JP6290995B2 - プラグ一体型サーモバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の冷却システムや建築物の暖房システムなどの熱媒体の流体を循環させる循環回路に設置され、流体の温度に応じて流体の流量を調整するサーモバルブに関し、より詳しくは、外周表面にネジ山が形成されたプラグ状のハウジングプラグを有したプラグ一体型サーモバルブに関する。
この種のサーモバルブは、ワックス(パラフィン)などの物体の固体から固容体、液体への相転移及び各相における熱膨張に伴う体積変化を利用して流体の温度に応じて進退動するピストンロッド及びそのピストンロッドや金属容器などに取り付けられたカップ状の弁体により、流体の流量を調整するサーモペレット(ワックスエレメント)を主構造とする感熱弁である。
また、この種のサーモバルブにおいて、外周表面にネジ山が形成されたプラグ状のハウジングプラグを有し、このハウジングプラグで内燃機関の冷却システムなどの熱媒体の流体を循環させる循環回路に螺着され、流体の温度に応じて流体の流量を調整するプラグ一体型サーモバルブも知られている。
例えば、特許文献1には、熱媒体が流れる熱媒体回路に介装されるサーモバルブ(1、100、200、300)であって、熱媒体の流れに沿った方向に動作される弁体と、熱媒体の温度に応じた熱応動動作を利用して前記弁体を熱媒体の流れに沿った方向に開閉駆動する感温可動部(2)と、を備え、熱媒体の温度に応じて熱媒体の流れを制御するものにおいて、前記弁体を、前記感温可動部(2)の熱応動動作に連動して伸縮することによる巻線部の間隙変化によって熱媒体の流路の通過断面積が増減されて開閉動作されるコイルスプリング弁体(3、103、203、230、303)により構成されたサーモバルブが開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0056]〜[0062]、図面の図2、図3等参照)。
しかし、図11に示すように、このような従来のプラグ一体型サーモバルブ10は、ハウジングプラグ11にサーモペレット12の一部を収容すると共に、ピストンロッド13をサーモペレット12内に押し戻す方向に付勢するコイルスプリング14(バネ体)を収容している。このため、コイルスプリング14の反力を得るための止め輪15(Cリング)もハウジングプラグ11に切り込みを入れて嵌着されている。よって、ハウジングプラグも肉厚で大きなものとせざるを得ず、サーモバルブ全体も大径化、大型化し、部品点数も多くなってしまうという問題があった。また、切削加工の手間など製造工程に時間が掛かり製造コストも嵩むという問題があった。
特開2009−222217号公報
そこで、本発明は、前記問題点を解決するために案出されたものであり、その目的とするところは、部品点数及び製造コストを削減しつつ小径化及び小型化を図ることのできるプラグ一体型サーモバルブを提供することにある。
第1発明に係るプラグ一体型サーモバルブは、内燃機関の冷却システムなどの熱媒体の流体を循環させる循環回路に設置され、前記流体の温度に応じて流量を調整するサーモバルブであって、物体の固体からの相転移及び熱膨張に伴う体積変化を利用して前記流体の温度に応じて進退動する感熱可動部を有する感熱可動構造体と、前記感熱可動部を押し戻す方向に前記感熱可動構造体を付勢するバネ体と、このバネ体に当接するリング状のリング部を有し、前記バネ体に反力を与えるバネ反力材と、一端が開放されて他端が閉塞された略円筒状のハウジング凹部を有し、外周表面にネジ山が形成され、前記循環回路に螺着するためのプラグ状のハウジングプラグと、を備え、前記バネ反力材は、金属製のバネ反力金具であり、前記リング部が前記ハウジング凹部の外部に位置している状態で前記ハウジングプラグに掛け止められているとともに、前記バネ反力金具は、一端が前記リング部と接続し、他端が互いに離間する複数の嵌合部を有し、これらの嵌合部の他端が前記ハウジング凹部に嵌着されていることを特徴とする。
第2発明に係るプラグ一体型サーモバルブは、第1発明において、前記バネ反力材は、前記リング部の他端が、前記ハウジング凹部に嵌め込まれてカシメ止められていることを特徴とする。
