JP6292991B2 - エンジンシステム及びエンジン制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、混合気を燃焼室で圧縮して燃焼させ、軸動力を出力するエンジンと、前記燃焼室から排出される排ガスが通過する排気路で排ガスを浄化する酸化触媒と、システムの停止指令を受けたときに前記エンジンの負荷を低下する制御手段とを備えたエンジンシステムに関する。
従来、上述したエンジンシステムとして、エンジン駆動式のヒートポンプシステムや、エンジン駆動式の熱電併給システム(コージェネレーションシステム)等が知られている。例えば、エンジン駆動式のヒートポンプシステムでは、エンジンの軸動力を利用して圧縮機が駆動され、当該圧縮機にて冷媒回路を循環する冷媒を圧縮する形態で冷暖房運転が実行される。また、熱電併給システムにあっては、エンジンの排熱が排熱回収手段により回収されて熱負荷への供給に利用されると共に、エンジンの軸動力を利用して発電手段により発電が行われ、発生した電力が電力負荷へ供給される。これらのエンジンシステムでは、環境負荷を低減するべく、排ガスが通過する排気路に、当該排ガス中に含まれる未燃炭化水素を除去する目的で、酸化触媒等の触媒が設けられる場合が多い(特許文献1を参照)。
このような酸化触媒は、異常高温に晒されると性能劣化を引き起こす虞がある。特に、ガスエンジンシステムにあっては、有負荷運転時と比較して無負荷運転時には、多くの未燃炭化水素成分が発生し、当該未燃炭化水素成分が酸化触媒に流入する場合、当該未燃炭化水素成分が触媒で酸化される際に発生する熱により触媒温度が急激に上昇し、触媒の性能劣化が生じる虞がある。このような現象は、特に、定格負荷運転等で排ガス温度が高く、それにより酸化触媒温度が高い状態から、無負荷運転に移行してシステムを停止する停止状態へ移行する場合に発生し易い。
そこで、上記特許文献1に開示の技術にあっては、エンジンシステムの停止前に、エンジンの負荷を部分負荷状態とする停止前制御を行うことにより、排ガスの温度を低下させる制御を実行している。
特開2010−265872号
上記特許文献1に開示の技術にあっては、エンジンの負荷の低下に伴って排ガス温度が低下する関係に着目し、システムの停止前制御において、エンジンの負荷を部分負荷状態にする制御を実行することで、排ガス温度を低下させ、それにより酸化触媒の温度を低下させようとするものである。
しかしながら、当該特許文献1に開示の技術にあっては、エンジン負荷と未燃炭化水素量との関係に関しては一切示されておらず、この観点から、停止前制御における部分負荷を決定しているものではなかった。
本発明の発明者らは、鋭意研究の結果、エンジンの負荷を低減させる際に未燃炭化水素量は一定の割合で低減するのではなく、独特の変化をするという新たな知見に基づき、本発明を完成した。
即ち、本発明の目的は、エンジンの停止時における酸化触媒の性能劣化を抑制し、酸化触媒の触媒活性を良好に維持できるエンジンシステム及びエンジン制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るエンジンシステムは、
混合気を燃焼室で圧縮して燃焼させ、軸動力を出力するエンジンと、前記燃焼室から排出される排ガスが通過する排気路で排ガスを浄化する酸化触媒と、システムの停止指令を受けたときに前記エンジンの負荷を低下する制御手段とを備えたエンジンシステムであって、その特徴構成は、
前記制御手段は、システムに対する停止指令を受けた後に、
前記エンジンの負荷を所定の冷却時許容部分負荷まで徐々に低下させる第1冷却運転と、
前記エンジンの負荷を前記冷却時許容部分負荷に維持する第2冷却運転とを記載の順に実行した後に、システムを停止させるように構成され、
前記冷却時許容部分負荷は、前記第1冷却運転を実行して前記エンジンの負荷を徐々に低下させることで前記排気路の触媒上流側での前記排ガスに含まれる未燃炭化水素量が増加している間で、前記未燃炭化水素量の増加率が所定の増加率を超える場合の前記エンジンの負荷である点にある。
