとバーナー20によるDPF12の再生処理を開始する。制御装置95は、微粒子が十分に焼却されたと判断可能な閾値よりも上記堆積量が低くなると再生処理を終了する。
再生処理において、制御装置95は、DPF12の温度やDPF12の目標温度、排気通路11における排気温度や排気流量、筒部50の状態温度Tに基づき、予混合室70に供給する燃料供給量Qfを決定する。制御装置95は、燃料供給量Qfに基づいて燃焼用空気量Qaを決定する。燃焼用空気量Qaは、燃料供給量Qfの分の燃料を燃焼させるのに必要な空気の量である。制御装置95は、共通流路86における燃料の圧力及び温度に基づいて上記燃料供給量Qfの燃料が予混合室70に供給されるように供給部80の駆動を制御するとともに、燃焼用空気量Qaの空気が空気流通室67に供給されるように空気弁65の開閉を制御する。
制御装置95は、供給部80の駆動状態として、予混合室70に対する燃料供給を第1供給部81のみで行う第1駆動状態、第1供給部81及び第2供給部82の双方で行う第2駆動状態、及び、第2供給部82のみで行う第3駆動状態を有する。
制御装置95は、供給部80の駆動を制御する指標として第2の筒部50の温度である状態温度Tを取得する。状態温度Tは、筒部50の温度を直接的に検出する温度センサーからの検出信号に基づく温度であってもよいし、各種センサーや燃料噴射量、その他の情報に基づいて推定された温度であってもよい。
制御装置95は、上記状態温度Tが第1の閾値T1以下である場合、第1駆動状態で供給部80を駆動する。制御装置95は、状態温度Tが第1の閾値T1よりも高く、且つ、第2の閾値T2以下の場合、第2駆動状態で供給部80を駆動する。制御装置95は、状態温度Tが第2の閾値T2よりも高い場合、第3駆動状態で供給部80を駆動する。
第1駆動状態において制御装置95は、電気ヒーター93が所定の温度に到達してから第1開閉弁92の開閉制御を開始する。制御装置95は、電源装置からの電力供給を受ける電気ヒーター93が連続して気化可能な燃料量Qf1の燃料が電気ヒーター93に流入するように、第1開閉弁92を開閉制御する。すなわち、第1駆動状態の燃料供給量Qfは、燃料量Qf1である。
第1の閾値T1は、第1供給部81からの気化燃料の他、燃料量Qf2の霧状燃料を予混合室70に供給したとしても、筒部50による加熱によって霧状燃料が気化する温度である。第2駆動状態において制御装置95は、第1供給部81について、電気ヒーター93に燃料量Qf1の燃料が流入するように第1開閉弁92を開閉制御する。制御装置95は、第2供給部82について、燃料量Qf2の霧状燃料が予混合室70に供給されるように第2開閉弁94を開閉制御する。すなわち、第2駆動状態の燃料供給量Qfは、燃料量Qf3(=Qf1+Qf2)である。
第2の閾値T2は、燃料量Qf3の燃料を霧状燃料として予混合室70に供給したとしても、霧状燃料が筒部50による加熱によって気化する温度である。第3駆動状態において制御装置95は、第1供給部81について、第1開閉弁92を閉状態に制御するとともに電気ヒーター93に対する電力供給を遮断する。制御装置95は、第2供給部82について、状態温度Tの上昇にともない燃料供給量Qfを燃料量Qf3,Qf4,Qf5,Qf6と段階的に増量しながら、燃料供給量Qfの霧状燃料が予混合室70に供給されるように第2開閉弁94を開閉制御する。
図2は、図1における2−2線における断面構造を示す断面図であって、図2に示す矢印は、燃焼用空気の大まかな流れを示している。図2に示されるように、筒部30の延出部33に形成された切り起こし片35は、導入口34を覆うように位置している。各切り起こし片35は、導入口34を通じて混合室71に流入する燃焼用空気を筒部30の周方向に沿うように指向することで、混合室71に燃焼用空気の旋回流を生成する。この旋回は第1燃焼室78に流入後も維持され、第1燃焼室78において燃焼反応ガスは、筒部50の周りを旋回しながら噴出し口32へ向かって流れる。
図3を参照して第1実施形態における第2の筒部50の構造について詳しく説明する。
