JP6290687B2 - 空気調和システム - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和システムに関する。
空気調和装置における運転効率が低下する要因としては、フィルター目詰まりの他に室外機の熱交換器への汚れ付着が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このように熱交換器に汚れが付着した状態(言い換えると劣化した状態)で空気調和装置の運転を行うと、すると、熱交換器内を流れる冷媒と熱交換器外の空気との間の熱交換効率が低下する。その結果、空気調和装置の運転効率が低下し、電力の消費量が上昇するという不具合が発生する。
このような不具合の発生を抑制するために、熱交換器の汚れ診断を行うことが考えられる。これまでは目視による熱交換器の汚れ診断が広く行われている。その他にも、特許文献1に記載されているように、定常状態にある空気調和装置の運転データを取得し、取得した運転データに基づいて汚れ診断を含む熱交換器の診断を行う方法も提案されている。さらに、空気調和機が停止している状態から定常運転までの過渡状態の運転データを取得し、取得した運転データに基づいて汚れ診断を含む熱交換器の診断を行う方法も提案されている。
特開平4−264136号公報
上述したように、熱交換器の汚れ診断を目視で行う場合には汚れ程度の定量評価が難しく、熱交換器の汚れ落とし等のメンテナンスを適切に行うことが難しい。そのため、熱交換器のメンテナンスに過剰な投資を行っている、または、メンテナンスが不十分になる可能性があるという問題があった。
また、特許文献1に記載されているように、定常状態にある空気調和装置の運転データに基づいて算出したCOP(成績係数)や効率を熱交換器の汚れを把握する指標として用いると、汚れ程度の定量評価を比較的行いやすくなる。しかしながら、空気調和装置の運転データは常に変動しているため、定常状態としての運転データの取得が難しく、熱交換器の汚れ診断を正確に行いにくい。さらに、空気調和装置の定常状態における運転データには、外気等の外部要因の影響が含まれやすいため、運転データに含まれる誤差が大きくなり、熱交換器の汚れ診断を行いにくいという問題があった。
過渡状態の運転データを取得する場合、運転データに外気等の外部要因の影響が含まれるが、停止状態から定常運転までの運転データの変化幅は、外部要因による誤差の幅よりも大きい。そのため、外部要因による誤差の影響があったとしても、熱交換器の汚れ診断にその影響が表れにくくなる。しかしながら、空気調和装置が停止している状態から定常運転までの過渡状態では、運転状態の変化が成り行きとなるため、熱交換器の汚れ診断が行いにくいという問題があった。また、空気調和装置の使用態様によっては、汚れ診断を行いたいタイミングで空気調和装置を停止できない場合もあり、熱交換器の汚れ診断を行いにくいという問題があった。
同様な問題は、空気調和装置に設けられた室内熱交換器や、室内機に設けられたエアフィルタの汚れ診断にも発生しうるという問題があった。さらに、空気調和装置に設けられた圧縮機や、膨張弁などの減圧部や、室内ファンや、室外ファンなどの動作を確認する診断についても同様な問題が発生し得るという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、空気調和装置に関する診断によりメンテナンスコストや運転コストの上昇を抑制することができる空気調和システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の空気調和システムは、1つの対象空間の空気調和を行う室内機および室外機を備える複数の空気調和装置と、前記空気調和装置における冷房能力および運転状態を制御する制御部と、が設けられ、前記制御部は、前記空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転であって、前記空気調和装置に関する診断に用いる運転データを取得する際に行われる診断運転の実施の判断、前記診断運転を実施するための環境作り制御、および前記対象の空気調和装置に対する前記診断運転の制御を行い、前記制御部または前記対象の空気調和装置に備えられた演算部は、前記診断運転が行われている際に前記対象の空気調和装置に関する前記運転データを取得し、取得した前記運転データに基づいて前記空気調和装置に関する診断を行うことを特徴とする。
本発明の空気調和システムによれば、空気調和装置に対して所定の状態変化を行う診断運転を行っている間に取得した運転データに基づいて空気調和装置に関する診断を行うため、外気温度などの外部要因の影響が診断結果に表れにくくなる。また、予め定められた所定の状態変化を行いつつ取得した運転データを用いるため、成り行きで制御されている運転状態で取得した運転データを用いる場合と比較して、定量評価が行いやすくなり診断の精度を高めやすい。
上記発明において前記制御部は、前記制御部は、診断運転の実施の判断として、前記複数の空気調和装置における判断時の冷房能力の合計が、前記対象外の空気調和装置の最大冷房能力の合計よりも小さいと判定された場合に、前記診断運転を実施する判断を行うことが好ましい。
このように、複数の空気調和装置における判断時の冷房能力の合計(ΣAi)を求め、対象外の空気調和装置の最大冷房能力の合計(ΣBi−B´)、つまり全ての空気調和装置の最大冷房能力の合計(ΣBi)から対象の空気調和装置の最大冷房能力(B´)を引いた値(ΣBi−B´)との関係が、(ΣAi)<(ΣBi−B´)を満たす場合に診断運転を実施することにより、上述の診断運転の際に行われる協調運転によって対象空間の温度は乱れにくくなる。つまり、(ΣAi)<(ΣBi−B´)の関係が満たされている場合、対象の空気調和装置の冷房負荷を対象外の空気調和装置が分担する余裕があることを示している。診断運転によって対象の空気調和装置の冷房能力が低下しても、協調運転により対象外の空気調和装置が低下した冷房能力を補うことができるため、対象空間の温度は乱れにくい。
上記発明において前記空気調和装置に関する診断は、前記空気調和装置に備えられた熱交換器の汚れ診断であることが好ましい。このように空気調和装置に関する診断として、空気調和装置の運転に大きな影響を与える熱交換器の汚れ診断を行うことにより、診断の精度を高めやすくなる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を低下させる制御を行うとともに、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、その後に前記圧縮機から吐出される前記冷媒の吐出流量を増加させる制御を行うことが好ましい。
また、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数に固定した状態で、圧縮機の吐出流量を低下させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。なお、冷媒の吐出流量を低下させる制御としては、圧縮機の吐出流量をゼロまたは最低流量に低下させる制御を例示することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とするとともに、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を低下させる制御を行い、その後に前記室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行うことが好ましい。
このようにすることにより、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、圧縮機の吐出流量を所定の一定流量に固定した状態で、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を低下させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。なお、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を低下させる制御としては、回転周波数をゼロまたは最低周波数に低下させる制御を例示することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を増加させる制御を行うことが好ましい。