また、上記目的を達成するための本発明に係るエンジン制御方法は、
混合気を燃焼室で圧縮して燃焼させる軸動力を出力するエンジンと、前記燃焼室から排出される排ガスが通過する排気路で排ガスを浄化する酸化触媒と、システムの停止指令を受けたときに前記エンジンの負荷を低下するエンジン制御方法であって、その特徴構成は、
システムに対する停止指令を受けた後に、前記エンジンの負荷を所定の冷却時許容部分負荷まで一定の割合で低下させる第1冷却工程と、
前記エンジンの負荷を前記冷却時許容部分負荷に維持する第2冷却工程とを記載の順に実行した後に、システムを停止させるように構成され、
前記冷却時許容部分負荷は、前記第1冷却工程を実行して前記エンジンの負荷を徐々に低下させることで前記排気路の触媒上流側での前記排ガスに含まれる未燃炭化水素量が増加している間で、前記未燃炭化水素量の増加率が所定の増加率を超える場合の前記エンジンの負荷である点にある。
本発明の発明者らは、鋭意研究することにより、エンジンの負荷を低下させている際の排気路の触媒上流側での排ガスに含まれる未燃炭化水素量の増加率が、一定の割合で増加するのではなく、図4(b)に示すように、所定の負荷(図4(b)で矢印αで示す領域の負荷)を下回ったときに、急激に増加することを見出した。
即ち、負荷の低下に伴って、エンジンの排ガス温度は、図4(a)に示すように、徐々に低下するのであるが、排ガスに含まれる未燃炭化水素量は、所定の負荷(図4(b)で矢印αで示す領域の負荷)を下回ったときに、急激に増加するため、当該所定の負荷未満の負荷に移行する際には、酸化触媒は当該未燃炭化水素が酸化される熱により、急激に昇温し触媒性能が劣化する虞があるという知見を得た。
そこで、上記特徴構成を有する本発明のエンジンシステムにあっては、制御手段が、システムに対する停止指令を受けた後に、第1冷却運転を実行することで、エンジンの負荷を所定の冷却時許容部分負荷まで徐々に低下させることで、まずもって、排ガスの温度を低下させる。冷却時許容部分負荷は、第1冷却運転を実行してエンジンの負荷を徐々に低下させることで排気路の触媒上流側での排ガスに含まれる未燃炭化水素量が増加している間で、未燃炭化水素量の増加率が所定の増加率を超える場合のエンジンの負荷である。
その後、前記エンジンの負荷を上記冷却時許容部分負荷に維持する第2冷却運転を実行することで、未燃炭化水素量の急激な増加を抑制しながらも、第1冷却運転で比較的低い温度まで低下した排ガスにより、酸化触媒を冷却する
該第2冷却運転の後で、エンジンの負荷を冷却時許容部分負荷から無負荷状態として、システムを停止させることで、冷却時許容部分負荷から無負荷状態への移行に伴って、未燃炭化水素が比較的大量に酸化触媒に供給されることになるが、酸化触媒は第1、2冷却運転にて十分に冷却されているから、酸化触媒の過度の昇温を防止できる。結果、酸化触媒の触媒活性を良好に維持できるエンジンシステムを実現できる
本発明のエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記制御手段は、少なくとも前記排気路の前記触媒上流側での前記排ガスに含まれる未燃炭化水素量が前記第2冷却運転の開始時の未燃炭化水素量まで低下した時点以降に前記第2冷却運転を終了する点にある。
これまで説明したように、エンジンの負荷の低下に伴って、排ガスに含まれる未燃炭化水素量は増加する傾向にあり、さらに、エンジンの負荷の低下を止めた後も、しばらく増加した後に減少する傾向にある。
そこで、上記特徴構成によれば、制御手段は、第2冷却運転の終了時点を、排ガスに含まれる未燃炭化水素量が第2冷却運転の開始時の未燃炭化水素量まで低下した後に設定するから、第2冷却運転が終了した後で、エンジンの負荷の冷却時許容部分負荷から無負荷への移行を、排ガス中の未燃炭化水素量が、ある程度落ち着いた状態で実行できる。結果、第2冷却運転の終了時に、未燃炭化水素の酸化熱による酸化触媒の昇温が抑制された状態で、システムの停止動作を実行できる。
