JP6293075B2 - 遮断器 - Google Patents

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本発明は、遮断器に関し、特に、配線用遮断器または漏電遮断器として用いられる回路遮断器に関する。
近年、低電圧配線用設備の大容量化および省スペース化に伴って、遮断性能の高い小型の遮断器が求められている。限られた寸法の中で遮断性能の向上を図った遮断器の構成を開示した先行文献として、特開2014−154492号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された遮断器は、本体ケース内に、固定接点を有する固定接触子と、固定接点に対して接離可能な可動接点を有する可動接触子と、電流遮断時に発生するアークを消弧する複数のグリッドが所定間隔を保って層状に配置された消弧室と、アークガスを外部に放出する排気口とを備える。複数のグリッドは、排気口側のグリッド基部と、可動接触子側で当該可動接触子を挿通する切欠部を形成したグリッド脚部とを有する導体板と、導体板を、切欠部の底部に連接しグリッド基部を露出させたアーク移動部を残して被覆する絶縁被覆部とを備える。アーク移動部は、可動接触子の回動面を挟んで非対称形状に形成されている。
特開2014−154492号公報
特許文献1に記載された遮断器においては、固定接点と可動接点との間に発生したアークが、導体からの磁場またはアーク自身の磁場によりグリッドが磁化されることにより、アーク移動部に沿って排気口側に伸長される。そのため、アーク移動部は、電流の遮断時に発生する高温のアークに曝されて局所的に高温になり、部分的に溶解する。グリッドが溶解して隣り合う他のグリッドと電気的に接続された場合、得られる電極降下電圧が減少し、遮断器の遮断性能が低下する。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、遮断性能の高い小型の遮断器を提供することを目的とする。
本発明に基づく遮断器は、固定接点を有する固定接触子と、固定接点に対して接離可能な可動接点を有する可動接触子と、固定接点と可動接点との間に発生したアークを消弧する消弧室とを備える。消弧室は、互いに板状の形状を有して消弧室の幅方向に間隔を置いて対向する第1グリッドサポートおよび第2グリッドサポートと、第1グリッドサポートおよび第2グリッドサポートの各々における消弧室の奥行方向の一端同士の間を塞ぐ板状のグリッドバリアと、第1グリッドサポート、第2グリッドサポートおよびグリッドバリアに囲まれた領域において、消弧室の高さ方向に互いに間隔を置いて第1グリッドサポートに順に固定された複数の第1グリッドと、第1グリッドサポート、第2グリッドサポートおよびグリッドバリアに囲まれた領域において、上記高さ方向に互いに間隔を置いて第2グリッドサポートに順に固定された複数の第2グリッドとを含む。複数の第1グリッドの各々は、上記奥行方向の一端側に位置する第1グリッド基部、および、この第1グリッド基部から第1グリッドサポートに接しつつ上記奥行方向の他端側に向けて延在して第1グリッド基部より幅が狭くなっている第1グリッド延伸部を含む。複数の第2グリッドの各々は、上記奥行方向の一端側に位置する第2グリッド基部、および、この第2グリッド基部から第2グリッドサポートに接しつつ上記奥行方向の他端側に向けて延在して第2グリッド基部より幅が狭くなっている第2グリッド延伸部を含む。複数の第1グリッドおよび複数の第2グリッドにおいて、第1グリッドと第2グリッドとは、上記高さ方向の位置が各々異なるように交互に配置されている。可動接点は、複数の第1グリッドの各々の第1グリッド延伸部と複数の第2グリッドの各々の第2グリッド延伸部との間を上記高さ方向に沿って通過する。
本発明によれば、第1グリッドと第2グリッドとが、高さ方向の位置が各々異なるように交互に配置されているため、第1グリッド同士または第2グリッド同士が電気的に接続されることを抑制できる。これにより、得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器の遮断性能を高めることができる。遮断器の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器を小型にできる。
本発明の実施形態1に係る遮断器の構成を示す側面図である。 本発明の実施形態1に係る遮断器の一部正面図であり、図1の矢印II方向から見た図である。 本発明の実施形態1に係る遮断器の一部斜視図であり、図1の矢印III方向から見た図である。 本発明の実施形態1に係る遮断器の後述する第1グリッドの形状を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る遮断器の後述する第2グリッドの形状を示す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る遮断器の一部正面図である。 本発明の実施形態3に係る遮断器の一部正面図である。 本発明の実施形態4に係る遮断器の一部正面図である。 本発明の実施形態5に係る遮断器の一部正面図である。 本発明の実施形態6に係る遮断器の一部正面図である。 本発明の実施形態7に係る遮断器の一部平面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る遮断器について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る遮断器の構成を示す側面図である。図2は、本発明の実施形態1に係る遮断器の一部正面図であり、図1の矢印II方向から見た図である。図3は、本発明の実施形態1に係る遮断器の一部斜視図であり、図1の矢印III方向から見た図である。図4は、本発明の実施形態1に係る遮断器の後述する第1グリッドの形状を示す斜視図である。図5は、本発明の実施形態1に係る遮断器の後述する第2グリッドの形状を示す斜視図である。
図1〜5に示すように、本発明の実施形態1に係る遮断器100は、固定接点122を有する固定接触子120と、固定接点122に対して接離可能な可動接点112を有する可動接触子110と、固定接点122と可動接点112との間に発生したアークを消弧する消弧室130とを備える。