発明に係るプラグ一体型サーモバルブは、第発明又は第2発明において、前記バネ反力金具は、一枚の金属板から切り出された、前記リング部と、そのリング部から放射状に広がる複数のT字状の前記嵌合部と、からなり、これらのT字状の前記嵌合部が、円弧曲面状に曲げ加工されて前記ハウジング凹部にカシメ止められていることを特徴とする。
発明に係るプラグ一体型サーモバルブは、第1発明ないし第発明のいずれかの発明において、前記ハウジング凹部の閉塞された底面には、前記バネ反力材の一端を位置決めする円形溝が形成されていることを特徴とする。
発明に係るプラグ一体型サーモバルブは、第発明において、前記円形溝は、鍛造されていることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、バネ反力材は、リング部がハウジングの外部に位置している状態でハウジングプラグに掛け止められているので、従来のプラグ一体型サーモバルブのように、止め輪(Cリング)を嵌め込む溝を切削加工する必要がなくなる。それに加え、プラグ内部にスプリングを配置しなくて済むので、プラグの高さをコンパクトにすることができる。このため、ハウジングプラグも肉厚なものにする必要がなくなるだけでなく、ハウジングプラグ全体を小径化及び小型化することができる。また、止め輪も必要なくなり、部品点数を削減することができるだけでなく、止め輪を横溝に嵌め込む手間も省くことができる。よって、製造コストを削減することができる。
また、バネ反力金具は、他端が互いに離間する複数の嵌合部を有しているので、バネ反力金具をハウジング凹部に装着するのが容易である。その上、互いに離間する複数の嵌合部が板バネのように機能し、バネ反力金具をハウジング凹部に装着して、カシメるまでにバネ反力金具とハウジング凹部との位置関係がズレることが少なく、短時間で簡単にバネ反力金具をハウジング凹部に仮固定することができ、バネ反力金具の製作が楽になる。
特に、第2発明によれば、バネ反力材は、ハウジング凹部にカシメ止められているので、バネ反力材のハウジングプラグへの取り付けが、溶接やピン接合等と比べて簡単に短時間で確実強固に行えるとともに、熱や打撃による感熱可動構造体への悪影響も無い。
特に、第発明によれば、カシメ止める嵌合部がT字状となっているので、バネ反力金具のハウジング凹部へのカシメ止めが容易、且つ、確実となり、簡易な方法でプラグ一体型サーモバルブの耐久性を向上させることができる。
特に、第発明によれば、バネ反力材の一端を位置決めする円形溝が形成されているので、バネ反力材のハウジングプラグへの取り付けが容易となり、バネ反力材の固定不良が低減され、製品の歩留まりが向上する。
特に、第発明によれば、円形溝は、鍛造されているので、短時間で大量に円形溝を形成することができ、固定不良を低減しつつさらにプラグ一体型サーモバルブの製造コストを削減することができる。
本発明の実施の形態に係るプラグ一体型サーモバルブを示す鉛直断面図である。 同上のプラグ一体型サーモバルブのサーモペレットを示す斜視図である。 同上のサーモペレットの弁体のみを一部鉛直断面として示す斜視図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブのコイルスプリングを水平方向に見た正面図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブのバネ反力金具4を示す斜視図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブのハウジングプラグを一部鉛直断面として示す斜視図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブを各部品から組立てる工程を示す正面図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブでは弁体を後から取り付けることを示す正面図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブの組立完了状態を示す正面図である。 