本発明のエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記制御手段は、前記排気路の前記触媒上流側での前記排ガスに含まれる前記未燃炭化水素量が一定量に収束した時点以降に前記第2冷却運転を終了する点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、第2冷却運転が終了した後で、エンジンの負荷の冷却時許容部分負荷から無負荷への移行を、酸化触媒に導かれる未燃炭化水素量が一定量に収束して、それに伴う酸化触媒での発熱が一定量に落ち着いた後に実行でき、第2冷却運転の終了時に、酸化触媒の温度を比較的低温の状態として、システムの停止動作を実行できる。
本発明のエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記制御手段は、前記第2冷却運転の後に、前記エンジンの負荷を無負荷で、第3冷却期間冷却する第3冷却運転を実行した後に、システムを停止させる点にある。
上記特徴構成によれば、制御手段は、第2冷却運転の直後に、システムを停止するのではなく、エンジンの負荷を無負荷で第3冷却期間冷却する第3冷却運転を実行した後に、システムを停止させるから、第2冷却運転での冷却時許容部分負荷から第3冷却運転での無負荷への移行に伴って、比較的大量に発生する未燃炭化水素により昇温された酸化触媒を、適切に冷却して、エンジンを停止することができる。これにより、酸化触媒の触媒活性をより良好に維持できる。
本発明のエンジンシステムの更なる特徴構成は、
前記排気路の前記触媒上流側に設けられる排気タービンに前記燃焼室から排出される排気ガスを供給し、前記排気タービンに連結される状態で給気路に設けられる給気コンプレッサによって前記燃焼室に給気される混合気を過給する過給機を備え、
前記制御手段は、前記第3冷却期間の終了時点を、前記過給機が停止可能な停止温度まで低下した時点以降に設定する点にある。
これまで説明してきたエンジンシステムは、上述したように過給機を備える構成においては、その過給機が熱を持ち易いことが知られている。
上記特徴構成によれば、第3冷却期間の終了時点を、過給機が停止可能な停止温度まで低下した時点以降に設定するから、過給機を確実に降温させた後に、システムを停止させて、システムの寿命を延ばすことができる。
本発明のエンジンシステムの概略構成図 本発明のエンジンシステムにおけるシステム停止時の触媒温度の経時変化を示すグラフ図 対比例におけるシステム停止時の触媒温度の経時変化を示すグラフ図 (a)エンジンの負荷の低下に伴う排ガス温度の変化を示すグラフ図、(b)エンジンの負荷の低下に伴う未燃炭化水素量の変化を示すグラフ図
本発明のエンジンシステム100及びその制御方法は、図1に示すように、エンジン35の停止時における酸化触媒36の性能劣化を抑制し、酸化触媒36の触媒活性を良好に維持できる点に特徴があるものである。
以下、図面を参照しながら、本発明のエンジンシステム100及びその制御方法について説明する。
本発明に係るエンジンシステム100は、排気タービン式過給機30を備えるものである。説明を追加すると、燃料ガスG及び燃焼用空気Aからなる混合気を燃焼室(図示せず)にて圧縮して燃焼させることにより、クランク軸50の回転を維持するエンジン35と、当該エンジン35の排気路L3に設けられる排気タービン32に燃焼室から排出される排ガスを供給し、排気タービン32に連結される状態で給気路L1に設けられる給気コンプレッサ31によって燃焼室に供給される混合気を過給する過給機30と、排気路L3で排気タービン32の下流側に排ガスを浄化する酸化触媒36等を備えて構成されている。
本発明に係るエンジンシステム100は、都市ガス13A等の燃料ガスGと燃焼用空気とが予混合された混合気にて駆動される予混合式に構成されている。
給気路L1には、燃焼用空気Aに燃料ガスGを適切な比率で混合するベンチュリーミキサ22と、当該ベンチュリーミキサ22にて混合された混合気を圧縮する給気コンプレッサ31と、通流する混合気の流量を調整する形態でエンジン35の出力を調整するスロットルバルブ33と、給気コンプレッサ31で加圧・昇温した後の空気を冷却するインタークーラ34とを、上流側から記載の順に備えられている。