固定接触子120、可動接触子110および消弧室130の各々は、図示しない容器の中に配置されている。容器は、絶縁物にて構成されている。容器の中には、異常電流を検出して開極指令を出す図示しないリレー部、および、リレー部からの開局指令を受けて可動接触子110に開極動作させる図示しない開閉機構部が配置されている。容器には、容器内のアークガスを外部に排出するための排出部が設けられている。
可動接触子110は、棒状部111と、棒状部111の長手方向の一端部の下に設けられた可動接点112と、棒状部111の長手方向の他端部を貫通する支持軸113とを含む。支持軸113は、容器に固定されており、図1の矢印114にて示すように支持軸113の周方向に回動可能に棒状部111を支持している。可動接点112は、タングステンまたは酸化亜鉛と銀との焼結体にて構成されている。
固定接触子120は、板状部121と、板状部121の長手方向の一端部の上に設けられた固定接点122とを含む。板状部121は、導電体からなる。板状部121は、クランク状に折れ曲がっており、長手方向の他端部が一端部より上方に位置している。板状部121の長手方向の他端部は、電源側端子となっている。固定接点122は、可動接点112の回動軌跡112a上の所定の位置に配置されている。固定接点122は、タングステンまたは酸化亜鉛と銀との焼結体にて構成されている。
固定接触子120の上に、アーク誘導導体160が配置されている。アーク誘導導体160は、板状部121の上において固定接点122に隣り合う位置から、板状部121の長手方向に沿って板状部121の他端側に向けて板状部121の曲折部の近傍まで延在している。アーク誘導導体160は、板状部121と電気的に接続されて板状部121と同電位になっている。
消弧室130は、可動接点112の回動軌跡112aを囲む位置に配置されている。消弧室130の奥行方向Lが板状部121の長手方向と平行になるように、消弧室130が固定接点122およびアーク誘導導体160の上方に配置されている。消弧室130の奥行方向Lの一端側に、容器の排出部が位置している。
消弧室130は、互いに板状の形状を有して消弧室130の幅方向Wに間隔を置いて対向する第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142からなる1対のグリッドサポート140を含む。
消弧室130は、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142の各々における消弧室130の奥行方向Lの一端同士の間を塞ぐ板状のグリッドバリア150をさらに含む。
本実施形態に係る遮断器100においては、グリッドバリア150は、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142の各々において、消弧室130の高さ方向Hの下側の端部に接続されている。グリッドバリア150は、ポリアミドなどの絶縁性の弾性体にて構成されている。
グリッドバリア150は、消弧室130内のアークガスの圧力により弾性変形可能に設けられている。具体的には、グリッドバリア150は、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142の各々との接続部以外の部分が、消弧室130の奥行方向Lの一端側に撓んで、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142から離間可能に設けられている。グリッドバリア150は、消弧室130から排出されたアークガスを容器の排出部に向けて流動させる位置に配置されている。
消弧室130は、第1グリッドサポート141、第2グリッドサポート142およびグリッドバリア150に囲まれた領域において、消弧室130の高さ方向Hに互いに間隔を置いて第1グリッドサポート141に順に固定された複数の第1グリッド131をさらに含む。
消弧室130は、第1グリッドサポート141、第2グリッドサポート142およびグリッドバリア150に囲まれた領域において、高さ方向Hに互いに間隔を置いて第2グリッドサポート142に順に固定された複数の第2グリッド132をさらに含む。
複数の第1グリッド131および複数の第2グリッド132において、第1グリッド131と第2グリッド132とは、消弧室130の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されている。
本実施形態に係る遮断器100においては、複数の第1グリッド131は、消弧室130の高さ方向Hにて距離La毎に均等に配置されている。複数の第2グリッド132は、消弧室130の高さ方向Hにて距離La毎に均等に配置されている。消弧室130の高さ方向Hにて、隣り合う第1グリッド131同士の中間の位置に、第2グリッド132が1つずつ配置されている。ただし、第1グリッド131および第2グリッド132の各々の配置間隔は、均等に限られず、不均等であってもよい。
第1グリッド131および第2グリッド132の各々の設置数は、遮断器100の遮断性能を確保するのに必要な数だけ適宜設定される。第1グリッド131および第2グリッド132の各々は、強磁性体である鉄で構成されている。
図3,4に示すように、複数の第1グリッド131の各々は、消弧室130の奥行方向Lの一端側に位置する第1グリッド基部131t、および、第1グリッド基部131tから第1グリッドサポート141に接しつつ消弧室130の奥行方向Lの他端側に向けて延在して第1グリッド基部131tより幅が狭くなっている第1グリッド延伸部131sを含む。
複数の第1グリッド131の各々は、側面131pにて第1グリッドサポート141に接している。複数の第1グリッド131の各々は、第1グリッドサポート141に接合されている。複数の第1グリッド131の各々は、端面131qにてグリッドバリア150に接している。複数の第1グリッド131の各々は、グリッドバリア150に対して接離可能に設けられている。
第1グリッド基部131tは、直方体状の部分である。第1グリッド延伸部131sは、第1グリッド基部131tから離れるに従って幅が狭くなっている根元部と、根元部の先端側に位置して一定の幅で延在している先端部とから構成されている。根元部において側面131pとは反対側の側面は、側面131p側に凸状に湾曲している。