図1のプラグ一体型サーモバルブを循環回路に螺着した状態を示す鉛直断面図である。 従来のプラグ一体型サーモバルブを示す鉛直断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るプラグ一体型サーモバルブについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るプラグ一体型サーモバルブを示す鉛直断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係るプラグ一体型サーモバルブ1は、流体の温度に応じて流体の流量を調整する感熱可動構造体であるサーモペレット2と、サーモペレット2を付勢するバネ体であるコイルスプリング3と、このコイルスプリング3に反力を与えるバネ反力材であるバネ反力金具4と、プラグ状のハウジングプラグ5と、などから構成されている。
このプラグ一体型サーモバルブ1は、内燃機関の冷却システムや建築物の暖房システムなどの熱媒体の流体を循環させる循環回路に設置され、エンジンオイルなどの流体の温度に応じて流体の流量を調整する流量制御弁である。
(サーモペレット:感熱可動構造体)
図2は、本実施の形態に係るプラグ一体型サーモバルブ1のサーモペレット2を示す斜視図であり、図3は、サーモペレット2の弁体22のみを一部鉛直断面として示す斜視図である。図2、図3に示すように、サーモペレット2は、ワックスエレメントとも呼ばれるサーモバルブの主要構造体であり、金属容器からなるペレット本体20と、このペレット本体20に進退動自在に構成された金属棒からなる本発明の感熱可動部であるピストンロッド21と、ペレット本体20の一端(図示形態では下端)に取り付けられた弁体22など、から構成されている。
ペレット本体20は、上面が閉塞された径の大きな円筒状の頭部20aと、頭部20aより径の小さな円筒状の胴部20bと、胴部20bよりさらに径の小さく下面が閉塞された円筒状の脚部20cなどからなる金属容器である。また、脚部20cの下面には、弁体22を嵌め込む凹部(図示せず)が形成されている。
このペレット本体20には、常温で固形のパラフィンワックスが封入されている。このパラフィンワックスは、炭化水素化合物の一種で、炭素原子の数が20以上となる長大なアルカンである。勿論、ペレット本体20に封入することのできる物質は、パラフィンワックスに限られず、比較的体積変化の大きい所定の熱膨張特性を有する物質であれば本発明に適用可能である。
このような構成からなるサーモペレット2は、前記循環回路を流れる流体の温度上昇に伴って、封入されているパラフィンワックスが、固体から固溶体(固体と液体が混在している相)を経て液体へと相転移しつつ熱膨張することにより、大幅に体積を増加することとなる。そして、サーモペレット2では、パラフィンワックスの体積増加に伴って、ペレット本体20からピストンロッド21が押し出されて突出し、ペレット本体20がピストンロッド21に押し下げられ、ペレット本体20の下端に取り付けられた弁体22が下降する。それにより、弁体22が流路の閉鎖又は開放を行なって、流路を流れる流体の流量を調整する仕組みとなっている(図10も参照)。
なお、図3に示すように、弁体22は、一端(下端)が開放され他端(上端)が閉塞された金属製のカップ23の上面に軸部24が形成されたバルブ体である。この弁体22は、ペレット本体20の下端に軸部24が嵌め込まれて、ペレット本体20の下端がカシメられることにより、ペレット本体20に取り付けられている。
(コイルスプリング:バネ体)
次に、図4を用いてコイルスプリング3について説明する。図4は、コイルスプリング3を水平方向に見た正面図である。バネ体であるコイルスプリング3は、弁ばね用ピアノ線などのばね用鋼線から弦巻状(コイル状)に曲げ加工された圧縮バネであり、図示形態では、上方(ハウジングプラグ5側)に行くに従ってコイル径が小さくなるように成形されたテーパー状のコイルスプリングである。
このコイルスプリング3は、ハウジングプラグ5に掛け止められた後述のバネ反力金具4のリング部40から反力を得て、ペレット本体20の頭部20aを押圧することにより、ワックスの膨張により突出したピストンロッド21をペレット本体20内に押し戻す機能を有している(図1も参照)。