混合気は、給気コンプレッサ31にて圧縮された後、スロットルバルブ33を介して所定の流量に調整され、インタークーラ34にて冷却されて、エンジン35の燃焼室(図示せず)に導かれる。
ベンチュリーミキサ22へ燃料を導く燃料供給路L2には、ベンチュリーミキサ22の上流側の給気路L1における燃焼用空気の圧力と燃料供給路L2の燃料圧力との差を一定に保つ差圧レギュレータ23、ベンチュリーミキサ22に供給される燃料の供給量を目標の供給量に調整(当該実施形態にあっては、燃焼室でリーン燃焼を実現すべく、空気過剰率(混合気の空燃比(実空燃比)に対する理論空燃比の割合)を1.0〜2.0程度となるように調整)する燃料流量調整弁24が設けられている。
エンジン35は、そのクランク軸50が発電機51に連結されており、発電機51を回転駆動可能に構成されている。発電機51にて発電された電力は、電力負荷52に供給可能に構成されている。当該電力負荷52は、負荷を調整可能に構成されており、実体上は、断続運転可能な複数の電力負荷52から構成されており、複数の電力負荷52を段階的に停止することで、エンジン35の負荷を、定格負荷、部分負荷、及び無負荷との間で変更可能に構成されている。
そして、本発明に係るエンジンシステム100にあっては、制御装置40は、エンジン35の回転数を検出する回転数センサS3にて計測されるエンジン回転数、及びエンジン35のトルクを制御して、エンジン35の軸動力を所望の値に制御すべく、スロットルバルブ33の開度を制御する。これにより、エンジン35の軸動力は、上述した電力負荷52の変動に対応する状態で制御される。
エンジン35の排気路L3には、エンジン35から排出された排ガスEにて回転駆動する排気タービン32が設けられており、当該排気タービン32の駆動力が、排気タービン32に連結されている給気コンプレッサ31に伝達され、給気コンプレッサ31が混合気を圧縮するように構成されている。排気路L3で、排気タービン32の下流側には、排ガスEの酸素濃度を検出する酸素濃度センサS2が設けられている。制御装置40は、当該酸素濃度センサS2の検出結果に基づいて燃料流量調整弁24の開度を制御して、給気路L1に形成される混合気の当量比を任意に設定するように構成されている。
また、排気路L3には、燃焼室(図示せず)から排出される排ガスEを浄化するための酸化触媒36が配設されている。当該酸化触媒36は、アルミナ等の無機担体に白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属成分を担持してなる触媒である。酸化触媒36は、排ガスEに含まれる一酸化炭素(CO)、未燃炭化水素(HC)、及び臭気成分等を酸化除去する。また、排気路L3で酸化触媒36が配設された部位には、酸化触媒36の温度を検出可能な温度センサS1が設けられており、制御装置40は、当該温度センサS1にて検出された温度を取得可能に構成されていると共に、当該検出温度に基づいてエンジン35の運転状態を制御可能に構成されている。
説明を追加すると、温度センサS1にて検出される触媒温度は、排ガスEの排気温度が高いほど高くなり、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量が多いほど高くなる傾向にある。このため、制御装置40は、温度センサS1にて検出される触媒温度が、その適正温度範囲における触媒上限温度を超える場合、排ガスEの排気温度を低くすると共に、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量が少なくするように、エンジン35の運転状態を制御する。
特に、本発明のエンジンシステム100にあっては、システム100の停止時における酸化触媒36の温度が急激に高温となり、酸化触媒36が劣化することを防止する技術に関するものであり、以下、その具体的構成について説明を追加する。