図3,5に示すように、複数の第2グリッドの各々は、消弧室130の奥行方向Lの一端側に位置する第2グリッド基部132t、および、第2グリッド基部132tから第2グリッドサポート142に接しつつ消弧室130の奥行方向Lの他端側に向けて延在して第2グリッド基部132tより幅が狭くなっている第2グリッド延伸部132sを含む。
複数の第2グリッド132の各々は、側面132pにて第2グリッドサポート142に接している。複数の第2グリッド132の各々は、第2グリッドサポート142に接合されている。複数の第2グリッド132の各々は、端面132qにてグリッドバリア150に接している。複数の第2グリッド132の各々は、グリッドバリア150に対して接離可能に設けられている。
第2グリッド基部132tは、直方体状の部分である。第2グリッド延伸部132sは、第2グリッド基部132tから離れるに従って幅が狭くなっている根元部と、根元部の先端側に位置して一定の幅で延在している先端部とから構成されている。根元部において側面132pとは反対側の側面は、側面132p側に凸状に湾曲している。
本実施形態に係る遮断器100においては、第1グリッド131と第2グリッド132とは、同一形状を有している。すなわち、第1グリッド131と第2グリッド132とは、互いに表裏反対向きに配置されている。ただし、第1グリッド131と第2グリッド132とが、互いに異なる形状を有していてもよい。第1グリッド131および第2グリッド132の各々の形状は、上記に限られない。
消弧室130の高さ方向Hから見て、複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室130の幅方向Wにおいて互いに重なっている。具体的には、消弧室130の高さ方向Hから見て、第1グリッド基部131tの一部と、第2グリッド基部132tの一部とが重なっている。
図2に示すように、消弧室130の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離は、消弧室130の高さ方向Hから見て互いに重なっている第1グリッド基部131tの一部と第2グリッド基部132tの一部との間の距離Lbである。
第1グリッド131同士の最短距離Laは、第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離Lbより長い。第2グリッド132同士の最短距離Laは、第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離Lbより長い。
以下、本実施形態に係る遮断器100の動作について説明する。
リレー部が異常電流(過電流)を検出した場合、開閉機構部に開局指令を送る。リレー部からの開局指令を受けて開閉機構部が、可動接触子110に開極動作させる。可動接触子110が開極動作を始めると、図1,2に示すように、互いに切り離された可動接点112と固定接点122との間にアーク10が発生する。
固定接点122から切り離された可動接点112は、図3の回動軌跡112aにて示すように、複数の第1グリッド131の各々の第1グリッド延伸部131sと複数の第2グリッド132の各々の第2グリッド延伸部132sとの間を消弧室130の高さ方向Hに沿って通過する。
可動接触子110が開極動作を始めた時には、グリッドバリア150は、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142の各々における消弧室130の奥行方向Lの一端同士の間を塞いでいる。これにより、消弧室130内のアークガスの排出部からの排出が抑制されている。
可動接点112と固定接点122との間に発生したアーク10には、アークガスの圧力勾配による駆動力、および、可動接触子110および固定接触子120を流れる異常電流が発生させる磁場に起因する電磁力による駆動力などの作用により、消弧室130の奥行方向Lの一端側に駆動される。
アーク10が消弧室130の奥行方向Lの一端側に駆動された時には、消弧室130内のアークガスの圧力が上昇するため、図1の矢印152にて示すようにグリッドバリア150が消弧室130の奥行方向Lの一端側に撓んで、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142から離間する。
これにより、消弧室130内の圧力の上昇が抑制されるため、アーク10を可動接点112と固定接点122との間に押し戻す駆動力が発生することを抑制できる。その結果、アーク電圧が低下することを抑制できる。
消弧室130の奥行方向Lの一端側に駆動されたアーク10は、第1グリッド131の近傍において第1グリッド131に引き寄せられ、第2グリッド132の近傍において第2グリッド132に引き寄せられる。そのため、図2に示すように、アーク10には、第1グリッド131側に凸状に湾曲している部分10aと、第2グリッド132側に凸状に湾曲している部分10bとが現れて伸長される。その結果、アーク電圧が高くなる。
さらに、アーク電流が、複数の第1グリッド131および複数の第2グリッド132の各々を流れることにより、アーク10が分断される。これにより、電極降下電圧が発生し、アーク電圧がさらに高くなる。このように、短絡回路を流れる電流を限流させて、アーク電圧が電源電圧を超えることにより、アーク10は急激に電流および熱を失って消弧される。
グリッドバリア150は、アーク10が消弧されて消弧室130内の圧力が低下するに従って、自らの弾性力により、第1グリッドサポート141および第2グリッドサポート142の各々における消弧室130の奥行方向Lの一端同士の間を塞ぐ形状に復帰する。これにより、複数回の遮断動作を行なう場合においても、グリッドバリア150を繰り返し機能させることができる。
本実施形態に係る遮断器100においては、第1グリッド131と第2グリッド132とが、消弧室130の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されているため、第1グリッド延伸部131s同士の最短距離La、および、第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを、長くすることができる。
上記のように、可動接点112は、第1グリッド延伸部131sと第2グリッド延伸部132sとの間を通過する。そのため、第1グリッド延伸部131sおよび第2グリッド延伸部132sの各々は、高温のアーク10に曝される時間が長く、局所的に高温になって部分的に溶解する。