図3に示されるように、フィン群100は、フィンの一例である複数の螺旋フィン101から構成されている。複数の螺旋フィン101の各々は、相互にほぼ同じ形状を有し、筒部50の全周にわたって、筒部50の周方向に沿って等間隔を空けて並んでいる。各螺旋フィン101は、燃焼用空気の旋回方向に沿う方向に回転しながら噴出し口32に向かって延びている。各螺旋フィン101は、バーナーヘッド55側の端部に、連通路56から第1燃焼室78への混合気の流入が阻害されないように切り欠き部102を有する。
各螺旋フィン101は、切り欠き部102よりも噴出し口32側において、一定の高さと一定の厚みとを有し、互いに隣接する螺旋フィン101との間隔が一定に保持されている。これにより、筒部50には、互いに隣接する螺旋フィン101と外側面50bによって流路断面積が一定の螺旋流路103が形成される。フィンの高さとは、外側面50bからフィンの突き出す量であり、筒部50の径方向にて外側面50bからフィンの突端までの距離をいう。筒部50の閉塞部51には、筒部50の中心軸を中心とする同心円状に形成された複数の環状凹部105によって凹凸部104が形成されている。
こうした構成によれば、噴出し口32に向かって直線状に延びる複数のフィンのみによってフィン群が構成される場合に比べて、燃焼室77に対する筒部50の表面積である受熱面積が大きくなるとともに、互いに隣接するフィンによって形成される流路の流路長も長くなる。これにより、筒部50に対する燃焼反応ガスの接触機会が増えることから、燃焼反応ガスによる筒部50の加熱、ひいては筒部50による混合室73,74内の混合気の加熱が効率よく行われる。
切り起こし片35による燃焼用空気の旋回は、燃焼室77においても維持されるため、第1燃焼室78において、燃焼反応ガスは、筒部50の周りを旋回しながら噴出し口32へと向かって流れる。この燃焼反応ガスの旋回方向に沿う方向に螺旋フィン101が回転していることで、螺旋フィン101付近を流れる燃焼反応ガスの減速が抑えられる。これにより、燃焼反応ガスは、流速のばらつきが抑えられた状態で第1燃焼室78から第2燃焼室79に流入する。そのため、第2燃焼室79を流れる燃焼反応ガスについて、筒部30の軸線方向に直交する面方向の各位置における流速の分布である流速分布の一様度が高められる。その結果、燃焼反応ガスの火炎長が短くなる。
図4を参照して、供給部80の作動態様について説明する。なお、バーナー20は、初期状態として、第1開閉弁92、第2開閉弁94、及び空気弁65が閉状態に制御されているとともに電気ヒーター93がオフ状態に制御されている。
図4に示されるように、時刻t1において再生処理が開始されると、制御装置95は、電気ヒーター93をオン状態に制御する。そして、制御装置95は、時刻t1から所定時間経過後の時刻t2において電気ヒーター93が所定温度に到達したと判断すると空気弁65及び第1開閉弁92の開閉制御を開始する。これにより予混合室70には、電気ヒーター93によって気化された燃料量Qf1の燃料が第1供給ノズル83から供給される。気化燃料を含む混合気は、混合室72〜75を通過したのち、バーナーヘッド55の連通路56を通じて第1燃焼室78へと流入し、点火プラグ61によって着火される。制御装置95は、時刻t2から次の時刻t3までの期間、第1駆動状態で供給部80を駆動する。バーナー20は、燃料量Qf1に応じた出力P1を有する。
制御装置95は、時刻t3において状態温度Tが第1の閾値T1に到達したと判断すると、第2開閉弁94の開閉制御を開始する。これにより、燃料量Qf1の気化燃料が第1供給ノズル83から供給されるとともに、燃料量Qf2の霧状燃料が第2供給ノズル84から供給される。すなわち、時刻t3から次の時刻t4までの期間、制御装置95は、第2駆動状態で供給部80を駆動する。バーナー20は、燃料量Qf3(=Qf1+Qf2)に応じた出力P3を有する。
制御装置95は、時刻t4において状態温度Tが第2の閾値T2に到達したと判断すると、第1開閉弁92を閉状態に制御するとともに、燃料量Qf3の霧状燃料が第2供給ノズル84から供給されるように第2開閉弁94を開閉制御する。すなわち、時刻t4以降、制御装置95は、第3駆動状態で供給部80を駆動する。制御装置95は、状態温度Tの上昇に応じて時刻t5,t6,t7において燃料供給量Qfを燃料量Qf4,Qf5,Qf6と段階的に増量し、燃料量Qf4,Qf5,Qf6の霧状燃料が予混合室70に供給されるように第2開閉弁94を開閉制御する。バーナー20は、燃料供給量Qfに応じて、時刻t4から時刻t5までは出力P3、時刻t5から時刻t6までは出力P4、時刻t6から時刻t7までは出力P5、時刻t7から時刻t8までは出力P6を有する。