通常、エンジン35を停止する場合、酸化触媒36の過度の昇温を防止すべく、図3のグラフ図に示すように、エンジン35の負荷(図3で発電電力に相当)を、停止指令の時点(図3でT1で示す時点)から一定の冷却期間(図3でt4で示す期間)かけて徐々に低下させた後、エンジン35を無負荷で所定期間(図3でt5で示す期間)運転した後に、エンジン35が停止される制御が実行される。このような制御は、排気路L3の酸化触媒36入口での排ガスEの温度が、図4(a)に示すように、負荷の低下に伴って、低下する関係にあることに着目したものである。
本発明の発明者らは、鋭意研究することにより、エンジン35の負荷を低下させている際の排気路L3の触媒上流側での排ガスEに含まれる未燃炭化水素量の増加率が、一定の割合で増加するのではなく、図4(b)に示すように、所定の負荷(図4(b)で矢印αで示す領域の負荷)を下回ったときに、急激に増加することを見出した。
即ち、負荷の低下に伴って、エンジン35の排ガスEの温度は、図4(a)に示すように、徐々に低下するのであるが、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量は、所定の負荷(図4(b)で矢印αで示す領域の負荷)を下回ったときに、急激に増加するため、当該所定の負荷未満の負荷に移行する際には、酸化触媒36は当該未燃炭化水素が酸化される熱により、急激に昇温し触媒性能が劣化する虞があるという知見を得た。
即ち、図3の従来の方法にあっては、図3に示されるように、エンジン35の負荷を徐々に低下させる際に、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量の増加率が増大する負荷を下回り、当該未燃炭化水素量の増大に伴って、酸化触媒36の温度が昇温(図3では、450℃から550℃まで約100℃昇温)するため、触媒性能が劣化することとなる。
そこで、本発明のエンジンシステム100にあっては、制御装置40(制御手段の一例)が、図2のグラフ図に示すように、操作部(図示せず)からのシステムに対する停止指令を受けた後(図2でT1で示される時点の後)に、エンジン35の負荷を第1冷却期間(図2でt1で示す期間)かけて徐々に低下させる第1冷却運転と、エンジン35の負荷を、エンジン35の負荷を低下させている際の排気路L3の触媒上流側での排ガスEに含まれる未燃炭化水素量の増加率(増加傾向関連値の一例)が通常増加率(図4(b)でβで示される増加率:通常増加傾向関連閾値の一例)を超える前の負荷である冷却時許容部分負荷として、第2冷却期間(図2でt2で示される期間)冷却する第2冷却運転と、エンジン35の負荷を無負荷で第3冷却期間(図2でt3で示される期間)冷却する第3冷却運転とを、記載の順に実行した後に、システムを停止させる冷却停止制御を実行する。
ここで、冷却時許容部分負荷は、図3、図4(b)でαの範囲で示される負荷であり、全負荷の20%以上30%以下程度の負荷とする。
このような冷却停止制御を実行することで、第1冷却運転で、エンジン35の負荷を低減しているときに、未燃炭化水素量の増加率が大きく増大する前に、エンジン35の負荷を冷却時許容部分負荷で維持するから、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量を、図2に示すように、増加傾向から減少傾向に転じさせることができ、これにより、酸化触媒36の昇温を抑制できる。そして、未燃炭化水素量の減少率が略一定に落ち着いた時点(図2でT3で示す時点)で、エンジン35を無負荷に切り換え、第3冷却運転を実行する。当該第3冷却運転では、未燃炭化水素量が急激に発生することにはなるが、第2冷却運転で酸化触媒36の温度は、落ち着いているから、酸化触媒36の昇温を最小限に抑えることができ、触媒活性を良好に維持できる。