第1グリッド延伸部131s同士の最短距離Laを長くすることにより、第1グリッド131同士が電気的に接続されることを抑制できる。第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを長くすることにより、第2グリッド132同士が電気的に接続されることを抑制できる。
その結果、アーク10を消弧室130内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器100の遮断性能を高めることができる。遮断器100の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器100の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器100を小型にできる。
以下、本発明の実施形態2に係る遮断器について説明する。なお、本実施形態に係る遮断器200は、グリッドの形状のみ実施形態1に係る遮断器100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2に係る遮断器の一部正面図である。図6においては、図2と同様の方向から遮断器200を見た図を示している。図6に示すように、本発明の実施形態2に係る遮断器200は、消弧室230を備えている。
消弧室230は、第1グリッドサポート141、第2グリッドサポート142およびグリッドバリアに囲まれた領域において、消弧室230の高さ方向Hに互いに間隔を置いて第1グリッドサポート141に順に固定された複数の第1グリッド231を含む。
消弧室230は、第1グリッドサポート141、第2グリッドサポート142およびグリッドバリアに囲まれた領域において、高さ方向Hに互いに間隔を置いて第2グリッドサポート142に順に固定された複数の第2グリッド232を含む。
複数の第1グリッド231および複数の第2グリッド232において、第1グリッド231と第2グリッド232とは、消弧室230の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されている。
本実施形態に係る遮断器200においては、複数の第1グリッド231は、消弧室230の高さ方向Hにて距離La毎に均等に配置されている。複数の第2グリッド232は、消弧室230の高さ方向Hにて距離La毎に均等に配置されている。消弧室230の高さ方向Hにて、隣り合う第1グリッド231同士の中間の位置に、第2グリッド232が1つずつ配置されている。
複数の第1グリッド231の各々は、消弧室230の奥行方向Lの一端側に位置する第1グリッド基部231t、および、第1グリッド基部231tから第1グリッドサポート141に接しつつ消弧室230の奥行方向Lの他端側に向けて延在して第1グリッド基部231tより幅が狭くなっている第1グリッド延伸部231sを含む。第1グリッド基部231tの第1グリッドサポート141側とは反対側の側部は、テーパ形状を有している。
複数の第2グリッドの各々は、消弧室230の奥行方向Lの一端側に位置する第2グリッド基部232t、および、第2グリッド基部232tから第2グリッドサポート142に接しつつ消弧室230の奥行方向Lの他端側に向けて延在して第2グリッド基部232tより幅が狭くなっている第2グリッド延伸部232sを含む。第2グリッド基部232tの第2グリッドサポート142側とは反対側の側部は、テーパ形状を有している。
本実施形態に係る遮断器200においては、第1グリッド231と第2グリッド232とは、同一形状を有している。すなわち、第1グリッド231と第2グリッド232とは、互いに表裏反対向きに配置されている。
消弧室230の高さ方向Hから見て、複数の第1グリッド231と複数の第2グリッド232とが消弧室230の幅方向Wにおいて互いに重なっている。具体的には、消弧室230の高さ方向Hから見て、第1グリッド基部231tの一部と、第2グリッド基部232tの一部とが重なっている。
図6に示すように、消弧室230の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド231と第2グリッド232との最短距離は、消弧室230の高さ方向Hから見て互いに重なっている第1グリッド基部231tの一部と第2グリッド基部232tの一部との間の距離Lcである。
第1グリッド231同士の最短距離Laは、第1グリッド231と第2グリッド232との最短距離Lcより長い。第2グリッド232同士の最短距離Laは、第1グリッド231と第2グリッド232との最短距離Lcより長い。
本実施形態に係る遮断器200においても、第1グリッド231と第2グリッド232とが、消弧室230の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されているため、第1グリッド延伸部231s同士の最短距離La、および、第2グリッド延伸部232s同士の最短距離Laを、長くすることができる。
さらに、第1グリッド基部231tの第1グリッドサポート141側とは反対側の側部、および、第2グリッド基部232tの第2グリッドサポート142側とは反対側の側部の各々が、テーパ形状を有している。これにより、消弧室230の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド231と第2グリッド232との最短距離Lcを、実施形態1に係る遮断器100における最短距離Lbに比較して長くすることができる。
第1グリッド延伸部231s同士の最短距離Laを長くすることにより、第1グリッド231同士が電気的に接続されることを抑制できる。第2グリッド延伸部232s同士の最短距離Laを長くすることにより、第2グリッド232同士が電気的に接続されることを抑制できる。消弧室230の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド231と第2グリッド232との最短距離Lcを長くすることにより、第1グリッド231と第2グリッド232とが電気的に接続されることを抑制できる。
これらの結果、アーク10を消弧室230内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器200の遮断性能を高めることができる。遮断器200の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器200の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器200を小型にできる。