そして、制御装置95は、時刻t8において微粒子が十分に焼却されたと判断可能な閾値よりも堆積量が低くなると、空気弁65及び第2開閉弁94を閉状態に制御することにより再生処理を終了する。
上記第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)フィン群を構成するフィンの各々が螺旋部を有するフィンであることから、燃焼反応ガスによる筒部50の加熱、ひいては筒部50による混合気の加熱が効率よく行われる。その結果、混合気の燃焼性が向上し、未燃燃料が低減される。
(2)電気ヒーターの加熱によって燃料を気化させる方式では、バーナーが駆動される度に電気ヒーターの駆動電力が必要とされる。そのため、電気ヒーターの駆動に要する電力量を抑えることが望まれている。上記構成によれば、燃焼反応ガスによる筒部50の加熱が効率よく行われることから、電気ヒーター93の駆動時間が短縮され、電気ヒーター93の駆動に要する電力量が抑えられる。
(3)切り起こし片35によって燃焼用空気の旋回流が生成されることで、混合気は、混合室74内を筒部40の周りを旋回しながら進む。その結果、筒部50に対して混合気が接触する機会が増えることから、筒部50による混合気の加熱が効率よく行われる。
(4)筒部40の内径が噴出し口32に向かって徐々に拡径されていることから、筒部40の内側に付着している燃料が混合室73に到達しやすくなる。
(5)閉塞部51に凹凸部104が形成されていることで筒部50の受熱面積をさらに大きくすることができる。
(6)全てのフィンが螺旋状であることから、筒部50の表面積を効率よく大きくすることができる。
(7)螺旋状のフィンが燃焼用空気の旋回方向に沿うように回転していることから、第2燃焼室79における燃焼反応ガスの流速分布の一様度が高められる。その結果、燃焼反応ガスの火炎長が短くなる。
(第2実施形態)
図5及び図6を参照して本開示におけるバーナーを具体化した第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態のバーナーは、第1実施形態のバーナーとはフィン群の構造が異なる。そのため、第2実施形態では、フィン群について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことでその詳細な説明は省略する。
図5に示されるように、フィン群110は、略同一形状の複数のフィン111が筒部50の全周にわたって等間隔に配列されることにより形成される。各フィン111は、噴出し口32に向かって螺旋状に延びる2つの部分が連なる1つのフィンであって、燃焼用空気の旋回方向に沿う方向に回転しながら噴出し口32に向かって延びている。各フィン111は、第1フィン要素112と、第1フィン要素112よりも噴出し口32に近い部分である第2フィン要素113とを備える。第2フィン要素113は、第1フィン要素112と同じ厚みを有し、導入口36よりも噴出し口32側に位置する。第2フィン要素113は、第1フィン要素112に対して約2倍の高さを有する。各フィン111には、第1フィン要素112と第2フィン要素113との高低差に基づく段差114が形成される。
筒部50の外側面50bには、筒部50の周方向において互いに隣接する第1フィン要素112と外側面50bとによって螺旋状の第1流路117が形成されている。筒部50の外側面50bには、筒部50の周方向において互いに隣接する第2フィン要素113と外側面50bとによって第2流路118が形成されている。第2流路118は、第1流路117よりも筒部50の径方向の外側に沿って拡がる螺旋状を有している。
こうした構成によれば、段差114に対するバーナーヘッド55側の空間には燃焼反応ガスの渦流が生成される。こうした渦流が生成されることによって、未燃燃料が火炎に取り込まれて燃焼されやすくなるとともに筒部50に対する燃焼反応ガスの接触機会が増える。そのうえ、渦流におけるフィン群110と燃焼反応ガスとの摩擦によるエネルギーの一部が筒部50に付与される。その結果、燃焼反応ガスによる筒部50の加熱がさらに効率よく行われる。