(バネ反力金具:バネ反力材)
次に、図5を用いてバネ反力材であるバネ反力金具4について説明する。図5は、バネ反力金具4を示す斜視図である。図5に示すように、バネ反力金具4は、コイルスプリング3に当接するリング状のリング部40と、このリング部40に一端が接続して他端がハウジングプラグ5に嵌着される2つの嵌合部41,41と、からなる金属製の金具である。
リング部40は、ペレット本体20の脚部20cを挿通する挿通孔40aが形成されたドーナツ状の孔開き円板から挿通孔40aの内側の縁が下方(ハウジングプラグ5から離れる方向)に折り返された断面L字状のリングである。このリング部40は、平らな円板部分40bにコイルスプリング3の径の大きな方が当接してコイルスプリング3に反力を与える機能を有している。
嵌合部41,41は、縦長な長方形状(短冊状)の胴部42と、この胴部42の先端(リング部40と接続しない端:図示上端)から左右両側に張り出す2つの掛止片43,43と、からなる水平方向に見た側面視で略T状の部位である。また、この嵌合部41,41は、胴部42と掛止片43のいずれもが、リング部40の外縁に沿った円弧曲面状の同一曲率で緩やかなカーブを描いて曲げ加工されている。
このバネ反力金具4は、一枚の金属板からプレス加工等により、ドーナツ状のリング部40と、そのドーナツ状のリング部40から放射状に広がるT字状の2つの嵌合部41とが、切り出され、その状態から曲げ加工等を行って、図示するリング部40と嵌合部41,41の形態に形成されている。即ち、バネ反力金具4は、一枚の金属板からリング部40と嵌合部41,41を有する所定形状に曲げ加工で作られたプレス部品である。
なお、2つのT字状の嵌合部41,41は、曲げ加工時に下端(掛止片43側の端)同士がリング部40の外縁の直径より広くなるように加工されているので、板バネの如く2つのT字状の嵌合部41,41の先端同士が互いに広がるように付勢されている。このため、後述の円形溝54内でT字状嵌合部41,41が外側に張り、隙間ができないため、カシメの支点が不安定にならず、しっかりカシメられる。また、後述のハウジング凹部52への嵌着が極めて容易となっている。
(ハウジングプラグ)
次に、図6を用いてバネ反力材であるハウジングプラグ5について説明する。図6は、ハウジングプラグ5を一部鉛直断面として示す斜視図である。図6に示すように、ハウジングプラグ5は、厚板円板状の頭部50と、概略円柱状で外周表面にネジ山が形成されたプラグ本体51と、から主に構成された循環回路に螺着するためのプラグ状の金属製の部材である。
この円板状の頭部50の中央には、六角レンチ等で回すことができるように、プラグ本体51に達する深さの六角穴50aが形成されている。
また、このプラグ本体51の外部端面(図示形態では下端面)には、サーモペレット2、コイルスプリング3、及びバネ反力金具4の一部を収容するハウジング凹部52が形成されている。
このハウジング凹部52は、一端(下端)が開放され、この一端と反対側の他端(プラグ本体51側)が閉塞された円筒状のハウジング側壁53を有した凹部である。図6に示すように、ハウジング凹部52の閉塞された底面には、円形状の溝である円形溝54と、ピストンロッド21の先端を収容するダボ穴55が形成されている。
この円形溝54には、バネ反力金具4の嵌合部41,41が差し込まれて位置決めされる。そして、嵌合部41,41が差し込まれた状態で胴部42と当接しないハウジング側壁53の上端(開放端)を押し潰して掛止片43を巻き込んで内側へ折り返すことにより、バネ反力金具4がハウジングプラグ5にカシメ止められている(図8も参照)。
このように、円形溝54が形成され、溝があることによりT字状の嵌合部41,41が内側にずれこまずカシメが安定するので、バネ反力金具4のハウジングプラグ5への装着及びカシメ止めが容易となり、バネ反力金具4のハウジングプラグ5への固定不良が低減され、製品の歩留まりが向上する。