以下、本発明の実施形態3に係る遮断器について説明する。なお、本実施形態に係る遮断器300は、消弧室の幅方向における第1グリッドと第2グリッドとの間隔が主に実施形態1に係る遮断器100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態3)
図7は、本発明の実施形態3に係る遮断器の一部正面図である。図7においては、図2と同様の方向から遮断器300を見た図を示している。図7に示すように、本発明の実施形態3に係る遮断器300は、消弧室330を備えている。
消弧室330の高さ方向Hから見て、複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室330の幅方向Wにおいて互いに重なっていない。すなわち、消弧室330の幅方向Wにおいて第1グリッド131と第2グリッド132との間に、グリッドが存在しない領域T1が形成されている。
消弧室330の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離は、第1グリッド基部131tと第2グリッド基部132tとの間の距離Ldである。
第1グリッド131同士の最短距離Laは、第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離Ldより長い。第2グリッド132同士の最短距離Laは、第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離Ldより長い。
本実施形態に係る遮断器300においても、第1グリッド131と第2グリッド132とが、消弧室330の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されているため、第1グリッド延伸部131s同士の最短距離La、および、第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを、長くすることができる。
第1グリッド延伸部131s同士の最短距離Laを長くすることにより、第1グリッド131同士が電気的に接続されることを抑制できる。第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを長くすることにより、第2グリッド132同士が電気的に接続されることを抑制できる。
複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室130の幅方向Wにおいて互いに重なっていないことにより、第1グリッド131と第2グリッド132とが電気的に接続されることを抑制できる。
消弧室330内に形成された、グリッドが存在しない領域T1はアークガスの流路となる。その結果、アーク10を領域T1に留まり易くすることができる。これにより、アーク10をより安定して分断できる。
これらの結果、アーク10を消弧室330内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器300の遮断性能を高めることができる。遮断器300の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器300の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器300を小型にできる。
以下、本発明の実施形態4に係る遮断器について説明する。なお、本実施形態に係る遮断器400は、消弧室の幅方向における第1グリッドと第2グリッドとの間隔が狭くなっている点が実施形態3に係る遮断器300と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態4)
図8は、本発明の実施形態4に係る遮断器の一部正面図である。図8においては、図2と同様の方向から遮断器400を見た図を示している。図8に示すように、本発明の実施形態4に係る遮断器400は、消弧室430を備えている。
消弧室430の高さ方向Hから見て、複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室430の幅方向Wにおいて互いに重なっていない。すなわち、消弧室430の幅方向Wにおいて第1グリッド131と第2グリッド132との間に、グリッドが存在しない領域T2が形成されている。
消弧室430の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離は、第1グリッド基部131tと第2グリッド基部132tとの間の距離Leである。
第1グリッド131同士の最短距離Laは、第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離Leの2倍である2Leより長い。第2グリッド132同士の最短距離Laは、第1グリッド131と第2グリッド132との最短距離Leの2倍である2Leより長い。すなわち、La>2Leを満たす。
本実施形態に係る遮断器400においても、第1グリッド131と第2グリッド132とが、消弧室430の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されているため、第1グリッド延伸部131s同士の最短距離La、および、第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを、長くすることができる。
第1グリッド延伸部131s同士の最短距離Laを長くすることにより、第1グリッド131同士が電気的に接続されることを抑制できる。第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを長くすることにより、第2グリッド132同士が電気的に接続されることを抑制できる。
複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室430の幅方向Wにおいて互いに重なっていないことにより、第1グリッド131と第2グリッド132とが電気的に接続されることを抑制できる。