段差114の位置は、筒部50の延びる方向において、導入口36よりも噴出し口32に近い。そのため、燃焼反応ガスは、導入口36から新たに燃焼用空気が供給されてから段差114付近に渦流を生成する。これにより、渦流において未燃燃料がさらに燃焼されやすくなる。
燃焼反応ガスの一部は、第2流路118から第2燃焼室79へと流入する。そして、第2流路118が第1流路117よりも筒部50の径方向の外側まで拡がっているため、第2燃焼室79に流入する燃焼反応ガスに対して整流作用が高められる。これにより、第2燃焼室79を流れる燃焼反応ガスについて、筒部30の軸線方向に直交する面方向の各位置における当量比の分布である当量比分布の一様度が高められる。
また、第1実施形態と同様に、第2燃焼室79を流れる燃焼反応ガスについて、筒部30の軸線方向に直交する面方向の各位置における流速の分布である流速分布の一様度が高められる。
図6(a)及び図6(b)は、燃焼室77内の流れ解析から得られた噴出し口32での当量比分布及び流速分布の各々の一様度の一例を示す。図6(a)及び図6(b)において、実施例は第2実施形態のバーナーの一例であり、比較例はフィン111に代えて直線状のフィンのみで構成されたフィン群を有するバーナーである。
実施例および比較例の一様度は、次のようにして算出した。噴出し口32を形成する周面で囲まれる空間に複数の観測点を設定し、各観測点における算出対象の大きさを取得した。そして、以下の式に従って、算出対象の一様度を算出した。rは算出対象の一様度、nは観測点の数、φiは各観測点における算出対象の大きさ、φaveは全ての観測点について算出対象の平均値を示す。一様度rが1に近付く程、一様度が高いことを示す。
Figure 0006293565
図6(a)(b)に示されるように、当量比分布及び流速分布の一様度は、比較例よりも実施例の方が高いことが認められた。すなわち、第2フィン要素を第1フィン要素よりも高くすることにより当量比分布の一様度が高まることが確認された。燃焼反応ガスの旋回方向に沿う方向にフィンが回転していることで、第2燃焼室79において流速分布の一様度が高まることが確認された。
上記第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(7)に記載した効果に準ずる効果の他、以下に列挙する効果が得られる。
(8)第1フィン要素と第2フィン要素との境界に段差が形成されることによって、燃焼反応ガスによる筒部50の加熱が効率よく行われる。
(9)第2フィン要素では第1フィン要素よりも流路が筒部50の径方向に拡がっていることで、第2燃焼室79における当量比分布の一様度が高められる。その結果、燃焼室77において燃焼する燃料量が増えることで未燃燃料が低減される。
(10)段差が導入口36よりも噴出し口32側に位置することで、段差付近の渦流において未燃燃料が燃焼されやすくなる。
(第3実施形態)
図7及び図8を参照して本開示におけるバーナーを具体化した第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態は、第1実施形態とはフィン群の構造が異なる。そのため、第3実施形態では、フィン群の構造について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。
ここで、筒部50は、燃焼反応ガスそのものの熱が伝達されるだけでなく、燃焼反応ガスとの摩擦によるエネルギー、すなわち運動エネルギーの減少分の一部が再循環エネルギーとして付与されることによっても加熱される。
図7に示されるように、フィン群120は、略同一形状の複数のフィン121が筒部50の全周にわたって等間隔に配列されることにより形成される。各フィン121は、直線状の第1フィン要素122に燃焼用空気の旋回方向に沿う方向に回転する螺旋状の第2フィン要素123が連なった1つのフィンである。第2フィン要素123は、第1フィン要素122よりも噴出し口32に近い部分であって第1フィン要素122よりも高い。各フィン121には、第1フィン要素122と第2フィン要素123との高低差によって、導入口36よりも噴出し口32側に段差124が形成される。
互いに隣接するフィン121の第1フィン要素122によって直線状の第1流路127が形成される。互いに隣接するフィン121の第2フィン要素123によって第1流路127よりも第2の筒部50の径方向に拡がる螺旋状の第2流路128が形成される。