このように、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数に固定した状態で、圧縮機の吐出流量を増加させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。さらに、一度、吐出流量をゼロまたは最低流量とした後に増加させる場合と比較して、診断運転の期間を短縮することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とする制御を行い、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行うことが好ましい。
このように、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、圧縮機の吐出流量を所定の一定流量に固定した状態で、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。さらに、一度、回転周波数をゼロまたは最低周波数とした後に増加させる場合と比較して、診断運転の期間を短縮することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を低下させる制御を行うことが好ましい。
このように、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数に固定した状態で、圧縮機の吐出流量を低下させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。なお、吐出流量を低下させる制御としては、圧縮機の吐出流量をゼロまたは最低流量に低下させる制御を例示することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とする制御を行い、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1記載の空気調和システム。
このように、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、圧縮機の吐出流量を所定の一定流量に固定した状態で、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を低下させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。なお、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を低下させる制御としては、回転周波数をゼロまたは最低周波数に低下させる制御を例示することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を増加させる制御を行い、その後に、前記圧縮機から吐出される前記冷媒の吐出流量を減少させる制御を行うことが好ましい。
このように、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数に固定した状態で、圧縮機の吐出流量を増加させた後に減少させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。なお、吐出流量を増加させる制御としては、吐出流量を最大流量に増加させる制御を例示することができ、吐出流量を低下させる制御としては、圧縮機の吐出流量をゼロまたは最低流量に低下させる制御を例示することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とする制御を行い、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行い、その後に、前記室外ファンまたは前記室内ファンの回転周波数を減少させる制御を行うことが好ましい。
このように、対象の空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転として、圧縮機の吐出流量を所定の一定流量に固定した状態で、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を増加させた後に減少させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。なお、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を増加させる制御としては、回転周波数を最大周波数に増加させる制御を例示することができ、室外ファンまたは室内ファンの回転周波数を低下させる制御としては、回転周波数をゼロまたは最低周波数に低下させる制御を例示することができる。
上記発明において前記環境作り制御は、前記診断運転を実施する対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量を残りの対象外の空気調和装置に分担させる協調運転の制御であることが好ましい。
このように、診断運転を実施する対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量を対象外の空気調和装置に振り分ける協調運転を行うことにより、協調運転を行わない場合と比較すると、対象空間の温度は乱れにくくなる。その結果、対象空間の温度管理を維持しつつ、所望のタイミングで診断運転を実施しやすくなる。
上記発明において前記制御部は、前記協調運転の制御を行う際の前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量の分配方法として、前記対象の空気調和装置に隣接する前記対象外の空気調和装置の分担量を、他の前記対象外の空気調和装置のそれぞれの分担量よりも大きくすることが好ましい。
このように、対象の空気調和装置に隣接する対象外の空気調和装置に対してより多くの冷房負荷を分担させることにより、対象空間における温度の乱れ、さらには温度分布の乱れを抑制することができる。
上記発明においては、前記制御部は、前記協調運転の制御を行う際の前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量の分配方法として、相対的に冷房負荷が低い前記対象外の空気調和装置の分担量を、相対的に冷房負荷が高い前記対象外の空気調和装置の分担量よりも大きくすることが好ましい。このように、相対的に冷房負荷が低い対象外の空気調和装置に対してより多くの冷房負荷を分担させることにより、対象外の空気調和装置に対して均一な冷房負荷を与えやすくなる。
上記発明においては、前記制御部は、前記協調運転の制御として、前記対象外の空気調和装置の全てに、前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量を均等に分担させる制御を行うことが好ましい。このように、対象外の空気調和装置の全てに、冷房負荷の変化量を均等分担することにより、協調運転の制御が容易となる。
上記発明においては、前記制御部または前記対象の空気調和装置に備えられた演算部は、前記運転データの標準データと、前記診断運転が行われている際に取得された前記運転データとを対比することにより診断を行うことが好ましい。このように、運転データと標準データの対比により診断を行うことで、容易に空気調和装置を診断することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断運転が終了すると、前記診断の結果に基づいて、前記複数の空気調和装置に対する冷房負荷の分配を行うことが好ましい。このように、診断の結果に基づいて冷房負荷の分配を行うことにより、運転コストの増加を抑制できる。