消弧室430内に形成された、グリッドが存在しない領域T2はアークガスの流路となる。その結果、アーク10を領域T2に留まり易くすることができる。これにより、アーク10をより安定して分断できる。
これらの結果、アーク10を消弧室430内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器400の遮断性能を高めることができる。遮断器400の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器400の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器400を小型にできる。
また、La>2Le、すなわち、Le<La/2を満たすことにより、領域T2の幅を小さくすることができる。その結果、消弧室430の幅の寸法を小さくすることができ、ひいては遮断器400を小型にできる。
以下、本発明の実施形態5に係る遮断器について説明する。なお、本実施形態に係る遮断器500は、グリッドバリアが排気口を有する点が実施形態4に係る遮断器400と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態5)
図9は、本発明の実施形態5に係る遮断器の一部正面図である。図9においては、図2と同様の方向から遮断器500を見た図を示している。図9に示すように、本発明の実施形態5に係る遮断器500は、消弧室530を備えている。
消弧室530の高さ方向Hから見て、複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室530の幅方向Wにおいて互いに重なっていない。すなわち、消弧室530の幅方向Wにおいて第1グリッド131と第2グリッド132との間に、グリッドが存在しない領域T2が形成されている。
グリッドバリア150は、消弧室530からアークガスを排出する排気口153を有する。排気口153は、消弧室530の幅方向Wにおいて複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132との間に位置している。すなわち、排気口153は、領域T2に面するように設けられている。
本実施形態に係る遮断器500においても、第1グリッド131と第2グリッド132とが、消弧室530の高さ方向Hの位置が各々異なるように交互に配置されているため、第1グリッド延伸部131s同士の最短距離La、および、第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを、長くすることができる。
第1グリッド延伸部131s同士の最短距離Laを長くすることにより、第1グリッド131同士が電気的に接続されることを抑制できる。第2グリッド延伸部132s同士の最短距離Laを長くすることにより、第2グリッド132同士が電気的に接続されることを抑制できる。
複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室530の幅方向Wにおいて互いに重なっていないことにより、第1グリッド131と第2グリッド132とが電気的に接続されることを抑制できる。
消弧室530内に形成された、グリッドが存在しない領域T2はアークガスの流路となる。領域T2に面するように排気口153が設けられているため、領域T2を流動するアークガスの流量を多くすることができる。その結果、アーク10を領域T2にさらに留まり易くすることができる。これにより、アーク10をより安定して分断できる。
これらの結果、アーク10を消弧室530内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器500の遮断性能を高めることができる。遮断器500の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器500の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器500を小型にできる。
以下、本発明の実施形態6に係る遮断器について説明する。なお、本実施形態に係る遮断器600は、アークの熱によりガスを発生する絶縁性部材を有する点が実施形態4に係る遮断器400と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態6)
図10は、本発明の実施形態6に係る遮断器の一部正面図である。図10においては、図2と同様の方向から遮断器600を見た図を示している。図10に示すように、本発明の実施形態6に係る遮断器600は、消弧室630を備えている。消弧室630の高さ方向Hから見て、複数の第1グリッド131と複数の第2グリッド132とが消弧室630の幅方向Wにおいて互いに重なっていない。
消弧室630は、アーク10の熱によりガスを発生する少なくとも1つの絶縁性部材を含む。本発明の実施形態6に係る遮断器600においては、消弧室630の高さ方向Hにて隣り合う第1グリッド延伸部131s同士の間に第1絶縁性部材611が配置されている。消弧室630の高さ方向Hにて隣り合う第2グリッド延伸部132s同士の間に第2絶縁性部材612が配置されている。
ただし、絶縁性部材の配置は、上記に限られず、複数の第1グリッド131および複数の第2グリッド132において消弧室630の高さ方向Hにて隣り合う、第1グリッド延伸部同士131sの間および第2グリッド延伸部同士132sの間の少なくとも一方に配置されていればよい。
また、複数の第1グリッド延伸部同士131sの間の全てに第1絶縁性部材611が配置されている必要はなく、複数の第1グリッド延伸部同士131sの間の一部にのみ第1絶縁性部材611が配置されていてもよい。複数の第2グリッド延伸部同士132sの間の全てに第2絶縁性部材612が配置されている必要はなく、複数の第2グリッド延伸部同士132sの間の一部にのみ第2絶縁性部材612が配置されていてもよい。
第1絶縁性部材611および第2絶縁性部材612の各々の材料としては、ナイロン6,6またはポリアセタールなどの高分子樹脂を用いることができる。ただし、第1絶縁性部材611および第2絶縁性部材612の各々の材料は、有機絶縁材料に限られず、アーク10の熱によりガスを発生する無機絶縁材料であってもよい。