こうした構成によれば、噴出し口32に向かって直線状に延びる複数のフィンのみによってフィン群が構成される場合に比べて、第2フィン要素123によって筒部50の受熱面積が大きくなるとともに流路長も長くなる。第1フィン要素122では、第2フィン要素123に比べて、筒部50の周りを旋回する燃焼反応ガスとの摩擦が大きいため、より多くの再循環エネルギーが付与される。すなわち、フィン群120では、第1フィン要素122では再循環エネルギーの付与が優先され、第2フィン要素123では第2燃焼室79に流入する燃焼反応ガスの流速のばらつきを抑えることが優先される。その結果、筒部50に付与される再循環エネルギーを増加させつつ、燃焼反応ガスの流速分布の一様度が高められる。
図8(a)は、燃焼室77内の流れ解析から得られた噴出し口32における流速分布の一様度を示す。図8(b)は、燃焼室77内の流れ解析から得られた第1燃焼室78における運動エネルギーの減少分を再循環エネルギーとして示す。なお、図8(a)及び図8(b)では、第3実施形態のバーナーの一例である実施例のバーナーと、フィン121に代えて直線状のフィンのみを有する比較例のバーナーと、第2実施形態のバーナーの一例である参考例のバーナーとから得られた結果を示す。
図8(a)に示されるように、実施例では、参考例には及ばないものの、比較例よりも流速分布の一様度が高いことが確認された。
図8(b)に示されるように、実施例では、比較例よりも再循環エネルギーが大きいことが確認された。
上記第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態に記載した(1)〜(5)、(8)〜(10)に記載した効果に準ずる効果の他、以下に示す効果が得られる。
(11)第1フィン要素が直線状のフィンで構成されることにより、筒部50に付与される再循環エネルギーが増加する。
(12)第2フィン要素が螺旋状のフィンで構成されることにより、第2燃焼室79における燃焼反応ガスの流速分布の一様度が高まる。
(第4実施形態)
図9及び図10を参照して本開示におけるバーナーを具体化した第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態のバーナーは、第1実施形態のバーナーとはフィン群の構造が異なる。そのため、第4実施形態では、フィン群の構造について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。第4実施形態のフィン群は、第2実施形態のフィン群110において、第2フィン要素113を第1フィン要素112に対して筒部50の周方向に所定量ずらしたものである。
図9に示されるように、フィン群130には、略同一形状である螺旋状の第1フィン要素131が筒部50の全周にわたって等間隔に配列される。互いに隣接する第1フィン要素131と外側面50bによって螺旋状の第1流路133が形成される。フィン群130には、略同一形状であって第1フィン要素131よりも高い螺旋状の第2フィン要素134が筒部50の全周にわたって等間隔に配列される。互いに隣接する第2フィン要素134と外側面50bとによって螺旋状の第2流路136が形成される。
第2フィン要素134は、第1フィン要素131と同じ厚さを有するとともに、第1フィン要素131に対して筒部50の周方向において所定量ずれた位置に位置する。そのため、各第1フィン要素131の下流端は、互いに異なる第2流路136の入口の一部を塞いでいる。各第2フィン要素134の上流端は、互いに異なる第1流路133の出口の一部を塞いでいる。これにより、フィン群130には、第1フィン要素131と第2フィン要素134との高低差に基づく段差137の他、第1フィン要素131に対する第2フィン要素134の位置ずれによって、第2流路136に面する段差138と第1流路133に面する段差139とが形成される。
こうした構成によれば、各段差137,138,139付近には燃焼反応ガスの渦流が生成されるため、未燃燃料が火炎に取り込まれて燃焼されやすくなるとともに筒部50に対する燃焼反応ガスの接触機会がさらに増える。そのうえ、渦流における摩擦も再循環エネルギーとして筒部50に付与される。その結果、燃焼反応ガスによる筒部50の加熱がさらに効率よく行われる。