上記発明において前記空気調和装置に関する診断は、前記空気調和装置における熱交換効率の診断であり、前記制御部は、前記診断により熱交換効率が相対的に高いと判定された前記空気調和装置に対して分配する冷房負荷を、熱交換効率が相対的に低いと判定された前記空気調和装置に対して分配する冷房負荷よりも大きくする分配を行うことが好ましい。
このように、熱交換効率が高い空気調和装置に対して多くの冷房負荷を分配し、熱交換効率が低い空気調和装置に対して少ない冷房負荷を分配することにより、冷房効率が低い空気調和装置による冷房を抑制し、全体としての運転コストの増加を抑制することができる。
上記発明において前記制御部は、前記診断前における前記複数の空気調和装置におけるそれぞれの運転状態に更に基づいて冷房負荷の分配を行うことが好ましい。このように、診断前における運転状況に基づいてそれぞれの空気調和装置への冷房負荷の配分を行うことにより、例えば、診断前には冷房負荷が低い運転状況であった空気調和装置へ優先して冷房負荷の配分を行うことができ、運転コストの増加を抑制できる。
上記発明において前記空気調和装置に関する診断は、前記空気調和装置における熱交換効率の診断であり、前記制御部は、前記診断により熱交換効率が相対的に高いと判定された前記空気調和装置に対して前記室内機に関する空気の温度である設定温度を、熱交換効率が相対的に低いと判定された前記空気調和装置に対する前記設定温度よりも低く設定することが好ましい。
このように熱交換効率が高い空気調和装置に対する設定温度を低くし、熱交換効率が低い空気調和装置に対する設定温度を高くすることにより、冷房効率が低い空気調和装置による冷房を抑制し、全体としての運転コストの増加を抑制することができる。なお、室内機に関する空気の温度である設定温度としては、吹出し空気の設定温度や、吸込み空気の設定温度などを例示することができる。
本発明の空気調和システムによれば、診断運転を実施するための環境作り制御を行うと共に、空気調和装置に対して所定の状態変化を行う診断運転を行っている間に取得した運転データに基づいて空気調和装置に関する診断を行うことにより、空気調和装置に関する診断によりメンテナンスコストや運転コストの上昇を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る空気調和システムの構成を説明する模式図である。 図1の空気調和装置の概略構成を説明する模式図である。 図1の全体コントローラの概略構成を説明するブロック図である。 熱交換器の汚れ診断の制御を説明するフローチャートである。 診断フローの手順を説明するフローチャートである。 冷房負荷の分配を説明するフローチャートである。 個別の空気調和装置における停止時の汚れ診断を説明するフローチャートである。 汚れ診断における標準データと運転データとの関係を説明するグラフである。 個別の空気調和装置における運転時の汚れ診断を説明するフローチャートである。 冷房負荷の再分配を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る空気調和システムにおける個別の空気調和装置における停止時の汚れ診断を説明するフローチャートである。 個別の空気調和装置における運転時の汚れ診断を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る空気調和システムついて図1から図10を参照して説明する。本実施形態では、本発明の空気調和システム1をデータセンターにおけるサーバ等の情報通信装置(以下「ICT装置」と表記する。)が配置されるサーバルーム(対象空間)SRの空調に用いる例に適用して説明する。
空気調和システム1には、図1に示すように、サーバルームSR内の空調を行う6台の空気調和装置10と、これら複数の空気調和装置10を制御する全体コントローラ(制御部)31と、空気調和装置10の運転状況等の監視に用いられる監視部41と、が主に設けられている。
なお、本実施形態では1つのサーバルームSRに6台の空気調和装置10が配置されている例に適用して説明するが、配置される空気調和装置10の台数は2台以上であればよく、特にその台数を限定するものではない。
空気調和装置10には、図1および図2に示すように、サーバルームSR内に配置された室内機21と、サーバルームSR外に配置された室外機22と、が主に設けられている。本実施形態における1台の空気調和装置10には、1台の室内機21と、1台の室外機22と、が設けられている。
空気調和装置10には、さらに、冷媒を圧縮する圧縮機11と、圧縮された冷媒を冷却する室外熱交換器(熱交換器)12と、冷却された冷媒を減圧する減圧部13と、減圧された冷媒に吸熱させる室内熱交換器14と、冷媒を圧縮機11、室外熱交換器12、減圧部13および室内熱交換器14の間で循環させる冷媒配管15と、が主に設けられている。
上述の室内機21には、圧縮機11と、減圧部13と、室内熱交換器14と、が配置され、更に、室内熱交換器14にサーバルームSR内の空気を送風する室内ファン部16と、空気調和装置10を個別に制御する個別制御部18と、が設けられている。上述の室外機22には室外熱交換器12が配置され、更に、室外熱交換器12に室外の空気を送風する室外ファン部(室外ファン)17が設けられている。
本実施形態において圧縮機11は、インバータ制御などの公知の制御により駆動周波数が制御される圧縮用電動機(図示せず)により駆動されるものであり、駆動周波数の制御により吐出される冷媒の流量を制御するものの例に適用して説明する。圧縮機11における駆動周波数は、個別制御部18から出力される制御信号に基づいて制御される。さらに、圧縮機11における冷媒を圧縮する機構の形式は、スクロール式やベーン式など、公知の形式を用いることができ特に限定するものではない。
同様に、室外熱交換器12や、室内熱交換器14としては公知の形式の熱交換器を用いることができ、その形式を限定するものではない。減圧部13としても、公知の形式の膨張弁などを用いることができ、その形式を限定するものではない。
室内ファン部16および室外ファン部17は、圧縮機11と同様に、インバータ制御などの公知の制御により回転周波数が制御されるファン用電動機(図示せず)と、ファン用電動機により回転される羽根(図示せず)とから主に構成される例に適用して説明する。室内ファン部16および室外ファン部17における回転周波数は、個別制御部18から出力される制御信号に基づいて制御される。
個別制御部18は、空気調和装置10における冷房運転の状態を個別に制御するものであり、CPU(中央演算ユニット)、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータである。なお、個別制御部18は、本実施形態のように室内機21の内部に配置されていてもよいし、室外機22の外に配置されていてもよく、特に配置位置を限定するものではない。
個別制御部18には、図2および図3に示すように、圧縮機11から吐出された冷媒の圧力である圧縮機吐出圧力(運転データ)を検出する圧力センサ19の検出信号と、全体コントローラ31から出力された制御信号が入力されている。また、個別制御部18からは、圧縮機11の回転周波数を制御する制御信号、室外ファン部17の回転周波数を制御する制御信号、空気調和装置10の運転状態を示す信号が出力されている。
なお、個別制御部18に入力される検出信号としては、上述の圧力センサ19から出力された信号に限られず、空気調和装置10の冷房運転を制御するために必要な他の検出信号も入力されている。また、個別制御部18から出力される制御信号としては、上述の圧縮機11や室外ファン部17を制御する信号に限られず、冷房運転を制御するために必要な他の制御信号も出力されている。
全体コントローラ31は、複数の空気調和装置10における冷房運転の状態を制御するものであり、CPU(中央演算ユニット)、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、図1および図3に示すように、CPUを演算部32として機能させるものであり、ROM等を記憶部33として機能させるものである。