第1絶縁性部材611および第2絶縁性部材612の各々からは、アーク10の熱によりアブレーションガスが発生する。第1絶縁性部材611から発生したアブレーションガスにより、図10の矢印21で示すように消弧室630の幅方向Wにおいて第2グリッドサポート142側へ向かう駆動力が、アーク10に作用する。第2絶縁性部材612から発生したアブレーションガスにより、図10の矢印22で示すように消弧室630の幅方向Wにおいて第1グリッドサポート141側へ向かう駆動力が、アーク10に作用する。
これにより、アーク10は、第1グリッド131の近傍において第1グリッド131に引き寄せられ、第2グリッド132の近傍において第2グリッド132に引き寄せられて収縮される。さらに、アブレーションガスによりアーク10が冷却される。その結果、アーク電圧が高くなる。これにより、アーク10をより安定して分断できる。
本実施形態に係る遮断器600においても、アーク10を消弧室630内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器600の遮断性能を高めることができる。遮断器600の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器600の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器600を小型にできる。
以下、本発明の実施形態7に係る遮断器について説明する。なお、本実施形態に係る遮断器700は、グリッドがグリッドバリアに固定されている点が主に実施形態1に係る遮断器100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態7)
図11は、本発明の実施形態7に係る遮断器の一部平面図である。図11においては、本発明の実施形態7に係る遮断器700の第2グリッド732、第2グリッドサポート742およびグリッドバリア750のみを図示している。以下の説明においては、第2グリッド732の固定構造について説明するが、第1グリッドの固定構造についても同様である。
本発明の実施形態7に係る遮断器700においては、グリッドバリア750は、第1グリッドサポートおよび第2グリッドサポート742に対して固定されている。
図11に示すように、複数の第2グリッド732の各々は、消弧室の奥行方向Lの一端側に位置する第2グリッド基部732t、および、第2グリッド基部732tから第2グリッドサポート742に接しつつ消弧室の奥行方向Lの他端側に向けて延在して第2グリッド基部732tより幅が狭くなっている第2グリッド延伸部732sを含む。
第2グリッド基部732tは、直方体状の部分である。第2グリッド延伸部732sは、第2グリッド基部732tから離れるに従って幅が狭くなっている根元部と、根元部の先端側に位置して一定の幅で延在している先端部とから構成されている。根元部において側面732pとは反対側の側面は、側面732p側に凸状に湾曲している。
複数の第2グリッド732の各々は、側面732pにて第2グリッドサポート742に接している。複数の第2グリッド732の各々は、第2グリッドサポート742に固定されている。複数の第2グリッド732の各々は、端面732qにてグリッドバリア750に接している。複数の第2グリッド732の各々は、グリッドバリア750に固定されている。
具体的には、第2グリッド732の側面732p上に、側面732pから突出した突出部732xが設けられている。第2グリッド732の端面732q上に、端面732qから突出した突出部732yが設けられている。突出部732xおよび突出部732yの各々の数は、適宜設定される。
第2グリッドサポート742には、第2グリッド732の突出部732xに対応する位置に、突出部732xと嵌合する貫通孔742hが設けられている。グリッドバリア750には、第2グリッド732の突出部732yに対応する位置に、突出部732yと嵌合する貫通孔750hが設けられている。
第2グリッドサポート742の貫通孔742hに第2グリッド732の突出部732xが嵌め込まれ、グリッドバリア750の貫通孔750hに第2グリッド732の突出部732yが嵌め込まれていることにより、第2グリッド732が第2グリッドサポート742およびグリッドバリア750に対して固定されている。同様に、第1グリッドが、第1グリッドサポートおよびグリッドバリア750に対して固定されている。
上記のように複数の第1グリッドおよび複数の第2グリッド732の各々が固定されることにより、第1グリッド同士の間隔および第2グリッド732同士の間隔を保持することができる。その結果、電流遮断時の衝撃により、第1グリッド同士の間隔が短くなって第1グリッド同士が電気的に接続されること、および、第2グリッド732同士の間隔が短くなって第2グリッド732同士が電気的に接続されることを抑制できる。
本実施形態に係る遮断器700においても、アークを消弧室内で駆動する際に得られる電極降下電圧が低下することを抑制して、遮断器700の遮断性能を高めることができる。遮断器700の遮断性能を高めることにより、短時間でアークのエネルギを消費することができる。これにより、遮断器700の構造物への熱的および電磁力的な負荷を低減できるため、構造物の嵩を削減でき、ひいては遮断器700を小型にできる。
上記の実施形態1〜7の各構成において組み合わせ可能な構成同士を、適宜組み合わせてもよい。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 アーク、100,200,300,400,500,600,700 遮断器、110 可動接触子、111 棒状部、112 可動接点、112a 回動軌跡、113 支持軸、120 固定接触子、121 板状部、122 固定接点、130,230,330,430,530,630 消弧室、131,231 第1グリッド、131p,132p,732p 側面、131q,132q,732q 端面、131s,231s 第1グリッド延伸部、131t,231t 第1グリッド基部、132,232,732 第2グリッド、132s,232s,732s 第2グリッド延伸部、132t,232t,732t 第2グリッド基部、140 1対のグリッドサポート、141 第1グリッドサポート、142,742 第2グリッドサポート、150,750 グリッドバリア、153 排気口、160 アーク誘導導体、611 第1絶縁性部材、612 第2絶縁性部材、732x,732y 突出部、742h,750h 貫通孔。

