JP2009087890A - 回路遮断器 - Google Patents

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Toshiyuki Onchi
俊行 恩地
Masaru Isozaki
優 磯崎
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Abstract

【課題】回路遮断器に搭載したデアイオン式消弧装置において、高い限流遮断性能と、アーク熱によるグリッドの消耗を抑えて耐久性,信頼性向上が図れるように消弧グリッドを改良する。
【解決手段】可動接触子の開極移動経路に沿って複数枚の消弧グリッド10を配列した構成になるデアイオン式の消弧装置を電流遮断部に装備した回路遮断器において、前記消弧グリッド10を、アーク耐性の高い耐熱材質で作られたグリッド母材の表裏両面に磁性体をコーティングして構成するものとし、具体的には高融点金属(例えば、タングステン)製のグリッド母材10b、あるいは高融点の無機化合物(アルミナ,ジルコニアなどのセラミック),耐熱性の高い熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル)で作ったグリッド母材の両面に磁性体コーティング層10cを成層して消弧グリッドを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配線用遮断器,漏電遮断器などを対象とした回路遮断器に関し、詳しくは回路遮断器の電流遮断部に装備したグリッド消弧装置の構成に係わる。
頭記の回路遮断器には、過電流の遮断時に固定/可動接点間に生じたアークを短時間で消滅させるための消弧装置として、一般にデアイオン方式のグリッド消弧室が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
次に、回路遮断器(配線用遮断器)に搭載したグリッド消弧室の従来構造を図3〜図5に示す。なお、図3は回路遮断器の全体構造図、図4は図3の内部構造図、図5は電流遮断部の構造および動作説明図である。
図3,図4において、1は回路遮断器の本体ケース(モールド樹脂ケース)、2は電源側端子と一体になる固定接触子、2aは固定接点、3は可動接触子、3aは可動接点、4は可動接触子3のホルダ、5は可動接触子3に連繋したトグルリンク式の開閉機構、6は操作ハンドル、7は熱動式の過電流引外し装置、8はトリップクロスバー、9はグリッド消弧室、10は消弧グリッド、11は消弧グリッド10を支持した消弧室ケース、12は消弧室ケース11の入口側に配した絶縁物製の細隙消弧板、13は電源側端子である。
ここで、前記消弧室9は、図5(a),(b)で示すように磁性体(板厚1.5〜2.5mm程度の鉄板)で作られた略U字形状になる複数枚の消弧グリッド10を可動接触子3の開極移動経路に沿って消弧室ケース11の左右側壁の間に架設した構成になる。なお、U字形状の消弧グリッド10の中央には奥に向けてV字切欠溝10aが切欠き形成されている(図5(b)参照)。また、本体ケース1(図3参照)には消弧室9の背面側にガス排気口が開口しており、上下段に並ぶ消弧グリッド10の相互間隙を通じて消弧室9から吹き出すアークガスをケース外部に放出するようにしている。
上記回路遮断器の過電流保護動作は周知の通りであり、主回路に過電流(短絡電流)が流れると、固定接触子2と可動接触子3との間に働く電磁反発力により可動接触子3が開極し始めて可動接点3aが固定接点2aから開離する。同時に開閉機構部5がトリップ動作して可動接触子3を開極終端位置に向けて駆動する。
この開極動作により固定接点2aと可動接点3aとの間に発弧,伸長したアークarcは、消弧グリッド(磁性板)10を通る偏倚磁束による電磁力,およびアークガス圧の作用を受けて消弧室9に駆動され、消弧グリッド10のV字切欠溝10aに押し込まれる。これにより、アークは上下段に並ぶ消弧グリッド10の間で分断されて陰極,陽極電圧降下と冷却が加わり、さらにアークに触れて細隙消弧板12から発生した消弧性ガスも作用して消弧し、過電流が限流遮断される。
特開平7−226144号公報(図4)