全体コントローラ31には、空気調和装置10の運転状態を示す信号や、監視部41から出力された信号が入力されている。また、全体コントローラ31からは、個々の空気調和装置10の運転状態を制御する制御信号や、複数の空気調和装置10の運転状態を示す信号が出力されている。
監視部41は、複数の空気調和装置10の運転状態の監視に用いられるものである。監視部41は、サーバルームSRが設けられた同じ建物の中に設けられていてもよいし、それ以外の他の建物の中に設けられていてもよい。他の建物の中に設けられる場合、全体コントローラ31と監視部41とは、専用回線や、インターネットなどの通信手段を介して相互に信号伝達が可能とされる。
次に、上記の構成からなる空気調和システム1における熱交換器の汚れ診断について図4から図10を参照しながら説明する。
空気調和システム1の運転が開始されると、図4に示すように、全体コントローラ31は、熱交換器の汚れ診断を実施する指示の有無を確認する処理を行う(S11)。ここで、汚れ診断を実施する指示は、空気調和システム1のオペレータが手動で全体コントローラ31に診断の実施を入力した入力信号であってもよいし、監視部41に駐在する監視員が手動で入力する診断の実施の入力信号であってもよい。その他にも、空気調和装置10の室内機21に設定された任意の周期で出力される診断の実施を指示する信号であってもよいし、空気調和装置10における冷房負荷が所定の閾値よりも低い場合に出力される診断の実施を指示する信号であってもよい。
汚れ診断を実施する指示がない場合(NOの場合)には、再びS11に戻り確認の処理を繰り返し行う。汚れ診断を実施する指示がある場合(YESの場合)には、全体コントローラ31の演算部32は、空気調和装置10がサーモオンされているか否かを判定する処理を行う(S12)。
空気調和装置10がサーモオンされていると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は、汚れ診断実施への移行可否を判断する処理を開始する(S13)。
汚れ診断実施への移行可否判断では、図5に示すように、全体コントローラ31は、サーバルームSR内に2台以上の室内機21が存在するか判定する処理を行う(S21)。2台以上の室内機21が存在すると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は汚れ診断を実施する対象の空気調和装置10における冷房負荷を、他の空気調和装置(対象外の空気調和装置)10に分配可能か判定する処理を実施する(S22)。
具体的には、全体コントローラ31の演算部は、まず、サーバルームSRに配置された全ての空気調和装置10における判断時の冷房能力の合計(ΣAi)と、他の空気調和装置10の最大冷房能力の合計、つまり全ての空気調和装置10の最大冷房能力の合計(ΣBi)から対象の空気調和装置10の最大冷房能力(B´)を引いた値(ΣBi−B´)を求める。その後、判断時の冷房能力の合計(ΣAi)と、最大冷房能力の合計(ΣBi−B´)と、を比較し、(ΣAi)<(ΣBi−B´)の関係を満たすか否か判定する処理を実施する。
なお、ΣAiは下記の式(1)を簡略化した表記であり、ΣBiおよびΣBi−B´は下記の式(2)および式(3)をそれぞれ簡略化した表記である。またAiは、判断時の各空気調和装置10における冷房能力を表すものであり、Biは、各空気調和装置10における最大冷房能力を表すものである。さらにB´は、対象の空気調和装置10の最大冷房能力を表すものである。
Figure 0006290687
(ΣAi)<(ΣBi−B´)の関係を満たすと判定された場合、言い換えると、冷房負荷の分配が可能と判断された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は後述する負荷分配の処理を実行する(S23)。
冷房負荷の分配処理は図6に示すフローチャートに基づいて行われる。まず、全体コントローラ31の記憶部33に記憶されているiの値を1とする処理(初期化する処理)が行われる(S31)。その後、対象の空気調和装置10の室内機21に対して、i番目に近い室内機21へ冷房負荷を移動可能か判定する処理を行う(S32)。言い換えると、例えば、i番目に近い空気調和装置10の冷房負荷が最大冷房負荷よりも小さいか判定する処理を行う。
i番目に近い室内機21へ冷房負荷を移動できると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は、i番目に近い空気調和装置10へ、対象の空気調和装置10の冷房負荷を移動させる処理を行う(S33)。ここでは、i番目に近い空気調和装置10における最大冷房負荷、または、予め定められた所定の冷房負荷に達するまで冷房負荷の移動が行われる例に適用して説明する。なお、この他にも、移動させる冷房負荷の量を予め定め、この量の冷房負荷のみを移動させてもよい。
冷房負荷の移動が行われると、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における冷房負荷の全てが移動したか否かを判定する処理を行う(S34)。全ての冷房負荷が移動したと判定された場合(YESの場合)には、処理は図5に示すフローチャートにおけるS23を介して、図4に示すフローチャートにおけるS13に戻る。
その一方で、全ての冷房負荷が移動していないと判定された場合(NOの場合)には、全体コントローラ31の演算部32は、記憶部33に記憶されているiの値と、サーバルームSRに配置されている空気調和装置10の台数n(本実施形態では6)から1を引いた値(n−1)とを比較する処理を行い、i<n−1の関係が成立するか否かを判定する処理を行う(S35)。
i<n−1の関係が成立すると判定した場合(YESの場合)には、演算部32は、記憶部33に記憶されているiの値に1を加えた新しい値を新しいiの値として記憶させる処理(インクリメントする処理)を行う(S36)。その後、上述のS32に戻り、上述の処理を繰り返し行う。
その一方で、i<n−1の関係が成立しないと判定した場合(NOの場合)には、全体コントローラ31は、n台目に近い室内機21に冷房負荷を移動させる処理を行う(S37)。その後、処理は図5に示すフローチャートにおけるS23を介して、図4に示すフローチャートにおけるS13に戻る。上述のS31からS37の処理によって、対象の空気調和装置10における冷房負荷が対象外の空気調和装置10に振り分けられた運転状態が、特許請求の範囲における協調運転に相当する。
図5に示すフローチャートの説明に戻り、S22の処理において、(ΣAi)<(ΣBi−B´)の関係を満たさないと判定された場合、言い換えると、冷房負荷の分配ができないと判断された場合(NOの場合)には、全体コントローラ31は、汚れ診断運転によりサーバルームSRに影響が出ないか判定する処理を行う(S24)。
具体的には、対象の空気調和装置10に対して汚れ診断を実施した際に、サーバルームSRの室内温度が上昇するか否かを判定する処理を行う。その手法としては、対象の空気調和装置10における冷房負荷の負荷率と所定の閾値とを比較して判定する手法や、対象の空気調和装置10の室内機21における風量と所定の閾値とを比較して判定する手法などを例示することができる。
汚れ診断運転によりサーバルームSRに影響が出ないと判定された場合(YESの場合)には、汚れ診断実施への移行可否を判断する処理を終了し、図4に示すフローチャートに戻る。その一方で、汚れ診断運転によりサーバルームSRに影響が出ると判定された場合(NOの場合)には、汚れ診断運転は実施されず、一連の制御を終了する。この場合、全体コントローラ31は図4のS11に戻り上述の制御を繰り返し行ってもよい。