また、ダボ穴55は、ピストンロッド21の先端を収容することにより、サーモペレット2の上端を位置決め固定する機能を有している。このため、バネ反力金具4をカシメ止めることで、リング部40の挿通孔40aでサーモペレット2の脚部20cを間接的に固定しているので、ダボ穴55の機能と併せてサーモペレット2を所定の位置に確実に固定することができることとなる(図1も参照)。
なお、以上説明した円形溝54及びダボ穴55は、嵌合部41,41を差し込んで位置決めすること、及びサーモペレット2の上端を位置決め固定する機能が主であるため、さほど深い溝や穴でなくてもよい。よって、本実施形態に係るハウジングプラグ5は、円形溝54及びダボ穴55が、金型の打刻により鍛造成形されている。このため、短時間で大量に円形溝54及びダボ穴55を形成することができ、固定不良を低減しつつプラグ一体型サーモバルブ1の製造コストを削減することができる。
<サーモバルブの組立手順>
次に、図7〜図9を用いて、プラグ一体型サーモバルブ1の組立方法(製造方法)について簡単に説明する。図7は、プラグ一体型サーモバルブ1を各部品から組立てる工程を示す正面図であり、図8は、弁体を後から取り付けることを示す正面図であり、図9は、プラグ一体型サーモバルブ1の組立完了状態を示す正面図である。
先ず、図7に示すように、サーモペレット2の頭部20aに、コイルスプリング3の径の小さな上端を当接させて、サーモペレット2の周りにコイルスプリング3を遊嵌する。
そして、バネ反力金具4のリング部40をコイルスプリング3の下端に当接させた状態で、バネ反力金具4ごとサーモペレット2及びコイルスプリング3をハウジングプラグ5側へ押し込んで、バネ反力金具4の嵌合部41,41をハウジングプラグ5の円形溝54に差し込む。このとき、サーモペレット2のピストンロッド21をハウジングプラグ5のダボ穴55にも差し込む。
次に、図8に示すように、胴部42と当接しないハウジング側壁53の下端(開放端)を周囲から中心に向け半径方向内側に押圧して押し潰すことにより、掛止片43を巻き込んだ状態でハウジング側壁53の上端を内側へ折り返す。これにより、バネ反力金具4の嵌合部41,41の掛止片43が、ハウジングプラグ5にカシメ止められる。
なお、前述のように、2つのT字状の嵌合部41,41は、下端同士がリング部40の外縁の直径より広くなるように曲げ加工されているので、板バネの如く2つのT字状の嵌合部41,41の先端同士が互いに広がるように付勢されている。このため、円形溝54内でT字状嵌合部41,41が外側に張り、隙間ができないため、カシメの支点が不安定にならず、しっかりカシメられる。また、ハウジングプラグ5にバネ反力金具4がカシメ止められるまでの間、嵌合部41,41を円形溝54に差し込むだけで、バネ反力金具4を所定の位置に仮止めすることが容易となっている。よって、バネ反力金具4のハウジングプラグ5へのカシメ止め作業が極めて短時間で確実に行うことができる。
このように、サーモペレット2、コイルスプリング3、バネ反力金具4、及びハウジングプラグ5を組み立てた後、図9に示すように、サーモペレット2の脚部20cの下面の凹部(図示せず)に、弁体22の軸部24を嵌め込んで、脚部20cが周囲から中心に向け半径方向内側に押圧する。これにより、弁体22をペレット本体20にカシメ止めることができ、プラグ一体型サーモバルブ1の組立が完了する。
<サーモバルブの使用方法>
次に、図10を用いて、プラグ一体型サーモバルブ1の使用方法について説明する。図10は、本発明の実施形態に係るプラグ一体型サーモバルブ1を循環回路に螺着した状態を示す鉛直断面図である。二点鎖線で示す符号Aが、内燃機関の冷却システムや建築物の暖房システムなどの熱媒体である流体を循環させる循環回路を示している。符号のA1及びA2が、流路であり、矢印方向に流体が流れる。
図10に示すように、プラグ一体型サーモバルブ1は、プラグ本体51のネジ山で循環回路Aの流路の途中に螺着されている。このため、流路A1を流れる流体の温度が上昇すると、流体によりサーモペレット2が温められ、それに応じてピストンロッド21が突出することとなる。そして、ピストンロッド21の突出長さに応じてペレット本体20が押し下げられ、ペレット本体20の下端に装着されている弁体22も下降することになる。