図10は、燃焼室77内の流れ解析から得られた再循環エネルギーを示す。図10において、実施例は第4実施形態のバーナーの一例であり、参考例は第2実施形態のバーナーの一例である。図10に示されるように、実施例では、再循環エネルギーが参考例よりも高いことが確認された。
上記第4実施形態によれば、第1〜第3実施形態に記載した(1)〜(7)、(8)〜(10)、(12)に記載した効果に準ずる効果の加えて、以下に示す効果が得られる。
(13)互いに隣接する第1フィン要素によって形成される流路の一部が第2フィン要素の端部によって塞がれることにより、再循環エネルギーが高められる。
(第5実施形態)
図11及び図12を参照して本開示におけるバーナーを具体化した第5実施形態について説明する。なお、第5実施形態のバーナーは、第1実施形態のバーナーとはフィン群の構造が異なる。そのため、第5実施形態では、フィン群の構造について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。第5実施形態のフィン群は、第3実施形態のフィン群120において第2フィン要素123を第1フィン要素122に対して筒部50の周方向に所定量ずらしたものである。
図11が示すように、フィン群140には、略同一形状である直線状の第1フィン要素141が筒部50の全周にわたって等間隔に配列される。互いに隣接する第1フィン要素141によって直線状の第1流路143が形成される。フィン群140には、略同一形状であって第1フィン要素141よりも高い螺旋状の第2フィン要素144が筒部50の全周にわたって等間隔に配列される。互いに隣接する第2フィン要素144によって螺旋状の第2流路146が形成される。
第2フィン要素144は、第1フィン要素141と同じ厚さを有するとともに、第1フィン要素141に対して筒部50の周方向にずれた位置に位置する。そのため、各第1フィン要素141の下流端は、互いに異なる第2流路146の入口の一部を塞いでいる。各第2フィン要素144の上流端は、互いに異なる第1流路143の出口の一部を塞いでいる。これにより、フィン群140には、第1フィン要素141と第2フィン要素144との高低差に基づく段差147の他、第1フィン要素141に対する第2フィン要素144の位置ずれによって、第2流路146に面する段差148と第1流路143に面する段差149とが形成される。
こうした構成によれば、各段差147,148,149付近には燃焼反応ガスの渦流が生成されるため、未燃燃料が火炎に取り込まれて燃焼されやすくなるとともに筒部50に対する燃焼反応ガスの接触機会がさらに増える。そのうえ、渦流における摩擦も再循環エネルギーとして筒部50に付与される。
図12は、燃焼室77内の流れ解析から得られた再循環エネルギーを示す。図12において、実施例は第5実施形態のバーナーの一例であり、参考例は第3実施形態のバーナーの一例である。図12に示されるように、再循環エネルギーは、参考例よりも実施例が高いことが確認された。
上記第5実施形態によれば、第1〜第4実施形態に記載した(1)〜(5)、(8)〜(10)、(12)、(13)に記載した効果に準ずる効果が得られる。
なお、上記第1〜第5実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・制御装置95は、供給部80の駆動状態を第1駆動状態から第3駆動状態へ移行してもよい。この際、制御装置95は、状態温度Tが第2の閾値T2に到達するまで第1駆動状態にて供給部80を駆動する。
・供給部は、霧状燃料のみを予混合室70に供給する構成であってもよい。
・螺旋状のフィンは、噴出し口32に向かって螺旋状に延びるフィンであればよく、燃焼用空気の旋回方向とは反対の方向に沿って回転しながら噴出し口32に向かって延びるフィンであってもよい。
・バーナーは、燃焼用空気の旋回流を生成する旋回流生成部が割愛された構成であってもよい。
・筒部50の外側面50bは、複数のフィン群を備え、複数のフィン群の各々は、筒部50の延びる方向に沿って並んでいてもよい。この際に、複数のフィン群の各々を構成するフィンは、相互に異なる構造を有していてもよいし、同じ構造を有していてもよい。