図4に示すフローチャートの説明に戻り、S13の移行の可否判断が終了すると、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10が停止しているか否かを判定する処理を行う(S14)。対象の空気調和装置10が停止していると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は停止時における汚れ診断の制御を行う(S15)。
全体コントローラ31は、図7に示すように、対象の空気調和装置10を起動する処理を行う(S41)。その後、対象の空気調和装置10が起動しているか否かを判定する処理を行う(S42)。対象の空気調和装置10が起動していないと判定された場合(NOの場合)には、上述のS41に戻り、上述の処理を繰り返す。
対象の空気調和装置10が起動されていると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は、運転データを取得する処理を開始する(S43)。全体コントローラ31は、所定の時間間隔をあけながら、運転データを連続して取得する。運転データとして、圧力センサ19から出力される圧縮機吐出圧力の検出信号が取得される。取得された運転データは記憶部33に記憶される。
その後、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における室外ファン部17を起動させ、予め定められた所定の一定回転数で運転する制御を行う(S44)。具体的には、室外ファン部17の電動機に対して、所定の一定回転数に対応する所定の回転周波数で回転させる制御信号を出力する。これにより、室外ファン部17から室外熱交換器12に向けて、所定の一定回転数に対応する流量の室外空気が送風される。
次いで、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における圧縮機11を起動させ、予め定められた所定の駆動周波数まで駆動周波数を増加させる制御を行う(S45)。なお、圧縮機11の駆動周波数は、圧縮機11の電動機を安定して駆動できる最低周波数から所定の駆動周波数まで増加させてもよいし、電動機が停止している状態から所定の駆動周波数まで増加させてもよい。
これにより、圧縮機11から吐出される冷媒の流量は、最低周波数に対応する最低流量から、所定の駆動周波数に対応する流量まで増加する。または、流量ゼロから所定の駆動周波数に対応する流量まで増加する。
さらに、駆動周波数の増加は、時間の経過に比例して線形に増える増加方法であってもよいし、予め定められた曲線状または折れ線状に増える増加方法であってもよく、特に限定するものではない。また、上述のS44からS45までの制御による運転が特許請求の範囲における診断運転に相当する。
圧縮機11の駆動周波数が所定の駆動周波数まで増えると、全体コントローラ31は運転データの取得を終了する(S46)。その後、全体コントローラ31の演算部32は、対象の空気調和装置10における室外熱交換器12に汚れがあるか否かを判定する処理を行う(S47)。具体的には、記憶部33に汚れの判定に用いる標準データが予め記憶されており、演算部32は、取得した運転データと記憶されている標準データとを対比することにより、汚れの有無を判定する。
例えば、室外熱交換器12に汚れが無い場合の標準データが予め記憶されており、この標準データと取得した運転データとの間の誤差が所定の閾値を超えた場合には、室外熱交換器12に汚れがあると判定する(図8参照。)。なお、上述の汚れの判定方法は一例であり、その他の判定方法も採用することができる。
室外熱交換器12に汚れがあると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、監視部41へ対象の空気調和装置10の室外熱交換器12に汚れがあることを通知する信号を出力する(S48)。通知信号を出力した後、または、S47において室外熱交換器12に汚れがないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10に通常の冷房運転に戻る制御を行う(S49)。以上により、停止時における汚れ診断の制御が終了する。
図4に示すフローチャートの説明に戻り、対象の空気調和装置10が停止していないと判定された場合(NOの場合)には、全体コントローラ31は運転時における汚れ診断の制御を行う(S16)。
全体コントローラ31は、図9に示すように、対象の空気調和装置10がサーモオンしているか否かを判定する処理を行う(S51)。対象の空気調和装置10がサーモオンしていると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、運転データを取得する処理を開始する(S52)。
その後、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における室外ファン部17を、予め定められた所定の一定回転数で運転する制御を行う(S53)。さらに、圧縮機11の駆動周波数が最低周波数であるか否かを判定する処理を行う(S54)。駆動周波数が最低周波数でないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31は、圧縮機11の駆動周波数を最低周波数に変更する制御信号を出力する(S55)。
制御信号を出力した後、または、S54において駆動周波数が最低周波数であると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、所定の駆動周波数まで駆動周波数を増加させる制御を行う(S56)。上述のS53からS56までの制御による運転が特許請求の範囲における診断運転に相当する。
その一方で、S51において、対象の空気調和装置10がサーモオンしていないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31は、運転データを取得する処理を開始する(S61)。全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における室外ファン部17を起動させ、予め定められた所定の一定回転数で運転する制御を行う(S62)。
次いで、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における圧縮機11を起動させ、予め定められた所定の駆動周波数まで駆動周波数を増加させる制御を行う(S63)。上述のS62からS63までの制御による運転が特許請求の範囲における診断運転に相当する。S56およびS63において圧縮機11の駆動周波数が所定の駆動周波数まで増えると、全体コントローラ31は運転データの取得を終了する(S64)。
その後、全体コントローラ31の演算部32は、対象の空気調和装置10における室外熱交換器12に汚れがあるか否かを判定する処理を行う(S65)。室外熱交換器12に汚れがあると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、監視部41へ対象の空気調和装置10の室外熱交換器12に汚れがあることを通知する信号を出力する(S66)。
通知信号を出力した後、または、S65において室外熱交換器12に汚れがないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10に通常の冷房運転に戻る制御を行う(S67)。以上により、運転時における汚れ診断の制御が終了する。
停止時における汚れ診断の制御が終了、または、運転時における汚れ診断の制御が終了すると、図4のフローチャートに戻り、全体コントローラ31は負荷の再分配処理(S17)を行う。
全体コントローラ31は、図10に示すように、記憶部33に記憶されているiの値を1とする処理を行う(S71)。その後、i番目に室外熱交換器12の劣化が低い(汚れが少ない)空気調和装置10の室内機21へ定格容量まで冷房負荷を分配する処理を行う(S72)。