尚、制御装置40は、第2冷却期間の終了時点を、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量が一定量未満となった時点とすることが好ましく、この意味で、少なくとも、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量が第2冷却期間を開始した時点での未燃炭化水素量と等しくなった時点(図2でT2で示される時点)以降とすることが好ましく、より好ましくは、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量が一定に収束する時点(図2でT4で示される時点)とする。
また、制御装置40は、第3冷却運転を終了させる時点(システム停止の時点:図2でT5で示される時点)を、過給機30が停止可能な停止温度にまで低下した後に設定している。これにより、エンジンシステム100において、最も温度が高くなる部位の一つである過給機30が十分に冷却された後に、システムを停止することができ、システム全体の寿命を延ばすことができる。
これまで説明したシステムの冷却停止制御を実行することにより、第2冷却運転を設けることにより、高い冷却効果が得られているため、本発明のエンジンシステム100では、その冷却停止時間としての第1冷却運転と第2冷却運転と第3冷却運との合計時間(図2でt1とt2とt3との合計時間)は、従来の冷却停止時間(図3でt4とt5の合計時間)時間よりも短く設定できる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態にあっては、予混合気を燃焼室(図示せず)に供給する構成例を示したが、別に、燃焼室へ燃料噴射弁等により燃料を直接噴射する構成にであっても、本発明は、好適に実施可能である。
(2)上記実施形態にあっては、エンジンシステム100は、比較的運転効率を向上させる観点から、空気過剰率が1より大きいリーン燃焼(具体的には、空気過剰率が1.0〜2.0程度)で運転する例を示した。
しかしながら、本発明は、リーン燃焼に限らず、ストイキ燃焼(空気過剰率:1.0)及びそれらが切り換え制御される構成においても、その効果を良好に発揮するものである。
(3)本発明の酸化触媒36としては、エンジン35がストイキ燃焼を実行する場合、窒素酸化物(NOx)の還元除去と、一酸化炭素(CO)及び未燃炭化水素(HC)の酸化除去とを、同時に実行できる三元触媒を採用することができる。
(4)上記実施形態では、制御装置40は、第2冷却運転における冷却時許容部分負荷を、エンジン35の全負荷の20%以上30%以下程度に設定する例を示したが、当該冷却時許容部分負荷は、エンジン35の特性により変化するものであるので、エンジン35により各別に測定されると共に、各別に設定する構成を採用しても構わない。
例えば、エンジン35の排気路L3に、排ガスEに含まれる未燃炭化水素量を測定する未燃炭化水素センサ(図示省略)を設けると共に、エンジン35の負荷を徐々に低下させ、エンジン35の負荷と排ガスEに含まれる未燃炭化水素量との関係(図4(b)に対応する関係)を取得し、当該関係において、負荷の減少量に対する未燃炭化水素量の増加率が所定の増加率(例えば、図4(b)でβで示される増加率)を超える場合の負荷を、冷却時許容部分負荷として設定する冷却時許容部分負荷設定手段を備える構成を採用しても構わない。
当該構成により、様々な出力や種類のエンジン35であっても、本発明を、好適に実現できる。
(5)上記実施形態にあっては、増加傾向関連値を、未燃炭化水素量の増加率としたが、未燃炭化水素量としても良い。この場合、通常増加傾向関連閾値は、未燃炭化水素量上限値として構わない。
(6)上記実施形態においては、第3冷却運転を実行する例を示したが、エンジンシステムの環境状態等によっては、第3冷却運転は必ずしも実行しなくても構わない。
(7)未燃炭化水素量の増加傾向関連値は、未燃炭化水素量の絶対値であっても良く、この場合、通常増加傾向関連閾値は、未燃炭化水素量の絶対値に対する上限閾値であるとする。