ところで、前記したデアイオン方式の消弧装置には、限流遮断性能を向上させる消弧機能と併せて、製品の信頼性確保の面から機械的に高いアーク耐量(耐久性)が要求される。すなわち、磁性体(鉄:融点1540℃)で作られた消弧グリッド10は、過電流の遮断時に発生する高温のアークに曝されると、グリッドの表面が蒸散して消耗する。この場合に、消弧室9に押し込まれたアークは、図5(b)で表すように消弧グリッド10のV字切欠溝10aに集中することから、グリッドの消耗範囲もこのV字切欠溝10aを中心に消弧室の出口側に向けて拡大していく。なお、実際の製品では最大定格の電流遮断を数回繰り返すと、消弧グリッド10の表面積は初期状態の約半分程度まで消耗する。また、消弧グリッド10の表面から蒸散した金属蒸気は周囲の絶縁壁に付着して絶縁を劣化させる問題もある。
このために、電流遮断の繰り返しに伴い消弧グリッド10の消耗範囲が広がってグリッドの表面積が初期の状態から縮小すると、磁路断面積が減少してアークの電磁駆動力,アークの分断消弧能力が低下して所定の限流遮断性能が十分に発揮できなくなる。
かかる点、消弧グリッド10の耐久性(遮断動作の繰り返し回数)を高めるために、グリッドの板厚,奥行き長さ寸法,設置枚数を増やすことが考えられる。しかしながら、消弧グリッド10の板厚,奥行き長さ寸法,設置枚数を増やすと消弧室9の外形サイズが大形になるので、遮断器ケース内部の限られたスペースに収容することが難しくなる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は消弧グリッドの枚数,および板厚を増やすことなしに、高い限流遮断性能の確保と、アーク熱によるグリッドの消耗を抑えて耐久性,信頼性の向上が図れるように消弧装置のグリッド構造を改良した回路遮断器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、可動接触子の開極移動経路に沿って複数枚の消弧グリッドを配列した構成になるデアイオン式の消弧装置を電流遮断部に装備した回路遮断器において、
前記の消弧グリッドを、アーク耐性の高い耐熱材質で作られた母材の表面に磁性体をコーティングした構成とし(請求項1)、そのグリッド母材は具体的に次記のような材料で構成することができる。
(1)前記消弧グリッドの母材が高融点の金属材である(請求項2)。
(2)前記消弧グリッドの母材がセラミックなどの融点が高い無機化合物である(請求項3)。
(3)前記消弧グリッドの母材が熱硬化性樹脂材である(請求項4)。
(4)前項(3)において、熱硬化性樹脂材に水和物を含む無機フィラーを添加する(請求項5)。
(5)前項(2)または(3)において、グリッド母材の層中に表面に成層した磁性体コーティング層に導通する導電部を設ける(請求項6)。
デアイオン式消弧装置に上記構成の消弧グリッドを採用することにより、消弧グリッドのアーク引き込み,分断機能を確保しつつ、グリッド全体を磁性体(鉄)で構成した従来の消弧グリッドと比べて、アークとの接触によるグリッドの消耗,変形を小さく抑えて耐久性,信頼性の向上が図れる。
また、グリッド母材を無機化合物,熱硬化性樹脂で構成することにより、アーク熱による消弧グリッドからの金属蒸気の発生を抑えて周囲構造物の絶縁性劣化を防ぐことができる。さらに、グリッド母材を樹脂材で構成することによりアーク熱に曝されて樹脂材から消弧性の分解ガスが発生し、そのアブレーション効果でアークを冷却して消弧できる効果が得られる。また、この場合に樹脂材にあらかじめ水和物を含む無機材料を添加しておくことにより、分解ガスと一緒に水蒸気が発生してアークの冷却効果をより一層高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図示実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
図1(a),(b)は本発明の請求項1,2に対応する実施例を示すものである。この実施例では、高融点の金属製グリッド母材10bと、該グリッド母材10bの表裏両面に形成した磁性体コーティング層10cとで消弧グリッド10を構成している。ここで、金属製グリッド母材10bの材料は例えばタングステン(融点:3400℃)であり、その表裏両面に例えばニッケルを溶射して磁性体コーティング層10c(コーティング層厚:100〜300μm程度)を成層する。そして、この消弧グリッド10の複数枚を図5の従来構造と同様に消弧室ケース11に組み込んでグリッド消弧室9を構成する。
この実施例の消弧グリッド10はグリッド全体を磁性体(鉄)で構成した従来構造の消弧グリッドと同様に機能し、電流遮断時には接点間に発弧したアークを磁気的に消弧室内に引き寄せて消弧グリッド10の間に分断して限流遮断する。この場合に、グリッド母材10cの表面にコーティングされた磁性体コーティング層10cは、アークに直接曝される発弧点の部分が局部的に消耗するが、高融点の金属製グリッド母材10bはアーク熱にも十分に耐えて溶融,蒸発が抑えられる。これにより、従来構造と比べて消弧グリッドの消耗,変形を抑えて消弧室の耐久性,信頼性が向上する。