その後、全体コントローラ31は冷房負荷の分配が終了したか判定する処理を行う(S73)。分配が終了していないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31の演算部32は、記憶部33に記憶されたiの値が、空気調和装置10の台数であるnの値と比較し、i=nの関係が成立するか判定する処理を行う(S74)。
i=nの関係が成立しないと判定された場合(NOの場合)、演算部32は、記憶部33に記憶されたiの値に1を加えた値を新たなiの値として記憶させる処理を行う(S75)。その後、S72に戻り上述の処理を繰り返し行う。
その一方で、i=nの関係が成立すると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、全ての空気調和装置10へ残りの冷房負荷を分配する処理を行う(S76)。S76の処理が終了すると、または、S73において分配が終了していると判定された場合(YESの場合)、負荷の再分配制御が終了し、図4のフローチャートに戻る。処理が図4のフローチャートに戻ると、S11に戻り上述の処理が繰り返し行われる。
上記の構成の空気調和システム1によれば、空気調和装置10に対して室外ファン部17の回転周波数を固定し、圧縮機11の駆動周波数を増加させる診断運転を行っている間に運転データを取得し、この取得した運転データに基づいて室外熱交換器12の汚れ診断を行うため、外気温度などの外部要因の影響が診断結果に表れにくくなる(図8参照。)。また、上述の診断運転を行いつつ取得した運転データを用いるため、成り行きで制御されている運転状態で取得した運転データを用いる場合と比較して、定量評価が行いやすくなり診断の精度を高めやすい。
さらに、診断運転を実施する対象の空気調和装置10における冷房負荷の変化量(診断運転による変化量)を対象外の空気調和装置10に振り分ける協調運転を行うため、協調運転を行わない場合と比較すると、サーバルームSRの温度は乱れにくくなる。その結果、サーバルームSRの温度管理を維持しつつ、所望のタイミングで診断運転を実施しやすくなり、洗浄コストや運転コストの上昇を抑制することができる。
空気調和装置10における判断時の冷房能力の合計(ΣAi)を求め、対象外の空気調和装置10の最大冷房能力の合計(ΣBi−B´)、つまり全ての空気調和装置10の最大冷房能力の合計(ΣBi)から対象の空気調和装置10の最大冷房能力(B´)を引いた値(ΣBi−B´)との関係が、(ΣAi)<(ΣBi−B´)を満たす場合に診断運転を実施することにより、上述の診断運転の際に行われる協調運転によってサーバルームSRの温度は乱れにくくなる。つまり、(ΣAi)<(ΣBi−B´)の関係が満たされている場合、対象の空気調和装置10の冷房負荷を対象外の空気調和装置10が分担する余裕があることを示している。診断運転によって対象の空気調和装置10の冷房能力が低下しても、協調運転により対象外の空気調和装置10が低下した冷房能力を補うことができるため、サーバルームSRの温度は乱れにくい。
協調運転における冷房負荷の分配を行う際に、対象の空気調和装置10に隣接する対象外の空気調和装置10に対してより多くの冷房負荷を分担させることにより、サーバルームSRにおける温度の乱れ、さらには温度分布の乱れを抑制することができる。
対象の空気調和装置10における室外熱交換器12の汚れ診断を行う際に、運転データと標準データの対比により汚れ診断を行うことにより、容易にかつ精度良く汚れの程度を診断することができる。
汚れ診断の結果に基づいて冷房負荷の再分配を行うことにより、運転コストの増加を抑制できる。具体的には、軽い汚れの室外熱交換器12を備える空気調和装置10に対して多くの冷房負荷を分配し、重い汚れの室外熱交換器12を備える空気調和装置10に対して少ない冷房負荷を分配することにより、冷房効率が低い空気調和装置10による冷房を抑制し、全体としての運転コストの増加を抑制することができる。
なお、上述の実施形態における運転時の汚れ診断制御で説明したように、圧縮機11の駆動周波数を最低周波数またはゼロとした後に、駆動周波数を増加させる制御を行ってもよいし、駆動周波数を低下させることなく、汚れ診断制御を行っている際の圧縮機11の成り行きの駆動周波数から増加させる制御を行ってもよい。また、上述の実施形態における停止時の汚れ診断制御についても同様である。このようにすることで、一度、吐出流量をゼロまたは最低流量とした後に増加させる場合と比較して、汚れ診断運転の期間を短縮することができる。
さらには、汚れ診断制御を行っている際の圧縮機11の成り行きの駆動周波数から、駆動周波数を最低周波数まで低下させる制御、または、冷媒の吐出を停止するまで減少させる制御を行ってもよいし、圧縮機11の駆動周波数を最大周波数とした後に、最低周波数またはゼロに低下させる制御を行ってもよい。また、上述の実施形態における停止時の汚れ診断制御についても同様である。
また、協調運転における冷房負荷の分配を行う際に、上述のように対象の空気調和装置10に隣接する対象外の空気調和装置10に対してより多くの冷房負荷を分担させてもよいし、相対的に冷房負荷が低い対象外の空気調和装置10に対してより多くの冷房負荷を分担させもよい。このようにすることで、対象外の空気調和装置10に対して均一な冷房負荷を与えやすくなる。
なお、運転データとして取得するものとしては、上述のように冷媒の圧縮機吐出圧力であってもよいし、室内ファン部16を駆動する室内ファン電流、その回転周波数である室内ファン周波数、その回転数である室内ファン回転数、室内ファン部16により送り出される風量である室内ファン風量であってもよい。
また、圧縮機11の駆動回転数である圧縮機回転数、その駆動周波数である圧縮機周波数、圧縮機11に吸入される冷媒の圧力である圧縮機吸入圧力、圧縮機11から吐出される冷媒の温度である圧縮機吐出温度、圧縮機11に吸入される冷媒の温度である圧縮機吸入温度であってもよい。さらに、蒸発器である室内熱交換器14に流入する冷媒の温度である蒸発器冷媒流入温度、室内熱交換器14から流出する冷媒の温度である蒸発器冷媒流出温度であってもよいし、室内機21に吸い込まれる空気の温度である室内機吸込み空気温度、室内機21から吹き出る空気の温度である室内機吹出し空気温度であってもよい。
その他に、冷媒が循環する流速である冷媒循環速度、室外機22に吸い込まれる空気の温度である室外機吸込み空気温度、室外機22から吹き出る空気の温度である室外機吹出し空気温度であってもよいし、凝縮器である室外熱交換器12に流入する冷媒の温度である凝縮器流入冷媒温度、室外熱交換器12から流出する冷媒の温度である凝縮器流出冷媒温度であってもよい。さらに、運転データは上記の種々の項目の一つであってもよいし、これらの項目を適宜組み合わせたものであってもよい。
さらに、上述の実施形態のように、S17における負荷の再分配処理において、隣接する空気調和装置10に優先して冷房負荷を分配してもよいし、対象外の空気調和装置10の全てに均等に冷房負荷を分配してもよい。このように、対象外の空気調和装置10の全てに、冷房負荷の変化量を均等分担することにより、協調運転の制御が容易となる。
また、相対的に冷房負荷が低い対象外の空気調和装置10へ、相対的に冷房負荷が高い対象外の空気調和装置10よりも冷房負荷を多く分配してもよい。このように、相対的に冷房負荷が低い対象外の空気調和装置10に対してより多くの冷房負荷を分担させることにより、対象外の空気調和装置10に対して均一な冷房負荷を与えやすくなる。
さらに、相対的に室外熱交換器の汚れ程度が低い対象外の空気調和装置10における吹出し設定温度や吸込み設定温度を、相対的に室外熱交換器の汚れ程度が大きい対象外の空気調和装置10よりも低く設定してもよい。このようにすることにより、冷房負荷を均等に分配することができ、運転コストの増加を抑制できる。
汚れの診断前における空気調和装置10におけるそれぞれの運転状態に更に基づいて冷房負荷の分配を行ってもよい。例えば、汚れ診断前には冷房負荷が低い運転状況であった空気調和装置10へ優先して冷房負荷の配分を行う方法を挙げることができる。このようにすることにより、冷房負荷を均等に分配することができ、運転コストの増加を抑制できる。