(8)本発明の目的は、上記実施形態で説明したエンジンシステム100において、操作部(図示せず)からのシステムに対する停止指令を受けた後(図2でT1で示される時点の後)に、エンジン35の負荷を第1冷却期間(図2でt1で示す期間)かけて徐々に低下させる第1冷却工程と、エンジン35の負荷を、エンジン35の負荷を低下させている際の排気路L3の触媒上流側での排ガスEに含まれる未燃炭化水素量の増加率が通常増加率を超える前の負荷である冷却時許容部分負荷として、第2冷却期間(図2でt2で示される期間)冷却する第2冷却工程と、記載の順に実行した後に、システムを停止させるエンジン制御方法によっても、好適に達成可能であり、この意味で、当該制御方法も、含むものである。
本発明のエンジンシステム及びエンジン制御方法は、エンジンの停止時における酸化触媒の性能劣化を抑制し、酸化触媒の触媒活性を良好に維持できるエンジンシステム及びエンジン制御方法として、有効に利用可能である。
30 :過給機
31 :給気コンプレッサ
32 :排気タービン
35 :エンジン
36 :酸化触媒
40 :制御装置
100 :エンジンシステム
E :排ガス
L3 :排気路

Claims (6)

  1. 混合気を燃焼室で圧縮して燃焼させ、軸動力を出力するエンジンと、前記燃焼室から排出される排ガスが通過する排気路で排ガスを浄化する酸化触媒と、システムの停止指令を受けたときに前記エンジンの負荷を低下する制御手段とを備えたエンジンシステムであって、
    前記制御手段は、システムに対する停止指令を受けた後に、
    前記エンジンの負荷を所定の冷却時許容部分負荷まで徐々に低下させる第1冷却運転と、
    前記エンジンの負荷を前記冷却時許容部分負荷に維持する第2冷却運転とを記載の順に実行した後に、システムを停止させるように構成され、
    前記冷却時許容部分負荷は、前記第1冷却運転を実行して前記エンジンの負荷を徐々に低下させることで前記排気路の触媒上流側での前記排ガスに含まれる未燃炭化水素量が増加している間で、前記未燃炭化水素量の増加率が所定の増加率を超える場合の前記エンジンの負荷であるエンジンシステム。
  2. 前記制御手段は、少なくとも前記排気路の前記触媒上流側での前記排ガスに含まれる未燃炭化水素量が前記第2冷却運転の開始時の未燃炭化水素量まで低下した時点以降に前記第2冷却運転を終了する請求項1に記載のエンジンシステム。
  3. 前記制御手段は、前記排気路の前記触媒上流側での前記排ガスに含まれる前記未燃炭化水素量が一定量に収束した時点以降に前記第2冷却運転を終了する請求項1又は2に記載のエンジンシステム。
  4. 前記制御手段は、前記第2冷却運転の後に、前記エンジンの負荷を無負荷で、第3冷却期間冷却する第3冷却運転を実行した後に、システムを停止させる請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジンシステム。
  5. 前記排気路の前記触媒上流側に設けられる排気タービンに前記燃焼室から排出される排気ガスを供給し、前記排気タービンに連結される状態で給気路に設けられる給気コンプレッサによって前記燃焼室に給気される混合気を過給する過給機を備え、
    前記制御手段は、前記第3冷却期間の終了時点を、前記過給機が停止可能な停止温度まで低下した時点以降に設定する請求項4に記載のエンジンシステム。
  6. 混合気を燃焼室で圧縮して燃焼させる軸動力を出力するエンジンと、前記燃焼室から排出される排ガスが通過する排気路で排ガスを浄化する酸化触媒と、システムの停止指令を受けたときに前記エンジンの負荷を低下するエンジン制御方法であって、
    システムに対する停止指令を受けた後に、前記エンジンの負荷を所定の冷却時許容部分負荷まで一定の割合で低下させる第1冷却工程と、
    前記エンジンの負荷を前記冷却時許容部分負荷に維持する第2冷却工程とを記載の順に実行した後に、システムを停止させるように構成され、
    前記冷却時許容部分負荷は、前記第1冷却工程を実行して前記エンジンの負荷を徐々に低下させることで前記排気路の触媒上流側での前記排ガスに含まれる未燃炭化水素量が増加している間で、前記未燃炭化水素量の増加率が所定の増加率を超える場合の前記エンジンの負荷であるエンジン制御方法。
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