・第4及び第5実施形態において、第2フィン要素は、互いに隣接する第1フィン要素によって形成される第1流路の一部を第1フィン要素側の端部で塞いでいればよい。そのため、第2フィン要素の厚さは、第1フィン要素の厚さと同じ厚さに限られない。例えば、第1フィン要素よりも第2フィン要素が厚い場合、1つの第1フィン要素の両側に形成される2つの流路の双方に1つの第2フィン要素がはみ出していてもよい。
・第2及び第3実施形態において、第2フィン要素は、互いに隣接する第1フィン要素によって形成される第1流路の一部を第1フィン要素側の端部で塞いでいなければよい。そのため、第2フィン要素は、第1フィン要素側の端部の厚さが第1フィン要素の厚さ以下であればよい。例えば、第1フィン要素側の端部の厚さが第1フィン要素の厚さよりも小さい場合、互いに隣接する第2フィン要素で形成される第2流路の一部が第1フィン要素によって塞がれる構成であってもよい。
・第1フィン要素及び第2フィン要素の少なくとも一方が螺旋部を含む構造であればよく、例えば、第1フィン要素が螺旋状であり、且つ、第2フィン要素が直線状をなしていてもよい。第1フィン要素及び第2フィン要素が互いに異なる構造を有する螺旋状のフィン要素であってもよい。こうした構成において、第1フィン要素と第2フィン要素とに高低差があってもよい。
・第3〜第5実施形態において、第1フィン要素と第2フィン要素とが同じ高さでもよい。
・第1フィン要素が第2フィン要素よりも高くてもよい。こうした構成であっても、第1フィン要素と第2フィン要素との境界には第1フィン要素と第2フィン要素との高低差に基づく段差が形成される。
・閉塞部51には、凹凸部104が形成されていなくともよい。
・着火部は、点火プラグに加えてグローヒーター、レーザー点火装置、プラズマ点火装置の少なくとも1つが適宜搭載された構成であってもよい。
・燃焼用空気は、吸気通路13を流れる吸入空気に限らず、ブレーキの空気タンクに接続された配管を流れる空気や、バーナー用のブロワによって供給される空気でもよい。
・排気浄化装置は、DPF12に限らず、排気ガスを浄化する触媒を備えているものであってもよい。こうした構成によれば、バーナー20によって触媒が昇温されることから、触媒を活性化温度まで早期に昇温させることが可能である。
・バーナー20において筒部40と連結壁部41とが割愛されてもよい。こうした構成であっても、予混合室に含まれる混合気の温度はフィンによって昇温されやすくなる。
・第1フィン要素と第2フィン要素とは、相互に異なる構造であればよい。例えば、第1フィン要素と第2フィン要素とにおいて、フィンの厚さ、および、フィンの高さの少なくとも一方が相互に異なっていてもよい。また、第1フィン要素と第2フィン要素とにおいて、筒部50の周方向における位置が相互に異なっていてもよいし、螺旋部を有するか否かが相互に異なっていてもよい。さらに、第1フィン要素と第2フィン要素とが螺旋部を含む構成においては、螺旋部の回転する方向が相互に異なっていてもよいし、筒部50の外側面50bの接線方向とフィンとの形成する角度が相互に異なっていてもよい。第2フィン要素が第1流路を塞いでいてもよい。
20…バーナー、21…基板、30…第1の筒部、30…筒部、30a…内側面、31…噴出し板、32…噴出し口、33…延出部、34…導入口、34…第1の導入口、35…切り起こし片、36…第2の導入口、36…導入口、40…筒部、40a…内側面、40b…外側面、41…連結壁部、50…第2の筒部、50…筒部、50b…外側面、51…閉塞部、55…バーナーヘッド、56…連通路、57…金網、60…筒部、61…点火プラグ、62…着火部、63…閉塞板、64…空気供給通路、65…空気弁、67…空気流通室、70…予混合室、71,72,73,74,75…混合室、77…燃焼室、78…第1燃焼室、79…第2燃焼室、80…供給部、81…第1供給部、82…第2供給部、83…第1供給ノズル、84…第2供給ノズル、85…燃料タンク、86…共通流路、87…燃料ポンプ、88…燃料圧力センサー、89…燃料温度センサー、90…第1分岐流路、91…第2分岐流路、92…第1開閉弁、93…電気ヒーター、94…第2開閉弁、95…制御装置、100,110,120,130,140…フィン群、101…螺旋フィン、102…切り欠き部、103…螺旋流路、104…凹凸部、105…環状凹部、111,121…フィン、112,122,131,141…第1フィン要素、113,123,134,144…第2フィン要素、114,124,137,138,139,147,148,149…段差、117,127,133,143…第1流路、118,128,136,146…第2流路。