さらに、上述の実施形態では、全体コントローラ31により汚れ診断の制御を行う例に適用して説明したが、全体コントローラ31の他に、個別制御部18により汚れ診断の制御を行ってもよく、特に限定するものではない。個別制御部18により汚れ診断の制御を行った場合、診断の結果は、全体コントローラ31を介して監視部41へ伝達される。
また、上述の実施形態では、空気調和装置10における室外熱交換器12の汚れ診断を行う例について説明したが、室内熱交換器14や、室内機21に設けられたエアフィルタの汚れ診断を行ってもよい。さらに、圧縮機11や、減圧部13や、室内ファン部16や、室外ファン部17などの動作を確認する診断を行ってもよく、検査対象を限定するものではない。
〔一実施形態の変形例〕
次に、本発明の一実施形態の変形例について図11および図12を参照しながら説明する。本変形例の空気調和システムの基本構成は、一実施形態と同様であるが、一実施形態とは、汚れ診断における運転制御が異なっている。よって、本変形例においては、図11および図12を用いて汚れ診断における運転制御について説明し、その構成等の説明を省略する。
本変形例の空気調和システム1の汚れ診断において、空気調和システム1の運転が開始されてから、対象の空気調和装置10が停止しているか否かを判定する処理(S14)までの処理は、一実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
S14において、対象の空気調和装置10が停止していると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は停止時における汚れ診断の制御を行う(S15)。全体コントローラ31は、図11に示すように、対象の空気調和装置10を起動する処理を行う(S41)。
その後、対象の空気調和装置10が起動しているか否かを判定する処理を行う(S42)。対象の空気調和装置10が起動していないと判定された場合(NOの場合)には、上述のS41に戻り、上述の処理を繰り返す。
対象の空気調和装置10が起動されていると判定された場合(YESの場合)には、全体コントローラ31は、運転データを取得する処理を開始する(S43)。その後、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における室外ファン部17を起動させ、予め定められた所定の一定回転数で運転する制御を行う(S44)。
次いで、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における圧縮機11を起動させ、予め定められた所定の一定の駆動周波数で駆動する制御を行う(S145)。これにより、圧縮機11から吐出される冷媒の流量は、所定の一定の駆動周波数に対応する流量に固定される。
さらに、対象の空気調和装置10における室外ファン部17の回転周波数を、予め定められた所定の回転周波数まで増加させる制御を行う(S146)。上述のS44からS146までの制御による運転が特許請求の範囲における診断運転に相当する。
なお、室外ファン部17の回転周波数は、室外ファン部17の電動機を安定して駆動できる最低周波数から所定の回転周波数まで増加させてもよいし、電動機が停止している状態から所定の径点周波数まで増加させてもよい。これにより、室外ファン部17から送風される室外空気の流量は、最低周波数に対応する流量から、所定の回転周波数に対応する流量まで増加する。または、流量ゼロから、所定の回転周波数に対応する流量まで増加する。
さらに、回転周波数の増加は、時間の経過に比例して線形に増える増加方法であってもよいし、予め定められた曲線状または折れ線状に増える増加方法であってもよく、特に限定するものではない。
室外ファン部17の回転周波数が所定の回転周波数まで増えると、全体コントローラ31は運転データの取得を終了する(S46)。その後、全体コントローラ31の演算部32は、対象の空気調和装置10における室外熱交換器12に汚れがあるか否かを判定する処理を行う(S47)。以後の処理は一実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
次いで、全体コントローラ31によって、運転時における汚れ診断の制御が行われる(S16)場合について説明する。全体コントローラ31は、図12に示すように、対象の空気調和装置10がサーモオンしているか否かを判定する処理を行う(S51)。対象の空気調和装置10がサーモオンしていると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、運転データを取得する処理を開始する(S52)。
その後、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における圧縮機11を、予め定められた所定の一定駆動周波数で運転する制御を行う(S153)。さらに、室内ファン部16の回転周波数が最低周波数であるか否かを判定する処理を行う(S154)。回転周波数が最低周波数でないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31は、室内ファン部16の回転周波数を最低周波数に変更する制御信号を出力する(S155)。
制御信号を出力した後、または、S54において駆動周波数が最低周波数であると判定された場合(YESの場合)、全体コントローラ31は、所定の回転周波数まで室内ファン部16の回転周波数を増加させる制御を行う(S156)。
その一方で、S51において、対象の空気調和装置10がサーモオンしていないと判定された場合(NOの場合)、全体コントローラ31は、運転データを取得する処理を開始する(S61)。全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における室外ファン部17を起動させ、予め定められた所定の一定回転数で運転する制御を行う(S62)。
次いで、全体コントローラ31は、対象の空気調和装置10における圧縮機11を起動させ、予め定められた一定の所定の駆動周波数で運転する制御を行う(S163)。そして室外ファン部17の回転周波数を予め定められた所定の回転周波数まで回転周波数を増加させる制御を行う(S164)。上述のS62からS164までの制御による運転が特許請求の範囲における診断制御に相当する。
S156において室内ファン部16の回転周波数が所定の回転周波数まで増えると、または、S164において室外ファン部17の回転周波数が所定の回転周波数まで増えると、全体コントローラ31は運転データの取得を終了する(S64)。以後の処理は一実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
上記の構成の空気調和システム1によれば、対象の空気調和装置10に対して行う診断運転の制御として、圧縮機11の吐出流量を所定の一定流量に固定した状態で、室外ファン部17の回転周波数を最低周波数から増加させる制御を行うことにより、成り行きで運転状態を変化させる場合と比較して、取得した運転データを用いた定量評価を行いやすくなる。
なお、一実施形態における説明と同様に、室外ファン部17の回転周波数を成り行きの駆動周波数から増加させる制御を行ってもよい。さらには、回転周波数を最低周波数まで低下させる制御、または、回転を停止させる制御を行ってもよい。回転周波数を最大周波数とした後に、最低周波数またはゼロに低下させる制御を行ってもよい。さらに、診断運転においては、上述の実施形態のように室外ファン部17の回転周波数を制御してもよいし、室内ファン部16の回転周波数を制御してもよく、特に限定するものではない。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、本発明を上記の実施形態に適用したものに限られることなく、これらの実施形態を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定するものではない。