[実施例2]
図2(a),(b)は本発明の請求項3,6に対応する実施例を示すものである。この実施例では、グリッド母材10dの材質がアルミナ(Al2O3)(融点:2020℃),あるいはジルコニア(ZrO2)(融点:2700℃)などの高融点無機化合物(セラミック)で作られており、この高融点の無機化合物製グリッド母材10dの表裏両面には実施例1と同様に磁性体コーティング層10cを成層して消弧グリッド10を構成している。また、グリッド母材10dの層中には導電材10eを局部埋設して表裏両面に成層した磁性体コーティング層10cの間を導通する通電用の導電部を形成している。なお、導電材10eの埋設箇所はアーク熱の影響をできるだけ抑えるように、V字切欠溝10aから離れた消弧グリッド10の出口側に設定するのがよい。また、導電材10eは複数箇所に分散して埋設してもよい。
この構成により、先記実施例1と同様なアークの分断,冷却作用に加えて、アーク熱によるグリッド母材からの金属蒸気の発生を無くして周囲構造物の絶縁劣化を防ぐ効果も得られる。
[実施例3]
次に本発明の請求項4〜6に対応する実施例について述べる。この実施例では消弧グリッド10の構造は先記の実施例2と同様であるが、グリッド母材を耐熱性の高い熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル)で形成し、さらにこの樹脂材には水和物を含む無機フィラーを添加する。
上記構成の消弧グリッド10は、実施例2と同様なアークの分断,冷却作用、および金属蒸気の発生に起因する絶縁劣化防止効果のほか、アーク熱を受けてグリッド母材の樹脂材から発生した分解ガスがアークに作用して発弧点以外でもアークを冷却し、そのアーク電圧を高めて限流遮断効果を向上できる。さらに、グリッド母材の樹脂材に水和物を含む無機フィラーを添加しておくことにより、消弧グリッドがアーク熱に曝された際に水和物より水蒸気が発生してアークの冷却効果をより一層高めることができる。なお、グリッドの表裏両面に形成した磁性体コーティング層の間を導通する通電付与手段として、実施例2と同様にグリッド母材に導電材10e(図2参照)を埋設するか、あるいは樹脂材にカーボンブラックなどの導電性フィラーを添加して成型することも可能である。
本発明の実施例1に係わる消弧グリッドの構造図で、(a)は平面図、(b)は(a)の矢視X−X断面図 本発明の実施例2に係わる消弧グリッドの構造図で、(a)は平面図、(b)は(a)の矢視X−X断面図 配線用遮断器の全体構成図 図3における内部機構の俯瞰図 図3の構造,動作の説明図で、(a)は電流遮断部の側面図、(b)は(a)におけるグリッド消弧室周辺の拡大平面図
符号の説明
2 固定接触子
3 可動接触子
9 グリッド消弧室
10 消弧グリッド
10b 高融点金属製グリッド母材
10c 磁性体コーティング層
10d 高融点無機化合物製グリッド母材
10e 導電材
11 消弧室ケース

Claims (6)

  1. 電流遮断部にデアイオン式の消弧装置を装備した回路遮断器であって、前記消弧装置が、可動接触子の開極移動経路に沿って複数枚の消弧グリッドを配列した構成になるものにおいて、
    前記消弧グリッドを、アーク耐性の高い材質で作られたグリッド母材の表面に磁性体をコーティングして構成したことを特徴とする回路遮断器。
  2. 請求項1に記載の回路遮断器において、消弧グリッドの母材が高融点金属材であることを特徴とする回路遮断器。
  3. 請求項1に記載の回路遮断器において、消弧グリッドの母材が高融点の無機化合物であることを特徴とする回路遮断器。
  4. 請求項3に記載の回路遮断器において、消弧グリッドの母材が熱硬化性樹脂材であることを特徴とする回路遮断器。
  5. 請求項4に記載の回路遮断器において、熱硬化性樹脂材に水和物を含む無機フィラーを添加したことを特徴とする回路遮断器。
  6. 請求項3または4に記載の回路遮断器において、グリッド母材の層中に表面の磁性体コーティング層に導通する導電部を設けたことを特徴とする回路遮断器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101592516B1 (ko) * 2014-02-05 2016-02-05 현대중공업 주식회사 배선용 차단기의 소호구조

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