Claims (8)

  1. 混合気を燃焼させた燃焼ガスの噴き出る噴出し口を筒端に有する第1の筒部と、
    前記第1の筒部内を前記噴出し口に向かって延びる第2の筒部であって、前記第2の筒部の有する筒端の中で前記噴出し口側に位置する筒端を閉塞する閉塞部を有する前記第2の筒部と、
    前記第1の筒部の内側面と前記第2の筒部の外側面とを連結する壁部であって、前記第2の筒部と前記壁部とによって、前記第1の筒部内の空間を予混合室と、前記予混合室よりも前記噴出し口側の空間である燃焼室とに区画し、かつ、前記予混合室と前記燃焼室とを連通する連通路が形成された前記壁部と、
    前記燃焼室に配設されて前記連通路を通過した前記混合気に着火する着火部と、を備え、
    前記第2の筒部の外側面は、前記噴出し口に向かって延びて前記第2の筒部の周方向に沿って並ぶ複数のフィンを備え、前記複数のフィンの各々が螺旋状に延びる螺旋部を含む
    バーナー。
  2. 前記フィンは、
    第1フィン要素と、
    前記第1フィン要素に対する前記噴出し口側に位置する第2フィン要素とから構成され、
    前記第1フィン要素の構造と前記第2フィン要素の構造とが相互に異なる
    請求項1に記載のバーナー。
  3. 前記フィンにて前記第2の筒部の外側面から突き出る量が前記フィンの高さであり、
    前記第2フィン要素が前記第1フィン要素よりも高い
    請求項2に記載のバーナー。
  4. 前記第1フィン要素は、前記噴出し口に向かって直線状に延び、前記第2フィン要素が前記螺旋部である
    請求項2または3に記載のバーナー。
  5. 互いに隣り合う前記第1フィン要素が、前記第2の筒部の外側面と第1流路を構成し、
    互いに隣り合う前記第2フィン要素が、前記第2の筒部の外側面と第2流路を構成し、
    前記第2の筒部は、
    複数の前記第1流路と複数の前記第2流路とを備え、
    複数の前記第1流路の少なくとも一部が前記第2流路と繋がっている
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のバーナー。
  6. 互いに隣り合う前記第1フィン要素が、前記第2の筒部の外側面と第1流路を構成し、
    前記第2の筒部が、複数の第1流路を備え、
    前記第2の筒部の延在方向において、前記第2フィン要素は2つの端部を有し、
    前記複数の第1流路の少なくとも一部は、前記2つの端部の中で前記第1フィン要素側の端部によって塞がれている
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のバーナー。
  7. 前記第1の筒部は、
    前記予混合室に空気を導入するための導入部と、
    前記導入部から導入される前記空気を前記第1の筒部の周方向に指向し、前記予混合室内にて前記空気の旋回流を生成する旋回流生成部と、を備え、
    前記螺旋部が、
    前記噴出し口に向かって前記空気の指向方向に沿って回転している
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のバーナー。
  8. 前記混合気を生成するための燃料を前記予混合室に供給する供給部と、
    前記供給部の駆動を制御する制御部と、備え、
    前記供給部は、
    電気ヒーターの加熱により気化した燃料を前記予混合室に供給する第1供給部と、
    霧状の燃料を前記予混合室に供給する第2供給部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1供給部の駆動中に前記第2の筒部が目標温度に到達するとき前記第1供給部の駆動を停止して前記第2供給部のみを駆動する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のバーナー。
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