1…空気調和システム、10…空気調和装置、11…圧縮機、12…室外熱交換器(熱交換器)、17…室外ファン部(室外ファン)、21…室内機、22…室外機、31…全体コントローラ(制御部)、SR…サーバルーム(対象空間)

Claims (20)

  1. 1つの対象空間の空気調和を行う室内機および室外機を備える複数の空気調和装置と、
    前記空気調和装置における冷房能力および運転状態を制御する制御部と、
    が設けられ、
    前記制御部は、対象の空気調和装置がサーモオンしているか否かを判定し、
    前記対象の空気調和装置がサーモオンしていると判定された場合には、前記空気調和装置に対して所定の状態変化を行う運転であって、前記空気調和装置に関する運転効率診断に用いる運転データを取得する際に行われる効率診断運転の実施の判断、前記効率診断運転を実施するための環境作り制御、および前記対象の空気調和装置に対する前記効率診断運転の制御を行い、
    前記対象の空気調和装置がサーモオンしていないと判定された場合には、前記対象の空気調和装置に対する前記効率診断運転の制御を行い、
    前記制御部または前記対象の空気調和装置に備えられた演算部は、前記効率診断運転が行われている際に前記対象の空気調和装置に関する前記運転データを取得し、取得した前記運転データに基づいて前記空気調和装置に関する運転効率診断を行うことを特徴とする空気調和システム。
  2. 前記制御部は、前記効率診断運転の実施の判断として、前記複数の空気調和装置における判断時の冷房能力の合計が、前記対象外の空気調和装置の最大冷房能力の合計よりも小さいと判定された場合に、前記効率診断運転を実施する判断を行うことを特徴する請求項1記載の空気調和システム。
  3. 前記空気調和装置に関する診断は、前記空気調和装置に備えられた熱交換器の汚れ診断であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和システム。
  4. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を低下させる制御を行うとともに、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、
    その後に前記圧縮機から吐出される前記冷媒の吐出流量を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  5. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とするとともに、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を低下させる制御を行い、
    その後に前記室外ファンまたは前記室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  6. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  7. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とする制御を行い、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  8. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  9. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とする制御を行い、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  10. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を所定の一定回転数とする制御を行い、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を増加させる制御を行い、
    その後に、前記圧縮機から吐出される前記冷媒の吐出流量を減少させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  11. 前記制御部は、前記効率診断運転の制御として、前記対象の空気調和装置における前記室内機および前記室外機の間で冷媒を循環させる圧縮機に対して、前記冷媒の吐出流量を所定の一定流量とする制御を行い、前記室外機に設けられた前記熱交換器に対して空気を送る室外ファンまたは前記室内機に設けられた室内ファンの回転周波数を増加させる制御を行い、
    その後に、前記室外ファンまたは前記室内ファンの回転周波数を減少させる制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  12. 前記環境作り制御は、前記効率診断運転を実施する前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量を残りの対象外の空気調和装置に分担させる協調運転の制御であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  13. 前記制御部は、前記協調運転の制御を行う際の前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量の分配方法として、前記対象の空気調和装置に隣接する前記対象外の空気調和装置の分担量を、他の前記対象外の空気調和装置のそれぞれの分担量よりも大きくすることを特徴とする請求項12記載の空気調和システム。
  14. 前記制御部は、前記協調運転の制御を行う際の前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量の分配方法として、相対的に冷房負荷が低い前記対象外の空気調和装置の分担量を、相対的に冷房負荷が高い前記対象外の空気調和装置の分担量よりも大きくすることを特徴とする請求項12記載の空気調和システム。
  15. 前記制御部は、前記協調運転の制御として、前記対象外の空気調和装置の全てに、前記対象の空気調和装置における冷房負荷の変化量を均等に分担させる制御を行うことを特徴とする請求項12記載の空気調和システム。
  16. 前記制御部または前記対象の空気調和装置に備えられた演算部は、前記運転データの標準データと、前記効率診断運転が行われている際に取得された前記運転データとを対比することにより診断を行うことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  17. 前記制御部は、前記効率診断運転が終了すると、前記診断の結果に基づいて、前記複数の空気調和装置に対する冷房負荷の分配を行うことを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の空気調和システム。
  18. 前記空気調和装置に関する診断は、前記空気調和装置における熱交換効率の診断であり、
    前記制御部は、前記診断により熱交換効率が相対的に高いと判定された前記空気調和装置に対して分配する冷房負荷を、熱交換効率が相対的に低いと判定された前記空気調和装置に対して分配する冷房負荷よりも大きくする分配を行うことを特徴とする請求項17記載の空気調和システム。
  19. 前記制御部は、前記診断前における前記複数の空気調和装置におけるそれぞれの運転状態に更に基づいて冷房負荷の分配を行うことを特徴とする請求項18記載の空気調和システム。
  20. 前記空気調和装置に関する診断は、前記空気調和装置における熱交換効率の診断であり、
    前記制御部は、前記診断により熱交換効率が相対的に高いと判定された前記空気調和装置に対して前記室内機に関する空気の温度である設定温度を、熱交換効率が相対的に低いと判定された前記空気調和装置に対する前記設定温度よりも低く設定することを特徴とする請求項17記載の空気調和システム。
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