このような弁体22の下降が一定距離以上となると、流路A1から流路A2への流路が開放されることとなり、流体の流路が変更され、冷却液等が流路A2の矢印方向へ流出して、所定の回路を冷却する。
反対に、流路A1を流れる流体の温度が低くなると、流体によりサーモペレット2が冷やされ、コイルスプリング3の反発力でピストンロッド21が押し戻されて引っ込むこととなる。それにより、弁体22も上昇することになり、流路A1から流路A2への流路が閉鎖される。
このように、プラグ一体型サーモバルブ1は、熱媒体の流体を循環させる循環回路Aにおいて、流体の温度に応じて流体の流量を調整する流量制御弁として機能する。なお、弁体22の流路の閉鎖又は開放は、循環回路Aの目的や構成に応じて、流体の温度の上昇又は下降と説明した場合と逆の場合もあり得るものである。
以上、本発明の実施形態に係るプラグ一体型サーモバルブについて詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。特に、弁体は、感熱可動部の先端に装着されていてもよい。
1 :プラグ一体型サーモバルブ
2 :サーモペレット(感熱可動構造体)
20 :ペレット本体
20a :頭部
20b :胴部
20c :脚部
21 :ピストンロッド(感熱可動部)
22 :弁体
23 :カップ
24 :軸部
3 :コイルスプリング(バネ体)
4 :バネ反力金具(バネ反力材)
40 :リング部
40a :挿通孔
40b :円板部分
41 :嵌合部
42 :胴部
43 :掛止片
5 :ハウジングプラグ
50 :頭部
50a :六角穴
51 :プラグ本体
52 :ハウジング凹部
53 :ハウジング側壁
54 :円形溝
55 :ダボ穴
A :循環回路
A1,A2 :流路
10 :従来のプラグ一体型サーモバルブ
11 :ハウジングプラグ
12 :サーモペレット
13 :ピストンロッド
14 :コイルスプリング
15 :止め輪(Cリング)

Claims (5)

  1. 内燃機関の冷却システムなどの熱媒体の流体を循環させる循環回路に設置され、前記流体の温度に応じて流量を調整するサーモバルブであって、
    物体の固体からの相転移及び熱膨張に伴う体積変化を利用して前記流体の温度に応じて進退動する感熱可動部を有する感熱可動構造体と、
    前記感熱可動部を押し戻す方向に前記感熱可動構造体を付勢するバネ体と、
    このバネ体に当接するリング状のリング部を有し、前記バネ体に反力を与えるバネ反力材と、
    一端が開放されて他端が閉塞された略円筒状のハウジング凹部を有し、外周表面にネジ山が形成され、前記循環回路に螺着するためのプラグ状のハウジングプラグと、を備え、
    前記バネ反力材は、金属製のバネ反力金具であり、前記リング部が前記ハウジング凹部の外部に位置している状態で前記ハウジングプラグに掛け止められているとともに、
    前記バネ反力金具は、一端が前記リング部と接続し、他端が互いに離間する複数の嵌合部を有し、これらの嵌合部の他端が前記ハウジング凹部に嵌着されていること
    を特徴とするプラグ一体型サーモバルブ。
  2. 前記バネ反力材は、前記リング部の他端が、前記ハウジング凹部に嵌め込まれてカシメ止められていること
    を特徴とする請求項1に記載のプラグ一体型サーモバルブ。
  3. 前記バネ反力金具は、一枚の金属板から切り出された、前記リング部と、そのリング部から放射状に広がる複数のT字状の前記嵌合部と、からなり、これらのT字状の前記嵌合部が、円弧曲面状に曲げ加工されて前記ハウジング凹部にカシメ止められていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のプラグ一体型サーモバルブ。
  4. 前記ハウジング凹部の閉塞された底面には、前記バネ反力材の一端を位置決めする円形溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のプラグ一体型サーモバルブ。
  5. 前記円形溝は、鍛造されていること
    を特徴とする請求項に記載のプラグ一体型サーモバルブ。
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