Claims (6)

  1. 固定接点を有する固定接触子と、
    前記固定接点に対して接離可能な可動接点を有する可動接触子と、
    前記固定接点と前記可動接点との間に発生したアークを消弧する消弧室とを備え、
    前記消弧室は、
    互いに板状の形状を有して前記消弧室の幅方向に間隔を置いて対向する第1グリッドサポートおよび第2グリッドサポートと、
    前記第1グリッドサポートおよび前記第2グリッドサポートの各々における前記消弧室の奥行方向の一端同士の間を塞ぐ板状のグリッドバリアと、
    前記第1グリッドサポート、前記第2グリッドサポートおよび前記グリッドバリアに囲まれた領域において、前記消弧室の高さ方向に互いに間隔を置いて前記第1グリッドサポートに順に固定された複数の第1グリッドと、
    前記第1グリッドサポート、前記第2グリッドサポートおよび前記グリッドバリアに囲まれた領域において、前記高さ方向に互いに間隔を置いて前記第2グリッドサポートに順に固定された複数の第2グリッドとを含み、
    前記複数の第1グリッドの各々は、前記奥行方向の一端側に位置する第1グリッド基部、および、該第1グリッド基部から前記第1グリッドサポートに接しつつ前記奥行方向の他端側に向けて延在して前記第1グリッド基部より幅が狭くなっている第1グリッド延伸部を含み、
    前記複数の第2グリッドの各々は、前記奥行方向の一端側に位置する第2グリッド基部、および、該第2グリッド基部から前記第2グリッドサポートに接しつつ前記奥行方向の他端側に向けて延在して前記第2グリッド基部より幅が狭くなっている第2グリッド延伸部を含み、
    前記複数の第1グリッドおよび前記複数の第2グリッドにおいて、第1グリッドと第2グリッドとは、前記高さ方向の位置が各々異なるように交互に配置されており、
    前記可動接点は、前記複数の第1グリッドの各々の前記第1グリッド延伸部と前記複数の第2グリッドの各々の前記第2グリッド延伸部との間を前記高さ方向に沿って通過し、
    前記高さ方向から見て、前記複数の第1グリッドと前記複数の第2グリッドとが前記幅方向において互いに重なっておらず、
    前記グリッドバリアが、前記消弧室からアークガスを排出する排気口を有し、
    前記排気口は、前記幅方向において前記複数の第1グリッドと前記複数の第2グリッドとの間に位置している、遮断器。
  2. 前記複数の第1グリッドおよび前記複数の第2グリッドにおいて、前記高さ方向にて隣り合う第1グリッド同士または第2グリッド同士の最短距離は、前記高さ方向にて隣り合う第1グリッドと第2グリッドとの最短距離より長い、請求項に記載の遮断器。
  3. 固定接点を有する固定接触子と、
    前記固定接点に対して接離可能な可動接点を有する可動接触子と、
    前記固定接点と前記可動接点との間に発生したアークを消弧する消弧室とを備え、
    前記消弧室は、
    互いに板状の形状を有して前記消弧室の幅方向に間隔を置いて対向する第1グリッドサポートおよび第2グリッドサポートと、
    前記第1グリッドサポートおよび前記第2グリッドサポートの各々における前記消弧室の奥行方向の一端同士の間を塞ぐ板状のグリッドバリアと、
    前記第1グリッドサポート、前記第2グリッドサポートおよび前記グリッドバリアに囲まれた領域において、前記消弧室の高さ方向に互いに間隔を置いて前記第1グリッドサポートに順に固定された複数の第1グリッドと、
    前記第1グリッドサポート、前記第2グリッドサポートおよび前記グリッドバリアに囲まれた領域において、前記高さ方向に互いに間隔を置いて前記第2グリッドサポートに順に固定された複数の第2グリッドとを含み、
    前記複数の第1グリッドの各々は、前記奥行方向の一端側に位置する第1グリッド基部、および、該第1グリッド基部から前記第1グリッドサポートに接しつつ前記奥行方向の他端側に向けて延在して前記第1グリッド基部より幅が狭くなっている第1グリッド延伸部を含み、
    前記複数の第2グリッドの各々は、前記奥行方向の一端側に位置する第2グリッド基部、および、該第2グリッド基部から前記第2グリッドサポートに接しつつ前記奥行方向の他端側に向けて延在して前記第2グリッド基部より幅が狭くなっている第2グリッド延伸部を含み、
    前記複数の第1グリッドおよび前記複数の第2グリッドにおいて、第1グリッドと第2グリッドとは、前記高さ方向の位置が各々異なるように交互に配置されており、
    前記可動接点は、前記複数の第1グリッドの各々の前記第1グリッド延伸部と前記複数の第2グリッドの各々の前記第2グリッド延伸部との間を前記高さ方向に沿って通過し、
    前記複数の第1グリッドおよび前記複数の第2グリッドにおいて、前記高さ方向にて隣り合う第1グリッド同士または第2グリッド同士の最短距離は、前記高さ方向にて隣り合う第1グリッドと第2グリッドとの最短距離より長く、
    前記グリッドバリアが、前記消弧室からアークガスを排出する排気口を有し、
    前記排気口は、前記幅方向において前記複数の第1グリッドと前記複数の第2グリッドとの間に位置している、遮断器。
  4. 前記アークの熱によりガスを発生する少なくとも1つの絶縁性部材をさらに備え、
    前記絶縁性部材は、前記複数の第1グリッドおよび前記複数の第2グリッドにおいて前記高さ方向にて隣り合う、第1グリッド延伸部同士の間および第2グリッド延伸部同士の間の少なくとも一方に配置されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の遮断器。
  5. 前記グリッドバリアが、前記第1グリッドサポートおよび前記第2グリッドサポートの各々において、上記高さ方向の下側の端部に接続され、
    前記グリッドバリアは、前記消弧室内のアークガスの圧力により弾性変形する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の遮断器。
  6. 前記複数の第1グリッドおよび前記複数の第2グリッドの各々が、前記グリッドバリアに固定されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の遮断器。
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